JP2015180855A - 測距検出システム、タッチセンサーパネルの測距検出システム、レーザレーダの測距検出システム、レーザレーダ装置、光学式タッチパネルおよび測距検出方法 - Google Patents

測距検出システム、タッチセンサーパネルの測距検出システム、レーザレーダの測距検出システム、レーザレーダ装置、光学式タッチパネルおよび測距検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 1個の受光手段で検出対象までの方位、位置を測定する測距検出システムを提供する。
【解決手段】 測距検出システムは、パルス幅変調を行ってレーザ光LB1、LB2を照射する光源とレーザ光線を所定の周期で所定の偏向角の範囲で偏向して検出対象115に照射する偏向手段とを有する複数の偏向照明ユニット101と102を有する。また、レーザ光が検出対象115に当って反射した複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段103を有する。制御部は、偏向照明ユニット101と102に所定の周期の範囲内でそれぞれ異なるパルス幅を与えてパルス幅変調をさせると共に、受光手段103が受けた受光信号をパルス幅により解析し、その検出対象の位置と方位を特定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源からの光を検出対象物に照射しその方位と距離を測定する測距検出システム、タッチセンサーパネルの測距検出システム、レーザレーダの測距検出システム、レーザレーダ装置、光学式タッチパネルおよび測距検出方法に関するものである。
レーザ光を用いて対象物との距離を検出する技術が種々開発されている。従来の測距検出の技術として、例えば、特許文献1(特許第4498135号)、特許文献2(特許第4668897号)等に開示されている。
特許文献1には、そのひとつとして、レーザレーダを利用したTOF(Time Of Flight)方式の測距検出システムが提案されている。このTOF方式は、光源から放出した照射光が対象物で反射し、カメラに届くまでの光の往復時間と光の速度から、被写体までの距離を計測するものである。
しかしながら、このTOF方式は、複数の照射光の同期およびレーザ駆動と受光器側との同期を取る必要があり、また照射した照射光を基準として観測された反射光の時間差を常に追跡する必要があるため、信号の処理が複雑になるという難点がある。
また、特許文献2には、光学式タッチパネルにおいて光源からの光がパネル付近の検出対象物(指)で反射し、その反射光を2台の走査可能なカメラで検出して、三角測量法でタッチした位置を検出している。
しかしながら、三角測量法を採用するためには、反射光を受光する受光手段(カメラ)は、異なる位置に2台用いる必要があり、コストおよび小型化に難がある。
さらに、複数の光源を並べる光学式タッチパネルでは、大画面になる程、コストアップになる。
また、特許文献3(特開2013−185849号公報)は、対象物との距離および方位を検出するレーザレーダに関するもので、光源がレーザビームを発生させてから受光手段が反射光を受光するまでの時間を計測する方式であり、信号の処理が複雑である。
このように、従来技術は、信号の処理が複雑であったり、必要なハードウェアが多くなったりするため、小型で且つ低コストで簡素な測距検出の技術が求められていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、検出対象の位置を計測するのに、受光信号の時間計測の必要がなく、特に、受光手段がカメラではなく、単一の受光手段により検出対象までの距離および方位を測定し得る測距検出システムを提供することを目的としている。
本発明に係る測距検出システムは、上述した目的を達成するために、
光源から光線を照射し該光線が検出対象から反射された場合に該反射光を受光して前記検出対象の位置を特定する測距検出システムであって、
前記光源と、前記光線を所定の周期および所定の偏向角の範囲で偏向して前記検出対象に照射する偏向手段と、を有する複数の偏向照明ユニットと、
前記検出対象により反射された複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、
前記受光信号を解析する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
各光源から照射された光線を前記所定の周期の範囲内でそれぞれ前記偏向角に対応させて変調し、
前記受光信号を前記変調に基づいて分別し、
前記検出対象の位置を特定すること
を特徴としている。
本発明によれば、光源から光線を照射し該光線が検出対象から反射された場合に該反射光を受光して前記検出対象の位置を特定する測距検出システムであって、
前記光源と、前記光線を所定の周期および所定の偏向角の範囲で偏向して前記検出対象に照射する偏向手段と、を有する複数の偏向照明ユニットと、
前記検出対象により反射された複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、
前記受光信号を解析する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
各光源から照射された光線を前記所定の周期の範囲内でそれぞれ前記偏向角に対応させて変調し、
前記受光信号を前記変調に基づいて分別し、
前記検出対象の位置を特定することにより、
検出対象の位置を計測するのに受光信号の時間を計測する必要がなく、受光手段が単一でも検出対象までの距離と方位を測定できる測距検出システムを提供することができる。
本発明の第1および第2の実施の形態に係る測距検出システムの共通の基本概念を示す説明図である。 図1の測距検出システムを説明するための図であり、図2(A)は、時間経過とduty比の関係を示すグラフであり、図2(B)は、duty比の変化を示す波形図である。 第1の実施の形態に係る測距検出システムを説明するための図であり、(A)は、時刻とduty比との関係を示す図、(B)は、duty比と偏向角との関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る測距検出システムの基本概念を示すための図で、(A)は、時間経過とデューティ比の関係、(B)は、図4(A)の始点、終点付近における波形図である。 本発明の第2の実施の形態をさらに説明する図で、図5(A)と(B)でディーティ比と偏向角の対応関係を示す図である。 図6(A)、(B)、(C)は、受信信号によって得られた波形図である。 本発明の第3の実施の形態に係る測距検出システムの説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る測距検出システムを、タッチセンサーパネル適用した場合の図であり、(A)は、平面図、(B)は、側面図である。 (A)、(B)、(C)は、図8に示すタッチセンサーパネルの動作説明図である。 図8に示すタッチセンサーパネルの受光信号の説明図である。 本発明の第5の実施の形態に係る測距検出システムをタッチセンサーパネルに適用した場合の図であり、(A)は、平面図、(B)は、側面図である。 図11のタッチセンサーパネルの動作を説明するチャート図である。 (A)、(B)、(C)、(D)は、図11のタッチセンサーパネルの受光信号の波形図である。 本発明の第6の実施の形態に係る測距検出システムをタッチセンサーパネルに適用した場合の平面図である。 (A)、(B)は、図14に示す測距検出システムのディーティ比と偏向角との対応関係を示す説明図である。 (A)、(B)、(C)、(D)は、図14に示す測距検出システムにおける受光信号の説明図である。 本発明の第7の実施の形態に係る測距検出システムを適用したレーザレーダの全体の主要構成を示す図である。 (A)、(B)は、図17のレーザレーダの測距方法を示すチャート図である。 図17のレーザレーダの測距方法をさらに示すチャート図である。 本発明の第8の実施の形態に係る測距検出システムの全体の主要構成を示す図である。 図20の測距検出システムに用いられている回折格子の働きを示す説明図である。 図20の測距検出システムの測距方法を示すチャート図である。 各実施の形態に共通の測距検出システムのシステム構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施の形態に係る測距検出システムの主要構成を示す説明図である。 レーザ光源の駆動についての説明図であり、(A)は、時間経過に対する変調周波数との関係を示し、(B)は、偏向角との関係を示すグラフである。 図24に示す測距検出システムにおける受光器からの受光信号の波形図を(A)に示し、上記受光信号をスペクトル解析することによって得られた波形図を(B)に示す。 第9の実施の形態の変形例としての測距検出システムの具体的構成を示す説明図である。 本発明の第10の実施の形態に係る測距検出システムを具備したタッチパネルの構成を模式的に示すもので、(A)は、平面図、(B)は、C−C線断面図である。 本発明の第11の実施の形態に係る測距検出システムを、タッチセンサパネルに適用した場合の構成を模式的に示す図で、(A)は、平面図、(B)は、C−C線断面図である。 本発明の第11の実施の形態に係る測距検出システムを用いたタッチパネルのうち、図29における矢印D方向から偏向照明ユニット付近を見た斜視図である。 図29に示す光学式タッチパネルにおける受光信号波形を示す図であって、(A)は、受光器からの受光信号を時間−受光信号強度の関係で示す波形図、(B)は、当該受光信号をスペクトル解析して得られた周波数−スペクトル強度の関係を示す波形図である。 本発明に係るタッチセンサーパネルにおいて、表示面に垂直な方向に平行なヘアライン加工された反射板を利用した場合の偏向照明ユニットの付近を拡大して示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係る測距検出システム、タッチセンサーパネルの測距装置、レーザレーダ装置、光学式タッチパネルおよび測距検出方法の構成を説明する。
本発明に係る測距検出システムは、
光源から光線を照射し該光線が検出対象から反射された場合に該反射光を受光して前記検出対象の位置を特定する測距検出システムであって、
前記光源と、前記光線を所定の周期および所定の偏向角の範囲で偏向して前記検出対象に照射する偏向手段と、を有する複数の偏向照明ユニットと、
前記検出対象により反射された複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、
前記受光信号を解析する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
各光源から照射された光線を前記所定の周期の範囲内でそれぞれ前記偏向角に対応させて変調し、
前記受光信号を前記変調に基づいて分別し、
前記検出対象の位置を特定する構成としたこと
を特徴としている。(請求項1に対応する)。
また、本発明に係る測距検出システムは、光源からの光線を検出対象に照射し、その検出対象からの反射光を受光して前記検出対象の位置を特定するシステムであって、
パルス幅変調を行って光線を照射する光源と前記光線を所定の周期で所定の偏向角の範囲で偏向して検出対象に照射する偏向手段とを有する複数の偏向照明ユニットと、前記光線が検出対象で反射した複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、前記偏向照明ユニットを制御し前記受光信号を解析する制御部と、を備え、前記制御部は、各光源に前記所定の周期の範囲内でそれぞれ前記偏向角に対応して変化するパルス幅を与えてパルス幅変調をさせ、前記受光信号を前記パルス幅により分別し、その検出対象の位置を特定する構成としたことを特徴としている(請求項2に対応する)。
前記制御部は、各偏向照明ユニットに対し、前記所定のパルス幅の変化する範囲として、他のいずれの偏向照明ユニットの前記所定のパルス幅の変化する範囲と重複しないように与える構成としても良い(請求項3に対応する)。
なお、前記制御部は、各偏向照明ユニットに対し、順次ひとつずつ排他的に光線を照射させる構成としても良い(請求項4に対応する)。
さらに、前記測距検出システムは、回折手段を前記受光手段の光入射面に備え、各偏向照明ユニットの前記光源は、それぞれ異なる波長の光線を照射し、前記受光手段は、第1の素子と第2の素子が内部に備えられており、前記光線が前記回折手段を通過して、前記異なる波長の光線が、第1の素子と第2の素子に分けられて受光するようにしても良い(請求項5に対応する)。
そして、前記光源は、赤外光を放出する半導体レーザもしくは発光ダイオードとしても良い(請求項6に対応する)。
さらに、本発明に係るタッチパネルセンサの測距検出システムは、請求項1〜6のいずれか1項の距離検出システムを具備し、投射画像を拡散反射させて表示するためのスクリーン部と、前記スクリーン部上にあって矩形の検出領域を取り囲むように配設された遮光部材と、各偏向照明ユニットは、前記遮光部材の対角の隅または隣り合う隅にそれぞれ位置し、
各光線は、前記矩形の遮光部材の内側の前記スクリーン部と平行な走査平面内を走査し、
前記受光手段は、前記矩形の遮光部材の空いている隅のひとつであって前記走査平面に関し前記スクリーン部と反対側の前記遮光部材上に前記検出領域を向けて配置したことを特徴としている(請求項7に対応する)。
そして、本発明に係るレーザレーダの測距検出システムは、請求項1または2に記載の測距検出システムを具備し、前記光源は半導体レーザであり、前記制御部は、各偏向照明ユニットに対し、共通の同期信号に基づき前記パルス幅変調の前記周期を開始し、かつ、前記所定の周期は、同一周期を与えることを特徴としている(請求項8に対応する)。
さらに、本発明に係る測距検出方法は、パルス幅変調を行って光線を照射する光源と前記光線を所定の周期で所定の偏向角の範囲で偏向して検出対象に照射する偏向手段とを有する複数の偏向照明ユニットと、前記光線が検出対象で反射した複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、前記偏向照明ユニットを制御し前記受光信号を解析する制御部と、を備えた測距検出システムを用いた測距検出方法であって、
前記各偏向照明ユニットが、前記光源から照射される光線にそれぞれ異なるパルス幅であって偏向角に対応したパルス幅を与えてパルス幅変調を行うステップと、
各偏向照明ユニットの偏向手段が、検出領域を走査するために所定の走査周期で前記光線を所定の偏向角の範囲で偏向して検出領域に向けて照射するステップと、
前記受光手段が、前記検出対象で反射した前記複数の反射光を受光する受光ステップと、
前記制御部が、前記受光ステップで受光した受光信号を前記パルス幅により分別し、その検出対象の位置を特定するステップを備えることを特徴としている(請求項9に対応する)。
また、本発明に係る測距検出システムは、
レーザ光を放出するレーザ光源と、該レーザ光源から放出されたレーザ光を周期的に偏向させる偏向手段とからなる偏向照明ユニットを少なくとも2個以上と、
1個の受光器と、
前記レーザ光源を駆動し、かつ、前記受光器からの受光信号を周波数解析する制御装置と、
で構成された測距検出システムであって、
前記レーザ光源ごとに異なる周波数変調もしくは位相変調をかけ、該周波数変調もしくは位相変調は周期的に変調周波数もしくは位相を変化させ、かつ、前記偏向に同期させることを特徴としている(請求項10に対応している)。
また、前記レーザ光源は、赤外光を放出するレーザ光源であることを特徴としている(請求項11に対応する)。
また、前記レーザ光源は、半導体レーザであることを特徴としている(請求項12に対応する)。
また、本発明に係る測距検出システムは、前記半導体レーザの注入電流に変調信号を重畳させることによって周波数変調もしくは位相変調することを特徴としている(請求項13に対応する)。
本発明に係るレーダレーザ装置は、上記いずれかに記載の測距検出システムを具備したことを特徴としている(請求項14に相当する)。
本発明に係る光学式タッチパネルは、上記のいずれかに記載の測距検出システムを具備し、
偏向されたレーザ光の光線を含む面もしくは該光線近傍の面内に設置される遮光部材と、
投影装置などから投影された画像を映すためのスクリーン、もしくは、直視型表示装置と、
からなることを特徴としている(請求項15に対応する)。
本発明に係る光学式タッチパネルは、上記のいずれかに記載の測距検出システムと、
偏向されたレーザ光の光線を含む面A1もしくは該光線近傍の面内A2に設置される遮光部材と、
前記面A1と前記面A2の面とは異なる面内に設置される反射部材と、
投影装置などから投影された画像を映すためのスクリーン、もしくは直視型表示装置と、
からなることを特徴としている(請求項16に対応する)。
上記光学式タッチパネルの反射部材は、拡散反射面であることを特徴としている(請求項17に相当する)。
上記光学式タッチパネルの拡散反射面は、前記面A1に平行な方向に拡散性が高く、かつ、前記面A1に垂直方向への拡散性は低い拡散面であることを特徴としている(請求項18に相当する)。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る測距検出システム1の基本構成を示す図である。二つの偏向照明ユニット101、102と受光手段103で構成される。装置の構成としては、図23に示すように、さらに、制御部106を加えて、以下述べる測距方法を制御するようにしてもよい(他の実施の形態でも同様である。)。偏向照明ユニット101、102は、公知のレーザ光源と偏向手段からなる(図示せず)。レーザ光源としては、例えば近赤外、または赤外光の波長を放出させる半導体レーザを用いることができる。
また、偏向手段は、公知の、例えばガルバノミラー(図示せず)を用いているが、他の偏向手段、例えば、ポリゴンミラーなど、ミラーの回転に応じた繰り返し周波数で、所定の検出領域を走査することができるようなものであればよい。
例えば、特開2013−185849号公報に記載のガルバノメータやポリゴンミラー等の機械的な走査手段を用いることができる。
各偏向照明ユニット101,102は、所定の角度範囲で検出領域内の検出平面内にレーザ光LB1、LB2を一定の走査周期で走査させながらそれぞれ照射する。
受光手段103は、シリコンフォトディテクタやPINフォトダイオードなどで構成され、検出対象115に対するレーザ光LB1、LB2の反射光をセンシングしている。受光手段103は、両反射光を一つの受光手段103で受光する。後述するように制御部106が、受光手段103が受光した信号から、検出対象115の位置を特定する。
第1の実施の形態は、このレーザ光の走査周期(すなわち、所定の偏向範囲)に合わせてレーザ光の光パルスのデューティ比を周期的に変化させている。ここで、光パルスのデューティ比とは、光パルスの繰返し周期に対するレーザ光が点灯する点灯パルス時間の比を意味する。すなわち、このデューティ比の値は、0〜1の間を取るが、パーセント表示することもある。デューティ比の変化のさせ方としては、走査開始から走査終了にかけて半導体レーザを点灯させる時間を次第に長くなるように(パルス幅を増加するように)変化させている。
レーザ光の走査は、各偏向照明ユニット101,102の所定の角度範囲で偏向を行うことで行われる。ここでは、図1に示した第1の実施の形態に係る測距検出システムとして、各偏向照明ユニット101,102を順次ひとつずつ走査する方法を説明する。この場合、2つのユニットを用いるから、交互に走査するということになる。
(測距方法)
図2に、第1の実施の形態の測距検出システムの測距方法を示す。図2(A)は、本実施の形態の両偏向照明ユニット101、102を作動させた時のレーザ光LB1、LB2のデューティ比を概念的に示している。横軸は時刻tである(以下、同じ。)。最初に偏向照明ユニット101からレーザ光LB1が照射され、時刻の経過とともに(偏向角が大きくなるにつれて)デューティ比が所定の範囲で逐次増加し、走査が終了すると、次の偏向照明ユニット102が点灯し、同様に、時刻の経過とともに、デューティ比が所定の範囲で増加していく。さらに、偏向照明ユニット102の走査が終了すると、偏向照明ユニット101からレーザ光LB1が照射され、時刻の経過とともにデューティ比が所定の範囲で増加する。このように、各偏向照明ユニット101、102は、以降、交互に点灯と消灯を繰り返しながら、点灯時にはディーティ比を時間とともに増加するようにしてレーザ光を偏向させて照射する。以降、この動作を繰り返す。
ここで、図2(A)中の(a)、(b)、(c)は、偏向照明ユニット101のレーザ光LB1の走査周期内の始点付近、中間付近、終点付近をそれぞれ示しているが、この時のレーザ光LB1の光パルスの時間軸での状態S(t)は、図2(B)に示すように、(a)のデューティ比はパルス幅の大きさが(b)、(c)より小さく、(b)→(c)ではデューティ比の大きさが次第に大きくなり、(a)より大きくなっている。
このように、光パルスは、一定の周期内で、パルス幅(レーザ光が点灯している時間)が次第に大きくなるようにパルス幅の変調がされている。後述するように、パルス幅の増加は、偏向角と対応しているので、パルス幅を知れば、偏向角が決まり、検出平面上で一つの直線が定まる。同様にもうひとつ直線を定めれば、これらの直線の交点が求める検出対象の位置と特定できる。
図3を用いて、第1の実施の形態の測距方法をさらに説明する。図3(A)(図2(A)とほぼ同じ)は、走査周期内にデューティ比が増加する様子を示している。このとき、受光手段103の信号波形をモニタして、検出対象115で反射する反射光が検出されたことが分かったとすると、そのパルス幅を測定することによって、そのときのデューティ比d11を知ることができる。デューティ比とレーザ光の偏向角との間に一定の対応をあらかじめつけていれば、これに従い、対応する偏向角θが、図3(B)に示すように得られる。
すなわち、偏向照明ユニット101がレーザ光LB1を走査する間に偏向角θで検出対象115にレーザ光が照射され、それによる拡散反射光が受光手段103に入射する。
同様にして、偏向照明ユニット102がレーザ光LB2を走査する間に偏向角θ2で検出対象115にレーザ光が照射され、その反射光が受光手段103に入射する。
次に、検出対象の位置の演算方法についてさらに詳しく説明する。
図1に示すように、偏向照明ユニット101、102間の距離をxとし、両偏向照明ユニットの中間地点x/2の位置を原点Oとするx−y直交座標系を考える。両偏向照明ユニット101、102は、x軸上にあるものとする。偏向照明ユニット101、102は、y軸の正の範囲(+)側に偏向するようにレーザ光を照射する。受光手段103は、偏向照明ユニット101、102の間に、y軸の正の範囲(+)から到達する反射光を受光することができるように設置する。また、検出対象115に各偏向照明ユニット101、102が照射するレーザ光LB1,LB2が照射されたときの偏向角をそれぞれθ、θとする。ここで、偏向角θ、θは反時計回りを正と定義する。検出対象115の座標を(xob,yob)とすると、偏向照明ユニット101と検出対象115とを含む直線および、偏向照明ユニット102と検出対象115とを含む直線は、それぞれ、以下のように表される。
Figure 2015180855
Figure 2015180855
式1、式2にx=xob,y=yobを代入して、xob,yobについて解くと、検出対象115の座標は、以下のようになる。
Figure 2015180855
従って、偏向照明ユニットの設置間隔(x)と偏向角θ,θが決まれば検出対象の座標を求めることができる。式3は、受光手段103の位置情報を含まないため、受光手段103の設置場所とは無関係である。したがって、検出対象115からの反射光が受光できるところであればどこでも良い。
第1の実施の形態では、各偏向照明ユニット101、102の半導体レーザの変調は、点灯と消灯を交互に繰り返して、点灯する周期の点灯時間を増加するように変えていく変調方法を例にしたが、完全に消灯しなくても、受信信号に影響が出ない範囲で微弱に発光しても良い。むしろ、完全に消灯させるよりは、短い周期でも駆動できるメリットがある。
本発明の第1の実施の形態に係る測距検出システムの具体的な構成として、実施例1を示す。
(条件)
偏向照明ユニット101、102の設置間隔x=100mm
偏向照明ユニット101の偏向角θ=45°
偏向照明ユニット102の偏向角θ=60°
(算出結果)
式3から、検出対象115の座標xobおよびyobは、次の通りとなる。
ob=186.6[mm]
ob=236.6[mm]
となる。
この第1の実施の形態では、受光手段114の信号についてパルス幅の解析を行う手法を用いている。このため、従来のTOF(タイム・オブ・フライト)方式のように時間の測定をしていないため、偏向照明ユニット101、102の同期を取る必要がない。
本実施の形態では、偏向手段は、ガルバノミラーとしたが、ポリゴンミラー、MEMS等を用いた偏向手段、さらには、電気光学効果を有する偏向手段であってもよい。
また、この第1の実施の形態では、偏向照明ユニット101、102を順次、一方ずつ駆動させるためにパルス幅変調の変調幅を大きくとることができ、ノイズに強くなる。
〔第2の実施の形態〕
次に、図1で示した測距検出システム2について、第1の実施の形態とは異なる実施の形態を用いる例を示す。本実施の形態は、各偏向照明ユニット101,102を同時に走査する。装置の構成としては、図23に示すように、さらに、制御部106を加えて、以下に述べる測距方法を制御するようにしてもよい(他の実施の形態でも同様である。)。なお、第1の実施の形態と同じ部材は同じ参照番号で示し、説明を省略する。
図4に、第2の実施の形態に係る測距検出システムの測距方法を示す。同図(A)は、両偏向照明ユニット101,102を同時に作動させた時のレーザ光LD1、LD2のデューティ比の関係を概念的に示している。偏向照明ユニット101からレーザ光LB1が照射されるのと同時に偏向照明ユニット102からレーザ光LB2が照射される。両偏向照明ユニットのレーザ光LB1、LB2は、時刻の経過とともにデューティ比が所定の割合で逐次増加し、走査が終了すると、いったんデューティ比は、最初の値に戻り、再び、デューティ比は、所定の割合で増加していく。このように、各偏向照明ユニット101,102は、以降、同時にディーティ比を時間とともに増加するようにしてレーザ光を偏向させて照射する。以降、これを繰り返す。
ここで、図4(A)の(c)、(d)は、偏向照明ユニット101のレーザ光LB1の走査周期内の始点付近と終点付近のデューティ比をそれぞれ示している。この時のレーザ光LB1の光パルスの時間軸に対する波形状態S(t)は、同図(B)の波形図に示すように、始点付近の(c)のデューティ比が、終点付近(d)のデューティ比より小さく、終点付近(d)のデューティ比が、オンとなるパルス幅が増加して相対的により大きくなっている。
一方、同図(A)の(a)、(b)は、偏向照明ユニット102のレーザ光LB2のデューティ比を示している。同様に、同図(B)の波形図に示すように、始点付近(a)のデューティ比(a)は、パルス幅が終点付近(b)のデューティ比より小さく、終点付近(b)のデューティ比は、オンとなるパルス幅が増加して相対的により大きくなっている。
このように、光パルスは、一定の周期内で、パルス幅(レーザ光が点灯している時間)が次第に大きくなるようにパルス幅の変調がされている。後述するように、パルス幅の増加は、偏向角と対応しているので、パルス幅を知れば、偏向角が決まり、検出平面上で一つの直線が定まる。同様にもうひとつ直線を定めれば、これらの直線の交点が求める検出対象の位置として特定できる。
ここで、図4(A)に示すように、偏向照明ユニット101のデューティ比は、偏向照明ユニット102のデューティ比よりも、いつでも必ず大きくなるように設定することが必要である。すなわち、両偏向照明ユニット101、102のデューティ比の範囲は、まったく重ならないようにする。この理由は、受光手段103が両偏向照明ユニットの照射光が検出対象115に照射してできる反射光が重なる場合があるので、その時に、分別できるようにするためである。
図5に、第2の実施の形態に係る測距検出システムについてさらに説明する。図5(A)(図4(A)と同じ)は、走査周期内にデューティ比が増加し、次の走査周期が開始すると速やかにもとのレベルに戻りまた、デューティ比が増加する様子を示している。このとき、図1に示す受光手段103の信号波形をモニタリングによって、検出対象115において反射する反射光が検出されたことが分かったとすると、そのパルス幅を測定することによって、そのときのデューティ比d11を知ることができる。デューティ比とレーザ光の偏向角の間に一定の対応をつけてあるので、対応する偏向角θが図5(B)のように分別される。
すなわち、偏向照明ユニット101がレーザ光LB1をもって走査する間に偏向角θで検出対象115にレーザ光が照射されたことがわかる。
同様にして、偏向照明ユニット102がレーザ光LB2を所定範囲に亘って走査する間にデューティ比d12が検出されると対応する偏向角θで検出対象115にレーザ光が照射されたことがわかる。そうすると、あらかじめ両偏向照明ユニット101、102の位置と基準角度が分かっているのであるから、これに加えて偏向角θ、θがわかれば、三角測量の原理で、偏向照明ユニット101、102から発せられるレーザ光LB1、LB2が偏向角θ、θとなったときをもって、検出対象115が特定できる。すなわち、図1で示す×印の箇所にある検出対象115の距離と方位を求めることができ、この結果、位置を特定することができる。
前述したように、偏向照明ユニット101と偏向照明ユニット102のデューティ比は、その範囲が重ならないのであるから、1つの受光手段103の信号において、弁別が可能となる。
図6は、第2の実施の形態の受光手段103の受光信号の出力波形を示している。図6(A)の出力波形S(t)は、θとθが近い場合などに偏向照明ユニット101の反射光の強度S1(t)(同図(C))と偏向照明ユニット102の反射光の強度S2(t)(同図(B))が重畳して合算された状態を示している。
このため、合算された受信信号出力S(t)は、2段のエッジ形状を呈している。図6(A)に示すように、t=0の点が走査周期Tの基準開始点であるとすると、ここからW1のパルス幅を有する信号が偏向照明ユニット101に起因するもので、W2のパルス幅を有する信号が偏向照明ユニット102に起因するものである。ここで、それぞれの立下りエッジを検出すれば、W1、W2が得られる。
以上のように、T(既知)、W1、W2が得られれば、検出対象の位置の演算方法は、前述の第1の実施の形態と同様であり、(式3)を用いて、検出対象115の座標を求めることができる。
第2の実施の形態は、同時に走査した複数の偏向照明ユニット101,102で検出領域ARを同時に走査するので、検出対象がより速い速度で移動している場合でも、精度を向上させることができる。
〔第3の実施の形態〕
図7は、本発明の第3の実施の形態に係る測距検出システムを説明するための図である。この第3の実施の形態では、偏向照明ユニット101および102が互いにやや内側に向くように配置され、また、XY座標軸は、偏向照明ユニット101,102間を結ぶ直線に対して傾きを有している。偏向照明ユニット101、102の偏向角θ、θは、その範囲が120度である。装置の構成としては、図23に示すように、さらに、制御部106を加えて、以下述べる測距検出システムを制御するようにしてもよい。なお、第1の実施の形態と同じ部材は、同じ参照番号で示し、説明を省略する。
このような場合であっても、両偏向照明ユニット101、102が照射するレーザ光LB1、LB2の照射範囲に検出対象115があれば、その範囲が検出領域ARとなり、偏向照明ユニット取付けの向きは、特に制限されずに発明の効果を損なわない。
このような第3の実施の形態でも受光信号からデューティ比d11、d12を求めることができるので、対応する偏向角θ、θが決まり、検出対象115の位置(×印)は、第1、第2の実施の形態と同様に、求められることには、変わりはない。
この第3の実施の形態は、偏向照明ユニット101,102、受光手段103の配置について、より大きい自由度を与えることができる。
[第4の実施の形態]
図8は、本発明の第4の実施の形態に係る測距検出システムの一部を構成する光学式タッチセンサを用いたパネル1000を示すものであり、このうち、図8(A)は、パネル1000を模式的に表した正面図、 図8(B)は、パネル1000を模式的に表した断面図である。装置の構成としては、図23に示すように、さらに、制御部106を加えて、測距検出システムを制御するようにしてもよい(他の実施の形態でも同様である。)。なお、第1の実施の形態と同じ部材は、同じ参照番号で示し、説明を省略する。
パネル1000は、プロジェクタなどの投影装置(図示せず)からの投射画像を反射させて表示するためのスクリーン部1001と、受光手段1002と、偏向照明ユニット1003、1004と、遮光部材1005と、制御部106で構成される。
偏向照明ユニット1003、1004は、レーザ光源と偏向手段からなる。レーザ光源としては、例えば近赤外の波長を放出させる半導体レーザ(図示せず)を用いることができる。また、偏向手段は、例えばガルバノミラーやポリゴンミラー等(図示せず)を用いることができる。受光手段1002は、シリコンフォトディテクタやPINフォトダイオードなどを利用することができる。
遮光部材1005は、偏向照明ユニット1003、1004から放射された偏向光が検出対象にあたらなかった光を受け止めて吸収する働きを有する既知の反射防止材料を用いる。これによって誤った検出を防ぐことができる。遮光部材1005は、スクリーン部1001上の矩形の検出領域ARに沿って、検出領域を囲うように一定の高さをもって矩形状に設けられる。
図8に示すように、第4の実施の形態では、偏向照明ユニット1003がパネル1000の左下に配置され、偏向照明ユニット1004がパネル1000の右上に配置される。より詳細には、偏向照明ユニット1003を原点Oとし、座標軸X,Yを定義すると、偏向照明ユニット1003から右側(パネル水平方向)に向かってX軸、上方(パネル垂直方向)に向かってY軸となる。両偏向照明ユニット1003、1004のレーザ光の走査範囲、すなわち、偏向角の振れ幅はともに90度である。したがって偏向照明ユニット1003から照射される偏向光は、X軸の(+)方向からY軸の(+)方向の間で反時計回りに偏向される。また、偏向照明ユニット1004は、X軸の(−)方向からY軸の(−)方向の間で反時計回りに偏向される。
各々の偏向光は、各偏向照明ユニット1003、1004が走査している間も、スクリーン部1001にレーザ光が照射されないように、スクリーン1001に対し、少し浮かせた面内、即ち、スクリーン1001と平行で且つ近接した検出平面(以下、「偏向面」ともいう。)内を照射するように調整する。したがって、偏向照明ユニット1003は、原点Oに位置し、偏向照明ユニット1004は、(x,y)=(x,y) に位置し、受光手段1002は、位置(x,y)=(0,y)に設置される。
次に、図9は、両偏向照明ユニット1003、1004の偏向状態(同図(A))と、各偏向照明ユニット1003、1004に搭載されるレーザ光源LB1、LB2の駆動条件(同図(B)(C))を示している。
図9(A)は、偏向照明ユニット1003、1004のレーザ光が走査された際の偏向角θの時間変化を表し、横軸が時刻tで縦軸が偏向角θである。偏向照明ユニット1003、1004の偏向角θ、θは、左回りを正とし、θはX軸(+方向)からのなす角、θはY軸(+方向)に平行軸からのなす角とする。図9(B)および(C)は、それぞれレーザ光源L1およびレーザ光源L2のデューティ比の時間変化を表す。
図9(A)を参照すると、偏向照明ユニット1003のレーザ光線LB1の偏向角(2001)は時刻t10からt11にかけて0[deg]から90[deg]まで増加し、時刻t11からt12にかけて90[deg]から0[deg]に減少し、これを1周期として、以降繰り返す。このとき、図9(B)を参照すると、レーザ光線LB1のデューティ比2003は、時刻t10からt11にかけて、偏向角の変化に対応してd1からd2に増加し、時刻t11からt12にかけてデューティ比は、0としている。すなわち、この間は、レーザ光線L1は、消灯する。
一方、偏向照明ユニット1004のレーザ光源から発せられるレーザ光線LB2の偏向角2002は、時刻t10からt11にかけて90[deg]から0[deg]に減少し、時刻t11からt12にかけて0[deg]から90[deg]まで増加し、これを1周期として、以降繰り返す。このとき、同図(C)を参照すると、レーザ光線LB2のデューティ比2004は、時刻t10からt11にかけて0としている。すなわち、この間は、レーザ光源L2は消灯する。その後、時刻t11からt12にかけて偏向角の変化に対応してデューティ比をd3からd4に増加する。
このような偏向角とデューティ比の関係を具体的に示すと、表1のようになる。偏向角θ、θは、各々偏向照明ユニット1003、1004の偏向角を表しし、d12、d12はそれぞれデューティ(duty)比を表す。デューティ(duty)比0[%]は、レーザ光源が消灯していることを意味する。
Figure 2015180855
ここで示されるように、偏向照明ユニット1003の偏向角0度から90度に対応するデューティ比は、偏向照明ユニット1004の0度から90度までのデューティ比と同じになる。しかしながら、後述するように、各偏向照明ユニット1003、1004は、時間的に分離して(排他的に)レーザ光を照射している。検出対象115の反射光も時間的に分離して重なることなく受光手段に受光するため、受光信号では両者は容易に分別でき、したがって、位置検出することが容易にできる。
次に、検出対象の位置検出について説明する。
図8に示すパネル1000のスクリーン部1001の検出領域(投射画像表示エリア)AR内に検出対象115たる指や手差し棒をタッチする(臨ませる)と、レーザ光線LB1、LB2が検出対象115に照射され、拡散反射光が発生する。この拡散反射光の一部が、受光手段1002に到達する。
このとき、受光信号S(t)は、図10に示すように、第1の反射光の受光信号は、時刻t0からt1までの間にパルス列2005として現れる。このパルス列2005のパルス幅W1を測定すれば、パルス周期Tは予め与えられているので、デューティ比は、W1/Tとして算出される。同様に、第2の反射光の受光信号は、次の時刻t1からt2までの間にパルス列2006として現れる。第1の反射光と同様に、パルス列2006のデューティ比は、W2/Tと算出される。
これら二つのデューティ比W1/T、W2/Tから、予め定められたデューティ比とこれに対応する偏向角θの関係を示すテーブル(表1)を介して、対応する偏向角θとθを求めることができる。さらに、これら偏向角の値と予め定められた偏向照明ユニットの位置情報(位置および向き)から、三角測量の原理で検出対象115の方位と距離(位置)が算出される。
なお、図10においては、パルス列2005、2006は、それぞれ3つのパルス(3周期分)が現れている。パルスの数がいくつ観測されるかは、各偏向照明ユニット1003、1004の走査速度(偏向角の角速度)ωと検出対象の走査方向の大きさおよび検出対象までの距離rから、パルス数CNTは、CNT =l/(ωr)として求められる。一方、このようなパルス列の観測においては、一般に、一つ目のパルスと最後のパルス波形は、一周期にわたって完全に検出されない可能性がある。したがって、検出精度を劣化させないためには、少なくともパルス数が3つ以上となるように偏向角の角速度ωを設定し、その場合の真ん中のパルスについてパルス幅を得ることが望ましい。
[偏向角から検出対象の位置を演算する演算方法]
受光信号から求められた二つの偏向角θ、θから検出対象115の位置を演算する方法について説明する。
前述の図8に示すように、パネル1000の検出領域ARの左下隅に設けた偏向照明ユニット1003の位置を、原点Oに取る。検出領域ARの下辺に沿って原点OからX軸は正方向に延びるものとし、同様に左辺に沿って原点OからY軸は正方向に延びるものとする。このようなXY座標において、パネルの水平方向検出領域と垂直方向検出領域をそれぞれx,yとする。図8に示すように、偏向角θ、θは、x軸に平行となる偏向角を0とし、パネルを見たときに反時計回りを正とする。先述のとおり両偏向照明ユニット1003、1004の偏向角は、0度から90度までとする。
この場合に、偏向照明ユニット1003と検出対象115とを結ぶ直線の式と、検出対象115と偏向照明ユニット1004とを結ぶ直線の式は、それぞれ、
Figure 2015180855
Figure 2015180855
と表すことができる。検出対象115の座標は、上記二つの直線の交点の座標(xob,yob)であるから、式4と式5にx=xob,yobを代入してxob、yobについて解くと、式6のように求めることができ、その座標を特定することができる。
Figure 2015180855
上述のデューティ比と偏向角θの対応を表したテーブル(表1)を、制御部106あるいは外部装置内の記憶デバイスに実装しておき、測距時にこれを読み出すようにすれば、上記の演算も実行することができる。
このように検出対象115の位置が求められるため、検出対象115の位置座標(xob,yob)は、制御部106からパソコンなどのコンピュータに送られ、この座標を用いてプロジェクタの画像信号のカーソルの座標値に割り当てたり、アイコンを選択するなど、コンピュータのアプリケーションソフトとの連携が可能になる。
この第4の実施の形態では、受光手段1002の受光信号についてパルス幅の解析を行って検出対象115の位置を特定しているので、従来の反射光を受光するまでの時間を測定するTOF(タイム・オブ・フライト)方式のように両偏向照明ユニット1003、1004の走査信号(偏向角の開始信号)と同期を取る必要がなく、測距検出システムがシンプルに構成できる。これは、大画面などの大きなエリアの検出領域ARで検出対象を検出する場合は、特に、有効である。
また、受光手段1002の位置は、その受光信号の信号出力でパルス幅の測定ができれば設置位置に関し、基本的に制約はない。図8(B)に示すように、受光手段1002をレーザ光線LB1、LB2が走査される平面と離れた、異なる高さの位置に配置することもできる。
すなわち、図8(B)においては、プロジェクタおよび観察者は、向かって図の右側に位置することになるが、スクリーン部1001の図の右側に(観察者側に)両偏向照明ユニット1003、1004と遮光部材1005を配置し(これらで作る平面がレーザ光線LB1、LB2が照射され、検出対象を検出する検出平面となる。以下、「偏向面」という。)、偏向面から外れた位置であって、そのさらに同図(B)の右側に離れた位置に受光手段1002を配置することができる。このような構成にすることにより、偏向光の直接光が受光手段に直接入射する場合が排除される。さらには、検出対象115を照射しなかった照射光は遮光部材1005を照射して大部分吸収されるとともに、吸収されずに反射された反射光(間接光)も、大きくカットすることができる。このように、受光手段1002が偏向照明ユニット1003、1004と遮光部材1005を含む偏向面に含まれないように配置することができる理由は、上述の検出対象115の位置の特定をする演算方法において受光手段1002の位置情報を用いないからである。
式6から検出対象の位置を演算する実施例を記述する。
水平および垂直検出領域x,yと、受光信号の解析によってレーザ光線LB1およびLB2のデューティ比が、それぞれd1=15%,d2=75%のときの偏向角θとθ(表1)とが
=1500[mm]
=500[mm]
θ=10[deg]
θ=70[deg]
のとき、
検出対象115の位置は、式6から、(xob,yob)=(1409, 248)と特定できる。
なお、第4の実施の形態でパネル1000には、スクリーン部1001を有しているが、スクリーン部1001の代わりに液晶パネルや有機ELパネルのような直視型表示装置に適用してもよい。
また、この第4の実施の形態で受光手段1002を、XY座標で(0、y)に設置したが、前述のように受光手段1002は、検出対象115の反射する反射光が取得できる設置場所であれば特に拘らない。
[第5の実施の形態]
図11(A)、(B)は、本発明の第5の実施の形態に係る測距検出システムに光学式タッチセンサを用いたパネル1010を示している。図11(A)は、パネル1010を模式的に表した正面図、図11(B)は、パネル1010を模式的に表した断面図である。装置の構成としては、図23に示すように、さらに、制御部106を加えて、以下述べるように制御してもよい(他の実施の形態でも同様である。)。なお、上述した第4の実施の形態と同じ部材は、同じ参照番号で示す。第2の実施の形態との違いは、偏向照明ユニット1014をパネル1010の右下に置いた点である。
パネル1010は、プロジェクタなどの投影装置(図示せず)からの投影画像を投射させて表示するためのスクリーン部1001と、受光手段1002と、偏向照明ユニット1013、1014と、遮光部材1005と、制御部106で構成される。
偏向照明ユニット1013、1014は、第4の実施の形態と同様にレーザ光源と、ガルバノミラーによる偏向手段とから構成される。また、受光手段1002も同様にシリコンフォトディテクタやPINフォトダイオードなどを利用することができる。遮光部材1005も同様である。
図11に示すように、第5の実施の形態では、偏向照明ユニット1013、1014は、パネル1010の左下と右下に配置される。より詳細には、偏向照明ユニット1013を原点Oとして座標軸X,Yを定義すると、偏向照明ユニット1013から右側(パネル水平方向)にむかってX軸、上方(パネル垂直方向)に向かってY軸とする。両偏向照明ユニット1013、1014のレーザ光の走査範囲、すなわち、偏向角の振れ幅は、ともに90°である。したがって偏向照明ユニット1013から照射される偏向光は、X軸の(+)方向からY軸の(+)方向の間で反時計回りに偏向される。また、偏向照明ユニット1014は、Y軸の(+)方向からX軸の(−)方向の間で反時計回りに偏向される。
各々の偏向光は、各偏向照明ユニット1013、1014が作動している間も、スクリーン部1001にレーザ光が照射されないように、スクリーン部1001に向かって少し手前となるスクリーン1001と平行な検出平面内を投射するように調整する。従って、偏向照明ユニット1013は、原点Oに位置し、偏向照明ユニット1014は(x,y)=(x,0)に位置し、受光手段は(x,y)=(0,y)の位置に設置される。
次に、図12は、両偏向照明ユニット1013、1014の偏向状態(同図(A))と、各偏向照明ユニット1013、1014に搭載されるレーザ光源L13、L14の駆動条件(図12(B))を示している。
図12(A)は、偏向照明ユニット1013、1014のレーザ光が走査された際の偏向角θの時間変化を表し、横軸が時間で縦軸が偏向角である。偏向照明ユニット1013、1014の偏向角θ、θは、左回りを正とし、θはX軸(+方向)からのなす角、θはY軸(+方向)に平行軸からのなす角とする。図12(B)は、それぞれレーザ光源L13、L14のデューティ比の時間変化を表す。
図12(A)を参照すると、偏向照明ユニット1013のレーザ光の偏向角特性(2011)は、時刻t20からt21にかけて0[deg]から90[deg]まで増加し、時刻t21からt22にかけて90[deg]から0[deg]に減少し、これを1周期として、以降繰り返す。このとき、図12(B)を参照すると、レーザ光源L13のデューティ比変化特性2013は、時刻t20からt21にかけて、偏向角の変化に対応してd1からd2に増加し、時刻t21からt22にかけてd2からd1に減少している。
一方、偏向照明ユニット1014のレーザ光源L12の偏向角特性(2012)は、時刻t20からt21にかけて90[deg]から0[deg]に減少し、時刻t21からt22にかけて0[deg]から90[deg]まで増加し、これを1周期として、以降、これを繰り返す。このとき、図12(B)を参照すると、レーザ光源L12のデューティ比変化特性2014は、時刻t20からt21にかけてd4からd3に減少し、時刻t21からt22にかけて偏向角の変化に対応してデューティ比をd3からd4に増加する。
この第5の実施の形態では、二つのレーザ光源L13、L14は、排他的に一つ点灯するという条件はなく、常にパルス点灯している。このため、レーザ光源L13のデューティ比の変化する範囲とレーザ光源L14のディーティ比の変化する範囲が重複しないように設定することが必要である。図12(B)では、レーザ光源L13のデューティ比の変化する範囲は、d1からd2までとし、レーザ光源L14のデューティ比が変化する範囲は、d3からd4までとして、常にd2<d3となるように設定することにより、重複する範囲をなくすことができる。
このような偏向角とデューティ比の関係を具体的に示すと、表2のようになる。偏向角θは、各々偏向照明ユニット1013、1014の偏向角を表し、d21、d22は、それぞれデューティ比を表す。
Figure 2015180855
ここで示されるように、偏向照明ユニット1013の0度から90度までのデューティ比は、偏向照明ユニット1014のそれと、まったく数値が重ならない。偏向角90度において、偏向照明ユニット1013は、最大値であるデューティ比48%を取る一方、偏向照明ユニット1014は、最小値であるデューティ比52%を取る。このため、後述するように、それぞれのデューティ比の変化する数値範囲が重なることなく受光するため、両者は分別でき、したがって、それぞれ位置検出することが容易にできる。
次に、検出対象の位置検出について説明する。
図11に示すパネル1010のスクリーン部1001の検出領域(投射画像表示エリア)AR内に検出対象115である指や手差し棒をタッチする(臨ませる)と、レーザ光線L13,L14が検出対象115に照射され、拡散反射光が発生する。この拡散反射光の一部が受光手段1002に到達する。
このとき、受光信号S(t)は、図13に示すように、波形が分離されて受光する場合(図13(A))と、波形が重畳されて受光する場合(図13(B))がある。
図13(A)の場合は、すでに第1の反射光と第2の反射光のパルス列が分離されているのでそれぞれのデューティ比d21、d22、すなわちパルス幅W1、W2は、第4の実施の形態と同様に、簡単に求められる。
これに対し、図13(B)の波形S(t)は、第1の信号S1(t)(図13(C))と第2の信号S2(t)(図13(D))に公知のエッジ検出技術を適用することにより、分離できる。図13(B)は、第1の反射光と第2の反射光のパルスの立ち上がりがちょうど重なり、それぞれの異なるパルス幅で立ち下がっている様子を例示している。このような場合であっても、パルス幅変調されている各反射光のパルス幅W1、W2が異なり、全く重ならないように設定されているため分離できる。すなわち、図13(B)のS(t)のパルスの立ち上がりエッジから一番目の急峻に立ち下がるエッジまでのパルス幅W1の信号と、図13(B)のS(t)のパルス周期の立ち上がりエッジから二番目の急峻に立ち下がるエッジまでのパルス幅W2の信号は、その数値が異なって重なることがないため、分解できる。パルス周期Tに対するそれぞれのパルス幅W1およびW2の比をとってデューティ比d21およびd22を求めると、
d21=W1/T, d22=W2/T
が得られる。
図12を用いると、これらのデューティ比d21、d22から偏向角θ、θが求められる。すなわち、図12(B)のデューティ比d21に対応する図12(A)の偏向角θが求められ、同様にデューティ比d22に対応する偏向角θを求めることができる。
実際には、これら二つのデューティ比d21=W1/T、d22=W2/Tから、予め定められたデューティ比とこれに対応する偏向角の関係を示すテーブル(表2)を介して、対応する偏向角θとθを求めることができる。さらに、これら偏向角の値と予め定められた偏向照明ユニットの位置情報(位置および向き)から、三角測量の原理で検出対象115の位置が算出される。
なお、検出精度を劣化させないためには、少なくともパルス数が3つ以上となるように偏向角の角速度ωを設定することが望ましい。
また、時刻tは、信号を分離する観点からは必要なパラメータではないので、表2は、実際は、偏向角が0度から90度の範囲(時間0[sec]から0.45[sec]まで)の半分があれば十分である。
[偏向角から検出対象の位置を演算する演算方法]
受光信号から求められた二つの偏向角θ、θから検出対象115の位置を演算する方法について説明する。
図11に示すように、パネル1010の検出領域ARの左下隅に設けた偏向照明ユニット1013の位置を原点Oに取る。検出領域ARの下辺に沿って原点からX軸が正方向に延びるものとし、同様に左辺に沿って原点からY軸が正方向に延びるものとする。このようなXY座標においてパネルの水平方向検出領域と垂直方向検出領域をそれぞれx,yとする。図11に示すように、偏向角θ、θは、x軸に平行となる偏向角を0とし、パネルを見たときに反時計回りを正とする。先述のとおり両偏向照明ユニット1013、1014の偏向角は、0度から90度までとする。
この場合に、偏向照明ユニット1013と検出対象115とを結ぶ直線の式と、検出対象115と偏向照明ユニット1014とを結ぶ直線の式は、それぞれ、
Figure 2015180855
Figure 2015180855
と表すことができる。検出対象115の座標は、上記二つの直線の交点座標(xob,yob)であるから、式7と式8にx=xob,y=yobを代入してxob,yobについて解くと、式9のように求めることができ、その座標を特定することができる。
Figure 2015180855
上述のデューティ比と偏向角θの対応を表したテーブル(表2)は、制御部106あるいは外部制御装置内の記憶デバイスに実装すれば、上記の演算も実行することができる。
このように検出対象115の位置が求められるため、検出対象115の位置座標(xob,yob)は、制御部106等からパソコンなどのコンピュータ(図示せず)に送られ、この座標を用いてプロジェクタの画像信号のカーソルの座標値に割り当てたり、アイコンを選択するなど、コンピュータのアプリケーションソフトとの連携が可能になる。
式9から検出対象115の位置を演算する実施例を、以下に記述する。
水平および垂直検出領域x,yと、受光信号の解析によって、レーザ光源L13、L14のデューティ比がそれぞれd1=8%、d2=87%のときの偏向角θとθ(表2)とが、
=1500[mm]
=500[mm]
θ=10[deg]
θ=70[deg]
のとき、検出対象115の位置は、式9から、(xob,yob)=(1409, 248)と特定できる。
この第5の実施の形態では、各偏向照明ユニット1013、1014においてレーザ光源L13、L14のパルス幅変調と偏向の変化および周期の同期をとり、かつ、両偏向照明ユニット1013、1014のレーザ光源L13、L14の同期をとる必要がある。
しかしながら、受光手段1002の受光信号S(t)についてパルス幅の解析を行う手法を用いているので、従来の反射光を受光するまでの往復時間を測定するTOF(タイム・オブ・フライト)方式のように両偏向照明ユニット1003、1004の走査信号(偏向角の開始信号)と同期を取る必要がなく、測距検出システムがシンプルに構成できる。これは、大画面などの大きなエリアの検出領域で検出する場合は、特に、有効である。
また、受光手段1002の位置は、第4の実施の形態と同様に、その受光信号の信号出力でパルス幅の測定ができれば設置位置に関し、基本的に制約はない。図8(B)に示すように、受光手段1002をレーザ光LB1、LB2が走査される平面と高さ方向に離れた異なる位置に配置することもできる。
なお、この第5の実施の形態でも、第4の実施の形態と同様に、スクリーン部1001の代わりに液晶パネルや有機ELパネルのような直視型表示装置を用いてもよい。
〔第6の実施の形態〕
図14は、偏向照明ユニットを3つ用いたタッチセンサーパネル1020の例である。この第6の実施の形態に係る測距検出システムにおけるタッチセンサーパネル1020は、3つの偏向照明ユニット111、112、113と受光手段114から構成される。装置の構成としては、図23に示すように、さらに、制御部106を加えて、以下の測距方法によって制御するようにしてもよい。第5の実施例の場合、図11に示す検出対象115は、スクリーン部116をタッチした指や、ペンなどであった。
また、第4の実施の形態で示したタッチセンサーパネル1010は、2つの偏向照明ユニットを持つものであったが、この第6の実施の形態の場合、タッチセンサーパネル1020の場合は、その空いている隅、即ち、右上の隅に偏向照明ユニットを加え、四隅を偏向照明ユニットと受光手段114で構成したものである。
偏向照明ユニット111、112、113のデューティ比の設定は、図14に示すように、どの瞬間でも偏向照明ユニット111、112、113のデューティ比がそれぞれd11、d12、d13であるとすると、例えば、d11>d12>d13となるように設定する。パルス幅を測定することにより、検出対象115の位置と方位を特定するためであることは、第4の実施の形態と同様である。
図14のように偏向照明ユニット111、112、113をタッチセンサーパネル1020の3つの隅の近辺に配置する。受光手段114は、残りの隅に配置し、検出対象115からの反射光を受光する。この場合、検出対象115が受光手段114と偏向照明ユニット112の間を結ぶ直線上およびその近傍に位置すると、対向配置された偏向照明ユニット112から照射されるレーザ光の反射光が検出対象115に遮られた受光手段114に入らないという現象が生じる。
そのような場合であっても、図14に示すように3つの偏向照明ユニット11、112、113を搭載してあるので、検出領域AR内のどの位置に検出対象が位置しても少なくとも2つの偏向照明ユニットから照射された光の検出対象115からの反射光が、受光手段114に到達するため、検出対象115の距離と方位を求めることができる。すなわち、図14、15(A)(B)からわかるように、偏向照明ユニット112の光が検出対象115によって遮られた場合であっても、そのほかの偏向照明ユニット111、113の反射光が受光手段114に受光する。したがって、この信号出力に対応するデューティ比d11とd13を測定すれば、これに対応する偏向角θ、θを求めることができる。
このときの受光信号の状況は、図16(A)に示すように、3つの反射光が重ね合わされた受光信号S(t)が得られる。
図16(B)に偏向照明ユニット111の受光信号を、図16(C)に偏向照明ユニット112の受光信号を、そして図16(D)に偏向照明ユニット113の受光信号S1(t)、S2(t)、S3(t)をそれぞれ示す。図16(C)に示すように、偏向照明ユニット112で照射された検出対象115からの反射光によるパルス成分は、W2に相当するものであるが、光が遮られることから殆ど、その波高値が0であるため判別することが困難である。そこで、その他の偏向照明ユニット111、113による反射光の受光信号のパルス幅W1、W3を測定すれば、デューティ比d1、d3を求めることができ、これに対応する偏向角θ、θが決まるので、検出対象115の位置が求められる。
この第6の実施の形態は、第3の偏向照明ユニット113を配置することにより、得られる上方に冗長性を持たせ、ひとつのユニットの情報が得られない場合であっても、他のユニットの情報で、検出対象115の位置を特定することができることを示している。
〔第7の実施の形態〕
図17は、レーザレーダの測距検出システムに係る第7の実施の形態を説明する概念図である。図17に示すように、レーザレーダ120は、二つの偏向照明ユニット121、122と、受光手段103と、制御部106(図23参照)で構成される。偏向照明ユニット121、122は、それぞれレーザ光源とポリゴンミラーを用いた偏向手段で構成され(図示せず)、所定の偏向角の範囲内でレーザ光源のレーザ光を偏向して走査し、検出対象115を含む投射画像表示エリアに向けて照射する。
偏向照明ユニット121、122は、公知のレーザ光源と偏向手段からなる(図示せず)。レーザ光源としては、例えば近赤外または赤外の波長を放出させる半導体レーザを用いることができる。
また、偏向手段は、例えば公知のガルバノミラー(図示せず)を用いているが、他の偏向手段、例えば、ポリゴンミラーなど、ミラーの回転に応じた繰り返し周波数で、所定の検出領域を走査することができるようなものであればよい。
第7の実施の形態は、このレーザ光の走査周期に合わせてレーザ光の光パルスのデューティ比を周期的に変化させている。デューティ比の変化のさせ方としては、走査開始から走査終了にかけて半導体レーザを点灯させる時間を次第に長くなるように(パルス幅を増加するように)変化させている。
偏向照明ユニット121、122の偏向角と時間との関係を示す波形は、図18(A)に示すように、走査周期である時間t30からt31にかけて0度から一定の角度(例えば90度)まで増加し、t31の瞬間に再度、0度にもどって、次の走査周期のt31からt32にかけて再び一定の角度まで増加する。レーザ光源へのパルス幅変調は、デューティ比の時間変化が図18(B)となるようにレーザを駆動させる。
図18(A)は、走査周期内にデューティ比が比例的に増加し、周期が完了すると再び元に戻る様子を示している。このとき、受光手段103の信号波形をモニタして、検出対象115から反射する反射光が検出されたことが分かったとすると、そのパルス幅を測定することによって、そのときのデューティ比を知ることができる。デューティ比とレーザ光の偏向角の間に一定の対応を予めつけていれば、これに従い、対応する偏向角θが同図Bで示すようにわかる。すなわち、偏向照明ユニット121がレーザ光LB1を走査する間に偏向角θで検出対象115にレーザ光が照射されたことがわかる。
同様にして、偏向照明ユニット122がレーザ光LB2を走査する間にデューティ比d12が検出されると対応する偏向角θで検出対象115にレーザ光LB2が照射されたことがわかる。
そうすると、予め両偏向照明ユニット101、102の位置と向きがわかっているのであるから、これに偏向角θ、θがわかれば、三角測量の原理で、偏向照明ユニット121、122の座標を通る偏向角θ、θの直線の交点に検出対象115があるということが特定できる。すなわち、図17で示す×印の箇所にある検出対象115の距離と方位を求めることができ、この結果、位置を特定することができる。
図19に受光手段103の受光信号を示す。第7の実施の形態では、偏向角とパルス幅変調との同期を取るための同期信号を受光信号の解析に利用すると、誤検知の可能性がなくなる。同図で、同期信号から時間t1後に現れたパルス列と、同期信号から時間t2後に現れたパルス列で、おのおのデューティ比を算出すると、それぞれ
d100=W1/T
d200=W2/T
が得られる。
同期信号Ts1、Ts2、…からの時間と偏向角とデューティ比の対応表(図示せず)に照らし合わせ、最も近い偏向角の組合せを抽出することで検出対象115の偏向角を求めることができるので、検出対象の115の位置を求めることができる。
本発明の第7の実施の形態に係るレーザレーダの具体的な構成として、実施例4を示す。
(条件)
偏向照明ユニットの設置間隔 =100mm
同期信号Ts1、Ts2、…からの時間t1=0.25[sec]
W1/T = 30[%]
同期信号Ts1、Ts2、…からの時間t2=0.30[sec]
W2/T=55[%]
テーブル表(表3)から、一つ目のパルス列2021は、偏向照明ユニット122からのレーザ光が検出対象で反射したものということがわかり、このときの偏向角θ=80°となる。
同様に、二つ目のパルス列2022は偏向照明ユニット121からのレーザ光が検出対象で反射したものであるということがわかり、このときの偏向角θ=70°と求めることができる。二つの偏向角が求まったので、上記式3から検出対象の座標(xob,yob)は(144.0, 532.9)
と求めることができる。
Figure 2015180855
なお、本実施例の場合、デューティ比が30%と55%との組合せは、θ1=120°、θ=30°だと、yob<0となるため、θ=70°とθ=80°が正しい値であることが同期信号からの時間を計測しなくても決定できる。
第7の実施の形態は、パレス幅を解析することで検出対象115の位置を特定することができるため、同期信号からの時間を計測する必要がない。このため、時間計測をパラメータとせずに、検出対象115の位置特定ができる。
〔第8の実施の形態〕
図20は、本発明の第8の実施の形態に係る測距検出システムを説明する概念図である。図20に示すように、この測距検出システムは、二つの偏向照明ユニット101、102と、受光手段104と、回折格子105と、で構成され、さらに制御部106(図23参照)で測距方法を制御する。偏向照明ユニット101、102はそれぞれレーザ光源とポリゴンミラーを用いた偏向手段で構成され(図示せず)、所定の偏向角でレーザ光源のレーザ光を偏向して走査し、検出対象115に向けて照射する。各偏向照明ユニットのレーザは、半導体レーザを用いることができ、それぞれ発振波長が異なるものを搭載している。例えば1つは波長0.85μm、もう一方は波長1.3μmを用いることができる。図22に示すように、デューティ比は、両レーザで同じとしているが、異なるものでもよい。
また、偏向手段は、例えばガルバノミラー(図示せず)を用いているが、他の偏向手段、例えば、ポリゴンミラーなど、ミラーの回転に応じた繰り返し周波数で、所定の検出領域を走査することができるようなものであればよい。
回折格子105は、受光手段104の前に置かれ、反射光は、回折格子105を通って2分割PP104に達する。
この場合の受光手段104は、回析格子105で2分割された回析光を受けるため、同一素子内に2つの分割された第1の受光素子PD1、第2の受光素子PD2を有している。
装置の構成としては、図23に示すように、さらに、制御部106を加えて、以下述べる測距方法を制御するようにしてもよい(他の実施の形態でも同様である。)。
この第8の実施の形態は、このレーザ光の走査周期(すなわち、偏向角θ、θの偏向範囲)に合わせてレーザ光の光パルスのデューティ比を周期的に変化させている。ここで、光パルスのデューティ比とは、光パルスの繰返し周期に対するレーザ光が点灯する点灯パルス時間の比を意味する。すなわち、このデューティ比の値は、0〜1の間を取るが、パーセント表示することもある。デューティ比の変化のさせ方としては、走査開始から走査終了にかけて半導体レーザを点灯させる時間を長くなるように(パルス幅を増加するように)変化させている。
図21は図20の垂直断面図であり、第1の受光素子PD1および第2の受光素子PD2(以下、「2分割PP」という)の受光面の位置関係を示している。検出対象が反射する反射光に対して回折格子105、2分割PD104の順に配置する。回折格子105の格子ピッチは2μmとし、回折格子105と2分割PDまでの間隔を1mmとする。波長0.85μmの光の回折角は25°、波長1.3μmの回折角は41°になる。
この条件では、2分割PD104の受光面では、反射光の光軸に対してそれぞれ0.5mmと0.9mm離れた位置に回折光が届くため、2分割PD104の分割部分(すなわち、PD1とPD2の境界)は、反射光の光軸から(0.5+0.9)/2=0.7mmとするとよい。
2分割PDのPD1およびPD2の各受光信号からデューティがそれぞれ求めることができるので、各デューティに応じた偏向角θ、θがそれぞれ求めることができる。したがって、図20に示すように、偏向角θ、θから、検出対象の位置(×印)を特定することができる。
なお、第8の実施の形態を含む他の実施の形態の測距検出システム(もしくは光学式タッチスクリーン)では、光源を赤外光の波長を放出する半導体レーザを用いたが、赤外光を放出する発光ダイオードであってもよい。このような半導体レーザや発光ダイオードの場合には、駆動する電流にパルス幅変調することで容易に生成される赤外光に所望の時間波形を与えることができる。
また、ガスレーザであってもよく、この場合には、高速変調が困難なガスであっても、外部変調器(電気光学変調器、音響光学変調器など)を使うことにより所望の時間波形を与えることができる。
以上詳しく説明したように、要するに、複数の偏向照明ユニットからパルス幅変調を行って検出対象に赤外光を照射し、その反射光を1個の受光手段で検出対象の方位および位置を求め得る測距検出システムを提供することができる。
また、偏向照明ユニットを順次一つずつ駆動させることができるため、赤外光のパルス幅変調の変調幅を大きくとることができ、ノイズに強い、測距検出を行うことができる。
また光源として、半導体レーザもしくは発光ダイオードとすることにより、駆動電流をパルス幅変調するだけで、所望の時間波形を検出対象に照射することができる。
その他、本発明の各実施の形態について、述べたような、効果を奏することができる。
〔第9の実施の形態〕
図24〜図27は、本発明の第9の実施の形態を説明するための図である。
即ち、図24は、本発明の第9の実施の形態に係る測距検出システムを用いたレーザレーダの主要構成を示す説明図である。図25は、レーザ光源の駆動についての説明図であり、(A)は、時間経過に対する変調周波数との関係を示し、(B)は、偏向角との関係を示すグラフである。図26は、図24に示す測距検出システムにおける受光器からの受光信号の波形図を(A)に示し、上記受光信号をスペクトル解析することによって得られた波形図を(B)に示す。図27は、第9の実施の形態の変形例としての測距検出システムの具体的構成を示す説明図である。
図24に示す測距システムを有するレーザレーダ100は、偏向照明ユニット11,12と受光器(受光手段あるいは、受光素子という場合がある)13と、制御装置14で構成される。偏向照明ユニット11、12は、レーザ光源と偏向手段からなる(図示せず)。偏向照明ユニット11,12のレーザ光源(L1、L2)は、赤外域のレーザ光を放出する半導体レーザである。偏向手段は、ガルバノミラーを用い、レーザ光源からのレーザ光を所定の角度範囲で周期的に偏向させている。図24の15は、検出対象を示している。
次に、レーザ光源の駆動に関して図25を用いて説明する。
レーザ光源L1、L2は、周波数変調され、その変調周波数は周期的に変化させている。図25(A)に示すように、時間T0[sec]から時間T1[sec]にかけてレーザ光源L1への変調周波数は、f1a[Hz]からf1b[Hz]まで徐々に増加させ、時間T1の瞬間にf1a[Hz]に戻した後、再び、徐々に増加させる。したがって、周波数変調の周期は、(T1−T0)[sec]ということになる。同様に、レーザ光源L2には、周波数変調は、f2a[Hz]からf2b[Hz]まで周期的に変化させている。
偏向手段(ガルバノミラー)による偏向角は、偏向照明ユニット11,12ともに、T0[sec]でθ[deg]、T1[sec]でθ[deg]まで徐々に偏向角を変化させる。
このように周波数変調周期と偏向周期は同期を取っている。
検出対象に二つの偏向照明ユニット11、12からのレーザ光がそれぞれ照射されると、レーザ光は拡散反射される。この拡散反射光の一部が受光器13で受光される。このときの受光器13の受光信号は、図26の(A)に示されるとおりである。この受光信号をスペクトル解析することによって(B)のとおりの二つの周波数f3、f4[Hz]が得られる。これらの検出された周波数の値が
f1a≦f3≦f1b
f2a≦f4≦f2b
であるとすると、図26(A)、(B)の関係から、これら二つの変調周波数に対応するレーザの偏向角θ、θが得られる。
いま、図24で座標系として原点を二つの偏向照明ユニット11、12の中間点とし、二つの偏向照明ユニット11、12を結ぶ線をX軸とし、これに直交するY軸を定義する。二つの偏向照明ユニット11、12の設置間隔をXとすると、検出対象の座標(x0b、y0b)は、以下のとおりで求められる。
偏向照明ユニット11と検出対象15を結ぶ直線の式、および、偏向照明ユニット12と検出対象15を結ぶ直線の(式1)、(式2)は、
Figure 2015180855
Figure 2015180855
で表される。(式1)、(式2)にx=x0b,y0bを代入して、x0b,y0bについて解くと、(式3):
Figure 2015180855
となり、検出位置が求まる。(式3)には受光器13の位置情報が含まれないため、受光器の設置場所は検出対象からの反射光が受光できればどこでも良い。
(式3)のように検出対象の位置が求められると、レーザレーダ100からこの位置情報を表示モニタ(図示せず)などに転送して表示させることができる。
本発明の測距検出システムを用いると、TOF(タイム・オブ・フライト)方式のようにレーザを放出してから検出した受光信号までの時間を計測する必要が無い。偏向照明ユニット11、12側では、正確な周期にあわせて偏向角と変調周波数を変化させるだけで、受光器13側では時間を計測する必要が全く無く、スペクトル解析を行って偏向角と変調周波数の関係を示す表1に従って偏向角を割り出し、(式3)によって検出対象の位置が求まる。従って、受光器13は、レーザの駆動との同期をとるような制御をする必要は全く無い。
なお、この第9の実施の形態で偏向手段としてガルバノミラーを記載したが、ポリゴンミラーもしくはMEMS(Micro Electro Mechanical Systemsの略称)を用いる方法、さらには、電気光学効果を有する偏向手段であっても本発明の効果に影響は無い。
〔数値実施例5〕
次に、第9の実施の形態における数値実施例5について説明する。
偏向照明ユニット11,12の偏向角θ、θと変調周波数との関係を下表4に示す。
Figure 2015180855
表4における偏向角は、どちらの偏向照明ユニットも10[deg]から170[deg]までとする。この偏向角の範囲で偏向照明ユニット11では変調周波数が110[KHz]から270[KHz]まで変化させ、偏向照明ユニット12では310[KHz]から470[KHz]まで変化させる。
偏向照明ユニット11と12の設置間隔Xm=100[mm]とする。この設置間隔とは、厳密にはレーザ光の偏向中心のある偏向手段(ガルバノミラー)同士の距離を表す。
受光信号のスペクトル解析結果から二つの周波数が145[KHz]と360[KHz]であるなら、表4のデータから、
偏向照明ユニット11の偏向角θ=45°
偏向照明ユニット12の偏向角θ=60°
が得られ、(式3)によって検出対象の座標は、(186.6[mm]、236.6[mm])と求まる。
〔数値実施例6〕
数値実施例5の変化例として、数値実施例6を図27および表5を用いて説明する。本数値実施例6のレーザレーダ101の構成要素は、数値実施例5のレーザレーダ100と同じである。異なるのは、偏向角に対する周波数変調の幅である。また、レーザレーダ101の検出可能範囲のy方向最短距離を200mmと設定する。x方向およびy方向の検出最長距離設定については、説明を割愛する。
検出可能範囲に検出対象36が入ったとき、検出された角度θ、θの差すなわち、
Δθ=θ−θ
が最も大きくなるのは、図27に示すとおり、X=0、y=200[mm]の場所である。このときの角度差Δθは、Δθ=2×tan-1{200/(x/2)}=2×tan-1(200/50)=28.1[deg]
となる。したがって、検出範囲内においてΔθ≦28.1[deg]の関係がある。このため、偏向角に対する変調周波数の設定方法は、下表5に示す通り、変調周波数の幅、すなわち、最小変調周波数から最大変調周波数までの範囲、において一部の変調周波数が重なる設定であっても検出には問題がない。
Figure 2015180855
具体的には、表5のように同じ偏向角(たとえば10deg)での偏向照明ユニット11の変調周波数(110KHz)と偏向照明ユニット12の変調周波数(140KHz)の周波数差はΔθ以上(表5で偏向角30°の差)に設定する。このような設定によって検出された二つの周波数f3、f4(f4>f3)から、f4が偏向照明ユニット12からのレーザ光であることが分かり、表5の数値と比較して、変調周波数f3に対応する偏向角θ、変調周波数f4に対応する偏向角θが求められ、検出対象位置座標が演算によって求まる。
この数値本実施例6では、二つの偏向照明ユニットの変調周波数の幅の一部を共通にできるため、二つのレーザの最小変調周波数(表5では110KHz)から最大変調周波数(300KHz)までの幅を小さくすることができ、制御面で有利になる。即ち、ダイナミックレンジを広くしやすくなる。
〔第10の実施の形態〕
図28は、本発明の第10の実施の形態に係る測距検出システムを用いたタッチパネルの構成を模式的に示すもので、(A)は、平面図、(B)は、C−C断面図である。
図28において、光学式タッチパネル400は、プロジェクタなどの投影装置からの投射画像を拡散反射させて表示するためのスクリーン部401と、受光器402と、偏向照明ユニット403,404と、遮光部材405と、制御装置(図示せず)で構成される。受光器402は、シリコンフォトディテクタやPINフォトダイオードなどを利用することができる。偏向照明ユニット403,404は、レーザ光源と偏向手段からなる。レーザ光源としては、例えば近赤外の波長を放出させる半導体レーザ(図示せず)を用いることができる。また、偏向手段は、例えばガルバノミラー(図示せず)を用いることができる。遮光部材405は、偏向照明ユニット403,404から放射された偏向光のうち検出対象406にあたらなかった光を受け止めて吸収するはたらきを有する。これによって誤った検出を防ぐことができる。
偏向照明ユニット403,404について詳しく説明する。この第10の実施の形態では、偏向照明ユニット403がタッチパネルの左下に配置され、偏向照明ユニット404がタッチパネルの右上に配置される。両偏向照明ユニット403、404の偏向角のふれ幅は、ともに90°としている。図28に示すとおり、偏向照明ユニット403を原点Oとする座標軸X,Yを定義する。
偏向照明ユニット403から右側にむかってX軸、上方に向かってY軸としている。したがって偏向照明ユニット403から放出される偏向光は、X軸(+)方向からY軸(+)方向の間で偏向されている。また、偏向照明ユニット404は、X軸(−)方向からY軸(−)方向の間で偏向されている。各々の偏向光は、スクリーン部401より少し手前を飛ぶように偏向照明ユニット403、404を設置しておく。すなわち、レーザ光を偏向している最中に、スクリーン部401にレーザ光があたることが無いように位置調整しておく。
Figure 2015180855
上表6に、偏向照明ユニット403,404から出射されるレーザ光の偏向角と、変調周波数との設定について記した。偏向角は、0degから90degまで偏向されると、次の瞬間、偏向角が0degに戻った後、再び、増加するように周期的な偏向を繰り返す。偏向照明ユニット403、404から出射されるレーザ光の偏向角0degから90degまでに応じて、偏向照明ユニット403のレーザには、100KHzから190KHzまでの変調周波数が注入電流に重畳される。同様に、偏向照明ユニット404のレーザには、200KHzから、290KHzまでの変調周波数が注入電流に重畳される。
パネルの投射画像表示エリア内に検出対象406としての指や手差し棒でタッチすると、レーザ光が検出対象406に照射され、拡散反射光が発生する。この拡散反射光の一部が、受光器402に到達する。受光信号、上述した図26(A)のようになる。この受光信号を周波数解析すると図26(B)に示すように、周波数成分f3、f4が抽出される。周波数成分f3とf4のうち、周波数で小さい値の方が偏向照明ユニット403からのレーザ光の変調周波数f3、大きい周波数が偏向照明ユニット404のレーザへの変調周波数f4であることが分かる。表6から対応する偏向角θとθが求まる。さらに、これら偏向角の値から、検出対象406の位置が後述する演算によって求まる。
この第10の実施の形態では、TOF(タイム・オブ・フライト)方式のようにレーザを放出してから検出した受光信号までの時間を計測する必要が無い。偏向照明ユニット403、404では、正確な周期にあわせて偏向角と変調周波数を変化させるだけで、受光器402側では時間を計測する必要が全く無く、スペクトル解析を行って偏向角と変調周波数の関係を表す(表6)に従って偏向角を割り出し、式6によって検出対象の位置が求まる。従って、受光器402は、レーザの駆動との同期をとるような制御を施すことは全く無い。
なお、第10の実施の形態で偏向手段としてポリゴンミラーを記載したが、ガルバノミラーもしくはMEMSを用いる方法、さらには、電気光学効果を有する偏向手段であっても本発明の効果に影響は無い。
また、受光器は、上記各実施の形態においては、一つであったが、設置位置を変えて複数個の受光器を用いても良い。例えば、図28のx=x(パネルの右下)近傍に二つ目の受光器を設置しても良い。
〔演算方法について〕
次に、受光信号から求められた二つの偏向角から検出対象の位置を演算する方法について説明する。図28に示すとおり、光学式タッチパネル400の水平方向計測範囲と垂直方向計測範囲をそれぞれx,yとする。図28のとおり、偏向角度は、x軸に平行となる偏向角を0とし、光学式タッチパネル400を見たとき反時計回りを正とする。先述のとおり両偏向照明ユニット403,404の偏向角は、0から90°までとする。
偏向照明ユニット403と検出対象406とを結ぶ直線の式と、検出対象406と偏向照明ユニット404とを結ぶ直線の式は、上述したところではあるが、それぞれ、
Figure 2015180855
Figure 2015180855
と表すことができる。検出対象406の座標、すなわち、上記二つの直線の交点座標を(xob,yob)は、(式4)と(式5)にx=xob,y=yobを代入してxob,yobについて解くと、
Figure 2015180855
となり、検出対象の位置座標が求まる。
〔数値実施例7〕
(式6)から検出対象406の位置を演算する数値実施例7を記述する。水平および垂直計測範囲x,y
=1500[mm]
=500[mm]
とする。受光信号の解析から二つの周波数f3、f4が、110KHz、270KHzであったとすると、表6から、
θ=10[deg]
θ=70[deg]
となる。検出対象406の位置は、式6から、(xob,yob)=(1409,248)と求まる。
〔第11の実施の形態〕
図29から図31までは、第11の実施の形態を説明するための図である。即ち、図29は、本発明の第11の実施の形態に係る測距検出システムを、光学式タッチセンサーパネル500に適用した場合の構成を模式的に示す図で、(A)は、平面図、(B)は、右側断面図である。
図30は、本発明の第11の実施の形態に係る測距検出システムを用いたタッチパネルのうち、図29における矢印D方向から偏向照明ユニット付近を見た斜視図である。
図31は、図29に示す光学式タッチセンサーパネル500における受光信号波形を示す図であって、(A)は、受光器からの受光信号を時間−受光信号強度の関係で示す波形図、(B)は、当該受光信号をスペクトル解析して得られた周波数−スペクトル強度の関係を示す波形図である。
即ち、この第11の実施の形態において、構成要素が第10の実施の形態と同じものは同じ番号で記している。本実施の形態における光学式タッチパネル500は、第10の実施の形態における光学式タッチパネル400に対して反射部505が追加されている。
図28に示した、光学式タッチパネル400の場合、二つの偏向照明ユニット403、404が設置されて、この構成で図のように検出対象406(たとえば指)が受光器402と偏向照明ユニット(図では404)とを結ぶ線分内もしくはその線分近傍に位置すると、偏向照明ユニット404から放出されて検出対象で拡散反射した光のうち受光器402に入射する光量はほとんど無い。しかしながら、この第11の実施の形態では、図30に示すように吸収部材405の上に、すなわち、画像表示面401から手前に離れた位置に、反射部505が設置されている。偏向照明ユニット404の出射口から放出される偏向レーザ光が検出対象506で反射されると、例えば図29の511のような光路を経て受光器に入射できる。また、偏向照明ユニット403からのレーザ光の場合は、検出対象506で反射すると光路512のように直接、受光器402に入る光線と、光路513のように反射部505を経て受光器402に入る光線が存在する。
この第11の実施の形態で受光器402の受光信号そのものは、図31に示すように複雑な時間波形になる。ところが、複数の反射光が少しの時間ずれて重ね合わさっているだけである。時間がずれて受光器402に届いても周波数自体は変化しないため、スペクトル解析をおこなうと、二つの周波数が得られ、検出には問題がない。
この第11の実施の形態の場合、TOF方式のような時間を計測することがないので、どのような経路をたどって受光器402に光が届いても検出結果に誤りが生じない。
なお、反射部505は、長方形で図示しているがこの限りではない。さらには、反射部505は、鏡面に限られるものではなく拡散面であっても良い。さらには、この拡散面に異方性をもたせ、スクリーン部401に平行な面内には拡散するがスクリーン部401に垂直な方向には拡散しないことで、等方性拡散の場合に比べると受光信号の強度を大きくすることができる。
異方性拡散の実施の形態例としては、さらに、図32に部分的な斜視図をもって示すようにスクリーン部401に垂直な方向に平行なヘアライン加工された反射板を利用することができる。
第9〜第12の実施の形態において、偏向照明ユニットの光源は、半導体レーザとし、変調は、注入電流に周波数変調信号を重畳させた、いわゆる、直接変調による駆動例を示した。この他にも、半導体レーザの注入電流は一定に保ち、放出されたレーザ光を光変調器によって外部変調する駆動方法であっても良い。光変調器としてはLiNbO3(ニオブ酸リチウム)に代表される電気光学結晶を用いた電気光学変調器を用いることができる。また、外部変調方式の駆動では、変調周波数が高速になったときでもレーザ光の周波数ドリフトといった問題が発生しないメリットがある。
さらに、半導体レーザに限るものではなく、炭酸ガスレーザに代表されるガスレーザやNd:YAG(ネオジウムドープのイットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザなどの固体レーザで外部変調としても良い。変調周波数の帯域で特に問題が無ければ上記実施形態の半導体レーザを直接変調する方法が光源部分のサイズを最も小さくできる。
以上詳しく説明したように、第9以降の実施の形態に係る測距検出システムは、レーザ光を用いた検出システムで時間計測の必要がないため検出対象から受光器までの経路に計測結果が影響を受けない。また、受光器は、フォトディテクタであるためカメラを用いた検出システムに比べて安価に構成することができる。
請求項11に係る測距検出システムは、人間の目に見えない赤外光を利用するため、人間の目への安全性を高めやすく、かつ、偏向されるレーザ光や検出対象からの散乱光に対して不快に感じない。
請求項13に係る測距検出システムは、半導体レーザを光源とし、直接変調するため光源および光源まわりを小型にすることができる。
請求項17,18では、光学式タッチパネルの受光器を1個にしても成立する。
1 測距検出システム
2 測距検出システム
11、12、101、102、111、112、113、121、122、403、404、1003、1004、1013,1014 偏向照明ユニット
13、402 受光器
14 制御装置
15、36、115、406 検出対象
103、114、1002 受光手段
106 制御部
105 回折格子
115 検出対象(指、手差し棒、ペン)
116、401、1001 スクリーン部
400 光学式タッチパネル
405、1005 遮光部材
406、506 検出対象
505 反射部
L12、L13 レーザ光源
1000、1010、1020 タッチセンサーパネル
特許第4498135号公報 特許第4668897号公報 特開2013−185849号公報

Claims (18)

  1. 光源から光線を照射し該光線が検出対象から反射された場合に該反射光を受光して前記検出対象の位置を特定する測距検出システムであって、
    前記光源と、前記光線を所定の周期および所定の偏向角の範囲で偏向して前記検出対象に照射する偏向手段と、を有する複数の偏向照明ユニットと、
    前記検出対象により反射された複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、
    前記受光信号を解析する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    各光源から照射された光線を前記所定の周期の範囲内でそれぞれ前記偏向角に対応させて変調し、
    前記受光信号を前記変調に基づいて分別し、
    前記検出対象の位置を特定すること
    を特徴とする測距検出システム。
  2. 光源からの光線を検出対象に照射しその検出対象からの反射光を受光して前記検出対象の位置を特定する測距検出システムであって、
    パルス幅変調を行って光線を照射する光源と前記光線を所定の周期で所定の偏向角の範囲で偏向して検出対象に照射する偏向手段とを有する複数の偏向照明ユニットと、前記光線が検出対象で反射した複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、前記偏向照明ユニットを制御し前記受光信号を解析する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各光源に前記所定の周期の範囲内でそれぞれ前記偏向角に対応して変化するパルス幅を与えてパルス幅変調をさせ、
    前記受光信号を前記パルス幅により分別し、
    その検出対象の位置を特定することを特徴とする測距検出システム。
  3. 前記制御部は、各偏向照明ユニットに対し、前記所定のパルス幅の変化する範囲として、他のいずれの偏向照明ユニットの前記所定のパルス幅の変化する範囲と重複しないように与えることを特徴とする請求項1または2に記載の測距検出システム。
  4. 前記制御部は、各偏向照明ユニットに対し、順次ひとつずつ排他的に光線を照射させることを特徴とする請求項1または2に記載の測距検出システム。
  5. 前記測距検出システムは、さらに、回折手段を前記受光手段の光入射面に備え、
    前記各偏向照明ユニットの前記光源は、それぞれ異なる波長の光線を照射し、
    前記受光手段は、第1の受光素子と第2の受光素子が内部に備えられており、前記光線が前記回折手段を通過して、前記異なる波長の光線が、前記第1の受光素子と前記第2の受光素子に分けられて受光するように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の測距検出システム。
  6. 前記光源は、赤外光を放出する半導体レーザもしくは発光ダイオードであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の測距検出システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の測距検出システムを具備し、
    投射画像を拡散反射させて表示するためのスクリーン部と、前記スクリーン部上にあって矩形の検出領域を取り囲むように配設された遮光部材と、
    各偏向照明ユニットは、前記遮光部材の対角の隅または隣り合う隅にそれぞれ位置し、
    各光線は、前記矩形の遮光部材の内側の前記スクリーン部と平行な走査平面内を走査し、
    前記受光手段は、前記矩形の遮光部材の空いている隅のひとつであって前記走査平面に関し前記スクリーン部と反対側の前記遮光部材上に前記検出領域を向けて配置したことを特徴とするタッチセンサーパネルの測距検出システム。
  8. 請求項1または2に記載の測距検出システムを具備し、
    前記光源は半導体レーザであり、
    前記制御部は、各偏向照明ユニットに対し、共通の同期信号に基づき前記パルス幅変調の前記周期を開始し、かつ、前記所定の周期は、同一周期を与えることを特徴とするレーザレーダの測距検出システム。
  9. パルス幅変調を行って光線を照射する光源と前記光線を所定の周期で所定の偏向角の範囲で偏向して検出対象に照射する偏向手段とを有する複数の偏向照明ユニットと、前記光線が検出対象で反射した複数の反射光を受光して受光信号を出力する1個の受光手段と、前記偏向照明ユニットを制御し前記受光信号を解析する制御部と、を備えた測距検出システムを用いた測距検出方法であって、
    前記各偏向照明ユニットが、前記光源から照射される光線にそれぞれ異なるパルス幅であって偏向角に対応したパルス幅を与えてパルス幅変調を行うステップと、
    各偏向照明ユニットの偏向手段が、検出領域を走査するために所定の走査周期で前記光線を所定の偏向角の範囲で偏向して検出領域に向けて照射するステップと、
    前記受光手段が、前記検出対象で反射した前記複数の反射光を受光する受光ステップと、
    前記制御部が、前記受光ステップで受光した受光信号を前記パルス幅により分別し、その検出対象の位置を特定するステップを備えることを特徴とする測距検出方法。
  10. レーザ光を放出するレーザ光源と、該レーザ光源から放出されたレーザ光を周期的に偏向させる偏向手段とからなる偏向照明ユニットを少なくとも2個以上と、
    1個の受光器と、
    前記レーザ光源を駆動し、かつ、前記受光器からの受光信号を周波数解析する制御装置と、
    で構成された測距検出システムであって、
    前記レーザ光源ごとに異なる周波数変調もしくは位相変調をかけ、該周波数変調もしくは位相は周期的に変調周波数もしくは位相を変化させ、かつ、前記偏向に同期させることを特徴とする測距検出システム。
  11. 前記レーザ光源は、赤外光を放出するレーザ光源であることを特徴とする請求項10に記載の測距検出システム。
  12. 前記レーザ光源は、半導体レーザであることを特徴とする請求項10、11のいずれか1項に記載の測距検出システム。
  13. 前記半導体レーザの注入電流に変調信号を重畳させることによって周波数変調もしくは位相変調することを特徴とする請求項1、10〜12のいずれか1項に記載の測距検出システム。
  14. 請求項1、10〜13のいずれか1項に記載の測距検出システムを具備したレーザレーダ装置。
  15. 請求項1、10〜13のいずれか1項に記載の測距検出システムを具備し、
    偏向されたレーザ光の光線を含む面もしくは該光線近傍の面内に設置される遮光部材と、
    投影装置から投影された画像を映すためのスクリーン、もしくは、直視型表示装置と、
    からなる光学式タッチパネル。
  16. 請求項1、10〜13のいずれか1項に記載の測距検出システムと、
    偏向されたレーザ光の光線を含む面A1もしくは該光線近傍の面内A2に設置される遮光部材と、
    前記面A1と前記面A2の面とは異なる面内に設置される反射部材と、
    投影装置から投影された画像を映すためのスクリーン、もしくは直視型表示装置と、
    からなる光学式タッチパネル。
  17. 前記反射部材は、拡散反射面であることを特徴とする請求項16に記載の光学式タッチパネル。
  18. 前記拡散反射面は、前記面A1に平行な方向に拡散性が高く、かつ、前記面A1に垂直方向への拡散性は低い拡散面であることを特徴とする請求項17に記載の光学式タッチパネル。
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