JP3616478B2 - 建設機械の走行操作装置 - Google Patents

建設機械の走行操作装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3616478B2
JP3616478B2 JP16199797A JP16199797A JP3616478B2 JP 3616478 B2 JP3616478 B2 JP 3616478B2 JP 16199797 A JP16199797 A JP 16199797A JP 16199797 A JP16199797 A JP 16199797A JP 3616478 B2 JP3616478 B2 JP 3616478B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching valve
signal
travel
pilot
signal output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16199797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10331207A (ja
Inventor
克己 宮木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP16199797A priority Critical patent/JP3616478B2/ja
Publication of JPH10331207A publication Critical patent/JPH10331207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3616478B2 publication Critical patent/JP3616478B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械の走行を制御するのに好適に用いられる建設機械の走行操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けられたブーム、アームおよびバケット等からなる作業装置とから大略構成されている。そして、この種の油圧ショベルでは、作業装置の動作および上部旋回体の旋回動作を制御するための作業用操作レバーと、下部走行体の走行動作を制御するための走行操作装置が設けられている。
【0003】
ここで、従来技術による走行操作装置は、運転席の前側で左右に離間して床板上に設けられ、作業者の足によって操作される2個の走行操作ペダルと、走行操作ペダルと一体的に設けられ、作業者の手によって操作される2本の走行操作レバーとを有している。そして、運転席に着席した作業者が、走行操作ペダルまたは走行操作レバーを前後方向に傾転操作することにより、下部走行体に設けられた左右の油圧モータに油圧源からの圧油が給排され、下部走行体の走行動作が制御される。
【0004】
このとき、例えば左側の走行操作ペダルのみを傾転操作した場合には、左側の走行モータのみに圧油が供給されることにより下部走行体が右前方または右後方に旋回走行を行い、右側の走行操作ペダルのみを傾転操作した場合には、右側の走行モータのみに圧油が供給されることにより下部走行体が左前方または左後方に旋回走行を行う。また、例えば左右の走行操作ペダルを同時に前方に傾転操作した場合には、左右の油圧モータに圧油が供給されることにより下部走行体が前進走行する。また、左右の走行操作ペダルを同時に後方に傾転操作した場合には、左右の油圧モータに圧油が供給されることにより下部走行体が後退走行する。
【0005】
ところで、上述した従来技術による油圧ショベルでは、例えば整地作業時等において、作業装置を作動させつつ下部走行体を走行させる複合作業を行う場合には、作業者は両手を用いて作業用操作レバーを操作しつつ、両足を用いて走行用操作ペダルを操作する必要がある。このため、複合作業時には作業者の尻部のみが運転席上で支持される状態となって作業姿勢が不安定になり易く、作業者が疲労して作業能率が低下するだけでなく、走行用操作ペダルを正確に操作することが困難となり、作業性の低下を招くという問題がある。
【0006】
そこで、このような従来技術の欠点を改善するため、他の従来技術として、例えば特開平9−71263号公報には、運転席の前側に1本の走行操作レバーを備え、この1本の走行操作レバーを傾転操作することにより、油圧ショベルの走行動作を制御できるようにした走行操作装置が開示されている。
【0007】
ここで、上述した他の従来技術による走行操作装置は、例えば図9に示すように、1本の走行操作レバー101と、走行操作レバー101の下端側に設けられた押圧板102と、走行操作レバー101の周囲に設けられた4個のプッシャ103,104,105,106とを備えている。そして、走行操作レバー101の左前側に位置するプッシャ103が押圧されたときには右走行モータが前進側に回転し、走行操作レバー101の右前側に位置するプッシャ104が押圧されたときには左走行モータが前進側に回転し、走行操作レバー101の左後側に位置するプッシャ105が押圧されたときには左走行モータが後退側に回転し、走行操作レバー101の右後側に位置するプッシャ106が押圧されたときには右走行モータが後退側に回転する構成となっている。
【0008】
そして、走行操作レバー101を図9中の矢印R1方向(左前方)に操作してプッシャ103を押圧した場合には、図10に示すように、油圧ショベル107は矢印R1方向(左前方)への緩旋回走行を行い、走行操作レバー101を図9中の矢印R2方向(右前方)に操作してプッシャ104を押圧した場合には、油圧ショベル107は図10中の矢印R2方向(右前方)への緩旋回走行を行う。
【0009】
また、走行操作レバー101を図9中の矢印R3方向(前方)に操作してプッシャ103,104を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図10中の矢印R3方向への前進走行を行う。
【0010】
一方、走行操作レバー101を図9中の矢印R4方向(左側方)に操作してプッシャ103,105を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図10中の矢印R4方向(左側方)への急旋回走行を行い、走行操作レバー101を図9中の矢印R5方向(右側方)に操作してプッシャ104,106を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図10中の矢印R5方向(右側方)への急旋回走行を行う。
【0011】
また、走行操作レバー101を図9中の矢印R6方向(後方)に操作してプッシャ105,106を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図10中の矢印R6方向への後退走行を行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、走行操作レバー101を図9中の矢印R7方向(左後方)に操作してプッシャ105を押圧した場合には、左走行モータが後退側に回転するため、油圧ショベル107は、図10中の矢印R7方向、即ち走行操作レバー101の操作方向とは逆の右後方への緩旋回走行を行うことになる。また、走行操作レバー101を図9中の矢印R8方向(右後方)に操作してプッシャ106を押圧した場合には、右走行モータが後退側に回転するため、油圧ショベル107は、図10中の矢印R8方向、即ち走行操作レバー101の操作方向とは逆の左後方への緩旋回走行を行うことになる。
【0013】
このように、他の従来技術による走行操作装置では、油圧ショベル107を左後方または右後方に旋回走行させるときには、走行操作レバー101の操作方向と油圧ショベル107の旋回方向とが逆になり、走行操作レバー101を操作する作業者にとって違和感となる。このため、長時間にわたって油圧ショベルの走行操作を行うと、この違和感によって作業者が著しく疲労してしまい、作業能率が大幅に低下してしまうという問題がある。
【0014】
また、上述した他の従来技術による走行操作レバーには、作業者の足によって操作される操作ペダルが設けられていないため、作業者は左右2本の作業用操作レバーの他に、走行操作レバーも手によって操作する必要がある。このため、例えば作業者が両手を用いて作業用操作レバーを操作している場合には、走行操作レバーを操作することが困難となり、作業装置を作動させつつ下部走行体を走行させる複合作業時の作業性が大幅に低下してしまうという問題がある。
【0015】
本発明は上述の如き従来技術の問題に鑑みなされたもので、作業者が安定した作業姿勢をもって走行操作を行うことができ、かつ走行操作手段に対する操作方向と建設機械の実際の走行方向とを常に一致させることにより、複合作業時の作業性を向上することができる建設機械の走行操作装置を提供することを目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項の発明は、建設機械の下部走行体に設けられた走行用の左油圧モータおよび右油圧モータと、前記左油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記左油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える油圧パイロット式の左走行用切換弁と、前記右油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記右油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える油圧パイロット式の右走行用切換弁と、前記下部走行体の走行動作を制御するため運転席の近傍に自在継手を介して傾転可能に設けられた単一の走行操作手段と、該走行操作手段によって押圧される6個のプッシャを有し、該各プッシャに対する押圧操作に応じて前記各走行用切換弁にパイロット圧を出力する遠隔操作手段と、該遠隔操作手段から前記各走行用切換弁に出力されるパイロット圧の方向を切換える方向切換弁とを備え、前記遠隔操作手段は、前記自在継手の左前側に設けられた第1のプッシャが押圧されたときに第1のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第1の信号出力部と、前記自在継手の左後側に設けられた第2のプッシャが押圧されたときに第2のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第2の信号出力部と、前記自在継手の右前側に設けられた第3のプッシャが押圧されたときに第3のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第3の信号出力部と、前記自在継手の右後側に設けられた第4のプッシャが押圧されたときに第4のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第4の信号出力部と、前記第1,第2のプッシャ間に設けられた第5のプッシャが押圧されたときに前記方向切換弁により前記第2、第4のパイロット管路の接続を切換えて前記第2の信号出力部からのパイロット圧を前記左走行用切換弁の後退側に出力させる第5の信号出力部と、前記第3,第4のプッシャ間に設けられた第6のプッシャが押圧されたときに前記方向切換弁により前記第2、第4のパイロット管路の接続を切換えて前記第4の信号出力部からのパイロット圧を前記右走行用切換弁の後退側に出力させる第6の信号出力部とを備える構成としている。
【0030】
このような構成によれば、走行操作手段が左前方に操作されて第1のプッシャが押圧操作されたときには、第1の信号出力部から右走行用切換弁の前進側に信号が出力されて右油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左前方への緩旋回走行を行う。
一方、走行操作手段が左後方に操作されて第2のプッシャが押圧操作されたときには、第2の信号出力部から右走行用切換弁の後退側に信号が出力されて右油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左後方への緩旋回走行を行う。
また、走行操作手段が右前方に操作されて第3のプッシャが押圧操作されたときには、第3の信号出力部から左走行用切換弁の前進側に信号が出力されて左油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右前方への緩旋回走行を行う。
一方、走行操作手段が右後方に操作されて第4のプッシャが押圧操作されたときには、第4の信号出力部から左走行用切換弁の後退側に信号が出力されて左油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右後方への緩旋回走行を行う。
さらに、走行操作手段が前方に操作されて第1,第3のプッシャが同時に押圧操作されたときには、第1の信号出力部から右走行用切換弁の前進側に信号が出力されて右油圧モータが前進側に回転されると共に、第3の信号出力部から左走行用切換弁の前進側に信号が出力されて左油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した前進走行を行う。
一方、走行操作手段が後方に操作されて第2,第4のプッシャが同時に押圧操作されたときには、第2の信号出力部から右走行用切換弁の後退側に信号が出力されて右油圧モータが後退側に回転されると共に、第4の信号出力部から左走行用切換弁の後退側に信号が出力されて左油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した後退走行を行う。
このように、単一の走行操作手段に対する操作に応じて遠隔操作手段から左右の走行用切換弁に信号が出力され、左油圧モータおよび右油圧モータに圧油が給排されることにより、走行操作手段に対する操作方向と下部走行体の走行方向とを常に一致させることができ、作業者は違和感なく走行操作を行うことができる。
この場合、走行操作手段は自在継手を介して自由な方向に傾転可能に設けられているから、作業者は走行操作手段を片足によって操作することができる。これにより、作業者が安定した作業姿勢をもって走行操作を行うことができ、複合作業時の作業性を向上することができる。
また、請求項1の発明では、上述した作用に加え、例えば走行操作手段が左側方に操作されて第1,第2のプッシャと同時に第5のプッシャが押圧操作されたときには、第5の信号出力部からのパイロット圧によって方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換える。これにより、第1の信号出力部からのパイロット圧が右走行用切換弁の前進側に出力されて右油圧モータが前進側に回転すると共に、第2の信号出力部からのパイロット圧が第4のパイロット管路を介して左走行用切換弁の後退側に出力され左油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左側方への急旋回走行を行う。
【0031】
また、走行操作手段が右側方に操作されて第3,第4のプッシャと同時に第6のプッシャが押圧操作されたときには、第6の信号出力部からのパイロット圧によって方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換える。これにより、第3の信号出力部からのパイロット圧が左走行用切換弁の前進側に出力されて左油圧モータが前進側に回転すると共に、第4の信号出力部からのパイロット圧が第2のパイロット管路を介して右走行用切換弁の後退側に出力され右油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右側方への急旋回走行を行う。
【0032】
また、請求項の発明は、建設機械の下部走行体に設けられた走行用の左油圧モータおよび右油圧モータと、前記左油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記左油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える電磁パイロット式の左走行用切換弁と、前記右油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記右油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える電磁パイロット式の右走行用切換弁と、前記下部走行体の走行動作を制御するため運転席の近傍に自在継手を介して傾転可能に設けられた単一の走行操作手段と、該走行操作手段によって押圧される6個のプッシャを有し、該各プッシャに対する押圧操作に応じて前記各走行用切換弁に電気信号を出力する遠隔操作手段と、該遠隔操作手段から前記各走行用切換弁に出力される電気信号の方向を切換える信号切換回路とを備え、前記遠隔操作手段は、前記自在継手の左前側に設けられた第1のプッシャが押圧されたときに第1の信号線を介して前記右走行用切換弁の前進側に電気信号を出力する第1の信号出力部と、前記自在継手の左後側に設けられた第2のプッシャが押圧されたときに第2の信号線を介して前記右走行用切換弁の後退側に電気信号を出力する第2の信号出力部と、前記自在継手の右前側に設けられた第3のプッシャが押圧されたときに第3の信号線を介して前記左走行用切換弁の前進側に電気信号を出力する第3の信号出力部と、前記自在継手の右後側に設けられた第4のプッシャが押圧されたときに第4の信号線を介して前記左走行用切換弁の後退側に電気信号を出力する第4の信号出力部と、前記第1,第2のプッシャ間に設けられた第5のプッシャが押圧されたときに前記信号切換回路により前記第2、第4の信号線の接続を切換えて前記第2の信号出力部からの電気信号を前記左走行用切換弁の後退側に出力させる第5の信号出力部と、前記第3,第4のプッシャ間に設けられた第6のプッシャが押圧されたときに前記信号切換回路により前記第2、第4の信号線の接続を切換えて前記第4の信号出力部からの電気信号を前記右走行用切換弁の後退側に出力させる第6の信号出力部とを備える構成としてなる。
【0033】
このような構成によれば、走行操作手段が左前方に操作されて第1のプッシャが押圧操作されたときには、第1の信号出力部から右走行用切換弁の前進側に信号が出力されて右油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左前方への緩旋回走行を行う。
一方、走行操作手段が左後方に操作されて第2のプッシャが押圧操作されたときには、第2の信号出力部から右走行用切換弁の後退側に信号が出力されて右油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左後方への緩旋回走行を行う。
また、走行操作手段が右前方に操作されて第3のプッシャが押圧操作されたときには、第3の信号出力部から左走行用切換弁の前進側に信号が出力されて左油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右前方への緩旋回走行を行う。
一方、走行操作手段が右後方に操作されて第4のプッシャが押圧操作されたときには、第4の信号出力部から左走行用切換弁の後退側に信号が出力されて左油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右後方への緩旋回走行を行う。
さらに、走行操作手段が前方に操作されて第1,第3のプッシャが同時に押圧操作されたときには、第1の信号出力部から右走行用切換弁の前進側に信号が出力されて右油圧モータが前進側に回転されると共に、第3の信号出力部から左走行用切換弁の前進側に信号が出力されて左油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した前進走行を行う。
一方、走行操作手段が後方に操作されて第2,第4のプッシャが同時に押圧操作されたときには、第2の信号出力部から右走行用切換弁の後退側に信号が出力されて右油圧モータが後退側に回転されると共に、第4の信号出力部から左走行用切換弁の後退側に信号が出力されて左油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した後退走行を行う。
このように、単一の走行操作手段に対する操作に応じて遠隔操作手段から左右の走行用切換弁に信号が出力され、左油圧モータおよび右油圧モータに圧油が給排されることにより、走行操作手段に対する操作方向と下部走行体の走行方向とを常に一致させることができ、作業者は違和感なく走行操作を行うことができる。
この場合、走行操作手段は自在継手を介して自由な方向に傾転可能に設けられているから、作業者は走行操作手段を片足によって操作することができる。これにより、作業者が安定した作業姿勢をもって走行操作を行うことができ、複合作業時の作業性を向上することができる。
また、請求項2の発明では、上述した作用に加え、例えば走行操作手段が左側方に操作されて第1,第2のプッシャと同時に第5のプッシャが押圧操作されたときには、第5の信号出力部からの電気信号によって信号切換回路が第2、第4の信号線の接続を切換える。これにより、第1の信号出力部からの電気信号が右走行用切換弁の前進側に出力されて右油圧モータが前進側に回転すると共に、第2の信号出力部からの電気信号が第4の信号線を介して左走行用切換弁の後退側に出力され左油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左側方への急旋回走行を行う。
【0034】
また、走行操作手段が右側方に操作されて第3,第4のプッシャと同時に第6のプッシャが押圧操作されたときには、第6の信号出力部からの電気信号によって信号切換回路が第2、第4の信号線の接続を切換える。これにより、第3の信号出力部からの電気信号が左走行用切換弁の前進側に出力されて左油圧モータが前進側に回転すると共に、第4の信号出力部からの電気信号が第2の信号線を介して右走行用切換弁の後退側に出力され右油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右側方への急旋回走行を行う。
【0035】
さらに、請求項の発明は、前記走行操作手段は操作ペダルにより構成したことにある。
【0036】
このように構成することにより、作業者は操作ペダルを片足で操作することにより、安定した作業姿勢をもって下部走行体の走行動作を制御できるから、作業者の疲労を軽減でき、かつ走行操作を正確に行うことができる。
【0037】
また、請求項の発明は、前記走行操作手段は、操作レバーと操作ペダルのうち、少なくともいずれか一方により構成したことにある。
【0038】
このように構成することにより、作業者は複合作業時の作業内容に応じて、操作レバーまたは操作ペダルを選択的に操作することができ、作業性を向上することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
【0040】
まず、図1ないし図7は本発明による第1の実施例を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて示している。
【0041】
図において、1は下部走行体、2は下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体を示し、該上部旋回体2は、骨組構造をなす旋回フレーム3と、該旋回フレーム3上に配設された運転室4、機械室5およびカウンタウエイト6とから大略構成されている。
【0042】
ここで、下部走行体1はトラックフレーム7を有し、該トラックフレーム7の前側には左右一対の遊動輪8が回転可能に設けられ、後側には左右一対の駆動輪9が回転可能に設けられている。そして、左側の遊動輪8と駆動輪9との間には履帯10Lが巻回され、右側の遊動輪8と駆動輪9との間には履帯10Rが巻回されている。
【0043】
11は上部旋回体2の前部に設けられた作業装置を示し、該作業装置11はブーム12、アーム13およびバケット14等から構成され、ブーム12、アーム13を俯仰動させつつ、バケット14を回動させることにより、土砂等の掘削作業を行う。
【0044】
15は運転室4内に位置して床板16上に設けられた運転席で、該運転席15の左右両側には2本の作業用操作レバー17が配設されている(図3参照)。そして、該各作業用操作レバー17は、運転席15に着席した作業者によって前後方向と左右方向の4方向に傾転操作され、このときの傾転方向および傾転量に応じて、作業装置11を構成するブーム12、アーム13、バケット14の動作、および上部旋回体2の旋回動作を制御するものである。また、運転室4内には、運転席15の前側に位置して後述する単一の走行操作部材50が配設されている。
【0045】
18Lは下部走行体1に設けられ左側の駆動輪9を駆動する左油圧モータを示し、該左油圧モータ18Lは、図4に示す後述の油圧ポンプ19から給排される圧油によって矢印A方向またはB方向に回転され、例えばA方向に回転されたときには履帯10Lを前進側に駆動し、B方向に回転されたときには履帯10Lを後退側に駆動する。
【0046】
18Rは下部走行体1に設けられ右側の駆動輪9を駆動する右油圧モータで、該右油圧モータ18Rは、図4に示す後述の油圧ポンプ20から給排される圧油によって矢印A方向またはB方向に回転され、例えばA方向に回転されたときには履帯10Rを前進側に駆動し、B方向に回転されたときには履帯10Rを後退側に駆動する。
【0047】
19,20は上部旋回体2の機械室5内に設けられた油圧ポンプを示し、該各油圧ポンプ19,20は原動機21によって駆動され、タンク22と共に各油圧モータ18L,18Rの油圧源を構成している。
【0048】
そして、油圧ポンプ19は、タンク22内の作動油を高圧の圧油としてポンプ管路23に吐出させ、ポンプ管路23に吐出した圧油は、後述の左走行用切換弁29が中立位置(イ)にあるときにはタンク管路24に排出され、切換位置(ロ),(ハ)に切換えられたときにはモータ管路25A,25Bを介して左油圧モータ18Lに供給される。即ち、ポンプ管路23、タンク管路24およびモータ管路25A,25Bによって左油圧モータ18Lの主管路が構成されている。
【0049】
一方、油圧ポンプ20はタンク22内の作動油を高圧の圧油としてポンプ管路26に吐出させ、ポンプ管路26に吐出した圧油は、後述の右走行用切換弁30が中立位置(イ)にあるときにはタンク管路24に排出され、切換位置(ロ),(ハ)に切換えられたときにはモータ管路27A,27Bを介して右油圧モータ18Rに供給される。即ち、ポンプ管路26、タンク管路24およびモータ管路27A,27Bによって右油圧モータ18Rの主管路が構成されている。
【0050】
28は油圧ポンプ19,20と共に原動機21によって駆動されるパイロットポンプで、該パイロットポンプ28はタンク22と共にパイロット油圧源を構成するものである。
【0051】
29はポンプ管路23、タンク管路24およびモータ管路25A,25Bからなる左油圧モータ18Lの主管路の途中に配設された左走行用切換弁を示し、該左走行用切換弁29は、前進側の油圧パイロット部29Aと後退側の油圧パイロット部29Bとを備えた油圧パイロット式の方向切換弁からなっている。そして、左走行用切換弁29は、油圧パイロット部29Aにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられたときに、左油圧モータ18Lを矢印A方向(前進側)に回転させ、油圧パイロット部29Bにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられたときに、左油圧モータ18Lを矢印B方向(後退側)に回転させる。
【0052】
30はポンプ管路26、タンク管路24およびモータ管路27A,27Bからなる右油圧モータ18Rの主管路の途中に配設された右走行用切換弁を示し、該右走行用切換弁30は、前進側の油圧パイロット部30Aと後退側の油圧パイロット部30Bとを備えた油圧パイロット式の方向切換弁からなっている。そして、右走行用切換弁30は、油圧パイロット部30Aにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられたときに、右油圧モータ18Rを矢印A方向(前進側)に回転させ、油圧パイロット部30Bにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられたときに、右油圧モータ18Rを矢印B方向(後退側)に回転させる。
【0053】
31は左走行用切換弁29および右走行用切換弁30を中立位置(イ)から切換位置(ロ)または(ハ)に切換える遠隔操作手段としての減圧弁型油圧パイロット弁を示し、該油圧パイロット弁31は、第1の信号出力部としての減圧弁部32A、第2の信号出力部としての減圧弁部32B、第3の信号出力部としての減圧弁部32C、第4の信号出力部としての減圧弁部32D、第5の信号出力部としての減圧弁部32E、第6の信号出力部としての減圧弁部32Fを有している。
【0054】
そして、減圧弁部32Aは第1のパイロット管路33Aを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに接続され、減圧弁部32Bは第2のパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに接続され、減圧弁部32Cは第3のパイロット管路33Cを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aに接続され、減圧弁部32Dは第4のパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに接続されている。
【0055】
また、減圧弁部32Eは第5のパイロット管路33Eを介して後述する方向切換弁34の油圧パイロット部34Aに接続され、減圧弁部32Fは第6のパイロット管路33Fを介して方向切換弁34の油圧パイロット部34Aに接続されている。
【0056】
34は前記第2のパイロット管路33Bと第4のパイロット管路33Dの途中に設けられた方向切換弁で、該方向切換弁34は油圧パイロット部34Aを備えた4ポート2位置の方向切換弁からなっている。そして、方向切換弁34は、常時は切換位置(イ)を保持し、減圧弁部32Bを右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに接続させると共に、減圧弁部32Dを左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに接続させる。
【0057】
一方、方向切換弁34は、油圧パイロット部34Aに減圧弁部32Eまたは減圧弁部32Fからパイロット圧が供給されたときに切換位置(ロ)に切換えられ、このときに、減圧弁部32Bを左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに接続させると共に、減圧弁部32Dを右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに接続させるものである。
【0058】
ここで、油圧パイロット弁31は、運転席15の前側に配設された走行操作部材50の下側に設けられている(図3参照)。そして、油圧パイロット弁31は、図5ないし図7に示すように、後述する各プッシャ35A〜35Fが上面側に設けられた立方体状のケーシング36を有し、該ケーシング36の上面側には平板状の取付板37が固着されている。そして、該取付板37を床板16にボルト締めすることにより、油圧パイロット弁31が運転席15の前側に位置して床板16の下側に配設される構成となっている。
【0059】
35A,35B,35C,35D,35E,35Fはケーシング36の上面側に設けられ、上端部が半球状に形成された第1,第2,第3,第4,第5,第6のプッシャをそれぞれ示し、各プッシャ35A〜35Fは前記各減圧弁部32A〜32Fの一部を構成するものである。ここで、図6に示すように、プッシャ35A,35B,35C,35Dは、後述の自在継手51に対して左前側、左後側、右前側、右後側に互いに90度の間隔をもって配設されている。また、プッシャ35Eはプッシャ35A,35Bの間に配設され、プッシャ35Fはプッシャ35C,35Dの間に配設されている。
【0060】
そして、ケーシング36内には、圧油供給管路38を介してパイロットポンプ28と接続されるポンプポート39と、戻り管路40を介してタンク22と常時連通するタンクポート41と、該タンクポート41と常時連通するばね室42と、前記各減圧弁部32A〜32Fとが設けられている。
【0061】
ここで、各減圧弁部32A〜32Fはほぼ同一の構造を有しているため、以下、図7を参照して減圧弁部32Bについて説明し、他の減圧弁部32A,32C,32D,32E,32Fについては、減圧弁部32Bと対応する構成要素の符号に添字A,C,D,E,Fを付し、その説明を省略するものとする。
【0062】
図7において、43Bは上端側がケーシング36の上面側に開口し下端側がばね室42に開口したプッシャガイド穴で、該プッシャガイド穴43B内にはプッシャ35Bが上下方向に摺動可能に挿嵌されている。44Bはプッシャガイド穴43Bと同軸となるようにケーシング36の下端側に設けられた出力ポートで、該出力ポート44Bとばね室42との間には、出力ポート44Bをポンプポート39、タンクポート41に連通させるスプールガイド穴45Bが設けられている。
【0063】
46Bはスプールガイド穴45B内に摺動変位可能に設けられたスプールを示し、該スプール46B内には、スプール46Bの位置に応じて、出力ポート44Bをポンプポート39とタンクポート41とのいずれかに連通させる流路47Bが軸方向に形成されている。
【0064】
48Bはばね室42内に設けられた復帰用ばねで、該復帰用ばね48Bは、プッシャ35Bを軸方向上向きに常時付勢し、該プッシャ35Bを図7に示す初期位置に復帰させるものである。49Bはプッシャ35Bとスプール46Bとの間に所定のプリセット荷重をもって配設された設定用ばねで、該設定用ばね49Bは、プッシャ35Bに対する押圧操作量に応じて減圧弁部32Bから出力されるパイロット圧を制御するものである。
【0065】
このように、油圧パイロット弁31の各減圧弁部32A〜32Fからは、各プッシャ35A〜35Fに対する押圧操作量に応じたパイロット圧が出力され、このパイロット圧に応じたストローク量をもって各走行用切換弁29,30および方向切換弁34が切換えられる構成となっている。
【0066】
50は自在継手51を介して油圧パイロット弁31のケーシング36上に傾転可能に設けられた単一の走行操作部材を示し、該走行操作部材50は、図3に示すように運転席15の前側に位置して運転室4内に配設されている。
【0067】
ここで、走行操作部材50は、図5に示すように、ほぼ「く」字状に屈曲した板状の走行操作ペダル52と、該走行操作ペダル52の下面にボルト締めされ、下向きに突出するねじ軸53Aが設けられた連結部材53と、該連結部材53にボルト締めされ、走行操作ペダル52の前端側から上向きに伸長した走行操作レバー54と、連結部材53のねじ軸53Aに螺着された円板状の押圧板55とから一体的に形成されている。
【0068】
そして、プッシャ35A,35B,35C,35Dの上端部は押圧板55の下面に常時当接し、運転席15に着席した作業者が走行操作ペダル52または走行操作レバー54を傾転操作したときには、自在継手51を中心として傾転する押圧板55によって、各プッシャ35A〜35Dのいずれかが押圧操作される。また、プッシャ35E,35Fの上端部は押圧板55の下面から若干離間しており、プッシャ35Eは、押圧板55によってプッシャ35A,35Bが同時に押圧されたときにのみ押圧操作され、プッシャ35Fは、押圧板55によってプッシャ35C,35Dが同時に押圧されたときにのみ押圧操作される。
【0069】
本実施例は上述の如き構成を有するもので、以下、その作動について説明する。
【0070】
まず、運転席15に着席した作業者が、走行操作部材50の走行操作ペダル52または走行操作レバー54(以下、走行操作部材50という)を、中立位置から図3、図6中の矢印P1方向(左前方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ35Aのみが押圧される。
【0071】
これにより、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Aからパイロット管路33Aを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aにパイロット圧が供給され、右走行用切換弁30が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油が、ポンプ管路26、モータ管路27Aを介して右油圧モータ18Rに供給され、右油圧モータ18Rのみが矢印A方向に回転される。かくして、左側の履帯10Lが停止した状態で、右側の履帯10Rのみが前進側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P1方向(左前方)への緩旋回走行を行う。
【0072】
次に、走行操作部材50を中立位置から図3、図6中の矢印P2方向(左後方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ35Bのみが押圧される。
【0073】
これにより、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bからパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bにパイロット圧が供給され、右走行用切換弁30は、中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油が、ポンプ管路26、モータ管路27Bを介して右油圧モータ18Rに供給され、右油圧モータ18Rのみが矢印B方向に回転駆動される。かくして、左側の履帯10Lが停止した状態で、右側の履帯10Rのみが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P2方向(左後方)への緩旋回走行を行う。
【0074】
また、走行操作部材50を中立位置から図3、図6中の矢印P3方向(右前方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ35Cのみが押圧される。
【0075】
これにより、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Cからパイロット管路33Cを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aにパイロット圧が供給され、左走行用切換弁29は、中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ19から吐出した圧油が、ポンプ管路23、モータ管路25Aを介して左油圧モータ18Lに供給され、左油圧モータ18Lのみが矢印A方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rが停止した状態で、左側の履帯10Lのみが前進側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P3方向(右前方)への緩旋回走行を行う。
【0076】
次に、走行操作部材50を中立位置から図3、図6中の矢印P4方向(右後方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ35Dのみが押圧される。
【0077】
これにより、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Dからパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bにパイロット圧が供給され、左走行用切換弁29は、中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ19から吐出した圧油が、ポンプ管路23、モータ管路25Bを介して左油圧モータ18Lに供給され、左油圧モータ18Lのみが矢印B方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rが停止した状態で、左側の履帯10Lのみが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P4方向(右後方)への緩旋回走行を行う。
【0078】
さらに、走行操作部材50を中立位置から図3、図6中の矢印P5方向(前方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ35A,35Cが同時に押圧される。
【0079】
これにより、減圧弁部32Aから右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに圧油が供給されると共に、減圧弁部32Cから左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aにパイロット圧が供給され、各走行用切換弁30,29が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印A方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印A方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rと左側の履帯10Lとが同時に前進側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P5方向(前方)への前進走行を行う。
【0080】
一方、走行操作部材50を中立位置から図3、図6中の矢印P6方向(後方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ35B,35Dが同時に押圧される。
【0081】
これにより、減圧弁部32Bから右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bにパイロット圧が供給されると共に、減圧弁部32Dから左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに圧油が供給され、各走行用切換弁30,29が中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印B方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印B方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rと左側の履帯10Lとが同時に後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P6方向(後方)への後退走行を行う。
【0082】
さらに、走行操作部材50を中立位置から図3、図6中の矢印P7方向(左側方)に傾転操作した場合には、プッシャ35A,35Bと共にプッシャ35Eが押圧される。
【0083】
この場合には、減圧弁部32Eからのパイロット圧がパイロット管路33Eを介して方向切換弁34の油圧パイロット部34Aに供給されることにより、該方向切換弁34が切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。
【0084】
これにより、減圧弁部32Aからのパイロット圧が右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに供給され、右走行用切換弁30が切換位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Bからのパイロット圧が方向切換弁34を介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに供給され、左走行用切換弁29が切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印A方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印B方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rが前進側に駆動されると同時に、左側の履帯10Lが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中に矢印P7で示すように、小さな旋回半径をもって左側方への急旋回走行を行う。
【0085】
一方、走行操作部材50を中立位置から図3、図6中の矢印P8方向(右側方)に傾転操作した場合には、プッシャ35C,35Dと共にプッシャ35Fが押圧される。
【0086】
この場合には、減圧弁部32Fからのパイロット圧がパイロット管路33Fを介して方向切換弁34の油圧パイロット部34Aに供給されることにより、方向切換弁34が切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。
【0087】
これにより、減圧弁部32Cからのパイロット圧が左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aに供給され、左走行用切換弁29が切換位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Dからのパイロット圧が方向切換弁34を介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに供給され、右走行用切換弁30が切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印A方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印B方向に回転駆動される。かくして、左側の履帯10Lが前進側に駆動されると同時に、右側の履帯10Rが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中に矢印P8で示すように、小さな旋回半径をもって右側方への急旋回走行を行う。
【0088】
上述の如く、本実施例によれば、運転席15の前側に自在継手51を介して単一の走行操作部材50を傾転可能に設け、該走行操作部材50に対する操作に応じて下部走行体1の走行動作を制御する構成としている。このため、例えば作業装置11を作動させつつ下部走行体1を走行させる複合作業を行う場合に、運転席15に着席した作業者は、両手を用いて各作業用操作レバー17を操作しつつ、片足だけで走行操作ペダル52を操作することができる。
【0089】
従って、作業者は複合作業時において少なくとも片足を運転室4の床板16上に置くことにより、作業姿勢を安定させることができる。この結果、作業者の疲労を軽減できる上に、走行操作ペダル52に対する操作を正確に行うことができ、複合作業時の作業能率を大幅に向上することができる。
【0090】
また、図3、図6中に矢印P1〜P8で示す走行操作部材50の操作方向と、図2中に矢印P1〜P8で示す下部走行体1の走行方向とが常に一致しているから、例えば上述した他の従来技術の如き走行操作時における作業者の違和感を解消することができ、走行操作時における作業者の疲労を軽減し、油圧ショベルの走行時における操作性を向上することができる。
【0091】
さらに、本実施例では、油圧パイロット式の左走行用切換弁29および右走行用切換弁30を用いると共に、遠隔操作手段として6個の減圧弁部32A〜32Fを有する油圧パイロット弁31を用い、走行操作部材50に対する操作に応じて各減圧弁部32A〜32Fから左走行用切換弁29および右走行用切換弁30に出力されるパイロット圧により、左油圧モータ18Lおよび右油圧モータ18Rの回転を制御する構成としている。従って、左油圧モータ18L、右油圧モータ18Rを駆動するための既存の油圧回路内に油圧パイロット弁31を設けるだけで、本実施例による走行操作装置の油圧回路を簡単に構成することができる。
【0092】
次に、図8は本発明による第2の実施例を示している。なお、本実施例では上述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0093】
図において、61は第1の実施例による左走行用切換弁29に代えて本実施例に用いられる電磁パイロット式の左走行用切換弁、62は第1の実施例による右走行用切換弁30に代えて本実施例に用いられる電磁パイロット式の右走行用切換弁をそれぞれ示し、左走行用切換弁61は前進側の電磁パイロット部61Aと後退側の電磁パイロット部61Bを有し、右走行用切換弁62は前進側の電磁パイロット部62Aと後退側の電磁パイロット部62Bを有している。
【0094】
そして、左走行用切換弁61は、電磁パイロット部61A,61Bに電気信号が供給されることにより中立位置(イ)から切換位置(ロ),(ハ)に切換えられ、右走行用切換弁62は、電磁パイロット部62A,62Bに電気信号が供給されることにより、中立位置(イ)から切換位置(ロ),(ハ)に切換えられる。
【0095】
63は前記第1の実施例による油圧パイロット弁31に代えて用いられる遠隔操作手段としての信号出力器を示し、該信号出力器63は、プッシャ35Aの押圧操作量に応じて電圧が異なる信号を出力するポテンショメータを備え、第1の信号線64Aを介して右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Aに接続された第1の信号出力部65Aと、プッシャ35Bの押圧操作量に応じて電圧が異なる信号を出力するポテンショメータを備え、第2の信号線64Bを介して右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Bに接続された第2の信号出力部65Bと、プッシャ35Cの押圧操作量に応じて電圧が異なる信号を出力するポテンショメータを備え、第3の信号線64Cを介して左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Aに接続された第3の信号出力部65Cと、プッシャ35Dの押圧操作量に応じて電圧が異なる信号を出力するポテンショメータを備え、第4の信号線64Dを介して左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Bに接続された第4の信号出力部65Dとを有している。
【0096】
また、信号出力器63は、プッシャ35Eが押圧されたときに、信号線64Eを介して後述の信号切換回路66に切換信号を出力する第5の信号出力部65Eと、プッシャ35Fが押圧されたときに、信号線64Fを介して信号切換回路66に切換信号を出力する第6の信号出力部65Fとを有している。
【0097】
66は前記第2の信号線64Bと第4の信号線64Dの途中に設けられた信号切換回路を示し、該信号切換回路66は、プッシャ35A,35Bと共にプッシャ35Eが押圧されて信号出力部65Eから切換信号が供給されたときに、信号出力部65Bを左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Bに接続し、かつ、プッシャ35C,35Dと共にプッシャ35Fが押圧されて信号出力部65Fから切換信号が供給されたときに、信号出力部65Dを右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Bに接続するものである。
【0098】
本実施例は上述の如き構成を有するもので、走行操作部材50が左前方に傾転操作されてプッシャ35Aのみが押圧されたときには、信号出力器63の信号出力部65Aから右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Aに信号が供給され、右走行用切換弁62が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。この結果、右油圧モータ18Rのみが矢印A方向に回転され、油圧ショベルは左前方への緩旋回走行を行う。
【0099】
一方、走行操作部材50が左後方に傾転操作されてプッシャ35Bのみが押圧されたときには、信号出力部65Bから右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Bに信号が供給され、右走行用切換弁62が中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、右油圧モータ18Rのみが矢印B方向に回転され、油圧ショベルは左後方への緩旋回走行を行う。
【0100】
次に、走行操作部材50が右前方に傾転操作されてプッシャ35Cのみが押圧されたときには、信号出力部65Cから左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Aに信号が供給され、左走行用切換弁61が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。これにより、左油圧モータ18Lのみが矢印A方向に回転され、油圧ショベルは右前方への緩旋回走行を行う。
【0101】
一方、走行操作部材50が右後方に傾転操作されてプッシャ35Dのみが押圧されたときには、信号出力部65Dから左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Bに信号が供給され、左走行用切換弁61が中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、左油圧モータ18Lのみが矢印B方向に回転され、油圧ショベルは右後方への緩旋回走行を行う。
【0102】
また、走行操作部材50が前方に傾転操作されてプッシャ35A,35Cが同時に押圧されたときには、信号出力部65Aから右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Aに信号が供給されると共に、信号出力部65Cから左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Aに信号が供給される。これにより、左油圧モータ18Lと右油圧モータ18Rとが矢印A方向に回転され、油圧ショベルは前進走行を行う。
【0103】
一方、走行操作部材50が後方に傾転操作されてプッシャ35B,35Dが同時に押圧されたときには、信号出力部65Bから右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Bに信号が供給されると共に、信号出力部65Dから左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Bに信号が供給される。これにより、左油圧モータ18Lと右油圧モータ18Rとが矢印B方向に回転され、油圧ショベルは後退走行を行う。
【0104】
さらに、走行操作部材50が左側方に傾転操作されてプッシャ35A,35Bと共にプッシャ35Eが押圧された場合には、信号出力部65Eから信号切換回路66に切換信号が供給され、信号切換回路66は、信号出力部65Bからの信号を左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Bに供給させる。これにより、左油圧モータ18Lが矢印B方向に回転されると共に、走行信号出力部65Aからの信号が右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Aに供給されて右油圧モータ18Rが矢印A方向に回転される。この結果、油圧ショベルは小さな旋回半径をもって左側方への急旋回走行を行う。
【0105】
一方、走行操作部材50が右側方に傾転操作されてプッシャ35C,35Dと共にプッシャ35Fが押圧された場合には、信号出力部65Fから信号切換回路66に切換信号が供給され、信号切換回路66は、信号出力部65Dからの信号を右走行用切換弁62の電磁パイロット部62Bに供給させる。これにより、右油圧モータ18Rが矢印B方向に回転されると共に、信号出力部65Cからの信号が左走行用切換弁61の電磁パイロット部61Aに供給されて左油圧モータ18Lが矢印A方向に回転される。この結果、油圧ショベルは小さな旋回半径をもって右側方への急旋回走行を行う。
【0106】
かくして、本実施例においても前記第1の実施例と同様に、走行操作部材50の操作方向と下部走行体1の走行方向とを常に一致させることができ、走行操作時における作業者の疲労を軽減し、油圧ショベルの走行時における操作性を向上することができる。
【0107】
また、本実施例では、電磁パイロット式の左走行用切換弁61および右走行用切換弁62を用いると共に、遠隔操作手段として6個の信号出力部65A〜65Fを有する信号出力器63を用い、走行操作部材50に対する操作に応じて信号出力器63の各信号出力部65A〜65Fから左走行用切換弁61および右走行用切換弁62に供給される電気信号により、左油圧モータ18Lおよび右油圧モータ18Rの回転を制御する構成としている。従って、図4に示す第1の実施例による走行操作装置の油圧回路に比較して、パイロットポンプ28、各パイロット管路33A〜33F等を不要にでき、油圧回路全体を簡素化することができる。
【0108】
なお、前記各実施例では、旋回フレーム3上に運転室4が設けられた油圧ショベルを例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えばキャノピのみを有する油圧ショベルに適用してもよく、さらにクレーン等の他の履帯式建設機械等に適用してもよい。
【0109】
また、前記各実施例では、走行操作部材50を走行操作ペダル52および走行操作レバー54等から構成した場合を挙げたが、本発明はこれに限らず、例えば走行操作ペダル52または走行操作レバー54のうちいずれか一方のみを設ける構成としてもよい。
【0116】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項の発明によれば、第1、第2のプッシャ間に第5のプッシャを設け、該第5のプッシャが第1、第2のプッシャと同時に押圧操作されたときには、方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換えることにより、第2の信号出力部からのパイロット圧が第4のパイロット管路を介して左走行用切換弁の後退側に出力され、かつ、第3,第4のプッシャ間に第6のプッシャを設け、該第6のプッシャが第3,第4のプッシャと同時に押圧操作されたときには、方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換えることにより、第4の信号出力部からのパイロット圧が第2のパイロット管路を介して右走行用切換弁の後退側に出力される。これにより、例えば走行操作手段を左側方に操作したときには、下部走行体を走行操作手段の操作方向に一致した左側方に急旋回走行させることができ、また、走行操作手段を右側方に操作したときには、下部走行体を走行操作手段の操作方向に一致した右側方に急旋回走行させることができる。
【0117】
また、請求項の発明によれば、第1、第2のプッシャ間に第5のプッシャを設け、該第5のプッシャが第1、第2のプッシャと同時に押圧操作されたときには、信号切換回路が第2、第4の信号線の接続を切換えることにより、第2の信号出力部からの電気信号が第4の信号線を介して左走行用切換弁の後退側に出力され、かつ、第3,第4のプッシャ間に第6のプッシャを設け、該第6のプッシャが第3,第4のプッシャと同時に押圧操作されたときには、信号切換回路が第2、第4の信号線の接続を切換えることにより、第4の信号出力部からの電気信号が第2の信号線を介して右走行用切換弁の後退側に出力される。これにより、例えば走行操作手段を左側方に操作したときには、下部走行体を走行操作手段の操作方向に一致した左側方に急旋回走行させることができ、また、走行操作手段を右側方に操作したときには、下部走行体を走行操作手段の操作方向に一致した右側方に急旋回走行させることができる。
【0118】
さらに、請求項の発明によれば、走行操作手段を操作ペダルにより構成したから、作業者は両手を用いて作業用操作レバーを操作しつつ片足を用いて操作ペダルを操作する複合操作を確実に行うことができる。この場合、作業者は操作ペダルを片足で操作することにより、安定した作業姿勢をもって下部走行体の走行動作を制御できる。この結果、複合作業時における作業者の疲労を軽減でき、かつ走行操作を正確に行うことができる。
【0119】
また、請求項の発明によれば、走行操作手段を操作レバーと操作ペダルのうち少なくともいずれか一方により構成したから、作業者は複合作業時の作業内容に応じて、操作レバーまたは操作ペダルを選択的に操作することができ、走行操作時の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による走行操作装置が適用された油圧ショベルを示す側面図である。
【図2】油圧ショベルの走行方向を示す平面図である。
【図3】油圧ショベルの運転室内を示す平面図である。
【図4】第1の実施例による油圧ショベルの走行操作装置を示す油圧回路図である。
【図5】油圧パイロット弁、走行操作部材等を示す分解斜視図である。
【図6】床板に取付けられた油圧パイロット弁を走行操作部材を取外した状態で示す平面図である。
【図7】図6中の矢示 VII−VII 方向からみた油圧パイロット弁の縦断面図である。
【図8】第2の実施例による油圧ショベルの走行操作装置を示す油圧回路図である。
【図9】従来技術による走行操作レバーと、その操作方向を示す平面図である。
【図10】図9に示す走行操作レバーを備えた従来技術による油圧ショベルと、その走行方向を示す平面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
15 運転席
18L 左油圧モータ
18R 右油圧モータ
29,61 左走行用切換弁
30,62 右走行用切換弁
31 油圧パイロット弁(遠隔操作手段)
32A,32B,32C,32D,32E,32F 減圧弁部(信号出力部)
33A,33B,33C,33D,33E,33F パイロット管路
34 方向切換弁
35A,35B,35C,35D,35E,35F プッシャ
50 走行操作部材
51 自在継手
52 走行操作ペダル
54 走行操作レバー
63 信号出力器(遠隔操作手段)
64A,64B,64C,64D,64E,64F 信号線
65A,65B,65C,65D,65E,65F 信号出力部
66 信号切換回路

Claims (4)

  1. 建設機械の下部走行体に設けられた走行用の左油圧モータおよび右油圧モータと、
    前記左油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記左油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える油圧パイロット式の左走行用切換弁と、
    前記右油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記右油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える油圧パイロット式の右走行用切換弁と、
    前記下部走行体の走行動作を制御するため運転席の近傍に自在継手を介して傾転可能に設けられた単一の走行操作手段と、
    該走行操作手段によって押圧される6個のプッシャを有し、該各プッシャに対する押圧操作に応じて前記各走行用切換弁にパイロット圧を出力する遠隔操作手段と、
    該遠隔操作手段から前記各走行用切換弁に出力されるパイロット圧の方向を切換える方向切換弁とを備え、
    前記遠隔操作手段は、前記自在継手の左前側に設けられた第1のプッシャが押圧されたときに第1のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第1の信号出力部と、前記自在継手の左後側に設けられた第2のプッシャが押圧されたときに第2のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第2の信号出力部と、前記自在継手の右前側に設けられた第3のプッシャが押圧されたときに第3のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第3の信号出力部と、前記自在継手の右後側に設けられた第4のプッシャが押圧されたときに第4のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第4の信号出力部と、前記第1,第2のプッシャ間に設けられた第5のプッシャが押圧されたときに前記方向切換弁により前記第2、第4のパイロット管路の接続を切換えて前記第2の信号出力部からのパイロット圧を前記左走行用切換弁の後退側に出力させる第5の信号出力部と、前記第3,第4のプッシャ間に設けられた第6のプッシャが押圧されたときに前記方向切換弁により前記第2、第4のパイロット管路の接続を切換えて前記第4の信号出力部からのパイロット圧を前記右走行用切換弁の後退側に出力させる第6の信号出力部とを備える構成としてなる建設機械の走行操作装置。
  2. 建設機械の下部走行体に設けられた走行用の左油圧モータおよび右油圧モータと、
    前記左油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記左油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える電磁パイロット式の左走行用切換弁と、
    前記右油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からの信号により前記右油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える電磁パイロット式の右走行用切換弁と、
    前記下部走行体の走行動作を制御するため運転席の近傍に自在継手を介して傾転可能に設けられた単一の走行操作手段と、
    該走行操作手段によって押圧される6個のプッシャを有し、該各プッシャに対する押圧操作に応じて前記各走行用切換弁に電気信号を出力する遠隔操作手段と、
    該遠隔操作手段から前記各走行用切換弁に出力される電気信号の方向を切換える信号切換回路とを備え、
    前記遠隔操作手段は、前記自在継手の左前側に設けられた第1のプッシャが押圧されたときに第1の信号線を介して前記右走行用切換弁の前進側に電気信号を出力する第1の信号出力部と、前記自在継手の左後側に設けられた第2のプッシャが押圧されたときに第2の信号線を介して前記右走行用切換弁の後退側に電気信号を出力する第2の信号出力部と、前記自在継手の右前側に設けられた第3のプッシャが押圧されたときに第3の信号線を介して前記左走行用切換弁の前進側に電気信号を出力する第3の信号出力部と、前記自在継手の右後側に設けられた第4のプッシャが押圧されたときに第4の信号線を介して前記左走行用切換弁の後退側に電気信号を出力する第4の信号出力部と、前記第1,第2のプッシャ間に設けられた第5のプッシャが押圧されたときに前記信号切換回路により前記第2、第4の信号線の接続を切換えて前記第2の信号出力部からの電気信号を前記左走行用切換弁の後退側に出力させる第5の信号出力部と、前記第3,第4のプッシャ間に設けられた第6のプッシャが押圧されたときに前記信号切換回路により前記第2、第4の信号線の接続を切換えて前記第4の信号出力部からの電気信号を前記右走行用切換弁の後退側に出力させる第6の信号出力部とを備える構成としてなる建設機械の走行操作装置。
  3. 前記走行操作手段は操作ペダルにより構成してなる請求項1またはに記載の建設機械の走行操作装置。
  4. 前記走行操作手段は、操作レバーと操作ペダルのうち、少なくともいずれか一方により構成してなる請求項1またはに記載の建設機械の走行操作装置。
JP16199797A 1997-06-04 1997-06-04 建設機械の走行操作装置 Expired - Fee Related JP3616478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16199797A JP3616478B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 建設機械の走行操作装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16199797A JP3616478B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 建設機械の走行操作装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10331207A JPH10331207A (ja) 1998-12-15
JP3616478B2 true JP3616478B2 (ja) 2005-02-02

Family

ID=15746080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16199797A Expired - Fee Related JP3616478B2 (ja) 1997-06-04 1997-06-04 建設機械の走行操作装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3616478B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10331207A (ja) 1998-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7712555B2 (en) Steerable series two speed motor configuration
US20140271078A1 (en) Lift arm structure with an articulated knee portion
JP6156871B2 (ja) 作業車両
JP4244104B2 (ja) 操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置
US6618659B1 (en) Boom/bucket hydraulic fluid sharing method
JP2007092763A (ja) 作業機
CN108884664A (zh) 挖掘机履带张紧
JP2001020907A (ja) 操作レバー装置
JP3616478B2 (ja) 建設機械の走行操作装置
US11352766B2 (en) Working machine with a speed control arrangement
JP6872508B2 (ja) 建設機械
JP3583582B2 (ja) 建設機械の走行操作装置
JP6718371B2 (ja) 油圧作動装置
JPH07119710A (ja) 走行操作装置
JP3880754B2 (ja) 操作装置とアクチュエータの組合せ変更装置
US20220235534A1 (en) Swivel working machine
JP4521866B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2012219578A (ja) 建設機械の走行操作装置
JP2018071095A (ja) 作業用車両の油路切替制御装置
JPH11131530A (ja) 建設機械の走行制御装置
JP4713552B2 (ja) 建設機械の走行制御装置
JPH11226444A (ja) 自走式破砕機の油圧駆動装置
KR20010063590A (ko) 1개의 조작레버를 이용한 불도저의 주행제어장치
JP2001125657A (ja) 操作レバー装置
JPH10331202A (ja) 作業機の操作スタンド装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071112

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees