JP2005120335A - 中空スポンジ及び自動車用シール材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた加工性と低コストを維持したゴム組成物を発泡・架橋することにより得られる、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れ、かつ内面粘着がない中空スポンジ及び該中空スポンジを用いた自動車用シール材を提供する。
【解決手段】 少なくとも下記成分(A)〜(E)を含有し、かつ成分(B)の含有量が成分(A)100重量部あたり60重量部以上、成分(C)の含有量が成分(A)100重量部あたり70重量部以上配合することを特徴とするゴム組成物を、発泡・架橋することにより得られる中空スポンジ。
(A)非共役ジエンの含有量が7.0重量%以上であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)40℃の動粘度が200cSt以上である軟化剤
(C)カーボンブラック
(D)発泡剤
(E)DSC(走査型示差熱量計)で測定された最高融点が95℃以上である脂肪酸系加工助剤
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも下記成分(A)〜(E)を含有し、かつ成分(B)の含有量が成分(A)100重量部あたり60重量部以上、成分(C)の含有量が成分(A)100重量部あたり70重量部以上配合することを特徴とするゴム組成物を、発泡・架橋することにより得られる中空スポンジ。
(A)非共役ジエンの含有量が7.0重量%以上であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)40℃の動粘度が200cSt以上である軟化剤
(C)カーボンブラック
(D)発泡剤
(E)DSC(走査型示差熱量計)で測定された最高融点が95℃以上である脂肪酸系加工助剤
【選択図】 なし
Description
本発明は、中空スポンジ及び自動車用シール材に関わり、さらに詳しくは、発泡・架橋させて中空スポンジとした場合に、該中空スポンジの内面に粘着が発生しにくい中空スポンジ及び該中空スポンジを用いた自動車用シール材に関する。尚、ここでいう中空スポンジとは、中心部が空洞である筒状のスポンジ成形体を意味する。
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムは、耐候性、耐熱性、耐オゾン性などに優れるという特徴を有しており、自動車部品用途に広く用いられている。該自動車部品用途として、該共重合体ゴムを発泡・架橋して中空スポンジとし、自動車用シール材(ウェザーストリップ)として用いる用途がある。
該用途に用いられる中空スポンジは、特にドア等の開閉部に用いられる場合は、ドアが閉まっている時はシール材としての中空スポンジはつぶれた状態(中空内面が密着している状態)であり、ドアが開いた時は元の中空スポンジ形状(中空内面が離れる状態)に戻る必要がある。しかし中空内面に粘着があると、ドアを開いた時に中空内面同士がくっ付き、中空スポンジが元の形状に戻らなかったり、戻ったとしても中空内面が離れる時に音が発生したりする場合がある。
ドアのシール性能は、中空スポンジの変形に対する反発応力によって得られていることから、元の形状に戻らないということは、シール性能の低下を意味し、また中空内面が離れる時に音が発生することは、一般的に好まれなく、スポンジの品質問題として指摘される場合もある。また、中空スポンジの内面に粘着がある場合は、中空スポンジの生産工程中の中空部のつぶれや、在庫時の自重によるつぶれで、中空部が元に戻らなくなり、自動車への装着時に製品として使えない場合もある。
以上の様に、中空スポンジには耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れ、かつ内面粘着がないことが要求され、加えて生産時の加工性に優れ、低コストであるゴム組成物が要求される。また特許文献1では、非共役ジエンの含有量が10重量%であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムと軟化剤とカーボンブラックと発泡剤と加工助剤を含有したスポンジ用ゴム組成物が開示されているが、該スポンジ用ゴム組成物は本発明に比べ、軟化剤の配合量が少なく、かつ使用されている加工助剤の最高融点が低いこと等から、生産時の加工性に優れ、かつ内面粘着のない中空スポンジを得ることは困難であった。
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、特定のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムをゴム成分とし、かつ特定の脂肪酸系加工助剤を含有し、かつ優れた加工性と低コストを維持したゴム組成物を発泡・架橋することにより得られる、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れ、かつ内面粘着がない中空スポンジ及び該中空スポンジを用いた自動車用シール材を提供する点に存する。
すなわち、本発明のうち第一の発明は、少なくとも下記成分(A)〜(E)を含有し、かつ成分(B)の含有量が成分(A)100重量部あたり60重量部以上、成分(C)の含有量が成分(A)100重量部あたり70重量部以上配合することを特徴とするゴム組成物を、発泡・架橋することにより得られる中空スポンジに係るものである。
(A)非共役ジエンの含有量が7.0重量%以上であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)40℃の動粘度が200cSt以上である軟化剤
(C)カーボンブラック
(D)発泡剤
(E)DSC(走査型示差熱量計)で測定された最高融点が95℃以上である脂肪酸系加工助剤
本発明のうち第二の発明は、上記第一の発明の中空スポンジを用いた自動車用シール材に係るものである。
(A)非共役ジエンの含有量が7.0重量%以上であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)40℃の動粘度が200cSt以上である軟化剤
(C)カーボンブラック
(D)発泡剤
(E)DSC(走査型示差熱量計)で測定された最高融点が95℃以上である脂肪酸系加工助剤
本発明のうち第二の発明は、上記第一の発明の中空スポンジを用いた自動車用シール材に係るものである。
本発明により特定のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムをゴム成分とし、かつ特定の脂肪酸系加工助剤を含有し、かつ優れた加工性と低コストを維持したゴム組成物を発泡・架橋することにより得られる、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れ、かつ内面粘着がない中空スポンジ及び該中空スポンジを用いた自動車用シール材を提供することができる。
本発明の成分(A)である非共役ジエンの含有量が7.0重量%以上であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの、α−オレフィンとしては、たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどがあげられ、その一種を単独で使用してもよく、又は二種以上を併用してもよい。なお、なかでもプロピレン及び1−ブテンが好ましい。本発明の成分(A)の「非共役ジエン」は、本発明においては、ジエンの他にトリエン以上のポリエンをも含む。非共役ジエンとして、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、および7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(エチリデンノルボルネン)、および6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン、1,3,7−オクタトリエン、および1,4,9−デカトリエンのようなトリエン;5−ビニル−2−ノルボルネン;5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン;5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン;5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン;5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン;5−(5−ヘプテニル)−2−ノルボルネン;5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン;5−メチレン−2−ノルボルネン;6,10−ジメチル−1,5,9−ウンデカトリエン;5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン;4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン;13−エチル−9−メチル−1,9,12−ペンタデカトリエン;5,9,13−トリメチル−1,4,8,12−テトラデカジエン;8,14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキサデカトリエン;4−エチリデン−12−メチル−1,11−ペンタデカジエン;ならびに、これら化合物の2種以上の組合せ、を例示することができる。中でも、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、またはこれらの組合せが好ましい。
本発明で用いられる成分(A)におけるエチレン/α−オレフィンの比率(モル比)は、1/(0.1〜1)が好ましい。該比率が過小であると、カーボンブラック、無機フィラー等の補強剤を配合する場合、その補強剤の分散が不十分になり、十分な強度を持ったスポンジが得られない場合があり、一方該比率が過大であると、スポンジの低温における、圧縮回復性が著しく劣り、シール材として不適当なものとなる場合がある。
成分(A)は非共役ジエンの含有量が7.0重量%以上であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムであり、さらに好ましくは非共役ジエンの含有量が9.0重量%以上である。該非共役ジエンの含有量が過小であると、発泡・架橋工程後のスポンジの発泡倍率が充分に大きくならない場合がある。またさらに、成分(A)の非共役ジエンとしては、エチリデンノルボルネン及びジシクロペンタジエンを両方用いることが好ましく、その場合の各含有量は、エチリデンノルボルネンは好ましくは6〜15重量%であり、さらに好ましくは6〜10重量%である。またジシクロペンタジエンは好ましくは0.5〜5重量%であり、さらに好ましくは0.5〜2重量%である。該エチリデンノルボルネンの含有量が6重量%未満であると、中空スポンジの圧縮永久歪が損なわれ、一方該エチリデンノルボルネンの含有量が15重量%を超えると、中空スポンジの柔かさが失われたり、コストが高くなる等の問題が生じる。また該ジシクロペンタジエンの含有量が0.5重量%未満であると、形状保持率の優れたゴム組成物を得ることはできなく、中空スポンジの生産時に形崩れの問題が発生する場合がある。一方該ジシクロペンタジエンの含有量が5重量%を超えると、混練加工後のゴム組成物の粘度低下が大きくなり、安定した密度の中空スポンジが得られなくなる場合がある。
成分(A)のJIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))は好ましくは70〜100である。該ムーニー粘度が低過ぎると発泡時の発泡剤分解ガスの保持が悪く、密度の大きいスポンジとなったり、スポンジの肌が悪くなったりする場合がある。一方、該ムーニー粘度が高過ぎると混練加工性及び押出加工性が悪化する場合がある。
本発明の成分(A)の製造方法は特に限定されず、公知の方法で製造することができる。該共重合体ゴムを製造するための重合触媒として、チタン系触媒、バナジウム系触媒およびメタロセン系触媒を例示することができる。
本発明の成分(B)は、40℃の動粘度が200cSt以上の軟化剤であり、好ましくは40℃の動粘度が400cSt以上の軟化剤である。該動粘度が200cSt未満であると、スポンジ中の軟化剤が時間の経過とともに蒸散し、スポンジの耐熱性が悪化したり、スポンジをドアのシール材として使用した場合、ドアのガラス部分が曇ったりする不具合が生ずる。なお、40℃の動粘度の上限は、通常1500cSt程度である。また成分(B)の含有量は成分(A)100重量部あたり60重量部以上であり、好ましくは80重量部以上である。成分(B)の含有量が過小であると、ゴム組成物の粘度が高くなり、混練加工性及び押出加工性が悪化する。軟化剤としては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマテック系オイル等のプロセスオイルをあげることができる。
本発明の成分(C)はカーボンブラックであり、好ましくは平均粒子径が50nm以上のカーボンブラックである。該平均粒子径が50nm未満であると、カーボンブラックの分散が悪くなって、スポンジ特性が悪化したり、ゴム組成物の粘度が高くなって、混練加工性及び押出加工性が悪化したりする場合がある。カーボンブラックとしては、ゴムの分野で通常用いられる、SRF(N770)、GPF(N660)、FEF(N550)、HAF(N330)、ISAF(N220)、SAF(N110)、FT(N880)およびMT(N990)をあげることができる。また成分(C)の含有量は成分(A)100重量部あたり70重量部以上である。成分(C)の含有量が過小であると、発泡・架橋して得られたスポンジの強度が十分に大きくならなく、また発泡・架橋時にマイクロ波加熱装置を用いる場合は、発熱が不充分となり、充分な発泡・架橋が行われないという不具合を生ずる。
本発明の成分(D)は発泡剤である。発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、N,N’−ジメチルN,N’−ジニトロソ−テレフタルアミド、N,N’−ジニトロソ−ペンタメチレン−テトラミン、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウム−アゾジカルボキシレート、ベンゼン−スルホニル−ヒドラジド、トルエン−スルホニル−ヒドラジド、トルエン−スルホニル−ヒドラジド誘導体、P−トルエン−スルホニル−セミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフエニルスルホン−3,3’−ジスルホニル−ヒドラジド、カルシウムアジド,4,4’−ジフエニル−ジスルホニルアジド−バラ−トルエン−マルホニルアジド、P−トルエンスルホニルアセトンヒドラゾーン、およびヒドラゾジカルボンアミドなどがあげられ、その一種を単独で使用してもよく、又は二種以上を併用してもよい。なお、安定した発泡倍率を得るには4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)が好ましい。発泡剤は成分(A)100重量部あたり、好ましくは0.5〜20重量部の割合で配合される。発泡剤が過少であると、スポンジの発泡倍率が小さくなる場合があり、一方発泡剤が過多であると、スポンジの表面肌が悪化する場合がある。
また、必要に応じて発泡剤と併用して、発泡助剤を使用しても差支えない。発泡助剤としては、尿素化合物及び亜鉛華、三塩基性硫酸鉛等の無機塩及び、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛等の金属石けん及び、サリチル酸などをあげることができる。
本発明の成分(E)は、DSCで測定された最高融点が95℃以上である脂肪酸系加工助剤である。なお、DSCの測定条件は以下のとおりとした。
装置名: TA Instruments 社 DSC Q100
昇温速度:5℃/分
測定温度範囲:30℃〜150℃
また最高融点とは、融点ピークが複数でた場合、熱量が4.0j/g以上である一番高い温度の融点ピークを指す。
昇温速度:5℃/分
測定温度範囲:30℃〜150℃
また最高融点とは、融点ピークが複数でた場合、熱量が4.0j/g以上である一番高い温度の融点ピークを指す。
該最高融点が95℃未満であると、中空スポンジの内面に著しく粘着が発生する。脂肪酸系加工助剤としては、脂肪酸エステル混合物、脂肪酸カルシウム混合物、脂肪酸誘導体混合物、脂肪酸亜鉛混合物、不飽和脂肪酸亜鉛混合物、ステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイドなどをあげることができる。
成分(E)は、成分(A)100重量部あたり、通常0.2〜15重量部の範囲で配合される。
本発明においては、上記の成分(A)〜成分(E)に加え、発泡助剤、加硫剤(架橋剤)、加硫促進剤(架橋促進剤)、加硫助剤(架橋助剤)、充填剤、難燃剤、老化防止剤、粘着性物質(たとえば、ポリブテンやロジン)、離型剤(たとえば、ステアリン酸)、架橋活性剤(たとえば、ポリエチレングリコール)、水分吸収剤(たとえば、酸化カルシウム)および樹脂(たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン)のような、スポンジの製造において公知である配合剤が適宜添加配合される。
好ましい加硫剤として、イオウ;塩化イオウ;二塩化イオウ;4,4’−ジチオジモルホリン;モルホリンジスルフィド;アルキルフェノールジスルフィド;テトラメチルチウラムジスルフィド;ジメチルジチオカルバミン酸セレン;ならびに、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、および第三ブチルヒドロペルオキシドのような有機過酸化物、を例示することができる。中でも、イオウ、ジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、またはジ第三ブチルペルオキシド−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが特に好ましい。
イオウの使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。有機過酸化物の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜8重量部である。
イオウやイオウ系化合物は、加硫促進剤や加硫助剤と組合せてもよい。加硫促進剤として、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフエンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフエニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスルフイド、ジフエニルグアニジン、トリフエニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オルソトリル−バイ−グアナイド、ジフエニルグアニジン−フタレート、アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニア、2−メルカプトイミダゾリン、チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア、テトラメチルチウラムモノスルフイド、テトラメチルチウラムジスルフイド、テトラエチルチウラムジスルフイド、テトラブチルチウラムジスルフイド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフイド、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジブチルキサントゲン酸亜鉛、およびエチレンチオウレア、を例示することができる。加硫促進剤の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部である。
加硫助剤として、酸化マグネシウムや酸化亜鉛のような金属酸化物を例示することができる。中でも、酸化亜鉛が好ましい。加硫助剤の使用量は通常、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム100重量部に対して、3〜20重量部である。
過酸化物は、硫黄、キノンジオキシム系化合物(たとえば、P−キノンジオキシム)、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、およびジビニルベンゼンのような架橋助剤と組合せてもよい。
好ましい充填剤として、微粉ケイ酸、炭酸カルシウム、タルクおよびクレーのような無機充填剤を例示することができる。充填剤の使用量は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム100重量部あたり、好ましくは30〜200重量部、更に好ましくは30〜100重量部である。
本発明で用いられるゴム組成物は、該組成物を製造するための成分を、バンバリーとロールとを用いて混練するか、または、ニーダーとロールとを用いて混練することによって製造することができる。該ゴム組成物は優れた加工性を持っている。
該ゴム組成物を、連続押出機等を用いて筒状の中空形状に成形し、次に、オーブン、連続熱空気架橋装置、マイクロ波加熱装置、ガラスビーズ流動床および溶融塩槽のような装置によって発泡させ架橋させることによって、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れ、かつ内面粘着がない中空スポンジを得ることができる。該中空スポンジは、自動車用シール材として最適である。
次に、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1〜3及び比較例1〜2
表1に示す配合剤のうち、A、B、C、E(1)〜E(5)、炭酸カルシウム、酸化亜鉛およびステアリン酸を、内容積1.5リットルのバンバリーミキサーで混練し、混練物を得た。
この混練物と、表1に示す配合剤のうち、酸化カルシウム、D、いおう及び加硫促進剤(架橋促進剤)とを8インチオープンロールで混合し、ゴム組成物を得た。
このゴム組成物を、チューブ状ダイス(内径=10mm、肉厚=1.2mm)を装着した45mm押出機によって、ダイス温度80℃、シリンダー温度60℃で押出し、筒状の中空形状の成形体を得た。
該成形体を、250℃の熱空気加硫槽中で5分間加熱し、中空スポンジを得た。
該中空スポンジの密度を、密度=重量/容積の式から求めた(表2中の「密度」)。式中、「重量」は、該中空スポンジの切断片(長さ=50mm)の空気中の重量を表し、「容積」は、該切断片を水中に浸漬した場合の浮力から求めた容積を表す。
中空スポンジの内面粘着は、該中空スポンジを中空内面が密着する状態まで手で押しつぶし、その後開放した時の、開放してから中空内面が離れるまでの時間を比較することにより評価した。該比較時間が長い程、内面粘着が大きい。
また内面粘着の評価は、発泡・加硫直後と、発泡・加硫から1日経過後の2回行った。その結果を表2に示す。
表2中、◎印は「粘着なし」を表し、○印は「粘着小」を表し、△印は「粘着中」を表し、×印は「粘着大」を表す。
実施例1〜3及び比較例1〜2
表1に示す配合剤のうち、A、B、C、E(1)〜E(5)、炭酸カルシウム、酸化亜鉛およびステアリン酸を、内容積1.5リットルのバンバリーミキサーで混練し、混練物を得た。
この混練物と、表1に示す配合剤のうち、酸化カルシウム、D、いおう及び加硫促進剤(架橋促進剤)とを8インチオープンロールで混合し、ゴム組成物を得た。
このゴム組成物を、チューブ状ダイス(内径=10mm、肉厚=1.2mm)を装着した45mm押出機によって、ダイス温度80℃、シリンダー温度60℃で押出し、筒状の中空形状の成形体を得た。
該成形体を、250℃の熱空気加硫槽中で5分間加熱し、中空スポンジを得た。
該中空スポンジの密度を、密度=重量/容積の式から求めた(表2中の「密度」)。式中、「重量」は、該中空スポンジの切断片(長さ=50mm)の空気中の重量を表し、「容積」は、該切断片を水中に浸漬した場合の浮力から求めた容積を表す。
中空スポンジの内面粘着は、該中空スポンジを中空内面が密着する状態まで手で押しつぶし、その後開放した時の、開放してから中空内面が離れるまでの時間を比較することにより評価した。該比較時間が長い程、内面粘着が大きい。
また内面粘着の評価は、発泡・加硫直後と、発泡・加硫から1日経過後の2回行った。その結果を表2に示す。
表2中、◎印は「粘着なし」を表し、○印は「粘着小」を表し、△印は「粘着中」を表し、×印は「粘着大」を表す。
本発明の要件を満足する実施例1〜3においては、そのいずれも、中空スポンジの内面粘着は「小」または「なし」であるが、加工助剤の最高融点が、本発明の規定範囲より低い比較例1及び比較例2においては、中空スポンジの内面粘着が、発泡・加硫直後は「大」であり、発泡・加硫から1日経過後においては「中」と、実施例に比べ粘着が大きくなっている。
(表の説明)
・A: エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム:エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(5−エチリデン−2−ノルボルネンの含有量=9.4重量%、JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4(121℃)=85)
・B:軟化剤:プロセスオイル:出光興産社製「PS430」(40℃の動粘度=438cSt)
・C:カーボンブラック: 旭カーボン社製「旭50HG」(平均粒子径=85nm)
・D:発泡剤:4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
・E(1):加工助剤:脂肪酸カルシウム、最高融点=103℃
・E(2):加工助剤:メチレンビスステアリン酸アマイド、最高融点=140℃
・E(3):加工助剤:ステアリン酸アマイド、最高融点=100℃
・E(4):加工助剤:エス&エスジャパン社製「ストラクトールWB212」(脂肪酸エステル混合物、最高融点=52℃)
・E(5):加工助剤:エス&エスジャパン社製「ストラクトールWB42」(脂肪酸誘導体混合物、最高融点=85℃)
・加硫(架橋)促進剤:M(MBT)、BZ(ZnBDC)、TE(TeEDC)、EZ(ZnEDC)、morpholine disulfide とからなる混合物
・A: エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム:エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(5−エチリデン−2−ノルボルネンの含有量=9.4重量%、JIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるML1+4(121℃)=85)
・B:軟化剤:プロセスオイル:出光興産社製「PS430」(40℃の動粘度=438cSt)
・C:カーボンブラック: 旭カーボン社製「旭50HG」(平均粒子径=85nm)
・D:発泡剤:4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
・E(1):加工助剤:脂肪酸カルシウム、最高融点=103℃
・E(2):加工助剤:メチレンビスステアリン酸アマイド、最高融点=140℃
・E(3):加工助剤:ステアリン酸アマイド、最高融点=100℃
・E(4):加工助剤:エス&エスジャパン社製「ストラクトールWB212」(脂肪酸エステル混合物、最高融点=52℃)
・E(5):加工助剤:エス&エスジャパン社製「ストラクトールWB42」(脂肪酸誘導体混合物、最高融点=85℃)
・加硫(架橋)促進剤:M(MBT)、BZ(ZnBDC)、TE(TeEDC)、EZ(ZnEDC)、morpholine disulfide とからなる混合物
Claims (4)
- 少なくとも下記成分(A)〜(E)を含有し、かつ成分(B)の含有量が成分(A)100重量部あたり60重量部以上、成分(C)の含有量が成分(A)100重量部あたり70重量部以上配合することを特徴とするゴム組成物を、発泡・架橋することにより得られる中空スポンジ。
(A)非共役ジエンの含有量が7.0重量%以上であるエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
(B)40℃の動粘度が200cSt以上である軟化剤
(C)カーボンブラック
(D)発泡剤
(E)DSC(走査型示差熱量計)で測定された最高融点が95℃以上である脂肪酸系加工助剤 - 成分(A)が非共役ジエンとして、6〜15重量%のエチリデンノルボルネン及び0.5〜5重量%のジシクロペンタジエンを含有する請求項1記載の中空スポンジ。
- 成分(A)のJIS−K−6300−ムーニー粘度試験におけるムーニー粘度(ML1+4(121℃))が70〜100であり、かつ成分(B)の40℃の動粘度が400cSt以上であり、かつ成分(C)の平均粒子径が50nm以上であり、かつ成分(D)が4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)である請求項1記載の中空スポンジ。
- 請求項1〜3のうちの一の請求項に記載の中空スポンジを用いた自動車用シール材。
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- 2004-03-10 JP JP2004067144A patent/JP2005120335A/ja active Pending
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