JP3866014B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ機に関し、特に、複数の領域を有する入賞装置を用いて遊技内容に変化をつけることにより趣向性を高めるようにしたパチンコ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機は、例えばパチンコ機の場合、1種、2種等に区分され、1種パチンコ機の場合は、第1種始動口への入賞を契機とする図柄変動後に特別図柄に大当たり図柄が得られると大当たりが発生し、大入賞口が開放される。また、2種パチンコ機の場合は、第2種始動口への入賞により大入賞口が開放され、その開放された大入賞口の特定領域を入賞球が通過すると大当たりが発生する。
【0003】
そして、例えば1種パチンコの場合、大当たり図柄のうち特別な図柄が得られると、特別図柄に大当たり図柄が得られる確率すなわち大当たり確率が高確率に移行するとともに、普通図柄および特別図柄の変動において時間短縮機能が作動し、また、第1種始動口の開放等の時間が延長される。つまり、1種パチンコ機は、遊技球が大入賞口に入賞すると、入賞球1個につき例えば15個の遊技球が獲得でき、それ以外の入賞口に入賞した時は例えば5個の遊技球が獲得できるもので、遊技球の左ゲート又は右ゲートへの通過を作動契機として、普通図柄表示装置の普通図柄表示器に表示されている普通図柄が変動を開始し、所定時間経過後に図柄変動が停止して、確定した普通図柄が表示される。そして、確定した普通図柄が特定図柄を表示した時は当たりとなり、当該特定図柄の表示を作動契機として普通電動役物に係る入賞口すなわち第1種始動口が開放等の動作を行う。
【0004】
また、第1種始動口での遊技球の検出(すなわち入賞)を作動契機として、特別図柄表示装置の図柄がともに複数図柄で変動を開始し、所定時間が経過すると図柄変動が停止して、確定した特別図柄が表示される。そして、確定した特別図柄が所定の組み合わせを表示した時は大当たりとなり、当該図柄の組み合わせの表示を作動契機として、大入賞口が所定時間開放される。また、特別図柄が特定図柄で大当たりとなった時は、その大当たりによる条件装置の作動が終了した時点から特定図柄表示装置が所定回作動するまでの期間(この期間は、次回の大当たりによる条件装置の作動により終了する)、大当たりが得られる確率が高確率に移行するとともに、普通図柄、特別図柄の変動において時間短縮機能が作動し、第1種始動口の開放等の時間が延長されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の遊技機は、例えば1種パチンコ機の場合、大当たりによる条件装置の作動終了から次回の大当たりによる条件装置が作動するまでの間は高確率状態で、それ以外は低確率状態というように、大当たりか否かによって、特別図柄に大当たり図柄が得られる確率すなわち大当たり確率が高確率と低確率のいずれかに固定される。そして、大当たり時には大入賞口の開放、図柄変動時間の短縮、第1種始動口の開放等の時間延長など、遊技者に有利な状態になるよう遊技条件が変化する。しかし、確率の変化を含めてそれら遊技条件の変化は全て、第1種始動口への遊技球の入賞を作動契機として一律に行われるため、遊技が単調になるきらいがあり、趣向性が十分でない。
【0006】
例えば1種パチンコ機の場合、特別図柄の図柄合わせと、そのための作動契機としての第1種始動口への入賞があったかどうかが専ら注目される。そして、その第1種始動口への入賞にしても、遊技球が第1種始動口へ入賞すると一律に所定数の遊技球が賞球として払い出され、大当たり時と通常時とでそれぞれ一定の確率で特別図柄が大当たり図柄となる図柄変動が開始されるだけで、普通図柄が特定図柄となった時に電動役物が作動して所定時間開放される等以外は単調であるため、遊技中に注目されることは殆どない。その他の通常入賞口への入賞は、賞球として遊技球を所定数(例えば5個)獲得できるというだけの単調なものである。また、ゲートを通過したことを契機とする図柄変動後に普通図柄表示装置が表示する普通図柄が特定図柄となることによる当たりは、それを作動契機として普通電動役物に係る入賞口(第1種始動口)が所定時間開放され、また、賞球として遊技球を所定数(例えば5個)獲得できるが、それ以上のものではなく、当たりとなって第1種始動口が開放する時間も、大当たりでない普通遊技時は0.5秒前後と短く、第1種始動口に入賞する確率も低いことから、普通遊技中は、遊技球のゲート通過や普通図柄表示器が表示する普通図柄が注目されることも殆どない。
【0007】
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、入賞装置の機能を多様化させ、遊技の単調さを解消することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、パチンコ機において、入賞装置に入賞領域として遊技内容を異にする複数の領域を設け、それら複数の領域へ遊技球を振り分けることにより、変化に富んだ趣向性の高い遊技が可能となるようにしたものである。
【0009】
すなわち、請求項1に係る発明のパチンコ機は、遊技球の入賞が検出されることにより特別図柄変動の作動契機となる入賞が発生する始動口を備えた入賞装置と、前記始動口への遊技球の入賞の検出を作動契機として複数の図柄表示領域でそれぞれ図柄変動を開始し所定時間経過後に図柄変動を停止して確定した特別図柄を表示する特別図柄表示装置を備え、前記特別図柄表示装置が表示する変動後の前記複数の図柄表示領域の図柄の組み合わせからなる特別図柄が所定態様となったことを契機として大入賞口が所定時間開放される大当たりとなるパチンコ機であって、予め定められた図柄始動領域での遊技球の検出を作動契機として図柄変動を開始し、所定時間経過後に図柄変動を停止して、前記遊技球の検出時に抽選した乱数値に基づいて確定した図柄を表示する振り分け判定図柄表示装置を備え、前記入賞装置は、前記始動口が内部で、前記特別図柄表示装置が表示する変動後の前記複数の図柄表示領域の図柄の組み合わせからなる特別図柄が前記所定態様となる大当たり確率が、遊技球がいずれの領域で検出されるかによって異なることになる複数の領域に別れ、その複数の領域が、中領域と該中領域を左右に並ぶ左領域と右領域の三つの領域で、これら三つの領域の内で前記中領域に対応する大当たり確率が一番低く、前記始動口内部の前段部分に、駆動部により駆動されて左右に回動することにより遊技球を前記中領域と左領域と右領域とに振り分ける振り分け部材が配置されて、該入賞装置の前記振り分け部材が配置された部分の前面が、遊技中に振り分け部材の動作を視認可能なように透明とされ、前記振り分け部材の振り分け動作を前記乱数値に基づいて制御して、前記駆動部が非作動で前記振り分け部材が前記中領域への振り分け位置に保持される状態と、該中領域への振り分け位置に保持される状態を初期状態として、前記駆動部が一方向へ作動して前記振り分け部材が前記初期状態から前記右領域への振り分け位置に所定時間移動する状態と、前記駆動部が他方向へ作動して前記振り分け部材が前記初期状態から前記左領域への振り分け位置に所定時間移動する状態のいずれかの状態とすることにより、遊技球を前記三つの領域のいずれかに振り分けることを特徴とする。
【0010】
この場合、図柄始動領域での遊技媒体の検出を作動契機として図柄表示装置(振り分け判定図柄表示装置)が図柄変動を開始し、所定時間経過後に図柄変動を停止して、遊技球の検出時に抽選した乱数値に基づいて確定した図柄を表示する。また、その抽選した乱数値に基づいて入賞装置の複数の領域のいずれかを選択的に開くよう振り分け部材が制御され、入賞装置に流入する遊技球がそれら複数の領域のいずれかの開いた領域に振り分けられて、それら領域毎に遊技内容が変化することで、変化に富んだ趣向性の高い遊技となり、趣向性が向上する。
【0011】
また、振り分け部材を遊技機前面から視認可能とすることにより、振り分け動作が見えて、趣向性が高まる。
【0012】
振り分け部材は振り分ける領域を報知する報知手段を設けたものであってよい。報知手段はランプ等であってよく、それにより、どの領域に振り分けられるかを遊技者に知らせ、遊技の趣向を高めるようにできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本件発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、実施の形態の一例を示すパチンコ機の盤面図である。図1において、1は遊技盤であり、その盤面にはレール2によって遊技領域3が画定されている。そして、遊技領域3の略中央に特別図柄表示装置4が配置され、特別図柄表示装置4の上部中央に隣接して振り分け判定図柄表示装置5が配置され、その更に上方に隣接して天入賞口6が配置され、特別図柄表示装置4の下方には第1種始動口7を備えた入賞装置8が配置され、その直ぐ下には大入賞口9を備えた特別電動役物10が配置されている。そして、特別図柄表示装置4の左右側方に、振り分け判定図柄作動左ゲート11および振り分け判定図柄作動右ゲート12(請求項1の図柄始動領域に相当する)が配置され、入賞領域としての第1種始動口7を備えた入賞装置8の左右側方に左袖入賞口13および右袖入賞口14が配置され、大入賞口9を備えた特別電動役物10の左右側方に左下入賞口15および右下入賞口16が配置されている。また、振り分け判定図柄表示装置5の下部には振り分け判定図柄記憶表示ランプ17が配置され、特別図柄表示装置4の下部には、特別図柄記憶表示ランプ18が配置されている。
【0015】
入賞装置8は、図2に示すように、入賞領域である第1種始動口7が、内部で中領域19と左領域20と右領域21の三つの領域に別れ、その前段部分には、図示しない駆動部(例えばステッピングモータ)により駆動されて左右に回動することにより遊技球を中領域19と左領域20と右領域21とに振り分ける振り分け部材22が配置されている。そして、入賞装置8は、振り分け部材22が配置された部分の前面が、遊技中に振り分け部材22の動作を視認可能なように透明とされている。また、中領域19と左領域20と右領域21が位置する部分の前面に、領域表示中LEDランプ23、領域表示左LEDランプ24および領域表示右LEDランプ25がそれぞれ配設されている。
【0016】
振り分け判定図柄表示装置5は、例えば7セグメントの表示器を備えたもので、振り分け判定図柄乱数から抽選した乱数値に応じた振り分け判定図柄を0から9までの数字で表現する。また、特別図柄表示装置4は、右図柄表示領域、左図柄表示領域、中図柄表示領域の三つの領域からなる表示器を備え、特別図柄乱数から抽選した乱数値に応じて特別図柄を、三つの表示領域に各々表示する0から9までの数字の組み合わせで表現する。
【0017】
このパチンコ機は、遊技領域に打ち込まれた遊技球が大入賞口9へ入賞が検出された時は、入賞球1個につき例えば15個の遊技球が獲得でき、その以外の入賞口(第1種始動口7を含む)に入賞した時は、例えば5個の遊技球が獲得できる。
【0018】
また、遊技球が振り分け判定図柄作動左ゲート11または振り分け判定図柄作動右ゲート12を通過したことが検出スイッチ(図示せず)により検出されると、図示しない制御装置が振り分け判定図柄乱数(例えば0〜8)から乱数値を抽選して、その値を記憶するとともに、振り分け判定図柄表示装置5の図柄変動表示を開始させる。そして、所定時間(例えば30秒)が経過した時に図柄変動を停止させ、抽選した乱数値に相当する振り分け判定図柄を確定した図柄として表示させ、その抽選した乱数値に基づいて(通常は確定した振り分け判定図柄に応じたものとなる)、振り分け部材22の振り分け動作を制御し、第1種始動口7内部の中領域19と左領域20と右領域21のいずれに振り分けたかによって、領域表示中LEDランプ23、領域表示左LEDランプ24および領域表示右LEDランプ25のいずれかを点灯表示させる。また、振り分け判定図柄表示装置5が表示する図柄の変動中に新たに遊技球が振り分け判定図柄作動左ゲート11または振り分け判定図柄作動右ゲート12を通過すると、振り分け判定図柄乱数(例えば0〜8)から乱数値を抽選してその値を記憶するとともに、その都度、例えば最大4個の遊技球について、保留球として記憶していることを表示するよう、振り分け判定図柄記憶表示ランプ17を新たに1個点灯表示させる。
【0019】
第1種始動口7の中領域19、左領域20および右領域21は、例えば中領域19が大当たり確率「1/300」の特別図柄乱数に対応し、左領域20が大当たり確率「1/100」の特別図柄乱数に対応し、右領域21が大当たり確率「1/200」の特別図柄乱数に対応するもので、中領域19、左領域20または右領域21への遊技球の入賞が検出スイッチ(図示せず)より検出されると、制御装置は、遊技球が中領域19、左領域20および右領域21のいずれに入ったかによって、いずれかの特別図柄乱数を使用して乱数値を抽選し、その乱数値を記憶するとともに、特別図柄表示装置4の図柄変動表示を開始させる。そして、特別図柄表示装置4の特別図柄(左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄)がともに10図柄で変動を開始し、それら特別図柄が変動を開始してから、所定の停止時間が経過すると、図柄変動を停止し、抽選した特別図柄乱数値に応じた図柄の組み合わせを確定した特別図柄として表示させる。
【0020】
そして、その確定した特別図柄が所定の組み合わせを表示した時は大当たりとなって、大入賞口9が所定時間開放される。また、特別図柄が特定図柄で大当たりとなった時は、その大当たりによる条件装置の作動が終了した時点から特定図柄表示装置が例えば10000回作動するまでの期間(この期間は、次回の大当たりによる条件装置の作動により終了する)、振り分け判定図柄、特別図柄の変動において時間短縮機能が作動する。また、特別図柄表示装置4が表示する図柄の変動中に新たに遊技球が第1種始動口7に流入すると、例えば前記3種類の特別図柄乱数のいずれかを使用して乱数値を抽選し、その乱数値を記憶するとともに、その都度、例えば最大4個の遊技球について、保留球として記憶していることを表示するよう、特別図柄記憶表示ランプ18を新たに1個、遊技球が中領域19、左領域20および右領域21のいずれに入ったかで態様が異なるように点灯表示させる。この特別図柄記憶表示ランプ18の点灯表示は、通過した領域に応じて点滅パターンや点滅速度を変えることで、点灯表示の態様をそれぞれ異ならせる。例えば中領域19を通過した場合にはLEDを常時点灯させ、左領域20を通過した場合にはLEDを第1の所定時間間隔で点滅させ、右領域22を通過した場合にはLEDを第2の所定時間間隔で点滅させる。また、この特別図柄記憶表示ランプ18は、1個毎にそれぞれ例えば赤色LEDと緑色LEDとで構成し、中領域19を通過した場合には緑色LEDのみを点灯させ、左領域20を通過した場合は赤色LEDのみを点灯させ、右領域21を通過した場合は赤色LEDと緑色LEDとの両方を点灯させるなど、通過した領域によって、点灯するLEDの組合せを変えて表示するようにしてもよい。また大当たり確率「1/300」に相当する中領域19と、大当たり確率「1/200」に相当する右領域21を通過した場合は緑色LEDを点灯させ、遊技者にとって最も有利な大当たり確率「1/100」に相当する左領域19を通過した場合のみ赤色LEDを点灯させるようにしてもよい。
【0021】
入賞装置8の具体的な制御例を以下に説明する。
【0022】
入賞装置8の振り分け動作は、図3の(A)〜(C)に示す3態様となる。図3の(A)は、振り分け用の駆動部が非作動で、振り分け部材22が中領域19への振り分け位置に保持された状態(初期状態)である。
【0023】
また、(B)は、(A)の初期状態から、振り分け用の駆動部が一方向へ作動して、振り分け部材22が右領域21への振り分け位置に移動した状態である。
【0024】
また、(C)は、(A)の初期状態から、振り分け用の駆動部が他方向へ作動して、振り分け部材22が左領域20への振り分け位置に移動した状態である。
【0025】
遊技領域に打ち込まれた遊技球が振り分け判定図柄作動左ゲート11または振り分け判定図柄作動右ゲート12を通過すると、振り分け判定図柄乱数(例えば0〜8)から乱数値を抽選し、その値を記憶して、振り分け判定図柄表示装置5による変動表示を開始し、所定時間(例えば30秒)経過後、抽選した乱数値に相当する図柄を停止表示する。そして、抽選した乱数値に基づいて、図4に示すように振り分け動作を制御する。
【0026】
例えば、抽選した乱数値が「7」の場合は(抽選した乱数値が「8」の場合も同様)、図4に示すように大当たり確率「1/200」、振り分け領域「右領域」(LEDランプ「右ON」)に相当し、この場合は、入賞装置8を図3の(A)の初期状態から(B)の状態へ所定時間変動させる。すなわち、振り分け用の駆動部を一方向に作動させて、振り分け部材22を右領域21への振り分け位置に移動させる。そして、領域表示右LEDランプ25を点灯させる。この状態で入賞した遊技球pは、大当たり確率「1/200」の特別図柄乱数(例えば0〜199)を選択する右領域21に導かれる。
【0027】
そして、振り分け判定図柄変動中に新たに遊技球が振り分け判定図柄作動左ゲート11または振り分け判定図柄作動右ゲート12を通過すると、例えば最大4個まではその都度乱数値を抽選し、保留球として乱数値を記憶するとともに、振り分け判定図柄記憶表示ランプ17を新たに1個を点灯表示させる。そして、右領域21を通過した遊技球pを検出スイッチが検出すると、大当たり確率「1/200」の特別図柄乱数から乱数値を抽選しその値を記憶するとともに、特別図柄表示装置4の図柄変動表示を開始させる。そして、特別図柄変動中に新たに遊技球が第1種始動口7に流入すると、例えば最大4個の遊技球まではその都度大当たり確率「1/200」の特別図柄乱数から乱数値を抽選し、保留球として乱数値を記憶するとともに、特別図柄記憶表示ランプ18を新たに1個点灯表示させる。この時、遊技球が右領域21に入ったことを表示できるように、例えばLEDを第2の所定時間間隔で点滅させたり、1個毎に赤色LEDと緑色LEDとで構成した特別図柄記憶表示ランプ18の赤色LEDと緑色LEDとの両方を点灯させる等、他の場合と区別した表示とする。
【0028】
また、抽選した乱数値が「0」の場合は、図4に示すように大当たり確率「1/100」、振り分け領域「左領域」(LEDランプ「左ON」)に相当し、この場合は、入賞装置8を図3の(A)の初期状態から(C)の状態へ所定時間変動させる。すなわち、振り分け用の駆動部を他方向に作動させて、振り分け部材22を左領域20への振り分け位置に移動させる。そして、領域表示左LEDランプ24を点灯させる。この状態で入賞した遊技球pは、大当たり確率「1/100」の特別図柄乱数(例えば0〜99)を選択する左領域20に導かれる。そして、振り分け判定図柄変動中に新たに遊技球が振り分け判定図柄作動左ゲート11または振り分け判定図柄作動右ゲート12を通過すると、例えば最大4個まではその都度乱数値を抽選し、保留球として乱数値を記憶するとともに、振り分け判定図柄記憶表示ランプ17を新たに1個を点灯表示させる。そして、左領域20を通過した遊技球pを検出スイッチが検出すると、大当たり確率「1/100」の特別図柄乱数から乱数値を抽選しその値を記憶するとともに、特別図柄表示装置4の図柄変動表示を開始させる。そして、特別図柄変動中に新たに遊技球が第1種始動口7に流入すると、例えば最大4個の遊技球まではその都度大当たり確率「1/100」の特別図柄乱数から乱数値を抽選し、保留球として乱数値を記憶するとともに、特別図柄記憶表示ランプ18を新たに1個点灯表示させる。この時、遊技球が左領域20に入ったことを表示できるように、例えばLEDを第1の所定時間間隔で点滅させ、あるいは、1個毎に赤色LEDと緑色LEDとで構成した特別図柄記憶表示ランプ18の赤色LEDのみを点灯させる。
【0029】
また、抽選した乱数値が「4」(抽選した乱数値が「1」、「2」、「3」、(5」、「6」の場合も同様)の場合は、図4に示すように大当たり確率「1/300」、振り分け領域「中領域」(LEDランプ「中ON」)に相当し、この場合は、入賞装置8を図3の(A)の初期状態のままとする。すなわち、振り分け用の駆動部は作動させず、振り分け部材22を中領域19への振り分け位置に保持する。そして、領域表示中LEDランプ23を点灯させる。この状態で入賞した遊技球pは、大当たり確率「1/300」(例えば0〜299)の特別図柄乱数を選択する中領域19に導かれる。そして、振り分け判定図柄変動中に新たに遊技球が振り分け判定図柄作動左ゲート11または振り分け判定図柄作動右ゲート12を通過すると、例えば最大4個まではその都度乱数値を抽選し、保留球として乱数値を記憶するとともに、振り分け判定図柄記憶表示ランプ17を新たに1個を点灯表示させる。
【0030】
そして、左領域20を通過した遊技球pを検出スイッチが検出すると、大当たり確率「1/300」の特別図柄乱数から乱数値を抽選しその値を記憶するとともに、特別図柄表示装置4の図柄変動表示を開始させる。そして、特別図柄変動中に新たに遊技球が第1種始動口7に流入すると、例えば最大4個の遊技球まではその都度大当たり確率「1/300」の特別図柄乱数から乱数値を抽選し、保留球として乱数値を記憶するとともに、特別図柄記憶表示ランプ18を新たに1個点灯表示させる。この時、遊技球が中領域19に入ったことを表示できるように、例えばLEDを常時点滅させたり、1個毎に赤色LEDと緑色LEDとで構成した特別図柄記憶表示ランプ18の緑色LEDのみを点灯させる。
【0031】
以上、実施の形態の一例を説明したが、これに限定されるものではなく、発明の技術思想の範囲で適宜態様を変更して実施することができる。
【0032】
上記実施の形態で説明した例は、入賞装置に三つの領域を設けたものであるが、振り分ける領域の数は様々に変えることができ、それにより遊技の幅を広げることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、入賞装置に遊技内容に異なる複数の領域を設けて、振り分け制御することにより、遊技の単調さを解消し、趣向性を高めることができる。
【0034】
また、振り分け部材の動作を前面から視認可能として、どの領域に振り分けられるかを遊技者に判るようにすることにより、遊技者の興味が増すようにできる。
【0035】
そして、振り分ける複数の領域は遊技者にとって利益差があるようにすることにより、遊技の趣向を高めることができる。
【0036】
また、振り分ける領域を報知する手段を設けることにより、どの領域に振り分けられるかを判りやすく遊技者に知らせることができ、遊技の趣向を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態の一例を示すパチンコ機の盤面図、
【図2】 実施の形態の一例のパチンコ機において第1種始動口を構成する入賞装置の斜視図、
【図3】 実施の形態の一例のパチンコ機において第1種始動口を構成する入賞装置の動作説明図(A)、(B)、(C)、
【図4】 実施の形態の一例のパチンコ機における遊技制御のテーブルである。
【符号の説明】
1 遊技盤
3 遊技領域
7 第1種始動口
8 入賞装置
11 振り分け判定図柄作動左ゲート
12 振り分け判定図柄作動右ゲート
19 中領域
20 左領域
21 右領域
22 振り分け部材
23 領域表示中LEDランプ
24 領域表示左LEDランプ
25 領域表示右LEDランプ
Claims (1)
- 遊技球の入賞が検出されることにより特別図柄変動の作動契機となる入賞が発生する始動口を備えた入賞装置と、前記始動口への遊技球の入賞の検出を作動契機として複数の図柄表示領域でそれぞれ図柄変動を開始し所定時間経過後に図柄変動を停止して確定した特別図柄を表示する特別図柄表示装置を備え、前記特別図柄表示装置が表示する変動後の前記複数の図柄表示領域の図柄の組み合わせからなる特別図柄が所定態様となったことを契機として大入賞口が所定時間開放される大当たりとなるパチンコ機であって、
予め定められた図柄始動領域での遊技球の検出を作動契機として図柄変動を開始し、所定時間経過後に図柄変動を停止して、前記遊技球の検出時に抽選した乱数値に基づいて確定した図柄を表示する振り分け判定図柄表示装置を備え、
前記入賞装置は、前記始動口が内部で、前記特別図柄表示装置が表示する変動後の前記複数の図柄表示領域の図柄の組み合わせからなる特別図柄が前記所定態様となる大当たり確率が、遊技球がいずれの領域で検出されるかによって異なることになる複数の領域に別れ、その複数の領域が、中領域と該中領域を左右に並ぶ左領域と右領域の三つの領域で、これら三つの領域の内で前記中領域に対応する大当たり確率が一番低く、前記始動口内部の前段部分に、駆動部により駆動されて左右に回動することにより遊技球を前記中領域と左領域と右領域とに振り分ける振り分け部材が配置されて、該入賞装置の前記振り分け部材が配置された部分の前面が、遊技中に振り分け部材の動作を視認可能なように透明とされ、
前記振り分け部材の振り分け動作を前記乱数値に基づいて制御して、前記駆動部が非作動で前記振り分け部材が前記中領域への振り分け位置に保持される状態と、該中領域への振り分け位置に保持される状態を初期状態として、前記駆動部が一方向へ作動して前記振り分け部材が前記初期状態から前記右領域への振り分け位置に所定時間移動する状態と、前記駆動部が他方向へ作動して前記振り分け部材が前記初期状態から前記左領域への振り分け位置に所定時間移動する状態のいずれかの状態とすることにより、遊技球を前記三つの領域のいずれかに振り分けることを特徴とするパチンコ機。
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