JPH11149613A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JPH11149613A
JPH11149613A JP9318496A JP31849697A JPH11149613A JP H11149613 A JPH11149613 A JP H11149613A JP 9318496 A JP9318496 A JP 9318496A JP 31849697 A JP31849697 A JP 31849697A JP H11149613 A JPH11149613 A JP H11149613A
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JP
Japan
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magnetic
core
strip
substrates
magnetic core
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JP9318496A
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Tatsuo Hisamura
達雄 久村
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短冊状コア基板を接合一体化して磁気コア基
板を作製する際の磁気コア基板の欠損を防止して、製造
歩留まりを向上させる磁気ヘッドの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 複数の短冊状コア基板30を、長手方向
に交互に所定量ずらして積み重ね、これらを相互に接合
して磁気コア基板40を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビデオテー
プレコーダやデジタルデータレコーダ等の磁気記録再生
装置に搭載される磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばビデオテープレコーダやデジタル
データレコーダ等の磁気記録再生装置においては、ビデ
オ画像の高画質化、データの記憶容量の拡大等を目的と
して、情報信号の短波長化による高密度記録化が進めら
れている。
【0003】このような高密度記録化に対応すべく、磁
気記録媒体には、磁性粉としてFe、Co、Ni等の強
磁性金属の粉末を用いたいわゆるメタルテープや、ベー
スフィルム上に強磁性金属材料を直接被着したいわゆる
蒸着テープ等のような、高い残留磁束密度Brと高い保
持力Hcを有する磁気記録媒体が使用されるようになっ
ている。
【0004】一方、磁気ヘッドにおいても、このような
磁気記録媒体の使用に対応すべく、磁気コア材料として
高い飽和磁束密度Bsと高い透磁率を有する材料を用
い、また、高密度記録化を達成するために、狭トラック
化及び狭ギャップ化を図った磁気ヘッドが開発されてい
る。
【0005】このような磁気ヘッドとしては、高透磁率
かつ高飽和磁束密度を有する金属磁性層をセラミックス
等からなる一対の非磁性基板により挟み込んでなる一対
の磁気コア半体が、互いの金属磁性層の側端部を突き合
わせて接合一体化され、突合せ接合面間に磁気ギャップ
が形成されてなる、いわゆるラミネートタイプの磁気ヘ
ッドが提供されている。
【0006】このラミネートタイプの磁気ヘッドを構成
する少なくとも一方の磁気コア半体には、他方の磁気コ
ア半体との対向面に、ヘッドの厚み方向に亘って溝部が
形成されており、この溝部が、一対の磁気コア半体が接
合一体化された状態において、磁気ギャップのデプスを
規制するとともにコイルが巻回される巻線溝を構成して
いる。また、このラミネートタイプの磁気ヘッドは、一
対の磁気コア半体の接合面と直交する一方の面が、所定
の曲率を有する円弧状に研磨されて磁気記録媒体摺動面
とされている。
【0007】以上のように構成されるラミネートタイプ
の磁気ヘッドは、磁気ギャップのトラック幅が、一対の
非磁性基板により挟み込まれた金属磁性層の膜厚によっ
て規定される。したがって、このラミネートタイプの磁
気ヘッドは、金属磁性層の膜厚を制御することによっ
て、容易に狭トラック化を図ることができるという特徴
を有している。また、このラミネートタイプの磁気ヘッ
ドは、構造上、磁気コアとなる金属磁性層と一対の非磁
性基板との境界部分が磁気ギャップのトラック幅方向と
平行となることがないので、疑似ギャップの発生が抑制
される。
【0008】また、このラミネートタイプの磁気ヘッド
は、金属磁性層を、複数の強磁性金属薄膜とSiO2
Al23、Si34等の酸化物や窒化物等からなる電気
的絶縁膜とを交互に積層して構成することにより、渦電
流損失を回避でき、特に高周波帯域での周波数特性が改
善され、高出力化を図ることができる。
【0009】ところで、以上のように構成されるラミネ
ートタイプの磁気ヘッドは、以下のように製造される。
【0010】すなわち、先ず、図11に示すように、セ
ラミックス等からなる略直方体の非磁性基板101の少
なくとも一方の主面に、磁気コアとなる金属磁性膜10
2及び接合膜103がスパッタ等の真空薄膜形成法によ
り成膜され、短冊状コア基板100が作製される。ここ
で、後工程において短冊状コア基板100を融着ガラス
により接合する場合は、接合膜として、融着用ガラス膜
が形成され、短冊状コア基板100を低温金属接合によ
り接合する場合は、接合膜として、Au,Ag,Pd等
の金属膜が形成される。
【0011】次に、図12に示すように、複数の短冊状
コア基板100が、それぞれの長手方向の端部が揃うよ
うに積み重ねられる。そして、加圧加熱処理が行われる
ことにより、溶融ガラスにより又は低温金属接合によ
り、各短冊状コア基板100が接合一体化され、非磁性
基板101と金属磁性膜102とが交互に積層された磁
気コア基板104が作製される。
【0012】次に、図13に示すように、磁気コア基板
104が、A2−A2線、B2−B2線、C2−C2線
に沿って、各短冊状コア基板100が積み重ねられた方
向、すなわち、各短冊状コア基板100の長手方向と直
交する方向に対して、所定のアジマス角α2分だけ傾斜
した方向に切断され、図14に示すような、互いに略対
象な一対の磁気コア半体ブロック105,106が作製
される。
【0013】次に、図15に示すように、一対の磁気コ
ア半体ブロック105,106のうち一方の磁気コア半
体ブロック105の一方の切断面105aに、その長手
方向に沿って、巻線溝となる溝部107が形成される。
そして、この溝部107が形成された一方の磁気コア半
体ブロック105の一方の切断面105aと、他方の磁
気コア半体ブロック106の一方の切断面106aとが
それぞれ平滑研磨される。平滑研磨された各磁気コア半
体ブロック105,106の切断面105a,106a
には、ガラス等よりなるギャップスペーサーが、スパッ
タ等の真空薄膜形成法により成膜される。
【0014】次に、図16に示すように、それぞれのギ
ャップスペーサーが成膜された面を突き合わせ面とし
て、一対の磁気コア半体ブロック105,106が突き
合わされ、加圧加熱処理が行われることにより、これら
一対の磁気コア半体ブロック105,106が接合一体
化されて、磁気コアブロック108が作製される。この
磁気コアブロック108の磁気コア半体ブロック接合面
と直交する一方の面は、所定の曲率を有する円弧状に研
磨される。そして、この磁気コアブロック108が、図
13中D2−D2線、E2−E2線に沿って切断される
ことにより、上述したラミネートタイプの磁気ヘッドが
製造される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
なラミネートタイプの磁気ヘッドの製造方法において
は、複数の短冊状コア基板100を接合一体化して磁気
コア基板104を作製する際に、短冊状コア基板100
の接合不良に起因して、作製された磁気コア基板104
にブロック折れ等の欠損が生じてしまう場合があった。
【0016】すなわち、略直方体とされる非磁性基板1
01は、その厚みを均一にすることが困難で、特に長手
方向の中央部の厚みと両端部の厚みとにばらつきが生じ
ている場合がある。そして、このような非磁性基板10
1を用いて作製された短冊状コア基板100を、それぞ
れの長手方向の端部が揃うように積み重ねると、非磁性
基板101の厚みのばらつきに起因して、図17及び図
18に示すように、各短冊状コア基板100間に大きな
隙間s3,s4が形成されてしまう。
【0017】このように各短冊状コア基板100間に大
きな隙間s3,s4が形成された状態で、加圧加熱処理
を行って磁気コア基板104を作製しようとすると、短
冊状コア基板100の隙間s3,s4を形成している箇
所に大きな負荷がかかり、磁気コア基板104にブロッ
ク割れ等の欠損が生じて、製造歩留まりの低下を招いて
しまうという問題があった。
【0018】そこで、本発明は、短冊状コア基板を接合
一体化して磁気コア基板を作製する際の磁気コア基板の
欠損を防止して、製造歩留まりを向上させる磁気ヘッド
の製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ヘッドの製
造方法は、一対の非磁性基板により金属磁性層を挟み込
んでなる一対の磁気コア半体が、上記金属磁性層の側端
部を突き合わせて接合一体化され、この突合せ接合面間
に磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドの製造方法
において、略直方体の非磁性基板の少なくとも一方の主
面に金属磁性層を形成して短冊状コア基板を作製する第
1の工程と、第1の工程により作製された複数の短冊状
コア基板を、長手方向に交互に所定量ずらして積み重
ね、これらを相互に接合して磁気コア基板を作製する第
2の工程と、第2の工程により作製された磁気コア基板
から切り出された一対の磁気コア半体ブロックを接合し
て磁気コアブロックを作製し、この磁気コアブロックを
分断して複数個の磁気ヘッドを得る第3の工程とを有し
ている。
【0020】この磁気ヘッドの製造方法によれば、第2
の工程において、第1の工程により作製された複数の短
冊状コア基板を、それぞれ長手方向に交互に所定量ずら
して積み重ねて接合し、磁気コア基板を作製するように
しているので、短冊状コア基板の長手方向の中央部の厚
みと両端部の厚みとにばらつきが生じている場合であっ
ても、これら短冊状コア基板を積み重ねたときに各短冊
状コア基板間に大きな隙間が形成されることを抑制する
ことができる。
【0021】また、この磁気ヘッドの製造方法は、第1
の工程において、非磁性基板の少なくとも一方の主面
に、複数の強磁性金属薄膜を電気的絶縁膜を介して積層
して金属磁性層を形成することが望ましい。
【0022】このように、複数の強磁性金属薄膜を電気
的絶縁膜を介して積層して金属磁性層を形成することに
より、製造される磁気ヘッドは、渦電流損失が回避さ
れ、特に高周波帯域での周波数特性が改善され、高出力
化が実現される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0024】まず、本発明の磁気ヘッドの製造方法によ
り製造されるラミネートタイプの磁気ヘッドについて説
明する。
【0025】このラミネートタイプの磁気ヘッド(以
下、単に磁気ヘッド1という。)は、例えばビデオテー
プレコーダやデジタルデータレコーダ等の磁気記録再生
装置に使用される磁気ヘッドであり、図1に示すよう
に、高透磁率かつ高飽和磁束密度を有する金属磁性層1
1を、セラミックス等からなる一対の非磁性基板12,
13により挟み込んでなる第1の磁気コア半体10と、
高透磁率かつ高飽和磁束密度を有する金属磁性層21
を、セラミックス等からなる一対の非磁性基板22,2
3により挟み込んでなる第2の磁気コア半体20とが組
み合わされて構成される。すなわち、この磁気ヘッド1
は、第1の磁気コア半体10と第2の磁気コア半体20
とが、各金属磁性層11と21の互いに相対向する側端
部が突き合わされるとともに、その突合せ面間に磁気ギ
ャップgを形成して一体に接合されてなる。
【0026】磁気ヘッド1を構成する第1及び第2の磁
気コア半体10,20のうち、少なくとも一方の磁気コ
ア半体10(20)の他方の磁気コア半体20(10)
との対向面には、磁気ヘッド1の厚み方向に亘って溝部
が形成されている。そして、第1及び第2の磁気コア半
体10,20が接合一体化され磁気ヘッド1とされた状
態において、この溝部が、磁気ギャップgのデプスを規
制するとともに図示しないコイルが巻回される巻線溝2
を構成している。
【0027】また、この磁気ヘッド1は、第1及び第2
の磁気コア半体10,20の接合面と直交する一方の面
が、所定の曲率を有する円弧状に研磨されて磁気記録媒
体摺動面1aとされている。
【0028】以上のように構成される磁気ヘッド1は、
例えばヘッドベースに支持された状態で回転ドラムに搭
載され、回転ドラムの周面に接して走行する磁気テープ
等の磁気記録媒体上を摺動し、この磁気記録媒体に対し
て情報信号等を記録し、またはこの磁気記録媒体に記録
された情報信号を読み取る。
【0029】この磁気ヘッド1は、磁気ギャップgのト
ラック幅が、一対の非磁性基板12,13(22,2
3)とにより挟み込まれる金属磁性層11(21)の膜
厚によって規定されるので、この金属磁性層11(2
1)の膜厚を制御することによって、容易に狭トラック
化を図ることができる。
【0030】また、この磁気ヘッド1は、構造上、磁気
コアとなる金属磁性層11(21)と一対の非磁性基板
12,13(22,23)との境界部分が磁気ギャップ
gのトラック幅方向と平行となることがないので、疑似
ギャップの発生が抑制される。
【0031】なお、磁気ヘッド1は、金属磁性層11
(21)が、複数の金属磁性膜11a,11b,11c
と、SiO2 、Al23、Si34等の酸化物や窒化物
等からなる電気的絶縁膜11d,11eとを交互に積層
した構造とされていることが望ましい。磁気ヘッド1
は、金属磁性層11(21)を以上のような構造とする
ことにより、渦電流損失が回避され、特に高周波帯域で
の周波数特性を改善して、高出力化が図られる。
【0032】次に、以上のように構成される磁気ヘッド
1の製造方法について説明する。
【0033】磁気ヘッド1は、図2に示すように、非磁
性基板材31の主面上に金属磁性層32を形成して短冊
状コア基板30を作製する短冊状コア基板作製工程ST
1と、短冊状コア基板作製工程ST1において作製され
た複数の短冊状コア基板30を接合一体化して磁気コア
基板40を作製する磁気コア基板作製工程ST2と、磁
気コア基板作製工程ST2において作製された磁気コア
基板40を切断して一対の磁気コア半体ブロック51,
52を作製する磁気コア半体ブロック作製工程ST3
と、磁気コア半体ブロック作製工程ST3において作製
された一対の磁気コア半体ブロック51,52を接合一
体化して磁気コアブロック60を作製する磁気コアブロ
ック作製工程ST4と、磁気コアブロック作製工程ST
4において作製された磁気コアブロック60を切断して
磁気ヘッド1を得る磁気コアブロック切断工程ST5と
を経て製造される。
【0034】すなわち、磁気ヘッド1を製造する際は、
まず、略直方体の非磁性基板31が準備される。この非
磁性体基板31は、上述した第1の磁気コア半体10の
非磁性基板12,13及び第2の磁気コア半体20の非
磁性基板22,23を構成する部材であり、例えばセラ
ミックス等が用いられる。そして、この非磁性基板31
の主面には、平滑な面を得るために鏡面加工が施され
る。
【0035】次に、短冊状コア基板作製工程ST1にお
いて、スパッタ等の真空薄膜形成法により、非磁性基板
31の主面上に、金属磁性層32と接合膜33とがそれ
ぞれ形成され、図3に示すような略直方体の短冊状コア
基板30が作製される。
【0036】金属磁性層32は、上述した第1の磁気コ
ア半体10の金属磁性層11及び第2の磁気コア半体2
0の金属磁性層21を構成する部材であり、その材料と
しては、例えば、(1)Fe−Al−Si、Fe−Ni
−Al−Si、Fe−Ga−Si、Fe−Al−Ge
等、及びこれらに8原子%以下のCo、Ti、Cr、N
b、Mo、Ta、Ru、Au、Pd、N、C、O等のう
ちの1種又は数種を添加して構成された結晶質材料や、
(2)Coに主としてZr、Ta、Ti、Hf、Mo、
Nbのうちの1種又は数種を添加して構成されたアモル
ファス材料や、(3)Co、Feに主としてZr、T
a、Ti、Hf、Mo、Nb、Si、Al、Bのうちの
1種又は数種と、N、C、Oのうちの1種又は数種とを
添加して構成された微結晶材料が用いられる。
【0037】なお、金属磁性層32は、上記金属磁性材
料だけからなる構成としてもよいが、複数の金属磁性膜
とSiO2 、Al23、Si34等の酸化物や窒化物等
からなる電気的絶縁膜とを複数層に積層してなる積層膜
構造とすることがより好ましい。このように、金属磁性
層32を積層膜構造とすることにより、上述したように
製造される磁気ヘッド1の渦電流損失を回避し、特に高
周波帯域での周波数特性を改善して、高出力化を図るこ
とができる。
【0038】また、接合膜33の材料としては、融着用
ガラス又は低温金属接合用のAu,Ag,Pd等の金属
材料が用いられる。
【0039】次に、磁気コア基板作製工程ST2におい
て、短冊状コア基板作製工程ST1で作製された複数の
短冊状コア基板30が、厚み方向に積み重ねられ、非磁
性基板31と金属磁性層32とが交互に並ぶように重ね
合わされる。
【0040】このとき、各短冊状コア基板30は、図4
に示すように、それぞれの長手方向の端部が、隣接する
短冊状コア基板30の長手方向の端部から所定量ずれた
位置に位置するように、長手方向に交互に所定量T分だ
けずらして積み重ねられる。
【0041】このように、各短冊状コア基板30を長手
方向に交互に所定量T分だけずらして積み重ねることに
より、図5及び図6に模式的に示すように、非磁性基板
31の厚みのばらつきにより各短冊状コア基板30の長
手方向の中央部の厚みと両端部の厚みとが不均一になっ
ている場合であっても、各短冊状コア基板30間の隙間
s1,s2を小さくすることができる。具体的には、各
短冊状コア基板30を長手方向に交互に所定量T分だけ
ずらして積み重ねることにより、各短冊状コア基板30
間の隙間s1,s2は、短冊状コア基板を長手方向の端
部を揃えて積み重ねた場合の各短冊状コア基板間の隙間
(図17及び図18における隙間s3,s4)の1/3
〜1/2程度にまで小さくすることが可能となる。
【0042】各短冊状コア基板30の交互にずらす量T
は、あまり小さいと各短冊状コア基板30間の隙間s
1,s2を十分に小さくすることができず好ましくな
い。また、あまり大きいと後工程において磁気コア基板
40から切り出される磁気コア半体ブロック50の数が
少なくなり、生産性の悪化を招いて好ましくない。した
がって、各短冊状コア基板30の交互にずらす量Tは、
各短冊状コア基板30の長手方向の中央部の厚みと両端
部の厚みのばらつきの程度を勘案して決定されるが、通
常は短冊状コア基板30の長手方向の長さの1/4〜1
/2程度が好ましい。
【0043】各短冊状コア基板30は、長手方向に交互
に所定量T分だけずらして積み重ねられた状態で加圧加
熱処理が施されることにより接合一体化し、磁気コア基
板40が作製される。このとき、各短冊状コア基板30
間には、大きな隙間が形成されていないので、各短冊状
コア基板30同士の接合不良が抑制され、磁気コア基板
40のブロック折れ等の欠損が回避される。
【0044】次に、磁気コア半体ブロック作製工程ST
3において、図7に示すように、磁気コア基板作製工程
ST2で作製された磁気コア基板40がA1−A1線、
B1−B1線、C1−C1線に沿って、各短冊状コア基
板30が積み重ねられた方向、すなわち、各短冊状コア
基板30の長手方向と直交する方向に対して、所定のア
ジマス角α1分だけ傾斜した方向に切断され、図8に示
すような、互いに略対象な一対の磁気コア半体ブロック
51,52が作製される。
【0045】これら一対の磁気コア半体ブロック51,
52のうち一方の磁気コア半体ブロック51の一方の切
断面51aには、図9に示すように、その長手方向に沿
って、巻線溝2となる溝部53が形成される。そして、
この溝部53が形成された一方の磁気コア半体ブロック
51の一方の切断面51aと、他方の磁気コア半体ブロ
ック52の一方の切断面52aとがそれぞれ平滑研磨さ
れる。平滑研磨された各磁気コア半体ブロック51,5
2の切断面51a,52aには、ガラス等よりなるギャ
ップスペーサーが、スパッタ等の真空薄膜形成法により
成膜される。
【0046】次に、磁気コアブロック作製工程ST4に
おいて、磁気コア半体ブロック作製工程ST3で作製さ
れた一対の磁気コア半体ブロック51,52が、それぞ
れのギャップスペーサーが成膜された面51a,52a
を突き合わせ面として突き合わされ、加圧加熱処理が行
われる。これにより、一対の磁気コア半体ブロック5
1,52が接合一体化されて、図10に示すような磁気
コアブロック60が作製される。この磁気コアブロック
60の磁気コア半体ブロック接合面と直交する一方の面
60aは、所定の曲率を有する円弧状に研磨される。こ
れにより、磁気ギャップの深さが設定されるとともに、
磁気記録媒体摺動面が形成される。
【0047】次に、磁気コアブロック切断工程ST5に
おいて、磁気コアブロック作製工程ST5で作製された
磁気コアブロック60が、図10中D1−D1線、E1
−E1線で示す金属磁性層32と平行な線に沿って切断
されることにより、先に図1で示した磁気ヘッド1が製
造される。
【0048】以上説明した磁気ヘッド1の製造方法は、
磁気コア基板作製工程ST2において、複数の短冊状コ
ア基板30を長手方向に交互に所定量T分だけずらして
積み重ねて加圧加熱処理を施すようにしているので、各
短冊状コア基板30の長手方向の中央部の厚みと両端部
の厚みとが不均一になっている場合であっても、各短冊
状コア基板30間の隙間s1,s2を小さくすることが
できる。したがって、この磁気ヘッド1の製造方法によ
れば、各短冊状コア基板30同士の接合不良を抑制し
て、磁気コア基板40のブロック折れ等の欠損を回避す
ることができ、磁気ヘッド1の製造歩留まりを向上させ
ることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る磁気ヘッドの製造方法によ
れば、第1の工程により作製された複数の短冊状コア基
板を、第2の工程において、長手方向に交互に所定量ず
らして積み重ね、これらを相互に接合して磁気コア基板
を作製するようにしているので、各短冊状コア基板の長
手方向の中央部の厚みと両端部の厚みとが不均一になっ
ている場合であっても、各短冊状コア基板間の隙間を小
さくすることができる。
【0050】したがって、この磁気ヘッドの製造方法に
よれば、各短冊状コア基板同士の接合不良を抑制して、
磁気コア基板のブロック折れ等の欠損を回避することが
でき、磁気ヘッドの製造歩留まりを向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドの製造方法により製造
される磁気ヘッドの斜視図である。
【図2】同磁気ヘッドの製造工程を説明する工程説明図
である。
【図3】短冊状コア基板を示す斜視図である。
【図4】複数の短冊状コア基板を積み重ね接合一体化し
てなる磁気コア基板を示す斜視図である。
【図5】複数の短冊状コア基板を長手方向に交互に所定
量ずらして積み重ねた際の各短冊状コア基板間に形成さ
れる隙間の大きさを説明する模式図である。
【図6】複数の短冊状コア基板を長手方向に交互に所定
量ずらして積み重ねた際の各短冊状コア基板間に形成さ
れる隙間の大きさを説明する模式図である。
【図7】上記磁気コア基板を切断して磁気コア半体ブロ
ックを作製する状態を示す斜視図である。
【図8】一対の磁気コア半体ブロックを示す斜視図であ
る。
【図9】一方に巻線溝となる溝部が形成された一対の磁
気コア半体ブロックを示す斜視図である。
【図10】一対の磁気コア半体ブロックを接合一体化し
てなる磁気コアブロックを示す要部斜視図である。
【図11】従来の磁気ヘッドの製造方法を説明する図で
あり、短冊状コア基板を示す斜視図である。
【図12】従来の磁気ヘッドの製造方法を説明する図で
あり、複数の短冊状コア基板を積み重ね接合一体化して
なる磁気コア基板を示す斜視図である。
【図13】従来の磁気ヘッドの製造方法を説明する図で
あり、上記磁気コア基板を切断して磁気コア半体ブロッ
クを作製する状態を示す斜視図である。
【図14】従来の磁気ヘッドの製造方法を説明する図で
あり、一対の磁気コア半体ブロックを示す斜視図であ
る。
【図15】従来の磁気ヘッドの製造方法を説明する図で
あり、一方に巻線溝となる溝部が形成された一対の磁気
コア半体ブロックを示す斜視図である。
【図16】従来の磁気ヘッドの製造方法を説明する図で
あり、一対の磁気コア半体ブロックを接合一体化してな
る磁気コアブロックを示す要部斜視図である。
【図17】複数の短冊状コア基板を長手方向の端部を揃
えて積み重ねた際の各短冊状コア基板間に形成される隙
間の大きさを説明する模式図である。
【図18】複数の短冊状コア基板を長手方向の端部を揃
えて積み重ねた際の各短冊状コア基板間に形成される隙
間の大きさを説明する模式図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド、10,20 磁気コア半体、11,2
1 金属磁性層、12,13,22,23 非磁性基
板、30 短冊状コア基板、31 非磁性基板、32
金属磁性層、40 磁気コア基板、51,52 磁気コ
ア半体ブロック、60 磁気コアブロック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の非磁性基板により金属磁性層を挟
    み込んでなる一対の磁気コア半体が、上記金属磁性層の
    側端部を突き合わせて接合一体化され、この突合せ接合
    面間に磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドの製造
    方法において、略直方体の非磁性基板の少なくとも一方
    の主面に金属磁性層を形成して短冊状コア基板を作製す
    る第1の工程と、 上記第1の工程により作製された複数の短冊状コア基板
    を、長手方向に交互に所定量ずらして積み重ね、これら
    を相互に接合して磁気コア基板を作製する第2の工程
    と、 上記第2の工程により作製された磁気コア基板から切り
    出された一対の磁気コア半体ブロックを接合して磁気コ
    アブロックを作製し、この磁気コアブロックを分断して
    複数個の上記磁気ヘッドを得る第3の工程とを有するこ
    とを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第1の工程は、上記非磁性基板の少
    なくとも一方の主面に、複数の強磁性金属薄膜を電気的
    絶縁膜を介して積層して金属磁性層を形成する工程であ
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドの製造方
    法。
JP9318496A 1997-11-19 1997-11-19 磁気ヘッドの製造方法 Withdrawn JPH11149613A (ja)

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