JP2009162659A - 3次元形状測定器 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ光の照射位置における戻り光の正確な光量による計測が可能な形状測定装置を有する3次元形状測定器を提供すること。
【解決手段】レーザダイオード2と、第1光学系と、照射位置移動手段と、エンコーダ6aと、第2光学系と、CCDラインセンサ部13と、入射光量測定手段とを有し、検知手段から出力された検知信号により所定時間の間隔を有する複数のタイミング信号が生成され、タイミング信号によってCCDのリセットタイミングが制御されており、一のタイミング信号後に確認用レーザ光をレーザダイオード2から照射し、確認用レーザ光の光量を入射光量測定手段により測定し、入射光量測定手段により測定された確認用レーザ光の光量から測定用レーザ光の発光量が決定される。
【選択図】図1

Description

本発明は非接触センサを利用した3次元形状測定器に関する。
従来の非接触センサを利用した3次元形状測定器は、特許文献1に開示されているように非接触センサを利用して対象物の表面の形状を測定し同測定データを出力する形状測定装置と、この形状測定装置から出力された測定データを処理するコンピュータ本体と、このコンピュータ本体により制御されて対象物の3次元画像を表示する表示装置とを有している。
図6は、上記形状測定装置の光学系の概略図である。レーザダイオード111から出射した出射光は、ビームエキスパンダ112、第1ミラー113、第2ミラー114、第3ミラー115を経て測定対象物に照射される。測定対象物の表面によって反射された戻り光は、第3ミラー115、第2ミラー114、第4ミラー116、結像レンズ部117を経て非接触センサであるCCDラインセンサ部118に入射する。なお、この形状測定装置は、図6に示すX軸回りに当該光学系を収容したケース全体(図示せず)を回動させ、また、第3ミラー115をY軸回りに回動させることにより測定対象物の表面の走査を行うことができる。
図7は、この3次元形状測定器の測定原理を示している。レーザダイオード111から出射したレーザ光が測定対象物の表面に照射され、この測定対象物の表面により反射された戻り光が結像レンズ部117の結像レンズ117aにより収束されてCCDラインセンサ部118のラインセンサ118a上に結像する。このラインセンサ118aにより計測された戻り光の結像位置が測定データとして形状測定装置から出力される。この測定データに基づいて、コンピュータ本体は、距離計測に用いられている三角測量法を適用し、測定対象物の表面の3次元形状を算出する。
図8は、上記3次元形状測定器のブロック図である。電気制御装置150は、レーザダイオード111を制御しており、また、第3ミラー115を回転させるモータ119の回転角度を検出するエンコーダ121と接続されている。電気制御装置150からの各信号はコンピュータ200に出力され、コンピュータ200内の座標変換部210を経て画像処理部220により3次元画像を表示することができる画像信号に変換される。
特許第3554264号公報
上記形状測定装置では、図8に示すように、第3ミラー115を回動させるモータ119にエンコーダ121が取り付けられている。このエンコーダ121によって生成されるエンコーダパルス信号によって、上記Y軸回りに第3ミラー115を回動されることで移動することができるレーザ光の照射位置を検出することができる。即ち、エンコーダパルス信号と次のエンコーダパルス信号との間の時間に当該照射位置における戻り光がCCDラインセンサ部118のラインセンサ118aのCCD素子に電荷として累積的に蓄積され、このエンコーダパルス信号間の時間内にCCD素子に蓄積された電荷の総量が当該照射位置における戻り光の光量となって計測される。
しかし、図9に示すように、このエンコーダ121のエンコーダパルス信号と、CCDラインセンサ部118のラインセンサ118aの各CCD素子に累積的に蓄積された電荷を排出するタイミング(以下、CCDのリセットタイミング)が同期していない場合、CCD素子に蓄積される電荷の総量は、エンコーダパルス信号間の時間内に蓄積されたものではない。従って、レーザ光の照射位置における戻り光の適正光量による計測に誤差が生じるという問題点が発生することがある。
上記問題点に鑑み、本発明は、レーザ光の照射位置における戻り光の適正光量による正確な計測が可能な形状測定装置を有する3次元形状測定器を提供することを目的とする。
本発明に係る3次元形状測定器は、レーザ光を出射するレーザダイオードと、前記レーザダイオードから出射されたレーザ光を測定対象物の表面へ照射するための第1光学系と、前記レーザダイオードから出射されたレーザ光の照射位置を移動させるための照射位置移動手段と、前記照射位置移動手段の移動状態を検知する検知手段と、測定対象物の表面からの反射光であるレーザ光を結像されるための第2光学系と、前記第2光学系からのレーザ光の結像位置を検出するためのCCDラインセンサ部と、前記第2光学系に設けられると共に、前記CCDラインセンサ部への入射光の光量を測定する入射光量測定手段とを有し、前記検知手段から出力された検知信号により所定時間の間隔を有する複数のタイミング信号が生成され、前記タイミング信号によって前記CCDラインセンサ部のCCDのリセットタイミングが制御されており、前記一のタイミング信号後に、確認用レーザ光を前記レーザダイオードから前記所定時間よりも短い時間照射し、前記確認用レーザ光の光量を前記入射光量測定手段により測定し、前記入射光量測定手段により測定された前記確認用レーザ光の光量から、前記レーザダイオードが照射する測定用レーザ光の発光量が決定されることを特徴とする。
さらに、本発明に係る3次元形状測定器は、前記測定用レーザ光の発光量が、前記レーザダイオードの発光時間の長短によって決定されることが好ましい。
さらに、本発明に係る3次元形状測定器は、前記測定用レーザ光の発光量が、前記レーザダイオードの発光の強弱によって決定されることが好ましい。
さらに、本発明に係る3次元形状測定器は、前記測定用レーザ光が一の前記所定時間の間に複数回照射され、一の前記測定用レーザの光量を前記入射光量測定手段により測定し、前記入射光量測定手段により測定された前記一の測定用レーザ光の光量から前記レーザダイオードが照射する次の前記測定用レーザ光の発光の強さが決定されることが好ましい。
さらに、本発明に係る3次元形状測定器は、前記入射光測定手段が、レーザ光の強弱に応じた複数の増幅部を有していることが好ましい。
請求項1記載の本発明に係る3次元形状測定器は、検知手段から出力された検知信号により所定時間の間隔を有する複数のタイミング信号が生成され、このタイミング信号によってCCDラインセンサ部のCCDのリセットタイミングが制御されているため、測定用レーザ光の照射位置と、当該照射位置におけるCCDラインセンサ部への入射光量に対応する。従って、レーザ光の照射位置における戻り光の適正光量による計測に誤差が生じることを防止することができる。
また、一のタイミング信号後に、確認用レーザ光をレーザダイオードから所定時間よりも短い時間照射し、確認用レーザ光の光量を入射光量測定手段により測定し、入射光量測定手段により測定された確認用レーザ光の光量から、レーザダイオードが照射する測定用レーザ光の発光量が決定されるため、測定対象物の表面の反射率や測定対象物と形状測定装置との間の距離に影響されることなく、常に測定用レーザ光が入射したCCDラインセンサ部における戻り光の光量が当該センサ部の蓄積可能な電荷量の範囲内の光量となり、測定用レーザ光の戻り光の正確な光量により測定することができる。
請求項2記載の本発明に係る3次元形状測定器は、測定用レーザ光の発光量がレーザダイオードの発光時間の長短によって決定されるため、測定用レーザ光の発光強さを一定にすることができる。
請求項3記載の本発明に係る3次元形状測定器は、測定用レーザ光の発光量がレーザダイオードの発光の強弱によって決定されるため、測定用レーザ光の発光時間を一定にすることができる。
請求項4記載の本発明に係る3次元形状測定器は、一の測定用レーザ光の光量からレーザダイオードが照射する次の測定用レーザ光の発光の強さが決定されるため、測定対象物の表面の反射率や測定対象物と形状測定装置との間の距離に影響されることなく、常に測定用レーザ光が入射したCCD素子における戻り光の光量が当該CCD素子の蓄積可能な電荷量の範囲内の光量となり、測定用レーザ光の戻り光のより正確な光量により測定することができる。
請求項5記載の本発明に係る3次元形状測定器は、入射光測定手段がレーザ光の強弱に応じた複数の増幅部を有しているため、戻り光の光量の大小に対応できる広範なダイナミックレンジを確保することができる。
以下、図1ないし図4を参照しつつ本発明の第1実施形態について詳細に説明する。本実施形態の3次元形状測定器の光学系1は、レーザ光を出射するレーザダイオード2と、レーザダイオード2から出射されたレーザ光を測定対象物の表面へ照射するための第1光学系と、レーザダイオード2から出射されたレーザ光の照射位置を移動させるための照射位置移動手段と、照射位置移動手段の移動状態を検知する検知手段であるエンコーダ6aと、測定対象物の表面からの反射光であるレーザ光を結像されるための第2光学系と、第2光学系からのレーザ光の結像位置を検出するためのCCDラインセンサ部13と、第2光学系に設けられると共に、CCDラインセンサ部13への入射光の光量を測定する入射光量測定手段とを有し、検知手段から出力された検知信号により所定時間の間隔を有する複数のタイミング信号が生成され、前記タイミング信号によって前記CCDラインセンサ部13のCCDのリセットタイミングが制御されており、一のタイミング信号後に、確認用レーザ光をレーザダイオード2から前記所定時間よりも短い時間照射し、確認用レーザ光の光量を入射光量測定手段により測定し、入射光量測定手段により測定された確認用レーザ光の光量から、レーザダイオード2が照射する測定用レーザ光の発光量が決定されることを特徴とする。
なお、本実施形態において上記第1光学系は、ビームエキスパンダ3、第1鏡4、及び、第2鏡5とから構成されており、上記第2光学系は、第3鏡7、第4鏡8、第5鏡9、結像レンズ部10、及び、ハーフミラー11とから構成されている。
本実施形態の3次元形状測定器は、主にCCDラインセンサ部13を使用して測定対象物の表面の形状を測定し同測定データを出力する形状測定装置と、この形状測定装置から出力された測定データを処理するコンピュータ本体と、このコンピュータ本体により制御されて測定対象物の3次元画像を表示する表示装置とを有している。
図1は、本実施形態の3次元形状測定器の形状測定装置の光学系1を示す概略斜視図である。レーザダイオード2からの出射光は、第1光学系を通じて測定対象物の表面へ照射される。第1光学系において、ビームエキスパンダ3はレーザビーム径を計測距離範囲内に渡り小スポットを維持する為の光学系であり、また、第1鏡4と第2鏡5はレーザ光の方向を変更するために設けられている。
第2鏡5は、揺動モータ6の回動軸の一端に設けられており、図1に示すY軸回りに回動するようになっている。この第2鏡5の回動により、測定対象物の表面へのレーザ光の照射範囲を図1における水平方向に移動することができる。また、後述する第3鏡7も揺動モータ6の回動軸の他端に設けられており、第2鏡5と同一の角度に回動するようになっている。これら第2鏡5、揺動モータ6、及び、第3鏡7は、レーザダイオード2から出射されたレーザ光の照射位置を移動させるための照射位置移動手段を構成している。なお、本実施形態における形状測定装置の上記光学系は、図1に示すX軸回りに当該光学系を収容したケース全体(図示せず)を回動することにより、測定対象物の表面の垂直方向における走査を行うことができる。
また、上記照射位置移動手段の移動状態を検知する検知手段として、揺動モータ6にはエンコーダ6a(図3参照)が取り付けられている。このエンコーダ6aは、揺動モータ6の回動位置を検知信号として出力する。そしてこの検知信号から、後述するFPGA(Field Programmable Gate Array)20(図3参照)によって所定時間の間隔を有する複数のタイミング信号が生成される。
測定対象物の表面からの反射光であるレーザ光を結像されるための第2光学系において、第3鏡7、第4鏡8、第5鏡9、及びハーフミラー11は、戻り光であるレーザ光の方向の変更やレーザ光を透過するために設けられており、結像レンズ部10は戻り光を集光しCCDラインセンサ部13のラインセンサ13aに結像するように配設されている。第3鏡7は、上述したように、揺動モータ6により図1に示すY軸回りに回動するようになっており、また、第2鏡5と連動することにより、測定対象物の表面へのレーザ光の照射角度に応じて、同表面において反射されたレーザ光の戻り光の入射角度が第3鏡7に与えられる。なお、結像レンズ部10は、結像レンズ10aとバンドパスフィルター10bとを有している。また、CCDラインセンサ部13は、戻り光の結像位置を測定するためのラインセンサ13aを有している。
さらに、上記ハーフミラー11の表面に反射したレーザ光を受光するフォトダイオード12が設けられており、このフォトダイオード12によって戻り光の光量が検出される。
図2は、この3次元形状測定器の測定原理を示している。レーザダイオード2から出射したレーザ光が測定対象物の表面に照射され、この測定対象物の表面により反射された戻り光が結像レンズ部10の結像レンズ10aにより収束されてCCDラインセンサ部13のラインセンサ13a上に結像する。このラインセンサ13aにより計測された戻り光の結像位置が測定データとして形状測定装置から出力される。この測定データに基づいて、コンピュータ本体は、距離計測に用いられている三角測量法を適用し、測定対象物の表面の3次元形状を算出する。
以下、図3を参照しつつ形状測定装置の光学系1の制御系に関して説明する。
レーザダイオード2を駆動するレーザダイオードドライバ2aは、後述するFPGA20により制御されていると共に、オートパワーコントロールによってフィードバック制御がなされている。このオートパワーコントロールは、レーザダイオード2内部の発光体の近傍に配設されているフォトセンサ(図示せず。)による発光量の検出値をベースにして行われている。このフォトセンサによって検出されたレーザダイオード2の発光量が増幅器2bに入力され、増幅器2bからの出力が比較器2cに入力される。また、レーザダイオード2の発光時間及び発光量は、FPGA20により制御されている。FPGA20から出力されたデジタル信号はD/A変換部20aによってアナログ信号に変換され、比較器2cに入力される。比較器2cにより、オートパワーコントロールによるフィードバック制御信号とFPGA20による制御信号が合算され、レーザダイオードドライバ2aに入力される。
揺動モータ6に取り付けられているエンコーダ6aは、揺動モータ6の回動位置を検知信号として出力し、この検知信号はエンコーダ変換器6bを介してFPGA20に入力される。
CCDラインセンサ部13は、CCDドライブ13bを介してFPGA20に接続されており、FPGA20によってラインセンサ13aの各CCDのリセットタイミングが制御されている。
フォトダイオード12は、第1増幅器12aと第2増幅器12cに接続されており、第1増幅器12aはA/Dコンバータ12bを介して、また、第2増幅器12cはA/Dコンバータ12dを介してFPGA20に接続されている。フォトダイオード12、第1及び第2増幅器12a、12c、A/Dコンバータ12b、12dは、入射光量測定手段を構成している。
また、第1増幅器12aは高い増幅率が設定されており、また、第2増幅器12cは低い増幅率が設定されている。従って、フォトダイオード12が検出した戻り光の光量が小さい場合には、第1増幅器12aとA/Dコンバータ12bによって検出信号がFPGA20に入力され、一方、フォトダイオード12が検出した戻り光の光量が大きい場合には、第2増幅器12cとA/Dコンバータ12dによって検出信号がFPGA20に入力される。このように、レーザ光の光量の強弱に応じた複数の増幅部である第1増幅器12aと第2増幅器12cを有していることにより、戻り光の光量の大小に対応できる広範なダイナミックレンジを確保することができる。
以下、図4を参照しつつ形状測定装置の制御系のタイミングチャートについて説明する。
最初に、検知手段であるエンコーダ6aから出力された検知信号(図4に示す「エンコーダパルス」と表示されている波形を参照)がFPGA20へ送信され、FPGA20はこの検知信号からタイミング信号を生成する。そして、エンコーダ6aの一の検知信号から一のタイミング信号が生成され、次の検知信号とから次のタイミング信号が生成される。この一のタイミング信号と次のタイミング信号との時間間隔が所定時間の間隔となる。
次に、上記一のタイミング信号生成後に、このタイミング信号によりレーザダイオードドライバ2aが制御され、確認用レーザ光(図4に示す「確認レーザ」と表示されている波形を参照)がレーザダイオード2から照射される。この確認用レーザ光の強さは予め定められており、この確認用レーザ光の強さは、第1及び第2増幅器12a、12c及びA/Dコンバータ12b、12dのダイナミックレンジ内にその戻り光の光量が収まるように設定されていることが好ましい。
また、確認用レーザ光の照射時間は上記所定時間よりも短い時間となっている。これは、上記所定時間の間に確認用レーザ光と測定用レーザ光とを照射する必要があるからである。
レーザダイオード2から確認用レーザ光が測定対象物の表面に照射され、その反射光が戻り光となり、ハーフミラー11を通過して、フォトダイオード12へ入射する。そして、入射光量測定手段により戻り光となった確認用レーザ光の光量が測定される(図4に示す「PD入力」と表示されている波形を参照)。測定対象物の表面が暗色であり、又は、測定対象物と形状測定装置との間の距離が長い場合には、測定される戻り光の光量は小さくなる。一方、測定対象物の表面が明色であったり、金属光沢面であったり、又は、測定対象物と形状測定装置との間の距離が短い場合には、測定される戻り光の光量は大きくなる。
確認用レーザ光の戻り光の光量の測定値はA/Dコンバータ12b又は12dによってデジタル化され、FPGA20へ入力される。本実施形態において、FPGA20は確認用レーザ光の光量を基にしてレーザダイオード2から照射する測定用レーザ光の照射時間を決定する。即ち、確認用レーザ光の戻り光の光量が大きい場合には測定用レーザ光の照射時間を短くし、確認用レーザ光の戻り光の光量が小さい場合には測定用レーザ光の照射時間を長くする。
上記のように測定用レーザ光の照射時間を調整することにより、CCDラインセンサ部13のラインセンサ13aの各CCD素子における適正な電荷量の範囲内に測定用レーザ光の戻り光の光量を制御することができる。即ち、CCD素子が蓄積可能な電荷量を超えた測定用レーザ光の戻り光の光量が、このCCD素子に入射すると戻り光の正確な光量による測定が不可能となり、また、測定用レーザ光の戻り光の光量が小さすぎるとノイズとの判別が困難になる。従って、上記のCCD素子における適正な電荷量の範囲とは、CCD素子が蓄積可能な電荷量を上限とし、ノイズ領域よりも大きな電荷量を下限とする範囲をいう。
FPGA20はレーザダイオードドライバ2aを制御し、決定した測定用レーザ光の照射時間に基づいてレーザダイオード2を発光させる。このレーザダイオード2の発光は、発光の強さが予め定められており、その発光時間だけが調整される。従って、レーザダイオード2の発光はパルス波形(図4に示す「計測レーザON1」と表示されている波形を参照)となっている。
測定用レーザ光が測定対象物の表面で反射され、その戻り光がCCDラインセンサ部13のラインセンサ13aのCCD素子に入射すると、測定用レーザ光が入射したCCD素子が特定されて戻り光の結像位置が測定され、また、測定用レーザ光が入射したCCD素子における戻り光の光量がCCDドライブ13bを介してFPGA20により測定される。
従って、測定対象物の表面の反射率や測定対象物と形状測定装置との間の距離に影響されることなく、常に測定用レーザ光が入射したCCD素子における戻り光の光量が当該CCD素子の蓄積可能な電荷量の範囲内の光量となり、測定用レーザ光の戻り光の正確な光量による測定することができる。
さらに、レーザダイオード2は、確認用レーザ光を照射する場合も測定用レーザ光を照射する場合もパルスレーザとして発光するため発熱が少なく、レーザダイオード2の熱による発光量の変動を防止することができる。レーザダイオード2の発光がパルスレーザであるため、レーザダイオード2の発光量を大きく設定することができるため、フォトダイオード12におけるS/N比を改善することもできる。
上記実施形態では、レーザダイオード2が照射する測定用レーザ光は、発光の強さが予め定められており、その発光時間だけが調整される。しかし、レーザダイオード2の発光時間を予め定めておき、その発光の強さをFPGA20により調整することも可能である。即ち、CCDラインセンサ部13のラインセンサ13aのCCD素子における適正な電荷量の範囲とは、CCD素子が蓄積可能な電荷量を上限とし、ノイズ領域よりも大きな電荷量を下限とする範囲であるため、この範囲を超えないようにレーザダイオード2の発光時間と発光の強さを制御することができればよいからである。図4に示す「計測レーザON2」と表示されている波形は、この場合のレーザダイオード2の発光を示す波形であり、発光時間と発光の強さの乗積値が「計測レーザON1」と「計測レーザON2」において同値になっている。
次に、図5を参照しつつ本発明の第2実施形態について詳細に説明する。本実施形態の3次元形状測定器の構成は、上記第1実施形態の3次元形状測定器の構成と同様であり、測定用レーザ光が一の上記所定時間の間に複数回照射され、一の測定用レーザの光量を入射光量測定手段により測定し、入射光量測定手段により測定された一の測定用レーザ光の光量からレーザダイオード2が照射する次の測定用レーザ光の発光の強さが決定される点が異なる。
最初に、上記第1実施形態と同様に、最初にエンコーダ6aから出力された検知信号(図5に示す「エンコーダパルス」と表示されている波形を参照)がFPGA20へ送信されタイミング信号が生成される。そして、タイミング信号によりレーザダイオードドライバ2aが制御され、確認用レーザ光(図5に示す「レーザ出力」の「パルス1」を参照)がレーザダイオード2から照射される。この確認用レーザ光の強さは上記第1実施形態と同様に予め定められている。
次に、確認用レーザ光の戻り光がフォトダイオード12へ入射すると、確認用レーザ光の戻り光の光量が測定され、この測定値からFPGA20は第1測定用レーザ光の強さを決定する。第1測定用レーザ光を照射するレーザダイオード2の発光は、パルス波形であり、その発光時間は予め定められている。
この第1測定用レーザ光が照射されると、測定対象物の表面に反射した第1測定用レーザ光が戻り光としてフォトダイオード12に入射する。この第1測定用レーザ光の戻り光の光量が測定され、この測定値からFPGA20は第2測定用レーザ光の強さを決定する。第2測定用レーザ光も、第1測定用レーザ光と同様、パルス波形であり、その発光時間は予め定められている。さらに、第2測定用レーザ光が照射されると、その戻り光の光量が測定され、第3測定用レーザ光の強さが決定される。
このように、一の測定用レーザ光は、次の測定用レーザ光の発光の強さを決定するための確認用レーザ光として使用される。本実施形態によれば、複数回の測定用レーザ光が複数回の確認用レーザ光として利用されるため、測定対象物の表面の反射率や測定対象物と形状測定装置との間の距離に影響されることなく、常に測定用レーザ光が入射したCCD素子における戻り光の光量が当該CCD素子の蓄積可能な電荷量の範囲内の光量となり、測定用レーザ光の戻り光のより正確な光量による測定することができる。
本発明の第1実施形態に係る3次元形状測定器の形状測定装置の光学系1の概略図である。 図1に示す3次元形状測定器の測定原理を示す説明図である。 図1に示す本実施形態の形状測定装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す本実施形態の形状測定装置の制御系のタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る3次元形状測定器の形状測定装置の制御系のタイミングチャートである。 従来の3次元形状測定器の形状測定装置の光学系の概略図である。 図6に示す形状測定装置の測定原理を示す説明図である。 図6に示す3次元形状測定装置の構成を示すブロック図である。 図6に示す形状測定装置の制御系のタイミングチャートである。
符号の説明
1 形状測定装置の光学系
2、111 レーザダイオード
2a レーザダイオードドライバ
2b 増幅器
2c 比較器
3、112 ビームエキスパンダ
4 第1鏡
5 第2鏡
6 揺動モータ
6a エンコーダ
6b エンコーダ変換器
7 第3鏡
8 第4鏡
9 第5鏡
10、117 結像レンズ部
10a、117a 結像レンズ
10b バンドパスフィルター
11 ハーフミラー
12 フォトダイオード
12a 第1増幅器
12b、12d A/Dコンバータ
12c 第2増幅器
13、118 CCDラインセンサ部
13a、118a ラインセンサ
13b CCDドライブ
20 FPGA
20a D/A変換部
113 第1ミラー
114 第2ミラー
115 第3ミラー
116 第4ミラー
119 モータ
121 エンコーダ
150 電気制御装置
200 コンピュータ
210 座標変換部
220 画像処理部

Claims (5)

  1. レーザ光を出射するレーザダイオードと、
    前記レーザダイオードから出射されたレーザ光を測定対象物の表面へ照射するための第1光学系と、
    前記レーザダイオードから出射されたレーザ光の照射位置を移動させるための照射位置移動手段と、
    前記照射位置移動手段の移動状態を検知する検知手段と、
    測定対象物の表面からの反射光であるレーザ光を結像されるための第2光学系と、
    前記第2光学系からのレーザ光の結像位置を検出するためのCCDラインセンサ部と、
    前記第2光学系に設けられると共に、前記CCDラインセンサ部への入射光の光量を測定する入射光量測定手段とを有し、
    前記検知手段から出力された検知信号により所定時間の間隔を有する複数のタイミング信号が生成され、前記タイミング信号によって前記CCDラインセンサ部のCCDのリセットタイミングが制御されており、
    前記一のタイミング信号後に、確認用レーザ光を前記レーザダイオードから前記所定時間よりも短い時間照射し、
    前記確認用レーザ光の光量を前記入射光量測定手段により測定し、
    前記入射光量測定手段により測定された前記確認用レーザ光の光量から、前記レーザダイオードが照射する測定用レーザ光の発光量が決定されることを特徴とする3次元形状測定器。
  2. 前記測定用レーザ光の発光量は、前記レーザダイオードの発光時間の長短によって決定される請求項1記載の3次元形状測定器。
  3. 前記測定用レーザ光の発光量は、前記レーザダイオードの発光の強弱によって決定される請求項1記載の3次元形状測定器。
  4. 前記測定用レーザ光は一の前記所定時間の間に複数回照射され、一の前記測定用レーザの光量を前記入射光量測定手段により測定し、前記入射光量測定手段により測定された前記一の測定用レーザ光の光量から前記レーザダイオードが照射する次の前記測定用レーザ光の発光の強さが決定されることを特徴とする請求項1記載の3次元形状測定器。
  5. 前記入射光測定手段は、レーザ光の強弱に応じた複数の増幅部を有していることを特徴とする請求項1記載の3次元形状測定器。
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