JP3899577B2 - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3899577B2
JP3899577B2 JP04531597A JP4531597A JP3899577B2 JP 3899577 B2 JP3899577 B2 JP 3899577B2 JP 04531597 A JP04531597 A JP 04531597A JP 4531597 A JP4531597 A JP 4531597A JP 3899577 B2 JP3899577 B2 JP 3899577B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light beam
output signal
unit
distance
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04531597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1082634A (ja
Inventor
貴裕 稲田
司 原田
卓爾 岡
邦彦 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP04531597A priority Critical patent/JP3899577B2/ja
Publication of JPH1082634A publication Critical patent/JPH1082634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3899577B2 publication Critical patent/JP3899577B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ビーム送出部からの光ビームを測定対象に向けて送出し、測定対象により反射されて戻る光ビームを検出して、それにより得られる検出出力信号に基づいて、光ビーム送出部から測定対象までの距離を求める距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載され、当該車両の走行時に、例えば、先行する他の車両までの距離、即ち、前方車間距離を測定することができる装置として、特開昭62-54189号公報,特開平 3-54189号公報等に開示されている如くの、レーザ光を利用する装置、あるいは、特開昭60-61610号公報に開示されている如くの、イメージセンサを利用する装置等が提案されている。
【0003】
これらの前方車間距離を測定することができる装置のうちのレーザ光を利用する装置が使用される場合には、例えば、レーザ光を利用する装置が搭載された車両が走行しているもとで、そのレーザ光を利用する装置から、当該車両の前方を走行している先行車両に向けてレーザ光ビームが短時間送出され、そのレーザ光ビームが、先行車両において反射されて得られる、短時間継続する反射レーザ光ビームが車両におけるレーザ光を利用する装置によって受光される。そして、車両におけるレーザ光を利用する装置において、先行車両に向けてのレーザ光ビーム送出開始時点から反射レーザ光ビームが受光された時点までの時間が計測され、その計測された時間に基づいて、先行車両までの距離である前方車間距離が算出される。
【0004】
斯かるレーザ光を利用する装置にあっては、それが搭載された車両の前方側における比較的広い範囲に亙って前方車間距離の測定を行うことができるようにすべく、相互に近接配置された複数のレーザ光ビーム送出部が設けられ、それらから複数のレーザ光ビームを各々異なる方向に送出し、各レーザ光ビームに基づく先行車両からの反射レーザ光ビームを受光するようにされたものも提案されている。
【0005】
また、前方車間距離を測定することができる装置のうちのイメージセンサを利用する装置にあっては、車両の左右方向に配列配置された一対のイメージセンサが備えられ、例えば、イメージセンサを利用する装置が搭載された車両が走行しているもとで、一対のイメージセンサの夫々によって、当該車両の前方を走行している先行車両が撮像され、各イメージセンサから得られる撮像出力に基づいて撮像された先行車両における特定の部位の位置が検出される。そして、検出された位置についての三角測量の原理を適用した演算が行われることにより、先行車両までの距離である前方車間距離が算出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような、前方車間距離を測定することができるレーザ光を利用する装置あるいはイメージセンサを利用する装置にあっては、いずれの場合にも、装置の価格の高騰がまねかれることになるという不都合がある。
【0007】
即ち、レーザ光を利用する装置の場合には、先行車両に向けて短時間送出されるレーザ光ビームの形成に要される、応答速度が高速であるレーザ光発生部を構成するものとして、例えば、赤外線レーザダイオード素子が用いられ、さらに、赤外線レーザダイオード素子に対しての、それを短時間ずつ繰り返し作動させる動作制御を行う複雑な駆動回路、及び、反射レーザ光ビームを検出する光ビーム検出部からの検出出力信号を処理する複雑な信号処理回路が用いられるが、斯かる赤外線レーザダイオード素子,駆動回路及び信号処理回路は高価であり、それゆえ、赤外線レーザダイオード素子を用いた装置全体の価格が高くなってしまう。また、イメージセンサを利用する装置の場合には、一対のイメージセンサを夫々構成するものとして、例えば、各々が、半導体基体に光電変換を行う多数の画素が配列形成されるとともに、各画素で得られた信号電荷を転送する電荷結合素子(CCD)等で形成された電荷転送領域が設けられて成る撮像面部を有した、一対の固体撮像素子、さらに、一対の固体撮像素子に対する動作制御を行う複雑な駆動回路、及び、一対の固体撮像素子の夫々から得られる撮像出力信号を処理する複雑な信号処理回路が用いられるが、斯かる固体撮像素子,駆動回路及び信号処理回路も高価であり、それゆえ、一対のイメージセンサを用いた装置全体の価格が高くなってしまうのである。
【0008】
斯かる点に鑑み、本発明は、例えば、車両に搭載されて用いられ、前方車間距離の測定を、前方に光ビームを送出するとともにその光ビームが先行車両により反射されて得られる反射光ビームを検出し、その検出結果に基づいて行うことができるものとされるにあたり、高価なレーザダイオード素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路、あるいは、高価な固体撮像素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路等を要さない構成をとることができ、それゆえ、価格が比較的安価とされることになる距離測定装置を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明に係る距離測定装置の第1の態様にあっては、第1の光ビーム及び第2の光ビームを、第1の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を夫々同一走査方向をもって同時に回転走査するものとして送出し、第1及び第2の光ビームの送出方向を第1の走査角度範囲と第2の走査角度範囲とが部分的に重なり合うことになるものとなす第1及び第2の光ビーム送出部と、第1の光ビームが測定対象において反射してその測定対象から得られる第1の反射光ビーム、及び、第2の光ビームが測定対象において反射してその測定対象から得られる第2の反射光ビームを検出する光ビーム検出部と、第1及び第2の光ビーム送出部による第1及び第2の光ビームの回転走査角速度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出部と、距離算出部とを備え、距離算出部が、光ビーム検出部により第1の反射光ビームについての検出出力信号が得られたときから光ビーム検出部により第2の反射光ビームについての検出出力信号が得られたときまでの検出間隔時間を求め、検出間隔時間を予め設定された基準間隔時間に一致させるべく第1及び第2の光ビーム送出部による第1及び第2の光ビームの回転走査状態を変化させるための制御を行い、検出間隔時間が基準間隔時間に一致したとき、回転走査状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回転走査周波数,基準間隔時間、及び、第1の光ビーム送出部に関しての実質的光ビーム走査中心及び第2の光ビーム送出部に関しての実質的光ビーム走査中心についての相互間距離に基づいて、第1の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心と第2の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から測定対象までの距離を算出するものとされて、構成される。
【0011】
また、本発明に係る距離測定装置の第2の態様にあっては、光ビームを所定の走査角度範囲を回転走査するものとして送出する光ビーム送出部と、光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査してその光反射部において反射することにより光反射部から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部と、光ビーム送出部による光ビームの回転走査角速度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出部と、距離算出部とを備え、距離算出部が、光ビーム検出部から得られる反射光ビームについての検出出力信号に基づいて、光ビームによる測定対象に備えられた光反射部もしくは測定対象に備えられた複数の光反射部についての相互間隔に対する走査時間を求め、求められた走査時間を予め設定された基準走査時間に一致させるべく光ビーム送出部における光ビームの回転走査状態を変化させるための制御を行い、求められた走査時間が基準走査時間に一致したとき、回転走査状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回転走査周波数,基準走査時間、及び、測定対象に備えられた光反射部の光ビームの走査方向に沿う方向の寸法もしくは測定対象に備えられた複数の光反射部についての光ビームの走査方向に沿う方向の相互間隔に基づいて、光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心から測定対象に備えられた光反射部までの距離を算出するものとされて、構成される。
【0012】
さらに、本発明に係る距離測定装置の第3の態様にあっては、光ビームを所定の走査角度範囲を回転走査するものとして送出する光ビーム送出部と、光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査してその光反射部において反射することにより光反射部から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部と、光ビーム送出部による光ビームの回転走査角速度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出部と、距離算出部とを備え、距離算出部が、光ビーム検出部から得られる反射光ビームについての検出出力信号に基づいて、光ビームにより光反射部が走査される際における光ビームのビーム幅に相当する距離に対する光ビームの走査時間を求め、求められた走査時間を予め設定された基準走査時間に一致させるべく光ビーム送出部における光ビームの回転走査状態を変化させるための制御を行い、求められた走査時間が基準走査時間に一致したとき、回転走査状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回転走査周波数,基準走査時間、及び、光ビームの光反射部を走査する際における走査方向に沿う方向のビーム幅に基づいて、光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心から測定対象に備えられた光反射部までの距離を算出するものとされて、構成される。
【0013】
上述の如くに構成される本発明に係る距離測定装置にあっては、二つもしくは一つの光ビーム送出部から送出される二つもしくは一つの光ビームが測定対象において反射して得られる二つもしくは一つの反射光ビームが、光ビーム検出部によって検出される。そして、距離算出部により、光ビーム検出部からの二つもしくは一つの反射光ビームについての検出出力信号に応じて、例えば、光ビーム検出部により二つの反射光ビームのうちの一方についての検出出力信号が得られたときから光ビーム検出部により二つの反射光ビームのうちの他方についての検出出力信号が得られたときまでの検出間隔時間,光ビームによる測定対象に備えられた光反射部もしくは測定対象に備えられた複数の光反射部についての相互間隔に対する走査時間、もしくは、光ビームにより光反射部が走査される際における当該光ビームのビーム幅に相当する距離に対する光ビームの走査時間とされる、二つもしくは一つの光ビームによる測定対象に対する走査に伴う時間が求められ、求められた時間を予め設定された基準時間に一致させるべく二つもしくは一つの光ビーム送出部における二つもしくは一つの光ビームの回転走査状態を変化させるための制御が行われる。さらに、距離算出部により、求められた時間が基準時間に一致したとき、回転走査状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回転走査周波数,基準時間、及び、例えば、二つの光ビーム送出部の夫々に関しての実質的光ビーム走査中心についての相互間距離,測定対象に備えられた光反射部の光ビームの走査方向に沿う方向の寸法もしくは測定対象に備えられた複数の光反射部についての光ビームの走査方向に沿う方向の相互間隔、もしくは、光ビームの光反射部を走査する際における走査方向に沿う方向のビーム幅を含んだ複数の算出因子に基づいて、二つの光ビーム送出部の夫々の実質的光ビーム走査中心を結ぶ線分もしくは一つの光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心から測定対象までの距離が算出される。
【0014】
その際、本発明に係る距離測定装置における二つの光ビーム送出部の各々もしくは一つの光ビーム送出部は、短時間ずつ繰り返して作動せしめられる高価なレーザダイオード素子が用いられて構成されることを要さず、連続的な発光動作を行う通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅い安価なレーザダイオード素子が用いられて形成される光ビームを扱うものとして構成される。また、連続的な発光動作を行う通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子の動作制御を行う回路、さらには、光ビーム検出部からの検出出力信号を扱う回路も、比較的簡単なものとされる。
【0015】
従って、本発明に係る距離測定装置は、例えば、車両に搭載されて用いられ、前方車間距離の測定を行うものとされるにあたり、高価なレーザダイオード素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路、あるいは、高価な固体撮像素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路等を要さない構成をとることができ、それゆえ、価格が比較的安価とされることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る距離測定装置に関連する第1の関連装置例を示し、この例は、車両に搭載されて、その車両の前方側における先行車両までの距離を測定できるものとされる。
【0017】
図1に示される第1の関連装置例においては、搭載車両の前方側に向けて光ビームLP1を送出する光ビーム送出部81と、同じく搭載車両の前方側に向けて光ビームLP2を送出する光ビーム送出部82と、光ビームLP1もしくは光ビームLP2が測定対象とされた先行車両により反射されて得られる反射光ビームRLPを検出する光ビーム検出部83とを含んだ発光・受光部85が備えられている。
【0018】
光ビーム送出部81及び82は、所定の相互間距離をおいて搭載車両の左右方向に配列配置される。そして、光ビーム送出部81によって送出される光ビームLP1及び光ビーム送出部82によって送出される光ビームLP2は、一対の相互に平行な光ビームであって、夫々、予め搭載車両の左右方向に沿って設定された第1の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を同時に、かつ、繰り返して走査するものとされ、第1の走査角度範囲と第2の走査角度範囲とは、部分的に重なり合うようにされる。
【0019】
反射光ビームRLPは、光ビーム送出部81によって送出される光ビームLP1が第1の走査角度範囲を走査する過程及び光ビーム送出部82によって送出される光ビームLP2が第2の走査角度範囲を走査する過程において得られ、その継続時間は、光ビームLP1もしくは光ビームLP2が測定対象とされた先行車両における光反射部を過る時間とされ、比較的短い時間となる。
【0020】
図2は、発光・受光部85についての具体構成の一例を示す。この図2に示される発光・受光部85の例にあっては、光ビーム送出部81が、固定された平面ミラー81Mによって形成されるとともに、光ビーム送出部82が、固定された平面ミラー82Mによって形成されている。平面ミラー81M及び平面ミラー82Mは、平面ミラー81Mについての実質的光ビーム走査中心と平面ミラー82Mについての実質的光ビーム走査中心とが相互間距離rをおいて配されることになるように配置される。
【0021】
また、図2に示される発光・受光部85の例にあっては、平面ミラー81M及び平面ミラー82Mの両者に対して共通の両面回転ミラー87が設けられている。この両面回転ミラー87は、一対の平面ミラー面が背中合せに結合されて成る構成を有しており、図示が省略された回転駆動手段により、中心軸を回転軸として、例えば、矢印Rmにより示される方向における所定の回動範囲を、一定角速度をもって回転する動作を繰り返す状態におかれる。さらに、図2に示される発光・受光部85の例には、発光部89と、発光部89から発せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP1を形成する光学系90とを含む光ビーム形成部91、及び、発光部92と、発光部92から発せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP2を形成する光学系93とを含む光ビーム形成部94が備えられている。発光部89及び92の各々は、例えば、通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子により構成される。
【0022】
光ビーム形成部91からの光ビームLP1は、両面回転ミラー87が有する一対の平面ミラー面のうちの一方に入射せしめられ、その一方の平面ミラー面において反射する。その際、光ビームLP1の反射方向は、両面回転ミラー87の回転に応じて変化せしめられる。また、光ビーム形成部92からの光ビームLP2は、両面回転ミラー87が有する一対の平面ミラー面のうちの他方に入射せしめられ、その他方の平面ミラー面において反射する。その際、光ビームLP2の反射方向も、両面回転ミラー87の回転に応じて変化せしめられる。
【0023】
両面回転ミラー87が有する一対の平面ミラー面のうちの一方において反射した光ビームLP1は、平面ミラー81Mに入射し、両面回転ミラー87の矢印Rmにより示される方向の回転に伴って、平面ミラー81Mを、一端部81MAから他端部81MBへと走査していき、また、両面回転ミラー87が有する一対の平面ミラー面のうちの他方において反射した光ビームLP2は、平面ミラー82Mに入射し、両面回転ミラー87の矢印Rmにより示される方向の回転に伴って、平面ミラー82Mを、一端部82MAから他端部82MBへと走査していく。それにより、平面ミラー81Mにおいて、光ビームLP1の反射位置が両面回転ミラー87の回転に伴って一端部81MAから他端部81MBへと移動していき、平面ミラー81Mにおいて反射した光ビームLP1が搭載車両の前方側へ送出され、また、平面ミラー82Mにおいて、光ビームLP2の反射位置が両面回転ミラー87の回転に伴って一端部82MAから他端部82MBへと移動していき、平面ミラー82Mにおいて反射した光ビームLP2が搭載車両の前方側へ送出される。
【0024】
その際、光ビームLP1の送出方向は、平面ミラー81Mにおける一端部81MAより送出される状態から平面ミラー81Mにおける他端部81MBより送出される状態まで連続的に変化していき、その結果、光ビームLP1は、第1の走査角度範囲である走査角度範囲SC1を矢印D1により示される方向に回転走査するものとされる。同様に、光ビームLP2の送出方向は、平面ミラー82Mにおける一端部82MAより送出される状態から平面ミラー82Mにおける他端部82MBより送出される状態まで連続的に変化していき、その結果、光ビームLP2は、第2の走査角度範囲である走査角度範囲SC2を矢印D2により示される方向に回転走査するものとされる。
【0025】
走査角度範囲SC1と走査角度範囲SC2とは、搭載車両の前方において部分的に重なり合うようにされており、走査角度範囲SC1と走査角度範囲SC2とが重なり合う領域において、光ビームLP1もしくは光ビームLP2が、先行車両を過り、その際に先行車両において反射して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反射光ビームRLPが、図2に示される発光・受光部85の例に設けられた集光光学系95を通じて図2に示される発光・受光部85の例の内部に導かれ、光ビーム検出部83に入射せしめられる。このようにして光ビーム検出部83に入射する反射光ビームRLPの継続時間は、光ビームLP1が走査角度範囲SC1を回転走査する期間中、あるいは、光ビームLP2が走査角度範囲SC2を回転走査する期間中の比較的短い時間とされる。
【0026】
光ビーム検出部83は、集光光学系95を通じて入射する反射光ビームRLPを検出し、光ビームLP1が走査角度範囲SC1を走査する期間において、光ビームLP1に基づく反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス状の信号成分を含み、また、光ビームLP2が走査角度範囲SC2を走査する期間において、光ビームLP2に基づく反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス状の信号成分を含む検出出力信号SLDを発生する。この光ビーム検出部83から得られる検出出力信号SLDは、端子97に導出される。それにより、端子97に導出される検出出力信号SLDは、図3のA(横軸:時間t)に示される如く、光ビームLP1が走査角度範囲SC1を回転走査する期間内において、光ビームLP1に基づく反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス信号PP1があらわれ、その後、光ビームLP2が走査角度範囲SC2を回転走査する期間内において、光ビームLP2に基づく反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス信号PP2があらわれるものとされる。即ち、この場合、先ず、光ビームLP1が、走査角度範囲SC1の回転走査中に、測定対象である先行車両を捉えてそれにより反射され、その後、光ビームLP2が、走査角度範囲SC2の走査中に、測定対象である先行車両を捉えてそれにより反射されるのである。
【0027】
従って、斯かる状況は、図4に示される如くに、各々について実質的光ビーム走査中心に関する相互間距離rをおいて配された一対の光ビーム送出部81及び82のうちの一方である、光ビーム送出部81から送出されて走査角度範囲SC1を回転走査する光ビームLP1が、先ず、先行車両Xを捉えて先行車両Xにより反射され、その後、一対の光ビーム送出部81及び82のうちの他方である、光ビーム送出部82から送出されて走査角度範囲SC2を回転走査する光ビームLP2が、先行車両Xを捉えて先行車両Xにより反射されることになる。なお、図4においては、光ビーム送出部81についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離、即ち、測定されるべき距離が、距離Lとして示されている。
【0028】
図1に示される第1の関連装置例にあっては、発光・受光部85に設けられた端子97に、距離算出部100が接続されている。距離算出部100においては、発光・受光部85に設けられた端子97に導出される、図3のAに示される如くの検出出力信号SLDが増幅部101に供給され、さらに、増幅部101により増幅された検出出力信号SLDが、パルス抜取部102に供給される。
【0029】
パルス抜取部102においては、検出出力信号SLDに含まれるパルス信号PP1及びPP2が順次抜き取られる。そして、パルス抜取部102から得られるパルス信号PP1及びPP2の夫々は、波形整形部103による波形整形を受け、矩形波パルス信号PP1’及びPP2’とされてフリップ・フロップ回路(F.F.)104に供給される。F.F.104は、矩形波パルス信号PP1’及びPP2’の夫々の立上りの時点(パルス信号PP1及びPP2の夫々の立上りの時点)において出力レベル反転を生じ、それにより、F.F.104からは、図3のB(横軸:時間t)に示される如くの、矩形波パルス信号PP1’の立上りの時点(パルス信号PP1の立上りの時点)t1において低レベルから高レベルに移行し、その後、矩形波パルス信号PP2’の立上りの時点(パルス信号PP2の立上りの時点)t2において高レベルから低レベルに移行して、矩形波パルス信号PP1’の立上りの時点t1から矩形波パルス信号PP2’の立上りの時点t2まで高レベルを維持する矩形波信号PFが得られる。
【0030】
F.F.104からの矩形波信号PFは、カウンタ部105に供給される。カウンタ部105は、矩形波信号PFが高レベルをとる期間においてカウント動作を行い、図3のCに示される如くに、矩形波信号PFが高レベルをとる期間において直線的に増加していき、矩形波信号PFが高レベルをとる期間後においては、矩形波信号PFが高レベルをとる期間の終了時点における値を維持するカウント値CTをあらわすカウント出力データDCTを発生する。斯かるカウント出力データDCTは、矩形波信号PFが高レベルをとる期間、即ち、矩形波パルス信号PP1’の立上りの時点t1から矩形波パルス信号PP2’の立上りの時点t2までの期間に対応する時間Toをあらわす。
【0031】
カウント出力データDCTは、演算処理部106に供給される。演算処理部106は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成され、カウンタ部105からのカウント出力データDCTに基づいて、図4に示される如くの、光ビーム送出部81についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離Lを算出する演算処理を行う。
【0032】
演算処理部106において行われる演算処理にあっては、先ず、カウント出力データDCTに基づいて、矩形波パルス信号PP1’の立上りの時点t1から矩形波パルス信号PP2’の立上りの時点t2までの期間、従って、発光・受光部85において、光ビーム検出部83により、光ビームLP1に基づく反射光ビームRLPについての検出出力信号であるパルス信号PP1が得られるときから光ビーム検出部83により、光ビームLP2に基づく反射光ビームRLPについての検出出力信号であるパルス信号PP2が得られるときまでの期間に対応する時間Toが検出される。
【0033】
そして、図4に示される如く、光ビーム送出部81から送出される光ビームLP1が先行車両Xを捉えて先行車両Xにより反射され、それにより光ビーム検出部83からパルス信号PP1が得られるときの光ビームLP1の送出方向と、光ビーム送出部82から送出される光ビームLP2が先行車両Xを捉えて先行車両Xにより反射され、それにより光ビーム検出部83からパルス信号PP2が得られるときの光ビームLP2の送出方向とが成す角度をθとし、走査角度範囲SC1を回転走査する光ビームLP1及び走査角度範囲SC2を回転走査する光ビームLP2の夫々の走査角速度(従って、矢印Rmにより示される方向に回転する両面回転ミラー87の角速度)をω(予め設定された一定値)とすると、
θ=To・ω
とあらわされ、また、角度θは比較的小であり、距離Lは大であるので、
θ=r/L
とあらわせる。従って、これらの式から
L=r /(ω・To) ・・・・・(1)
という関係が得られる。
【0034】
そこで、演算処理部106においては、カウント出力データDCTに基づいて検出された時間Toが、上述の式(1) に代入されて、光ビーム送出部81についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離L、即ち、測定されるべき距離が算出される。
【0035】
なお、演算処理部106においては、距離Lの算出に他の方法がとられる場合もある。斯かる他の方法にあっては、例えば、図4に示される如く、光ビーム送出部81から送出される光ビームLP1が先行車両Xを捉えて先行車両Xにより反射される際における光ビームLP1、及び、光ビーム送出部82から送出される光ビームLP2が先行車両Xを捉えて先行車両Xにより反射される際における光ビームLP2の夫々の走査速度をVとすると、
V=L・ω=r/To
とあらわされる。従って、これよりして、上述の式(1) の関係である、
L=r /(ω・To)
が得られる。そして、斯かる式に、カウント出力データDCTに基づいて検出された時間Toが代入されて、距離Lが算出されるのである。
【0036】
また、演算処理部106においては、上述の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データDLPが形成され、その出力データDLPが、距離算出部100における出力端子107導出される。
【0037】
図5は、図1に示される第1の関連装置例に用いられる発光・受光部85についての具体構成の他の例を示す。この図5に示される発光・受光部85の例にあっては、光ビーム送出部81が、固定された平面ミラー111によって形成されるとともに、光ビーム送出部82が、固定された平面ミラー112によって形成されている。平面ミラー111及び平面ミラー112は、平面ミラー111についての実質的光ビーム走査中心と平面ミラー112についての実質的光ビーム走査中心とが相互間距離rをおいて配されることになるように配置される。
【0038】
また、図5に示される発光・受光部85の例にあっては、平面ミラー111及び平面ミラー112の両者に対して共通の多面回転ミラー113が設けられている。この多面回転ミラー113は、中心軸方向の寸法が比較的小とされた正八角柱体の8個の側面の夫々が、平面ミラー面とされて成るものとされ、駆動部114により、中心軸を回転軸として矢印Rpにより示される方向に一定の角速度をもって回転せしめられる。さらに、図5に示される発光・受光部85の例には、発光部115と、発光部115から発せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP1を形成する光学系116とを含む光ビーム形成部117、及び、発光部118と、発光部118から発せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP2を形成する光学系119とを含む光ビーム形成部120が備えられている。発光部115及び118の各々は、例えば、通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子により構成される。
【0039】
光ビーム形成部117からの光ビームLP1は、多面回転ミラー113の平面ミラー面に入射せしめられ、その平面ミラー面において反射せしめられる。その際、光ビームLP1の反射方向は、多面回転ミラー113の回転に応じて変化せしめられる。また、光ビーム形成部120からの光ビームLP2も、多面回転ミラー113の平面ミラー面に入射せしめられ、その平面ミラー面において反射せしめられる。その際、光ビームLP2の反射方向が、多面回転ミラー113の回転に応じて変化せしめられる。
【0040】
多面回転ミラー113の平面ミラー面において反射した光ビームLP1は、平面ミラー111に入射し、多面回転ミラー113の矢印Rpにより示される方向の回転に伴って、平面ミラー111を、一端部111Aから他端部111Bへと走査していき、また、多面回転ミラー113の平面ミラー面において反射した光ビームLP2は、平面ミラー112に入射し、多面回転ミラー113の矢印Rpにより示される方向の回転に伴って、平面ミラー112を、一端部112Aから他端部112Bへと走査していく。それにより、平面ミラー111において、光ビームLP1の反射位置が多面回転ミラー113の回転に伴って一端部111Aから他端部111Bへと移動していき、平面ミラー111において反射した光ビームLP1が搭載車両の前方側へ送出され、また、平面ミラー112において、光ビームLP2の反射位置が多面回転ミラー113の回転に伴って一端部112Aから他端部112Bへと移動していき、平面ミラー112において反射した光ビームLP2が搭載車両の前方側へ送出される。
【0041】
その結果、図2に示される発光・受光部85の例の場合と同様に、光ビームLP1が、第1の走査角度範囲である走査角度範囲SC1を矢印D1により示される方向に回転走査するものとされ、また、光ビームLP2が、第2の走査角度範囲である走査角度範囲SC2を矢印D2により示される方向に回転走査するものとされる。
【0042】
また、図5に示される発光・受光部85の例においても、光ビームLP1もしくは光ビームLP2が、先行車両を過り、その際に先行車両において反射して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反射光ビームRLPが、透過する集光光学系95,集光光学系95を通じた反射光ビームRLPが入射する光ビーム検出部83が備えられており、さらに、光ビーム検出部83から得られる検出出力信号SLDが導出される端子97が設けられている。そして、その他の動作については、図2に示される発光・受光部85の例の場合と同様である。
【0043】
図6は、図1に示される第1の関連装置例に用いられる発光・受光部85についての具体構成のさらに他の例を示す。この図6に示される発光・受光部85の例にあっては、光ビーム送出部81が、固定された平面ミラー121によって形成されるとともに、光ビーム送出部82が、固定された平面ミラー122によって形成されている。平面ミラー121及び平面ミラー122は、平面ミラー121についての実質的光ビーム走査中心と平面ミラー122についての実質的光ビーム走査中心とが相互間距離rをおいて配されることになるように配置される。
【0044】
また、図6に示される発光・受光部85の例にあっては、平面ミラー121及び平面ミラー122の両者に対して共通の二面回転ミラー123が設けられている。この二面回転ミラー123は、直交する2個の平面ミラー面123R及び123Lを有して成るものとされ、図示が省略された駆動部により、2個の平面ミラー面123R及び123Lが、回転軸123Aを中心とする所定の回動範囲内において、矢印Rdにより示される方向に一定の角速度をもって回転する状態を繰り返すものとされる。さらに、図6に示される発光・受光部85の例には、発光部125と、発光部125から発せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP0を形成する光学系126とを含む光ビーム形成部127が備えられている。発光部125は、例えば、通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子により構成される。
【0045】
光ビーム形成部127からの光ビームLP0は、二面回転ミラー123における直交する2個の平面ミラー面123R及び123Lの夫々に、例えば、半分ずつ入射せしめられて、その2個の平面ミラー面123R及び123Lにより二分割され、それにより得られる2本の光ビームが、2個の平面ミラー面123R及び123Lにおいて夫々互いに反対となる方向に反射して光ビームLP1及びLP2を形成する。そして、光ビームLP1及びLP2の夫々の反射方向は、二面回転ミラー123の回転に応じて変化せしめられる。
【0046】
二面回転ミラー123の平面ミラー面123Rにおいて反射した光ビームLP1は、平面ミラー121に入射し、二面回転ミラー123の矢印Rdにより示される方向の回転に伴って、平面ミラー121を、一端部121Aから他端部121Bへと走査していき、また、二面回転ミラー123の平面ミラー面123Lにおいて反射した光ビームLP2は、平面ミラー122に入射し、二面回転ミラー123の矢印Rdにより示される方向の回転に伴って、平面ミラー122を、一端部122Aから他端部122Bへと走査していく。それにより、平面ミラー121において、光ビームLP1の反射位置が二面回転ミラー123の回転に伴って一端部121Aから他端部121Bへと移動していき、平面ミラー121において反射した光ビームLP1が搭載車両の前方側へ送出され、また、平面ミラー122において、光ビームLP2の反射位置が二面回転ミラー123の回転に伴って一端部122Aから他端部122Bへと移動していき、平面ミラー122において反射した光ビームLP2が搭載車両の前方側へ送出される。
【0047】
その結果、図2に示される発光・受光部85の例の場合と同様に、光ビームLP1が、第1の走査角度範囲である走査角度範囲SC1を矢印D1により示される方向に回転走査するものとされ、また、光ビームLP2が、第2の走査角度範囲である走査角度範囲SC2を矢印D2により示される方向に回転走査するものとされる。
【0048】
また、図6に示される発光・受光部85の例においても、光ビームLP1もしくは光ビームLP2が、先行車両を過り、その際に先行車両において反射して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反射光ビームRLPが、透過する集光光学系95,集光光学系95を通じた反射光ビームRLPが入射する光ビーム検出部83が備えられており、さらに、光ビーム検出部83から得られる検出出力信号SLDが導出される端子97が設けられている。そして、その他の動作については、図2に示される発光・受光部85の例の場合と同様である。
【0049】
図6に示される発光・受光部85の例に用いられる二面回転ミラー123は、例えば、図7に示される如くに、直交する2個の平面ミラー面123R及び123Lの各々の一端縁部が、回転軸123A上において突き合わされる状態におかれるもの、あるいは、図8に示される如くに、直交する2個の平面ミラー面123R及び123Lの各々の一端縁部が、突き合わせることなく、回転軸123Aに沿って配された状態におかれるものとして構成される。
【0050】
図9は、図1に示される第1の関連装置例に用いられる発光・受光部85についての具体構成における上述とは別の例を示す。この図9に示される発光・受光部85の例にあっては、光ビーム送出部81が、固定された平面ミラー131によって形成されるとともに、光ビーム送出部82が、固定されたハーフミラー132によって形成されている。平面ミラー131及びハーフミラー132は、平面ミラー131についての実質的光ビーム走査中心とハーフミラー132についての実質的光ビーム走査中心とが相互間距離rをおいて配されることになるように配置される。
【0051】
また、図9に示される発光・受光部85の例にあっては、平面ミラー131及びハーフミラー132の両者に対して共通の回転平面ミラー133が設けられている。この回転平面ミラー133は、図示が省略された回転駆動手段により、中心軸を回転軸として、例えば、矢印Rhにより示される方向における所定の回動範囲を、一定の角速度をもって回転する動作を繰り返す状態におかれる。
【0052】
そして、図9に示される発光・受光部85の例には、発光部134と、発光部134から発せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP0を形成する光学系135とを含む光ビーム形成部136が備えられている。発光部134は、例えば、通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子により構成される。さらに、光ビーム送出部82を形成するハーフミラー132と光ビーム送出部81を形成する平面ミラー131との間の光路上に、凸レンズ137と凹レンズ138とが、共通の光軸方向を有するものとして配されている。
【0053】
光ビーム形成部136からの光ビームLP0は、回転平面ミラー133に入射せしめられ、回転平面ミラー133において反射する。その際、光ビームLP0の反射方向は、回転平面ミラー133の回転に応じて変化せしめられる。
【0054】
回転平面ミラー133において反射した光ビームLP0は、ハーフミラー132に入射し、回転平面ミラー133の矢印Rhにより示される方向の回転に伴って、ハーフミラー132を、一端部132Aから他端部132Bへと走査していく。それにより、ハーフミラー132においては、光ビームLP0の一部が、その反射位置を回転平面ミラー133の回転に伴って一端部132Aから他端部132Bへと移動させつつ反射し、光ビームLP2として搭載車両の前方側へ送出されるとともに、光ビームLP0の他の一部が、その透過位置を回転平面ミラー133の回転に伴って一端部132Aから他端部132Bへと移動させつつ透過し、光ビームLP1として凸レンズ137に入射する。
【0055】
凸レンズ137に入射した光ビームLP1は、凸レンズ137によって平行光ビームとされて、凹レンズ138に入射する。凹レンズ138に入射した光ビームLP1は、再び発散光ビームとされて、平面ミラー131に入射し、平面ミラー131において反射する。
【0056】
平面ミラー131にあっては、光ビームLP1の反射位置が回転平面ミラー133の回転に伴って一端部131Aから他端部131Bへと移動していき、平面ミラー131において反射した光ビームLP1が搭載車両の前方側へ送出される。
【0057】
その結果、光ビームLP0におけるハーフミラー132を透過した部分により形成され、平面ミラー131において反射した光ビームLP1が、第1の走査角度範囲である走査角度範囲SC1を矢印D1により示される方向に回転走査するものとされ、また、光ビームLP0におけるハーフミラー132において反射した部分により形成される光ビームLP2が、第2の走査角度範囲である走査角度範囲SC2を矢印D2により示される方向に回転走査するものとされる。
【0058】
また、図9に示される発光・受光部85の例においても、光ビームLP1もしくは光ビームLP2が、先行車両を過り、その際に先行車両において反射して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反射光ビームRLPが、透過する集光光学系95,集光光学系95を通じた反射光ビームRLPが入射する光ビーム検出部83が備えられており、さらに、光ビーム検出部83から得られる検出出力信号SLDが導出される端子97が設けられている。そして、その他の動作については、図2に示される発光・受光部85の例の場合と同様である。
【0059】
図10は、本発明に係る距離測定装置に関連する第2の関連装置例を示し、この例も、車両に搭載されて、その車両の前方側における先行車両までの距離を測定できるものとされる。
【0060】
図10に示される第2の関連装置例においては、搭載車両の前方側に向けて光ビームLPを送出する光ビーム送出部141と、光ビームLPが測定対象とされた先行車両により反射されて得られる反射光ビームRLPを検出する光ビーム検出部142とを含んだ発光・受光部143が備えられている。光ビーム送出部141によって送出される光ビームLPは、比較的細い平行光ビームとされ、予め搭載車両の左右方向に沿って設定された所定の走査角度範囲を繰り返して走査するものとされる。
【0061】
反射光ビームRLPは、光ビーム送出部141によって送出される光ビームLPが所定の走査角度範囲を走査する過程において得られ、その継続時間は、光ビームLPが測定対象とされた先行車両における光反射部を過る時間とされて、比較的短い時間となる。
【0062】
図11は、発光・受光部143についての具体構成の一例を示す。この図11に示される発光・受光部143の例にあっては、光ビーム送出部141が、回転平面ミラー145によって形成されている。この回転平面ミラー145は、図示が省略された回転駆動手段により、中心軸を回転軸として、例えば、矢印Rsにより示される方向における所定の回動範囲を、一定の角速度をもって回転する動作を繰り返す状態におかれる。
【0063】
さらに、図11に示される発光・受光部143の例には、発光部146と、発光部146から発せられる光を収束して平行光線化し、比較的細い光ビームLPを形成する光学系147とを含む光ビーム形成部148が備えられている。発光部146は、例えば、通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子により構成される。
【0064】
光ビーム形成部148からの比較的細い光ビームLPは、回転平面ミラー145に入射せしめられ、その回転平面ミラー145において反射する。その際、光ビームLPの反射方向は、回転平面ミラー145の回転に応じて変化せしめられる。回転平面ミラー145において反射した光ビームLPは、回転平面ミラー145の回動範囲に応じた所定の走査角度範囲である走査角度範囲SCを矢印Dにより示される方向に回転走査するものとされる。
【0065】
斯かる際、図12に示される如く、光ビーム送出部141から発して走査角度範囲SCを矢印Dにより示される方向に一定の角速度をもって回転走査する光ビームLPが、先行車両XCを過り、その際に先行車両XCに設けられた左側光反射部FL及び右側光反射部FRにおいて反射して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反射光ビームRLPが、図11に示される発光・受光部143の例に設けられた集光光学系149を通じて図11に示される発光・受光部143の例の内部に導かれ、光ビーム検出部142に入射せしめられる。このようにして光ビーム検出部142に入射する反射光ビームRLPの継続時間は、光ビームLPが走査角度範囲SCを回転走査する期間中の比較的短い時間とされる。なお、図12においては、光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中心から先行車両XCまでの距離、即ち、測定されるべき距離が、距離Lとして示されている。
【0066】
光ビーム検出部142は、集光光学系149を通じて入射する反射光ビームRLPを検出し、光ビームLPが走査角度範囲SCを走査する期間内において、光ビームLPに基づく反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス状の信号成分を含む検出出力信号SLDを発生する。この光ビーム検出部142から得られる検出出力信号SLDは、端子150に導出される。
【0067】
端子150に導出される検出出力信号SLDは、図13のA(横軸:時間t)に示される如く、光ビームLPが走査角度範囲SCを回転走査する期間内において、先ず、光ビームLPが先行車両XCに設けられた左側光反射部FLにおいて反射して得られる反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス信号PQAがあらわれ、その後、光ビームLPが先行車両XCに設けられた右側光反射部FRにおいて反射して得られる反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス信号PQBがあらわれるものとされる。
【0068】
図10に示される第2の関連装置例にあっては、発光・受光部143に設けられた端子150に、距離算出部151が接続されている。距離算出部151においては、発光・受光部143に設けられた端子150に導出される、図13のAに示される如くの検出出力信号SLDが、増幅部152に供給され、さらに、増幅部152により増幅された検出出力信号SLDが、パルス抜取部153に供給される。
【0069】
パルス抜取部153においては、検出出力信号SLDに含まれるパルス信号PQA及びPQBが順次抜き取られる。そして、パルス抜取部153から得られるパルス信号PQA及びPQBの夫々は、波形整形部154による波形整形を受け、矩形波パルス信号PQA’及びPQB’とされて微分部155に供給される。微分部155にあっては、矩形波パルス信号PQA’及びPQB’の各々についての微分が行われ、それにより、微分部155からは、図13のB(横軸:時間t)に示される如くの、矩形波パルス信号PQA’の立上りの時点(パルス信号PQAの立上りの時点)taにおける正極性パルスPUA,矩形波パルス信号PQA’の立下りの時点(パルス信号PQAの立下りの時点)tbにおける負極性パルスPDA,矩形波パルス信号PQB’の立上りの時点(パルス信号PQBの立上りの時点)tcにおける正極性パルスPUB、及び、矩形波パルス信号PQB’の立下りの時点(パルス信号PQBの立下りの時点)tdにおける負極性パルスPDBが得られる。
【0070】
微分部155からの正極性パルスPUA,負極性パルスPDA,正極性パルスPUB及び負極性パルスPDBは、カウンタ部156に供給される。カウンタ部156は、下記の第1のカウント動作状態及び第2のカウント動作状態のうちのいずれかをとる。
【0071】
第1のカウント動作状態のもとにあっては、正極性パルスPUAから負極性パルスPDAまでの期間及び正極性パルスPUBから負極性パルスPDBまでの期間の夫々においてカウント動作が行われ、図13のCに示される如くに、正極性パルスPUAから負極性パルスPDAまでの期間において直線的に増加していき、負極性パルスPDA後においては、所定の期間、正極性パルスPUAから負極性パルスPDAまでの期間の終了時点における値を維持するカウント値CTA、及び、正極性パルスPUBから負極性パルスPDBまでの期間において直線的に増加していき、負極性パルスPDB後においては、所定の期間、正極性パルスPUBから負極性パルスPDBまでの期間の終了時点における値を維持するカウント値CTBをあらわすカウント出力データDCTが得られる。斯かるカウント出力データDCTは、カウント値CTAに基づいて、正極性パルスPUAから負極性パルスPDAまでの期間、即ち、矩形波パルス信号PQA’の立上りの時点taから矩形波パルス信号PQA’立下りの時点tbまでの期間に対応する時間Taをあらわし、また、カウント値CTBに基づいて、正極性パルスPUBから負極性パルスPDBまでの期間、即ち、矩形波パルス信号PQB’の立上りの時点tcから矩形波パルス信号PQB’立下りの時点tdまでの期間に対応する時間Tbをあらわす。
【0072】
また、第2のカウント動作状態のもとにあっては、負極性パルスPDAから正極性パルスPUBまでの期間においてカウント動作が行われ、図13のDに示される如くに、負極性パルスPDAから正極性パルスPUBまでの期間において直線的に増加していき、正極性パルスPUB後においては、所定の期間、負極性パルスPDAから正極性パルスPUBまでの期間の終了時点における値を維持するカウント値CTWをあらわすカウント出力データDCTが得られる。斯かるカウント出力データDCTは、カウント値CTWに基づいて、負極性パルスPDAから正極性パルスPUBまでの期間、即ち、矩形波パルス信号PQA’の立下りの時点tbから矩形波パルス信号PQB’立上りの時点tcまでの期間に対応する時間Twをあらわす。
【0073】
カウンタ部156から得られるカウント出力データDCTは、演算処理部157に供給される。演算処理部157は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成され、カウンタ部156からのカウント出力データDCTに基づいて、図12に示される如くの、光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中心から先行車両XCまでの距離Lを算出する演算処理を行う。斯かる際において演算処理部157において行われる演算処理は、例えば、下記の第1の演算処理及び第2の演算処理のうちのいずれかとされる。
【0074】
第1の演算処理においては、先ず、カウント出力データDCTに基づいて、矩形波パルス信号PQA’の立上りの時点taから矩形波パルス信号PQA’の立下りの時点tbまでの期間、従って、発光・受光部143における光ビーム検出部142により、光ビームLPが先行車両XCに設けられた左側光反射部FLにおいて反射することにより形成される反射光ビームRLPが検出されて得られる検出出力信号である、パルス信号PQAの時間幅に対応する時間Taが検出される。
【0075】
そして、図12に示される如く、光ビーム送出部141から送出される光ビームLPが先行車両XCに設けられた左側光反射部FLについての走査を開始するときの光ビームLPの送出方向と、光ビーム送出部141から送出される光ビームLPが先行車両XCに設けられた左側光反射部FLについての走査を終了するときの光ビームLPの送出方向とが成す角度をθAとし、左側光反射部FLの光ビームLPの走査方向に沿う方向の寸法をQAとし、走査角度範囲SCを回転走査する光ビームLPの走査角速度(従って、矢印Rsにより示される方向に回転する回転平面ミラー145の角速度)をω(予め設定された一定値)とすると、
θA=Ta・ω
とあらわされ、また、角度θAは比較的小であり、距離Lは大であるので、
θA=QA/L
とあらわせる。従って、これらの式から
L=QA/(ω・Ta) ・・・・・(2)
という関係が得られる。
【0076】
そこで、演算処理部157においては、カウント出力データDCTに基づいて検出された時間Taが、上述の式(2) に代入されて、光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中心から先行車両XCまでの距離L、即ち、測定されるべき距離が算出される。
【0077】
また、第2の演算処理においては、先ず、カウント出力データDCTに基づいて、矩形波パルス信号PQA’の立下りの時点tbから矩形波パルス信号PQB ’の立上りの時点tcまでの期間、従って、発光・受光部143における光ビーム検出部142により、光ビームLPが先行車両XCに設けられた左側光反射部FLにおいて反射することにより形成される反射光ビームRLPが検出されて得られる検出出力信号であるパルス信号PQAの終了時点から、その後、光ビーム検出部142により、光ビームLPが先行車両XCに設けられた右側光反射部FRにおいて反射することにより形成される反射光ビームRLPが検出されて得られる検出出力信号であるパルス信号PQBの開始時点までの期間に対応する時間Twが検出される。
【0078】
そして、図12に示される如く、光ビーム送出部141から送出される光ビームLPが先行車両XCに設けられた左側光反射部FLについての走査を終了するときの光ビームLPの送出方向と、光ビーム送出部141から送出される光ビームLPが先行車両XCに設けられた右側光反射部FRについての走査を開始するときの光ビームLPの送出方向とが成す角度をθWとし、左側光反射部FLと右側光反射部FRとについての光ビームLPの走査方向に沿う方向の相互間隔をQWとし、走査角度範囲SCを回転走査する光ビームLPの走査角速度(従って、矢印Rsにより示される方向に回転する回転平面ミラー145の角速度)をω(予め設定された一定値)とすると、
θW=Tw・ω
とあらわされ、また、角度θWは比較的小であり、距離Lは大であるので、
θW=QW/L
とあらわせる。従って、これらの式から
L=QW/(ω・Tw) ・・・・・(3)
という関係が得られる。
【0079】
そこで、演算処理部157においては、カウント出力データDCTに基づいて検出された時間Twが、上述の式(3) に代入されて、光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中心から先行車両XCまでの距離L、即ち、測定されるべき距離が算出される。
【0080】
そして、演算処理部157においては、上述の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データDLQが形成され、その出力データDLQが、距離算出部151における出力端子158に導出される。
【0081】
図14は、本発明に係る距離測定装置に関連する第3の関連装置例を示し、この例も、車両に搭載されて、その車両の前方側における先行車両までの距離を測定できるものとされる。
【0082】
図14に示される第3の関連装置例においては、図10に示される第2の関連装置例に備えられた発光・受光部143と同様の発光・受光部(発光・受光部143としてあらわされている)を備えており、その具体的構成の一例は、図11に示される如くとされる。ただし、図14に示される第3の関連装置例に備えられた発光・受光部143にあっては、光ビーム送出部141から送出される光ビームLPは、比較的大なる所定のビーム幅WBを有した比較的太い平行光ビームとされる。比較的太い平行光ビームは、例えば、発光部からの光を焦点距離が比較的大であるコリメータレンズを通して平行光ビームを得ることにより形成される。そして、光ビームLPは、図11に示される走査角度範囲SCを矢印Dにより示される方向に回転走査するものとされる。
【0083】
このような図14に示される第3の関連装置例の場合には、図15に示される如くに、光ビーム送出部141から発して走査角度範囲SCを矢印Dにより示される方向に一定の角速度をもって回転走査する、ビーム幅WBを有した光ビームLPが、先行車両に設けられた光反射部FXを走査するとき、光反射部FXにおいて反射して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反射光ビームRLPが、発光・受光部143における光ビーム検出部142に入射せしめられる。このようにして光ビーム検出部142に入射する反射光ビームRLPの継続時間は、光ビームLPが走査角度範囲SCを回転走査する期間中において光反射部FXを走査する比較的短い時間とされる。なお、図15においては、光ビーム送出部141から発せられた光ビームLPが光反射部FXを走査するにあたっての走査速度が速度Vとしてあらわされており、また、光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中心から先行車両に設けられた光反射部FXまでの距離、即ち、測定されるべき距離が、距離Lとして示されている。
【0084】
光ビーム検出部142は、光ビームLPが先行車両に設けられた光反射部FXにおいて反射して得られる反射光ビームRLPを検出し、光ビームLPが走査角度範囲SCを走査する期間内において、光ビームLPに基づく反射光ビームRLPの継続時間に応じたパルス状の信号成分を含む検出出力信号SLDを発生する。この光ビーム検出部142から得られる検出出力信号SLDは、発光・受光部143に設けられた端子150に導出される。
【0085】
端子150に導出される検出出力信号SLDは、図16のA(横軸:時間t)に示される如く、光ビームLPが走査角度範囲SCを回転走査する期間内において、ビーム幅WBを有する光ビームLPが先行車両に設けられた光反射部FXを一端縁部から他端縁部へと走査し、光反射部FXにおいて反射して得られる反射光ビームRLPの強度に応じた信号SDOがあらわれるものとされる。信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFは、光ビームLPのビーム幅WB全体が光反射部FXの一端縁部を通過するとき形成され、また、信号SDOにおける立下り側の傾斜部分SDRは、光ビームLPのビーム幅WB全体が光反射部FXの他端縁部を通過するとき形成され、さらに、信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFと立下り側の傾斜部分SDRとの間の高レベル部分は、光ビームLPのビーム幅WB全体が光反射部FX上にあるとき形成される。
【0086】
そして、図14に示される第3の関連装置例にあっては、発光・受光部143に設けられた端子150に、距離算出部161が接続されている。距離算出部161においては、発光・受光部143に設けられた端子150に導出される、図16のAに示される如くの信号SDOがあらわれる検出出力信号SLDが、増幅部162に供給され、さらに、増幅部162により増幅された検出出力信号SLDが、波形整形部163に供給される。
【0087】
波形整形部163からは、検出出力信号SLDに含まれる信号SDOが、波形整形が施されたものとされて取り出され、その信号SDOが微分部164に供給される。微分部164にあっては、信号SDOについての微分が行われて、図16のB(横軸:時間t)に示される如くの、信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFに対応する正極性パルスPF及び信号SDOにおける立下り側の傾斜部分SDRに対応する負極性パルスNFが得られる。そして、微分部164からは、正極性パルスPF及び負極性パルスNFのうちの正極性パルスPFが取り出される。
【0088】
微分部164からの正極性パルスPFは、カウンタ部165に供給され、カウンタ部165は、正極性パルスPFの期間、即ち、信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFの開始の時点txから信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFの終端の時点tyまでの期間においてカウント動作を行い、図16のCに示される如くに、正極性パルスPFの期間において直線的に増加していき、正極性パルスPFの期間後においては、正極性パルスPFの期間の終了時点における値を維持するカウント値CTXをあらわすカウント出力データDTCが得られる。斯かるカウント出力データDTXは、カウント値CTXに基づいて、正極性パルスPFの期間、即ち、信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFの開始の時点txから信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFの終端の時点tyまでの期間に対応する時間Txをあらわす。
【0089】
カウンタ部165から得られるカウント出力データDTXは、演算処理部166に供給される。演算処理部166は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成され、カウンタ部165からのカウント出力データDTXに基づいて、図15に示される如くの、光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中心から先行車両に設けられた光反射部FXまでの距離Lを算出する演算処理を行う。
【0090】
斯かる際において演算処理部166において行われる演算処理にあっては、先ず、カウント出力データDTXに基づいて、正極性パルスPFの期間、即ち、信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFの開始の時点txから信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFの終端の時点tyまでの期間に対応する時間Txが検出される。
【0091】
そして、図15に示される如く、走査角度範囲SCを回転走査するビーム幅WBを有した光ビームLPの走査角速度(従って、矢印Rsにより示される方向に回転する回転平面ミラー145の角速度)をω(予め設定された一定値)とすると、
V=L・ω=WB/Tx
とあらわされる。従って、これよりして
L=WB/(ω・Tx) ・・・・・(4)
という関係が得られる。
【0092】
そこで、演算処理部166においては、カウント出力データDTXに基づいて検出された時間Txが、上述の式(4) に代入されて、光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中心から先行車両に設けられた光反射部FXまでの距離L、即ち、測定されるべき距離が算出される。
【0093】
そして、演算処理部166においては、上述の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データDLXが形成され、その出力データDLXが、距離算出部161における出力端子167に導出される。
【0094】
図17は、本発明に係る距離測定装置の第1の例を示す。この例は、車両に搭載されて、その車両の前方側における先行車両までの距離を測定できるものとされる。
【0095】
図17に示される第1の例においては、図1に示される第1の関連装置例と同様に構成された部分を多々有していて、図17においては、図1に示される各部と同様の部分が図1と共通の符号が付されて示されており、それらについての重複説明は省略される。
【0096】
図17に示される第1の例にあっても、図1に示される第1の関連装置例と同様に、発光・受光部85として、例えば、図2に示される具体構成例が用いられる。ただし、図2に示される発光・受光部85の具体構成例における両面回転ミラー87が、中心軸を回転軸として、矢印Rmにより示される方向における所定の回動範囲を、可変角速度ωvをもって回転する動作を繰り返す状態におかれる。それにより、光ビーム送出部81からの光ビームLP1が、第1の走査角度範囲を可変角速度ωvをもって回転走査するものとされ、また、光ビーム送出部82からの光ビームLP2が、第2の走査角度範囲を可変角速度ωvをもって回転走査するものとされる。
【0097】
図17に示される第1の例においては、図2に示される発光・受光部85の具体構成例における両面回転ミラー87を可変角速度ωvをもって回転駆動するミラー回転駆動部108が備えられている。ミラー回転駆動部108は、両面回転ミラー87を可変角速度ωvをもって回転駆動するに際して、可変角速度ωvの値をあらわす角速度信号Sωを送出する。従って、ミラー回転駆動部108は、光ビーム送出部81からの光ビームLP1のそれが第1の走査角度範囲を回転走査する際における角速度あるいは光ビーム送出部82からの光ビームLP2のそれが第2の走査角度範囲を回転走査する際における角速度である可変角速度ωvを検出する回転走査状態検出部を形成しており、検出出力信号として角速度信号Sωを送出することになる。
【0098】
ミラー回転駆動部108から得られる角速度信号Sωは、距離算出部100に設けられた端子109を通じて距離算出部100内に導入され、カウンタ部105からのカウント出力データDCTが供給される演算処理部106に、カウント出力データDCTと共に供給される。
【0099】
図17に示される第1の例における演算処理部106にあっては、発光・受光部85において、光ビーム検出部83により、光ビームLP1に基づく反射光ビームRLPについての検出出力信号であるパルス信号PP1が得られるときから光ビーム検出部83により、光ビームLP2に基づく反射光ビームRLPについての検出出力信号であるパルス信号PP2が得られるときまでの期間に対応する時間Toについて予め設定された基準時間Trefが、内蔵された記憶手段に格納されている。この基準時間Trefは、前述の式(1) からして、光ビーム送出部81についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離Lを、
L=r /(ωv・Tref) ・・・・・(5)
としてあらわすものとなる。
【0100】
図17に示される第1の例における演算処理部106は、カウンタ部105からのカウント出力データDCTに基づいて求められた時間Toと基準時間Trefとの差を求め、その差に応じた制御信号CDMを形成して、それを距離算出部100に設けられた端子110を通じてミラー回転駆動部108に供給し、時間Toと基準時間Trefとの差が零となるようにする制御、即ち、時間Toが基準時間Trefと等しくなるようにする制御を行う。斯かる制御は、ミラー回転駆動部108による両面回転ミラー87に対する可変角速度ωvをもっての回転駆動が、その可変角速度ωvの値が演算処理部106からの制御信号CDMに応じて変化せしめられるようにして行われる。
【0101】
斯かるもとで、演算処理部106にあっては、時間Toが基準時間Trefと等しくなった状態が検知され、時間Toが基準時間Trefと等しくなったときミラー回転駆動部108から供給される角速度信号Sωがあらわす可変角速度ωvの値ωzが検出される。このようにして検出された可変角速度ωvの値ωzが、上述の式(5) に代入されて、そのときの光ビーム送出部81についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離Lが、
L=r /(ωz・Tref)
として求められる。
【0102】
そして、演算処理部106においては、上述の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データDLPが形成され、その出力データDLPが、距離算出部100における出力端子107に導出される。
【0103】
なお、ミラー回転駆動部108によって回転駆動される両面回転ミラー87の回転周波数、従って、光ビーム送出部81からの光ビームLP1のそれが第1の走査角度範囲を回転走査する際における走査周波数あるいは光ビーム送出部82からの光ビームLP2のそれが第2の走査角度範囲を回転走査する際における走査周波数を可変周波数fvとしてあらわすと、可変角速度ωvと可変周波数fvとの間には、ωv=2・π・fv という関係が成立する。従って、図17に示される例において、ミラー回転駆動部108が、可変角速度ωvに代えて、可変周波数fvを検出する回転走査状態検出部を形成し、検出出力信号として可変周波数fvの値をあらわす周波数信号を送出するものとされ、また、演算処理部106が、ミラー回転駆動部108からの周波数信号が供給されて、可変角速度ωvの値に代え、可変周波数fvの値を用いて、光ビーム送出部81についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離Lを求めるものとされてもよい。
【0104】
さらに、図17に示される第1の例は、図1に示される第1の関連装置例に対応するものとされているが、図10に示される第2の関連装置例に対して、図1に示される第1の関連装置例に対する図17に示される例の対応関係と同様の対応関係をもって対応する、本発明に係る距離測定装置の第2の例、さらには、図14に示される第3の関連装置例に対して、図1に示される第1の関連装置例に対する図17に示される例の対応関係と同様の対応関係をもって対応する、本発明に係る距離測定装置の第3の例も考えられる。
【0105】
斯かる本発明に係る距離測定装置の第2の例の場合には、図10に示される第2の関連装置例における演算処理部157に相当する演算処理部に、図10に示される第2の関連装置例において得られるパルス信号PQAに相当するパルス信号の時間幅に対応する時間について予め設定された基準時間、もしくは、図10に示される第2の関連装置例において得られるパルス信号PQAに相当するパルス信号終了時点から、図10に示される第2の関連装置例において得られるパルス信号PQBに相当するパルス信号の開始時点までの期間に対応する時間について予め設定された基準時間が、内蔵されたメモリ手段に格納されて用いられる。
【0106】
また、上述の本発明に係る距離測定装置の第3の例の場合には、図14に示される第3の関連装置例における演算処理部166に相当する演算処理部に、図14に示される第3の関連装置例において得られる信号SDOに相当する信号における立上り側の傾斜部分開始の時点から終端の時点までの期間に対応する時間について予め設定された基準時間が、内蔵されたメモリ手段に格納されて用いられる。
【0107】
以上の本発明に係る距離測定装置の各例における光ビーム検出部83または142に到来する反射光ビームRLPは、測定対象である先行車両におけるそれに設けられた光反射部から到来する反射光に加えて、測定対象である先行車両におけるそれに設けられた光反射部以外の部分(光反射部以外の車体部分)から到来する反射光を含んでいること、あるいは、光反射部以外の車体部分から到来する反射光のみを含んでいることが考えられる。このように反射光ビームRLPに含まれる、先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する反射光は、本発明に係る距離測定装置の各例による距離の測定に関しては、測定結果に誤りをもたらす虞がある不所望な反射光となる。
【0108】
以下に述べられる本発明に係る距離測定装置の第4の例〜第11の例は、距離の測定にあたって、上述の不所望な反射光がもたらす悪影響を低減させることができるものである。即ち、本発明に係る距離測定装置の第4の例〜第11の例は、上述の本発明に係る距離測定装置の各例に更なる改良が加えられたものに相当する。
【0109】
図18は、本発明に係る距離測定装置の第4の例を示す。この第4の例は、第1〜第3の例における光ビーム検出部83及び142の夫々に相当する光ビーム検出部173を内蔵した、第1〜第3の例における発光・受光部85及び143の夫々に相当する発光・受光部175を備えている。
【0110】
光ビーム検出部173には、測定対象である先行車両におけるそれに設けられた光反射部から到来する反射光と測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光とを含んだ反射光ビーム、あるいは、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光のみを含んだ反射光ビームが到来する。この反射光ビームは、図17に示される第1の例における光ビーム送出部81に相当する光ビーム送出部(第1の光ビーム送出部)から送出される光ビームが先行車両において反射して得られる反射光ビーム(第1の反射光ビーム)及び図17に示される第1の例における光ビーム送出部82に相当する光ビーム送出部(第2の光ビーム送出部)から送出される光ビームが先行車両において反射して得られる反射光ビーム(第2の反射光ビーム)とされる。
【0111】
光ビーム検出部173からは、図17に示される第1の例における光ビーム検出部83から得られる検出出力信号SLDに相当する、パルス信号とされる検出出力信号PSXが得られる。この検出出力信号PSXは、反射光ビームに含まれる先行車両に設けられた光反射部から到来する反射光に基づく検出出力信号成分(適正検出出力信号成分)と反射光ビームに含まれる先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光に基づく検出出力信号成分(不所望検出出力信号成分)とを含んでいる。そして、先行車両に設けられた光反射部から到来する反射光の強度が先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光の強度より大であるので、適正検出出力信号成分のレベルが不所望検出出力信号成分のレベルより大とされる。
【0112】
このようにして光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXは、可変利得前置増幅部176に供給され、可変利得前置増幅部176により増幅されて検出出力信号PSX’とされる。この検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分及び不所望検出出力信号成分にあっても、適正検出出力信号成分のレベルが不所望検出出力信号成分のレベルより大となる。可変利得前置増幅部176から得られる検出出力信号PSX’は、レベル比較部177及び制御ユニット178に供給される。
【0113】
レベル比較部177には基準レベル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177において、可変利得前置増幅部176から得られる検出出力信号PSX’のレベルが基準レベル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXXが得られ、それが制御ユニット178に供給される。
【0114】
制御ユニット178にあっては、不所望信号検出部において、可変利得前置増幅部176から供給される検出出力信号PSX’についての所定時間内に到来する信号数が検出され、その検出結果に基づいて、検出出力信号PSX’における不所望検出出力信号成分の含有状況を検出する。そして、制御ユニット178における利得制御部において、不所望信号検出部において得られる検出結果に応じた利得制御信号CAGが形成される。利得制御部から得られる利得制御信号CAGは、可変利得前置増幅部176に供給され、可変利得前置増幅部176において、利得制御信号CAGに応じた利得制御が行われる。斯かる可変利得前置増幅部176における利得制御は、例えば、制御ユニット178における不所望信号検出部において得られる検出結果があらわす検出出力信号PSX’における不所望検出出力信号成分の含有状況が、含まれる不所望検出出力信号成分が多いものである程、可変利得前置増幅部176における利得を低くするようにして、レベル比較部177から得られる比較出力信号PSXXに含まれる不所望検出出力信号成分を低減させる制御とされる。
【0115】
レベル比較部577から不所望検出出力信号成分が低減されたものとして得られて制御ユニット178に供給される比較出力信号PSXXは、制御ユニット178における距離算出部に供給される。
【0116】
制御ユニット178における距離算出部は、図17に示される第1の例における距離算出部100に相当するものである。このような距離算出部においては、レベル比較部177からの不所望検出出力信号成分が低減された比較出力信号PSXXに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出される。そして、制御ユニット178から、距離算出部により算出された距離、即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データDLXが得られて、出力端子180に導出される。
【0117】
このような図18に示される第4の例にあっては、可変利得前置増幅部176,レベル比較部177,制御ユニット178及び基準レベル設定部179を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図18に示される第4の例においては、可変利得前置増幅部176からの検出出力信号PSX’に基づいてレベル比較部177から得られる、不所望検出出力信号成分が低減された比較出力信号PSXXが、制御ユニット178における距離算出部による距離の算出に用いられる。それにより、図18に示される第4の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0118】
図19は、本発明に係る距離測定装置の第5の例を示す。この第5の例は、図18に示される第4の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0119】
光ビーム検出部173から得られる、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXは、前置増幅部181に供給され、前置増幅部181により増幅されて検出出力信号PSX’とされる。この検出出力信号PSX’も、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。そして、前置増幅部181からの検出出力信号PSX’は、レベル比較部177及び制御ユニット182に供給される。
【0120】
レベル比較部177には基準レベル設定部183からの基準レベル信号SRL’も供給され、レベル比較部177において、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’のレベルが基準レベル信号SRL’が有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXXが得られ、それが制御ユニット182に供給される。
【0121】
制御ユニット182にあっては、不所望信号検出部において前置増幅部181から供給される検出出力信号PSX’についての所定時間内に到来する信号数が検出され、その検出結果に基づいて、検出出力信号PSX’における不所望検出出力信号成分の含有状況を検出する。そして、制御ユニット182におけるレベル制御部において、不所望信号検出部において得られる検出結果に応じたレベル制御信号CLが形成される。レベル制御部から得られるレベル制御信号CLは、基準レベル設定部183に供給され、基準レベル設定部183において、レベル制御信号CLに応じた、基準レベル信号SRL’が有する基準レベルに対するレベル制御が行われる。斯かる基準レベル設定部183におけるレベル制御は、例えば、制御ユニット182における不所望信号検出部において得られる検出結果があらわす検出出力信号PSX’における不所望検出出力信号成分の含有状況が、含まれる不所望検出出力信号成分が多いものである程、基準レベル信号SRL’が有する基準レベルを大にするようにして、レベル比較部177から得られる比較出力信号PSXXに含まれる不所望検出出力信号成分を低減させる制御とされる。
【0122】
このようにして、レベル比較部177から不所望検出出力信号成分が低減されたものとして得られて制御ユニット182に供給される比較出力信号PSXXは、制御ユニット182における距離算出部に供給される。
【0123】
制御ユニット182における距離算出部は、図18に示される制御ユニット178における距離算出部と同様なものであり、この距離算出部においても、レベル比較部177からの不所望検出出力信号成分が低減された比較出力信号PSXXに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出される。そして、制御ユニット182から、距離算出部により算出された距離、即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データDLXが得られて、出力端子184に導出される。
【0124】
このような図19に示される第5の例にあっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制御ユニット182及び基準レベル設定部183を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図19に示される第5の例においては、前置増幅部181からの検出出力信号PSX’に基づいてレベル比較部177から得られる、不所望検出出力信号成分が低減された比較出力信号PSXXが、制御ユニット182における距離算出部による距離の算出に用いられる。それにより、図19に示される第5の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0125】
図20は、本発明に係る距離測定装置の第6の例を示す。この第6の例も、図18に示される第4の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0126】
光ビーム検出部173から得られる、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXは、例えば、n段(nは2以上の正整数)とされる多段前置増幅部185に供給され、多段前置増幅部185により増幅される。そして、多段前置増幅部185からは、n段の増幅段の各々における段間出力端及び最終出力端から、n個の増幅された検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'n が夫々導出される。これらのn個の検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'nは、検出出力信号PSX'1から検出出力信号PSX'n に向かってレベルが次第に大となっていくものであり、また、夫々が適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。そして、多段前置増幅部185からのn個の検出出力信号PSX'1,PSX'2,・・・・・, PSX'nは、レベル比較部186及び制御ユニット187に供給される。
【0127】
レベル比較部186には、基準レベル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部186において、多段前置増幅部185から得られるn個の検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'nの夫々のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部186から、検出出力信号PSX'1のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXX1 ,検出出力信号PSX'2のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXX2 ,・・・・・,検出出力信号PSX'nのうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXXn が得られ、斯かるn個の比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn が制御ユニット187に供給される。
【0128】
制御ユニット187にあっては、不所望信号検出部において多段前置増幅部185から供給されるn個の検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'nの夫々についての所定時間内に到来する信号数が検出され、その検出結果に基づいて、検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'nの夫々における不所望検出出力信号成分の含有状況を検出する。そして、制御ユニット187に内蔵された出力信号選択部において、レベル比較部186から制御ユニット187に供給されるn個の比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn についての、不所望信号検出部において得られる検出結果に応じた選択が行われる。
【0129】
斯かる制御ユニット187に内蔵された出力信号選択部における信号選択は、例えば、n個の比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの、不所望信号検出部において得られる検出結果によりあらわされる不所望検出出力信号成分の含有状況が、含まれる不所望検出出力信号成分が比較的少となるものであって、できるだけレベルが大であるものが選択されるようにして行われる。従って、不所望信号検出部において得られる検出結果があらわす不所望検出出力信号成分の含有状況に応じて、多段前置増幅部185から得られるn個の検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'nのうちの適正なレベルを有するものに基づいて得られる比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの一つが選択されることになる。その結果、比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの制御ユニット187に内蔵された出力信号選択部により選択されたものは、レベル比較部186において不所望検出出力信号成分の含有が効果的に抑制されて、それに含まれる不所望検出出力信号成分が低減されたものとされる。
【0130】
このようにして、比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの制御ユニット187に内蔵された出力信号選択部により選択されたものは、不所望検出出力信号成分が低減されたものとして得られて、制御ユニット187に内蔵された距離算出部に供給される。
【0131】
制御ユニット182における距離算出部は、図18に示される第4の例における制御ユニット178に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この距離算出部においても、出力信号選択部により選択された比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの不所望検出出力信号成分が低減されたものに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出される。そして、制御ユニット187から、距離算出部により算出された距離、即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データDLXが得られて、出力端子189に導出される。
【0132】
このような図20に示される第6の例にあっては、多段前置増幅部185,レベル比較部186,制御ユニット187及び基準レベル設定部179を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図20に示される第6の例においては、多段前置増幅部185からの検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'nに基づいてレベル比較部186から得られる比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの不所望検出出力信号成分が低減されたものが、制御ユニット187における距離算出部による距離の算出に用いられる。それにより、図20に示される第6の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0133】
図21は、本発明に係る距離測定装置の第7の例を示す。この第7の例も、図18に示される第4の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0134】
光ビーム検出部173から得られる、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXは、前置増幅部181に供給されて増幅され、前置増幅部181からは、増幅された検出出力信号PSX’が得られる。この前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’も、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。
【0135】
光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分と不所望検出出力信号成分の夫々のレベル、及び、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分と不所望検出出力信号成分の夫々のレベルは、測定対象である先行車両までの距離、即ち、測定されるべき距離と所定の関係を有するものとなる。
【0136】
前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係は、例えば、図22において縦軸に信号レベル:LSがとられ、横軸に測定されるべき距離:DBがとられてあらわされるグラフ上で、直線LRによって示されるものとされ、また、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’に含まれる不所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係は、例えば、図22のグラフ上で、直線LBによって示されるものとされる。これらの直線LR及びLBにより示される関係からして、測定されるべき距離が或る値であるとき、検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルが検出出力信号PSX’に含まれる不所望検出出力信号成分のレベルより大であることが分かる。そして、このような、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係、及び、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’に含まれる不所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係は、いずれも、光ビーム検出部173の光電変換特性,前置増幅部181の増幅特性等に応じて予め設定できるものとされる。
【0137】
前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’は、レベル比較部177及び制御ユニット190に供給される。レベル比較部177には、基準レベル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177において、前置増幅部177から得られる検出出力信号PSX’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXXが得られ、それが制御ユニット190に供給される。
【0138】
制御ユニット190にあっては、レベル検出部において前置増幅部181から供給される検出出力信号PSX’のレベルが検出される。また、制御ユニット190にあっては、レベル比較部177からの比較出力信号PSXXが距離算出部に供給される。
【0139】
制御ユニット190における距離算出部は、図18に示される第4の例における制御ユニット178に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この距離算出部においては、レベル比較部177からの比較出力信号PSXXに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出される。
【0140】
そして、制御ユニット190においては、レベル検出部において検出された検出出力信号PSX’のレベルと距離算出部によって算出された距離との関係が、例えば、図22にあらわされるグラフ上で直線LRによって示される如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係、及び、例えば、図22にあらわされるグラフ上で直線LBによって示される如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含まれる不所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係と比較される。
【0141】
その結果、レベル検出部において検出された検出出力信号PSX’のレベルと距離算出部によって算出された距離との関係が、図22にあらわされるグラフ上で直線LRによって示される如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係から遠く、図22にあらわされるグラフ上で直線LBによって示される如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含まれる不所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係に近い場合には、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’が、不所望検出出力信号成分が支配的なものであることになるので、距離算出部によって算出された距離を、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果でないものとして扱う。このとき距離算出部によって算出された距離は、前置増幅部181からの不所望検出出力信号成分が支配的な検出出力信号PSX’に基づいてレベル比較部177から得られる比較出力信号PSXX、即ち、多くの不所望検出出力信号成分を含んだ比較出力信号PSXXが用いられた算出によるものとなるからである。
【0142】
それに対して、レベル検出部において検出された検出出力信号PSX’のレベルと距離算出部によって算出された距離との関係が、図22にあらわされるグラフ上で直線LRによって示される如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係に近く、図22にあらわされるグラフ上で直線LBによって示される如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含まれる不所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係から遠い場合には、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’が、適正検出出力信号成分が支配的なものであることになるので、距離算出部によって算出された距離を、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果として扱う。このとき距離算出部によって算出された距離は、前置増幅部181からの適正検出出力信号成分が支配的な検出出力信号PSX’に基づいてレベル比較部177から得られる比較出力信号PSXX、即ち、含まれる不所望検出出力信号成分は低減された比較出力信号PSXXが用いられた算出によるものとなるからである。
【0143】
そして、制御ユニット190から、距離算出部により算出された距離のうちの測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果として扱われるものをあらわす出力データDLXが得られて、出力端子188に導出される。
【0144】
このような図21に示される第7の例にあっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制御ユニット190及び基準レベル設定部179を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図21に示される第7の例においては、制御ユニット190における距離算出部により、前置増幅部181からの検出出力信号PSX’に基づいてレベル比較部177から得られる比較出力信号PSXXのうちの不所望検出出力信号成分が低減されたものが用いられて算出された距離のみが、測定されるべき距離を適正に示す有効なものとされ、それ以外の算出された測定されるべき距離は有効でないものとされる。それにより、図21に示される第7の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0145】
図23は、本発明に係る距離測定装置の第8の例を示す。この第8の例も、図18に示される第4の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0146】
光ビーム検出部173からは、適正検出出力信号成分と不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXが得られる。このように、光ビーム検出部173から検出出力信号PSXが得られる際において、測定対象である先行車両から光ビーム検出部173に到来する反射光ビームを形成することになる光ビームが光ビーム送出部から発せられる状態について考察する。
【0147】
図24に示される如くに、光ビーム送出部Poから、光ビームが、一定の角速度ωでの走査を行う状態とされて送出されるもとで、測定対象である先行車両における光反射部の光ビームの走査方向の寸法をWx,光ビーム送出部Poから先行車両における光反射部までの距離をDBx,先行車両における光反射部を走査する光ビームの速度をVx,光ビームが先行車両における光反射部を通過するに要する時間をtxとする。
【0148】
斯かる状況にあっては、速度Vxと距離DBxと角速度ωとの間に、
Vx = DBx・ω ・・・・・(6)
という関係が成立し、また、速度Vxと寸法Wxと時間txとの間には、
Vx = Wx/tx ・・・・・(7)
という関係が成立する。
【0149】
これら(6) 及び(7) の関係から、
DBx・ω = Wx/tx
となり、従って、
1/tx = DBx・ω/Wx ・・・・・(8)
という関係が得られる。
【0150】
この(8) の関係からして、光ビームが先行車両における光反射部において反射して得られる反射光ビームの信号周波数をfxとすると、
fx = 1/tx = DBx・ω/Wx ・・・・・(9)
という関係が得られる。
【0151】
光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、光ビーム送出部Poから発せられた光ビームが先行車両における光反射部において反射して得られる反射光ビームが光ビーム検出部173において光電変換されて得られるものである。それゆえ、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、上述の(9) の関係によりあらわされる信号周波数fxを有することになる。上述の(9) の関係において、角速度ωと寸法Wxとは一定であるので、信号周波数fxは距離DBxに比例することになる。
【0152】
従って、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、測定対象である先行車両における光反射部までの距離、即ち、測定すべき距離に比例して変化する信号周波数を有することになる。一方、光ビーム検出部173に到来する測定対象である先行車両における光反射部からの反射光ビームは、光ビーム検出部173側に配された光ビーム送出部から発せられた光ビームが先行車両における光反射部において反射して得られるものであるので、光ビーム検出部173における強度は、略測定すべき距離の4乗に反比例するものとされる。従って、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、測定対象である先行車両における光反射部までの距離、即ち、略測定すべき距離の4乗に反比例して変化するレベルを有することになる。これよりして、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、測定すべき距離が大である程高い信号周波数を有し、且つ、測定すべき距離が大である程少なるレベルを有することになる。
【0153】
これに対して、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含まれる不所望検出出力信号成分は、測定すべき距離が大である程高い信号周波数を有し、且つ、測定すべき距離が大である程少なるレベルを有する状態にはなく、通常、全般的に比較的低い信号周波数と比較的小なるレベルとを有したものとなる。
【0154】
このような図23に示される第8の例にあっては、前置増幅部191,レベル比較部177,制御ユニット192及び基準レベル設定部179を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図23に示される第8の例にあっては、光ビーム検出部173から得られる適正検出出力信号成分と不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXが、特定の利得−周波数特性(特定f特性)を有した前置増幅部191に供給されて増幅され、前置増幅部191から増幅された検出出力信号PSX’が得られる。前置増幅部191が有する特定f特性は、例えば、図25において縦軸に利得:Gがとられ、横軸に信号周波数:fxがとられてあらわされるグラフ上で、曲線GAによってあらわされる如くの、信号周波数が高くなる程利得が増大する利得−周波数特性とされる。即ち、前置増幅部191は、信号周波数が低い信号成分に対する増幅を比較的小なる利得をもって行い、信号周波数が高い信号成分に対する増幅を比較的大なる利得をもって行うものとされるのである。
【0155】
従って、前置増幅部191に供給される検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、測定すべき距離が大である程高い信号周波数を有し、且つ、測定すべき距離が大である程少なるレベルを有することになるので、測定すべき距離が比較的小(例えば30m以下)であるときには、比較的大なるレベルを有していて前置増幅部191により比較的小なる利得をもって増幅され、測定すべき距離が中程度(例えば30m〜70m)であるときには、中程度のレベルを有していて前置増幅部191により中程度の利得をもって増幅され、測定すべき距離が比較的大(例えば70m以上)であるときには、比較的小なるレベルを有していて比較的大なる利得をもって増幅される。その結果、前置増幅部191から得られる増幅された検出出力信号PSX’における適正検出出力信号成分は、測定すべき距離が比較的小の場合,中程度の場合及び比較的大の場合の夫々を通じて、変化が抑制された比較的大なるレベルを有するものとされる。
【0156】
それに対して、前置増幅部191に供給される検出出力信号PSXに含まれる不所望検出出力信号成分は、全般的に比較的低い周波数と比較的小なるレベルとを有することになるので、前置増幅部191から得られる増幅された検出出力信号PSX’における不所望検出出力信号成分は、は、測定すべき距離が比較的小の場合,中程度の場合及び比較的大の場合の夫々を通じて、比較的小なるレベルを有するものとされる。
【0157】
従って、前置増幅部191から得られる増幅された検出出力信号PSX’は、適正検出出力信号成分が支配的であって、含まれる不所望検出出力信号成分が効果的に抑制されたものとされる。
【0158】
前置増幅部191から得られる検出出力信号PSX’は、レベル比較部177に供給される。レベル比較部177には、基準レベル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177において、前置増幅部191から得られる検出出力信号PSX’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXXが得られ、それが制御ユニット192に供給される。
【0159】
レベル比較部177から得られる比較出力信号PSXXは、前置増幅部191からの、適正検出出力信号成分が支配的であって、含まれる不所望検出出力信号成分が効果的に抑制されたものとされる検出出力信号PSX’に基づいて得られるので、含まれる不所望検出出力信号成分が低減されたものとされる。
【0160】
制御ユニット192にあっては、レベル比較部177からの比較出力信号PSXXが距離算出部に供給される。
【0161】
制御ユニット192における距離算出部は、図18に示される第4の例における制御ユニット178に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この距離算出部においては、レベル比較部177からの比較出力信号PSXXに基づいて、測定対象である先行車両までの距離、即ち、測定されるべき距離が算出される。そして、制御ユニット192から、距離算出部により算出された距離、即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データDLXが得られて、出力端子193に導出される。
【0162】
このように、図23に示される第8の例においては、前置増幅部191から得られる検出出力信号PSX’に基づいてレベル比較部177により形成される、含まれる不所望検出出力信号成分が低減されたものとされる比較出力信号PSXXが、制御ユニット192における距離算出部による距離の算出に用いられる。それにより、図23に示される第8の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0163】
図26は、本発明に係る距離測定装置の第9の例を示す。この第9の例も、図18に示される第4の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0164】
発光・受光部175には、測定対象である先行車両から光ビーム検出部173に到来する反射光ビームを形成することになる光ビームを発する光ビーム送出部195も内蔵されている。そして、光ビーム送出部195は、それから送出する光ビームを、予め想定される最大測定距離DBMの点PPの近傍において焦点を結ぶ収束ビームとする。このような光ビーム送出部195から送出される束ビームとされる光ビームは、その焦点位置の近傍に到達するまで、遠方に行く程ど収束断面積が小とされて、光ビーム送出部195からの距離が比較的小である位置においてはエネルギ密度が低く、光ビーム送出部195からの距離が比較的大である位置においてはエネルギ密度が高くなる。
【0165】
そして、光ビーム送出部195から送出された光ビームが測定対象である先行車両において反射して形成される反射光ビームが光ビーム検出部173に到来するが、この反射光ビームは、光ビーム送出部195から先行車両までの距離が比較的小である場合には、光ビーム送出部195から送出された光ビームがエネルギ密度が低い状態で反射したものとされ、また、光ビーム送出部195から光反射部までの距離が比較的大である場合には、光ビーム送出部195から送出された光ビームがエネルギ密度が高い状態で光反射部において反射したものとされる。従って、光ビーム検出部173に到来する反射光ビームの強度は、光ビーム送出部195から光反射部までの距離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、両者間の差が小とされた比較的大なるものとされる。
【0166】
そして、この反射光ビームには、先行車両に設けられた光反射部からの反射光と先行車両に設けられた光反射部以外の車体部分からの反射光とが含まれるが、先行車両に設けられた光反射部の光反射率に比して先行車両に設けられた光反射部以外の車体部分の光反射率は低いので、反射光ビームに含まれる光反射部からの反射光が、光ビーム送出部195から光反射部までの距離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、両者間の差が小とされた比較的大なる強度を有するものとなるのに対して、反射光ビームに含まれる光反射部以外の車体部分からの反射光は、光ビーム送出部195から光反射部までの距離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、比較的小なる強度を有するものとなる。
【0167】
このようなもとで、光ビーム検出部173から、適正検出出力信号成分と不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXが得られる。そして、検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、反射光ビームに含まれる光反射部からの反射光が、光ビーム送出部195から光反射部までの距離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、両者間の差が小とされた比較的大なる強度を有するものとなることにより、測定対象である先行車両までの距離、即ち、測定されるべき距離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、両者間の差が小とされた比較的大なるレベルを有するものとされる。それに対して、検出出力信号PSXに含まれる不所望検出出力信号成分は、反射光ビームに含まれる光反射部以外の車体部分からの反射光が、光ビーム送出部195から光反射部までの距離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、比較的小なる強度を有するものとなることにより、測定されるべき距離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、比較的小なるレベルを有するものとされる。
【0168】
従って、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXは、適正検出出力信号成分が支配的であって、含まれる不所望検出出力信号成分が効果的に抑制されたものとされることになる。
【0169】
そして、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号PSXは、前置増幅部181に供給されて増幅され、前置増幅部181から増幅された検出出力信号PSX’が得られる。そして、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’は、レベル比較部177に供給される。
【0170】
レベル比較部177には、基準レベル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177において、前置増幅部181から得られる検出出力信号PSX’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号PSXXが得られ、それが制御ユニット196に供給される。
【0171】
レベル比較部177から得られる比較出力信号PSXXは、光ビーム検出部173からの、適正検出出力信号成分が支配的であって、含まれる不所望検出出力信号成分が効果的に抑制されたものとされる検出出力信号PSXに基づいて得られるので、含まれる不所望検出出力信号成分が低減されたものとされる。
【0172】
制御ユニット196にあっては、レベル比較部177からの比較出力信号PSXXが距離算出部に供給される。
【0173】
制御ユニット196における距離算出部は、図18に示される第4の例における制御ユニット178に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この距離算出部においては、レベル比較部177からの比較出力信号PSXXに基づいて、測定対象である先行車両までの距離、即ち、測定されるべき距離が算出される。そして、制御ユニット196から、距離算出部により算出された距離、即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データDLXが得られて、出力端子197に導出される。
【0174】
このような図26に示される第9の例にあっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制御ユニット196及び基準レベル設定部179を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図26に示される第9の例においては、光ビーム検出部173からの、適正検出出力信号成分が支配的であって、含まれる不所望検出出力信号成分が効果的に抑制されたものとされる検出出力信号PSXに基づいて得られる、含まれる不所望検出出力信号成分が低減されたものとされる比較出力信号PSXXが、制御ユニット196における距離算出部による距離の算出に用いられる。それにより、図26に示される第9の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0175】
図27は、本発明に係る距離測定装置の第10の例を示す。この第10の例は、図17に示される第1の例における光ビーム検出部83に相当する光ビーム検出部200を内蔵した発光・受光部201を備えている。そして、光ビーム検出部200からは、図17に示される第1の例における光ビーム検出部83から得られるものと同様な検出出力信号SLDが得られる。
【0176】
光ビーム検出部200から得られる、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号SLDは、前置増幅部181に供給されて増幅され、前置増幅部181からは、増幅された検出出力信号SLD’が得られる。この前置増幅部181から得られる検出出力信号SLD’も、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。
【0177】
前置増幅部181から得られる検出出力信号SLD’は、レベル比較部177に供給される。レベル比較部177には、基準レベル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177において、前置増幅部181から得られる検出出力信号SLD’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部177から、検出出力信号SLD’のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号SLDXが得られ、それが制御ユニット202に供給される。
【0178】
制御ユニット202にあっては、レベル比較部177からの比較出力信号SLDXが距離算出部205に供給される。この距離算出部205は、図17に示される第1の例における距離算出部100と同様なものであり、この距離算出部205においては、レベル比較部177からの比較出力信号SLDXから、光ビーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれるは適正検出出力信号成分に基づくパルス信号PP1及びPP2と、光ビーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれるは不所望検出出力信号成分に基づくパルス信号PPnとが抜き取られる。
【0179】
パルス信号PP1及びPP2とパルス信号PPnとは、例えば、図28に示される如く、混在状態にあるものとされ、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに比して、パルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1, Tn2, Tn3等は小となる。これは、パルス信号PP1及びPP2が、測定対象である先行車両に設けられた光反射部に応じて得られ、パルス信号PPnが、先行車両に設けられた光反射部以外の車体部分に応じて得られることによる。
【0180】
制御ユニット202に内蔵された距離算出部205においては、図28に示される如くの、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔To、さらには、パルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1, Tn2, Tn3等に基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出される。その際、適正な算出結果が得られるのは、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出された場合だけである。
【0181】
そして、制御ユニット202においては、距離算出部205により測定対象である先行車両までの距離が算出されると、算出された距離が、予め想定される最大測定距離以内であるか否かが判断される。その結果、距離算出部205により算出された距離が、予め想定される最大測定距離を越えている場合には、距離算出部205による距離の算出がパルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1, Tn2, Tn3等に基づいてなされたことになるので、距離算出部205によって算出された距離を、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果ではないものとして扱う。それに対して、距離算出部205により算出された距離が、予め想定される最大測定距離以内である場合には、距離算出部205による距離の算出がパルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに基づいてなされたことになるので、距離算出部205によって算出された距離を、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果として扱う。
【0182】
そして、制御ユニット202から、距離算出部205により算出された距離のうちの測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果として扱われるものをあらわす出力データDLLが得られて、出力端子206に導出される。
【0183】
このような図27に示される第10の例にあっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制御ユニット202及び基準レベル設定部179を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図27に示される第10の例においては、制御ユニット202における距離算出部205により、光ビーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれる適正検出出力信号成分に基づいて得られるパルスPP1及びPP2が用いられて算出された距離のみが、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果とされ、それ以外の算出された距離は有効でないものとされる。それにより、図27に示される第10の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0184】
図29は、本発明に係る距離測定装置の第11の例を示す。この第11の例は、図27に示される第10の例におけるものと同様な光ビーム検出部200を内蔵した発光・受光部201を備えている。そして、光ビーム検出部200からは、図27に示される第10の例における光ビーム検出部200から得られるものと同様な検出出力信号SLDが得られる。
【0185】
光ビーム検出部200から得られる、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号SLDは、前置増幅部181に供給されて増幅され、前置増幅部181からは、増幅された検出出力信号SLD’が得られる。この前置増幅部181から得られる検出出力信号SLD’も、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。
【0186】
前置増幅部181から得られる検出出力信号SLD’は、レベル比較部177に供給される。レベル比較部177には、基準レベル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177において、前置増幅部181から得られる検出出力信号SLD’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比較部177から、検出出力信号SLD’のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号SLDXが得られ、それが制御ユニット207に供給される。
【0187】
制御ユニット207にあっては、レベル比較部177からの比較出力信号SLDXが距離算出部205に供給されるとともに、パルス選択部208を通じて距離算出部209に供給される。距離算出部205は、図17に示される第1の例における距離算出部100と同様なものであり、また、距離算出部209は、本発明に係る距離測定装置の第2の例が備える図10に示される離算出部151と同様なものである。
【0188】
距離算出部205においては、レベル比較部177からの比較出力信号SLDXから、光ビーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれる適正検出出力信号成分に基づくパルス信号PP1及びPP2と、光ビーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれる不所望検出出力信号成分に基づくパルス信号PPnとが抜き取られる。また、距離算出部209においては、レベル比較部177からの比較出力信号SLDXから、光ビーム検出部200から得られ、パルス選択部208を通じて供給される検出出力信号SLDに含まれる適正検出出力信号成分に基づくパルス信号PP1とパルス信号PP2とのうちの一方、及び、光ビーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれる不所望検出出力信号成分に基づくパルス信号PPnの一つ置きのものとが抜き取られる。
【0189】
パルス信号PP1及びPP2とパルス信号PPnとは、例えば、図28に示される如く、混在状態にあるものとされ、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに比して、パルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1, Tn2, Tn3等は小となる。これは、パルス信号PP1及びPP2が、測定対象である先行車両に設けられた光反射部に応じて得られ、パルス信号PPnが、先行車両に設けられた光反射部以外の車体部分に応じて得られることによる。
【0190】
制御ユニット207に内蔵された距離算出部205においては、図28に示される如くの、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔To、さらには、パルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1, Tn2, Tn3等に基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出される。その際、適正な算出結果が得られるのは、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出された場合だけである。
【0191】
一方、制御ユニット207に内蔵された距離算出部209においては、パルス信号PP1とパルス信号PP2とのうちの一方、さらには、パルス信号PPnのうちの一つ置きのものに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出される。その際、適正な算出結果が得られるのは、パルス信号PP1とパルス信号PP2とのうちの一方に基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出された場合だけである。そして、距離算出部209によりパルス信号PP1とパルス信号PP2とのうちの一方に基づいて算出された、適正な測定対象である先行車両までの距離は、距離算出部205によりパルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに基づいて算出された、適正な測定対象である先行車両までの距離と略等しくなる。
【0192】
そして、制御ユニット207においては、距離算出部205及び距離算出部209の夫々により測定対象である先行車両までの距離が算出されると、距離算出部205により算出された距離と距離算出部209により算出された距離とが略等しいか否かが判断される。その結果、距離算出部205により算出された距離と距離算出部209により算出された距離とが略等しい状態にない場合には、距離算出部205による距離の算出がパルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1, Tn2, Tn3等に基づいてなされたことになるので、距離算出部205によって算出された距離を、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果ではないものとして扱う。それに対して、距離算出部205により算出された距離と距離算出部209により算出された距離とが略等しい場合には、距離算出部205による距離の算出がパルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに基づいてなされたことになるので、距離算出部205によって算出された距離を、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果として扱う。
【0193】
そして、制御ユニット207から、距離算出部205により算出された距離のうちの測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果として扱われるものをあらわす出力データDLLが得られて、出力端子210に導出される。
【0194】
このような図29に示される第11の例にあっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制御ユニット207及び基準レベル設定部179を含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そして、図29に示される第11の例においても、制御ユニット207における距離算出部205により、光ビーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれる適正検出出力信号成分に基づいて得られるパルス信号PP1及びPP2が用いられて算出された距離のみが、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果とされ、それ以外の算出された距離は有効でないものとされる。それにより、図29に示される第11の例によれば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができることになる。
【0195】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明に係る距離測定装置にあっては、二つの光ビーム送出部の各々もしくは一つの光ビーム送出部は、短時間ずつ繰り返して作動せしめられる高価なレーザダイオード素子が用いられて構成されることを要さず、連続的な発光動作を行う通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅い安価なレーザダイオード素子が用いられて形成される光ビームを扱うものとして構成される。また、連続的な発光動作を行う通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子の動作制御を行う回路、さらには、光ビーム検出部からの検出出力信号を扱う回路も、比較的簡単なものとされる。
【0196】
従って、本発明に係る距離測定装置は、例えば、車両に搭載されて用いられ、前方車間距離の測定を行うものとされるにあたり、高価なレーザダイオード素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路、あるいは、高価な固体撮像素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路等を要さない構成をとることができ、それゆえ、価格が比較的安価とされることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る距離測定装置に関連する第1の関連装置例を示すブロック構成図である。
【図2】 図1に示される第1の関連装置例における発光・受光部の具体構成の一例を示す概略構成図である。
【図3】 図2に示される発光・受光部の具体構成の一例の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図4】 図1に示される第1の関連装置例の動作説明に供される概念図である。
【図5】 図1に示される第1の関連装置例における発光・受光部の具体構成の他の例を示す概略構成図である。
【図6】 図1に示される第1の関連装置例における発光・受光部の具体構成のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図7】 図6に示される発光・受光部の具体構成例における回転ミラーの一例を示す概略構成図である。
【図8】 図6に示される発光・受光部の具体構成例における回転ミラーの他の例を示す概略構成図である。
【図9】 図1に示される第1の関連装置例における発光・受光部の具体構成の別の例を示す概略構成図である。
【図10】 本発明に係る距離測定装置に関連する第2の関連装置例を示すブロック構成図である。
【図11】 図10に示される第2の関連装置例における発光・受光部の具体構成の一例を示す概略構成図である。
【図12】 図10に示される第2の関連装置例の動作説明に供される概念図である。
【図13】 図10に示される発光・受光部の具体構成の一例の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図14】 本発明に係る距離測定装置に関連する第3の関連装置例を示すブロック構成図である。
【図15】 図14に示される第3の関連装置例の動作説明に供される概念図である。
【図16】 図14に示される第3の関連装置例における発光・受光部の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図17】 本発明に係る距離測定装置の第1の例を示すブロック構成図である。
【図18】 本発明に係る距離測定装置の第4の例を示すブロック構成図である。
【図19】 本発明に係る距離測定装置の第5の例を示すブロック構成図である。
【図20】 本発明に係る距離測定装置の第6の例を示すブロック構成図である。
【図21】 本発明に係る距離測定装置の第7の例を示すブロック構成図である。
【図22】 図21に示される第7の例の動作説明に供されるグラフである。
【図23】 本発明に係る距離測定装置の第8の例を示すブロック構成図である。
【図24】 図23に示される第8の例の動作説明に供される概念図である。
【図25】 図23に示される第8の例の動作説明に供されるグラフである。
【図26】 本発明に係る距離測定装置の第9の例を示すブロック構成図である。
【図27】 本発明に係る距離測定装置の第10例を示すブロック構成図である。
【図28】 図27に示される第10の例の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図29】 本発明に係る距離測定装置の第11の例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
81,82,141,195 光ビーム送出部
81M,82M,111,112,121,122,131 平面ミラー
83,142,173,200 光ビーム検出部
85,143,175,201 発光・受光部
113 多面回転ミラー
91,94,117,120,127,136,148 光ビーム形成部
95,149 集光光学系
100,151,161,205,209 距離算出部
101,152,162 増幅部
102,153 パルス抜取部
103,154,163 波形整形部
105,156,165 カウンタ部
106,157,166 演算処理部
87 両面回転ミラー
104 F.F.
108 ミラー回転駆動部
123 二面回転ミラー
132 ハーフミラー
133,145 回転平面ミラー
155,164 微分部
176 可変利得前置増幅部
177,186 レベル比較部
178,182,187,190,192,196,202,207 制御ユニット
179,183 基準レベル設定部
181,191 前置増幅部
185 多段前置増幅部

Claims (32)

  1. 第1の光ビーム及び第2の光ビームを、第1の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を夫々同一走査方向をもって同時に回転走査するものとして送出し、上記第1及び第2の光ビームの送出方向を上記第1の走査角度範囲と上記第2の走査角度範囲とが部分的に重なり合うことになるものとなす第1及び第2の光ビーム送出部と、
    上記第1の光ビームが測定対象において反射して該測定対象から得られる第1の反射光ビーム、及び、上記第2の光ビームが上記測定対象において反射して該測定対象から得られる第2の反射光ビームを検出する光ビーム検出部と、
    上記第1及び第2の光ビーム送出部による上記第1及び第2の光ビームの回転走査角速度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出部と、
    上記光ビーム検出部により上記第1の反射光ビームについての検出出力信号が得られたときから上記光ビーム検出部により上記第2の反射光ビームについての検出出力信号が得られたときまでの検出間隔時間を求め、該検出間隔時間を予め設定された基準間隔時間に一致させるべく上記第1及び第2の光ビーム送出部による上記第1及び第2の光ビームの回転走査状態を変化させるための制御を行い、上記検出間隔時間が上記基準間隔時間に一致したとき、上記回転走査状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回転走査周波数,上記基準間隔時間、及び、上記第1の光ビーム送出部に関しての実質的光ビーム走査中心及び上記第2の光ビーム送出部に関しての実質的光ビーム走査中心についての相互間距離に基づいて、上記第1の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心と上記第2の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から上記測定対象までの距離を算出する距離算出部と、
    を備えて構成される距離測定装置。
  2. 上記第1及び第2の光ビーム送出部が、上記第1及び第2の光ビームを相互に平行な一対の平行ビームとして送出することを特徴とする請求項1記載の距離測定装置。
  3. 上記第1及び第2の光ビーム送出部が、第1及び第2の光ビーム発生部から夫々発せられる上記第1及び第2の光ビームの各々を回転走査状態となす共通回転光学系と、該共通回転光学系からの上記第1及び第2の光ビームが夫々回転走査状態をもって入射する第1及び第2のミラーとを含んで構成されることを特徴とする請求項2記載の距離測定装置。
  4. 上記共通回転光学系が、上記第1及び第2の光ビームを夫々反射する第1及び第2の反射面を有した両面回転ミラーを含んで構成されることを特徴とする請求項3記載の距離測定装置。
  5. 上記共通回転光学系が、上記第1及び第2の光ビームを反射する面回転ミラーを含んで構成されることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  6. 上記第1及び第2の光ビーム送出部が、光ビーム発生部から発せられる光ビームを上記第1及び第2の光ビームに分割するとともに、該第1及び第2の光ビームの各々を回転走査状態となす複数面回転ミラーと、該複数面回転ミラーからの上記第1及び第2の光ビームが夫々回転走査状態をもって入射する第1及び第2のミラーとを含んで構成されることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  7. 上記第1及び第2の光ビーム送出部が、光ビーム発生部から発せられる光ビームを回転走査状態となす回転ミラーと、該回転ミラーからの光ビームが入射して回転走査状態とされた上記第1及び第2の光ビームが得られる固定光学系とを含んで構成されることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  8. 上記固定光学系が、上記回転ミラーからの光ビームが入射して回転走査状態とされた上記第2の光ビームが得られるハーフミラーと、該ハーフミラーを透過した上記回転ミラーからの光ビームが入射して回転走査状態とされた上記第1の光ビームが得られる固定ミラーとを含んで構成されることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  9. 上記固定光学系が、上記回転ミラーからの光ビームが入射して回転走査状態とされた上記第1及び第2の光ビームが分離されて得られる光分割プリズムを含んで構成されることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  10. 上記光ビーム検出部が、上記第1及び第2の反射光ビームに対して共通に設けられた1個の受光素子により構成されることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  11. 上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号における、上記第1及び第2の反射光ビームに含まれる測定対象における所定の光反射部以外の部分において反射して得られた不所望な反射光に基づく不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行うとともに、該検出の結果に基づいて上記検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づく信号に含まれる不所望検出出力信号成分を低減させ、該不所望検出出力信号成分が低減された検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づく信号を、上記距離算出部による距離の算出に用いる検出出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  12. 上記検出出力信号制御部が、上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号を増幅する可変利得前置増幅部,該可変利得前置増幅部から得られる検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記可変利得前置増幅部における利得を制御する利得制御部、及び、上記可変利得前置増幅部から得られる検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づく信号が距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴とする請求項11記載の距離測定装置。
  13. 上記検出出力信号制御部が、上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を得るレベル比較部,上記光ビーム検出部から得られる第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記基準レベルを制御するレベル制御部、及び、上記レベル比較部から得られる比較出力信号が距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴とする請求項11記載の距離測定装置。
  14. 上記検出出力信号制御部が、上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号を増幅する多段前置増幅部,該多段前置増幅部から得られる検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記多段前置増幅部から得られる検出出力信号に含まれる上記多段前置増幅部における全増幅段から夫々得られる多段増幅出力信号もしくは該多段増幅出力信号に夫々基づく複数の信号についての選択を行う出力信号選択部、及び、該出力信号選択部によって選択された多段増幅出力信号もしくは該多段増幅出力信号に基づく信号が距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴とする請求項11記載の距離測定装置。
  15. 上記不所望信号検出部が、上記検出出力信号についての所定時間内に到来する信号数によって上記検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行うことを特徴とする請求項12,13または14記載の距離測定装置。
  16. 上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号のレベルを検出するとともに、検出されたレベルと距離算出部により算出された距離とが予め設定された関係を満たすとき、上記距離算出部により算出された距離を有効な測定結果として扱うことを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  17. 入力信号のレベルを該入力信号の周波数が高い程大となすレベル制御を行うものとされ、上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号が入力信号として供給されるレベル制御部と、該レベル制御部から得られるレベル制御がなされた検出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を得るレベル比較部とを含み、上記レベル比較部から得られる比較出力信号を距離算出部による距離の算出に用いる検出出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  18. 上記第1及び第2の光ビーム送出部が上記第1及び第2の光ビームを収束ビームとして送出するものとされ、上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を得るレベル比較部を含み、上記レベル比較部から得られる比較出力信号を距離算出部による距離の算出に用いる検出出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  19. 上記第1及び第2の光ビーム送出部が上記第1及び第2の光ビームを予め想定される最大検出距離の近傍において焦点を結ぶ収束ビームとして送出するものとされることを特徴とする請求項18記載の距離測定装置。
  20. 上記距離算出部により算出された距離が予め想定される最大検出距離未満か否かを判別し、上記距離算出部により算出された距離が予め想定される最大検出距離未満であるとき、上記距離算出部により算出された距離を有効な測定結果として扱うことを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  21. 上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームの両者を用いて上記第1の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心と上記第2の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から測定対象までの距離を算出する上記距離算出部に加えて、上記光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反射光ビームのうちの一方を用いて上記第1の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心と上記第2の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から上記測定対象までの距離を算出する付加距離算出部を含み、上記距離算出部により算出された距離と上記付加距離算出部により算出された距離とが略等しいとき、上記距離算出部により算出された距離を有効な測定結果として扱うことを特徴とする請求項記載の距離測定装置。
  22. 光ビームを所定の走査角度範囲を回転走査するものとして送出する光ビーム送出部と、
    上記光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査して該光反射部において反射することにより上記光反射部から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部と、
    上記光ビーム送出部による上記光ビームの回転走査角速度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出部と、
    上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号に基づいて、上記光ビームによる上記測定対象に備えられた光反射部もしくは上記測定対象に備えられた複数の光反射部についての相互間隔に対する走査時間を求め、該走査時間を予め設定された基準走査時間に一致させるべく上記光ビーム送出部における上記光ビームの回転走査状態を変化させるための制御を行い、上記走査時間が上記基準走査時間に一致したとき、上記回転走査状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回転走査周波数,上記基準走査時間、及び、上記測定対象に備えられた光反射部の上記光ビームの走査方向に沿う方向の寸法もしくは上記測定対象に備えられた複数の光反射部についての上記光ビームの走査方向に沿う方向の相互間隔に基づいて、上記光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心から上記測定対象に備えられた光反射部までの距離を算出する距離算出部と、
    を備えて構成される距離測定装置。
  23. 光ビームを所定の走査角度範囲を回転走査するものとして送出する光ビーム送出部と、
    上記光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査して該光反射部において反射することにより上記光反射部から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部と、
    上記光ビーム送出部による上記光ビームの回転走査角速度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出部と、
    上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号に基づいて、上記光ビームにより上記光反射部が走査される際における上記光ビームのビーム幅に相当する距離に対する上記光ビームの走査時間を求め、該走査時間を予め設定された基準走査時間に一致させるべく上記光ビーム送出部における上記光ビームの回転走査状態を変化させるための制御を行い、上記走査時間が上記基準走査時間に一致したとき、上記回転走査状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回転走査周波数,上記基準走査時間、及び、上記光ビームの上記光反射部を走査する際における走査方向に沿う方向のビーム幅に基づいて、上記光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心から上記測定対象に備えられた光反射部までの距離を算出する距離算出部と、
    を備えて構成される距離測定装置。
  24. 上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号における、上記反射光ビームに含まれる測定対象における所定の光反射部以外の部分において反射して得られた不所望な反射光に基づく不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行うとともに、該検出の結果に基づいて上記検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づく信号に含まれる不所望検出出力信号成分を低減させ、該不所望検出出力信号成分が低減された検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づく信号を、距離算出部による距離の算出に用いる検出出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項22または23記載の距離測定装置。
  25. 上記検出出力信号制御部が、上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号を増幅する可変利得前置増幅部,該可変利得前置増幅部から得られる検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記可変利得前置増幅部における利得を制御する利得制御部、及び、上記可変利得前置増幅部から得られる検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づく信号が距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴とする請求項24記載の距離測定装置。
  26. 上記検出出力信号制御部が、上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を得るレベル比較部,上記光ビーム検出部から得られる反射光ビームについての検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記基準レベルを制御するレベル制御部、及び、上記レベル比較部から得られる比較出力信号が距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴とする請求項24記載の距離測定装置。
  27. 上記検出出力信号制御部が、上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号を増幅する多段前置増幅部,該多段前置増幅部から得られる検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記多段前置増幅部から得られる検出出力信号に含まれる上記多段前置増幅部における全増幅段から夫々得られる多段増幅出力信号もしくは該多段増幅出力信号に夫々基づく複数の信号についての選択を行う出力信号選択部、及び、該出力信号選択部によって選択された多段増幅出力信号もしくは該多段増幅出力信号に基づく信号が距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴とする請求項24記載の距離測定装置。
  28. 上記不所望信号検出部が、検出出力信号についての所定時間内に到来する信号数によって上記検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行うことを特徴とする請求項23,26または27記載の距離測定装置。
  29. 上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号のレベルを検出するとともに、検出されたレベルと上記距離算出部により算出された距離とが予め設定された関係を満たすとき、上記距離算出部により算出された距離を有効な測定結果として扱うことを特徴とする請求項22または23記載の距離測定装置。
  30. 入力信号のレベルを該入力信号の周波数が高い程大となすレベル制御を行うものとされ、上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出 力信号が入力信号として供給されるレベル制御部と、該レベル制御部から得られるレベル制御がなされた検出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を得るレベル比較部とを含み、上記レベル比較部から得られる比較出力信号を距離算出部による距離の算出に用いる検出出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項22または23記載の距離測定装置。
  31. 上記光ビーム送出部が上記光ビームを収束ビームとして送出するものとされ、上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについての検出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を得るレベル比較部を含み、上記レベル比較部から得られる比較出力信号を距離算出部による距離の算出に用いる検出出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項22または23記載の距離測定装置。
  32. 上記光ビーム送出部が上記光ビームを予め想定される最大検出距離の近傍において焦点を結ぶ収束ビームとして送出するものとされることを特徴とする請求項31記載の距離測定装置。
JP04531597A 1996-02-28 1997-02-28 距離測定装置 Expired - Fee Related JP3899577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04531597A JP3899577B2 (ja) 1996-02-28 1997-02-28 距離測定装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4080896 1996-02-28
JP8-40808 1996-07-18
JP8-189024 1996-07-18
JP18902496 1996-07-18
JP04531597A JP3899577B2 (ja) 1996-02-28 1997-02-28 距離測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1082634A JPH1082634A (ja) 1998-03-31
JP3899577B2 true JP3899577B2 (ja) 2007-03-28

Family

ID=27290611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04531597A Expired - Fee Related JP3899577B2 (ja) 1996-02-28 1997-02-28 距離測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3899577B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005292156A (ja) * 1999-02-24 2005-10-20 Denso Corp 距離測定装置
KR100679718B1 (ko) 2005-05-12 2007-02-07 이치성 두 개의 광원을 이용한 거리 지시기
JP5469793B2 (ja) * 2006-09-20 2014-04-16 株式会社トプコン 距離測定装置
DE202009012114U1 (de) * 2009-09-05 2011-02-03 Sick Ag Optoelektronischer Scanner
JP5644437B2 (ja) * 2010-12-03 2014-12-24 富士通株式会社 距離測定装置および距離測定方法
JP5932371B2 (ja) * 2012-02-02 2016-06-08 三菱電機株式会社 形状測定装置
JP6425113B2 (ja) * 2014-03-04 2018-11-21 株式会社リコー 測距検出システム、タッチセンサーパネルの測距検出システム、レーザレーダの測距検出システム、レーザレーダ装置、光学式タッチパネルおよび測距検出方法
JP6569328B2 (ja) * 2015-06-26 2019-09-04 株式会社デンソー 光走査装置、及び、車載システム
WO2018143092A1 (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 パイオニア株式会社 計測装置
DE102017208052A1 (de) * 2017-05-12 2018-11-15 Robert Bosch Gmbh Senderoptik für ein LiDAR-System, optische Anordnung für ein LiDAR-System, LiDAR-System und Arbeitsvorrichtung
JP2019113457A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 パイオニア株式会社 走査装置及び測距装置
JP2019219292A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 パイオニア株式会社 測距装置
JP2019219291A (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 パイオニア株式会社 測距装置及び測距方法
JP2021135155A (ja) * 2020-02-27 2021-09-13 株式会社東芝 システム及び方法
CN115144840B (zh) * 2022-09-02 2022-12-30 深圳阜时科技有限公司 一种扩束透镜、发射模组、光电检测装置及电子设备

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1082634A (ja) 1998-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3899577B2 (ja) 距離測定装置
JP3986678B2 (ja) 物体検知装置
US11353568B2 (en) Ultrasonic object detection device
JPH08122437A (ja) 距離測定装置
JPH07146368A (ja) レーダ装置
US5724123A (en) Distance measuring equipment for detecting a scanning direction
JP2018109560A (ja) 走査式距離測定装置
JP3986671B2 (ja) 物体検知装置
JPH11338967A (ja) 光学式記号読取装置
JPH06109841A (ja) 距離検出方法
JP3249003B2 (ja) 距離計測装置
JP2001074827A (ja) 測距装置
JP2005003397A (ja) 車両用障害物検出装置
JP2006038798A (ja) 発熱物体の位置検出装置
JP2002022830A (ja) 距離測定装置およびその距離測定方法
JP2004003987A (ja) 安全センサの校正方法
JP2009162659A (ja) 3次元形状測定器
JPH06230133A (ja) 車両用物体検出装置
JP2519375B2 (ja) レ―ザ距離計を用いた厚さ測定装置
WO2023181308A1 (ja) コンピュータシステム、方法およびプログラム
FR2987137A1 (fr) Procede et dispositif de detection de l'environnement
JP3201898B2 (ja) 障害物検出装置
JPH08105721A (ja) 距離測定方法および装置
JP2004115176A (ja) 搬送装置、画像形成装置、画像読取装置、搬送手段基準位置検出方法及びこれらを動作させるプログラム
JPH08240657A (ja) 距離測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees