JP2929640B2 - スポンジ用ゴム及びスポンジ用ゴム組成物 - Google Patents

スポンジ用ゴム及びスポンジ用ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は,長時間圧縮永久歪,ヒステリシスロス,シ
ール性能,柔らかさ,低温特性,加工性及び外観等の諸
特性が優れたスポンジゴムを提供することができるスポ
ンジ用ゴム及びスポンジ用ゴム組成物に関するものであ
る。かかる優れた特性を有するスポンジゴムは,自動車
用シール材,土木建築用シール材の他,広い分野に利用
できる。
<従来の技術> 自動車,建築用に使用されるスポンジゴムの多くに
は,耐熱性,耐候性,加工性及びコストの点で優れた性
能をもつエチレン−α・オレフィン共重合ゴムが使用さ
れており,特に,自動車用ドアーシール,トランクシー
ル,ウィンドシールには欠くことの出来ない素材とし
て,その普及率は著しい。
しかし,自動車の高性能化に伴い,これらのスポンジ
ゴムに要求される性能も高度化されてきており,従来の
技術で,高度化された全ての要求性能を十分に満たすこ
とが困難になってきた。
すなわち,自動車の高速走行におけるエンジン音・ド
アー廻りの風切音・タイヤのキシミ音等の室内への漏
洩,雨洩れ等の問題は,ドアー廻りのシール性能に大き
く依存しており,シール性能に優れたスポンジゴムへの
要求はより厳しいものとなっている。
ドアーシールスポンジは,ドアーを閉止した場合,ド
アーとボディーの間のシール材として,長時間圧縮され
たまま使用されることから,圧縮によるヘタリが小さい
ことが好ましい。圧縮によるヘタリを定量化する手段と
しては,圧縮永久歪が一般的に用いられており,この値
の小さいシールスポンジが求められている。
一方,ヘタリの問題の他に,高速走行時のドアーの振
動についても考慮する必要がある。自動車がスピードを
増すのに従って,ドアーの振動数も増加するため,シー
ルスポンジもドアーの振動に十分追従するものであるこ
とが望ましい。
ドアーの振動に対して,シールスポンジの追従性が悪
いと,ドアーとボディーの間に空間が生ずるため,先に
述べた各種の騒音が室内に漏洩する原因になる。このよ
うな追従性能を把握する手段としては,ヒステリシスロ
スが一般に用いられており,ヒステリシスロスの小さい
スポンジゴムが求められている。
また,高温から低温にわたる広い温度領域において
も,ドアーの開閉がスムーズに行なわれることが重要で
あり,スポンジゴムも広範囲な温度領域で十分柔らかさ
を維持することが必要とされている。
以上述べたスポンジゴムに要求される性能の他に,混
練加工性,押出加工性,形状保持性等の加工特性に十分
優れることが要求されることはいうまでもない。
スポンジゴムに対するこのような要求に対して,従来
の技術として,例えば,特公昭58−57450号公報に記載
された,エチレン含有量が55〜73モル%で,ムーニー粘
度(ML1+4121℃)が65〜120であるようなエチレン−α
・オレフィン共重合体を用いる例が挙げられる。
<発明が解決しようとする課題> しかし,かかる従来技術においては,グリーン強度及
び形状保持性には優れているものの,圧縮永久歪,ヒス
テリシスロス及び柔らかさの点において,不満足であっ
た。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは,かかる現状に鑑み,従来技術の欠点で
あった圧縮永久歪,ヒステリシスロス,柔らかさにおい
ても優れた特性を有するスポンジゴムを提供することが
でき,しかも,加工性にも優れたスポンジ用ゴム及びス
ポンジ用ゴム組成物を得ることを目的として鋭意検討し
た結果,本発明に到達したものである。
すなわち,本発明のうち,第一の発明は, 下記の条件(イ)〜(ハ)を満たすエチレン−α・オ
レフィン−ジオレフィン共重合体からなるスポンジ用ゴ
ムに係るものである。
(イ) エチレン/α・オレフィンの重量比が73/27〜4
0/60 (ロ) ムーニー粘度(ML1+4121℃)が140〜200 (ハ) ジオレフィンの含有量がヨウ素価で10〜36。
また,第二の発明は, 上記のエチレン−α・オレフィン−ジオレフィン共重
合体100重量部に対し,可塑剤30〜130重量部を添加する
ことを特徴とするスポンジ用ゴム組成物に係るものであ
る。
以下,本発明について,詳しく説明する。
本発明のスポンジ用ゴムは,前記(イ)〜(ハ)の条
件を満たすエチレン−α・オレフィン−ジオレフィン共
重合体(以下,「共重合体」という。)よりなる。
本発明で用いられるα・オレフィンとしては,プロピ
レン,ブテン−1,4・メチルペンテン−1,ヘキセン−1,
オクテン−1などが挙げられ,中でもプロピレンが好ま
しい。
共重合体中のエチレン/α・オレフィンの重量比は73
/27〜40/60,好ましくは67/33〜45/55である。エチレン
が73%を超えると,スポンジゴムの低温における圧縮永
久歪が極端に悪化することから,スポンジゴムの回復性
が著しく劣り,シール材として不適当なものになる。逆
に,エチレンが40%未満の場合は,カーボンブラック,
無機フィラー等の補強剤の分散が不十分になり,スポン
ジゴムの表面肌が悪化する。
本発明で用いられるジオレフィンとしては,1−4ペン
タジエン,1−4ヘキサジエン,ジビニルベンゼン,ジシ
クロペンタジエン,メチレンノルボルネン,エチリデン
ノルボルネン,ビニルノルボルネン等が挙げられ,中で
もエチリデンノルボルネンが特に好ましい。
共重合体中のジオレフィンの含有量は,ヨウ素価で10
〜36,好ましくは12〜32である。ヨウ素価が10未満の場
合,本発明の目的であるスポンジゴムの圧縮永久歪が悪
化し,更に,加硫速度が遅くなるため,加硫促進剤を多
量に配合せねばならなくなり,ブルームの原因になる等
の問題がある。
逆に,ヨウ素価が36を超える場合,ヒステリシスロス
が悪化する,スポンジゴムの硬度が高くなる,コストが
高くなる等の問題が生じる。
共重合体のムーニー粘度(ML1+4121℃)は140〜200,
好ましくは140〜180である。ムーニー粘度が140未満で
は,本発明の目的であるスポンジゴムの圧縮永久歪,ヒ
ステリシスロスの特性が劣るものとなる。
逆に,ムーニー粘度が200を超えると圧縮永久歪,ヒ
ステリシスロスは改良されるものの,混練加工性が悪化
し,カーボン凝集塊を形成し,更に、押出機で押出され
た成型物の肌荒れ,エッヂ切れ等の原因になり,実用上
使用することが難しいものとなる。
本発明の共重合体は通常の方法で製造することができ
る。すなわち媒体中,可溶性バナジウム化合物と有機ア
ルミニウム化合物などのチーグラー触媒を用い,エチレ
ン,α・オレフィン,ジオレフィン,更には分子量調節
剤としての水素ガスなどを供給することにより製造され
る。媒体としては,例えばペンタン,ヘキサン,ヘプタ
ン,オクタン、灯油のような脂肪族,炭化水素,シクロ
ヘキサンのような脂環族炭化水素,ベンゼン,トルエ
ン,キシレンのような芳香族炭化水素,クロルベンゼ
ン,四塩化炭素,テトラクロルエチレン,トリクロルエ
チレン,塩化エチル,塩化メチレン,ジクロルエタンな
どのハロゲン化炭化水素を単独であるいは混合して用い
ることができる。可溶性バナジウム化合物としては,例
えば四塩化バナジウム,バナジルトリクロリド,バナジ
ウムトリアセチルアセトネート,バナジルジアセチルア
セトネート,バナジルトリアルコキシドVO(OR)(こ
こでRは脂肪族炭化水素基を示す。),ハロゲン化バナ
ジルアルコキシドVO(OR)nX3-n(ここでRは脂肪族炭
化水素基,Xはハロゲン原子を示し,また0<n<3であ
る。)などを単独でまたは混合して用いることができ
る。一方,有機アルミニウム化合物としては一般式RmAl
X3(ここでRは脂肪族炭化水素基,Xはハロゲンを示
し,また1≦m≦3である。)で表わされる化合物例え
ばトリエチルアルミニウム,ジエチルアルミニウムクロ
リド,エチルアルミニウムセスキクロリド,エチルアル
ミニウムジクロリドなどを単独であるいは混合して用い
ることができる。
本発明のスポンジ用ゴム組成物は,本発明の共重合体
100重量部に対し,配合剤として,30〜130重量部の可塑
剤を必須成分として含有することを特徴とするものであ
り,発泡剤,加硫剤,加硫促進剤,加硫助剤,充填剤等
の各種配合剤が適宜を添加・配合される。
本発明で使用する可塑剤としては,通常ゴムに使用さ
れる可塑剤が使用されるが,例えば,プロセスオイル,
潤滑油,パラフィン,流動パラフィン,石油アスファル
ト,ワセリン,コールタールピッチなどのヒマシ油,ア
マニ油,サブ;密ロウ,リシノール酸,パルミチン酸,
ステアリン酸バリウム,ステアリン酸カルシウム,ラウ
リン酸亜鉛,アタクチックポリプロピレン,クマロンイ
ンデン樹脂などを挙げることができる。
なかでも,特にプロセスオイルが好ましく用いられ
る。これらの可塑剤は共重合体100重量部に対して30〜1
30重量部,好ましくは50ないし130重量部,更に,好ま
しくは70〜130重量部用いられる。
かかる範囲で可塑剤を用いることにより,混練時の操
作性及び形状保持性を損うことなく,柔らかいスポンジ
ゴムを得ることができる。
本発明で使用される加硫剤としては,イオウ;塩化イ
オウ,二塩化イオウ,モルホリンジスルフイド,アルキ
ルフェノールジスルフィド,テトラメチルチウラムジス
ルフィド,ジメチルジチオカルバミン酸セレン;ジクミ
ルペルオキシド,2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチル
ペルオキシ)ヘキサン,2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベン
ゾイルペルオキシ)ヘキサン,2,5−ジメチル−2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−
3,ジ第三ブチルペルオキシド,ジ第三ブチルオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン,第三ブチルヒドロペ
ルオキシドなどを挙げることができる。
特にイオウ,ジクミルペルオキシド,ジ第三ブチルペ
ルオキシド,ジ第三ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサンが好ましい。
イオウは通常共重合体100重量部に対して0.1ないし10
重量部,好ましくは0.5ないし5重量部の割合で使用さ
れる。また有機過酸化物は通常共重合体100重量部に対
して0.1ないし15重量部,好ましくは0.5ないし8重量部
の割合で使用される。
また加硫剤としてイオウ又はイオウ系化合物を使用す
るときは必要に応じて加硫促進剤,加硫助剤が併用され
る。
加硫促進剤としては,N−シクロヘキシル−2−ベンゾ
チアゾール−スルフエンアミド,N−オキシジエチレン−
2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド,N,N−ジイソ
プロピル−2−ベンゾチアゾールスルフエンアミド,2−
メルカプトベンゾチアゾール,2−(2,4−ジニトロフエ
ニル)メルカプトベンゾチアゾール,2−(2,6−ジエチ
ル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール,ジベンゾ
チアジル−ジスルフイド;ジフエニルグアニジン,トリ
フエニルグアニジン,ジオルソトリルグアニジン,オル
ソトリル・バイ・グアナイド,ジフエニルグアニジン・
フタレート;アセトアルデヒド−アニリン反応物,ブチ
ルアルデヒド−アニリン縮合物,ヘキサメチレンテトラ
ミン,アセトアルデヒドアンモニア;2−メルカプトイミ
ダゾリン;チオカルバニリド,ジエチルチオユリア,ジ
ブチルチオユリア,トリメチルチオユリア,ジオルソト
リルチオユリア;テトラメチルチウラムモノスルフイ
オ,テトラメチルチウラムジスフイド,テトラエチルチ
ウラムジスルフイド,テトラブチルチウラムジスルフィ
ド,ペンタメチレンチウラムテトラスルフイド,ジメチ
ルジチオカルバミン酸亜鉛,ジエチルチオカルバミン酸
亜鉛,ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛,エチル
フエニルジチオカルバミン酸亜鉛,ブチルフエニルジチ
オカルバミン酸亜鉛,ジメチルジチオカルバミン酸ナト
リウム,ジメチルジチオカルバミン酸セレン,ジエチル
ジチオカルバミン酸テルル;ジブチルキサントゲン酸亜
鉛などを挙げることができる。これら加硫促進剤は共重
合体100重量部に対して0.1ないし20重量部,好ましくは
0.2ないし10重量部の割合で使用される。
加硫助剤としては酸化マグネシウム,亜鉛華などの金
属酸化物を挙げることができるが,亜鉛華の使用が好ま
しい。通常これらの加硫助剤は共重合体100重量部に対
して3ないし20重量部使用される。
また過酸化物による架橋に際しては,硫黄,P−キノン
ジオキシムなどのキノンジオキシム系,ポリエチレング
リコールジメタクリレート,ジアリルフタレート,トリ
アリルシアヌレート,ジビニルベンゼンなどの架橋助剤
を使用してもよい。
本発明で使用される充填剤としては,SRF,GPF,FEF,HA
F,ISAF,SAF,FT,MTなどの通常ゴムに用いられるカーボン
ブラック,微粉ケイ酸,炭酸カルシウム,タルク,クレ
ーなどの無機充填剤が好ましく使用される、 本発明で使用される発泡剤としては,重炭酸ナトリウ
ム,炭酸ナトリウム,重炭酸アンモニウム,炭酸アンモ
ニウム,亜硝酸アンモニウム,N,N′−ジメチルN,N′−
ジニトロン・テレフタルアミド,N,N′−ジニトロン・ペ
ンタメチレン・テトラミン,アゾジカルボンアミド,ア
ゾビスイソブチロニトリル,アゾシクロヘキシルニトリ
ル,アゾジアミノネンゼン,バリウム・アゾジカルボキ
シレート,ベンゼン・スルホニル・ヒドラジド,トルエ
ン・スルホニル・ヒドラジド,P,P′−オキシビス(ベン
ゼンスルホニル・ヒドラジド),ジフエニルスルホン−
3,3′−ジスルホニル・ヒドラジド,カルシウムアジド,
4,4′−ジフエニル・ジスルホニルアジド・バラ・トル
エン・マルホニルアジドを挙げることができる。発泡剤
は共重合体100重量部に対して0.5ないし30重量部,好ま
しくは1ないし15重量部の割合で配合される。
また必要に応じて発泡剤と併用して,発泡助剤を使用
しても差支えない。
また,発泡体のゴム成分として,本発明の共重合系と
共に他の種類のゴムまたは他のエチレン−α・オレフィ
ン−ジオレフィン共重合体を混合使用してもさしつかえ
ない。
本発明においては,従来から公知の混練機,押出機,
発泡装置を適用することができる。
すなわち,本発明の共重合体に前記の配合剤を加え,
オーブンロールミル,バンバリーミキサー,ニーダーな
どを用いて本発明のスポンジ用ゴム組成物とした後,発
泡および加硫可能温度にて発泡架橋させる方法がとられ
る。
本発明の一つの特徴は,圧縮永久歪とヒステリシスロ
スはムーニー粘度に大きく依存しており,ムーニー粘度
が高いほど圧縮永久歪とヒステリシスロスに優れる傾向
があることに着目し,圧縮永久歪及びヒステリシスロス
に優れ,かつ,混練加工性,押出加工性にも優れる特定
のムーニー粘度領域を見い出したことにある。
本発明のもう一つの特徴は,圧縮永久歪とヒステリシ
スロスに対して,ヨウ素価が大きな影響を与え,しか
も,ヨウ素の影響は,圧縮永久歪とスヒチリシスロスの
各々に対しては,相互に逆方向に働くことを見い出し,
圧縮永久歪とヒステリシスロスの両方に優れるヨウ素価
の領域を決定したことにある。
更に,本発明の別の特徴は共重合体のムーニー粘度を
比較的高い領域に設定することにより,従来技術では達
成し得なかった柔らかいスポンジゴムを提供することが
可能になったことである。すなわち,共重合体,カーボ
ンブラック,無機フィラー,可塑剤等を配合した混合物
(以下,「コンパウンド」という。)を押出機で押出す
際に,コンパウンドのムーニー粘度が低すぎると形状保
持性が悪化し,一方,高すぎると,形状保持性は改良さ
れるが,押出機の負荷が高くなるので生産ラインで支障
をきたしたり,更に,発泡スポンジゴムの硬度が上って
柔らかさを失う等の問題点があり,コンパウンドのムー
ニー粘度は適度な範囲(ML1+4100℃で30〜60)に設定す
る必要がある。
このような適度のムーニー粘度を有するコンパウンド
を得るのに際して,従来のゴウに比べ,比較的高いムー
ニー粘度を有する本発明の共重合ゴムに対しては,前記
の形状保持性を損うことなく,比較的多量の可塑剤を配
合することが可能であり,かかるコンパウンドを用いた
発泡スポンジゴムはより柔いものとなる。
<実施例> 以下,実施例を挙げ,本発明を具体的に説明するが,
特許請求の範囲を超えない限り,実施例に限定されるも
のではない。
実施例1〜3及び比較例1〜8 BR型バンバリーミキサー(内容積1.5)を用い,表
−1のうち,共重合体,シースト・SO,シースト・S,亜
鉛華,ステアリン酸,及び,表−2に示す可塑剤を混練
した後,8インチオープンロールで表−1の残りの配合剤
を添加してコンパウンドを作製した。
次に,45mm押出機にチューブ状ダイス(内径10mm肉厚
1.5mm)を装着し,ダイス温度80℃,シリンダー温度60
℃の条件でコンパウンドを押出し,チューブ状に成型し
た。押出肌の評価はこの時のチューブの外観の平滑性を
目視にて判定した。この成型物をHot Air加硫槽に導入
し,5分間加熱してチューブ状のスポンジゴムを得た。ス
ポンジゴムの比重は長さ50mmに切断したものを試験片と
し,空気中の重量と水中に浸漬した場合の浮力からその
容積を求め,重量/容積の値から求めた。
圧縮永久歪はチューブ状スポンジゴムを長さ20mmに切
断して試験片とした。スポンジ圧縮永久歪測定金型に,
チューブの外径に対し50%圧縮して,70℃×100時間ギャ
ーオーブンで熱処理を行い,膨張ゴムの物理試験方法
(SRIS−0101)に準拠して求めた。
ヒステリシスロスはチューブ状のスポンジゴムの縦方
向に切り裂き平らなシート状にした後,JIS−3号ダンベ
ルで打抜き試験片とした。ストログラフを用いて,500mm
/minの速度で引張り,100%伸張した後,直ちに同じ速度
で伸張を元の長さにもどした場合のS−Sカーブから求
めた。
柔らかさの指標である圧縮応力はチューブ状のまま,5
0mmの長さに切断したものを試験片とした。チューブの
外径に対しストログラフを用い50%圧縮した時の応力を
求めた。
各結果を表−2に示した。
本発明の要件を満足する実施例1〜3においては,そ
のいづれも,スポンジゴムの圧縮永久歪,ヒステリシス
ロス,圧縮応力及び押出肌の全ての点において優れた特
性を示している。一方,共重合体のムーニー粘度が,本
発明の規定範囲より小さい比較例1〜4及び比較例7〜
8においては,圧縮永久歪,ヒステリシスロス,圧縮応
力等の点で不満足であり,共重合体のムーニー粘度が本
発明の規定範囲より大きいため,加工上,可塑剤の配合
量を本発明の規定範囲より大きくせざるを得なかった比
較例5は,押出肌の点で劣るものであり,また,共重合
体のヨウ素価が本発明の規定範囲より小さい比較例6
は,圧縮永久歪の点で劣るものであり,これら比較例の
スポンジゴムは,いづれも,本発明の目的に照らして,
不適当なものである。
<発明の効果> 以上説明したように,本発明により,圧縮応力,圧縮
永久歪,ヒステリシスロスを初めとする諸特性に優れ,
外観も良いスポンジゴムを与え,かつ,加工性にも優れ
たスポンジ用ゴム及びスポンジ用ゴム組成物を提供する
ことができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−18404(JP,A) 特開 昭55−113546(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/00 - 9/42 C08F 210/16 C08K 5/00 C08L 23/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の条件(イ)〜(ハ)を満たすエチレ
    ン−α・オレフィン−ジオレフィン共重合体からなるス
    ポンジ用ゴム。 (イ)エチレン/α・オレフィンの重量比が73/27〜40/
    60 (ロ)ムーニー粘度(ML1+4121℃)が140〜200 (ハ)ジオレフィンの含有量がヨウ素価で10〜36
  2. 【請求項2】エチレン−α・オレフィン−ジオレフィン
    共重合体のジオレフィンがエチリデンノルボルネンであ
    る請求項(1)記載のスポンジ用ゴム。
  3. 【請求項3】ムーニー粘度(ML1+4121℃)が140〜180で
    ある請求項(1)記載のスポンジ用ゴム。
  4. 【請求項4】請求項(1)記載のエチレン−α・オレフ
    ィン−ジオレフィン共重合体100重量部に対し、可塑剤3
    0〜130重量部を添加することを特徴とするスポンジ用ゴ
    ム組成物。
  5. 【請求項5】可塑剤の添加量が、エチレン−α・オレフ
    ィン−ジオレフィン共重合体100重量部に対し、70〜130
    重量部である請求項(4)記載のスポンジ用ゴム組成
    物。
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