JP3867134B2 - 複合酸化物焼結体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、優れた熱電変換性能を有する複合酸化物焼結体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
我が国では、一次供給エネルギーからの有効なエネルギーの得率は30%程度しかなく、約70%ものエネルギ−を最終的には熱として大気中に廃棄している。また、工場やごみ焼却場などにおいて燃焼により生ずる熱も他のエネルギーに変換されることなく大気中に廃棄されている。このように、我々人類は非常に多くの熱エネルギーを無駄に廃棄しており、化石エネルギーの燃焼等の行為から僅かなエネルギーしか獲得していない。
【0003】
エネルギーの得率を向上させるためには、大気中に廃棄されている熱エネルギーを利用できるようすることが有効である。そのためには熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換する熱電変換は有効な手段である。この熱電変換とは、ゼーベック効果を利用したものであり、熱電変換材料の両端で温度差をつけることで電位差を生じさせて発電を行うエネルギー変換法である。この熱電発電では、熱電変換材料の一端を廃熱により生じた高温部に配置し、もう一端を大気中(室温)に配置して、それぞれの両端に導線を接続するだけで電気が得られ、一般の発電に必要なモーターやタービン等の可動装置は全く必要ない。このためコストも安く、燃焼等によるガスの排出も無く、熱電変換材料が劣化するまで継続的に発電を行うことができる。
【0004】
このように、熱電発電は今後心配されるエネルギー問題の解決の一端を担う技術として期待されているが、熱電発電を実現するためには、高い熱電変換効率を有し、耐熱性、化学的耐久性等に優れた熱電変換材料を大量に供給することが必要となる。
【0005】
現在、高い熱電変換効率を有する物質としては、金属間化合物が知られている。しかしながら、金属間化合物の熱電変換効率は最大で10%程度であり、しかも、空気中では500K程度以下の温度でしか利用できない。また、金属間化合物の種類によっては毒性元素や希少元素を構成元素とするものもある。
【0006】
このため、廃熱を利用する熱電発電は、未だ実用化には至っておらず、毒性が少なく、存在量の多い元素により構成され、耐熱性、化学的耐久性等に優れ、高い熱電変換効率を有する材料の開発が期待されている。
【0007】
近年、耐久性に優れ、高い熱電変換効率を有する材料として、Ca、Bi、Na等を含有するCo系複合酸化物が報告されており、その実用化が有望視されている。しかしながら、これらの複合酸化物は、単結晶では高性能を示すものの、焼結体のような多結晶体では、1/3程度以下まで性能が低下してしまう。この様な多結晶体における性能の低下の主な原因は、電気抵抗が単結晶よりも高くなることによるものと考えられる。
【0008】
上記したCo系複合酸化物を熱電変換材料として実施に応用する場合には、任意の形状で大型の材料を容易に製造できることから、多結晶焼結体の利用が望まれる。このため、Co系複合酸化物の多結晶焼結体における熱電変換性能の向上が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、優れた熱電変換性能を有するCo系複合酸化物の多結晶焼結体を提供することを主な目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した課題を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、多結晶焼結体の電気抵抗を低減するためには、各結晶の結晶軸の向きを揃えることが有効であることを見出した。そして、Co系複合酸化物の板状結晶をCo系複合酸化物の微粉末と混合し、板状結晶のよく成長した結晶面の向きを揃えた後、結晶面に対して垂直方向に加圧して焼結する方法によれば、結晶粒の方位が非常によく揃った高密度の焼結体を得ることができ、得られた焼結体は、優れた熱電変換性能を有するものとなることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明は、以下の複合酸化物焼結体、その製造方法、及び該焼結体を用いた熱電材料を提供するものである。
1. 一般式:Ca2.2 3.6Na0 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される複合酸化物の微粉末と板状結晶を混合し、板状結晶の結晶面の方向を揃えた後、一軸加圧下に焼結させることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造方法。
2. 原料とする複合酸化物の微粉末と板状結晶において、板状結晶の最長辺の長さが微粉末の最長辺の長さの2倍以上である上記項1に記載の複合酸化物焼結体の製造方法。
3. 複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合割合が、両者の合計量を基準として、微粉末5〜95重量%と板状結晶95〜5重量%である上記項1又は2に記載の複合酸化物焼結体の製造方法。
4. 複合酸化物の微粉末が、最長辺の長さが50μm以下であって、最長辺の長さ/最短辺の長さが5以下の粉末である上記項1〜3のいずれかに記載の複合酸化物焼結体の製造方法。
5. 複合酸化物の板状結晶が、下記(1)〜(3)の条件を満足するものである上記項1〜4のいずれかに記載の複合酸化物焼結体の製造方法:
(1)相対する成長した二面を有する板状構造の結晶であり、
(2)成長した面における最長辺の長さが100μm以上、最短辺の長さが10μm以上であって、最長辺の長さ/最短辺の長さが100以下であり、
(3)相対する成長した二面間の厚さが50μm以下であって、成長した面の最短辺の長さ/厚さが5以上である。
6. 板状結晶の結晶面の方向を揃える方法が、下記(1)〜(3)のいずれかの方法である上記項1〜5のいずれかに記載の複合酸化物焼結体の製造方法:
(1)複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーを濾過する方法、
(2)複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーをドクターブレード法によって薄膜化する方法、
(3)複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーを磁場中で乾燥させる方法。
7. 一軸加圧下に焼結させる方法が、板状結晶の成長した面に垂直方向に加圧した状態で焼結させる方法である上記項1〜6のいずれかに記載の方法。
8. 一般式:Ca2.2 3.6Na0 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される複合酸化物の焼結体であって、絶対温度300K以上において100μV/K以上のゼーベック係数を有することを特徴とする複合酸化物焼結体。
9. 一般式:Ca2.2 3.6Na0 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される複合酸化物の焼結体であって、絶対温度300K以上において10mΩcm以下の電気抵抗率を有する複合酸化物焼結体。
10. 一般式:Ca2.2 3.6Na0 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される複合酸化物の焼結体であって、絶対温度300K以上において3W/mK以下の熱伝導度を有することを特徴とする複合酸化物焼結体。
11. 一般式:Ca2.2 3.6Na0 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される複合酸化物の焼結体であって、絶対温度300K以上において下記特性を有することを特徴とする複合酸化物焼結体:
(1)ゼーベック係数が100μV/K以上、
(2)電気抵抗率が10mΩcm以下、
(3)熱伝導度が3W/mK以下。
12. 上記項8〜11のいずれかに記載された複合酸化物焼結体からなるp型熱電変換材料。
13. 上記項12に記載されたp熱電変換材料を含む熱電発電モジュール。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の複合酸化物焼結体の製造方法では、原料としては、一般式:Ca2.2 3.6Na0 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される複合酸化物の微粉末と板状結晶を混合して用いることが必要である。微粉末と板状結晶は、上記一般式で表されるものであればよく、微粉末と板状結晶が同一組成であっても良く、或いは、異なる組成であっても良い。
【0013】
上記一般式で表される複合酸化物は、Coの周囲を六個の酸素が八面体配位した単位格子がその一辺を共有するように層状に広がったCoO2層と、岩塩(NaCl)構造を有するMO−CoO−MO(Mは、Ca、Bi及びNaの少なくとも一種である)の順で積み重なった層とが、c軸方向に交互に積層した構造を有するものである。この様な構造を有する複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を原料として使用し、後述する方法によって焼結体を製造することによって、結晶粒の結晶面の方向が揃った優れた熱電変換性能を有する焼結体を得ることができる。
【0014】
原料とする微粉末と板状結晶については、粒径の差が大きいことが好ましく、通常、板状結晶の最長辺の長さが微粉末の最長辺の長さの2倍以上であることが好ましい。
【0015】
複合酸化物の微粉末と板状結晶との混合割合は、両者の合計量を基準として、微粉末5〜95重量%程度と板状結晶95〜5重量%程度とすることが好ましい。
【0016】
複合酸化物の微粉末の形状については特に限定的ではないが、最長辺の長さが50μm程度以下であって、最長辺の長さ/最短辺の長さが5程度以下であることが好ましい。
【0017】
複合酸化物の板状結晶の形状については、特に限定的ではないが、下記(1)〜(3)の条件を満足することが好ましい。尚、複合酸化物の板状結晶は、単結晶であることが好ましい。
(1)相対する成長した二面を有する板状構造の結晶であり、
(2)成長した面における最長辺の長さが100μm以上、最短辺の長さが10μm以上であって、最長辺の長さ/最短辺の長さが100以下であり、
(3)相対する成長した二面間の厚さが50μm以下であって、成長した面の最短辺の長さ/厚さが5以上である。
【0018】
尚、複合酸化物の微粉末と板状結晶のそれぞれの形状については、顕微鏡観察によって任意に選択した各100個の結晶について測定した平均値が上記範囲内にあればよいが、測定した各100個の結晶の内で、70%以上の結晶が上記範囲内にあることが好ましく、90%以上の結晶が上記範囲内にあることがより好ましく、全ての結晶が上記範囲内にあることが最も好ましい。
【0019】
原料として用いる複合酸化物の微粉末と板状結晶の結晶構造の一例を示す走査型電子顕微鏡写真を図1及び図2に示す。これらの内で、図1は、微粉末結晶の電子顕微鏡写真であり、図2は、板状結晶の電子顕微鏡写真である。この電子顕微鏡写真から、微粉末は球状に近い形状を有し、板状結晶はよく成長した面、即ちab面を有するものであることが判る。
【0020】
上記した複合酸化物の微粉末の製造方法については特に限定的ではなく、上記した条件を満足する複合酸化物微粉末を製造できる方法であれば各種方法を採用できる。
【0021】
例えば、固相反応法、ゾル・ゲル法、水熱合成法などの公知の方法で所定の組成の複合酸化物を製造し、必要に応じて、ミリングなど力学的な粉砕法により所定の大きさとなるまで粉砕することによって、原料とする複合酸化物の微粉末を得ることができる。
【0022】
これらの内で、固相反応法によって複合酸化物微粉末を製造する方法を簡単に説明すると、まず、目的とする複合酸化物の金属成分比率と同様の配合割合となるように原料物質を混合した後、空気中などの含酸素雰囲気中で800〜900℃程度で10時間程度焼成して仮焼粉末とする。次いで、この仮焼粉末を加圧成形し、含酸素雰囲気中で焼成することによって、目的とする複合酸化物を得ることができる。含酸素雰囲気としては、例えば、大気中や300ml/分程度までの流速の酸素気流中などの雰囲気を採用できる。焼成手段は特に限定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等任意の手段を採用できる。焼成温度及び焼成時間も特に限定されず目的とする複合酸化物が得られれば良いが、例えば、920〜1100℃程度で20〜40時間程度焼成すればよい。このようにして得られた焼成物を、必要に応じて粉砕することにより、複合酸化物微粉末を得ることができる。
【0023】
原料物質としては、焼成により目的の酸化物を形成し得るものであれば特に限定なく用いることができ、例えば、金属単体、酸化物、各種化合物(炭酸塩等)等を使用できる。例えばCa源としては酸化カルシウム(CaO)、塩化カルシウム(CaCl2)、炭酸カルシウム(CaCO3)、硝酸カルシウム(Ca(NO32)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、アルコキシド化合物(ジメトキシカルシウム(Ca(OCH32)、ジエトキシカルシウム(Ca(OC252)、ジプロポキシカルシウム(Ca(OC372))等を用いることができ、Bi源としては酸化ビスマス(Bi23)、硝酸ビスマス(Bi(NO33)、塩化ビスマス(BiCl3)、水酸化ビスマス(Bi(OH)3)、アルコキシド化合物(Bi(OCH33、Bi(OC253、Bi(OC373)等を用いることができ、Na源としては酸化ナトリウム(Na2O)、硝酸ナトリウム(NaNO3)、塩化ナトリウム(NaCl)、水酸化ナトリウム(NaOH)、アルコキシド化合物(NaOCH3、NaOC25、NaOC37)等を用いることができ、Co源としては酸化コバルト(CoO、Co23,Co34)、塩化コバルト(CoCl2)、炭酸コバルト(CoCO3)、硝酸コバルト(Co(NO32)、水酸化コバルト(Co(OH)2)、アルコキシド化合物(ジプロポキシコバルト(Co(OC372)等)等を用いることができる。上記した化合物の他に、目的とする複合酸化物の構成元素を二種以上含む化合物を使用してもよい。
【0024】
複合酸化物の板状結晶を製造する方法としても、上記した条件を満足する複合酸化物の板状結晶を製造できる方法であれば各種方法を採用できる。例えば、固相反応法、ゾル・ゲル法、水熱合成法等も適用できるが、板状単結晶を製造する場合には、例えば、フラックス法、ゾーンメルト法、引き上げ法、ガラス前駆体を経由するガラスアニール法等の単結晶製造法を好適に利用できる。
【0025】
これらの各方法の具体的な条件については、目的とする組成の複合酸化物が形成されるように適宜決めればよい。
【0026】
例えば、ガラス前駆体を経由するガラスアニール法について簡単に説明すると、まず、原料物質を溶融し、急冷して固化させる。この際の溶融条件は、原料物質を均一に溶融できる条件であれば良いが、溶融容器からの汚染や原料成分の蒸発を防止するためには、例えば、アルミナ製ルツボを用いる場合には、1200〜1400℃程度に加熱して溶融することが好ましい。加熱時間については特に限定はなく、原料物質が均一に溶融するまで加熱すればよく、通常、30分〜1時間程度の加熱時間とすれば良い。加熱手段については、特に限定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等の任意の手段を採用することができる。溶融の際の雰囲気は、例えば空気中や300ml/分程度以下の酸素気流中等の酸素含有雰囲気とすればよいが、原料物質が十分量の酸素を含む場合には、不活性雰囲気で溶融しても良い。
【0027】
急冷条件については特に限定的ではないが、形成される固化物の少なくとも表面部分がガラス状の非晶質層となる条件で急冷すればよい。例えば、溶融物を金属板上に流し出し、上方から圧縮する等の手段により急冷すればよい。冷却速度は、通常、500℃/秒程度以上とすればよく、103℃/秒以上とすることが好ましい。
【0028】
次いで、急冷により形成された固化物を酸素含有雰囲気中で熱処理することによって、該固化物の表面から本発明の複合酸化物が単結晶として成長する。
【0029】
熱処理温度は、880〜930℃程度とすればよく、空気中や酸素気流中等の酸素含有雰囲気中で加熱すればよい。酸素気流中で加熱する場合には、例えば、300ml/分程度以下の流量の酸素気流中で加熱すればよい。熱処理時間については、特に限定はなく、目的とする単結晶の成長の程度に応じて決めればよいが、通常、60〜1000時間程度の加熱時間とすればよい。
【0030】
原料物質の混合割合は、目的とする複合酸化物の組成に応じて決めることができる。具体的には、上記固化物の表面の非晶質層部分から複合酸化物単結晶が形成される際に、該非晶質部分の溶融物の組成を液相組成として、これと相平衡にある固相の組成の酸化物単結晶が成長するので、互いに平衡状態にある融液相と固相(単結晶)の組成の関係によって、出発原料の組成を決めることができる。
【0031】
また、フラックス法で製造する場合には、例えば、NaCl、CaCl2、SrCl2等の各種塩化物等をフラックス成分として用い、溶融したフラックス成分中に原料物質が溶解するように加熱し、その後徐冷することによって、溶融塩中で目的とする複合酸化物の板状結晶を成長させることができる。
【0032】
板状結晶を製造する際に用いる原料物質は、製造方法に応じて適宜選すればよく、例えば、上記した複合酸化物微粉末を製造する際に用いる原料物質と同様の金属単体、酸化物、各種化合物(炭酸塩等)等から選択することができる。
【0033】
本発明方法では、上記した複合酸化物の微粉末と板状結晶を混合した後、得られた混合物における板状結晶の結晶面を方向を揃えた後、焼結させることによって、目的とする複合酸化物焼結体を製造する。
【0034】
板状結晶の結晶面の方向を揃える方法については、特に限定的ではないが、例えば、(1)該混合物を含むスラリーを濾過する方法(濾過法)、(2)該混合物を含むスラリーをドクターブレード法によって薄膜化する方法(ドクターブレード法)、(3)該混合物を含むスラリーを磁場中で乾燥させる方法(磁場中配向法)、等を適用できる。これらの方法によれば、板状結晶のよく成長した面が一定方向にほぼ平行に揃った成形体を得ることができる。
【0035】
以下、上記(1)〜(3)の各方法について、より詳細に説明する。
(1)濾過法:
上記した複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーを調製した後、これを濾過することによって、板状結晶のよく成長した面を濾紙又はフィルター面に平行に配向させることができる。この際、吸引濾過法などを適宜適用できる。
【0036】
スラリーを形成するための溶媒の種類については特に限定的ではなく、原料とする微粉末と板状結晶の混合物を均一に分散させることが可能なものであれば良く、例えば、水や各種有機溶媒を使用できる。スラリー中の複合酸化物の濃度についても特に限定的ではなく、均一なスラリーが形成可能であって、適度な濾過速度を有するスラリーが形成されるように適宜決めればよい。
【0037】
スラリー中には、更に、必要に応じて、粘性調整剤や分散剤等を添加しても良い。
(2)ドクターブレード法:
ドクターブレード法は、薄膜形成方法として公知の方法であり、例えば、上記した複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーをキャリアーテープなどの基材上に注ぎ、ドクターブレードと呼ばれるナイフ刃物の隙間、即ち、スリット間を通過させることで薄膜化して、板状結晶を配向させる方法である。
【0038】
ドクターブレード法の具体的な条件については、公知の条件を適宜適用すればよい。
(3)磁場中配向法:
上記した複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーを調製した後、該スラリーを磁場中で乾燥させることによって、板状結晶の結晶軸を一方向に配向させることができる。この方法は、結晶の磁化の異方性を利用するものであり、磁場の方向に対して板状結晶の良く成長した面が垂直となるように板状結晶が配向する。
【0039】
スラリーの調製方法や使用できる溶媒の種類等については、特に限定的ではなく、上記した濾過法と同様に、上記混合物が均一に分散したスラリーが形成される様に適宜決めればよい。
【0040】
磁場の強さについては、特に限定的ではないが、通常、1〜5T(テスラ)程度とすればよい。この様な磁場中でスラリーを乾燥させて溶媒を除去することによって、板状結晶の結晶面が一定方向に配列した成形体を得ることができる。
本発明方法では、上記した方法によって板状結晶の結晶面の向きを揃えた後、一軸加圧下に複合酸化物の混合物を焼結させることによって、結晶面の方向が非常に良く揃った焼結体を得ることができる。しかも、得られた焼結体は、板状結晶に微粉末を混合し、これを加圧下に焼結させて得られるために、非常に高密度の焼結体となる。
【0041】
焼結させる際の加圧方向については、一定方向に配向した状態の板状結晶の良く成長した面(ab面)に対して垂直方向、即ち、板状結晶のc軸に平行方向とする。
【0042】
焼結方法については特に限定はなく、板状結晶を配向させて得られた成形体を加圧下に焼結させて緻密な成形体を製造できる方法であればよい。この様な焼結方法としては、ホットプレス焼結法、加圧下での放電プラズマ焼結法(SPS法)等を例示できる。
【0043】
具体的な焼結条件については特に限定的ではなく、使用する型のサイズ、成形体を構成する金属酸化物粉末の組成などに応じて、緻密な焼結体が形成されるように適宜設定すればよい。焼成雰囲気は、特に制限されず、大気中などの酸化雰囲気下、真空雰囲気下などを例示することができる。
【0044】
焼結条件の具体例としては、ホットプレス焼結法では、例えば、圧力を10〜20MPa程度、焼結温度を700〜850℃程度程度として、焼結時間を5〜40時間程度とすればよい。また、放電プラズマ焼結法では、例えば、圧力を10〜50MPa程度、焼結温度を800〜900℃程度程度として、焼結時間を10分〜1時間程度とすればよい。
【0045】
本発明方法において原料として用いる複合酸化物は、二種類の異なる副格子がc軸方向に交互積層した構造を有するため、一般的な製造方法ではab面がよく成長するものである。この様な原料を一軸加圧下で焼結させることによって、微粉末結晶の粒成長が加圧軸に垂直な面内に制限され、さらに板状結晶が圧力媒体として働くため、焼結の際に二次元的な粒成長が助長される。その結果、結晶粒の結晶面の方向が非常に良く揃った複合酸化物焼結体を得ることができる。
【0046】
以上の通り、本発明方法によって得られる複合酸化物焼結体は、複合酸化物の微粉末と板状結晶を混合し、焼結前に板状結晶の結晶面の向きを揃え、一軸加圧焼結させて得られるものであり、電気抵抗の低いab面がすべての結晶粒でほぼ一方位に揃い、しかも加圧焼結により高密度化されたものとなっている。
【0047】
この様な焼結体は、電気抵抗の低いab面がすべての結晶粒でほぼ一方位に揃い、しかも高密度化されていることによって、低い電気抵抗率を示すものとなっており、300K以上の温度において、10mΩcm以下の電気抵抗率とすることができる。
【0048】
更に、該焼結体は、300K以上の温度では100μV/K以上という高いゼーベック係数(S)を示すものとすることができる。
【0049】
また、該焼結体は、熱伝導度については低い値であり、絶対温度300K以上において3W/mK以下の熱伝導度を示すものとすることができる。
【0050】
この様に、本発明方法によって得られる焼結体は、ゼーベック係数が高く、且つ電気抵抗率と熱伝導度が低い値を示すものであり、優れた熱電変換性能を発揮することができる。
【0051】
本発明方法によって得られる複合酸化物単結晶は、上記した特性を利用して、例えば、従来の金属間化合物材料では不可能であった、空気中、高温で用いる熱電変換材料として有効に用いることができる。よって、該複合酸化物単結晶を熱電発電モジュールのp型熱電変換素子としてシステム中に組み込むことにより、これまで大気中に廃棄されていた熱エネルギーを有効に利用することが可能になる。また、ペルチェ効果を用いた熱電モジュールへの応用も可能である。
【0052】
本発明の複合酸化物からなる熱電変換材料をp型熱電変換素子として用いた熱電発電モジュールの一例の模式図を図3に示す。該熱電発電モジュールの構造は、公知の熱電発電モジュールと同様であり、高温部用基板、低温部用基板、p型熱電変換材料、n型熱電変換材料、電極、導線等により構成される熱電発電モジュールであり、本発明の複合酸化物はp型熱電変換材料として使用されている。
【0053】
【発明の効果】
本発明の複合酸化物焼結体の製造方法によれば、高いゼーベック係数を有する複合酸化物を原料として用いて、結晶粒の配列方向が揃った高密度の多結晶焼結体を得ることができる。
【0054】
得られる複合酸化物焼結体は、高い性能指数(ZT)を有する金属酸化物の多結晶体であり、高性能の熱電材料として有用性の高いものである。
【0055】
特に、本発明方法により得られる複合酸化物焼結体は、焼結法によって得られる多結晶体であることから、所望の大きさのものを容易に製造できるので、熱電変換材料(熱電変換素子)として各種の用途に用いることができる。
【0056】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0057】
なお、各実施例において、複合酸化物の微粉末及び板状結晶を製造するために用いた原料物質は、下記の通りである。
*Ca源:炭酸カルシウム(CaCO3
*Bi源:酸化ビスマス(Bi23
*Na源:炭酸ナトリウム(Na2CO3
*Co源:酸化コバルト(Co34
実施例1
複合酸化物の調製
CaCO3、Bi23、Na2CO3及びCo34の各粉末を、Ca:Bi:Na:Co=2.4:0.3:0.3:4の元素比となるように混合し、600℃、空気中で10時間焼成した。その後、ボールミルにより粉砕し、さらにその粉末を円盤状に加圧成型した。この円盤を300ml/分の酸素気流中、880℃で20時間加熱した。得られた焼結物をボールミルにより粉砕して複合酸化物微粉末を得た。得られた微粉末は、平均組成がCa2.4Na0.3Bi0.3Co49.1であり、平均最長辺と平均最短辺の長さが、それぞれ1μmと0.5μmであった。
【0058】
一方、CaCO3とCo34をCa:Co=1:3の元素比で混合して板状結晶製造用原料混合粉末を調製し、SrCl2とCaCl2をSr:Ca=5:1の元素比となるように混合して、フラックス用混合粉末を調製した。これらの原料混合粉末とフラックス用混合粉末を重量比で1:2となるように混合し、900℃まで加熱した後、750℃まで1℃/時間の冷却速度で徐冷した。その後、水洗によりフラックスを取り除き、複合酸化物の板状結晶を得た。得られた板状結晶は、平均組成がCa2.9Co4.09.1であり、平均最長辺と平均最短辺の長さがそれぞれ1mmと500μmで、平均厚さが10μmであった。
【0059】
尚、上記した微粉末と板状結晶の大きさは、顕微鏡観察によって測定した各100個の結晶についての測定値の平均値である。
【0060】
焼結体の製造
上記した方法で得た微粉末と板状結晶を、両者の合計量を基準として、板状結晶の割合が20重量%となるように混合した。
【0061】
この混合物10gをエタノール200ml中で混合して均一に分散させた後、得られた分散液を吸引濾過した。濾過後に濾紙上で残留した複合酸化物の混合物では、板状結晶のよく成長した面(ab面)が濾紙面に平行に配向した状態であった。
【0062】
この混合物を一軸加圧下にホットプレス焼結した。加圧方向は、板状結晶のよく成長した面(ab面)に垂直方向とし、圧力12MPa、焼結温度820℃、焼結時間20時間とした。
【0063】
得られた焼結体について、焼結時の加圧軸に垂直な面のX線回折パターンと平行な面のX線回折パターンを図4に示す。図4では、加圧軸に垂直な面では、(00l)で指数付けされる回折ピークが強く現れ、加圧軸に平行な面では(00l)以外のピークの回折強度が大きくなっている。この結果は、該焼結体の結晶粒のab面が加圧軸に対して垂直に揃っていることを意味するものである。
【0064】
また、実施例1で得られた焼結体について、加圧軸に平行な面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を図5に示す。図5から、粒成長した板状結晶粒が加圧軸方向に積み重なっており、よく成長したab面が写真の手前から奥へ広がっていることが分かる。
【0065】
更に、実施例1で得られた焼結体について、300〜973Kにおけるゼーベック係数の温度依存性を示すグラフを図6に示す。このグラフには、比較例として、実施例1で用いたものと同一の微粉末を一軸加圧することなく焼結して得た焼結体についてのゼーベック係数の温度依存性も示す。図6から、実施例1で得られた焼結体が、全温度範囲で比較例よりも高いゼーベック係数を示すことが判る。尚、後述する全ての実施例において、ゼーベック係数は300K以上の温度で100μV/Kを上回る値であった。
【0066】
図7には、実施例1で得られた焼結体について、300〜973Kにおける電気抵抗率の温度依存性をグラフとして示す。このグラフには、比較例として、実施例1で用いたものと同一の微粉末を一軸加圧することなく焼結して得た焼結体についての電気抵抗率の温度依存性も示す。このグラフから、実施例1で得られた焼結体は、2mΩcm程度の低い電気抵抗率であるのに対して、比較例の焼結体は、10mΩcm以上の高い電気抵抗率であることが判る。尚、後述する全ての実施例において、電気抵抗率は300K以上の温度で10mΩcmを下回る値であった。
【0067】
図8には、実施例1の焼結体について、373〜973Kにおける熱伝導度の温度依存性をグラフとして示す。このグラフから、実施例1の焼結体は、3W/mK以下という低い熱伝導度であることが判る。尚、後述する全ての実施例においても、熱伝導度は3W/mK以下という低い値であった。
【0068】
図9には、実施例1の焼結体について、373〜973Kにおける熱電性能指数(ZT)の温度依存性をグラフとして示す。このグラフには、比較例として、実施例1で用いたものと同一の微粉末を一軸加圧することなく焼結して得た焼結体についてのZTの温度依存性も示す。ここでZTは、以下の式によって定義される値であり、材料の熱電変換効率を示し、この値が高いほど変換効率が高くなる。本発明では、全ての実施例において、ZTは973Kで1.0を上回る値であった。
【0069】
ZT=S2T/ρκ
S:ゼーベック係数、T:絶対温度、ρ:電気抵抗率、κ:熱伝導度
実施例2〜90
下記表1〜表10に示す複合酸化物の微粉末と板状結晶を用い、各表に示す方法で板状結晶の結晶面を揃えた後、一軸加圧下に焼結させた。
【0070】
各表において、配向化方法の項に記載した濾過法とは、実施例1と同様にして、吸引濾過によって板状結晶を配向させる方法であり、スリット法とは、前述したドクターブレード法に該当する方法であり、複合酸化物の微粉末と板状結晶をフロリーナート中で撹拌混合し、1〜3mm幅のスリットを通過させることで板状結晶を配向させる方法である。
【0071】
また、各表の焼結方法の項に記載したホットプレス法は、表中に記載した圧力、温度及び焼結時間で実施例1と同様にして焼結させる方法であり、SPS法は、表中に記載した圧力、温度及び焼結時間で放電プラズマ法によって焼結させる方法である。これらの何れの場合にも、加圧方向は、板状結晶のよく成長した面(ab面)に垂直方向とした。
【0072】
各実施例で得られた各焼結体について、973Kにおける熱電変換指数(ZT)を表中に記載する。
【0073】
【表1】
Figure 0003867134
【0074】
【表2】
Figure 0003867134
【0075】
【表3】
Figure 0003867134
【0076】
【表4】
Figure 0003867134
【0077】
【表5】
Figure 0003867134
【0078】
【表6】
Figure 0003867134
【0079】
【表7】
Figure 0003867134
【0080】
【表8】
Figure 0003867134
【0081】
【表9】
Figure 0003867134
【0082】
【表10】
Figure 0003867134

【図面の簡単な説明】
【図1】原料として用いる複合酸化物微粉末の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡写真。
【図2】原料として用いる複合酸化物の板状結晶の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡写真。
【図3】本発明の複合酸化物焼結体を熱電変換材料として用いた熱電発電モジュールの模式図。
【図4】実施例1で得られた複合酸化物焼結体のX線回折図。
【図5】実施例1で得た焼結体の加圧軸に平行な面の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真。
【図6】実施例1で得られた複合酸化物焼結体のゼーベック係数の温度依存性を示すグラフ。
【図7】実施例1で得られた複合酸化物焼結体の電気抵抗率の温度依存性を示すグラフ。
【図8】実施例1で得られた複合酸化物焼結体の熱伝導度の温度依存性を示すグラフ。
【図9】実施例1で得られた複合酸化物焼結体の熱電性能指数の温度依存性を示すグラフ。

Claims (6)

  1. 一般式:Ca2.2 3.6Na0 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される複
    合酸化物の微粉末と板状結晶を混合し、板状結晶の結晶面の方向を揃えた後、一軸加圧下に焼結させることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造方法であって、
    複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合割合が、両者の合計量を基準として、微粉末5〜95重量%と板状結晶95〜5重量%であり、
    複合酸化物の微粉末が、最長辺の長さが50μm以下であって、最長辺の長さ/最短辺の長さが5以下の粉末であり、
    複合酸化物の板状結晶が、下記(1)〜(3)の条件を満足するものである複合酸化物焼結体の製造方法:
    (1)相対する成長した二面を有する板状構造の結晶であり、
    (2)成長した面における最長辺の長さが100μm以上、最短辺の長さが10μm以上であって、最長辺の長さ/最短辺の長さが100以下であり、
    (3)相対する成長した二面間の厚さが50μm以下であって、成長した面の最短辺の長さ/厚さが5以上である。
  2. 板状結晶の結晶面の方向を揃える方法が、下記(1)〜(3)のいずれかの方法である請求項1に記載の複合酸化物焼結体の製造方法:
    (1)複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーを濾過する方法、
    (2)複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーをドクターブレード法によって薄膜化する方法、
    (3)複合酸化物の微粉末と板状結晶の混合物を含むスラリーを磁場中で乾燥させる方法。
  3. 一軸加圧下に焼結させる方法が、板状結晶の成長した面に垂直方向に加圧した状態で焼結させる方法である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 一般式:Ca2.2 3.6Na 0.2 0.8Bi0 0.8Co48.8 9.2で表される
    複合酸化物の焼結体であって、絶対温度300K以上において下記特性を有することを特徴とする複合酸化物焼結体:
    (1)ゼーベック係数が100μV/K以上、
    (2)電気抵抗率が10mΩcm以下、
    (3)熱伝導度が3W/mK以下。
  5. 請求項に記載された複合酸化物焼結体からなるp型熱電変換材料。
  6. 請求項に記載されたp熱電変換材料を含む熱電発電モジュール。
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