JPH11349716A - 注入スポンジ用ゴム組成物及びその加硫ゴム発泡成形体 - Google Patents

注入スポンジ用ゴム組成物及びその加硫ゴム発泡成形体

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JPH11349716A
JPH11349716A JP16040898A JP16040898A JPH11349716A JP H11349716 A JPH11349716 A JP H11349716A JP 16040898 A JP16040898 A JP 16040898A JP 16040898 A JP16040898 A JP 16040898A JP H11349716 A JPH11349716 A JP H11349716A
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JP
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ethylene
olefin
weight
copolymer
rubber
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JP16040898A
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English (en)
Inventor
Takashi Shirata
白田  孝
Mikio Hosoya
三樹男 細谷
Yoshiharu Kikuchi
義治 菊地
Masaaki Kawasaki
川崎  雅昭
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐候性、耐オゾン性、引き裂き強度
などの加硫物性に優れた加硫ゴム発泡成形体を製造する
ことができ、しかも、耐圧縮永久歪みに優れた注入スポ
ンジ用ゴム組成物及びその加硫ゴム発泡成形体を提供す
ること。 【解決手段】 ポリエンが特定の末端ビニル基含有ノル
ボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・ポ
リエン非晶質共重合体(A)100重量部に対して、有
機過酸化物(B)0.001〜0.05モル、及び発泡
剤(C)0.5〜50重量部を配合して成ることを特徴
とする注入スポンジ用ゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐候性、
耐オゾン性、強度などの加硫物性に優れた加硫ゴム発泡
成形体(スポンジ)を提供することができ、しかも、ト
ランスファー成形、射出成形、型成形において、精密成
形性、生産性、加硫ゴム発泡体の耐圧縮永久歪み等に優
れた注入スポンジ用ゴム組成物およびその加硫ゴム発泡
成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エチレン・プロピレン共重合体、
エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体は、その
主鎖に不飽和結合を持たないため、ジエン系ゴムに比
べ、耐候性、耐熱性、耐オゾン性などに優れ、自動車工
業部品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建材用品、
ゴム引き布などに広く用いられており、自動車用ウェザ
ーストリップコーナースポンジなどの発泡成形体にも広
く用いられている。このウェザーストリップコーナース
ポンジは、雨水やほこりなどが自動車内部に侵入するの
を防ぐためのものであり、特に長期間の使用においてシ
ール性能(耐圧縮永久歪み)に優れていることが望まれ
る。ウェザーストリップスポンジは一般的に押出成形さ
れた直線部分と注入成形されたコーナー部分とからなっ
ている。このコーナースポンジ用ゴム組成物は優れた流
動性を必要とするため、一般的には分子量の小さいエチ
レン・α−オレフィン・ジエン共重合体が用いられる
か、或いは大量の軟化剤を添加し配合ゴムのムーニー粘
度を下げているため、加硫ゴム発泡成形体の耐圧縮永久
歪みは押出成形された直線部より劣る傾向がある。この
ため、耐圧縮永久歪みの優れた注入スポンジを得るため
のゴム組成物が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、このようなゴム
材料としては、イオウを減らしたEV加硫を行うことが
行われてきた。これにより、耐圧縮永久歪みは確かに向
上するものの、未だ不十分である。また、イオウ加硫剤
から有機過酸化物架橋剤に変更することにより耐圧縮永
久歪みを向上させる試みも行われてきた。この方法は、
耐圧縮永久歪みが著しく向上するが、発泡成形で重要な
スコーチのコントロールがイオウ加硫系に比べて難しい
などの欠点があり、一般的には実用化されていない。
【0004】従って、従来より、耐熱性、耐候性、耐オ
ゾン性、引き裂き強度などの加硫物性に優れた加硫ゴム
発泡成形体を提供することができ、しかも、耐圧縮永久
歪みに優れた注入スポンジ用ゴム組成物及びその加硫ゴ
ム発泡成形体の出現が望まれている。
【0005】本発明は、上記のような従来技術に伴う問
題を解決しようとするものであって、耐熱性、耐候性、
耐オゾン性、引き裂き強度などの加硫物性に優れた加硫
ゴム発泡成形体を製造することができ、しかも、耐圧縮
永久歪みに優れた注入スポンジ用ゴム組成物及びその加
硫ゴム発泡成形体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ポリエ
ンが下記一般式[I]あるいは[II]で表される少な
くとも一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物より
なるエチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合
体(A)100重量部に対して、有機過酸化物(B)
0.001〜0.05モル、及び発泡剤(C)0.5〜
50重量部を配合して成ることを特徴とする注入スポン
ジ用ゴム組成物:
【化3】 [式中、nは0ないし10の整数であり、Rは水素
または炭素原子数1〜10のアルキル基、Rは水素
原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である]:
【化4】 [式中、Rは水素原子または炭素原子数1〜10の
アルキル基である]が提供される。
【0007】本発明に用いるエチレン・α−オレフィン
・ポリエン非晶質共重合体(A)は、(i) エチレンと
炭素数3〜20のα-オレフィンとのモル比(エチレン
/α-オレフィン)が60/40〜80/20の範囲に
あり、(ii) よう素価が0.5〜50の範囲にあり、且
つ(iii)135℃のデカリン溶液での極限粘度が0.7
〜2dL/gの範囲にあることが好ましく、特に、(i)
エチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとのモル
比(エチレン/α-オレフィン)が60/40〜80/
20の範囲にあり、(ii) よう素価が0.5〜50の範
囲にあり、(iii) 135℃のデカリン溶液での極限粘度
が0.7〜2dL/gの範囲にあり、(iv) GPCで測
定した分子量分布(Mw/Mn)が3〜50であり、(V)
ランダム共重合体100gに対しジクミルパ−オキサイ
ド0.01mol を用いて170℃×10分間プレス架橋した
ときの有効網目鎖密度νが1.5×1020個/cm
以上であり、(Vi) 100℃でのメルトフロ−カ−ブか
ら求めた0.4×10dyn/cmを示すときのずり
速度γと2.4×10dyn/cmを示すときのず
り速度γの比γ/γと上記有効網目鎖密度
νとが一般式[III ] 0.04×10−19≦Log(γ/γ)/ν≦0.20×10−19 [III ] を満足する範囲にあることが好ましい。
【0008】また、本発明の一つの態様によれば、前記
エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体
(A)100重量部に対して、有機過酸化物(B)0.
001〜0.05モル、及び発泡剤(C)0.5〜50
重量部、及びDSCで測定した融点(Tm)が100〜
170℃の範囲にある結晶性ポリオレフィン樹脂(D)
を配合して成る注入スポンジ用ゴム組成物が提供され
る。
【0009】この態様において、前記結晶性ポリオレフ
ィン樹脂(D)は、1−ブテン重合体またはDSCで測
定した融点(Tm)が135〜150℃の範囲にあるプ
ロピレン共重合体であることが好ましい。
【0010】更に、本発明の他の態様では、前記エチレ
ン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体(A)1
00重量部に対して、更に補強剤(E)及び/または無
機充填剤(F)を10〜200重量部、及び軟化剤
(G)を10〜100重量部の量で配合することができ
る。補強剤(E)及び/または充填剤(F)としては、
それ自体公知の任意のものを使用できるが、カーボンブ
ラック、タルク、クレイ、シリカ或いは炭酸カルシウム
が好適であり、これらの中でも、カーボンブラックを用
いると、引き裂き強度に優れたものが得られるため、特
に好ましい。
【0011】また、本発明によれば更に、上記ゴム組成
物を加硫及び発泡させて成ることを特徴とする加硫ゴム
発泡成形体が提供される。
【0012】
【発明の実施形態】[作用]本発明によれば、エチレン
・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)
として、非共役ポリエン成分が前記式[I]または[I
I]で表されるノルボルネン化合物からなるものを選択
し、これに有機過酸化物(B)及び発泡剤(C)を特定
の配合比で配合して、注入スポンジの用途に用いること
により、優れた流動性と成形体外観を与えるなど、優れ
た成形性、生産性が達成され、しかも、得られる加硫発
泡成形体(スポンジゴム)は、耐圧縮永久歪みや、他の
物性、例えば耐熱性、耐候性、耐オゾン性、強度等にも
優れている。エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ン共重合体ゴムは、既に指摘したとおり、耐候性、耐熱
性、耐オゾン性などには優れているが、注入スポンジの
用途に使用した場合には、未だ流動性が不十分であり、
しかも得られる架橋発泡体は圧縮永久歪みが大きいとい
う欠点を有している。
【0013】本発明によれば、非共役ポリエンが前記式
[I]または[II]で表される特定のノルボルネン化合
物からなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
共重合体ゴムを選択し、この共重合体ゴムに特定量の有
機過酸化物及び発泡剤を配合し、この組成物を架橋発泡
による注入スポンジの製造に使用すると、このものの流
動性が顕著に向上し、しかも注入スポンジの圧縮永久歪
みを著しく低い値に抑制できる。
【0014】用いるノルボルネン化合物中の環外のエチ
レン系不飽和基は、前記式[I]または[II]に示され
るとおり、β−位に置換基を有しないことが重要であ
り、同じノルボルネン系ポリエンであっても、β位に置
換基を有するもの(5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン)から誘導されたエチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエン共重合体ゴムでは、後述する比較例に示すとお
り、架橋発泡成形時の流動性が低く、また得られるスポ
ンジは圧縮永久歪みが大きいという欠点を有している。
これに対して、前記式[I]または[II]のノルボルネ
ン化合物から誘導されたエチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体ゴムでは、架橋発泡成形時の組成
物の流動性を高め、また成形物の圧縮永久歪みを低いレ
ベルに抑制することが可能となる。
【0015】このように、前記式[I]または[II]の
ノルボルネン化合物から誘導されたエチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが、注入スポンジ
の製造に際して、優れた流動性を有し、しかも得られる
成形体が耐圧縮永久歪みに優れているのは、現象として
見いだされたものであり、その理由は、何らかの意味に
おいても本発明を拘束するものではないが、この共重合
体ゴムは、架橋性と流動性とのバランスに優れていると
共に、より歪みの少ない架橋発泡構造を与えるためと信
じられる。このことは、後述するエチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの物性値からも容易
に首肯しうるところであろう。
【0016】本発明では、エチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対し
て、有機過酸化物(B)を0.001〜0.05モル、
発泡剤(C)を0.5〜50重量部の割合で用いること
により、耐候性、耐熱性、耐オゾン性、引き裂き強度な
どの加硫物性に優れ、しかも、耐圧縮永久歪みに優れた
注入スポンジ用ゴム組成物及びその架橋発泡成形体を提
供できる。更に、必要に応じて、DSCで測定された融
点(Tm)が100〜150℃の範囲にある結晶性ポリ
オレフィン樹脂(D)を5〜50重量部配合することに
より、耐候性、耐熱性、耐オゾン性、引き裂き強度など
の加硫物性に一層優れた加硫ゴム発泡成形体(スポンジ
ゴム)を提供することができる。この組成物を使用する
ことにより、トランスファー成形、射出成形、型成形等
において、精密成形性や生産性に優れており、しかも得
られる加硫ゴム発泡体は、圧縮永久歪みにおいて特に優
れている。
【0017】[エチレン・α−オレフィン・非共役ポリ
エン共重合体ゴム(A)]本発明に用いるエチレン・α
−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、(a)
エチレンと、(b)炭素数3以上のα−オレフィンと、
前記式[I]または[II]のノルボルネン化合物とのラ
ンダム共重合体であり、以下に述べる組成及び特性を有
するものである。
【0018】上記(b)のα−オレフィンは、炭素原子
数3〜20のα−オレフィンであり、具体的には、プロ
ピレン、ブテン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセ
ン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デ
セン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン
−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデ
セン−1、ヘプタデセン−1、ノナデセン−1、エイコ
セン−1、9−メチル−デセン−1、11−メチル−ド
デセン−1、12−エチル−テトラデセン−1などが挙
げられる。これらのα−オレフィンは、単独で、または
2種以上組み合わせて用いられる。これらのうち、炭素
数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好
ましく用いられる。
【0019】本発明で用いられる非共役ポリエン(c)
は、下記一般式[I]または[II]
【化5】 [式中、nは0ないし10の整数であり、Rは水素
または炭素原子数1〜10のアルキル基、Rは水素
原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である]
【化6】 [式中、Rは水素原子または炭素原子数1〜10の
アルキル基である]で表されるノルボルネン化合物であ
る。
【0020】Rのアルキル基としては、具体的に
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−
ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基な
どが挙げられる。Rのうち、アルキル基の具体例と
しては、上記Rの具体例の内、炭素原子数1〜5の
アルキル基が挙げられる。Rのうち、アルキル基の
具体例は、上記Rのアルキル基の具体例の内、炭素
数1〜5のアルキル基を挙げることができる。
【0021】上記一般式[I]または前記一般式[II]
で表されるノルボルネン化合物として具体的には、5−
メチレン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボ
ルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、
5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−
メチル−2プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4
−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル
−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキ
セニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−
ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメ
チル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−
エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6
−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル
−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4
−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5
−(3−エチル−4−ペンテニル)、5−(7−オクテ
ニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘ
プテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチ
ル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−
エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−
(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノ
ルボルネンなどが挙げられる。このなかでも、5−ビニ
ル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネ
ン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−
(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペン
テニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)
−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノ
ルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネ
ンが好ましい。
【0022】5−ビニル−2−ノルボルネンの他に、目
的とする物性を損なわない範囲で以下に示す非共役ポリ
エンと混合して使用することもできる。具体的には、
1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジ
エン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル
−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−
ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなど
の鎖状非共役ジエン、メチルテトラヒドロインデン、5
−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−
ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネ
ン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメ
チル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような
環状非共役ジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5−
ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン
−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボ
ルナジエン、のようなトリエンを例示することができ
る。
【0023】(i) エチレン/(b)α−オレフィン成
分比:本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体は、(a)エチレンで導か
れる単位と(b)炭素数3〜20のα−オレフィン(以
下単にα−オレフィンということがある)から導かれる
単位とを、60/40〜80/20、好ましくは、62
/38〜79/21、特に好ましくは65/35〜78
/22[(a)/(b)]のモル比で含有している。共
重合体中のエチレン(a)/α−オレフィン(b)の組
成比が上記範囲内にあれば、加工性、ゴム的特性、耐候
性等を満足すべきレベルに維持することができる。
【0024】(ii)ヨウ素価:本発明で用いられるエチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体のヨウ素価は、0.5〜50(g/100g)で、好
ましくは0.8〜45(g/100g)、さらに好まし
くは1〜40、特に好ましくは1.5〜30である。こ
の特性値が、上記範囲に超えて小さすぎると架橋効率が
小さく、大きすぎると耐環境劣化性が悪くなり、またコ
スト的にも不利になるので好ましくない。
【0025】(iii) 極限粘度:エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合ゴムの135℃デ
カリン中で測定した極限粘度[η]は0.7〜2dl/
g、好ましくは0.8〜1.8dl/gの共重合ゴムを
使用するのが好ましい。極限粘度[η]が上記範囲より
も低いと、機械的特性などの物性が低下し、また前記範
囲よりも高いと、加工性等が低下する傾向がある。
【0026】(iv)分子量分布:エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合ゴムの分子量分布
(Mw/Mn)は3〜50であり、好ましくは4〜4
8、さらに好ましくは5〜45である。上記分子量範囲
のものは、物性と加工性との組み合わせに優れている。
【0027】(v) 架橋密度:本発明に用いるエチレン
・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
は、有効網目鎖密度νが1.5×1020個/cm
以上であり、好ましくは1.8×1020個/cm
以上、さらに好ましくは2×1020個/cm 以上で
ある架橋密度を与えるものである。上記特性は、共重合
体の過酸化物架橋のし易さ乃至得られる架橋の程度を、
一定の架橋条件での有効網目鎖密度ν(測定方法は後述
する)として示すものであって、この値が2×1020
個/cmよりも小さいと、伸びが過大となり、また
永久変形率が増大するなど好ましくない傾向がある。
【0028】(vi)架橋密度と溶融流動性とのバランス
Log(γ/γ)/ν:エチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合ゴムのLog
(γ /γ)の値と有効網目鎖密度νの比が、下
記式 0.04×10−19 ≦Log(γ/γ)/ν≦0.
20×10−19 の範囲内であり、好ましくは下記式 0.05×10−19 ≦Log(γ/γ)/ν≦0.
15×10−19 の範囲内であり、さらに好ましくは下記式 0.06×10−19 ≦Log(γ/γ)/ν≦0.
1×10−19 の範囲内である。上記特性は、溶融流動におけるずり速
度のずり応力依存性と架橋性とのバランスを示すもので
ある。溶融粘度ηは、ずり速度をγ、ずり応力をσとし
たとき、η=σ/γで表されるが、重合体のずり応力と
ずり速度との関係をプロットしたメルトフローカーブで
は、ずり応力の増大の程度当たりのずり速度の増大の程
度は著しく大きく、分子のずり速度比γ/γ
対数値は、共重合体の溶融流動時に、ずり速度のずり応
力依存性が大きければ大きな値となり、小さければ小さ
い値となるものである。一方、分母のνは前述した有効
網目鎖密度を表すものであって、上記2個の特性値の比
が、上記範囲にあることが、共重合体の加工性や機械的
特性を優れたレベルに維持しながら、耐熱老化性を優れ
たレベルに維持する上で好適である。即ち、この比が
0.04を下回ると、加工性が低下する傾向があり、一
方0.2を上回ると、強度低下したり、永久歪みが増大
したり、耐熱老化性が低下する傾向がある。
【0029】上記のようなエチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体は、極性モノマーで変
性されても良いが、この変性物については詳細を後述す
る。
【0030】本発明においては、上記エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)は、1種
または2種以上組み合わせて用いることができる。上記
のような特性を有するエチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエン共重合体ゴムは、「ポリマー製造プロセス
((株)工業調査会発行、P.309〜330)」など
に記載されているような従来公知の方法により調製する
ことができる。
【0031】[変性ランダム共重合体]本発明では、上
記のようなエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体は、極性モノマーによりグラフト変性
されていても良い。この極性モノマーとしては、水酸基
含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性
不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合
物、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン酸あるいはそ
の誘導体、ビニルエステル化合物、塩化ビニルなどが挙
げられる。
【0032】水酸基含有エチレン性不飽和化合物として
は、たとえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シ−3−フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロー
ルエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロキシヘキサノ
イルオキシ)エチルアクリレートなどの(メタ)アクリ
ル酸エステル、10−ウンデセン−1−オール、1−オ
クテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒ
ドロキシスチレン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、
ヒドロキシブチルビニルエーテル、α−メチロールアク
リルアミド、2−(メタ)アクロイルオキシエチルアシ
ッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、
アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン
−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコールなとが
挙げられる。
【0033】アミノ基含有エチレン性不飽和化合物とし
ては、下式 (式中、R31は水素原子、メチル基またはエチル基で
あり、R32は、水素原子、炭素数1〜12、好ましく
は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜12、好まし
くは6〜8のシクロアルキル基である。なお上記のアル
キル基、シクロアルキル基は、さらに置換基を有しても
よい。)で示されるようなアミノ基または置換アミノ基
を少なくとも1種類有するビニル系単量体を挙げること
ができる。このようなアミノ基含有エチレン性不飽和化
合物としては、たとえば(メタ)アクリル酸アミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミ
ノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、メタ
クリル酸シクロヘキシルアミノエチルなどのアクリル酸
またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類、N
−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミンな
どのビニルアミン系誘導体類、アリルアミン、メタクリ
ルアミン、N−メチルアクリルアミン、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルア
クリルアミドなどのアリルアミン系誘導体、アクリルア
ミド、N−メチルアクリルアミドなどのアクリルアミド
系誘導体、p−アミノスチレンなどのアミノスチレン
類、6−アミノヘキシルコハク酸イミド、2−アミノエ
チルコハク酸イミドなどが挙げられる。
【0034】エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物と
しては、1分子中に重合可能な不飽和結合およびエポキ
シ基を少なくとも1個以上有するモノマーが用いられ
る。このようなエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物
としては、たとえば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレートなど、マレイン酸のモノおよびジグ
リシジルエステル、フマル酸のモノおよびジグリシジル
エステル、クロトン酸のモノおよびジグリシジルエステ
ル、テトラヒドロフタル酸のモノおよびジグリシジルエ
ステル、イタコン酸のモノおよびグシジルエステル、ブ
テントリカルボン酸のモノおよびジグリシジルエステ
ル、シトラコン酸のモノおよびジグリシジルエステル、
エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト5−エン
−2,3−ジカルボン酸(ナジック酸TM)のモノおよ
びジグリシジルエステル、エンド−シス−ビシクロ
[2,2,1]ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3
−ジカルボン酸(メチルナジック酸TM)のモノおよび
ジグリシジルエステル、アリルコハク酸のモノおよびグ
リシジルエステルなどのジカルボン酸モノおよびアルキ
ルグリシジルエステル(モノグリシジルエステルの場合
のアルキル基の炭素数1〜12)、p−スチレンカルボ
ン酸のアルキルグリシジルエステル、アリルグリシジル
エーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチ
レン−p−グリシジルエーテル、3,4−エポキシ−1
−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテ
ン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキ
シ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1
−ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどが
挙げられる。
【0035】芳香族ビニル化合物は、下記式 (式中、Φはフェニル基であり、Rは、それぞれ独
立に、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基たとえ
ばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基で
ある。Rは炭素数1〜3の炭化水素基またはハロゲ
ン原子であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基および塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子である。nは通常0〜5、好ましくは1〜5の
整数である。)で表される。このような芳香族ビニル化
合物としては、たとえばスチレン、α−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン、m−クロロスチレ
ン、p−クロロメチルスチレン、4−ビニルピリジン、
2−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジ
ン、2−メチル−5−ビニルピリジン、2−イソプロペ
ニルピリジン、2−ビニルキノリン、3−ビニルイソキ
ノリン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリド
ンなとが挙げられる。
【0036】不飽和カルボン酸類としては、たとえばア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テト
ラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカ
ルボン酸などの不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体
(たとえば酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、エ
ステルなど)が挙げられる。この誘導体としては、たと
えば、塩化マレニル、マレニルイミド、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸エチル、フマル
酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチ
ル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,
2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメ
チル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、メタクリル酸アミノエチルおよびメ
タクリル酸アミノプロピルなどが挙げられる。これらの
中では、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリ
レート、メタクリル酸アミノプロピルが好ましい。
【0037】ビニルエステル化合物としては、たとえば
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イ
ソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、
パーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸
ビニル、サリチル酸ビニル、クロヘキサンカルボン酸ビ
ニルなどが挙げられる。
【0038】変性ランダム共重合体は、上記のようなラ
ンダム共重合体に、極性モノマーをグラフト重合させる
ことにより得られる。ランダム共重合体に、上記のよう
な極性モノマーをグラフト重合させる際には、極性モノ
マーは、ランダム共重合体100重量部に対して、通常
1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部の量で使
用される。
【0039】このグラフト重合は、通常ラジカル開始剤
の存在下に行なわれる。ラジカル開始剤としては、有機
過酸化物あるいはアゾ化合物などを用いることができ
る。有機過酸化物としては、たとえばジクミルパーオキ
サイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパー
オキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)バラレート、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルパー
オキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイル
パーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイ
ルパーオキサイドおよび2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド、m−トルイルパーオキサイドなどが挙げ
られる。アゾ化合物としては、たとえばアゾイソブチロ
ニトリル、ジメチルアゾイソブチロニトリルなどが挙げ
られる。ラジカル開始剤は、ランダム共重合体100重
量部に対して、0.001〜10重量部程度の量で使用
されることが望ましい。
【0040】ラジカル開始剤は、ランダム共重合体およ
び極性モノマーとそのまま混合して使用することもでき
るが、少量の有機溶媒に溶解してから使用することもで
きる。この有機溶媒としては、ラジカル開始剤を溶解し
得る有機溶媒であれば特に限定することなく用いること
ができるが、たとえばベンゼン、トルエンおよびキシレ
ンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、ノナンおよびデカンなどの脂肪族炭
化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
およびデカヒドロナフタレンなどの脂環族炭化水素系溶
媒、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベ
ンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素およ
びテトラクロルエチレンなどの塩素化炭化水素、メタノ
ール、エタノール、n−プロピノール、iso−プロパ
ノール、n−ブタノール、sec−ブタノールおよびt
ert−ブタノールなどのアルコール系溶媒、アセト
ン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン
などのケトン系溶媒、酢酸エチルおよびジメチルフタレ
ートなどのエステル系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチ
ルエーテル、ジ−n−アミルエーテル、テトラヒドロフ
ランおよびジオキシアニソールのようなエーテル系溶媒
を用いることができる。
【0041】またランダム共重合体に極性モノマーをグ
ラフト重合させる際には、還元性物質を用いてもよい。
還元性物質を用いると、極性モノマーのグラフト量を向
上させることができる。還元性物質としては、鉄(II)
イオン、クロムイオン、コバルトイオン、ニッケルイオ
ン、パラジウムイオン、亜硫酸塩、ヒドロキシアミン、
ヒドラジン、さらには−SH、SOH、−NHNH
、−COCH(OH)−などの基を含む化合物が挙
げられる。このような還元性物質としては、具体的に
は、塩化第一鉄、重クロム酸カリウム、塩化コバルト、
ナフテン酸コバルト、塩化パラジウム、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、
ヒドラジン、エチルメルカプタン、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。本発明
では、還元性物質は、ランダム共重合体100重量部に
対して、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.1
〜3重量部の量で用いることができる。
【0042】ランダム共重合体の極性モノマーによるグ
ラフト変性は、従来公知の方法で行うことができ、たと
えばランダム共重合体を有機溶媒に溶解し、次いで極性
モノマーおよびラジカル開始剤などを溶液に加え、70
〜200℃、好ましくは80〜190℃の温度で、0.
5〜15時間、好ましくは1〜10時間反応させること
により行うことができる。上記の有機溶媒は、ランダム
共重合体を溶解し得る有機溶媒であれば特に限定されな
いが、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンな
どの脂肪族炭化水素系溶媒などを用いることができる。
【0043】また押出機などを用いて、無溶媒で、ラン
ダム共重合体と極性モノマーとを反応させて、変性ラン
ダム共重合体を製造することもできる。この反応は、通
常ランダム共重合体の融点以上、具体的には120〜2
50℃の温度で、通常0.5〜10分間行なわれること
が望ましい。
【0044】このようにして得られる変性ランダム共重
合体の変性量(極性モノマーのグラフト量)は、通常
0.1〜50重量%、好ましくは0.2〜30重量%で
あることが望ましい。
【0045】[有機過酸化物(B)]本発明の注入スポ
ンジ用ゴム組成物に用いる有機過酸化物としては、従来
ゴムの過酸化物架橋に使用されている有機過酸化物は全
て使用することができ、具体的には、変性ランダム共重
合体の項で例示したものが使用される。
【0046】本発明においては、上記有機過酸化物
(B)は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
共重合体ゴム(A)100重量部に対して、0.001
〜0.05モル、好ましくは0.002〜0.04モ
ル、更に好ましくは0.003〜0.03モルの割合で
使用される。有機過酸化物(B)の量が上記範囲よりも
少ない場合には、架橋の程度が低くなり、圧縮永久歪み
が上記範囲にある場合に比して低下する傾向があり、一
方上記範囲よりも多い場合には、注入スポンジの成形に
際して流動性が上記範囲にある場合に比して低下する傾
向がある。
【0047】[発泡剤(C)]本発明に用いる発泡剤
(C)としては、具体的には、重炭酸ナトリウム、炭酸
ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、
亜硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤;N,N'−ジメチル
−N,N'−ジニトロソ・テレフタルアミド、N,N'−ジニト
ロソ・ペンタメチレン・テトラミンなどのニトロソ化合
物;アゾジカルボキサミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼ
ン、バリウム・アゾジカルボキシレートなどのアゾ化合
物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド、P,P'−オキシビス(ベンゼンスルホニル
ヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3'−ジスルホニ
ルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物;カル
シウムアジド、4,4'−ジフェニルジスルホニルアジド、
p−トルエンスルホニルアジドなどのアジド化合物など
をあげることができる。なかでもニトロソ化合物、アゾ
化合物およびアジド化合物が好ましく使用される。また
必要に応じて発泡剤と併用して発泡助剤を使用してもよ
い。発泡助剤とは、発泡剤の分解温度の低下、分解促
進、気泡の均一化などの働きをする添加剤である。発泡
助剤としては、後に詳述するものが使用される。
【0048】本発明においては、上記発泡剤(C)は、
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴ
ム(A)100重量部に対して、0.5〜50重量部、
好ましくは1〜40重量部、更に好ましくは2〜30重
量部の割合で使用される。発泡剤(C)の量が上記範囲
よりも少ない場合には、スポンジとしての密度が高くな
りすぎ、柔軟性やクッション性が上記範囲にある場合に
比して低下する傾向があり、一方上記範囲よりも多い場
合には、密度が小さくなりすぎて、圧縮永久歪みや他の
物性が上記範囲にある場合に比して低下する傾向があ
る。
【0049】[結晶性ポリオレフィン樹脂(D)]本発
明で用いられる結晶性ポリオレフィン樹脂(D)は、D
SC(示差走査熱量計)で測定される融点(Tm)が1
00〜170℃、好ましくは110℃〜160℃、更に
好ましくは110〜150℃の範囲にあるものである。
【0050】このような結晶性ポリオレフィン樹脂
(B)としては、具体的には、1−ブテン重合体;1−
ブテン含量が90モル%以上の1−ブテン・エチレン共
重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体等の1−ブテ
ン含量が90モル%以上の1−ブテン・α−オレフィン
共重合体;プロピレン重合体;プロピレン含量が80モ
ル%以上のプロピレン・エチレン共重合体、プロピレン
・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブ
テン共重合体等のプロピレン含量が80モル%以上のプ
ロピレン・α−オレフィン共重合体;などが挙げられ
る。中でも、1−ブテン重合体、融点が135〜145
℃の範囲にあるプロピレン(共)重合体が好ましく、特
に1−ブテン重合体が好ましい。
【0051】また、結晶性ポリオレフィン樹脂(D)が
プロピレン(共)重合体である場合、そのメルトフロー
レート(ASTM D 1238、230℃、荷重2.
16kg)は、通常0.1〜50g/10分、好ましく
は0.5〜40g/10分、更に好ましくは1〜30g
/10分の範囲にある。結晶性ポリオレフィン樹脂
(D)が1−ブテン(共)重合体である場合、そのメル
トフローレート(ASTMD 1238、230℃、荷
重2.16kg)は、通常0.05〜50g/10分、
好ましくは0.1〜30g/10分、更に好ましくは
0.5〜20g/10分の範囲にある。
【0052】結晶性ポリオレフィン樹脂(D)のX線回
折法により測定される結晶化度は、通常20%以上であ
る。
【0053】[ゴム組成物における他の配合成分]本発
明に係る注入スポンジ用ゴム組成物は、上に述べたエチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
(A)と、有機過酸化物(B)と、発泡剤(C)とを必
須成分として含有するが、必要に応じて、補強剤
(E)、無機充填剤(F)、軟化剤(G)を含有して成
る。この組成物には、上記成分の他に、加硫助剤、発泡
助剤、金型離型剤、活性剤などを含有させることができ
る。以下により具体的に示す。
【0054】[補強剤(E)および無機充填剤(F)]
補強剤としては、具体的には、SRF、GPF、FE
F、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MTな
どのカーボンブラック、これらカーボンブラックをシラ
ンカップリング剤などで表面処理したもの、シリカ、活
性化炭酸カルシウム、微粉タルク、微粉ケイ酸塩などが
挙げられる。
【0055】無機充填剤としては、具体的に、軽質炭酸
カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレーなど
が挙げられる。
【0056】ゴム組成物は、補強剤および/または無機
充填剤を、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合
体(A)100重量部に対して10〜200重量部好ま
しくは10〜180重量部の量で含有することができ
る。このような量の補強剤を含有するゴム組成物から
は、引張強度、引裂強度、耐摩耗性などの機械的性質が
向上された加硫ゴムが得られる。また、無機充填剤を上
記のような量で配合すると、加硫ゴムの他の物性を損な
うことなく硬度を高くすることができ、またコストを引
き下げることができる。
【0057】[軟化剤(G)]軟化剤としては、従来ゴ
ムに配合されている軟化剤が広く用いられ、具体的に、
プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィ
ン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、
コールタール、コールタールピッチなどのコールタール
系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油など
の脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナウ
バロウ、ラノリンなどのロウ類、リシノール酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ラウリン酸亜鉛などの脂肪酸および脂肪酸塩、石油
樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン
樹脂などの合成高分子物質などが用いられる。これらの
うちでも石油系軟化剤が好ましく、特にプロセスオイル
が好ましい。ゴム組成物は、上記のような軟化剤を、エ
チレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体(A)10
0重量部に対して10〜200重量部、好ましくは10
〜150重量部、特に好ましくは10〜100重量部の
量で含有することができる。
【0058】[老化防止剤]このゴム乃至ゴム組成物
は、老化防止剤を使用しなくても優れた耐熱性、耐久性
を示すが、老化防止剤を使用すれば、製品寿命を長くす
ることが可能であることも通常のゴムにおける場合と同
様である。この場合に使用される老化防止剤としては、
アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、イオウ
系老化防止剤などが挙げられる。
【0059】アミン系老化防止剤としては、具体的に
は、フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナ
フチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;p−
(p−トルエン・スルホニルアミド)−ジフェニルアミ
ン、4,4−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニル
アミン、4,4′−ジオクチル・ジフェニルアミン、ジ
フェニルアミンとアセトンとの高温反応生成物、ジフェ
ニルアミンとアセトンとの低温反応生成物、ジフェニル
アミンとアニリンとアセトンとの低温反応物、ジフェニ
ルアミンとジイソブチレンとの反応生成物、オクチル化
ジフェニルアミン、ジオクチル化ジフェニルアミン、
p,p′−ジオクチル・ジフェニルアミン、アルキル化
ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;
N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、n−
プロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、
N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミ
ン、N−シクロヘキシル−N′フェニル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N′−(3−メタクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレン
ジアミン、N,N′−ビス(1−メチルヘプチル)−p
−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1,4−ジメ
チルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−
ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニ
レンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′
−フェニル−p−フェニレンジアミン、フェニル、ヘキ
シル−p−フェニレンジアミン、フェニル、オクチル−
p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系
老化防止剤などが挙げられる。フェノール系老化防止剤
としては、具体的には、スチレン化フェノール、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ
−t−ブチル−p−エチルフェノール、2,4,6−ト
リ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソー
ル、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−イソプロピルベ
ンゼン、モノ−t−ブチル−p−クレゾール、モノ−t
−ブチル−m−クレゾール、2,4−ジメチル−6−t
−ブチルフェノール、ブチル化ビスフェノールA、2,
2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2′メチレン−ビス−(4−エチル
−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−
ビス(4−メチル−6−t−ノニルフェノール)、2,
2′−イソブチリデン−ビス−(4,6−ジメチルフェ
ノール)、4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレン−
ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2
−チオ−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス−(2−メ
チル−6−ブチルフェノール)、4,4′−チオ−ビス
−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンゼ
ン)スルフィド、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノー
ル)プロピオネート]、ビス[3,3−ビス(4′−ヒ
ドロキシ−3′−t−ブチルフェノール)ブチリックア
シッド]グリコールエステル、ビス[2−(2−ヒドロ
キシ−5−メチル−3−t−ブチルベンゼン)−4−メ
チル−6−t−ブチルフェニル]テレフタレート、1,
3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−
ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、N,N′−ヘ
キサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロキシアミド)、N−オクタデシル−3
−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフ
ェノール)プロピオネート、テトラキス[メチレン−
(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン、1,1′−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、モノ(α−メチル
ベンゼン)フェノール、ジ(α−メチルベンジル)フェ
ノール、トリ(α−メチルベンジル)フェノール、ビス
(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチル
ベンジル)4−メチル−フェノール、2,5−ジ−t−
アミルハイドロキノン、2,6−ジ−ブチル−α−ジメ
チルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチル
ハイドロキノン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジルリン酸のジエチルエステル、カテコール、
ハイドロキノンなどが挙げられる。
【0060】イオウ系老化防止剤としては、具体的に
は、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプ
トベンゾイイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチ
ルベンゾイミダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイ
ミタゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルイミダソー
ルの亜鉛塩、ジミスチルチオジプロピオネート、ジラウ
リルチオジプロピオネート、ジステリアルチオジプロピ
オネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ペンタ
エリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプ
ロピオネート)などが挙げられる。
【0061】これらの老化防止剤は、単独で、あるいは
2種以上組み合わせて用いることができる。このような
老化防止剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対し
て、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重
量部とするのが望ましい。
【0062】[加工助剤]加工助剤としては、一般的に
加工助剤としてゴムに配合されるものを広く使用するこ
とができる。具体的には、リシノール酸、ステアリン
酸、パルチミン酸、ラウリン酸などの酸、これら高級脂
肪酸の塩たとえばステアリン酸バリウム、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウムまたはエステル類などが
挙げられる。加工助剤は、エチレン・α−オレフィン・
ポリエン共重合体100重量部に対して、10重量部以
下好ましくは5重量部以下の量で適宜用いることができ
る。
【0063】[加硫剤]また、ゴム組成物を加熱により
加硫する場合には、ゴム組成物中に通常加硫剤、加硫促
進剤、加硫助剤などの加硫系を構成する化合物を配合す
ることもできる。加硫剤としては、有機過酸化物を用い
ることは既に述べたが、イオウ、イオウ系化合物などを
用いることもできる。
【0064】イオウの形態は特に限定されず、たとえば
粉末イオウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、表面処理イ
オウ、不溶性イオウなどを用いることができる。イオウ
系化合物としては、具体的には、塩化イオウ、二塩化イ
オウ、高分子多硫化物、モルホリンジスルフィド、アル
キルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジ
スルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレンなどが
挙げられる。
【0065】加硫剤がイオウまたはイオウ系化合物であ
るときには、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重
合体(A)100重量部に対して、10重量部以下、好
ましくは5重量部以下の量で用いるのがよい。
【0066】[加硫促進剤]また加硫剤としてイオウま
たはイオウ化合物を用いる場合には、加硫促進剤を併用
することが好ましい。加硫促進剤としては、具体的に、
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェン
アミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール
スルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベン
ゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド
系化合物、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−
(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾ
ール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)
ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2
−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなどの
チアゾール系化合物、ジフェニルグアニジン、トリフェ
ニルグアニジン、ジオルソニトリルグアニジン、オルソ
ニトリルバイグアナイド、ジフェニルグアニジンフタレ
ートなどのグアニジン化合物、アセトアルデヒド−アニ
リン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキ
サメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニアな
どのアルデヒドアミンまたはアルデヒド−アンモニア系
化合物、2−メルカプトイミダゾリン(エチレンチオ尿
素)などのイミダゾリン系化合物、チオカルバニリド、
ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチル
チオユリア、ジオルソトリルチオユリアなどのチオユリ
ア系化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テ
トラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラ
ムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、
ペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどのチウラ
ム系化合物、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオカル
バミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜
鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバ
ミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルルなど
のジチオ酸塩系化合物、ジブチルキサントゲン酸亜鉛な
どのザンテート系化合物、亜鉛華などが挙げられる。上
記のような加硫促進剤は、エチレン・α−オレフィン・
ポリエン共重合体(A)100重量部に対して、20重
量部以下、好ましくは10重量部以下の量で用いること
が望ましい。
【0067】[加硫助剤(多官能性モノマー)]また、
加硫剤として有機過酸化物を用いる場合には、加硫助剤
(多官能性モノマー)を有機過酸化物1モルに対して
0.5〜2モル好ましくはほぼ等モルの量で併用するこ
とが好ましい。加硫助剤としては、具体的には、イオ
ウ、p−キノンジオキシムなどのキノンジオキシム系化
合物、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレートなどの(メタ)ア
クリレート系化合物、ジアリルフタレート、トリアリル
シアヌレートなどのアリル系化合物、m−フェニレンビ
スマレイミドなどのマレイミド系化合物、ジビニルベン
ゼンなどが挙げられる。本発明では、上記のような加硫
剤のうちでも、イオウまたはイオウ系化合物、特にイオ
ウを用いると、ゴム組成物の優れた特性を発現すること
ができて好ましい。
【0068】[発泡助剤]また、発泡剤とともに発泡助
剤を用いることもでき、発泡助剤を併用すると、発泡剤
の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの効果
がある。このような発泡助剤としては、サリチル酸、フ
タル酸、ステアリン酸、しゅう酸などの有機酸、尿素ま
たはその誘導体などが挙げられる。発泡助剤は、エチレ
ン・α−オレフィン・ポリエン共重合体100重量部に
対して0.01〜10重量部好ましくは0.1〜5重量
部の量で用いることができる。
【0069】[他のゴムとのブレンド]本発明に係るゴ
ム組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、公知の
他のゴムとブレンドして用いることができる。このよう
な他のゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴ
ム(IR)などのイソプレン系ゴム、ブタジエンゴム
(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレ
ンゴム(CR)などの共役ジエン系ゴムを挙げることが
できる。さらに従来公知のエチレン・α−オレフィン系
共重合ゴムを用いることもでき、たとえばエチレン・プ
ロピレンランダム共重合体(EPR)、前記のエチレン
・α−オレフィン・ポリエン共重合体以外のエチレン・
α−オレフィン・ポリエン共重合体、例えばEPDMな
どを用いることができる。
【0070】[ゴム組成物の調製]本発明に係る注入ス
ポンジ用ゴム組成物は、例えば次のような方法で調製す
ることができる。即ち、本発明に係る注入スポンジ用ゴ
ム組成物は、バンバリーミキサーのようなミキサー類に
より、エチレン・α−オレフィン・ポリエン共重合体ゴ
ム(A)、必要に応じてポリオレフィン樹脂(D)、補
強剤(E)、充填剤(F)、軟化剤(G)などの添加剤
を、80〜170℃の温度で約3〜10分間混練した
後、オープンロールのようなロール類を使用して、有機
過酸化物(B)および発泡剤(C)、必要に応じて加硫
剤、加硫助剤、発泡助剤、脱泡剤を追加混合し、ロール
温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しす
ることにより調製することができる。このようにして得
られるゴム組成物は、リボン状またはシート状のゴム配
合物である。
【0071】[加硫ゴム発泡成形体]本発明に係る架橋
(加硫)ゴム発泡成形体は、上記の注入スポンジ用ゴム
組成物を架橋発泡させてなるものである。
【0072】本発明の架橋(加硫)ゴム発泡成形体は、
上記のようにして得られるゴム組成物をトランスファー
成形法、射出成形法、型成形法などによって、成形と加
硫とを同時に行うことにより得られる。また、トランス
ファー成形法、射出成形法、型成形法などによって一旦
成形を行い、次いでこの成形体を加硫槽内に導入し、熱
空気、流動床、溶融塩槽、またはマイクロ波等の手段に
よって加熱することにより、加硫及び発泡を行って調製
することもできる。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例に限定されるものではない。以下
の例における測定は次の通り行った。
【0074】1.組成:共重合体の組成(エチレン含
量)は13C−NMR法で測定した。 2.ヨウ素価(IV):滴定法により求めた。 3.極限粘度[η]:極限粘度[η]は135℃、デカ
リン中で測定した。 4.分子量分布:GPCにより求めた重量平均分子量M
w/数平均分子量Mnの比で表した。GPCには、カラ
ムに東ソー(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを
用い、溶媒にはオルソジクロロベンゼンを用いた。
【0075】5.ずり速度比(γ/γ):10
0℃でのメルトフローカーブをもとめ、ずり応力0.4×
10dyn/cm を示す時のずり速度γと、ずり応
力2.4×10dyn/cmを示すときのずり速度γ
の比を求めた。 6.有効網目鎖密度(ν):ランダム共重合体100g
に対し、ジクミルパーオキサイド0.01モルを添加し、
8インチオープンロールを用い、混練温度50℃でSR
ISに記載の方法により混練を行い、得られた混練物を
170℃×10分プレス加硫して、サンプルを作製し
た。このサンプルについて、JIS K 6258(1
993年)に従い、トルエンに37℃×72時間浸漬さ
せ、Flory−Rehnerの式により、純ゴム1c
中の有効網目数である有効網目鎖密度ν(個/c
)を算出した。 ν=[ν+ln(1−ν)+μν ]/−
1/3 −ν/2) ν:膨潤した加硫ゴム中における純ゴムの容積(純
ゴム容積+吸収した溶剤の容積)にたいする純ゴムの容
積分率 μ :ゴム−溶剤の相互作用定数(0.49) V:溶剤の分子容 7.架橋密度−溶融流動性バランス特性値K:前述した
ずり速度比(γ/γ)及び有効網目鎖密度
(ν)の測定結果からバランス特性値Kを計算により求
めた。 K=[ log(γ/γ) ]/ν
【0076】参考例1 (エチレン・α−オレフィン・ポリエン非晶質共重合体
の製造) 下記の触媒: バナジウム系触媒:VOCl アルミニウム系触媒:Al(Et)Cl/Al(Et)1.5 Cl
1.5 ,ブレンドモル比5/1 Al/V原子比:6 を用い、表1に示す条件で、エチレン、α−オレフィン
(プロピレン)、5−ビニル−2−ノルボルネンを共重
合し、本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・ポリ
エン非晶質共重合体を製造した。この共重合体を、以
下、EP/VNB-1またはエチレン・プロピレン・VNB共重
合体−1と呼ぶ。得られた共重合体(EP/VNB-1)の特性
値を表1に示す。
【0077】(エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
晶質共重合体の製造) 下記の触媒: バナジウム系触媒:VOCl アルミニウム系触媒:Al(Et)1.5 Cl1.5 Al/V原子比:7 を用い、表1に示す条件で、エチレン、α−オレフィン
(プロピレン)、5−ビニル−2−ノルボルネンを共重
合し、本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・ポリ
エン非晶質共重合体を製造した。この共重合体を、以
下、EP/VNB-2またはエチレン・プロピレン・VNB共重
合体−2と呼ぶ。得られた共重合体(EP/VNB-2)の特性
値を表1に示す。
【0078】(エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
晶質共重合体の製造) 下記の触媒: バナジウム系触媒:VOCl アルミニウム系触媒:Al(Et)Cl/Al(Et)1.5 Cl
1.5 ,ブレンドモル比5/1 Al/V原子比:6 を用い、表1に示す条件で、エチレン、α−オレフィン
(プロピレン)、5−エチリデン−2−ノルボルネンを
共重合し、比較のために用いるエチレン・α−オレフィ
ン・ポリエン非晶質共重合体を製造した。この共重合体
を、以下、EP/ENBまたはエチレン・プロピレン・ENB
共重合体と呼ぶ。得られた共重合体(EP/ENB)の特性値
を表1に示す。
【0079】次に、実施例、比較例における加硫ゴム発
泡成形体等の物性試験およびその試験方法は、以下のと
おりである。
【0080】(1)比重 加硫した図1のチューブ状スポンジゴムの上部から20
mm×20mmの試験片を打ち抜き、その表面の汚れを
アルコールで拭き取った。次いで、この試験片を、25
℃雰囲気下で、自動比重計[(株)東洋精機製作所製、
型番M−1型]の所定の位置に取り付け、空気中と純水
中の質量の差から比重測定を行った。
【0081】(2)引張試験 加硫した図1のチューブ状スポンジゴムの上部から、長
さ方向にJIS K6301(1989年)に記載され
ている3号型ダンベル形状に打ち抜いて試験片を得た。
この試験片を用いて、JIS K 6301第3項に規
定されている方法に従って、測定温度25℃、引張速度
500mm/分の条件で引張試験を行ない、引張破断点
応力TB と引張破断点伸びEB を測定した。
【0082】(3)圧縮永久歪試験 加硫した図1のチューブ状スポンジゴムを30mmに切
断してスポンジゴム圧縮永久歪測定金型に入れ、スポン
ジゴムのチューブ(試験片)の元の高さ、すなわちチュ
ーブの元の径の50%に圧縮し、次いで、金型ごと70
℃で200時間ギヤーオーブン中で熱処理した。熱処理
後、この金型をギヤーオーブンから取り出して30分間
放冷し、チューブの高さを測定し、下記の計算式より、
圧縮永久歪(CS)を算出した。 圧縮永久歪[%]=[(t−t)×100]/
(t−t) t:試験前の試験片の高さ t:試験片を熱処理し、30分間放冷した後の試験
片の高さ t:測定金型に取り付けられた状態での50%に圧
縮された試験片の高さ
【0083】(4)流動性試験 トランスファー成形機を用い、金型内に配合ゴム10g
を10秒で注入し、型温度180℃で3.5分間加硫発
泡を行った。このようにして得られた図2の加硫ゴム発
泡成形体を型から取り出し、その成形体の長さ(図中の
L)を測定した。
【0084】(5)外観 上記トランスファー成形機を用いて成形した成形体の押
出外観を、目視にて判定した。 評点 1:直径1mm以上のクレータがない 2:直径1mm以上のクレータが1〜10個存在する。 3:直径1mm以上のクレータが10個以上存在する。 4:直径5mm以上のクレータが10個以上存在する。 (6)未加硫ゴムの物性 未加硫ゴムの物性は、貯蔵安定性の尺度であるt(1
25℃)により評価した。このtの試験方法は、JI
S K−6300(1994)に記載されており、この
値(単位:min)が短いほど安定性が低いと評価され
る。
【0085】[実施例1]参考例1のエチレン・プロピ
レン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体−1[EP
/VNB-1] 100重量部、活性亜鉛華 5重量部、ステ
アリン酸 2重量部、SRFカーボンブラック[商品名
旭#50、旭カーボン(株)製]95重量部、及びパ
ラフィン系プロセスオイル[商品名 ダイアナプロセス
PW−380、出光興産(株)製]50重量部を、容量
1.7リットルのバンバリーミキサー[(株)神戸製鋼
所製]を用いて、145℃で5分間混練した。
【0086】このようにして得られた混練物に、架橋剤
[商品名 カヤヘキサAD−40C、化薬アクゾ(株)
製] 7重量部、アゾジカルボンアミド[発泡剤;商品
名ビニホールAC#3、永和化成(株)製] 5.5重
量部、および尿素系発泡助剤[商品名 セルペースト1
01、永和化成(株)製]2.0重量部を加えて、8イ
ンチロール(前ロールおよび後ロールの温度50℃)で
8分間混練し、ゴム配合物を調製した。
【0087】次いで、上記トランスファー成形機を用い
て、このゴム配合物を、チューブ状の金型内に10秒で
注入し、型温度180℃で3.5分間加硫、発泡を行っ
て、図1の加硫ゴム発泡成形体(スポンジゴム)を得
た。
【0088】得られた加硫ゴム発泡成形体について、上
記物性試験を行った。得られた結果を表2に示す。
【0089】[実施例2]実施例1におけるエチレン・
プロピレン・VNB共重合体−1の代わりに、参考例2
のエチレン・プロピレン・VNB共重合体−2を用いた
以外は実施例1と同様に行った。得られた結果を表2に
示す。
【0090】[比較例1]実施例1のエチレン・プロピ
レン・VNB共重合体−1の代わりに、参考例3のエチ
レン・プロピレン・ENB共重合体を用いた以外は実施
例1と同様に行った。得られた結果を表2に示す。
【0091】[比較例2]架橋剤の使用量を2倍にした
以外は比較例1と同様に行った。得られた結果を表2に
示す。
【0092】[比較例3]比較例2の架橋剤の代わり
に、2−メルカプトベンゾチアゾール[加硫促進剤;商
品名 サンセラーM、三新化学工業(株)製]0.5重
量部、テトラメチルチウラムジスルフィド[加硫促進
剤;商品名 サンセラーTT、三新化学工業(株)製]
0.5重量部、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛
[加硫促進剤;商品名 サンセラーBZ、三新化学工業
(株)製]1.5重量部、テトラエチルチウラムジスル
フィド[加硫促進剤;商品名 サンセラーTET、三新
化学工業(株)製]0.5重量部、硫黄1.0重量部、
を用いた以外は同様に行った。得られた結果を表2に示
す。
【0093】[実施例3]実施例1において、DSCで
測定した融点(Tm)が164℃であり、メルトフロー
レート(ASTM D 1238,230℃、荷重2.
16kg)が10g/10分であるプロピレン重合体を
20重量部配合した以外は実施例1と同様に行った。得
られた結果を表2に示す。
【0094】[実施例4]実施例1において、DSCで
測定した融点(Tm)が128℃であり、メルトフロー
レート(ASTM D 1238,190℃、荷重2.
16kg)が0.6g/10分であるポリエチレンを2
0重量部配合した以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた結果を表2に示す。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】
【表4】
【0099】
【発明の効果】本発明では、エチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)100重量部に対
して、有機過酸化物(B)を0.001〜0.05モ
ル、発泡剤(C)を0.5〜50重量部の割合で用いる
ことにより、耐候性、耐熱性、耐オゾン性、引き裂き強
度などの加硫物性に優れ、しかも、耐圧縮永久歪みに優
れた注入スポンジ用ゴム組成物及びその架橋発泡成形体
を提供できる。更に、必要に応じて、DSCで測定され
た融点(Tm)が100〜150℃の範囲にある結晶性
ポリオレフィン樹脂(D)を5〜50重量部配合するこ
とにより、耐候性、耐熱性、耐オゾン性、引き裂き強度
などの加硫物性に一層優れた加硫ゴム発泡成形体(スポ
ンジゴム)を提供することができる。この組成物を使用
することにより、トランスファー成形、射出成形、型成
形等において、精密成形性や生産性に優れており、しか
も得られる加硫ゴム発泡体は、圧縮永久歪みにおいて特
に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において性能試験に用いたチューブ状ス
ポンジゴムの形状及び寸法を示す説明図であって、図1
Aは正面図及び図1Bは側面図である。
【図2】実施例において流動性試験に用いた加硫ゴム発
泡成形体の形状及び寸法を示す説明図であって、図2A
は上面図及び図2Bはその縦断面図である。
【記号の説明】
1 チューブ状スポンジゴム 2 発泡成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 雅昭 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエンが下記一般式[I]あるいは
    [II]で表される少なくとも一種の末端ビニル基含有
    ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン
    ・ポリエン非晶質共重合体(A)100重量部に対し
    て、有機過酸化物(B)0.001〜0.05モル、及
    び発泡剤(C)0.5〜50重量部を配合して成ること
    を特徴とする注入スポンジ用ゴム組成物: 【化1】 [式中、nは0ないし10の整数であり、Rは水素
    または炭素原子数1〜10のアルキル基、Rは水素
    原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である]: 【化2】 [式中、Rは水素原子または炭素原子数1〜10の
    アルキル基である]。
  2. 【請求項2】 エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
    晶質共重合体(A)が、 (i) エチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとのモ
    ル比(エチレン/α-オレフィン)が60/40〜80
    /20の範囲にあり、 (ii) よう素価が0.5〜50の範囲にあり、且つ(iii)
    135℃のデカリン溶液での極限粘度が0.7〜2dL
    /gの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の注
    入スポンジ用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 エチレン・α−オレフィン・ポリエン非
    晶質共重合体(A)が(i) エチレンと炭素数3〜20
    のα-オレフィンとのモル比(エチレン/α-オレフィ
    ン)が60/40〜80/20の範囲にあり、 (ii) よう素価が0.5〜50の範囲にあり、 (iii) 135℃のデカリン溶液での極限粘度が0.7〜
    2dL/gの範囲にあり、 (iv) GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が3〜5
    0であり、 (V) ランダム共重合体100gに対しジクミルパ−
    オキサイド0.01mol を用いて170℃×10分間プレス
    架橋したときの有効網目鎖密度νが1.5×1020
    /cm以上であり、 (Vi) 100℃でのメルトフロ−カ−ブから求めた0.
    4×10dyn/cmを示すときのずり速度γ
    2.4×10dyn/cmを示すときのずり速度γ
    の比γ/γと上記有効網目鎖密度νとが一般式
    [III ] 0.04×10−19≦Log(γ/γ)/ν≦0.20×10−19 [III ] を満足する範囲にあることを特徴とする請求項1または
    2に記載の注入スポンジ用ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 前記エチレン・α−オレフィン・ポリエ
    ン非晶質共重合体(A)100重量部に対して、有機過
    酸化物(B)0.001〜0.05モル、及び発泡剤
    (C)0.5〜50重量部、及びDSCで測定した融点
    (Tm)が100〜170℃の範囲にある結晶性ポリオ
    レフィン樹脂(D)を配合して成ることを特徴とする請
    求項1乃至3の何れかに記載の注入スポンジ用ゴム組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記結晶性ポリオレフィン樹脂(D)
    が、1−ブテン重合体またはDSCで測定した融点(T
    m)が135〜150℃の範囲にあるプロピレン共重合
    体であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記
    載の注入スポンジ用ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 前記エチレン・α−オレフィン・ポリエ
    ン非晶質共重合体(A)100重量部に対して、更に補
    強剤(E)及び/または無機充填剤(F)を10〜20
    0重量部、及び軟化剤(G)を10〜100重量部の量
    で配合して成ることを特徴とする請求項1乃至5の何れ
    かに記載の注入スポンジ用ゴム組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載のゴム組
    成物を加硫及び発泡させて成ることを特徴とする加硫ゴ
    ム発泡成形体。
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EP1280335A2 (en) 2001-07-26 2003-01-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Image processing method and image processing system
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