JP3147176B2 - 履帯式車両の操向操縦装置 - Google Patents

履帯式車両の操向操縦装置

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JP3147176B2
JP3147176B2 JP11111491A JP11111491A JP3147176B2 JP 3147176 B2 JP3147176 B2 JP 3147176B2 JP 11111491 A JP11111491 A JP 11111491A JP 11111491 A JP11111491 A JP 11111491A JP 3147176 B2 JP3147176 B2 JP 3147176B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊星操向差動機を介し
て走行駆動される履帯式車両の左右の操向と前後の走行
との操縦を単一操縦レバーにより行う操向操縦装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】遊星操向差動機を装備した履帯式車両に
おいて、該車両の左右操向及び前後進走行の操縦を単一
操縦レバー装置によって行うことが特表昭59−501
501号公報により知られている。
【0003】この公知の単一操縦レバー装置は、人間の
下向きの手の平で楽に握れるような、横向きで、かつ運
転席中央に向けてやや上方に傾斜させた、あるいはほぼ
水平なねじり回転運動伝達装置を有する手握り部分と、
該手握り部分を直立固定軸線を中心として前後方向に揺
動自在に支持する揺動運動伝達装置を有する直立揺動支
持部分とを備えている。前者の手握り部分のねじり回転
運動伝達装置は、機械リンクを介して変速装置の前進・
後進切り換え弁と連結し、履帯式車両の前進・後進走行
及び走行停止の各操縦状態が得られるように供されてい
る。また、後者の手握り部分の揺動運動伝達装置は、遊
星操向差動機に機械リンク(詳細には軸と平歯車)を介
して差動操向回転動力(二次動力)を入力する操向油圧
モータ(前記公報に示されるかじ取モータ)の回転方向
を切り換える回転方向切り換え弁(前記公報に示される
かじ取制御弁)と機械リンクを介して連結し、履帯式車
両の直進走行及び左右操向の操縦が可能となるように供
されている。
【0004】前者の走行方向操縦は、前記手握り部分を
前方へねじり回転することにより前進走行し、後方へね
じり回転することにより後進走行するというように、車
体の進行方向に合わせた手首のねじり回転運動で所望す
る車体の動きが得られるために、操作性が良いと言え
る。しかしながら、後者の左右操向操縦には次のような
不都合な点がある。
【0005】その一つは、手握り部分を車両前後方向へ
揺動しての操向操縦のため、実際の車両の操向方向と合
致せず操作感覚上の抵抗があることであり、他の一つ
は、手握り部分の揺動方向に対する実際の操向方向が車
両の前後進走行状態によって異なっているために誤操縦
の起きる可能性があることである。すなわち、前記公報
に記載の操向操縦装置によると、遊星操向差動機を装備
する履帯式車両の操向は、左右の履帯の速度差を制御す
る前記操向油圧モータの回転方向を切り換えることによ
り得られるが、この操向油圧モータの回転方向は、変速
装置を経由して遊星操向差動機に一次入力している履帯
駆動のための前進動力あるいは後進動力の回転方向に対
しては、所望の左右履帯の操向方向に応じて切り換える
ようになっていない。
【0006】たとえば、操縦レバーを前方へ回動して操
向油圧モータを第1の方向に回転すると、遊星操向差動
機の右側の差動遊星歯車装置にこれと同一方向の差動回
転動力が入力され、左側の差動遊星歯車装置に反対方向
の差動回転動力が入力されるようになっている。このと
き、履帯が前進走行で、操向油圧モータと同一の前記第
1の方向の回転状態にあるので、右側履帯が増速され左
側履帯が減速されて、車両を左方向に前進旋回させる。
一方、このような左方向前進旋回状態から、操縦レバー
は前方に回動したまま後進旋回に切り換えると、一次動
力の後進動力は履帯を前進時と反対に回転させるが、操
向油圧モータの回転は前進時と同じく前記第1の方向な
ので、右側の差動遊星歯車装置に反対方向の差動回転動
力が入力され、左側の差動遊星歯車装置に同一方向の差
動回転動力が入力され、よって右側履帯が減速され左側
履帯が増速されて、車両を右方向に後進旋回させること
になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、操縦
レバーを同一方向へ回動しても、車両の前後進走行状態
によって実際に車両が操向する方向が異なり、したがっ
て前後進走行状態に応じて所望の操向方向に対する操縦
レバーの操作方向を変えなければならないために、オペ
レータの負担が大きく、誤操作を招きやすい。
【0008】従って、車体の動きに合った方向へ単一操
縦レバーを操作することによりオペレータが所望する通
りの車体動作が得られ、誤操作がなく、かつ自然な操作
感覚で操作可能な疲労の少ない履帯式車両の操向操縦装
置を得ることが強く要望されている。本発明は、係る従
来技術の課題を解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係る履帯式車両の操向操縦装置の発明
は、前後に操作して車両の前進及び後進を切り換え、左
右に操作して車両の左右操向を行う単一の操縦レバー
と、この操縦レバーの前後方向の操作に連動して動力源
からの回転動力を前進動力または後進動力に切り換えて
出力する変速装置と、前記操縦レバーの左右方向の操作
量に応じた回転動力を出力する操向駆動装置と、差動遊
星歯車装置により前記変速装置から入力した前進動力ま
たは後進動力を左右に分配し、かつ分配した動力を前記
操向駆動装置から入力した回転動力に応じてそれぞれ増
速又は減速して出力し、それぞれ出力した動力で左右の
無限軌道走行履帯を駆動して操向させる遊星操向差動機
とを備えた履帯式車両の操向操縦装置において前記操
縦レバーは、前後及び左右に同心状に4つの弁を有する
油圧パイロット切換弁の前記4つの弁の中央に前後左右
に揺動自在に取着され、前記油圧パイロット切換弁は、
弁体内に、前記4つの弁の内左右に設けた一対の弁の出
口ポートを、前記操向駆動装置の回転動力の方向を切り
換える回転方向切換弁に接続される一対の主出口ポート
に順方向に連通する第1位置と逆方向に連通する第2位
置とに移動自在な切換スプールを設け、該切換スプール
を前記4つの弁の内前後に設けた他の一対の弁の出口ポ
ートのパイロット油によって前記第1位置と第2位置と
に切換えるようにした構成としている。
【0010】
【作用】上記発明によると、車両の前進時及び後進時の
走行方向にかかわらず、操縦レバーの操作方向と車両の
操向方向とを常に一致させることができる。即ち、操縦
レバーの操作方向に対して、操向差動機の左右出力軸の
回転数差を与える操向駆動装置から入力する回転動力の
方向(操向モータの回転方向)を、前進時と後進時とで
切り換えるようにしている。従って、例えば、前進時に
操縦レバーを左方に操作すると、操向差動機の左出力軸
(左履帯を駆動する)は変速装置から入力した前進動力
に対して減速し、右出力軸は増速して車両は左へ操向さ
れ、また後進時に操縦レバーを同じく左方へ操作する
と、変速装置から入力される後進動力及び操向駆動装置
から入力される回転動力の回転方向は共に前進時に対し
て逆転しているので、操向差動機の左出力軸は同じく後
進動力に対して減速し、右出力軸は増速して、車両は同
じく左へ操向される。この結果、オペレータは前進時か
後進時かを意識することなく、感覚に合った方向へ、つ
まり左操向したいときは左へ、右操向したいときは右へ
操縦レバーを操作すればよい。上記を具体的に説明する
と、操向モータの回転方向及び回転速度を制御する回転
方向切換弁を切換えるパイロット切換弁の弁体内に設け
た4つの弁の内、操縦レバーの前後方向の操作(即ち前
後進操作)で作動する弁のパイロット油により、左右方
向の操作(即ち左右操向操作)で作動する弁の出口ポー
トと1対の主出口ポートとの順方向及び逆方向の連通を
切換え、この切換えられる1対の主出口ポートからのパ
イロット油で前記回転方向切換弁を切換えて、操向モー
タの回転方向を切換えている。これにより、前後進の切
換えに応じて、操向操作方向に対する操向モータの回転
方向が切り換わり、操縦レバーの操向操作方向と実際の
車両操向方向とが一致する。したがって、パイロット弁
内に、前後進の切換えに応じて操向操作のパイロット油
の流れを切換える弁及び配管が収納される。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面に基いて説明する。図
1は本発明に係る操向操縦装置を示す図で、図2は本発
明に係る操向操縦装置に用いる遊星操向差動機の詳細図
である。図1において操縦装置10を有する車両は、車
体(図示せず)の下部左右に無限軌道走行履帯11,1
2を備えている。この無限軌道走行履帯11,12は遊
星操向差動機13を介して駆動される。遊星操向差動機
13は従来から公知のもので、一次動力入力部14から
の前後進変速動力及び二次動力入力部15からの操向動
力の差動動力を左右の最終駆動装置16,17へ供給す
る。
【0012】一次動力入力部14は、複数の前進及び後
進の速度段を有する遊星歯車式変速装置18と連結され
ている。該変速装置18は、複数速度段の中から図示し
ない変速レバーにより設定されたいずれか一つの速度段
を選択する変速選択器スプール19と、前進又は後進の
走行方向(停止を表す中立も含む)を選択する方向選択
器20とを有する変速制御装置21を備えた従来から公
知の構成のもので、一次動力入力部14に対して車両の
走行方向と走行速度との駆動動力(一次動力)を入力す
る。
【0013】二次動力入力部15は、操向駆動装置22
と連結されている。該操向駆動装置22は、図示しない
エンジンにて駆動される可変容量形の操向ポンプ23、
二次動力入力部15に二次動力を出力する定容積形の操
向モータ24、及び該操向モータ24を回転中立状態か
ら詳細は後述する油圧パイロット切換弁44により選択
された回転方向へ切り換える回転方向切換弁25を有し
ている。操向駆動装置22は、一対の油圧配管26,2
7のいずれか一方より圧油を操向モータ24へ導くこと
により、該操向モータ24を静止状態から操縦装置10
により選択された所定の回転方向に、操縦装置10の操
向操作量に応じた回転速度で回転し、二次動力入力部1
5に対して車両の操向動力(二次動力)を入力する。
【0014】図2により、遊星操向差動機13を説明す
る。遊星操向差動機13は左右一対の差動遊星歯車装置
28,29を備えている。一対の差動遊星歯車装置2
8,29は太陽歯車30,30−1、遊星キャリヤ3
1,31−1、遊星歯車32,32−1、及び環状歯車
33,33−1を有しており、左右の遊星キャリヤ3
1,31−1を横軸34と一体に連結し、この横軸34
と一次動力入力部14とを一対の傘歯車35,36を介
して結合し、この一次動力入力部14から前後進走行動
力と変速動力の入力を受ける。また左右の太陽歯車3
0,30−1には操向動力入力歯車37,37−1を噛
合連結してあり、二次動力入力部15の駆動歯車38と
噛合う歯車39を、一方の操向動力入力歯車37と直接
噛合させ、他方の操向動力入力歯車37−1と中間歯車
40を介して間接的に噛合させてあり、これにより左右
の操向動力入力歯車37,37−1に互いに異なる回転
方向の操向動力(二次動力)が入力するようになってい
る。
【0015】以上に於いて、直進走行を行う場合は、操
向モータ24を回転停止させ、左右の操向動力入力歯車
37,37−1を静止状態に保持することで、横軸3
4、遊星キヤリヤ31,31−1、遊星歯車32,32
−1、環状歯車33,33−1をそれぞれ介して左右の
最終駆動装置41,41−1に同等のトルクと回転速度
で、かつ同一回転方向の前進動力又は後進動力がそれぞ
れ出力される。また、左右へ操向を行う場合は、前進又
は後進に対応する所定の方向に回転している遊星キャリ
ヤ31,31−1の一方及び他方に対して、前後進方向
及び左右操向方向に応じてそれぞれ減速または増速する
差動回転動力を操向モータ24の回転により左右の操向
動力入力歯車37,37−1及び太陽歯車32,32−
1を介して入力することにより、左右の最終駆動装置4
1,41−1が異なる回転速度で駆動される。
【0016】また図1において、操向方向を選択し、選
択した方向へ車両を操向するための操縦は操縦装置10
により行なわれる。この操縦装置10は、グリップ42
を有する直立前傾レバー部材43と油圧パイロット切換
弁44とを備えた操向選択装置45、及び走行方向選択
のための連結手段(本実施例ではリンク部材により構
成)46からなっている。
【0017】直立前傾レバー部材43は、図1ではオペ
レータ運転席の左側アームレスト47より斜め前上方向
きに傾けて設けた単一操縦レバー48で示されており、
該操縦レバー48は油圧パイロット切換弁44のハウジ
ング49上部に設けた十字継ぎ手50にねじ締結されて
前後左右に揺動自在とされている。
【0018】ここで、図3及び図4に示す油圧パイロッ
ト切換弁44の断面図により、また図5に示す油圧パイ
ロット切換弁44の模式図を参照して油圧パイロット切
換弁44の詳細を説明する。図3は本発明に係る油圧パ
イロット切換弁44の前後方向縦断面図であり、図4は
図3と90度位相をずらした左右方向縦断面図である。
油圧パイロット切換弁44内には、前後左右に同心状に
4つのパイロット弁が設けられており、この4つのパイ
ロット弁へ図示しない油圧ポンプからのパイロット油を
流入するパイロット油入力ポート402が形成されてい
る。また、パイロット切換弁44内には、前記パイロッ
ト油入力ポート402を前記4つのパイロット弁の各出
口ポート4031 ,4032 ,4033 ,4034 にそ
れぞれ連通又は遮断する4本のスプール404を摺動自
在に設け、各スプール404とそれぞれ同心状に4つの
ガイド筒体405を設けている。各ガイド筒体405の
下部にはリテーナ406を配設すると共に、このリテー
ナ406を主バネ407の付勢力によりガイド筒体40
5に押しつけて、ガイド筒体405に沿って摺動するピ
ストン408を弁遮断位置に保持している。また、油圧
パイロット切換弁44のハウジング49の上面に設けた
プレート410の中央の孔411を通して十字継ぎ手5
0の基部50aを油圧パイロット切換弁44の上部に螺
合して取付け、その十字継ぎ手50の上部50bには前
記操縦レバー48が螺合により取着されている。さら
に、十字継ぎ手50を覆うように上方からディスク41
4を取付けてあり、ディスク414の下端部は前記4つ
のピストン408の上部に当接している。操縦レバー4
8を前後、左右又は斜め方向に揺動すると、ディスク4
14によっていずれか一つ又は二つのピストン408が
押し下げられてそれに対応するスプール404が連通位
置となり、パイロット油入力ポート402のパイロット
油が該スプール404の油孔404aよりそれぞれの出
口ポート4031 ,4032 ,4033 ,4034 に供
給されるようになっている。
【0019】前後方向に対を成す一組の出口ポートを第
1・第2出口ポート4031 ,4032 、左右方向に対
を成す一組の出口ポートを第3・第4出口ポート403
3 ,4034 とする。油圧パイロット切換弁44は、こ
れらの出口ポート4031 ,4032 ,4033 ,40
4 及びスプール404等を備えたパイロット弁本体4
20と切換弁本体421とより成っている。この切換弁
本体421にはスプール孔422及び第1・第2・第3
・第4孔423,424,425,426が形成されて
おり、前記スプール孔422内には切換スプール427
が嵌挿されていて、その両側に第1受圧室428と第2
受圧室429が形成されている。また、前記第1孔42
3は第1出口ポート4031 と第2受圧室429と切換
弁本体421に設けた第1主出口ポート430とに連通
し、前記第2孔424は第2出口ポート4032 と第1
受圧室428と切換弁本体421に設けた第2主出口ポ
ート431とに連通している。さらに、前記第3孔42
5は第3出口ポート4033 と連通すると共に、切換弁
本体421内に設けた第1入口ポート432によりスプ
ール孔422と連通し、前記第4孔426は第4出口ポ
ート4034 と連通すると共に、切換弁本体421内に
設けた第2・第3入口ポート433,434によりスプ
ール孔422と連通している。
【0020】また、第3,第4孔425,426内には
それぞれ扞体435,435を嵌挿し、各扞体435の
中間小径部435aと第3・第4孔425,426との
間にそれぞれ通路436,436を形成するとともに、
その通路436は、扞体435内に形成した油路437
を経由して前記第3・第4出口ポート4033 ,403
4 に連通し、また前記第1・第2・第3入口ポート43
2,433,434に連通している。
【0021】前記切換スプール427は、前記第1・第
2・第3入口ポート432,433,434と切換弁本
体421に設けた第3・第4主出口ポート438,43
9との連通を切り換える第1位置及び第2位置に移動自
在とされ、これにより切換弁を構成している。
【0022】次に作動を説明する。操縦レバー48を中
立位置とした時には各出口ポート4031 ,4032
4033 ,4034 にパイロット油が出力されずに切換
スプール427は図3〜5に示す第1位置に保持され、
第1入口ポート432を第3主出口ポート438に連通
し、第2入口ポート433を第4主出口ポート439に
連通する。つまり順方向に連通する。この状態で操縦レ
バー48を左右に揺動して第3出口ポート4033 又は
第4出口ポート4034 にパイロット油を出力すると、
それぞれ第3主出口ポート438又は第4主出口ポート
439からパイロット油を出力し、操縦レバー48の左
右揺動方向とパイロット油出力方向が一致する。即ち、
操縦レバー48を右側に揺動(右操向)すると、図1に
おいてパイロット油は配管450に出力されて回転方向
切換弁25は図示の1の位置となり、操向モータ24は
所定の正方向(ここでは時計方向とする)に回転して左
側の遊星キャリヤ31と最終駆動装置41を時計方向
(前進方向)に回転させ、右側の遊星キャリヤ31−1
と最終駆動装置41−1を同じ速度分だけ反時計方向
(後進方向)に回転させることにより、車両は右側に操
向する。次に操縦レバー48を左側に揺動(左操向)す
ると、パイロット油は配管451に出力されて回転方向
切換弁25は図示の2の位置となり、操向モータ24は
右操向時と逆の負方向(反時計方向)に回転して左側の
遊星キャリヤ31と最終駆動装置41を反時計方向(後
進方向)に回転させ、右側の遊星キャリヤ31−1と最
終駆動装置41−1を同じ速度分だけ時計方向(前進方
向)に回転させることにより、車両は左側に操向する。
【0023】また、操縦レバー48を前方に揺動(前進
走行)して第2出口ポート4032にパイロット油を出
力すると同時に、操縦レバー48を左右に揺動すると、
第1受圧室428に第2出口ポート4032のパイロッ
ト油が供給されて切換スプール427は第1位置に保持
されたままであるので、第1入口ポート432を第3主
出口ポート438に連通し、第2入口ポート433を第
4主出口ポート439に連通する。つまり順方向に連通
する。このため、操縦レバー48の中立位置の場合と同
様操縦レバー48の左右揺動方向とパイロット油出力方
向が一致する。即ち、操縦レバー48を右側に揺動する
と、パイロット油は配管450に出力されて回転方向切
換弁25は図1の1の位置となり、操向モータ24は前
記正(時計)方向に回転する。このとき、一次動力入力
部14からの一次動力(前進動力)の回転方向は操向モ
ータ24と同方向となっているので、左側の遊星キャリ
ヤ31と最終駆動装置41を一次動力の回転に対して操
向モータ24の回転速度分だけ増速し、右側の遊星キャ
リヤ31−1と最終駆動装置41−1を同じ速度分だけ
減速することにより、車両は右側に操向する。次に操縦
レバー48を左側に揺動すると、パイロット油は配管4
51に出力されて回転方向切換弁25は図1の2の位置
となり、操向モータ24は右操向時と逆の負方向に回転
して、左側の遊星キャリヤ31と最終駆動装置41を一
次動力の回転に対して操向モータ24の回転速度分だけ
減速し、右側の遊星キャリヤ31−1と最終駆動装置4
1−1を同じ速度分だけ増速することにより、車両は左
側に操向する。
【0024】次に、操縦レバー48を後方に揺動(後進
走行)して第1出口ポート4031にパイロット油を出
力すると同時に、操縦レバー48を左右に揺動すると、
第1出口ポート4031 のパイロット油が第2受圧室4
29に供給されて切換スプール427が第1位置と反対
の第2位置に切り換わるので、第1入口ポート432が
第4主出口ポート439に連通し、第4孔426と連通
している第3入口ポート434が第3主出口ポート43
8に連通する。つまり逆方向に連通する。これにより第
3出口ポート4033 のパイロット油が第4主出口ポー
ト439から出力され、第4出口ポート4034 のパイ
ロット油が第3主出口ポート438から出力されるの
で、操縦レバー48の左右揺動方向とパイロット油出力
方向が反対となる。即ち、操縦レバー48を右側に揺動
すると、パイロット油は配管451に出力されて回転方
向切換弁25は図1の2の位置となり、操向モータ24
は前進時と逆に、つまり前記負方向に回転する。次に操
縦レバー48を左側に揺動すると、パイロット油は配管
450に出力されて回転方向切換弁25は図1の1の位
置となり、操向モータ24は前進時と逆に、つまり前記
正方向に回転する。この場合、操縦レバー48を後方に
揺動したことにより、操縦レバー48に連結している連
結手段46により変速制御装置21の方向選択器20が
操作されて一次動力入力部14の一次動力の回転方向
(後進動力の方向)は逆回転している。したがって、一
次動力の回転方向と、左右操向時の操向モータ24の回
転方向との増速(同一方向)及び減速(逆方向)の関係
は、前進時と等しいので、車両は後進時でも操縦レバー
48を左右揺動した方向に操向する。
【0025】これらの関係を図6の操向説明図により説
明する。図6(a)は前進の場合を表しており、右側の
矢印は右側履帯12の走行方向を示し、左側の矢印は左
側履帯11の走行方向を示し、各矢印の長さは走行速度
を示す。またLは一次動力入力部14による走行速度を
示し、Mは二次動力入力部15による走行速度を示す。
操縦レバー48を前方に揺動しながら右側に揺動すると
操向モータ24は正方向に回転するので左側履帯11の
速度はL+Mとなり、右側履帯12の速度はL−Mとな
り、よって右側に操向する。また図6(b)は後進の場
合を表しており、操縦レバー48を後方に揺動しながら
右側に揺動すると操向モータ24は負方向に回転するの
で、左側履帯11の速度は−L−M(後方にL+Mの速
度で走行する)となり、右側履帯12の速度は−L+M
(後方にL−Mの速度で走行する)となり、よって前進
時と同様に右側に操向する。
【0026】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る操向操
縦装置によると、オペレータは前進時か後進時かを意識
することなく、感覚に合った方向へ、つまり左操向した
いときは左へ、右操向したいときは右へ操縦レバーを操
作すればよいので、誤操作がなく、オペレータの負担を
軽減でき、操作性を向上できる。また、パイロット切換
弁内に、前後進の切換えに応じて操向操作のパイロット
油の流れを切換える弁及び配管を収納したので、本発明
を達成する構成を簡単で、かつコンパクト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操向操縦装置を示す図である。
【図2】本発明に係る操向操縦装置に用いる遊星操向差
動機の詳細図である。
【図3】本発明に係る油圧パイロット切換弁の前後方向
縦断面図である。
【図4】図3と位相を90度ずらした左右方向縦断面図
である。
【図5】油圧パイロット切換弁の模式図である。
【図6】本発明の操向説明図である。
【符号の説明】
11 無限軌道走行履帯 12 無限軌道走行履帯 13 遊星操向差動機 14 一次動力入力部 15 二次動力入力部 18 変速装置 20 方向選択器 22 操向駆動装置 24 操向モータ 25 回転方向切換弁 44 油圧パイロット切換弁 46 連結手段 48 操縦レバー 4031 出口ポート 4032 出口ポート 4033 出口ポート 4034 出口ポート 427 切換スプール 438 主出口ポート 439 主出口ポート

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後に操作して車両の前進及び後進を切
    り換え、左右に操作して車両の左右操向を行う単一の操
    縦レバー(48)と、この操縦レバー(48)の前後方向の操作
    に連動して動力源からの回転動力を前進動力または後進
    動力に切り換えて出力する変速装置(18)と、前記操縦レ
    バー(48)の左右方向の操作量に応じた回転動力を出力す
    る操向駆動装置(22)と、差動遊星歯車装置により前記変
    速装置(18)から入力した前進動力または後進動力を左右
    に分配し、かつ分配した動力を前記操向駆動装置(22)か
    ら入力した回転動力に応じてそれぞれ増速又は減速して
    出力し、それぞれ出力した動力で左右の無限軌道走行履
    帯(11,12) を駆動して操向させる遊星操向差動機(13)と
    を備えた履帯式車両の操向操縦装置において、 前記操縦レバー(48)は、前後及び左右に同心状に4つの
    弁を有する油圧パイロット切換弁(44)の前記4つの弁の
    中央に前後左右に揺動自在に取着され、 前記油圧パイロット切換弁(44)は、弁体内に、前記4つ
    の弁の内左右に設けた一対の弁の出口ポート(4033 ,403
    4 )を、前記操向駆動装置(22)の回転動力の方向を切り
    換える回転方向切換弁(25)に接続される一対の主出口ポ
    ート(438,439)に順方向に連通する第1位置と逆方向に
    連通する第2位置とに移動自在な切換スプール(427) を
    設け、該切換スプール(427) を前記4つの弁の内前後に
    設けた他の一対の弁の出口ポート(4031 ,4032 )のパイ
    ロット油によって前記第1位置又は第2位置に切換える
    ようにしたことを特徴とする履帯式車両の操向操縦装
    置。
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