JP4642135B1 - たるみ改善用美容セット並びにこれを使用する美容方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(A)と(B)と(C)とを有することを特徴とする、たるみ改善用美容セット。
(A)グラウシンとカフェインとを配合したことを特徴とする皮膚外用剤
(B)ケイヒ抽出物と、荷葉、ショウガ、ヒハツ及びL−カルニチンとからなる群から選択される1種又は2種以上と配合した経口用組成物
(C)ポリアクリル酸系水溶性ジェルを塗布した美容マスクであって、耳掛け部と顎掛け部とを有し、顎及び頬をリフトアップできることを特徴とする美容マスク
【選択図】なし
Description
特に、たるみはフェースラインの顎及び頬の近傍に生じ易く、たるみを改善する方法として、特許文献1には美容マスクを使用する方法が提案されている。
また、たるみ改善を目的とする美容マスクや皮膚外用剤や経口用組成物は、それぞれ単独で使用することを大前提とした発明であるが、これらを組み合わせてセットとし、当該セットを使用しさらには顎及び頬に効果的なマッサージをも行って、たるみの改善を総合的乃至根本的に解決する美容方法についてはこれまで詳細に検討されたことはなかった。
(A)皮膚外用剤全量に対して0.00005〜0.025質量%のグラウシンと、カフェインとを配合したことを特徴とする皮膚外用剤
(B)ケイヒ抽出物と、荷葉、ショウガ、ヒハツ及びL−カルニチンとを配合した経口用組成物
(C)ポリアクリル酸系水溶性ジェルを塗布した美容マスクであって、耳掛け部と顎掛け部とを有し、顎及び頬をリフトアップできることを特徴とする美容マスク
ステップ1:少なくとも1日1回以上、下記(A)に示す皮膚外用剤を用いて顎及び頬をマッサージを行う。
ステップ2:少なくとも週1回以上下記(B)に示す経口用組成物を摂取し、次に下記(A)に示す皮膚外用剤を用いて顎及び頬のマッサージを行い、マッサージ終了後に下記(C)に示す美容マスクを装着して放置する。
(A)皮膚外用剤全量に対して0.00005〜0.025質量%のグラウシンと、カフェインとを配合したことを特徴とする皮膚外用剤
(B)ケイヒ抽出物と、荷葉、ショウガ、ヒハツ及びL−カルニチンとを配合した経口用組成物
(C)ポリアクリル酸系水溶性ジェルを塗布した美容マスクであって、耳掛け部と顎掛け部とを有し、顎及び頬をリフトアップできることを特徴とする美容マスク
「グラウシン」
皮膚外用剤に配合するグラウシン(Glaucine)は、ケシ科植物のツノゲシ(Glaucium flavum)や延胡索(Corydalis turtschaninovii forma yanhusuo)に含まれていることが知られ、単離精製することにより得ることができる。また、グラウシンと同じアポルフィン骨格を有するボルディン(Boldine)を出発原料として合成することによりグラウシンを得ることもできる。種々の研究によってグラウシンはスーパーオキシド発生抑制や、エラスターゼ放出と細胞内カルシウムの信号を抑制することが報告されている。また、細胞内のカルシウムの流れが減少(カルシウム信号を抑制)することで脂肪細胞前駆体の分化を抑制し、脂肪分解が促進されることが知られている。
本発明においてはボルディンから合成されたグラウシンを含有する組成物(商品名 Ovaliss 製造元 Sederma)を使用できる。
グラウシンの皮膚外用剤への配合量は皮膚外用剤全量に対して0.00005〜0.025質量%が好ましく、0.0005〜0.0025質量%がさらに好ましい。0.00005質量%未満では配合による本発明の効果が発揮されない場合があり、また、0.025重量%を越えても効果に大差がない。
皮膚外用剤に配合するカフェインは、1,3,7-トリメチルキサンチンである。コーヒー豆、カカオの種子、茶の葉に含まれるアルカロイドであり、興奮剤、利尿剤、強心剤等として使用される。カフェインは、化粧品等の皮膚外用剤に、脂肪細胞の脂質分解を促進し、痩身効果を目的として配合されている。
皮膚外用剤への配合量は皮膚外用剤全量に対して0.001〜10質量%が好ましく、さらに好ましくは0.01〜1重量%である。
本発明に用いる皮膚外用剤は、マッサージを行うため、ある程度の粘度を有するクリーム状の剤型が好ましい。そのためには、油分を皮膚外用剤全量に対して20〜30質量%配合し、水と乳化した乳化組成物が好ましい。
油分を20質量%以上としたのは、油分が20質量%未満であると後述するマッサージを施術するときに指に印加される摩擦が大きくなり、良好なマッサージを実施することができなくなるからである。また、油分を30質量%以下としたのは、油分が30質量%を超えるとマッサージを施術する際にべたつき感が生じてしまい使用感が低下するからである。乳化組成物は、適宜界面活性剤を使用して常法により製造されるが、水中油型乳化組成物又は油中水型乳化組成物のどちらでも構わない。使用感の観点からは水中油型乳化組成物が好ましい。
本発明に用いる好ましい油分は、一般に化粧料に用いられる液状〜固形油分であれば特に限定されるものでなく、液状油分としては、例えば、流動パラフィン、スクワレン等の炭化水素油;マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ホホバ油、ナタネ油、ヒマシ油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、スクワレン等の天然動植物油;ジャスミン油等の香油;液状エステル油(例えば、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、イソパルミチン酸イソオクチル、イソノナン酸イソノニル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル等や、液状の紫外線吸収剤であるイソプロピル−p−メトキシシンナメートや2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート等のケイ皮酸エステルなど);シリコーン油(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の低粘度の鎖状シリコーン油や、ドデカメチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロポリシロキサン、デカメチルシクロポリシロキサン等の低粘度の環状シリコーン油など)等が挙げられる。
固形若しくは半固形の油分は、例えば、固形パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、バリコワックス、ポリエチレンワックス、シリコンワックス、カルナウバロウ、ビーズワックス(=ミツロウ)、キャンデリラロウ、ジョジョバロウ、セラックロウ、鯨ロウ、モクロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン等のロウ類;ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール等の常温で固体の高級アルコール類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の常温で固体の高級脂肪酸類;カカオ脂、硬化ヒマシ油、硬化油、水添パーム油、パーム油、硬化ヤシ油、ワセリン、各種の水添加動植物油脂、脂肪酸モノカルボン酸ラノリンアルコールエステル等が挙げられる。
本発明に用いる経口用組成物は、以下に説明する各種の植物又はその抽出物を配合するものである。
経口用組成物に配合される植物又はその葉やその樹皮の乾燥物は、自然乾燥、凍結乾燥、温風乾燥などの方法によって乾燥することにより得ることができる。また、植物又はその葉やその樹皮を粉砕して乾燥したり或いは乾燥物を粉砕したりすることによって、乾燥粉末を得ても良い。
また、植物又はその葉やその樹皮の抽出液は、植物又はその葉やその樹皮に溶媒を加えて有効成分の抽出物を溶出させることにより得ることができる。抽出溶媒としては、例えば、水、アルコール、酢酸エチル、クロロホルム、又は2種以上の混合溶媒を用いることができる。水、エタノール、又はこれらの混合物を用いることが安全性の面から好ましい。なお、溶媒中への有効成分の溶出において、撹拌、粉砕、加熱などの二次的作用を加えて、有効成分の溶出量の増加及び有効成分の溶出時間の短縮を図ることができる。
得られる抽出液は、そのまま用いても良いが、抽出液から植物又はその葉やその樹皮の残渣を濾過又は遠心分離により除去した抽出液を用いても良い。
また、上述の抽出液から、その溶媒を蒸発させて濃縮したり、或いは乾燥させて溶媒を除去して固形物(粉末を含む)を得ることとしても良い。なお、抽出液中の溶媒の蒸発又は乾燥には、例えば、自然乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等の方法を利用することができる。
経口用組成物に配合するケイヒ抽出物とは、ケイヒを水又は有機溶剤で常法により抽出した成分である。ケイヒは、クスノキ科植物クスノキ(Cinnamomum)属に属するケイ(Cinnamomum cassia)の樹皮から調製される。また使用部位として限定されるものではなく、ケイの枝から調製されるケイシ抽出物を用いてもよい。ケイヒは漢方薬の重要な構成成分の一つで、他の生薬と配合して腱胃、発汗、解熱、鎮痛の作用が知られている。ケイヒ抽出物は栄養補給賦活効果があると言われており、食品配合成分としては公知の物質である。
本発明で使用するケイヒ抽出物は、常法により得ることができ、例えばその起源となる植物を抽出溶媒とともに常温又は加熱して浸漬または加熱還流した後、ろ過し濃縮して得ることができる。抽出溶媒としては通常抽出に用いられる溶媒であれば任意に用いることができ、例えば水性溶媒、例えば水、生理食塩水、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、あるいは有機溶媒、例えばエタノール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、含水アルコール類、クロロホルム、ジクロロエタン、アセトン、酢酸エチル、ヘキサン等をそれぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。好ましくは溶媒として水もしくは30%エタノール抽出物が使用される。上記溶媒で抽出して得られた抽出物をそのまま、あるいは例えば凍結乾燥などにより濃縮したエキスを使用でき、また必要であれば吸着法、例えばイオン交換樹脂を用いて不純物を除去したものや、ポーラスポリマー(例えばアンバーライトXAD2)のカラムにて吸着させた後、所望の溶媒で溶出し、さらに濃縮したものを使用することができる。本発明では市販品のケイヒ抽出液(ケイヒ抽出物V 日本粉末薬品株式会社)を使用できる。
本発明においては、経口用組成物の味と本発明の効果を考慮すると、1日1回分の経口用組成物中に原生薬換算50〜200mgを配合することが好ましい。
荷葉は、ハス(Nelumbo nucifera)の葉であり、生活習慣病等に良いお茶として食されている。また、体質改善を目的に、薬膳料理の材料として利用されている。さらに、脂肪分解促進作用があると言われており、食品として利用される公知の物質である。
本発明で使用する荷葉は、荷葉の15%エタノール抽出物が好ましい。
本発明では市販品のカヨウエキス(荷葉エキス末 松浦薬業株式会社)を使用できる。
1日1回摂取する経口用組成物による摂取量は、原生薬換算分として1日400〜1000mg摂取できる。本発明においては、経口用組成物の味と本発明の効果を考慮すると、1日1回分の経口用組成物中に400〜500mgを配合することが好ましい。
ショウガ(Zingiber officinale)はショウガ科の多年草であり、地下に根茎があり、通常はこれを摩り下ろして香辛料等として食品に供される。また、ショウガの根茎は漢方薬として利用されており、発散作用、健胃作用、鎮吐作用があるとされている。また、ショウガの根茎及び/又は葉から抽出される有効成分は細胞分化促進剤として作用することが知られている。
本発明で使用するショウガは、ショウガの根茎を粉砕乾燥させた粉末が好ましい。
本発明では市販品のショウガ末(ショウガ末 日本粉末薬品株式会社)を使用できる。
1日1回摂取する経口用組成物による摂取量は、原生薬換算分として1日200〜9000mg摂取できる。本発明においては、経口用組成物の味と本発明の効果を考慮すると、1日1回分の経口用組成物中に200〜300mgを配合することが好ましい。
ヒハツ(インドナガコショウ(Piper Longum)やジャワナガコショウ(Piper retrofractum)ロングペッパー)は、東南アジアに分布するコショウ科の植物で、蔓性の常緑木本である。果穂は多肉質の円筒状で、乾燥物は香辛料として利用されている。また、むくみ感改善剤や冷え性改善剤として利用が知られている。
本発明で使用するヒハツは、インドナガコショウ(Piper Longum)を熱水で抽出したヒハツエキス、又はそのエキスを乾燥させたエキス粉末が好ましい。
本発明では市販品のヒハツエキスパウダー(ヒハツエキスパウダーMF 丸善製薬株式会社)を使用できる。
1日1回摂取する経口用組成物による摂取量は、原生薬換算分として1日150〜12509mg摂取できる。本発明においては、経口組成物の味と本発明の効果を考慮すると、1日1回分の経口用組成物中に150〜200mgを配合することが好ましい。
L−カルニチンは、体内において必須アミノ酸のリジン及びメチオニンから生合成される物質である。また、牛肉、豚肉、羊肉等から、日常的に摂取されている物質である。医薬品においては、塩化物であるL−塩化カルニチンの使用が認められており、安全性の高い成分とされている。主に動物の筋肉細胞にあって、脂肪の燃焼に必須の役割を担う化合物である。既に広く健康食品等に配合されている。
本発明で使用するL−カルニチンは、化学合成及び光学分割されたもの;微生物を用いて発酵し精製・抽出したもの;牛肉や羊肉などからアルコールや熱水などで抽出したエキス;当該抽出エキスをデキストリンを用いてスプレードライで粉末化したもの等が挙げられ、いずれも使用可能である。
本発明では、100%の合成品である市販品(L−カルニチン ILS株式会社)を利用できる。
1日1回摂取する経口用組成物による摂取量は、原生薬換算分として1日300〜1000mg摂取できる。本発明においては、経口用組成物の味と本発明の効果を考慮すると、1日1回分の経口用組成物中に300〜400mgを配合することが好ましい。
本発明に使用する経口用組成物の形態は特に限定されない。例えば、錠剤、顆粒剤、液剤、カプセル剤、丸剤、粉末剤、キャンディー、ドロップ、トローチ、ガム、粉末ジュース、ドリンク剤、加工食品等の種々の形態で、上記必須成分を配合し常法により製造することが可能である。
しかしながら、本発明の経口用組成物は継続的な摂取遵守が特に重要となるので、飲みやすさの観点からはドリンク剤又は錠剤が好ましい。錠剤の形状は特に限定されず、円形平面錠、円形曲面錠あるいは異型錠などいずれであってもよい。また、錠剤の大きさも特に限定されないが、服用のし易さ並びに取り扱いの容易さを考慮すると、円形錠の場合には、その直径は5〜10mm程度が好ましい。錠剤の重量は、各種機能性成分の含有量ならびに錠剤の形状にもよるが、服用のし易さおよび取り扱いの容易さを考慮すると、100〜300mg程度が好ましい。
一方、ドリンク剤は、美容ドリンクとしてのイメージからも、本発明のおいては最も好ましい態様である。適宜、風味を添加して任意のドリンク剤を常法にて提供できる。本発明において、1回に摂取するドリンク剤の量は10〜500mlが好ましい。
本発明に使用される美容マスクは、(A)皮膚外用剤を顎及び頬に塗布し、マッサージを行った後に、顎及び頬部分に装着される。図3は美容マスク10を装着した被施術者AAを示している。また、図4は美容マスク10を拡大して示している。
美容マスク10は、美容マスク本体11に耳掛け部12、耳掛け穴13、及び顎掛け部14を形成した構成とされている。美容マスク本体11は、伸縮性を有する不織布を基材としている。したがって、美容マスク10を装着することにより、顎及び頬は伸縮性を有する美容マスクにより上方に持ち上げられる。そして、これによってフェースラインをリフトアップすることができる。なお、図3及び図4は本発明の美容マスクに一実施形態であり、耳掛け部と顎掛け部とを有し、顎及び頬をリフトアップできる美容マスクであればこれに限定されない。
また、美容マスク10の形状としては、美容マスク本体11の図中上方が直線状な端面11aとされているのに対し、これと反対側の端面11bは凹部が形成された掲示用とされている。これは、美容マスク本体11の端面11aを直線状とすることにより、美容マスク10を装着した際にこの上端面11aは顎及び頬を直線状に押し上げるため、強いリフトアップ力を発生させることができる。また、美容マスク本体11の下部(装着した際に前側となる部位)に凹部を形成するよう端面11bを形成したことにより、美容マスク10の装着時に顎から前方に美容マスク本体11が突出することがなくなり、使用性を高めることができる。
また、(B)経口用組成物を、(A)皮膚外用剤と(C)美容マスクと同時に販売することにより本発明の美容セットが提供され、下記に説明する本発明の美容方法を容易に実施することが可能となる。
本発明の美容方法は、上述したたるみ改善用美容セットを使用して実施される。その手順の概略を「図1」に示す。すなわち、下記ステップ1及び2が実施される。
少なくとも1日1回以上、下記(A)に示す皮膚外用剤を顎及び頬に塗布し、顎及び頬のマッサージを行う。塗布量は適宜決定されるが1〜2グラムが好ましい。1回使用分の適量がパウチパックに充填されていれば好ましい。
(A)グラウシンとカフェインとを配合したことを特徴とする皮膚外用剤
「ステップ2」
少なくとも週1回以上下記(B)に示す経口用組成物を摂取し、次に下記(A)に示す皮膚外用剤を用いて顎及び頬のマッサージを行い、マッサージ終了後に下記(C)に示す美容マスクを装着して放置する。
(B)ケイヒ抽出物と、荷葉、ショウガ、ヒハツ及びL−カルニチンとからなる群から選択される1種又は2種以上を配合した経口用組成物
(C)ポリアクリル酸系水溶性ジェルを塗布した美容マスクであって、耳掛け部と顎掛け部とを有し、顎及び頬をリフトアップできることを特徴とする美容マスク
(1)右手4本の指全体を使い、首の中央から左あご下に向かって斜めに持ち上げるようにすり上げる。次に、左手で反対側を同様に行い、これを左右交互に3回繰り返す。
(2)(1)と同様に、あごの裏側から左耳の後ろに向かって、あご下を持ち上げるようにすり上げる。反対側も左手で同様に行い、これを左右交互に3回繰り返す。
(3)(1)・(2)と同様に、あご先から左耳の前に向かってフェースラインを持ち上げるようにすり上げる。反対側も左手で同様に行い、これを左右交互に3回繰り返す。
(4)次に、手のひら全体で大きく円を描くように、ほおを引き上げます。これを3回繰り返す。その後、両手のひらでほお全体を包み、口角からこめかみに向かって引き上げる。
(5)両手の中指を重ね、口の下の中央部にあるくぼみを押しながら、息をフーっと吐く。
(6)親指と人さし指の側面を使い、あご先から、フェースラインに沿って肌を左右交互につまみながら(6回程度ずつ)、えらまで進む。
(7)最後に、えらからフェースライン上をあご先に向かって親指1本分すべらせると指が止まるところを、両手の親指で、下から上に向かって押す。
そして、経口用組成物を摂取した後、引き続いて、(A)皮膚外用剤を用いて顎及び頬のマッサージを行う。摂取後30分以内にマッサージを行うことが好ましい。マッサージは上述した図2のマッサージを5〜10分かけて行うことが好ましい。次にマッサージ終了後に上述した美容マスクを装着し、15〜30分程放置して、装着状態を維持し、顎及び頬のフェースラインを伸縮性の美容マスクによってリフトアップする。
以下に示す処方で美容液(クリーム状の水中油型乳化組成物)を常法により得た。
<美容液>
(配合成分) (質量%)
イオン交換水 残余
グリセリン 3
1,3−ブチレングリコール 3
ジプロピレングリコール 2
PEG−400 1
カルボキシルビニルポリマー 0.04
苛性カリ 0.1
PEG-20水添ヒマシ油 0.1
ステアリン酸グリセリル(SE) 3
ステアリン酸 1.5
ベヘニルアルコール 2
バチルアルコール 2
ワセリン 4.5
ジメチルポリシロキサン 5
水添ポリデセン 6
テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル 8
*1 グラウシン 0.0005
カフェイン 0.01
ヘキサメタリン酸ソーダ 0.01
防腐剤 0.4
香料 0.1
*1:Ovaliss(Sederma社製)使用(グラウシン量に換算)
以下に示す組成で経口ドリンク剤(1回分)を常法により得た。
<美容ドリンク>
(配合成分) (mg)
エリスリトール 2000mg
スクラロース 5mg
アセスルファムカリウム 4mg
*2 L-カルニチン(合成品) 300mg
クエン酸 250mg
*3 ヒハツエキスパウダー(原生薬換算) 150mg
*4 ケイヒ抽出液(原生薬換算) 100mg
*5 ショウガ末(原生薬換算) 200mg
*6 カヨウエキス(原生薬換算) 400mg
蒸留水 残量
製法:蒸留水に各成分を順次混合溶解した後、蒸留水にて30mLとした。
*2 L-カルニチン(ILS株式会社製)
*3 ヒハツエキスパウダーMF(丸善製薬株式会社製)
*4 ケイヒ抽出物V(日本粉末薬品株式会社製)
*5 ショウガ末(日本粉末薬品株式会社製)
*6 荷葉エキス末(松浦薬業株式会社製)
「図4」に示す美容マスクを使用した。不織布はポリエステル製であり、収縮性を有するものである。
美容マスクの片面に塗布したポリアクリル酸系の水溶性ジェルの処方は以下の通りである。
<水性ジェル>
(配合成分) (質量%)
イオン交換水 残余
エタノール 1.5
グリセリン 30
ポリアクリル酸ナトリウム 6
アクリル酸Naクロスポリマー 2
酒石酸 0.5
水酸化アルミニウム 0.1
防腐剤 0.3
キレート剤 0.01
酸化チタン 0.1
下記のヒト試験により、本発明の美容セットを使用した美容方法を検証し、たるみ改善の効果を確認した。
「ヒト試験方法」
フェースラインのたるみが気になる40〜49歳の女性モニター23名を用い、(A)皮膚外用剤と(C)美容マスクのみを使用する9名(A群)と、(A)皮膚外用剤と(B)経口用組成物と(C)美容マスクとを使用する14名(B群:すなわち本発明の美容方法を実施した群)に分け、6週間の使用を行った。
A群では、フェースラインの部分に、上記処方の(A)皮膚外用剤(液状美容液)を塗布し毎日マッサージを行う。具体的なマッサージの方法は図2に示す通りである。最初の3日間はマッサージの後、顎部を覆う美容マスクを装着して15分間放置する。その後5週間にわたり、毎日のマッサージに加え、週一回の割合で美容マスクを装着して15分間放置した。
B群では、最初の3日間はマッサージの前に上記組成の経口用組成物(以下ドリンクと言う)を飲みマッサージの後に顎部を覆う美容マスク(図3及び図4を参照)を装着して15分間放置する。その後、5週間にわたり毎日のマッサージに加え、週一回の割合でドリンクを摂取し、ドリンクを摂取後にマッサージを行い、美容マスクを装着して15分間放置した。
上記試験中に、フェースラインの皮下脂肪の量(厚さ)を超音波診断装置(ALOKA社 MODEL PP1233)にて測定した。測定は専門家が使用前後で同じ箇所を測定した。計測は、超音波Bモードを用いて皮膚表面から皮下脂肪層の最深部までを計測した。
上記美容法の実施前後での差を調べた結果、両群ともに、試験実施の4週間後及び6週間後に皮下脂肪の厚さは減少していた。その減少は併用群で4週間後から現れていたが、A群では6週間後に現れた。また両群の差を見ると4週後に差を認め、併用群が有意に減少していた(Wilcoxon検定)。この結果から、(A)皮膚外用剤と(B)経口用組成物と(C)美容マスクを併用することで、(A)皮膚外用剤と(C)美容マスクだけを使用した場合よりも、フェースラインのたるみを早く改善する効果があることが確認された。この結果を「図5」に示す。
また、点線で示したグラフは、下記のステップ1を行い、下記ステップ2の経口用組成物のドリンク剤は全く飲まずに、マッサージ終了後に(C)に示す美容マスクを週一回の割合で装着して放置した場合のグラフである(A群)。
ステップ1:少なくとも1日1回以上、(A)に示す皮膚外用剤を用いて顎及び頬をマッサージを行う。
ステップ2:少なくとも週1回以上(B)に示す経口用組成物を摂取し、(A)に示す皮膚外用剤を用いて顎及び頬をマッサージを行い、マッサージ終了後に(C)に示す美容マスクを装着して放置する。
このことから、B群では4週間後にすでに皮下脂肪が減り始めていたが、A群では、減少していたとは言えない。また、4週間後に両群を比較すると両群の減少量に有意差(*1)が認められ、B群の方が減少度合いが大きいと確認された(Wilcoxon検定)。
よって、B群は、A群に比べて、4週間後という早いタイミングで皮下脂肪が減っていた。
*1:なお、収集したサンプルに基づいて群間に違いがあるか検証するために、統計処理を行う。検定結果で示された有意確率が5%以下であれば、検定に用いたデータ項目(変数という)間に有意差があるという。有意差が出たということは、群間で何らかの原因で違いが生じたことを意味する。生物学試験を行うときは、最終的に有意差があったか否かが群間に変化があったかどうかを導き出す手法となる。
「図5」のグラフ中のアスタリスクは危険率を表し、***は危険率0.001%、**は危険率0.01%、*は危険率0.05%以下を示している。
[表1]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
4週間後 A群 B群(本発明の実施)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
皮下脂肪厚の減少が見られたモニターの数 6名(67%) 14名(100%)
皮下脂肪厚の変化がなかったモニターの数 1名 0名
皮下脂肪厚の増加が見られたモニターの数 2名 0名
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「表1」の結果より、本発明の美容方法を実施したB群では、顕著にフェースラインの脂肪厚の減少が見られ、たるみが改善していることが分かる。すなわち、4週間使用時点でB群では改善例が100%、A群では67%であり、このことからも、本発明の美容方法の顕著な効果が確認された。この結果から、本発明の美容方法は、フェースラインのたるみを早く改善する効果があることが確認された。
11 美容マスク本体
12 耳掛け部
13 耳掛け穴
14 顎掛け部
Claims (3)
- 下記(A)と(B)と(C)とを有することを特徴とする、たるみ改善用美容セット。
(A)皮膚外用剤全量に対して0.00005〜0.025質量%のグラウシンと、カフェインとを配合したことを特徴とする皮膚外用剤
(B)ケイヒ抽出物と、荷葉、ショウガ、ヒハツ及びL−カルニチンとを配合した経口用組成物
(C)ポリアクリル酸系水溶性ジェルを塗布した美容マスクであって、耳掛け部と顎掛け部とを有し、顎及び頬をリフトアップできることを特徴とする美容マスク - 前記(A)皮膚外用剤が、皮膚外用剤全量に対して油分を20〜30質量%配合した乳化組成物であることを特徴とする請求項1記載のたるみ改善用美容セット。
- 前記たるみ改善用美容セットを使用する美容方法であって、下記ステップ1及び2を有することを特徴とするたるみ改善のための美容方法。
ステップ1:少なくとも1日1回以上、下記(A)に示す皮膚外用剤を用いて顎及び頬をマッサージを行う。
ステップ2:少なくとも週1回以上下記(B)に示す経口用組成物を摂取し、次に下記(A)に示す皮膚外用剤を用いて顎及び頬のマッサージを行い、マッサージ終了後に下記(C)に示す美容マスクを装着して放置する。
(A)皮膚外用剤全量に対して0.00005〜0.025質量%のグラウシンと、カフェインとを配合したことを特徴とする皮膚外用剤
(B)ケイヒ抽出物と、荷葉、ショウガ、ヒハツ及びL−カルニチンとを配合した経口用組成物
(C)ポリアクリル酸系水溶性ジェルを塗布した美容マスクであって、耳掛け部と顎掛け部とを有し、顎及び頬をリフトアップできることを特徴とする美容マスク
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