JP3901605B2 - 床版の防水施工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,床版に対し樹脂系防水層を介してアスファルト舗装を行う床版防水施工の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速道路の橋梁等では,下方から順に,コンクリート床版,樹脂系防水層および加熱アスファルト混合物層を敷設して構成されるのが通常である。樹脂系防水層とは,ポリウレタン系,ポリウレア系,MMA系,エポキシ系などの各種樹脂によって現場にて塗膜形成される防水層を意味している。
【0003】
このような橋梁上部工の施工にとって,最も重要な項目は,防水機能の耐久性と,コンクリート床版と防水層或いは防水層と加熱アスファルト混合物層の接着強度である。そのうち,接着強度を改善するために,樹脂系防水層の上に滑り止め骨材を散布する方法,アスファルト乳剤を塗布する方法,または熱可塑性樹脂粒状物を散布する方法などが採用されてきた。
【0004】
しかし,滑り止め骨材の散布やアスファルト乳剤塗布では接着力が不十分であった。アスファルト乳剤を多量に散布して固化膜を厚くすれば樹脂系防水層とアスファルト乳剤層間の接着力を高めることもできるが,アスファルト乳剤の乾燥・硬化に長時間を要するので,工事の時間的制約上,その実施が不可能である場合が多い。また,粒状アスファルトに代表される熱可塑性樹脂組成物を散布する方法では,その上に施工される加熱アスファルト混合物の熱によって熱可塑性樹脂組成物が溶解して平滑な面を形成するため,アスファルト混合物との層間にせん断応力が働いた場合には,これに抗する力が小さいので,滑り止め骨材を併用することが必要とされていた。しかし,熱可塑性樹脂組成物と滑り止め骨材の混合物を散布することは,両者の密度に差があるため,均一な散布ができないという問題があった。
【0005】
また,熱可塑性樹脂組成物の粒体を散布する場合には,その性質上軟化点が60〜130℃程度のものが使用されるが,これらのものは夏季等の高温時には,気温が軟化点を上廻らなくても,粒状のものがブロック化してしまって散布し難くなったり走行する車輌のタイヤに付着するなどのトラブルを起こすことがあった。
【0006】
従来より,これらの点を改善するために種々の提案がなされており,各種の樹脂からなる防水層自体の改善や,当該防水層と床版或いはアスファルト混合物層との間の接着強度を改善する処法について多くの提案がある。例えば特開昭63−67302号公報には,防水層として床版上にプライマー層とメンブレン層を敷設し,メンブレン層として熱可塑性ポリマー組成物を用いること,そして,熱可塑性ポリマー組成物としては,分子量1000以下のエポキシ樹脂と2個の活性水素を有するモノマーとの重合体を主成分としたもの,或いはクロロプレンゴムを用いることが提案されている。特公平3−66445号公報には,床版上にゴム弾性のあるホットメルト防水材を溶融塗布し,アスファルト混合物の熱によって再溶融させる防水法が記載されている。特許第2629867号公報には,床版の上に,プライマー層,繊維強化熱硬化性樹脂層,タックコート層を順に形成させる防水構造が記載されている。特開平3−93904号公報には,防水層の上に熱可塑性樹脂粒子を散布したのちアスファルト舗装することが提案されており,該樹脂粒子としてEVA,EEA,PVA,アクリル系樹脂,ポリプロピレン,ポリアミド,ポリエステル等の粒子が例示されている。特開平9−21113号公報には,樹脂系防水層の上に粒状アスファルトのような低軟化点の合成樹脂粒状物を散布したのちアスファルト舗装することが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記の公報に提案された床版の防水施工法は,それぞれ特長があり,それなりの効果を示すものと考えられるが,防水機能の耐久性と防水層とアスファルト混合物層との接着強度を同時に一層向上させることがなお望まれ,同時に施工性も良好であることがさらに望まれる。したがって,本発明はこのような要望を満たす防水施工を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,前記の要望を満たす床版の防水施工法として,床版に対し樹脂系防水層を介してアスファルト舗装を行うさいに,熱硬化型のポリウレタンエラストマーを含有する粒状接合剤を,該樹脂系防水層の上に,該樹脂系防水層が未だ硬化しない間に散布したあと,加熱アスファルト混合物を用いて舗装することを特徴とする床版の防水施工法を提供する。ここで,粒状接合剤は,平均粒径:1〜5mm,軟化温度:60〜170℃,溶融粘度:180℃で2000cps以上のものであるのが好ましく,粒状接合剤中の熱硬化型ポリウレタンエラストマーの含有量は5〜30重量%であるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は,新設橋梁の上部工はもとより既設橋梁の補修等にも適用されるものであり,その特徴は,床版上面に形成される樹脂系防水層と,この防水層上面に形成されるアスファルト混合物層との接着強度を熱硬化型のポリウレタンエラストマーを含有する粒状接合剤を用いて高めたことにある。ここで,本発明で用いるポリウレタンエラストマーは,熱可塑性ポリウレタンエラストマーではなく熱硬化型のポリウレタンエラストマーであり,これは注型法または混練法のいずれの方法で製造したものであってもよい。
【0010】
図1に本発明法の要部を示した。図1において,1はコンクリート床版,2は硬化する前の樹脂系防水層,3は熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有の粒状接合剤,4は硬化した樹脂系防水層,5は加熱アスファルト混合物を示している。
【0011】
図1の(A)は,床版1の上面に樹脂系防水層2を敷設し,この樹脂系防水層2が未だ硬化しない間に,熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有の粒状接合剤3を散布する状態を示している。図1の(B)は,該粒状接合剤3の散布を終え,樹脂系防水層2がほぼ硬化した状態を示す。樹脂系防水層2が未硬化の間に粒状接合剤3を散布することにより,粒状接合剤3の粒子の下半身が樹脂系防水層2に部分的に喰い込んだ状態とされ,樹脂系防水層2が硬化するとその喰い込んだ位置に固定される。樹脂系防水層2が硬化に伴って発熱を伴うものである場合には,その発熱により粒状接合剤3が部分的に溶融し,樹脂系防水層との接合状態が一層強固になる。
【0012】
図1の(C)は,前記の段階を経ることによって,硬化した樹脂系防水層4に熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有の接合剤3が固定されたあと,加熱アスファルト混合物5をその上に敷設した直後の段階を示している。硬化した樹脂系防水層4に固定された接合剤3は,やがてアスファルト混合物5の熱によって部分的に融解し,図1の(D)に示すように,その融解した部分はアスファルト混合物5と一体化すると共に,硬化した樹脂系防水層4とも一体化した接合層6を形成する。他方,粒状接合剤3の他部は融解することなく硬化した樹脂系防水層4とアスファルト混合物5との間に固形状の粒子7として介在した状態でアスファルト舗装が完了する。これによって,樹脂系防水層4とアスファルト混合物層5とは強固な接合が行われる。
【0013】
粒状接合剤3の一部は結合層6を形成し,他部は固形状の粒子7が残存するようにアスファルト舗装を完了するには,散布する粒状接合剤3として,加熱アスファルト混合物の温度より融点が低いものと,高いものとを準備し,これらを混合したものを使用するのがよい。熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有の粒状接合剤3の融点は,その粒状接合剤3が熱硬化型ポリウレタンエラストマーと他のポリマーとのブレンドである場合には,他のポリマーのブレンド率を調整することによって,融点を調整できる。
【0014】
このような本発明法の実施にあたり,床版1はコンクリート床版である場合はもとより,鋼製床版であっても同様に適用可能である。樹脂系防水層2は例えばポリウレタン系樹脂,ポリウレア系樹脂,メタクリル酸系樹脂(MMA),エポキシ系樹脂等を用いて形成することができ,樹脂系防水層であれば防水剤の種類は限定されない。
【0015】
本発明で使用する熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有する粒状接合剤3は,熱硬化型のポリウレタンエラストマーを5〜30重量%含有した固形の粒状物であり,粒状物中のポリウレタンエラストマー以外の部分は,他の樹脂または無機物質からなる。他の樹脂または無機物質としては,例えば,アタックチック重合体(APP),テンペル樹脂,EVA樹脂,炭素繊維強化樹脂などや,珪石粉末,フィライト(アルミノ・シリケート系フィラー)などを使用することができる。
【0016】
本発明で使用することができる熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有の粒状接合剤は例えば下記のものである。
外観:淡黄色
主成分:ウレタンエラストマー高分子重合体混練材
形状:粒径1〜5mmの粒体
軟化温度:60〜170℃
溶融粘度:2000cps/180℃
固化速度:7秒/120℃
耐熱温度:50℃
加熱アスファルト混合物の使用温度:140〜150℃,
使用量:樹脂系防水層1m2あたり0.1〜1.0Kg
【0017】
以下に試験例を示す。軟化温度=60℃,溶融粘度=2000cps/180℃,固化速度=7秒/120℃の本発明に従う熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有粒状接合剤(平均粒径=4mm)を,コンクリート製床版に敷設したMMA系樹脂からなる樹脂系防水層の上に,この樹脂系防水層が未だ硬化しない間に,1m2あたり0.5Kgの量で落とし,各粒子の下半身を樹脂系防水層に埋設させた。樹脂系防水層が硬化したあと,165℃のアスファルト混合物を層厚4cmで敷設して硬化させた。得られた硬化体について,JHERI 410-11-2000 に従う引張接着強度試験を行った。その結果を図2に示した。
【0018】
比較のために,熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有粒状接合剤に代えて,平均粒径2mmの硅砂(1m2あたり0.5Kg)とアスファルト乳剤を散布した以外は,前記の試験を繰り返し,引張接着強度試験を行った。その結果を図2に併記した。図2に見られように,本発明例によれば,比較例に比べて倍近くの接着強度が実現できることがわかる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によると,橋梁上部工等におけるアスファルト舗装工事において,樹脂系防水層とアスファルト混合物層との接着強度を施工性よく高めることができるので,その防水機能の向上と耐久性の向上に大いに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う施工法の各段階を図解的に示した部分断面工程図である。
【図2】本発明例による樹脂系防水層とアスファルト混合物層との接着強度を比較例(硅砂使用例)と対比して示した図である。
【符号の説明】
1 コンクリート床版
2 硬化する前の樹脂系防水層
3 熱硬化型ポリウレタンエラストマー含有の粒状接合剤
4 硬化した樹脂系防水層
5 加熱アスファルト混合物層
6 粒状接合剤が融解した接合層
7 粒状接合剤が融解しないで残存した固形状の粒子

Claims (5)

  1. 床版に対し樹脂系防水層を介してアスファルト舗装を行う防水施工法において,熱硬化型のポリウレタンエラストマーを含有する粒状接合剤を,該樹脂系防水層の上に,該樹脂系防水層が未だ硬化しない間に散布したあと,加熱アスファルト混合物を用いて舗装することを特徴とする床版の防水施工法。
  2. 樹脂系防水層の上に散布された粒状接合剤は,その粒子の下半身が樹脂系防水層に部分的に食い込んだ状態とされる請求項1に記載の床版の防水施工法。
  3. 粒状接合剤は,加熱アスファルト混合物の熱によりその一部融解され,他部は融解しないで固形状の粒子として樹脂系防水層とアスファルト混合物層との間に残存する請求項2に記載の床版の防水施工法。
  4. 熱硬化型のポリウレタンエラストマーを含有する粒状接合剤は,平均粒径:1〜5mm,軟化温度:60〜170℃,溶融粘度:180℃で2000cps以上のものであり,この粒状接合剤を樹脂系防水層に対し0.1〜1.0Kg/m2の量で散布する請求項1ないし3のいずれかに記載の床版の防水施工法。
  5. 粒状接合剤は,熱硬化型のポリウレタンエラストマーの含有量が5〜30重量%である請求項1ないし4のいずれかに記載の床版の防水施工法。
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