JPH10110070A - オープン架橋用ゴム組成物及びそれを用いるオープン架橋方法 - Google Patents

オープン架橋用ゴム組成物及びそれを用いるオープン架橋方法

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JPH10110070A
JPH10110070A JP26629396A JP26629396A JPH10110070A JP H10110070 A JPH10110070 A JP H10110070A JP 26629396 A JP26629396 A JP 26629396A JP 26629396 A JP26629396 A JP 26629396A JP H10110070 A JPH10110070 A JP H10110070A
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open
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rubber
vulcanization accelerator
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Masahiro Sugie
政博 椙江
Norihisa Ujigawa
典久 氏川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、圧縮永久歪に優れると共に、ゴム表
面の粘着性を生じないオープン架橋用ゴム組成物及びそ
れを用いるオープン架橋方法を提供する。 【解決手段】 エチレン・プロピレン・ジエン3元共重
合体、有機過酸化物、硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤
を含むオープン架橋用ゴム組成物、またはそこへ充填
剤、架橋助剤、軟化剤及び酸化防止剤から選ばれる1種
以上を更に配合したオープン架橋用ゴム組成物、及び前
記オープン架橋用ゴム組成物を空気中で加熱処理するこ
とを特徴とするオープン架橋方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオープン架橋して
も、架橋物表面に粘着性が無いオープン架橋用ゴム組成
物及びそれを用いるオープン架橋方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、有機過酸化物架橋しても、表面特
性はもとより、耐熱性、圧縮永久歪等の物性の良好なゴ
ム組成物を提供できるオープン架橋用ゴム組成物及びそ
れを用いるオープン架橋方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴム製品は他の材料とは異なる性質、特
に高弾性体であるという大きな特徴があるため、これを
生かした種々の製品が作られてきている。このゴム製品
の主力は自動車用途であり、交通手段の発達に伴いゴム
製品の需要は増加してきた。しかし、近年においては、
廃ガス規制や燃費向上のためエンジンルームの高温化、
それに伴う各種潤滑剤への対策等により、エンジン回り
の自動車用ゴム製品、特にエチレン・プロピレン・ジエ
ン3元共重合体を用いる部品に対する耐熱性、耐久性の
性能向上が求められている。
【0003】この耐熱性や耐久性等の物性はゴムの架橋
形態に左右され、これは主に架橋剤の種類に大きく影響
を受ける。架橋剤としては一般的には硫黄や有機過酸化
物が用いられる。前者は硫黄加硫として、後者は有機過
酸化物架橋として知られている。前者の硫黄加硫は、一
般に圧縮永久歪が大きく、耐熱性に劣ると共に変形し易
い欠点がある。この理由としては、ゴム中の結合様式が
ポリスルフィド、ジスルフィドやモノスルフィドの混合
体として存在しているためで、耐熱性を上げるためには
結合様式をモノスルフィド型の割合を多くすれば良いこ
とが以前から知られている。この方法は硫黄と加硫促進
剤の配合比率を変えて、ゴム結合間の結合硫黄の数を少
なくする加硫方法であるが、近年のより高い耐熱性の要
求には対応が難しくなっている。
【0004】後者の有機過酸化物架橋は炭素原子間に化
学的結合を形成することにより、ゴム分子間に硫黄加硫
する方法では得られないような優れた特徴、すなわち圧
縮永久歪が小さく、耐熱性に優れるゴム成型品が得られ
る。
【0005】特に、エチレン・プロピレン・ジエン3元
共重合体の耐熱性向上に有機過酸化物架橋が有効である
が、熱空気下で架橋を行う場合(以下、オープン架橋と
略記する。)には架橋ゴム表面に粘着性を生じる欠点が
ある。これは空気中の酸素がゴム表面の架橋反応を阻害
し、表面の架橋密度を低下させるからであり、表面の架
橋密度が低いものはゴム製品として実用に耐えないもの
となる。このため、これまでの有機過酸化物架橋は酸素
の存在しない雰囲気下、例えばプレス、射出成形等の金
型内でのみ架橋が行われてきた。しかし空気の遮断とい
う制約がないため有機過酸化物を使用可能なオープン架
橋の開発が強く要望されてきている。特に表面粘着性の
改良について種々検討されてきている。
【0006】例えば、エチレンープロピレンージエン3
元共重合体のモノマー量を調整する方法(特開昭64ー
75552号公報及び特開平4ー293946号公
報)、シリコーンゴムとビスマレイミド化合物を添加す
る方法(特開昭58ー13093号公報)、酸化防止剤
としてヒンダードアミン化合物を添加する方法(特開平
6ー100741公報)などが提案されてきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、モノマー量を
調整する方法は特定成分、例えば、エチレン量が多くな
るとゴムとしての性能が損なわれる場合がある。また、
シリコーンゴムとビスマレイミド化合物を添加する方法
は、高価なシリコーンゴムを添加するため割高となり、
汎用ゴムを使用するメリットがなくなるため好ましくな
い。更に、酸化防止剤としてヒンダードアミン化合物を
添加する方法は、ヒンダードアミン化合物による架橋反
応の阻害があること、また他の添加剤に比べ非常に高価
で経済性に劣る難点がある。
【0008】このように架橋剤に有機過酸化物を用いて
オープン架橋を行う方法は、全ての点で満足できる方法
とまではなっていないのが現状である。本発明の目的
は、有機過酸化物を用いるオープン架橋において、耐熱
性、圧縮永久歪に優れると共に、ゴム表面の粘着性を生
じないオープン架橋用ゴム組成物及びそれを用いるオー
プン架橋方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の、第1の発明
は、エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合体、有機
過酸化物、硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤を含むオー
プン架橋用ゴム組成物である。また、第2の発明は、エ
チレン・プロピレン・ジエン3元共重合体100重量部
に対して、有機過酸化物0.5〜5重量部、硫黄0.3
〜2重量部、加硫促進剤0.5〜4重量部、加硫促進助
剤1〜10重量部を含むオープン架橋用ゴム組成物であ
る。また、第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に
記載のオープン架橋用ゴム組成物に、充填剤、架橋助
剤、軟化剤及び酸化防止剤から選ばれる1種以上を更に
配合したオープン架橋用ゴム組成物である。さらに、第
4の発明は、第1の発明、第2の発明又は第3の発明に
記載のオープン架橋用ゴム組成物を空気中で加熱処理す
ることを特徴とするオープン架橋方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のオープン架橋用ゴ
ム組成物について詳細に説明する。本発明で用いられる
エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合体としては、
エチレンとプロピレンと第3成分のモノマーとを共重合
させたものである。前記第3成分としては、側鎖に不飽
和結合を有するものであり、例えばエチリデンノルボル
ネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等
がある。また、これらの中ではエチリデンノルボルネン
から得られるエチレン・プロピレン・ジエン3元共重合
体は架橋速度が速く望ましいものである。本発明に用い
る有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ブ
チルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)バレレート、α,α−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t
−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)ヘキシンー3、1,6−ビス
(t−ブチルペルオキシカルボニルオキシ)ヘキサンな
どが挙げられる。
【0011】これらの有機過酸化物の中で、比較的高温
でのオープン架橋が可能であるため、α,α−ビス(t
−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオ
キシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3
等のジアルキルペルオキシドの使用が好ましい。
【0012】本発明で用いる有機過酸化物の添加量は、
エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合体100重量
部に対して0.5〜5重量部、好ましくは1〜3重量部
である。0.5重量部未満では架橋密度が低くなるため
圧縮永久歪が大きくなり、また5重量部を超える場合は
架橋度が高くなりすぎるため、架橋物の伸びが低下する
傾向にある。
【0013】本発明で用いる硫黄の添加量はエチレン・
プロピレン・ジエン3元共重合体100重量部に対し
0.3〜2重量部、好ましくは0.6〜1重量部であ
る。0.3重量部未満ではゴム表面部分の架橋不足が起
こるため表面特性が劣り、2重量部を越えると耐熱試験
後の引張強さの変化率が大きくなり過ぎる傾向にある。
【0014】本発明で用いる加硫促進剤としては、一般
の加硫促進剤を全て使用できる。具体的には、例えば、
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェン
アミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブ
チルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘ
キシル)チウラムジスルフィド、ジベンゾチアジルジス
ルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛を使用でき
る。これらの中では、引張り強さの変化率等の引張り物
性が優れるため、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ゾリルスルフェンアミド、テトラキス(2−エチルヘキ
シル)チウラムジスルフィドが好ましい。加硫促進剤の
添加量は、エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合体
100重量部に対し、通常0.5〜4重量部である。好
ましくは0.8〜2重量部である。0.5重量部未満で
は架橋ゴムの表面特性が悪くなり、また4重量部を越え
ると圧縮永久歪が大きくなる傾向にある。
【0015】本発明で用いる加硫促進助剤は、加硫促進
剤を活性化し加硫反応を促進させるものであれば全ての
ものが使用できる。例えば、亜鉛華(酸化亜鉛)、酸化
鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物が挙げられる。こ
れらの中では促進効果が最も高いため、亜鉛華が好まし
いものである。加硫促進助剤の添加量は、エチレン・プ
ロピレン・ジエン3元共重合体100重量部に対し1〜
10重量部である。好ましくは3〜5重量部である。1
重量部未満では架橋ゴムの表面特性が悪くなり、10重
量部を越えると圧縮永久歪及び耐熱性が悪くなる傾向に
ある。
【0016】本発明において、前記以外の配合成分とし
て、充填剤、架橋助剤、軟化剤、酸化防止剤などを必要
に応じて添加することができる。上記充填剤は、ゴム製
品の強度、硬度等を向上させると共に増量剤となるもの
で、例えば、カーボンブラック、シリカ、クレーなどの
ケイ酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭
酸塩などが使用できる。
【0017】前記架橋助剤は、有機過酸化物と共に反応
して架橋速度を増加させるもので、例えば、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレートなどのメタクリル酸エステル、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートなどの
ビニルモノマー、N,N−m−フェニレンビスマレイミ
ドなどのマレイミド類が挙げられる。
【0018】前記軟化剤は、ゴムと添加成分との混合を
容易にするものはすべて使用することができる。特に、
パラフィン系、ナフテン系、アロマ系などの一般的なプ
ロセスオイルが好ましいが、有機化酸化物架橋への影響
の小さいパラフィン系オイルが最も望ましい。
【0019】前記酸化防止剤は架橋反応時の酸化防止を
行うもので、一般的な酸化防止剤が使用できるが、有機
過酸化物架橋に対して影響の少ない2,2,4−トリメ
チル−1,2−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン
重合体及び2−メルカプトベンツイミダゾール、2−メ
ルカプトベンツイミダゾールの亜鉛塩などのベンツイミ
ダゾール類が望ましい。
【0020】本発明のオープン架橋用ゴム組成物の混合
は、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等通常の架
橋用ゴム組成物の混合に使用できる混合機は全て使用す
ることができる。
【0021】本発明において、オープン架橋装置として
は熱風式オーブンやマイクロ波(高周波)、遠赤外線、
電熱等の予備加熱装置を有する熱風式加熱炉(例えば、
ミクロ電子(株)製のMMV型熱風式加熱炉:東洋精機
(株)製のギヤー式老化試験機等)などが使用できる。
前記オープン架橋装置を用いてオープン架橋用ゴム組成
物を、通常140〜230℃、好ましくは150〜21
0℃の加熱温度で、そして0.5〜30分、好ましくは
1〜20分の加熱時間で処理する。
【0022】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明する。なお、実施例及び比較例中の部は、特
に断らない限り重量部である。また実施例及び比較例の
物性の評価方法は以下の方法によった。
【0023】(物性の評価方法)各種物性測定は以下の
方法に準拠して測定を行った。 常態物性:JIS K 6251に基づき、引張強さ(単
位:kg/cm2)及び伸び(単位:%)を求めた。 耐熱性 :JIS K 6257に基づき、引張強さ変化
率(%)及び伸び変化率(単位:%)を求めた。 圧縮永久歪:JIS K 6262(100℃、72時
間)に基づき求めた。 表面特性:表面特性は、架橋ゴムシートの表面を溶剤
(シクロヘキサン)で拭き取った時、表面部分のカーボ
ンブラックの取れ具合を下記のように分類して評価を行
った。 ◎:全くカーボンブラックが取れず、良好である。 ○:極僅かであるが、カーボンブラックが取れる。 ×:かなりカーボンブラックが取れる。
【0024】使用した原材料は次の通りである。 EPDM:エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合体
(三井石油化学工業(株)製、商品名:EPT−402
1) HAFカーボン:(旭カーボン(株)製充填剤、商品
名:旭#70) ステアリン酸:(和光純薬工業(株)製軟化剤) 老防224:2,2,4−トリメチル−1,2−トリメ
チル−1,2−ジヒドロキノリン(大内新興化学(株)
製酸化防止剤、商品名:ノクラック224)硫黄:(和
光純薬工業(株)製) CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスル
フェンアミド(大内新興化学(株)製加硫促進剤、商品
名:ノクセラーCZ) TOT−N:テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラ
ムジスルフィド(大内新興化学(株)製加硫促進剤、商
品名:ノクセラーTOT−N) PZ:ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学
(株)製加硫促進剤、商品名:ノクセラーPZ) 亜鉛華:酸化亜鉛(内藤商店製加硫促進助剤) パーブチルP:α,α−ビス(t−ブチルペルオキシ)
ジイソプロピルベンゼン(日本油脂(株)製有機過酸化
物、商品名:パーブチルP) パーヘキサ25B:2,5−ジメチル−2,5−(t−
ブチルペルオキシ)ヘキサン(日本油脂(株)製有機過
酸化物、商品名:パーヘキサ25B) DCP:ジクミルペルオキシド、(日本油脂(株)製有
機過酸化物、商品名:パークミルD)
【0025】実施例1〜19及び比較例1〜4 6インチ2本ロールを用いて、エチレン・プロピレン・
ジエン3元共重合体に所定量の有機過酸化物、酸化防止
剤、充填剤、硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤、軟化剤
を配合して、混練りを行い、厚さ2mmのゴムコンパウ
ンドシートを作製した。次に、このゴムコンパウンドシ
ートを200℃に加熱したギヤー式老化試験機(東洋精
機(株)製、G0−01型)中で5分間オープン架橋を
行い架橋物を得た。これを用いて各種評価を行い、その
結果を表1〜表6に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】実施例1〜4から、硫黄の添加量が0.6
〜1部では表面の粘着性は無く、また耐熱性等の他の物
性も良好な結果となっている。しかし、硫黄の添加量が
1.5部以上の場合、表面特性は良好であるが架橋ゴム
の圧縮永久歪及び耐熱性試験後の引張強さの変化率が大
きくなり、また硫黄の添加量が0.5部以下の場合、架
橋ゴムの表面特性が悪くなる傾向にある。
【0033】実施例2及び実施例5〜8から、加硫促進
剤としてN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルス
ルフェンアミド(表中、CZと略記)、テトラキス(2
−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(表中、TO
T−Nと略記)及びジメチルジチオカルバミン酸亜鉛
(表中、PZと略記)を使用した場合、その添加量が
0.9〜2部では表面の粘着性は無く、また耐熱性等の
他の物性も良好な結果となっている。しかし、加硫促進
剤の添加量が3部以上の場合、表面特性は良好であるが
架橋ゴムの圧縮永久歪及び耐熱性試験後の引張強さの変
化率が大きくなり、また加硫促進剤の添加量が0.7部
以下の場合、架橋ゴムの表面特性が悪くなる傾向にあ
る。
【0034】実施例9〜14から、有機過酸化物として
α,α−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピル
ベンゼン(表中、パーブチルPと略記)および2,5−
ジメチル−2,5−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン
(表中、パーヘキサ25Bと略記)を使用した場合、有
機過酸化物の添加量は1〜3部の範囲内では表面の粘着
性は無く、また耐熱性等の他の物性も良好な結果となっ
ている。しかし、有機過酸化物の添加量が4部以上の場
合、架橋度が高くなり、ゴムの伸びの減少が大きい、ま
た有機過酸化物の添加量が0.5部以下の場合、表面特
性及び圧縮永久歪が悪くなっている。
【0035】実施例15〜19から、加硫促進助剤とし
て亜鉛華を使用した場合、その添加量は3〜5部の範囲
内であれば亜鉛華の添加量は表面特性には影響を及ぼさ
ない。添加量が7部以上では耐熱試験後の引張強さ変化
率が大きく、圧縮永久歪も大きくなる。また添加量が2
部以下では表面特性が悪くなる傾向にある。
【0036】比較例1〜4から、硫黄加硫単独系の場
合、架橋ゴムの表面特性は優れているが、耐熱性、圧縮
永久歪が大きい。また有機過酸化物架橋単独系の場合、
硫黄加硫に比べ耐熱性、圧縮永久歪は優れているが架橋
ゴムの表面特性は悪いことは明らかである。
【0037】
【発明の効果】本発明のオープン架橋用ゴム組成物は、
有機過酸化物架橋系と硫黄加硫系を併用することで、有
機過酸化物架橋の優れた耐熱性、圧縮永久歪特性と硫黄
加硫で良好な表面特性の両方の特性を有するゴム組成物
を提供できるので工業上有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/14 C08K 5/14 5/36 5/36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・プロピレン・ジエン3元共重
    合体、有機過酸化物、硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤
    を含むオープン架橋用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン・プロピレン・ジエン3元共重
    合体100重量部に対して、有機過酸化物0.5〜5重
    量部、硫黄0.3〜2重量部、加硫促進剤0.5〜4重
    量部、加硫促進助剤1〜10重量部を含むオープン架橋
    用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のオープン
    架橋用ゴム組成物に、充填剤、架橋助剤、軟化剤及び酸
    化防止剤から選ばれる1種以上を更に配合したオープン
    架橋用ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    のオープン架橋用ゴム組成物を空気中で加熱処理するこ
    とを特徴とするオープン架橋方法。
JP26629396A 1996-10-07 1996-10-07 オープン架橋用ゴム組成物及びそれを用いるオープン架橋方法 Pending JPH10110070A (ja)

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