JP3880754B2 - 操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置 - Google Patents

操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は操作レバーの操作方向とアクチュエータの駆動方向との対応関係の組合せを変更する組合せ変更装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に油圧ショベルでは、上部旋回体、ブーム、アーム、バケットからなる4つの作業機が、オペレータの運転席の左右に設けられた左右の操作レバーの操作によって作動される。
【0003】
左右2つの操作レバーの各操作方向と上記4つの作業機の各作動方向との対応関係の組合せ(これを以下操作パターンという)は、従来は油圧ショベルの製造会社により異なっていた。
【0004】
したがってA社製の油圧ショベルの操作に馴れたオペレータが他のB社製、C社製の油圧ショベルを操作する場合には、オペレータが操作に馴れていないため疲労が大きくなる。また操作パターンの相違を意識して操作しなければならずオペレータに多大な負担を課すことになる。
【0005】
そこで従来より油圧ショベルにおいて操作パターンを切り換える操作パターン切換えに関する発明、考案がなされている。
【0006】
実公平6−38935号公報には、油圧ショベルの操作パターンを、圧油の経路を切り換えることにより切り換える考案が記載されている。
これに対してスキッドステアローダでは、作業機がブームとバケットから構成されている。そして左右の走行体(車輪または履帯)は車体の左右それぞれに設けられた左右2つの走行用アクチュエータにより作動される。左右の走行体が、車体の左右それぞれに設けられた油圧モータによって独立して駆動される。車体の左側の走行体は左側専用に設けられた駆動機構によって独立して駆動され独立して変速される。同様に車体の右側の走行体は右側専用に設けられた駆動機構によって独立して駆動され独立して変速される。各駆動機構は油圧ポンプと油圧モータとでそれぞれ構成されている。
【0007】
スキッドステアローダでは、ブーム、バケット、左右2つの走行体からなる4つの走行体、作業機が、オペレータの運転席の左右に設けられた左右の操作レバーの操作によって作動される。
【0008】
左右2つの操作レバーの各操作方向と上記4つの走行体、作業機の各作動方向との対応関係の組合せ(操作パターン)は、スキッドステアローダの製造会社により異なる。各操作パターンを図12(a)、(b)、(c)に示す。
【0009】
図12に示すようにオペレータの運転席80の左右には左操作レバー6L、右操作レバー6Rが設けられている。
【0010】
図12(a)に示す操作パターンでは、左操作レバー6Lの各操作方向と左側走行体の各作動方向(左走行前、左走行後)、ブームの各作動方向(ブーム上、ブーム下)とが対応しているとともに、右操作レバーの各操作方向と右側走行体の各作動方向(右走行前、右走行後)、バケットの各作動方向(バケットダンプ、バケット掘削)とが対応している。すなわち左右の操作レバー6L、6Rの操作によって左右の走行体が作動される。
【0011】
図12(b)、(c)に示す操作パターンでは、左操作レバー6Lの各操作方向と左右走行体の各作動方向(前進、後進、右旋回、左旋回)とが対応しているとともに、右操作レバーの各操作方向とブーム、バケットの各作動方向(ブーム上、ブーム下、バケットダンプ、バケット掘削)とが対応している。すなわち左操作レバー6Lの操作だけで左右の走行体を作動させることができる。
なお図12(b)に示す操作パターンでは、左操作レバー6Lが回転操作されることによって左右走行体が旋回作動され、右操作レバー6Rが回転操作されることによってバケットが作動される。
【0012】
図13は左操作レバー6Lの操作だけで左右の走行体を作動させる場合(図12(b)、(c))の油圧回路図を示している。
【0013】
同図13に示すように左操作レバー装置5Lは左操作レバー6Lと、4つのシャトル弁41、42、43、44を環状に接続したブリッジ回路45と、左操作レバー6Lとブリッジ回路45を連通する油圧管路11、12、13、14とからなる。管路11、12、13、14はそれぞれ、左操作レバー6Lの前方向、後方向、右方向、左方向の操作に応じて油圧信号(パイロット圧)が発生する管路である。
【0014】
管路11、12、13、14はそれぞれ、シャトル弁41、42の流入口、シャトル弁43、44の流入口、シャトル弁42、43の流入口、シャトル弁44、41の流入口に連通している。
【0015】
シャトル弁41、42、43、44の各流出口は、右走行体用制御弁32の前進側ポート32F、左走行体用制御弁31の前進側ポート31F、右走行体用制御弁32の後進側ポート32R、左走行体用制御弁31の後進側ポート31Rにそれぞれ連通している。左走行体用制御弁31によって左走行用油圧ポンプ33の容量を変化させ、右走行体用制御弁32によって右走行用油圧ポンプ34の容量を変化させる。
【0016】
左走行用油圧ポンプ33は油圧モータを介して左走行体を作動させる。左走行体用制御弁31の前進側ポート31Fに油圧信号(パイロット圧)が作用すると左走行用油圧ポンプ33の容量が前進側に変化され、左走行体が前進方向に作動される。また左走行体用制御弁31の後進側ポート31Rに油圧信号が作用すると左走行用油圧ポンプ33の容量が後進側に変化され、左走行体が後進方向に作動される。同様にして右走行体用制御弁32の前進側ポート32Fに油圧信号が作用すると右走行用油圧ポンプ34の容量が前進側に変化され、右走行体が前進方向に作動される。また右走行体用制御弁32の後進側ポート32Rに油圧信号が作用すると右走行用油圧ポンプ34の容量が後進側に変化され、右走行体が後進方向に作動される。
【0017】
よって左操作レバー6Lが前方向に操作されると、車両は「前進」され、また後方向に操作されると、車両は「後進」され、また右方向に操作されると、車両は「右旋回」され、また左方向に操作されると、車両は「左旋回」される。
【0018】
一方、右操作レバー装置5Rは右操作レバー6Rと、右操作レバー6Rに連通する圧油管路15、16、17、18とからなる。管路15、16、17、18はそれぞれ、右操作レバー6Rの前方向、後方向、右方向、左方向の操作に応じて油圧信号が発生する管路である。
【0019】
管路15、16、17、18はそれぞれ、ブーム用制御弁72のブーム下側ポート72a、ブーム用制御弁72のブーム上側ポート72b、バケット用制御弁73のバケットダンプ側ポート73a、バケット用制御弁73のバケット掘削側ポート73bにそれぞれ連通している。ブーム用制御弁72、バケット用制御弁73には作業機用ポンプ71から圧油が供給される。ブーム用制御弁72、バケット用制御弁73により制御された圧油はそれぞれ、ブーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダに供給される。
【0020】
ブーム用制御弁72のブーム下側ポート72aに油圧信号(パイロット圧)が作用するとブーム用油圧シリンダがブーム下側に駆動され、ブームが下側に作動される。またブーム用制御弁72のブーム上側ポート72bに油圧信号が作用するとブーム用油圧シリンダがブーム上側に駆動され、ブームが上側に作動される。同様にバケット用制御弁73のバケットダンプ側ポート73aに油圧信号が作用するとバケット用油圧シリンダがバケットダンプ側に駆動され、バケットがダンプ側に作動される。またバケット用制御弁73のバケット掘削側ポート73bに油圧信号が作用するとバケット用油圧シリンダがバケット掘削側に駆動され、バケットが掘削側に作動される。
【0021】
よって右操作レバー6Rが前方向に操作されると、ブームは下側に作動され、また後方向に操作されると、ブームは上側に作動され、また右方向に操作されると、バケットはダンプ側に作動され、また左方向に操作されると、バケットは掘削側に作動される。
【0022】
図14は左右の操作レバー6L、6Rの操作によって左右の走行体を作動させる場合(図12(a))の油圧回路図を示している。図13と共通する構成要素についての説明は省略する。
【0023】
左操作レバー6Lと、左走行用油圧ポンプ33、ブーム用制御弁72とは、管路91、92によってそれぞれ接続されている。管路91は、左操作レバー6Lの前後方向の操作に応じて油圧信号が発生する管路である。管路92は、左操作レバー6Lの左右方向の操作に応じて油圧信号が発生する管路である。
【0024】
また右操作レバー6Rと、右走行用油圧ポンプ34、バケット用制御弁73とは、管路93、94によってそれぞれ接続されている。管路93は、右操作レバー6Rの前後方向の操作に応じて油圧信号が発生する管路である。管路94は、右操作レバー6Rの左右方向の操作に応じて油圧信号が発生する管路である。
【0025】
よって左操作レバー6Lを前方向に操作すると、車両は「左前進」し、また後方向に操作すると、車両は「左後進」する。また右方向に操作すると、ブームが下側に作動され、また左方向に操作されると、ブームが上側に作動される。また右操作レバー6Rが前方向に操作されると、車両は「右前進」され、また後方向に操作すると、車両は「右後進」する。また右方向に操作すると、バケットはダンプ側に作動し、また左方向に操作すると、バケットは掘削側に作動する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようにスキッドステアローダなどの車両には、一方の操作レバー(左操作レバー6L)の操作だけで、左右の走行体を作動させる操作パターン(これを第1の操作パターンという)と、左右の操作レバー6L、6Rの両方の操作によって左右の走行体を作動させる操作パターン(これを第2の操作パターン)とがある。
【0027】
上述した実公平6−38935号公報にみられるように、作業機を作動させる場合に操作パターンを切り換える従来技術は存在するものの、走行体を作動させる場合に第1の操作パターンと第2の操作パターンを切り換えることに関する従来技術は存在しない。
【0029】
本発明は、2つの操作装置のうち一方の操作装置だけで、2つのアクチュエータを駆動する操作パターンと、2つの操作装置両方の操作によって2つのアクチュエータを駆動する操作パターンの切り換えを、容易に行えるようにすることを解決課題とするものである。
【0046】
【課題を解決するための手段および作用、効果】
本発明の第1発明は、解決課題を達成するために、
操作方向に操作方向信号を油圧信号として出力する2つの操作装置(5L、5R)と、
操作方向油圧信号に対応する駆動方向に駆動する2つのアクチュエータ(33、34)と、
前記2つの操作装置(5L、5R)の各操作方向信号と前記2つのアクチュエータ(33、34)の各駆動方向との組合せを変更する操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置において、
2つの操作装置(5L、5R)のうちの一方の操作装置(5L)から出力される各操作方向油圧信号を、4つのシャトル弁(41、42、43、44)を環状に接続したブリッジ回路(45)を通過させて、前記2つのアクチュエータ(33、34)の各駆動方向に対応するポート(32F、31F、32R、31R)に作用させる第1の組合せと、
一方の操作装置(5L)から出力される各操作方向油圧信号を、一方のアクチュエータ(33)の各駆動方向に対応するポート(31F、31R)へ直接作用させ、他方の操作装置(5R)から出力される各操作方向油圧信号を、他方のアクチュエータ(34)の各駆動方向に対応するポート(32F、32R)へ直接作用させる第2の組合せとを切り換える切換手段(40)
を備えたことを特徴とする。
【0047】
第1発明を図1、図2、図5を参照して説明する。
【0048】
第1発明によれば、図5に示すようにパターン切換用レバー46によって第1の組合せへの変更が指示されると、切換手段40によって第1の組合せ(第1の操作パターンS1)に切り換えられる。これによって図1に示すように、2つの操作装置5L、5Rのうちの一方の操作装置5Lから出力される各操作方向油圧信号が、ブリッジ回路45の4つのシャトル弁41、42、43、44を通過して、2つのアクチュエータ33、34の各駆動方向に対応するポート32F、31F、32R、31Rに作用される。これにより第1の組合せ(第1の操作パターンS1)に切り換えられる。このため一方の操作装置(左操作レバー6L)の操作だけで、2つのアクチュエータを駆動することが可能となる。
【0049】
また図5に示すようにパターン切換用レバー46によって第2の組合せへの変更されると、切換手段40によって第2の組合せ(第2の操作パターンS2)に切り換えられる。これによって図2に示すように、一方の操作装置5Lから出力される各操作方向油圧信号は、ブリッジ回路45の4つのシャトル弁41、42、43、44を通過することなく、一方のアクチュエータ33の各駆動方向に対応するポート31F、31Rに直接作用する。他方の操作装置5Rから出力される各操作方向油圧信号は、ブリッジ回路45の4つのシャトル弁41、42、43、44を通過することなく、他方のアクチュエータ34の各駆動方向に対応するポート32F、32Rに直接作用する。これにより第2の組合せ(第2の操作パターンS2)に切り換わる。このため2つの操作装置(左右の操作レバー6L、6R)の両方の操作によって2つのアクチュエータを駆動することが可能となる。
【0050】
以上のように第1発明によれば、2つの操作装置のうち一方の操作装置だけで、2つのアクチュエータを駆動する第1の操作パターンと、2つの操作装置両方の操作によって2つのアクチュエータを駆動する第2の操作パターンの切り換えを、容易に行うことができる。
【0051】
また第2発明は、第1発明において、
前記切換手段(40)は、
前記一方の操作装置(5L)から出力される各操作方向油圧信号が入力される入力ポート(I1、I2、I3、I4)と、
前記2つのアクチュエータ(33、34)の各駆動方向に対応するポート(32F、31F、32R、31R)に連通する出力ポート(E1、E2、E3、E4)と、
前記入力ポート(I1)を、前記ブリッジ回路45のシャトル弁(41、42)を介して前記出力ポート(E1、E2)に連通させる第1の位置と、
前記入力ポート(I1)を、前記出力ポート(E2)に直接連通させる第2の位置とを有するピストン(48)
からなることを特徴とする。
【0052】
第2発明を図1、図2、図5、図6を参照して説明する。
【0053】
第2発明によれば、図6に示すように、パターン切換用レバー46によって第1の組合せ(第1の操作パターンS1)への変更が指示されたことに応じて、ボディ47に対するピストン48の相対位置が第1の位置に変化される。これにより図5に示すように入力ポートI1が、ブリッジ回路45のシャトル弁41、42を介して出力ポートE1、E2に連通される。他の入力ポートI2〜I4についても同様である。これにより第1の組合せ(第1の操作パターンS1)に切り換えられる。
【0054】
また図6に示すように、パターン切換用レバー46によって第2の組合せ(第2の操作パターンS2)への変更が指示されたことに応じて、ボディ47に対するピストン48の相対位置が第2の位置に変化される。これにより入力ポートI1が、ブリッジ回路45の4つのシャトル弁41、42、43、44に連通することなく出力ポートE2に直接連通される。他の入力ポートI2、I3、I4についても同様である。これにより第2の組合せ(第2の操作パターンS2)に切り換えられる。
【0055】
第2発明によれば第1発明と同様の効果が得られる。さらに第2発明によれば、ボディ47に対するピストン48の相対位置を変化させるという簡単な操作だけで切り換えを行うことができる。
【0056】
また第3発明第2発明において、
前記ピストン(48)は、円筒形状であり、回転操作に応じてボディ(47)に対する回転位置が変化するものであること
を特徴とする。
【0057】
第3発明を図6を参照して説明する。
【0058】
第3発明によればパターン切換用レバー46の回転操作に応じて、円筒形状のピストン48のボディ47に対する回転位置が変化する。これにより切換手段40は第1の位置と第2の位置に変化され、第1の組合せ(第1の操作パターンS1)と第2の組合せ(第2の操作パターンS2)に切り換えられる。
【0059】
第3発明によれば第1発明第2発明と同様の効果が得られる。さらに第3発明によれば、ピストン48を回転操作するという、より簡単な操作だけで切り換えを行うことができる。また切換手段40の構造を簡素にすることができる。
【0060】
また第4発明は、第2発明または第3発明において、
前記ボディ(47)と前記ピストン(48)のうちで一方の側(47)に、前記入力ポート(I1、I2、I3、I4)および前記出力ポート(E1、E2、E3、E4)を設け、他方の側(48)を前記第1の位置または前記第2の位置になるように作動させること
を特徴とする。
【0061】
第4発明を図6を参照して説明する。
【0062】
第4発明によれば、ボディ47とピストン48のうちで一方の側(たとえばボディ47)に、入力ポートI1、I2、I3、I4および出力ポートE1、E2、E3、E4が設けられている。そして、他方の側(ピストン48)が第1の位置または第2の位置になるように作動(回転作動)される。このためピストン48が作動しても、入力ポートI1、I2、I3、I4および出力ポートE1、E2、E3、E4に接続された配管(油圧管路11、12、13、14等)がねじれるという不具合は生じない。なお第4発明によれば第1発明第2発明第3発明と同様の効果が得られる。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係る操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置の実施の形態について説明する。なお本実施形態ではスキッドステアローダなどの車両における操作パターンを変更する場合を想定している。しかし車両に限定されることなく、2つの操作装置のうち一方の操作装置だけで、2つのアクチュエータを駆動する第1の操作パターンと、2つの操作装置両方の操作によって2つのアクチュエータを駆動する第2の操作パターンの切り換えるものであれば、任意の駆動機械に対して適用することができる。
【0064】
スキッドステアローダなどの車両では、作業機がブームとバケットから構成されている。車体の左右には図4に示すように左走行体(左履帯)36、右走行体(右履帯)38が備えられている。左右の走行体36、38(履帯)は車体の左右それぞれに設けられた左右2つの走行用油圧モータ35、37により作動される。なお走行体36、38は履帯の代わりに車輪としてもよい。ここではHST(ハイドロ・スタティック・トランスミッションまたは静油圧駆動)車を想定している。左右の走行体36、38が、車体の左右それぞれに設けられた油圧モータ35、37によって独立して駆動される。車体の左側の走行体36は左側専用に設けられた駆動機構によって独立して駆動され独立して変速される。同様に車体の右側の走行体38は右側専用に設けられた駆動機構によって独立して駆動され独立して変速される。左側駆動機構は左走行用油圧ポンプ33と左走行用油圧モータ35とで構成され、右側駆動機構は右走行用油圧ポンプ34と右走行用油圧モータ37とで構成されている。
【0065】
スキッドステアローダなどの車両では、図12(a)、(c)に示すようにブーム、バケット、左右2つの走行体36、38からなる4つの走行体、作業機が、オペレータの運転席80の左右に設けられた左右の操作レバー6L、6Rの操作によって作動される。
【0066】
左右2つの操作レバー6L、6Rの各操作方向と上記4つの走行体、作業機の各作動方向との対応関係の組合せ(操作パターン)は、スキッドステアローダの製造会社により異なる。本実施形態では図12(c)に示す第1の操作パターンS1と、図12(a)に示す第2の操作パターンS2との間で切り換えを行う装置について説明する。
【0067】
図1は左操作レバー6Lの操作だけで左右の走行体36、38を作動させる第1の操作パターンS1切り換え時の油圧回路図を示している。また図2は左右操作レバー6L、6Rの両方の操作によって左右の走行体36、38を作動させる第2の操作パターンS2切り換え時の油圧回路図を示している。
【0068】
また図3は図1、図2に示す操作レバー装置5Lの要部の構成を説明する図である。
【0069】
まず図1、図2に示す操作レバー装置5L、5Rについて説明する。左右の操作レバー装置5L、5Rの構造は同様であるので左操作レバー装置5Lを代表させて説明する。
図3に示すように左操作レバー装置5Lは、装置本体9と、装置本体9に対して傾動可能に設けられた左操作レバー6Lとからなる。左操作レバー6Lは装置本体9に対して自由継手、ディスクプレート8を介して取り付けられている。装置本体9からピストン先端が突出するように4つのピストン1、2、3、4が設けられている。ピストン1、2、3、4は装置本体9の上面からみて正方形の4隅に位置するように配置されている。
【0070】
左操作レバー6Lが図3(a)の図中で前方向に傾動されるとピストン1が押し下げられる。ピストン1が押し下げられると、パイロット圧油(油圧信号)がパイロット管路11へ出力される。パイロット管路11から出力されるパイロット圧は左操作レバー6Lの傾動量に応じた大きさとなる。
【0071】
同様に左操作レバー6Lが図3(a)の図中で後ろ方向に傾動されるとピストン2が押し下げられる。ピストン2が押し下げられると、レバー傾動量に応じたパイロット圧油がパイロット管路12へ出力される。同様に左操作レバー6Lが図3(a)の図中で右方向に傾動されるとピストン3が押し下げられる。ピストン3が押し下げられると、レバー傾動量に応じたパイロット圧油がパイロット管路13へ出力される。同様に左操作レバー6Lが図3(a)の図中で左方向に傾動されるとピストン4が押し下げられる。ピストン4が押し下げられると、レバー傾動量に応じたパイロット圧油がパイロット管路14へ出力される。
【0072】
右操作レバー装置5Rについても同様であり、右操作レバー6Rが前方向、後ろ方向、右方向、左方向にそれぞれ操作されるに応じてピストン1、2、3、4が押し下げられ、レバー傾動量に応じたパイロット圧油がパイロット管路15、16、17、18へそれぞれ出力される。
【0073】
図1、図2に示すように左操作レバー装置5Lのパイロット管路11、12、13、14はパターン切換弁40の入力ポートI1、I2、I3、I4にそれぞれ接続されている。
【0074】
右操作レバー装置5Rのパイロット管路15、16はパターン切換弁40の入力ポートI5、I6にそれぞれ接続されている。
【0075】
また右操作レバー装置5Rのパイロット管路17、18はバケット用制御弁73のバケットダンプ側パイロットポート73a、バケット掘削側パイロットポート73bにそれぞれ直接接続されている。
【0076】
パターン切換弁40の出力ポートE1、E2、E3、E4は、右走行体用制御弁32の前進側パイロットポート32F、左走行体用制御弁31の前進側パイロットポート31F、右走行体用制御弁32の後進側パイロットポート32R、左走行体用制御弁31の後進側パイロットポート31Rにそれぞれ接続している。
【0077】
パターン切換弁40の出力ポートE5、E6はブーム用制御弁72のブーム下側パイロットポート72a、ブーム上側パイロットポート72bにそれぞれ接続している。
【0078】
ブーム用制御弁72、バケット用制御弁73にはそれぞれ、作業機用ポンプ71から吐出された圧油が供給される。ブーム用制御弁72、バケット用制御弁73では、パイロットポートに作用されるパイロット圧に応じて、作業機用ポンプ71から供給される吐出圧油の方向が制御される。また、同吐出圧油の流量が制御される。ブーム用制御弁72、バケット用制御弁73によって制御された圧油はそれぞれ、図示しないブーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダに供給される。
【0079】
ブーム用制御弁72のブーム下側パイロットポート72aに出力ポートE5を介してパイロット圧(油圧信号)が作用するとブーム用油圧シリンダがブーム下側に駆動され、これに応じてブームが下側に作動される。また出力ポートE6を介してブーム用制御弁72のブーム上側パイロットポート72bにパイロット圧が作用するとブーム用油圧シリンダがブーム上側に駆動され、これに応じてブームが上側に作動される。同様にバケット用制御弁73のバケットダンプ側パイロットポート73aにパイロット管路17を介してパイロット圧が作用するとバケット用油圧シリンダがバケットダンプ側に駆動され、これに応じてバケットがダンプ側に作動される。またバケット用制御弁73のバケット掘削側パイロットポート73bにパイロット管路18を介してパイロット圧が作用するとバケット用油圧シリンダがバケット掘削側に駆動され、これに応じてバケットが掘削側に作動される。
【0080】
なお本実施形態では、操作レバー装置5L、5Rは操作レバーを傾動操作することでパイロット圧油を出力する構成としている。しかし図12(b)に示すように操作レバー(つまみ)を回転操作することでパイロット圧油を出力するように構成してもよい。
【0081】
つぎに図4を参照して図1、図2に示す走行体駆動部30の構成について説明する。
【0082】
図4は図1、図2に示す走行体駆動部30の構成を示す油圧回路図である。
【0083】
左走行体用制御弁31には、油圧ポンプ39から吐出された圧油が供給される。左走行体用制御弁31では、パイロットポートに作用されるパイロット圧に応じて、油圧ポンプ39から供給される吐出圧油の方向が制御されるとともに、同吐出圧油の流量が制御される。左走行体用制御弁31によって制御された圧油は、左ポンプ容量駆動用油圧シリンダ74に供給される。左ポンプ容量駆動用油圧シリンダ74が駆動されると、左走行用油圧ポンプ33の容量が変化される。
【0084】
同様に、右走行体用制御弁32には、油圧ポンプ39から吐出された圧油が供給される。右走行体用制御弁32では、パイロットポートに作用されるパイロット圧に応じて、油圧ポンプ39から供給される吐出圧油の方向が制御されるとともに、同吐出圧油の流量が制御される。右走行体用制御弁32によって制御された圧油は、右ポンプ容量駆動用油圧シリンダ75に供給される。右ポンプ容量駆動用油圧シリンダ75が駆動されると、右走行用油圧ポンプ34の容量が変化される。
【0085】
左走行体(左履帯)36は左走行用油圧モータ35が駆動されることによって作動する。すなわち左走行用油圧モータ35は左走行体36を前進および後進の2進行方向に作動させるアクチュエータである。左走行用油圧ポンプ33はエンジン70によって駆動される。左走行用油圧ポンプ33の各圧油吐出口は左走行用油圧モータ35の各圧油流入口に、油圧管路によって接続されている。
【0086】
同様に、右走行体(左履帯)38は右走行用油圧モータ37が駆動されることによって作動する。すなわち右走行用油圧モータ37は右走行体38を前進および後進の2進行方向に作動させるアクチュエータである。右走行用油圧ポンプ34はエンジン70によって駆動される。右走行用油圧ポンプ34の各圧油吐出口は右走行用油圧モータ37の各圧油流入口に、油圧管路によって接続されている。
【0087】
このため左走行体用制御弁31の前進側パイロットポート31Fに出力ポートE2を介してパイロット圧(油圧信号)が作用すると左走行用油圧ポンプ33の容量が前進側に変化され、これに応じて左走行体36が前進方向Fに作動される。また左走行体用制御弁31の後進側パイロットポート31Rに出力ポートE4を介してパイロット圧が作用すると左走行用油圧ポンプ33の容量が後進側に変化され、これに応じて左走行体36が後進R方向に作動される。同様にして右走行体用制御弁32の前進側パイロットポート32Fに出力ポートE1を介してパイロット圧が作用すると右走行用油圧ポンプ34の容量が前進側に変化され、右走行体38が前進F方向に作動される。また右走行体用制御弁32の後進側パイロットポート32Rに出力ポートE3を介してパイロット圧が作用すると右走行用油圧ポンプ34の容量が後進側に変化され、右走行体38が後進R方向に作動される。
【0088】
つぎに図5を参照して図1、図2に示すパターン切換弁40の構成について説明する。
【0089】
図5は図1、図2に示すパターン切換弁40の構造を概念的に示す図である。
【0090】
同図5に示すようにパターン切換弁40は、パターン切換用レバー46の操作に応じて弁位置が、2位置に切り換えられる構造となっている。そしてパターン切換弁40には、4つのシャトル弁41、42、43、44を環状に接続したブリッジ回路45が設けられている。またパターン切換弁40には入力ポートI1〜I6および出力ポートE1〜E6が設けられている。
【0091】
パターン切換用レバー46が操作され、パターン切換弁40が図中の左側の第1の操作パターンS1切換位置に位置されると、入力ポートI1がシャトル弁41、42の流入口に連通され、入力ポートI2がシャトル弁43、44の流入口に連通され、入力ポートI3がシャトル弁42、43の流入口に連通され、入力ポートI4がシャトル弁44、41の流入口に連通される。またシャトル弁41の流出口が出力ポートE1に連通され、シャトル弁42の流出口が出力ポートE2に連通され、シャトル弁43の流出口が出力ポートE3に連通され、シャトル弁44の流出口が出力ポートE4に連通される。さらに入力ポートI5が出力ポートE5に連通され、入力ポートI6が出力ポートE6に連通される。
【0092】
これに対してパターン切換用レバー46を操作し、パターン切換弁40を図中の右側の第2の操作パターンS2切換位置にすると、入力ポートI1が出力ポートE2に接続される。同時に入力ポートI2が出力ポートE4に、入力ポートI3が出力ポートE5に、入力ポートI4が出力ポートE6に、入力ポートI5が出力ポートE1に、入力ポートI6が出力ポートE3に各々接続する。
【0093】
なお本実施形態では、パターン切換用レバー46の操作に応じてパターン切換弁40の弁位置を切り換える構成としている。しかし操作パターンの組合せの変更を指示する手段であれば、レバー操作に限定されることなくスイッチ操作、ボタン操作等任意の指示手段を用いることができる。さらにパターン切換弁40は手動操作に応じて作動される場合に限定されることなく電気信号、油圧信号等に応じて作動させてもよい。たとえば切換えスイッチが操作されたことに応じて電気信号を生成し、これをパターン切換弁40に加えることで弁位置を切り換えてもよい。
【0094】
つぎに上述した組合せ変更装置の動作について説明する。
【0095】
図5に示すようにパターン切換用レバー46が第1の操作パターンS1に対応する位置まで操作されると、パターン切換弁40の弁位置は第1の操作パターンS1切換位置に位置される。このときの油圧回路が図1に示される。
【0096】
すなわち左操作レバー装置5Lに接続されるパイロット管路11、12、13、14が、シャトル弁41、42、シャトル弁43、44、シャトル弁42、43、シャトル弁44、41の流入口にそれぞれ接続される。またシャトル弁41、42、43、44の流出口が左右の走行体用制御弁31、32のパイロットポート32F、31F、32R、31Rにそれぞれ接続される。このため左操作レバー6Lの操作だけで、左右の走行体36、38を作動させることが可能となる。
【0097】
具体的には、左操作レバー6Lが前方向に操作するとピストン1のみを押し下げる。従ってパイロット管路11のみにパイロット圧が発生する。パイロット圧はパターン切換弁40の入力ポートI1、2つのシャトル弁41、42の流入口、シャトル弁41、42の流出口、パターン切換弁40の出力ポートE1、E2を経由して、左右の走行体用制御弁31、32の前進側パイロットポート32F、31Fに作用する。この結果左右の走行体36、38は同速度で前進方向Fに作動する。
【0098】
また左操作レバー6Lが後ろ方向に操作するとピストン2のみを押し下げる。従って、パイロット管路12のみにパイロット圧が発生する。パイロット圧はパターン切換弁40の入力ポートI2、2つのシャトル弁43、44の流入口、シャトル弁43、44の流出口、パターン切換弁40の出力ポートE3、E4を経由して、左右の走行体用制御弁31、32の後進側パイロットポート32R、31Rに作用する。この結果左右の走行体36、38は同速度で後進方向Rに作動する。
【0099】
また左操作レバー6Lが右方向に操作するとピストン3のみを押し下げる。従って、パイロット管路13のみにパイロット圧が発生する。パイロット圧はパターン切換弁40の入力ポートI3、2つのシャトル弁42、43の流入口、シャトル弁42、43の流出口、パターン切換弁40の出力ポートE2、E3を経由して、左走行体用制御弁31の前進側パイロットポート31F、右走行体用制御弁32の後進側パイロットポート32Rに作用する。この結果左右の走行体36、38はそれぞれ同速度で前進方向F、後進方向Rに作動する。この動作は一般に右超信地旋回あるいは右スピンターンと呼ばれる。
【0100】
また左操作レバー6Lが左方向に操作するとピストン4のみを押し下げる。従って、パイロット管路14のみにパイロット圧が発生する。パイロット圧はパターン切換弁40の入力ポートI4、2つのシャトル弁44、41の流入口、シャトル弁44、41の流出口、パターン切換弁40の出力ポートE4、E1を経由して、左走行体用制御弁31の後進側パイロットポート31R、右走行体用制御弁32の前進側パイロットポート32Fに作用する。この結果左右の走行体36、38はそれぞれ同速度で後進方向R、前進方向Fに作動する。この動作は一般に左超信地旋回あるいは左スピンターンと呼ばれる。
【0101】
次に、左操作レバー6Lを右斜め前方向、つまり前方向と右方向の間方向へ操作する場合を述べる。
【0102】
左操作レバー6Lを傾けることにより、左操作レバー装置5Lのピストン1とピストン3を押し下げる。ピストン1で発生したパイロット圧は管路11を介して2つのシャトル弁41、42へ作用する。ピストン3で発生したパイロット圧は管路13を介して2つのシャトル弁42、43へ作用する。このとき、シャトル弁42は、管路11と管路13のいずれか高い方の圧力を出力する。出力されたパイロット圧は左走行用制御弁31の前進側パイロットポート31Fへ作用する。これにより左走行用油圧ポンプ33は前進方向へ容量を制御され、左走行体は前進する。
【0103】
シャトル弁41は管路11のパイロット圧を右走行用制御弁32の前進側パイロットポート32Fへ出力する。
【0104】
シャトル弁43は管路13のパイロット圧を右走行用制御弁32の前進側パイロットポート32Rへ出力する。
【0105】
このとき右走行用制御弁は前進後進のいずれにもパイロット圧が作用する。したがって、管路11と管路13との差圧に応じて前進方向または停止、後進方向へ右走行用油圧ポンプの容量を制御する。
【0106】
ここで左走行体36の速度は、管路11と管路13のいずれか高い方の圧力で定まる。また右走行体38の速度は、管路11と管路13との差圧に応じて定まる。したがって常に左走行体36の速度が勝る。これにより車両は右前方向へ旋回走行する。旋回の大きさは管路11と管路13との差圧、つまり左操作レバー6Lの傾動方向によって定まる。
【0107】
なおこの実施例では、レバーを右前45度方向へ倒したとき、管路11と管路13の出力圧を同一としている。このことによりレバー右斜め前45度方向へ倒したとき、右走行体38は停止し、左走行体36にみが前進する。
【0108】
左操作レバー6Lを左斜め前方向に傾けた場合、同様の作動により車両は左前方向へ旋回走行する。
【0109】
左操作レバー6Lを右斜め後方向に傾けた場合は同様の作動により車両は左後方向へ、左斜め左方向に傾けた場合は右後方向へ旋回走行する。
【0110】
また右操作レバー装置5Rに接続されるパイロット管路15、16、17、18が、ブーム用制御弁72、バケット用制御弁73のパイロットポート72a、72b、73a、73bにそれぞれ接続される。このため右操作レバー6Rの操作だけで、ブーム、バケットを作動させることが可能となる。
【0111】
一方右操作レバー6Rが前方向に操作されると、パイロット管路15で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI5、出力ポートE5を経由して、ブーム用制御弁72のブーム下側パイロットポート72aに作用される。この結果ブームが下側に作動する。
【0112】
また右操作レバー6Rが後ろ方向に操作されると、パイロット管路16で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI6、出力ポートE6を経由して、ブーム用制御弁72のブーム上側パイロットポート72bに作用される。この結果ブームが上側に作動する。
【0113】
また右操作レバー6Rが右方向に操作されると、パイロット管路17で発生したパイロット圧は、バケット用制御弁73のバケットダンプ側パイロットポート73aに作用される。この結果バケットがダンプ側に作動する。
【0114】
また右操作レバー6Rが左方向に操作されると、パイロット管路18で発生したパイロット圧は、バケット用制御弁73のバケット掘削側パイロットポート73bに作用される。この結果バケットが掘削側に作動する。
【0115】
つぎに図5に示すようにパターン切換用レバー46が第2の操作パターンS2に対応する位置まで操作された場合について説明する。
【0116】
このときパターン切換弁40の弁位置は第2の操作パターンS2切換位置に位置される。この状態での油圧回路を図2に示す。
【0117】
すなわち左操作レバー装置5Lに接続されるパイロット管路11、12、13、14が、ブリッジ回路45を介することなく、左走行体用制御弁31のパイロットポート31F、31R、ブーム用制御弁72のパイロットポート72a、72bにそれぞれ接続される。このため左操作レバー6Lの操作によって、左走行体36とブームを作動させることが可能となる。
【0118】
また右操作レバー装置5Rに接続されるパイロット管路15、16、17、18が、右走行体用制御弁32のパイロットポート32F、32R、バケット用制御弁73のパイロットポート73a、73bにそれぞれ接続される。このため右操作レバー6Rの操作によって、右走行体38とバケットを作動させることが可能となる。
【0119】
具体的には、左操作レバー6Lが前方向に操作されると、パイロット管路11で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI1、出力ポートE2を経由して、左走行体用制御弁31の前進側パイロットポート31Fに作用される。この結果左走行体36が前進方向Fに作動され、車両は左前進する。
【0120】
また左操作レバー6Lが後ろ方向に操作されると、パイロット管路12で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI2、出力ポートE4を経由して、左走行体用制御弁31の後進側パイロットポート31Rに作用される。この結果左走行体36が後進方向Rに作動され、車両は左後進する。
【0121】
また左操作レバー6Lが右方向に操作されると、パイロット管路13で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI3、出力ポートE5を経由して、ブーム用制御弁72のブーム下側パイロットポート72aに作用される。この結果ブームが下側に作動する。
【0122】
また左操作レバー6Lが左方向に操作されると、パイロット管路14で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI4、出力ポートE6を経由して、ブーム用制御弁72のブーム上側パイロットポート72bに作用される。この結果ブームが上側に作動する。
【0123】
一方右操作レバー6Rが前方向に操作されると、パイロット管路15で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI5、出力ポートE1を経由して、右走行体用制御弁32の前進側パイロットポート32Fに作用される。この結果右走行体38が前進方向Fに作動され、車両は右前進する。
【0124】
また右操作レバー6Rが後ろ方向に操作されると、パイロット管路16で発生したパイロット圧は、パターン切換弁40の入力ポートI6、出力ポートE3を経由して、右走行体用制御弁32の後進側パイロットポート32Rに作用される。この結果右走行体38が後進方向Rに作動され、車両は右後進する。
【0125】
また右操作レバー6Rが右方向に操作されると、パイロット管路17で発生したパイロット圧は、バケット用制御弁73のバケットダンプ側パイロットポート73aに作用される。この結果バケットがダンプ側に作動する。
【0126】
また右操作レバー6Rが左方向に操作されると、パイロット管路18で発生したパイロット圧は、バケット用制御弁73のバケット掘削側パイロットポート73bに作用される。この結果バケットが掘削側に作動する。
【0127】
以上のようにして第2の操作パターンS2切換時には、左右の操作レバー6L、6Rの両方の操作によって車両の前後進、前進左右旋回、後進左右旋回、左右超信地旋回が実現される。
【0128】
以上のように本実施形態によれば、走行体36、38を作動させる場合に第1の操作パターンS1と第2の操作パターンS2に切り換えることができ、スキッドステアローダなどの車両の操作性の向上、オペレータの負担の軽減が図られる。
【0129】
つぎにパターン切換弁40の具体的構成例について図6〜図11を参照して説明する。
【0130】
図6はパターン切換弁40を示す斜視図である。
【0131】
図6に示すようにパターン切換弁40は、大きくは、パターン切換用レバー46が取り付けられた円筒形状のピストン48と、ボディ47とからなる。ボディ47はピストン48を摺動自在に収容するシリンダの機能を有する。ボディ47は、ボディ上部47A、ボディ中央部47C、ボディ下部47Bの3つの構成部品からなる。
【0132】
図8は図7のH−H断面図である。
【0133】
図8に示すようにボディ上部47A、ボディ中央部47C、ボディ下部47Bはボルトによって互いに連結されている。またパターン切換用レバー46がピストン48にボルトによって固定されている。ピストン48内には4つのシャトル弁41、42、43、44を環状に接続したブリッジ回路45が設けられている。
【0134】
図7はパターン切換弁40の上面図である。
【0135】
図7に示すようにボディ上部47Aには入力ポートI1、I2、I3、I4、I5、I6が形成されている。パターン切換用レバー46は矢印A1に示す図中左方向と、これとは反対側の矢印A2に示す図中右側方向に操作することができる。パターン切換用レバー46がA1方向に操作されると、ボディ47に対するピストン48の相対回転位置が変化され、図5に示す第1の操作パターンS1切換位置に切り換えられる。またパターン切換用レバー46がA2方向に操作されると、ボディ47に対するピストン48の相対回転位置が変化され、図5に示す第2の操作パターンS2切換位置に切り換えられる。
【0136】
図9は図7の上面図に対応する底面図であり図7に対して三角法で表現している。
【0137】
図9に示すようにボディ下部47Bには出力ポートE1、E2、E3、E4、E5、E6が形成されている。
【0138】
図10(a)は図8のA−A断面を示す図であり、図10(b)は図8のB−B断面を示す図であり、図10(c)は図8のC−C断面を示す図である。図10は第1の操作パターンS1に切り換えられたときの断面図である。
【0139】
図10(a)に示すようにA−A断面では、入力ポートI1、I2、I3、I4が管路50、83、82、84を介してピストン48の外壁面にそれぞれ連通されている。またシャトル弁41、42の流入口51、シャトル弁42、43の流入口85、シャトル弁43、44の流入口86、シャトル弁44、41の流入口87がそれぞれ、ピストン48の外壁面に形成されている。
【0140】
シャトル弁41はボール41aと、圧油管路41cが内部に形成されボール41aを支持する支持部材41bとから構成されている。シャトル弁41内の圧油管路41cは隣接するシャトル弁42のボール42aに管路52を介して連通している。他のシャトル弁42、43、44についても同様に構成されている。
【0141】
シャトル弁41のボール41aの下面にはシャトル弁41の流出口53が形成されている。流出口53はボール41aの下面からボディ中央部47CのC断面に至る位置まで下方に向けて形成されている。ボール41aの作動に伴い流出口53に圧油を流出する。他のシャトル弁42、43、44のボールの下面にも同様にして流出口55、57、58が形成されている。
【0142】
図10(b)に示すようにB−B断面では、ボディ47の円周方向に沿って隣接する入力ポートI5 、出力ポートE5、入力ポートI3がピストン48の外壁面に管路61、63、67を介してそれぞれ連通されている。一方ピストン48の外壁面には、これら入力ポートI5 、出力ポートE5、入力ポートI3のうち隣接する2つの入出力ポートを連通する幅の切欠き部62が形成されている。
【0143】
同様にボディ47側の隣接する入力ポートI6、出力ポートE6、入力ポートI4がピストン48の外壁面に管路64、66、68を介してそれぞれ連通されている。ピストン48の外壁面には、これら入力ポートI6、出力ポートE6、入力ポートI4のうち隣接する入出力ポートを連通する幅の切欠き部65が形成されている。またシャトル弁41の流出口53は管路88を介してボディ47の内壁面に連通されている。同様にシャトル弁43の流出口57は管路89を介してボディ47の内壁面に連通されている。
【0144】
図10(c)に示すようにC−C断面では、ボディ47の円周方向に沿って隣接する入力ポートI1 、出力ポートE2が管路90、56を介してピストン48の外壁面にそれぞれ連通されていない。一方ピストン48の外壁面には、これら入力ポートI1、出力ポートE2を連通する幅の切欠き部55aが形成されている。切欠き部55aはシャトル弁42の流出口55に連通されている。
【0145】
同様にボディ47側の隣接する入力ポートI2、出力ポートE4がピストン48の外壁面に管路81、60を介してそれぞれ連通されていない。ピストン48の外壁面には、これら入力ポートI2、出力ポートE4を連通する幅の切欠き部58aが形成されている。切欠き部58aはシャトル弁44の流出口58に連通されている。
【0146】
またボディ47側の出力ポートE1はピストン48の外壁面に管路54を介して連通されている。一方ピストン48の外壁面の対向する位置には、管路54に連通する切欠き部53aが形成されている。切欠き部53aはシャトル弁41の流出口53に連通されている。同様にしてボディ47側の出力ポートE3はピストン48の外壁面に管路59を介して連通されている。一方ピストン48の外壁面の対向する位置には、管路59に連通する切欠き部57aが形成されている。切欠き部57aはシャトル弁43の流出口57に連通されている。
【0147】
つぎに上述したパターン切換弁40の動作について説明する。
【0148】
パターン切換用レバー46がA1方向に操作されると、ボディ47に対するピストン48の相対回転位置が変化され、図10に示す第1の操作パターンS1切換位置に切り換えられる。
【0149】
このとき左操作レバー6Lが前方向に操作されると、パイロット管路11から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI1に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路50を介してピストン48側のシャトル弁41、42の流入口51に流入される。このためシャトル弁41内の圧油管路41cを通過した圧油によってシャトル弁41のボール41aが作動される。またシャトル弁41内の圧油管路41cを通過し更に管路52を通過した圧油によってシャトル弁42のボール42aが作動される。このためシャトル弁41、42の各流出口53、55へパイロット圧油が流出される(図10(a)参照)。
【0150】
シャトル弁41の流出口53へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部53aを介してボディ47側の管路54に流入される。このためパイロット圧油は管路54を通過し出力ポートE1から流出される。またシャトル弁42の流出口55へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部55aを介してボディ47側の管路56に流入される。このためパイロット圧油は管路56を通過し出力ポートE2から流出される(図10(c)参照)。
【0151】
パターン切換弁40の出力ポートE1、E2から流出されたパイロット圧油は、左右の走行体用制御弁31、32の前進側パイロットポート32F、31Fにそれぞれ加えられる。この結果左右の走行体36、38が同速度で前進方向Fに作動され、車両は前進(直進)する。
【0152】
また左操作レバー6Lが後ろ方向に操作されると、パイロット管路12から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI2に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路83を介してピストン48側のシャトル弁43、44の流入口86に流入される。この結果シャトル弁43、44のボール43a、44aが同様にして作動される。このためシャトル弁43、44の各流出口57、58へパイロット圧油が流出される(図10(a)参照)。
【0153】
シャトル弁43の流出口57へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部57aを介してボディ47側の管路59に流入される。このためパイロット圧油は管路59を通過し出力ポートE3から流出される。またシャトル弁44の流出口58へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部58aを介してボディ47側の管路60に流入される。このためパイロット圧油は管路60を通過し出力ポートE4から流出される(図10(c)参照)。
【0154】
パターン切換弁40の出力ポートE3、E4から流出されたパイロット圧油は、左右の走行体用制御弁31、32の後進側パイロットポート32R、31Rにそれぞれ加えられる。この結果左右の走行体36、38が同速度で後進方向Rに作動され、車両は後進(直進)する。
【0155】
また左操作レバー6Lが右方向に操作されると、パイロット管路13から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI3に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路82を介してピストン48側のシャトル弁42、43の流入口85に流入される。この結果シャトル弁42、43のボール42a、43aが同様にして作動される。このためシャトル弁42、43の各流出口55、57へパイロット圧油が流出される(図10(a)参照)。
【0156】
シャトル弁42の流出口55へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部55aを介してボディ47側の管路56に流入される。このためパイロット圧油は管路56を通過し出力ポートE2から流出される。またシャトル弁43の流出口57へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部57aを介してボディ47側の管路59に流入される。このためパイロット圧油は管路59を通過し出力ポートE3から流出される(図10(c)参照)。
【0157】
パターン切換弁40の出力ポートE2、E3から流出されたパイロット圧油は、左走行体用制御弁31の前進側パイロットポート31F、右走行体用制御弁32の後進側パイロットポート32Rにそれぞれ加えられる。この結果左右の走行体36、38がそれぞれ同速度で前進方向F、後進方向Rに作動され、車両は右旋回(右スピンターンあるいは右超信地旋回)する。
【0158】
また左操作レバー6Lが左方向に操作されると、パイロット管路14から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI4に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路84を介してピストン48側のシャトル弁44、41の流入口87に流入される。この結果シャトル弁44、41のボール44a、41aが同様にして作動される。このためシャトル弁44、41の各流出口58、53へパイロット圧油が流出される(図10(a)参照)。
【0159】
シャトル弁44の流出口58へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部58aを介してボディ47側の管路60に流入される。このためパイロット圧油は管路60を通過し出力ポートE4から流出される。またシャトル弁41の流出口53へ流出されたパイロット圧油はピストン48側の切欠き部53aを介してボディ47側の管路54に流入される。このためパイロット圧油は管路54を通過し出力ポートE1から流出される(図10(c)参照)。
【0160】
パターン切換弁40の出力ポートE4、E1から流出されたパイロット圧油は、左走行体用制御弁31の後進側パイロットポート31R、右走行体用制御弁32の前進側パイロットポート31Fにそれぞれ加えられる。この結果左右の走行体36、38がそれぞれ同速度で後進方向R、前進方向Fに作動され、車両は左旋回(左スピンターンあるいは左超信地旋回)する。
【0161】
一方右操作レバー6Rが前方向に操作されると、パイロット管路15から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI5に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路61、ピストン48側の切欠き部62を介してボディ47側の管路63に流入される。このためパイロット圧油は管路63を通過し出力ポートE5から流出される(図10(b)参照)。
【0162】
パターン切換弁40の出力ポートE5から流出されたパイロット圧油は、ブーム用制御弁72のブーム下側パイロットポート72aに加えられる。この結果ブームが下側に作動する。
【0163】
また右操作レバー6Rが後ろ方向に操作されると、パイロット管路16から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI6に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路64、ピストン48側の切欠き部65を介してボディ47側の管路66に流入される。このためパイロット圧油は管路66を通過し出力ポートE6から流出される(図10(b)参照)。
【0164】
パターン切換弁40の出力ポートE6から流出されたパイロット圧油は、ブーム用制御弁72のブーム上側パイロットポート72bに加えられる。この結果ブームが上側に作動する。
【0165】
なお右操作レバー6Rが右方向、左方向に操作されたときの動作は、図1で説明したのと同様であるので、その説明は省略する。
【0166】
つぎにパターン切換用レバー46がA2方向に操作された場合の動作について説明する。
【0167】
図11(a)は図8のA−A断面を示す図であり、、図11(b)は図8のB−B断面を示す図であり、図11(c)は図8のC−C断面を示す図である。図11は第2の操作パターンS2に切り換えられたときの断面図である。
【0168】
パターン切換用レバー46がA2方向に操作されると、ボディ47に対するピストン48の相対回転位置が変化され、図11に示す第2の操作パターンS2切換位置に切り換えられる。このとき図11(a)に示すように、パターン切換弁40の各入力ポートI1〜I4はシャトル弁41〜44に連通しない位置となる。
【0169】
左操作レバー6Lが前方向に操作されると、パイロット管路11から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI1に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路90、ピストン48側の切欠き部55aを介してボディ47側の管路56に流入される。このためパイロット圧油は管路56を通過し出力ポートE2から流出される(図11(c)参照)。
【0170】
パターン切換弁40の出力ポートE2から流出されたパイロット圧油は、左走行体用制御弁31の前進側パイロットポート31Fに作用される。この結果左走行体36が前進方向Fに作動され、車両は左前進する。
【0171】
また左操作レバー6Lが後ろ方向に操作されると、パイロット管路12から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI2に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路81、ピストン48側の切欠き部58aを介してボディ47側の管路60に流入される。このためパイロット圧油は管路60を通過し出力ポートE4から流出される(図11(c)参照)。
【0172】
パターン切換弁40の出力ポートE4から流出されたパイロット圧油は、左走行体用制御弁31の後進側パイロットポート31Rに作用される。この結果左走行体36が後進方向Rに作動され、車両は左後進する。
【0173】
また左操作レバー6Lが右方向に操作されると、パイロット管路13から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI3に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路67、ピストン48側の切欠き部62を介してボディ47側の管路63に流入される。このためパイロット圧油は管路63を通過し出力ポートE5から流出される(図11(b)参照)。
【0174】
パターン切換弁40の出力ポートE5から流出されたパイロット圧油は、ブーム用制御弁72のブーム下側パイロットポート72aに加えられる。この結果ブームが下側に作動する。
【0175】
また左操作レバー6Lが左方向に操作されると、パイロット管路14から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI4に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路68、ピストン48側の切欠き部65を介してボディ47側の管路66に流入される。このためパイロット圧油は管路66を通過し出力ポートE6から流出される(図11(b)参照)。
【0176】
パターン切換弁40の出力ポートE6から流出されたパイロット圧油は、ブーム用制御弁72のブーム上側パイロットポート72bに加えられる。この結果ブームが上側に作動する。
【0177】
一方右操作レバー6Rが前方向に操作されると、パイロット管路15から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI5に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路61、ピストン48側の管路88、ピストン48側の切欠き部53aを介してボディ47側の管路54に流入される。このためパイロット圧油は管路54を通過し出力ポートE1から流出される(図11(b)、(c)参照)。
【0178】
パターン切換弁40の出力ポートE1から流出されたパイロット圧油は、右走行体用制御弁32の前進側パイロットポート32Fに作用される。この結果右走行体38が前進方向Fに作動され、車両は右前進する。
【0179】
また右操作レバー6Rが後ろ方向に操作されると、パイロット管路16から出力されたパイロット圧油は、パターン切換弁40の入力ポートI6に流入される。このためパイロット圧油はボディ47側の管路64、ピストン48側の管路89、ピストン48側の切欠き部57aを介してボディ47側の管路59に流入される。このためパイロット圧油は管路59を通過し出力ポートE3から流出される(図11(b)、(c)参照)。
【0180】
パターン切換弁40の出力ポートE3から流出されたパイロット圧油は、右走行体用制御弁32の後進側パイロットポート32Rに作用される。この結果右走行体38が後進方向Rに作動され、車両は右後進する。
【0181】
なお右操作レバー6Rが右方向、左方向に操作されたときの動作は、図2で説明したのと同様であるので、その説明は省略する。
【0182】
以上のように図6〜図11に示すパターン切換弁40によれば、ボディ47に対するピストン48の相対位置を変化させるという簡単な操作だけで第1の操作パターンS1と第2の操作パターンS2の間で切り換えを行うことができる。
【0183】
なおピストン48はボディ47に対する相対位置が変化するものであればよく、円筒形状に限定されることなく任意の形状とすることができる。
ピストン48を円筒形状とすれば、ピストン48を回転操作するという、より簡単な操作だけで操作パターンの切り換えを行うことができる。またパターン切換弁40の構造を簡素にすることができる。
【0184】
また図6〜図11に示すパターン切換弁40によれば、ボディ47側に、入力ポートI1、I2、I3、I4、I5、I6および出力ポートE1、E2、E3、E4、E5、E6が設けられ、ピストン48側が回転作動される。このためピストン48が回転作動しても、入力ポートI1〜I6および出力ポートE1〜E6に接続された配管(油圧管路11、12、13、14等)がねじれるという不具合は生じない。
【0185】
なお本発明としては、ピストン48側に、入力ポートI1〜I6および出力ポートE1〜E6を設け、ボディ47側を回転作動させるように構成してもよい。
【0186】
さらには入力ポートI1〜I6をボディ47側に設け、出力ポートE1〜E6をピストン48側に設けるように構成してもよい。また入力ポートI1〜I6をピストン48側に設け、出力ポートE1〜E6をボディ47側に設けるように構成してもよい。
【0187】
本発明では管路17、18を直接バケット73へ接続している。これをパターン切換弁40の切換で相対位置を変えないようにして弁体を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の操作パターン切換時の油圧回路を示す図である。
【図2】図2は第2の操作パターン切換時の油圧回路を示す図である。
【図3】図3(a)、(b)は図1、図2に示す操作レバー装置の構成を示す図であり、操作レバーの傾動方向に対応させて車両の動きを説明する図である。
【図4】図4は図1、図2に示す走行体駆動部の油圧回路を示す図である。
【図5】図5は図1、図2に示すパターン切換弁の構成を示す図である。
【図6】図6は図5に示すパターン切換弁の具体的構成例を示す斜視図である。
【図7】図7は図6に示すパターン切換弁の上面を示す図である。
【図8】図8は図7のH−H断面を示す断面図である。
【図9】図9は図7の上面図に対応する底面図であり、図7に対して三角法で表した図である。
【図10】図10(a)、(b)、(c)は図8のA断面、B断面、C断面をそれぞれ示す図であり、第1の操作パターン切換時の状態を示す図である。
【図11】図11(a)、(b)、(c)は図8のA断面、B断面、C断面をそれぞれ示す図であり、第2の操作パターン切換時の状態を示す図である。
【図12】図12(a)、(b)、(c)はスキッドステアローダの各操作パターンを説明するために用いた図である。
【図13】図13は従来の操作レバーとアクチュエータの油圧回路を示す図である。
【図14】図14は従来の操作レバーとアクチュエータの油圧回路を示す図である。
【符号の説明】
5L、5R 操作レバー装置
6L、6R 操作レバー
7 装置本体
8 ディスクプレート
11〜18 パイロット管路
40 パターン切換弁
41〜44 シャトル弁
45 ブリッジ回路
46 パターン切換用レバー
47 ボディ
48 ピストン
31、32 走行体用制御弁
33、34 走行用油圧ポンプ
35、37 走行用油圧モータ
36、38 走行体(履帯)
72 ブーム用制御弁
73 バケット用制御弁

Claims (4)

  1. 操作方向に操作方向信号を油圧信号として出力する2つの操作装置(5L、5R)と、
    操作方向油圧信号に対応する駆動方向に駆動する2つのアクチュエータ(33、34)と、
    前記2つの操作装置(5L、5R)の各操作方向信号と前記2つのアクチュエータ(33、34)の各駆動方向との組合せを変更する操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置において、
    2つの操作装置(5L、5R)のうちの一方の操作装置(5L)から出力される各操作方向油圧信号を、4つのシャトル弁(41、42、43、44)を環状に接続したブリッジ回路(45)を通過させて、前記2つのアクチュエータ(33、34)の各駆動方向に対応するポート(32F、31F、32R、31R)に作用させる第1の組合せと、
    一方の操作装置(5L)から出力される各操作方向油圧信号を、一方のアクチュエータ(33)の各駆動方向に対応するポート(31F、31R)へ直接作用させ、他方の操作装置(5R)から出力される各操作方向油圧信号を、他方のアクチュエータ(34)の各駆動方向に対応するポート(32F、32R)へ直接作用させる第2の組合せとを切り換える切換手段(40)
    を備えたことを特徴とする操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置。
  2. 前記切換手段(40)は、
    前記一方の操作装置(5L)から出力される各操作方向油圧信号が入力される入力ポート(I1、I2、I3、I4)と、
    前記2つのアクチュエータ(33、34)の各駆動方向に対応するポート(32F、31F、32R、31R)に連通する出力ポート(E1、E2、E3、E4)と、
    前記入力ポート(I1)を、前記ブリッジ回路45のシャトル弁(41、42)を介して前記出力ポート(E1、E2)に連通させる第1の位置と、
    前記入力ポート(I1)を、前記出力ポート(E2)に直接連通させる第2の位置とを有するピストン(48)
    からなることを特徴とする請求項1記載の操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置。
  3. 前記ピストン(48)は、円筒形状であり、回転操作に応じてボディ(47)に対する回転位置が変化するものであること
    を特徴とする請求項2記載の操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置。
  4. 前記ボディ(47)と前記ピストン(48)のうちで一方の側(47)に、前記入力ポート(I1、I2、I3、I4)および前記出力ポート(E1、E2、E3、E4)を設け、他方の側(48)を前記第1の位置または前記第2の位置になるように作動させること
    を特徴とする請求項2または3記載の操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置。
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