JP2002022830A - 距離測定装置およびその距離測定方法 - Google Patents
距離測定装置およびその距離測定方法Info
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- Measurement Of Optical Distance (AREA)
- Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易かつ低コストの装置構成により、検知対
象物体までの距離に関わらず、検知対象物体を早期に検
出して、その距離を精度よく測定することができる距離
測定装置およびその距離測定方法を提供する。 【解決手段】 距離測定装置1は、レーザ光Lsを走査
しつつ放射する発光ユニット10と、検知対象物体から
の反射レーザ光Lrの受光の有無、受光レベル、受光角
度を検出する受光ユニット20と、レーザ光の発光から
受光までの時間差、レーザ光のスキャン角度および受光
角度に基づいて、検知対象物体の有無、検知対象物体ま
での距離を演算する制御回路30と、を有し、特に、受
光ユニット20は、反射レーザ光Lrに応じた受光量信
号を時間応答性良く出力するフォトダイオード22と、
イメージセンサごとに反射レーザ光Lrに応じた受光量
信号を出力するリニアイメージセンサ24とを備えてい
る。
象物体までの距離に関わらず、検知対象物体を早期に検
出して、その距離を精度よく測定することができる距離
測定装置およびその距離測定方法を提供する。 【解決手段】 距離測定装置1は、レーザ光Lsを走査
しつつ放射する発光ユニット10と、検知対象物体から
の反射レーザ光Lrの受光の有無、受光レベル、受光角
度を検出する受光ユニット20と、レーザ光の発光から
受光までの時間差、レーザ光のスキャン角度および受光
角度に基づいて、検知対象物体の有無、検知対象物体ま
での距離を演算する制御回路30と、を有し、特に、受
光ユニット20は、反射レーザ光Lrに応じた受光量信
号を時間応答性良く出力するフォトダイオード22と、
イメージセンサごとに反射レーザ光Lrに応じた受光量
信号を出力するリニアイメージセンサ24とを備えてい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、距離測定装置およ
びその距離測定方法に関し、特に、車両等に搭載され、
レーザ光などの電磁波(波動)を利用して先行車両等の
被検出物体までの距離を測定する距離測定装置およびそ
の距離測定方法に関する。
びその距離測定方法に関し、特に、車両等に搭載され、
レーザ光などの電磁波(波動)を利用して先行車両等の
被検出物体までの距離を測定する距離測定装置およびそ
の距離測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の安全走行に関する技術
が種々開発されている。このうち、前方障害物の監視や
先行車両に対する追従走行制御のための車載レーダは、
近年、一部の市販車両に搭載され、今後、広く普及する
ことが見込まれている。ここで、車載レーダは、所定の
エリア内の検知対象物体(障害物や先行車両等)に対し
て、電波やレーザ光などの波動を送信し、検知対象物体
に反射して戻ってくるまでの伝搬遅延時間等に基づいて
検知対象物体までの距離等を測定するものである。
が種々開発されている。このうち、前方障害物の監視や
先行車両に対する追従走行制御のための車載レーダは、
近年、一部の市販車両に搭載され、今後、広く普及する
ことが見込まれている。ここで、車載レーダは、所定の
エリア内の検知対象物体(障害物や先行車両等)に対し
て、電波やレーザ光などの波動を送信し、検知対象物体
に反射して戻ってくるまでの伝搬遅延時間等に基づいて
検知対象物体までの距離等を測定するものである。
【0003】具体的には、たとえば、レーザ方式の車載
レーダ(いわゆる、レーザレーダ装置)においては、所
定の発光タイミングに基づいて、カウンタをスタート制
御するとともに、同時にレーザダイオード(LD)を発
光駆動して、一定のスキャンエリアに対して、レーザ光
を走査(スキャニング)しつつ放射し、検知対象物体に
反射して戻ってきたレーザ光(反射レーザ光)をフォト
ダイオード(PD)により受光して、所定のしきい値レ
ベル以上の受光レベル(強度)が得られた場合に、上記
カウンタをストップ制御して、そのタイミングの差分に
基づいて、伝搬遅延時間を算出するように構成されてい
る。また、レーザ光の発光タイミングにおけるスキャン
角度、または、受光タイミングにおける受光角度に基づ
いて、検知対象物体が存在する方向を測定するように構
成されている。
レーダ(いわゆる、レーザレーダ装置)においては、所
定の発光タイミングに基づいて、カウンタをスタート制
御するとともに、同時にレーザダイオード(LD)を発
光駆動して、一定のスキャンエリアに対して、レーザ光
を走査(スキャニング)しつつ放射し、検知対象物体に
反射して戻ってきたレーザ光(反射レーザ光)をフォト
ダイオード(PD)により受光して、所定のしきい値レ
ベル以上の受光レベル(強度)が得られた場合に、上記
カウンタをストップ制御して、そのタイミングの差分に
基づいて、伝搬遅延時間を算出するように構成されてい
る。また、レーザ光の発光タイミングにおけるスキャン
角度、または、受光タイミングにおける受光角度に基づ
いて、検知対象物体が存在する方向を測定するように構
成されている。
【0004】ところで、このようなレーザレーダ装置に
おいては、検知対象物体までの距離をレーザ光の発光か
ら受光までの時間差(伝搬遅延時間)を用いて演算して
いるため、距離分解能が比較的低いという問題を有して
いた。たとえば、1GHzの高速カウンタを用いて時間
差を計測した場合であっても、検知対象物体までの実距
離と測定結果との間には、±15cm程度の誤差が生じ
ていた。この誤差は、高速走行時のように、車間距離が
数十m以上と比較的長い場合には、安全走行上、大きな
問題とはならないが、たとえば、渋滞時(低速走行時)
等のように、車間距離が数m以下と短い場合には、先行
車両への追突等を防止する観点から、検知対象物体まで
距離を高い精度で測定する必要がある。
おいては、検知対象物体までの距離をレーザ光の発光か
ら受光までの時間差(伝搬遅延時間)を用いて演算して
いるため、距離分解能が比較的低いという問題を有して
いた。たとえば、1GHzの高速カウンタを用いて時間
差を計測した場合であっても、検知対象物体までの実距
離と測定結果との間には、±15cm程度の誤差が生じ
ていた。この誤差は、高速走行時のように、車間距離が
数十m以上と比較的長い場合には、安全走行上、大きな
問題とはならないが、たとえば、渋滞時(低速走行時)
等のように、車間距離が数m以下と短い場合には、先行
車両への追突等を防止する観点から、検知対象物体まで
距離を高い精度で測定する必要がある。
【0005】また、一般に、上述したような車載用のレ
ーザレーダ装置においては、高速走行時における先行車
両や前方障害物を良好に検出することができるように、
放射されるレーザ光のスキャン幅(または、スキャン角
度、視野)が狭く設定されている。すなわち、図9に示
すように、たとえば、自車両Caの前面の略中央部にレ
ーザレーダ装置100が設置された構成においては、自
車両Caが時速100km/hで高速道路上を走行した
場合に、先行車両Cbを早期かつ正確に検出することが
できるように、概ね100m前方において幅10m程度
になるようにスキャン角度θpおよびスキャン領域(検
知可能領域)Apが設定されている。
ーザレーダ装置においては、高速走行時における先行車
両や前方障害物を良好に検出することができるように、
放射されるレーザ光のスキャン幅(または、スキャン角
度、視野)が狭く設定されている。すなわち、図9に示
すように、たとえば、自車両Caの前面の略中央部にレ
ーザレーダ装置100が設置された構成においては、自
車両Caが時速100km/hで高速道路上を走行した
場合に、先行車両Cbを早期かつ正確に検出することが
できるように、概ね100m前方において幅10m程度
になるようにスキャン角度θpおよびスキャン領域(検
知可能領域)Apが設定されている。
【0006】このような構成においては、スキャン角度
θpが小さく、スキャン領域Apが自車両Caから遠方
(概ね100m以上前方)まで細長く設定されているた
め、自車両Caの比較的近傍の領域にスキャン領域Ap
の死角(非検知領域)が発生する。そのため、図10に
示すように、渋滞時等のように、近距離における他車線
からの急な割り込みが発生した場合には、当該割り込み
車両Ccを早期に検出することが困難となる場合がある
という問題を有していた。
θpが小さく、スキャン領域Apが自車両Caから遠方
(概ね100m以上前方)まで細長く設定されているた
め、自車両Caの比較的近傍の領域にスキャン領域Ap
の死角(非検知領域)が発生する。そのため、図10に
示すように、渋滞時等のように、近距離における他車線
からの急な割り込みが発生した場合には、当該割り込み
車両Ccを早期に検出することが困難となる場合がある
という問題を有していた。
【0007】そこで、このような問題を解決するため
に、たとえば、図11に示すように、上述したレーザレ
ーダ装置のような遠距離用の測距センサ110と、CC
Dカメラや超音波ビームを用いた近距離用の測距センサ
120とを備え、これらのセンサ110、120からの
検出出力を信号処理回路130によりデジタル信号に変
換し、CPU140においてレーザ光の伝搬遅延時間や
CCDカメラの結像位置等に基づいて個別に距離を演算
し、その演算結果のうち、常に短い距離となる方を採用
して、車間距離を決定する構成を有する距離測定装置が
知られている。このように検知対象物体を異なる2個の
センサにより検出して個別に距離を測定し、その比較に
よって検知対象物体までの距離を判定する構成について
は、たとえば、特開平4−276585号公報等に詳し
く記載されている。
に、たとえば、図11に示すように、上述したレーザレ
ーダ装置のような遠距離用の測距センサ110と、CC
Dカメラや超音波ビームを用いた近距離用の測距センサ
120とを備え、これらのセンサ110、120からの
検出出力を信号処理回路130によりデジタル信号に変
換し、CPU140においてレーザ光の伝搬遅延時間や
CCDカメラの結像位置等に基づいて個別に距離を演算
し、その演算結果のうち、常に短い距離となる方を採用
して、車間距離を決定する構成を有する距離測定装置が
知られている。このように検知対象物体を異なる2個の
センサにより検出して個別に距離を測定し、その比較に
よって検知対象物体までの距離を判定する構成について
は、たとえば、特開平4−276585号公報等に詳し
く記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術(上記公報記載の構成)においては、以下に
示すような問題を有していた。
た従来技術(上記公報記載の構成)においては、以下に
示すような問題を有していた。
【0009】すなわち、上述した距離測定装置において
は、近距離の検知対象物体までの距離を測定する方法と
して、レーザレーダ装置とは異なった性質を有する超音
波ビームや、CCDカメラにより撮像された画像に基づ
いて、近距離における先行車両との距離測定する方法を
適用していたため、たとえば、レーザ光は反射するが、
超音波ビームは反射しないような反射特性を有する検知
対象物体までの距離を測定する場合や、夜間のようにC
CDカメラにより撮像された画像が明瞭でない場合等に
あっては、遠距離用の測距センサと近距離用の測距セン
サによる測定結果が異なることになり、これらを識別す
るために、極めて複雑かつ煩雑な演算処理を必要とする
問題を有していた。また、この場合、異なる2種類のセ
ンサ装置、すなわち、レーザレーダ装置に加え、CCD
カメラまたは超音波レーダ装置等を備える必要があるた
め、距離測定装置の大型化や、製品コストの高騰を招く
という問題も有していた。
は、近距離の検知対象物体までの距離を測定する方法と
して、レーザレーダ装置とは異なった性質を有する超音
波ビームや、CCDカメラにより撮像された画像に基づ
いて、近距離における先行車両との距離測定する方法を
適用していたため、たとえば、レーザ光は反射するが、
超音波ビームは反射しないような反射特性を有する検知
対象物体までの距離を測定する場合や、夜間のようにC
CDカメラにより撮像された画像が明瞭でない場合等に
あっては、遠距離用の測距センサと近距離用の測距セン
サによる測定結果が異なることになり、これらを識別す
るために、極めて複雑かつ煩雑な演算処理を必要とする
問題を有していた。また、この場合、異なる2種類のセ
ンサ装置、すなわち、レーザレーダ装置に加え、CCD
カメラまたは超音波レーダ装置等を備える必要があるた
め、距離測定装置の大型化や、製品コストの高騰を招く
という問題も有していた。
【0010】そこで、本発明は、上述した問題点に鑑
み、簡易かつ低コストの装置構成により、検知対象物体
までの距離に関わらず、検知対象物体を早期に検出し
て、その距離を精度よく測定することができる距離測定
装置およびその距離測定方法を提供することを目的とす
る。
み、簡易かつ低コストの装置構成により、検知対象物体
までの距離に関わらず、検知対象物体を早期に検出し
て、その距離を精度よく測定することができる距離測定
装置およびその距離測定方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明による距離測定
装置は、検知対象物体に照射する電磁波を走査しつつ放
射する電磁波放射手段と、前記検知対象物体により反射
した前記電磁波を受信する電磁波検知手段と、前記電磁
波検知手段により受信される前記電磁波に応じて出力さ
れる受信出力に基づいて、前記検知対象物体までの距離
を演算する距離演算手段と、を備えた距離測定装置にお
いて、前記電磁波検知手段は、前記電磁波放射手段から
放射される単一の前記電磁波を受信して、前記電磁波の
受信タイミングに関する情報と前記電磁波の受信方向に
関する情報を含む受信出力を出力し、前記距離演算手段
は、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の放射から受
信までの時間差を計測して、前記検知対象物体までの第
1の距離を演算するとともに、前記受信出力に基づい
て、前記電磁波の受信角度を計測して、前記検知対象物
体までの第2の距離を演算するように構成したものであ
る。
装置は、検知対象物体に照射する電磁波を走査しつつ放
射する電磁波放射手段と、前記検知対象物体により反射
した前記電磁波を受信する電磁波検知手段と、前記電磁
波検知手段により受信される前記電磁波に応じて出力さ
れる受信出力に基づいて、前記検知対象物体までの距離
を演算する距離演算手段と、を備えた距離測定装置にお
いて、前記電磁波検知手段は、前記電磁波放射手段から
放射される単一の前記電磁波を受信して、前記電磁波の
受信タイミングに関する情報と前記電磁波の受信方向に
関する情報を含む受信出力を出力し、前記距離演算手段
は、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の放射から受
信までの時間差を計測して、前記検知対象物体までの第
1の距離を演算するとともに、前記受信出力に基づい
て、前記電磁波の受信角度を計測して、前記検知対象物
体までの第2の距離を演算するように構成したものであ
る。
【0012】ここで、「電磁波放射手段」は、レーザ光
等の電磁波を生成し、スキャナ等により走査しつつ放射
し、所定の領域に存在する検知対象物体に照射する。本
発明に係る距離測定装置においては、たとえば、レーザ
ダイオード等の発光素子や発光駆動回路、スキャナを備
えた発光ユニットにより構成され、所定の発光タイミン
グでパルス発光されたレーザ光が放射される。
等の電磁波を生成し、スキャナ等により走査しつつ放射
し、所定の領域に存在する検知対象物体に照射する。本
発明に係る距離測定装置においては、たとえば、レーザ
ダイオード等の発光素子や発光駆動回路、スキャナを備
えた発光ユニットにより構成され、所定の発光タイミン
グでパルス発光されたレーザ光が放射される。
【0013】また、「電磁波検知手段」は、検知対象物
体で反射した電磁波を受信することにより、検知対象物
体の有無、検知対象物体までの距離等を判定するための
受信出力を出力するものであって、たとえば、フォトダ
イオードやリニアイメージセンサ等の受光素子、受光し
たレーザ光の信号レベルを比較判定する受光回路を備え
た受光ユニットにより構成される。また、電磁波検知手
段から出力される「受信出力」とは、同一の電磁波を受
信して検知対象物体までの距離を、異なる2つの測定方
法により測定するためのパラメータを含むものであっ
て、本発明に係る距離測定装置においては、たとえば、
反射レーザ光の受光に対して時間応答性良く出力される
受光量信号や、レーザ光の受光位置を示す信号が含まれ
ている。
体で反射した電磁波を受信することにより、検知対象物
体の有無、検知対象物体までの距離等を判定するための
受信出力を出力するものであって、たとえば、フォトダ
イオードやリニアイメージセンサ等の受光素子、受光し
たレーザ光の信号レベルを比較判定する受光回路を備え
た受光ユニットにより構成される。また、電磁波検知手
段から出力される「受信出力」とは、同一の電磁波を受
信して検知対象物体までの距離を、異なる2つの測定方
法により測定するためのパラメータを含むものであっ
て、本発明に係る距離測定装置においては、たとえば、
反射レーザ光の受光に対して時間応答性良く出力される
受光量信号や、レーザ光の受光位置を示す信号が含まれ
ている。
【0014】「距離演算手段」は、電磁波検知手段から
出力される受信出力に基づいて、検知対象物体までの距
離を、異なる2つの測定方法により演算する。本発明に
係る距離測定装置においては、たとえば、レーザ光の発
光および受光タイミングに基づく伝搬遅延時間を利用し
た距離測定方法と、レーザ光の発光および受光角度に基
づく三角測量の原理を利用した距離測定方法を用いて、
同一の検知対象物体までの距離が測定される。
出力される受信出力に基づいて、検知対象物体までの距
離を、異なる2つの測定方法により演算する。本発明に
係る距離測定装置においては、たとえば、レーザ光の発
光および受光タイミングに基づく伝搬遅延時間を利用し
た距離測定方法と、レーザ光の発光および受光角度に基
づく三角測量の原理を利用した距離測定方法を用いて、
同一の検知対象物体までの距離が測定される。
【0015】すなわち、この発明によれば、検知対象物
体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段により
受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電磁
波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づいて
第1の距離を演算し、また、当該電磁波の受信角度を計
測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて三角測
量の原理を利用して第2の距離を演算するように構成さ
れている。
体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段により
受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電磁
波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づいて
第1の距離を演算し、また、当該電磁波の受信角度を計
測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて三角測
量の原理を利用して第2の距離を演算するように構成さ
れている。
【0016】したがって、検知対象物体により反射した
同一の電磁波を受信し、該電磁波の受信出力に基づい
て、比較的遠い位置の検知対象物体を良好に検出するこ
とができる測定方法により第1の距離が演算され、ま
た、比較的近い位置の検知対象物体までの距離を高い精
度で測定することができる測定方法により第2の距離が
演算されるので、検知対象物体の位置に関わらず、簡易
な装置構成で検知対象物体までの距離(特に、近い位置
の検知対象物体までの距離)を精度良く測定することが
できる。また、同一の電磁波を受信して、上記第1およ
び第2の距離を測定することができるので、異なる性質
の電磁波を用いて距離を測定する場合のように、異なる
検知対象物体を検出することがなく、簡易な装置構成で
誤検出を防止することができ、より信頼性の高い距離測
定装置を提供することができる。
同一の電磁波を受信し、該電磁波の受信出力に基づい
て、比較的遠い位置の検知対象物体を良好に検出するこ
とができる測定方法により第1の距離が演算され、ま
た、比較的近い位置の検知対象物体までの距離を高い精
度で測定することができる測定方法により第2の距離が
演算されるので、検知対象物体の位置に関わらず、簡易
な装置構成で検知対象物体までの距離(特に、近い位置
の検知対象物体までの距離)を精度良く測定することが
できる。また、同一の電磁波を受信して、上記第1およ
び第2の距離を測定することができるので、異なる性質
の電磁波を用いて距離を測定する場合のように、異なる
検知対象物体を検出することがなく、簡易な装置構成で
誤検出を防止することができ、より信頼性の高い距離測
定装置を提供することができる。
【0017】また、この発明の好ましい態様は、上記距
離測定装置において、前記電磁波検知手段は、前記電磁
波放射手段から放射される単一の前記電磁波を受信し
て、前記電磁波の受信タイミングに関する情報を出力す
る第1のセンサと、前記電磁波の受信方向に関する情報
を出力する第2のセンサを備えている。そして、前記第
1のセンサは、前記電磁波の受信に対して、高い時間応
答性を有して前記電磁波の受信タイミングに関する情報
を出力し、第2のセンサは、前記電磁波の受信に対し
て、高い受信位置識別特性を有して前記電磁波の受信方
向に関する情報を出力する。
離測定装置において、前記電磁波検知手段は、前記電磁
波放射手段から放射される単一の前記電磁波を受信し
て、前記電磁波の受信タイミングに関する情報を出力す
る第1のセンサと、前記電磁波の受信方向に関する情報
を出力する第2のセンサを備えている。そして、前記第
1のセンサは、前記電磁波の受信に対して、高い時間応
答性を有して前記電磁波の受信タイミングに関する情報
を出力し、第2のセンサは、前記電磁波の受信に対し
て、高い受信位置識別特性を有して前記電磁波の受信方
向に関する情報を出力する。
【0018】すなわち、電磁波検知手段は、時間測定用
の第1のセンサにより、電磁波の受信に対して時間応答
性よく受信出力を出力することにより、電磁波の放射か
ら受信までの時間差を精度良く計測し、また、角度測定
用の第2のセンサにより、電磁波の受信位置(受信角
度)を高い識別特性で検出することにより、検知対象物
体の存在する方向を精度良く計測する。ここで、本発明
においては、たとえば、第1のセンサとしてフォトダイ
オードを適用することができ、第2のセンサとしてリニ
アイメージセンサを適用することができる。
の第1のセンサにより、電磁波の受信に対して時間応答
性よく受信出力を出力することにより、電磁波の放射か
ら受信までの時間差を精度良く計測し、また、角度測定
用の第2のセンサにより、電磁波の受信位置(受信角
度)を高い識別特性で検出することにより、検知対象物
体の存在する方向を精度良く計測する。ここで、本発明
においては、たとえば、第1のセンサとしてフォトダイ
オードを適用することができ、第2のセンサとしてリニ
アイメージセンサを適用することができる。
【0019】したがって、電磁波放射手段から放射され
る同一の電磁波を、第1および第2のセンサを備えた電
磁波検知手段により受信することにより、上記異なる2
つの測定方法に用いるパラメータに関する情報を精度よ
く検出して、検知対象物体までの距離を演算することが
できるので、検知対象物体の位置に関わらず、簡易な装
置構成で検知対象物体までの距離(特に、近距離)を精
度良く測定することができる。
る同一の電磁波を、第1および第2のセンサを備えた電
磁波検知手段により受信することにより、上記異なる2
つの測定方法に用いるパラメータに関する情報を精度よ
く検出して、検知対象物体までの距離を演算することが
できるので、検知対象物体の位置に関わらず、簡易な装
置構成で検知対象物体までの距離(特に、近距離)を精
度良く測定することができる。
【0020】なお、前記第1のセンサおよび前記第2の
センサは、単一のセンサにより構成されているものであ
ってもよい。すなわち、第1または第2のセンサとし
て、時間応答性および受信位置識別特性の双方に優れた
センサを適用することができる。これにより、電磁波検
知手段に設けられる第1および第2のセンサのうち、い
ずれか一方を省略して、単一のセンサにより電磁波の受
信時における時間測定および角度測定を同時に行うこと
ができるので、装置構成をより簡素化して製品コストの
削減を図ることができる。
センサは、単一のセンサにより構成されているものであ
ってもよい。すなわち、第1または第2のセンサとし
て、時間応答性および受信位置識別特性の双方に優れた
センサを適用することができる。これにより、電磁波検
知手段に設けられる第1および第2のセンサのうち、い
ずれか一方を省略して、単一のセンサにより電磁波の受
信時における時間測定および角度測定を同時に行うこと
ができるので、装置構成をより簡素化して製品コストの
削減を図ることができる。
【0021】また、この発明の好ましい態様は、上記距
離測定装置において、前記電磁波放射手段および前記電
磁波検知手段は、互いに離間して配置されている。この
ような構成によれば、電磁波放射手段から放射される電
磁波の放射角度、および、検知対象物体に反射して受信
される電磁波の受信角度を大きくすることができるの
で、近傍の領域のみならず、より遠方の領域に位置する
検知対象物体までの距離を、第2のセンサからの受信出
力を用いた三角測量の原理に基づく手法により、精度よ
く測定することができる。
離測定装置において、前記電磁波放射手段および前記電
磁波検知手段は、互いに離間して配置されている。この
ような構成によれば、電磁波放射手段から放射される電
磁波の放射角度、および、検知対象物体に反射して受信
される電磁波の受信角度を大きくすることができるの
で、近傍の領域のみならず、より遠方の領域に位置する
検知対象物体までの距離を、第2のセンサからの受信出
力を用いた三角測量の原理に基づく手法により、精度よ
く測定することができる。
【0022】さらに、この発明の好ましい態様は、上記
距離測定装置において、少なくとも前記互いに離間して
配置された前記電磁波放射手段および前記電磁波検知手
段から構成される検知部が、複数設けられている。この
ような構成によれば、各検知部ごとに検知可能領域(ス
キャン領域)が設定されるので、距離測定装置における
検知可能領域を全体として拡大することができ、検知対
象物体を迅速かつ的確に検出して、検知対象物体までの
距離を精度良く測定することができる。ここで、複数の
検知部が互いに近接して配置された構成にあっては、他
の検知部における電磁波を受信することによる誤動作が
生じないように、各検知部の駆動タイミングが重ならな
いように時分割的に駆動制御することが好ましい。
距離測定装置において、少なくとも前記互いに離間して
配置された前記電磁波放射手段および前記電磁波検知手
段から構成される検知部が、複数設けられている。この
ような構成によれば、各検知部ごとに検知可能領域(ス
キャン領域)が設定されるので、距離測定装置における
検知可能領域を全体として拡大することができ、検知対
象物体を迅速かつ的確に検出して、検知対象物体までの
距離を精度良く測定することができる。ここで、複数の
検知部が互いに近接して配置された構成にあっては、他
の検知部における電磁波を受信することによる誤動作が
生じないように、各検知部の駆動タイミングが重ならな
いように時分割的に駆動制御することが好ましい。
【0023】また、この発明の好ましい態様は、上記距
離測定装置において、前記電磁波放射手段が、互いに離
間して複数配置され、該複数の電磁波放射手段に対し
て、前記電磁波検知手段が唯一配置されている。このよ
うな構成によれば、互いに離間して配置された複数の電
磁波放射手段ごとに検知可能領域(スキャン領域)が設
定されるので、距離測定装置における検知可能領域を全
体として拡大することができるとともに、電磁波検知手
段を共有化して、単一の電磁波検知手段により電磁波を
受信しているので、さらに装置構成を簡素化することが
できる。なお、この構成においても、複数の電磁波放射
手段から放射される電磁波を、単一の電磁波検知手段に
より受信しているので、電磁波の放射タイミングや受信
タイミングが重ならないように、電磁波放射手段および
電磁波検知手段を時分割的に駆動制御することが好まし
い。
離測定装置において、前記電磁波放射手段が、互いに離
間して複数配置され、該複数の電磁波放射手段に対し
て、前記電磁波検知手段が唯一配置されている。このよ
うな構成によれば、互いに離間して配置された複数の電
磁波放射手段ごとに検知可能領域(スキャン領域)が設
定されるので、距離測定装置における検知可能領域を全
体として拡大することができるとともに、電磁波検知手
段を共有化して、単一の電磁波検知手段により電磁波を
受信しているので、さらに装置構成を簡素化することが
できる。なお、この構成においても、複数の電磁波放射
手段から放射される電磁波を、単一の電磁波検知手段に
より受信しているので、電磁波の放射タイミングや受信
タイミングが重ならないように、電磁波放射手段および
電磁波検知手段を時分割的に駆動制御することが好まし
い。
【0024】そして、この発明のさらに好ましい態様
は、上記距離測定装置において、前記距離測定装置は、
車両に搭載され、少なくとも前記車両の進行方向に位置
する前記検知対象物体までの距離を測定するように構成
されている。また、前記複数設けられる前記電磁波放射
手段が、少なくとも前記車両の進行方向の両端部に配置
されている。すなわち、上記各構成を有する距離測定装
置の、少なくとも電磁波放射手段が車両の前方(進行方
向)の両端部に配置され、各電磁波放射手段から放射さ
れ、車両の前方に位置する検知対象物体に反射して受信
した電磁波の受光出力に基づいて、検知対象物体が検出
され、検知対象物体までの距離が測定される。
は、上記距離測定装置において、前記距離測定装置は、
車両に搭載され、少なくとも前記車両の進行方向に位置
する前記検知対象物体までの距離を測定するように構成
されている。また、前記複数設けられる前記電磁波放射
手段が、少なくとも前記車両の進行方向の両端部に配置
されている。すなわち、上記各構成を有する距離測定装
置の、少なくとも電磁波放射手段が車両の前方(進行方
向)の両端部に配置され、各電磁波放射手段から放射さ
れ、車両の前方に位置する検知対象物体に反射して受信
した電磁波の受光出力に基づいて、検知対象物体が検出
され、検知対象物体までの距離が測定される。
【0025】したがって、簡易な装置構成を有する距離
測定装置を車両に搭載することにより、先行車両や前方
障害物が迅速に検出され、正確な距離(特に、近距離)
が測定されるので、たとえば、車両のブレーキ制御を行
うことにより走行状態を変化させて、安全走行を実現す
ることができる。特に、複数の電磁波放射手段(また
は、距離測定装置)を車両の前方の両端部に配置するこ
とにより、車両が通過する可能性のある領域に位置する
検知対象物体を車両の幅で早期かつ的確に検出して、そ
の検知対象物体までの距離(特に、近距離)を精度良く
測定することができるので、障害物や他車線からの急な
割り込み車両等を迅速に把握して、より安全な走行制御
を実現することができる。
測定装置を車両に搭載することにより、先行車両や前方
障害物が迅速に検出され、正確な距離(特に、近距離)
が測定されるので、たとえば、車両のブレーキ制御を行
うことにより走行状態を変化させて、安全走行を実現す
ることができる。特に、複数の電磁波放射手段(また
は、距離測定装置)を車両の前方の両端部に配置するこ
とにより、車両が通過する可能性のある領域に位置する
検知対象物体を車両の幅で早期かつ的確に検出して、そ
の検知対象物体までの距離(特に、近距離)を精度良く
測定することができるので、障害物や他車線からの急な
割り込み車両等を迅速に把握して、より安全な走行制御
を実現することができる。
【0026】この発明による距離測定装置の距離測定方
法は、検知対象物体に照射する電磁波を走査しつつ放射
する電磁波放射手段と、前記検知対象物体により反射し
た前記電磁波を受信する電磁波検知手段とを備え、前記
電磁波検知手段により受信される前記電磁波に応じて出
力される受信出力に基づいて、前記検知対象物体までの
距離を演算する距離測定装置の距離測定方法において、
前記電磁波放射手段から放射される単一の前記電磁波を
受信して、前記電磁波の受信タイミングに関する情報と
前記電磁波の受信方向に関する情報を含む受信出力を出
力する手順と、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の
放射から受信までの時間差を計測して、前記検知対象物
体までの第1の距離を演算する手順と、前記受信出力に
基づいて、前記電磁波の受信角度を計測して、前記検知
対象物体までの第2の距離を演算する手順と、前記第1
の距離と所定の基準値とを比較して、前記検知対象物体
が存在する位置を判定する手順と、該判定結果に基づい
て、前記第1の距離または前記第2の距離のいずれかを
測定結果として選択設定する手順と、を有するものであ
る。
法は、検知対象物体に照射する電磁波を走査しつつ放射
する電磁波放射手段と、前記検知対象物体により反射し
た前記電磁波を受信する電磁波検知手段とを備え、前記
電磁波検知手段により受信される前記電磁波に応じて出
力される受信出力に基づいて、前記検知対象物体までの
距離を演算する距離測定装置の距離測定方法において、
前記電磁波放射手段から放射される単一の前記電磁波を
受信して、前記電磁波の受信タイミングに関する情報と
前記電磁波の受信方向に関する情報を含む受信出力を出
力する手順と、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の
放射から受信までの時間差を計測して、前記検知対象物
体までの第1の距離を演算する手順と、前記受信出力に
基づいて、前記電磁波の受信角度を計測して、前記検知
対象物体までの第2の距離を演算する手順と、前記第1
の距離と所定の基準値とを比較して、前記検知対象物体
が存在する位置を判定する手順と、該判定結果に基づい
て、前記第1の距離または前記第2の距離のいずれかを
測定結果として選択設定する手順と、を有するものであ
る。
【0027】すなわち、この発明においては、検知対象
物体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段によ
り受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電
磁波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づい
て第1の距離を演算するとともに、当該電磁波の受信角
度を計測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて
三角測量の原理を利用して第2の距離を演算して、該検
知対象物体が遠距離領域に位置するか、近距離領域に位
置するかを判別し、遠距離領域の場合には第1の距離を
選択設定し、近距離領域の場合には第2の距離を選択設
定することにより、当該領域における検知対象物体の検
出処理または距離測定処理に適した測定方法により測定
された距離を選択する手順を有している。
物体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段によ
り受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電
磁波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づい
て第1の距離を演算するとともに、当該電磁波の受信角
度を計測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて
三角測量の原理を利用して第2の距離を演算して、該検
知対象物体が遠距離領域に位置するか、近距離領域に位
置するかを判別し、遠距離領域の場合には第1の距離を
選択設定し、近距離領域の場合には第2の距離を選択設
定することにより、当該領域における検知対象物体の検
出処理または距離測定処理に適した測定方法により測定
された距離を選択する手順を有している。
【0028】このように、同一の電磁波を受信して、上
記第1および第2の距離を測定することができるので、
異なる性質の電磁波を用いて距離を測定する場合のよう
に、異なる検知対象物体を検出した場合に複雑な演算処
理を行う必要がなく、比較的簡易な処理方法により検知
対象物体までの距離を測定することができる。したがっ
て、比較的簡易な処理方法により、検知対象物体の位置
する領域を判別して、該検知対象物体までの距離(特
に、近距離)を正確に測定することができるので、たと
えば、本発明を車両に搭載した距離測定装置に適用する
場合にあっては、高速走行中における遠方の先行車両を
迅速に検出して、先行車両までの距離を測定することが
できるとともに、低速走行中における近距離の割り込み
車両までの距離をより高い精度で測定することができ
る。
記第1および第2の距離を測定することができるので、
異なる性質の電磁波を用いて距離を測定する場合のよう
に、異なる検知対象物体を検出した場合に複雑な演算処
理を行う必要がなく、比較的簡易な処理方法により検知
対象物体までの距離を測定することができる。したがっ
て、比較的簡易な処理方法により、検知対象物体の位置
する領域を判別して、該検知対象物体までの距離(特
に、近距離)を正確に測定することができるので、たと
えば、本発明を車両に搭載した距離測定装置に適用する
場合にあっては、高速走行中における遠方の先行車両を
迅速に検出して、先行車両までの距離を測定することが
できるとともに、低速走行中における近距離の割り込み
車両までの距離をより高い精度で測定することができ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る距離
測定装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1に
示すように、本実施形態に係る距離測定装置1は、大別
して、所定のスキャン領域内にレーザ光Lsを走査しつ
つ放射する発光ユニット10と、検知対象物体において
反射したレーザ光(以下、「反射レーザ光」と記す)L
rの受光の有無、受光レベル、受光角度(入射角度)等
を検出する受光ユニット20と、レーザ光Lsの発光タ
イミングおよび反射レーザ光Lrの受光タイミングにお
ける時間差、レーザ光Lsのスキャン角度および反射レ
ーザ光Lrの受光角度等に基づいて、検知対象物体の有
無、検知対象物体までの距離等を演算する制御回路30
と、を有して構成されている。
面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る距離
測定装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1に
示すように、本実施形態に係る距離測定装置1は、大別
して、所定のスキャン領域内にレーザ光Lsを走査しつ
つ放射する発光ユニット10と、検知対象物体において
反射したレーザ光(以下、「反射レーザ光」と記す)L
rの受光の有無、受光レベル、受光角度(入射角度)等
を検出する受光ユニット20と、レーザ光Lsの発光タ
イミングおよび反射レーザ光Lrの受光タイミングにお
ける時間差、レーザ光Lsのスキャン角度および反射レ
ーザ光Lrの受光角度等に基づいて、検知対象物体の有
無、検知対象物体までの距離等を演算する制御回路30
と、を有して構成されている。
【0030】以下、各構成について詳しく説明する。発
光ユニット10は、スキャナ11と、レーザダイオード
(LD)12と、レーザダイオード駆動回路(以下、
「LD駆動回路」と略記する)13と、走査位置検出装
置14と、を備えて構成されている。発光ユニット10
は、後述する制御回路30からの指令によりLD駆動回
路13を駆動制御することによって、制御回路30で生
成される発光タイミングに基づいて、レーザダイオード
12を発光駆動してレーザ光をパルス発光させ、揺動駆
動される反射ミラーを備えたスキャナ11により上記レ
ーザ光を反射させることによって、所定のスキャン領域
(検知可能領域)内にレーザ光Lsを所定の角度で走査
させつつ放射する。ここで、スキャナ11は、制御回路
30により駆動制御されて、所定のタイミングおよび周
期で動作する。また、走査位置検出装置14は、スキャ
ナ11によるレーザ光の走査方向(スキャン角度)を検
出して、制御回路30に出力する。
光ユニット10は、スキャナ11と、レーザダイオード
(LD)12と、レーザダイオード駆動回路(以下、
「LD駆動回路」と略記する)13と、走査位置検出装
置14と、を備えて構成されている。発光ユニット10
は、後述する制御回路30からの指令によりLD駆動回
路13を駆動制御することによって、制御回路30で生
成される発光タイミングに基づいて、レーザダイオード
12を発光駆動してレーザ光をパルス発光させ、揺動駆
動される反射ミラーを備えたスキャナ11により上記レ
ーザ光を反射させることによって、所定のスキャン領域
(検知可能領域)内にレーザ光Lsを所定の角度で走査
させつつ放射する。ここで、スキャナ11は、制御回路
30により駆動制御されて、所定のタイミングおよび周
期で動作する。また、走査位置検出装置14は、スキャ
ナ11によるレーザ光の走査方向(スキャン角度)を検
出して、制御回路30に出力する。
【0031】受光ユニット20は、集光レンズ21と、
フォトダイオード(PD)22と、リニアイメージセン
サ24と、受光回路23、25と、を備えて構成されて
いる。受光ユニット20は、発光ユニット10から放射
され、検知対象物体に反射して戻ってきた反射レーザ光
Lrを、集光レンズ21により集光してフォトダイオー
ド22およびリニアイメージセンサ24により受光す
る。ここで、フォトダイオード22は、反射レーザ光L
rを受光すると、その受光レベルに応じた電気信号(受
光量信号)を時間応答性良く出力する。また、リニアイ
メージセンサ24は、たとえば、複数のイメージセンサ
が一次元的に配列された構成を有し、反射レーザ光Lr
を受光すると、その複数のイメージセンサごとに受光量
信号を出力する。
フォトダイオード(PD)22と、リニアイメージセン
サ24と、受光回路23、25と、を備えて構成されて
いる。受光ユニット20は、発光ユニット10から放射
され、検知対象物体に反射して戻ってきた反射レーザ光
Lrを、集光レンズ21により集光してフォトダイオー
ド22およびリニアイメージセンサ24により受光す
る。ここで、フォトダイオード22は、反射レーザ光L
rを受光すると、その受光レベルに応じた電気信号(受
光量信号)を時間応答性良く出力する。また、リニアイ
メージセンサ24は、たとえば、複数のイメージセンサ
が一次元的に配列された構成を有し、反射レーザ光Lr
を受光すると、その複数のイメージセンサごとに受光量
信号を出力する。
【0032】受光回路23は、フォトダイオード22か
ら出力される受光量信号の信号レベルと、予め設定され
ている受光しきい値レベルとを比較し、受光した反射レ
ーザ光Lrの信号レベルが受光しきい値レベル以上の場
合には、当該受光量信号を制御回路30に出力する。ま
た、受光回路25においても、リニアイメージセンサ2
4から出力される受光量信号の信号レベルと、予め設定
されている受光しきい値レベルとを比較し、受光した反
射レーザ光Lrの信号レベルが受光しきい値レベル以上
の場合には、リニアイメージセンサ24から出力された
複数の受光量信号から、反射レーザ光Lrを受光したイ
メージセンサに関する位置情報を生成して制御回路30
に出力する。なお、受光ユニット20の具体的な構成お
よび距離測定処理については、後述する。
ら出力される受光量信号の信号レベルと、予め設定され
ている受光しきい値レベルとを比較し、受光した反射レ
ーザ光Lrの信号レベルが受光しきい値レベル以上の場
合には、当該受光量信号を制御回路30に出力する。ま
た、受光回路25においても、リニアイメージセンサ2
4から出力される受光量信号の信号レベルと、予め設定
されている受光しきい値レベルとを比較し、受光した反
射レーザ光Lrの信号レベルが受光しきい値レベル以上
の場合には、リニアイメージセンサ24から出力された
複数の受光量信号から、反射レーザ光Lrを受光したイ
メージセンサに関する位置情報を生成して制御回路30
に出力する。なお、受光ユニット20の具体的な構成お
よび距離測定処理については、後述する。
【0033】制御回路30は、たとえば、CPU(中央
演算装置)およびROM、RAM等の記憶回路を備えた
マクロコンピュータにより構成され、上述した発光ユニ
ット10のスキャナ11およびLD駆動回路13を駆動
制御して所定の発光タイミングでレーザ光Lsを走査し
つつ放射させる。また、受光回路23から出力された受
光量信号に基づいて、レーザダイオード12におけるレ
ーザ光Lsの発光タイミングから、フォトダイオード2
2における反射レーザ光Lrの受光タイミングまでの時
間差を計測して伝搬遅延時間を算出して、検知対象物体
までの距離を演算するとともに、当該発光タイミングに
おけるレーザ光Lsのスキャン角度に基づいて、検知対
象物体の存在方向を判定する。さらに、受光量信号の信
号レベルに基づいて、検知対象物体の種別や特性等を判
定する。
演算装置)およびROM、RAM等の記憶回路を備えた
マクロコンピュータにより構成され、上述した発光ユニ
ット10のスキャナ11およびLD駆動回路13を駆動
制御して所定の発光タイミングでレーザ光Lsを走査し
つつ放射させる。また、受光回路23から出力された受
光量信号に基づいて、レーザダイオード12におけるレ
ーザ光Lsの発光タイミングから、フォトダイオード2
2における反射レーザ光Lrの受光タイミングまでの時
間差を計測して伝搬遅延時間を算出して、検知対象物体
までの距離を演算するとともに、当該発光タイミングに
おけるレーザ光Lsのスキャン角度に基づいて、検知対
象物体の存在方向を判定する。さらに、受光量信号の信
号レベルに基づいて、検知対象物体の種別や特性等を判
定する。
【0034】ここで、レーザ光Lsの伝搬遅延時間に基
づいて検知対象物体までの距離を演算する処理は、具体
的には、制御回路30においてレーザ光Lsの発光タイ
ミングに同期して、図示を省略したカウンタ回路のカウ
ント動作を開始し、フォトダイオード22における反射
レーザ光Lrの受光レベル(受光量信号の信号レベル)
が受光しきい値レベル以上になったとき、カウント動作
を停止して、当該カウント値からレーザ光Lsの発光か
ら受光までの伝搬遅延時間を算出し、この伝搬遅延時間
とレーザ光の伝搬速度(光速)に基づいて、対象物体ま
での距離を演算して、距離測定結果を出力する。また、
制御回路30は、受光回路25から出力された受光位置
情報に基づいて、反射レーザ光Lrの受光角度を算出
し、当該受光角度と当該反射レーザ光Lrに対応するレ
ーザ光Lsのスキャン角度から、三角測量の原理に基づ
いて、検知対象物体までの距離を演算するとともに、検
知対象物体の形状や大きさ、移動状態等を判定する。
づいて検知対象物体までの距離を演算する処理は、具体
的には、制御回路30においてレーザ光Lsの発光タイ
ミングに同期して、図示を省略したカウンタ回路のカウ
ント動作を開始し、フォトダイオード22における反射
レーザ光Lrの受光レベル(受光量信号の信号レベル)
が受光しきい値レベル以上になったとき、カウント動作
を停止して、当該カウント値からレーザ光Lsの発光か
ら受光までの伝搬遅延時間を算出し、この伝搬遅延時間
とレーザ光の伝搬速度(光速)に基づいて、対象物体ま
での距離を演算して、距離測定結果を出力する。また、
制御回路30は、受光回路25から出力された受光位置
情報に基づいて、反射レーザ光Lrの受光角度を算出
し、当該受光角度と当該反射レーザ光Lrに対応するレ
ーザ光Lsのスキャン角度から、三角測量の原理に基づ
いて、検知対象物体までの距離を演算するとともに、検
知対象物体の形状や大きさ、移動状態等を判定する。
【0035】すなわち、このような構成を有する距離測
定装置1によれば、単一の発光ユニット10から走査し
ながら放射されるレーザ光Lsを、受光ユニット20内
に設置されたフォトダイオード22およびリニアイメー
ジセンサ24の2種類のセンサによって受光することに
より、レーザ光Lsの発光から反射レーザ光Lrの受光
までの伝搬遅延時間、反射レーザ光Lrの受光レベル、
レーザ光Lsのスキャン角度、および、反射レーザ光L
rの受光角度が検出され、これらの測定データに基づい
て、検知対象物体の種別や特性、検知対象物体の形状や
大きさ、検知対象物体までの距離情報や移動状態等が判
定される。
定装置1によれば、単一の発光ユニット10から走査し
ながら放射されるレーザ光Lsを、受光ユニット20内
に設置されたフォトダイオード22およびリニアイメー
ジセンサ24の2種類のセンサによって受光することに
より、レーザ光Lsの発光から反射レーザ光Lrの受光
までの伝搬遅延時間、反射レーザ光Lrの受光レベル、
レーザ光Lsのスキャン角度、および、反射レーザ光L
rの受光角度が検出され、これらの測定データに基づい
て、検知対象物体の種別や特性、検知対象物体の形状や
大きさ、検知対象物体までの距離情報や移動状態等が判
定される。
【0036】特に、本実施形態においては、フォトダイ
オード22は、従来技術に示したものと同様に、レーザ
光の伝搬時間を高精度で測定するためのセンサであっ
て、遠距離領域に存在する検出対象物を検出して距離を
測定するのに適した構成を有し、一方、リニアイメージ
センサ24は、反射レーザ光の受光角度を高精度で測定
するためのセンサであって、比較的近距離領域に存在す
る検出対象物を検出して三角測量の原理に基づいて距離
を精度良く測定するのに適した構成を有しているので、
発光ユニット10を共通化して、同じレーザ光Lsを用
いることにより、簡易かつ安価な装置構成により、検知
対象物体の特性や種別等に影響されることなく、遠距離
領域および近距離領域における検知対象物体を的確に検
出することができるとともに、近距離領域における検知
対象物体までの距離を高い精度で測定することができ
る。
オード22は、従来技術に示したものと同様に、レーザ
光の伝搬時間を高精度で測定するためのセンサであっ
て、遠距離領域に存在する検出対象物を検出して距離を
測定するのに適した構成を有し、一方、リニアイメージ
センサ24は、反射レーザ光の受光角度を高精度で測定
するためのセンサであって、比較的近距離領域に存在す
る検出対象物を検出して三角測量の原理に基づいて距離
を精度良く測定するのに適した構成を有しているので、
発光ユニット10を共通化して、同じレーザ光Lsを用
いることにより、簡易かつ安価な装置構成により、検知
対象物体の特性や種別等に影響されることなく、遠距離
領域および近距離領域における検知対象物体を的確に検
出することができるとともに、近距離領域における検知
対象物体までの距離を高い精度で測定することができ
る。
【0037】ここで、本実施形態に適用される受光ユニ
ットの具体構成例について、図面を参照して説明する。
図2は、本発明に係る距離測定装置に適用される受光ユ
ニットの具体例を示す概略構成図であり、図3は、本発
明に係る距離測定装置におけるレーザ光の光路と発光及
び受光角度を示す概略図である。ここで、上述した実施
形態と同等の構成については、同一の符号を付して、そ
の説明を省略する。また、必要に応じて、図1に示した
レーザ測距装置の機能構成を参照して説明する。
ットの具体構成例について、図面を参照して説明する。
図2は、本発明に係る距離測定装置に適用される受光ユ
ニットの具体例を示す概略構成図であり、図3は、本発
明に係る距離測定装置におけるレーザ光の光路と発光及
び受光角度を示す概略図である。ここで、上述した実施
形態と同等の構成については、同一の符号を付して、そ
の説明を省略する。また、必要に応じて、図1に示した
レーザ測距装置の機能構成を参照して説明する。
【0038】本実施形態に適用される受光ユニット20
は、図2(a)に示すように、たとえば、単一の筐体内
に、少なくとも、反射レーザ光を集光する集光レンズ2
1と、集光レンズ21により集光された反射レーザ光の
焦点位置に配置され、時間応答性に優れたフォトダイオ
ード22と、該フォトダイオード22に近接して、集光
レンズ21の焦点位置に配置され、かつ、複数の受光素
子が1次元方向(図2(a)では、左右方向)に配列さ
れたリニアイメージセンサ24と、を備えた構成されて
いる。
は、図2(a)に示すように、たとえば、単一の筐体内
に、少なくとも、反射レーザ光を集光する集光レンズ2
1と、集光レンズ21により集光された反射レーザ光の
焦点位置に配置され、時間応答性に優れたフォトダイオ
ード22と、該フォトダイオード22に近接して、集光
レンズ21の焦点位置に配置され、かつ、複数の受光素
子が1次元方向(図2(a)では、左右方向)に配列さ
れたリニアイメージセンサ24と、を備えた構成されて
いる。
【0039】集光レンズ21は、図2(b)に示すよう
に、たとえば、フォトダイオード22およびリニアイメ
ージセンサ24の前方に共通に配置され、発光ユニット
10から放射され、検知対象物体に反射して戻ってきた
略平行な反射レーザ光Lrを集光して、所定の焦点位
置、すなわち、フォトダイオード22およびリニアイメ
ージセンサ24の受光面で結像させるための光学レンズ
である。なお、本構成例においては、集光レンズ21と
して凸レンズを示したが、反射レーザ光Lrを集光し
て、フォトダイオード22およびリニアイメージセンサ
24の受光面で結像することができる光学系であれば、
他の構成であってもよく、たとえば、透光性の平板の表
面を段付き加工したフレネルレンズを良好に適用するこ
とができる。これによれば、集光レンズ21を薄型、軽
量化することができ、距離測定装置の適用分野を拡大す
ることができる。
に、たとえば、フォトダイオード22およびリニアイメ
ージセンサ24の前方に共通に配置され、発光ユニット
10から放射され、検知対象物体に反射して戻ってきた
略平行な反射レーザ光Lrを集光して、所定の焦点位
置、すなわち、フォトダイオード22およびリニアイメ
ージセンサ24の受光面で結像させるための光学レンズ
である。なお、本構成例においては、集光レンズ21と
して凸レンズを示したが、反射レーザ光Lrを集光し
て、フォトダイオード22およびリニアイメージセンサ
24の受光面で結像することができる光学系であれば、
他の構成であってもよく、たとえば、透光性の平板の表
面を段付き加工したフレネルレンズを良好に適用するこ
とができる。これによれば、集光レンズ21を薄型、軽
量化することができ、距離測定装置の適用分野を拡大す
ることができる。
【0040】フォトダイオード22は、図3(a)に示
すように、発光ユニット10から走査しつつ放射された
レーザ光Lsのうち、距離測定装置1から遠距離の領域
(たとえば、概ね5mよりも遠方の領域)に位置する検
知対象物体Maに反射して戻ってきた反射レーザ光Lr
を、集光レンズ21を介して受光し、当該反射レーザ光
Lrの受光レベルに応じた受光量信号を出力する。ここ
で、フォトダイオード22は、周知のように、高速応答
性を有しているので、反射レーザ光Lrの受光と略同時
に、受光量信号が制御回路30に出力されることによ
り、検知対象物体を迅速かつ的確に検出することができ
るとともに、レーザ光Lsの発光タイミングおよび反射
レーザ光Lrの受光タイミングに基づいて、伝搬遅延時
間を算出して、比較的遠距離に位置する検知対象物体ま
での距離を演算することができる。
すように、発光ユニット10から走査しつつ放射された
レーザ光Lsのうち、距離測定装置1から遠距離の領域
(たとえば、概ね5mよりも遠方の領域)に位置する検
知対象物体Maに反射して戻ってきた反射レーザ光Lr
を、集光レンズ21を介して受光し、当該反射レーザ光
Lrの受光レベルに応じた受光量信号を出力する。ここ
で、フォトダイオード22は、周知のように、高速応答
性を有しているので、反射レーザ光Lrの受光と略同時
に、受光量信号が制御回路30に出力されることによ
り、検知対象物体を迅速かつ的確に検出することができ
るとともに、レーザ光Lsの発光タイミングおよび反射
レーザ光Lrの受光タイミングに基づいて、伝搬遅延時
間を算出して、比較的遠距離に位置する検知対象物体ま
での距離を演算することができる。
【0041】リニアイメージセンサ24は、たとえば、
複写機やファクシミリ等に使用されているスキャナ機構
部と同様に、複数のイメージセンサ(たとえば、フォト
ダイオード等)を一次元に配列したセンサであって、図
3(b)に示すように、発光ユニット10から走査しつ
つ放射されたレーザ光Lsのうち、距離測定装置1から
近距離の領域(たとえば、概ね5m以下の近傍の領域)
に位置する検知対象物体Mbに反射して戻ってきた反射
レーザ光Lrを、図2(c)に示すように、集光レンズ
21を介して特定のイメージセンサ24aにより受光し
て、当該反射レーザ光Lrの受光レベルに応じた受光量
信号を出力する。ここで、リニアイメージセンサ24を
構成する各イメージセンサからの受光量出力に基づい
て、受光回路25により、反射レーザ光Lrを受光した
イメージセンサ24aの位置情報が生成されて制御回路
30に出力されることにより、反射レーザ光Lrの受光
角度θrを精度良く計測することができ、レーザ光Ls
のスキャン角度および反射レーザ光Lrの受光角度を用
いて三角測量の原理に基づいて、比較的近距離に位置す
る検知対象物体までの距離を高い精度で演算することが
できる。
複写機やファクシミリ等に使用されているスキャナ機構
部と同様に、複数のイメージセンサ(たとえば、フォト
ダイオード等)を一次元に配列したセンサであって、図
3(b)に示すように、発光ユニット10から走査しつ
つ放射されたレーザ光Lsのうち、距離測定装置1から
近距離の領域(たとえば、概ね5m以下の近傍の領域)
に位置する検知対象物体Mbに反射して戻ってきた反射
レーザ光Lrを、図2(c)に示すように、集光レンズ
21を介して特定のイメージセンサ24aにより受光し
て、当該反射レーザ光Lrの受光レベルに応じた受光量
信号を出力する。ここで、リニアイメージセンサ24を
構成する各イメージセンサからの受光量出力に基づい
て、受光回路25により、反射レーザ光Lrを受光した
イメージセンサ24aの位置情報が生成されて制御回路
30に出力されることにより、反射レーザ光Lrの受光
角度θrを精度良く計測することができ、レーザ光Ls
のスキャン角度および反射レーザ光Lrの受光角度を用
いて三角測量の原理に基づいて、比較的近距離に位置す
る検知対象物体までの距離を高い精度で演算することが
できる。
【0042】なお、本構成例においては、近距離領域に
存在する検知対象物体を検出するセンサとして、リニア
イメージセンサを適用し、反射レーダ光を受光したイメ
ージセンサの位置情報に基づいて、距離を演算する構成
を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
たとえば、PSD(Position Sensitive Detector)等
を適用して、近距離領域に存在する検知対象物体までの
距離を直接測定する構成としてもよい。ここで、PSD
は、市販のコンパクトカメラ等に使用されている自動焦
点用検出器であって、概ね5m以下の近距離領域に位置
する検知対象物体(すなわち、被写体)までの距離を簡
易な構成および処理方法により高い精度で測定すること
ができる。したがって、このような市場に安価に供給さ
れている汎用の構成を、リニアイメージセンサに代えて
適用することにより、上記距離測定装置をより安価に提
供することができる。
存在する検知対象物体を検出するセンサとして、リニア
イメージセンサを適用し、反射レーダ光を受光したイメ
ージセンサの位置情報に基づいて、距離を演算する構成
を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
たとえば、PSD(Position Sensitive Detector)等
を適用して、近距離領域に存在する検知対象物体までの
距離を直接測定する構成としてもよい。ここで、PSD
は、市販のコンパクトカメラ等に使用されている自動焦
点用検出器であって、概ね5m以下の近距離領域に位置
する検知対象物体(すなわち、被写体)までの距離を簡
易な構成および処理方法により高い精度で測定すること
ができる。したがって、このような市場に安価に供給さ
れている汎用の構成を、リニアイメージセンサに代えて
適用することにより、上記距離測定装置をより安価に提
供することができる。
【0043】また、本構成例においては、受光ユニット
の構成として、フォトダイオードおよびリニアイメージ
センサ(または、PSD)から構成される2種類のセン
サを近接して配置した構成を示したが、たとえば、フォ
トダイオードに代えて、時間応答特性に優れたリニアイ
メージセンサやPSDを適用して、単一のリニアイメー
ジセンサまたはPSDにより、遠距離領域および近距離
領域に存在する検知対象物体を検出する構成としてもよ
い。これによれば、単一のセンサにより、検知対象物体
を迅速かつ的確に検出して、距離を精度良く測定するこ
とができるので、装置構成を一層簡素化することができ
るとともに、比較的高価なフォトダイオードを使用しな
くて済むので、製品コストをさらに削減することができ
る。
の構成として、フォトダイオードおよびリニアイメージ
センサ(または、PSD)から構成される2種類のセン
サを近接して配置した構成を示したが、たとえば、フォ
トダイオードに代えて、時間応答特性に優れたリニアイ
メージセンサやPSDを適用して、単一のリニアイメー
ジセンサまたはPSDにより、遠距離領域および近距離
領域に存在する検知対象物体を検出する構成としてもよ
い。これによれば、単一のセンサにより、検知対象物体
を迅速かつ的確に検出して、距離を精度良く測定するこ
とができるので、装置構成を一層簡素化することができ
るとともに、比較的高価なフォトダイオードを使用しな
くて済むので、製品コストをさらに削減することができ
る。
【0044】次に、本発明に係る距離測定装置における
検知対象物体の距離測定方法について、図面を参照して
説明する。なお、以下に示す一連の処理手順は、上述し
た実施形態に適用される制御回路30に組み込まれた制
御プログラムにより実行される。図4は、本発明に係る
距離測定装置における検知対象物体の距離測定方法のア
ルゴリズムを示すフローチャートである。ここでは、必
要に応じて、図1に示した距離測定装置の機能構成を参
照して説明する。
検知対象物体の距離測定方法について、図面を参照して
説明する。なお、以下に示す一連の処理手順は、上述し
た実施形態に適用される制御回路30に組み込まれた制
御プログラムにより実行される。図4は、本発明に係る
距離測定装置における検知対象物体の距離測定方法のア
ルゴリズムを示すフローチャートである。ここでは、必
要に応じて、図1に示した距離測定装置の機能構成を参
照して説明する。
【0045】(S11)まず、距離測定装置を駆動操作
することにより、制御回路30から発光ユニット10に
指令信号が出力され、LD駆動回路13が駆動制御され
ると、所定の発光タイミングでレーザダイオード12か
らレーザ光がパルス発光されて、スキャナ11によっ
て、所定のスキャン領域内にレーザ光Lsを走査しつつ
放射するスキャン動作を開始する。
することにより、制御回路30から発光ユニット10に
指令信号が出力され、LD駆動回路13が駆動制御され
ると、所定の発光タイミングでレーザダイオード12か
らレーザ光がパルス発光されて、スキャナ11によっ
て、所定のスキャン領域内にレーザ光Lsを走査しつつ
放射するスキャン動作を開始する。
【0046】(S12)そして、発光ユニット10から
発光されたレーザ光Lsが検知対象物体に照射される
と、所定の角度で反射した反射レーザ光Lrが受光ユニ
ット20に入射する。受光ユニット20に入射した反射
レーザ光Lrは、集光レンズ21を介して集光されて、
受光ユニット20内に設置されたフォトダイオード22
およびリニアイメージセンサ24に受光される。これに
より、フォトダイオード22は、反射レーザ光Lrの受
光タイミングに略同期して受光量信号を、また、リニア
イメージセンサ24は、反射レーザ光Lrを受光した位
置(受光角度)に関連する信号を、それぞれ受光回路2
3、25を介して受光出力として制御回路30に出力す
る。
発光されたレーザ光Lsが検知対象物体に照射される
と、所定の角度で反射した反射レーザ光Lrが受光ユニ
ット20に入射する。受光ユニット20に入射した反射
レーザ光Lrは、集光レンズ21を介して集光されて、
受光ユニット20内に設置されたフォトダイオード22
およびリニアイメージセンサ24に受光される。これに
より、フォトダイオード22は、反射レーザ光Lrの受
光タイミングに略同期して受光量信号を、また、リニア
イメージセンサ24は、反射レーザ光Lrを受光した位
置(受光角度)に関連する信号を、それぞれ受光回路2
3、25を介して受光出力として制御回路30に出力す
る。
【0047】(S13)制御回路30は、取り込まれた
受光出力のうち、フォトダイオード22からの受光出力
(すなわち、受光タイミング)に基づいて、レーザ光L
sの発光から反射レーザ光Lrの受光までの時間差を計
測して伝搬遅延時間を算出して、検知対象物体までの距
離(第1の距離)を演算する。ここでは、この演算結果
を、便宜的に「距離D1」と表す。(S14)また、制
御回路30は、取り込まれた受光出力のうち、リニアイ
メージセンサ24からの受光出力(すなわち、受光角
度)と、当該反射レーザ光Lrの発光タイミングにおけ
るスキャン角度を用いて、三角測量の原理に基づいて、
検知対象物体までの距離(第2の距離)を演算する。こ
こでは、この演算結果を、便宜的に「距離D2」と表
す。
受光出力のうち、フォトダイオード22からの受光出力
(すなわち、受光タイミング)に基づいて、レーザ光L
sの発光から反射レーザ光Lrの受光までの時間差を計
測して伝搬遅延時間を算出して、検知対象物体までの距
離(第1の距離)を演算する。ここでは、この演算結果
を、便宜的に「距離D1」と表す。(S14)また、制
御回路30は、取り込まれた受光出力のうち、リニアイ
メージセンサ24からの受光出力(すなわち、受光角
度)と、当該反射レーザ光Lrの発光タイミングにおけ
るスキャン角度を用いて、三角測量の原理に基づいて、
検知対象物体までの距離(第2の距離)を演算する。こ
こでは、この演算結果を、便宜的に「距離D2」と表
す。
【0048】(S15)次いで、上記ステップS13に
おいて演算された距離D1について、所定の基準距離
(たとえば、5m)との比較を行い、基準距離よりも小
さいか否かが判別される。ここで、基準距離は、フォト
ダイオード22により検知対象物体が良好に検出され、
受光出力(受光タイミング)に基づいて距離が測定され
る遠距離領域と、リニアイメージセンサ24により検知
対象物体が良好に検出され、受光出力(受光角度)に基
づいて距離が高精度で測定される近距離領域との境界に
位置する適当な距離に設定される。
おいて演算された距離D1について、所定の基準距離
(たとえば、5m)との比較を行い、基準距離よりも小
さいか否かが判別される。ここで、基準距離は、フォト
ダイオード22により検知対象物体が良好に検出され、
受光出力(受光タイミング)に基づいて距離が測定され
る遠距離領域と、リニアイメージセンサ24により検知
対象物体が良好に検出され、受光出力(受光角度)に基
づいて距離が高精度で測定される近距離領域との境界に
位置する適当な距離に設定される。
【0049】(S16)そして、上記ステップS15に
おいて、距離D1が基準距離よりも小さい場合には、検
知対象物体が近距離領域に位置するものと判別して、上
記ステップS14において演算された距離D2を選択し
て、一義的に該検知対象までの距離(測定結果)と判定
する。すなわち、ステップS15の判別処理により、検
知対象物体の位置する領域を確定し、近距離領域に位置
すると判別された場合には、近距離領域おいて、距離測
定精度が高いリニアイメージセンサ24により得られた
受光出力に基づいて、演算された距離D2を距離測定結
果として選択設定する。
おいて、距離D1が基準距離よりも小さい場合には、検
知対象物体が近距離領域に位置するものと判別して、上
記ステップS14において演算された距離D2を選択し
て、一義的に該検知対象までの距離(測定結果)と判定
する。すなわち、ステップS15の判別処理により、検
知対象物体の位置する領域を確定し、近距離領域に位置
すると判別された場合には、近距離領域おいて、距離測
定精度が高いリニアイメージセンサ24により得られた
受光出力に基づいて、演算された距離D2を距離測定結
果として選択設定する。
【0050】(S17)一方、上記ステップS15にお
いて、距離D1が基準距離よりも大きい場合には、検知
対象物体が遠距離領域に位置するものと判別して、上記
ステップS13おいて演算された距離D1を選択して、
一義的に該検出対処物体までの距離(測定結果)と判定
する。すなわち、ステップS15の判別処理により、検
知対象物体の位置する領域が遠距離領域であると判別さ
れた場合には、遠距離領域において、検出対象物体の検
出精度が高くなるように設定されたフォトダイオード2
2により得られた受光出力に基づいて、演算された距離
D1を距離測定結果として選択設定する。
いて、距離D1が基準距離よりも大きい場合には、検知
対象物体が遠距離領域に位置するものと判別して、上記
ステップS13おいて演算された距離D1を選択して、
一義的に該検出対処物体までの距離(測定結果)と判定
する。すなわち、ステップS15の判別処理により、検
知対象物体の位置する領域が遠距離領域であると判別さ
れた場合には、遠距離領域において、検出対象物体の検
出精度が高くなるように設定されたフォトダイオード2
2により得られた受光出力に基づいて、演算された距離
D1を距離測定結果として選択設定する。
【0051】(S18)次いで、以上の一連の処理手順
を、スキャナ11によるレーザ光Lsの走査が、1走査
周期分終了するまで繰り返し実行する。これにより、発
光ユニット10により走査されるレーザ光Lsにより設
定されるスキャン領域内に存在する全ての検知対象物体
までの距離や方向等の測定データが取得される。 (S19)そして、スキャナ11による1走査周期分の
レーザ光Lsの走査が終了すると、上記ステップS11
〜S18により取得された距離測定結果を含む検知対象
物体に関する測定データに基づいて、検知対象物体の種
別や特性、検知対象物体の形状や大きさ、検知対象物体
までの距離情報や移動状態等を判定する。
を、スキャナ11によるレーザ光Lsの走査が、1走査
周期分終了するまで繰り返し実行する。これにより、発
光ユニット10により走査されるレーザ光Lsにより設
定されるスキャン領域内に存在する全ての検知対象物体
までの距離や方向等の測定データが取得される。 (S19)そして、スキャナ11による1走査周期分の
レーザ光Lsの走査が終了すると、上記ステップS11
〜S18により取得された距離測定結果を含む検知対象
物体に関する測定データに基づいて、検知対象物体の種
別や特性、検知対象物体の形状や大きさ、検知対象物体
までの距離情報や移動状態等を判定する。
【0052】このような処理手順を有する距離測定方法
によれば、単一の発光ユニット10から走査しつつ放射
されるレーザ光Lsを、受光ユニット20内に設置され
たフォトダイオード22およびリニアイメージセンサ2
4の2種類のセンサによって受光することにより、フォ
トダイオード22の受光出力に基づいて、遠距離領域に
位置する検知対象物体を的確に検出しつつ、レーザ光L
sの発光から反射レーザ光Lrの受光までの伝搬遅延時
間を計測して、検知対象物体までの距離D1を演算し、
一方、リニアイメージセンサ24の受光出力に基づい
て、反射レーザ光Lrの受光角度を精度良く計測して、
遠距離領域に位置する検知対象物体までの距離D2を演
算して、当該演算結果(距離D1)が遠距離領域に属す
るか、または、近距離領域に属するかに応じて、距離測
定精度の優れたセンサにより演算された距離を測定結果
として選択する。
によれば、単一の発光ユニット10から走査しつつ放射
されるレーザ光Lsを、受光ユニット20内に設置され
たフォトダイオード22およびリニアイメージセンサ2
4の2種類のセンサによって受光することにより、フォ
トダイオード22の受光出力に基づいて、遠距離領域に
位置する検知対象物体を的確に検出しつつ、レーザ光L
sの発光から反射レーザ光Lrの受光までの伝搬遅延時
間を計測して、検知対象物体までの距離D1を演算し、
一方、リニアイメージセンサ24の受光出力に基づい
て、反射レーザ光Lrの受光角度を精度良く計測して、
遠距離領域に位置する検知対象物体までの距離D2を演
算して、当該演算結果(距離D1)が遠距離領域に属す
るか、または、近距離領域に属するかに応じて、距離測
定精度の優れたセンサにより演算された距離を測定結果
として選択する。
【0053】これにより、比較的簡易な処理方法によ
り、検知対象物体までの距離に関わらず、より正確な距
離測定処理を行うことができ、たとえば、本実施形態に
係る距離測定装置を車両に搭載した場合にあっては、高
速走行中における遠方の先行車両までの距離は勿論のこ
と、低速走行中における近距離の割り込み車両等までの
距離も精度よく測定することができる。
り、検知対象物体までの距離に関わらず、より正確な距
離測定処理を行うことができ、たとえば、本実施形態に
係る距離測定装置を車両に搭載した場合にあっては、高
速走行中における遠方の先行車両までの距離は勿論のこ
と、低速走行中における近距離の割り込み車両等までの
距離も精度よく測定することができる。
【0054】次いで、上述した距離測定装置を車両に適
用した例について、図面を参照して説明する。 <第1の適用例>図5は、本実施形態に示した距離測定
装置を車両へ適用した第1の構成例を示す概略構成図で
ある。本構成例に係る距離測定装置の適用は、図5に示
すように、上述した実施形態に示した構成(図1参照)
を有する距離測定装置1を車両CAの前方側の略中央部
分に、一対の発光ユニット10および受光ユニット20
を隣接して配置した構成を有している。ここで、距離測
定装置1は、車両CAの安全走行上支障のない位置、た
とえば、車両下部のバンパーや、運転席前方のダッシュ
ボード上の視界を遮らない位置等に配置されることはい
うまでもない。
用した例について、図面を参照して説明する。 <第1の適用例>図5は、本実施形態に示した距離測定
装置を車両へ適用した第1の構成例を示す概略構成図で
ある。本構成例に係る距離測定装置の適用は、図5に示
すように、上述した実施形態に示した構成(図1参照)
を有する距離測定装置1を車両CAの前方側の略中央部
分に、一対の発光ユニット10および受光ユニット20
を隣接して配置した構成を有している。ここで、距離測
定装置1は、車両CAの安全走行上支障のない位置、た
とえば、車両下部のバンパーや、運転席前方のダッシュ
ボード上の視界を遮らない位置等に配置されることはい
うまでもない。
【0055】このような構成によれば、放射された単一
のレーザ光Lrに対して、先行車両や前方障害物等の検
知対象物体(図5では、先行車両CB)に反射して戻っ
てきた反射レーザ光Lrを、受光ユニット20内に設置
された2種類のセンサにより受光して、検知対象物体ま
での距離を測定し、当該距離によって判定される検知対
象物体が位置する領域(距離)に応じて、距離測定精度
の高い方のセンサにより測定された結果(距離)を選択
設定するようにしているので、検知対象物体の種別や特
性、距離等に関わらず、常に高い精度で検知対象物体ま
での距離を測定することができ、車両走行中における車
両間隔を良好に保持して安全走行に寄与することができ
る。
のレーザ光Lrに対して、先行車両や前方障害物等の検
知対象物体(図5では、先行車両CB)に反射して戻っ
てきた反射レーザ光Lrを、受光ユニット20内に設置
された2種類のセンサにより受光して、検知対象物体ま
での距離を測定し、当該距離によって判定される検知対
象物体が位置する領域(距離)に応じて、距離測定精度
の高い方のセンサにより測定された結果(距離)を選択
設定するようにしているので、検知対象物体の種別や特
性、距離等に関わらず、常に高い精度で検知対象物体ま
での距離を測定することができ、車両走行中における車
両間隔を良好に保持して安全走行に寄与することができ
る。
【0056】<第2の適用例>図6は、本実施形態に示
した距離測定装置を車両へ適用した第2の構成例を示す
概略構成図であり、図7は、本構成例に係る距離測定装
置を適用した場合における割り込み車両の検出状態を示
す概略図である。本構成例に係る距離測定装置の適用
は、図6に示すように、上述した実施形態に示した構成
(図1参照)を有する距離測定装置1を2組備え、各々
の組の発光ユニット10A、10Bを車両CAの前方側
の両端部に配置するとともに、各々の組の受光ユニット
20A、20Bを、発光ユニット10A、10Bとは反
対側の端部に配置した構成を有している。すなわち、各
々の組の発光ユニット10A、10Bおよび受光ユニッ
ト20A、20Bは、それぞれ、車両CAの略幅だけ離
間して配置されている。ここで、距離測定装置は、たと
えば、車両の前方側の両端部に設けられたヘッドライト
付近に配置する構成を良好に適用することができる。
した距離測定装置を車両へ適用した第2の構成例を示す
概略構成図であり、図7は、本構成例に係る距離測定装
置を適用した場合における割り込み車両の検出状態を示
す概略図である。本構成例に係る距離測定装置の適用
は、図6に示すように、上述した実施形態に示した構成
(図1参照)を有する距離測定装置1を2組備え、各々
の組の発光ユニット10A、10Bを車両CAの前方側
の両端部に配置するとともに、各々の組の受光ユニット
20A、20Bを、発光ユニット10A、10Bとは反
対側の端部に配置した構成を有している。すなわち、各
々の組の発光ユニット10A、10Bおよび受光ユニッ
ト20A、20Bは、それぞれ、車両CAの略幅だけ離
間して配置されている。ここで、距離測定装置は、たと
えば、車両の前方側の両端部に設けられたヘッドライト
付近に配置する構成を良好に適用することができる。
【0057】本構成例における距離測定処理の手順は、
2組設けられた距離測定装置の各々において、上述した
距離測定方法(図4参照)を独立して実行した後、各距
離測定装置において選択された距離測定結果相互を、さ
らに大小比較して、より距離の短い方を最終的な測定結
果として選択する。また、本構成例においては、互いに
異なる組に属する発光ユニットと受光ユニット(すなわ
ち、10Aと20B、10Bと20A)が近接して配置
された構成を有しているので、一の組の発光ユニット1
0A(または10B)から放射されたレーザ光Lsa
(またはLsb)を、他の組の受光ユニット20B(ま
たは20A)が受光して誤作動を生じる可能性がある。
そこで、2組の距離測定装置の駆動タイミングが重なら
ないように時分割的に駆動制御することが好ましい。
2組設けられた距離測定装置の各々において、上述した
距離測定方法(図4参照)を独立して実行した後、各距
離測定装置において選択された距離測定結果相互を、さ
らに大小比較して、より距離の短い方を最終的な測定結
果として選択する。また、本構成例においては、互いに
異なる組に属する発光ユニットと受光ユニット(すなわ
ち、10Aと20B、10Bと20A)が近接して配置
された構成を有しているので、一の組の発光ユニット1
0A(または10B)から放射されたレーザ光Lsa
(またはLsb)を、他の組の受光ユニット20B(ま
たは20A)が受光して誤作動を生じる可能性がある。
そこで、2組の距離測定装置の駆動タイミングが重なら
ないように時分割的に駆動制御することが好ましい。
【0058】このような構成によれば、距離測定装置を
構成する発光ユニットと受光ユニットを車両の幅だけ離
間して配置することにより、受光ユニットに入射される
反射レーザ光の入射角度(受光角度)を大きくすること
ができるので、上述した近距離領域(概ね、5m以下の
領域)よりも遠方の領域に位置する検知対象物体であっ
ても、三角測量の原理を用いて高い精度で距離を測定す
ることができる。また、少なくとも2組の距離測定装置
における各々の発光ユニットを車両の両端部に配置する
ことにより、図7に示すように、車両CAが通過する可
能性のある領域(少なくとも、車両の幅分の領域)に検
知可能領域を設定して、検知対象物体を車両の幅で検出
し、その検知対象物体までの距離を精度良く測定するこ
とができるので、障害物や他車線からの急な割り込み車
両CC等を、迅速かつ的確に把握して、より安全な走行
制御を実現することができる。さらに、2組の距離測定
装置により個別に選択された距離測定結果のうち、より
短い方の距離を最終的な測定結果として選択設定してい
るので、安全性の観点から最も近い位置の検知対象物体
を的確に把握することができ、一層の安全走行を実現す
ることができる。
構成する発光ユニットと受光ユニットを車両の幅だけ離
間して配置することにより、受光ユニットに入射される
反射レーザ光の入射角度(受光角度)を大きくすること
ができるので、上述した近距離領域(概ね、5m以下の
領域)よりも遠方の領域に位置する検知対象物体であっ
ても、三角測量の原理を用いて高い精度で距離を測定す
ることができる。また、少なくとも2組の距離測定装置
における各々の発光ユニットを車両の両端部に配置する
ことにより、図7に示すように、車両CAが通過する可
能性のある領域(少なくとも、車両の幅分の領域)に検
知可能領域を設定して、検知対象物体を車両の幅で検出
し、その検知対象物体までの距離を精度良く測定するこ
とができるので、障害物や他車線からの急な割り込み車
両CC等を、迅速かつ的確に把握して、より安全な走行
制御を実現することができる。さらに、2組の距離測定
装置により個別に選択された距離測定結果のうち、より
短い方の距離を最終的な測定結果として選択設定してい
るので、安全性の観点から最も近い位置の検知対象物体
を的確に把握することができ、一層の安全走行を実現す
ることができる。
【0059】<第3の適用例>図8は、本実施形態に示
した距離測定装置を車両へ適用した第3の構成例を示す
概略構成図である。本構成例に係る距離測定装置の適用
は、図8に示すように、上述した実施形態に示した構成
(図1参照)を有する距離測定装置1において、2個の
発光ユニット10C、10Dと、2個の発光ユニット1
0C、10Dに対して共有化された受光ユニット20C
とを備え、2個の発光ユニット10C、10Dを車両C
Aの前方側の両端部に配置するとともに、共通の受光ユ
ニット20Cを車両CAの前方側の中央部分に配置した
構成を有している。すなわち、2個の発光ユニット10
C、10Dと共通の受光ユニット20Cは、それぞれ、
車両CAの幅の略半分だけ離間して配置されている。
した距離測定装置を車両へ適用した第3の構成例を示す
概略構成図である。本構成例に係る距離測定装置の適用
は、図8に示すように、上述した実施形態に示した構成
(図1参照)を有する距離測定装置1において、2個の
発光ユニット10C、10Dと、2個の発光ユニット1
0C、10Dに対して共有化された受光ユニット20C
とを備え、2個の発光ユニット10C、10Dを車両C
Aの前方側の両端部に配置するとともに、共通の受光ユ
ニット20Cを車両CAの前方側の中央部分に配置した
構成を有している。すなわち、2個の発光ユニット10
C、10Dと共通の受光ユニット20Cは、それぞれ、
車両CAの幅の略半分だけ離間して配置されている。
【0060】本構成例における距離測定処理は、2個の
発光ユニット10C、10Dに対して単一の受光ユニッ
ト20Cを共有化して使用する構成を有しているので、
2個の発光ユニット10C、10Dの各々から放射され
たレーザ光Lsc、Lsdを受光ユニット20Cにより
同時に受光して誤動作を生じる可能性がある。そこで、
2個の発光ユニット10C、10Dの駆動タイミングが
重ならないように時分割的に駆動制御することが好まし
い。また、本構成例においては、上述した第2の構成例
と同様に、2個の発光ユニット10C、10Dと単一の
受光ユニット20Cから実質的に2組の距離測定装置が
構成されているので、2組の距離測定装置の各々におい
て、上述した距離測定方法(図4参照)を独立して実行
した後、各距離測定装置において選択された距離測定結
果相互を、さらに大小比較して、より距離の短い方を最
終的な測定結果として選択する。
発光ユニット10C、10Dに対して単一の受光ユニッ
ト20Cを共有化して使用する構成を有しているので、
2個の発光ユニット10C、10Dの各々から放射され
たレーザ光Lsc、Lsdを受光ユニット20Cにより
同時に受光して誤動作を生じる可能性がある。そこで、
2個の発光ユニット10C、10Dの駆動タイミングが
重ならないように時分割的に駆動制御することが好まし
い。また、本構成例においては、上述した第2の構成例
と同様に、2個の発光ユニット10C、10Dと単一の
受光ユニット20Cから実質的に2組の距離測定装置が
構成されているので、2組の距離測定装置の各々におい
て、上述した距離測定方法(図4参照)を独立して実行
した後、各距離測定装置において選択された距離測定結
果相互を、さらに大小比較して、より距離の短い方を最
終的な測定結果として選択する。
【0061】このような構成によれば、2個の発光ユニ
ットと共通の受光ユニットを車両の幅の半分だけ離間し
て配置することにより、受光ユニットに入射される反射
レーザ光の入射角度(受光角度)を大きくすることがで
きるので、上述した近距離領域(概ね、5m以下の領
域)よりも遠方の領域に位置する検知対象物体であって
も、三角測量の原理を用いて高い精度で距離を測定する
ことができる。また、2個の発光ユニットをそれぞれ車
両の両端部に配置することにより、図7に示した場合と
同様に、車両が通過する可能性のある領域(車両の幅分
の領域)に検知可能領域を設定して、検知対象物体を車
両の幅で検出して、その検知対象物体までの距離を精度
良く測定することができるので、障害物や他車線からの
急な割り込み車両等を、迅速かつ的確に把握して、より
安全な走行制御を実現することができる。さらに、2個
の発光ユニットに対して受光ユニットを共通化した構成
を有しているので、装置構成を簡略化して低コスト化を
図ることができる。
ットと共通の受光ユニットを車両の幅の半分だけ離間し
て配置することにより、受光ユニットに入射される反射
レーザ光の入射角度(受光角度)を大きくすることがで
きるので、上述した近距離領域(概ね、5m以下の領
域)よりも遠方の領域に位置する検知対象物体であって
も、三角測量の原理を用いて高い精度で距離を測定する
ことができる。また、2個の発光ユニットをそれぞれ車
両の両端部に配置することにより、図7に示した場合と
同様に、車両が通過する可能性のある領域(車両の幅分
の領域)に検知可能領域を設定して、検知対象物体を車
両の幅で検出して、その検知対象物体までの距離を精度
良く測定することができるので、障害物や他車線からの
急な割り込み車両等を、迅速かつ的確に把握して、より
安全な走行制御を実現することができる。さらに、2個
の発光ユニットに対して受光ユニットを共通化した構成
を有しているので、装置構成を簡略化して低コスト化を
図ることができる。
【0062】なお、上述した各構成例(図5乃至図8)
においては、検知対象物体が車両の前方に位置する場合
のレーザ光の光路についてのみ示したが、発光ユニット
から放射されるレーザ光は、所定のスキャン角度で走査
されているので、受光ユニットへの入射角度が、リニア
イメージセンサによって検出できる範囲であれば、車両
の近傍であって、車両の幅よりも広い領域に位置する検
出対象物体であっても良好に検出することができる。
においては、検知対象物体が車両の前方に位置する場合
のレーザ光の光路についてのみ示したが、発光ユニット
から放射されるレーザ光は、所定のスキャン角度で走査
されているので、受光ユニットへの入射角度が、リニア
イメージセンサによって検出できる範囲であれば、車両
の近傍であって、車両の幅よりも広い領域に位置する検
出対象物体であっても良好に検出することができる。
【0063】この場合、図2に示したような、集光レン
ズ21をフォトダイオード22およびリニアイメージセ
ンサ24の前方に共通に配置した構成に替えて、フォト
ダイオード22およびリニアイメージセンサ24の各々
の前方に個別の集光レンズ(光学系)を配置した構成を
適用することが好ましい。すなわち、これによれば、リ
ニアイメージセンサ24に入射する反射レーザ光Lrの
入射角度を拡大して、広い視野角(たとえば、視野角9
0°、150°)を実現することができるので、車両の
近傍であって、車両の幅よりも外側の領域に位置する検
知対象物体までの距離を、三角測量の原理を利用した距
離測定方法を用いて精度良く測定することができる。ま
た、上述した各構成例においては、上記構成に加えて、
車速センサ等により計測される車両の速度情報も考慮し
た上で、先行車両等の検知対象物体までの距離を演算す
るようにしてもよい。
ズ21をフォトダイオード22およびリニアイメージセ
ンサ24の前方に共通に配置した構成に替えて、フォト
ダイオード22およびリニアイメージセンサ24の各々
の前方に個別の集光レンズ(光学系)を配置した構成を
適用することが好ましい。すなわち、これによれば、リ
ニアイメージセンサ24に入射する反射レーザ光Lrの
入射角度を拡大して、広い視野角(たとえば、視野角9
0°、150°)を実現することができるので、車両の
近傍であって、車両の幅よりも外側の領域に位置する検
知対象物体までの距離を、三角測量の原理を利用した距
離測定方法を用いて精度良く測定することができる。ま
た、上述した各構成例においては、上記構成に加えて、
車速センサ等により計測される車両の速度情報も考慮し
た上で、先行車両等の検知対象物体までの距離を演算す
るようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】本発明に係る距離測定装置は、検知対象
物体に照射する電磁波を走査しつつ放射する電磁波放射
手段と、前記検知対象物体により反射した前記電磁波を
受信する電磁波検知手段と、前記電磁波検知手段により
受信される前記電磁波に応じて出力される受信出力に基
づいて、前記検知対象物体までの距離を演算する距離演
算手段と、を備えた距離測定装置において、前記電磁波
検知手段は、前記電磁波放射手段から放射される単一の
前記電磁波を受信して、前記電磁波の受信タイミングに
関する情報と前記電磁波の受信方向に関する情報を含む
受信出力を出力し、前記距離演算手段は、前記受信出力
に基づいて、前記電磁波の放射から受信までの時間差を
計測して、前記検知対象物体までの第1の距離を演算す
るとともに、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の受
信角度を計測して、前記検知対象物体までの第2の距離
を演算するように構成したものである。
物体に照射する電磁波を走査しつつ放射する電磁波放射
手段と、前記検知対象物体により反射した前記電磁波を
受信する電磁波検知手段と、前記電磁波検知手段により
受信される前記電磁波に応じて出力される受信出力に基
づいて、前記検知対象物体までの距離を演算する距離演
算手段と、を備えた距離測定装置において、前記電磁波
検知手段は、前記電磁波放射手段から放射される単一の
前記電磁波を受信して、前記電磁波の受信タイミングに
関する情報と前記電磁波の受信方向に関する情報を含む
受信出力を出力し、前記距離演算手段は、前記受信出力
に基づいて、前記電磁波の放射から受信までの時間差を
計測して、前記検知対象物体までの第1の距離を演算す
るとともに、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の受
信角度を計測して、前記検知対象物体までの第2の距離
を演算するように構成したものである。
【0065】したがって、この発明によれば、検知対象
物体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段によ
り受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電
磁波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づい
て第1の距離を演算し、また、当該電磁波の受信角度を
計測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて三角
測量の原理を利用して第2の距離を演算するように構成
されているので、受信した電磁波の受信出力に基づい
て、比較的遠い位置の検知対象物体を良好に検出するこ
とができる測定方法により第1の距離を演算することが
できるとともに、比較的近い位置の検知対象物体までの
距離を高い精度で測定することができる測定方法により
第2の距離を演算することができ、検知対象物体の位置
に関わらず、簡易な装置構成で検知対象物体を良好に検
出して、検知対象物体までの距離(特に、近い位置の検
知対象物体までの距離)を精度良く測定することができ
る。また、同一の電磁波を受信して、上記第1および第
2の距離を測定することができるので、異なる性質の電
磁波を用いて距離を測定する場合のように、異なる検知
対象物体を検出することがなく、簡易な装置構成で誤検
出を防止することができ、より信頼性の高い距離測定装
置を提供することができる。
物体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段によ
り受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電
磁波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づい
て第1の距離を演算し、また、当該電磁波の受信角度を
計測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて三角
測量の原理を利用して第2の距離を演算するように構成
されているので、受信した電磁波の受信出力に基づい
て、比較的遠い位置の検知対象物体を良好に検出するこ
とができる測定方法により第1の距離を演算することが
できるとともに、比較的近い位置の検知対象物体までの
距離を高い精度で測定することができる測定方法により
第2の距離を演算することができ、検知対象物体の位置
に関わらず、簡易な装置構成で検知対象物体を良好に検
出して、検知対象物体までの距離(特に、近い位置の検
知対象物体までの距離)を精度良く測定することができ
る。また、同一の電磁波を受信して、上記第1および第
2の距離を測定することができるので、異なる性質の電
磁波を用いて距離を測定する場合のように、異なる検知
対象物体を検出することがなく、簡易な装置構成で誤検
出を防止することができ、より信頼性の高い距離測定装
置を提供することができる。
【0066】この発明による距離測定装置の距離測定方
法は、検知対象物体に照射する電磁波を走査しつつ放射
する電磁波放射手段と、前記検知対象物体により反射し
た前記電磁波を受信する電磁波検知手段とを備え、前記
電磁波検知手段により受信される前記電磁波に応じて出
力される受信出力に基づいて、前記検知対象物体までの
距離を演算する距離測定装置の距離測定方法において、
前記電磁波放射手段から放射される単一の前記電磁波を
受信して、前記電磁波の受信タイミングに関する情報と
前記電磁波の受信方向に関する情報を含む受信出力を出
力する手順と、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の
放射から受信までの時間差を計測して、前記検知対象物
体までの第1の距離を演算する手順と、前記受信出力に
基づいて、前記電磁波の受信角度を計測して、前記検知
対象物体までの第2の距離を演算する手順と、前記第1
の距離と所定の基準値とを比較して、前記検知対象物体
が存在する位置を判定する手順と、該判定結果に基づい
て、前記第1の距離または前記第2の距離のいずれかを
測定結果として選択設定する手順と、を有するものであ
る。
法は、検知対象物体に照射する電磁波を走査しつつ放射
する電磁波放射手段と、前記検知対象物体により反射し
た前記電磁波を受信する電磁波検知手段とを備え、前記
電磁波検知手段により受信される前記電磁波に応じて出
力される受信出力に基づいて、前記検知対象物体までの
距離を演算する距離測定装置の距離測定方法において、
前記電磁波放射手段から放射される単一の前記電磁波を
受信して、前記電磁波の受信タイミングに関する情報と
前記電磁波の受信方向に関する情報を含む受信出力を出
力する手順と、前記受信出力に基づいて、前記電磁波の
放射から受信までの時間差を計測して、前記検知対象物
体までの第1の距離を演算する手順と、前記受信出力に
基づいて、前記電磁波の受信角度を計測して、前記検知
対象物体までの第2の距離を演算する手順と、前記第1
の距離と所定の基準値とを比較して、前記検知対象物体
が存在する位置を判定する手順と、該判定結果に基づい
て、前記第1の距離または前記第2の距離のいずれかを
測定結果として選択設定する手順と、を有するものであ
る。
【0067】したがって、この発明によれば、検知対象
物体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段によ
り受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電
磁波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づい
て第1の距離を演算するとともに、当該電磁波の受信角
度を計測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて
三角測量の原理を利用して第2の距離を演算して、該検
知対象物体が遠距離領域に位置するか、近距離領域に位
置するかを判別し、遠距離領域の場合には第1の距離を
選択設定し、近距離領域の場合には第2の距離を選択設
定することにより、当該領域における検知対象物体の検
出処理または距離測定処理に適した測定方法により測定
された距離を選択する手順を有しているので、比較的簡
易な処理方法により、検知対象物体の位置する領域を判
別して、該検知対象物体までの距離(特に、近距離)を
正確に測定することができる。
物体により反射した同一の電磁波を電磁波検知手段によ
り受信して、電磁波の放射から受信までの時間差から電
磁波の伝搬遅延時間を計測し、該伝搬遅延時間に基づい
て第1の距離を演算するとともに、当該電磁波の受信角
度を計測し、該電磁波の放射角度と受信角度に基づいて
三角測量の原理を利用して第2の距離を演算して、該検
知対象物体が遠距離領域に位置するか、近距離領域に位
置するかを判別し、遠距離領域の場合には第1の距離を
選択設定し、近距離領域の場合には第2の距離を選択設
定することにより、当該領域における検知対象物体の検
出処理または距離測定処理に適した測定方法により測定
された距離を選択する手順を有しているので、比較的簡
易な処理方法により、検知対象物体の位置する領域を判
別して、該検知対象物体までの距離(特に、近距離)を
正確に測定することができる。
【図1】本発明に係る距離測定装置の一実施形態を示す
概略構成図である。
概略構成図である。
【図2】本発明に係る距離測定装置に適用される受光ユ
ニットの具体例を示す概略構成図である。
ニットの具体例を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る距離測定装置におけるレーザ光の
光路と発光及び受光角度を示す概略図である。
光路と発光及び受光角度を示す概略図である。
【図4】本発明に係る距離測定装置における検知対象物
体の距離測定方法のアルゴリズムを示すフローチャート
である。
体の距離測定方法のアルゴリズムを示すフローチャート
である。
【図5】本実施形態に示した距離測定装置を車両へ適用
した第1の構成例を示す概略構成図である。
した第1の構成例を示す概略構成図である。
【図6】本実施形態に示した距離測定装置を車両へ適用
した第2の構成例を示す概略構成図である。
した第2の構成例を示す概略構成図である。
【図7】本構成例に係る距離測定装置を適用した場合に
おける割り込み車両の検出状態を示す概略図である。
おける割り込み車両の検出状態を示す概略図である。
【図8】本実施形態に示した距離測定装置を車両へ適用
した第3の構成例を示す概略構成図である。
した第3の構成例を示す概略構成図である。
【図9】従来技術における車載用のレーザレーダ装置に
よって設定されるスキャン領域(検知可能領域)の概略
図である。
よって設定されるスキャン領域(検知可能領域)の概略
図である。
【図10】従来技術におけるスキャン領域の拡がりと割
り込み車両との関係を示す概略図である。
り込み車両との関係を示す概略図である。
【図11】従来技術における距離測定装置の一例を示す
概略構成図である。
概略構成図である。
1 距離測定装置 10 発光ユニット(電磁波放射手段) 11 スキャナ 12 レーザダイオード 20 受光ユニット(電磁波検知手段) 21 集光レンズ 22 フォトダイオード(第1のセンサ) 23、25 受光回路 24 リニアイメージセンサ(第2のセンサ) 30 制御回路(距離演算手段)
Claims (10)
- 【請求項1】 検知対象物体に照射する電磁波を走査し
つつ放射する電磁波放射手段と、前記検知対象物体によ
り反射した前記電磁波を受信する電磁波検知手段と、前
記電磁波検知手段により受信される前記電磁波に応じて
出力される受信出力に基づいて、前記検知対象物体まで
の距離を演算する距離演算手段と、を備えた距離測定装
置において、 前記電磁波検知手段は、前記電磁波放射手段から放射さ
れる単一の前記電磁波を受信して、前記電磁波の受信タ
イミングに関する情報と前記電磁波の受信方向に関する
情報を含む受信出力を出力し、 前記距離演算手段は、前記受信出力に基づいて、前記電
磁波の放射から受信までの時間差を計測して、前記検知
対象物体までの第1の距離を演算するとともに、前記受
信出力に基づいて、前記電磁波の受信角度を計測して、
前記検知対象物体までの第2の距離を演算するように構
成したことを特徴とする距離測定装置。 - 【請求項2】 前記電磁波検知手段は、前記電磁波放射
手段から放射される単一の前記電磁波を受信して、前記
電磁波の受信タイミングに関する情報を出力する第1の
センサと、前記電磁波の受信方向に関する情報を出力す
る第2のセンサを備えていることを特徴とする請求項1
記載の距離測定装置。 - 【請求項3】 前記第1のセンサは、前記電磁波の受信
に対して、高い時間応答性を有して前記電磁波の受信タ
イミングに関する情報を出力し、第2のセンサは、前記
電磁波の受信に対して、高い受信位置識別特性を有して
前記電磁波の受信方向に関する情報を出力することを特
徴とする請求項2記載の距離測定装置。 - 【請求項4】 前記第1のセンサおよび前記第2のセン
サは、単一のセンサにより構成されていることを特徴と
する請求項2または3記載の距離測定装置。 - 【請求項5】 前記電磁波放射手段および前記電磁波検
知手段は、互いに離間して配置されていることを特徴と
する請求項1乃至4のいずれかに記載の距離測定装置。 - 【請求項6】 少なくとも前記互いに離間して配置され
た前記電磁波放射手段および前記電磁波検知手段から構
成される検知部が、複数設けられていることを特徴とす
る請求項5記載の距離測定装置。 - 【請求項7】 前記電磁波放射手段が、互いに離間して
複数配置され、該複数の電磁波放射手段に対して、前記
電磁波検知手段が唯一配置されていることを特徴とする
請求項1乃至4のいずれかに記載の距離測定装置。 - 【請求項8】 前記距離測定装置は、車両に搭載され、
少なくとも前記車両の進行方向に位置する前記検知対象
物体までの距離を測定することを特徴とする請求項1乃
至7のいずれかに記載の距離測定装置。 - 【請求項9】 前記複数設けられる前記電磁波放射手段
が、少なくとも前記車両の進行方向の両端部に配置され
ていることを特徴とする請求項8記載の距離測定装置。 - 【請求項10】 検知対象物体に照射する電磁波を走査
しつつ放射する電磁波放射手段と、前記検知対象物体に
より反射した前記電磁波を受信する電磁波検知手段とを
備え、前記電磁波検知手段により受信される前記電磁波
に応じて出力される受信出力に基づいて、前記検知対象
物体までの距離を演算する距離測定装置の距離測定方法
において、 前記電磁波放射手段から放射される単一の前記電磁波を
受信して、前記電磁波の受信タイミングに関する情報と
前記電磁波の受信方向に関する情報を含む受信出力を出
力する手順と、 前記受信出力に基づいて、前記電磁波の放射から受信ま
での時間差を計測して、前記検知対象物体までの第1の
距離を演算する手順と、 前記受信出力に基づいて、前記電磁波の受信角度を計測
して、前記検知対象物体までの第2の距離を演算する手
順と、 前記第1の距離と所定の基準値とを比較して、前記検知
対象物体が存在する位置を判定する手順と、 該判定結果に基づいて、前記第1の距離または前記第2
の距離のいずれかを測定結果として選択設定する手順
と、を有することを特徴とする距離測定装置の距離測定
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000206546A JP2002022830A (ja) | 2000-07-07 | 2000-07-07 | 距離測定装置およびその距離測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000206546A JP2002022830A (ja) | 2000-07-07 | 2000-07-07 | 距離測定装置およびその距離測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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