JPH1082634A - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

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JPH1082634A
JPH1082634A JP9045315A JP4531597A JPH1082634A JP H1082634 A JPH1082634 A JP H1082634A JP 9045315 A JP9045315 A JP 9045315A JP 4531597 A JP4531597 A JP 4531597A JP H1082634 A JPH1082634 A JP H1082634A
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unit
output signal
scanning
distance
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Takahiro Inada
貴裕 稲田
Tsukasa Harada
司 原田
Takuji Oka
卓爾 岡
Kunihiko Matsumura
邦彦 松村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ビームを用いての距離測定を、高価なレーザ
ダイオード素子及びそれに付随する複雑な回路構成、あ
るいは、高価な固体撮像素子及びそれに付随する複雑な
回路構成を要することなく、安価な構成をもって行える
ようになす。 【解決手段】第1及び第2の光ビームを部分的に重なり
合う第1及び第2の走査角度範囲を夫々走査するものと
して送出する光ビーム送出部11,12と、第1及び第
2の光ビームが測定対象において反射して得られる第1
及び第2の反射光ビームを検出する光ビーム検出部13
と、光ビーム検出部13により第1の反射光ビームが検
出されたときにおける第1の光ビームの基準送出方向に
対する走査角度、及び、光ビーム検出部13により第2
の反射光ビームが検出されたときにおける第2の光ビー
ムの基準送出方向に対する走査角度を求め、それらに基
づいて、各光ビーム送出部11/12についての実質的
光ビーム走査中心を結ぶ線分から測定対象までの距離を
算出する距離算出部30とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビーム送出部か
らの光ビームを測定対象に向けて送出し、測定対象によ
り反射されて戻る光ビームを検出して、それにより得ら
れる検出出力信号に基づいて、光ビーム送出部から測定
対象までの距離を求める距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載され、当該車両の走行時に、
例えば、先行する他の車両までの距離、即ち、前方車間
距離を測定することができる装置として、特開昭62-541
89号公報,特開平 3-54189号公報等に開示されている如
くの、レーザ光を利用する装置、あるいは、特開昭60-6
1610号公報に開示されている如くの、イメージセンサを
利用する装置等が提案されている。
【0003】これらの前方車間距離を測定することがで
きる装置のうちのレーザ光を利用する装置が使用される
場合には、例えば、レーザ光を利用する装置が搭載され
た車両が走行しているもとで、そのレーザ光を利用する
装置から、当該車両の前方を走行している先行車両に向
けてレーザ光ビームが短時間送出され、そのレーザ光ビ
ームが、先行車両において反射されて得られる、短時間
継続する反射レーザ光ビームが車両におけるレーザ光を
利用する装置によって受光される。そして、車両におけ
るレーザ光を利用する装置において、先行車両に向けて
のレーザ光ビーム送出開始時点から反射レーザ光ビーム
が受光された時点までの時間が計測され、その計測され
た時間に基づいて、先行車両までの距離である前方車間
距離が算出される。
【0004】斯かるレーザ光を利用する装置にあって
は、それが搭載された車両の前方側における比較的広い
範囲に亙って前方車間距離の測定を行うことができるよ
うにすべく、相互に近接配置された複数のレーザ光ビー
ム送出部が設けられ、それらから複数のレーザ光ビーム
を各々異なる方向に送出し、各レーザ光ビームに基づく
先行車両からの反射レーザ光ビームを受光するようにさ
れたものも提案されている。
【0005】また、前方車間距離を測定することができ
る装置のうちのイメージセンサを利用する装置にあって
は、車両の左右方向に配列配置された一対のイメージセ
ンサが備えられ、例えば、イメージセンサを利用する装
置が搭載された車両が走行しているもとで、一対のイメ
ージセンサの夫々によって、当該車両の前方を走行して
いる先行車両が撮像され、各イメージセンサから得られ
る撮像出力に基づいて撮像された先行車両における特定
の部位の位置が検出される。そして、検出された位置に
ついての三角測量の原理を適用した演算が行われること
により、先行車両までの距離である前方車間距離が算出
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような、前方車間
距離を測定することができるレーザ光を利用する装置あ
るいはイメージセンサを利用する装置にあっては、いず
れの場合にも、装置の価格の高騰がまねかれることにな
るという不都合がある。
【0007】即ち、レーザ光を利用する装置の場合に
は、先行車両に向けて短時間送出されるレーザ光ビーム
の形成に要される、応答速度が高速であるレーザ光発生
部を構成するものとして、例えば、赤外線レーザダイオ
ード素子が用いられ、さらに、赤外線レーザダイオード
素子に対しての、それを短時間ずつ繰り返し作動させる
動作制御を行う複雑な駆動回路、及び、反射レーザ光ビ
ームを検出する光ビーム検出部からの検出出力信号を処
理する複雑な信号処理回路が用いられるが、斯かる赤外
線レーザダイオード素子,駆動回路及び信号処理回路は
高価であり、それゆえ、赤外線レーザダイオード素子を
用いた装置全体の価格が高くなってしまう。また、イメ
ージセンサを利用する装置の場合には、一対のイメージ
センサを夫々構成するものとして、例えば、各々が、半
導体基体に光電変換を行う多数の画素が配列形成される
とともに、各画素で得られた信号電荷を転送する電荷結
合素子(CCD)等で形成された電荷転送領域が設けら
れて成る撮像面部を有した、一対の固体撮像素子、さら
に、一対の固体撮像素子に対する動作制御を行う複雑な
駆動回路、及び、一対の固体撮像素子の夫々から得られ
る撮像出力信号を処理する複雑な信号処理回路が用いら
れるが、斯かる固体撮像素子,駆動回路及び信号処理回
路も高価であり、それゆえ、一対のイメージセンサを用
いた装置全体の価格が高くなってしまうのである。
【0008】斯かる点に鑑み、本発明は、例えば、車両
に搭載されて用いられ、前方車間距離の測定を、前方に
光ビームを送出するとともにその光ビームが先行車両に
より反射されて得られる反射光ビームを検出し、その検
出結果に基づいて行うことができるものとされるにあた
り、高価なレーザダイオード素子、さらには、それに付
随する複雑な駆動回路及び信号処理回路、あるいは、高
価な固体撮像素子、さらには、それに付随する複雑な駆
動回路及び信号処理回路等を要さない構成をとることが
でき、それゆえ、価格が比較的安価とされることになる
距離測定装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る距離測定装
置の第1の態様にあっては、所定の相互間距離をおいて
配され、第1の光ビーム及び第2の光ビームを第1の走
査角度範囲及び第2の走査角度範囲を夫々走査するもの
として送出し、第1及び第2の光ビームの送出方向を第
1の走査角度範囲と第2の走査角度範囲とが部分的に重
なり合うことになるものとなす第1及び第2の光ビーム
送出部と、第1の光ビームが測定対象において反射して
得られる第1の反射光ビーム、及び、第2の光ビームが
測定対象において反射して得られる第2の反射光ビーム
を検出する光ビーム検出部と、距離算出部とを備え、距
離算出部が、光ビーム検出部から得られる第1の反射光
ビームについての検出出力信号及び第2の反射光ビーム
についての検出出力信号、及び、第1の光ビーム送出部
に関しての実質的光ビーム走査中心及び第2の光ビーム
送出部に関しての実質的光ビーム走査中心についての相
互間距離に基づいて、第1の光ビーム送出部についての
実質的光ビーム走査中心と第2の光ビーム送出部につい
ての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から測定対象
までの距離を算出するものとされて、構成される。
【0010】このような第1の態様に係る一例において
は、例えば、距離算出部が、光ビーム検出部により第1
の反射光ビームについての検出出力信号が得られたとき
における第1の光ビームの第1の走査角度範囲内におけ
る基準送出方向に対する走査角度を、第1の検出走査角
度として求めるとともに、光ビーム検出部により第2の
反射光ビームについての検出出力信号が得られたときに
おける第2の光ビームの第2の走査角度範囲内における
基準送出方向に対する走査角度を、第2の検出走査角度
として求め、求められた第1及び第2の検出走査角度、
及び、第1の光ビーム送出部に関しての実質的光ビーム
走査中心及び第2の光ビーム送出部に関しての実質的光
ビーム走査中心についての相互間距離に基づいて、第1
の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心と
第2の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中
心とを結ぶ線分から測定対象までの距離を算出するもの
とされる。
【0011】また、第1の態様に係る他の例において
は、例えば、第1及び第2の光ビーム送出部が第1の光
ビーム及び第2の光ビームを同時に回転走査するものと
されたもとで、距離算出部が、光ビーム検出部により第
1の反射光ビームについての検出出力信号が得られたと
きから光ビーム検出部により第2の反射光ビームについ
ての検出出力信号が得られたときまでの検出間隔時間を
求め、求められた検出間隔時間,第1及び第2の光ビー
ム送出部による第1及び第2の光ビームの回転走査角速
度もしくは回転走査周波数、及び、第1の光ビーム送出
部についての実質的光ビーム走査中心及び第2の光ビー
ム送出部についての実質的光ビーム走査中心に関する相
互間距離に基づいて、第1の光ビーム送出部についての
実質的光ビーム走査中心と上記第2の光ビーム送出部に
ついての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から上記
測定対象までの距離を算出するものとされる。
【0012】本発明に係る距離測定装置の第2の態様に
あっては、光ビームを所定の走査角度範囲を走査するも
のとして送出する光ビーム送出部と、光ビームが測定対
象に備えられた光反射部を走査して反射することによ
り、その光反射部から得られる反射光ビームを検出する
光ビーム検出部と、距離算出部とを備え、距離算出部
が、光ビーム検出部から得られる反射光ビームについて
の検出出力信号、及び、測定対象に備えられた光反射部
の光ビームの走査方向に沿う方向の寸法もしくは測定対
象に備えられた複数の光反射部についての光ビームの走
査方向に沿う方向の相互間隔に基づいて、光ビーム送出
部についての実質的光ビーム走査中心から測定対象に備
えられた光反射部までの距離を算出するものとされて、
構成される。
【0013】そして、本発明に係る距離測定装置の第3
の態様にあっては、光ビームを所定の走査角度範を走査
するものとして送出する光ビーム送出部と、光ビームが
測定対象に備えられた光反射部を走査して反射すること
により、その光反射部から得られる反射光ビームを検出
する光ビーム検出部と、距離算出部とを備え、距離算出
部が、光ビーム検出部から得られる反射光ビームについ
ての検出出力信号、及び、光ビームが測定対象に備えら
れた光反射部を走査する際の走査方向に沿う方向におけ
る光ビームのビーム幅に基づいて、光ビーム送出部につ
いての実質的光ビーム走査中心から測定対象に備えられ
た光反射部までの距離を算出するものとされて、構成さ
れる。
【0014】上述の如くに構成される本発明に係る距離
測定装置の第1の態様にあっては、第1の光ビーム送出
部から第1の走査角度範囲を走査するものとして送出さ
れる第1の光ビームが測定対象において反射して得られ
る第1の反射光ビーム、及び、第2の光ビーム送出部か
ら第2の走査角度範囲を走査するものとして送出される
第2の光ビームが測定対象において反射して得られる第
2の反射光ビームが、光ビーム検出部によって検出され
る。そして、距離算出部により、光ビーム検出部からの
第1及び第2の反射光ビームについての検出出力信号に
応じて、第1の光ビームの第1の走査角度範囲内におけ
る基準送出方向に対する走査角度及び第2の光ビームの
第2の走査角度範囲内における基準送出方向に対する走
査角度に関する三角測量の原理が適用されたもとで、あ
るいは、第1及び第2の光ビーム送出部からの第1及び
第2の光ビームが同時に回転走査するものとされて、光
ビーム検出部により第1の反射光ビームについての検出
出力信号が得られたときから光ビーム検出部により第2
の反射光ビームについての検出出力信号が得られたとき
までの検出間隔時間が求められるもとで、例えば、前方
車間距離とされる、第1の光ビーム送出部についての実
質的光ビーム走査中心と第2の光ビーム送出部について
の実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から測定対象ま
での距離が算出される。
【0015】また、本発明に係る距離測定装置の第2及
び第3の態様にあっては、光ビーム送出部から所定の走
査角度範囲を走査するものとして送出される1本の光ビ
ームが測定対象において反射して得られる反射光ビーム
が、光ビーム検出部によって検出される。そして、距離
算出部により、光ビーム検出部から得られる反射光ビー
ムについての検出出力信号と、測定対象に備えられた光
反射部の光ビームの走査方向に沿う方向の寸法もしくは
測定対象に備えられた複数の光反射部についての光ビー
ムの走査方向に沿う方向の相互間隔、あるいは、光ビー
ムが測定対象に備えられた光反射部を走査する際の走査
方向に沿う方向における光ビームのビーム幅とに基づい
て、光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心
から測定対象に備えられた光反射部までの距離が算出さ
れる。
【0016】その際、本発明に係る距離測定装置の第1
の態様における第1及び第2の光ビーム送出部の各々、
さらには、本発明に係る距離測定装置の第2及び第3の
態様における光ビーム送出部は、短時間ずつ繰り返して
作動せしめられる高価なレーザダイオード素子が用いら
れて構成されることを要さず、連続的な発光動作を行う
通常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度
が遅い安価なレーザダイオード素子が用いられて形成さ
れる光ビームを扱うものとして構成される。また、連続
的な発光動作を行う通常の発光ダイオード素子、あるい
は、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子の動作
制御を行う回路、さらには、光ビーム検出部からの検出
出力信号を扱う回路も、比較的簡単なものとされる。
【0017】従って、本発明に係る距離測定装置は、例
えば、車両に搭載されて用いられ、前方車間距離の測定
を行うものとされるにあたり、高価なレーザダイオード
素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信
号処理回路、あるいは、高価な固体撮像素子、さらに
は、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路等
を要さない構成をとることができ、それゆえ、価格が比
較的安価とされることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る距離測定装
置の第1の例を示し、この例は、本発明に係る距離測定
装置の第1の態様を具現化するもので、車両に搭載され
て、その車両の前方側における先行車両までの距離を測
定できるものとされる。即ち、第1の例は、それが搭載
された車両(搭載車両という)に対する先行車両を測定
対象として、搭載車両から測定対象までの距離を実質的
に測定できるものとされるのである。
【0019】図1に示される第1の例においては、搭載
車両の前方側に向けて光ビームLB1を送出する光ビー
ム送出部11と、同じく搭載車両の前方側に向けて光ビ
ームLB2を送出する光ビーム送出部12と、光ビーム
LB1もしくは光ビームLB2が測定対象とされた先行
車両により反射されて得られる反射光ビームRLBを検
出する光ビーム検出部13とを含んだ発光・受光部15
が備えられている。
【0020】光ビーム送出部11及び12は、所定の相
互間距離をおいて搭載車両の左右方向に配列配置され
る。そして、光ビーム送出部11によって送出される光
ビームLB1及び光ビーム送出部12によって送出され
る光ビームLB2は、夫々、予め搭載車両の左右方向に
沿って設定された第1の走査角度範囲及び第2の走査角
度範囲を繰り返して走査するものとされ、第1の走査角
度範囲と第2の走査角度範囲とは、部分的に重なり合う
ようにされる。
【0021】反射光ビームRLBは、光ビーム送出部1
1によって送出される光ビームLB1が第1の走査角度
範囲を走査する過程及び光ビーム送出部12によって送
出される光ビームLB2が第2の走査角度範囲を走査す
る過程において得られ、その継続時間は、光ビームLB
1もしくは光ビームLB2が測定対象とされた先行車両
における光反射部を過る時間とされ、比較的短い時間と
なる。
【0022】図2は、発光・受光部15についての具体
構成の一例を示す。この図2に示される発光・受光部1
5の例にあっては、光ビーム送出部11が、固定された
平面ミラー11Mによって形成されるとともに、光ビー
ム送出部12が、固定された平面ミラー12Mによって
形成されている。平面ミラー11M及び平面ミラー12
Mは、平面ミラー11Mについての実質的光ビーム走査
中心と平面ミラー12Mについての実質的光ビーム走査
中心とが相互間距離rをおいて配されることになるよう
に配置される。
【0023】また、図2に示される発光・受光部15の
例にあっては、平面ミラー11M及び平面ミラー12M
の両者に対して共通の多面回転ミラー17が設けられて
いる。この多面回転ミラー17は、中心軸方向の寸法が
比較的小とされた正八角柱体の8個の側面の夫々が、平
面ミラー面とされて成るものとされ、駆動部18によ
り、中心軸を回転軸として矢印Rにより示される方向に
一定の速度をもって回転せしめられる。さらに、図2に
示される発光・受光部15の例には、発光部19と、発
光部19から発せられる光を収束して平行光線化し、光
ビームLBOを形成する光学系20とを含む光ビーム形
成部21が備えられている。発光部19は、例えば、通
常の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が
遅いレーザダイオード素子により構成される。
【0024】発光部19と光学系20とを含んだ光ビー
ム形成部21からの光ビームLBOは、駆動部18によ
り矢印Rにより示される方向に一定の速度をもって回転
せしめられる多面回転ミラー17の平面ミラー面に入射
せしめられ、その平面ミラー面において反射せしめられ
る。その際、光ビームLBOの反射方向は、多面回転ミ
ラー17の回転に応じて変化せしめられる。
【0025】即ち、多面回転ミラー17の平面ミラー面
において反射した光ビームLBOは、先ず、平面ミラー
11Mの一端部11MAに入射し、その後、多面回転ミ
ラー17の回転に伴って、平面ミラー11Mを一端部1
1MAから他端部11MBへと走査していき、他端部1
1MBにおいて平面ミラー11Mから外れる。それによ
り、平面ミラー11Mにおいて、光ビームLBOの反射
位置が多面回転ミラー17の回転に伴って一端部11M
Aから他端部11MBへと変化していき、光ビームLB
Oが平面ミラー11Mにおいて反射して得られる反射光
ビームが、光ビームLB1として平面ミラー11Mから
搭載車両の前方側へ送出される。その際、光ビームLB
1の送出方向は、平面ミラー11Mにおける一端部11
MAから送出される状態から平面ミラー11Mにおける
他端部11MBから送出される状態まで連続的に変化し
ていき、その結果、光ビームLB1は、第1の走査角度
範囲である走査角度範囲SA1を矢印D1により示され
る方向に走査するものとされる。
【0026】そして、光ビームLB1による走査角度範
囲SA1に対する矢印D1により示される方向の走査
は、平面ミラー11Mにおける一端部11MAから送出
される光ビームLB1によって開始されるので、平面ミ
ラー11Mにおける一端部11MAから送出される光ビ
ームLB1の送出方向が、基準送出方向とされる。
【0027】また、平面ミラー11Mの他端部11MB
において平面ミラー11Mから外れた光ビームLBO
は、次に、平面ミラー12Mの一端部12MAに入射
し、その後、多面回転ミラー17の回転に伴って、平面
ミラー12Mを一端部12MAから他端部12MBへと
走査していき、他端部12MBにおいて平面ミラー12
Mから外れる。それにより、平面ミラー12Mにおい
て、光ビームLBOの反射位置が多面回転ミラー17の
回転に伴って一端部12MAから他端部12MBへと変
化していき、光ビームLBOが平面ミラー12Mにおい
て反射して得られる反射光ビームが、光ビームLB2と
して平面ミラー12Mから搭載車両の前方側へ送出され
る。その際、光ビームLB2の送出方向は、平面ミラー
12Mにおける一端部12MAから送出される状態から
平面ミラー12Mにおける他端部12MBから送出され
る状態まで連続的に変化していき、その結果、光ビーム
LB2は、第2の走査角度範囲である走査角度範囲SA
2を矢印D2により示される方向に走査するものとされ
る。
【0028】そして、光ビームLB2による走査角度範
囲SA2に対する矢印D2により示される方向の走査
は、平面ミラー12Mにおける一端部12MAから送出
される光ビームLB2によって開始されるので、平面ミ
ラー12Mにおける一端部12MAから送出される光ビ
ームLB2の送出方向が、基準送出方向とされる。
【0029】このような光ビームLB1による走査角度
範囲SA1に対する矢印D1により示される方向の走
査、及び、それに続く、光ビームLB2による走査角度
範囲SA2に対する矢印D2により示される方向の走査
は、多面回転ミラー17の回転に伴って繰り返される。
【0030】走査角度範囲SA1と走査角度範囲SA2
とは、搭載車両の前方において部分的に重なり合うよう
にされており、走査角度範囲SA1と走査角度範囲SA
2とが重なり合う領域において、光ビームLB1もしく
は光ビームLB2が、先行車両を過り、その際に先行車
両において反射して搭載車両側に戻るものとなることに
より得られる反射光ビームRLBが、図2に示される発
光・受光部15の例に設けられた集光光学系22を通じ
て図2に示される発光・受光部15の例の内部に導か
れ、光ビーム検出部13に入射せしめられる。このよう
にして光ビーム検出部13に入射する反射光ビームRL
Bの継続時間は、光ビームLB1が走査角度範囲SA1
を走査する期間中、あるいは、光ビームLB2が走査角
度範囲SA2を走査する期間中の比較的短い時間とされ
る。
【0031】光ビーム検出部13は、集光光学系22を
通じて入射する反射光ビームRLBを検出し、光ビーム
LB1が走査角度範囲SA1を走査する期間において、
反射光ビームRLBの継続時間に応じたパルス状の検出
出力信号PT1を発生するとともに、光ビームLB2が
走査角度範囲SA2を走査する期間において、反射光ビ
ームRLBの継続時間に応じたパルス状の検出出力信号
PT2を発生する。これらの光ビーム検出部13から得
られる検出出力信号PT1及びPT2は、端子23に導
出される。
【0032】図2に示される発光・受光部15の例に
は、平面ミラー11Mの前方における走査角度範囲SA
1とその外部との境界であって、平面ミラー11Mにお
ける一端部11MAから送出される光ビームLB1が到
達する位置、即ち、基準送出方向上の位置に、比較的小
なるミラー25が配され、また、平面ミラー12Mの前
方における走査角度範囲SA2とその外部との境界であ
って、平面ミラー12Mにおける一端部12MAから送
出される光ビームLB2が到来する位置、即ち、基準送
出方向上の位置に、比較的小なるミラー26が配されて
いる。
【0033】ミラー25は、平面ミラー11Mにおける
一端部11MAから送出される光ビームLB1、即ち、
基準送出方向に沿った光ビームLB1の一部を検知する
基準方向検知部を形成しており、また、ミラー26は、
平面ミラー12Mにおける一端部12MAから送出され
る光ビームLB2、即ち、基準送出方向に沿った光ビー
ムLB2の一部を検知する基準方向検知部を形成してい
る。そして、ミラー25により反射された光ビームLB
1は、オプティカル・ファイバ27を通じて、光ビーム
検出部13に導かれ、また、ミラー26により反射され
た光ビームLB2は、オプティカル・ファイバ28を通
じて、光ビーム検出部13に導かれる。このようにし
て、オプティカル・ファイバ27を通じて光ビーム検出
部13に入射する光ビームLB1の継続時間は、光ビー
ムLB1がミラー25を過る比較的短い時間とされ、ま
た、オプティカル・ファイバ28を通じて光ビーム検出
部13に入射する光ビームLB2の継続時間は、光ビー
ムLB2がミラー26を過る比較的短い時間とされる。
【0034】光ビーム検出部13は、オプティカル・フ
ァイバ27を通じて入射する光ビームLB1を検出し、
光ビームLB1が走査角度範囲SA1を走査する期間の
開始時点において、オプティカル・ファイバ27を通じ
た光ビームLB1の継続時間に応じたパルス状の検出出
力信号PG1を発生するとともに、オプティカル・ファ
イバ28を通じて入射する光ビームLB2を検出し、光
ビームLB2が走査角度範囲SA2を走査する期間の開
始時点において、オプティカル・ファイバ28を通じた
光ビームLB2の継続時間に応じたパルス状の検出出力
信号PG2を発生する。これらの光ビーム検出部13か
ら得られる検出出力信号PG1及びPG2も、端子23
に導出される。
【0035】これよりして、端子23には、図3(横
軸:時間t)に示される如く、光ビームLB1が走査角
度範囲SA1を走査する期間S1において、その開始時
点でパルス状の検出出力信号PG1が導出されるととも
に、その後、パルス状の検出出力信号PT1が導出さ
れ、続いて、光ビームLB2が走査角度範囲SA2を走
査する期間S2において、その開始時点でパルス状の検
出出力信号PG2が導出されるとともに、その後、パル
ス状の検出出力信号PT2が導出される。検出出力信号
PG1はその後に得られる検出出力信号PT1より著し
く大なるレベルを有するものとされ、また、検出出力信
号PG2はその後に得られる検出出力信号PT2より著
しく大なるレベルを有するものとされる。そして、図3
においては、検出出力信号PG1が導出されてから検出
出力信号PT1が導出されるまでに時間T1が経過し、
また、検出出力信号PG2が導出されてから検出出力信
号PT2が導出されるまでに時間T2が経過することが
示されている。
【0036】検出出力信号PG1が導出されてから検出
出力信号PT1が導出されるまで時間T1が経過し、検
出出力信号PG2が導出されてから検出出力信号PT2
が導出されるまで時間T2が経過する状況にあっては、
光ビームLB1が、走査角度範囲SA1の走査を開始し
てから時間T1後に、測定対象である先行車両を捉えて
それにより反射され、また、光ビームLB2が、走査角
度範囲SA2の走査を開始してから時間T2後に、測定
対象である先行車両を捉えてそれにより反射されること
になる。
【0037】従って、斯かる状況は、図4に示される如
くに、各々について実質的光ビーム走査中心に関する相
互間距離rをおいて配された一対の光ビーム送出部11
及び12のうちの一方である、光ビーム送出部11から
送出されて走査角度範囲SA1を走査する光ビームLB
1が、走査角度範囲SA1に対する走査開始時点から時
間T1が経過して、基準送出方向に対して走査角度αを
とる状態となったとき、先行車両Xを捉えて先行車両X
により反射され、また、一対の光ビーム送出部11及び
12のうちの他方である、光ビーム送出部12から送出
されて走査角度範囲SA2を走査する光ビームLB2
が、走査角度範囲SA2に対する走査開始時点から時間
T2が経過して、基準送出方向に対して走査角度βをと
る状態となったとき、先行車両Xを捉えて先行車両Xに
より反射されることになる。なお、図4においては、光
ビーム送出部11についての実質的光ビーム走査中心と
光ビーム送出部12についての実質的光ビーム走査中心
とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離、即ち、測定さ
れるべき距離が、距離Lとして示されている。
【0038】図1に示される本発明に係る距離測定装置
の一例にあっては、発光・受光部15に設けられた端子
23に、距離算出部30が接続されている。距離算出部
30においては、発光・受光部15に設けられた端子2
3に導出される、図3に示される如くのパルス状の検出
出力信号PG1,PT1,PG2及びPT2が、増幅部
31に供給される。そして、増幅部31により増幅され
た検出出力信号PG1,PT1,PG2及びPT2が、
パルス抜取部32及び増幅部33に供給される。
【0039】パルス抜取部32においては、検出出力信
号PT1に比して著しく大なるレベルを有した検出出力
信号PG1、及び、検出出力信号PT2に比して著しく
大なるレベルを有した検出出力信号PG2についての抜
取りが行われ、パルス抜取部32から、検出出力信号P
G1及びPG2が得られる。このようにしてパルス抜取
部32から得られる検出出力信号PG1及びPG2の夫
々は、波形整形部34による波形整形を受け、矩形波パ
ルス信号PG1’及びPG2’とされてカウンタ部35
に供給される。
【0040】一方、増幅部33においては、増幅部31
により増幅された検出出力信号PG1,PT1,PG2
及びPT2がさらに増幅されて、検出出力信号PT1及
びPT2の夫々が比較的大なるレベルを有するものとさ
れて、パルス抜取部36に供給される。パルス抜取部3
6においては、比較的大なるレベルを有するものとされ
た検出出力信号PT1及びPT2についての抜取りが行
われ、パルス抜取部36から、検出出力信号PT1及び
PT2が得られる。このようにしてパルス抜取部36か
ら得られる検出出力信号PT1及びPT2の夫々は、波
形整形部37による波形整形を受け、矩形波パルス信号
PT1’及びPT2’とされてカウンタ部35に供給さ
れる。
【0041】カウンタ部35は、波形整形部34からの
矩形波パルス信号PG1’が供給されると、その時点か
ら、その後に波形整形部37からの矩形波パルス信号P
T1’が供給されるまでの計数値をあらわすカウント出
力データDTD1を発生し、また、波形整形部34から
の矩形波パルス信号PG2’が供給されると、その時点
から、その後に波形整形部37からの矩形波パルス信号
PT2’が供給されるまでの計数値をあらわすカウント
出力データDTD2を発生する。カウント出力データD
TD1は、波形整形部34からの矩形波パルス信号PG
1’が供給されたときから波形整形部37からの矩形波
パルス信号PT1’が供給されるまでの時間、従って、
光ビーム送出部11から送出されて走査角度範囲SA1
を走査する光ビームLB1が走査を開始した時点から測
定対象である先行車両を捉えてそれにより反射されるま
での時間T1をあらわす。また、カウント出力データD
TD2は、波形整形部34からの矩形波パルス信号PG
2’が供給されたときから波形整形部37からの矩形波
パルス信号PT2’が供給されるまでの時間、従って、
光ビーム送出部12から送出されて走査角度範囲SA2
を走査する光ビームLB2が走査を開始した時点から測
定対象である先行車両を捉えてそれにより反射されるま
での時間T2をあらわす。
【0042】カウント出力データDTD1及びDTD2
は、演算処理部40に順次供給される。演算処理部40
は、例えば、マイクロコンピュータが用いられて構成さ
れ、カウンタ部35からのカウント出力データDTD1
及びDTD2に基づいて、図4に示される如くの、光ビ
ーム送出部11についての実質的光ビーム走査中心と光
ビーム送出部12についての実質的光ビーム走査中心と
を結ぶ線分から先行車両Xまでの距離Lを算出する演算
処理を行う。
【0043】演算処理部40において行われる演算処理
にあっては、先ず、カウント出力データDTD1があら
わす時間T1に基づいて、光ビームLB1が、走査角度
範囲SA1を走査する期間において測定対象である先行
車両Xを捉えて先行車両Xにより反射されるときにおけ
る、光ビームLB1についての走査開始時点における送
出方向である基準送出方向に対する走査角度αが求めら
れる。その際、多面回転ミラー17が予め設定された一
定の回転速度をもって回転せしめられることにより、光
ビームLB1が走査角度範囲SA1の走査を開始する走
査開始時点から走査角度範囲SA1の走査を終了する走
査終了時点までの時間は予め設定された一定時間とされ
る。また、光ビームLB1が走査する走査角度範囲SA
1も予め設定された一定角度とされる。従って、カウン
ト出力データDTD1があらわす時間T1に対応する走
査角度αが求められることになる。
【0044】次に、カウント出力データDTD2があら
わす時間T2に基づいて、光ビームLB2が、走査角度
範囲SA2を走査する期間において測定対象である先行
車両Xを捉えて先行車両Xにより反射されるときにおけ
る、光ビームLB2についての走査開始時点における送
出方向である基準送出方向に対する走査角度βが求めら
れる。その際にも、多面回転ミラー17が予め設定され
た一定の回転速度をもって回転せしめられることによ
り、光ビームLB2が走査角度範囲SA2の走査を開始
する走査開始時点から走査角度範囲SA2の走査を終了
する走査終了時点までの時間は予め設定された一定時間
とされる。また、光ビームLB2が走査する走査角度範
囲SA2も予め設定された一定角度とされる。従って、
カウント出力データDTD2があらわす時間T2に対応
する走査角度βが求められることになる。
【0045】光ビーム送出部11及び12と測定対象で
ある先行車両Xと走査角度α及びβとの関係は、図5に
示される如くにあらわされる。図5において、点RR1
は、光ビーム送出部11についての実質的光ビーム走査
中心の位置をあらわし、点RR2は、光ビーム送出部1
2についての実質的光ビーム走査中心の位置をあらわ
し、さらに、点TTは、測定対象である先行車両Xにお
ける光反射位置をあらわす。また、角度x1は、光ビー
ム送出部11から送出される光ビームLB1についての
基準送出方向が、点RR1と点RR2とを通る直線LR
Rに対してなす角度であり、光ビームLB1についての
基準送出方向が予め設定された特定の方向とされている
ので、角度x1も予め設定される特定の角度とされる。
同様に、角度x2は、光ビーム送出部12から送出され
る光ビームLB2についての基準送出方向が、点RR1
と点RR2とを通る直線LRRに対してなす角度であ
り、光ビームLB2についての基準送出方向が予め設定
された特定の方向とされているので、角度x2も予め設
定される特定の角度とされる。
【0046】このような図5に示される関係が成立する
もとで、演算処理部40による、三角測量の原理を適用
して距離Lを求める演算が行われる。斯かる三角測量の
原理を適用して距離Lを求める演算においては、以下の
如くの関係が用いられる。 α’=x1+α ・・・・・(1) β’=π−x2−β ・・・・・(2) L =A・sin β' ・・・・・(3) r・sin α' =A・sin γ ・・・・・(4) γ =π−α’−β’・・・・・(5) 式(3) ,(4) 及び(5) からして、 L =r・sin α' ・sin β' /sin γ =r・sin α' ・sin β' /sin ( π−α’−β’) =r・sin α' ・sin β' /sin ( α’+β’) ・・・・・(6) 式(6) に式(1) 及び(2) を代入して、 L =r・sin (x1+α)・sin (x2+β)/ sin (x2−x1+β−α) ・・・・・(7)
【0047】そして、演算処理部40にあっては、上述
の如くにして得られる式(7) の関係に、カウント出力デ
ータDTD1があらわす時間T1及びカウント出力デー
タDTD2があらわす時間T2に基づいて夫々求められ
る走査角度α及びβが代入されて、距離Lが算出され
る。
【0048】そして、演算処理部40においては、算出
された距離Lをあらわす出力データDLが形成され、そ
の出力データDLが、距離算出部30における出力端子
41に導出される。
【0049】なお、図2に示される発光・受光部15の
例に備えられているミラー25及び26についての具体
的な設置場所は種々考えられる。例えば、搭載車両のフ
ロントウインドシールドの一部,搭載車両のボンネット
の一部分,搭載車両の車体における先端部分等々が、ミ
ラー25及び26についての設置場所として選択され
る。また、ミラー25及び26を設置せず、オプティカ
ル・ファイバ27の一端面を平面ミラー11Mにおける
一端部11MAに対向させるとともに、オプティカル・
ファイバ28の一端面を平面ミラー12Mの一端部12
MAに対向させて、平面ミラー11Mにおける一端部1
1MAから送出される光ビームLB1が、オプティカル
・ファイバ27に直接導入されるとともに、平面ミラー
12Mにおける一端部12MAから送出される光ビーム
LB2が、オプティカル・ファイバ28に直接導入され
るようにしてもよい。
【0050】図6は、図1に示される本発明に係る距離
測定装置の一例に用いられる発光・受光部15について
の具体構成の他の例を示す。この図6に示される発光・
受光部15の例は、図2に示される発光・受光部15の
例と同様に構成された部分を多々有していて、図6にお
いては、図2に示される各部と同様の部分が図2と共通
の符号が付されて示されており、それらについての重複
説明は省略される。
【0051】図6に示される発光・受光部15の例にお
いては、図2に示される発光・受光部15の例において
備えられているミラー25及び26、及び、オプティカ
ル・ファイバ27及び28は備えられていず、それに代
えて、平面ミラー11Mの一端部11MAに、比較的小
なるミラー44が設けられるとともに、平面ミラー12
Mの一端部12MAに、比較的小なるミラー45が設け
られる。ミラー44は、多面回転ミラー17において反
射して平面ミラー11Mの一端部11MAに入射する光
ビームLBOの一部を、光ビーム検出部13に向けて反
射し、また、ミラー45は、多面回転ミラー17におい
て反射して平面ミラー12Mの一端部12MAに入射す
る光ビームLBOの一部を、光ビーム検出部13に向け
て反射する。
【0052】このようにして、ミラー44により反射さ
れて光ビーム検出部13に入射する光ビームLBOの継
続時間は、光ビームLBOが平面ミラー11Mの一端部
11MAを過る比較的短い時間とされ、また、ミラー4
5により反射されて光ビーム検出部13に入射する光ビ
ームLBOの継続時間は、光ビームLBOが平面ミラー
12Mの一端部12MAを過る比較的短い時間とされ
る。そして、光ビーム検出部13は、ミラー44におい
て反射した光ビームLBOを検出し、光ビームLB1が
走査角度範囲SA1を走査する期間の開始時点におい
て、ミラー44において反射した光ビームLBOの継続
時間に応じたパルス状の検出出力信号PG1を発生する
とともに、ミラー45において反射した光ビームLBO
を検出し、光ビームLB2が走査角度範囲SA2を走査
する期間の開始時点において、ミラー45において反射
した光ビームLBOの継続時間に応じたパルス状の検出
出力信号PG2を発生する。これらの光ビーム検出部1
3から得られる検出出力信号PG1及びPG2は、端子
23に導出される。その他の動作については、図2に示
される発光・受光部15の例の場合と同様である。
【0053】図7は、図1に示される本発明に係る距離
測定装置の一例に用いられる発光・受光部15について
の具体構成のさらに他の例を示す。この図7に示される
発光・受光部15の例も、図2に示される発光・受光部
15の例と同様に構成された部分を多々有していて、図
7においては、図2に示される各部と同様の部分が図2
と共通の符号が付されて示されており、それらについて
の重複説明は省略される。
【0054】図7に示される発光・受光部15の例にお
いては、多面回転ミラー17において反射して平面ミラ
ー11Mに入射する光ビームLBOの光路に、多面回転
ミラー17からの光ビームLBOの進行方向を平行化す
る光学系47が設けられるとともに、光学系47により
進行方向が平行化された光ビームLBOに対して、その
平行化された進行方向を発散化させて、平面ミラー11
Mに入射させる光学系48が設けられている。このよう
にして、光学系47が用いられて、多面回転ミラー17
から平面ミラー11Mに向かう光ビームLBOの進行方
向が平行化されることにより、平面ミラー11Mについ
ての実質的光ビーム走査中心と平面ミラー12Mについ
ての実質的光ビーム走査中心とに関する相互間距離r’
が、図2に示される発光・受光部15の例の場合におけ
る相互間距離rより大なる、任意に選定できるものとさ
れる。
【0055】それにより、図5に示される光ビーム送出
部11及び12と測定対象である先行車両Xと走査角度
α及びβとの関係において、光ビーム送出部11につい
ての実質的光ビーム走査中心の位置をあらわす点RR1
と、光ビーム送出部12についての実質的光ビーム走査
中心の位置をあらわす点RR2との間の距離とされる相
互間距離rが大なるものとされ得ることになり、その結
果、演算処理部40において算出される距離Lの精度が
効果的に高められる。
【0056】図8は、本発明に係る距離測定装置の第2
の例を示し、この例も、本発明に係る距離測定装置の第
1の態様を具現化するもので、車両に搭載されて、その
車両の前方側における先行車両までの距離を測定できる
ものとされる。
【0057】図8に示される例においては、搭載車両の
前方側に向けて光ビームLBAを送出する光ビーム送出
部51と、同じく搭載車両の前方側に向けて光ビームL
BBを送出する光ビーム送出部52と、光ビームLBA
もしくは光ビームLBBが測定対象とされた先行車両に
より反射されて得られる反射光ビームRLCを検出する
光ビーム検出部53を含んだ発光・受光部55が備えら
れている。また、発光・受光部55には、光ビーム送出
部51に関連して配されるミラー回転角検出部56及び
光ビーム送出部52に関連して配されるミラー回転角検
出部57も含まれている。
【0058】光ビーム送出部51及び52は、所定の相
互間距離をおいて搭載車両の左右方向に配列配置され
る。そして、光ビーム送出部51によって送出される光
ビームLBA及び光ビーム送出部52によって送出され
る光ビームLBBは、夫々、予め搭載車両の左右方向に
沿って設定された第1の走査角度範囲及び第2の走査角
度範囲を繰り返して走査するものとされ、第1の走査角
度範囲と第2の走査角度範囲とは、部分的に重なり合う
ようにされる。
【0059】反射光ビームRLCは、光ビーム送出部5
1によって送出される光ビームLBAが第1の走査角度
範囲を走査する過程及び光ビーム送出部52によって送
出される光ビームLBBが第2の走査角度範囲を走査す
る過程において得られ、その継続時間は、光ビームLB
Aもしくは光ビームLBBが測定対象とされた先行車両
における光反射部を過る時間とされ、比較的短い時間と
なる。
【0060】図9は、発光・受光部55についての具体
構成の一例を示す。この図9に示される発光・受光部5
5の例にあっては、光ビーム送出部51が、固定された
平面ミラー51Mによって形成されるとともに、光ビー
ム送出部52が、固定された平面ミラー52Mによって
形成されている。平面ミラー51M及び平面ミラー52
Mは、平面ミラー51Mについての実質的光ビーム走査
中心と平面ミラー52Mについての実質的光ビーム走査
中心とが相互間距離rをおいて配されることになるよう
に配置される。
【0061】また、図9に示される発光・受光部55の
例にあっては、平面ミラー51Mに対する多面回転ミラ
ー58Aが設けられており、さらに、平面ミラー52M
に対する多面回転ミラー58Bも設けられている。多面
回転ミラー58Aは、中心軸方向の寸法が比較的小とさ
れた正八角柱体の8個の側面の夫々が、平面ミラー面と
されて成るものとされ、駆動部59Aにより、中心軸を
回転軸として矢印Rにより示される方向に一定の速度を
もって回転せしめられる。同様に、多面回転ミラー58
Bも、中心軸方向の寸法が比較的小とされた正八角柱体
の8個の側面の夫々が、平面ミラー面とされて成るもの
とされ、駆動部59Bにより、中心軸を回転軸として矢
印Rにより示される方向に一定の速度をもって回転せし
められる。
【0062】さらに、図9に示される発光・受光部55
の例には、多面回転ミラー58Aに対応して、発光部6
0Aと、発光部60Aから発せられる光を収束して平行
光線化し、光ビームLOAを形成する光学系61Aとを
含む光ビーム形成部62Aが備えられている。また、多
面回転ミラー58Bに対応して、発光部60Bと、発光
部60Bから発せられる光を収束して平行光線化し、光
ビームLOBを形成する光学系61Bとを含む光ビーム
形成部62Bが備えられている。発光部60A及び60
Bの夫々は、例えば、通常の発光ダイオード素子、ある
いは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード素子によ
り構成される。
【0063】発光部60Aと光学系61Aとを含んだ光
ビーム形成部62Aからの光ビームLOAは、駆動部5
9Aにより矢印Rにより示される方向に一定の速度をも
って回転せしめられる多面回転ミラー58Aの平面ミラ
ー面に入射せしめられ、その平面ミラー面において反射
せしめられる。その際、光ビームLOAの反射方向は、
多面回転ミラー58Aの回転に応じて変化せしめられ
る。また、発光部60Bと光学系61Bとを含んだ光ビ
ーム形成部62Bからの光ビームLOBは、駆動部59
Bにより矢印Rにより示される方向に一定の速度をもっ
て回転せしめられる多面回転ミラー58Bの平面ミラー
面に入射せしめられ、その平面ミラー面において反射せ
しめられる。その際、光ビームLOBの反射方向は、多
面回転ミラー58Bの回転に応じて変化せしめられる。
【0064】即ち、多面回転ミラー58Aの平面ミラー
面において反射した光ビームLOAは、先ず、平面ミラ
ー51Mの一端部51MAに入射し、その後、多面回転
ミラー58Aの回転に伴って、平面ミラー51Mを一端
部51MAから他端部51MBへと走査していき、他端
部51MBにおいて平面ミラー51Mから外れる。それ
により、平面ミラー51Mにおいて、光ビームLOAの
反射位置が多面回転ミラー58Aの回転に伴って一端部
51MAから他端部51MBへと変化していき、光ビー
ムLOAが平面ミラー51Mにおいて反射して得られる
反射光ビームが、光ビームLBAとして平面ミラー51
Mから搭載車両の前方側へ送出される。その際、光ビー
ムLBAの送出方向は、平面ミラー51Mにおける一端
部51MAから送出される状態から平面ミラー51Mに
おける他端部51MBから送出される状態まで連続的に
変化していき、その結果、光ビームLBAは、第1の走
査角度範囲である走査角度範囲SAAを矢印D1により
示される方向に走査するものとされる。
【0065】同様に、多面回転ミラー58Bの平面ミラ
ー面において反射した光ビームLOBは、先ず、平面ミ
ラー52Mの一端部52MAに入射し、その後、多面回
転ミラー58Bの回転に伴って、平面ミラー52Mを一
端部52MAから他端部52MBへと走査していき、他
端部52MBにおいて平面ミラー52Mから外れる。そ
れにより、平面ミラー52Mにおいて、光ビームLOB
の反射位置が多面回転ミラー58Bの回転に伴って一端
部52MAから他端部52MBへと変化していき、光ビ
ームLOBが平面ミラー52Mにおいて反射して得られ
る反射光ビームが、光ビームLBBとして平面ミラー5
2Mから搭載車両の前方側へ送出される。その際、光ビ
ームLBBの送出方向は、平面ミラー52Mにおける一
端部52MAから送出される状態から平面ミラー52M
における他端部52MBから送出される状態まで連続的
に変化していき、その結果、光ビームLBBは、第2の
走査角度範囲である走査角度範囲SABを矢印D2によ
り示される方向に走査するものとされる。
【0066】そして、光ビームLBAによる走査角度範
囲SAAに対する矢印D1により示される方向の走査
は、平面ミラー51Mにおける一端部51MAから送出
される光ビームLBAによって開始されるので、平面ミ
ラー51Mにおける一端部51MAから送出される光ビ
ームLBAの送出方向が、基準送出方向とされる。ま
た、光ビームLBBによる走査角度範囲SABに対する
矢印D2により示される方向の走査は、平面ミラー52
Mにおける一端部52MAから送出される光ビームLB
Bによって開始されるので、平面ミラー52Mにおける
一端部52MAから送出される光ビームLBBの送出方
向が、基準送出方向とされる。
【0067】このような光ビームLBAによる走査角度
範囲SAAに対する矢印D1により示される方向の走査
は、多面回転ミラー58Aの回転に伴って繰り返され、
また、光ビームLBBによる走査角度範囲SABに対す
る矢印D2により示される方向の走査も、多面回転ミラ
ー58Bの回転に伴って繰り返される。多面回転ミラー
58Aの回転と多面回転ミラー58Bの回転とは、回転
位相を相互に異にするものとされる。
【0068】走査角度範囲SAAと走査角度範囲SAB
とは、搭載車両の前方において部分的に重なり合うよう
にされており、走査角度範囲SAAと走査角度範囲SA
Bとが重なり合う領域において、光ビームLBAもしく
は光ビームLBBが、先行車両を過り、その際に先行車
両において反射して搭載車両側に戻るものとなることに
より得られる反射光ビームRLCが、図9に示される発
光・受光部55の例に設けられた集光光学系63を通じ
て図9に示される発光・受光部55の例の内部に導か
れ、光ビーム検出部53に入射せしめられる。このよう
にして光ビーム検出部53に入射する反射光ビームRL
Cの継続時間は、光ビームLBAが走査角度範囲SAA
を走査する期間中、あるいは、光ビームLBBが走査角
度範囲SABを走査する期間中の比較的短い時間とされ
る。
【0069】光ビーム検出部53は、集光光学系63を
通じて入射する反射光ビームRLCを検出し、光ビーム
LBAが走査角度範囲SAAを走査する期間において、
反射光ビームRLCの継続時間に応じたパルス状の検出
出力信号PTAを発生するとともに、光ビームLBBが
走査角度範囲SABを走査する期間において、反射光ビ
ームRLCの継続時間に応じたパルス状の検出出力信号
PTBを発生する。これらの光ビーム検出部53から得
られる検出出力信号PTA及びPTBは、端子64に導
出される。
【0070】これよりして、端子64には、図10(横
軸:時間t)に示される如く、光ビームLBAが走査角
度範囲SAAを走査する期間SAにおいて、パルス状の
検出出力信号PTAが導出され、また、期間SAより若
干遅れて開始する、光ビームLBBが走査角度範囲SA
Bを走査する期間SBにおいて、パルス状の検出出力信
号PTBが導出される。そして、期間SAにおいて端子
64にパルス状の検出出力信号PTAが導出されると
き、走査角度範囲SAAを走査する光ビームLBAが、
測定対象である先行車両を捉えてそれにより反射される
ことになり、また、期間SBにおいて端子64にパルス
状の検出出力信号PTBが導出されるとき、走査角度範
囲SABを走査する光ビームLBBが、測定対象である
先行車両を捉えてそれにより反射されることになる。
【0071】多面回転ミラー58Aには、ミラー回転角
検出部56が付随せしめられている。ミラー回転角検出
部56は、光ビーム形成部62Aからの光ビームLOA
が、多面回転ミラー58Aにより反射されて、平面ミラ
ー51Mにおける一端部51MAに入射するとき、即
ち、光ビームLBAが平面ミラー51Mにおける一端部
51MAから基準送出方向に送出されるときにおける多
面回転ミラー58Aの回転角度である、多面回転ミラー
58Aについての基準回転角度位置を検出するととも
に、その後、光ビームLBAの走査角度範囲SAAに対
する走査を生じさせる多面回転ミラー58Aの回転に応
じて変化する、多面回転ミラー58Aについての瞬時回
転角度位置を逐次検出する。そして、ミラー回転角検出
部56は、検出された多面回転ミラー58Aについての
基準回転角度位置及び瞬時回転角度位置をあらわす検出
出力信号PMAを送出し、検出出力信号PMAは端子6
5に導出される。
【0072】一方、多面回転ミラー58Bには、ミラー
回転角検出部57が付随せしめられている。ミラー回転
角検出部57は、光ビーム形成部62Bからの光ビーム
LOBが、多面回転ミラー58Bにより反射されて、平
面ミラー52Mにおける一端部52MAに入射すると
き、即ち、光ビームLBBが平面ミラー52Mにおける
一端部52MAから基準送出方向に送出されるときにお
ける多面回転ミラー58Bの回転角度である、多面回転
ミラー58Bについての基準回転角度位置を検出すると
ともに、その後、光ビームLBBの走査角度範囲SAB
に対する走査を生じさせる多面回転ミラー58Bの回転
に応じて変化する、多面回転ミラー58Bについての瞬
時回転角度位置を逐次検出する。そして、ミラー回転角
検出部57は、検出された多面回転ミラー58Bについ
ての基準回転角度位置及び瞬時回転角度位置をあらわす
検出出力信号PMBを送出し、検出出力信号PMBは端
子66に導出される。
【0073】図8に示される本発明に係る距離測定装置
の一例にあっては、発光・受光部55に設けられた端子
64,65及び66に、距離算出部70が接続されてい
る。距離算出部70においては、発光・受光部55に設
けられた端子64に導出される、図10に示される如く
のパルス状の検出出力信号PTA及びPTBが、増幅部
71に供給され、発光・受光部55に設けられた端子6
5に導出される、ミラー回転角検出部56からの検出出
力信号PMAがエンコーダ72に供給され、さらに、発
光・受光部55に設けられた端子66に導出される、ミ
ラー回転角検出部57からの検出出力信号PMBがエン
コーダ73に供給される。
【0074】増幅部71によって増幅されたパルス状の
検出出力信号PTA及びPTBは、パルス抜取部74に
よって抜き取られて、波形整形部75に供給される。そ
して、検出出力信号PTA及びPTBは、波形整形部7
5による波形整形を受けて、矩形波パルス信号PTA’
及びPTB’とされてアナログ/ディジタル(A/D)
変換部76に供給される。A/D変換部76において
は、矩形波パルス信号PTA’に対応するディジタルデ
ータDTA及び矩形波パルス信号PTB’に対応するデ
ィジタルデータDTBが得られ、それらが演算処理部7
7に供給される。
【0075】エンコーダ72からは、ミラー回転角検出
部56からの検出出力信号PMAに対応するミラー回転
角データDMAが得られて、それが演算処理部77に供
給される。同様に、エンコーダ73からは、ミラー回転
角検出部57からの検出出力信号PMBに対応するミラ
ー回転角データDMBが得られて、それが演算処理部7
7に供給される。
【0076】演算処理部77は、例えば、マイクロコン
ピュータが用いられて構成され、エンコーダ72からの
ミラー回転角データDMA,エンコーダ73からのミラ
ー回転角データDMB、及び、A/D変換部76からの
ディジタルデータDTA及びDTBに基づいて、光ビー
ム送出部51についての実質的光ビーム走査中心と光ビ
ーム送出部52についての実質的光ビーム走査中心とを
結ぶ線分から先行車両までの距離を算出する演算処理を
行う。
【0077】このような演算処理部77において行われ
る演算処理にあっては、先ず、エンコーダ72からのミ
ラー回転角データDMAが多面回転ミラー58Aについ
ての基準回転角度位置をあらわすとき、その多面回転ミ
ラー58Aについての基準回転角度位置が演算処理部7
7に内蔵されるメモリ部に記憶され、また、エンコーダ
73からのミラー回転角データDMBが多面回転ミラー
58Bについての基準回転角度位置をあらわすとき、そ
の多面回転ミラー58Bについての基準回転角度位置が
演算処理部77に内蔵されるメモリ部に記憶される。
【0078】次に、A/D変換部76からのディジタル
データDTAが供給されるとき、それに対応するエンコ
ーダ72からのミラー回転角データDMAがあらわす多
面回転ミラー58Aについての瞬時回転角度位置が、演
算処理部77に内蔵されるメモリ部に記憶される。そし
て、先にメモリ部に記憶された多面回転ミラー58Aに
ついての基準回転角度位置と、新たにメモリ部に記憶さ
れた多面回転ミラー58Aについての瞬時回転角度位置
とに基づいて、光ビームLBAが走査角度範囲SAAの
走査を開始した時点から測定対象である先行車両を捉え
て先行車両により反射される時点までの多面回転ミラー
58Aの回転角度が求められる。多面回転ミラー58A
は、一定の回転速度をもって回転せしめられるので、光
ビームLBAが走査角度範囲SAAの走査を開始した時
点から測定対象である先行車両を捉えて先行車両により
反射される時点までの多面回転ミラー58Aの回転角度
は、光ビームLBAが測定対象である先行車両を捉えて
先行車両により反射されるときにおける、光ビームLB
Aについての走査開始時点における送出方向である基準
送出方向に対する走査角度に対応することになり、従っ
て、光ビームLBAが測定対象である先行車両を捉えて
先行車両により反射されるときにおける、光ビームLB
Aについての走査開始時点における送出方向である基準
送出方向に対する走査角度が求められ、斯かる走査角度
は、図1に示される例に関連した説明において述べられ
た走査角度αに相当する。
【0079】また、演算処理部77にあっては、A/D
変換部76からのディジタルデータDTBが供給される
とき、それに対応するエンコーダ73からのミラー回転
角データDMBがあらわす多面回転ミラー58Bについ
ての瞬時回転角度位置が、演算処理部77に内蔵される
メモリ部に記憶される。そして、先にメモリ部に記憶さ
れた多面回転ミラー58Bについての基準回転角度位置
と、新たにメモリ部に記憶された多面回転ミラー58B
についての瞬時回転角度位置とに基づいて、光ビームL
BBが走査角度範囲SABの走査を開始した時点から測
定対象である先行車両を捉えて先行車両により反射され
る時点までの多面回転ミラー58Bの回転角度が求めら
れる。多面回転ミラー58Bも、一定の回転速度をもっ
て回転せしめられるので、光ビームLBBが走査角度範
囲SABの走査を開始した時点から測定対象である先行
車両を捉えて先行車両により反射される時点までの多面
回転ミラー58Bの回転角度は、光ビームLBBが測定
対象である先行車両を捉えて先行車両により反射される
ときにおける、光ビームLBBについての走査開始時点
における送出方向である基準送出方向に対する走査角度
に対応することになり、従って、光ビームLBBが測定
対象である先行車両を捉えて先行車両により反射される
ときにおける、光ビームLBBについての走査開始時点
における送出方向である基準送出方向に対する走査角度
が求められ、斯かる走査角度は、図1に示される例に関
連した説明において述べられた走査角度βに相当する。
【0080】このようにして、図1に示される例に関連
した説明において述べられた走査角度α及びβに夫々相
当する光ビームLBAについての走査角度及び光ビーム
LBBについての走査角度が求められたもとにおいて、
演算処理部77においては、図1に示される例に関連し
た説明において述べられた演算処理部40による距離L
を算出する演算処理と同様な演算処理が行われて、距離
Lに対応する、光ビーム送出部51についての実質的光
ビーム走査中心と光ビーム送出部52についての実質的
光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両までの距離
が算出される。そして、演算処理部77においては、算
出された距離をあらわす出力データDLLが形成され、
その出力データDLLが、距離算出部70における出力
端子78に導出される。
【0081】上述の如くの図1あるいは図8に示される
例によれば、前方車間距離の測定を、前方に一対の光ビ
ームLB1及びLB2もしくは光ビームLBA及びLB
Bを送出するとともに各光ビームが先行車両により反射
されて得られる反射光ビームRLBもしくは反射光ビー
ムRLCを光ビーム検出部13もしくは光ビーム検出部
53によって検出し、その検出結果に基づいて行うこと
ができることになり、しかも、一対の光ビームLB1及
びLB2もしくは光ビームLBA及びLBBを送出する
発光・受光部15もしくは発光・受光部55における発
光部は、例えば、短時間ずつ繰り返して作動せしめられ
る高価なレーザダイオード素子が用いられて構成される
ことを要さず、連続的な発光動作を行う通常の発光ダイ
オード素子、あるいは、立上り応答速度が遅い安価なレ
ーザダイオード素子を用いて構成することができるもの
とされる。また、その発光部の動作制御を行う回路、さ
らには、光ビーム検出部13もしくは光ビーム検出部5
3からの検出出力信号を扱う回路も、比較的簡単なもの
とされる。
【0082】従って、図1あるいは図8に示される例
は、高価なレーザダイオード素子、さらには、それに付
随する複雑な駆動回路及び信号処理回路、あるいは、高
価な固体撮像素子、さらには、それに付随する複雑な駆
動回路及び信号処理回路等を要さない構成をとるものと
されており、それゆえ、価格が比較的安価とされること
になる。
【0083】なお、上述の図1あるいは図8に示される
例にあっては、発光・受光部15もしくは発光・受光部
55から送出される光ビームLB1及びLB2もしくは
光ビームLBA及びLBBの夫々は、実質的に無変調状
態のものとされているが、本発明に係る距離測定装置に
あっては、図1あるいは図8に示される例における発光
・受光部15もしくは発光・受光部55に相当する発光
・受光部から送出される光ビームが、例えば、パルスコ
ード変調等の所定の変調が施されたものとされてもよ
い。斯かる際には、図1あるいは図8に示される例にお
ける光ビーム検出部13もしくは光ビーム検出部53に
相当する光ビーム検出部により、測定対象からの反射光
ビームが検出されて検出出力信号が得られるにあたり、
光ビーム検出部からの検出出力信号に対するノイズ除去
処理が容易かつ効果的に行われることになる。
【0084】図11は、本発明に係る距離測定装置の第
3の例を示し、この例も、本発明に係る距離測定装置の
第1の態様を具現化するもので、車両に搭載されて、そ
の車両の前方側における先行車両までの距離を測定でき
るものとされる。
【0085】図11に示される第3の例においては、搭
載車両の前方側に向けて光ビームLP1を送出する光ビ
ーム送出部81と、同じく搭載車両の前方側に向けて光
ビームLP2を送出する光ビーム送出部82と、光ビー
ムLP1もしくは光ビームLP2が測定対象とされた先
行車両により反射されて得られる反射光ビームRLPを
検出する光ビーム検出部83とを含んだ発光・受光部8
5が備えられている。
【0086】光ビーム送出部81及び82は、所定の相
互間距離をおいて搭載車両の左右方向に配列配置され
る。そして、光ビーム送出部81によって送出される光
ビームLP1及び光ビーム送出部82によって送出され
る光ビームLP2は、一対の相互に平行な光ビームであ
って、夫々、予め搭載車両の左右方向に沿って設定され
た第1の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を同時
に、かつ、繰り返して走査するものとされ、第1の走査
角度範囲と第2の走査角度範囲とは、部分的に重なり合
うようにされる。
【0087】反射光ビームRLPは、光ビーム送出部8
1によって送出される光ビームLP1が第1の走査角度
範囲を走査する過程及び光ビーム送出部82によって送
出される光ビームLP2が第2の走査角度範囲を走査す
る過程において得られ、その継続時間は、光ビームLP
1もしくは光ビームLP2が測定対象とされた先行車両
における光反射部を過る時間とされ、比較的短い時間と
なる。
【0088】図12は、発光・受光部85についての具
体構成の一例を示す。この図12に示される発光・受光
部85の例にあっては、光ビーム送出部81が、固定さ
れた平面ミラー81Mによって形成されるとともに、光
ビーム送出部82が、固定された平面ミラー82Mによ
って形成されている。平面ミラー81M及び平面ミラー
82Mは、平面ミラー81Mについての実質的光ビーム
走査中心と平面ミラー82Mについての実質的光ビーム
走査中心とが相互間距離rをおいて配されることになる
ように配置される。
【0089】また、図12に示される発光・受光部85
の例にあっては、平面ミラー81M及び平面ミラー82
Mの両者に対して共通の両面回転ミラー87が設けられ
ている。この両面回転ミラー87は、一対の平面ミラー
面が背中合せに結合されて成る構成を有しており、図示
が省略された回転駆動手段により、中心軸を回転軸とし
て、例えば、矢印Rmにより示される方向における所定
の回動範囲を、一定角速度をもって回転する動作を繰り
返す状態におかれる。さらに、図12に示される発光・
受光部85の例には、発光部89と、発光部89から発
せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP1を
形成する光学系90とを含む光ビーム形成部91、及
び、発光部92と、発光部92から発せられる光を収束
して平行光線化し、光ビームLP2を形成する光学系9
3とを含む光ビーム形成部94が備えられている。発光
部89及び92の各々は、例えば、通常の発光ダイオー
ド素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオ
ード素子により構成される。
【0090】光ビーム形成部91からの光ビームLP1
は、両面回転ミラー87が有する一対の平面ミラー面の
うちの一方に入射せしめられ、その一方の平面ミラー面
において反射する。その際、光ビームLP1の反射方向
は、両面回転ミラー87の回転に応じて変化せしめられ
る。また、光ビーム形成部92からの光ビームLP2
は、両面回転ミラー87が有する一対の平面ミラー面の
うちの他方に入射せしめられ、その他方の平面ミラー面
において反射する。その際、光ビームLP2の反射方向
も、両面回転ミラー87の回転に応じて変化せしめられ
る。
【0091】両面回転ミラー87が有する一対の平面ミ
ラー面のうちの一方において反射した光ビームLP1
は、平面ミラー81Mに入射し、両面回転ミラー87の
矢印Rmにより示される方向の回転に伴って、平面ミラ
ー81Mを、一端部81MAから他端部81MBへと走
査していき、また、両面回転ミラー87が有する一対の
平面ミラー面のうちの他方において反射した光ビームL
P2は、平面ミラー82Mに入射し、両面回転ミラー8
7の矢印Rmにより示される方向の回転に伴って、平面
ミラー82Mを、一端部82MAから他端部82MBへ
と走査していく。それにより、平面ミラー81Mにおい
て、光ビームLP1の反射位置が両面回転ミラー87の
回転に伴って一端部81MAから他端部81MBへと移
動していき、平面ミラー81Mにおいて反射した光ビー
ムLP1が搭載車両の前方側へ送出され、また、平面ミ
ラー82Mにおいて、光ビームLP2の反射位置が両面
回転ミラー87の回転に伴って一端部82MAから他端
部82MBへと移動していき、平面ミラー82Mにおい
て反射した光ビームLP2が搭載車両の前方側へ送出さ
れる。
【0092】その際、光ビームLP1の送出方向は、平
面ミラー81Mにおける一端部81MAより送出される
状態から平面ミラー81Mにおける他端部81MBより
送出される状態まで連続的に変化していき、その結果、
光ビームLP1は、第1の走査角度範囲である走査角度
範囲SC1を矢印D1により示される方向に回転走査す
るものとされる。同様に、光ビームLP2の送出方向
は、平面ミラー82Mにおける一端部82MAより送出
される状態から平面ミラー82Mにおける他端部82M
Bより送出される状態まで連続的に変化していき、その
結果、光ビームLP2は、第2の走査角度範囲である走
査角度範囲SC2を矢印D2により示される方向に回転
走査するものとされる。
【0093】走査角度範囲SC1と走査角度範囲SC2
とは、搭載車両の前方において部分的に重なり合うよう
にされており、走査角度範囲SC1と走査角度範囲SC
2とが重なり合う領域において、光ビームLP1もしく
は光ビームLP2が、先行車両を過り、その際に先行車
両において反射して搭載車両側に戻るものとなることに
より得られる反射光ビームRLPが、図12に示される
発光・受光部85の例に設けられた集光光学系95を通
じて図12に示される発光・受光部85の例の内部に導
かれ、光ビーム検出部83に入射せしめられる。このよ
うにして光ビーム検出部83に入射する反射光ビームR
LPの継続時間は、光ビームLP1が走査角度範囲SC
1を回転走査する期間中、あるいは、光ビームLP2が
走査角度範囲SC2を回転走査する期間中の比較的短い
時間とされる。
【0094】光ビーム検出部83は、集光光学系95を
通じて入射する反射光ビームRLPを検出し、光ビーム
LP1が走査角度範囲SC1を走査する期間において、
光ビームLP1に基づく反射光ビームRLPの継続時間
に応じたパルス状の信号成分を含み、また、光ビームL
P2が走査角度範囲SC2を走査する期間において、光
ビームLP2に基づく反射光ビームRLPの継続時間に
応じたパルス状の信号成分を含む検出出力信号SLDを
発生する。この光ビーム検出部83から得られる検出出
力信号SLDは、端子97に導出される。それにより、
端子97に導出される検出出力信号SLDは、図13の
A(横軸:時間t)に示される如く、光ビームLP1が
走査角度範囲SC1を回転走査する期間内において、光
ビームLP1に基づく反射光ビームRLPの継続時間に
応じたパルス信号PP1があらわれ、その後、光ビーム
LP2が走査角度範囲SC2を回転走査する期間内にお
いて、光ビームLP2に基づく反射光ビームRLPの継
続時間に応じたパルス信号PP2があらわれるものとさ
れる。即ち、この場合、先ず、光ビームLP1が、走査
角度範囲SC1の回転走査中に、測定対象である先行車
両を捉えてそれにより反射され、その後、光ビームLP
2が、走査角度範囲SC2の走査中に、測定対象である
先行車両を捉えてそれにより反射されるのである。
【0095】従って、斯かる状況は、図14に示される
如くに、各々について実質的光ビーム走査中心に関する
相互間距離rをおいて配された一対の光ビーム送出部8
1及び82のうちの一方である、光ビーム送出部81か
ら送出されて走査角度範囲SC1を回転走査する光ビー
ムLP1が、先ず、先行車両Xを捉えて先行車両Xによ
り反射され、その後、一対の光ビーム送出部81及び8
2のうちの他方である、光ビーム送出部82から送出さ
れて走査角度範囲SC2を回転走査する光ビームLP2
が、先行車両Xを捉えて先行車両Xにより反射されるこ
とになる。なお、図14においては、光ビーム送出部8
1についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部
82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分か
ら先行車両Xまでの距離、即ち、測定されるべき距離
が、距離Lとして示されている。
【0096】図11に示される本発明に係る距離測定装
置の第3の例にあっては、発光・受光部85に設けられ
た端子97に、距離算出部100が接続されている。距
離算出部100においては、発光・受光部85に設けら
れた端子97に導出される、図13のAに示される如く
の検出出力信号SLDが増幅部101に供給され、さら
に、増幅部101により増幅された検出出力信号SLD
が、パルス抜取部102に供給される。
【0097】パルス抜取部102においては、検出出力
信号SLDに含まれるパルス信号PP1及びPP2が順
次抜き取られる。そして、パルス抜取部102から得ら
れるパルス信号PP1及びPP2の夫々は、波形整形部
103による波形整形を受け、矩形波パルス信号PP
1’及びPP2’とされてフリップ・フロップ回路
(F.F.)104に供給される。F.F.104は、
矩形波パルス信号PP1’及びPP2’の夫々の立上り
の時点(パルス信号PP1及びPP2の夫々の立上りの
時点)において出力レベル反転を生じ、それにより、
F.F.104からは、図13のB(横軸:時間t)に
示される如くの、矩形波パルス信号PP1’の立上りの
時点(パルス信号PP1の立上りの時点)t1において
低レベルから高レベルに移行し、その後、矩形波パルス
信号PP2’の立上りの時点(パルス信号PP2の立上
りの時点)t2において高レベルから低レベルに移行し
て、矩形波パルス信号PP1’の立上りの時点t1から
矩形波パルス信号PP2’の立上りの時点t2まで高レ
ベルを維持する矩形波信号PFが得られる。
【0098】F.F.104からの矩形波信号PFは、
カウンタ部105に供給される。カウンタ部105は、
矩形波信号PFが高レベルをとる期間においてカウント
動作を行い、図13のCに示される如くに、矩形波信号
PFが高レベルをとる期間において直線的に増加してい
き、矩形波信号PFが高レベルをとる期間後において
は、矩形波信号PFが高レベルをとる期間の終了時点に
おける値を維持するカウント値CTをあらわすカウント
出力データDCTを発生する。斯かるカウント出力デー
タDCTは、矩形波信号PFが高レベルをとる期間、即
ち、矩形波パルス信号PP1’の立上りの時点t1から
矩形波パルス信号PP2’の立上りの時点t2までの期
間に対応する時間Toをあらわす。
【0099】カウント出力データDCTは、演算処理部
106に供給される。演算処理部106は、例えば、マ
イクロコンピュータが用いられて構成され、カウンタ部
105からのカウント出力データDCTに基づいて、図
14に示される如くの、光ビーム送出部81についての
実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82について
の実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両X
までの距離Lを算出する演算処理を行う。
【0100】演算処理部106において行われる演算処
理にあっては、先ず、カウント出力データDCTに基づ
いて、矩形波パルス信号PP1’の立上りの時点t1か
ら矩形波パルス信号PP2’の立上りの時点t2までの
期間、従って、発光・受光部85において、光ビーム検
出部83により、光ビームLP1に基づく反射光ビーム
RLPについての検出出力信号であるパルス信号PP1
が得られるときから光ビーム検出部83により、光ビー
ムLP2に基づく反射光ビームRLPについての検出出
力信号であるパルス信号PP2が得られるときまでの期
間に対応する時間Toが検出される。
【0101】そして、図14に示される如く、光ビーム
送出部81から送出される光ビームLP1が先行車両X
を捉えて先行車両Xにより反射され、それにより光ビー
ム検出部83からパルス信号PP1が得られるときの光
ビームLP1の送出方向と、光ビーム送出部82から送
出される光ビームLP2が先行車両Xを捉えて先行車両
Xにより反射され、それにより光ビーム検出部83から
パルス信号PP2が得られるときの光ビームLP2の送
出方向とが成す角度をθとし、走査角度範囲SC1を回
転走査する光ビームLP1及び走査角度範囲SC2を回
転走査する光ビームLP2の夫々の走査角速度(従っ
て、矢印Rmにより示される方向に回転する両面回転ミ
ラー87の角速度)をω(予め設定された一定値)とす
ると、 θ=To・ω とあらわされ、また、角度θは比較的小であり、距離L
は大であるので、 θ=r/L とあらわせる。従って、これらの式から L=r /(ω・To) ・・・・・(8) という関係が得られる。
【0102】そこで、演算処理部106においては、カ
ウント出力データDCTに基づいて検出された時間To
が、上述の式(8) に代入されて、光ビーム送出部81に
ついての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82
についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先
行車両Xまでの距離L、即ち、測定されるべき距離が算
出される。
【0103】なお、演算処理部106においては、距離
Lの算出に他の方法がとられる場合もある。斯かる他の
方法にあっては、例えば、図14に示される如く、光ビ
ーム送出部81から送出される光ビームLP1が先行車
両Xを捉えて先行車両Xにより反射される際における光
ビームLP1、及び、光ビーム送出部82から送出され
る光ビームLP2が先行車両Xを捉えて先行車両Xによ
り反射される際における光ビームLP2の夫々の走査速
度をVとすると、 V=L・ω=r/To とあらわされる。従って、これよりして、上述の式(8)
の関係である、 L=r /(ω・To) が得られる。そして、斯かる式に、カウント出力データ
DCTに基づいて検出された時間Toが代入されて、距
離Lが算出されるのである。
【0104】また、演算処理部106においては、上述
の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データD
LPが形成され、その出力データDLPが、距離算出部
100における出力端子107導出される。
【0105】図15は、図11に示される本発明に係る
距離測定装置の第3の例に用いられる発光・受光部85
についての具体構成の他の例を示す。この図15に示さ
れる発光・受光部85の例にあっては、光ビーム送出部
81が、固定された平面ミラー111によって形成され
るとともに、光ビーム送出部82が、固定された平面ミ
ラー112によって形成されている。平面ミラー111
及び平面ミラー112は、平面ミラー111についての
実質的光ビーム走査中心と平面ミラー112についての
実質的光ビーム走査中心とが相互間距離rをおいて配さ
れることになるように配置される。
【0106】また、図15に示される発光・受光部85
の例にあっては、平面ミラー111及び平面ミラー11
2の両者に対して共通の多面回転ミラー113が設けら
れている。この多面回転ミラー113は、中心軸方向の
寸法が比較的小とされた正八角柱体の8個の側面の夫々
が、平面ミラー面とされて成るものとされ、駆動部11
4により、中心軸を回転軸として矢印Rpにより示され
る方向に一定の角速度をもって回転せしめられる。さら
に、図15に示される発光・受光部85の例には、発光
部115と、発光部115から発せられる光を収束して
平行光線化し、光ビームLP1を形成する光学系116
とを含む光ビーム形成部117、及び、発光部118
と、発光部118から発せられる光を収束して平行光線
化し、光ビームLP2を形成する光学系119とを含む
光ビーム形成部120が備えられている。発光部115
及び118の各々は、例えば、通常の発光ダイオード素
子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダイオード
素子により構成される。
【0107】光ビーム形成部117からの光ビームLP
1は、多面回転ミラー113の平面ミラー面に入射せし
められ、その平面ミラー面において反射せしめられる。
その際、光ビームLP1の反射方向は、多面回転ミラー
113の回転に応じて変化せしめられる。また、光ビー
ム形成部120からの光ビームLP2も、多面回転ミラ
ー113の平面ミラー面に入射せしめられ、その平面ミ
ラー面において反射せしめられる。その際、光ビームL
P2の反射方向が、多面回転ミラー113の回転に応じ
て変化せしめられる。
【0108】多面回転ミラー113の平面ミラー面にお
いて反射した光ビームLP1は、平面ミラー111に入
射し、多面回転ミラー113の矢印Rpにより示される
方向の回転に伴って、平面ミラー111を、一端部11
1Aから他端部111Bへと走査していき、また、多面
回転ミラー113の平面ミラー面において反射した光ビ
ームLP2は、平面ミラー112に入射し、多面回転ミ
ラー113の矢印Rpにより示される方向の回転に伴っ
て、平面ミラー112を、一端部112Aから他端部1
12Bへと走査していく。それにより、平面ミラー11
1において、光ビームLP1の反射位置が多面回転ミラ
ー113の回転に伴って一端部111Aから他端部11
1Bへと移動していき、平面ミラー111において反射
した光ビームLP1が搭載車両の前方側へ送出され、ま
た、平面ミラー112において、光ビームLP2の反射
位置が多面回転ミラー113の回転に伴って一端部11
2Aから他端部112Bへと移動していき、平面ミラー
112において反射した光ビームLP2が搭載車両の前
方側へ送出される。
【0109】その結果、図12に示される発光・受光部
85の例の場合と同様に、光ビームLP1が、第1の走
査角度範囲である走査角度範囲SC1を矢印D1により
示される方向に回転走査するものとされ、また、光ビー
ムLP2が、第2の走査角度範囲である走査角度範囲S
C2を矢印D2により示される方向に回転走査するもの
とされる。
【0110】また、図15に示される発光・受光部85
の例においても、光ビームLP1もしくは光ビームLP
2が、先行車両を過り、その際に先行車両において反射
して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反
射光ビームRLPが、透過する集光光学系95,集光光
学系95を通じた反射光ビームRLPが入射する光ビー
ム検出部83が備えられており、さらに、光ビーム検出
部83から得られる検出出力信号SLDが導出される端
子97が設けられている。そして、その他の動作につい
ては、図12に示される発光・受光部85の例の場合と
同様である。
【0111】図16は、図11に示される本発明に係る
距離測定装置の第3の例に用いられる発光・受光部85
についての具体構成のさらに他の例を示す。この図16
に示される発光・受光部85の例にあっては、光ビーム
送出部81が、固定された平面ミラー121によって形
成されるとともに、光ビーム送出部82が、固定された
平面ミラー122によって形成されている。平面ミラー
121及び平面ミラー122は、平面ミラー121につ
いての実質的光ビーム走査中心と平面ミラー122につ
いての実質的光ビーム走査中心とが相互間距離rをおい
て配されることになるように配置される。
【0112】また、図16に示される発光・受光部85
の例にあっては、平面ミラー121及び平面ミラー12
2の両者に対して共通の二面回転ミラー123が設けら
れている。この二面回転ミラー123は、直交する2個
の平面ミラー面123R及び123Lを有して成るもの
とされ、図示が省略された駆動部により、2個の平面ミ
ラー面123R及び123Lが、回転軸123Aを中心
とする所定の回動範囲内において、矢印Rdにより示さ
れる方向に一定の角速度をもって回転する状態を繰り返
すものとされる。さらに、図16に示される発光・受光
部85の例には、発光部125と、発光部125から発
せられる光を収束して平行光線化し、光ビームLP0を
形成する光学系126とを含む光ビーム形成部127が
備えられている。発光部125は、例えば、通常の発光
ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレー
ザダイオード素子により構成される。
【0113】光ビーム形成部127からの光ビームLP
0は、二面回転ミラー123における直交する2個の平
面ミラー面123R及び123Lの夫々に、例えば、半
分ずつ入射せしめられて、その2個の平面ミラー面12
3R及び123Lにより二分割され、それにより得られ
る2本の光ビームが、2個の平面ミラー面123R及び
123Lにおいて夫々互いに反対となる方向に反射して
光ビームLP1及びLP2を形成する。そして、光ビー
ムLP1及びLP2の夫々の反射方向は、二面回転ミラ
ー123の回転に応じて変化せしめられる。
【0114】二面回転ミラー123の平面ミラー面12
3Rにおいて反射した光ビームLP1は、平面ミラー1
21に入射し、二面回転ミラー123の矢印Rdにより
示される方向の回転に伴って、平面ミラー121を、一
端部121Aから他端部121Bへと走査していき、ま
た、二面回転ミラー123の平面ミラー面123Lにお
いて反射した光ビームLP2は、平面ミラー122に入
射し、二面回転ミラー123の矢印Rdにより示される
方向の回転に伴って、平面ミラー122を、一端部12
2Aから他端部122Bへと走査していく。それによ
り、平面ミラー121において、光ビームLP1の反射
位置が二面回転ミラー123の回転に伴って一端部12
1Aから他端部121Bへと移動していき、平面ミラー
121において反射した光ビームLP1が搭載車両の前
方側へ送出され、また、平面ミラー122において、光
ビームLP2の反射位置が二面回転ミラー123の回転
に伴って一端部122Aから他端部122Bへと移動し
ていき、平面ミラー122において反射した光ビームL
P2が搭載車両の前方側へ送出される。
【0115】その結果、図12に示される発光・受光部
85の例の場合と同様に、光ビームLP1が、第1の走
査角度範囲である走査角度範囲SC1を矢印D1により
示される方向に回転走査するものとされ、また、光ビー
ムLP2が、第2の走査角度範囲である走査角度範囲S
C2を矢印D2により示される方向に回転走査するもの
とされる。
【0116】また、図16に示される発光・受光部85
の例においても、光ビームLP1もしくは光ビームLP
2が、先行車両を過り、その際に先行車両において反射
して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反
射光ビームRLPが、透過する集光光学系95,集光光
学系95を通じた反射光ビームRLPが入射する光ビー
ム検出部83が備えられており、さらに、光ビーム検出
部83から得られる検出出力信号SLDが導出される端
子97が設けられている。そして、その他の動作につい
ては、図12に示される発光・受光部85の例の場合と
同様である。
【0117】図16に示される発光・受光部85の例に
用いられる二面回転ミラー123は、例えば、図17に
示される如くに、直交する2個の平面ミラー面123R
及び123Lの各々の一端縁部が、回転軸123A上に
おいて突き合わされる状態におかれるもの、あるいは、
図18に示される如くに、直交する2個の平面ミラー面
123R及び123Lの各々の一端縁部が、突き合わせ
ることなく、回転軸123Aに沿って配された状態にお
かれるものとして構成される。
【0118】図19は、図11に示される本発明に係る
距離測定装置の第3の例に用いられる発光・受光部85
についての具体構成における上述とは別の例を示す。こ
の図19に示される発光・受光部85の例にあっては、
光ビーム送出部81が、固定された平面ミラー131に
よって形成されるとともに、光ビーム送出部82が、固
定されたハーフミラー132によって形成されている。
平面ミラー131及びハーフミラー132は、平面ミラ
ー131についての実質的光ビーム走査中心とハーフミ
ラー132についての実質的光ビーム走査中心とが相互
間距離rをおいて配されることになるように配置され
る。
【0119】また、図19に示される発光・受光部85
の例にあっては、平面ミラー131及びハーフミラー1
32の両者に対して共通の回転平面ミラー133が設け
られている。この回転平面ミラー133は、図示が省略
された回転駆動手段により、中心軸を回転軸として、例
えば、矢印Rhにより示される方向における所定の回動
範囲を、一定の角速度をもって回転する動作を繰り返す
状態におかれる。
【0120】そして、図19に示される発光・受光部8
5の例には、発光部134と、発光部134から発せら
れる光を収束して平行光線化し、光ビームLP0を形成
する光学系135とを含む光ビーム形成部136が備え
られている。発光部134は、例えば、通常の発光ダイ
オード素子、あるいは、立上り応答速度が遅いレーザダ
イオード素子により構成される。さらに、光ビーム送出
部82を形成するハーフミラー132と光ビーム送出部
81を形成する平面ミラー131との間の光路上に、凸
レンズ137と凹レンズ138とが、共通の光軸方向を
有するものとして配されている。
【0121】光ビーム形成部136からの光ビームLP
0は、回転平面ミラー133に入射せしめられ、回転平
面ミラー133において反射する。その際、光ビームL
P0の反射方向は、回転平面ミラー133の回転に応じ
て変化せしめられる。
【0122】回転平面ミラー133において反射した光
ビームLP0は、ハーフミラー132に入射し、回転平
面ミラー133の矢印Rhにより示される方向の回転に
伴って、ハーフミラー132を、一端部132Aから他
端部132Bへと走査していく。それにより、ハーフミ
ラー132においては、光ビームLP0の一部が、その
反射位置を回転平面ミラー133の回転に伴って一端部
132Aから他端部132Bへと移動させつつ反射し、
光ビームLP2として搭載車両の前方側へ送出されると
ともに、光ビームLP0の他の一部が、その透過位置を
回転平面ミラー133の回転に伴って一端部132Aか
ら他端部132Bへと移動させつつ透過し、光ビームL
P1として凸レンズ137に入射する。
【0123】凸レンズ137に入射した光ビームLP1
は、凸レンズ137によって平行光ビームとされて、凹
レンズ138に入射する。凹レンズ138に入射した光
ビームLP1は、再び発散光ビームとされて、平面ミラ
ー131に入射し、平面ミラー131において反射す
る。
【0124】平面ミラー131にあっては、光ビームL
P1の反射位置が回転平面ミラー133の回転に伴って
一端部131Aから他端部131Bへと移動していき、
平面ミラー131において反射した光ビームLP1が搭
載車両の前方側へ送出される。
【0125】その結果、光ビームLP0におけるハーフ
ミラー132を透過した部分により形成され、平面ミラ
ー131において反射した光ビームLP1が、第1の走
査角度範囲である走査角度範囲SC1を矢印D1により
示される方向に回転走査するものとされ、また、光ビー
ムLP0におけるハーフミラー132において反射した
部分により形成される光ビームLP2が、第2の走査角
度範囲である走査角度範囲SC2を矢印D2により示さ
れる方向に回転走査するものとされる。
【0126】また、図19に示される発光・受光部85
の例においても、光ビームLP1もしくは光ビームLP
2が、先行車両を過り、その際に先行車両において反射
して搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反
射光ビームRLPが、透過する集光光学系95,集光光
学系95を通じた反射光ビームRLPが入射する光ビー
ム検出部83が備えられており、さらに、光ビーム検出
部83から得られる検出出力信号SLDが導出される端
子97が設けられている。そして、その他の動作につい
ては、図12に示される発光・受光部85の例の場合と
同様である。なお、図1,図8及び図11に夫々示され
る第1,第2及び第3の例においては、2本の光ビーム
が送出されているが、3本以上の光ビームが送出される
ことも考えれる。
【0127】図20は、本発明に係る距離測定装置の第
4の例を示し、この例は、本発明に係る距離測定装置の
第2の態様を具現化するもので、車両に搭載されて、そ
の車両の前方側における先行車両までの距離を測定でき
るものとされる。
【0128】図20に示される第4の例においては、搭
載車両の前方側に向けて光ビームLPを送出する光ビー
ム送出部141と、光ビームLPが測定対象とされた先
行車両により反射されて得られる反射光ビームRLPを
検出する光ビーム検出部142とを含んだ発光・受光部
143が備えられている。光ビーム送出部141によっ
て送出される光ビームLPは、比較的細い平行光ビーム
とされ、予め搭載車両の左右方向に沿って設定された所
定の走査角度範囲を繰り返して走査するものとされる。
【0129】反射光ビームRLPは、光ビーム送出部1
41によって送出される光ビームLPが所定の走査角度
範囲を走査する過程において得られ、その継続時間は、
光ビームLPが測定対象とされた先行車両における光反
射部を過る時間とされて、比較的短い時間となる。
【0130】図21は、発光・受光部143についての
具体構成の一例を示す。この図21に示される発光・受
光部143の例にあっては、光ビーム送出部141が、
回転平面ミラー145によって形成されている。この回
転平面ミラー145は、図示が省略された回転駆動手段
により、中心軸を回転軸として、例えば、矢印Rsによ
り示される方向における所定の回動範囲を、一定の角速
度をもって回転する動作を繰り返す状態におかれる。
【0131】さらに、図21に示される発光・受光部1
43の例には、発光部146と、発光部146から発せ
られる光を収束して平行光線化し、比較的細い光ビーム
LPを形成する光学系147とを含む光ビーム形成部1
48が備えられている。発光部146は、例えば、通常
の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅
いレーザダイオード素子により構成される。
【0132】光ビーム形成部148からの比較的細い光
ビームLPは、回転平面ミラー145に入射せしめら
れ、その回転平面ミラー145において反射する。その
際、光ビームLPの反射方向は、回転平面ミラー145
の回転に応じて変化せしめられる。回転平面ミラー14
5において反射した光ビームLPは、回転平面ミラー1
45の回動範囲に応じた所定の走査角度範囲である走査
角度範囲SCを矢印Dにより示される方向に回転走査す
るものとされる。
【0133】斯かる際、図22に示される如く、光ビー
ム送出部141から発して走査角度範囲SCを矢印Dに
より示される方向に一定の角速度をもって回転走査する
光ビームLPが、先行車両XCを過り、その際に先行車
両XCに設けられた左側光反射部FL及び右側光反射部
FRにおいて反射して搭載車両側に戻るものとなること
により得られる反射光ビームRLPが、図21に示され
る発光・受光部143の例に設けられた集光光学系14
9を通じて図21に示される発光・受光部143の例の
内部に導かれ、光ビーム検出部142に入射せしめられ
る。このようにして光ビーム検出部142に入射する反
射光ビームRLPの継続時間は、光ビームLPが走査角
度範囲SCを回転走査する期間中の比較的短い時間とさ
れる。なお、図22においては、光ビーム送出部141
についての実質的光ビーム走査中心から先行車両XCま
での距離、即ち、測定されるべき距離が、距離Lとして
示されている。
【0134】光ビーム検出部142は、集光光学系14
9を通じて入射する反射光ビームRLPを検出し、光ビ
ームLPが走査角度範囲SCを走査する期間内におい
て、光ビームLPに基づく反射光ビームRLPの継続時
間に応じたパルス状の信号成分を含む検出出力信号SL
Dを発生する。この光ビーム検出部142から得られる
検出出力信号SLDは、端子150に導出される。
【0135】端子150に導出される検出出力信号SL
Dは、図23のA(横軸:時間t)に示される如く、光
ビームLPが走査角度範囲SCを回転走査する期間内に
おいて、先ず、光ビームLPが先行車両XCに設けられ
た左側光反射部FLにおいて反射して得られる反射光ビ
ームRLPの継続時間に応じたパルス信号PQAがあら
われ、その後、光ビームLPが先行車両XCに設けられ
た右側光反射部FRにおいて反射して得られる反射光ビ
ームRLPの継続時間に応じたパルス信号PQBがあら
われるものとされる。
【0136】図20に示される本発明に係る距離測定装
置の第4の例にあっては、発光・受光部143に設けら
れた端子150に、距離算出部151が接続されてい
る。距離算出部151においては、発光・受光部143
に設けられた端子150に導出される、図23のAに示
される如くの検出出力信号SLDが、増幅部152に供
給され、さらに、増幅部152により増幅された検出出
力信号SLDが、パルス抜取部153に供給される。
【0137】パルス抜取部153においては、検出出力
信号SLDに含まれるパルス信号PQA及びPQBが順
次抜き取られる。そして、パルス抜取部153から得ら
れるパルス信号PQA及びPQBの夫々は、波形整形部
154による波形整形を受け、矩形波パルス信号PQ
A’及びPQB’とされて微分部155に供給される。
微分部155にあっては、矩形波パルス信号PQA’及
びPQB’の各々についての微分が行われ、それによ
り、微分部155からは、図23のB(横軸:時間t)
に示される如くの、矩形波パルス信号PQA’の立上り
の時点(パルス信号PQAの立上りの時点)taにおけ
る正極性パルスPUA,矩形波パルス信号PQA’の立
下りの時点(パルス信号PQAの立下りの時点)tbに
おける負極性パルスPDA,矩形波パルス信号PQB’
の立上りの時点(パルス信号PQBの立上りの時点)t
cにおける正極性パルスPUB、及び、矩形波パルス信
号PQB’の立下りの時点(パルス信号PQBの立下り
の時点)tdにおける負極性パルスPDBが得られる。
【0138】微分部155からの正極性パルスPUA,
負極性パルスPDA,正極性パルスPUB及び負極性パ
ルスPDBは、カウンタ部156に供給される。カウン
タ部156は、下記の第1のカウント動作状態及び第2
のカウント動作状態のうちのいずれかをとる。
【0139】第1のカウント動作状態のもとにあって
は、正極性パルスPUAから負極性パルスPDAまでの
期間及び正極性パルスPUBから負極性パルスPDBま
での期間の夫々においてカウント動作が行われ、図23
のCに示される如くに、正極性パルスPUAから負極性
パルスPDAまでの期間において直線的に増加してい
き、負極性パルスPDA後においては、所定の期間、正
極性パルスPUAから負極性パルスPDAまでの期間の
終了時点における値を維持するカウント値CTA、及
び、正極性パルスPUBから負極性パルスPDBまでの
期間において直線的に増加していき、負極性パルスPD
B後においては、所定の期間、正極性パルスPUBから
負極性パルスPDBまでの期間の終了時点における値を
維持するカウント値CTBをあらわすカウント出力デー
タDCTが得られる。斯かるカウント出力データDCT
は、カウント値CTAに基づいて、正極性パルスPUA
から負極性パルスPDAまでの期間、即ち、矩形波パル
ス信号PQA’の立上りの時点taから矩形波パルス信
号PQA’立下りの時点tbまでの期間に対応する時間
Taをあらわし、また、カウント値CTBに基づいて、
正極性パルスPUBから負極性パルスPDBまでの期
間、即ち、矩形波パルス信号PQB’の立上りの時点t
cから矩形波パルス信号PQB’立下りの時点tdまで
の期間に対応する時間Tbをあらわす。
【0140】また、第2のカウント動作状態のもとにあ
っては、負極性パルスPDAから正極性パルスPUBま
での期間においてカウント動作が行われ、図23のDに
示される如くに、負極性パルスPDAから正極性パルス
PUBまでの期間において直線的に増加していき、正極
性パルスPUB後においては、所定の期間、負極性パル
スPDAから正極性パルスPUBまでの期間の終了時点
における値を維持するカウント値CTWをあらわすカウ
ント出力データDCTが得られる。斯かるカウント出力
データDCTは、カウント値CTWに基づいて、負極性
パルスPDAから正極性パルスPUBまでの期間、即
ち、矩形波パルス信号PQA’の立下りの時点tbから
矩形波パルス信号PQB’立上りの時点tcまでの期間
に対応する時間Twをあらわす。
【0141】カウンタ部156から得られるカウント出
力データDCTは、演算処理部157に供給される。演
算処理部157は、例えば、マイクロコンピュータが用
いられて構成され、カウンタ部156からのカウント出
力データDCTに基づいて、図22に示される如くの、
光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中
心から先行車両XCまでの距離Lを算出する演算処理を
行う。斯かる際において演算処理部157において行わ
れる演算処理は、例えば、下記の第1の演算処理及び第
2の演算処理のうちのいずれかとされる。
【0142】第1の演算処理においては、先ず、カウン
ト出力データDCTに基づいて、矩形波パルス信号PQ
A’の立上りの時点taから矩形波パルス信号PQA’
の立下りの時点tbまでの期間、従って、発光・受光部
143における光ビーム検出部142により、光ビーム
LPが先行車両XCに設けられた左側光反射部FLにお
いて反射することにより形成される反射光ビームRLP
が検出されて得られる検出出力信号である、パルス信号
PQAの時間幅に対応する時間Taが検出される。
【0143】そして、図22に示される如く、光ビーム
送出部141から送出される光ビームLPが先行車両X
Cに設けられた左側光反射部FLについての走査を開始
するときの光ビームLPの送出方向と、光ビーム送出部
141から送出される光ビームLPが先行車両XCに設
けられた左側光反射部FLについての走査を終了すると
きの光ビームLPの送出方向とが成す角度をθAとし、
左側光反射部FLの光ビームLPの走査方向に沿う方向
の寸法をQAとし、走査角度範囲SCを回転走査する光
ビームLPの走査角速度(従って、矢印Rsにより示さ
れる方向に回転する回転平面ミラー145の角速度)を
ω(予め設定された一定値)とすると、 θA=Ta・ω とあらわされ、また、角度θAは比較的小であり、距離
Lは大であるので、 θA=QA/L とあらわせる。従って、これらの式から L=QA/(ω・Ta) ・・・・・(9) という関係が得られる。
【0144】そこで、演算処理部157においては、カ
ウント出力データDCTに基づいて検出された時間Ta
が、上述の式(9) に代入されて、光ビーム送出部141
についての実質的光ビーム走査中心から先行車両XCま
での距離L、即ち、測定されるべき距離が算出される。
【0145】また、第2の演算処理においては、先ず、
カウント出力データDCTに基づいて、矩形波パルス信
号PQA’の立下りの時点tbから矩形波パルス信号P
QB’の立上りの時点tcまでの期間、従って、発光・
受光部143における光ビーム検出部142により、光
ビームLPが先行車両XCに設けられた左側光反射部F
Lにおいて反射することにより形成される反射光ビーム
RLPが検出されて得られる検出出力信号であるパルス
信号PQAの終了時点から、その後、光ビーム検出部1
42により、光ビームLPが先行車両XCに設けられた
右側光反射部FRにおいて反射することにより形成され
る反射光ビームRLPが検出されて得られる検出出力信
号であるパルス信号PQBの開始時点までの期間に対応
する時間Twが検出される。
【0146】そして、図22に示される如く、光ビーム
送出部141から送出される光ビームLPが先行車両X
Cに設けられた左側光反射部FLについての走査を終了
するときの光ビームLPの送出方向と、光ビーム送出部
141から送出される光ビームLPが先行車両XCに設
けられた右側光反射部FRについての走査を開始すると
きの光ビームLPの送出方向とが成す角度をθWとし、
左側光反射部FLと右側光反射部FRとについての光ビ
ームLPの走査方向に沿う方向の相互間隔をQWとし、
走査角度範囲SCを回転走査する光ビームLPの走査角
速度(従って、矢印Rsにより示される方向に回転する
回転平面ミラー145の角速度)をω(予め設定された
一定値)とすると、 θW=Tw・ω とあらわされ、また、角度θWは比較的小であり、距離
Lは大であるので、 θW=QW/L とあらわせる。従って、これらの式から L=QW/(ω・Tw) ・・・・・(10) という関係が得られる。
【0147】そこで、演算処理部157においては、カ
ウント出力データDCTに基づいて検出された時間Tw
が、上述の式(10)に代入されて、光ビーム送出部141
についての実質的光ビーム走査中心から先行車両XCま
での距離L、即ち、測定されるべき距離が算出される。
【0148】そして、演算処理部157においては、上
述の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データ
DLQが形成され、その出力データDLQが、距離算出
部151における出力端子158に導出される。
【0149】図24は、本発明に係る距離測定装置の第
5の例を示し、この例は、本発明に係る距離測定装置の
第3の態様を具現化するもので、車両に搭載されて、そ
の車両の前方側における先行車両までの距離を測定でき
るものとされる。
【0150】図24に示される第5の例においては、図
20に示される第4の例に備えられた発光・受光部14
3と同様の発光・受光部(発光・受光部143としてあ
らわされている)を備えており、その具体的構成の一例
は、図21に示される如くとされる。ただし、図24に
示される第5の例に備えられた発光・受光部143にあ
っては、光ビーム送出部141から送出される光ビーム
LPは、比較的大なる所定のビーム幅WBを有した比較
的太い平行光ビームとされる。比較的太い平行光ビーム
は、例えば、発光部からの光を焦点距離が比較的大であ
るコリメータレンズを通して平行光ビームを得ることに
より形成される。そして、光ビームLPは、図21に示
される走査角度範囲SCを矢印Dにより示される方向に
回転走査するものとされる。
【0151】このような図24に示される第5の例の場
合には、図25に示される如くに、光ビーム送出部14
1から発して走査角度範囲SCを矢印Dにより示される
方向に一定の角速度をもって回転走査する、ビーム幅W
Bを有した光ビームLPが、先行車両に設けられた光反
射部FXを走査するとき、光反射部FXにおいて反射し
て搭載車両側に戻るものとなることにより得られる反射
光ビームRLPが、発光・受光部143における光ビー
ム検出部142に入射せしめられる。このようにして光
ビーム検出部142に入射する反射光ビームRLPの継
続時間は、光ビームLPが走査角度範囲SCを回転走査
する期間中において光反射部FXを走査する比較的短い
時間とされる。なお、図25においては、光ビーム送出
部141から発せられた光ビームLPが光反射部FXを
走査するにあたっての走査速度が速度Vとしてあらわさ
れており、また、光ビーム送出部141についての実質
的光ビーム走査中心から先行車両に設けられた光反射部
FXまでの距離、即ち、測定されるべき距離が、距離L
として示されている。
【0152】光ビーム検出部142は、光ビームLPが
先行車両に設けられた光反射部FXにおいて反射して得
られる反射光ビームRLPを検出し、光ビームLPが走
査角度範囲SCを走査する期間内において、光ビームL
Pに基づく反射光ビームRLPの継続時間に応じたパル
ス状の信号成分を含む検出出力信号SLDを発生する。
この光ビーム検出部142から得られる検出出力信号S
LDは、発光・受光部143に設けられた端子150に
導出される。
【0153】端子150に導出される検出出力信号SL
Dは、図26のA(横軸:時間t)に示される如く、光
ビームLPが走査角度範囲SCを回転走査する期間内に
おいて、ビーム幅WBを有する光ビームLPが先行車両
に設けられた光反射部FXを一端縁部から他端縁部へと
走査し、光反射部FXにおいて反射して得られる反射光
ビームRLPの強度に応じた信号SDOがあらわれるも
のとされる。信号SDOにおける立上り側の傾斜部分S
DFは、光ビームLPのビーム幅WB全体が光反射部F
Xの一端縁部を通過するとき形成され、また、信号SD
Oにおける立下り側の傾斜部分SDRは、光ビームLP
のビーム幅WB全体が光反射部FXの他端縁部を通過す
るとき形成され、さらに、信号SDOにおける立上り側
の傾斜部分SDFと立下り側の傾斜部分SDRとの間の
高レベル部分は、光ビームLPのビーム幅WB全体が光
反射部FX上にあるとき形成される。
【0154】そして、図24に示される本発明に係る距
離測定装置の第5の例にあっては、発光・受光部143
に設けられた端子150に、距離算出部161が接続さ
れている。距離算出部161においては、発光・受光部
143に設けられた端子150に導出される、図26の
Aに示される如くの信号SDOがあらわれる検出出力信
号SLDが、増幅部162に供給され、さらに、増幅部
162により増幅された検出出力信号SLDが、波形整
形部163に供給される。
【0155】波形整形部163からは、検出出力信号S
LDに含まれる信号SDOが、波形整形が施されたもの
とされて取り出され、その信号SDOが微分部164に
供給される。微分部164にあっては、信号SDOにつ
いての微分が行われて、図26のB(横軸:時間t)に
示される如くの、信号SDOにおける立上り側の傾斜部
分SDFに対応する正極性パルスPF及び信号SDOに
おける立下り側の傾斜部分SDRに対応する負極性パル
スNFが得られる。そして、微分部164からは、正極
性パルスPF及び負極性パルスNFのうちの正極性パル
スPFが取り出される。
【0156】微分部164からの正極性パルスPFは、
カウンタ部165に供給され、カウンタ部165は、正
極性パルスPFの期間、即ち、信号SDOにおける立上
り側の傾斜部分SDFの開始の時点txから信号SDO
における立上り側の傾斜部分SDFの終端の時点tyま
での期間においてカウント動作を行い、図26のCに示
される如くに、正極性パルスPFの期間において直線的
に増加していき、正極性パルスPFの期間後において
は、正極性パルスPFの期間の終了時点における値を維
持するカウント値CTXをあらわすカウント出力データ
DTCが得られる。斯かるカウント出力データDTX
は、カウント値CTXに基づいて、正極性パルスPFの
期間、即ち、信号SDOにおける立上り側の傾斜部分S
DFの開始の時点txから信号SDOにおける立上り側
の傾斜部分SDFの終端の時点tyまでの期間に対応す
る時間Txをあらわす。
【0157】カウンタ部165から得られるカウント出
力データDTXは、演算処理部166に供給される。演
算処理部166は、例えば、マイクロコンピュータが用
いられて構成され、カウンタ部165からのカウント出
力データDTXに基づいて、図25に示される如くの、
光ビーム送出部141についての実質的光ビーム走査中
心から先行車両に設けられた光反射部FXまでの距離L
を算出する演算処理を行う。
【0158】斯かる際において演算処理部166におい
て行われる演算処理にあっては、先ず、カウント出力デ
ータDTXに基づいて、正極性パルスPFの期間、即
ち、信号SDOにおける立上り側の傾斜部分SDFの開
始の時点txから信号SDOにおける立上り側の傾斜部
分SDFの終端の時点tyまでの期間に対応する時間T
xが検出される。
【0159】そして、図25に示される如く、走査角度
範囲SCを回転走査するビーム幅WBを有した光ビーム
LPの走査角速度(従って、矢印Rsにより示される方
向に回転する回転平面ミラー145の角速度)をω(予
め設定された一定値)とすると、 V=L・ω=WB/Tx とあらわされる。従って、これよりして L=WB/(ω・Tx) ・・・・・(11) という関係が得られる。
【0160】そこで、演算処理部166においては、カ
ウント出力データDTXに基づいて検出された時間Tx
が、上述の式(11)に代入されて、光ビーム送出部141
についての実質的光ビーム走査中心から先行車両に設け
られた光反射部FXまでの距離L、即ち、測定されるべ
き距離が算出される。
【0161】そして、演算処理部166においては、上
述の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データ
DLXが形成され、その出力データDLXが、距離算出
部161における出力端子167に導出される。
【0162】図27は、本発明に係る距離測定装置の第
6の例を示し、この例も、車両に搭載されて、その車両
の前方側における先行車両までの距離を測定できるもの
とされる。
【0163】図27に示される第6の例においては、図
11に示される第3の例と同様に構成された部分を多々
有していて、図27においては、図11に示される各部
と同様の部分が図11と共通の符号が付されて示されて
おり、それらについての重複説明は省略される。
【0164】図27に示される第6の例にあっても、図
11に示される第3の例と同様に、発光・受光部85と
して、例えば、図12に示される具体構成例が用いられ
る。ただし、図12に示される発光・受光部85の具体
構成例における両面回転ミラー87が、中心軸を回転軸
として、矢印Rmにより示される方向における所定の回
動範囲を、可変角速度ωvをもって回転する動作を繰り
返す状態におかれる。それにより、光ビーム送出部81
からの光ビームLP1が、第1の走査角度範囲を可変角
速度ωvをもって回転走査するものとされ、また、光ビ
ーム送出部82からの光ビームLP2が、第2の走査角
度範囲を可変角速度ωvをもって回転走査するものとさ
れる。
【0165】図27に示される第6の例においては、図
12に示される発光・受光部85の具体構成例における
両面回転ミラー87を可変角速度ωvをもって回転駆動
するミラー回転駆動部108が備えられている。ミラー
回転駆動部108は、両面回転ミラー87を可変角速度
ωvをもって回転駆動するに際して、可変角速度ωvの
値をあらわす角速度信号Sωを送出する。従って、ミラ
ー回転駆動部108は、光ビーム送出部81からの光ビ
ームLP1のそれが第1の走査角度範囲を回転走査する
際における角速度あるいは光ビーム送出部82からの光
ビームLP2のそれが第2の走査角度範囲を回転走査す
る際における角速度である可変角速度ωvを検出する回
転走査状態検出部を形成しており、検出出力信号として
角速度信号Sωを送出することになる。
【0166】ミラー回転駆動部108から得られる角速
度信号Sωは、距離算出部100に設けられた端子10
9を通じて距離算出部100内に導入され、カウンタ部
105からのカウント出力データDCTが供給される演
算処理部106に、カウント出力データDCTと共に供
給される。
【0167】図27に示される第6の例における演算処
理部106にあっては、発光・受光部85において、光
ビーム検出部83により、光ビームLP1に基づく反射
光ビームRLPについての検出出力信号であるパルス信
号PP1が得られるときから光ビーム検出部83によ
り、光ビームLP2に基づく反射光ビームRLPについ
ての検出出力信号であるパルス信号PP2が得られると
きまでの期間に対応する時間Toについて予め設定され
た基準時間Trefが、内蔵された記憶手段に格納され
ている。この基準時間Trefは、前述の式(8) からし
て、光ビーム送出部81についての実質的光ビーム走査
中心と光ビーム送出部82についての実質的光ビーム走
査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまでの距離Lを、 L=r /(ωv・Tref) ・・・・・(12) としてあらわすものとなる。
【0168】図27に示される第6の例における演算処
理部106は、カウンタ部105からのカウント出力デ
ータDCTに基づいて求められた時間Toと基準時間T
refとの差を求め、その差に応じた制御信号CDMを
形成して、それを距離算出部100に設けられた端子1
10を通じてミラー回転駆動部108に供給し、時間T
oと基準時間Trefとの差が零となるようにする制
御、即ち、時間Toが基準時間Trefと等しくなるよ
うにする制御を行う。斯かる制御は、ミラー回転駆動部
108による両面回転ミラー87に対する可変角速度ω
vをもっての回転駆動が、その可変角速度ωvの値が演
算処理部106からの制御信号CDMに応じて変化せし
められるようにして行われる。
【0169】斯かるもとで、演算処理部106にあって
は、時間Toが基準時間Trefと等しくなった状態が
検知され、時間Toが基準時間Trefと等しくなった
ときミラー回転駆動部108から供給される角速度信号
Sωがあらわす可変角速度ωvの値ωzが検出される。
このようにして検出された可変角速度ωvの値ωzが、
上述の式(12)に代入されて、そのときの光ビーム送出部
81についての実質的光ビーム走査中心と光ビーム送出
部82についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分
から先行車両Xまでの距離Lが、 L=r /(ωz・Tref) として求められる。
【0170】そして、演算処理部106においては、上
述の如くにして算出された距離Lをあらわす出力データ
DLPが形成され、その出力データDLPが、距離算出
部100における出力端子107に導出される。
【0171】なお、ミラー回転駆動部108によって回
転駆動される両面回転ミラー87の回転周波数、従っ
て、光ビーム送出部81からの光ビームLP1のそれが
第1の走査角度範囲を回転走査する際における走査周波
数あるいは光ビーム送出部82からの光ビームLP2の
それが第2の走査角度範囲を回転走査する際における走
査周波数を可変周波数fvとしてあらわすと、可変角速
度ωvと可変周波数fvとの間には、ωv=2・π・f
v という関係が成立する。従って、図27に示される
第6の例において、ミラー回転駆動部が、可変角速度ω
vに代えて、可変周波数fvを検出する回転走査状態検
出部を形成し、検出出力信号として可変周波数fvの値
をあらわす周波数信号を送出するものとされ、また、演
算処理部106が、ミラー回転駆動部からの周波数信号
が供給されて、可変角速度ωvの値に代え、可変周波数
fvの値を用いて、光ビーム送出部81についての実質
的光ビーム走査中心と光ビーム送出部82についての実
質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から先行車両Xまで
の距離Lを求めるものとされてもよい。
【0172】さらに、図27に示される第6の例は、図
11に示される第3の例に対応するものとされている
が、図20に示される第4の例に対して、図11に示さ
れる第3の例に対する図27に示される第6の例の対応
関係と同様の対応関係をもって対応する、本発明に係る
距離測定装置の第7の例、さらには、図24に示される
第5の例に対して、図11に示される第3の例に対する
図27に示される第6の例の対応関係と同様の対応関係
をもって対応する、本発明に係る距離測定装置の第8の
例も考えられる。
【0173】斯かる第7の例の場合には、図20に示さ
れる第4の例における演算処理部157に相当する演算
処理部に、図20に示される第4の例において得られる
パルス信号PQAに相当するパルス信号の時間幅に対応
する時間について予め設定された基準時間、もしくは、
図20に示される第4の例において得られるパルス信号
PQAに相当するパルス信号終了時点から、図20に示
される第4の例において得られるパルス信号PQBに相
当するパルス信号の開始時点までの期間に対応する時間
について予め設定された基準時間が、内蔵されたメモリ
手段に格納されて用いられる。
【0174】また、上述の第8の例の場合には、図24
に示される第5の例における演算処理部166に相当す
る演算処理部に、図24に示される第5の例において得
られる信号SDOに相当する信号における立上り側の傾
斜部分開始の時点から終端の時点までの期間に対応する
時間について予め設定された基準時間が、内蔵されたメ
モリ手段に格納されて用いられる。
【0175】以上の本発明に係る距離測定装置の各例に
おける光ビーム検出部13,53,83または142に
到来する反射光ビームRLB,RLCまたはRLPは、
測定対象である先行車両におけるそれに設けられた光反
射部から到来する反射光に加えて、測定対象である先行
車両におけるそれに設けられた光反射部以外の部分(光
反射部以外の車体部分)から到来する反射光を含んでい
ること、あるいは、光反射部以外の車体部分から到来す
る反射光のみを含んでいることが考えられる。このよう
に反射光ビームRLB,RLCまたはRLPに含まれ
る、先行車両における光反射部以外の車体部分から到来
する反射光は、本発明に係る距離測定装置の各例による
距離の測定に関しては、測定結果に誤りをもたらす虞が
ある不所望な反射光となる。
【0176】以下に述べられる本発明に係る距離測定装
置の第9の例〜第16の例は、距離の測定にあたって、
上述の不所望な反射光がもたらす悪影響を低減させるこ
とができるものである。即ち、本発明に係る距離測定装
置の第9の例〜第16の例は、上述の本発明に係る距離
測定装置の各例に更なる改良が加えられたものに相当す
る。
【0177】図28は、本発明に係る距離測定装置の第
9の例を示す。この第9の例は、第1〜第6の例におけ
る光ビーム検出部13,53,83及び142の夫々に
相当する光ビーム検出部173を内蔵した、第1〜第6
の例における発光・受光部15,55,85及び143
の夫々に相当する発光・受光部175を備えている。
【0178】光ビーム検出部173には、測定対象であ
る先行車両におけるそれに設けられた光反射部から到来
する反射光と測定対象である先行車両における光反射部
以外の車体部分から到来する不所望な反射光とを含んだ
反射光ビーム、あるいは、測定対象である先行車両にお
ける光反射部以外の車体部分から到来する不所望な反射
光のみを含んだ反射光ビームが到来する。この反射光ビ
ームは、図1に示される第1の例における光ビーム送出
部11に相当する光ビーム送出部(第1の光ビーム送出
部)から送出される光ビームが先行車両において反射し
て得られる反射光ビーム(第1の反射光ビーム)及び図
1に示される第1の例における光ビーム送出部12に相
当する光ビーム送出部(第2の光ビーム送出部)から送
出される光ビームが先行車両において反射して得られる
反射光ビーム(第2の反射光ビーム),図8に示される
第2の例における光ビーム送出部51に相当する光ビー
ム送出部(第1の光ビーム送出部)から送出される光ビ
ームが先行車両において反射して得られる反射光ビーム
(第1の反射光ビーム)及び図8に示される第2の例に
おける光ビーム送出部52に相当する光ビーム送出部
(第2の光ビーム送出部)から送出される光ビームが先
行車両において反射して得られる反射光ビーム(第2の
反射光ビーム),図11に示される第3の例における光
ビーム送出部81に相当する光ビーム送出部(第1の光
ビーム送出部)から送出される光ビームが先行車両にお
いて反射して得られる反射光ビーム(第1の反射光ビー
ム)及び図11に示される第3の例における光ビーム送
出部82に相当する光ビーム送出部(第2の光ビーム送
出部)から送出される光ビームが先行車両において反射
して得られる反射光ビーム(第2の反射光ビーム),図
20に示される第4の例における光ビーム送出部141
に相当する光ビーム送出部から送出される光ビームが先
行車両において反射して得られる反射光ビーム,図24
に示される第5の例における光ビーム送出部141に相
当する光ビーム送出部から送出される光ビームが先行車
両において反射して得られる反射光ビーム、もしくは、
図27に示される第6の例における光ビーム送出部81
に相当する光ビーム送出部(第1の光ビーム送出部)か
ら送出される光ビームが先行車両において反射して得ら
れる反射光ビーム(第1の反射光ビーム)及び図27に
示される第6の例における光ビーム送出部82に相当す
る光ビーム送出部(第2の光ビーム送出部)から送出さ
れる光ビームが先行車両において反射して得られる反射
光ビーム(第2の反射光ビーム)とされる。
【0179】光ビーム検出部173からは、図1に示さ
れる第1の例における光ビーム検出部13から得られる
検出出力信号PT1及びPT2,図8に示される第2の
例における光ビーム検出部53から得られる検出出力信
号PTA及びPTB、もしくは、図11に示される第3
の例における光ビーム検出部83,図20に示される第
4の例における光ビーム検出部142,図24に示され
る第5の例における光ビーム検出部142、もしくは、
図27に示される第6の例における光ビーム検出部83
から得られる検出出力信号SLDに相当する、パルス信
号とされる検出出力信号PSXが得られる。この検出出
力信号PSXは、反射光ビームに含まれる先行車両に設
けられた光反射部から到来する反射光に基づく検出出力
信号成分(適正検出出力信号成分)と反射光ビームに含
まれる先行車両における光反射部以外の車体部分から到
来する不所望な反射光に基づく検出出力信号成分(不所
望検出出力信号成分)とを含んでいる。そして、先行車
両に設けられた光反射部から到来する反射光の強度が先
行車両における光反射部以外の車体部分から到来する不
所望な反射光の強度より大であるので、適正検出出力信
号成分のレベルが不所望検出出力信号成分のレベルより
大とされる。
【0180】このようにして光ビーム検出部173から
得られる検出出力信号PSXは、可変利得前置増幅部1
76に供給され、可変利得前置増幅部176により増幅
されて検出出力信号PSX’とされる。この検出出力信
号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分及び不所望
検出出力信号成分にあっても、適正検出出力信号成分の
レベルが不所望検出出力信号成分のレベルより大とな
る。可変利得前置増幅部176から得られる検出出力信
号PSX’は、レベル比較部177及び制御ユニット1
78に供給される。
【0181】レベル比較部177には基準レベル設定部
179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベル
比較部177において、可変利得前置増幅部176から
得られる検出出力信号PSX’のレベルが基準レベル信
号SRLが有する基準レベルと比較される。そして、レ
ベル比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの
基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力
信号PSXXが得られ、それが制御ユニット178に供
給される。
【0182】制御ユニット178にあっては、不所望信
号検出部において、可変利得前置増幅部176から供給
される検出出力信号PSX’についての所定時間内に到
来する信号数が検出され、その検出結果に基づいて、検
出出力信号PSX’における不所望検出出力信号成分の
含有状況を検出する。そして、制御ユニット178にお
ける利得制御部において、不所望信号検出部において得
られる検出結果に応じた利得制御信号CAGが形成され
る。利得制御部から得られる利得制御信号CAGは、可
変利得前置増幅部176に供給され、可変利得前置増幅
部176において、利得制御信号CAGに応じた利得制
御が行われる。斯かる可変利得前置増幅部176におけ
る利得制御は、例えば、制御ユニット178における不
所望信号検出部において得られる検出結果があらわす検
出出力信号PSX’における不所望検出出力信号成分の
含有状況が、含まれる不所望検出出力信号成分が多いも
のである程、可変利得前置増幅部176における利得を
低くするようにして、レベル比較部177から得られる
比較出力信号PSXXに含まれる不所望検出出力信号成
分を低減させる制御とされる。
【0183】レベル比較部177から不所望検出出力信
号成分が低減されたものとして得られて制御ユニット1
78に供給される比較出力信号PSXXは、制御ユニッ
ト178における距離算出部に供給される。この距離算
出部には、光ビーム検出部173から得られる検出出力
信号PSXが、図1に示される第1の例における光ビー
ム検出部13から得られる検出出力信号PT1及びPT
2に相当するものであるとき、図1に示される第1の例
における光ビーム検出部13から得られる検出出力信号
PG1及びPG2と同様な検出出力信号PG1及びPG
2が、また、光ビーム検出部173から得られる検出出
力信号PSXが、図8に示される第2の例における光ビ
ーム検出部53から得られる検出出力信号PTA及びP
TBに相当するものであるとき、図8に示される第2の
例におけるミラー回転角検出部56及び57から得られ
る検出出力信号PMA及びPMBと同様な検出出力信号
PMA及びPMBが供給される。
【0184】制御ユニット178における距離算出部
は、図1に示される第1の例における距離算出部30,
図8に示される第2の例における距離算出部70,図1
1に示される第3の例における距離算出部100,図2
0に示される第4の例における距離算出部151,図2
4に示される第5の例における距離算出部161、もし
くは、図27に示される第6の例における距離算出部1
00に相当するものである。このような距離算出部にお
いては、レベル比較部177からの不所望検出出力信号
成分が低減された比較出力信号PSXXに基づいて、あ
るいは、レベル比較部177からの不所望検出出力信号
成分が低減された比較出力信号PSXXと検出出力信号
PG1及びPG2もしくは検出出力信号PMA及びPM
Bとに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が
算出される。そして、制御ユニット178から、距離算
出部により算出された距離、即ち、測定されるべき距離
をあらわす出力データDL,DLL,DLP,DLQも
しくはDLXが得られて、出力端子180に導出され
る。
【0185】このような図28に示される第9の例にあ
っては、可変利得前置増幅部176,レベル比較部17
7,制御ユニット178及び基準レベル設定部179を
含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されてい
る。そして、図28に示される第9の例においては、可
変利得前置増幅部176からの検出出力信号PSX’に
基づいてレベル比較部177から得られる、不所望検出
出力信号成分が低減された比較出力信号PSXXが、制
御ユニット178における距離算出部による距離の算出
に用いられる。それにより、図28に示される第9の例
によれば、測定対象である先行車両における光反射部以
外の車体部分から到来する不所望な反射光が先行車両ま
での距離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させ
ることができることになる。
【0186】図29は、本発明に係る距離測定装置の第
10の例を示す。この第10の例は、図28に示される
第9の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173
を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0187】光ビーム検出部173から得られる、適正
検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所
望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXは、
前置増幅部181に供給され、前置増幅部181により
増幅されて検出出力信号PSX’とされる。この検出出
力信号PSX’も、適正検出出力信号成分とそれより小
なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを含んで
いる。そして、前置増幅部181からの検出出力信号P
SX’は、レベル比較部177及び制御ユニット182
に供給される。
【0188】レベル比較部177には基準レベル設定部
183からの基準レベル信号SRL’も供給され、レベ
ル比較部177において、前置増幅部181から得られ
る検出出力信号PSX’のレベルが基準レベル信号SR
L’が有する基準レベルと比較される。そして、レベル
比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの基準
レベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号
PSXXが得られ、それが制御ユニット182に供給さ
れる。
【0189】制御ユニット182にあっては、不所望信
号検出部において前置増幅部181から供給される検出
出力信号PSX’についての所定時間内に到来する信号
数が検出され、その検出結果に基づいて、検出出力信号
PSX’における不所望検出出力信号成分の含有状況を
検出する。そして、制御ユニット182におけるレベル
制御部において、不所望信号検出部において得られる検
出結果に応じたレベル制御信号CLが形成される。レベ
ル制御部から得られるレベル制御信号CLは、基準レベ
ル設定部183に供給され、基準レベル設定部183に
おいて、レベル制御信号CLに応じた、基準レベル信号
SRL’が有する基準レベルに対するレベル制御が行わ
れる。斯かる基準レベル設定部183におけるレベル制
御は、例えば、制御ユニット182における不所望信号
検出部において得られる検出結果があらわす検出出力信
号PSX’における不所望検出出力信号成分の含有状況
が、含まれる不所望検出出力信号成分が多いものである
程、基準レベル信号SRL’が有する基準レベルを大に
するようにして、レベル比較部177から得られる比較
出力信号PSXXに含まれる不所望検出出力信号成分を
低減させる制御とされる。
【0190】このようにして、レベル比較部177から
不所望検出出力信号成分が低減されたものとして得られ
て制御ユニット182に供給される比較出力信号PSX
Xは、制御ユニット182における距離算出部に供給さ
れる。この距離算出部には、光ビーム検出部173から
得られる検出出力信号PSXが検出出力信号PT1及び
PT2に相当するものであるとき検出出力信号PG1及
びPG2が、また、光ビーム検出部173から得られる
検出出力信号PSXが検出出力信号PTA及びPTBに
相当するものであるとき検出出力信号PMA及びPMB
が供給される。
【0191】制御ユニット182における距離算出部
は、図28に示される制御ユニット178における距離
算出部と同様なものであり、この距離算出部において
も、レベル比較部177からの不所望検出出力信号成分
が低減された比較出力信号PSXXに基づいて、あるい
は、レベル比較部177からの不所望検出出力信号成分
が低減された比較出力信号PSXXと検出出力信号PG
1及びPG2もしくは検出出力信号PMA及びPMBと
に基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出
される。そして、制御ユニット182から、距離算出部
により算出された距離、即ち、測定されるべき距離をあ
らわす出力データDL,DLL,DLP,DLQもしく
はDLXが得られて、出力端子184に導出される。
【0192】このような図29に示される第10の例に
あっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制
御ユニット182及び基準レベル設定部183を含む部
分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そ
して、図29に示される第10の例においては、前置増
幅部181からの検出出力信号PSX’に基づいてレベ
ル比較部177から得られる、不所望検出出力信号成分
が低減された比較出力信号PSXXが、制御ユニット1
82における距離算出部による距離の算出に用いられ
る。それにより、図29に示される第10の例によれ
ば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車
体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距
離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させること
ができることになる。
【0193】図30は、本発明に係る距離測定装置の第
11の例を示す。この第11の例も、図28に示される
第9の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173
を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0194】光ビーム検出部173から得られる、適正
検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所
望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXは、
例えば、n段(nは2以上の正整数)とされる多段前置
増幅部185に供給され、多段前置増幅部185により
増幅される。そして、多段前置増幅部185からは、n
段の増幅段の各々における段間出力端及び最終出力端か
ら、n個の増幅された検出出力信号PSX'1, PSX'
2, ・・・・・, PSX'n が夫々導出される。これら
のn個の検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・
・, PSX'nは、検出出力信号PSX'1から検出出力信
号PSX'n に向かってレベルが次第に大となっていく
ものであり、また、夫々が適正検出出力信号成分とそれ
より小なるレベルを有した不所望検出出力信号成分とを
含んでいる。そして、多段前置増幅部185からのn個
の検出出力信号PSX'1,PSX'2,・・・・・, PS
X'nは、レベル比較部186及び制御ユニット187に
供給される。
【0195】レベル比較部186には、基準レベル設定
部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベ
ル比較部186において、多段前置増幅部185から得
られるn個の検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・
・・, PSX'nの夫々のレベルが、基準レベル信号SR
Lが有する基準レベルと比較される。そして、レベル比
較部186から、検出出力信号PSX'1のうちの基準レ
ベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有す
るものに応じた比較出力信号PSXX1 ,検出出力信号
PSX'2のうちの基準レベル信号SRLが有する基準レ
ベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号P
SXX2 ,・・・・・,検出出力信号PSX'nのうちの
基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベル
を有するものに応じた比較出力信号PSXXn が得ら
れ、斯かるn個の比較出力信号PSXX1 ,PSXX2
,・・・・・,PSXXn が制御ユニット187に供
給される。
【0196】制御ユニット187にあっては、不所望信
号検出部において多段前置増幅部185から供給される
n個の検出出力信号PSX'1, PSX'2, ・・・・・,
PSX'nの夫々についての所定時間内に到来する信号数
が検出され、その検出結果に基づいて、検出出力信号P
SX'1, PSX'2, ・・・・・, PSX'nの夫々におけ
る不所望検出出力信号成分の含有状況を検出する。そし
て、制御ユニット187に内蔵された出力信号選択部に
おいて、レベル比較部186から制御ユニット187に
供給されるn個の比較出力信号PSXX1 ,PSXX2
,・・・・・,PSXXn についての、不所望信号検
出部において得られる検出結果に応じた選択が行われ
る。
【0197】斯かる制御ユニット187に内蔵された出
力信号選択部における信号選択は、例えば、n個の比較
出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,PSX
Xnのうちの、不所望信号検出部において得られる検出
結果によりあらわされる不所望検出出力信号成分の含有
状況が、含まれる不所望検出出力信号成分が比較的少と
なるものであって、できるだけレベルが大であるものが
選択されるようにして行われる。従って、不所望信号検
出部において得られる検出結果があらわす不所望検出出
力信号成分の含有状況に応じて、多段前置増幅部185
から得られるn個の検出出力信号PSX'1, PSX'2,
・・・・・, PSX'nのうちの適正なレベルを有するも
のに基づいて得られる比較出力信号PSXX1 ,PSX
X2 ,・・・・・,PSXXn のうちの一つが選択され
ることになる。その結果、比較出力信号PSXX1 ,P
SXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの制御ユニッ
ト187に内蔵された出力信号選択部により選択された
ものは、レベル比較部186において不所望検出出力信
号成分の含有が効果的に抑制されて、それに含まれる不
所望検出出力信号成分が低減されたものとされる。
【0198】このようにして、比較出力信号PSXX1
,PSXX2 ,・・・・・,PSXXn のうちの制御
ユニット187に内蔵された出力信号選択部により選択
されたものは、不所望検出出力信号成分が低減されたも
のとして得られて、制御ユニット187に内蔵された距
離算出部に供給される。この距離算出部には、光ビーム
検出部173から得られる検出出力信号PSXが検出出
力信号PT1及びPT2に相当するものであるとき検出
出力信号PG1及びPG2が、また、光ビーム検出部1
73から得られる検出出力信号PSXが検出出力信号P
TA及びPTBに相当するものであるとき検出出力信号
PMA及びPMBが供給される。
【0199】制御ユニット182における距離算出部
は、図28に示される第9の例における制御ユニット1
78に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この
距離算出部においても、出力信号選択部により選択され
た比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・・・・,
PSXXn のうちの不所望検出出力信号成分が低減され
たものに基づいて、あるいは、出力信号選択部により選
択された、比較出力信号PSXX1 ,PSXX2 ,・・
・・・,PSXXn のうちの不所望検出出力信号成分が
低減されたものと検出出力信号PG1及びPG2もしく
は検出出力信号PMA及びPMBとに基づいて、測定対
象である先行車両までの距離が算出される。そして、制
御ユニット187から、距離算出部により算出された距
離、即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データD
L,DLL,DLP,DLQもしくはDLXが得られ
て、出力端子189に導出される。
【0200】このような図30に示される第11の例に
あっては、多段前置増幅部185,レベル比較部18
6,制御ユニット187及び基準レベル設定部179を
含む部分によって、検出出力信号制御部が形成されてい
る。そして、図30に示される第11の例においては、
多段前置増幅部185からの検出出力信号PSX'1, P
SX'2, ・・・・・, PSX'nに基づいてレベル比較部
186から得られる比較出力信号PSXX1 ,PSXX
2 ,・・・・・,PSXXn のうちの不所望検出出力信
号成分が低減されたものが、制御ユニット187におけ
る距離算出部による距離の算出に用いられる。それによ
り、図30に示される第11の例によれば、測定対象で
ある先行車両における光反射部以外の車体部分から到来
する不所望な反射光が先行車両までの距離の測定にもた
らす悪影響を、効果的に低減させることができることに
なる。
【0201】図31は、本発明に係る距離測定装置の第
12の例を示す。この第12の例も、図28に示される
第9の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173
を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0202】光ビーム検出部173から得られる、適正
検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所
望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSXは、
前置増幅部181に供給されて増幅され、前置増幅部1
81からは、増幅された検出出力信号PSX’が得られ
る。この前置増幅部181から得られる検出出力信号P
SX’も、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベ
ルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。
【0203】光ビーム検出部173から得られる検出出
力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分と不所望
検出出力信号成分の夫々のレベル、及び、前置増幅部1
81から得られる検出出力信号PSX’に含まれる適正
検出出力信号成分と不所望検出出力信号成分の夫々のレ
ベルは、測定対象である先行車両までの距離、即ち、測
定されるべき距離と所定の関係を有するものとなる。
【0204】前置増幅部181から得られる検出出力信
号PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルと
測定されるべき距離との関係は、例えば、図32におい
て縦軸に信号レベル:LSがとられ、横軸に測定される
べき距離:DBがとられてあらわされるグラフ上で、直
線LRによって示されるものとされ、また、前置増幅部
181から得られる検出出力信号PSX’に含まれる不
所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離と
の関係は、例えば、図32のグラフ上で、直線LBによ
って示されるものとされる。これらの直線LR及びLB
により示される関係からして、測定されるべき距離が或
る値であるとき、検出出力信号PSX’に含まれる適正
検出出力信号成分のレベルが検出出力信号PSX’に含
まれる不所望検出出力信号成分のレベルより大であるこ
とが分かる。そして、このような、前置増幅部181か
ら得られる検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出
力信号成分のレベルと測定されるべき距離との関係、及
び、前置増幅部181から得られる検出出力信号PS
X’に含まれる不所望検出出力信号成分のレベルと測定
されるべき距離との関係は、いずれも、光ビーム検出部
173の光電変換特性,前置増幅部181の増幅特性等
に応じて予め設定できるものとされる。
【0205】前置増幅部181から得られる検出出力信
号PSX’は、レベル比較部177及び制御ユニット1
90に供給される。レベル比較部177には、基準レベ
ル設定部179からの基準レベル信号SRLも供給さ
れ、レベル比較部177において、前置増幅部177か
ら得られる検出出力信号PSX’のレベルが、基準レベ
ル信号SRLが有する基準レベルと比較される。そし
て、レベル比較部177から、検出出力信号PSX’の
うちの基準レベル信号SRLが有する基準レベル以上の
レベルを有するものに応じた比較出力信号PSXXが得
られ、それが制御ユニット190に供給される。
【0206】制御ユニット190にあっては、レベル検
出部において前置増幅部181から供給される検出出力
信号PSX’のレベルが検出される。また、制御ユニッ
ト190にあっては、レベル比較部177からの比較出
力信号PSXXが距離算出部に供給される。この距離算
出部には、光ビーム検出部173から得られる検出出力
信号PSXが検出出力信号PT1及びPT2に相当する
ものであるとき検出出力信号PG1及びPG2が、ま
た、光ビーム検出部173から得られる検出出力信号P
SXが検出出力信号PTA及びPTBに相当するもので
あるとき検出出力信号PMA及びPMBが供給される。
【0207】制御ユニット190における距離算出部
は、図28に示される第9の例における制御ユニット1
78に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この
距離算出部においては、レベル比較部177からの比較
出力信号PSXXに基づいて、あるいは、レベル比較部
177からの比較出力信号PSXXと検出出力信号PG
1及びPG2もしくは検出出力信号PMA及びPMBと
に基づいて、測定対象である先行車両までの距離が算出
される。
【0208】そして、制御ユニット190においては、
レベル検出部において検出された検出出力信号PSX’
のレベルと距離算出部によって算出された距離との関係
が、例えば、図32にあらわされるグラフ上で直線LR
によって示される如くの、予め設定された検出出力信号
PSX’に含まれる適正検出出力信号成分のレベルと測
定されるべき距離との関係、及び、例えば、図32にあ
らわされるグラフ上で直線LBによって示される如く
の、予め設定された検出出力信号PSX’に含まれる不
所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき距離と
の関係と比較される。
【0209】その結果、レベル検出部において検出され
た検出出力信号PSX’のレベルと距離算出部によって
算出された距離との関係が、図32にあらわされるグラ
フ上で直線LRによって示される如くの、予め設定され
た検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信号成
分のレベルと測定されるべき距離との関係から遠く、図
32にあらわされるグラフ上で直線LBによって示され
る如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含ま
れる不所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべき
距離との関係に近い場合には、前置増幅部181から得
られる検出出力信号PSX’が、不所望検出出力信号成
分が支配的なものであることになるので、距離算出部に
よって算出された距離を、測定されるべき距離を適正に
示す有効な測定結果でないものとして扱う。このとき距
離算出部によって算出された距離は、前置増幅部181
からの不所望検出出力信号成分が支配的な検出出力信号
PSX’に基づいてレベル比較部177から得られる比
較出力信号PSXX、即ち、多くの不所望検出出力信号
成分を含んだ比較出力信号PSXXが用いられた算出に
よるものとなるからである。
【0210】それに対して、レベル検出部において検出
された検出出力信号PSX’のレベルと距離算出部によ
って算出された距離との関係が、図32にあらわされる
グラフ上で直線LRによって示される如くの、予め設定
された検出出力信号PSX’に含まれる適正検出出力信
号成分のレベルと測定されるべき距離との関係に近く、
図32にあらわされるグラフ上で直線LBによって示さ
れる如くの、予め設定された検出出力信号PSX’に含
まれる不所望検出出力信号成分のレベルと測定されるべ
き距離との関係から遠い場合には、前置増幅部181か
ら得られる検出出力信号PSX’が、適正検出出力信号
成分が支配的なものであることになるので、距離算出部
によって算出された距離を、測定されるべき距離を適正
に示す有効な測定結果として扱う。このとき距離算出部
によって算出された距離は、前置増幅部181からの適
正検出出力信号成分が支配的な検出出力信号PSX’に
基づいてレベル比較部177から得られる比較出力信号
PSXX、即ち、含まれる不所望検出出力信号成分は低
減された比較出力信号PSXXが用いられた算出による
ものとなるからである。
【0211】そして、制御ユニット190から、距離算
出部により算出された距離のうちの測定されるべき距離
を適正に示す有効な測定結果として扱われるものをあら
わす出力データDL,DLL,DLP,DLQもしくは
DLXが得られて、出力端子188に導出される。
【0212】このような図31に示される第12の例に
あっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制
御ユニット190及び基準レベル設定部179を含む部
分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そ
して、図31に示される第12の例においては、制御ユ
ニット190における距離算出部により、前置増幅部1
81からの検出出力信号PSX’に基づいてレベル比較
部177から得られる比較出力信号PSXXのうちの不
所望検出出力信号成分が低減されたものが用いられて算
出された距離のみが、測定されるべき距離を適正に示す
有効なものとされ、それ以外の算出された測定されるべ
き距離は有効でないものとされる。それにより、図31
に示される第12の例によれば、測定対象である先行車
両における光反射部以外の車体部分から到来する不所望
な反射光が先行車両までの距離の測定にもたらす悪影響
を、効果的に低減させることができることになる。
【0213】図33は、本発明に係る距離測定装置の第
13の例を示す。この第13の例も、図28に示される
第9の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173
を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0214】光ビーム検出部173からは、適正検出出
力信号成分と不所望検出出力信号成分とを含んだ検出出
力信号PSXが得られる。このように、光ビーム検出部
173から検出出力信号PSXが得られる際において、
測定対象である先行車両から光ビーム検出部173に到
来する反射光ビームを形成することになる光ビームが光
ビーム送出部から発せられる状態について考察する。
【0215】図34に示される如くに、光ビーム送出部
Poから、光ビームが、一定の角速度ωでの走査を行う
状態とされて送出されるもとで、測定対象である先行車
両における光反射部の光ビームの走査方向の寸法をW
x,光ビーム送出部Poから先行車両における光反射部
までの距離をDBx,先行車両における光反射部を走査
する光ビームの速度をVx,光ビームが先行車両におけ
る光反射部を通過するに要する時間をtxとする。
【0216】斯かる状況にあっては、速度Vxと距離D
Bxと角速度ωとの間に、 Vx = DBx・ω ・・・・・(13) という関係が成立し、また、速度Vxと寸法Wxと時間
txとの間には、 Vx = Wx/tx ・・・・・(14) という関係が成立する。
【0217】これら(13)及び(14)の関係から、 DBx・ω = Wx/tx となり、従って、 1/tx = DBx・ω/Wx ・・・・・(15) という関係が得られる。
【0218】この(15)の関係からして、光ビームが先行
車両における光反射部において反射して得られる反射光
ビームの信号周波数をfxとすると、 fx = 1/tx = DBx・ω/Wx ・・・・・(16) という関係が得られる。
【0219】光ビーム検出部173から得られる検出出
力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、光ビ
ーム送出部Poから発せられた光ビームが先行車両にお
ける光反射部において反射して得られる反射光ビームが
光ビーム検出部173において光電変換されて得られる
ものである。それゆえ、光ビーム検出部173から得ら
れる検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成
分は、上述の(16)の関係によりあらわされる信号周波数
fxを有することになる。上述の(16)の関係において、
角速度ωと寸法Wxとは一定であるので、信号周波数f
xは距離DBxに比例することになる。
【0220】従って、光ビーム検出部173から得られ
る検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分
は、測定対象である先行車両における光反射部までの距
離、即ち、測定すべき距離に比例して変化する信号周波
数を有することになる。一方、光ビーム検出部173に
到来する測定対象である先行車両における光反射部から
の反射光ビームは、光ビーム検出部173側に配された
光ビーム送出部から発せられた光ビームが先行車両にお
ける光反射部において反射して得られるものであるの
で、光ビーム検出部173における強度は、略測定すべ
き距離の4乗に反比例するものとされる。従って、光ビ
ーム検出部173から得られる検出出力信号PSXに含
まれる適正検出出力信号成分は、測定対象である先行車
両における光反射部までの距離、即ち、略測定すべき距
離の4乗に反比例して変化するレベルを有することにな
る。これよりして、光ビーム検出部173から得られる
検出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分
は、測定すべき距離が大である程高い信号周波数を有
し、且つ、測定すべき距離が大である程少なるレベルを
有することになる。
【0221】これに対して、光ビーム検出部173から
得られる検出出力信号PSXに含まれる不所望検出出力
信号成分は、測定すべき距離が大である程高い信号周波
数を有し、且つ、測定すべき距離が大である程少なるレ
ベルを有する状態にはなく、通常、全般的に比較的低い
信号周波数と比較的小なるレベルとを有したものとな
る。
【0222】このような図33に示される第13の例に
あっては、前置増幅部191,レベル比較部177,制
御ユニット192及び基準レベル設定部179を含む部
分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そ
して、図33に示される第13の例にあっては、光ビー
ム検出部173から得られる適正検出出力信号成分と不
所望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号PSX
が、特定の利得−周波数特性(特定f特性)を有した前
置増幅部191に供給されて増幅され、前置増幅部19
1から増幅された検出出力信号PSX’が得られる。前
置増幅部191が有する特定f特性は、例えば、図35
において縦軸に利得:Gがとられ、横軸に信号周波数:
fxがとられてあらわされるグラフ上で、曲線GAによ
ってあらわされる如くの、信号周波数が高くなる程利得
が増大する利得−周波数特性とされる。即ち、前置増幅
部191は、信号周波数が低い信号成分に対する増幅を
比較的小なる利得をもって行い、信号周波数が高い信号
成分に対する増幅を比較的大なる利得をもって行うもの
とされるのである。
【0223】従って、前置増幅部191に供給される検
出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、
測定すべき距離が大である程高い信号周波数を有し、且
つ、測定すべき距離が大である程少なるレベルを有する
ことになるので、測定すべき距離が比較的小(例えば3
0m以下)であるときには、比較的大なるレベルを有し
ていて前置増幅部191により比較的小なる利得をもっ
て増幅され、測定すべき距離が中程度(例えば30m〜
70m)であるときには、中程度のレベルを有していて
前置増幅部191により中程度の利得をもって増幅さ
れ、測定すべき距離が比較的大(例えば70m以上)で
あるときには、比較的小なるレベルを有していて比較的
大なる利得をもって増幅される。その結果、前置増幅部
191から得られる増幅された検出出力信号PSX’に
おける適正検出出力信号成分は、測定すべき距離が比較
的小の場合,中程度の場合及び比較的大の場合の夫々を
通じて、変化が抑制された比較的大なるレベルを有する
ものとされる。
【0224】それに対して、前置増幅部191に供給さ
れる検出出力信号PSXに含まれる不所望検出出力信号
成分は、全般的に比較的低い周波数と比較的小なるレベ
ルとを有することになるので、前置増幅部191から得
られる増幅された検出出力信号PSX’における不所望
検出出力信号成分は、は、測定すべき距離が比較的小の
場合,中程度の場合及び比較的大の場合の夫々を通じ
て、比較的小なるレベルを有するものとされる。
【0225】従って、前置増幅部191から得られる増
幅された検出出力信号PSX’は、適正検出出力信号成
分が支配的であって、含まれる不所望検出出力信号成分
が効果的に抑制されたものとされる。
【0226】前置増幅部191から得られる検出出力信
号PSX’は、レベル比較部177に供給される。レベ
ル比較部177には、基準レベル設定部179からの基
準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177に
おいて、前置増幅部191から得られる検出出力信号P
SX’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準
レベルと比較される。そして、レベル比較部177か
ら、検出出力信号PSX’のうちの基準レベル信号SR
Lが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じ
た比較出力信号PSXXが得られ、それが制御ユニット
192に供給される。
【0227】レベル比較部177から得られる比較出力
信号PSXXは、前置増幅部191からの、適正検出出
力信号成分が支配的であって、含まれる不所望検出出力
信号成分が効果的に抑制されたものとされる検出出力信
号PSX’に基づいて得られるので、含まれる不所望検
出出力信号成分が低減されたものとされる。
【0228】制御ユニット192にあっては、レベル比
較部177からの比較出力信号PSXXが距離算出部に
供給される。この距離算出部には、光ビーム検出部17
3から得られる検出出力信号PSXが検出出力信号PT
1及びPT2に相当するものであるとき検出出力信号P
G1及びPG2が、また、光ビーム検出部173から得
られる検出出力信号PSXが検出出力信号PTA及びP
TBに相当するものであるとき検出出力信号PMA及び
PMBが供給される。
【0229】制御ユニット192における距離算出部
は、図28に示される第9の例における制御ユニット1
78に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この
距離算出部においては、レベル比較部177からの比較
出力信号PSXXに基づいて、あるいは、レベル比較部
177からの比較出力信号PSXXと検出出力信号PG
1及びPG2もしくは検出出力信号PMA及びPMBと
に基づいて、測定対象である先行車両までの距離、即
ち、測定されるべき距離が算出される。そして、制御ユ
ニット192から、距離算出部により算出された距離、
即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データDL,
DLL,DLP,DLQもしくはDLXが得られて、出
力端子193に導出される。
【0230】このように、図33に示される第13の例
においては、前置増幅部191から得られる検出出力信
号PSX’に基づいてレベル比較部177により形成さ
れる、含まれる不所望検出出力信号成分が低減されたも
のとされる比較出力信号PSXXが、制御ユニット19
2における距離算出部による距離の算出に用いられる。
それにより、図33に示される第13の例によれば、測
定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分
から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測
定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができ
ることになる。
【0231】図36は、本発明に係る距離測定装置の第
14の例を示す。この第14の例も、図28に示される
第9の例におけるものと同様な、光ビーム検出部173
を内蔵した発光・受光部175を備えている。
【0232】発光・受光部175には、測定対象である
先行車両から光ビーム検出部173に到来する反射光ビ
ームを形成することになる光ビームを発する光ビーム送
出部195も内蔵されている。そして、光ビーム送出部
195は、それから送出する光ビームを、予め想定され
る最大測定距離DBMの点PPの近傍において焦点を結
ぶ収束ビームとする。このような光ビーム送出部195
から送出される束ビームとされる光ビームは、その焦点
位置の近傍に到達するまで、遠方に行く程ど収束断面積
が小とされて、光ビーム送出部195からの距離が比較
的小である位置においてはエネルギ密度が低く、光ビー
ム送出部195からの距離が比較的大である位置におい
てはエネルギ密度が高くなる。
【0233】そして、光ビーム送出部195から送出さ
れた光ビームが測定対象である先行車両において反射し
て形成される反射光ビームが光ビーム検出部173に到
来するが、この反射光ビームは、光ビーム送出部195
から先行車両までの距離が比較的小である場合には、光
ビーム送出部195から送出された光ビームがエネルギ
密度が低い状態で反射したものとされ、また、光ビーム
送出部195から光反射部までの距離が比較的大である
場合には、光ビーム送出部195から送出された光ビー
ムがエネルギ密度が高い状態で光反射部において反射し
たものとされる。従って、光ビーム検出部173に到来
する反射光ビームの強度は、光ビーム送出部195から
光反射部までの距離が比較的小である場合及び比較的大
である場合のいずれにおいても、両者間の差が小とされ
た比較的大なるものとされる。
【0234】そして、この反射光ビームには、先行車両
に設けられた光反射部からの反射光と先行車両に設けら
れた光反射部以外の車体部分からの反射光とが含まれる
が、先行車両に設けられた光反射部の光反射率に比して
先行車両に設けられた光反射部以外の車体部分の光反射
率は低いので、反射光ビームに含まれる光反射部からの
反射光が、光ビーム送出部195から光反射部までの距
離が比較的小である場合及び比較的大である場合のいず
れにおいても、両者間の差が小とされた比較的大なる強
度を有するものとなるのに対して、反射光ビームに含ま
れる光反射部以外の車体部分からの反射光は、光ビーム
送出部195から光反射部までの距離が比較的小である
場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、比較
的小なる強度を有するものとなる。
【0235】このようなもとで、光ビーム検出部173
から、適正検出出力信号成分と不所望検出出力信号成分
とを含んだ検出出力信号PSXが得られる。そして、検
出出力信号PSXに含まれる適正検出出力信号成分は、
反射光ビームに含まれる光反射部からの反射光が、光ビ
ーム送出部195から光反射部までの距離が比較的小で
ある場合及び比較的大である場合のいずれにおいても、
両者間の差が小とされた比較的大なる強度を有するもの
となることにより、測定対象である先行車両までの距
離、即ち、測定されるべき距離が比較的小である場合及
び比較的大である場合のいずれにおいても、両者間の差
が小とされた比較的大なるレベルを有するものとされ
る。それに対して、検出出力信号PSXに含まれる不所
望検出出力信号成分は、反射光ビームに含まれる光反射
部以外の車体部分からの反射光が、光ビーム送出部19
5から光反射部までの距離が比較的小である場合及び比
較的大である場合のいずれにおいても、比較的小なる強
度を有するものとなることにより、測定されるべき距離
が比較的小である場合及び比較的大である場合のいずれ
においても、比較的小なるレベルを有するものとされ
る。
【0236】従って、光ビーム検出部173から得られ
る検出出力信号PSXは、適正検出出力信号成分が支配
的であって、含まれる不所望検出出力信号成分が効果的
に抑制されたものとされることになる。
【0237】そして、光ビーム検出部173から得られ
る検出出力信号PSXは、前置増幅部181に供給され
て増幅され、前置増幅部181から増幅された検出出力
信号PSX’が得られる。そして、前置増幅部181か
ら得られる検出出力信号PSX’は、レベル比較部17
7に供給される。
【0238】レベル比較部177には、基準レベル設定
部179からの基準レベル信号SRLも供給され、レベ
ル比較部177において、前置増幅部181から得られ
る検出出力信号PSX’のレベルが、基準レベル信号S
RLが有する基準レベルと比較される。そして、レベル
比較部177から、検出出力信号PSX’のうちの基準
レベル信号SRLが有する基準レベル以上のレベルを有
するものに応じた比較出力信号PSXXが得られ、それ
が制御ユニット196に供給される。
【0239】レベル比較部177から得られる比較出力
信号PSXXは、光ビーム検出部173からの、適正検
出出力信号成分が支配的であって、含まれる不所望検出
出力信号成分が効果的に抑制されたものとされる検出出
力信号PSXに基づいて得られるので、含まれる不所望
検出出力信号成分が低減されたものとされる。
【0240】制御ユニット196にあっては、レベル比
較部177からの比較出力信号PSXXが距離算出部に
供給される。この距離算出部には、光ビーム検出部17
3から得られる検出出力信号PSXが検出出力信号PT
1及びPT2に相当するものであるとき検出出力信号P
G1及びPG2が、また、光ビーム検出部173から得
られる検出出力信号PSXが検出出力信号PTA及びP
TBに相当するものであるとき検出出力信号PMA及び
PMBが供給される。
【0241】制御ユニット196における距離算出部
は、図28に示される第9の例における制御ユニット1
78に内蔵された距離算出部と同様なものであり、この
距離算出部においては、レベル比較部177からの比較
出力信号PSXXに基づいて、あるいは、レベル比較部
177からの比較出力信号PSXXと検出出力信号PG
1及びPG2もしくは検出出力信号PMA及びPMBと
に基づいて、測定対象である先行車両までの距離、即
ち、測定されるべき距離が算出される。そして、制御ユ
ニット196から、距離算出部により算出された距離、
即ち、測定されるべき距離をあらわす出力データDL,
DLL,DLP,DLQもしくはDLXが得られて、出
力端子197に導出される。
【0242】このような図36に示される第14の例に
あっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制
御ユニット196及び基準レベル設定部179を含む部
分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そ
して、図36に示される第14の例においては、光ビー
ム検出部173からの、適正検出出力信号成分が支配的
であって、含まれる不所望検出出力信号成分が効果的に
抑制されたものとされる検出出力信号PSXに基づいて
得られる、含まれる不所望検出出力信号成分が低減され
たものとされる比較出力信号PSXXが、制御ユニット
196における距離算出部による距離の算出に用いられ
る。それにより、図36に示される第14の例によれ
ば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車
体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距
離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させること
ができることになる。
【0243】図37は、本発明に係る距離測定装置の第
15の例を示す。この第15の例は、図11に示される
第3の例における光検出部83に相当する光ビーム検出
部200を内蔵した発光・受光部201を備えている。
そして、光ビーム検出部200からは、図11に示され
る第3の例における光検出部83から得られるものと同
様な検出出力信号SLDが得られる。
【0244】光ビーム検出部200から得られる、適正
検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所
望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号SLDは、
前置増幅部181に供給されて増幅され、前置増幅部1
81からは、増幅された検出出力信号SLD’が得られ
る。この前置増幅部181から得られる検出出力信号S
LD’も、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベ
ルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。
【0245】前置増幅部181から得られる検出出力信
号SLD’は、レベル比較部177に供給される。レベ
ル比較部177には、基準レベル設定部179からの基
準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177に
おいて、前置増幅部181から得られる検出出力信号S
LD’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準
レベルと比較される。そして、レベル比較部177か
ら、検出出力信号SLD’のうちの基準レベル信号SR
Lが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じ
た比較出力信号SLDXが得られ、それが制御ユニット
202に供給される。
【0246】制御ユニット202にあっては、レベル比
較部177からの比較出力信号SLDXが距離算出部2
05に供給される。この距離算出部205は、図11に
示される第3の例における距離算出部100と同様なも
のであり、この距離算出部205においては、レベル比
較部177からの比較出力信号SLDXから、光ビーム
検出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれ
るは適正検出出力信号成分に基づくパルス信号PP1及
びPP2と、光ビーム検出部200から得られる検出出
力信号SLDに含まれるは不所望検出出力信号成分に基
づくパルス信号PPnとが抜き取られる。
【0247】パルス信号PP1及びPP2とパルス信号
PPnとは、例えば、図38に示される如く、混在状態
にあるものとされ、パルス信号PP1とパルス信号PP
2との間隔Toに比して、パルス信号PP1とパルス信
号PPnの間隔Tn1, Tn2,Tn3等は小となる。これ
は、パルス信号PP1及びPP2が、測定対象である先
行車両に設けられた光反射部に応じて得られ、パルス信
号PPnが、先行車両に設けられた光反射部以外の車体
部分に応じて得られることによる。
【0248】制御ユニット202に内蔵された距離算出
部205においては、図38に示される如くの、パルス
信号PP1とパルス信号PP2との間隔To、さらに
は、パルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1,
Tn2, Tn3等に基づいて、測定対象である先行車両まで
の距離が算出される。その際、適正な算出結果が得られ
るのは、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔
Toに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が
算出された場合だけである。
【0249】そして、制御ユニット202においては、
距離算出部205により測定対象である先行車両までの
距離が算出されると、算出された距離が、予め想定され
る最大測定距離以内であるか否かが判断される。その結
果、距離算出部205により算出された距離が、予め想
定される最大測定距離を越えている場合には、距離算出
部205による距離の算出がパルス信号PP1とパルス
信号PPnの間隔Tn1, Tn2, Tn3等に基づいてなされ
たことになるので、距離算出部205によって算出され
た距離を、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定
結果ではないものとして扱う。それに対して、距離算出
部205により算出された距離が、予め想定される最大
測定距離以内である場合には、距離算出部205による
距離の算出がパルス信号PP1とパルス信号PP2との
間隔Toに基づいてなされたことになるので、距離算出
部205によって算出された距離を、測定されるべき距
離を適正に示す有効な測定結果として扱う。
【0250】そして、制御ユニット202から、距離算
出部205により算出された距離のうちの測定されるべ
き距離を適正に示す有効な測定結果として扱われるもの
をあらわす出力データDLLが得られて、出力端子20
6に導出される。
【0251】このような図37に示される第15の例に
あっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制
御ユニット202及び基準レベル設定部179を含む部
分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そ
して、図37に示される第15の例においては、制御ユ
ニット202における距離算出部205により、光ビー
ム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含ま
れる適正検出出力信号成分に基づいて得られるパルスP
P1及びPP2が用いられて算出された距離のみが、測
定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果とされ、
それ以外の算出された距離は有効でないものとされる。
それにより、図37に示される第15の例によれば、測
定対象である先行車両における光反射部以外の車体部分
から到来する不所望な反射光が先行車両までの距離の測
定にもたらす悪影響を、効果的に低減させることができ
ることになる。
【0252】図39は、本発明に係る距離測定装置の第
16の例を示す。この第16の例は、図37に示される
第15の例におけるものと同様な光ビーム検出部200
を内蔵した発光・受光部201を備えている。そして、
光ビーム検出部200からは、図37に示される第15
の例における光ビーム検出部200から得られるものと
同様な検出出力信号SLDが得られる。
【0253】光ビーム検出部200から得られる、適正
検出出力信号成分とそれより小なるレベルを有した不所
望検出出力信号成分とを含んだ検出出力信号SLDは、
前置増幅部181に供給されて増幅され、前置増幅部1
81からは、増幅された検出出力信号SLD’が得られ
る。この前置増幅部181から得られる検出出力信号S
LD’も、適正検出出力信号成分とそれより小なるレベ
ルを有した不所望検出出力信号成分とを含んでいる。
【0254】前置増幅部181から得られる検出出力信
号SLD’は、レベル比較部177に供給される。レベ
ル比較部177には、基準レベル設定部179からの基
準レベル信号SRLも供給され、レベル比較部177に
おいて、前置増幅部181から得られる検出出力信号S
LD’のレベルが、基準レベル信号SRLが有する基準
レベルと比較される。そして、レベル比較部177か
ら、検出出力信号SLD’のうちの基準レベル信号SR
Lが有する基準レベル以上のレベルを有するものに応じ
た比較出力信号SLDXが得られ、それが制御ユニット
207に供給される。
【0255】制御ユニット207にあっては、レベル比
較部177からの比較出力信号SLDXが距離算出部2
05に供給されるとともに、パルス選択部208を通じ
て距離算出部209に供給される。距離算出部205
は、図11に示される第3の例における距離算出部10
0と同様なものであり、また、距離算出部209は、図
20に示される第4の例における距離算出部151と同
様なものである。
【0256】距離算出部205においては、レベル比較
部177からの比較出力信号SLDXから、光ビーム検
出部200から得られる検出出力信号SLDに含まれる
適正検出出力信号成分に基づくパルス信号PP1及びP
P2と、光ビーム検出部200から得られる検出出力信
号SLDに含まれる不所望検出出力信号成分に基づくパ
ルス信号PPnとが抜き取られる。また、距離算出部2
09においては、レベル比較部177からの比較出力信
号SLDXから、光ビーム検出部200から得られ、パ
ルス選択部208を通じて供給される検出出力信号SL
Dに含まれる適正検出出力信号成分に基づくパルス信号
PP1とパルス信号PP2とのうちの一方、及び、光ビ
ーム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含
まれる不所望検出出力信号成分に基づくパルス信号PP
nの一つ置きのものとが抜き取られる。
【0257】パルス信号PP1及びPP2とパルス信号
PPnとは、例えば、図38に示される如く、混在状態
にあるものとされ、パルス信号PP1とパルス信号PP
2との間隔Toに比して、パルス信号PP1とパルス信
号PPnの間隔Tn1, Tn2,Tn3等は小となる。これ
は、パルス信号PP1及びPP2が、測定対象である先
行車両に設けられた光反射部に応じて得られ、パルス信
号PPnが、先行車両に設けられた光反射部以外の車体
部分に応じて得られることによる。
【0258】制御ユニット207に内蔵された距離算出
部205においては、図38に示される如くの、パルス
信号PP1とパルス信号PP2との間隔To、さらに
は、パルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1,
Tn2, Tn3等に基づいて、測定対象である先行車両まで
の距離が算出される。その際、適正な算出結果が得られ
るのは、パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔
Toに基づいて、測定対象である先行車両までの距離が
算出された場合だけである。
【0259】一方、制御ユニット207に内蔵された距
離算出部209においては、パルス信号PP1とパルス
信号PP2とのうちの一方、さらには、パルス信号PP
nのうちの一つ置きのものに基づいて、測定対象である
先行車両までの距離が算出される。その際、適正な算出
結果が得られるのは、パルス信号PP1とパルス信号P
P2とのうちの一方に基づいて、測定対象である先行車
両までの距離が算出された場合だけである。そして、距
離算出部209によりパルス信号PP1とパルス信号P
P2とのうちの一方に基づいて算出された、適正な測定
対象である先行車両までの距離は、距離算出部205に
よりパルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔To
に基づいて算出された、適正な測定対象である先行車両
までの距離と略等しくなる。
【0260】そして、制御ユニット207においては、
距離算出部205及び距離算出部209の夫々により測
定対象である先行車両までの距離が算出されると、距離
算出部205により算出された距離と距離算出部209
により算出された距離とが略等しいか否かが判断され
る。その結果、距離算出部205により算出された距離
と距離算出部209により算出された距離とが略等しい
状態にない場合には、距離算出部205による距離の算
出がパルス信号PP1とパルス信号PPnの間隔Tn1,
Tn2, Tn3等に基づいてなされたことになるので、距離
算出部205によって算出された距離を、測定されるべ
き距離を適正に示す有効な測定結果ではないものとして
扱う。それに対して、距離算出部205により算出され
た距離と距離算出部209により算出された距離とが略
等しい場合には、距離算出部205による距離の算出が
パルス信号PP1とパルス信号PP2との間隔Toに基
づいてなされたことになるので、距離算出部205によ
って算出された距離を、測定されるべき距離を適正に示
す有効な測定結果として扱う。
【0261】そして、制御ユニット207から、距離算
出部205により算出された距離のうちの測定されるべ
き距離を適正に示す有効な測定結果として扱われるもの
をあらわす出力データDLLが得られて、出力端子21
0に導出される。
【0262】このような図39に示される第16の例に
あっては、前置増幅部181,レベル比較部177,制
御ユニット207及び基準レベル設定部179を含む部
分によって、検出出力信号制御部が形成されている。そ
して、図39に示される第16の例においても、制御ユ
ニット207における距離算出部205により、光ビー
ム検出部200から得られる検出出力信号SLDに含ま
れる適正検出出力信号成分に基づいて得られるパルス信
号PP1及びPP2が用いられて算出された距離のみ
が、測定されるべき距離を適正に示す有効な測定結果と
され、それ以外の算出された距離は有効でないものとさ
れる。それにより、図39に示される第16の例によれ
ば、測定対象である先行車両における光反射部以外の車
体部分から到来する不所望な反射光が先行車両までの距
離の測定にもたらす悪影響を、効果的に低減させること
ができることになる。
【0263】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る距離測定装置についての、一対の互いに平行な光ビ
ームが送出されて用いられる第1の態様における第1及
び第2の光ビーム送出部の各々、さらには、一本の光ビ
ームが送出されて用いられる第2及び第3の態様の夫々
における光ビーム送出部は、短時間ずつ繰り返して作動
せしめられる高価なレーザダイオード素子が用いられて
構成されることを要さず、連続的な発光動作を行う通常
の発光ダイオード素子、あるいは、立上り応答速度が遅
い安価なレーザダイオード素子が用いられて形成される
光ビームを扱うものとして構成され、また、連続的な発
光動作を行う通常の発光ダイオード素子、あるいは、立
上り応答速度が遅いレーザダイオード素子の動作制御を
行う回路、さらには、光ビーム検出部からの検出出力信
号を扱う回路も、比較的簡単なものとされる。
【0264】従って、本発明に係る距離測定装置は、例
えば、車両に搭載されて用いられ、前方車間距離の測定
を行うものとされるにあたり、高価なレーザダイオード
素子、さらには、それに付随する複雑な駆動回路及び信
号処理回路、あるいは、高価な固体撮像素子、さらに
は、それに付随する複雑な駆動回路及び信号処理回路等
を要さない構成をとることができ、それゆえ、価格が比
較的安価とされることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る距離測定装置の第1の例を示すブ
ロック構成図である。
【図2】図1に示される第1の例における発光・受光部
の具体構成の一例を示す概略構成図である。
【図3】図2に示される発光・受光部の具体構成の一例
の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図4】図1に示される第1の例の動作説明に供される
概念図である。
【図5】図1に示される第1の例の動作説明に供される
概念図である。
【図6】図1に示される第1の例における発光・受光部
の具体構成の他の例を示す概略構成図である。
【図7】図1に示される第1の例における発光・受光部
の具体構成のさらに他の例を示す概略構成図である。
【図8】本発明に係る距離測定装置の第2の例を示すブ
ロック構成図である。
【図9】図8に示される第2の例における発光・受光部
の具体構成の一例を示す概略構成図である。
【図10】図9に示される発光・受光部の具体構成の一
例の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図11】本発明に係る距離測定装置の第3の例を示す
ブロック構成図である。
【図12】図11に示される第3の例における発光・受
光部の具体構成の一例を示す概略構成図である。
【図13】図12に示される発光・受光部の具体構成の
一例の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図14】図11に示される第1の例の動作説明に供さ
れる概念図である。
【図15】図11に示される第3の例における発光・受
光部の具体構成の他の例を示す概略構成図である。
【図16】図11に示される第3の例における発光・受
光部の具体構成のさらに他の例を示す概略構成図であ
る。
【図17】図16に示される発光・受光部の具体構成例
における回転ミラーの一例を示す概略構成図である。
【図18】図16に示される発光・受光部の具体構成例
における二面回転ミラーの他の例を示す概略構成図であ
る。
【図19】図11に示される第3の例における発光・受
光部の具体構成の別の例を示す概略構成図である。
【図20】本発明に係る距離測定装置の第4の例を示す
ブロック構成図である。
【図21】図20に示される第4の例における発光・受
光部の具体構成の一例を示す概略構成図である。
【図22】図20に示される第4の例の動作説明に供さ
れる概念図である。
【図23】図20に示される発光・受光部の具体構成の
一例の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図24】本発明に係る距離測定装置の第5の例を示す
ブロック構成図である。
【図25】図24に示される第5の例の動作説明に供さ
れる概念図である。
【図26】図25に示される第5の例における発光・受
光部の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図27】本発明に係る距離測定装置の第6の例を示す
ブロック構成図である。
【図28】本発明に係る距離測定装置の第9の例を示す
ブロック構成図である。
【図29】本発明に係る距離測定装置の第10の例を示
すブロック構成図である。
【図30】本発明に係る距離測定装置の第11の例を示
すブロック構成図である。
【図31】本発明に係る距離測定装置の第12の例を示
すブロック構成図である。
【図32】図31に示される第12の例の動作説明に供
されるグラフである。
【図33】本発明に係る距離測定装置の第13の例を示
すブロック構成図である。
【図34】図33に示される第13の例の動作説明に供
される概念図である。
【図35】図33に示される第13の例の動作説明に供
されるグラフである。
【図36】本発明に係る距離測定装置の第14の例を示
すブロック構成図である。
【図37】本発明に係る距離測定装置の第15の例を示
すブロック構成図である。
【図38】図37に示される第15の例の動作説明に供
されるタイムチャートである。
【図39】本発明に係る距離測定装置の第16の例を示
すブロック構成図である。
【符号の説明】
11,12,51,52,81,82,141,195
光ビーム送出部 11M,12M,51M,52M,81M,82M,1
11,112,121,122,131 平面ミラー 13,53,83,142,173,200 光ビー
ム検出部 15,55,85,143,175,201 発光・
受光部 17,58A,58B,113 多面回転ミラー 21,62A,62B,91,94,117,120,
127,136,148光ビーム形成部 22,63,95,149 集光光学系 25,26,44,45 ミラー 27,28 オプティカル・ファイバ 30,70,100,151,161,205,209
距離算出部 31,33,71,101,152,162 増幅部 32,36,74,102,153 パルス抜取部 34,37,75,103,154,163 波形整
形部 35,105,156,165 カウンタ部 40,77,106,157,166 演算処理部 56,57 ミラー回転角検出部 72,73 エンコーダ 87 両面回転ミラー 104 F.F. 108 ミラー回転駆動部 123 二面回転ミラー 132 ハーフミラー 133,145 回転平面ミラー 155,164 微分部 176 可変利得前置増幅部 177,186 レベル比較部 178,182,187,190,192,196,2
02,207 制御ユニット 179,183 基準レベル設定部 181,191 前置増幅部 185 多段前置増幅部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 邦彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の光ビーム及び第2の光ビームを第1
    の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を夫々走査する
    ものとして送出し、上記第1及び第2の光ビームの送出
    方向を上記第1の走査角度範囲と上記第2の走査角度範
    囲とが部分的に重なり合うことになるものとなす第1及
    び第2の光ビーム送出部と、 上記第1の光ビームが測定対象において反射して該測定
    対象から得られる第1の反射光ビーム、及び、上記第2
    の光ビームが上記測定対象において反射して該測定対象
    から得られる第2の反射光ビームを検出する光ビーム検
    出部と、 該光ビーム検出部から得られる上記第1の反射光ビーム
    についての検出出力信号及び上記第2の反射光ビームに
    ついての検出出力信号、及び、上記第1の光ビーム送出
    部に関しての実質的光ビーム走査中心及び上記第2の光
    ビーム送出部に関しての実質的光ビーム走査中心につい
    ての相互間距離に基づいて、上記第1の光ビーム送出部
    についての実質的光ビーム走査中心と上記第2の光ビー
    ム送出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線
    分から上記測定対象までの距離を算出する距離算出部
    と、を備えて構成される距離測定装置。
  2. 【請求項2】第1の光ビーム及び第2の光ビームを第1
    の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を夫々走査する
    ものとして送出し、上記第1及び第2の光ビームの送出
    方向を上記第1の走査角度範囲と上記第2の走査角度範
    囲とが部分的に重なり合うことになるものとなす第1及
    び第2の光ビーム送出部と、 上記第1の光ビームが測定対象において反射して該測定
    対象から得られる第1の反射光ビーム、及び、上記第2
    の光ビームが上記測定対象において反射して該測定対象
    から得られる第2の反射光ビームを検出する光ビーム検
    出部と、 該光ビーム検出部により上記第1の反射光ビームについ
    ての検出出力信号が得られたときにおける上記第1の光
    ビームの上記第1の走査角度範囲内における基準送出方
    向に対する走査角度を、第1の検出走査角度として求め
    るとともに、上記光ビーム検出部により上記第2の反射
    光ビームについての検出出力信号が得られたときにおけ
    る上記第2の光ビームの上記第2の走査角度範囲内にお
    ける基準送出方向に対する走査角度を、第2の検出走査
    角度として求め、求められた第1及び第2の検出走査角
    度、及び、上記第1の光ビーム送出部についての実質的
    光ビーム走査中心及び上記第2の光ビーム送出部につい
    ての実質的光ビーム走査中心に関する相互間距離に基づ
    いて、上記第1の光ビーム送出部についての実質的光ビ
    ーム走査中心と上記第2の光ビーム送出部についての実
    質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から上記測定対象ま
    での距離を算出する距離算出部と、を備えて構成される
    距離測定装置。
  3. 【請求項3】第1及び第2の光ビーム送出部が、夫々光
    ビーム発生部からの光ビームが移動走査状態をもって入
    射する第1及び第2のミラーを含んで構成されることを
    特徴とする請求項2記載の距離測定装置。
  4. 【請求項4】光ビーム発生部からの光ビームを第1及び
    第2のミラーの夫々に、該第1及び第2のミラーを順次
    移動走査する状態をもって入射させる、上記第1及び第
    2のミラーに対して共通の多面回転ミラーが設けられる
    ことを特徴とする請求項3記載の距離測定装置。
  5. 【請求項5】多面回転ミラーにより反射されて第1のミ
    ラーに入射する光ビーム発生部からの光ビームを平行光
    ビーム化する光学系が設けられることを特徴とする請求
    項4記載の距離測定装置。
  6. 【請求項6】第1の走査角度範囲において第1の光ビー
    ムが基準送出方向に送出されるとき、該第1の光ビーム
    を検知する第1の基準方向検知部と、第2の走査角度範
    囲において第2の光ビームが基準送出方向に送出される
    とき、該第2の光ビームを検知する第2の基準方向検知
    部とが設けられ、上記第1の基準方向検知部により検知
    された上記第1の光ビーム、及び、上記第2の基準方向
    検知部により検知された上記第2の光ビームが、光ビー
    ム検出部に導かれて該光ビーム検出部により検出される
    ことを特徴とする請求項2記載の距離測定装置。
  7. 【請求項7】距離算出部が、光ビーム検出部により第1
    の基準方向検知部によって検知された第1の光ビームが
    検出されたときから上記光ビーム検出部により第1の反
    射光ビームが検出されたときまでの時間に基づいて第1
    の検出走査角度を求めるとともに、上記光ビーム検出部
    により第2の基準方向検知部によって検知された第2の
    光ビームが検出されたときから上記光ビーム検出部によ
    り第2の反射光ビームが検出されたときまでの時間に基
    づいて第2の検出走査角度を求めることを特徴とする請
    求項6記載の距離測定装置。
  8. 【請求項8】距離算出部が、光ビーム検出部により第1
    の基準方向検知部によって検知された第1の光ビームが
    検出されたとき該光ビーム検出部から得られる第1の基
    準パルス出力が供給されるとともに、上記光ビーム検出
    部により第1の反射光ビームが検出されたとき該光ビー
    ム検出部から得られる第1の測定対象パルス出力が供給
    されて、上記第1の基準パルス出力の供給時から上記第
    1の測定対象パルス出力の供給時までの時間をあらわす
    第1の計数値、及び、上記光ビーム検出部により第2の
    基準方向検知部によって検知された第2の光ビームが検
    出されたとき該光ビーム検出部から得られる第2の基準
    パルス出力が供給されるとともに、上記光ビーム検出部
    により第2の反射光ビームが検出されたとき該光ビーム
    検出部から得られる第2の測定対象パルス出力が供給さ
    れて、上記第2の基準パルス出力の供給時から上記第2
    の測定対象パルス出力の供給時までの時間をあらわす第
    2の計数値が得られるカウンタ部と、該カウンタ部から
    得られる上記第1の計数値及び上記第2の計数値と、第
    1の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心
    及び第2の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走
    査中心に関する相互間距離とに基づいて、上記第1の光
    ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中心と上記
    第2の光ビーム送出部についての実質的光ビーム走査中
    心とを結ぶ線分から測定対象までの距離についての演算
    を行う演算処理部とを含んで構成されることを特徴とす
    る請求項7記載の距離測定装置。
  9. 【請求項9】第1及び第2の光ビーム送出部が、夫々光
    ビーム発生部からの光ビームが移動走査状態をもって入
    射する第1及び第2のミラーを含んで構成され、第1の
    基準方向検知部が上記第1のミラーの前方に配されると
    ともに第2の基準方向検知部が上記第2のミラーの前方
    に配されることを特徴とする請求項6記載の距離測定装
    置。
  10. 【請求項10】第1及び第2の光ビーム送出部が、夫々
    光ビーム発生部からの光ビームが移動走査状態をもって
    入射する第1及び第2のミラーを含んで構成され、第1
    の基準方向検知部が上記第1のミラーにおける端部に設
    けられるとともに第2の基準方向検知部が上記第2のミ
    ラーの端部に設けられることを特徴とする請求項6記載
    の距離測定装置。
  11. 【請求項11】光ビーム発生部が第1及び第2の個別光
    ビーム発生部を含んで構成され、上記第1の個別光ビー
    ム発生部からの光ビームを第1のミラーに、該第1のミ
    ラーを移動走査する状態をもって入射させる第1の多面
    回転ミラーと、上記第2の個別光ビーム発生部からの光
    ビームを第2のミラーに、該第2のミラーを移動走査す
    る状態をもって入射させる第2の多面回転ミラーとが設
    けられることを特徴とする請求項3記載の距離測定装
    置。
  12. 【請求項12】第1の走査角度範囲において第1の光ビ
    ームが基準送出方向に送出されるときにおける第1の多
    面回転ミラーについての基準回転角度位置、及び、上記
    第1の多面回転ミラーの回転に応じて変化する瞬時回転
    角度位置を検出する第1の回転角度位置検出部と、第2
    の走査角度範囲において第2の光ビームが基準送出方向
    に送出されるときにおける第2の多面回転ミラーについ
    ての基準回転角度位置、及び、上記第2の多面回転ミラ
    ーの回転に応じて変化する瞬時回転角度位置を検出する
    第2の回転角度位置検出部とが設けられ、距離算出部
    が、上記第1の回転角度位置検出部により検出された基
    準回転角度位置及び光ビーム検出部により第1の反射光
    ビームが検出されたときにおいて上記第1の回転角度位
    置検出部により検出される瞬時回転角度位置に基づいて
    第1の検出走査角度を求めるとともに、上記第2の回転
    角度位置検出部により検出された基準回転角度位置及び
    光ビーム検出部により第2の反射光ビームが検出された
    ときにおいて上記第2の回転角度位置検出部により検出
    される瞬時回転角度位置に基づいて第2の検出走査角度
    を求めることを特徴とする請求項11記載の距離測定装
    置。
  13. 【請求項13】第1の光ビーム及び第2の光ビームを、
    第1の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を夫々同一
    走査方向をもって同時に回転走査するものとして送出
    し、上記第1及び第2の光ビームの送出方向を上記第1
    の走査角度範囲と上記第2の走査角度範囲とが部分的に
    重なり合うことになるものとなす第1及び第2の光ビー
    ム送出部と、 上記第1の光ビームが測定対象において反射して該測定
    対象から得られる第1の反射光ビーム、及び、上記第2
    の光ビームが上記測定対象において反射して該測定対象
    から得られる第2の反射光ビームを検出する光ビーム検
    出部と、 該光ビーム検出部により上記第1の反射光ビームについ
    ての検出出力信号が得られたときから上記光ビーム検出
    部により上記第2の反射光ビームについての検出出力信
    号が得られたときまでの検出間隔時間を求め、求められ
    た検出間隔時間,上記第1及び第2の光ビーム送出部に
    よる上記第1及び第2の光ビームの回転走査角速度もし
    くは回転走査周波数、及び、上記第1の光ビーム送出部
    についての実質的光ビーム走査中心及び上記第2の光ビ
    ーム送出部についての実質的光ビーム走査中心に関する
    相互間距離に基づいて、上記第1の光ビーム送出部につ
    いての実質的光ビーム走査中心と上記第2の光ビーム送
    出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分か
    ら上記測定対象までの距離を算出する距離算出部と、を
    備えて構成される距離測定装置。
  14. 【請求項14】第1の光ビーム及び第2の光ビームを、
    第1の走査角度範囲及び第2の走査角度範囲を夫々同一
    走査方向をもって同時に回転走査するものとして送出
    し、上記第1及び第2の光ビームの送出方向を上記第1
    の走査角度範囲と上記第2の走査角度範囲とが部分的に
    重なり合うことになるものとなす第1及び第2の光ビー
    ム送出部と、 上記第1の光ビームが測定対象において反射して該測定
    対象から得られる第1の反射光ビーム、及び、上記第2
    の光ビームが上記測定対象において反射して該測定対象
    から得られる第2の反射光ビームを検出する光ビーム検
    出部と、 上記第1及び第2の光ビーム送出部による上記第1及び
    第2の光ビームの回転走査角速度もしくは回転走査周波
    数を検出する回転走査状態検出部と、 上記光ビーム検出部により上記第1の反射光ビームにつ
    いての検出出力信号が得られたときから上記光ビーム検
    出部により上記第2の反射光ビームについての検出出力
    信号が得られたときまでの検出間隔時間を求め、該検出
    間隔時間を予め設定された基準間隔時間に一致させるべ
    く上記第1及び第2の光ビーム送出部による上記第1及
    び第2の光ビームの回転走査状態を変化させるための制
    御を行い、上記検出間隔時間が上記基準間隔時間に一致
    したとき、上記回転走査状態検出部により検出される回
    転走査角速度もしくは回転走査周波数,上記基準間隔時
    間、及び、上記第1の光ビーム送出部に関しての実質的
    光ビーム走査中心及び上記第2の光ビーム送出部に関し
    ての実質的光ビーム走査中心についての相互間距離に基
    づいて、上記第1の光ビーム送出部についての実質的光
    ビーム走査中心と上記第2の光ビーム送出部についての
    実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分から上記測定対象
    までの距離を算出する距離算出部と、を備えて構成され
    る距離測定装置。
  15. 【請求項15】第1及び第2の光ビーム送出部が、第1
    の光ビーム及び第2の光ビームを相互に平行な一対の平
    行ビームとして送出することを特徴とする請求項13ま
    たは14記載の距離測定装置。
  16. 【請求項16】第1及び第2の光ビーム送出部が、第1
    及び第2の光ビーム発生部から夫々発せられる第1の光
    ビーム及び第2の光ビームの各々を回転走査状態となす
    共通回転光学系と、該共通回転光学系からの上記第1の
    光ビーム及び第2の光ビームが夫々回転走査状態をもっ
    て入射する第1及び第2のミラーとを含んで構成される
    ことを特徴とする請求項15記載の距離測定装置。
  17. 【請求項17】共通回転光学系が、第1の光ビーム及び
    第2の光ビームを夫々反射する第1及び第2の反射面を
    有した両面回転ミラーを含んで構成されることを特徴と
    する請求項16記載の距離測定装置。
  18. 【請求項18】共通回転光学系が、第1の光ビーム及び
    第2の光ビームを反射する多面回転ミラーを含んで構成
    されることを特徴とする請求項16記載の距離測定装
    置。
  19. 【請求項19】第1及び第2の光ビーム送出部が、光ビ
    ーム発生部から発せられる光ビームを第1の光ビーム及
    び第2の光ビームに分割するとともに、該第1及び第2
    の光ビームの各々を回転走査状態となす複数面回転ミラ
    ーと、該複数面回転ミラーからの上記第1の光ビーム及
    び第2の光ビームが夫々回転走査状態をもって入射する
    第1及び第2のミラーとを含んで構成されることを特徴
    とする請求項15記載の距離測定装置。
  20. 【請求項20】第1及び第2の光ビーム送出部が、光ビ
    ーム発生部から発せられる光ビームを回転走査状態とな
    す回転ミラーと、該回転ミラーからの光ビームが入射し
    て回転走査状態とされた第1及び第2の光ビームが得ら
    れる固定光学系とを含んで構成されることを特徴とする
    請求項15記載の距離測定装置。
  21. 【請求項21】固定光学系が、回転ミラーからの光ビー
    ムが入射して回転走査状態とされた第2の光ビームが得
    られるハーフミラーと、該ハーフミラーを透過した上記
    回転ミラーからの光ビームが入射して回転走査状態とさ
    れた第1の光ビームが得られる固定ミラーとを含んで構
    成されることを特徴とする請求項20記載の距離測定装
    置。
  22. 【請求項22】固定光学系が、回転ミラーからの光ビー
    ムが入射して回転走査状態とされた第1及び第2の光ビ
    ームが分離されて得られる光分割プリズムを含んで構成
    されることを特徴とする請求項20記載の距離測定装
    置。
  23. 【請求項23】光ビーム検出部が、第1の反射光ビーム
    及び第2の反射光ビームに対して共通に設けられた1個
    の受光素子により構成されることを特徴とする請求項
    1,2,13または14に記載の距離測定装置。
  24. 【請求項24】光ビーム検出部から得られる第1及び第
    2の反射光ビームについての検出出力信号における、上
    記第1及び第2の反射光ビームに含まれる測定対象にお
    ける所定の光反射部以外の部分において反射して得られ
    た不所望な反射光に基づく不所望検出出力信号成分の含
    有状況についての検出を行うとともに、該検出の結果に
    基づいて上記検出出力信号もしくは該検出出力信号に基
    づく信号に含まれる不所望検出出力成分を低減させ、該
    不所望検出出力成分が低減された検出出力信号もしくは
    該検出出力信号に基づく信号を、距離算出部による距離
    の算出に用いる検出出力信号制御部を備えることを特徴
    とする請求項1,2,13または14に記載の距離測定
    装置。
  25. 【請求項25】検出出力信号制御部が、光ビーム検出部
    から得られる第1及び第2の反射光ビームについての検
    出出力信号を増幅する可変利得前置増幅部,該可変利得
    前置増幅部から得られる検出出力信号における不所望検
    出出力信号成分の含有状況についての検出を行う不所望
    信号検出部,該不所望信号検出部による検出の結果に基
    づいて上記可変利得前置増幅部における利得を制御する
    利得制御部、及び、上記可変利得前置増幅部から得られ
    る検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づく信号が
    距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴と
    する請求項24記載の距離測定装置。
  26. 【請求項26】検出出力信号制御部が、光ビーム検出部
    から得られる第1及び第2の反射光ビームについての検
    出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出
    力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するも
    のに応じた比較出力信号を得るレベル比較部,上記光ビ
    ーム検出部から得られる第1及び第2の反射光ビームに
    ついての検出出力信号における不所望検出出力信号成分
    の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該
    不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記基準
    レベルを制御するレベル制御部、及び、上記レベル比較
    部から得られる比較出力信号が距離の算出に用いられる
    距離算出部を含むことを特徴とする請求項24記載の距
    離測定装置。
  27. 【請求項27】検出出力信号制御部が、光ビーム検出部
    から得られる第1及び第2の反射光ビームについての検
    出出力信号を増幅する多段前置増幅部,該多段前置増幅
    部から得られる検出出力信号における不所望検出出力信
    号成分の含有状況についての検出を行う不所望信号検出
    部,該不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上
    記多段前置増幅部から得られる検出出力信号に含まれる
    上記多段前置増幅部における全増幅段から夫々得られる
    多段増幅出力信号もしくは該多段増幅出力信号に夫々基
    づく複数の信号についての選択を行う出力信号選択部、
    及び、該出力信号選択部によって選択された多段増幅出
    力信号もしくは該多段増幅出力信号に基づく信号が距離
    の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴とする
    請求項24記載の距離測定装置。
  28. 【請求項28】不所望信号検出部が、検出出力信号につ
    いての所定時間内に到来する信号数によって上記検出出
    力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況につ
    いての検出を行うことを特徴とする請求項25,26ま
    たは27記載の距離測定装置。
  29. 【請求項29】光ビーム検出部から得られる第1及び第
    2の反射光ビームについての検出出力信号のレベルを検
    出するとともに、検出されたレベルと距離算出部により
    算出された距離とが予め設定された関係を満たすとき、
    上記距離算出部により算出された距離を有効な測定結果
    として扱うことを特徴とする請求項1,2,13または
    14に記載の距離測定装置。
  30. 【請求項30】入力信号のレベルを該入力信号の周波数
    が高い程大となすレベル制御を行うものとされ、光ビー
    ム検出部から得られる第1及び第2の反射光ビームにつ
    いての検出出力信号が入力信号として供給されるレベル
    制御部と、該レベル制御部から得られるレベル制御がな
    された検出出力信号のレベルを基準レベルと比較し、上
    記検出出力信号のうちの上記基準レベル以上のレベルを
    有するものに応じた比較出力信号を得るレベル比較部と
    を含み、上記レベル比較部から得られる比較出力信号を
    距離算出部による距離の算出に用いる検出出力信号制御
    部を備えることを特徴とする請求項1,2,13または
    14に記載の距離測定装置。
  31. 【請求項31】第1及び第2の光ビーム送出部が第1及
    び第2の光ビームを収束ビームとして送出するものとさ
    れ、光ビーム検出部から得られる上記第1及び第2の反
    射光ビームについての検出出力信号のレベルを基準レベ
    ルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レベル
    以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を得る
    レベル比較部を含み、上記レベル比較部から得られる比
    較出力信号を距離算出部による距離の算出に用いる検出
    出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項1,
    2,13または14に記載の距離測定装置。
  32. 【請求項32】第1及び第2の光ビーム送出部が第1及
    び第2の光ビームを予め想定される最大検出距離の近傍
    において焦点を結ぶ収束ビームとして送出するものとさ
    れることを特徴とする請求項31記載の距離測定装置。
  33. 【請求項33】距離算出部により算出された距離が予め
    想定される最大検出距離未満か否かを判別し、上記距離
    算出部により算出された距離が予め想定される最大検出
    距離未満であるとき、上記距離算出部により算出された
    距離を有効な測定結果として扱うことを特徴とする請求
    項1,2,13または14に記載の距離測定装置。
  34. 【請求項34】光ビーム検出部から得られる第1及び第
    2の反射光ビームの両者を用いて第1の光ビーム送出部
    についての実質的光ビーム走査中心と第2の光ビーム送
    出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線分か
    ら測定対象までの距離を算出する距離算出部に加えて、
    上記光ビーム検出部から得られる第1及び第2の反射光
    ビームのうちの一方を用いて上記第1の光ビーム送出部
    についての実質的光ビーム走査中心と上記第2の光ビー
    ム送出部についての実質的光ビーム走査中心とを結ぶ線
    分から上記測定対象までの距離を算出する付加距離算出
    部を含み、上記距離算出部により算出された距離と上記
    付加距離算出部により算出された距離とが略等しいと
    き、上記距離算出部により算出された距離を有効な測定
    結果として扱うことを特徴とする請求項1,2,13ま
    たは14に記載の距離測定装置。
  35. 【請求項35】光ビームを所定の走査角度範囲を走査す
    るものとして送出する光ビーム送出部と、 上記光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査し
    て該光反射部において反射することにより上記光反射部
    から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部
    と、 該光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについ
    ての検出出力信号、及び、上記測定対象に備えられた光
    反射部の上記光ビームの走査方向に沿う方向の寸法もし
    くは上記測定対象に備えられた複数の光反射部について
    の上記光ビームの走査方向に沿う方向の相互間隔に基づ
    いて、上記光ビーム送出部についての実質的光ビーム走
    査中心から上記測定対象に備えられた光反射部までの距
    離を算出する距離算出部と、を備えて構成される距離測
    定装置。
  36. 【請求項36】光ビームを所定の走査角度範囲を回転走
    査するものとして送出する光ビーム送出部と、 上記光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査し
    て該光反射部において反射することにより上記光反射部
    から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部
    と、 上記光ビーム送出部による上記光ビームの回転走査角速
    度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出
    部と、 上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームにつ
    いての検出出力信号に基づいて、上記光ビームによる上
    記測定対象に備えられた光反射部もしくは上記測定対象
    に備えられた複数の光反射部についての相互間隔に対す
    る走査時間を求め、該走査時間を予め設定された基準走
    査時間に一致させるべく上記光ビーム送出部における上
    記光ビームの回転走査状態を変化させるための制御を行
    い、上記走査時間が上記基準走査時間に一致したとき、
    上記回転走査状態検出部により検出される回転走査角速
    度もしくは回転走査周波数,上記基準走査時間、及び、
    上記測定対象に備えられた光反射部の上記光ビームの走
    査方向に沿う方向の寸法もしくは上記測定対象に備えら
    れた複数の光反射部についての上記光ビームの走査方向
    に沿う方向の相互間隔に基づいて、上記光ビーム送出部
    についての実質的光ビーム走査中心から上記測定対象に
    備えられた光反射部までの距離を算出する距離算出部
    と、を備えて構成される距離測定装置。
  37. 【請求項37】光ビームを所定の走査角度範囲を走査す
    るものとして送出する光ビーム送出部と、 上記光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査し
    て該光反射部において反射することにより上記光反射部
    から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部
    と、 該光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームについ
    ての検出出力信号、及び、上記光ビームの上記光反射部
    を走査する際における走査方向に沿う方向のビーム幅に
    基づいて、上記光ビーム送出部についての実質的光ビー
    ム走査中心から上記測定対象に備えられた光反射部まで
    の距離を算出する距離算出部と、を備えて構成される距
    離測定装置。
  38. 【請求項38】光ビームを所定の走査角度範囲を回転走
    査するものとして送出する光ビーム送出部と、 上記光ビームが測定対象に備えられた光反射部を走査し
    て該光反射部において反射することにより上記光反射部
    から得られる反射光ビームを検出する光ビーム検出部
    と、 上記光ビーム送出部による上記光ビームの回転走査角速
    度もしくは回転走査周波数を検出する回転走査状態検出
    部と、 上記光ビーム検出部から得られる上記反射光ビームにつ
    いての検出出力信号に基づいて、上記光ビームにより上
    記光反射部が走査される際における上記光ビームのビー
    ム幅に相当する距離に対する上記光ビームの走査時間を
    求め、該走査時間を予め設定された基準走査時間に一致
    させるべく上記光ビーム送出部における上記光ビームの
    回転走査状態を変化させるための制御を行い、上記走査
    時間が上記基準走査時間に一致したとき、上記回転走査
    状態検出部により検出される回転走査角速度もしくは回
    転走査周波数,上記基準走査時間、及び、上記光ビーム
    の上記光反射部を走査する際における走査方向に沿う方
    向のビーム幅に基づいて、上記光ビーム送出部について
    の実質的光ビーム走査中心から上記測定対象に備えられ
    た光反射部までの距離を算出する距離算出部と、を備え
    て構成される距離測定装置。
  39. 【請求項39】光ビーム検出部から得られる反射光ビー
    ムについての検出出力信号における、上記反射光ビーム
    に含まれる測定対象における所定の光反射部以外の部分
    において反射して得られた不所望な反射光に基づく不所
    望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行うと
    ともに、該検出の結果に基づいて上記検出出力信号もし
    くは該検出出力信号に基づく信号に含まれる不所望検出
    出力信号成分を低減させ、該不所望検出出力信号成分が
    低減された検出出力信号もしくは該検出出力信号に基づ
    く信号を、距離算出部による距離の算出に用いる検出出
    力信号制御部を備えることを特徴とする請求項35,3
    6,37または38に記載の距離測定装置。
  40. 【請求項40】検出出力信号制御部が、光ビーム検出部
    から得られる反射光ビームについての検出出力信号を増
    幅する可変利得前置増幅部,該可変利得前置増幅部から
    得られる検出出力信号における不所望検出出力信号成分
    の含有状況についての検出を行う不所望信号検出部,該
    不所望信号検出部による検出の結果に基づいて上記可変
    利得前置増幅部における利得を制御する利得制御部、及
    び、上記可変利得前置増幅部から得られる検出出力信号
    もしくは該検出出力信号に基づく信号が距離の算出に用
    いられる距離算出部を含むことを特徴とする請求項39
    記載の距離測定装置。
  41. 【請求項41】検出出力信号制御部が、光ビーム検出部
    から得られる反射光ビームについての検出出力信号のレ
    ベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの
    上記基準レベル以上のレベルを有するものに応じた比較
    出力信号を得るレベル比較部,上記光ビーム検出部から
    得られる反射光ビームについての検出出力信号における
    不所望検出出力信号成分の含有状況についての検出を行
    う不所望信号検出部,該不所望信号検出部による検出の
    結果に基づいて上記基準レベルを制御するレベル制御
    部、及び、上記レベル比較部から得られる比較出力信号
    が距離の算出に用いられる距離算出部を含むことを特徴
    とする請求項39記載の距離測定装置。
  42. 【請求項42】検出出力信号制御部が、光ビーム検出部
    から得られる反射光ビームについての検出出力信号を増
    幅する多段前置増幅部,該多段前置増幅部から得られる
    検出出力信号における不所望検出出力信号成分の含有状
    況についての検出を行う不所望信号検出部,該不所望信
    号検出部による検出の結果に基づいて上記多段前置増幅
    部から得られる検出出力信号に含まれる上記多段前置増
    幅部における全増幅段から夫々得られる多段増幅出力信
    号もしくは該多段増幅出力信号に夫々基づく複数の信号
    についての選択を行う出力信号選択部、及び、該出力信
    号選択部によって選択された多段増幅出力信号もしくは
    該多段増幅出力信号に基づく信号が距離の算出に用いら
    れる距離算出部を含むことを特徴とする請求項39記載
    の距離測定装置。
  43. 【請求項43】不所望信号検出部が、検出出力信号につ
    いての所定時間内に到来する信号数によって上記検出出
    力信号における不所望検出出力信号成分の含有状況につ
    いての検出を行うことを特徴とする請求項38,41ま
    たは42記載の距離測定装置。
  44. 【請求項44】光ビーム検出部から得られる反射光ビー
    ムについての検出出力信号のレベルを検出するととも
    に、検出されたレベルと距離算出部により算出された距
    離とが予め設定された関係を満たすとき、上記距離算出
    部により算出された距離を有効な測定結果として扱うこ
    とを特徴とする請求項35,36,37または38に記
    載の距離測定装置。
  45. 【請求項45】入力信号のレベルを該入力信号の周波数
    が高い程大となすレベル制御を行うものとされ、光ビー
    ム検出部から得られる反射光ビームについての検出出力
    信号が入力信号として供給されるレベル制御部と、該レ
    ベル制御部から得られるレベル制御がなされた検出出力
    信号のレベルを基準レベルと比較し、上記検出出力信号
    のうちの上記基準レベル以上のレベルを有するものに応
    じた比較出力信号を得るレベル比較部とを含み、上記レ
    ベル比較部から得られる比較出力信号を距離算出部によ
    る距離の算出に用いる検出出力信号制御部を備えること
    を特徴とする請求項35,36,37または38に記載
    の距離測定装置。
  46. 【請求項46】光ビーム送出部が光ビームを収束ビーム
    として送出するものとされ、光ビーム検出部から得られ
    る反射光ビームについての検出出力信号のレベルを基準
    レベルと比較し、上記検出出力信号のうちの上記基準レ
    ベル以上のレベルを有するものに応じた比較出力信号を
    得るレベル比較部を含み、上記レベル比較部から得られ
    る比較出力信号を距離算出部による距離の算出に用いる
    検出出力信号制御部を備えることを特徴とする請求項3
    5,36,37または38に記載の距離測定装置。
  47. 【請求項47】光ビーム送出部が光ビームを予め想定さ
    れる最大検出距離の近傍において焦点を結ぶ収束ビーム
    として送出するものとされることを特徴とする請求項4
    6記載の距離測定装置。
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