JP2002208107A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JP2002208107A
JP2002208107A JP2001000609A JP2001000609A JP2002208107A JP 2002208107 A JP2002208107 A JP 2002208107A JP 2001000609 A JP2001000609 A JP 2001000609A JP 2001000609 A JP2001000609 A JP 2001000609A JP 2002208107 A JP2002208107 A JP 2002208107A
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head
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metal
gap
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JP2001000609A
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English (en)
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Shunsaku Muraoka
俊作 村岡
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラックズレが極めて小さく、且つトラック
幅精度が大幅に向上した、狭トラック対応の積層型の磁
気ヘッドを実現する。 【解決手段】 金属磁性膜1が一対の非磁性基板2によ
り挟み込まれてなるコアプレート半体の端面同士を、磁
気ギャップ材を介して対向させて配置することにより、
磁気ギャップが形成されている。磁気ギャップ面とテー
プ摺動面7との交線である磁気ギャップライン9は、ヘ
ッド走行方向と直交する方向に対してアジマス角度θだ
け傾いている。金属磁性膜1の面と前記磁気ギャップ面
とは略直交しており、且つヘッド摺動面7に金属磁性膜
1と略平行に溝部3が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルVTRや
ストリーマ等に使用される高密度/高周波記録に適した
磁気ヘッド及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルVTRやストリーマ等の
大容量且つ高転送レートの信号を取り扱うシステムの開
発が盛んに行われている。磁気記録媒体もこのような大
量の情報を記録するために、従来の酸化鉄系媒体から合
金粉末媒体や金属蒸着媒体等の高抗磁力媒体へと変わっ
てきた。そして、磁気ヘッドにおいても、これらの高抗
磁力媒体に対応できるような高飽和磁束密度を有し、且
つ50MHz以上の高周波帯域での特性が優れている磁
気ヘッドの開発が望まれてきた。
【0003】そこで、このような要求に対応するため、
センダスト(鉄アルミシリコン)、アモルファス磁性合
金、及びFeTaN等の金属磁性膜と絶縁膜との積層膜
の両側を非磁性基板で挟持する構造とすることで高周波
特性を向上させた磁気ヘッド、いわゆる積層型磁気ヘッ
ドが開発されている。
【0004】デジタルVTRやストリーマにおいては、
小型化、高密度化、高転送レート化が進んでいる。この
ような高密度化に関し、従来は30μm以上であった磁
気ヘッドのトラック幅が5μm以下へと狭くなってい
る。それに伴い、トラック幅精度に対しても、従来の±
2μmから±1μm以下へと高精度が要求されている。
また、トラックピッチズレに対しても、記録フリンジの
観点から、狭トラックにおいては±1μm以下が要求さ
れている。
【0005】一方、小型化、高転送レート化に関して
は、磁気ヘッドが搭載されたドラム装置の小型化、高速
回転化が進んでいる。例えば、VHS方式のVTRで
は、ドラム装置の直径が62mm、ヘッド・テープの相
対速度が5.8m/s、磁気テープの厚みが約18μm
であったのに対して、DV(デジタルビデオ)方式やD
VCPRO方式のVTRでは、ドラム装置の直径が2
1.7mm、相対速度が10m/s以上、磁気テープの
厚みが10μm以下となっている。従って、このような
相対速度の向上やドラム径の小型化、テープの薄手化等
にも対応できる狭トラック積層型磁気ヘッドの開発が求
められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の積層型磁気ヘッ
ドの外観を示す斜視図が図3(a)に示されている。こ
の従来の積層型磁気ヘッドは、金属磁性膜101が一対
の非磁性基板102により挟持され、磁気ギャップ10
3及び巻線窓104を有し、巻線窓104内に巻線窓ガ
ラス105が配された構成になっている。金属磁性膜1
01は、テープ摺動方向(図3(b)に示されたヘッド
走行方向)に対して略平行となっている。さらに、テー
プへのヘッドタッチを向上させるために、ヘッドのテー
プ摺動面106に段加工を施してヘッドのテープ摺動幅
107が小さくなるよう(通常は約70μm)に規制し
ている。
【0007】ヘッドのテープ摺動面106部分の平面図
が図3(b)に示されている。従来の積層型磁気ヘッド
では、テープ摺動面106において、ヘッド走行方向と
直交する方向に対して磁気ギャップライン108がアジ
マス角度θだけ傾いている。従来の積層型磁気ヘッドの
多くは、図示されているように、磁気ギャプ103を挟
んで対向するトラック(金属磁性膜101からなる)
に、磁気ギャップ面で1μm以上のズレδが発生してい
る。このようなトラックのズレδにより、狭トラック対
応の積層型磁気ヘッドとしては、トラック幅精度が悪い
という問題や記録フリンジの問題が発生している。
【0008】このようなトラックのズレδを生じさせる
大きな原因は、積層型磁気ヘッドの製造時の加工精度に
起因したトラックピッチズレである。以下に、このトラ
ックピッチズレが発生する要因を、従来の積層型磁気ヘ
ッドの製造プロセスをもとに説明する。図4(a)〜
(e)は、従来の積層型磁気ヘッドの製造プロセスの概
略図を示している。
【0009】図4(a)に示すように、まず、金属磁性
膜101と非磁性基板102とが交互に複数枚積み重ね
て接着された積層体109を、二点鎖線で示すように、
積層方向からアジマス角θだけ傾けて切断し、一対のコ
アプレート半体110a、110bを作製する。
【0010】次に、図4(b)に示すように、少なくと
も一方のコアプレート半体(ここではコアプレート半体
110a)の磁気ギャップ面に巻線溝111を形成し
て、磁気ギャップ面を平滑に研磨する。
【0011】その後、図4(c)に示すように、磁気ギ
ャップ面に所定厚さのギャップ材を配置し、一対のコア
プレート半体110a,110bを磁気ギャプ面で合わ
せて熱処理して、ギャップドプレート112を作製す
る。
【0012】そして、このギャップドプレート112
を、図4(c)に示す二点鎖線で切断して、図4(d)
に示すギャップドバー113を作製し、このギャップド
バー113のテープ摺動面側に、金属磁性膜101と平
行に段加工溝114を形成して、ヘッドのテープ摺動幅
107を規定する。このギャップドバー113を図4
(d)に示す所定のチップ幅115で切断することによ
り、図4(e)に示すヘッドチップ(磁気ヘッド)が完
成する。
【0013】この製造プロセスの中でトラックピッチズ
レが生じる工程は、一対のコアプレート半体110a,
110bの磁気ギャップ面をラップする工程である。例
えば、図5(a)に示すように、コアプレート半体11
0a,110bのラップ時の高さズレ(以下、プレート
ラップ高さズレと記す。)Xが一対のコアプレート半体
110a,110bで反対方向に生じた場合、もともと
累積トラックピッチがLであったものが、図5(b)に
示すように各コアプレート半体110a,110bで累
積トラックピッチがL1とL2とに大きくずれてしま
う。このようなコアプレート半体110a,110bを
磁気ギャップ面で突き合わせると、トラックズレが大き
く生じたヘッドチップが形成されてしまうことになる。
【0014】また、累積トラックピッチのズレ(L2−
L1)は、コアプレート半体切断時のアジマス角θによ
っても大きく異なる。図6に、コアプレート半体(L=
30mm)切断時のアジマス角θが0°、6°、20°
の時の、プレートラップ高さズレXに対する累積トラッ
クピッチズレ(L2−L1)について示す。アジマス角
θと累積トラックピッチズレとの関係図によると、アジ
マス角θが大きくなるに伴い、プレートラップ高さズレ
Xに対する累積トラックピッチズレが大きくなってい
る。
【0015】現在のデジタルVTRのフォーマット(ア
ジマス角θ=20°)の場合は、プレートラップ高さズ
レが±10μm生じた場合に累積トラックピッチズレが
最大7μm生じることになる。現在は、プレートラップ
高さズレを極力小さくするようにラップを行っている
が、ラップ精度の向上にも限界がある。
【0016】そこで、加工精度によらずトラックピッチ
ズレを小さくする方法として、図4(a)に示した積層
体109から一対のコアプレート半体110a,110
bを切断する時にθ=0°で切断し、且つ図4(d)に
示したチップ切断時にアジマス角度を考慮して切断する
ことによりヘッドチップを作製する方法が考えられる。
しかしながら、この方法でヘッドチップを作製すると、
図7(a)に示すようにヘッド摺動幅107が極めて大
きく(ヘッド長さ116=1mmの時、ヘッド摺動幅1
07=360μmとなる。)、ヘッドタッチが確保でき
ない磁気ヘッドになってしまうという問題が生じる。そ
こで、図7(a)に示す磁気ヘッドにおいてヘッド摺動
幅107を従来通り小さくすると、図7(b)に示すよ
うに巻線窓104により金属磁性膜101からなる磁路
が切断された磁気ヘッドとなってしまう。従って、この
ような方法では、磁気ヘッドを作製するのが困難であ
る。
【0017】本発明はこれらの問題を解決するために、
トラックズレが極めて小さく、且つうトラック幅精度が
大幅に向上した、狭トラック対応の積層型の磁気ヘッ
ド、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の磁気ヘッドは、金属磁性膜が一対の非磁
性基板により挟持された一対の磁気コア半体と、前記磁
気コア半体の端面同士が対向配置されて形成された磁気
ギャップとを有し、媒体摺動面で、ヘッド走行方向に直
交する方向と前記磁気ギャップとがアジマス角度をなす
磁気ヘッドにおいて、前記媒体摺動面で、前記金属磁性
膜と前記磁気ギャップとが略直交し、且つ前記金属磁性
膜の両側に溝部が設けられたことを特徴としている。
【0019】一般に、製造工程において、金属磁性膜と
非磁性基板との積層体から磁気コア半体を切断する際の
アジマス角度が大きくなるに従い、加工精度によるトッ
ラックピッチズレが大きくなることが分かっている。本
発明の構成では、金属磁性膜と磁気ギャップとが略直交
するので、積層体から磁気コア半体を切断する際のアジ
マス角度は略0°である。このため、加工精度に起因す
るトッラックピッチズレの発生を極力抑えることができ
る。
【0020】さらに、金属磁性膜と磁気ギャップとが略
直交する構成とすることで媒体摺動幅が極めて大きくな
ったとしても、金属磁性膜の両側に溝部が形成されてい
るため、媒体摺動時に媒体と磁気ヘッド間に発生するエ
アーが前記溝部より排出され、媒体の浮上が小さく抑え
られる。このため、良好なヘッドタッチを確保すること
ができる。
【0021】このように、本発明の磁気ヘッドによれ
ば、トラックピッチズレが極めて小さく、トラック幅精
度も大幅に向上し、さらに良好なヘッドタッチを示す、
狭トラック対応の磁気ヘッドを実現することができる。
【0022】さらに、本発明の磁気ヘッドの前記金属磁
性膜は、金属磁性層と絶縁層とが積層された積層膜であ
ることが好ましい。この構成により、金属磁性膜の高周
波特性が向上する。
【0023】さらに、本発明の磁気ヘッドの前記非磁性
基板は、非磁性単結晶フェライトからなることが好まし
い。この構成により、耐磨耗性が良好となる。
【0024】本発明の磁気ヘッドの製造方法は、 金属
磁性膜と非磁性基板とを交互に積み重ねて接着した積層
体を、前記金属磁性膜面と略直交する方向に切断して、
少なくとも一対の磁気コア半体を作製する第1の工程
と、少なくとも一方の磁気コア半体の磁気ギャップ面に
巻線窓を形成する第2の工程と、前記一対の磁気コア半
体を前記磁気ギャプ面で突き合わせて接着し、ギャップ
ドプレートを作製する第3の工程と、前記ギャップドプ
レートから作製されたギャップドバーの媒体摺動の前記
金属磁性膜の両側に溝部を形成する第4の工程と、前記
媒体摺動面で、ヘッド走行方向に直交する方向と磁気ギ
ャップとがアジマス角度をなすように、前記ギャップド
バーからヘッドチップを形成する第5の工程とを含むこ
とを特徴としている。
【0025】この方法によれば、上述したような本発明
の磁気ヘッドを容易に製造することができる。
【0026】さらに、本発明の磁気ヘッドの製造方法に
おいて、 前記金属磁性膜を金属磁性層と絶縁層とが積
層された積層膜にて形成することにより、金属磁性膜の
高周波特性を向上させることができる。
【0027】さらに、本発明の磁気ヘッドの製造方法に
おいて、 前記非磁性基板を非磁性単結晶フェライトに
て形成することにより、耐磨耗性を向上させることがで
きる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0029】図1(a)は、本実施の形態に係る磁気ヘ
ッドの構成を示す斜視図である。図1(a)において、
1は金属磁性膜、2は非磁性基板、3は溝部、4は磁気
ギャップ、5は巻線窓、6は巻線窓ガラス、7はテープ
摺動面(媒体摺動面)、8はテープ摺動幅(コア幅)で
ある。本実施の形態では、磁気コアである金属磁性膜1
には飽和磁束密度が大きいFeTaN磁性膜を用い、非
磁性基板2には耐摩耗性の良好な非磁性単結晶フェライ
トを用いている。本実施の形態の磁気ヘッドは、金属磁
性膜1の両側を一対の非磁性基板2で挟持する構造の積
層型磁気ヘッドである。また、ヘッド摺動面7には、金
属磁性膜1の両側に、金属磁性膜1と略平行に溝部3が
設けられている。
【0030】図1(b)は、テープ摺動面7部分を示す
平面図である。図示されているように、磁気ギャップラ
イン9は、ヘッド走行方向と直交する方向に対してアジ
マス角度θだけ傾いており、金属磁性膜1の膜面と磁気
ギャップ面とが略直交した構造となっている。図中に示
す10は溝部3の幅を示している。
【0031】本実施の形態の磁気ヘッドでは、アジマス
角度θ=20°、コア幅(テープ摺動幅8)=360μ
mと設定され、さらに、溝部3については幅10=50
μm及び深さ=25μmとして、金属磁性膜1から約2
0μm離れた位置に設けた。また、磁気ヘッドのトラッ
ク幅を10μmに設定するため、金属磁性膜1であるF
eTaNの膜厚を約10μmとした。なお、金属磁性膜
1として用いるFeTaN膜には、高周波特性を向上さ
せるために、3.3μmのFeTaN膜を0.1μmの
SiO2を介して3層積層した積層膜が用いられてい
る。
【0032】表1に、本実施の形態の磁気ヘッドと従来
の磁気ヘッドとのトラック幅精度±1μm以内の歩留ま
り(トラック幅歩留まり)、トラックズレ±1μm以内
の歩留まり(トラックズレ歩留まり)、テープ・ヘッド
の相対速度20m/sの時のエンベロープ平坦率を示
す。
【0033】
【表1】
【0034】このように、本実施の形態の磁気ヘッド
は、従来の磁気ヘッドに比べて、トラック幅精度±1μ
m以内の歩留まり、及びトラックズレ±1μm以内の歩
留まり共に大幅に向上した。また本実施の形態の磁気ヘ
ッドは、テープ摺動幅8が360μmと大きくても、エ
ンベロープ平坦率が従来の磁気ヘッドとほとんど変わら
ず、良好なヘッドタッチを示した。これは、テープ摺動
幅8が大きくても、テープ摺動時にテープ・ヘッド間に
発生するエアーが金属磁性膜1の両側に設けた溝部3に
より排出され、テープ浮上が小さく抑えられるためであ
る。
【0035】このように、本構成の磁気ヘッドによれ
ば、テープへのヘッドタッチを劣化させることなく、従
来の課題であったトラック幅精度、トラックズレ精度を
大幅に向上させた、狭トラック対応積層型磁気ヘッドを
実現することができた。
【0036】なお、本実施の形態においては、溝部3を
金属磁性膜1の両側に1本づつ設けた磁気ヘッドの構成
例を示したが、溝部3の本数は1本に限るものではな
く、ヘッド長さ11に応じて複数本の溝部を設ける必要
がある場合もある。
【0037】また、非磁性基板2の材料は、非磁性単結
晶フェライトだけに限るものではなく、チタン酸マグネ
シウムやチタン酸カルシウム等からなる基板でも同様の
効果を得ることができる。
【0038】また、金属磁性膜1の材料はFeTaNだ
けに限るものではなく、Co系のアモルファス合金や他
のFe系の軟磁性合金を用いた場合でも同様の効果を得
ることができる。
【0039】次に、本実施の形態における磁気ヘッドの
製造方法について、図2を参照しながら説明する。図2
(a)〜(e)には、本構成の積層型磁気ヘッドの製造
プロセスの概略が示されている。
【0040】まず、図2(a)に示すように、金属磁性
膜1と非磁性基板2とを交互に複数枚積み重ねて接着し
た積層体12を、金属磁性膜1の膜面と略直交する方向
(積層方向と平行)に切断し、一対のコアプレート半体
(磁気コア半体)13a,13bを作製する。
【0041】次に、図2(b)に示すように、少なくと
も一方のコアプレート半体(ここではコアプレート半体
13a)の磁気ギャップ面に巻線窓5となる巻線溝14
を形成する。
【0042】次に、図2(c)に示すように、磁気ギャ
ップ面を平滑に研磨した後、この磁気ギャップ面に所定
の厚みのギャップ材を配置し、一対のコアプレート半体
13a,13bを磁気ギャプ面で突き合わせて熱処理
し、ギャップドプレート15を作製する。このギャップ
ドプレート15を、図2(c)に二点鎖線で示されてい
る箇所で切断して、図2(d)に示すギャップドバー1
6を作製する。
【0043】次に、ギャップドバー16のテープ摺動面
7側に、金属磁性膜1と平行に溝部3を形成する。そし
てこのギャップドバー16を、図2(d)に示す二点鎖
線で、アジマス角度θを考慮して、所定のコア幅8で切
断し、図2(e)に示すヘッドチップが完成する。
【0044】本実施の形態における磁気ヘッドの製造方
法では、累積トラックピッチズレは図6の関係図におけ
るθ=0°の場合に相当する。すなわち、プレートラッ
プ高さズレが±100μm生じたとしても、累積トラッ
クピッチズレが最大0.18μmしか生じないことにな
るため、トラックピッチズレはほとんど生じないと言え
る。また、図2(c)に示されたプロセスにおいて、コ
アプレート半体13a,13bの磁気ギャップ面での突
き合わせ精度は±0.5μmである。このことから、本
実施の形態における磁気ヘッドの製造方法で作製した積
層型磁気ヘッドのトラック幅精度、トラックズレ精度
は、表1に示すように従来の磁気ヘッドの製造方法で作
製した磁気ヘッドに比べ、大幅に向上していることがわ
かった。
【0045】以上のように、本実施の形態における磁気
ヘッドは、コアプレート半体切断時にθ=0°で切断さ
れ、且つチップ切断時にアジマス角度を考慮して切断さ
れて形成され、さらに、金属磁性膜1の両側に溝部3が
設けられることにより、トラックズレとヘッドタッチの
劣化とを共に抑制することができる。
【0046】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の磁気ヘ
ッドおよびその製造方法によれば、大幅なトラックズレ
及びヘッドタッチの劣化を共に抑制されてトラック幅精
度が大幅に向上した狭トラック対応の積層型磁気ヘッド
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態の磁気ヘッドの
構成を示す斜視図であり、(b)は、前記磁気ヘッドの
テープ摺動面部分を示す平面図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明の一実施形態の磁気
ヘッドの製造方法を示す工程図である。
【図3】(a)は、従来の磁気ヘッドの構成を示す斜視
図であり、(b)は、前記従来の磁気ヘッドのテープ摺
動面部分を示す平面図である。
【図4】(a)〜(e)は、従来の磁気ヘッドの製造方
法を示す工程図である。
【図5】(a)及び(b)は、従来の磁気ヘッドの製造
工程において生じるトラックピッチズレを示す説明図で
ある。
【図6】磁気ヘッドの製造工程において生じるプレート
ラップ高さズレと累積トラックピッチズレの関係を示す
関係図である。
【図7】(a)及び(b)は、トラックピッチズレを小
さくする従来の磁気ヘッドの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 金属磁性膜 2 非磁性基板 3 溝部 4 磁気ギャップ 5 巻線窓 7 テープ摺動面(媒体摺動面) 9 磁気ギャップライン 13a コアプレート半体(磁気コア半体) 13b コアプレート半体(磁気コア半体) 14 巻線溝 15 ギャップドプレート 16 ギャップドバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D093 AA01 AC01 BC07 BC18 DA02 FA16 FA17 FA18 FA19 FA21 FA26 JA12 5D111 AA23 BB25 BB38 BB48 DD03 DD12 DD13 DD14 DD23 FF17 FF44 GG03 GG14 GG16 GG18 HH16 JJ21 JJ22 KK01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属磁性膜が一対の非磁性基板により挟
    持された一対の磁気コア半体と、前記磁気コア半体の端
    面同士が対向配置されて形成された磁気ギャップとを有
    し、媒体摺動面で、ヘッド走行方向に直交する方向と前
    記磁気ギャップとがアジマス角度をなす磁気ヘッドにお
    いて、 前記媒体摺動面で、前記金属磁性膜と前記磁気ギャップ
    とが略直交し、且つ前記金属磁性膜の両側に溝部が設け
    られたことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記金属磁性膜は、金属磁性層と絶縁層
    とが積層された積層膜であることを特徴とする請求項1
    に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記非磁性基板は、非磁性単結晶フェラ
    イトからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 金属磁性膜と非磁性基板とを交互に積み
    重ねて接着した積層体を、前記金属磁性膜面と略直交す
    る方向に切断して、少なくとも一対の磁気コア半体を作
    製する第1の工程と、 少なくとも一方の磁気コア半体の磁気ギャップ面に巻線
    窓を形成する第2の工程と、 前記一対の磁気コア半体を前記磁気ギャプ面で突き合わ
    せて接着し、ギャップドプレートを作製する第3の工程
    と、 前記ギャップドプレートから作製されたギャップドバー
    の媒体摺動面の前記金属磁性膜の両側に、溝部を形成す
    る第4の工程と、 前記媒体摺動面で、ヘッド走行方向に直交する方向と磁
    気ギャップとがアジマス角度をなすように、前記ギャッ
    プドバーからヘッドチップを形成する第5の工程とを含
    むことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金属磁性膜は、金属磁性層と絶縁層
    とが積層された積層膜であることを特徴とする請求項4
    に記載の磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記非磁性基板は、非磁性単結晶フェラ
    イトからなることを特徴とする請求項4又は5に記載の
    磁気ヘッドの製造方法。
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