JP2007279017A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイナミックレンジの広い反射光であっても高精度に物標位置を計測することができるレーダ装置を提供する。
【解決手段】レーザ光を発生する投光部と、入射光を信号に変換する第1受光部と、投光部が発生したレーザ光をビーム化して探査方向に照射するとともに、探査方向からの反射光を受光して前記受光部に導く光学系を有する。この光学系にMEMSミラーデバイスを用い、MEMSミラー中に1つまたは複数のフォトダイオードを埋め込む。このフォトダイオードで前記第1受光部よりも高輝度の反射光に対して感度領域を有する第2受光部を構成し、第1受光部の出力信号および第2受光部の出力信号を合成出力する合成部を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、近赤外線のレーザビームを前方に照射して、その反射光を観測することにより、物標との距離等を測定するレーダ装置に関する。
従来より、近赤外線のレーザビームを前方に照射し、その反射光を観測することにより、先行車,障害物,歩行者等の物標の有無およびその方向,距離を観測するレーダ装置が実用化されている。従来の一般的なレーダ装置では、反射光を受光する受光素子としてPIN型のフォトダイオードが用いられていた。しかし、PINフォトダイオードはS/N比が低く、感度を高くできないため、遠方の物標や黒い物標から返ってくる低輝度の反射光を検出するには限界があった。
そこで、S/N比が高く高感度で、低輝度な反射光を検出可能なアバランシェフォトダイオード(Avalanche Photo Diode、以下APDと言う。)と呼ばれるフォトダイオードを用いたレーダ装置も提案されている(例えば特許文献1参照)。APDは、一般的に逆バイアス回路中に挿入されて用いられ、バイアス電圧を高くすれば高感度に動作させることができる。
また、LD(Laser Diode)の出射光を走査し、対象物からの反射光を読み取るバーコードスキャナにおいて、走査手段の可動部に反射手段と受光検出手段を半導体プロセスによって一体に設けたものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平11−160432号公報 特開平11−288444号公報
ところで、自動車の前方に存在する物標は至近距離から遠距離まで広範囲にわたっているうえ、その物標の光の反射率も様々である。したがって、上記レーダ装置を自動車の前方監視装置として用いる場合、観測しなければならない反射光のダイナミックレンジは極めて広い。
一般的にフォトダイオードは、高輝度の入力に対しては飽和してしまい、低輝度の入力に対しては素子のノイズレベル以下で検出不可能である。したがって、受光感度を高めると、低輝度な入射光は観測できても、高輝度な入射光が飽和してしまう、また、高輝度な入射光を観測するように感度を低下させると、低輝度の入射光がノイズレベル以下に沈んでしまうという問題点があった。
この発明は、ダイナミックレンジの広い反射光であっても高精度に物標位置を計測することができるレーダ装置を提供することを目的とする。
(1)請求項1の発明は、レーザ光を発生する投光部と、前記投光部が発生したレーザ光を集光してビーム化する投光レンズと、前記投光レンズによりビーム化されたレーザ光を反射して所定の探査方向に照射するとともに、前記探査方向からの戻り光を反射する反射鏡と、前記反射鏡で反射された戻り光を集光する受光レンズと、前記反射鏡を揺動させる可動部を有し、前記可動部を駆動することによりビーム化されたレーザ光を走査する走査部と、前記受光レンズで集光された戻り光を受光して信号に変換する第1受光部と、前記反射鏡上に設置されたフォトダイオードを含み、前記探査方向からの戻り光を受光して信号に変換する第2受光部と、前記第1受光部の出力信号および前記第2受光部の出力信号を合成出力する合成部と、を備えたことを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、投光レンズでビーム化したレーザ光を反射鏡で反射させて走査方向に照射する。また、反射鏡は走査方向からの戻り光(対象物からの反射光)を反射させて受光レンズに入射させる。反射鏡を、たとえば図3(A)に示すような構造にし、デバイス内の機構部を駆動することにより、鏡面部を揺動させることができる。この揺動を周期的に行うことにより、レーダ装置の探査方向の揺動(走査)が可能になる。第1受光部は、受光レンズで集光した戻り光(対象物からの反射光)を観測する。第2受光部は、反射鏡上に設置されたフォトダイオードで戻り光を(集光せずに)受光する。そして第2受光部の出力信号と、第1受光部の出力信号とを合成部により組み合わせてダイナミックレンジを広げた合成信号を合成する。
(2)請求項2の発明は、前記第2受光部は、前記反射光に対する第1受光部の感度領域よりも、高輝度の反射光に対して感度領域を有することを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、能動領域の異なる第1受光部および第2受光部で反射光を観測する。そして高輝度な入射光に対して感度領域を有する第2受光部の出力信号と、低輝度な入射光に対して感度領域を有する第1受光部の出力信号とを合成部により組み合わせてダイナミックレンジを広げた合成信号を合成する。したがって極めて広いダイナミックレンジの入射光であっても、この合成信号から物標位置を正確に計測することができる。
(3)請求項3の発明は、前記反射鏡は、半導体プロセスにより基板表面に鏡面を形成したMEMSミラーデバイスであって、前記基板表面の一部を前記第2受光部のフォトダイオードとして形成したことを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、MEMS技術で基板表面に鏡面を形成したなかに、1または複数のフォトダイオードを含ませている。デバイス全体としては、鏡であるが、そのなかに1または複数含まれているフォトダイオードでその鏡で反射される光量を観測することができる。そして、第2受光部の受光素子をMEMSミラー上に形成しているため、2つの受光素子の配置が容易になる。
(4)請求項4の発明は、前記反射鏡は、半導体基板上に、半導体プロセスによりマトリクス状に配列された複数の半導体素子を形成し、各半導体素子を表面が鏡面の鏡素子として形成したMEMSミラーデバイスであって、前記複数の半導体素子の1つまたは複数を前記第2受光部のフォトダイオードとして形成したことを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、MEMS技術でマトリクス状に鏡素子を配列したなかに、1または複数のフォトダイオードを含ませている。デバイス全体としては、鏡であるが、そのなかに1または複数含まれているフォトダイオードでその鏡で反射される光の光量を観測することができる。そして、第2受光部の受光素子をMEMSミラー上に形成しているため、2つの受光素子の配置が容易になる。
(5)請求項5の発明は、前記MEMSミラーデバイスの各鏡素子を揺動させることにより、前記探査方向を揺動させることを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、MEMSミラーデバイスをマイクロミラーデバイスで構成することにより、鏡面部全体を揺動させずにマイクロミラーの駆動で探査方向を揺動(または切り換え)することが可能になる。
なお、上記請求項1の発明による揺動を2次元で行うことにより、または、請求項1の発明による揺動と請求項5の発明による揺動を組み合わせることにより、2次元探査も可能になる。
(6)請求項6の発明は、前記第1受光部は、アバランシェフォトダイオードを備え、前記反射鏡上に設置されたフォトダイオードは、PINダイオードであることを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、感度領域の異なる複数の受光部に、入射光をホール効果により電流に変換するPINフォトダイオード、および、入射光をアバランシェ(電子雪崩)効果により電流に変換するAPDを用いた。APDはPINフォトダイオードに比べて極めて高感度な素子であり、低輝度の入射光であっても、その出力信号から物標を検出することができる。したがって、これらの受光部の出力信号を合成部により組み合わせることにより、ダイナミックレンジを広げた合成信号を合成することができ、極めて広いダイナミックレンジの入射光であっても、この合成信号から物標位置を正確に計測することができる。
(7)請求項7の発明は、前記合成部は、前記第1受光部の出力信号の値と前記第2受光部の出力信号を逓倍した値とを比較し、前記逓倍した値に前記第1受光部の出力信号の値が等しくなるように、前記アバランシェフォトダイオードに与える逆バイアス電圧を算定することを特徴とする。
この発明では、第1受光部の出力信号(すなわちAPDからの出力)の値と第2受光部の出力信号(すなわちPINフォトダイオードからの出力)を逓倍した値とを比較する。第1受光部は、受光レンズで集光した戻り光を受光し、第2受光部は、戻り光を集光せずに受光するため、第2受光部の受光量は第1受光部の受光量よりも小さい。したがって、第1受光部の設定感度に対する第2受光部の設定感度に応じて(出力信号の値を等しくするために)、第2受光部の出力信号を逓倍(例えば第2受光部の感度が1/16であれば16倍)する。ここで、第1受光部の出力信号の値と第2受光部の出力信号を逓倍した値を比較し、これらが等しくなるようにAPDの逆バイアス電圧を算定する。すなわち、APDは温度変化に対する受光感度の変動が大きいため、第1受光部の出力信号の値と第2受光部の出力信号を逓倍した値が異なる場合、温度変化によりAPDの受光感度に変動が有ったと考えられ、これらの値が等しくなる逆バイアス電圧を算定することでAPDの温度補償を行うことができる。
(8)請求項8の発明は、前記受光レンズの集光面積を前記フォトダイオードの受光面積よりも広くしたことを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、受光レンズの集光面積をフォトダイオードの受光面積よりも広くしたことで、より多くの反射光を第1受光部に入射させることが可能となるため、さらなる高感度化が可能となる。なお、受光レンズの集光面積は、反射鏡からの反射光をもれなく集光できる大きさとすることが望ましい。
(9)請求項9の発明は、前記受光レンズの集光面積を前記投光レンズの集光面積よりも広くしたことを特徴とするレーダ装置である。
この発明では、受光レンズの集光面積を投光レンズの集光面積よりも広くしている。投光レンズは、レーザ光を所定のビーム形状に成型するため、投光部が発するレーザ光を集光できる有効径が有れば足りる。したがって、受光レンズと比較して小さなレンズを用いることができる。
この発明によれば、光を反射する鏡自身でその反射する光の光量を観測することが可能になる。
また、この発明によれば、感度領域の異なる複数の受光部の出力信号を合成してダイナミックレンジの広い合成信号を合成することにより、低輝度の物標および高輝度の物標を同時に正確に観測することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態であるレーダ装置について説明する。
図1(A)は、レーダ装置の構成を示すブロック図である。図2は、レーダ装置の投光、受光の様子を模式的に示した図である。レーダ装置1は、投光用レンズ10A、受光用レンズ10B、反射鏡11、スキャンドライバ12、レーザダイオード(LD)13、ドライバ14、受光回路20A,20B、CPU18、およびメモリ19を備えている。
投光用レンズ10A、受光用レンズ10Bは、それぞれ光軸が並行になるように同じフレームに取り付けられている。レンズ10Aの焦点にはレーザダイオード13が配設され、レンズ10Bの焦点にはAPD15Bが配設されている。
レーザダイオード13は、ドライバ14によって駆動される。ドライバ14は、CPU18から指示された出力でレーザダイオード13を駆動する。レーザダイオード13が照射したレーザは、レンズユニット11の投光用レンズ10Aによってビーム状に照射される(図2の破線を参照)。このビーム化された赤外光は、反射鏡11で反射されて外部に照射される。この赤外線がターゲットに照射されると、その反射光(戻り光)がレーダ装置へ戻ってくる(図2の2点破線を参照)。この反射光は、反射鏡11、受光用レンズ10Bを介して受光回路20Bに入光する。受光回路20Bの受光視野は、受光用レンズ10Bによってビーム状に絞り込まれている。
反射鏡11は、スキャンドライバ12によって所定の角度範囲を往復回動するように駆動される。これにより、前記レーザダイオード13が発生した赤外線の照射ビーム方向および受光回路20Bの受光ビーム方向(探査方向)が、所定の探査角度範囲を揺動し、スキャンが行われる。
ここで、反射鏡11は、MEMS(Micro Electro MechanicalSystems)技術で作成されたMEMSミラーである。MEMSミラーは、半導体基板上に半導体プロセスにより、表面に金やアルミ等の反射膜を蒸着して形成したものである。
本願のレーダ装置に用いられる反射鏡11は、図3(A)のような構成になっている。図3(A)は、MEMS技術により半導体基板から作成されたMEMSミラーデバイス30を示す図である。反射鏡本体11は、ジンバル構造のフレーム100に揺動可能に支持されている。フレーム100は、外周側でミラー全体を支持する固定フレーム101と圧電素子103により変形して反射鏡本体11を揺動させる可動フレーム102からなっている。固定フレーム101と可動フレーム102は、回転軸104によって相対的に回動可能に連結されている。また、可動フレーム102と反射鏡本体11とは、リンケージ105によって連結されている。可動フレーム102の上下辺の回転軸104連接部の両側にPZT等の圧電素子103が成膜され、可動フレーム102の左右辺のリンケージ105連接部両側にもPZT等の圧電素子106が成膜されている。
圧電素子103に適当な電圧を印加すると、可動フレーム102の上下辺が圧電効果によって湾曲し、可動フレーム102の左右辺が同図紙面の表方向および裏方向に移動する。この移動により、反射鏡本体11が回転軸104を中心に(左右に)回動する。また、圧電素子106に適当な電圧を印加すると、可動フレーム102の左右辺が圧電効果によってねじれ、このねじれによってリンケージ105が回転することにより、反射鏡本体11の上下辺が同図紙面の表方向および裏方向に移動し、リンケージ105を中心に(上下に)回動する。したがって、反射鏡11は2次元(上下左右)の走査手段として機能する。
前記スキャンドライバ12は、圧電素子103および圧電素子106に印加する電圧を制御する回路であり、圧電素子103には50Hzの三角波を印加して探査方向を左右に揺動させる。また、圧電素子106には1乃至数Hzののこぎり波を印加して左右方向のスキャンを上から下に移動させる。
なお、この実施形態のレーダ装置において2次元スキャンは必須ではなく、圧電素子106を省略して左右方向のみスキャンするようにしてもよい。また、上下左右を同時にスキャンすることにより、楕円状のスキャンやリサージュ図形状のスキャンも可能である。
そして、同図に示すように、このMEMSミラーデバイス30は、反射鏡本体11中に、微小なPINフォトダイオード111が半導体プロセスで形成されている。このPINフォトダイオード111を高輝度の反射光用の受光素子として用いる。
また、反射鏡11を1枚構成のMEMSミラーで構成する以外に、図3(B)に示すように、マトリクス状に配列された複数のマイクロミラー素子112により、全体として反射鏡を構成するようにしてもよい。この場合、そのマトリクス状に配列されたマイクロミラー素子112のうち、1つまたは複数をマイクロミラー素子112に代えてPINフォトダイオード111として形成する。なお、ここで代えてとあるのは、一旦ミラー素子を全て形成した後にPINフォトダイオードを形成することを意味するものではない。従来であればミラー素子を形成していた個所に、PINフォトダイオードを形成することを意味する。
なお、PINフォトダイオード111を形成する個数および位置は任意である。複数のPINフォトダイオードを形成し、受光光量に応じて使用するダイオードの個数を選択するようにしてもよい。また、様々な位置にPINフォトダイオード111を形成し、その出力の平均をとるようにしてもよい。
受光回路20Aは、前記PINフォトダイオード(PD)15A、アンプ16A、A/Dコンバータ17Aを備えている。また、受光回路20Bは、前記APD15B、アンプ16B、A/Dコンバータ17Bを備えている。
この受光回路20A,20Bに用いられるPD15A,APD15Bはそれぞれ赤外線領域に感度を有し、レーザダイオード13が照射した赤外線レーザ光の反射光に対して感度を有する。
図2に示すように、APD15B(受光回路20B)は、受光用レンズ10Bにより、反射鏡11で反射されたターゲットからの反射光を集光して入射するため、反射鏡11上に設けたPD15A(受光回路20A)よりも多くの反射光を受けることが可能である。つまり、PD15Aよりも高感度であるAPD15Bに、より多くの反射光を入射させることが可能となるため、さらなる高感度化が可能となる。
なお、受光用レンズ10Bの有効径は、ターゲットの検出精度を高めるため、反射鏡11からの反射光をもれなく受光回路20Bに集光できる大きさとすることが望ましい。
また、投光用レンズ10Aは、LD13から出射したレーザ光を所定のビーム形状に成型する機能を持っているため、LD13が発するレーザ光を集光できる有効径が有れば足りる。したがって、受光用レンズ10Bと比較して小さなレンズを用いることができる。
図1(B)は、PD15A,APD15Bの電気的接続形態を説明する図である。この回路は逆バイアス回路である。フォトダイオードは、CPU18によって制御される電源回路と接地(グラウンド)との間に接続されている。アノードが接地に、カソードが電源回路にそれぞれ接続されている。電源回路は接地に対して正電位を発生する回路であり、フォトダイオードには逆バイアス電圧が印加される。入射光によりPD15Aに生じた電圧は、コンデンサを介してアンプ16Aに入力される。また、APD15Bに生じた電圧は、コンデンサを介してアンプ16Bに入力される。アンプ16Aによって増幅されたPD15Aの出力電圧信号は、A/Dコンバータ17Aによってデジタル信号に変換され、CPU18に入力される。アンプ16Bによって増幅されたアバランシェダイオード15Bの出力電圧信号は、A/Dコンバータ17Bによってデジタル信号に変換され、CPU18に入力される。
前記逆バイアス回路は、接続されているフォトダイオード(PD15A、APD15B)に対して、ブレークダウン電圧よりもやや低電圧の逆バイアス電圧を印加し、所定受光量の入射光による光電圧が逆バイアス電圧に加わると、合計電圧がブレークダウン電圧を超えるようにしている。合計電圧がブレークダウン電圧を超えるとブレークダウン(APDではアバランシェ現象)が生じ、受光量に応じた電流によって生じた電位がアンプに印加される。
アンプ16A,16Bは可変利得アンプであり、PD15AとAPD15Bそれぞれの出力電流を、CPU18によって設定されるゲインで増幅する。
また、A/Dコンバータ17A,17Bは、アンプ16A,16Bそれぞれのアンプ出力を所定階調(例えば256階調)のデジタル出力に変換(正規化)する。このA/Dコンバータ17A,17Bは、上記所定階調のうち、最大値である255に対応するアンプ出力のレベルを、素子の飽和レベル(アンプ出力が受光量に対して直線性を示す上限レベル)、または現実的な受光量の上限に設定し、最小値である0に対応するレベルをスレッショルドレベル(自動車前方に物体が存在すると判断可能なレベル)に設定する。なお、具体的にはCPU18で非投光時における複数回の受光量を検出し、これらの平均値とばらつき(標準偏差)に定数を乗算した値と、を加算することでスレッショルドレベルを求め、A/Dコンバータ17A,17Bに設定する。
CPU18には、受光回路20A,20B、および、スキャンドライバ12、ドライバ14、メモリ19、車両制御装置2が接続されている。CPU18は、スキャンドライバ12に対して揺動角の指示を行い、ドライバ14に対して投光強度の指示を行う。CPU18は、受光回路20A,20Bに対して、逆バイアス電圧を調整することで受光回路20A,20Bの能動領域、特にPD15A、APD15Bの飽和レベルを制御する。また、CPU18は、アンプ16A,16Bのゲインを調整することで、受光回路20A,20Bの能動領域を制御する。受光回路の能動領域は、フォトダイオード,アンプのノイズレベルから飽和レベルまでの領域で決定される。
また、CPU18は、受光回路20A,20Bから入力されたデジタル信号をそれぞれメモリ19の複数のメモリエリアMa〜Mcに一時保存する。そして、メモリ19に記憶したデジタル出力のデータをもとに、広ダイナミックレンジの合成信号を生成する。CPU18は、合成信号や投光強度、投光角度など各種データから認識処理や車両制御のための演算処理を行い、処理結果を車両制御装置2に出力する。
以上により本実施形態のレーダ装置1を構成している。
なお、PD15Aは反射鏡11上に存在するため、LD13が発光したときにレーザ光がPD15Aに入射することが考えられる。レーザ光が直接PD15Aに入射すると受光回路20Aが飽和し、ターゲットからの反射光の強度を正しく計測することができない。そこで、LD13が発光している間は、受光回路20Aが飽和しないようにゲインを調整することが望ましい。一方、APD15Bは、LD13が発光したときに、レーザ光が直接入射する位置に配置されていないが、PD15Aよりも感度が高いため、受光回路20Aと同様に受光回路20Bにおいてもゲインを調整して飽和しないようにすることが望ましい。
ここでPD15A、APD15Bの受光量と出力信号(アンプ16A,16Bのアンプ出力)との関係を図4(A)に示す。また、PD15A、APD15Bの受光量とA/Dコンバータ17A,17Bのデジタル出力信号との関係を図4(B)に示す。なお、各図の横方向座標軸にはPD15A、APD15Bの受光量を対数表示している。
同図(A)に図示するようにアンプ出力(PD−AMP,APD−AMP)は、回路ノイズ等が主成分となる出力波形Aと、飽和した出力波形Cと、直線性の変化を示す出力波形Bとからなる。この直線性の変化を示す受光量の領域が各受光回路の能動領域である。出力波形Aは、後段のA/Dコンバータ17A,17Bによってスレッショルドレベル以下とされる受光量の領域(min(PD)やmin(APD)以下の範囲)である。また、出力波形Cは、後段のA/Dコンバータ17A,17Bによって飽和レベル以上とされる受光量の領域(max(PD)やmax(APD)以上の範囲)である。
同図(B)に示すデジタル出力(PD−A/D,APD−A/D)は、上記したように、それぞれのアンプ出力を所定階調(例えば256階調)のデジタル出力に変換し、直線性の変化を示す出力波形Bの受光量範囲の下限(min(PD),min(APD))のアンプ出力を最小値である0に変換し、上限(max(PD),max(APD))のアンプ出力を最大値である255に変換したものである。
なお、各受光回路の能動領域の上下限、即ち直線性の変化を示す出力波形Bの上下限であるmin(PD)とmin(APD)とmax(PD)とmax(APD)とは、フォトダイオードの逆バイアス電圧の制御と、アンプのゲイン制御で調整可能である。したがって、本発明ではCPU18によるゲイン制御とバイアス制御を行い、各受光回路の能動領域を設定する。CPU18はPD15Aのバイアス制御とアンプ16Aのゲイン制御により、受光回路20Aの能動領域を中受光量から高受光量までの高輝度な領域に設定する。また、APD15Bのバイアス制御とアンプ16Bのゲイン制御により、受光回路20Bの能動領域を低受光量から中受光量までの低輝度な領域に設定する。そして、受光回路20Aのみが動作する受光量領域(min(APD)〜min(PD))と、受光回路20A,20Bがともに動作する受光量領域(min(PD)〜max(APD))と、受光回路20Bのみが動作する受光量領域(max(APD)〜max(PD))と、が連続するようにしている。
受光回路20Aの測定可能な最小受光量min(PD)は、受光回路20Bの最小受光量min(APD)よりも大きく、受光回路20Aでは低輝度な反射光を検出することができないが、受光回路20Aの最大受光量max(PD)は受光回路20Bの最大受光量max(APD)よりも大きく、受光回路20Aは高輝度な反射光であっても飽和することなく検出することができる。一方、受光回路20Bは最大受光量max(APD)が受光回路20Aの最大受光量max(PD)よりも小さく、受光回路20Bでは高輝度な反射光により飽和が生じてしまう。しかし、受光回路20Bは最小受光量min(APD)が受光回路20Aの最小受光量min(PD)よりも小さく、低輝度な反射光を検出することができる。
ここで、受光回路20A,20Bのアンプ出力と物標の位置および反射率の関係を図5に示す。図5(A)は、自動車前方に存在する物体を表し、図5(B)は受光回路20Aのアンプ出力を表し、図5(C)は受光回路20Bのアンプ出力を表したものである。
図において紙面左右の方向軸が投光してからの経過時間(自動車からの距離と等価である。)を示す。また、同図(B)(C)におけるグラフの縦軸はアンプ出力を示す。この例は自動車前方に高反射体である道路標識P1が存在し、(自動車から見て)その後方に低反射体である歩行者が存在し、さらに(自動車から見て)その後方に遠方の高反射体である道路標識P2が存在する。なお、反射光受光量は物標までの距離の4乗に応じて減衰する性質をもつ。
同図(B)はPDを備える受光回路20Aにおけるアンプ出力を示し、その能動領域が高輝度領域に設定され、この例では、高反射体である道路標識P1の存在する位置からの高輝度な反射光によってアンプ出力がA/Dコンバータ17Bのスレッショルドレベル、且つ飽和レベル未満となる。したがって、受光回路20Aでは道路標識P1の検出強度が極大となるピーク時が検出できる。また、低反射体である歩行者の存在する位置からの低輝度な反射光によってアンプ出力が、所定期間においてスレッショルドレベル以下の値となる。したがって、受光回路20Aでは歩行者の存在を検出できない。また、遠方の高反射体である道路標識P2の存在する位置からの反射光によってアンプ出力が、所定期間においてスレッショルドレベル以上の値で、且つ飽和レベル未満となる。したがって、受光回路20Aでは道路標識P2の検出強度が極大となるピーク時が検出できる。
同図(C)はAPDを備える受光回路20Bにおけるアンプ出力を示し、その能動領域が低輝度領域に設定され、自動車前方の反射体が存在する距離およびその付近において反射光が検出される。この例では、高反射体である道路標識P1の存在する位置からの高輝度な反射光によってアンプ出力がA/Dコンバータ17Bの飽和レベル以上となる。したがって、受光回路20Bでは道路標識P1の検出強度が極大となるピーク時が検出できない。また、低反射体である歩行者の存在する位置からの低輝度な反射光によってアンプ出力が、所定期間においてスレッショルドレベル以上の値で、且つ飽和レベル未満となる。したがって、受光回路20Bでは歩行者の検出強度が極大となるピーク時が検出できる。また、遠方の高反射体である道路標識P2の存在する位置からの反射光によってアンプ出力が、所定期間においてスレッショルドレベル以上の値で、且つ飽和レベル未満となる。したがって、受光回路20Bでは道路標識P2の検出強度が極大となるピーク時が検出できる。
仮に、単に受光回路20Aのデジタル出力だけを見ればCPU18は歩行者のスレッショルド値以上となる値が検出できず、歩行者が存在しないと判断することになる。また、単に受光回路20Bのデジタル出力だけを見ればCPU18は道路標識P1のピークを検出できず、道路標識P1の正確な距離を検出できないことになる。そこで、本発明ではCPU18で、これら受光回路20A,20Bのデジタル出力をそれぞれメモリ19のメモリエリアMb,Mcに記録し、信号合成処理を行う。信号合成処理はメモリ19に記録したデジタル出力から合成信号を生成する処理である。
ここで、図6のフローチャートを参照して、CPU18が行う信号合成処理について説明する。CPU18はドライバ14に投光指示する(S11)。これにより、レーザダイオード13がレーザを投光する。
CPU18は、起動設定時に受光回路20A,20Bが前述の能動領域になるように、PD15A、APD15Bに逆バイアス電圧を印加するよう設定するとともに、アンプ16A,16Bのゲインを設定している。これにより、受光回路20A,20Bは、PD15A、APD15Bが受光した反射光量に応じた上述の能動領域のデジタル信号を出力する。CPU18は、このデジタル信号を入力する(S12A,S12B)。CPU18は、受光回路20A,20Bのデジタル出力を、それぞれメモリ19のメモリエリアMb,Mcに格納する(S13A,S13B)。
デジタル信号をメモリエリアMb,Mcに格納した後、CPU18は、メモリエリアMc(即ちAPDからのデジタル出力)に最大値である255のデータが格納されているか否かを判断する(S14)。メモリエリアMcに255未満のデータが格納されている場合は、(図5(C)に示した歩行者や道路標識P2などからの)飽和レベル以下の信号が得られたものと判断し、メモリエリアMc(即ちAPDからのデジタル出力)のデータを読出処理(S15C)する。また、メモリエリアMcに255のデータが格納されている場合は、APDからのデジタル出力として(図5(C)に示した道路標識P1などからの)飽和レベルの信号が得られたものと判断し、メモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)のデータを読出処理(S15A)する。
(S15B)この場合、メモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)のデータが対応する実際の反射光受光量は、メモリエリアMc(即ちAPDからのデジタル出力)のデータが対応する実際の反射光受光量よりも小さいものであるため(ここでは1/16。)に、CPU18は、メモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)のデータを逓倍する。ここでは、APDを備える受光回路20Bの受光感度に比べて、PDを備える受光回路20Aの受光感度を1/16に設定しておいたために、メモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)のデータを16倍する。
その後、CPU18は、新たにメモリエリアMaに、メモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)のデータの値を逓倍した値、またはメモリエリアMc(即ちPDからのデジタル出力)のデータの値、を合成信号の値として格納する(S16)。すなわち、合成信号の値は以下のような数式で表される。
Ma=max(Mb*16,Mc)
ここでMcはAPDによる値、MbはPDによる値、MaはメモリエリアMaに格納すべき合成信号の値である。このようにして、合成信号を算出することで、受光量分布を正確に反映した合成信号を得ることができ、APDの飽和していた受光量についてもPDによる受光量により検出し、PDの感度不足により検出できなかった受光量についても、高感度なAPDの受光量により検出できる。
以上の処理が、1回のレーザビーム照射およびその反射光受光に対応した観測処理である。この処理を1スキャン(40度)の探査角度範囲で繰り返し行い、この探査角度範囲全体の観測が終了したのち、反射波信号によって検出した物標の認識処理を行う。この認識処理は、検出した物体が人であるか、車両であるか、道路標識であるか、等を判断する処理である。CPU18は、検出した物体の情報(方向、距離、大きさ、対地速度)から物体の種類を推定する。例えばメモリ19に記録されている各物体の情報(例えば道路標識の大きさ、対地速度)と比較し、検出した物体がこれに該当する場合に物体の種類を推定する。推定した物体の情報(方向、距離、速度、種類)は、車両制御装置2に送信され、定車間距離走行コントロールや緊急停止などに用いられる。
以上の処理により、CPU18は、合成信号から受光のタイミングを知ることができる。すなわち、CPU18は、時間継続的に受光量の情報を受信し、これらの取得タイミングを記録する。CPU18は、レーザビーム投光を指示したタイミングと受光のタイミングの時間差を測定することで物標までの距離を測定することができる。CPU18は、時間軸において検出した受光量のうちのピークを示すタイミングをその物体の存在位置として判断し、これを物体の距離として判断する。また、上述したようにCPU18は、レーザビームの照射角度を検出することができるため、これらの情報から、物体の存在およびその方向、距離を検出することができる。
また、CPU18は、物体の検出を時間継続的に複数回繰り返すことで、その物体の移動速度と移動方向(移動ベクトル)を求めることができ、同じ移動ベクトルを有する検出物を同一物体として判断することで、物体の大きさ(幅)を算出することができる。また、CPU18に車速度センサ(図示せず)を接続して自車の車速を検出することで、物体の対地速度を算出することも可能である。CPU18は、これらの物体の情報から、検出した物体が人であるか、車両であるか、道路標識であるか、等を判断して、物体の種類を認識する処理を行うことができる。
CPU18は、物体の種類を認識して、この物体の情報(方向、距離、速度、種類)を後段の車両制御装置2に送信する。車両制御装置2は、この物体の情報に基づいて、自車を先行車に追従させて車間距離を一定に保つ定車間距離走行コントロールや、歩行者との接触を避けるための緊急停止等を行う。ここで、緊急停止を行う場合、レーダレーダ装置が物体との距離を正確に測定しなければ、ブレーキが間に合わない、あるいは不要なブレーキをかけてしまうといった危険性がある。従来は、高反射体と低反射体を同時に検出できるダイナミックレンジを有するレーダ装置が無く、歩行者を検出することができない、または高反射体の位置を正確に測定することができなかった。本実施形態のレーダ装置は、受光感度の高いAPDと受光感度の低いPIN型フォトダイオードでそれぞれ反射光の検出を同時に行い、これらの検出値を合成して仮想的にダイナミックレンジを広げることができる。
なお、一般にAPDは、温度変化に対する受光感度の変動が大きく、通常、バイアス電圧を温度センサにより制御することで温度補償が行われる。したがって本実施形態においても、APDに与える逆バイアス電圧を、温度センサの出力により温度補償することで、受光回路20Bの出力を温度変化に対して安定させるようにしてもよい。
しかしながら、本発明を用いれば、温度センサを用いずに温度補償処理を行うこともできる。一般にPDは温度変化に対する出力変動が少なく、したがってPDの出力を用いてAPDの温度補償をすることが可能である。
以下、図7(A)に基づいて、その場合の処理フローを説明する。
まず、CPU18はメモリエリアMc(即ちAPDからのデジタル出力)に最大値である255未満で最小値である0より大きいデータが格納されているか否かを判断する(S31)。メモリエリアMcに格納されているデータが255または0の場合には温度補償はできないので処理を終了する。
メモリエリアMcに格納されているデータが255未満で0より大きければ、次に、CPU18はメモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)に最大値である255未満で最小値である0より大きいデータが格納されているか否かを判断する(S32)。メモリエリアMbに格納されているデータが255または0の場合には温度補償はできないので処理を終了する。
次に、CPU18は、メモリエリアMcに格納されているデータと、メモリエリアMbに格納されているデータとを比較し、メモリエリアMbに格納されているデータが、メモリエリアMcに格納されているデータを所定逓倍した値か否か判定する(S33)。APDを備える受光回路20Bの受光感度に比べて、PDを備える受光回路20Bの受光感度を1/16に設定しておいた場合には、その逆数である16倍にメモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)のデータを逓倍し、比較する。
それらの値が等しい値の場合、受光回路20A,20Bはともに正常に動作しているとみなすことができる。一方、それらの値が等しくない場合、受光回路20Bには温度変化による受光感度の変動が生じていると判断できる。
そこで、このように温度変化による受光感度の変動が生じている場合、図7(B)に示す温度補償処理を行う。
まず、CPU18はメモリエリアMbに格納されているデータ、即ちPD側の受光回路20Aのデジタル出力から、APD側の受光回路20Bで温度補償が正確に行われた場合のデジタル出力を予測する(S35)。具体的には、メモリエリアMbに格納されているデータの値を所定逓倍した値を、温度補償が正確に行われた場合のAPD側の受光回路20Bのデジタル出力とする。APDを備える受光回路20Bの受光感度に比べて、PDを備える受光回路20Bの受光感度を1/16に設定しておいた場合には、その逆数である16倍にメモリエリアMb(即ちPDからのデジタル出力)を逓倍したデータを予測値とする。
次に、CPU18は、予測したMc′の値と、実際のメモリエリアMcの値を比較し、McをMc′にするために必要なAPD15Bの逆バイアス電圧を算定し、逆バイアス電圧を再設定する(S36)。
このようにして温度センサを用いずに温度補償を行うことができる。
この実施形態では、MEMSミラーデバイスをジンバル構造にし、可動フレーム102上に成膜した圧電素子103で反射鏡本体11を揺動させるようにしたが、PINフォトダイオード111を内蔵するMEMSミラー本体11を、モータ等を含む外部機構で揺動させるようにしてもよい。
また、図3(B)のように、MEMSミラーをマイクロミラーデバイスで構成すれば、「レーザビームの水平(左右)方向の揺動をミラー全体の揺動で行い、各素子によるマイクロミラーの揺動で鉛直方向のスキャン方向を斜め上,斜め下の2段階に切り換える。」等の構成を採用することも可能である。
なお、本発明の実施形態では、レーダ装置を自動車に適用した例を示したが、自動車以外に、鉄道車両、船舶等に適用することも可能である。また、本実施形態においては赤外光を用いるレーダ装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可視光などで前方をスキャンするレーダ装置であってもよい。
また、この発明のMEMSミラーデバイスは、レーダ装置の反射鏡として用いるのみならず、光を反射するとともに、その光の光量を並行して観測するデバイスとして、様々な用途に適用可能なものである。
レーダ装置の構成を示すブロック図である。 レーダ装置の投光、受光の様子を模式的に示した図である。 光学系の反射鏡として用いられるMEMSミラーの概略構成図である。 受光回路のデジタル出力を説明する図である。 受光回路のデジタル出力を説明する図である。 CPUの信号合成処理を説明するフローである。 CPUの温度補償処理を説明するフローである。
符号の説明
1−レーダ装置
2−車両制御装置
10−レンズ
11−反射鏡
12−スキャンドライバ
13−レーザダイオード
14−ドライバ
15−フォトダイオード
16−アンプ
17−A/Dコンバータ
18−CPU
19−メモリ
20−受光回路
112−マイクロミラー素子
111−PINフォトダイオード
Ma,Mb,Mc−メモリエリア
A,B,C−出力波形
P1,P2−道路標識

Claims (9)

  1. レーザ光を発生する投光部と、
    前記投光部が発生したレーザ光を集光してビーム化する投光レンズと、
    前記投光レンズによりビーム化されたレーザ光を反射して所定の探査方向に照射するとともに、前記探査方向からの戻り光を反射する反射鏡と、
    前記反射鏡で反射された戻り光を集光する受光レンズと、
    前記反射鏡を揺動させる可動部を有し、前記可動部を駆動することによりビーム化されたレーザ光を走査する走査部と、
    前記受光レンズで集光された戻り光を受光して信号に変換する第1受光部と、
    前記反射鏡上に設置されたフォトダイオードを含み、前記探査方向からの戻り光を受光して信号に変換する第2受光部と、
    前記第1受光部の出力信号および前記第2受光部の出力信号を合成出力する合成部と、
    を備えたレーダ装置。
  2. 前記第2受光部は、前記反射光に対する第1受光部の感度領域よりも、高輝度の反射光に対して感度領域を有する請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記反射鏡は、半導体プロセスにより基板表面に鏡面を形成したMEMSミラーデバイスであって、前記基板表面の一部を前記第2受光部のフォトダイオードとして形成したことを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記反射鏡は、半導体基板上に、半導体プロセスによりマトリクス状に配列された複数の半導体素子を形成し、各半導体素子を表面が鏡面の鏡素子として形成したMEMSミラーデバイスであって、
    前記複数の半導体素子の1つまたは複数を前記第2受光部のフォトダイオードとして形成したことを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のレーダ装置。
  5. 前記走査部は、前記MEMSミラーデバイスの各鏡素子を揺動させることにより、前記ビーム化されたレーザ光を走査する請求項4に記載のレーダ装置。
  6. 前記第1受光部は、アバランシェフォトダイオードを備え、前記反射鏡上に設置されたフォトダイオードは、PINダイオードである請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレーダ装置。
  7. 前記合成部は、前記第1受光部の出力信号の値と前記第2受光部の出力信号を逓倍した値とを比較し、
    前記逓倍した値に前記第1受光部の出力信号の値が等しくなるように、前記アバランシェフォトダイオードに与える逆バイアス電圧を算定する請求項6に記載のレーダ装置。
  8. 前記受光レンズの集光面積を前記フォトダイオードの受光面積よりも広くしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のレーダ装置。
  9. 前記受光レンズの集光面積を前記投光レンズの集光面積よりも広くしたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のレーダ装置。
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