JP4095908B2 - 床版の防水舗装施工法及びその構造 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、主として橋梁の鉄筋入りコンクリート製床版や鋼床版等のように、交通車両の走行に伴う衝撃荷重や繰り返し応力、さらには雨水浸透による腐食などから床版を保護してその供用耐久性を長期に亘り維持することが要求されているような床版の防水舗装施工法及びその構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
橋梁等の床版の防水舗装施工法として、従来一般には、床版上にゴム系防水シートを熱溶融接着し、この防水シート上にアスファルト表層舗装体を舗設するシート防水舗装施工法あるいは床版上にゴム溶剤型塗料を塗布して防水性塗膜を形成し、この塗膜上にアスファルト表層舗装体を舗設する塗膜防水舗装施工法が主流であった。
【0003】
しかし、上記した従来一般のシート防水舗装施工法では、床版と防水シートの間に膨れ等の欠陥が発生したり、施工効率の悪さから一日の施工面積が制約される等の多くの難点があり、また、塗膜防水舗装施工法では、塗布及び養生を数回繰り返すことが必要で施工効率が非常に悪いだけでなく、塗膜による防水層に膨れ等の欠陥が発生し易い等の難点があり、いずれの施工法も施工性及び防水面での信頼性、さらには施工用車両等の走行に伴う衝撃荷重や繰り返し応力に対する耐応強度に欠け、供用耐久性の長期維持という要求を達成することができず、短期間の供用サイクルで全面的に補修しなければならないという問題があった。
【0004】
このような多くの問題を有する従来一般の床版の防水舗装施工法に代わるものとして、従来、床版上に防水層を形成し、この防水層上に、ビーズ、ペレット、ピレット、チップ等の各種形状を持つ熱可塑性樹脂粒子を散布したのち、この熱可塑性樹脂粒子上に加熱アスファルト舗装体を施すことにより、該加熱アスファルト舗装体の熱で熱可塑性樹脂粒子を溶融させて上記防水層とアスファルト舗装体とを接着する接着層を形成させる床版の防水舗装施工法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−93904号公報
【0006】
上記した従来の床版の防水舗装施工法によれば、軽量で施工が非常に容易であり、かつ、常温で安全に取扱える熱可塑性樹脂粒子を防水層上に散布し、その上に加熱アスファルト舗装体を施すだけでよいから、所定の防水舗装を効率よく施工することができる。また、アスファルト舗装体の熱で溶融された熱可塑性樹脂がアスファルト舗装体の隙間部及び防水層の損傷部に隙間なく浸透し充填するアンカー効果により、防水層とアスファルト舗装体との接着性の向上が図れて膨れ等の欠陥の発生を防止できるとともに、防水層をシームレスなものとして優れた防水性能を確保し雨水浸透による床版の腐食等を防止できる。さらに、施工時における重機等の施工用車両の通行に際して防水層にかかる荷重を熱可塑性樹脂粒子により分散させて防水層の損傷、破壊を抑制でき橋梁等の床版の供用耐久性の長期維持を達成することができるという利点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
反面、シート防水舗装など従来一般の床版の防水舗装施工法が有する問題点の解消に成功した上記従来の床版の防水舗装施工法においては、防水層上に多量の熱可塑性樹脂粒子を乱雑に散布したとき、一部の粒子が重なり合ったり、一箇所にかたまって散布されるなど散布密度が不均一になりやすいだけでなく、一部の樹脂粒子が風等の影響を受けて周辺に飛散するとか、施工用車両が通行するときに防水層に接着保持されている樹脂粒子までが剥ぎ取られてその剥ぎ取られた箇所が凹む等してアスファルト舗装体の熱で溶融されて形成される接着層の厚さにばらつきを発生し、その結果、アスファルト舗装体と防水層との接着性が不均一、不安定となって防水性能が低下しやすい。
【0008】
また、このような樹脂粒子の散布密度の不均一性及び飛散や防水層からの剥ぎ取られによる接着性能の不安定さ等の不都合を防ぐために、散布直後に履き取りや吸引等によって余分な樹脂粒子を回収する手段を採用することも考えられるが、この場合は、回収作業自体に多大な手数及び時間を要し、従来の床版の防水舗装施工法による最大の利点である施工効率の向上効果を十分に達成することができず、また、回収時に防水層への接着力の弱い樹脂粒子が必要以上に剥ぎ取られ、その剥ぎ取られた箇所が凹む等してアスファルト舗装体と防水層との接着強度にばらつきを生じ、そのような接着強度の不均一性から防水性能の信頼性を十分に向上できないという問題が残されていた。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、履き取りや吸引等の手間のかかる回収作業を省いて全体施工効率の向上を保ちつつ、舗装面全面に亘って均一かつ安定よい接着性能及び防水性能を確保して床版の供用耐久性の長期維持を達成することができる床版の防水舗装施工法及びその構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る床版の防水舗装施工法は、床版上に速硬化型液状樹脂を塗布して防水層を形成する工程と、この防水層上に粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を用いた接着層を形成する工程と、この接着層上に加熱アスファルト舗装体を舗設して該加熱アスファルト舗装体の熱で上記接着層を形成する熱溶融接着剤を溶融流動させて上記防水層とアスファルト舗装体とを接着する工程とを有する床版の防水舗装施工法であって、上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を上記接着層上に散布した直後に、それら熱溶融接着剤を予備加熱することで粉粒状又はペレット状熱溶融接着剤の少なくとも表層の一部を溶かして一体化することを特徴とし、本発明の請求項2に係る床版の防水舗装施工法は、床版上に常温硬化型液状樹脂を塗布して接着層を形成する工程と、この接着層上に速硬化型液状樹脂を塗布して防水層を形成する工程と、この防水層上に柔軟性樹脂接着剤を塗布して一次接着層を形成する工程と、この一次接着層上に粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を散布する工程と、この粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤上に加熱アスファルト舗装体を舗設して該加熱アスファルト舗装体の熱で上記熱溶融接着剤を溶融流動させて上記一次接着層とアスファルト舗装体との間に両者を接着する二次接着層を形成する工程とを有する床版の防水舗装施工法であって、上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を一次接着層上に散布した直後に、それら熱溶融接着剤を予備加熱することで粉粒状又はペレット状熱溶融接着剤の少なくとも表層の一部を溶かして一体化することを特徴とするものである。
【0011】
上記請求項1及び請求項2に係る本発明の床版の防水舗装施工法に係る本発明の床版の防水舗装構造によれば、いずれも防水層上または一次接着層上に散布された粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤のうち非接着粒が風等の影響を受けて周辺に飛散されたり、散布後の施工用車両の通行に伴い接着粒の一部が剥ぎ取られたりする不都合を防止する手段として、散布直後の予備加熱により少なくとも表層の一部を溶かして粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を一体化するという手間のかからない手段を採用することによって、非接着粒の履き取りや吸引等といった非常に多大な手間を要する回収作業を省いて防水舗装全体の施工効率の向上が図れるとともに、接着力の弱い接着粒が必要以上に剥ぎ取られ、その剥ぎ取られた箇所が凹む等してアスファルト舗装体と防水層との接着強度が局部的に弱くなることを防いでアスファルト舗装体をその全面に亘り均一かつ強固に防水層に接着することが可能となる。その結果、多層の防水構造であることと、全面に亘る均一かつ安定よい接着性能が得られることとによって防水性能の信頼性の著しい向上が図れるとともに、防水層の損傷、破壊を抑制し得るだけの強度特性の相乗により橋梁等の床版の供用耐久性を長期に亘り確実に安定維持することができる。
【0012】
上記した本発明の床版の防水舗装施工法及びその構造において、上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤の予備加熱手段としては、請求項4に記載のように、輻射用熱プレート、走行熱ローラ、低圧バーナーのいずれを用いてもよいが、その中でも作業効率及び非接着粒の飛散防止の面から熱プレートからの輻射熱を利用する手段が最も好ましい。
【0013】
以下、本発明において使用される材料について詳細に説明する。
請求項2及び請求項6のように、床版上に塗布して接着層を形成する常温硬化型液状樹脂としては、ウレタン系、エポキシ系、MMA系、エピスルフィド系のものが用いられる。その中でもNCO%:5〜35%の芳香族イソシアネートを用いたウレタン樹脂の使用が好ましく、また、その接着層は乾燥面であってもよいが、湿潤面であることが望ましい。
【0014】
防水層を形成する速硬化型液状樹脂としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、ウレアウレタン樹脂のいずれかを使用し、これに硬化剤を混合した2液混合型のものが好ましい。ここで、主剤となる樹脂は、4−4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメチレンポリイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイサシアネート等のポリイソシアネート化合物または4−4−ジフェニルメタンジイソシアネートとポリオールとの反応物であるイソシアネート基末端プレポリマーが好ましく、また、硬化剤としては、ポリエーテル系ポリオールと芳香族ポリアミンを混合した変性品が好ましい。
【0015】
上記のような主剤及び硬化剤を使用する2液混合速硬化型液状樹脂は、引張伸度が100%以上、好ましくは300%以上となり、塗布後の硬化速度は3時間以内、好ましくは1時間以内になるという特長を有している。
【0016】
請求項2に記載ように、防水層の上に一次接着層を形成する場合に用いる柔軟性樹脂接着剤としては、ウレタン変性樹脂又は1液型もしくは2液型のウレタン樹脂を使用する。
【0017】
また、防水層または一次接着層の上に散布され、アスファルト舗装材の舗設時に該加熱アスファルト舗装体の熱で溶融流動されて上記防水層または一次接着層とアスファルト舗装体との間に接着層を形成する粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤としては、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、エチレンエチルアクリレート(EEA)、エチレンビニルアセテート(EVA)、スチレンブチレンエラストマー(SBS)の中から選択された一種または複数種で、融点が50℃以上、引張伸度が100%以上、好ましくは300%以上の繰り返し衝撃性に優れた材料を使用することが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
図1は本発明の請求項2に係る床版の防水舗装施工法により完工された床版の防水舗装構造を示す要部の縦断面図であり、橋梁等の鉄筋入りコンクリート製又は鋼製の床版1上には、0.05〜1mm、好ましくは0.1〜0.5mm厚さの湿潤面接着層2が施されており、この湿潤接着層2上に、2液混合可撓性速硬化型液状樹脂を塗布して0.5〜5mm、好ましくは1.5〜3.5mm厚さの防水層3が形成されている。この防水層3の上には、後述する柔軟性樹脂接着剤により形成される一次接着層4A及び粉粒状又はペレット状熱溶融接着剤の溶融流動により形成される二次接着層4Bからなり、0.5〜2mm、好ましくは1〜1.5mm厚さの舗装接着層4が形成されており、この舗装接着層4上に加熱アスファルト舗装体5を舗設することで、該加熱アスファルト舗装体5と防水層3とが舗装接着層4により接着されている。なお、上記接着層2は、湿潤面であることが望ましいが、乾燥面であってもよい。
【0019】
次に、上記構成を持つ床版の防水舗装構造の施工法について工程順に詳しく説明する。
床版1上に、図2に示すように、既述した常温硬化型液状樹脂を、0.05〜0.3kg/m2 、好ましくは0.1〜0.2kg/m2 塗布して上記湿潤面接着層2を床版1上に形成する。
その湿潤面接着層2が硬化する30分位の養生時間経過後に、該湿潤面接着層2上に、図3に示すように、既述した主剤と硬化剤との2液混合可撓性速硬化型液状樹脂を、0.5〜5.0kg/m2 、好ましくは1.5〜3.5kg/m2 塗布又はスプレーして上記防水層3を形成する。
【0020】
次に、防水層3が硬化する30分程度の養生時間経過後に、該防水層3上に、図4に示すように、既述した柔軟性樹脂接着剤を、0.1〜0.3kg/m2 、好ましくは0.2kg/m2 塗布して一次接着層4Aを形成する。
この一次接着層4Aが形成された後、直ちに図5に示すように、既述した粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤6…を、おおよそ0.5〜2.0kg/m2 、好ましくは1.0kg/m2 散布する。この時、熱溶融接着剤6…は全面に亘って均一に散布されてなく、例えば上下に重なり合うなどして不均一な散布状況にあり、大部分の熱溶融接着剤6は一次接着層4Aに接着保持された接着粒となるが、上下に重なり合っている一部の熱溶融接着剤6は一次接着層4Aに対して接着保持されない非接着粒の状態にある。
【0021】
そこで、上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤6…の散布直後に、図示省略した電熱板等の熱プレートを用いて、その散布面全域に約50℃位の輻射熱を加えて予備加熱することによって、図6に示すように、非接着粒も接着粒も含めてほぼ全熱溶融接着剤6…の表層の一部を溶かしてそれらを一体化する。このような予備加熱による粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤6…の一体化により、非接着粒が風等の影響を受けて周辺に飛散されたり、施工用車両の通行に伴い接着粒の一部が剥ぎ取られたりする不都合の発生を解消することができる。
【0022】
しかる後、上記のように一体化された熱溶融接着剤6…上に加熱アスファルト舗装体5を舗設することにより、粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤6…が加熱アスファルト舗装体5の熱で溶融流動されて一次接着層4Aとアスファルト表層舗装体5の間に全面が均一な厚みの二次接着層4Bが形成されることになり、この二次接着層4B及び上記一次接着層4Aからなる舗装接着層4を介してアスファルト舗装体5と防水層3とが相互に接着されて図1に示すような床版の防水舗装構造が施工される。
【0023】
上記のように施工される床版の防水舗装構造においては、湿潤面接着層2の形成、2液混合可撓性速硬化型液状樹脂の塗布による防水層3の形成、粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤6…の散布及び加熱アスファルト舗装体5の舗設といった一連の防水舗装工程中に、散布直後の熱溶融接着剤6…を予備加熱するといった手間のかからない作業を組み込むことにより、防水層3上に散布した粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤6…の非接着粒が風等の影響を受けて周辺に飛散したり、施工用車両の通行に伴い接着粒の一部が剥ぎ取られてその箇所の接着性が損なわれたりする不都合の発生を防止しつつ、所定の防水舗装を非常に効率よく施工することができる。
【0024】
しかも、施工後は、湿潤面接着層2上に防水層3、一次接着層4A及び二次接着層4Bからなる舗装接着層4という二層の防水構造が存在して優れた防水性能が得られるとともに、接着力の弱い接着粒の一部が剥ぎ取られてその箇所が凹む等してアスファルト舗装体5の接着強度が局部的に弱くなることもなく、アスファルト舗装体5を防水層3に全面均一に接着させる強固かつ安定良い接着性能が得られ、さらに、衝撃荷重や繰り返し応力を受けても防水層3の損傷や破壊を防止し得るだけの強度特性も得られ、これらの相乗により橋梁等の床版の供用耐久性の長期維持を達成することができる。
【0025】
なお、上記実施の形態では、請求項2に係る床版の防水舗装施工法及びその施工法により完工された床版の防水舗装構造について詳細に説明したが、請求項1に係る床版の防水舗装施工法及びその施工法により完工される床版の防水舗装構造のように、床版上に防水層を形成し、この防水層上に一次接着層を施工しないで、粉粒状またはペレット状の熱溶融接着剤を直接に散布したのち、この熱溶融接着剤上に加熱アスファルト舗装体を舗設して該アスファルト舗装体の熱で熱溶融接着剤を溶融流動させて防水層とアスファルト舗装体とを相互に接着してもよい。この場合も、上記実施の形態で述べたと同様に、全面に亘り均一かつ安定よい接着性能を確保して非常に優れた防水性能及び強度性能を持つ床版の舗装構造を効率よく得ることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上要するに、請求項1,2に係る本発明によれば、防水層または一次接着層の形成、粉粒状又はペレット状熱溶融接着剤の散布及び加熱アスファルト舗装体の舗設といった一連の工程作業を行う際に問題となる非接着粒の飛散防止及び一部接着粒の剥ぎ取り防止手段として、履き取りや吸引等の回収作業に比べて簡単で手間のかからない予備加熱工程を組み込むことにより、所定の防水舗装を非常に効率よく施工することができる。しかも、施工後は舗装体全面に亘り均一強固な接着性能及び防水性能を確保できるとともに、衝撃荷重や繰り返し応力を受けても防水層の損傷や破壊を防止し得るだけの強度特性も確保でき、これらの相乗により防水舗装後における床版の供用耐久性の長期維持を達成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項2に係る床版の防水舗装施工法により完工された床版の防水舗装構造を示す要部の縦断面図である。
【図2】 本発明の請求項2に係る床版の防水舗装施工法の第一工程を示す要部の拡大縦断面図である。
【図3】 同上防水舗装施工法の第二工程を示す要部の拡大縦断面図である。
【図4】 同上防水舗装施工法の第三工程を示す要部の拡大縦断面図である。
【図5】 同上防水舗装施工法の第四工程を示す要部の拡大縦断面図である。
【図6】 同上防水舗装施工法の第五工程を示す要部の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 床版
2 湿潤面接着層
3 防水層
4A 一次接着層
4B 二次接着層
5 加熱アスファルト舗装体
6 粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤
Claims (4)
- 床版上に速硬化型液状樹脂を塗布して防水層を形成する工程と、この防水層上に粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を用いた接着層を形成する工程と、この接着層上に加熱アスファルト舗装体を舗設して該加熱アスファルト舗装体の熱で上記接着層を形成する熱溶融接着剤を溶融流動させて上記防水層とアスファルト舗装体とを接着する工程とを有する床版の防水舗装施工法であって、
上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を上記接着層上に散布した直後に、それら熱溶融接着剤を予備加熱することで粉粒状又はペレット状熱溶融接着剤の少なくとも表層の一部を溶かして一体化することを特徴とする床版の防水舗装施工法。 - 床版上に常温硬化型液状樹脂を塗布して接着層を形成する工程と、この接着層上に速硬化型液状樹脂を塗布して防水層を形成する工程と、この防水層上に柔軟性樹脂接着剤を塗布して一次接着層を形成する工程と、この一次接着層上に粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を散布する工程と、この粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤上に加熱アスファルト舗装体を舗設して該加熱アスファルト舗装体の熱で上記熱溶融接着剤を溶融流動させて上記一次接着層とアスファルト舗装体との間に両者を接着する二次接着層を形成する工程とを有する床版の防水舗装施工法であって、
上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤を一次接着層上に散布した直後に、それら熱溶融接着剤を予備加熱することで粉粒状又はペレット状熱溶融接着剤の少なくとも表層の一部を溶かして一体化することを特徴とする床版の防水舗装施工法。 - 上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤として、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、エチレンエチルアクリレート、エチレンビニルアセテート、スチレンブチレンエラストマーの中から選択された一種または複数種を使用する請求項1又は2に記載の床版の防水舗装施工法。
- 上記粉粒状又はペレット状の熱溶融接着剤の予備加熱手段として、輻射用熱プレート、走行熱ローラ、低圧バーナーのいずれか一つを用いる請求項1又は2に記載の床版の防水舗装施工法。
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