JP5089436B2 - 光反射シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光反射性および成形加工性に優れた樹脂発泡体からなる光反射シート、およびその光反射シートを安価に製造する方法に関する。
近年の省エネ指向に伴い、光源の光を有効に利用するための光反射シートが蛍光灯、看板、液晶ディスプレイなどに用いられている。いずれも全光線反射率(以下、単に反射率と言うこともある)が高いほうがエネルギー面、コスト面ともに有利となるため、これまで反射率の高い光反射シートを得るための工夫がなされてきた。
例えば特許文献1、2では、PET樹脂を延伸したシートを光反射シートとして用いている。しかし、延伸するという製法上、薄いシートしか作ることができず、また一度延伸されているため、さらに延伸が必要な二次成形が困難であるという問題があった。
上記問題を解決した厚物の光反射シートとして、特許文献3の発泡PETシート(古河電気工業製MCPET)がある。しかし、この発泡PETシートの製造に使われるバッチ法は、ガスの浸透に時間がかかるため製造効率が悪く、コスト高になるという問題があった。
そこで、製造効率の高い押出法で光反射シートを製造する試みがなされてきた。例えば、特許文献4では押出法で発泡させたシートを圧縮して光反射シートを得ている。
特開2003−160682号公報 特開2001ー305313号公報 特許第2713556号公報 特開2006−195001公報(段落0035、0060)
特許文献4の発明では、ダイの種類について制限はないが、推奨されているTダイ、サーキュラーダイおよびスリットダイ等を用いた場合、ダイの圧力を高めるためにリップ間隔を狭くすると、シートの厚さが薄くなり、厚さ方向に沿って存在する気泡数が減少するため、結果として高い反射率が得られない可能性があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、押出法により光反射性および成形加工性に優れた樹脂発泡体からなる光反射シートを安価に製造する技術を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決する方法を鋭意検討した結果、多孔ダイから押し出して得た発泡体を圧縮することにより、高い反射率を有する厚物の光反射シートを安価に製造できることを見いだした。
以下、上記の知見について説明する。樹脂発泡体からなる光反射シートの反射率を高めるためには、厚さ方向に沿って存在する気泡壁(隣接する気泡間に存在する樹脂の壁)の数を増やすことが重要である。そうすることにより、一度気泡壁を透過した光が再び入射面に戻ってくる機会を増やすことができるからである。ここでいう気泡壁の数とは、厚さ方向の長さあたりの気泡壁数であり、75以上が望ましい。
上述した厚さ方向の気泡壁数を増やすためには、気泡径を小さくするだけでなく発泡倍率を高めることも必要である。いかに気泡が小さくても、それが点在しているような状態(発泡倍率の低い状態)では気泡壁数は多くならないからである。
気泡を小さくするとともに、発泡倍率を高めるためには、樹脂中のガスの濃度を高めることが効果的である。樹脂中のガスの濃度が高まれば、発泡倍率が向上するだけでなく、気泡の元となるガス分子同士の衝突頻度が高まる結果、気泡核の数を増やすことができるからである。
高い濃度のガスが溶解した樹脂を押出発泡させる際には、ダイの出口直前の樹脂圧力(以下、ダイ圧と言う)をガスの溶解圧力以上に高めなければならない。さもないと、ダイからガスが噴出して押出不能になるからである。
Tダイ、サーキュラーダイ、スリットダイ等のダイでダイ圧を高めるためには、リップの間隔を狭くすることが最も効果的である。ランド長を長くすることによってもダイ圧を向上させることができるが、リップ間隔の変更に比べればその効果は非常に小さい。しかし、リップ間隔を狭くすると、ダイを出た直後の光反射シートが薄くなり、樹脂中に溶解していたガスが大気中に逃散しやすくなるとともに、厚さ方向の気泡壁数も少なくなってしまう。
そこで、ダイとして多孔ダイを用いれば、各孔の孔径を小さくすることでダイ圧を高めることができ、また厚さ方向に複数の孔を配置することにより、発泡体の厚さを増すことができる。発泡体が厚くなれば、大気中へのガス抜けを減らし、厚さ方向の気泡壁数の密度を高めることができる。
ただし、多孔ダイを用いて得られた発泡体は、表面の凹凸が激しい上に厚肉なので、そのままでは光反射シートとして用いることは難しい。そこで、ダイを出た後に発泡体を圧縮することにより、表面を平滑にするとともに必要な厚さまで薄くすればよい。こうして、厚肉で、厚さ方向の気泡壁数が多い光反射シートが製造効率の高い押出法で得られる。
本発明は、上述した知見に基づいてなされたもので、下記(1)〜(3)に示す光反射シート、および下記(4)に示す光反射シートの製造方法を提供する。
(1)熱可塑性樹脂組成物と発泡剤とからなる樹脂/発泡剤混合物を多孔ダイから押し出して得た発泡体を圧縮して得られる光反射シートであって、シートの厚さ方向の全長さあたりの気泡壁数が75以上であり、かつ前記シートの全光線反射率が95%以上であることを特徴とする光反射シート。
(2)前記熱可塑性樹脂組成物が無機粒子を含み、前記無機粒子の添加量が樹脂/発泡剤混合物全体の1〜15質量%であることを特徴とする(1)の光反射シート。
(3)前記無機粒子が炭酸カルシウムであることを特徴とする(2)の光反射シート。
(4)熱可塑性樹脂組成物と無機粒子と発泡剤とからなる樹脂/発泡剤混合物を多孔ダイから押し出して得た発泡体をシート状に圧縮することを特徴とする光反射シートの製造方法。
本発明によれば、熱可塑性樹脂組成物と発泡剤とからなる樹脂/発泡剤混合物を多孔ダイから押し出して得た発泡体を圧縮することにより、高い反射率を有し、成形加工性に優れた厚物の光反射シートを安価に製造することができる。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明に用いる多孔ダイとは、少なくとも2個の孔を有するダイのことである。各孔の形状は、三角形、四角形等の多角形や、円、楕円などの任意の形状を単独であるいは組み合わせて用いることができる。押出直後の大気へのガス抜けを小さくするという観点からは、孔の周長を面積で割った値が最も小さい正円であることが好ましい。
孔の形状を正円にした場合、その直径は0.3〜2.0mmであることが好ましい。孔の直径が0.3mm未満であると、異物による孔の詰まりが発生しやすくなるとともに、あまりにもダイ圧が高まり、押出不能になる恐れがあり、孔の直径が2.0mmを超えると、ダイ圧が低くなり、良好な気泡数と発泡倍率を維持できない可能性があるからである。異物による孔の詰まり、ダイ圧および良好な発泡性のバランスを考慮すると、各孔の直径は0.5〜1.5mmであることがより好ましく、0.5〜1.0mmであればさらに好ましい。
光反射シートの全光線反射率は、95%以上であることが望ましい。全光線反射率が95%を下回ると、光反射シートとしての性能が著しく低下するからである。ここでいう全光線反射率とは、JIS−K7105の測定法Bに準拠して、分光光度計(例えば、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製の形式U−4100、標準白色板:酸化アルミニウム)を用いて550nmの波長において測定した全光線反射率[%]のことである。
光反射シートの厚さは、0.5〜3.0mmであることが望ましい。光反射シートの厚さが0.5mm未満であると、二次成形時にシートが破れやすくなり、3.0mmを超えると、ハンドリングが悪くなったり、設置場所が限定されたりするからである。二次成形性とハンドリングとのバランスを考えると、シートの厚さは0.5〜2.0mmであることがより好ましく、0.5〜1.0mmであればさらに好ましい。
光反射シートの発泡倍率は、1.5〜10倍であることが望ましい。発泡倍率が1.5倍未満であると、十分な反射率が得られないだけでなく、材料のコストが増大し、発泡倍率が10倍を超えると、光反射シートの剛性が不足するからである。反射率、材料コストおよび剛性のバランスを考慮すると、光反射シートの発泡倍率は2〜8倍であることがより好ましく、2〜5倍であればさらに好ましい。ここでいう発泡倍率とは、発泡前の熱可塑性樹脂組成物の密度を、JIS−K7112のA法(水中置換法)にしたがって電子天秤(例えば、メトラートレド社製の形式AG204)で測定した発泡体の密度で割って求めた値である。
本発明において、熱可塑性樹脂組成物を構成する主たる樹脂成分としては押出発泡可能な樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドおよびこれらを主たる成分とする共重合体、またはこれらの樹脂の混合物等を挙げることができる。可視光域における吸収が少ない点からポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましく、価格と押出発泡性を考慮するとポリオレフィン系樹脂が特に好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、スチレンブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール樹脂、エチレンエチルアクリレート樹脂、エチレンアクリル酸樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。さらに、上記各樹脂のシラン変性体、カルボン酸変性体等の変性体なども用いることができ、また、これらの樹脂は単独でまたは2種以上の混合物として使用することができる。価格と耐熱性のバランスを考えるとポリプロピレン系樹脂が特に好ましい。
本発明で使用するポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンを公知の方法で重合させたものであれば特に限定されるものではない。ポリマー側鎖の立体規則性に特に限定はなく、アイソタクティック、シンジオタクティック、アタクティックポリプロピレン系樹脂のいずれをも使用することができる。また、プロピレンホモポリマーだけでなく、プロピレンと非プロピレンモノマーとの共重合体であるプロピレンコポリマーを用いてもよい。プロピレンコポリマーには、プロピレンと、エチレン、炭素数3〜8のαオレフィン、および炭素数4〜10のジエン等からなる群から選ばれるオレフィンモノマーとのランダム、ブロック、およびグラフトコポリマーが含まれる。
ポリプロピレン系樹脂の溶融張力にとくに限定はなく、汎用ポリプロピレン系樹脂および高溶融張力ポリプロピレン系樹脂のいずれを用いてもよい。なお、ここでいう高溶融張力ポリプロピレン系樹脂とは、キャピラリーレオメータ(例えば、株式会社東洋精機製作所製のキャピログラフ1C)に直径2mm、ランド長8mm、流入角90°のダイをセットし、温度230℃、ピストン降下速度20mm/min、引き取り速度2m/minで溶融張力を測定したときの値が100mN以上のポリプロピレン系樹脂のことをいう。これらのポリプロピレン系樹脂は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(以下、MFRという)は、0.1〜10g/10minの範囲であることが望ましい。MFRが0.1g/10min未満であると、負荷が高すぎて押出が困難になりやすく、MFRが10g/10minを超えると、ダイ圧を十分に高く保つことが困難になるからである。押出時の負荷とダイ圧とのバランスを考えると、MFRは0.5〜8g/10minであればより好ましく、1〜5g/10minであればさらに好ましい。ポリプロピレン系樹脂のMFRは、JIS−K7210に規定される方法により、温度230℃、荷重2.16kgで測定した値である。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物には、気泡数を増大させるための気泡核剤として無機粒子を添加してもよい。無機粒子の添加量は、樹脂/発泡剤混合物全体の1〜20質量%が好ましい。無機粒子の添加量が1質量%未満であると、気泡数を増やす効果が小さくなり、20質量%を超えると、圧縮したときに気泡同士が合一しやすくなるからである。気泡数を増大させる効果と気泡同士の合一とのバランスを考えると、無機粒子の添加量は3〜15質量%であればより好ましく、5〜10質量%であればさらに好ましい。
前記無機粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリカ、珪酸アルミニウム、カオリン、カオリナイト、クレイ、珪藻土、モンモリロナイトなどの粒子単体、または混合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でも、炭酸カルシウムを用いるとコストパフォーマンスが高く、また気泡を増やす以外に樹脂吐出量の増大、および反射率の向上という副次的な効果も得られる。なお、上記無機粒子同士の凝集を防ぐため、無機粒子の表面をカップリング剤で処理してもよい。
熱可塑性樹脂組成物中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、例えば酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤、染料、顔料、加工助剤、衝撃改質剤、充填剤などが添加されていてもよい。
本発明において、発泡剤としては、化学発泡剤、物理発泡剤のいずれを用いてもよい。化学発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、炭酸水素ナトリウム、ビステトラゾール・ジアンモニウム、ビステトラゾール・ピペラジン、5−フェニールテトラゾールなどを単体、あるいは適宜ブレンドして用いることができるが、これらに限られるものではない。また、これら化学発泡剤には、分解温度を調節するための分解助剤(尿素等)を加えてもよい。
物理発泡剤としては、二酸化炭素、窒素、水、空気、アルゴン、ヘリウム、希ガス等の無機ガス、あるいはブタン、ペンタンなどの有機ガスを単体でまたは混合して用いることができるが、これらに限られるものではない。製造時の安全性、樹脂への溶解度の高さなどを考慮すると二酸化炭素が望ましい。
本発明の光反射シートの片面あるいは両面には、必要に応じて光安定剤を含有する塗布層を設けてもよい。光安定剤としては、ヒンダードアミン系、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系、ベンゾエート系、蓚酸アニリド系などの有機系の光安定剤、あるいはゾルゲルなどの無機系の光安定剤を用いることができるが、これらに限られるものではない。
本発明の光反射シートを製造するための押出機は1台であってもよいし、押出機を2台直列に接続したタンデムシステムを用いてもよい。樹脂中へのガスの溶解時間を十分に確保するとともに、樹脂温度を十分に下げるという観点からは、タンデムシステムが好ましい。
ダイから押出された多条発泡体を圧縮する方法としては、ダイ出口直後にスチールベルトや成形ロールを設けて連続的に押しつぶす方法のほか、金属板で上下から非連続的に圧縮する方法が挙げられるが、これらに限られるものではない。
幅の広い光反射シートを得るためには、ダイを出た直後に圧縮すること、具体的には発泡体の幅が多孔ダイの流路幅の70%にまで収縮する前に圧縮することが好ましい。なぜなら、多条発泡体は押出された直後から時間が経つにつれて収縮していくが、収縮した後に圧縮しても幅の狭い光反射シートしか得られないからである。
ここで、本発明に係る光反射シートの製造装置の一例を示すが、本発明光反射シートの製造装置は下記装置に限られるものではない。図1は上記製造装置の概略図である。図中1は押出機を示す。押出機1には、ホッパー2、ガス供給ポート3、多孔ダイ4が設置されている。また、図中5はガス供給ポート3に接続されたガス供給管、6はガス供給管5に接続された二酸化炭素ボンベ、7はガス供給管5に介装されたガス流量制御装置を示す。押出機1は、樹脂を完全に溶融させるとともに、ガスを樹脂中に均一に分散させる役割がある。押出機1には、単軸押出機単体を用いてもよいが、ダイ出口において樹脂を十分に冷却するために、押出機を二台直列につないだタンデム押出機を用いた方が望ましい。押出機(タンデム押出機の場合は1段目の押出機)のL/D(押し出しスクリューの長さ/径)は30以上であることが望ましい。
次に、図1を参照して、本発明に係る光反射シートの製造方法の一例を示すが、本発明光反射シートの製造方法は下記方法に限られるものではない。まず、ドライブレンドした樹脂および添加剤の混合物(以下、単に樹脂という)を押出機1のホッパー2に供給する。樹脂は押出機1内のスクリューの回転に伴い押出機1のバレル内を溶融しながら前進していく。一方、押出機1のバレルの中程に設置されたガス供給ポート3において、ガス流量制御装置7で制御された所定量の二酸化炭素がガス供給管5から押出機1に供給される。溶融した樹脂とガスはガス供給ポート3で接触し、押出機1内の高い圧力によりガスは樹脂中に溶解していく。押出機1内で均質に混合された樹脂とガスとの混合物は、多孔ダイ4から押し出されると同時に発泡する。最後に、押し出された多条発泡体を成形機8で圧縮することにより、目的の光反射シート9を得ることができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものでない。実施例、比較例におけるガス濃度は、マスフローメータ(Oval社製D006H−SS−200)で測定したガス流量[g/min]を吐出量[g/min]で割って100を乗じた値として算出した。吐出量は、ダイから吐出された樹脂の質量を1分間測定する作業を2回行い、その平均値として算出した。
(実施例1)
熱可塑性樹脂組成物として、ブロックポリプロピレン(MFR=1.8g/10min(230℃、2.16kgf)、以後PP1と呼ぶ。)を40mm単軸押出機(池貝株式会社製FSM−40、L/D=34)のホッパーに供給し、押出機のバレルの中間に設けられたガス供給口から二酸化炭素を供給した。二酸化炭素の供給圧力は12MPaで固定した。押出機の温度は、ホッパーから押出機の中心部にかけて170〜190℃に設定し、その後段階的に温度を下げ、ダイ出口における樹脂温度が150〜160℃になるように設定した。ダイは図2に示されるような、直径0.5mmの孔が水平方向に2mm間隔で8個あるいは7個並んだ層を1つの層としたときに、互いに隣接する層の孔同士が千鳥状に配列されるように層を7層配列したもの(層間隔は1.73mm)、すなわち上から8孔、7孔、8孔、7孔、8孔、7孔、8孔の合計53の孔をもつ多孔ダイ(ダイ1)を使用した。スクリューの回転数は30rpm、吐出量は約55g/minにて押出発泡を行った。次に、押し出された発泡体をダイの出口直後に設置されたスチールベルト(ベルト間隔1mm)で圧縮することにより、光反射シートを得た。得られた光反射シートの反射率と発泡倍率は前述の方法で測定した。
(実施例2)
熱可塑性樹脂組成物として、PP1に炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製アクチフォート700(平均一次粒子径20nm、BET比表面積60〜85m/g))を1質量%添加したものを使用した。ダイは図3に示すような、直径0.5mmの孔が水平方向に2mm間隔で8個あるいは7個並んだ層を1つの層としたときに、互いに隣接する層の孔同士が千鳥状に配列されるように層を5層配列したもの(層間隔は1.73mm)、すなわち上から8孔、7孔、8孔、7孔、8孔の合計38の孔をもつ多孔ダイ(ダイ2)を使用した。スクリューの回転数は20rpm、吐出量は約40g/min とし、他は実施例1と同様な条件にした。なお、上記熱可塑性樹脂組成物は、予めPP1と炭酸カルシウムの配合比が7:3のマスターバッチを作製しておき、このマスターバッチをPP1に対して3.3%の割合で添加して作製した。
(実施例3)
炭酸カルシウムの添加量を5質量%に変更したこと以外は、実施例2と同様な条件で押出発泡および発泡体の調査を行った。
(実施例4)
炭酸カルシウムの添加量を10質量%に変更したこと以外は、実施例2と同様な条件で押出発泡および発泡体の調査を行った。
(実施例5)
熱可塑性樹脂組成物として、PP1に硫酸バリウムを10質量%添加したものを使用したこと以外は、実施例2と同様な条件で押出発泡および発泡体の調査を行った。
(実施例6)
炭酸カルシウムの添加量を15質量%に変更したこと以外は、実施例2と同様な条件で押出発泡および発泡体の調査を行った。
(比較例1)
ダイとしてTダイ(幅100mm、ダイ3)を用いたこと以外は、実施例2と同様な条件で押出発泡および発泡体の調査を行った。なお、ダイ圧がガス溶解圧力に対して十分高くなるようにリップを狭めたが、最終的なリップ間隔の値は不明である。
(比較例2)
炭酸カルシウムの添加量を20質量%に変更したこと以外は、実施例2と同様な条件で押出発泡および発泡体の調査を行った。
(比較例3)
炭酸カルシウムの添加量を30質量%に変更したこと以外は、実施例2と同様な条件で押出発泡および発泡体の調査を行った。
光反射シートの製造条件、物性の測定結果を表1、2に示す。表1、2より、熱可塑性樹脂組成物と発泡剤とからなる樹脂/発泡剤混合物を多孔ダイから押し出して得た多条発泡体をシート状に圧縮する本発明によれば、高い全光線反射率を有する光反射シートが得られることがわかる。
Figure 0005089436
Figure 0005089436
本発明に係る光反射シートの製造装置の一例を示す概略図である。 実施例で用いた多孔ダイ(ダイ1)を正面から見た概略図である。 実施例で用いた多孔ダイ(ダイ2)を正面から見た概略図である。
符号の説明
1 押出機
2 ホッパー
3 ガス供給ポート
4 ダイ
5 ガス供給管
6 二酸化炭素ボンベ
7 ガス流量制御装置
8 成形機
9 光反射シート

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂組成物と発泡剤とからなる樹脂/発泡剤混合物を多孔ダイから押し出して得た発泡体を圧縮して得られる光反射シートであって、シートの厚さ方向の全長さあたりの気泡壁数が75以上であり、かつ前記シートの全光線反射率が95%以上であることを特徴とする光反射シート。
  2. 前記熱可塑性樹脂組成物が無機粒子を含み、前記無機粒子の添加量が樹脂/発泡剤混合物全体の1〜15質量%であることを特徴とする請求項1に記載の光反射シート。
  3. 前記無機粒子が炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項2に記載の光反射シート。
  4. 熱可塑性樹脂組成物と無機粒子と発泡剤とからなる樹脂/発泡剤混合物を多孔ダイから押し出して得た発泡体をシート状に圧縮することを特徴とする光反射シートの製造方法。
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