JP3583582B2 - 建設機械の走行操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械の走行を制御するのに好適に用いられる建設機械の走行操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けられたブーム、アームおよびバケット等からなる作業装置とから大略構成されている。そして、この種の油圧ショベルでは、作業装置の動作および上部旋回体の旋回動作を制御するための作業用操作レバーと、下部走行体の走行動作を制御するための走行操作装置が設けられている。
【0003】
ここで、従来技術による走行操作装置は、運転席の前側で左右に離間して床板上に設けられ、作業者の足によって操作される2個の走行操作ペダルと、走行操作ペダルと一体的に設けられ、作業者の手によって操作される2本の走行操作レバーとを有している。そして、運転席に着席した作業者が、走行操作ペダルまたは走行操作レバーを前後方向に傾転操作することにより、下部走行体に設けられた左右の油圧モータに油圧源からの圧油が給排され、下部走行体の走行動作が制御される。
【0004】
このとき、例えば左側の走行操作ペダルのみを傾転操作した場合には、左側の走行モータのみに圧油が供給されることにより下部走行体が右前方または右後方に旋回走行を行い、右側の走行操作ペダルのみを傾転操作した場合には、右側の走行モータのみに圧油が供給されることにより下部走行体が左前方または左後方に旋回走行を行う。また、例えば左右の走行操作ペダルを同時に前方に傾転操作した場合には、左右の油圧モータに圧油が供給されることにより下部走行体が前進走行する。また、左右の走行操作ペダルを同時に後方に傾転操作した場合には、左右の油圧モータに圧油が供給されることにより下部走行体が後退走行する。
【0005】
ところで、上述した従来技術による油圧ショベルでは、例えば整地作業時等において、作業装置を作動させつつ下部走行体を走行させる複合作業を行う場合には、作業者は両手を用いて作業用操作レバーを操作しつつ、両足を用いて走行用操作ペダルを操作する必要がある。このため、複合作業時には作業者の尻部のみが運転席上で支持される状態となって作業姿勢が不安定になり易く、作業者が疲労して作業能率が低下するだけでなく、走行用操作ペダルを正確に操作することが困難となり、作業性の低下を招くという問題がある。
【0006】
そこで、このような従来技術の欠点を改善するため、他の従来技術として、例えば特開平9−71263号公報には、運転席の前側に1本の走行操作レバーを備え、この1本の走行操作レバーを傾転操作することにより、油圧ショベルの走行動作を制御できるようにした走行操作装置が開示されている。
【0007】
ここで、上述した他の従来技術による走行操作装置は、例えば図10に示すように、1本の走行操作レバー101と、走行操作レバー101の下端側に設けられた押圧板102と、走行操作レバー101の周囲に設けられた4個のプッシャ103,104,105,106とを備えている。そして、走行操作レバー101の左前側に位置するプッシャ103が押圧されたときには右走行モータが前進側に回転し、走行操作レバー101の右前側に位置するプッシャ104が押圧されたときには左走行モータが前進側に回転し、走行操作レバー101の左後側に位置するプッシャ105が押圧されたときには左走行モータが後退側に回転し、走行操作レバー101の右後側に位置するプッシャ106が押圧されたときには右走行モータが後退側に回転する構成となっている。
【0008】
そして、走行操作レバー101を図10中の矢印R1方向(左前方)に操作してプッシャ103を押圧した場合には、図11に示すように、油圧ショベル107は矢印R1方向(左前方)への緩旋回走行を行い、走行操作レバー101を図10中の矢印R2方向(右前方)に操作してプッシャ104を押圧した場合には、油圧ショベル107は図11中の矢印R2方向(右前方)への緩旋回走行を行う。
【0009】
また、走行操作レバー101を図10中の矢印R3方向(前方)に操作してプッシャ103,104を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図11中の矢印R3方向への前進走行を行う。
【0010】
一方、走行操作レバー101を図10中の矢印R4方向(左側方)に操作してプッシャ103,105を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図11中の矢印R4方向(左側方)への急旋回走行を行い、走行操作レバー101を図10中の矢印R5方向(右側方)に操作してプッシャ104,106を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図11中の矢印R5方向(右側方)への急旋回走行を行う。
【0011】
また、走行操作レバー101を図10中の矢印R6方向(後方)に操作してプッシャ105,106を同時に押圧した場合には、油圧ショベル107は図11中の矢印R6方向への後退走行を行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、走行操作レバー101を図10中の矢印R7方向(左後方)に操作してプッシャ105を押圧した場合には、左走行モータが後退側に回転するため、油圧ショベル107は、図11中の矢印R7方向、即ち走行操作レバー101の操作方向とは逆の右後方への緩旋回走行を行うことになる。また、走行操作レバー101を図10中の矢印R8方向(右後方)に操作してプッシャ106を押圧した場合には、右走行モータが後退側に回転するため、油圧ショベル107は、図11中の矢印R8方向、即ち走行操作レバー101の操作方向とは逆の左後方への緩旋回走行を行うことになる。
【0013】
このように、他の従来技術による走行操作装置では、油圧ショベル107を左後方または右後方に旋回走行させるときには、走行操作レバー101の操作方向と油圧ショベル107の旋回方向とが逆になり、走行操作レバー101を操作する作業者にとって違和感となる。このため、長時間にわたって油圧ショベルの走行操作を行うと、この違和感によって作業者が著しく疲労してしまい、作業能率が大幅に低下してしまうという問題がある。
【0014】
また、上述した他の従来技術による走行操作レバーには、作業者の足によって操作される操作ペダルが設けられていないため、作業者は左右2本の作業用操作レバーの他に、走行操作レバーも手によって操作する必要がある。このため、例えば作業者が両手を用いて作業用操作レバーを操作している場合には、走行操作レバーを操作することが困難となり、作業装置を作動させつつ下部走行体を走行させる複合作業時の作業性が大幅に低下してしまうという問題がある。
【0015】
本発明は上述の如き従来技術の問題に鑑みなされたもので、作業者が安定した作業姿勢をもって走行操作を行うことができ、かつ走行操作手段に対する操作方向と建設機械の実際の走行方向とを常に一致させることにより、複合作業時の作業性を向上することができる建設機械の走行操作装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明は、建設機械の下部走行体に設けられた走行用の左油圧モータおよび右油圧モータと、前記左油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からのパイロット圧により前記左油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える左走行用切換弁と、前記右油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からのパイロット圧により前記右油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える右走行用切換弁と、前記下部走行体の走行動作を制御するため運転席の近傍に自在継手を介して傾転可能に設けられた単一の走行操作手段と、前記走行操作手段によって押圧される4個のプッシャを有し、前記自在継手の左前側に設けられた第1のプッシャが押圧されたときに第1のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第1の信号出力部と、前記自在継手の左後側に設けられた第2のプッシャが押圧されたときに第2のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第2の信号出力部と、前記自在継手の右前側に設けられた第3のプッシャが押圧されたときに第3のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第3の信号出力部と、前記自在継手の右後側に設けられた第4のプッシャが押圧されたときに第4のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第4の信号出力部とからなる遠隔操作手段と、前記第2、第4のパイロット管路の途中に設けられ外部からの切換信号によって該第2、第4のパイロット管路の接続を切換えることにより、前記第2の信号出力部からのパイロット圧を第4のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の後退側に出力させ、前記第4の信号出力部からのパイロット圧を第2のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の後退側に出力させる方向切換弁と、前記第1のプッシャと第2のプッシャが同時に押圧されたときに前記方向切換弁に切換信号を出力する第1の弁切換手段と、前記第3のプッシャと第4のプッシャが同時に押圧されたときに前記方向切換弁に切換信号を出力する第2の弁切換手段とから構成してなる。
【0017】
このように構成したことにより、走行操作手段を左前方に操作して第1のプッシャを押圧したときには、第1の信号出力部から右走行用切換弁の前進側にパイロット圧が出力されて右油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左前方への緩旋回走行を行う。
【0018】
一方、走行操作手段が左後方に操作されて第2のプッシャが押圧されたときには、第2の信号出力部から右走行用切換弁の後退側にパイロット圧が出力されて右油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左後方への緩旋回走行を行う。
【0019】
また、走行操作手段が右前方に操作されて第3のプッシャが押圧されたときには、第3の信号出力部から左走行用切換弁の前進側にパイロット圧が出力されて左油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右前方への緩旋回走行を行う。
【0020】
一方、走行操作手段が右後方に操作されて第4のプッシャが押圧されたときには、第4の信号出力部から左走行用切換弁の後退側にパイロット圧が出力されて左油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右後方への緩旋回走行を行う。
【0021】
さらに、走行操作手段が前方に操作されて第1,第3のプッシャが同時に押圧されたときには、第1の信号出力部から右走行用切換弁の前進側にパイロット圧が出力されて右油圧モータが前進側に回転されると共に、第3の信号出力部から左走行用切換弁の前進側にパイロット圧が出力されて左油圧モータが前進側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した前進走行を行う。
【0022】
一方、走行操作手段が後方に操作されて第2,第4のプッシャが同時に押圧されたときには、第2の信号出力部から右走行用切換弁の後退側にパイロット圧が出力されて右油圧モータが後退側に回転されると共に、第4の信号出力部から左走行用切換弁の後退側にパイロット圧が出力されて左油圧モータが後退側に回転されるから、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した後退走行を行う。
【0023】
さらに、走行操作手段が左側方に操作されて第1,第2のプッシャが同時に押圧されたときには、第1の弁切換手段が方向切換弁に切換信号を出力することにより方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換える。これにより、第1の信号出力部からのパイロット圧が第1のパイロット管路を介して右走行用切換弁の前進側に出力されると共に、第2の信号出力部からのパイロット圧が第4のパイロット管路を介して左走行用切換弁の後退側に出力される。この結果、右油圧モータが前進側に回転すると共に左油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左側方への急旋回走行を行う。
【0024】
一方、走行操作手段が右側方に操作されて第3,第4のプッシャが同時に押圧されたときには、第2の弁切換手段が方向切換弁に切換信号を出力することにより方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換える。これにより、第3の信号出力部からのパイロット圧が第3のパイロット管路を介して左走行用切換弁の前進側に出力されると共に、第4の信号出力部からのパイロット圧が第2のパイロット管路を介して右走行用切換弁の後退側に出力される。この結果、左油圧モータが前進側に回転すると共に右油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右側方への急旋回走行を行う。
【0025】
このように、走行操作手段に対する操作方向と下部走行体の走行方向とを常に一致させることができ、作業者は違和感なく走行操作を行うことができる。
【0026】
また、走行操作手段は自在継手を介して自由な方向に傾転可能に設けられているから、作業者は走行操作手段を片足によって操作することができる。これにより、作業者が安定した作業姿勢をもって走行操作を行うことができ、複合作業時の作業性を向上することができる。
【0027】
また、請求項2の発明は、方向切換弁は油圧パイロット式方向切換弁によって構成し、第1の弁切換手段は、パイロット油圧源と前記方向切換弁の油圧パイロット部との間を接続する第1の制御管路と、前記第1の制御管路の途中に設けられ前記第1のプッシャが押圧されたときに開弁する第1の制御弁と、前記第1の制御弁と直列に前記第1の制御管路の途中に設けられ前記第2のプッシャが押圧されたときに開弁する第2の制御弁とから構成し、第2の弁切換手段は、パイロット油圧源と前記方向切換弁の油圧パイロット部との間を接続する第2の制御管路と、前記第2の制御管路の途中に設けられ前記第3のプッシャが押圧されたときに開弁する第3の制御弁と、前記第3の制御弁と直列に前記第2の制御管路の途中に設けられ前記第4のプッシャが押圧されたときに開弁する第4の制御弁とから構成したことにある。
【0028】
このように構成したことにより、走行操作手段が左側方に操作されて第1、第2のプッシャが同時に押圧されたときには、第1、第2の制御弁が開弁し、第1の制御管路を介して方向切換弁の油圧パイロット部にパイロット圧が出力され、方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換える。これにより、第1の信号出力部からのパイロット圧が第1のパイロット管路を介して右走行用切換弁の前進側に出力されると共に、第2の信号出力部からのパイロット圧が第4のパイロット管路を介して左走行用切換弁の後退側に出力される。この結果、右油圧モータが前進側に回転すると共に左油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した左側方への急旋回走行を行う。
【0029】
一方、走行操作手段が右側方に操作されて第3、第4のプッシャが同時に押圧されたときには、第3、第4の制御弁が開弁し、第2の制御管路を介して方向切換弁の油圧パイロット部にパイロット圧が出力され、方向切換弁が第2、第4のパイロット管路の接続を切換える。これにより、第3の信号出力部からのパイロット圧が第3のパイロット管路を介して左走行用切換弁の前進側に出力されると共に、第4の信号出力部からのパイロット圧が第2のパイロット管路を介して右走行用切換弁の後退側に出力される。この結果、左油圧モータが前進側に回転すると共に右油圧モータが後退側に回転し、下部走行体は走行操作手段の操作方向に一致した右側方への急旋回走行を行う。
【0030】
さらに、請求項3の発明は、前記走行操作手段は操作ペダルにより構成したことにある。
【0031】
このように構成することにより、作業者は操作ペダルを片足で操作することにより、安定した作業姿勢をもって下部走行体の走行動作を制御できるから、作業者の疲労を軽減でき、かつ走行操作を正確に行うことができる。
【0032】
また、請求項4の発明は、前記走行操作手段は、操作レバーと操作ペダルのうち、少なくともいずれか一方により構成したことにある。
【0033】
このように構成することにより、作業者は複合作業時の作業内容に応じて、操作レバーまたは操作ペダルを選択的に操作することができ、作業性を向上することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1ないし図9を参照しつつ説明する。
【0035】
まず、図1ないし図7は本発明による第1の実施例を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて示している。
【0036】
図において、1は下部走行体、2は下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体を示し、該上部旋回体2は、骨組構造をなす旋回フレーム3と、該旋回フレーム3上に配設された運転室4、機械室5およびカウンタウエイト6とから大略構成されている。
【0037】
ここで、下部走行体1はトラックフレーム7を有し、該トラックフレーム7の前側には左右一対の遊動輪8が回転可能に設けられ、後側には左右一対の駆動輪9が回転可能に設けられている。そして、左側の遊動輪8と駆動輪9との間には履帯10Lが巻回され、右側の遊動輪8と駆動輪9との間には履帯10Rが巻回されている。
【0038】
11は上部旋回体2の前部に設けられた作業装置を示し、該作業装置11はブーム12、アーム13およびバケット14等から構成され、ブーム12、アーム13を俯仰動させつつ、バケット14を回動させることにより、土砂等の掘削作業を行う。
【0039】
15は運転室4内に位置して床板16上に設けられた運転席で、該運転席15の左右両側には2本の作業用操作レバー17が配設されている(図3参照)。そして、該各作業用操作レバー17は、運転席15に着席した作業者によって前後方向と左右方向の4方向に傾転操作され、このときの傾転方向および傾転量に応じて、作業装置11を構成するブーム12、アーム13、バケット14の動作、および上部旋回体2の旋回動作を制御するものである。また、運転室4内には、運転席15の前側に位置して後述する単一の走行操作部材37が配設されている。
【0040】
18Lは下部走行体1に設けられ左側の駆動輪9を駆動する左油圧モータを示し、該左油圧モータ18Lは、図4に示すように、後述の油圧ポンプ19から給排される圧油によって矢印A方向またはB方向に回転され、例えばA方向に回転されたときには履帯10Lを前進側に駆動し、B方向に回転されたときには履帯10Lを後退側に駆動する。
【0041】
18Rは下部走行体1に設けられ右側の駆動輪9を駆動する右油圧モータで、該右油圧モータ18Rは、図4に示すように、後述の油圧ポンプ20から給排される圧油によって矢印A方向またはB方向に回転され、例えばA方向に回転されたときには履帯10Rを前進側に駆動し、B方向に回転されたときには履帯10Rを後退側に駆動する。
【0042】
19,20は上部旋回体2の機械室5内に設けられた油圧ポンプを示し、該各油圧ポンプ19,20は原動機21によって駆動され、タンク22と共に各油圧モータ18L,18Rの油圧源を構成している。
【0043】
そして、油圧ポンプ19は、タンク22内の作動油を高圧の圧油としてポンプ管路23に吐出させ、ポンプ管路23に吐出した圧油は、後述の左走行用切換弁29が中立位置(イ)にあるときにはタンク管路24に排出され、切換位置(ロ),(ハ)に切換えられたときにはモータ管路25A,25Bを介して左油圧モータ18Lに供給される。即ち、ポンプ管路23、タンク管路24およびモータ管路25A,25Bによって左油圧モータ18Lの主管路が構成されている。
【0044】
一方、油圧ポンプ20はタンク22内の作動油を高圧の圧油としてポンプ管路26に吐出させ、ポンプ管路26に吐出した圧油は、後述の右走行用切換弁30が中立位置(イ)にあるときにはタンク管路24に排出され、切換位置(ロ),(ハ)に切換えられたときにはモータ管路27A,27Bを介して右油圧モータ18Rに供給される。即ち、ポンプ管路26、タンク管路24およびモータ管路27A,27Bによって右油圧モータ18Rの主管路が構成されている。
【0045】
28は油圧ポンプ19,20と共に原動機21によって駆動されるパイロットポンプで、該パイロットポンプ28はタンク22と共にパイロット油圧源を構成するものである。
【0046】
29はポンプ管路23、タンク管路24およびモータ管路25A,25Bからなる左油圧モータ18Lの主管路の途中に配設された左走行用切換弁を示し、該左走行用切換弁29は、前進側の油圧パイロット部29Aと後退側の油圧パイロット部29Bとを備えた油圧パイロット式の方向切換弁からなっている。そして、左走行用切換弁29は、油圧パイロット部29Aにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられたときに、左油圧モータ18Lを矢印A方向(前進側)に回転させ、油圧パイロット部29Bにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられたときに、左油圧モータ18Lを矢印B方向(後退側)に回転させる。
【0047】
30はポンプ管路26、タンク管路24およびモータ管路27A,27Bからなる右油圧モータ18Rの主管路の途中に配設された右走行用切換弁を示し、該右走行用切換弁30は、前進側の油圧パイロット部30Aと後退側の油圧パイロット部30Bとを備えた油圧パイロット式の方向切換弁からなっている。そして、右走行用切換弁30は、油圧パイロット部30Aにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられたときに、右油圧モータ18Rを矢印A方向(前進側)に回転させ、油圧パイロット部30Bにパイロット圧が供給されて中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられたときに、右油圧モータ18Rを矢印B方向(後退側)に回転させる。
【0048】
31は左走行用切換弁29および右走行用切換弁30を中立位置(イ)から切換位置(ロ)または(ハ)に切換える遠隔操作手段としての減圧弁型油圧パイロット弁を示し、該油圧パイロット弁31は、第1の信号出力部としての減圧弁部32A、第2の信号出力部としての減圧弁部32B、第3の信号出力部としての減圧弁部32C、第4の信号出力部としての減圧弁部32Dを有している。
【0049】
そして、減圧弁部32Aは第1のパイロット管路33Aを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに接続され、減圧弁部32Bは第2のパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに接続され、減圧弁部32Cは第3のパイロット管路33Cを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aに接続され、減圧弁部32Dは第4のパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに接続されている。
【0050】
ここで、油圧パイロット弁31は、図5ないし図7に示すように、後述する各プッシャ42A〜42Dが上面側に設けられた立方体状のケーシング34を有し、該ケーシング34の上面側には平板状の取付板35が固着されている。そして、該取付板35を床板16にボルト締めすることにより、油圧パイロット弁31が運転席15の前側に位置して床板16の下側に配設され、該油圧パイロット弁31のケーシング34上には、自在継手36を介して走行操作部材37が設けられている。
【0051】
37は自在継手36を介して油圧パイロット弁31のケーシング34上に傾転可能に設けられた単一の走行操作部材を示し、該走行操作部材37は、図3に示すように運転席15の前側に位置して運転室4内に配設されている。
【0052】
ここで、走行操作部材37は、図5に示すように、ほぼ「く」字状に屈曲した板状の走行操作ペダル38と、該走行操作ペダル38の下面にボルト締めされ、下向きに突出するねじ軸39Aが設けられた連結部材39と、該連結部材39にボルト締めされ、走行操作ペダル38の前端側から上向きに伸長した走行操作レバー40と、連結部材39のねじ軸39Aに螺着された円板状の押圧板41とから一体的に形成されている。
【0053】
42A,42B,42C,42Dは互いに90度の間隔をもってケーシング34の上面側に設けられ、上端部が半球状に形成された第1,第2,第3,第4のプッシャをそれぞれ示し、図6に示すように、第1のプッシャ42Aは自在継手36の左前側に位置し、第2のプッシャ42Bは自在継手36の左後側に位置し、第3のプッシャ42Cは自在継手36の右前側に位置し、第4のプッシャ42Dは自在継手36の右後側に位置している。
【0054】
ここで、各プッシャ42A〜42Dの上端部は押圧板41の下面に常時当接し、運転席15に着席した作業者が走行操作ペダル38または走行操作レバー40を傾転操作したときには、自在継手36を中心として傾転する押圧板41によって、各プッシャ42A〜42Dのいずれかが押圧操作される構成となっている。
【0055】
そして、油圧パイロット弁31のケーシング34内には、圧油供給管路43を介してパイロットポンプ28と接続されるポンプポート44、タンク管路24を介してタンク22と常時連通するタンクポート45、該タンクポート45と常時連通するばね室46、前記各減圧弁部32A〜32D等が設けられている。
【0056】
ここで、各減圧弁部32A〜32Dはほぼ同一の構造を有しているため、以下、図7を参照して減圧弁部32Bについて説明し、他の減圧弁部32A,32C,32Dについては、減圧弁部32Bと対応する構成要素の符号に添字A,C,Dを付し、その説明を省略するものとする。
【0057】
図7において、47Bは上端側がケーシング34の上面側に開口し下端側がばね室46に開口したプッシャガイド穴で、該プッシャガイド穴47B内にはプッシャ42Bが上下方向に摺動可能に挿嵌されている。48Bはプッシャガイド穴47Bと同軸となるようにケーシング34の下端側に設けられた出力ポートで、該出力ポート48Bとばね室46との間には、出力ポート48Bをポンプポート44、タンクポート45に連通させるスプールガイド穴49Bが設けられている。
【0058】
50Bはスプールガイド穴49B内に摺動変位可能に設けられたスプールを示し、該スプール50B内には、スプール50Bの位置に応じて出力ポート48Bをポンプポート44とタンクポート45とのいずれかに連通させる流路51Bが軸方向に形成されている。
【0059】
52Bはスプール50Bの外周側に位置してばね室46内に設けられた復帰用ばねで、該復帰用ばね52Bは、プッシャ42Bを軸方向上向きに常時付勢し、該プッシャ42Bを図7に示す初期位置に復帰させるものである。53Bはプッシャ42Bとスプール50Bとの間に所定のプリセット荷重をもって配設された設定用ばねで、該設定用ばね53Bは、プッシャ42Bに対する押圧操作量に応じて減圧弁部32Bから出力されるパイロット圧を制御するものである。
【0060】
このように、油圧パイロット弁31の各減圧弁部32A〜32Dからは、各プッシャ42A〜42Dに対する押圧操作量に応じたパイロット圧が出力され、このパイロット圧に応じたストローク量をもって各走行用切換弁29,30が切換えられる構成となっている。
【0061】
54は前記第2のパイロット管路33Bと第4のパイロット管路33Dの途中に設けられた方向切換弁で、該方向切換弁54は油圧パイロット部54Aを備えた4ポート2位置の方向切換弁からなっている。そして、方向切換弁54は、常時は切換位置(イ)を保持し、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bからのパイロット圧をパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに出力させると共に、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Dからのパイロット圧をパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに出力させる。
【0062】
一方、方向切換弁54は、油圧パイロット部54Aに後述する第1の制御管路55、または第2の制御管路59を介してパイロット圧が供給されたときに切換位置(ロ)に切換えられ、減圧弁部32Bからのパイロット圧をパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに出力させると共に、減圧弁部32Dからのパイロット圧をパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに出力させる。
【0063】
55はパイロットポンプ28と方向切換弁54の油圧パイロット部54Aとの間を接続する第1の制御管路を示し、該制御管路55の一端側は圧油供給管路43に接続され、他端側は方向切換弁54の油圧パイロット部54Aに接続されている。
【0064】
56は制御管路55の途中に設けられた第1の制御弁で、該制御弁56の油圧パイロット部56Aは、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Aに接続されている。そして、制御弁56は、常時は閉弁位置(イ)を保持し、油圧パイロット弁31のプッシャ42Aが押圧されたときに、減圧弁部32Aから出力されるパイロット圧によって開弁位置(ロ)に切換わるものである。
【0065】
57は制御弁56よりも下流側に位置して制御管路55の途中に設けられ、制御弁56に対して直列となった第2の制御弁で、該制御弁57の油圧パイロット部57Aは、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bに接続されている。そして、制御弁57は、常時は閉弁位置(イ)を保持し、油圧パイロット弁31のプッシャ42Bが押圧されたときに、減圧弁部32Bから出力されるパイロット圧によって開弁位置(ロ)に切換わるものである。
【0066】
そして、各制御弁56,57が開弁位置(ロ)に切換わったとき、即ち、油圧パイロット弁31のプッシャ42A,42Bが同時に押圧されたときに、パイロットポンプ28からのパイロット圧が、制御管路55を介して方向切換弁54の油圧パイロット部54Aに供給される構成となっている。
【0067】
従って、本実施例では、制御管路55と、各制御弁56,57とによって、方向切換弁54に切換信号としてのパイロット圧を出力する第1の弁切換手段58が構成されている。
【0068】
59はパイロットポンプ28と方向切換弁54の油圧パイロット部54Aとの間を接続する第2の制御管路を示し、該制御管路59は制御管路55に対して並列接続され、一端側が制御弁56よりも上流側で制御管路55に接続され、他端側が制御弁57よりも下流側で制御管路55に接続されている。
【0069】
60は制御管路59の途中に設けられた第3の制御弁で、該制御弁60の油圧パイロット部60Aは、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Cに接続されている。そして、制御弁60は、常時は閉弁位置(イ)を保持し、油圧パイロット弁31のプッシャ42Cが押圧されたときに、減圧弁部32Cから出力されるパイロット圧によって開弁位置(ロ)に切換わるものである。
【0070】
61は制御弁60よりも下流側に位置して制御管路59の途中に設けられ制御弁60に対して直列となった第4の制御弁で、該制御弁61の油圧パイロット部61Aは、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Dに接続されている。そして、制御弁61は、常時は閉弁位置(イ)を保持し、油圧パイロット弁31のプッシャ42Dが押圧されたときに、減圧弁部32Dから出力されるパイロット圧によって開弁位置(ロ)に切換わるものである。
【0071】
そして、各制御弁60,61が開弁位置(ロ)に切換わったとき、即ち、油圧パイロット弁31のプッシャ42C,42Dが同時に押圧されたときに、パイロットポンプ28からのパイロット圧が、制御管路59を介して方向切換弁54の油圧パイロット部54Aに供給される構成となっている。
【0072】
従って、本実施例では、制御管路59と、各制御弁60,61とによって、方向切換弁54に切換信号としてのパイロット圧を出力する第2の弁切換手段62が構成されている。
【0073】
本実施例は上述の如き構成を有するもので、以下、その作動について説明する。
【0074】
まず、運転席15に着席した作業者が、走行操作部材37の走行操作ペダル38または走行操作レバー40(以下、走行操作部材37という)を、中立位置から図3、図6中の矢印P1方向(左前方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ42Aのみが押圧される。
【0075】
これにより、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Aから出力されたパイロット圧が、パイロット管路33Aを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに供給され、右走行用切換弁30が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油が、ポンプ管路26、モータ管路27Aを介して右油圧モータ18Rに供給され、右油圧モータ18Rのみが矢印A方向に回転される。かくして、左側の履帯10Lが停止した状態で、右側の履帯10Rのみが前進側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P1方向(左前方)への緩旋回走行を行う。
【0076】
一方、走行操作部材37を中立位置から図3、図6中の矢印P2方向(左後方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ42Bのみが押圧される。
【0077】
このとき、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bからのパイロット圧によって制御弁57が開弁位置(ロ)に切換えられる。しかし、制御弁57と直列に設けられた制御弁56は閉弁位置(イ)を保持するため、制御管路55を介して方向切換弁54の油圧パイロット部54Aにパイロット圧が供給されることがなく、方向切換弁54は切換位置(イ)を保持する。
【0078】
このため、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bから出力されたパイロット圧は、パイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに供給され、右走行用切換弁30は、中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油が、ポンプ管路26、モータ管路27Bを介して右油圧モータ18Rに供給され、右油圧モータ18Rのみが矢印B方向に回転駆動される。かくして、左側の履帯10Lが停止した状態で、右側の履帯10Rのみが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P2方向(左後方)への緩旋回走行を行う。
【0079】
次に、走行操作部材37を中立位置から図3、図6中の矢印P3方向(右前方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ42Cのみが押圧される。
【0080】
これにより、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Cから出力されたパイロット圧が、パイロット管路33Cを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aに供給され、左走行用切換弁29は、中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ19から吐出した圧油が、ポンプ管路23、モータ管路25Aを介して左油圧モータ18Lに供給され、左油圧モータ18Lのみが矢印A方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rが停止した状態で、左側の履帯10Lのみが前進側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P3方向(右前方)への緩旋回走行を行う。
【0081】
一方、走行操作部材37を中立位置から図3、図6中の矢印P4方向(右後方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ42Dのみが押圧される。
【0082】
このとき、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Dからのパイロット圧によって制御弁61が開弁位置(ロ)に切換えられる。しかし、制御弁61と直列に設けられた制御弁60は閉弁位置(イ)を保持するため、制御管路59等を介して方向切換弁54の油圧パイロット部54Aにパイロット圧が供給されることがなく、方向切換弁54は切換位置(イ)を保持する。
【0083】
このため、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Dから出力されたパイロット圧は、パイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに供給され、左走行用切換弁29は、中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ19から吐出した圧油が、ポンプ管路23、モータ管路25Bを介して左油圧モータ18Lに供給され、左油圧モータ18Lのみが矢印B方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rが停止した状態で、左側の履帯10Lのみが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P4方向(右後方)への緩旋回走行を行う。
【0084】
次に、走行操作部材37を中立位置から図3、図6中の矢印P5方向(前方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ42A,42Cが同時に押圧される。
【0085】
これにより、減圧弁部32Aから出力されたパイロット圧がパイロット管路33Aを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに供給され、右走行用切換弁30が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Cから出力されたパイロット圧がパイロット管路33Cを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aに供給され、左走行用切換弁29が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印A方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印A方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rと左側の履帯10Lとが同時に前進側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P5方向(前方)への前進走行を行う。
【0086】
一方、走行操作部材37を中立位置から図3、図6中の矢印P6方向(後方)に傾転操作した場合には、油圧パイロット弁31のプッシャ42B,42Dが同時に押圧される。
【0087】
このとき、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bからのパイロット圧によって制御弁57が開弁位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Dからのパイロット圧によって制御弁61が開弁位置(ロ)に切換えられる。しかし、制御弁57と直列に設けられた制御弁56が閉弁位置(イ)を保持すると共に、制御弁61と直列に設けられた制御弁60が閉弁位置(イ)を保持するため、制御管路55または制御管路59を介して方向切換弁54の油圧パイロット部54Aにパイロット圧が供給されることがなく、方向切換弁54は切換位置(イ)を保持する。
【0088】
このため、減圧弁部32Bから出力されたパイロット圧がパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに供給され、右走行用切換弁30が中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられると共に、減圧弁部32Dから出力されたパイロット圧が、パイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに供給され、左走行用切換弁29が中立位置(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印B方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印B方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rと左側の履帯10Lとが同時に後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中の矢印P6方向(後方)への後退走行を行う。
【0089】
次に、走行操作部材37を中立位置から図3、図6中の矢印P7方向(左側方)に傾転操作した場合には、プッシャ42A,42Bが同時に押圧される。
【0090】
この場合には、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Aからのパイロット圧によって制御弁56が開弁位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Bからのパイロット圧によって制御弁57が開弁位置(ロ)に切換えられる。このため、パイロットポンプ28からのパイロット圧が制御管路55を介して方向切換弁54の油圧パイロット部54Aに供給され、該方向切換弁54が切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。
【0091】
これにより、減圧弁部32Aからのパイロット圧がパイロット管路33Aを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに供給され、右走行用切換弁30が切換位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Bからのパイロット圧がパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに供給され、左走行用切換弁29が切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印A方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印B方向に回転駆動される。かくして、右側の履帯10Rが前進側に駆動されると同時に、左側の履帯10Lが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中に矢印P7で示すように、小さな旋回半径をもって左側方への急旋回走行を行う。
【0092】
一方、走行操作部材37を中立位置から図3、図6中の矢印P8方向(右側方)に傾転操作した場合には、プッシャ42C,42Dが同時に押圧される。
【0093】
この場合には、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Cからのパイロット圧によって制御弁60が開弁位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Dからのパイロット圧によって制御弁61が開弁位置(ロ)に切換えられる。このため、パイロットポンプ28からのパイロット圧が制御管路59等を介して方向切換弁54の油圧パイロット部54Aに供給され、該方向切換弁54が切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられる。
【0094】
これにより、減圧弁部32Cからのパイロット圧がパイロット管路33Cを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aに供給され、左走行用切換弁29が切換位置(ロ)に切換えられると共に、減圧弁部32Dからのパイロット圧がパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに供給され、右走行用切換弁30が切換位置(ハ)に切換えられる。この結果、油圧ポンプ19から吐出した圧油によって左油圧モータ18Lが矢印A方向に回転駆動されると共に、油圧ポンプ20から吐出した圧油によって右油圧モータ18Rが矢印B方向に回転駆動される。かくして、左側の履帯10Lが前進側に駆動されると同時に、右側の履帯10Rが後退側に駆動されるようになり、油圧ショベルは図2中に矢印P8で示すように、小さな旋回半径をもって右側方への急旋回走行を行う。
【0095】
上述の如く、本実施例によれば、図3、図6中に矢印P1〜P8で示す走行操作部材37の操作方向と、図2中に矢印P1〜P8で示す下部走行体1の走行方向とを常に一致させることができるから、例えば上述した他の従来技術の如き走行操作時における作業者の違和感を解消することができ、走行操作時における作業者の疲労を軽減し、油圧ショベルの走行時における操作性を向上することができる。
【0096】
しかも、運転席15の前側に傾転可能に設けられた走行操作部材37に対する操作に応じて、下部走行体1の走行動作を制御することができるから、例えば作業装置11を作動させつつ下部走行体1を走行させる複合作業を行う場合に、運転席15に着席した作業者は、両手を用いて各作業用操作レバー17を操作しつつ、片足だけで走行操作部材37の走行操作ペダル38を操作することができる。
【0097】
従って、作業者は複合作業時において少なくとも片足を運転室4の床板16上に置くことにより、作業姿勢を安定させることができる。この結果、作業者の疲労を軽減できる上に、走行操作ペダル38に対する操作を正確に行うことができ、複合作業時の作業能率を大幅に向上することができる。
【0098】
さらに、本実施例では、パイロット管路33B,33Dの途中に油圧パイロット式の方向切換弁54を設け、油圧パイロット弁31のプッシャ42A,42Bが同時に押圧されたときに方向切換弁54に切換用のパイロット圧を出力する第1の弁切換手段58を、パイロットポンプ28と方向切換弁54の油圧パイロット部54Aとの間を接続する制御管路55と、該制御管路55の途中に直列に設けた制御弁56,57とから構成し、油圧パイロット弁31のプッシャ42C,42Dが同時に押圧されたときに方向切換弁54に切換用のパイロット圧を出力する第2の弁切換手段62を、パイロットポンプ28と方向切換弁54の油圧パイロット部54Aとの間を接続する制御管路59と、該制御管路59の途中に直列に設けた制御弁60,61とから構成している。このため、左油圧モータ18L、右油圧モータ18Rを駆動するための既存の油圧回路内に、油圧パイロット弁31、方向切換弁54、制御管路55,59、各制御弁56,57,60,61等を設けるだけで、本実施例による走行操作装置の油圧回路を簡単に構成することができる。
【0099】
次に、図8、図9は本発明による第2の実施例を示している。なお、本実施例では上述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0100】
図において、71は第1の実施例による油圧パイロット式の方向切換弁54に代えて本実施例に用いられる電磁パイロット式の方向切換弁で、該方向切換弁71は、常時は切換位置(イ)を保持し、電磁パイロット部71Aに後述するオア回路76から切換信号が出力されたときに切換位置(ロ)に切換えられる。
【0101】
そして、方向切換弁71が切換位置(イ)を保持するときには、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bがパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに接続される共に、減圧弁部32Dがパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに接続される。
【0102】
一方、方向切換弁71が切換位置(ロ)に切換えられたときには、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bがパイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに接続されると共に、減圧弁部32Dがパイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに接続される。
【0103】
72A,72Bはプッシャ42A,42Bの近傍に設けられ、プッシャ42A,42Bが押圧されたときに信号を出力する第1、第2の信号出力器、72C,72Dはプッシャ42C,42Dの近傍に設けられ、プッシャ42A,42Bが押圧されたときに信号を出力する第3、第4の信号出力器を示し、これら各信号出力器72A〜72Dは、例えばポテンショメータ等によって構成されている。
【0104】
73はコントローラを示し、該コントローラ73は、図9に示すようにアンド回路74,75と、オア回路76とから構成され、アンド回路74は、前記信号出力器72A,72Bから同時に信号が入力されたときに一致信号をオア回路76に出力し、アンド回路75は、前記信号出力器72C,72Dから同時に信号が入力されたときに一致信号をオア回路76に出力するものである。
【0105】
そして、オア回路76の出力側は方向切換弁71の電磁パイロット部71Aに接続され、オア回路76は、各アンド回路74,75のうちいずれか一方から一致信号が入力されたとき、その一致信号を切換信号として方向切換弁71の電磁パイロット部71Aに出力するものである。
【0106】
本実施例は上述の如き構成を有するもので、走行操作部材37が左側方に傾転操作されて油圧パイロット弁31のプッシャ42A,42Bが同時に押圧された場合には、信号出力器72A,72Bからの出力により、アンド回路74、オア回路76を介して方向切換弁71の電磁パイロット部71Aに切換信号が出力される。このため、方向切換弁71が切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられ、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Bが、パイロット管路33Dを介して左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに接続される。
【0107】
これにより、減圧弁部32Aからのパイロット圧が右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Aに供給され、右油圧モータ18Rが矢印A方向に回転されると共に、減圧弁部32Bからのパイロット圧が左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Bに供給され、左油圧モータ18Lが矢印B方向に回転される。この結果、油圧ショベルは小さな旋回半径をもって左側方への急旋回走行を行う。
【0108】
一方、走行操作部材37が右側方に傾転操作されてプッシャ42C,42Dが同時に押圧された場合には、信号出力器72C,72Dからの出力により、アンド回路75、オア回路76を介して方向切換弁71の電磁パイロット部71Aに切換信号が出力される。このため、方向切換弁71が切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられ、油圧パイロット弁31の減圧弁部32Dが、パイロット管路33Bを介して右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに接続される。
【0109】
これにより、減圧弁部32Cからのパイロット圧が左走行用切換弁29の油圧パイロット部29Aに供給され、左油圧モータ18Lが矢印A方向に回転されると共に、減圧弁部32Dからのパイロット圧が右走行用切換弁30の油圧パイロット部30Bに供給され、右油圧モータ18Rが矢印B方向に回転される。この結果、油圧ショベルは小さな旋回半径をもって右側方への急旋回走行を行う。
【0110】
かくして、本実施例においても前記第1の実施例と同様に、走行操作部材37の操作方向と下部走行体1の走行方向とを常に一致させることができ、走行操作時における作業者の疲労を軽減し、油圧ショベルの走行時における操作性を向上することができる。
【0111】
なお、前記第1の実施例では、1個のパイロットポンプ28と方向切換弁54の油圧パイロット部54Aとの間に、第1の弁切換手段58を構成する制御管路55と第2の弁切換手段62を構成する制御管路59とを接続した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば2個のパイロットポンプを設け、一方のパイロットポンプと方向切換弁54の油圧パイロット部54Aとの間を制御管路55を介して接続し、他方のパイロットポンプと方向切換弁54の油圧パイロット部54Aとの間を制御管路59を介して接続する構成としてもよい。
【0112】
また、前記各実施例では、走行操作部材37を走行操作ペダル38および走行操作レバー40等から構成した場合を挙げたが、本発明はこれに限らず、例えば走行操作ペダル38または走行操作レバー40のうちいずれか一方のみを設ける構成としてもよい。
【0113】
さらに、前記各実施例では、旋回フレーム3上に運転室4が設けられた油圧ショベルを例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、例えばキャノピのみを有する油圧ショベル等に適用してもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、運転席の近傍に自在継手を介して単一の走行操作手段を傾転可能に設け、この走行操作手段によって自在継手の左前側に設けた第1のプッシャが押圧されたときに右油圧モータが前進側に回転し、自在継手の左後側に設けた第2のプッシャが押圧されたときに右油圧モータが後退側に回転し、自在継手の右前側に設けた第3のプッシャが押圧されたときに左油圧モータが前進側に回転し、自在継手の右後側に設けた第4のプッシャが押圧されたときに左油圧モータが後退側に回転する構成としたから、走行操作手段を左前方、左後方、右前方、右後方に操作したときに、この操作方向に一致させて下部走行体を左前方、左後方、右前方、右後方に緩旋回走行させることができ、走行操作手段を前方、後方に操作したときに、この操作方向に一致させて下部走行体を前進走行、後退走行させることができる。
【0115】
また、第1、第2のプッシャが同時に押圧されたときには、右油圧モータが前進側に回転すると共に左油圧モータが後退側に回転し、第3、第4のプッシャが同時に押圧されたときには、左油圧モータが前進側に回転すると共に右油圧モータが後退側に回転する構成としたから、走行操作手段を左側方に操作したときには、下部走行体を左側方に急旋回走行させることができ、また、走行操作手段を右側方に操作したときには、下部走行体を右側方に急旋回走行させることができる。
【0116】
このように、走行操作手段に対する操作方向と下部走行体の走行方向とを常に一致させることにより、作業者は違和感なく下部走行体の走行操作を行うことができる。この結果、走行操作時における作業者の疲労を軽減し、油圧ショベルの走行時における操作性を向上することができる。
【0117】
しかも、走行操作手段は片足だけで操作することができるため、作業者は複合作業時において両足を用いて走行操作を行う必要がなくなり、走行操作時の作業姿勢を安定させることができる。この結果、作業者の疲労を軽減できる上に、走行操作手段に対する操作を正確に行うことができ、複合作業時の作業能率を大幅に向上することができる。
【0118】
また、請求項2の発明によれば、遠隔操作手段に設けられた第1、第2のプッシャが同時に押圧されたときに方向切換弁に切換信号を出力する第1の弁切換手段を、パイロット油圧源と方向切換弁の油圧パイロット部との間を接続する第1の制御管路と、該第1の制御管路の途中に設けた第1、第2の制御弁とから構成し、第3、第4のプッシャが同時に押圧されたときに方向切換弁に切換信号を出力する第2の弁切換手段を、パイロット油圧源と方向切換弁の油圧パイロット部との間を接続する第2の制御管路と、該第2の制御管路の途中に設けた第3、第4の制御弁とから構成したから、左油圧モータ、右油圧モータを駆動するための既存の油圧回路内に、方向切換弁、各制御管路、各制御弁等を設けるだけで、走行操作装置の油圧回路を簡単に構成することができる。
【0119】
さらに、請求項3の発明によれば、走行操作手段を操作ペダルにより構成したから、作業者は両手を用いて作業用操作レバーを操作しつつ片足を用いて操作ペダルを操作する複合操作を確実に行うことができる。この場合、作業者は操作ペダルを片足で操作することにより、安定した作業姿勢をもって下部走行体の走行動作を制御できる。この結果、複合作業時における作業者の疲労を軽減でき、かつ走行操作を正確に行うことができる。
【0120】
また、請求項4の発明によれば、走行操作手段を操作レバーと操作ペダルのうち少なくともいずれか一方により構成したから、作業者は複合作業時の作業内容に応じて、操作レバーまたは操作ペダルを選択的に操作することができ、走行操作時の作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による走行操作装置が適用された油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】油圧ショベルの走行方向を示す平面図である。
【図3】油圧ショベルの運転室内を示す平面図である。
【図4】第1の実施例による油圧ショベルの走行操作装置を示す油圧回路図である。
【図5】油圧パイロット弁、走行操作部材等を示す分解斜視図である。
【図6】床板に取付けられた油圧パイロット弁を走行操作部材を取外した状態で示す平面図である。
【図7】図6中の矢示 VII−VII 方向からみた油圧パイロット弁の縦断面図である。
【図8】第2の実施例による油圧ショベルの走行操作装置を示す油圧回路図である。
【図9】信号出力器、コントローラ、電磁式方向切換弁等を示す電気回路図である。
【図10】従来技術による走行操作レバーと、その操作方向を示す平面図である。
【図11】図9に示す走行操作レバーを備えた従来技術による油圧ショベルと、その走行方向を示す平面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
15 運転席
18L 左油圧モータ
18R 右油圧モータ
29 左走行用切換弁
30 右走行用切換弁
31 油圧パイロット弁(遠隔操作手段)
32A,32B,32C,32D 減圧弁部(信号出力部)
33A,33B,33C,33D パイロット管路
36 自在継手
37 走行操作部材
38 走行操作ペダル
40 走行操作レバー
42A,42B,42C,42D プッシャ
54,71 方向切換弁
55 第1の制御管路
56 第1の制御弁
57 第2の制御弁
58 第1の弁切換手段
59 第2の制御管路
60 第3の制御弁
61 第4の制御弁
62 第2の弁切換手段
72A〜72D 信号出力器
73 コントローラ
74,75 アンド回路
76 オア回路

Claims (4)

  1. 建設機械の下部走行体に設けられた走行用の左油圧モータおよび右油圧モータと、
    前記左油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からのパイロット圧により前記左油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える左走行用切換弁と、
    前記右油圧モータを油圧源に接続する主管路の途中に設けられ、外部からのパイロット圧により前記右油圧モータの回転を前進側と後退側とに切換える右走行用切換弁と、
    前記下部走行体の走行動作を制御するため運転席の近傍に自在継手を介して傾転可能に設けられた単一の走行操作手段と、
    前記走行操作手段によって押圧される4個のプッシャを有し、前記自在継手の左前側に設けられた第1のプッシャが押圧されたときに第1のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第1の信号出力部と、前記自在継手の左後側に設けられた第2のプッシャが押圧されたときに第2のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第2の信号出力部と、前記自在継手の右前側に設けられた第3のプッシャが押圧されたときに第3のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の前進側にパイロット圧を出力する第3の信号出力部と、前記自在継手の右後側に設けられた第4のプッシャが押圧されたときに第4のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の後退側にパイロット圧を出力する第4の信号出力部とからなる遠隔操作手段と、
    前記第2、第4のパイロット管路の途中に設けられ外部からの切換信号によって該第2、第4のパイロット管路の接続を切換えることにより、前記第2の信号出力部からのパイロット圧を第4のパイロット管路を介して前記左走行用切換弁の後退側に出力させ、前記第4の信号出力部からのパイロット圧を第2のパイロット管路を介して前記右走行用切換弁の後退側に出力させる方向切換弁と、
    前記第1のプッシャと第2のプッシャが同時に押圧されたときに前記方向切換弁に切換信号を出力する第1の弁切換手段と、
    前記第3のプッシャと第4のプッシャが同時に押圧されたときに前記方向切換弁に切換信号を出力する第2の弁切換手段とから構成してなる建設機械の走行操作装置。
  2. 前記方向切換弁は油圧パイロット式方向切換弁によって構成し、
    前記第1の弁切換手段は、パイロット油圧源と前記方向切換弁の油圧パイロット部との間を接続する第1の制御管路と、前記第1の制御管路の途中に設けられ前記第1のプッシャが押圧されたときに開弁する第1の制御弁と、前記第1の制御弁と直列に前記第1の制御管路の途中に設けられ前記第2のプッシャが押圧されたときに開弁する第2の制御弁とから構成し、
    前記第2の弁切換手段は、パイロット油圧源と前記方向切換弁の油圧パイロット部との間を接続する第2の制御管路と、前記第2の制御管路の途中に設けられ前記第3のプッシャが押圧されたときに開弁する第3の制御弁と、前記第3の制御弁と直列に前記第2の制御管路の途中に設けられ前記第4のプッシャが押圧されたときに開弁する第4の制御弁とから構成してなる請求項1に記載の建設機械の走行操作装置。
  3. 前記走行操作手段は操作ペダルにより構成してなる請求項1または2に記載の建設機械の走行操作装置。
  4. 前記走行操作手段は、操作レバーと操作ペダルのうち、少なくともいずれか一方により構成してなる請求項1、2または3に記載の建設機械の走行操作装置。
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