JP2005213312A - スポンジ用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シール性能、柔さ、低温特性、及び外観に優れたスポンジゴム。
【解決手段】 下記の(A)及び(B)を含有し、かつ下記の条件(1)〜(3)を満たすエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体を含むゴム組成物。
低分子量成分(A):ジシクロペンタジエンがヨウ素価で2〜10であり、エチリデンノルボルネンがヨウ素価で5〜15であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分
高分子量成分(B):ジシクロペンタジエンがヨウ素価で0〜2であり、エチリデンノルボルネンがヨウ素価で15〜25であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分
(1)ムーニー粘度が60〜120/ (2)GPC法により測定して求めた重量平均分子量/数平均分子量の比であるQ値(Mw/Mn)が3.0〜5.0/ (3)エチレン/α−オレフィンの重量比が73/27〜40/60
【選択図】 なし

Description

本発明は、スポンジ用ゴム組成物に関わり、さらに詳しくは、シール性能、柔さ、低温特性、及び外観に優れたスポンジゴムを得ることができ、かつ、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が少ないことで、安定した密度のスポンジが得られ、かつ、発泡時の形状保持性に優れたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム組成物に関するものである。上記の優れた特性を有するスポンジゴムは、自動車用シール材、土木建築用シール材の他、広い分野に利用できる。
自動車、建築用に使用されるスポンジゴムの多くには、耐熱性、耐侯性、加工性及びコストの点で優れた性能をもつエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムが使用されており、特に、自動車用ドアーシール、トランクシール、ウインドシールには欠くことのない素材として、その普及率は著しい。
しかし、自動車の高性能化に伴い、これらのスポンジゴムに要求される性能も高度化されてきており、従来の技術で、高度化された全ての要求性能を十分に満足することが困難になってきた。
すなわち、自動車の走行時に発生するエンジン音、ドアー廻りの風切り音、タイヤのキシミ音等の室内への漏洩、雨漏れ等の問題はドアー廻りのシール性能に左右されるため、シールスポンジに対する要求は、より厳しくなっている。
シール性能はスポンジゴムの断面形状、圧縮永久歪、柔さ等多くの要因に影響されるが、断面形状を例にとると、従来に比べ、リップ部の肉厚が薄く、しかも長くなっていることを含め、複雑な形状になっている。さらに、ハードトップタイプに装着されるシールスポンジは、断面積が従来に比べてより大きく、肉厚も薄い構造が要求されており、シールスポンジを製造する加硫、発泡工程において、正確な断面形状が得られない、いわゆる形崩れが発生するといった問題がクローズアップされている。
形崩れの指標としては、形状保持率が一般に用いられており、形状保持率の優れたスポンジゴムが求められている。この形状保持率は、スポンジ用ゴムの応力緩和速度が遅いほど良好である。
さらに、高温から低温にわたる広い温度領域において、ドアの開閉がスムーズに行なわれることが必要であり、スポンジゴムも広範囲な温度領域で十分な柔かさを維持することが必要とされている。また、この柔かさを一定に保つためには、スポンジゴムの密度を一定に保つことも重要であり、スポンジゴムの密度は発泡時のゴム組成物の粘度に左右され、ゴム組成物の粘度にバラツキがあると、スポンジゴムの密度も一定しない。このゴム組成物の粘度のバラツキは、混練加工時においてゴム組成物の粘度の低下が大きいほど大きく、混練加工後のゴム組成物の粘度低下を少なくすることが重要である。
また、この混練加工後のゴム組成物の粘度低下は、スポンジ用ゴムの応力緩和速度が遅いほど大きく、この両者のバランスをとることが重要であった。
以上述べたスポンジゴムに要求される性能の他に、圧縮永久歪、表面肌等に十分優れていることが要求されているのはいうまでもない。
スポンジゴムのこの様な要求に対して、従来の技術として、例えば、特許文献1では、(A)低分子量成分中の、ジシクロペンタジエンがヨウ素価で0〜20であり、かつエチリデンノルボルネンがヨウ素価で10〜50、(B)高分子量成分中の、ジシクロペンタジエンがヨウ素価で10〜40であり、かつエチリデンノルボルネンがヨウ素価で2〜20、である(A)成分と(B)成分とからなるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物が開示されているが、該ゴム組成物は本発明に比べ、高分子量成分中の、ジシクロペンタジエンが多すぎて、混練加工後のゴム組成物の粘度低下を少なくすることは困難であった。
特開平8−188685号公報
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、シール性能、柔さ、低温特性、及び外観に優れたスポンジゴムを得ることができ、かつ、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が少ないことで、安定した密度のスポンジが得られ、かつ、発泡時の形状保持性に優れたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム組成物を提供する点に存する。
すなわち本発明は、下記の低分子量成分(A)及び高分子量成分(B)を含有し、かつ下記の条件(1)〜(3)を満たすエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体を含むスポンジ用ゴム組成物に係わるものである。
低分子量成分(A):ジシクロペンタジエンがヨウ素価で2〜10であり、かつエチリデンノルボルネンがヨウ素価で5〜15であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分
高分子量成分(B):ジシクロペンタジエンがヨウ素価で0〜2であり、かつエチリデンノルボルネンがヨウ素価で15〜25であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分
(1)JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))が60〜120であること
(2)ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定して求めた重量平均分子量/数平均分子量の比であるQ値(Mw/Mn)が3.0〜5.0であること
(3)エチレン/α−オレフィンの重量比が73/27〜40/60であること
本発明により、シール性能、柔さ、低温特性、及び外観に優れたスポンジゴムを得ることができ、かつ、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が少ないことで、安定した密度のスポンジが得られ、かつ、発泡時の形状保持性に優れたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム組成物を提供することができる。
本発明のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体からなるスポンジ用ゴム組成物は、低分子量成分(A)であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分と高分子量成分(B)であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分とを含有するものである。
該低分子量成分(A)および該高分子量成分(B)において、α−オレフィンとしては、たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどがあげられ、その一種を単独で使用してもよく、又は二種以上を併用してもよい。なお、なかでもプロピレン及び1−ブテンが好ましい。
また、該低分子量成分(A)および該高分子量成分(B)における非共役ジエンは、ジシクロペンタジエンおよびエチリデンノルボルネンからなる。
低分子量成分(A)中における、ジシクロペンタジエンはヨウ素価で2〜10であり、かつエチリデンノルボルネンはヨウ素価で5〜15である。該ジシクロペンタジエンのヨウ素価が2未満であると、応力緩和速度が遅くて形状保持率の優れたゴム組成物を得ることはできなく、一方該ジシクロペンタジエンのヨウ素価が10を超えると、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が大きくなり、安定した密度のスポンジが得られなくなる。
また、該エチリデンノルボルネンのヨウ素価が5未満であると、スポンジゴムの圧縮永久歪が損なわれ、一方該エチリデンノルボルネンのヨウ素価が15を超えると、スポンジゴムの柔かさが失われたり、コストが高くなる等の問題が生じる。
高分子量成分(B)中における、ジシクロペンタジエンはヨウ素価で0〜2であり、かつエチリデンノルボルネンはヨウ素価で15〜25である。該ジシクロペンタジエンのヨウ素価が2を超えると、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が大きくなり、安定した密度のスポンジが得られなくなる。
また、該エチリデンノルボルネンのヨウ素価が15未満であると、スポンジゴムの圧縮永久歪が損なわれ、一方該エチリデンノルボルネンのヨウ素価が25を超えると、混練加工時および押出加工時にカーボン凝集塊を形成し、スポンジゴムの外観が悪化したり、コストが高くなる等の問題が生じる。
本発明の低分子量成分(A)の、JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))は80以下が好ましい。
本発明の高分子量成分(B)の、JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))は90以上が好ましい。
本発明の低分子量成分(A)と高分子量成分(B)とからなるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体の、JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))は60〜120であり、好ましくは70〜100である。該ムーニー粘度が60未満であると、応力緩和速度が速くなり、本発明の目的である加硫、発泡時の形状保持性が劣り、更に、スポンジゴムの圧縮永久歪が悪化する原因になる。一方該ムーニー粘度が120を超えると、混練加工性が悪化し、混練時にカーボン凝集塊を形成し、スポンジゴムの外観が悪化する原因になる。
本発明の低分子量成分(A)と高分子量成分(B)とからなるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体の、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定して求めた重量平均分子量/数平均分子量の比であるQ値(Mw/Mn)は3.0〜5.0であり、好ましくは3.0〜4.5である。該Q値が3.0未満であると、スポンジゴムの密度が十分に低くならなく、一方該Q値が5.0を超えると、混練加工性が悪化し、混練時にカーボン凝集塊を形成し、スポンジゴムの外観が悪化する原因になる。
GPC法の測定条件は以下のとおりである。
GPC:Waters社製 150C−PLUS型
カラム:東ソー株式会社製 TSK−GEL GMHHR−H(S)2本使用
サンプル量:300μl(ポリマー濃度0.1重量%)
流量:1ml/分
温度:140℃
溶媒:オルトジクロルベンゼン
検量線は東洋曹達(株)製の標準ポリスチレンを使用し、常法により作製した。
本発明の低分子量成分(A)と高分子量成分(B)とからなるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体の、エチレン/α−オレフィンの重量比は73/27〜40/60であり、好ましくは65/35〜45/55である。エチレン比率が73%を超えると、スポンジゴムの低温における圧縮永久歪が悪くなり、スポンジゴムの回復性が著しく劣り、シール材として不適当なものとなる。逆に、エチレン比率が40%未満の場合はカーボンブラック、無機フィラー等の補強剤の分散が不十分になり、スポンジゴムの表面肌が悪化する原因となる。
本発明のスポンジ用ゴム組成物は、低分子量成分(A)と高分子量成分(B)よりなるスポンジ用ゴム組成物である。かかるスポンジ用ゴム組成物は、直列に連結した2以上の反応槽のうちの一の反応槽において、低分子量成分共重合ゴム又は高分子量成分共重合ゴムのいづれか一方を溶液重合により得、他の一の反応槽において、該得られた共重合ゴムの共存下、他の一方の共重合ゴムを溶液重合により得、該得られた低分子量成分共重合ゴム及び高分子量成分共重合ゴムを回収するという特徴的な方法によって好適に製造される。
しかし、上記以外の方法、例えば並列に並べた反応槽で低分子量成分共重合ゴム及び高分子量成分共重合ゴムを同時に別々に溶液重合し、ライン又は貯槽で混合して製造することも可能である。また、低分子量成分共重合ゴムと高分子量成分共重合ゴムを別々に溶液重合を行い、溶液の状態でそれぞれのゴムを混合する、いわゆるバッチ式重合を用いることもできる。さらに、固体状態の低分子量成分共重合ゴムと高分子量成分共重合ゴムを、バンバリー、ニーダー、ロール等の通常のゴム混練機を用いて混合することも可能である。
本発明の低分子量成分共重合ゴムと高分子量成分共重合ゴムの製造方法は特に限定されず、公知の方法で製造することができる。該共重合ゴムを製造するための重合触媒として、チタン系触媒、バナジウム系触媒およびメタロセン系触媒を例示することができる。
本発明におけるスポンジ用ゴム組成物を得るのに際して、低分子量成分(A)と高分子量成分(B)の混合割合は広い範囲にわたって変化させることができるが、好ましくは、低分子量成分(A)/高分子量成分(B)の重量比は1/2.5〜1/1.5である。該低分子量成分(A)の割合が上記範囲を超えると、スポンジ用ゴム組成物の応力緩和速度が速くなり、本発明の目的である加硫、発泡時の形状保持性が不十分となったり、スポンジゴムの圧縮永久歪が悪化したりする場合がある。一方該低分子量成分(A)の割合が上記範囲未満であると、混練加工性や押出加工性が悪化し、スポンジゴムの外観が悪化する場合がある。更に、低分子量成分(A)と高分子量成分(B)の混合割合が上記範囲を超えても、又は上記範囲未満であっても、連続重合における生産性が著しく低下する問題があり、生産コストの面からも好ましくない。
本発明におけるスポンジ用ゴム組成物には、軟化剤(可塑剤)、カーボンブラック、発泡剤、発泡助剤、加工助剤、加硫剤(架橋剤)、加硫促進剤(架橋促進剤)、加硫助剤(架橋助剤)、充填剤、難燃剤、老化防止剤、粘着性物質(たとえば、ポリブテンやロジン)、離型剤(たとえば、ステアリン酸)、架橋活性剤(たとえば、ポリエチレングリコール)、水分吸収剤(たとえば、酸化カルシウム)および樹脂(たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン)のような、スポンジの製造において公知である配合剤が適宜添加配合される。
軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン、コールタールピッチ、ヒマシ油、アマニ油、サブ、密ロウ、リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、アタクチックポリプロピレン、およびクマロンインデン樹脂、を例示することができる。中でも、プロセスオイルが特に好ましい。プロセスオイルとしては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマテック系オイル等をあげることができる。
軟化剤の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部に対して、通常10〜150重量部、好ましくは30〜150重量部、更に好ましくは50〜150重量部である。
カーボンブラックとしては、ゴムの分野で通常用いられる、SRF(N770)、GPF(N660)、FEF(N550)、HAF(N330)、ISAF(N220)、SAF(N110)、FT(N880)およびMT(N990)をあげることができる。
カーボンブラックの使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部あたり、好ましくは30〜200重量部、更に好ましくは70〜200重量部である。
発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、N,N’−ジメチルN,N’−ジニトロソ−テレフタルアミド、N,N’−ジニトロソ−ペンタメチレン−テトラミン、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウム−アゾジカルボキシレート、ベンゼン−スルホニル−ヒドラジド、トルエン−スルホニル−ヒドラジド、トルエン−スルホニル−ヒドラジド誘導体、P−トルエン−スルホニル−セミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフエニルスルホン−3,3’−ジスルホニル−ヒドラジド、カルシウムアジド,4,4’−ジフエニル−ジスルホニルアジド−バラ−トルエン−マルホニルアジド、P−トルエンスルホニルアセトンヒドラゾーン、およびヒドラゾジカルボンアミドなどがあげられ、その一種を単独で使用してもよく、又は二種以上を併用してもよい。なお、安定した発泡倍率を得るには4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)が好ましい。
発泡剤の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部に対して、好ましくは0.5〜20重量部である。使用量が0.5重量部未満であると、得られるスポンジゴムの発泡倍率が小さくなる場合があり、一方使用量が20重量部を超えると、得られるスポンジゴムの表面肌が悪化する場合がある。
また、必要に応じて発泡剤と併用して、発泡助剤を使用しても差支えない。発泡助剤としては、尿素化合物及び亜鉛華、三塩基性硫酸鉛等の無機塩及び、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛等の金属石けん及び、サリチル酸などをあげることができる。
加工助剤としては、脂肪酸エステル混合物、脂肪酸カルシウム混合物、脂肪酸誘導体混合物、脂肪酸亜鉛混合物、不飽和脂肪酸亜鉛混合物、ステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイドなどをあげることができる。
加工助剤はエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部あたり、通常0.2〜15重量部の範囲で配合される。
加硫剤としては、イオウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、4,4’−ジチオジモルホリン、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ならびに、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、および第三ブチルヒドロペルオキシドのような有機過酸化物、を例示することができる。中でも、イオウ、ジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、またはジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが特に好ましい。
イオウの使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。有機過酸化物の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜8重量部である。
イオウやイオウ系化合物は、加硫促進剤や加硫助剤と組合せてもよい。加硫促進剤として、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフエンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフエニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスルフイド、ジフエニルグアニジン、トリフエニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソトリル−バイ−グアナイド、ジフエニルグアニジン−フタレート、アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニア、2−メルカプトイミダゾリン、チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア、テトラメチルチウラムモノスルフイド、テトラメチルチウラムジスルフイド、テトラエチルチウラムジスルフイド、テトラブチルチウラムジスルフイド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフイド、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジブチルキサントゲン酸亜鉛、およびエチレンチオウレア、を例示することができる。加硫促進剤の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部である。
加硫助剤として、酸化マグネシウムや酸化亜鉛のような金属酸化物を例示することができる。中でも、酸化亜鉛が好ましい。加硫助剤の使用量は通常、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部に対して、3〜20重量部である。
過酸化物は、硫黄、キノンジオキシム系化合物(たとえば、P−キノンジオキシム)、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、およびジビニルベンゼンのような架橋助剤と組合せてもよい。
好ましい充填剤として、微粉ケイ酸、炭酸カルシウム、タルクおよびクレーのような無機充填剤を例示することができる。充填剤の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体100重量部あたり、好ましくは30〜200重量部、更に好ましくは30〜100重量部である。
本発明で用いられるスポンジ用ゴム組成物は、該組成物を製造するための成分を、バンバリーとロールとを用いて混練するか、または、ニーダーとロールとを用いて混練することによって製造することができる。該ゴム組成物は混練加工後のゴム組成物の粘度低下が少なく、また優れた加工性を持っている。
該ゴム組成物を、連続押出機等を用いて成形し、次に、オーブン、連続熱空気加硫(架橋)装置、マイクロ波加熱装置、ガラスビーズ流動床および溶融塩槽のような装置によって発泡させ加硫(架橋)させることによって、シール性能、柔さ、低温特性、外観、及び形状保持性に優れ、かつ安定した密度のスポンジを得ることができる。
該スポンジは、自動車用シール材、土木建築用シール材の他、広い分野に利用できる。
次に、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1及び比較例1〜4
表1に、実施例及び比較例に使用した、低分子量成分共重合体と高分子量成分共重合体のヨウ素価、及びこれらの混合物共重合体の構造を明記する。なお比較例4における共重合体は、高分子量成分(B)のみの共重合体である。
また、応力緩和速度log3は以下の方法で測定した。
島多技研株式会社製の全自動応力緩和計(SG−3500)を用いて、厚さ4.5mm、直径8mmの円筒形試料を80℃の温度で20%圧縮した場合、圧縮した瞬間の応力に対する10秒後の応力の比率(保持率)を測定し、応力緩和速度とした。この保持率が高いほど、応力緩和速度が遅いことを示す。試料の成型は、混合物共重合体を130℃の熱プレスで10分間圧縮したのち、水冷プレスに移し換え、10分間冷却し、直径8mmの円形打抜機で打抜いたものを用いた。
次に表2に示す配合剤のうち、混合物共重合体、軟化剤、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化亜鉛およびステアリン酸を、内容積1.5リットルのバンバリーミキサーで混練し、混練物を得た。この混練物と、表2に示す配合剤のうち、酸化カルシウム、発泡剤、いおう及び加硫促進剤とを8インチオープンロールで混合し、スポンジ用ゴム組成物を得た。
該スポンジ用ゴム組成物の粘度を、JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(100℃))で測定した。(表3中の「配合物粘度」)
また該ムーニー粘度(表3中の「配合物粘度」)と表1中の「混合物共重合体のムーニー粘度」の差を、Δ粘度とし表3中に示した。該Δ粘度は、便宜上、混練加工後のゴム組成物の粘度低下の指標とし、該Δ粘度が大きいほど、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が大きいことを示す。
その後、前記スポンジ用ゴム組成物を、チューブ状ダイス(内径=10mm、肉厚=1.2mm)を装着した45mm押出機によって、ダイス温度80℃、シリンダー温度60℃で押出し、チューブ状に成形した。
該チューブ状成形体を、220℃の熱空気加硫槽中で10分間加熱し、チューブ状のスポンジゴムを得た。
該スポンジゴムの密度を、密度=重量/容積の式から求めた(表3中の「スポンジ密度」)。式中、「重量」は、該スポンジゴムの切断片(長さ=50mm)の空気中の重量を表し、「容積」は、該切断片を水中に浸漬した場合の浮力から求めた容積を表す。
該スポンジゴムの形状保持率は、図1に示すチューブ状スポンジの断面の横外径と縦外径の割合から求めた。 形状保持率(%)=(A/B)×100
本発明の要件を満足する実施例1は、混練加工後のゴム組成物の粘度低下の大きさを示すΔ粘度が小さく、かつスポンジゴムの形状保持率も良好となっている。一方、低分子量成分共重合体中のエチリデンノルボルネンのヨウ素価が、本発明の規定範囲より大きい比較例1や高分子量成分共重合体のみからなる比較例4は、Δ粘度が大きく、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が大きいことを示す。
また、低分子量成分共重合体中のジシクロペンタジエンのヨウ素価が、本発明の規定範囲より小さく、かつエチリデンノルボルネンのヨウ素価が、本発明の規定範囲より大きい比較例2や、低分子量成分共重合体中のジシクロペンタジエンのヨウ素価が、本発明の規定範囲より小さい比較例3は、スポンジゴムの形状保持率が悪くなっている。
Figure 2005213312
Figure 2005213312









Figure 2005213312
(表の説明)
*1: エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム
*2: ジシクロペンタジエンのヨウ素価
*3: エチリデンノルボルネンのヨウ素価
*4: エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム
*5: 低分子量成分共重合体と高分子量成分共重合体との混合物共重合体
*6: JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))
*7: ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定して求めた重量平均分子量/数平均分子量の比であるQ値(Mw/Mn)
*8: エチレン/α−オレフィンの重量比
*9: 低分子量成分(A)/高分子量成分(B)の重量比
*10:プロセスオイル:出光興産社製「PS430」
*11:旭カーボン社製「旭50HG」
*12:4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
*13:M(MBT)、BZ(ZnBDC)、TE(TeEDC)、EZ(ZnEDC)、morpholine disulfide とからなる混合物
図1はスポンジゴムの形状保持率を求める方法を示す図である。図1に示すチューブ状スポンジの断面の横外径と縦外径の割合から次式により求める。 形状保持率(%)=(A/B)×100

Claims (2)

  1. 下記の低分子量成分(A)及び高分子量成分(B)を含有し、かつ下記の条件(1)〜(3)を満たすエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体を含むスポンジ用ゴム組成物。
    低分子量成分(A):ジシクロペンタジエンがヨウ素価で2〜10であり、かつエチリデンノルボルネンがヨウ素価で5〜15であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分
    高分子量成分(B):ジシクロペンタジエンがヨウ素価で0〜2であり、かつエチリデンノルボルネンがヨウ素価で15〜25であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体成分
    (1)JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))が60〜120であること
    (2)ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定して求めた重量平均分子量/数平均分子量の比であるQ値(Mw/Mn)が3.0〜5.0であること
    (3)エチレン/α−オレフィンの重量比が73/27〜40/60であること
  2. 低分子量成分(A)/高分子量成分(B)の重量比が1/2.5〜1/1.5である請求項1記載のスポンジ用ゴム組成物。
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