JP3862600B2 - 卵殻膜含有錠剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は卵殻膜を含有する錠剤およびその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、硬くて、形崩れ、崩壊、傷つきなどが生じず、取り扱い性および摂取性に優れており、しかも卵殻膜を高濃度で含有する卵殻膜含有錠剤およびその製造方法に関する。本発明の卵殻膜含有錠剤は、皮膚に含まれるコラーゲンの形成を促進して、皮膚の老化や肌荒れを防止し、皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態にすることができ、しかも湿疹、炎症、ヤケドなどの皮膚疾患の予防および/または治癒の促進作用を有する。さらに、本発明の卵殻膜含有錠剤は、育毛、発毛促進および/または脱毛防止作用を有し、その上生体内で生成した活性酸素を低減または消去し活性酸素によって引き起こされる種々の疾病や弊害を低減または防除することができ、例えば、活性酸素に侵されて変形していた赤血球の復元、ヘモグロビンの増加、肩凝りの解消、食欲増進などの作用効果を有する。
【0002】
【従来の技術】
ヒトの皮膚は、表面にある上皮層と、その下の結合組織性の真皮層からなっている。上皮層を構成するタンパク質は主としてケラチンであり、ケラチンは皮膚の保護作用を有し、また上皮層に含まれるメラニン(色素)は紫外線に対する防護作用を有する。一方、真皮層を構成するタンパク質は主としてコラーゲンであり、他にエラスチン、アルブミン、グロブリン、ムチンよりなっている。
真皮層を構成するコラーゲンは、主としてα1(I)型コラーゲン[以下「(I)型コラーゲン」という]およびα1(III)型コラーゲン[以下「(III)型コラーゲン」という]である。
(I)型コラーゲンは主として皮膚の構造維持、また(III)型コラーゲンは主として皮膚への柔軟性の付与とそれぞれ異なった機能を果たしている。
【0003】
皮膚における(I)型コラーゲンと(III)型コラーゲンの割合は定常的ではなく、加齢に伴って変化する。(III)型コラーゲンは胎児型コラーゲンとも呼ばれるように皮膚の老化と密接な関係があり、胎児のときに最も多く、10代から減り始め、その後は減少の一途をたどる。
例えば、15週の胎児の皮膚では(III)型コラーゲンの方が(I)型コラーゲンよりも多いが、成人では、(I)型コラーゲン/(III)型コラーゲンの比率が約3になっているといわれている。
【0004】
皮膚における(III)型コラーゲンの割合を増すことができれば、加齢による皮膚の老化を止め、肌荒れを防止し、皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態に保つことができる。
かかる点から、コラーゲン、特に(III)型コラーゲンの生成を促進することのできる化粧料や栄養剤(ビタミン剤など)の開発が色々試みられ、実用化されているものもある。
【0005】
卵殻膜は、鶏卵などの鳥類の卵の卵殻の内側にある膜で、内外2枚からなり、外卵殻膜は卵殻内面に密着し、内卵殻膜は卵白を包んでいる。
卵殻膜は、強靭な繊維性のタンパク質よりなりなり、オポケラチンとオポムシンを主成分とする。
卵殻膜は、昔から相撲部屋で擦り傷などの手当にも使われていたように、皮膚の再生を促進する働きを有することが知られており、最近になって、特に胎児性コラーゲンとも称される(III)型コラーゲンの生成を促進させる作用を有することが報告されている。
【0006】
卵殻膜を体内に吸収して(III)型コラーゲンの生成を促進させる方法としては、卵殻膜を含む成分を肌に塗る方法、および卵殻膜を経口により摂取する方法が挙げられる。卵殻膜を含む成分を肌に塗る方法としては、加水分解によって水溶性にした卵殻膜加水分解物を化粧料に含有させる方法が知られており、一部実用化されているが、卵殻膜を経口で摂取し得るようにした実用化技術は、未だ開発されていない。これは、卵殻膜自体の物性がフワフワした状態を呈していて、凝集力および吸着力が低く、取り扱い性に著しく劣っていることに起因する。
【0007】
また、育毛や発毛促進用として種々の医薬品が販売されているが、その大半は頭髪や頭部に直接施す液状の外用薬であり、ビンなどの容器に充填されて販売されている。そのため、従来の外用の育毛・発毛促進剤は、携帯に不便であり、洗面所などのような所定の場所に育毛・発毛促進剤を充填した容器を常備しておき、そこで該液剤を頭部に振りかけてマッサージなどを行うことが必要であり、繁雑な手間がかかりる。しかも、頭部に振りかける液剤の量の調整がしにくいという欠点がある。かかる点から、携帯に便利で取り扱い性に優れ、決められた所定の量を経口で簡単に摂取可能な育毛、発毛促進、脱毛防止用の剤が求められてきたが、そのような要求を十分に満足する育毛、発毛促進、脱毛防止用の経口摂取型の剤が得られていないのが現状であった。
【0008】
さらに、生体内に活性酸素が蓄積すると、老化、心疾患、ガン、疲労、細胞の侵食などの様々な疾病が生じ易いことが近年広く知られるようになっており、赤ワイン、緑茶、ウーロン茶、ブドウ種子抽出物などに含まれるポリフェノール類が活性酸素消去能を有することが数多く報告されている。しかしながら、活性酸素の低減作用や消去能を有する薬剤や食品の多様化の点から、前記した製品以外のより多くの薬剤や食品の開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、経口で摂取することのできる卵殻膜を含有する剤およびその製法を提供することである。より詳細には、本発明の目的は、個々の剤間で卵殻膜の含有量にばらつきがなく、卵殻膜を高濃度で均一に含有し、保存時、流通時、服用時などに、変形、崩壊などが生じず、取り扱い性に優れ、しかも経口で簡単に服用することのできる、卵殻膜を含有する固形剤を提供することである。そして、本発明の目的は、前記した卵殻膜含有固形剤を円滑に製造することのできる方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、皮膚に含まれるコラーゲンの形成を促進して、皮膚の老化や肌荒れを防止し、皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態にし、また湿疹、炎症、ヤケドなどの皮膚疾患の予防や治癒の促進に有効な経口で摂取可能な剤を提供することである。
また、本発明の更なる目的は、外用薬ではなく、経口で摂取することによって、育毛、発毛促進、脱毛防止などの効果を発揮することのできる、携帯性、取り扱い性に優れる経口摂取型の剤を提供することである。
そして、本発明の目的は、生体に種々の弊害をもたらす活性酸素の低減または消去作用を有する従来にない新たな剤を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、本発明者は鋭意検討を重ねてきた。そして、卵殻膜を含有する顆粒剤および卵殻膜を含有するカプセル剤などを試作した。しかしながら、顆粒剤では成分の配合が均一に行われず、またカプセル剤ではカプセルへの卵殻膜の均整化した充填が困難であり、いずれも、実用化には適していないことが判明した。
そこで、卵殻膜を含有する錠剤を製造すべく試作を重ねた。その結果、フワフワしていて凝集性の低い卵殻膜の打錠化は当初極めて困難であった。しかしながら、さらに多数回の試作を重ねることによって、所定の賦形剤を用いると卵殻膜の含有量の高い原料混合物を用いても打錠が円滑に行われること、また卵殻膜を含有する原料混合物をそのまま直接打錠せずに一旦粒子状に造粒した後にその粒子を用いて打錠すると、錠剤が円滑に得られること、原料混合物中に卵殻カルシウムを配合することにより錠剤の硬度が高くなり変形、崩壊、傷つきが生じなくなり、取り扱い性および摂取性が向上することを見出した。
また、本発明者は、卵殻膜を含有する原料混合物よりなる粒子を用いて打錠する際に、粒子にビタミンCおよびショ糖脂肪酸エステルを配合して打錠を行うと、粒子の流動性および滑性が向上して打錠がより円滑に行われることを見出した。
【0011】
そして、本発明者の製造した卵殻膜を含有する上記の錠剤を、多くの人に継続して服用してもらったところ、皮膚に含まれるコラーゲンの形成を促進して、皮膚の老化や肌荒れを防止し、皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態になること、そして湿疹、炎症、ヤケドなどの皮膚疾患がある場合は、その治癒が促進されることが明らかになった。
さらに、本発明者の製造した上記の卵殻膜含有錠剤を継続して服用すると、育毛、発毛促進、脱毛防止作用があり、薄くなった頭部の毛髪が濃くなったり、抜け毛が減ったり、髪に張りや腰が出たり、白髪が減ることが判明した。
さらに、本発明者の製造した上記卵殻膜含有錠剤を胃ガンにかかった人や、貧血症状のある人が継続して服用したところ、生体内で生成した活性酸素に侵されて変形していた赤血球が正常な形に戻り、またヘモグロビン含有量が増加することは判明した。
また、本発明者は、卵殻膜を含有する錠剤中にβ−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーの少なくとも1種を含有させると、卵殻膜の体内での吸収が良好になり、卵殻膜の有する上記した種々の優れた作用効果がより促進されることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明は、
(1) 卵殻膜および賦形剤と共に、卵殻カルシウムを含有することを特徴とする錠剤である。
【0013】
そして、本発明は、
(2) 卵殻膜を10〜40質量%の割合で含有する前記(1)の錠剤;
(3) 化工澱粉および/または乳糖を賦形剤として用いて形成してなる前記(1)または(2)の錠剤;
) デキストリンおよび乳糖を賦形剤として用いて形成してなる前記(1)〜()のいずれかの錠剤;および、
) β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーのうちの少なくも1種をさらに含有する前記(1)〜()のいずれかの錠剤;
である。
【0014】
さらに、本発明は、
6)皮膚の老化、肌荒れおよび/または皮膚疾病の予防および/または治療用の剤である請求項1〜のいずれか1項に記載の錠剤;および、
7)育毛、発毛促進および/または脱毛防止用の剤である前記(1)〜()のいずれかの錠剤;
である。
【0015】
(8) そして、本発明は、
(i)卵殻膜賦形剤および卵殻カルシウムを含む原料混合物を粒子状に造粒する工程;
(ii)工程(i)で得られる粒子を打錠して錠剤をつくる工程;および、
(iii)工程(ii)で得られる錠剤に保護コーティングを施す工程;
を有することを特徴とする卵殻膜を含有する錠剤の製造方法である。
【0016】
さらに、本発明は、
) 賦形剤が、化工澱粉および/または乳糖である前記()の製造方法;
10形剤がデキストリンおよび乳糖である前記(8)又は(9)の製造方法;
11) 原料混合物が、β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーのうちの少なくも1種をさらに含有する前記()〜(10)のいずれかの製造方法;
12) 工程(ii)の打錠処理を、卵殻膜賦形剤および卵殻カルシウムを含む原料混合物よりなる粒子にビタミンCおよびショ糖脂肪酸エステルを添加して行う前記した()〜(11)のいずれかの製造方法;および、
13) 工程(iii)の後に、(iv)錠剤に糖衣を施す工程を有するか、或いは(iv)錠剤に糖衣を施す工程と(v)錠剤に着色を施す工程を有する前記()〜(12)のいずれかの製造方法;
である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明では用いる卵殻膜は、鳥類の卵の卵殻の内側にある膜(外卵殻膜および/または内卵殻膜)であればいずれも使用できる。そのうちでも、鶏卵の卵殻膜が、入手の容易性、コストなどの点から好ましく用いられる。卵殻膜自体は、例えば、キューピー株式会社などから卵殻膜粉末の形態で市販されており、本発明ではそのような卵殻膜をそのまま、または必要に応じて更に微粉砕して使用することができる。
【0018】
本発明の錠剤における卵殻膜の含有量は特に制限されないが、粒子への造粒および打錠が円滑に行われ、錠剤を経口で摂取(服用)した際のコラーゲン、特に(III)型コラーゲンの生成促進作用が高くなって皮膚の老化や肌荒れ防止効果や皮膚疾病の予防および/または治療効果がより優れたものになり、育毛、発毛促進、脱毛防止効果が高くなり、生体内で生成した活性酸素の低減または消去能が高くなるなどの点から、錠剤の質量に基づいて、卵殻膜を10〜40質量%の割合で含有することが好ましく、5〜25質量%の割合で含有することがより好ましい。
錠剤における卵殻膜の含有量が10質量%未満であると、コラーゲンの生成促進効果、育毛、発毛促進、脱毛防止効果、活性酸素の低減または消去能を得るために、多量の錠剤を摂取することが必要になる。一方、錠剤における卵殻膜の含有量が40質量%を超えると、粒子への造粒および打錠が困難になり易く、本発明の錠剤が得られにくくなる。
【0019】
本発明の錠剤は、錠剤を形成するための賦形剤として、化工澱粉および乳糖の少なくとも1種を含有していることが好ましい。賦形剤の含有量は、卵殻膜の質量に対して0.5〜3質量倍、特に1〜2.5質量倍であることが賦形性の点から好ましい。
化工澱粉としては、焙焼デキストリン(白色デキストリン、黄色デキストリンなど)などのデキストリン類、酸化澱粉(次亜塩素酸酸化澱粉など)、低粘性変性澱粉(酸浸漬澱粉、酵素処理澱粉など)などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
そのうちでも、化工澱粉としては、デキストリンが好ましく用いられ、具体例としては、日食株式会社製の「ワキシa」、松谷化学株式会社製の「パインファイバー」などを挙げることができる。化工澱粉として、「ワキシa」と「パインファイバー」を併用することが、打錠がより円滑に行われる点からより好ましい。「ワキシa」と「パインファイバー」を併用する場合は、両者を、1:4〜4:1の質量比で用いることが好ましい。
また、賦形剤として、化工澱粉(特に「ワキシa」および「パインファイバー」)と乳糖を併用する場合は、化工澱粉:乳糖の使用割合(質量比)が、1:5〜5:1であることが好ましく、1:3〜3:1であることがより好ましい。
【0020】
さらに、本発明の錠剤は、錠剤の硬度を高くし、錠剤の変形や傷つきを防止して、包装時、保存時、流通時などにおける錠剤の取り扱い性を向上し、摂取性を良好なものにするために、硬度向上剤として卵殻カルシウムを含有する
卵殻カルシウムは、鶏卵などの鳥類の卵の殻を粉砕・乾燥してなる微粉末であり、本発明では、ヒトが摂取可能な卵殻カルシウムであればいずれも使用でき、例えば、従来から市販されているキューピー株式会社製「カルホープ」、太陽化学株式会社製の卵殻カルシウムなどをそのまま用いることができる。
錠剤における卵殻カルシウムの含有量は、錠剤の全質量に基づいて、5〜20質量%であることが好ましく、8〜15質量%であることがより好ましい。
【0021】
本発明の錠剤は、卵殻膜の体内での吸収を速め、皮膚におけるコラーゲンの生成、特に(III)型コラーゲンの生成を促進させて、皮膚の老化や肌荒れをより効果的に防止して皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態にするために、湿疹、炎症、ヤケドなどの皮膚疾患の予防および/または治癒効果をより高めるために、また育毛、発毛促進、脱毛防止効果をより優れたものにするために、さらに生体内に生成した活性酸素の低減または消去能をより高くするために、卵殻膜と共に、β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーのうちの少なくも1種を含有することが好ましく、β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーの3者を含有することがより好ましい。
本発明の錠剤中に含有させるビタミンの種類は特に制限されず、ヒトが摂取可能なビタミンであればいずれでもよく、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンKなどの脂溶性ビタミン類、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンH、ビタミンLなどの水溶性ビタミン類などを挙げることができ、これらのビタミン類の1種または2種以上を含有することができる。
β−カロチンおよびビタミン類の含有量は、ヒトが摂取するのに適するそれぞれのビタミンの量に応じて適宜決めることができる。
また、ローヤルゼリーの含有量は、本発明の卵殻膜含有錠剤の上記した作用効果を十分に発揮させ得る点、コストなどの点から、卵殻膜の質量に対して0.1〜1.5質量倍であることが好ましく、0.2〜1質量倍であることがより好ましく、0.5〜0.8質量倍であることが更に好ましい。
【0022】
本発明の錠剤は、錠剤中に含まれる成分の変質や分解を防止し、また錠剤表面の耐傷つき性の向上などの目的で、コーティング皮膜で覆われていることが好ましい。その際のコーティング皮膜は、錠剤のコーティング皮膜として従来から用いられているのと同様の皮膜形成材料から形成することができる。何ら限定されるものではないが、例えば、岐阜セラック株式会社製の「セラック」(トラック30)などによりコーティングしておくとよい。
【0023】
また、本発明の錠剤は、経口での摂取をし易くするために、糖衣で覆われていることが好ましい。その際の糖衣としては、錠剤に従来から用いられている糖衣であればいずれでもよい。
本発明の錠剤は、商品価値を高めるために、必要に応じて、適当な色に着色してあってもよい。また、着色後に、艶だし処理を行ってもよい。
【0024】
本発明の錠剤の大きさは特に制限されず、適宜決めることができるが、一般には、直径が約7〜10mm程度の円形や楕円形の錠剤とするのが、取り扱い性、服用のし易さなどの点から好ましい。
さらに、本発明の錠剤は、例えば、錠剤1個の重さが約350〜400mg程度になるようにし、そのような錠剤1個中に卵殻膜が約35〜40mgの量で含まれるようにするとよい。
例えば、錠剤1個中に卵殻膜を約35〜40mgの割合で含む本発明の錠剤では、成人の場合に、該錠剤を1日当たり2〜3個摂取すると(1日当たり卵殻膜を合計で70〜120mg摂取すると)、皮膚におけるコラーゲン、特に(III)型コラーゲンの生成が促進されて、皮膚の老化や肌荒れが防止され、皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態にすることができ、湿疹、炎症、サケドなどの皮膚疾患の予防や治癒が促進され、育毛、発毛促進、脱毛の防止、白髪の減少などがなされ、生体内に生成した活性酸素が消去または低減されて種々の疾病の予防や回復を促進することができる。
【0025】
本発明の錠剤は、上記した本発明の錠剤を製造し得る方法であればいずれの方法を採用して製造してもよいが、以下の本発明の製造方法、すなわち、
(i)卵殻膜賦形剤および卵殻カルシウムを含む原料混合物を粒子状に造粒する工程;
(ii)工程(i)で得られる粒子を打錠して錠剤をつくる工程;および、
(iii)工程(ii)で得られる錠剤に保護コーティングを施す工程;
を有する本発明の製造方法によって良好に製造することができる。
【0026】
上記した本発明の製造方法において、賦形剤としては、上記のように、化工澱粉および乳糖の少なくとも1種が好ましく用いられる。
また、錠剤の硬度を高くして、錠剤の変形や傷つきを防止して、包装時、保存時や流通時などにおける取り扱い性、および服用性を向上させるために、上記したように、工程(i)で用いる原料混合物中に卵殻カルシウムを硬度向上剤として配合する
さらに、卵殻膜の体内吸収を促進して卵殻膜のコラーゲン生成促進作用を速めて皮膚の老化や肌荒れを防止して皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態にし、湿疹、炎症、サケドなどの皮膚疾患の予防や治癒を促進し、育毛、発毛促進、脱毛の防止、白髪の減少などを促進し、生体内に生成した活性酸素の消去または低減を促進するために、工程(i)で用いる原料混合物は、上記したように、β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーのうちの少なくも1種を含有することが好ましく、β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーの3者を含有することがより好ましい。
【0027】
本発明の製造方法における上記の工程(i)(造粒工程)では、粒子状への造粒を円滑に行うために、卵殻膜賦形剤および卵殻カルシウム、並びに必要に応じて他の成分を含む原料混合物100質量部に対して、アルコール(エタノール)を約10〜20質量部の割合で添加してアルコール含有混合物をつくり、それを用いて従来既知の造粒法、例えば、撹拌造粒法、転動造粒法、噴霧造粒法などの造粒方法を採用して造粒を行い、得られた粒子を40〜70℃程度の温度で乾燥する方法が好ましく採用される。
【0028】
工程(ii)では、工程(i)で得られた乾燥した粒子を用いて、打錠を行う。
その際の打錠方法および打錠装置は、医薬などの分野で錠剤を製造するのに従来から用いられているのと同様の打錠方法および打錠装置を採用して行うことができる。
打錠に当たって、工程(i)で得られた乾燥した粒子に、ビタミンCおよびショ糖脂肪酸エステルを添加して打錠を行うと、粒子の流動性および滑艶性が高まり、打錠を円滑に行うことができるので好ましい。打錠時におけるビタミンCの添加量は、乾燥した粒子100質量部に対して8〜10質量部であることが好ましい。また、ショ糖脂肪酸エステルの添加量は、乾燥した粒子100質量部に対して0.1〜3.0質量部であることが好ましい。
【0029】
次いで、上記の工程(ii)で得られた錠剤の表面に、工程(iii)において、保護コーティングを施す。その際のコーティング剤の種類は、上記したように特に制限されず、例えば岐阜セラック株式会社製の「セラック」などが用いられる。保護コーティング層のコーティング量は特に制限されないが、一般に、錠剤1個に対し、1〜5mg程度であることが好ましい。
【0030】
上記の工程(iii)で得られた保護コーティングされた錠剤は、そのままで製品として流通、販売してもよいが、錠剤を服用し易くするために糖衣を施すことが好ましい。糖衣を施す工程は、1段で行ってもよいが、表面の仕上がりを綺麗にするためには、錠剤を粘度の高い糖分含有ペースト状物で被覆した後、乾燥し、さらに粘度の低い糖分含有ペースト状物や糖分含有液で再度被覆する多段による方法が好ましく採用される。
糖衣材料の種類は特に制限されず、錠剤への糖衣処理に従来から用いられている糖衣材料などのいずれもが使用でき、例えば、グラニュー糖、アラビアガムやゼラチンなどの増粘剤、卵殻カルシウム、焼成牛骨粉などを含有する糖衣材料を用いることができる。
【0031】
糖衣を施した錠剤は、そのまま流通、販売してもよいが、さらに着色を施すことにより、より綺麗で商品価値の高いものとすることができる。
その際の着色方法は特に制限されず、錠剤の表面に着色を施す従来既知の方法と同様にして行うことができる。
また、着色後に艶だし処理を行うことによって、錠剤の外観を一層良好なものにすることができる。艶だしは、例えばカルナウバロウなどのような艶だし剤を用いて行うことができる。
これにより得られる本発明の錠剤は、選別、計量、包装などを行うことによって出荷される。
【0032】
【実施例】
以下に実施例により本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されない。
【0033】
《実施例1》
(1)粒子の製造:
卵殻膜(キューピー株式会社製の卵殻膜粉末)20.0質量部、日食株式会社製「ワキシa」10.0質量部、松谷化学株式会社製「パインファイバー」20.0質量部、乳糖(メグレ社製)25.9質量部、卵殻カルシウム(キューピー株式会社製「カルホープ」)10.0質量部、β−カロチン5.0質量部、ビタミンB20.05質量部、ビタミンE0.05質量部およびナイアシン2.0質量部をV型混合機を用いて混合して原料混合物を調製した。
次いで、その原料混合物93.0質量部に対して、エチルアルコール15質量部を混合し、これにより得られた混合物を、湿式造粒装置を用いて造粒し、次いで温度50℃で約16時間乾燥して、卵殻膜を含有する粒子を製造した。
【0034】
(2)打錠:
上記(1)で得られた粒子100質量部に対して、ビタミンCを9質量部およびショ糖脂肪酸エステルを1質量部の割合で混合し、それにより得られた混合物を、打錠装置を使用して、1粒が200mgの錠剤を製造した。
(3)保護コーティング:
上記(2)で得られた錠剤の表面に、コーティング装置を使用して、岐阜セラック株式会社製「セラック」の水溶液を塗布し、温度40℃で2時間乾燥して、保護コーティングされた錠剤をつくった。
【0035】
(4)糖衣被覆:
(a) 上記(3)で得られた保護コーティング後の乾燥した錠剤の表面に、糖衣被覆装置を使用して、糖衣用ペースト(グラニュー糖70質量部、アラビアガム3質量部、ゼラチン4質量部、卵殻カルシウム3質量部および水65質量部を混合したペースト)を被覆した後、温度約40℃で約4時間乾燥した。
(b) 上記(a)で用いたのと同じ糖衣用ペーストに水を加えて希釈した糖衣用ペーストを調製し、それを上記(a)で得られた乾燥後の錠剤の表面に上記(a)と同様にして被覆して、糖衣で被覆された錠剤を調製した。
【0036】
(5)色付け:
上記(4)で得られた糖衣を施した錠剤の表面に、三栄源社製「SRレッドK3」を含む着色液を塗布した後、40〜50℃で4時間乾燥して、赤色に着色した錠剤を製造した。
(6)艶だし:
上記(5)で得られた着色後の錠剤の表面に、カルナウバロウを用いて、艶だしを行った。
これにより得られた錠剤1個の質量は400mgであり、錠剤1個当たり卵殻膜を約40mgの割合で含有していた。
(7)選別−計量−包装:
上記(6)で得られた錠剤を選別して不良品を除き、製品検査後に計量し、乾燥剤を同封した二重袋で包装した。なお、錠剤は、十分な硬度および形状保持性を有しており、選別、検査、包装時に変形したり、崩壊したりすることがなく、取り扱い性に優れていた。
【0037】
《実施例2》
(1) 実施例1で用いたのと同じ卵殻膜粉末30.0質量部、乾燥ローヤルゼリー24.0質量部、実施例1で用いたのと同じ卵殻カルシウム8.0質量部、ビタミンE1.0質量部、ビタミンB22.0質量部、β−カロチン2.0質量部、乳糖25.0質量部、トウモロコシ蛋白4.0質量部、ビタミンC4.0質量部およびショ糖脂肪酸エステル1.0質量部をV型混合機を用いて混合して原料混合物を調製した。
次いで、その原料混合物100質量部に対して、エチルアルコール16質量部を混合し、これにより得られた混合物を、湿式造粒装置を用いて造粒し、次いで温度50℃で約16時間乾燥して、卵殻膜を含有する粒子を製造した。
(2) 上記(1)で得られた粒子100質量部に対して、ビタミンCを9質量部およびショ糖脂肪酸エステルを1質量部の割合で混合し、それにより得られた混合物を、打錠装置を使用して1粒が200mgの錠剤を製造した。
(3) 実施例1の(3)〜(6)と同じ操作を採用して、保護コーティング、糖衣被覆、色付けおよび艶だしを行って、1個の質量が400mgの錠剤を製造した。これにより得られた錠剤1個の質量は400mgであり、錠剤1個当たり卵殻膜を約55mgの割合で含有していた。
(4) 上記(3)で得られた錠剤を選別して不良品を除き、製品検査後に計量し、乾燥剤を同封した二重袋で包装した。なお、錠剤は、十分な硬度および形状保持性を有しており、選別、検査、包装時に変形したり、崩壊したりすることがなく、取り扱い性に優れていた。
【0038】
《試験例1》
(1) 年齢が25歳〜60歳までの女性18名にパネラーになってもらい、該18名のパネラーに、2週間にわたって、1日3回食後に実施例1で得られた錠剤を1回に1錠(1日3錠)の割合で服用してもらった。
錠剤の服用のし易さおよび2週間後の皮膚の状態を評価してもらったところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0039】
【表1】
Figure 0003862600
【0040】
上記の表1の結果にみるように、本発明の実施例1の錠剤は、飲み易く、しかも継続して服用することによって、肌荒れを防止し、皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態にすることがわかる。
【0041】
《試験例2》
治験者A(男性、65歳)、治験者B(男性、54歳)および治験者C(男性、60歳)は、いずれも、頭部の毛髪が薄くなり、市販の種々の外用育毛・発毛促進剤を試みたが効果が認められなかった。そこで、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を、1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、治験者A〜Cのいずれににおいても、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて2カ月弱で産毛が増え始め、抜け毛が減り、髪に張り・腰しが出て太くなり、全体に髪の毛が増えた。治験者Cは、育毛・発毛促進効果だけでなく、体調もよくなり、体調不良のためにこれまでは採っていなかった朝食を美味しく食べられるようになった。
【0042】
《試験例3》
治験者D(男性、48歳)は40台前半より白髪が目立ち始めたが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を、1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて2カ月半頃から白髪が減り全体に髪の毛が黒くなり、頭髪の量も増えた。
【0043】
《試験例4》
治験者E(男性、58歳)は3年前に胃ガンの手術をし、定期的に通院して健康状態をチェックしてきた。この治験者Eから採取した血液中に含まれる赤血球を顕微鏡で観察したところ、卵殻膜含有錠剤を服用する前は、図1の(a)の顕微鏡写真にみるように、赤血球は活性酸素に侵されて変形していたが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用し、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて約1カ月後に採取した血液では、そこに含まれる赤血球は図1の(b)の顕微鏡写真に見るように、変形がなくなり、正常な状態に戻っていた。それと併せて、この治験者Eは、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて約1カ月後から体調が以前より良くなり、顔色も良くなり、疲れにくくなった。
【0044】
《試験例5》
治験者F(女性、52歳)は子供の頃から貧血で、血液中のヘモグロビン量が常に10g/dl(1g/dm3)以下であり、医師の指導のもとに生活していたが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて3カ月後の検診では血液中のヘモグロビン量が13.5g/dl(1.35g/dm3)まで上昇しており、貧血が直っていた[なお健康な女性のヘモグロビン量は一般に11.3〜16.0g/dl(1.13〜1.60g/dm3)とされている。]。しかも、貧血の解消と併せて、体調が良くなり、疲れにくくなった。
【0045】
《試験例6》
治験者G(女性、53歳)は、両手の10本の指のすべての爪が割れて2枚爪の状態になり、過去に多数のカルシウム剤、健康食品などを試したが効果がなかっが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて約1カ月後に10本の指のうち、8本の指の爪の割れが直った。
【0046】
《試験例7》
治験者H(女性、48歳)は、加齢と共に肌の張りが無くなり、くすんできたために、色々の化粧品を試したが効果が納得のゆく効果が得られなかったが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて約1カ月半後に肌に張り、艶がでた。卵殻膜含有錠剤の前記服用中に、調理の際にフライパンに触れて腕にやけどをしたが、2日後に完治し、やけど後も完全になくなった。
【0047】
《試験例8》
治験者I(男性、54歳)は、乾燥肌で、靴下のゴムの当たっていた部分がかゆく、皮膚が白い粉状に剥がれて軽いアトピー状態を呈し、市販の外用薬を用いてもあまり改善されなかったが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて約2カ月後に靴下のゴムがあたった箇所のアトピー状態がなくなり、健康な皮膚に回復した。
【0048】
《試験例9》
治験者J(女性、54歳)は体中に湿疹が出て、皮膚科に通院しても良くなったり悪くなったりの繰り返しで完治しなかったが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて約3週間後にかゆみが殆どなくなり、約1カ月後には赤みも無くなり、湿疹が完治した。
【0049】
《試験例10》
治験者K(女性、40歳)は、慢性の肩凝りで、肩が凝り過ぎて腕が上がらなくなることもあったが、実施例2で得られた本発明の卵殻膜含有錠剤を1日3回食後に1錠ずつ(1日合計3錠)を継続して服用したところ、卵殻膜含有錠剤を飲み始めて約1カ月半後に肩凝りが少なくなり、3カ月後には肩凝りが殆どなくなった。
【0050】
【発明の効果】
卵殻膜を含有する本発明の錠剤は、硬くて、形崩れ、崩壊、傷つきなどが生じず、取り扱い性に優れ、しかも服用し易く、さらに天然の卵殻膜に由来するため安全性に優れている。
そして、本発明の製造方法によって、それ自体ではフワフワした状態で凝集性および吸着力に劣っているために従来経口摂取タイプの剤型にすることが困難であった卵殻膜を用いて、錠剤として適する硬度を有し、崩壊、破損、傷つきなどがなく、保形性、取り扱い性、摂取性に優れる本発明の卵殻膜含有錠剤を円滑に製造することができる。
【0051】
本発明の卵殻膜含有錠剤は、皮膚に含まれるコラーゲン、特に皮膚の柔軟化をもたらず(III)型コラーゲンの形成を促進する卵殻膜を高濃度で含有しているので、継続して服用することにより、皮膚の老化や肌荒れを防止し、皮膚を滑らかで、柔らかく、シットリとした状態にすることができる。
また、本発明の卵殻膜含有錠剤は、継続して服用することにより、湿疹、炎症ヤケド、爪の割れなどのような皮膚の疾病の予防および/または治癒に優れた効果を有する。
さらに、本発明の卵殻膜含有錠剤は、育毛、発毛促進、脱毛防止効果に優れており、毎日所定の量を継続して服用するという極めて簡単な手段によって、薄毛の解消、発毛、毛髪への張り・腰の付与、白髪の解消などの効果を得ることができる。
【0052】
そして、本発明の卵殻膜含有錠剤は、生体内に生成した活性酸素を低減または消去する機能を有しており、活性酸素によって引き起こされる種々の疾病や不良な身体症状を予防および/または治療することができ、例えば、活性酸素によって傷んだ赤血球の正常状態への回復、ヘモグロビンの増加、肩凝りの解消、食欲増進、疲労の除去などに効果がある。
卵殻膜と共にβ−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーの少なくとも1種、特にβ−カロチン、ビタミン類(特にビタミンE、ビタミンB2、ビタミンCなどの抗酸化作用を有するビタミン類)およびローヤルゼリーの3者を更に含有する本発明の卵殻膜含有錠剤は、卵殻膜の体内での吸収により優れており、卵殻膜の有する上記した種々の作用効果を一層良好に発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例4において、3年前に胃ガンの手術をした治験者Eの赤血球の状態を撮影した顕微鏡写真であり、(a)は本発明の卵殻膜含有錠剤を服用する前の赤血球の状態を撮影した写真であり、(b)は本発明の卵殻膜含有錠剤を1カ月継続して服用した後の赤血球の状態を撮影した写真である。

Claims (13)

  1. 卵殻膜および賦形剤と共に、卵殻カルシウムを含有することを特徴とする錠剤。
  2. 卵殻膜を10〜40質量%の割合で含有する請求項1に記載の錠剤。
  3. 化工澱粉および/または乳糖を賦形剤として用いて形成してなる請求項1または2に記載の錠剤。
  4. デキストリンおよび乳糖を賦形剤として用いて形成してなる請求項1〜のいずれか1項に記載の錠剤。
  5. β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーのうちの少なくも1種をさらに含有する請求項1〜のいずれか1項に記載の錠剤。
  6. 皮膚の老化、肌荒れおよび/または皮膚疾病の予防および/または治療用の剤である請求項1〜のいずれか1項に記載の錠剤。
  7. 育毛、発毛促進および/または脱毛防止用の剤である請求項1〜のいずれか1項に記載の錠剤。
  8. (i)卵殻膜賦形剤および卵殻カルシウムを含む原料混合物を粒子状に造粒する工程;
    (ii)工程(i)で得られる粒子を打錠して錠剤をつくる工程;および、
    (iii)工程(ii)で得られる錠剤に保護コーティングを施す工程;
    を有することを特徴とする卵殻膜を含有する錠剤の製造方法。
  9. 賦形剤が、化工澱粉および/または乳糖である請求項に記載の製造方法。
  10. 形剤がデキストリンおよび乳糖である請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 原料混合物が、β−カロチン、ビタミン類およびローヤルゼリーのうちの少なくも1種をさらに含有する請求項10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 工程(ii)の打錠処理を、卵殻膜賦形剤および卵殻カルシウムを含む原料混合物よりなる粒子にビタミンCおよびショ糖脂肪酸エステルを添加して行う請求項11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 工程(iii)の後に、(iv)錠剤に糖衣を施す工程を有するか、或いは(iv)錠剤に糖衣を施す工程と(v)錠剤に着色を施す工程を有する請求項12のいずれか1項に記載の製造方法。
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