JP3873984B2 - 磁気ヘッド - Google Patents

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本発明は、例えばVTR(Video Tape Recorder)装置において磁気記録媒体の一つである磁気テープに対して用いられる磁気ヘッドに関する。
近年の磁気記録技術は、デジタル化の進展に伴い、益々高記録密度化が要求されており、磁気テープを記録媒体とする磁気ヘッドについても、その使用周波数帯域における記録再生能力(以下、単に「ヘッド特性」という)の優れたものが望まれている。このような高記録密度化に対応する磁気ヘッドとしては、いわゆるMR(磁気抵抗効果型)ヘッド等の薄膜磁気ヘッドやバルク型のMIG(Metal in Gap)ヘッド等が提案されているが、製品コストの低下等といった観点からバルク型のMIGヘッドが多用されているのが実状である。
バルク型のMIGヘッドは、例えば図9(a)および(b)に示すように、フェライト等の磁性材料よりなる一対の磁気コア半体21を突き合わせて形成されたもので、その突き合わせ部分が磁気ギャップ22として機能するようになっている。そして、その磁気ギャップ22の近傍だけに、センダスト等の強磁性材料からなる金属磁性薄膜23が配置されており、これによりヘッド特性の向上が図られている。これら、磁気コア半体21同士は、低融点ガラス24によって一体に接合される。
また、MIGヘッドは、磁気テープとの摺動のために、磁気ギャップ22、その近傍の金属磁性薄膜23、およびこれらを挟み込む一対の磁気コア半体21の一端縁が露出する、略円弧状に形成された摺動面25を備えている。さらには、一対の磁気コア半体21の略央部に位置する巻線窓26と、それぞれの端縁に位置する巻線ガイド溝27とを備えている。そして、図10に示すように、これら巻線窓26および巻線ガイド溝27を利用して、摺動面25と略平行な方向に沿ってコイル線材28が巻回されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−35203号公報
ところで、MIGヘッドをはじめとする磁気ヘッドは上述したように優れたヘッド特性が望まれているが、そのヘッド特性の向上は、例えば、金属磁性薄膜23の物性(軟磁性特性等)、構造(複数積層膜等)、或いは成膜条件(入射角度、磁化容易軸の方向性等)を最適化して、磁気ギャップ22近傍の磁気コア部分の高透磁率化や高飽和密度化を図ったり、磁気コア半体21の結晶方位を調整してノイズ信号を軽減させたりすることで、実現することが考えられる。ところが、金属磁性薄膜23や結晶方位の最適化等は複数の因子が影響し合うため、開発から実用化に至るまでに種々の検討が必要となり、その結果実用までに長期間を要することもある。したがって、早期実用化や製造コストの低価格化促進等という観点からは、必ずしも好ましいとはいえない。
これに対しては、例えばコイル線材28の巻回数増量によりヘッド特性の向上を図ることで、早期実用化や製造コストの低価格化促進等に関する難点を解消することも考えられる。これは、コイル線材28の巻回数を増量すれば、これに伴って磁気ヘッドの記録再生能力も向上するからである。ただし、単純にコイル線材28の巻回数を増量すると、そのインダクタンスLも大きくなるため、インダクタンスLの値が磁気ヘッドとしての規格(規定値)を外れてしまうおそれがある。
これを回避するためには、一対の磁気コア半体21によって形成される磁気コアの体積(磁性体のボリューム)を小さくして、インダクタンスLの値の増加を抑えればよい。ところが、ボリュームの減少により磁気ヘッドの外形(厚みや幅等)が小さくなってしまうと、磁気コア自体の機械的強度が低下したり、磁気ヘッドを搭載するドラム側の仕様に変更が必要になったり、磁気テープとの摺動面の所要面積確保が困難になる、といった問題が生じてしまう。
このことから、磁気ヘッドの中には、例えば特開平6−274816号公報に開示されているように、磁性フェライトに非磁性フェライトをラミネートした接合体を用いて磁気コアを形成することで、磁気ヘッドの外形を変えたりその機械的強度を低下させることなく、磁気コアのボリュームを小さくしたものが提案されている。この磁気ヘッドによれば、磁気コアのボリュームを小さくすることが可能であるため、コイル線材の巻回数を増量しても、そのインダクタンスLが大きくなってしまうのを抑えられ、結果として機械的強度や従来品との互換性等の問題を解決しつつ、ヘッド特性を向上させることができる。
しかしながら、かかる磁気コアを用いた磁気ヘッドでは、磁性フェライトに非磁性フェライトをラミネートした接合体を用いているため、通常のヘッド形成工程に加えて、磁性フェライトと非磁性フェライトとを例えば1000℃以上の高温で加圧(ホットプレス)するといった煩雑な接合工程が必要になってしまい、その生産効率の大幅な低下等を招いてしまう。したがって、製造コストの低価格化促進という点では、好ましくないものとなってしまうおそれがある。また、磁気コアが磁性フェライトに非磁性フェライトをラミネートした二層構造であるため、その形状を形成する上での柔軟性に欠けてしまい、磁性フェライトと非磁性フェライトを必ずしも適切な位置に配置できるとはいえない。さらには、磁性フェライトと非磁性フェライトとの熱膨張係数の相違により、接合体の反り等も懸念される。
そこで、本発明は、磁気ヘッドの構造的な部分で磁気回路上ヘッド特性向上にあまり寄与していない部分に着目し、磁気ヘッドの機械的強度や従来品との互換性等の問題を解決しつつ、磁性体のボリュームを小さくすることで、優れたヘッド特性を実現でき、しかもそのために生産効率が低下したり、磁気コア形成の柔軟性に欠けたりすることのない磁気ヘッドを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出された磁気ヘッドである。すなわち、非磁性ギャップを挟んで一対の磁気コア半体を突き合わせて形成されるとともに、前記非磁性ギャップおよび前記磁気コア半体の突き合わせた面に隣り合う一面が露出した磁気記録媒体との摺動面と、当該摺動面と平行な方向に沿ってコイル線材が巻回される巻線ガイド溝とを備える磁気ヘッドにおいて、前記摺動面上における前記磁気コア半体の前記突き合わせた面に隣り合う一面よりも当該摺動面の端部側に、前記非磁性ギャップと接していないガラス材が充填されてなる非磁性部が、前記摺動面と直交する方向への深さが前記巻線ガイド溝の下端よりも下方に位置するように配設されているとともに、前記非磁性部は、前記摺動面の損傷を発生し難くするために当該摺動面との角度が非直角に形成された斜面部を有していることを特徴とするものである。
上記構成の磁気ヘッドによれば、摺動面上における磁気コア半体の突き合わせた面に隣り合う一面よりもさらに摺動面の端部側で、摺動面からの深さが巻線ガイド溝の下端よりも下方に位置するような部分、すなわち磁気回路上ヘッド特性向上にあまり寄与していない部分に、非磁性部が配設されるので、外形を変えたり機械的強度を低下させたりすることなく、磁気コア半体のボリュームが小さくなる。したがって、コイル線材の巻回数の増量により、そのインダクタンスLが大きくなるのを抑えつつ、記録再生能力の向上が図れる。しかも、非磁性部は、低融点ガラス材が溶融した状態で流し込まれてなるので、例えば任意に設定された形状の溝内に溶融したガラス材を流し込むことによって形成し得るようになる。
本発明の磁気ヘッドによれば、磁気ヘッドの構造的な部分で磁気回路上ヘッド特性向上にあまり寄与していない部分に着目し、磁気ヘッドの機械的強度や従来品との互換性等の問題を解決しつつ、磁性体のボリュームを小さくすることができるので、優れた記録再生能力(ヘッド特性)を実現することが可能となり、近年の高記録密度化に十分対応し得るようになる。しかも、そのために、磁気ヘッドの生産効率が低下したり、磁気コア形成の柔軟性に欠けたりすることのないので、大幅な製品コストの上昇を招いてしまうこともない。
以下、図面に基づき本発明に係る磁気ヘッドについて説明する。ここでは、本発明を、バルク型のMIGヘッドに適用した場合の一例を挙げて説明する。
ここで説明するMIGヘッドは、図1に示すように、従来のもの(図6参照)と略同様、フェライト等の磁性材料よりなる一対の磁気コア半体1を突き合わせて形成されたもので、その突き合わせ部分が磁気ギャップ2として機能するようになっている。そして、その磁気ギャップ2の近傍だけに、センダスト等の強磁性材料からなる金属磁性薄膜3が配置されており、これにより特性の向上が図られている。これら磁気コア半体1同士は、低融点ガラス4によって一体に接合される。
また、このMIGヘッドは、磁気記録媒体である磁気テープとの摺動のために、磁気ギャップ2、その近傍の金属磁性薄膜3、およびこれらを挟み込む一対の磁気コア半体1の一端縁が露出する、略円弧状に形成された摺動面5を備えている。さらには、一対の磁気コア半体1の略央部に位置する巻線窓6と、それぞれの端縁に位置する巻線ガイド溝7とを備えている。そして、これら巻線窓6および巻線ガイド溝7を利用して、摺動面5と略平行な方向に沿ってコイル線材が巻回されるようになっている(図10参照)。
ただし、このMIGヘッドは、従来のものとは異なり、摺動面5上における磁気コア半体1の一端面よりもさらに摺動面5の両端部側に、それぞれガラス材が充填されてなる非磁性部8が配設されている。
各非磁性部8は、いずれも、摺動面5の端部にまで及ぶように配されている。さらに、各非磁性部8は、いずれも、摺動面5と略直交する方向への深さが、巻線ガイド溝7の下端よりも下方に位置するように配されている。つまり、各非磁性部8は、その深さが巻線ガイド溝7の下端にまで及んでいる。
また、非磁性部8と磁気コア半体1との摺動面5近傍における界面には、その磁気コア半体1側にC面取り加工が施されている。これにより、非磁性部8は、その磁気ギャップ2側に、摺動面5との角度が非直角(略45°)となる斜面部9、すなわち磁気コア半体1同士を接合するために各磁気コア半体1に設けられたギャップ突き合わせ面と非平行な斜面部9を有することになる。
以上のような構成のMIGヘッドは、次に述べる手順によって製造すればよい。先ず、図2(a)に示すように、一面にトラック幅規制溝群が加工され、かつ、そのトラック幅規制溝群上に金属磁性薄膜3がスパッタリングされた一対の磁気コア半体ブロック10を、その金属磁性薄膜3を挟んで突き合わせる。これら磁気コア半体ブロック10は、フェライト等の磁性材料よりなるもので、後のスライス加工によって磁気コア半体1となるものである。そして、その状態でトラック幅規制溝群に低融点ガラス4を充填し、これら一対の磁気コア半体ブロック10を互いに接合する。なお、このとき、磁気コア半体ブロック10には、既に巻線窓6が加工されているものとする。
磁気コア半体ブロック10同士を互いに接合した後は、図2(b)に示すように、その接合体の一面に、その接合体の長手方向に沿って、溝加工を施す。溝加工を施す一面は、後に摺動面5が形成される面とする。また、溝加工を施す位置は、被加工面上において、金属磁性薄膜3の部分とその被加工面の端縁との間で、かつ、金属磁性薄膜3との間に磁気コア半体ブロック10の端面が介在する位置とする。これにより、被加工面上には、当該磁気コア半体ブロック10の端面よりも被加工面端縁側に相当する2箇所に、それぞれ溝11が形成されることになる。
溝11は、例えば磁気コア半体ブロック10に対する切削加工によって形成すればよい。ただし、このとき、溝11の壁面は、後述する理由により、その表面粗さRaを50nm以下に仕上げることが好ましい。表面粗さRaを50nm以下に仕上げる手段の一例としては、例えば砥粒の平均粒径が10〜15μmのレジン系ダイヤモンド砥石を用いて研削を行うことが考えられる。なお、溝11の幅および深さについては、MIGヘッド全体の形状に応じて、例えば後に形成する巻線ガイド溝7の位置を考慮しつつ、適宜決定すればよい。
溝11を形成した後は、次いで、その溝11内に、溶融した状態のガラス材12を充填する。このとき、充填するガラス材12は、後述する理由により、一対の磁気コア半体ブロック10を互いに接合するためにトラック幅規制溝群に充填した低融点ガラス4と同組成のものであることが好ましい。ただし、必ずしも同組成である必要はなく、溝11内に充填可能な非磁性のガラス材であれば、他の組成のものであっても構わない。
このようなガラス材12の充填により、溝11内には、図2(c)に示すように、非磁性部8が形成されることになる。非磁性部8の形成後は、磁気コア半体ブロック10の接合体の両側面に巻線ガイド溝7を形成するとともに、非磁性部8が露出している面を円弧状に粗削りする。そして、その接合体を各ヘッド毎に分離するようにスライスした後、円弧状に粗削りした面を仕上げて摺動面5を形成する。その後、巻線窓6および巻線ガイド溝7を利用してコイル線材を巻回する。このようにして、上述した構成のMIGヘッドが完成することになる。
以上のように、本実施形態で説明したMIGヘッドおよびその製造方法によれば、摺動面5上における磁気コア半体1の一端面よりもさらに摺動面5の端部側、すなわち磁気回路上ヘッド特性向上にあまり寄与していないヘッド外周近傍部分に、非磁性部8が配設される。そのため、ヘッド全体の機械的強度が低下したり、MIGヘッドを搭載するドラム側の仕様に変更が必要になったり、磁気テープとの摺動面の所要面積確保が困難になるといったことを招くことなく、磁気コア部分(磁性体部分)のボリュームを小さくすることができる。しかも、その非磁性部8は、磁気特性に大きく影響しないガラス材からなるため、インダクタンスLヘ与える影響はない。したがって、磁気コア部分のボリュームを、インダクタンスLと記録再生特性とが最適となるように設定することが可能となる。つまり、コイル線材の巻回数を増量しても、インダクタンスLが大きくなるのを抑えられ、結果として記録再生能力の向上を図れるようになる。
その上、非本実施形態で説明したMIGヘッドおよびその製造方法によれば、ガラス材12の充填により非磁性部8を形成しているので、その形成にあたってホットプレス等の煩雑な工程を必要とすることがない。つまり、溝11を形成して、そこに溶融したガラス材を充填すればよいので、従来のヘッド製造工程の一環として容易に対応することができる。そのため、大幅な生産効率の低下等を招くことがなく、実用化が短期間で達成できると同時に、製造コストの低価格化促進という点で非常に好ましいものとなる。さらには、非磁性部8の位置や形状等は溝11の加工によって定まるので、溝加工の容易さに応じて非磁性部8の形成も柔軟性を有することとなる。つまり、非磁性部8の位置や形状等の適切化が非常に容易である。そして、熱膨張係数の相違による接合体の反り等に対する懸念も不要なものとなる。
これらのことから、非本実施形態により得られるMIGヘッドでは、従来のもの(図9参照)に比べて、優れたヘッド特性を十分に実現できるといえる。具体的には、従来のものに比べて、記録再生出力(周波数帯域〜20MHz)が1dB〜1.5dB程度向上する。また、最適記録電流が10%程度低減する。さらには、摺動ノイズ(周波数帯域〜20MHz)におけるピーキーな(波形が突出する)部分が通常0〜5.0dBあったものが、略0に近い値までに低減する。
また、本実施形態では、非磁性部8の摺動面5と略直交する方向への深さが巻線ガイド溝7の下端にまで及んでいる場合を例に挙げて説明したが例えば、図4に示すように非磁性部8が巻線ガイド溝7の下端よりもさらに下方に延びている場合や、図5に示すように非磁性部8の深さが巻線ガイド溝7の上端近傍までしかない場合であっても、本実施形態の場合と同様に磁気コア部分のボリュームを小さくすることができるので、ヘッド特性の向上を図ることが可能である。
また、本実施形態では、非磁性部8の摺動面5と略直交する方向への深さが巻線ガイド溝7の下端にまで及んでいる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図4に示すように非磁性部8が巻線ガイド溝7の下端よりもさらに下方に延びている場合や、図5に示すように非磁性部8の深さが巻線ガイド溝7の上端近傍までしかない場合であっても、本実施形態の場合と同様に磁気コア部分のボリュームを小さくすることができ、ヘッド特性の向上が図れるようになる。
ただし、本実施形態で説明したように、非磁性部8の深さが少なくとも巻線ガイド溝7の下端まで及んでいれば、コイル線材を巻回する工程(いわゆる巻線工程)にて、その非磁性部8がコイル線材の損傷によるリーク不良を軽減するガード材として機能するようになる。ここで、リーク不良とは、コイル線材の被覆が破損し、そのコイル線材を構成する銅線と磁気コア部分とが接触してしまうこと、すなわちヘッド特性向上の妨げとなる一つの要因のことをいう。このようなリーク不良は、主に巻線工程にてコイル線材が磁気コア部分の非巻回部のエッジと干渉して被覆が損傷することによって発生するが、非磁性部8がガード材として機能すれば、コイル線材の被覆が損傷しても、その非磁性部8によって磁気コア部分との間が絶縁されるので、リーク不良の発生を極力抑制することが可能となる。
このことから、非磁性部8の深さは、巻線ガイド溝7の下端まで及んでいることが、ヘッド特性の向上を図る上で最も好ましい。また、これは、巻線ガイド溝7の近傍、すなわちコイル線材が巻回される付近から摺動面5までの間が、特に記録再生特性に影響する部分であり、それより下方の部分については磁気コア部分のボリュームを調整しても顕著な特性改善に寄与しない点からも、最も好ましいといえる。
また、非本実施形態では、非磁性部8がC面取り加工による斜面部9を有する場合を例に挙げて説明したが例えば図6または図7に示すように、非磁性部8と磁気コア半体1との界面が摺動面5との略直角をなす場合であっても、本実施形態の場合と同様に磁気コア部分のボリュームを小さくすることができるので、ヘッド特性の向上を図ることが可能である。
ただし、本実施形態で説明したように、非磁性部8が斜面部9を有していれば、摺動面5との角度が非直角となるので、摺動面5が磁気テープと摺動した場合であっても、非磁性部8と磁気コア半体1との境界部分にガラス材またはフェライト材の欠けや脱落等が発生し難い構造となる。つまり、欠けや脱落等による摺動面5の損傷が発生し難くなるので、優れたヘッド特性を長期にわたって維持するのに好適となる。このことは、例えば図8に示すように、その斜度がC面取り加工のような45°ではない斜面部9を形成した場合であっても、摺動面5との角度が非直角であれば、全く同様のことがいえる。
また、本実施形態のMIGヘッドは、非磁性部8に充填されるガラス材を、トラック幅規制溝群に充填した低融点ガラス4と同組成のものとしているが、これは、磁気テープとの摺動(磨耗特性等)を考慮した場合に、低融点ガラス4と同等仕様のガラス材を用いることで、摺動面5での磨耗特性等への影響(変化)を最小限に抑えるためであり、また製造上でのガラス材管理等の煩わしさを軽減するためである。
さらに、本実施形態では、非磁性部8の形成にあたって、ガラス材12を充填する溝11の壁面の表面粗さRaを50nm以下に仕上げる場合を例に挙げたが、これは摺動面5となるガラス部分に気泡等による「穴」が発生しないようにするためである。詳しくは、この表面粗さであれば、溝11の壁面を洗浄したときに異物が残り難いため、その後溝11内にガラス材12を融かし込んだ場合であっても、そのガラス材12と異物とが反応した気泡が生じる可能性が低くなり、その気泡が摺動面5の表面近傍まで移動して「穴」となってしまうといった不良の発生を抑えられるからである。ただし、本発明はこれに限らず、例えばガラス材12を充填する部分の表面に保護膜等を成膜し、これによって「穴」の発生を抑制することも有効な方策として考えられる。
また、本実施形態では、本発明をMIGヘッドに適用した場合を例に挙げて説明したが、一対の磁気コア半体を突き合わせて形成され、コイル線材を巻回するための巻線窓を有するバルク型の磁気ヘッドであれば、他の磁気ヘッドであっても全く同様に適用することが可能である。
本発明に係る磁気ヘッドの一例の概要を示す斜視図である。 本発明に係る磁気ヘッドの製造方法の一例の概要を示す斜視図であり、(a)は一対の磁気コア半体ブロックを接合した後の状態を示す図、(b)は溝加工を施しガラス材を充填する様子を示す図、(c)はガラス材の充填後の状態を示す図である。 本発明に係る磁気ヘッドの他の例の概要を示す斜視図(その1)である。 磁気ヘッドの他の例の概要を示す斜視図(その1)である。 磁気ヘッドの他の例の概要を示す斜視図(その2)である。 磁気ヘッドの他の例の概要を示す斜視図(その3)である。 磁気ヘッドの他の例の概要を示す斜視図(その4)である。 本発明に係る磁気ヘッドの他の例の概要を示す斜視図(その2)である。 従来の磁気ヘッドの一例の概要を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその部分拡大図である。 コイル線材が巻回された状態の磁気ヘッドの一具体例を示す斜視図である。
符号の説明
1…磁気コア半体、2…磁気ギャップ、4…低融点ガラス、5…摺動面、6…巻線窓、7…巻線ガイド溝、8…非磁性部、9…斜面部、10…磁気コア半体ブロック、11…溝、12…ガラス材

Claims (4)

  1. 非磁性ギャップを挟んで一対の磁気コア半体を突き合わせて形成されるとともに、前記非磁性ギャップおよび前記磁気コア半体の突き合わせた面に隣り合う一面が露出した磁気記録媒体との摺動面と、当該摺動面と平行な方向に沿ってコイル線材が巻回される巻線ガイド溝とを備える磁気ヘッドにおいて、
    前記摺動面上における前記磁気コア半体の前記突き合わせた面に隣り合う一面よりも当該摺動面の端部側に、前記非磁性ギャップと接していないガラス材が充填されてなる非磁性部が、前記摺動面と直交する方向への深さが前記巻線ガイド溝の下端よりも下方に位置するように配設されているとともに、
    前記非磁性部は、前記摺動面の損傷を発生し難くするために当該摺動面との角度が非直角に形成された斜面部を有している
    ことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 前記磁気コア半体は、前記突き合わせた面の近傍だけに金属磁性薄膜を配置している
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 前記非磁性部よりも前記摺動面の端部側に前記磁気コア半体と同質の磁性材が配されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
  4. 前記非磁性部に充填されるガラス材は、前記一対の磁気コア半体を接合し、かつ、前記非磁性ギャップによるトラック幅を規制するためのトラック幅規制溝に使用されるガラス材と同組成のものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
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