JP3876091B2 - タイヤ加硫装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に装着する空気タイヤを加硫するタイヤ加硫装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のタイヤ加硫機では、金型を閉じた状態でタイヤ内方に加熱加圧媒体を供給して加硫反応を行うが、この時の加硫反応時間に比べて未加硫タイヤの搬入、整形や加硫済タイヤの取出しを行うための時間は非常に短い。このため、1台の加硫機に2面の金型が装着可能であるものの、強固な金型開閉装置が必要になるという問題と、金型開閉装置やタイヤ搬出入装置の稼働率が低くなるという問題を生じている。
【0003】
また、金型の交換によって仕様の異なるタイヤの加硫が可能であるものの、片方の金型を交換している間、他方の金型でのタイヤの加硫が不可能となり、これも稼働率を低下させる要因になっている。しかも、両方の金型で加硫されるタイヤの加硫反応時間の差が許容範囲内である必要があるため、従来の加硫装置では近年の他品種少量生産化に対応できない状況にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、特開平7−96526号公報に開示されている如く、複数の金型に対して金型開閉装置等を移動可能に配設し、これを各金型まで移動してそれらの金型の開閉等を行う技術や、逆に、内方でタイヤ加硫中の金型の方を他所へ移動させて加硫を続行し、その間に加硫の終了した金型を搬入して金型の開閉およびタイヤの出入等を行う技術が提案されているが、いずれも一長一短あるのが実状である。
本発明の課題は、かかる問題点に鑑み、稼働率の向上を図れ、かつ設置スペースが少なくて済むコンパクトなタイヤ加硫装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、加硫中のタイヤ内方に供給された加熱加圧媒体の圧力に抗してタイヤ用金型を閉状態に維持することが可能なタイヤ加硫用金型組立体と、このタイヤ加硫用金型組立体を装着する複数の装着位置とを有したタイヤ加硫装置であって、前記装着位置の数の半数の金型開閉装置と、対をなす装着位置に装着された各タイヤ加硫用金型組立体の上方間で前記金型開閉装置を移動させる移動手段とを備え、該金型開閉装置を前記各金型組立体の開閉に共用するようにしている。
第2の発明は、第1の発明において、前記対をなす装着位置の中間に加硫済タイヤの取出装置を配設し、前記対をなす装着位置から前記金型開閉装置よって金型と共に搬出される加硫済タイヤを前記タイヤ取出装置で前記金型から取出すようにしている。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記金型開閉装置を移動させる手段が、シリンダアクチュエータと、このシリンダアクチュエータのストローク動作を2倍の長さのストローク動作に変換するストローク変換機構とを備え、該ストローク変換機構によって変換されたストローク動作によって前記金型開閉装置を移動させるようにしている。
第4の発明は、第2の発明において、前記加硫済タイヤの取出装置が昇降部材を備え、この昇降部材には、該昇降部の下降に伴って前記加硫済みタイヤと係合する複数のタイヤ引剥がし用フィンガと、引き剥がした前記加硫済タイヤを受取る受板とを設けている。
第5の発明は、第1または第2の発明において、前記装着位置の対を前記金型開閉装置の移動方向に交差する方向間に複数配列させるとともに、前記交差方向に隣接する装着位置の中間に未加硫タイヤ搬入用ローダを配設し、該ローダを前記隣接する装着位置への未加硫タイヤの搬入に共用するようにしている。
第6の発明は、第1〜第5の発明のいずれかにおいて、前記装着位置に装着されるタイヤ加硫用金型組立体が、周方向に複数に分割されたトレッド型部と、この分割されたトレッド型部が固定される各セグメントと、該各セグメントの少なくとも2つに設けられた下型吊上げ用の吊具とを備えている。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のタイヤ加硫装置の側面図(図3のB−B矢視図)を、図2はこのタイヤ加硫装置の部分正面図(図3のC−C矢視図)を、図3は図1のA−A矢視図をそれぞれ示している。
【0007】
まず、本実施例の加硫装置の全体構成について説明する。図1において、符号1はフレームを、また、符号Mは公知のタイヤ加硫用金型組立体M(図3に示すように、本実施例ではM1〜M8の8組)をそれぞれ示している。
【0008】
金型組立体Mは、そのボトムプレート3がスペーサ2を介してフレーム1の下梁部1aに固定されており、そのトッププレート5には、複数のロッド4の上端部がねじ込まれている。ロッド4の下端部は、金型組立体Mのボトムプレート3に形成された図示していない穴に挿入可能であり、この穴に挿入された上記下端部の凹部4aに図示していない手段を用いてU字キー6を挿入することにより各ロッド4がボトムプレート3にロックされる。
【0009】
金型組立体Mの金型部9には、通称2ピースモールドと呼ばれている上下に2分割された金型も装着可能であるが、本実施例では後記する通称セクショナルモールドと呼ばれている形状の金型が装着されている。この金型部9の上半部は、断熱板7および上熱板8を介してトッププレート5に取付けられ、また、その下半部は断熱板11および下熱板10を介してボトムプレート3に組付けられている。
なお、符号12は、加硫中のタイヤ内方に挿入されるブラダを介してタイヤ内方に加熱加圧媒体を給排する公知の下部中心機構を示している。
【0010】
フレーム1上には、複数の金型開閉装置13が配設されている。図2に示すように、各金型開閉装置13の走行フレーム16は、フレーム1の上梁部1cにY−Y方向(図3のY1−Y1、Y2−Y2、Y3−Y3、Y4−Y4方向)に布設されたレール14と、該レール14と係合して滑動するLMベヤリング15とを介してフレーム1に移動可能に組付けられている。
この走行フレーム16は、後記の駆動手段22の作用により、その中心が図3に示した相対向する金型組立体M1とM2の対、M3とM4の対、M5とM6の対、M7とM8の対の中心間を移動する。
【0011】
図2の部分拡大図である図4に示すように、金型開閉装置13は、昇降プレート18を備えている。この昇降プレート18は、上記走行フレーム16に固定された昇降シリンダ17のピストンロッドの先端部17aに固定されているので、該シリンダ17の作用により昇降する。なお、この昇降プレート18には昇降用ガイドが併設されているが、図示を省略してある。
【0012】
前記金型組立体Mのトッププレート5には、ロックロッド19の下端が固定されている。上記昇降プレート18には、このロックロッド19が通過可能な穴18aを形成してあり、この穴18aを通過したロッド19の上端部に形成された凹溝にシリンダ21の作用でU字キー20を挿入すれば、昇降プレート18にトッププレート5がロックされる。なお、U字キー20を抜けば、ロックが解除されて昇降プレート18とトッププレート5は離間可能となる。
【0013】
フレーム1の中央梁1dには、加硫済タイヤTCを図3に示すX3−X3方向に送出する公知のコンベヤ23が配設されている。
タイヤ取出装置24は、金型組立体Mから加硫済タイヤTCを取出すものであり、昇降テーブル25と、上端が該昇降テーブル25に固定されたガイドロッド26と、ピストンロッド27aの上端が昇降テーブル25に連結された昇降シリンダ27(図1参照)とを備えている。
ガイドロッド26は、中央梁1dに昇降滑動可能に組付けられ、また、昇降シリンダ27は、該中央梁1dに固定されている。したがって、昇降シリンダ27を作動させれば、昇降テーブル25がガイドロッド26と共に昇降する。
【0014】
図1の部分拡大図である図5に示すように、昇降テーブル25には、複数のフィンガ28がスイング可能に組付けられ、また、この昇降テーブル25の中央部には、駆動円板30が垂直昇降可能に組みつけられている。リンク29は、フィンガ28と駆動円板30をピンを介して継ないでいる。
昇降テーブル25に固定されたフィンガ開閉用シリンダ31は、そのピストンロッドの先端を駆動円板30に連結してあり、このシリンダ31の作用により駆動円板30、シリンダ29を介して各フィンガ28が同時にスイング動作する。そして、これらのフィンガ28のスイング動作に伴って、それらの先端に形成されたフック28aのピッチ円直径が拡縮する。なお、昇降テーブル25の上面には、引剥がされた加硫済タイヤの下ビード部近くを受止める円弧状の受板32を固定配置してある。
【0015】
昇降テーブル25は、タイヤ引剥がし時にコンベア23の上面よりも上方に位置している。そして、引剥がされた加硫済タイヤTCを受取った後、コンベヤ23よりも下方の位置25aまで下降し、その下降途中で、加硫済タイヤTCをコンベヤ23の上面に残置する。なお、コンベヤ23は、昇降テーブル25と干渉しないように配列設置されている。
【0016】
ローダ33は、図3に示すフレーム1の支柱部1bに組付けられている。このローダ33は、昇降およびスイング可能なアーム34の先端に未加硫タイヤ把持手段35を装備した構成を有し、未加硫タイヤTGを金型組立体Mに吊込むために使用される。図3に示すグリーンタイヤ台36は、未加硫タイヤTGを仮置するものである。
【0017】
上記ローダ33は、各金型組立体Mに対して1組づつ装備してもよいが、本実施例ではアーム34のスイング中心Pa(図3参照)を相互に隣接する金型組立体M1とM3、M2とM4、M5とM7、M6とM8の中央の面内に位置させてある。したがって、隣接する金型組立体M、例えば、金型組立体M1とM3に交互に未加硫タイヤTGを吊込むことができる。
【0018】
また、本実施例では、各金型組立体Mの前に1組づつグリーンタイヤ台36を配置しているが、このタイヤ台36を上記未加硫タイヤ把持手段35の中心の移動経路P1−P7−P9−P8−P4の中央位置P9に1組配置して、これを隣接する金型組立体M、例えば、金型組立体M1,M3で共用することも可能である。
【0019】
次に金型開閉装置13と移動するために用いる前記駆動手段22について説明する。
図6(図2のD−D矢視側面図)および図7(図6のE−E矢視平面図)において、中間フレーム37は、前記走行フレーム16用のレール14に係合して滑動するLMベアリング38を介してフレーム1の上部梁1cにY−Y方向(図3参照)への移動が可能となるように組付けられている。
この中間フレーム37は、その一端部に形成したレバー37aを駆動用液圧シリンダ39のピストンロッド39aの先端に連結してあり、このシリンダ39の作用により上記Y−Y方向に移動する。
【0020】
中間フレーム37の両端部には、それぞれチェーンホイール40が回転自在に組付けられている。また、フレーム1の上部梁1Cには、ブラケット42が固定されている。そして、走行フレーム16の右端とブラケット42の右端間および走行フレーム16の左端とブラケット42の左端間には、それぞれ、チェーンホイール40を介してローラチェーン41を掛け渡してある。
各ローラチェーン41の一端がブラケット42に固定されているので、シリンダ39のピストンのストロークに対し、中間フレーム37は同じストロークだけ移動し、その結果、走行フレーム16は2倍のストロークだけ移動することにある。換言すれば、シリンダ39の所要ストロークは走行フレーム16の移動ストロークの半分で良いこととなる。
【0021】
次に、図8、図9および図10を参照しながら。金型組立体Mの金型部9について説明する。なお、図8は、図1のF−F矢視断面図である。また、図9は図8のG矢視部分図であり、図10は図9のH−H矢視部分図である。
金型部9は、上円板47にボルト締めされた上サイドウォール型43を備えている。上円板47は、円筒46を介して図示省略の開閉シリンダに接続されており、このシリンダの作用により前記上熱板8に対して昇降する。
【0022】
上円板47には、ガイド48が放射状にボルト締めされ、また上熱板8には、スペーサリング49およびスペーサ50を介してアウターリング51がボルト締めされている。アウターリング51の内周面は円錐状をなし、この円錐状内周面にセグメント52の円錐状外周面が係合している。
【0023】
アウターリング51の内周面には、ガイド53が上下方向にボルト締めされており、上記セグメント52は、このガイド53および前記ガイド48に案内されて滑動するように組付けられている。すなわち、セグメント52は、上円板47に対しては半径方向に、アウターリング51に対しては円錐面に沿って上下方向に滑動し得るように組付けられている。
【0024】
セグメント52の内周面には、周方向に分割されたトレッド型44がボルト締めされている。したがって、上熱板8に対して上円板47を相対的に昇降させれば、トレッド型44がセグメント52を介して半径方向に拡縮される。
下サイドウォール型45には、下円板55がボルト締めされている。また、下円板55には受圧板54がボルト締めされており、トレッド型44が半径方向に移動する際には、対応するセグメント52の下面がこの受圧板54の上面を滑動する。
【0025】
図9、図10に示す逆T字形吊具56は、金型部9を一体化して機外に搬出入する時に使用するものであり、複数のセグメント52中の少なくとも2つのセグメント52の外周下端部にボルト締めされている。
受圧板54の外周部には、T字溝54aが形成されている。このT字溝54aは、セグメント52の拡径時において吊具56と係合せず、セグメント52の縮径において吊具56の下端部と係合するようにその形状が設定されている。
【0026】
次に、本実施例のタイヤ加硫装置の動作について説明する。仮に、金型組立体M1内のタイヤの加硫反応が終了したとすると、この場合、予めこの金型組立体M1の上方同芯位置P1(図3参照)に移動しておいた金型開閉装置13の昇降プレート18を昇降シリンダ17によって下降させ、ついで、図4に示したように、シリンダ20の作用でU字キー20をロッド19に挿入してトッププレート5と昇降プレート18を連結する。
【0027】
一方、上記操作の間にタイヤ内方の加圧加熱媒体が排出され、その排出が終了したら、図1に示したU字キー6を抜いて、ロッド4とボトムプレート3の結合を解除する。その後、図8に示した金型部9の上円板47を下方に押しながらシリンダ17を作用させてトッププレート5を上昇させる操作が実行され、これによってトレッド型44が拡径してタイヤから引剥がされる。
【0028】
上円板47の相対下降がストローク限に達すると、公知手段によって上サイドウォール型43が加硫済タイヤTCと共に上昇され、その結果、下サイドウォール型45から加硫済タイヤTCが引剥がされて上昇する。
そして、トッププレート5が上昇限に達すると(図1、図2参照)、図6および図7に示した駆動手段22のシリンダ39が伸張作動され、その結果、金型開閉装置13がタイヤTCと共にタイヤ取出装置24の上方に向って移動する(図1の符号13a参照)。
【0029】
加硫済タイヤTCがタイヤ取出位置P3(図3参照)の直上まで移動すると、タイヤ取出装置24が上昇され、ついで、図5に示したシリンダ31の作用によりフィンガ28のフック28aがタイヤTCの下ビード上方で拡径される。そこで、タイヤ取出装置24が下降されるが、その下降途中で上記スイング28のフック28aがタイヤTCの下ビードに係合して、加硫済タイヤTCを上サイドウォール型43から引き剥がす。
【0030】
引き剥がされたタイヤTCは、前記昇降テーブル25に設けられた受板32の上面に着座した状態でタイヤ取出装置24と共に下降する。そして、上記フック28aは、タイヤTCがコンベア23の上面に達する前に縮径される。
タイヤTCがコンベア23の上面に達すると、タイヤ取出装置24のみが更に下降する。そして、タイヤ取出装置24が下限位置まで下降すると、コンベア23を駆動してタイヤTCを送出する。
【0031】
一方、上記操作の間において、予め未加硫タイヤTGを吊上げていたローダ33をスイングおよび下降させて、上方が空になった下サイドウォール型45上に未加硫タイヤTGを吊込み、ついで、該タイヤTGの内方に図示していないブラダを公知手順で挿入する。そしてタイヤTGがブラダで保持されると、ローダ33は次に加硫される未加硫タイヤTGを取りに行くために上昇、スイング等の動作を行う。
【0032】
加硫済タイヤTCの取出しが終了し、かつ、ローダ33が干渉しない位置までスイングアウトすると、金型開閉装置13が上記と逆の方向に移動される。そして、金型開閉装置13が下サイドウォール型45と同芯となる位置P1に達した時点でトッププレート5が下降され、ついで、公知手順に従って未加硫タイヤTGの整形(shaping)並びに金型の閉操作が実行される。
金型が閉じ終ると、前記U字キー6を挿入してロッド4とボトムプレートとを連結した後、タイヤ内方にブラダを介して加圧加熱媒体を供給し、加硫工程に入る。このとき、金型開閉装置13には整形時反力が作用するものの、加圧加熱媒体による力は作用しない。
【0033】
加硫工程に入ると、図4に示したU字キー20を抜いてトッププレート5と昇降プレート18の連結を解除し、ついで、昇降プレート18を上昇させる。昇降プレート18が上限に達すると、図5に示す駆動シリンダ39の作用で金型開閉装置13が金型組立体M2と同芯となる位置P2まで移動し、該金型組立体M2の加硫終了を待つ(図1の符号13b参照)。
この間、金型組立体M1のタイヤ内方に供給された加圧加熱媒体の作用によって、金型部9を開こうとする力が発生するが、トッププレート5とボトムプレート3がロッド4およびU字キー6を介してロックされているので、該金型部9が開くことはない。
【0034】
他方、ローダ33は、隣りの金型組立体M3で次に加硫される未加硫タイヤを取りに行く為にタイヤ把持手段35の中心をP8位置まで移動させる。そして、その位置で下降して未加硫タイヤTGを把持し、ついで、上昇して金型組立体M3の加硫終了を待つ。
ローダ33は、金型組立体M3における加硫処理が終了すると、把持した未加硫タイヤTGを前記と同様の手順で該金型組立体M3に吊込む。ついで、金型組立体M1で次に加硫される未加硫タイヤを取りに行く為、P7位置までタイヤ把持手段35をスイングさせ、そこで下降して未加硫タイヤTGを把持するとともに、再び上昇して金型組立体M1の加硫終了を待つ。
【0035】
この実施形態に係るタイヤ加硫装置によれば、以下のような作用効果が得られる。
(1)1組の金型開閉装置13を相対向する金型組立体M1およびM2に対して共用しているので、該金型開閉装置13の稼働率が従来装置に比して倍増する。
(2)タイヤ取出装置24を金型組立体M1およびM2に対して共用しているので、その稼働率が倍増する。
(3)金型組立体M1からの加硫済タイヤTCの取出しと、該金型組立体M1への未加硫タイヤTGの吊込とが並行して行われるので、全体としてのサイクルタイムが短縮され、その結果、生産性が向上する。
(4)金型開閉装置13が金型組立体Mの設置スペース上方を走行するので、特開平7−96526公報の図1に記載されているような金型開閉装置走行用の占有スペース(レール設置場所)を必要としない。
(5)加硫中の金型組立体を移動する形式を採用した場合には、該金型組立体の通路スペースを必要とするが、このようなスペースが不要となる。
(6)加硫済タイヤの取出し位置と未加硫タイヤの吊込位置が異なるので、両者が同位置で行われる場合に比して、トッププレート5の昇降ストロークが少なくて済み、これによって装置高さも低くして、コストダウンとコンパクト化を図ることができる。
(7)加硫反応時間が比較的短い乗用車用タイヤでも、タイヤの出入時間はタイヤ加硫サイクルタイムの1/4以下である。したがって、ローダ33を隣接する金型組立体Mで共用することは充分に可能であり、この共用によりローダ33の稼働率が倍増する。
(8)加硫済タイヤ取出し装置24の昇降テーブル25に複数のタイヤ引剥がし用フィンガ28および受板32を設けてあるので、上サイドウォール型43から加硫済タイヤTCが引剥がされた時の反動による該タイヤTCの飛び出し等が防止でき、その結果、該タイヤTCをスムースにコンベア23上に降すことができる。
(9)金型開閉装置13の移動用駆動手段としては、ピニオンラック方式、ボールスクリューナット方式およびその他の方式のものを採用することも可能である。
しかし、金型開閉装置13は、金型中心位置での停止精度が要求されるので、移動抵抗に比して移動重量が大きいピニオンラック方式では、加減速時のためにモータ容量が大きくなって高価となる。
かかる負荷の駆動には、液圧シリンダが適しているが、このシリンダのロッドを走行フレーム16に直接連結する一般的な構成では、該シリンダのストロークを長く設定することになるので、ピストンロッドの座屈が問題となり、しかも、配置スペース上の問題も生じてくる。
これに対して、図6および図7に示した前述の移動用駆動手段22を採用すれば、これらの問題を一挙に解決することができる。
(10)金型の上型部が加硫済タイヤTCの取出位置にある時、未加硫タイヤTGの吊込をスタートさせなければ下型部の上方には何も存在せず、したがって、消耗品であるブラダの交換を容易かつ安全に行うことができる。
また、金型組立体Mの前に配置されたグリーンタイヤ台36(図3参照)を他所に移動して、ローダ33のタイヤ把持手段35の中心をP9位置に移動させれば、金型組立体Mの前にフォークリフト等の金型組立体移動手段を接近させることが可能になって、金型組立体の交換作業をより安全に実施することができる。
(11)金型部9として、実施形態に示したようなセクショナルモールドを採用した場合、タイヤ加硫時にトレッド型44が昇降する時は必ず金型が開状態にある。金型交換時は、金型が閉状態で搬出入されることから、図8に示したセグメント52に逆T字形吊具56をボルト締めした金型組立体Mを装着した後、下円板55を下熱板10にロックして通常の動作をさせれば、タイヤの加硫が可能である。
そして、加硫済タイヤTCを取出した後、未加硫タイヤTGの吊込みを行わずに金型を閉じる操作と、下円板55と下熱板10のロックを解除する操作と、トッププレート5を上昇させる操作とを順次実行すれば、閉状態の金型を下円板55と共に上昇させることができるので、金型交換が容易となる。
【0036】
【発明の効果】
第1の発明によれば、金型開閉装置の稼働率を倍増することができ、かつ、構成のコンパクト化を図ることができる。また、第2の発明によれば、タイヤ取出装置の稼働率を倍増することができる。第3の発明によれば、シリンダアクチュエータとしてピストンロッドのストローク長の短いものを適用することができ、これによって、該ピストンロッドの座屈防止とシリンダアクチュエータの小型化を図ることができる。
第4の発明によれば、加硫済みタイヤの引き剥がし操作の円滑化を図れ、また、第5の発明によれば、ローダの稼働率を倍増することができる。更に、第6の発明によれば、金型組立体の金型部を一体化して機外に搬出する操作の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタイヤ加硫装置の一実施形態を示した側面図(図3のB−B矢視図)。
【図2】上記加硫装置の部分正面図(図3のC−C矢視図)。
【図3】図1のA−A矢視平面図。
【図4】図2の部分拡大図。
【図5】図1の部分拡大図。
【図6】図2のD−D矢視側面図。
【図7】図6のE−E矢視平面図。
【図8】図1のF−F矢視断面図。
【図9】図8のG矢視部分図。
【図10】図9のH−H矢視部分図。
【符号の説明】
M 金型組立体
TC 加硫済タイヤ
TG 未加硫タイヤ
1 フレーム
3 ボトムプレート
4 ロッド
5 トッププレート
6 U字キー
7 断熱板
8 上熱板
9 金型部
10 下熱板
11 断熱板
13 金型開閉装置
14 レール
15 LMベアリング
16 走行フレーム
17 昇降シリンダ
18 昇降プレート
19 ロッド
20 U字キー
23 コンベア
24 タイヤ取出装置
25 昇降テーブル
26 ガイドロッド
27 昇降シリンダ
28 フィンガ
28a フック
29 リンク
30 駆動円板
31 フィンガ開閉用シリンダ
32 受板
33 ローダ
34 アーム
35 タイヤ把持手段
36 グリーンタイヤ台
37 中間フレーム
38 LMベアリング
39 液圧シリンダ
40 チェーンホイール
41 ローラチェーン
42 ブラケット
43 上サイドウォール
44 トレッド型
45 下サイド型
46 円筒
47 上円板
51 アウターリング
52 セグメント
54 受圧板
54a T字溝
55 下円板
56 逆T字形吊具

Claims (5)

  1. 加硫中のタイヤ内方に供給された加熱加圧媒体の圧力に抗してタイヤ用金型を閉状態に維持することが可能なタイヤ加硫用金型組立体と、このタイヤ加硫用金型組立体を装着する複数の装着位置とを有したタイヤ加硫装置であって、
    前記装着位置の数の半数の金型開閉装置と、
    対をなす前記装着位置にそれぞれ装着された前記タイヤ加硫用金型組立体の上方間で前記金型開閉装置を移動させる移動手段と、
    前記金型開閉装置の移動可能部位である前記対をなす装着位置の中間部位に配設した加硫済タイヤの取出装置と、を備え、
    前記金型開閉装置を前記対をなす装着位置における前記各金型組立体の開閉に共用するとともに、前記対をなす装着位置から前記金型開閉装置よって金型と共に搬出される加硫済タイヤを前記タイヤ取出装置で前記金型から取出すようにしたことを特徴とするタイヤ加硫装置。
  2. 前記金型開閉装置を移動させる手段が、シリンダアクチュエータと、このシリンダアクチュエータのストローク動作を2倍の長さのストローク動作に変換するストローク変換機構とを備え、該ストローク変換機構によって変換されたストローク動作によって前記金型開閉装置を移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫装置。
  3. 前記加硫済タイヤの取出装置が昇降部材を備え、この昇降部材には、該昇降部の下降に伴って前記加硫済みタイヤと係合する複数のタイヤ引剥がし用フィンガと、引き剥がした前記加硫済タイヤを受取る受板とを設けたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫装置。
  4. 前記装着位置の対を前記金型開閉装置の移動方向に交差する方向に複数配列させるとともに、前記交差方向に隣接する装着位置の中間に未加硫タイヤ搬入用ローダを配設し、該ローダを前記隣接する装着位置への未加硫タイヤの搬入に共用するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ加硫装置。
  5. 前記装着位置に装着されるタイヤ加硫用金型組立体が、周方向に複数に分割されたトレッド型部と、この分割されたトレッド型部が固定される各セグメントと、該各セグメントの少なくとも2つに設けられた下型吊上げ用の吊具とを備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のタイヤ加硫装置。
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