JP2002304707A - 磁気ヘッドおよびその製造方法およびそれらを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製造方法およびそれらを用いた磁気記録再生装置

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JP2002304707A
JP2002304707A JP2001110970A JP2001110970A JP2002304707A JP 2002304707 A JP2002304707 A JP 2002304707A JP 2001110970 A JP2001110970 A JP 2001110970A JP 2001110970 A JP2001110970 A JP 2001110970A JP 2002304707 A JP2002304707 A JP 2002304707A
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Hiroshi Seki
博司 関
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の磁気コア半体をギャップ材を介して、
磁気ギャップ下端から巻線窓を形成する傾斜部分である
アペックス部の磁気ギャップ下端の突き合わせズレ量
を、2〜3×10-6m以内に接合一体化するのは困難で
あった。 【解決手段】 一対の略コの字形の磁気コア半体ブロッ
クを、非磁性材料からなる磁気ギャップ材料を介して突
き合わせた後、放電加工によりアペックス部の磁気ギャ
ップ下端を曲面加工し、アペックス部の磁気ギャップ下
端を連続した曲面で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルVTRや
データストリーマ等のシステムで用いられる高保磁力磁
気記録媒体に対して、多量の磁気情報の記録・再生を高
速で行うのに適する磁気ヘッドおよびその製造方法およ
びそれらを用いた磁気記録再生装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の分野において、一対の
板状フェライト製の磁気コア半体を突き合わせて磁気ギ
ャップを形成し、磁気ギャップ部の両側をガラス等の非
磁性材料で溶着したフェライトヘッドや、磁気ギャップ
部に飽和密度の高い金属磁性膜を配したメタル・イン・
ギャップ型ヘッド(以下、MIGヘッドと記す)や、磁
性膜を一対の非磁性材料からなる基板で挟み込んだ薄膜
積層型ヘッド等が実用化されている。特にメタルテープ
や蒸着テープといった高保磁力の磁気記録媒体に対して
高密度に情報記録するシステムでは、前記のMIGヘッ
ドや薄膜積層型ヘッドが主として用いられる。
【0003】MIGヘッドは、通常、図4に示すよう
に、フェライト等の強磁性酸化物10に飽和磁束密度の
高い金属磁性膜4を形成した磁気コア半体ブロック3を
突き合わせ、金属磁性膜4間に磁気ギャップ5を設けた
構造を有している。従来、磁気ギャップ5を構成するギ
ャップ材料は、MIGヘッドのテープ摺動面6の拡大図
である図5に示すように、金属磁性膜4上に順次SiO
2や珪酸ガラスからなるSiO2を主成分とする非磁性
酸化物層7と、CrやCr2O3からなるガラス流動層
8の二層から構成されている。そして磁気コア半体ブロ
ック3は低融点ガラスである鉛ガラス9により接合一体
化されている。
【0004】従来のMIGヘッドの製造方法を図6〜図
13に基づいて説明する。まず、図6に示す一対のフェ
ライトコア11に図7に示す巻線溝12およびバックガ
ラス溝13を形成する。次にフェライトコア11に図8
に示すトラック溝14を形成し、ギャップ面15を研磨
する。さらに、図9に示すようにフェライトコア11の
ギャップ面15を含む領域に、金属磁性膜4とSiO2
を主成分とする非磁性酸化物層7とガラス流動層8とを
この順にスパッタリング法などにより形成する。このよ
うにしてギャップ材料を形成した一対の磁気コア半体ブ
ロック3を図10に示すようにギャップ面が対向するよ
うに突き合わせ、鉛ガラス9を溝部に載置する。さらに
熱処理により図11に示すように鉛ガラス9をガラス流
動層8上に流し込んで一対の磁気コア半体ブロック3を
ギャップで接合一体化し、図12に示すように一つのギ
ャップドバー20を作製する。この工程の後、図13の
ようにギャップドバー20を所定のヘッドチップコア
厚、アジマス角度で切断し、ヘッドチップが完成する。
【0005】ヘッドチップを完成させた後にベース接着
・巻線等の処理、および磁気ヘッドと磁気テープとの接
触状態を最適にして良好な記録再生を実現するために、
研摩テープ等を用いてテープ摺動面の仕上げ曲面加工を
行い、電磁変換特性に大きな影響を及ぼす磁気ヘッドの
磁気ギャップ部の深さを一定の範囲内に納め、MIGヘ
ッドが完成する。
【0006】薄膜積層型ヘッドは通常、図14および薄
膜積層型ヘッドのテープ摺動面39の拡大図である図1
5に示すように、金属磁性膜40と絶縁層41を交互に
積層した磁気コア42の両側を非磁性基板43で挟持し
た構造を有する。磁気ギャップを形成するギャップ材料
はSiO2等の非磁性層44と結晶化ガラス45の二層
から構成されている。
【0007】従来の薄膜積層型ヘッドの製造方法を図1
6〜図22に基づいて説明する。まず非磁性基板43上
に、図16のA部の拡大図である図17に示すように、
スパッタリング法などによって順次形成された高飽和磁
束密度および高透磁率を有する金属磁性膜40とSiO
2等の絶縁層41から成る磁気コア42を形成し、非磁
性基板43の反対側に接着ガラス層46を形成して図1
6に示すようにヘッドコア47を作製する。このように
して得られた複数のヘッドコア47を重ねあわせ、加圧
熱処理することによって図18に示す積層ブロック48
を作製する。
【0008】その後、積層ブロック48を所定の寸法に
加工することによって、図19に示す一対の磁気コア半
体ブロック49a、49bを得る。続いて、図20に示
すように磁気コア半体ブロック49a、49bに巻線溝
50を形成し、ギャップ面51a、51bを平滑に研磨
し、所定の厚みのSiO2等の非磁性層44をスパッタ
リング法等によって形成し、その上に所定の厚みの結晶
化ガラス45をスパッタリング法等によって形成する。
【0009】そして、図21に示すように各磁気コア半
体ブロック49a、49bを突き合わせて加熱処理して
ギャップを接合一体化させ、ギャップドバーを作製す
る。その後、所定のヘッドチップコア厚に切断し、ヘッ
ドチップが完成する。
【0010】図14、図21ではアジマス角度をゼロと
した場合の薄膜積層型ヘッドについて示したが、アジマ
ス角度を付与する場合は図19に示した一対の磁気コア
半体ブロック49a、49bを得る工程にて垂直に切断
するのではなく、図22に示すようにアジマス角度分だ
け斜めに切断し、その後は上記の工程に従って作製す
る。この後、MIGヘッドと同様にベース接着・巻線等
およびテープ摺動面の曲面加工を行い、薄膜積層型ヘッ
ドが完成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、高密度で大
容量のデータを高転送レートで取扱う磁気記録再生装置
用の磁気ヘッドには、高い周波数での記録に対応できる
ように低インダクタンス化が求められる。同時に、記録
ビットサイズが小さくなることに伴い、磁気ヘッドの再
生出力の向上が要求される。特開平8−138209号
に開示されているように、図3に示す磁気ギャップ下端
から巻線窓を形成するアペックス部における磁気ギャッ
プ下端1の突き合わせズレ量hを小さくすると、再生出
力が向上し、かつインダクタンスが小さくなることがわ
かっている。しかしながら従来の技術では、一対の磁気
コア半体をギャップ材を介して、2〜3×10-6m以内
のズレ量で突き合わせて接合一体化するのは困難であっ
た。
【0012】なお、前述の従来技術においてアペックス
部とは、図3において、向かって左側の磁気コア半体ブ
ロック3の金属磁性膜4の傾斜面と、右側の磁気コア半
体ブロック3の金属磁性膜4の垂直面のことであり、傾
斜面と垂直面とは連続した面を成している。
【0013】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、記録再生特性が優れ、高密度、高転送レートに対応
した磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置を歩留り良く提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の磁気ヘッドは、一対の略コの字形の磁気
コア半体ブロックが、非磁性材料からなる磁気ギャップ
材料を介して接合一体化され、アペックス部における磁
気ギャップ下端近傍が、連続した曲面から形成されてい
ることを特徴とする磁気ヘッドである。
【0015】また、本発明の磁気ヘッドの製造法は、強
磁性酸化物からなる一対の磁気コア半体ブロックを、非
磁性材料からなる磁気ギャップ材料を介して突き合わせ
る第一の工程と、放電加工によりアペックス部の磁気ギ
ャップ下端を曲面加工する第二の工程と、第二の工程で
得られた一対の磁気コア半体ブロックを、非磁性材料か
らなる磁気ギャップ材料を介して接合一体化する第三の
工程を有することを特徴としたものである。
【0016】また、本発明は上記磁気ヘッドを用いたこ
とを特徴とする磁気記録再生装置に関するものである。
【0017】本発明の磁気ヘッドおよびその製造方法お
よびそれらを用いた磁気記録再生装置により、大容量デ
ジタルVTRやデータストリーマ等のシステムで用いら
れる高保磁力磁気記録媒体に対して、高転送レートで多
量の磁気情報の記録・再生を効率よく行なえる磁気ヘッ
ドおよび磁気記録再生装置を供給することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、一対の略コの字形の磁気コア半体ブロックが、非磁
性材料からなる磁気ギャップ材料を介して接合一体化さ
れ、アペックス部における磁気ギャップ下端近傍が、連
続した曲面から形成されていることを特徴とする磁気ヘ
ッドである。
【0019】本発明の請求項2に記載の発明は、接合一
体化された一対の略コの字形の磁気コア半体ブロックの
アペックス部の磁気ギャップ下端におけるズレ量が、2
×10-6m以下であることを特徴とする請求項1記載の
磁気ヘッドである。
【0020】本発明の請求項3に記載の発明は、磁気コ
ア半体ブロックの少なくとも一方の磁気ギャップ形成面
近傍に、金属磁性膜を配したことを特徴とする請求項1
もしくは2に記載の磁気ヘッドである。
【0021】本発明の請求項4に記載の発明は、金属磁
性膜と絶縁膜を交互に積層して形成した積層膜を、一対
の非磁性材料からなる基板で挟み込んで得た一対の磁気
コア半体ブロックを用いることを特徴とする請求項1も
しくは2に記載の磁気ヘッドである。
【0022】本発明の請求項5に記載の発明は、強磁性
酸化物からなる一対の磁気コア半体ブロックを、非磁性
材料からなる磁気ギャップ材料を介して突き合わせる第
一の工程と、放電加工によりアペックス部の磁気ギャッ
プ下端を曲面加工する第二の工程と、第二の工程で得た
一対の磁気コア半体ブロックを、非磁性材料からなる磁
気ギャップ材料を介して接合一体化する第三の工程を有
することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法である。
【0023】本発明の請求項6に記載の発明は、磁気ギ
ャップ材料の一部として、結晶化ガラスを用いたことを
特徴とする請求項5に記載の磁気ヘッドの製造方法であ
る。
【0024】本発明の請求項7に記載の発明は、磁気コ
ア半体ブロックの少なくとも一方の磁気ギャップ形成面
近傍に、金属磁性膜を配したことを特徴とする請求項5
もしくは6に記載の磁気ヘッドの製造方法である。
【0025】本発明の請求項8に記載の発明は、金属磁
性膜と絶縁膜を交互に積層して形成した積層膜を一対の
非磁性材料からなる基板で挟み込んで得た一対の磁気コ
ア半体ブロックを非磁性材料からなる磁気ギャップ材料
を介して接合一体化する第一の工程と、放電加工により
アペックス部の磁気ギャップ下端を曲面加工する第二の
工程を有することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法で
ある。
【0026】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
1もしくは2に記載の磁気ヘッドを用いた磁気記録再生
装置である。
【0027】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0028】(実施の形態1)本発明によるMIGヘッ
ドにおける製造方法を説明する。まず、図6に示す一対
のフェライトコア11に図7に示す巻線溝12およびバ
ックガラス溝13を形成する。次にフェライトコア11
に図8に示すトラック溝14を形成し、ギャップ面15
を研磨する。さらに、図9に示すようにフェライトコア
11のギャップ面15を含む領域に、金属磁性膜4とS
iO2を主成分とする非磁性酸化物層7とガラス流動層
8とをこの順にスパッタリング法などにより形成する。
そして磁気ギャップ材料を介してこれらの磁気コア半体
を突合わせる。
【0029】次に、突合わされた状態にある一対の磁気
コア半体3に対して、図2のように放電電極30を回転
させながらアペックス部の磁気ギャップ下端に接近さ
せ、放電を発生させて切欠部を形成する。このようにし
て図1に示すように、連続した曲面から形成されたアペ
ックス部の磁気ギャップ下端1が得られる。
【0030】なお、本実施の形態においてアペックス部
とは、図1において、磁気ギャップ下端1近傍の曲面
と、一対の磁気コア半体3の金属磁性膜4においてそれ
ぞれ対向する垂直面と、前記垂直面から連続的に延設さ
れた傾斜面のことである。
【0031】その後、この状態を維持したままで図10
〜図11に示すように、一対の磁気コア半体3を接合一
体化する。放電電極によるアペックス部の磁気ギャップ
下端加工時の突き合わせ状態の保持は、治具で固定する
方法でも良いし、接着剤で仮固定しても良い。
【0032】次に、図12に示すように一つのギャップ
ドバー20を作製する。この工程の後、図13のように
ギャップドバー20を所定のヘッドチップコア厚、アジ
マス角度で切断し、ヘッドチップが完成する。
【0033】(実施の形態2)次に、本発明による薄膜
積層型ヘッドにおける製造方法を説明する。
【0034】まず、非磁性基板43上に、図16のA部
の拡大図である図17に示すように、スパッタリング法
などによって順次形成された高飽和磁束密度および高透
磁率を有する金属磁性膜40とSiO2等の絶縁層41
から成る磁気コア42を形成し、非磁性基板43の反対
側に接着ガラス層46を形成して図16に示すようにヘ
ッドコア47を作製する。このようにして得られた複数
のヘッドコア47を重ねあわせ、加圧熱処理することに
よって図18に示す積層ブロック48を作製する。
【0035】その後、積層ブロック48を所定の寸法に
加工することによって、図19に示す一対の磁気コア半
体ブロック49a、49bを得る。続いて、図20に示
すように磁気コア半体ブロック49a、49bに巻線溝
50を形成し、ギャップ面51a、51bを平滑に研磨
し、所定の厚みのSiO2等の非磁性層44をスパッタ
リング法等によって形成し、その上に所定の厚みの結晶
化ガラス45をスパッタリング法等によって形成する。
【0036】そして、図21に示すように各磁気コア半
体ブロック49a、49bを突き合わせて加熱処理して
ギャップを接合一体化させ、ギャップドバーを作製す
る。その後、所定のヘッドチップコア厚に切断し、ヘッ
ドチップが完成する。
【0037】次に、実施の形態1と同様に放電電極を回
転させながらアペックス部の磁気ギャップ下端に接近さ
せ、放電を発生させて切欠部を形成し、連続した曲面か
ら形成されたアペックス部の磁気ギャップ下端1が得ら
れる。その後、従来工法と同様の工程で磁気ヘッドを完
成させる。
【0038】このように実施の形態1、2における磁気
ヘッドの製造では、磁気ヘッドとしてMIGヘッドおよ
び薄膜積層型ヘッドを例に挙げたが、フェライトヘッド
でも同様に適用できる。
【0039】
【実施例】次に、本発明の具体例を示す。
【0040】(実施例1)MIGヘッド用の金属磁性膜
としてFeTaN膜、ギャップ材料としてSiO2膜お
よびCr膜を用い、治具により磁気コア半体を固定した
後、放電電極によりアペックス部の磁気ギャップ下端の
曲面加工を行なった。その後、低融点鉛ガラスにより磁
気コア半体を接合一体化し、MIGヘッドを製造した。
FeTaN膜の厚みは9×10-6mとした。
【0041】(実施例2)MIGヘッド用の金属磁性膜
としてFeTaN膜、ギャップ材としてSiO2膜およ
び結晶化ガラスを用いて一対の磁気コア半体を熱処理す
ることにより、結晶化ガラスにて接合し、その後放電電
極によりアペックス部の磁気ギャップ下端の曲面加工を
行なった。次に低融点鉛ガラスにより磁気コア半体を再
度接合一体化し、MIGヘッドを製造した。FeTaN
膜の厚みは9×10-6mとした。
【0042】次に、本発明の比較例を示す。
【0043】(比較例1)放電電極によるアペックス部
の磁気ギャップ下端の曲面加工工程を省いた以外は、実
施例1と同様にしてMIGヘッドを作製した。
【0044】次に、本発明の別の具体例を示す。
【0045】(実施例3)実施の形態2に示した工程に
従ってギャップドバーを得た後、放電電極によりアペッ
クス部の磁気ギャップ下端の曲面加工を行ない、薄膜積
層型ヘッドを製造した。
【0046】次に、本発明の別の比較例を示す。
【0047】(比較例2)放電電極によるアペックス部
の磁気ギャップ下端の曲面加工工程を省いた以外は、実
施例3と同様にして薄膜積層型ヘッドを作製した。
【0048】以上の各実施例および各比較例で得られた
各々10個の磁気ヘッドについて、ヘッド出力およびア
ペックス部の磁気ギャップ下端1の突き合わせズレ量を
測定した。その結果を(表1)に示す。ヘッド出力は比
較例に対する相対出力を示している。
【0049】
【表1】
【0050】(表1)から明らかなように、本発明の製
造方法によって作製した磁気ヘッドのアペックス部の磁
気ギャップ下端1の突き合わせズレ量の平均値および最
大値が小さくなり、出力は向上していることがわかる。
【0051】ここで、実施例1の最大値が1.8×10
-6mとなったが、治具による押圧時の誤差などを考えれ
ば、アペックス部のズレ量は2×10-6m以下であれば
良好なヘッド出力が得られることが実験でわかってい
る。また、ズレ量は0mになるのが好ましいが、0mに
近くなるほどズレ量の実測値計測が困難になるため、下
限値は特定できない。
【0052】実施例2では、ギャップ材料の一部に薄膜
積層型ヘッドで使用される結晶化ガラスを用いている。
磁気コア半体3のギャップ形成面表面に結晶化ガラスを
形成して磁気コア半体を突き合わせて加熱すると、この
結晶化ガラスは一旦溶融し、磁気コア半体が接合され
る。その後溶融したガラスは結晶化して、機械的および
熱的に安定したギャップ部が形成され、その結果として
磁気コア半体はギャップ部で強固に接合される。
【0053】ギャップ部を強固に接合した後に、放電電
極によってアペックス部の磁気ギャップ下端1の加工を
行なうことにより、アペックス部の磁気ギャップ下端1
の突き合わせズレ量をさらに小さくすることができる。
また、実施例1と2を比較すると、アペックス部の磁気
ギャップ下端の突き合わせズレ量が小さいほうがヘッド
出力が大きくなることがわかる。
【0054】なお、アペックス部の磁気ギャップ下端の
曲面加工方法として放電電極による加工を示したが、レ
ーザー誘起エッチングやワイヤーソー等の加工法でも同
様の効果が得られる。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明の磁気ヘッドおよび
その製造方法によって、再生出力が高く、インダクタン
スの低い、高転送レートでの高密度記録再生に適した磁
気ヘッドが得られる。また、それらの磁気ヘッドを用い
た磁気記録再生装置により、大容量デジタルVTRやデ
ータストリーマ等のシステムで用いられる高保磁力磁気
記録媒体に対して、高転送レートで多量の磁気情報の記
録・再生を効率よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における磁気ヘッドの磁気ギ
ャップ近傍の拡大図
【図2】本発明の一実施例の製造方法を示す斜視図
【図3】従来の磁気ヘッドの磁気ギャップ近傍の拡大図
【図4】従来のMIGヘッドの構造を示す斜視図
【図5】従来のMIGヘッドのテープ摺動面を示す拡大
【図6】従来のMIGヘッドの製造方法を示す斜視図
【図7】従来のMIGヘッドの製造方法を示す斜視図
【図8】従来のMIGヘッドの製造方法を示す斜視図
【図9】従来のMIGヘッドのギャップ面を含む領域の
膜構成を示す断面図
【図10】従来のMIGヘッドの製造方法を示す断面図
【図11】従来のMIGヘッドの製造方法を示す断面図
【図12】従来のMIGヘッドの製造方法を示す斜視図
【図13】従来のMIGヘッドの製造方法を示す斜視図
【図14】従来の薄膜積層型ヘッドの構造を示す斜視図
【図15】従来の薄膜積層型ヘッドのテープ摺動面を示
す拡大図
【図16】従来の薄膜積層型ヘッドの製造方法を示す斜
視図
【図17】図16中のA部の拡大図
【図18】従来の薄膜積層型ヘッドの製造方法を示す斜
視図
【図19】従来の薄膜積層型ヘッドの製造方法を示す斜
視図
【図20】従来の薄膜積層型ヘッドの製造方法を示す斜
視図
【図21】従来の薄膜積層型ヘッドの製造方法を示す斜
視図
【図22】アジマス角度を有する従来の薄膜積層型ヘッ
ドの製造方法を示す斜視図
【符号の説明】
1 アペックス部の磁気ギャップ下端 2 磁気ギャップ材料 3 磁気コア半体ブロック 4、40 金属磁性膜 30 放電電極 41 絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D093 AA01 BB04 BB05 BC07 BC09 CA07 FA16 FA17 FA21 FA28 HA20 5D111 AA22 BB12 BB17 BB24 BB48 FF04 GG03 GG14 JJ08 JJ32 KK05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の略コの字形の磁気コア半体ブロッ
    クが、非磁性材料からなる磁気ギャップ材料を介して接
    合一体化され、アペックス部における磁気ギャップ下端
    近傍が、連続した曲面から形成されていることを特徴と
    する磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 接合一体化された一対の略コの字形の磁
    気コア半体ブロックのアペックス部の磁気ギャップ下端
    におけるズレ量が、2×10-6m以下であることを特徴
    とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁気コア半体ブロックの少なくとも一方
    の磁気ギャップ形成面近傍に、金属磁性膜を配したこと
    を特徴とする請求項1もしくは2に記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 金属磁性膜と絶縁膜を交互に積層して形
    成した積層膜を、一対の非磁性材料からなる基板で挟み
    込んで得た一対の磁気コア半体ブロックを用いることを
    特徴とする請求項1もしくは2に記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 強磁性酸化物からなる一対の磁気コア半
    体ブロックを、非磁性材料からなる磁気ギャップ材料を
    介して突き合わせる第一の工程と、放電加工によりアペ
    ックス部の磁気ギャップ下端を曲面加工する第二の工程
    と、第二の工程で得た一対の磁気コア半体ブロックを、
    非磁性材料からなる磁気ギャップ材料を介して接合一体
    化する第三の工程を有することを特徴とする磁気ヘッド
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 磁気ギャップ材料の一部として、結晶化
    ガラスを用いたことを特徴とする請求項5に記載の磁気
    ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 磁気コア半体ブロックの少なくとも一方
    の磁気ギャップ形成面近傍に、金属磁性膜を配したこと
    を特徴とする請求項5もしくは6に記載の磁気ヘッドの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 金属磁性膜と絶縁膜を交互に積層して形
    成した積層膜を一対の非磁性材料からなる基板で挟み込
    んで得た一対の磁気コア半体ブロックを非磁性材料から
    なる磁気ギャップ材料を介して接合一体化する第一の工
    程と、放電加工によりアペックス部の磁気ギャップ下端
    を曲面加工する第二の工程を有することを特徴とする磁
    気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1もしくは2に記載の磁気ヘッド
    を用いた磁気記録再生装置。
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