JPH11238207A - 磁気ヘッドの製造方法及び磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法及び磁気ヘッド

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JPH11238207A
JPH11238207A JP4029498A JP4029498A JPH11238207A JP H11238207 A JPH11238207 A JP H11238207A JP 4029498 A JP4029498 A JP 4029498A JP 4029498 A JP4029498 A JP 4029498A JP H11238207 A JPH11238207 A JP H11238207A
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magnetic
magnetic head
curvature
sliding surface
tape
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JP4029498A
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Sadayuki Nishiuchi
貞之 西内
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドの摺動面の加工が効率的に精度
よく行われる磁気ヘッドの製造方法を提供すること。 【解決手段】 非磁性基板11b上に金属磁性膜11a
を形成して、この非磁性基板11bを複数枚重ねて磁気
コア半体ブロック22、23を形成し、一対の磁気コア
半体ブロック22、23を接合した磁気コアブロック3
0の磁気情報記録媒体と摺動する面16に曲面加工を施
す。このとき、摺動面16には第1の曲率R1により曲
面加工を施し、この曲面加工された摺動面の進行方向に
対する両端部16b、16bを除く面に第2の曲率R2
により曲面加工を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッドの製造
方法及び磁気ヘッドの改良、特に、磁気ヘッドの性能を
向上させるとともに、効率的に精度よく磁気ヘッドを生
産できる磁気ヘッドの製造方法及び磁気ヘッドに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】音声信号や映像信号あるいは情報信号等
を磁気テープ等の情報記録媒体に記録する磁気情報記録
装置として、例えばビデオテープレコーダ(VTR)や
デジタルオーディオテープレコーダ(DAT)その他の
デジタルデータ記録装置等が挙げられる。近年、映像信
号の高画質化あるいは記憶容量の大容量化を目的として
磁気情報記録媒体の高記録密度化が要求されており、ま
た、アナログ信号からデジタル信号するためにも高記録
密度化が求められている。同時に、映像又は情報等を記
録する磁気記録装置は携帯性を目的として小型軽量化さ
れている傾向もみられる。これに伴い、磁気ヘッドの小
型化、高高出力化が求められているとともに、磁気ヘッ
ドの摩耗性を改善して、寿命をのばす必要性も生じてき
ている。
【0003】ところで、磁気ヘッドと磁気情報記録媒体
との接触状態がより密な状態であればあるほど無駄のな
い記録/再生をするための電磁変換特性が得られる。一
方で磁気ヘッドは磁気情報記録媒体と接触するため、磁
気テープ等の磁気情報記録媒体が摩耗すると同時に、磁
気ヘッドの摺動面も走行時間に比例して摩耗する。よっ
て磁気ヘッドの摺動面はこれらのことを考慮して、磁気
ヘッドの摺動面の磁気テープとの当たり幅や曲率が設計
されている。
【0004】そこで、磁気テープとの当たりを改善しあ
るいは磁気テープ等との摩耗を考慮した磁気ヘッドが開
発されている。これらの磁気ヘッドは、摺動面のエッジ
部が強く磁気テープと接触するのをさけるため、少なく
とも一方の摺動面の両端側を研磨テープ等を用いて、面
取りあるいは曲面加工を行う等の対策がとられている。
例えば、特願平4−319507号公報のようにテープ
進行方向に対する両端部分の少なくとも一方をR形状に
加工したものや、特願平7−93710号公報のように
摺動面を面取り加工したもの等が挙げられる。
【0005】ここで、図13(A)は特願平4−319
507号公報に代表される、両端部分をR形状に加工し
た磁気ヘッドの一例を示す正面図を示しており、図13
(A)を参照して従来の磁気ヘッド1について説明す
る。図13(A)の磁気ヘッド1は磁気半体コア2、3
等からなっており、磁気半体コア2、3はガラス融着等
により接合されている。磁気コア半体2、3には巻線窓
4が形成されており、巻線窓4からコイル5、5がそれ
ぞれ巻線されている。磁気コア半体2、3の接合面には
磁気ギャップgが形成されており、磁気ギャップgから
磁界が発生する。
【0006】磁気ヘッド1には磁気情報記録媒体と接触
する面である摺動面6が形成されており、図13(B)
には摺動面6の上面図を示している。摺動面6は接触部
6a、端部6b、6bからなっている。接触部6aは磁
気ヘッドの製造過程において所定の曲率で曲面加工され
たものであり、磁気テープと接触して情報の記録/再生
を行う。一方、端部6b、6bは曲面加工されている摺
動面の両端側を切削加工もしくはテープ研磨して、面取
りもしくはR形状に加工されている。
【0007】この磁気ヘッド1は回転ドラム等に対して
取り付けらており、摺動面6の接触部6aが回転ドラム
等のスライダ7から長さPr分だけ突出している。スラ
イダ7により位置決めされた磁気テープPは矢印X1方
向に移動すると、磁気テープは磁気ヘッド1の摺動面6
において摺動し、情報の記録/再生を行う。このとき、
端部6b、6bにおいて面取り等がされてシリンダ7の
内部に収容されているので、エッジ部8、8が磁気テー
プに接触することによる磁気テープの損傷を防止する事
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで特願平4−31
9507号公報等における磁気ヘッドの製造方法におい
ては、磁気ヘッド1の摺動面6が曲面加工された後、摺
動面6の両端を研磨テープ等にてR形状にするというプ
ロセスにより、磁気ヘッド1が製造される。しかし、上
述した製造方法によると、摺動面6の加工精度が落ちる
とともに製造時間がかかってしまうという問題がある。
すなわち、従来のように磁気ヘッド1の摺動面6を曲面
加工した後、端部6b、6bについて面取りもしくは曲
面加工すると、摺動面6の形状が崩れてしまうことがあ
り、磁気テープとの良好な接触が得られくなってしまう
という問題がある。また、研磨テープ等により曲面加工
等をおこなうことは、作業に時間がかかるという問題も
ある。
【0009】また、切削加工によって面取り等を行うと
摺動面6が粗くなってしまうため、摺動面6と磁気テー
プ1が接触すると磁気テープ1の粉落ちが起こり、この
粉が摺動面6の磁気ギャップgを通過することによる記
録再生不良が生じてしまうという問題がある。さらに切
削研削及び研磨テープにより面取りあるいは曲面加工が
行われる際、摺動面6の曲率の精度に誤差が生じると、
曲面加工された摺動面6の端部6b、6bをシリンダ7
の中に位置づけすることができなくなり、テープダメー
ジを抑えることができないという問題がある。
【0010】そこで本発明は上記課題を解消し、磁気ヘ
ッドの摺動面と磁気情報記録媒体との接触を向上させ、
効率的にかつ精度よく磁気ヘッドの生産を行う磁気ヘッ
ドの製造方法及び磁気ヘッドを提供することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、非磁性基板上に金属磁性膜を形成して、この非
磁性基板を複数枚重ねて磁気コア半体ブロックを形成
し、一対の磁気コア半体ブロックを接合して磁気コアブ
ロックを形成し、この磁気コアブロックの磁気情報記録
媒体と摺動する面に曲面加工を施し、この磁気コアブロ
ックをスライスして磁気ヘッドを形成する、磁気ヘッド
の製造方法において、磁気情報記録媒体と摺動する面に
曲面加工を施す際には、摺動面に第1の曲率により曲面
加工を施し、この曲面加工された摺動面の進行方向に対
する両端部を除く面に第2の曲率により曲面加工を施
す、磁気ヘッドの製造方法により、達成される。
【0012】本発明では、まず、磁気情報記録媒体の進
行方向に対する両端側の摺動面が第1の曲率で曲面加工
され、その後その曲面加工された摺動面の両端側を除く
面が第2の曲率により曲面加工される。よって、磁気ヘ
ッドの摺動面には2つの曲率を有する面が形成される。
これにより、2つの曲率を有する摺動面が形成される
際、特に両端側の摺動面を形成する際の摺動面の加工精
度が向上し、作業時間の短縮を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0014】図1には、本発明の磁気ヘッドの製造方法
により製造された磁気ヘッドの好ましい実施の形態を示
す概略斜視図であり、図1を参照して磁気ヘッド10に
ついて詳しく説明する。図1の磁気ヘッド10は、磁気
コア半体11、12、巻線窓14等からなっており、磁
気コア半体11の接合面11dと磁気コア半体12の接
合面12dとがガラス等により融着されている。また、
磁気コア半体12には巻線窓14が設けられており、巻
線窓14からコイル15、15が磁気コア半体11、1
2に対してそれぞれ巻線される。コイル15、15は記
録/再生するための情報信号を磁束として磁気半体コア
11、12へ伝達し、磁気半体コア11、12はコイル
15、15が発した磁束を後述する磁気ギャップgに伝
達する。
【0015】磁気コア半体11は、磁性膜である金属磁
性膜11a、非磁性基板11b、11bからなってお
り、2つの非磁性基板11a、11bの間に金属磁性膜
11aが形成されている。金属磁性膜11aと金属磁性
膜12aの突き合わせ面は磁気ギャップgが形成されて
おり、磁気ギャップgのトラック幅Twは金属磁性膜1
1aの膜厚によって規制されている。磁気ギャップg
は、情報の記録時には磁気半体コア11、12から送ら
れてきた磁束の広がりの範囲を絞り、情報の再生時には
磁気情報記録媒体からの磁束の取り入れ口として機能す
る。
【0016】金属磁性膜11aとしては、好ましくは磁
気ヘッドの効率を向上させるため、磁性体膜が絶縁体膜
を介して積層された金属磁性積層膜であることが望まし
い。例えばFe−Al−Si系合金、Fe−Si−Co
系合金、Fe−Ni系合金、等があげられる。また金属
磁性膜11aの材料は強磁性非晶質金属合金(いわゆる
アモルファス合金)である、例えばFe、Ni、Coの
1つ以上の元素とからなる合金等であってもよい。
【0017】非磁性基板11b、11bはたとえば非磁
性フェライト、酸化ジルコニウム系セラミック、結晶化
ガラス、非磁性酸化鉄系セラミック、チタン酸系セラミ
ック、あるいはこれらを接合したもの等が用いられる。
これらの材質は非磁性であって適当な熱膨張係数を有し
ており、磁気テープ等の磁気情報記録媒体に対する対摩
耗性に優れているという特徴を有している。
【0018】磁気ヘッド10が磁気情報記録媒体と摺動
する摺動面16は接触部16aと磁気情報記録媒体の進
行方向に対する両端側にあたる端部16b、16bから
なっている。接触部16aは第2の曲率R2により曲面
加工が施されており、磁気テープと接触して情報を記録
/再生する部位である。端部16b、16bは第1の曲
率R1で曲面加工されており、後述するシリンダ31の
外側にエッジ部32が露出しないように形成されてい
る。このとき好ましくは、第1の曲率R1が第2の曲率
R2よりも3倍〜4倍大きく形成されている。
【0019】ここで、第2の曲率R2を予め設定してお
き第1の曲率R1を変化させて、テープと摺動面の接触
が最も良好となる摺動面を形成させるという実験を行っ
た。この実験において、第2の曲率R2の値を磁気ヘッ
ドの加工上の限界値であるR2=2mmと設定した場
合、第1の曲率R1=6mm〜8mmのときに摺動面1
6aとテープとの接触が良好となることが実験で明らか
になった。すなわち、摺動面16bのエッジ部32とテ
ープとの接触によるテープダメージが最も低減され、ま
た摺動面16aとテープとの接触が最も良好になる範囲
が第1の曲率R1=6mm〜8mmであった。
【0020】同様に、第2の曲率R2が3mmのとき
は、第1の曲率R1=9mm〜12mmの時に摺動面1
6とテープとの接触が良好であることが実験で明らかに
なり、第2の曲率R2が4mmのときは、第1の曲率R
1=12mm〜16mmの時に摺動面16とテープとの
接触が良好であることが実験で明らかになった。一方、
第2の曲率R2が4mmより大きくなってしまうと、図
12に示すシリンダ31とエッジ部32との距離L1が
小さくなってしまうため、テープとエッジ部32が接触
することにより、テープダメージの低減がはかれないこ
とがわかった。よって、以上の実験結果を考慮すると、
第2の曲率R2が第1の曲率R1の3倍〜4倍であっ
て、第2の曲率R2=2mm〜4mmのときに摺動面1
6とテープとの当たりが最も良好になるということがで
きる。
【0021】これにより、従来の曲率Rp=8mmのみ
で製造された磁気ヘッドに比べて、磁気ヘッドの摩耗率
が1.2倍〜1.7倍に改善されることが実験で明らか
になった。また図13に示した従来の面取り等をした磁
気ヘッド1の中でも、特に上述した曲率の比率が3倍〜
4倍にした磁気ヘッドの方が対摩耗性がよいことがわか
った。
【0022】さらに、磁気テープと磁気ヘッド10のテ
ープコンタクトを良好にするためには、摺動面16の接
触部16bの曲率を大きくすると、より良好なテープコ
ンタクトが得られることが一般的に知られている。従来
の1つの曲率によってのみ製造された磁気ヘッドは、シ
リンダからエッジ部を露出しないようにするためには、
磁気ヘッド曲率Rp=8mmが限界であった。しかし、
上述した磁気ヘッド10においては、磁気ヘッドの第2
の曲率R2=2mm〜4mmに曲面加工する事によって
テープダメージを最小限に抑え、かつ第1の曲率R1=
16mmまで大きくすることができ、テープコンタクト
を良好にすることができる。
【0023】次に、図2乃至図10を参照して磁気ヘッ
ドの製造方法について詳しく説明する。まず、図2の1
枚の非磁性基板11bにスパッタリング法、真空蒸着
法、イオンプレーティング法、イオンビーム法等に代表
される真空薄膜形成技術により金属磁性膜11aが形成
され、接合スライス20が作製される。その後図3に示
すように、この接合スライス20が複数枚用意されて、
これら複数枚の接合スライス20が積層され、接合基板
21が作製される。このとき、接合スライス20は軸C
Lに対して角度θだけ傾けて積層される。これは磁気ヘ
ッド10のトラック幅にアジマス角を形成させるため
に、アジマス角と同じ角度θ分だけ傾けて積層する必要
があるためである。ここで接合スライス20間の接合
は、例えば接合面に設けられた貴金属層同士の熱拡散に
より接合する低温熱拡散接合法やボンディングガラスに
よる接合、もしくはその他の従来公知の接続方法により
行われる。
【0024】次に、接合基板21が点線Lに沿って切断
され、図4に示す磁気コア半体ブロック22、23が形
成される。その後、図5に示すように磁気コア半体23
の両端の接合ブロック23a、23bが磁気コア半体ブ
ロック23から切り離される。そして図6に示すよう
に、磁気コア半体ブロック22、23にはコイル15、
15を巻線するための巻線溝14a、14bがそれぞれ
矢印H方向に向かって形成される。同時に、磁気コア半
体ブロック22、23にはガラス材を付着するためのガ
ラス溝24a、24bがそれぞれ形成される。その後、
磁気コア半体ブロック22、23の巻線溝14a、14
b及びガラス溝24の形成面を平滑研磨する。
【0025】その後図7に示すように、磁気コア半体ブ
ロック22、23を突き合わせて、巻線窓14a、14
b及びガラス溝24にガラス材25、26を配置する。
そして、金属磁性膜11b、12bの位置あわせを行っ
た後ガラス材25、26により接合一体化し、磁気コア
ブロック30が形成される。このとき、磁気コア半体ブ
ロック22、23の接合は例えば接合面22a、23a
に設けられた貴金属層同士の熱拡散により接合する低温
熱拡散接合法やボンディングガラスによる接合、もしく
はその他の従来公知の接続方法により行われる。
【0026】その後、図8に示すように磁気コアブロッ
ク30は摺動面16を形成するため、第1の曲率R1で
円筒研削が施される。このとき、例えば円筒研削機は矢
印R1方向に回転し、磁気コアブロック30が矢印R2
方向に揺動することにより曲面加工が施される。これに
より、端部16b、16bの曲面加工が施されることに
なる。ここで、円筒研削により加工することとしたの
は、円筒研削は加工精度が高く生産性に優れているとい
う特徴を有しているからである。すなわち磁気ヘッド1
0の製造に際して摺動面16に曲面加工するとき、摺動
面16のR形状が乱れることなく、表面の粗さを少なく
して、かつ磁気ヘッド10の量産性に優れていることが
望まれる。このとき円筒研削によりR形状を形成するこ
とで、これらの条件をすべて満たすことができる。
【0027】次に、図9に示すように、摺動面16が第
2の曲率R2で円筒研削により曲面加工され、接触部1
6aが形成される。このとき、第2の曲率R2は第1の
曲率R1の1/3〜1/4の大きさになるように、接触
部16aの部分のみ円筒研削が行われ、端部16b、1
6bは研削されないように制御する。これにより、2つ
の曲率を有する摺動面16が完成する。最後に、図10
に示すように、巻線ガイド溝13、13及び磁気コアブ
ロックに当たり幅規制溝17が形成された後、磁気ヘッ
ドの厚み分、例えば線分D−D、E−Eで切断する。す
ると図11に示す磁気コアが完成し、これにコイル1
5、15を巻いて図1に示す磁気ヘッド10が完成す
る。
【0028】上述したように製造された磁気ヘッド10
が、図12に示すようにシリンダ31に装着されると、
シリンダ31の外周面31aからエッジ部32が突出し
ないように配置される。さらに、エッジ部32、32と
シリンダ31との距離L1は10μm以上にする事がで
きる。すなわち、一般的にシリンダ31と磁気ヘッド1
0の間には約1mm程度の隙間が開いており、この隙間
がテープを吸い込むことによりテープを巻き込んでしま
い、テープPとエッジ部32が接触してしまうことが一
般的に知られている。そこでこれを防止するためにエッ
ジ部32はシリンダ31より10μm以上下げて、巻き
込んだときにエッジ部32に接触しない距離をとること
が必要になり、上述したように距離L1が10μm以上
になることはテープダメージを低減することになる。
【0029】上記実施の形態によると、磁気テープがエ
ッジ部32によりテープダメージを受けることがなくな
る。また接触部16aの第2の曲率R2を大きくするこ
とができるため、磁気ヘッド10のテープコンタクトを
向上させることができる。さらに、摺動面16上に端部
16b、16bが形成され、その後接触部16a、16
aを形成させることにより、加工精度を向上させること
ができる。そして円筒研削により曲面加工することで、
加工精度がさらに向上し、摺動面16の表面の面粗さを
小さくすることができる。
【0030】ところで、本発明は、上記実施の形態に限
定されない。上記実施の形態において、両方の磁気コア
半体に対して巻線窓14a、14bをそれぞれ設けてい
るが、一方の磁気コア半体のみ巻線溝を設けた磁気ヘッ
ドについても本発明の磁気ヘッドの製造方法を適用する
ことができる。また、金属磁性膜12cの材料として、
上述した材料の他に、例えば高飽和磁束密度を有し、か
つ軟磁気特性に優れた強磁性合金材料を採用することが
できる。また、この強磁性合金材料としては従来より公
知のいずれも使用することができ、結晶質あるいは非結
晶質であるかを問わない。さらに、上述した金属磁性膜
は単層に限らず、高周波帯域での渦電流損失を回避する
ために金属磁性膜と絶縁層を交互に何層にも積層した、
いわゆる積層膜であってもよい。ここで、絶縁層として
は、例えばSiO2 、Al3 、SiN4 等の酸化物や窒
化物等の電気的絶縁膜が挙げられる。
【0031】上記実施の形態において、摺動面上に2つ
の曲率を形成する場合に、摺動面上に第1の曲率を形成
する行程と第2の曲率を形成する行程の2つの行程によ
り行われているが、これを同時に行ってもよい。すなわ
ち、図9において、領域16bについては第1の曲率R
2で円筒研削を行い、磁気コアブロック20が矢印に揺
動して領域16aに達したら、第2の曲率R1で円筒研
削を行う。そして、磁気コアブロック30が揺動して領
域16bに達したら、再び第1の曲率R1で円筒研削を
行うようにしてもよい。これにより、製造工程が短縮さ
れることにより、さらなる磁気ヘッドの製造の効率化、
量産化を図ることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気ヘッドの摺動面の加工が効率的に精度よく行われる
磁気ヘッドの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態により製造された磁気ヘッドを示す概略斜視図。
【図2】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における接合スライスを示す斜視図。
【図3】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における接合スライスを積層した様子を示す斜視
図。
【図4】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における接合スライスを切断する様子を示す上面
図。
【図5】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における接合スライスの様子を示す上面図。
【図6】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における磁気ヘッド半体コアに巻線溝を形成する
様子を示す斜視図。
【図7】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における磁気ヘッド半体コアにガラス材を設ける
様子を示す斜視図。
【図8】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における磁気ヘッド半体コアの摺動面に第1の曲
率で曲面加工を行う様子を示す側面図。
【図9】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実施
の形態における磁気ヘッド半体コアの摺動面に第2の曲
率で曲面加工を行う様子を示す側面図。
【図10】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実
施の形態における磁気ヘッドコアに当たり規制溝及び巻
線ガイド溝を形成した様子を示す斜視図。
【図11】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実
施の形態により製造された磁気ヘッドを示す斜視図。
【図12】本発明の磁気ヘッドの製造方法の好ましい実
施の形態により製造された磁気ヘッドをシリンダに装着
した際の摺動面周辺部位を示す正面図。
【図13】従来の磁気ヘッドの摺動面周辺の部位を示す
正面図。
【符号の説明】
10・・・磁気ヘッド、11a・・・金属磁性膜(磁性
材)、11b・・・非磁性基板、g・・・磁気ギャッ
プ、Tw・・・トラック幅。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に金属磁性膜を形成して、
    この非磁性基板を複数枚重ねて磁気コア半体ブロックを
    形成し、一対の磁気コア半体ブロックを接合して磁気コ
    アブロックを形成し、この磁気コアブロックの磁気情報
    記録媒体と摺動する面に曲面加工を施し、この磁気コア
    ブロックをスライスして磁気ヘッドを形成する、磁気ヘ
    ッドの製造方法において、 磁気情報記録媒体と摺動する面に曲面加工を施す際に
    は、 摺動面に第1の曲率により曲面加工を施し、 この曲面加工された摺動面の進行方向に対する両端部を
    除く面に第2の曲率により曲面加工を施す、 ことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の曲率は第2の曲率より大きくなる
    ように曲面加工を施す請求項1に記載の磁気ヘッドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 第1の曲率は第2の曲率の3倍乃至4倍
    になるように曲面加工を施す請求項2に記載の磁気ヘッ
    ドの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の曲率及び第2の曲率による曲面加
    工は、円筒研削により行われる請求項1に記載の磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 磁気情報記録媒体と摺動する面の進行方
    向に対する両端部は第1の曲率で曲面加工されており、
    両端部間は第2の曲率で曲面加工されている磁気ヘッド
    において、 第1の曲率が第2の曲率の3倍乃至4倍になるように曲
    面加工されていることを特徴とする磁気ヘッド。
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