JP4554061B2 - Epdm系発泡体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、圧縮永久歪みを生じにくくて厚さの復元性に優れ、各種目的のシール材などとして好適なEPDM系発泡体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)に有機過酸化物と発泡剤と軟化剤を配合してなるEPDM系組成物を架橋発泡処理してなるEPDM系発泡体が知られていた(特開2000−80193号公報)。斯かる発泡体は耐熱性に優れて気密や防水等の各種目的のシール材などとして多用されている。しかしながら圧縮永久歪みが大きい問題点があった。特に発泡剤にアゾジカルボンアミドを用いて密度が0.5g/cm3以下の高発泡体を得る場合、発泡剤の多量配合で圧縮永久歪みが大きくなり硫黄による架橋発泡体よりも圧縮永久歪みの小さいものを得ることが困難であった。ちなみにシール材では永久歪みによるヘタリが生じるとシール性能が大きく低下するため、圧縮による永久歪みが生じにくくて圧縮力を解放した際の復元力に優れることが望まれる。
【0003】
また発泡体では圧縮応力を低減するため必要に応じ破泡処理して発泡構造を連泡化して連続構造とする場合がある。しかし有機過酸化物による架橋処理では硫黄による場合よりも架橋が速く進行するため架橋発泡状態を制御することが困難で形成した架橋発泡体をピンチロール等を介して破泡処理することが困難な問題点があった。重曹等の発泡温度が低い発泡剤を使用して架橋発泡状態を制御し破泡処理を行いやすくする方法の提案もあるが、この場合には発泡のセル径が大きくなりすぎて低密度の発泡体を形成しにくくなる。
【0004】
【発明の技術的課題】
本発明は、有機過酸化物と発泡剤を用いた架橋発泡処理にて圧縮永久歪みが小さくて厚さ等の容積の復元性に優れると共に、必要に応じての破泡処理も容易に行いうるセル径の小さい低密度のEPDM系発泡体を得ることを目的とする。
【0005】
【課題の解決手段】
本発明は、EPDMに、架橋剤として有機過酸化物のみを配合し、さらに、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドと発泡剤と軟化剤を配合してなるEPDM系組成物の架橋発泡体からなり、密度が0.5g/cm3以下であると共に50%圧縮時の応力が0.5N/cm2以下であり、かつ100℃下に50%圧縮状態を22時間継続したのち圧縮状態を解放して室温で3日間放置した時の圧縮永久歪みが20%以下であることを特徴とするEPDM系発泡体、及びEPDMに、架橋剤として有機過酸化物のみを配合し、さらに、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドと発泡剤とEPDMに対し50重量%以下の軟化剤を配合してなるEPDM系組成物を加熱して架橋発泡処理した後、さらにその架橋発泡処理温度よりも高温で二次架橋処理を施すことを特徴とするEPDM系発泡体の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】
本発明による製造方法によれば、永久歪みの原因となりやすい軟化剤の配合量を低減したこと、及び二次架橋処理を施して架橋発泡処理後の発泡体中に残存する有機過酸化物を分解させると共にその分解残滓を揮発させて発泡体中より除去することにより、細かいセル径で高倍率に発泡した低密度で圧縮永久歪みが小さく容積復元率に優れるEPDM系発泡体を効率よく得ることができる。またEPDM系組成物にテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドを配合することでそれが有機過酸化物のスコーチ防止剤として機能してセル径の拡大を抑制しつつ架橋発泡状態を制御して形成した架橋発泡体の必要に応じての破泡処理を容易とすることができる。従って斯かるEPDM系発泡体は、シール材として用いた場合にその良好なクッション性や圧縮性等に基づいて高いシール性能を長期に持続する。
【0007】
【発明の実施形態】
本発明によるEPDM系発泡体は、EPDMに、架橋剤として有機過酸化物のみを配合し、さらに、発泡剤と軟化剤を配合してなるEPDM系組成物の架橋発泡体からなり、密度が0.5g/cm3以下であると共に50%圧縮時の応力が0.5N/cm2以下であり、かつ100℃下に50%圧縮状態を22時間継続したのち圧縮状態を解放して室温で3日間放置した時の圧縮永久歪みが20%以下であるものからなる。
【0008】
前記したEPDM系発泡体は、例えばEPDMに、架橋剤として有機過酸化物のみを配合し、さらに、発泡剤とEPDMに対し50重量%以下の軟化剤を配合してなるEPDM系組成物を加熱して架橋発泡処理した後、さらにその架橋発泡処理温度よりも高温で二次架橋処理を施す方法などにより製造することができる。
【0009】
EPDMについては特に限定はなく、エチレンとプロピレンとジエンを共重合してなり、その共重合したジエン成分により有機過酸化物を介し架橋処理できる適宜なものを1種又は2種以上用いることができる。架橋発泡処理性やシール性能等の実用性の点よりはヨウ素化が1〜30、就中2〜25、特に5〜20で、ムーニー粘度が(ML1+4、100℃、以下同じ)5〜100、就中10〜70、特に20〜60のEPDMが好ましく用いうる。
【0010】
有機過酸化物は、EPDMの架橋剤として用いられ、これにより高発泡倍率や耐腐食性、耐熱性や容積復元率の向上などを達成することができる。用いる有機過酸化物の種類については特に限定はなく、例えばジ−t−ブチルパーオキシドやジクミルパーオキシド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼンや2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3や2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンやt−ブチルヒドロパーオキシド、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどの適宜なものを1種又は2種以上用いうる。
【0011】
有機過酸化物の使用量は、有効濃度や目的とする架橋発泡体の物性などに応じて適宜に決定しうるが、一般にはEPDM100重量部あたり、50重量部以下、就中1〜40重量部、特に5〜30重量部とされる。なお架橋処理に際しては、例えばエチレンジ(メタ)アクリレートやエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレートやトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、N,N'−m−フェニレンビスマレイミドなどの適宜な架橋助剤を1種又は2種以上併用することもできる。
【0012】
発泡剤としても1種又は2種以上の適宜なものを用いることができ、特に限定はない。ちなみにその例としては炭酸アンモニウムや亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウムやアジド類などの無機系発泡剤があげられる。またトリクロロモノフルオロメタンやジクロロモノフルオロメタンの如きフッ化アルカン、アゾビスイソブチロニトリルやアゾジカルボンアミド(ADCA)、バリウムアゾジカルボキシレートの如きアゾ系化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジドやジフェニルスルホン−3,3'−ジスルホニルヒドラジド、4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)やアリルビス(スルホニルヒドラジド)の如きヒドラジン系化合物等の有機系発泡剤もあげられる。
【0013】
さらにρ−トルイレンスルホニルセミカルバジドや4,4'−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)の如きセミカルバジド系化合物、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールの如きトリアゾール系化合物、N,N'−ジニトロソペンタメチレンテトラミンやN,N'−ジメチル−N,N'−ジニトロソテレフタルアミドの如きN−ニトロソ系化合物などの有機発泡剤もあげられる。用いる発泡剤は、加熱膨脹性の物質がマイクロカプセル内に封入された熱膨脹性微粒子などであってもよい。その熱膨脹性微粒子にはマイクロスフェア(商品名、松本油脂社製)などの市販物もある。
【0014】
就中、自己消火性による安全性や無毒性などの点よりADCAが好ましく用いられる。発泡剤の使用量は、発泡倍率等による目的とする架橋発泡体の物性などに応じて適宜に決定でき、一般にはEPDM100重量部あたり1〜80重量部、就中3〜60重量部、特に5〜40重量部とされる。
【0015】
軟化剤は、EPDM系組成物のシート等への成形性の調節などを目的に配合される。用いる軟化剤については特に限定はなく、1種又は2種以上の適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては塩素化パラフィンやパラフィン系オイル等のパラフィン類、プロセスオイルやワックス類、ナフテン類やアロマ類やアスファルト類、アマニ油等の乾性油類や動植物油類、石油系オイル類や各種の低分量ポリマー類、粘着付与剤などがあげられる。軟化剤は永久歪み増大の原因となりやすいためその配合量は、EPDM100重量部あたり50重量部以下、就中15〜45重量部、特に20〜40重量部として通例より少量とされる。
【0016】
EPDM系組成物の調製は、EPDMや有機過酸化物、発泡剤や軟化剤等の配合成分を例えばニーダやミキシングロール等の混練機を介し混合する方式などの適宜な方式で混合して配合成分の混和物を形成することにより行うことができる。その際、架橋や発泡が進行する程度に温度上昇する混合方式は好ましくない。
従って有機過酸化物や発泡剤等は、他の配合成分を混合した後その混合物に添加して配合する方式なども採ることができる。
【0017】
前記の調製に際しては、上記した如く形成する架橋発泡体の破泡処理の容易化を目的に、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドを配合する。その配合量は、架橋発泡状態の制御による破泡処理性等の点よりEPDMの1〜10重量%が好ましい。また粘度や架橋性や成形性の調節、得られる架橋発泡体の強度等の物性の調節などを目的に従来に準じた適宜な配合剤の1種又は2種以上を必要に応じて添加することができる。
【0018】
ちなみに前記した必要に応じての配合剤の例としては尿素系やサリチル酸系、ホウ砂系や安息香酸系等の発泡助剤、タルクやクレー、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム、雲母粉や酸化カルシウム、酸化亜鉛やベントナイト、カーボンブラックやシリカ、アルミナやアルミニウムシリケート、アセチレンブラックやアルミニウム粉の如き充填剤、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム、ケイ酸やその塩類の如き難燃剤があげられる。
【0019】
またステアリン酸やそのエステル類、フタル酸エステル類やリン酸エステル類、アルキルスルホン酸エステル類や無水フタル酸、安息香酸やサリチル酸の如き滑剤等の酸類やそのエステル類、2−メルカプトベンツイミダゾールやその亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンツイミダゾールやその亜鉛塩、キノリン系ポリマー等の各種老化防止剤、ポリエチレングリコール、その他、酸化防止剤や顔料、着色剤や防カビ剤などもEPDM系組成物に配合することができる。なお前記の酸化カルシウムは吸湿剤として、酸化亜鉛は安定剤や過酸化物架橋の耐熱性向上剤として、カーボンブラックは補強剤などとしても有用であり、従って各種の吸湿剤や安定剤、耐熱性向上剤や補強剤も配合しうる成分の例としてあげられる。
【0020】
さらにEPDM系組成物には、得られる架橋発泡体の強度等の物性の調節を目的に、非ゴム系ポリマーやEPDM以外のゴム系ポリマーを1種又は2種以上配合することもできる。その非ゴム系ポリマーやゴム系ポリマーについては適宜なものを用いることができ、特に限定はない。その非ゴム系ポリマーやEPDM以外のゴム系ポリマーの使用量は、架橋発泡体のEPDMによるゴム的性質を維持する点などよりEPDMの100重量%以下、就中70重量%以下、特に50重量%以下が好ましい。
【0021】
ちなみに前記した非ゴム系ポリマーの例としては、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルの如きアクリル系ポリマーやポリ塩化ビニル、ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体やポリ酢酸ビニル、ポリアミドやポリエステル、塩素化ポリエチレンやウレタン系ポリマー、スチレン系ポリマーやシリコーン系ポリマー、エポキシ系樹脂などがあげられる。
【0022】
また当該ゴム系ポリマーの例としては、エチレン・プロピレンゴムやエチレン・プロピレンターポリマー、ブテン−1の如きα−オレフィン・ジシクロペンタジエンやエチリデンノルボルネンの如き非共役二重結合を有する環状又は非環状のポリエンを成分とするゴム系共重合体やシリコーン系ゴム、フッ素系ゴムやアクリル系ゴム、ポリウレタン系ゴムやポリアミド系ゴム、天然ゴムやポリイソブチレン、ポリイソプレンやクロロプレンゴム、ブチルゴムやニトリルブチルゴム、スチレン・ブタジエンゴムやスチレン・ブタジエン・スチレンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンゴムやスチレン・エチレン・ブタジエンゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンゴムやスチレン・イソプレン・プロピレン・スチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンなどがあげられる。
【0023】
EPDM系発泡体の形成は、EPDM系組成物を加熱して架橋発泡処理した後さらにその架橋発泡処理温度よりも高温で二次架橋を施すことにより行いうる。
その形成に際しては必要に応じEPDM系組成物を例えばシート等の所定の形態に成形して、その成形体を加熱処理して架橋発泡体とすることもできる。その場合、成形体は、適宜な方式にて任意な形態に成形したものであってよく、その形態について特に限定はない。
【0024】
従って架橋発泡処理の対象物は、EPDM系組成物を例えばミキシングロールやカレンダーロールや押出成形等による適宜な方式でシート状やその他の形態に成形したものであってもよいし、所定の型を介して射出成形やプレス成形等による適宜な方式で凹凸等を有する所定の形態に成形したものなどであってもよい。
その場合、凹凸形状を有する架橋発泡体の形成では未架橋シートを凹凸を有する型の上に配置して加熱し、その型の凹凸に前記未架橋シートを形成するEPDM系組成物を流動侵入させて架橋発泡処理する方式なども採ることができる。斯かる方式はヒダ構造を有する複雑で深い凹凸構造を有する型の場合にもその凹凸形状を精度よく形成できる利点などを有している。
【0025】
よって成形体の寸法は任意であり、目的とする架橋発泡体の形態などに応じて適宜に決定することができる。ちなみにシート等の場合、その厚さは100mm以下、就中1μm〜80mm、特に10μm〜50mmが一般的である。
【0026】
上記した架橋発泡処理は、用いた有機過酸化物や発泡剤等の架橋開始温度や発泡温度などにより従来に準じた適宜な条件で行うことができる。一般的な架橋発泡温度は300℃以下、就中100〜250℃、特に120〜200℃である。
斯かる架橋発泡処理で通例、EPDM系組成物が軟化し発泡剤が分解ないし膨張して発泡構造を形成しつつ架橋が進行して目的の架橋発泡体が形成される。その場合、発泡処理と加硫処理は異なる温度条件で行うこともできる。
【0027】
また架橋発泡処理は、低温処理と高温処理の組合せなどによる二工程以上の処理工程として施すこともでき適宜な処理条件を採ることができる。さらに加硫発泡処理は、発泡倍率の調節等を目的に加圧下にて行うこともできる。その加圧条件は従来に準じることができる。一方、架橋発泡処理後のより高温での二次架橋温度は400℃以下、就中120〜300℃、特に160〜250℃が一般的である。
【0028】
上記により必要に応じ得られた架橋発泡体に破泡処理を施して、密度が0.5g/cm3以下であると共に、50%圧縮時の応力が0.5N/cm2以下であり、かつ100℃下に50%圧縮状態を22時間継続したのち圧縮状態を解放して室温で3日間放置した時の圧縮永久歪みが20%以下のEPDM系発泡体を得ることができる。
【0029】
セル径の細かい高発泡倍率による低密度化等の点より好ましいEPDM系発泡体は、密度が0.4g/cm3以下、就中0.05〜0.3g/cm3、特に0.1〜0.2g/cm3のものである。また柔軟性(変形性)や圧縮性等の点より好ましいEPDM系発泡体は、50%圧縮時の応力が0.45N/cm2以下、就中0.10〜0.40N/cm2、特に0.15〜0.35N/cm2のものである。さらにシール性能の長期安定性等の点より好ましいEPDM系発泡体は、前記の圧縮永久歪みが18%以下、就中15%以下のものである。斯かる特性を満足することにより各種目的のシール箇所に適用して高精度なシール処理を長期に達成することができる。
【0030】
前記において形成する加硫発泡体の発泡倍率(加硫発泡前後の密度比)は、使用目的などに応じて適宜に決定でき、その発泡倍率は発泡剤の配合量、架橋発泡の処理時間や温度などにより制御することができる。また発泡倍率の調節等を介して独立や連続、それらの混在等の発泡構造を制御することができ、その発泡構造にて圧縮応力を調節することができる。
【0031】
本発明によるEPDM系発泡体は、優れた軽量性や柔軟性、クッション性や圧縮性等に基づいて例えばクッション材やパッド材、気密や防水等の各種目的のシール材、断熱材、防音や制振等の振動低減材などとして家電等の室内用品や自動車等の屋外用品、住宅等の建築物等の従来に準じた各種の目的に用いることができる。特に永久圧縮歪みが小さいことよりシール用途等に好ましく用いうる。
【0032】
【実施例】
比較例5
EPDM(ムーニー粘度38、ヨウ素価12、ジエン成分:ジシクロペンタジエン)100部(重量部、以下同じ)、ジクミルパーオキシド(有効濃度40%)10部、1,1−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(有効濃度40%)10部、エチレンジメタクリレート2部、ADCA20部、尿素系発泡助剤10部、パラフィン系オイル40部、酸化亜鉛5部、粉末ステアリン酸3部、SRFカーボン20部、炭酸カルシウム150部、2−メルカプトベンツイミダゾール2部、及び2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン重合体(老化防止剤)2部を加圧ニーダとミキシングロールで混練して混和物からなるEPDM系組成物を得、それを押出し機で成形して未架橋シートとし熱風オーブン中、120℃で10分間、ついで160℃で30分間加熱して架橋発泡処理した後180℃、70分間の二次架橋処理を施し、そのシートを2本ロール間を通過させる圧縮方式で破泡処理して気泡を連泡化し、上下面をスライスして厚さ10mmの架橋発泡シートからなるEPDM系発泡体を得た。
【0033】
実施例1
EPDM系組成物にテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド2部を追加配合したほかは比較例5に準じてEPDM系発泡体を得た。
【0034】
比較例1
パラフィン系オイルの配合量を70部としたEPDM系組成物を用いたほかは比較例5に準じてEPDM系発泡体を得た。
【0035】
比較例2
二次架橋処理を施さないほかは比較例5に準じてEPDM系発泡体を得た。
【0036】
比較例3
EPDM系組成物に重曹2部を追加配合すると共に、二次架橋処理を施さないほかは比較例5に準じてEPDM系発泡体を得た。
【0037】
比較例4
EPDM(ムーニー粘度44、ヨウ素価12、ジエン成分:5−エチリデン−2−ノルボルネン)100部、硫黄1.5部、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤(大内新興化学社製、ノクセラーEZ)2.5部、チアゾール系加硫促進剤(大内新興化学社製、ノクセラーM)1.5部、ADCA12部、尿素系発泡助剤3部、パラフィン系オイル40部、酸化亜鉛5部、粉末ステアリン酸3部、SRFカーボン20部、及び炭酸カルシウム150部からなるEPDM系組成物を用いたほかは実施例1に準じてEPDM系発泡体を得た。
【0038】
評価試験:実施例、比較例で得たEPDM系発泡体を圧縮速度10mm/分の条件で50%の圧縮状態とした後その10秒後における圧縮応力を測定した。またJIS K 6767に準じEPDM系発泡体を2枚のアルミニウム板の間にスペーサを介し50%の圧縮状態で配置して固定し、100℃のオーブン中に22時間放置したのち取り出してアルミニウム板間より解放し、23℃下に放置して3日間経過時における厚さを測定して下式より圧縮永久歪みを求めた。
圧縮永久歪み=(試験前厚−試験後厚)/(試験前厚−スペーサ厚)
【0039】
前記の結果を表1に示した。なお表1にはEPDM系発泡体の密度(重量/体積)、発泡構造におけるセル径、破泡処理による破泡性も示した。
【表1】
Claims (2)
- EPDMに、架橋剤として有機過酸化物のみを配合し、さらに、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドと発泡剤と軟化剤を配合してなるEPDM系組成物の架橋発泡体からなり、密度が0.5g/cm3以下であると共に50%圧縮時の応力が0.5N/cm2以下であり、かつ100℃下に50%圧縮状態を22時間継続したのち圧縮状態を解放して室温で3日間放置した時の圧縮永久歪みが20%以下であることを特徴とするEPDM系発泡体。
- EPDMに、架橋剤として有機過酸化物のみを配合し、さらに、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドと発泡剤とEPDMに対し50重量%以下の軟化剤を配合してなるEPDM系組成物を加熱して架橋発泡処理した後、さらにその架橋発泡処理温度よりも高温で二次架橋処理を施すことを特徴とするEPDM系発泡体の製造方法。
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