JP3877667B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、より詳細には、アライメントズレ等によりトレンチ素子分離領域に跨る貫通孔が形成されたコンタクト構造を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年汎用されているサブミクロン及びクォータミクロンデバイスは、通常、多数の露光用マスクを用いて製造されている。各マスクパターンを重ね合わせる際には、必然的に各パターン間に位置合わせずれが発生するが、この位置合わせずれを一定の範囲内に収めないと、設計されたとおりのデバイスは得られず、したがって、デバイスは正常に動作しない。
しかし、半導体集積回路の微細化が進むにつれ、この位置合わせずれの許容範囲、すなわち、位置合わせ余裕は減少している。
【0003】
この位置合わせ余裕を広げるために、種々の手段が検討されており、以下のような半導体装置の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
この手法における半導体装置は、セルフアラインコンタクト(SAC)を実現するものであり、以下のように構成されている。つまり、シリコン基板の素子形成領域に、MOSトランジスタが形成されており、このMOSトランジスタのゲート電極はキャップ酸化膜及びサイドウォールで覆われている。また、これらのキャップ酸化膜、サイドウォール及びシリコン基板を覆うように窒化シリコン膜が形成され、その上に酸化シリコン系の層間絶縁膜が形成されている。層間絶縁膜上には配線層が形成され、その配線層が、層間絶縁膜に設けられた接続孔を通じて、ゲート電極及び素子形成領域のシリコン基板に接続されている。
【0004】
この半導体装置は、以下のように製造される。
まず、シリコン基板1の表面にトレンチ2を形成し、このトレンチ2を含むシリコン基板1上に酸化シリコン膜を形成し、その後、酸化シリコン膜をシリコン基板1表面が露出するまでエッチバックし、トレンチ素子分離膜3(酸化シリコン膜)をトレンチ内に埋め込んで素子分離領域を形成する。続いて、シリコン基板1上にゲート酸化膜4を介してゲート電極5を形成し、図2(a)に示すように、n型低濃度不純物拡散層(LDD)7、ゲート電極5側壁にサイドウォール6及びソース/ドレイン領域となるn型不純物拡散層8を形成する。
任意に、図2(b)に示すように、ゲート電極5及びソース/ドレイン領域上にチタンシリサイド膜9を形成する。
【0005】
次いで、図2(c)に示すように、窒化シリコン膜10及び酸化シリコン膜11による層間絶縁膜を形成し、この層間絶縁膜上に、フォトリソグラフィ及びエッチング工程によりマスクパターン(図示せず)を形成し、そのマスクパターンをマスクとして用いて、異方性エッチングによりソース/ドレイン領域に至る貫通孔12を形成する。
さらに、図2(d)に示すように、貫通孔12内に金属膜を堆積し、所望の形状にパターニングすることにより、配線電極23を形成する。
したがって、貫通孔12形成のためのマスクパターンに位置合わせずれが生じ、貫通孔12の一部がゲート電極5にオーバーラップしたとしても、層間絶縁膜である窒化シリコン膜10がエッチングストッパとして機能するため、後工程で貫通孔に埋め込まれる配線電極23とゲート電極5とのショートを防止することができ、結果としてマスクの位置合わせ余裕が広がることになる。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−196499号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにトレンチ素子分離法を用いた場合には、マスクパターン形成のためのフォトリソグラフィ工程において、マスクの位置合わせずれが生じて、貫通孔12の形成位置が、例えば、トレンチ素子分離領域3に跨り、そのまま層間絶縁膜及びトレンチ2内の酸化シリコン膜がオーバーエッチングされると、トレンチ素子分離領域3内のシリコン基板が露出することとなる。この露出したシリコン基板にはPN接合が必ずしも形成されていないため、PN接合が形成されていないシリコン基板と配線電極23との接触により、その露出部において電流がリークするという問題が生じる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、トレンチ素子分離法によるトレンチ素子分離膜に不測のオーバーエッチングが生じた場合においても、リーク電流の増加による特性劣化を確実に防止できるセルフアラインコンタクトを実現することができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、(i)半導体基板に形成されたトレンチ内に、前記半導体基板表面とほぼ面一に絶縁膜を埋め込み、
(ii)得られた半導体基板に少なくとも不純物拡散層を、トレンチ内壁上で前記絶縁膜に接するように形成し、
(iii)前記トレンチ内の絶縁膜の一部を、前記トレンチ内壁上で前記不純物拡散層のうちその深さより浅い部分が露出するようにエッチング除去し、
(iv)得られた半導体基板上全面に高融点金属膜を形成し、熱処理して、少なくとも前記不純物拡散層上に、その上面及びトレンチ内壁上での前記露出面で高融点金属シリサイド膜を形成し、
(v)得られた半導体基板上に層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜に前記高融点金属シリサイド膜に至るコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内に導電膜を埋設することからなる半導体装置の製造方法提供される。
【0009】
さらに、本発明によれば、(i)半導体基板に形成されたトレンチ内に、該トレンチ内壁の一部が露出するように絶縁膜を埋め込み、
( ii )得られた半導体基板に少なくとも不純物拡散層を、その深さがトレンチ内壁の前記露出部分より深く、かつ該不純物拡散層がトレンチ内壁の該露出部分で露出するように形成し、
( iii )得られた半導体基板上全面に高融点金属膜を形成し、熱処理して、少なくとも前記不純物拡散層上に、その上面及びトレンチ内壁上での前記露出面で高融点金属シリサイド膜を形成し、
( iv )得られた半導体基板上に層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜に前記高融点金属シリサイド膜に至るコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内に導電膜を埋設することからなる半導体装置の製造方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体装置は、トレンチ内に絶縁膜が埋設されたトレンチ素子分離構造を有する半導体基板に形成されてなる。半導体基板としては、通常、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体、GaAs、InGaAs、ZnSe等の化合物半導体が挙げられる。なかでもシリコン基板が好ましい。トレンチ素子分離構造におけるトレンチの形状は特に限定されるものではなく、直方体、立方体等の多角柱又は側面がテーパ状の多角錐台形状等であってもよい。絶縁膜としては、特に限定されるものではなく、例えば、酸化シリコン膜(熱酸化膜、低温酸化膜:LTO膜等、高温酸化膜:HTO膜)、窒化シリコン膜、SOG膜、PSG膜、BSG膜、BPSG膜等の単層膜又は積層膜等が挙げられる。なかでも、酸化シリコン膜が好ましい。なお、後述するようにトレンチ内壁の一部が高融点金属シリサイド膜で被覆されているのであれば、絶縁膜は、トレンチ内に、半導体基板の表面と面一に埋設されていてもよいし、半導体基板の表面と面一に埋設されているのではなく、トレンチ内壁の一部を露出するように、言い換えるとトレンチ内壁の一部が絶縁膜に接触しないように埋設されていてもよい。トレンチ内壁において絶縁膜と接触しない一部は、トレンチの上部の一部であることが適当である。特に、半導体基板上に形成される半導体装置の一部を構成するソース/ドレイン領域又はビット線等として機能する不純物拡散層に隣接する部分又はその近傍が絶縁膜と接触していないことが好ましい。
【0011】
トレンチ内壁の一部は、高融点金属シリサイド膜で被覆されていることが必要である。ここで高融点金属シリサイド膜としては、特に限定されるものではなく、例えば、CoSix、NiSix、TiSix及びZrSix等が挙げられる。なお、高融点金属シリサイド膜は、絶縁膜が埋設されていない又は絶縁膜と接触していないトレンチ内壁に対して自己整合的に、言い換えると、絶縁膜が埋設されていないトレンチ内壁の全てを被覆するように形成されていることが好ましい。
【0012】
本発明における半導体装置は、メモリ、ロジックデバイス、信号処理回路等を構成する半導体素子の全てを含み、MOSトランジスタのみならず、バイポーラトランジスタ、抵抗素子、キャパシタ等の全てを含む。
本発明の半導体装置の製造方法では、まず、工程(i)において、半導体基板に形成されたトレンチ内に、半導体基板表面とほぼ面一に絶縁膜を埋め込む。トレンチは、公知の方法、例えば、フォトリソグラフィ及びエッチング工程により、半導体基板上に所望の形状のマスクを形成し、このマスクを用いて半導体基板をエッチングすることにより形成することができる。エッチングはウェットエッチング、ドライエッチング等の種々の方法を利用することができるが、なかでもドライエッチング、特に異方性エッチングであるRIE法を利用することが好ましい。絶縁膜は、トレンチを含む半導体基板上に、例えば、CVD法、スパッタ法、塗布等により所定の膜厚、例えば、トレンチ深さ程度以上、好ましくはトレンチ深さより厚膜で形成し、エッチバックして、半導体基板表面とほぼ面一に絶縁膜を埋め込むことができる。エッチバックは、上記エッチング法のなかから選択することができるが、CMP法が好ましい。
【0013】
次いで、工程(ii)において、得られた半導体基板に少なくとも不純物拡散層を形成する。不純物拡散層は、通常、ソース/ドレイン領域、ビット線又は電極等として機能するものであり、p型又はn型の不純物を所望の濃度となるように半導体基板に導入することにより形成することができる。具体的には、不純物を固相拡散、気相拡散、イオン注入等の種々の方法により導入して、形成することができる。なお、この際、半導体装置がMOSトランジスタ等を構成するのであれば、ゲート電極を形成し、その後、ゲート電極をマスクとして用いて、イオン注入して不純物拡散層を形成することが好ましい。ここでの不純物拡散層は、LDD又はDDD構造を有するものであってもよい。
【0014】
さらに、工程(iii)において、トレンチ内の絶縁膜の一部を、トレンチ内壁の一部が露出するようにエッチング除去する。ここでの絶縁膜の一部のエッチング除去は、上記エッチング法のなかから選択することができるが、ドライエッチング、特に異方性ドライエッチングにより行うことが好ましい。絶縁膜は、均一な厚さで除去してもよいし、部分的にのみ除去してもよい。エッチング除去は、先に形成した不純物拡散層の深さよりも浅く行う。特に、不純物拡散層の深さの20〜50%程度のトレンチ内壁が露出するように又は絶縁膜と接触しないように行うことが好ましい。
【0015】
続いて、工程(iv)において、得られた半導体基板上全面に高融点金属膜を形成し、熱処理する。高融点金属膜としては、例えば、Co、Ni、Ti及びZr等が挙げられる。これらはスパッタ法、CVD法、蒸着法等の種々の方法で形成することができる。膜厚は、例えば、10〜200nm程度が挙げられる。熱処理は、例えば、ランプアニール、EB、RTA等の種々の方法が挙げられ、650〜750℃程度の温度で、10秒間〜1分間程度行うことが適当である。その後、未反応の高融点金属膜を除去することにより、少なくとも不純物拡散層上及び露出したトレンチ内壁表面に、自己整合的に高融点金属シリサイド膜を形成することができる。ここでの未反応高融点金属膜の除去は、当該分野で公知の方法、例えば、ウェットエッチング等により行うことができる。
【0016】
なお、本発明においては、半導体基板に形成されたトレンチ内に絶縁膜を埋め込むときに、絶縁膜表面を半導体基板表面とほぼ面一に埋め込む代わりに、トレンチの内壁の一部が露出するように絶縁膜を埋め込んでもよい。つまり、絶縁膜表面を、トレンチ内において、半導体基板表面よりも低く位置するように埋め込んでもよい。これにより、上記工程において、半導体基板に不純物拡散層を形成した後、トレンチ内の絶縁膜の一部をエッチング除去する工程を省略することができる。ただし、その場合には、高融点金属シリサイド膜を露出したトレンチ内壁に形成する前に、トレンチ内壁に自然に形成された酸化膜や不純物拡散層形成の際に保護膜として形成した膜を除去しておくことが好ましい。
【0017】
トレンチ内壁の一部に高融点金属シリサイド膜を形成した後、トレンチ表面が半導体基板表面と面一になるように、さらに絶縁膜を埋め込んでもよい。この場合の絶縁膜は、上記と同様のものが挙げられる。
また、本発明においては、高融点金シリサイド膜を形成した後、さらに、工程(v)において、得られた半導体基板上に層間絶縁膜を形成する。ここでの層間絶縁膜は、例えば、酸化シリコン膜(熱酸化膜、低温酸化膜:LTO膜等、高温酸化膜:HTO膜)、窒化シリコン膜、SOG膜、PSG膜、BSG膜、BPSG膜等の単層膜又は積層膜等により形成することができる。層間絶縁膜の膜厚等は、特に限定されるものではなく、任意に設定することができる。層間絶縁膜は、エッチングレートが異なる絶縁膜を、好ましくは、エッチングレートが小さい絶縁膜が最下層となるように、積層構造で形成することが好ましい、これにより、エッチングレートの小さい絶縁膜が層間絶縁膜のエッチングストッパとして機能する。具体的には、酸化シリコン膜/窒化シリコン膜等が適当である。この場合の窒化シリコン膜の膜厚は、例えば、10〜200nm程度が挙げられる。
【0018】
その後、層間絶縁膜に不純物拡散層に至るコンタクトホールを形成する。コンタクトホールは、通常、フォトリソグラフィ及びエッチング工程により、所定のマスクを用いて、層間絶縁膜の所望の領域、つまり、不純物拡散層上に開口を有するマスクパターンを形成し、そのマスクパターンをマスクとして用いて、ウェットエッチングやドライエッチング等によって形成するが、本発明においては、マスクの位置合わせがずれて、マスクパターンの開口の一部がトレンチ素子分離上に跨ったために、このようなマスクパターンを用いることにより、少なくとも一部がトレンチ素子分離に跨るようなコンタクトホールも含まれる。このようなコンタクトホールは、その底部がトレンチ内壁に接続されることとなるが、そのトレンチ内壁には、上述したように高融点金属シリサイド膜が配置しているため、この高融点金属シリサイド膜がエッチングストッパとなって、直接トレンチ内壁を構成する半導体基板に至ることはない。なお、コンタクトホールの大きさ及び形状は特に限定されるものではなく、任意に設定することができる。
【0019】
コンタクトホール内に導電膜を埋設する。ここでの導電膜は、通常コンタクトプラグ、バリアメタル、配線、電極等に使用されるような金属又は金属化合物膜であることが適当であり、例えば、金、白金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、タングステン、鉄、モリブデン等の金属又は合金、SnO2、InO2、ZnO、ITO等の透明導電材等の単層又は積層膜が挙げられる。このような膜は、例えばスパッタ法、CVD法、EB法、蒸着法等の種々の方法で形成することができる。このような導電膜は、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチング、CMP法等により、貫通孔のみを埋め込むコンタクトプラグとして形成されていてもよいし、さらに層間絶縁膜上において所望の形状で、電極又は配線を兼ねて配置していてもよい。なお、導電膜がコンタクトプラグ等として形成される場合には、さらに、これらに接続する配線及び/又は電極を形成することが好ましい。
【0020】
このように、コンタクトホールに導電膜を埋め込まれたとしても、上述の方法により、トレンチ内壁の一部に高融点金属シリサイド膜が配置するために、この高融点金属シリサイド膜がエッチングストッパとなって、導電膜がトレンチ素子分離領域において、半導体基板と直接接触することを防止することができる。
以下に、本発明の半導体装置及びその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
まず、シリコン基板1の表面に厚さ20nm程度の熱酸化膜を形成した後、その上に、厚さ150nm程度の窒化シリコン膜を減圧CVD法により形成する。フォトリソグラフィ及び異方性ドライエッチングにより、窒化シリコン膜及び熱酸化膜をパターニングし、後にフィールド領域となる領域を開口させる。その後、その窒化シリコン膜及び熱酸化膜をエッチングマスクとして用いて異方性ドライエッチングを行い、シリコン基板1のフィールド領域となる部分に、深さ400nm程度のトレンチ2を形成する。
【0022】
次いで、トレンチ2の内面に厚さ10nm程度の熱酸化膜を形成した後、トレンチ2内を埋め込むように、全面にトレンチ素子分離膜3として、厚さ600nm程度の酸化シリコン膜を減圧CVD法により形成する。化学機械研磨(CMP)法により、窒化シリコン膜をストッパとして用いて、トレンチ素子分離膜3を研磨し、トレンチ2以外の領域のトレンチ素子分離膜3を除去する。この後、熱リン酸を用いたウェットエッチングにより、窒化シリコン膜を除去するとともに、熱酸化膜をエッチング除去して、トレンチ素子分離を形成する。
続いて、得られたシリコン基板1を熱酸化し、全面に厚さ10nm程度の熱酸化膜をゲート酸化膜4として形成する。その上に、厚さ150nm程度のポリシリコン膜を減圧CVD法により形成する。フォトリソグラフィ及び異方性ドライエッチングにより、ポリシリコン膜をパターニングし、ゲート電極5を形成する。
【0023】
次に、比較的低濃度の第1のイオン注入を行い、n型低濃度不純物拡散層(LDD)7を形成し、減圧CVD法により、厚さ150nm程度の酸化シリコン膜を全面に形成した後、その酸化シリコン膜を異方性ドライエッチングによりエッチバックして、ゲート電極の側面にサイドウォール6を形成する。その後、サイドウォール6を備えたゲート電極5とトレンチ素子分離をマスクとして用いて、例えば、加速エネルギー60keV程度、ドーズ3×1015cm-2程度で、ヒ素(As)のイオン注入を行い、ゲート電極5の両側のシリコン基板1の表面近傍領域に、MOSトランジスタのソース及びドレインとなる一対のn型不純物拡散層8を形成する(図1(a))。
【0024】
続いて、図1(b)に示すように、異方性ドライエッチ法によりトレンチ素子分離膜3を50nm程度除去する。この際のトレンチ素子分離膜3の除去量は、n型不純物拡散層8の深さの30〜50%であり、n型不純物拡散層8よりも浅く設定される。
次に、スパッタ法により高融点金属膜としてチタン膜を50nm程度、全面に成膜し、RTA法により700℃程度で約30秒間熱処理した後、得られたシリコン基板1を、硫酸と過酸化水素水の混合液に浸す。その後、シリコン基板1を水酸化アンモニウムと過酸化水素水の混合液に浸液し、RTA法により850℃程度で約10秒間熱処理することにより、図1(c)に示すように、ゲート電極5上、n型不純物拡散層8上及びその側壁部分に高融点金属シリサイド膜9としてチタンシリサイド膜を40〜80nm程度形成する。
【0025】
さらに、図1(d)に示すように、減圧CVD法で全面に膜厚30nm程度の窒化シリコン膜10を堆積させ、次に、減圧CVD法により、厚さ900nm程度の酸化シリコン膜11を全面に形成する。その後、化学機械研磨(CMP)法により、酸化シリコン膜11を200nm程度研磨し、層間絶縁膜を形成する。フォトリソグラフィ及び異方性ドライエッチングにより、各MOSトランジスタのn型不純物拡散層8の直上位置の層間絶縁膜に、n型不純物拡散層8に至る貫通孔12を形成する。
【0026】
次に、図1(e)に示すように、スパッタ法で、チタン膜及び窒化チタン膜を積層した積層膜14を約150nm程度形成し、ブランケット法により貫通孔12内にタングステン膜15を埋め込む。その後、銅を約1%含んだアルミニウム金属膜を堆積し、フォトリソグラフィ及び異方性ドライエッチングによりアルミニウム金属膜を配線電極16にパターニングする。
このような半導体装置の製造方法では、酸化シリコン系の層間絶縁膜にセルフアラインコンタクト(SAC)をエッチング形成する際に露光マスクの位置合わせずれが生じても、トレンチ側壁部分には高融点金属シリサイド膜が形成されており、この高融点金属シリサイド膜は、層間絶縁膜のエッチングに対して、高いエッチング選択比を有するので、トレンチ内のシリコン基板端が露出することはない。
上記方法により形成した半導体装置では、メタル配線であるアルミニウム金属膜16とシリコン基板1との間の耐圧が、5〜10V程度であり、正常な耐圧が得られ、チタンシリサイド膜のリークの防止を図ることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、層間絶縁膜にセルフアラインコンタクト(SAC)をエッチング形成する際に、露光マスクの位置合わせずれ、層間絶縁膜厚及びエッチング量の揺らぎ等により、トレンチ素子分離が不測にエッチングされた場合においても、トレンチ側壁部分には高融点金属シリサイド膜が形成されており、この高融点金属シリサイド膜は層間絶縁膜に対して高いエッチング選択比を有するので、半導体基板を露出することを回避することができる。したがって、半導体基板と配線電極とが直接接触することを防止して、電流のリークを防止することができ、高い信頼性のある半導体装置を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法の実施の形態を説明するための要部の概略断面工程図である。
【図2】従来の半導体装置の製造方法を示す要部の概略断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板)
2 トレンチ
3 トレンチ素子分離膜
4 ゲート酸化膜
5 ゲート電極
6 サイドウォール
7 n型低濃度不純物拡散層
8 n型不純物拡散層
9 高融点金属シリサイド膜
10 窒化シリコン膜
11 酸化シリコン膜
12 貫通孔
13 窒化シリコン膜
14 積層膜
15 タングステン膜
16、23 配線電極
Claims (6)
- (i)半導体基板に形成されたトレンチ内に、前記半導体基板表面とほぼ面一に絶縁膜を埋め込み、
(ii)得られた半導体基板に少なくとも不純物拡散層を、トレンチ内壁上で前記絶縁膜に接するように形成し、
(iii)前記トレンチ内の絶縁膜の一部を、前記トレンチ内壁上で前記不純物拡散層のうちその深さより浅い部分が露出するようにエッチング除去し、
(iv)得られた半導体基板上全面に高融点金属膜を形成し、熱処理して、少なくとも前記不純物拡散層上に、その上面及びトレンチ内壁上での前記露出面で高融点金属シリサイド膜を形成し、
(v)得られた半導体基板上に層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜に前記高融点金属シリサイド膜に至るコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内に導電膜を埋設することからなる半導体装置の製造方法。 - 工程(iii)における絶縁膜のエッチングを、不純物拡散層の深さの20〜50%程度とする請求項1に記載の方法。
- (i)半導体基板に形成されたトレンチ内に、該トレンチ内壁の一部が露出するように絶縁膜を埋め込み、
( ii )得られた半導体基板に少なくとも不純物拡散層を、その深さがトレンチ内壁の前記露出部分より深く、かつ該不純物拡散層がトレンチ内壁の該露出部分で露出するように形成し、
( iii )得られた半導体基板上全面に高融点金属膜を形成し、熱処理して、少なくとも前記不純物拡散層上に、その上面及びトレンチ内壁上での前記露出面で高融点金属シリサイド膜を形成し、
( iv )得られた半導体基板上に層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜に前記高融点金属シリサイド膜に至るコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内に導電膜を埋設することからなる半導体装置の製造方法。 - 工程( ii )において、前記露出部分が不純物拡散層の深さの20〜50%程度となるように不純物拡散層を形成する請求項3に記載の方法。
- 高融点金属膜が、Co、Ni、Ti又はZrのいずれかである請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
- 請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法により製造された半導体装置。
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