JP3896798B2 - ゴム発泡体及び自動車用シール材 - Google Patents

ゴム発泡体及び自動車用シール材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム発泡体及び自動車用シール材に関するものである。更に詳しくは、本発明は、特定のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムをゴム成分として含有し、優れた加工性を維持し、高発泡倍率(低密度)が可能であるゴム組成物を発泡・架橋することにより得られる、軽量で高い剛性を有し、かつ圧縮永久歪及び形状保持性に優れるゴム発泡体及び該ゴム発泡体を用いた自動車用シール材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムは、耐候性、耐熱性、耐オゾン性などに優れるという特徴を有しており、自動車部品用途に広く用いられている。該自動車部品用途として、共重合体ゴムを発泡・架橋してゴム発泡体とし、自動車用シール材(ウェザーストリップ)として用いる用途がある。該用途に用いられるゴム発泡体には、高いシール性を長期にわたって維持する必要から、高い剛性を有し、圧縮永久歪及び形状保持性に優れることが要求され、かつ低コスト化や軽量化などの観点から、高い発泡倍率のもとで発泡が可能であることが要求される。そして、かかる要求は、近年、一層高度化しつつある。しかしながら、優れた加工性を維持し、高発泡倍率の下における発泡が可能であり、かつ高い剛性を有し、圧縮永久歪及び形状保持性に優れるという観点からは、従来のゴムでは十分であるとは言い難かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、特定のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムをゴム成分として含有し、優れた加工性を維持し、高発泡倍率(低密度)が可能であるゴム組成物を発泡・架橋することにより得られる、軽量で高い剛性を有し、かつ圧縮永久歪及び形状保持性に優れるゴム発泡体及び該ゴム発泡体を用いた自動車用シール材を提供する点に存する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のうち第一の発明は、少なくとも下記の(A)〜(D)成分を含有し、(A)/(B)の重量比が55/45〜85/15であり、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して、(C)成分を5〜30重量部、(D)成分を0.5〜20重量部の割合で配合されたゴム組成物を発泡・架橋することにより得られるゴム発泡体に係るものである。
(A):ムーニー粘度(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃)が100〜300であり、エチレン/プロピレンの重量比が65/35〜50/50であり、ヨウ素価が20〜30であり、かつゲルパーミュエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定して求めた重量平均分子量/数平均分子量の比であるQ値(Mw/Mn)が6〜10であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B):ムーニー粘度(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃)が20〜40であり、エチレン/プロピレンの重量比が65/35〜50/50であり、ヨウ素価が20〜30であり、かつQ値が3以下であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
(C):ビカット軟化点(JIS−K−7206−1982)が75〜85℃のポリオレフィン樹脂
(D):発泡剤
本発明のうち第二の発明は、上記第一の発明のゴム発泡体を用いた自動車用シール材に係るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の成分(A)であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムは下記(1)〜(4)を満たすものを使用する。
【0006】
(1)ムーニー粘度(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃)は100〜300であり、好ましくは100〜200であり、さらに好ましくは100〜150である。ムーニー粘度が低過ぎると発泡時の発泡剤分解ガスの保持が悪く、また形状保持性が悪化する。一方、該ムーニー粘度が高過ぎると混練加工性及び押出加工性が悪化する。
【0007】
(2)エチレン/プロピレンの重量比は65/35〜50/50であり、好ましくは60/40〜50/50である。該重量比が過小であると加硫ゴムの強度等が低下し、一方、該重量比が過大であると加硫ゴムの耐寒性が悪化する。
【0008】
(3)ヨウ素価は20〜30であり、好ましくは20〜25である。ヨウ素価が過小であると架橋密度が低下し、圧縮永久歪が悪化する。一方、ヨウ素価を過大としても、圧縮永久歪の改良効果の増加はない。
【0009】
(4)GPC法で測定して求めた重量平均分子量と数平均分子量の比であるQ値は、6〜10であり、好ましくは7〜10であり、さらに好ましくは7〜8である。Q値が過小であると発泡時の発泡剤分解ガスの保持が悪く、また形状保持性が悪化する。一方、Q値が過大であると押出時に肌荒れを起こし易くなる。
【0010】
本発明の成分(B)であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムは下記(1)〜(4)を満たすものを使用する。
【0011】
(1)ムーニー粘度(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃)は、20〜40であり、好ましくは25〜35である。ムーニー粘度が低過ぎるとスポンジ肌及び圧縮永久歪が悪化し、一方、ムーニー粘度が高過ぎると押出加工性が悪化する。
【0012】
(2)エチレン/プロピレンの重量比は、65/35〜50/50であり、好ましくは60/40〜50/50である。該重量比が過小であると加硫ゴムの強度等が低下し、一方該重量比が過大であると加硫ゴムの耐寒性が悪化する。
【0013】
(3)ヨウ素価は、20〜30であり、好ましくは24〜30である。ヨウ素価が過小であると架橋密度が低下し、圧縮永久歪が悪化する。一方、ヨウ素価が過大としても、圧縮永久歪の改良効果の増加はない。
【0014】
(4)Q値は、3以下である。Q値が3を越えると、加工性に劣る。
【0015】
本発明の成分(A)及び成分(B)であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの、α−オレフィンとしては、たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどがあげられ、その一種を単独で使用してもよく、又は二種以上を併用してもよい。なお、なかでもプロピレン及び1−ブテンが好ましい。
【0016】
本発明の成分(A)及び成分(B)であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの、非共役ジエンにおけるジエンとは、ジエンの他にトリエン以上のポリエンを含む用語であり、たとえば、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどのような鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、1,3,7−オクタトリエン、1,4,9−デカトリエンのようなトリエン;又は5−ビニル−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、6,10−ジメチル−1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、13−エチル−9−メチル−1,9,12−ペンタデカトリエン、5,9,13−トリメチル−1,4,8,12−テトラデカジエン、8,14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキサデカトリエン、4−エチリデン−12−メチル−1,11−ペンタデカジエンがあげられ、その一種を単独で使用してもよく、又は二種以上を併用してもよい。なお、5−エチリデン−2−ノルボルネン及び/又はジシクロペンタジエンが好ましい。
【0017】
本発明の成分(A)及び成分(B)であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの製造方法は、特に限定されず、チタン系触媒、バナジウム系触媒又はメタロセン系触媒など、種々の触媒を用いて製造することができる。
【0018】
ゴム組成物における(A)/(B)の重量比は、55/45〜85/15であり、好ましくは60/40〜80/20である。該比が過小であるとゴム発泡体の発泡倍率が小さくなり、一方該比が過大であるとゴム組成物の粘度が上がり、押出加工性が悪化する。
【0019】
本発明の成分(C)は、ビカット軟化点(JIS−K−7206−1982)が75℃〜85℃のポリオレフィン樹脂である。該ポリオレフィン樹脂としては、炭素数2〜12のα−オレフィンの単独重合体または共重合体などがあげられ、なかでもポリエチレンが好ましい。
【0020】
成分(C)のビカット軟化点(JIS−K−7206−1982)は75〜85℃である。ビカット軟化点が75℃より低いと、発泡・架橋後のゴム発泡体の圧縮永久歪が悪化する。一方、ビカット軟化点が85℃より高いと、ゴム組成物の混練り時に、ポリオレフィン樹脂の分散が不十分になり、ゴム発泡体の表面肌が悪化する原因となったり、ゴム発泡体の発泡倍率が小さくなったりする。成分(C)は成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、好ましくは5〜30重量部の割合で配合される。成分(C)が過少であると、ゴム発泡体の剛性が不十分となる場合があり、一方成分(C)が過多であると、ゴム発泡体の圧縮永久歪が悪化する場合がある。
【0021】
本発明の成分(D)は、発泡剤である。発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、N,N′−ジメチルN,N′−ジニトロン−テレフタルアミド、N,N′−ジニトロン−ペンタメチレン−テトラミン、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウム−アゾジカルボキシレート、ベンゼン−スルホニル−ヒドラジド、トルエン−スルホニル−ヒドラジド、トルエン−スルホニル−ヒドラジド誘導体、P−トルエン−スルホニル−セミカルバジド、P,P′−オキシビス(ベンゼンスルホニル−ヒドラジド)、ジフエニルスルホン−3,3′−ジスルホニル−ヒドラジド、カルシウムアジド,4,4′−ジフエニル−ジスルホニルアジド−バラ−トルエン−マルホニルアジド、P−トルエンスルホニルアセトンヒドラゾーン、ヒドラゾジカルボンアミドなどがあげられ、その一種を単独で使用してもよく、又は二種以上を併用してもよい。
【0022】
成分(D)は成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、好ましくは0.5〜20重量部の割合で配合される。成分(D)が過少であると、ゴム発泡体の発泡倍率が小さくなる場合があり、一方成分(D)が過多であると、ゴム発泡体の表面肌が悪化する場合がある。
【0023】
また、必要に応じて発泡剤と併用して、発泡助剤を使用しても差支えない。発泡助剤としては、尿素化合物及び亜鉛華、三塩基性硫酸鉛等の無機塩及び、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛等の金属石けん及び、サリチル酸などをあげることができる。
【0024】
本発明においては、上記の(A)〜(D)成分を含有するゴム組成物に、更に可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、充填剤等の各種配合剤が適宜添加配合される。ここでいう可塑剤とは、通常ゴムに使用される可塑剤であり、たとえば、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン、コールタールピッチなどのヒマシ油、アマニ油、サブ、密ロウ、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂などをあげることができる。なかでも、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。これらの可塑剤は成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、通常10〜150重量部、好ましくは30〜150重量部、更に好ましくは50〜150重量部用いられる。
【0025】
本発明で使用される加硫剤としては、イオウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、4,4′−ジチオジモルホリン、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、第三ブチルヒドロペルオキシドなどをあげることができる。特にイオウ、ジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが好ましい。
【0026】
イオウは成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で使用される。また有機過酸化物は成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜8重量部の割合で使用される。
【0027】
また、加硫剤としてイオウ又はイオウ系化合物を使用するときは必要に応じて加硫促進剤、加硫助剤が併用される。加硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフエンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフエニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスルフイド、ジフエニルグアニジン、トリフエニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソトリル−バイ−グアナイド、ジフエニルグアニジン−フタレート、アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニア、2−メルカプトイミダゾリン、チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア、テトラメチルチウラムモノスルフイド、テトラメチルチウラムジスルフイド、テトラエチルチウラムジスルフイド、テトラブチルチウラムジスルフイド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフイド、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジブチルキサントゲン酸亜鉛、エチレンチオウレアなどをあげることができる。これら加硫促進剤は成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部の割合で使用される。
【0028】
加硫助剤としては酸化マグネシウム、酸化亜鉛などの金属酸化物をあげることができるが、酸化亜鉛の使用が好ましい。通常これらの加硫助剤は成分(A)と成分(B)の合計100重量部に対して、3〜20重量部使用される。
【0029】
また、過酸化物による架橋に際しては、硫黄、P−キノンジオキシムなどのキノンジオキシム系、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルベンゼンなどの架橋助剤を使用してもよい。
【0030】
本発明で使用される充填剤としては、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MTなどの通常ゴムに用いられるカーボンブラック、微粉ケイ酸、炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの無機充填剤が好ましく使用される。成分(A)と成分(B)の合計100重量部あたりの充填剤の含有量は30〜300重量部であることが好ましく、更に好ましくは70〜200重量部である。
【0031】
本発明のゴム発泡体は、前記の成分(A)〜成分(D)を含有するゴム組成物を発泡・架橋することにより得られるものであり、好ましくは成分(A)〜成分(D)に加えて、前記の可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、充填剤を含有するゴム組成物を発泡・架橋することにより得られるものである。各成分の量比については前記のとおりである。
【0032】
そしてここで得られたゴム発泡体は、密度が0.35g/cm3〜0.45g/cm3であり、かつ25%引張り応力(JIS−K−6254−1993)が200〜260KPaであることが好ましい。ゴム発泡体の密度が0.35g/cm3より小さいと、ゴム発泡体の圧縮永久歪が悪化する。一方、ゴム発泡体の密度が0.45g/cm3より大きいと、軽量化及び低コスト化の要求を満たさない。
【0033】
また、ゴム発泡体の25%引張り応力が200KPaより小さいと、ゴム発泡体の剛性が不十分であり、一方、ゴム発泡体の25%引張り応力が260KPaより大きいと、ゴム発泡体をシール材として使う時の圧縮応力が過大となる。
【0034】
発泡・架橋することにより発泡体を得る具体的な方法をあげると、次のとおりである。成分(A)〜(D)、必要に応じて可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、充填剤、更に必要に応じて酸化亜鉛、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、難燃剤、酸化カルシウム、発泡助剤、老化防止剤、ポリブテンやロジン等の粘着性物質などを、バンバリー又はニーダー及びロールを用いて混練し、ゴム組成物を得る。次に、該ゴム組成物を、熱等により発泡・架橋することにより発泡体を得る。この際の装置としては、オーブン、連続熱空気架橋装置、マイクロ波加熱装置、熱金型などを用いることができる。
【0035】
本発明のゴム発泡体は、自動車用シール材として最適に適用され得る。
【0036】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって説明する。
実施例1〜3及び比較例1〜4
バンバリーミキサー(内容積1.5リットル)を用い、表1及び表2に示す配合剤のうち、発泡剤、酸化カルシウム、いおう、架橋(加硫)促進剤以外を混練した後、8インチオープンロールで表1及び表2に示す発泡剤、酸化カルシウム、いおう、架橋(加硫)促進剤を添加してコンパウンドを作製した。プロセスオイル及びカーボンブラックの添加量については、実施例1〜3及び比較例1〜4の未加硫コンパウンドのムーニー粘度が一定となるよう、添加量の調整を行なった。これは、それぞれの加工条件(押出条件)等をそろえるためである。次に、45mm押出機にチューブ状ダイス(内径10mm、肉厚1.5mm)を装着し、ダイス温度80℃、シリンダー温度60℃の条件でコンパウンドを押出し、チューブ状に成型した。表3及び表4に示す押出肌の評価はこの時のチューブの外観の平滑性を目視にて判定した。この成型物を230℃の熱空気加硫槽に導入し、4分間加熱してチューブ状のゴム発泡体を得た。ゴム発泡体の密度は長さ50mmに切断したものを試験片とし、空気中の重量と水中に浸漬した場合の浮力からその容積を求め、重量/容積の値から求めた。
ゴム発泡体の25%引張り応力は(JIS−K−6254−1993)に準拠して測定した。圧縮永久歪はチューブ状ゴム発泡体を長さ20mmに切断して試験片とした。スポンジ圧縮永久歪測定金型に、チューブの外径に対し50%圧縮して、70℃×22時間ギャーオーブンで熱処理を行い、膨張ゴムの物理試験方法(SRIS−0101)に準拠して求めた。各評価結果を表3及び表4に示した。
【0037】
本発明の要件を満足する実施例1〜3においては、そのいずれも、ゴム発泡体の圧縮永久歪が小さく押出肌も良好であり、かつ密度と25%引張り応力も適正な値となっている。一方、ポリオレフィン樹脂のビカット軟化点が、本発明の規定範囲より低い比較例1においては、押出肌は良好であるが、ゴム発泡体の圧縮永久歪が大きく不満足であり、ポリオレフィン樹脂のビカット軟化点が、本発明の規定範囲より高い比較例2においては、混練り不良による押出肌の悪化やゴム発泡体の密度が高くなることから不満足である。また、成分(A)と成分(B)の割合が本発明の規定範囲外である比較例3〜4は、ゴム発泡体の密度又は25%引張り応力が適正な値ではなく不満足である。
【0038】
【表1】
Figure 0003896798
【0039】
【表2】
Figure 0003896798
【0040】
【表3】
Figure 0003896798
【0041】
【表4】
Figure 0003896798
【0042】
(表の説明)
・(A):エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム:エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃=130、エチレン/プロピレンの重量比=60/40、ヨウ素価=21、Q値=7.5)
・(B):エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム:エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃=35、エチレン/プロピレンの重量比=58/42、ヨウ素価=24、Q値=2.8)
・(C)−1:ポリエチレン(JIS−K−7206−1982で測定したビカット軟化点=62℃)
・(C)−2:ポリエチレン(JIS−K−7206−1982で測定したビカット軟化点=79℃)
・(C)−3:ポリエチレン(JIS−K−7206−1982で測定したビカット軟化点=83℃)
・(C)−4:ポリエチレン(JIS−K−7206−1982で測定したビカット軟化点=91℃)
・(D):発泡剤(アゾジカルボンアミドが1.5重量部と4,4′オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドが3.0重量部)
・プロセスオイル:出光興産社製「PS430」
・カーボンブラック: 旭カーボン社製「旭50HG」
・架橋(加硫)促進剤:M、BZ、TRA、22、PZ、MZの混合物
【0043】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明により特定のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムをゴム成分として含有し、優れた加工性を維持し、高発泡倍率(低密度)が可能であるゴム組成物を発泡・架橋することにより、軽量で高い剛性を有し、かつ圧縮永久歪及び形状保持性に優れるゴム発泡体及び該ゴム発泡体を用いた自動車用シール材を提供することができた。

Claims (3)

  1. 少なくとも下記の(A)〜(D)成分を含有し、(A)/(B)の重量比が55/45〜85/15であり、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して、(C)成分を5〜30重量部、(D)成分を0.5〜20重量部の割合で配合されたゴム組成物を発泡・架橋することにより得られるゴム発泡体。
    (A):ムーニー粘度(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃)が100〜300であり、エチレン/プロピレンの重量比が65/35〜50/50であり、ヨウ素価が20〜30であり、かつゲルパーミュエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定して求めた重量平均分子量/数平均分子量の比であるQ値(Mw/Mn)が6〜10であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
    (B):ムーニー粘度(JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4100℃)が20〜40であり、エチレン/プロピレンの重量比が65/35〜50/50であり、ヨウ素価が20〜30であり、かつQ値が3以下であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
    (C):ビカット軟化点(JIS−K−7206−1982)が75〜85℃のポリオレフィン樹脂
    (D):発泡剤
  2. 密度が0.35〜0.45g/cm3であり、かつ25%引張り応力(JIS−K−6254−1993)が200〜260KPaである請求項1に記載のゴム発泡体。
  3. 請求項1〜2のうちの一の請求項に記載のゴム発泡体を用いた自動車用シール材。
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