JP3868401B2 - 筆記具のグリップ部分構造 - Google Patents

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【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はボールペン、シャープペンシル等の筆記具に係り、特に、そのグリップ部分の構造及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来周知の上記筆記具において、筆記の際に該筆記具の軸筒が滑らないようにし、指が痛くなるのを防ぎ、把持感触を良好にし、更に、筆記具のデザイン等を考慮したグリップ部分の改良が種々提案されている。このような従来例に係る公報を列挙すると、例えば特開2002−337495、特開2003−54179、特開2003−25784等が知られている。
【0003】
ところで、このような従来公知の筆記具においては、例えば特開2002−337495の公報に記載された発明は筆記具のグリップ部材の構造に特徴を有するものであるが、その特徴的構造は、熱可塑性エラストマー又はゴム等のグリップ部材の内周面軸方向に無数の微細な(約20μm〜40μm)線条の凹凸部を設け、このようなグリップ部材を、別個に制作した筆記具の軸筒に取り付ける形式のものである。
【0004】
しかしながら、この様な構成のグリップにあっては無数の線条の凹凸が非常に小さく、グリップ部材の軸筒への装着は比較的容易になされるけれども、グリップ部材の柔軟性に欠け、筆記時に指が痛くなるのを防ぐと言う本来の目的を十分に達成できない可能性があった。また、グリップ部材を別途成形した軸筒部に装着するために、その装着工程が可成り困難であるばかりでなく、グリップ部材に柔軟性を持たせるために上記無数の凹凸部の高さを高く(例えば45μm以上に)すると、該凹凸部の痕跡が目立つと言う欠点が指摘されている。
【0005】
一方、特開2003−54179に開示されたごとき筆記具によるときは、二色成形によって先ず軸筒部が成形される。この場合図7に示すように、グリップ部材を後に二次成形する部分を軸筒1の凹部2として一次成形し、そこに互いに略4分の1の円弧状で段違いとされた円周方向の複数のリブa〜aを、又は更に軸方向の複数のリブ(図示せず)を夫々設けると共に、その後熱可塑性エラストマー又はゴムによってグリップ部材を二次成形するものである。
【0006】
このような構造の筆記具によれば、二次成形されたグリップ部材(図示せず)は一次成形による軸筒1のリブ部分aと一体的に成形されるので、両者の間のズレやグリップ部材のねじれは解消されるけれども、グリップ部材の柔軟性はその材質のみに依存しており、筆記時の把持感触が無く、指の痛くなるのを防ぐ意味で不充分であった。
【0007】
更に、特開2003−25784に記載されたごとき筆記具及びそのグリップ筒の製造方法によれば、筒状のグリップ筒自体を二色成形又はインサート成形し、その基質部を硬質材料により形成し、その基質部の内外側面に軟質弾性部を形成している。
このため、グリップ部材自体の成形が複雑になるばかりでなく、グリップ部材は全体的に変形し難いためにその装着が困難であり、しかも、グリップ部材表面の柔軟性は材質のみによって決定されるため、グリップ部の強度と柔軟性又は使用時の「しっくり感」が出せないと言う欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解消し、グリップ部材を別途軸筒に装着する工程を省略すると共に、使用時の手指の油分による膨潤変形や劣化を防止でき、構造的に柔軟性を持たせることによって使用時の把持感触を良好にし、「しっくり感」を持たせた筆記具のグリップ部分構造及びその製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は筆記具の軸筒におけるグリップ部の構造であって、熱可塑性樹脂材によって成形される軸筒のグリップ軸部はその一方側にフランジを有しており、該フランジのグリップ軸部と反対側に外ネジ部を有する軸連結部が形成されており、前記グリップ軸部の他方側端部には外ネジ部を有する口先連結部が形成されており、前記グリップ軸部及び前記フランジに渡ってエラストマー樹脂を用いて2色成形により一体化されるグリップ部材は、外周円筒部と、該外周円筒部から一体的に内方に延びる多数のリブとにより構成され、上記フランジの側面と上記グリップ軸部の表面との両方に一体化される上記外周円筒部及び上記多数のリブとによって、多数の筒状空室が形成されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る筆記具のグリップ部分構造及びその製造方法を図1〜図6により説明する。
図1は、例えばボールペン等の筆記具用グリップにおける軸筒と、該軸筒のグリップ部分に一体成形されるグリップ部材との、一部断面を含む側面図である。そして、該図1に示す実施例は、筆記具を構成する軸筒がその前部と後部に2分割された形式のものを示している。
【0011】
図1に示すように、筆記具の軸筒の一部を構成する軸筒前部1は、筆記具全体から見て大凡そのグリップ部分を形成し、グリップ部材10が後に一体として成形されるグリップ軸部2を有している。この実施例における軸筒前部1は後述するように、その後端に図示しない軸筒後部を連結するための外ネジ部3を有する軸連結部4を有し、該軸筒後部と前記グリップ部材10との間を区画するフランジ5を有している。また、軸筒前部1の先端部には、やはり図示しない口先部をねじ止めするための外ネジ部6を有する口先部連結部7が設けられている。
【0012】
図2、図3は、上述の図1に示す軸筒前部1における軸連結部4及び口先部連結部7の夫々の断面を示している。
すなわち、図2にその一部断面を示す外ネジ部3を有する軸連結部4は、軸筒前部1の後部に形成したフランジ5(図1参照)より後方に設けられ、例えば筆記体の繰り出し機構を収納する図示しない軸筒後部の内ネジと係合自在である。また、図3にその一部断面を示す外ネジ部6を有する軸筒前部1の先端部7は、やはり図示しない口先部の内ネジと係合自在である。
【0013】
図4は、図1のA−A断面を示しており、軸筒前部1のグリップ軸部2と、その外周に2色成形により形成されたグリップ部材10とを示している。
図から明らかなようにグリップ部材10は、外周円筒部11と該円筒部11の全長に渡って内側面より内方に夫々延びる複数のリブ12〜12から構成されており、該リブ12はこの実施例において8個設けられている。従って、これらグリップ部材10の円筒部11と各リブ12〜12と、上述の軸筒前部1のグリップ軸部2の表面とによって8個の筒状空室13〜13が形成されることとなる。しかしながら、これらリブ12〜12及び空室13〜13の数は当然に任意である。
【0014】
図5、図6は、本発明の他の実施例に係る筆記具の軸筒と、該軸筒のグリップ軸部に2色成形によって成形されたグリップ部材とを示している。
図5において明らかなように、この実施例における軸筒1は、前方のグリップ軸部2と後方の繰り出し機構等の収納部8とを一体に成形したものである。そして、該グリップ軸部2の軸径は収納部8の軸径よりも小さく、その段部9が上記第1の実施例におけるフランジ5の部分に対応すると共に、グリップ軸部2の外周にグリップ部材10が成形される。なお、グリップ軸部2の先端は実施例1の場合と同様に、口先部の内ネジと係合する外ネジ部6を有する先端部7とされている。
【0015】
図6は、図5のB−B断面を示しており、その形状は図4と略同様である。すなわち、上記図5又は該図6に示す軸筒1のグリップ軸部2に対して、その軸筒成形後に2色成形によってグリップ部材10が成形されるけれども、該グリップ部材10は図4の場合と略同様に、円筒部11とその外周面から内方に延びる多数のリブ12〜12から形成され、該グリップ部材10が軸筒1の特にグリップ軸部2と一体に成形されるものである。そして、該一体成型されたグリップ部材10の多数のリブ12〜12によって空室13〜13が画製されるが、この場合もリブ12の本数、従って空室13の個数も任意である。
【0016】
【実施の態様】
本発明の実施の態様を説明すると、グリップ軸部2を含む軸筒部1は、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の射出成形によって製造される。その後、2色成形の成型法によって、スチレン、ブタジエン共重合のエラストマー樹脂、オレフィン系のエラストマー樹脂等を用いてグリップ部材10を一体成形する。
【0017】
この場合、一次成形品である軸筒部1にアクリル、AS、ポリスチレン系樹脂を用いた場合、2次側であるグリップ部材10にはスチレン、ブタンジェン共重合のエラストマー樹脂を用いて一体成形すると、両者の接着面における密着性が向上する。
また、1次成形側にポリプロピレン、ポリエチレン系樹脂を用いた場合には、2次側に同系樹脂であるオレフィン系のエラストマー樹脂を使用すると効果的である。
【0018】
図4又は図6における、軸筒1のグリップ軸部2及びこれと一体成形されるグリップ部材10の各部分の寸法を例示すると次のようである。
例えば、筆記具がシャープペンシルである場合の軸筒は、その外径をφ10.5とすることができ、少なくともグリップ部材10の長さは35.0mm程度である。そして、この様なグリップ部材10の場合にグリップ軸部2の外形をφ4.4とすると、図4又は図6を参照して、グリップ部材10の円筒部11の厚さを1.0mm、リブ12の長さを約1.1mm、同じくリブ12の肉厚を0.6mmとすることができる。
【0019】
しかしながら、これら軸筒1自体の外径、長さ寸法等は筆記具の種類及び特徴的構成により決定されるものであり、その結果上記グリップ軸部2の外径も当然に変化し、それに伴ってグリップ部材の寸法等も変化する。 また、グリップ部材10の特性も必要に応じて変更されるので、上記グリップ部材の種々の数値は単なる参考例にすぎないものであって、この発明の本質を変更しない範囲で種々の態様を採ることができる。
【0020】
【発明の効果】
上述のごとき本発明によると、筆記具の軸筒とグリップ部材とを2色成形によって一体成形するために、別途製作したグリップ部材を軸筒のグリップ軸凹部に装着する工程を省略できると共に、両者が一体成形により作成されるために密着性が極めて良くなり、回動、ズレ等を防止することが出来た。
【0021】
また、グリップ部材に多数のリブを形成し、これを軸筒部と2色一体成形するために、グリップ部材を構造的に柔軟にすることができるのみならず、そのリブ部分と軸筒部分との密着性の向上によって、グリップ部材の材質の劣化、膨潤等による脱落、回動、収縮、グリップ内への汚れの侵入等を防止できる顕著な効果を奏するものである。
更に、上記2色一体成形を行う場合に、硬質材からなる軸筒部と軟質材からなるグリップ部材の材質を選択することにより、一体成形による両者の結合をより向上させることができ、把持感触をより良好にすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る筆記具の軸筒前部の一部断面を含む側面図である。
【図2】軸筒後部との軸連結部の断面図である。
【図3】口先部連結部の断面図である。
【図4】図1のA−A断面図である。
【図5】第2実施例に係る筆記具の軸筒全体の一部断面を含む側面図である。
【図6】図5のB−B断面図である。
【図7】従来例に係る筆記具の軸筒側面図である。
【符号の説明】
1 軸筒前部
2 グリップ軸部
3 外ネジ部
4 軸連結部
5 フランジ
6 外ネジ部
7 口先部連結部
8 収納部
9 段部
10 グリップ部材
11 円筒部
12 リブ
13 空室

Claims (1)

  1. 筆記具の軸筒におけるグリップ部の構造であって、熱可塑性樹脂材によって成形される軸筒のグリップ軸部2はその一方側にフランジ5を有しており、該フランジ5のグリップ軸部と反対側に外ネジ部3を有する軸連結部4が形成されており、前記グリップ軸部2の他方側端部には外ネジ部6を有する口先連結部7が形成されており、前記グリップ軸部2及び前記フランジ5に渡ってエラストマー樹脂を用いて2色成形により一体化されるグリップ部材10は、外周円筒部11と、該外周円筒部11から一体的に内方に延びる多数のリブ12〜12とにより構成され、上記フランジ5の側面と上記グリップ軸部2の表面との両方に一体化される上記外周円筒部11及び上記多数のリブ12〜12とによって、多数の筒状空室13〜13が形成されていることを特徴とするグリップ部分構造。
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