JP2006143671A - 経口用皮膚老化予防・改善剤。 - Google Patents

経口用皮膚老化予防・改善剤。 Download PDF

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Abstract

【課題】 経口的に摂取することにより、肌の老化による皮膚のしわ、たるみ、くすみ等の予防・改善効果と安全性とを兼ね備えた経口用皮膚老化予防・改善剤や、それを配合した飲食品又は飲食品素材を提供すること。
【解決手段】 2種類以上のムコ多糖に、コラーゲン部分分解物とコエンザイムQ10を加え、これら3種の成分を有効成分とすることにより、肌の老化による皮膚のしわ、たるみ、くすみ、キメの変化等を防止できる。ムコ多糖として、デルマタン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、ヘバラン硫酸又はヘパリンから選択される2種以上を用いることができるが、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸及びデルマタン硫酸からなる3種類のムコ多糖類が好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ムコ多糖類と、コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物と、コエンザイムQ10とを有効成分として含有する経口用皮膚老化予防・改善剤、及びこれらの有効成分を含有する経口用皮膚老化予防・改善剤を配合した飲食品又は飲食品に関する。
若々しく、きめの細かい張りのある肌は、多くの人が切望するものであるが、皮膚の老化に伴って起こる変化には、加齢や紫外線の影響、環境によるストレス、精神的ストレスなどが関与することが知られており、そのため、皮膚疾患が生じる他、例えば、皮膚のしわが増える、皮膚がたるむ、皮膚の光沢・つや・なめらかさが低下する、皮膚のはりが低下する、皮膚のきめが粗くなり、皮溝が乱れる、色素沈着班が増加する、皮膚が黄色味がかる等の美容上好ましくない様々な変化が起こる。皮膚の老化により、表皮細胞、線維芽細胞及び血管が減少すると共に、皮膚構造を保持する機能をもつ細胞外マトリックスである真皮のI型コラーゲン、III型コラーゲン及びエラスチンや基底膜のIV型コラーゲンやラミニンなどの減少や変性などが起こり、表皮、真皮及び基底膜は弾力性を失い扁平化するといわれている。
化粧品や食品などの形態で、このような肌の衰えという問題を解決するために多くの技術が開発されてきた。例えば、ムコ多糖は、通常蛋白と結合してプロテオグリカンの形で存在し、生体組織中の細胞外マトリックス成分の機能を亢進し、皮膚が本来備えている機能を修復あるいは改善し、大量の水分を保持してゲル状を呈し線維間を満たしている。このようなムコ多糖類を、化粧品や食品等から摂取することにより、皮膚・肌の老化減少を改善しようとする試みがなされている。かかるムコ多糖類としてヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン等が知られている。ヒアルロン酸は、その性質を利用して化粧品や食品に配合され、皮膚の老化防止にも役立っている。
皮膚に塗布することにより、肌の老化防止の効果を期待する化粧品の機能成分としては、ムコ多糖類の一種であるヒアルロン酸合成促進作用を有する卵白酵素分解物や海藻アナアオサの抽出物(Ulva perutusa)、コラーゲン合成促進作用を有するアスコルビン酸、エストロジエン、テストステロン、ゴッコラ(Centela asiatica)、ベツリン酸などが挙げられる。これらの素材を単独、又は共存させて調合した化粧品を、皮膚に直接塗布することにより、肌の老化防止を期待するものであり、例えば、ベツリン酸とアスコルビン酸を配合した化粧品(例えば、特許文献1参照)、海藻アナアオサの抽出物を配合した化粧品(例えば、特許文献2参照)、有効成分とムコ多糖類又はその誘導体とを含有することを特徴とする皮膚外用剤(例えば、特許文献3参照)等を挙げることができる。
食品としては、機能素材として、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、ポリフェノール、杜仲、人参、ハトムギエキス、セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等のムコ多糖類、フラボノール系化合物、DNAなどを配合したものが開発されており、例えば、コラーゲン蛋白もしくはその加水分解物を必須成分とした新陳代謝促進剤(例えば、特許文献4参照)や、セラミドを有効成分として含有する健康食品(例えば、特許文献5参照)、アミノグリカン構造、ペプチドグリカン構造、プロテオグリカン構造から選択される2種以上のムコ多糖類を含有するムコ多糖含有食品(例えば、特許文献6参照)、コラーゲン、ムコ多糖及び亜鉛を含有する食品組成物(例えば、特許文献7参照)や、グリコサミノグリカン及びその塩からなる群より選ばれた1種又は2種以上と、サポニン及びその塩からなる群より選ばれた1種又は2種以上とを含有することを特徴とする経口投与用医薬品、健康食品又は栄養薬品組成物(例えば、特許文献8参照)、シリマリン、フラボノール系化合物、スチルベン系化合物及びビタミンP類から選ばれる1種又は2種以上を含む皮膚老化防止用食品組成物(例えば、特許文献9参照)などが挙げられる。
また、一方、最近になって抗酸化活性を持つ補酵素であるコエンザイムQ10の食品や化粧品としての使用が許可され(平成13年3月、医薬品として使用されてきた「コエンザイムQ10」が、厚生労働省の承認を得て食品添加物として使用可能)、その応用が注目されている。
コエンザイムQ10は、2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−ポリプレニル−1,4−ベンゾキノンの側鎖のイソプレン単位が10の高等動物に存在するユビキノン類(構造式C59904、分子量863.4)であり、ユビデカレノン又は補酵素Q10として知られる補酵素Qの1種である。その物性としては、橙黄色結晶、融点約49℃の脂溶性物質として知られている。コエンザイムQ10は、補酵素として生物活性をもつだけでなく、酸素利用効率を改善させる作用を有するビタミン様作用物質として知られている。また、コエンザイムQ10は、ミトコンドリア中のアデノシン三リン酸の生産に必須とされており、免疫機能を向上させることにより心臓病、高血圧、リウマチ性弁疾患、歯槽の炎症に対する有効性等が報告されている。また、うっ血性心不全、脳血管障害、抗ガン剤の副作用防止(アドリアマイシンによる心臓障害の防止)、疲労回復、エネルギー賦活、生体内活性酸素に対する抗酸化等に使用されている。さらに、皮膚外用剤としての老化防止に対する有効性も期待されている。このようにコエンザイムQ10は高い生理活性を有し、且つ生体内に存在する安全性の高い物質と考えられている。
コエンザイムQ10を利用した食品として、コエンザイムQ10、カゼインナトリウム及びデキストリンを含むことを特徴とする栄養組成物(例えば、特許文献10参照)や、コエンザイムQ10に加え、シアノコバラミン、葉酸及びピリドキシン塩酸塩を併せて配合した栄養補助食品(例えば、特許文献11参照)や、コエンザイムQ10、油相成分、多価アルコール及び乳化剤を含有する乳化組成物(例えば、特許文12参照)や、コエンザイムQ10を5〜40質量%、(B)平均重合度10のポリグリセリンと炭素数18の脂肪酸のモノエステルを5〜30質量%、(C)平均重合度3〜6のポリグリセリンと炭素数18の脂肪酸のモノ、ジ、トリ又はペンタエステル1〜18質量%、及び(D)水からなり、かつ平均粒子径が110nm以下であることを特徴とする水溶性組成物(例えば、特許文献13参照)や、コエンザイムQ10と水溶性ビタミンが共存していることを特徴とするコエンザイムQ10含有食品(例えば、特許文献14参照)や、コエンザイムQ10とα−アミノ酸及び/又は生理活性を有するアミノ酸誘導体が共存していることを特徴とするコエンザイムQ10含有食品(例えば、特許文献15参照)等が知られている。
また、コエンザイムQ10を利用した化粧品としては、繊維と少なくとも一の抗老化活性剤(コエンザイムQ10)を含む化粧品組成物の化粧のための使用であって、皮膚の欠点をカムフラージュし、皮膚の老化の徴候の処置をするための使用(例えば、特許文献16参照)や、一般的に美白効果などをもつとされる化粧用クリームに、ホホバオイルを加え、更に強い抗酸化力ならびに細胞活性化作用を持ち、油溶性をもつコエンザイムQ10を加え、しわ改善効果を含む皮膚の状態改善効果を強化したクリーム(例えば、特許文献17参照)や、食品、化粧品に共に利用される、コエンザイムQ10と、L−グルタミン含有量が少なくとも15質量%で、平均分子量が200〜100,000であるペプチドを含有するコエンザイムQ10含有組成物(例えば、特許文献18参照)や、コエンザイムQ10、ビタミン類及び無機金属塩を含有するコエンザイムQ10含有組成物(例えば、特許文献19参照)等が知られている。
しかし、経口摂取することができる、ムコ多糖類と、コラーゲン又はエラスチンと、コエンザイムQ10とを有効成分として含有する皮膚老化防止用並びに皮膚老化軽減組成物は知られていなかった。
特開平8−208424号公報 特開平6−9422号公報 特開2004−75663号公報 特開平7−278012号公報 特開平11−113530号公報 特開2001−169751号公報 特開2001−252048号公報 特開2004−137183号公報 特開2004−91397号公報 特開2003−169630号公報 特開2003−169633号公報 特開2003−238396号公報 特開2004−196781号公報 特開2004−242508号公報 特開2004−242509号公報 特開2002−293731号公報 特開2003−277219号公報 特開2003−321352号公報 特開2004−290041号公報
上記のように、肌の老化による皮膚のしわ、たるみ、くすみ、キメの変化等の防止を目的とした技術の開発は多く行われているが、皮膚に塗布する化粧品の場合、発汗作用のため有効成分が経時的に落ちてしまうため作用効果が持続できず、肌の老化防止の効果が不十分であったり、皮膚に塗った部分のみ局部的にしか効果が出ないなどの問題がある。また、有効成分の中には、皮膚刺激性があり使用を制限されたり、異臭を有するもの、沈殿凝集を起こし安定性にかけるものがある。また光や熱、汗による皮膚表面のpH変動など外的な刺激により分解、変性されてしまい効果が低下することなどが少なくない。
一方、経口で摂取する肌の老化防止を目的とした食品も近年種々の製品が開発され、販売されている。しかしながら、これらの場合、経口摂取するために起こる有効成分によるアレルギー発症の可能性、胃酸、消化酵素による有効成分の分解、改質、腸管からの吸収消化率の低下などから十分な肌への効果は期待できないといった問題など、経口摂取のために起こり得る問題が指摘されている。
このように、現在までに提案されている経口摂取可能な製品は、老化による皮膚のしわ、たるみ、くすみ、キメの変化等の防止に期待される十分な機能、安全性を持ち合わせていないことが指摘されている。本発明の課題は、経口的に摂取することにより、肌の老化による皮膚のしわ、たるみ、くすみ等の予防・改善効果と安全性とを兼ね備えた経口用皮膚老化予防・改善剤や、それを配合した飲食品又は飲食品素材を提供することにある。
本発明者は肌の老化による、防止効果を持つ有効成分としてムコ多糖類とコラーゲンに注目した。ムコ多糖類は動物粘質物の成分である粘稠な糖タンパク質ないしその成分である多糖という意味で、その定義は必ずしも明確ではないが、今日では、ヘキソサミンとウロン酸よりなる二糖の繰返し単位から構成される長鎖多糖(グリコサミノグリカン)を指す用語である。現在のところ、ヒアルロン酸・コンドロイチン硫酸・デルマタン硫酸・ケラタン硫酸・ヘパラン硫酸・ヘパリンの6種が最も典型的なムコ多糖である。ムコ多糖類は、結合組織の基質成分であり、水分を多量に保持することにより、ゲル状を呈し、組織そのものを膨潤させる。また、コラーゲン線維間に糖鎖をのばし、コラーゲン線維間の安定、太い線維の形成などにも働いているといわれている。さらに、牛すじ、牛内臓、豚足などに含まれており、その安全性は明らかである。しかしながら、単独で経口摂取した場合の肌の老化予防・改善効果は十分満足できるレベルではない。
コラーゲンは、動物の結合組織を構成する線維状タンパク質で、哺乳類では全タンパク質の30%近くを占めている。経口摂取したコラーゲンは、アミノ酸、ペプチドレベルで吸収され、コラーゲン合成の材料として使用されたり、線維芽細胞を活性化させることで、コラーゲンの合成能をあげるといわれている。さらに、コラーゲンは豚骨、鶏がら、煮こごりなどに含まれており、その安全性は明らかである。しかしながら、単独で経口摂取した場合の肌の老化防止効果は十分満足できるレベルではない。
そこで本発明者は、ムコ多糖類やコラーゲン又はエラスチンによる肌の老化防止効果をさらに向上させることについて鋭意検討した結果、保水力を持つ皮膚構成物質としてのムコ多糖類の2種以上と、皮膚細胞を結合補強するコラーゲンの部分分解物を有効成分とする配合物に加えて、抗酸化作用の強いコエンザイムQ10を含有した組成物を経口摂取することにより、極めて相乗的に皮膚の老化によるしわ、たるみ、くすみ、キメの変化等の防止、軽減並びに改善効果を促進させることを突き止め、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、(1)2種以上のムコ多糖類と、コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物と、コエンザイムQ10とを有効成分として含有することを特徴とする経口用皮膚老化予防・改善剤や、(2)2種以上のムコ多糖類が、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヒアルロン酸、ケラタン硫酸、ヘバラン硫酸又はヘパリンから選ばれることを特徴とする前記(1)記載の経口用皮膚老化予防・改善剤や、(3)2種以上のムコ多糖類が、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸及びデルマタン硫酸からなることを特徴とする前記(2)記載の経口用皮膚老化予防・改善剤や、(4)コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物が、コラーゲンの部分分解物であるコラーゲンペプチドであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか記載の経口用皮膚老化予防・改善剤に関する。
また本発明は、 前記(1)〜(4)のいずれか記載の経口用皮膚老化予防・改善剤が配合されていることを特徴とする飲食品又は飲食品素材に関する。
本発明によると、保水作用を持つデルマタン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などのムコ多糖類2種以上と、皮膚細胞を結合補強するコラーゲン(ペプチド)及び抗酸化作用の強いコエンザイムQ10を同時に摂取することにより肌のみずみずしさを保ちながら、くすみ、たるみ、しわ等の皮膚の老化を予防し、また改善(軽減)することができる。
本発明の経口用皮膚老化予防・改善剤としては、2種以上のムコ多糖類と、コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物と、コエンザイムQ10とを有効成分として含有するものであれば特に制限されるものではなく、また、本発明の飲食品又は飲食品素材としては、上記本発明の経口用皮膚老化予防・改善剤を配合した飲食品又は飲食品素材であれば特に制限されるものではなく、ここで、ムコ多糖類とは、ヘキソサミンとウロン酸よりなる二糖の繰返し単位から構成される長鎖多糖(グリコサミノグリカン)又はその塩をいう。
本発明におけるムコ多糖類としてのグリコサミノグリカンとしては、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸や、デルマタン、デルマタン硫酸や、ヒアルロン酸、の他、ヘバラン硫酸やヘパリン等を具体的に例示することができ、これらは動物の軟骨又はそれらの抽出物から粘稠な糖タンパク質として得ることもできるが、市販品を用いることもできる。また、グリコサミノグリカンとして、タンパク質に結合してプロテオグリカンとして存在するものも有利に利用することができる。本発明で用いるグリコサミノグリカンは、薬理学的に許容できる塩の形態にあってもよい。また、本発明で用いるグリコサミノグリカンの分子量は特に限定されないが、通常7千〜100万程度である。
本発明で用いるグリコサミノグリカンの塩としては、コンドロイチン硫酸やデルマタン硫酸等の塩を挙げることができ、このような塩としてはナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩や、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩の他、アルミニウム塩等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
また、本発明における2種以上のムコ多糖とは、例えば、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヒアルロン酸、ケラタン硫酸、ヘバラン硫酸又はヘパリン等の中から選択されるように、ムコ多糖の種類の異なるものを指し、塩や結合するタンパクの種類で異なるというものではない。1種類のみの使用では、肌の美容上の効果が十分ではなく、2種以上のムコ多糖類を用いることで、それぞれ単独の使用量に対し、皮膚老化予防・改善効果に比べより向上することができる。その組み合わせには、特に限定されるものではないが、コンドロイチン硫酸とヒアルロン酸の組み合わせなど、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸及びヒアルロン酸から選ばれる組み合わせが好ましく、中でもコンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸及びヒアルロン酸の3種類の組み合わせが特に好ましい。
本発明で用いるグリコサミノグリカン又はその塩としては、動植物を抽出して得られたグリコサミノグリカン又はその塩を含有する抽出物が好ましく用いられる。例えば、鶏冠を抽出して得られたヒアルロン酸含有鶏冠エキス、魚類軟骨を抽出して得られたコンドロイチン硫酸含有抽出物、ブタ小腸粘膜やへその緒などを抽出して得られるヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸の複合ムコ多糖類含有抽出物などが用いられ、更に微生物醗酵抽出物も利用できるが、これに限定されるものではない。
ムコ多糖の蛋白質複合体であるプロテオグリカンは、細胞外マトリックスを構成する糖類として、ムコ多糖が蛋白質と複合した形態で存在しており、本発明は、ムコ多糖ばかりではなく、このような複合体も有効成分として同様に効果があり、使用することができる。
本発明において、コラーゲンとしては、好ましくは動物の真皮又はその抽出物、又はその部分分解物が使用され、これらコラーゲンと部分分解物を併用することもできるが、単独で用いる場合、コラーゲンの部分分解物(コラーゲンペプチド)を有利に用いることができる。コラーゲンの部分分解物は、例えば、牛の真皮を洗浄し、アルカリ処理後、中和し、コラーゲンを含有する抽出物を得た後、この抽出物を酵素(コラゲナーゼ)分解し、ろ過後殺菌し、噴霧乾燥後、粉末化することにより製造することができるが、別途市販品を用いることもできる。
本発明のエラスチンとしては、その起源についても何ら制限されるものではなく、哺乳動物や魚などの皮や結合組織から抽出したものが好ましい。また、抽出したままのエラスチンでも、化学的又は酵素的に処理したエラスチン部分分解物でもよく、さらには、これらの混合物を使用することもできる。これらの一例としては、タラの皮を細断し、ホモジネートし、熱水で抽出した後、酵素処理によって部分的に加水分解し、粉末化することによって製造することができる。
本発明のコエンザイムQ10は、現在、厚生労働省の承認を得て食品添加物として認められており、市販の単品を用いることができる。
本発明に係る組成物のメカニズムは不明であるが、ムコ多糖類、コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物による肌の真皮成分の補給、線維芽細胞の活性化、コエンザイムQ10による抗酸化機能の促進化等、これらの働きによって相乗効果を発揮するものと思われる。そして、これら3種類の成分を同時に摂取することにより、所期の目的を達成するのであり、コエンザイムQ10を除いたコラーゲンとムコ多糖類との組み合わせや、ムコ多糖類を除いたコラーゲンとコエンザイムQ10の組み合わせなどに比べて、肌の弾力性、みずみずしさ、きめの細かさ等の点で顕著な効果を奏するものである。
老化予防・改善の相乗効果をより発揮させるための特に好ましい組成としては、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸及びデルマタン硫酸の3種類のムコ多糖類、コラーゲン(コラーゲンペプチド)、コエンザイムQ10を含む組成物を挙げることができ、例えば、コラーゲン(コラーゲンペプチド)1質量部相当に対してムコ多糖であるデルマタン硫酸は、0.0003〜10質量部、ヒアルロン酸は、0.0003〜10質量部、コンドロイチン硫酸は、0.0006〜33質量部、コエンザイムQ10は0.0003〜17質量部、好ましくは、コラーゲン(コラーゲンペプチド)1質量部相当に対して、デルマタン硫酸は、0.005〜10質量部、ヒアルロン酸は、0.005〜10質量部、コンドロイチン硫酸は、0.005〜10000質量部、コエンザイムQ10は0.0025〜6質量部、より好ましくは、コラーゲン(コラーゲンペプチド)1質量部相当に対して、デルマタン硫酸は、0.05〜0.20質量部、ヒアルロン酸は、0.05〜0.20質量部、コンドロイチン硫酸は、0.10〜0.50質量部、コエンザイムQ10は0.025〜0.10質量部が摂取できるように経口用皮膚老化予防・改善剤を調合するか、食品組成物に配合することができる。
本発明の経口用皮膚老化予防・改善剤は、ムコ多糖類と、コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物とコエンザイムQ10とを有効成分とするが、さらに公知の水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、各種ミネラル、植物又は動物系由来の添加物などを任意の割合で配合することができ、経口摂取形態は、例えば粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型を具体的に例示することができる。
また、本発明の経口用皮膚老化予防・改善剤は、一般的な食品加工原料と組合わせて任意の飲食品へ配合し、皮膚老化予防・改善作用を有する機能性飲食品とすることができる。飲食品の種類としては特に制限されず、例えば、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、ジュース、牛乳、豆乳、コーヒー、紅茶、煎茶、ウーロン茶、スポーツ飲料等の各種飲料や、プリン、クッキー、パン、ケーキ、煎餅などの焼き菓子、羊羹などの和菓子、冷菓、ゼリー、チューインガム等のパン・菓子類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味類や、チーズ、バター等の乳製品や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮、餃子、コロッケ、サラダ等の各種総菜や、蜂蜜、ローヤルゼリーなどを挙げることができる。
本発明で用いられるこれらの物質の摂取量は、疲労等による皮膚の荒れ、紫外線による皮膚のダメージ、年齢等により、適宜、調節することができるが、推奨摂取量は次の通りである。ムコ多糖としてはデルマタン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など2種以上組み合わせて、1−300mg/日、1−300mg/日、2−1000mg/日、好ましくは10−500mg/日、10−500mg/日、10−500000mg/日が適当である。コラーゲンは30−3000mg/日、好ましくは50−2000mg/日摂取することが適当である。また、コエンザイムQ10は1−500mg/日、好ましくは5−300mg/日摂取することが適当である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実施例1]
治験者(40代〜60代の女性5人)に1日の摂取量がコンドロイチン硫酸 36mg、ヒアルロン酸 18mg、デルマタン硫酸 18mg、コエンザイムQ10 10mg、コラーゲンペプチド 360mgである組成物を2週間投与し、肌(頬)の弾力度、水分量及び肌明度について、実験開始前と2週間投与後に、SK-INFO PLUS(インテグラル社製)を用いて測定した。
[比較例1]
実施例1でコエンザイムQ10を除いた組成物を使用した以外は実施例1と同じ実験を実施した結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例1でコンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸を除いた組成物を使用した以外は実施例1と同じ実験を実施した結果を表3に示す。
実施例1から明らかなように弾力性、水分量、肌明度ともに明確な改善が認められたが、コエンザイムQ10を除いた比較例1では弾力性、水分量はいくらか改善されたが、肌明度はほとんど変わらず、また、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸及びデルマタン硫酸を除いた比較例2では改善効果はほとんど認められないことが分る。
[実施例2]
実施例1で使用した組成物を用い40〜60代の女性8名に1日1回1週間投与して体感試験を実施したところ、表4に示すように多くの人が肌のツヤ、肌のうるおい、化粧のり、肌のハリ、唇の荒れ改善などの項目で改善効果を体感した。
[比較例3]
比較例2で使用した組成物を用い40〜60代の女性8名で実施例2と同じ体感試験を実施したが、表5に示すように表4に示した実施例2での結果とは異なり、肌の改善効果を体感する人は少なかった。

Claims (5)

  1. 2種以上のムコ多糖類と、コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物と、コエンザイムQ10とを有効成分として含有することを特徴とする経口用皮膚老化予防・改善剤。
  2. 2種以上のムコ多糖類が、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヒアルロン酸、ケラタン硫酸、ヘバラン硫酸又はヘパリンから選ばれることを特徴とする請求項1記載の経口用皮膚老化予防・改善剤。
  3. 2種以上のムコ多糖類が、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸及びデルマタン硫酸からなることを特徴とする請求項2記載の経口用皮膚老化予防・改善剤。
  4. コラーゲン及び/若しくはエラスチン又はその部分分解物が、コラーゲンの部分分解物であるコラーゲンペプチドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の経口用皮膚老化予防・改善剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の経口用皮膚老化予防・改善剤が配合されていることを特徴とする飲食品又は飲食品素材。
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