JP3860761B2 - 化粧料パウダー入りパフ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輸送時や保管時の化粧料パウダーの漏出を防止する化粧料パウダー入りパフとその製造方法に関する。
また、本発明は、未使用状態では化粧料パウダーの漏出防止のための補助具を設けて化粧料パウダーの漏出防止を図り、使用時には該補助具を簡単に解除して通常の化粧料パウダー入りパフとして使用できる化粧料パウダー入りパフとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化粧料パウダー入りパフは、パフと化粧料パウダー容器とを別々に持ち運ぶ不便さを回避するために一体型として化粧料パウダーを収納したパフを作成し、パフ内部に収納した化粧料パウダーを通常のパフと同様に使用できる簡便な化粧用具として使用されている。
しかしながら、化粧料パウダー入りパフが消費者の手元に届くまでの輸送時の振動や衝撃で、使用する前の段階で化粧料パウダーがパフの外部に漏出して個包装の内側を化粧料パウダーで汚す問題や、商品価値が損なわれるという大きな問題があった。
【0003】
従来、個包装内部に化粧料パウダーの漏出を防止する手段として、例えば実開平7−16709号公報では、化粧料パウダーを塗布する面のメッシュシートの外側にフィルムを貼付して使用時にフィルムを引き剥がすパフ体について提案されている。しかし、化粧料パウダーが通過できるような目開きのあるメッシュシートとフィルムとの接着性が弱く、輸送時や保管時に剥離することがあった。また、化粧料パウダー塗布面が見えないために、消費者が色や品位などを見て購買時に選択することができない問題があった。
【0004】
そこで、本発明者らは、化粧料パウダー化粧料が封入されたパウダー用内袋を柔軟なシートで包んで化粧料パウダーの漏れを防止し、使用開始前に当該シートを引き出せるようにしたパフについて提案(特願2000-251605号)したが、パウダー用内袋の包みの隙間から化粧料パウダーが漏れやすく、品質低下の問題解決には至らなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、本発明では、、商品移動時又は保管時の未使用状態において、化粧料パウダーの内臓された内袋の内部からパウダー化粧料の漏出を完全に防止でき、しかも使用時には容易にその防止手段を解除できる機能を備えた化粧料パウダー入りパフとその製造方法を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の化粧料パウダー入りパフは、化粧料パウダーが内蔵されたパウダー用内袋(以下「パウダー内袋」という)が、パフ本体内に収納されたものの構造を改善したものであって、輸送時の振動や衝撃などによって使用前の段階で化粧料パウダーがパフの外部に漏出するのを防止する目的で、パウダー封止片をパフ本体袋とパウダー用内袋の間に設けて、パウダー用内袋の一方の面のパウダー通過面を覆い、使用時に当たっては、封止片を引き抜いて、当該通過面より化粧料パウダーが必要量吐出できるようになっていることが特徴である。
【0007】
すなわち、本発明は次の構成を基本とするものである。
(1)化粧料パウダーを内蔵する内袋が収納された化粧用パフにおいて、該内袋の片面が化粧料パウダー通過性布帛からなり、該パウダー通過面がパウダー封止片によって封止されており、且つ、パウダー封止片がパフ本体と縫合されてなり、上記片の少なくとも一端が、パフ外部に露出する構造を有して引抜き可能であることを特徴とする化粧料パウダー入りパフ。
(2)縫合部において、縫合糸の引掛強度に比べ、パウダー封止片の引裂強度が小さいことを特徴とする上記(1)に記載の化粧料パウダー入りパフ。
【0008】
(3)パウダー封止片が、引張強度が縦横方向の異方性を有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の化粧料パウダー入りパフ。
(4)パウダー封止片が、フィブリル化可能な材料より構成されたものであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
【0009】
(5)パウダー封止片が、数ミリ間隔のミシン目を入れて引裂き容易性を高めたものであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
(6)パウダー封止片が、細長い片を複数長手方向に並べて重ね引裂き容易なものであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
(7)パウダー封止片が、長手方向に切れ込みを入れて引裂き容易性を高めたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
(8)パウダー封止片が、易裂き性のプラスチックフイルム又は紙類、ラミネート紙、布帛類であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
(9)パウダー封止片の摘み部が、一山型又は二以上の山型のものであることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
(10)パフ本体を形成する布帛を所定の形状にして、該布帛の表面が相対するように合わせ、二枚の布帛間にパウダー封止片の一部を挟んで、周縁部を裏縫して袋状とする工程と、布帛の表面が外側となるように該袋状物を反転し、前記封止片でパウダー吐出が封止される位置にパウダー用内袋を収納した後、袋状物の開口部をシールする工程から少なくともなることを特徴とする化粧料パウダー入りパフの製造方法。
【0010】
本発明のパフ本体は、2枚の布帛を縫製してなる袋体(以下「パフ本体」という)であり、上記2枚の布帛の間に化粧料パウダーが内蔵されたパウダー用内袋の化粧料パウダー通過口を覆うようにパウダー封止片を挿入し、周辺部を縫合などでシールしたものである。
【0011】
図面によって、本発明の化粧料パウダー入りパフを説明すると、図1は、 本発明の化粧料パウダー入りパフの平面図、図2は、図1のA−A断面、図3は、図1のB−B断面、図4は、本発明のパフ本体の周辺シール後の平面図、図5は、図4のC−C断面、図6は、図4(周辺シール後のパフ本体)の内外逆転折り返し後のC−C断面、図7は図4(周辺シール後のパフ本体)の内外逆転折り返し後のD−D断面、図8は、パウダー用内袋(化粧料パウダー内蔵袋)の平面図、図9は、図8のE−E断面、図10はパウダー用内袋に封止片が重なった状態、図11は、F−F断面をそれぞれ示す。
【0012】
本発明の化粧料パウダー入りパフ1は、袋状のパフ本体,化粧料パウダーを収納するパウダー用内袋、パウダー封止片,インナースポンジより構成される。
図面でみてみると、図1〜3に示すようにパフ1は、袋状のパフ本体の内側に、表面側(図面では下側)から、パウダー封止片4、パウダー用内袋3、インナースポンジより構成されている。また、パフは、持ち手リボン23が装着され、化粧時に手指を入れて使いやすくしている。インナースポンジは、パフ本体とパウダー用内袋の位置ズレを防止するものである。
【0013】
本発明の化粧料パウダー入りパフを製造するには、先ず、図4〜図7に示すように、パフ本体2を作成する。パフ本体2を作成するには、先ず、持ち手用リボン23、パウダー封止片4、2枚の布帛21、22を所定の形状に成形しておき、2枚の布帛の表面が相対するように合わせ、さらにこの布帛の間に持ち手リボンとパウダー封止片の一部を挟むように重ね合わせて折り返しのための反転用の口26を残すようにして裏縫し、封止片とパフ本体を縫合シールする。このときの縫製糸は、パウダー封止片の引き裂に耐える強度が必要である。上記布帛は、少なくとも一方の布帛(図面では21)を化粧料パウダー通過性の布帛とする必要がある。
シール後、先の反転用の口26を利用して、内外を折り返して、図6及び図7の断面のパフ本体袋を作る。該封止片は、パフ本体と縫合されているので、折り返しても、ずれることなく袋内に保持され、一部は本体の外に露出する。
なお、パフ本体の袋を作成するときに後述するようなパウダー封止片4の摘み部が両端部に露出するようにパフ本体2を形成することもできる。袋状のパフ本体を形成するための材料は、少なくとも一方が化粧料パウダー通過性のものであれば、上述するように織物、編物、編織布、不織布、スパンレース等の布帛であっても、スポンジシートであってもよいが、少なくとも化粧料パフを塗布するための表面は立毛状(パイル)の素材を使用するのが適当である。
【0014】
別途、化粧料を封入したパウダー用内袋3を作成する。パウダー用内袋3は、図8及び図9に示すように、2枚の布帛、化粧料パウダー通過性の布帛31及び化粧料パウダー不通過性でもよい、通常の布帛32,33よりなっており、内側には化粧料パウダーが内蔵されている。
通常の布帛の一方、32には、化粧料パウダーの出口側に、化粧料パウダーが適宜量通過できるような開口域36が形成されている。使用時に化粧料パウダーは、上記開口域36で外部に露出する化粧料パウダー通過性の布帛31を通して、化粧料パウダー35が吐出するようになっている。
【0015】
本発明の化粧料パウダー入りパフを製造するには、上記袋状のパフ本体を作成後、折り返した後に、あるいは折り返しと同時に本体2の折り返し口から、パウダー用内袋3をパウダー封止片によってパウダー吐出が封止される位置に挿入するようにすることにより、簡便に化粧料パウダー入りパフを製造できる。
化粧料パウダーを封入したパウダー用内袋の製造は、簡単で、例えば加熱ロール処理により通気性を低下させたポリエステルタフタなどの布帛と化粧料パウダー通過性布帛とを円形など所望の形状に裁断した後、積層し、この積層体の周囲を縫製などによってシールし、得られた内袋の中に化粧料パウダーを封入する。この場合、化粧料パウダーが封入できることが目的であるから、シールの手段はヒートシールでも縫合でも何でもよい。
【0016】
本発明の最も大きな利点は、本発明で形成された化粧料パウダー入りパフの、平面的にみて少なくとも一方の外側に露出したパウダー封止片の端部(例えば、図1では摘み片4)を摘んで引っ張ることにより、パウダー封止片は引き出し方向(すなわち、長手方向)に細長く引き裂かれて容易に不要片として取り出すことができる。また、パウダー封止片は、一方向に引き裂きし易い、いわゆる易引裂き性であるから、パウダー封止片の残骸が内部に残ることはない。
本発明で使用するパウダー封止片は、 パフの中心部から外周方向に延長させて、少なくとも延長させた側をパフ本体の両側の布帛の重ね合わせのためのシールと同時に固定させる。パウダー封止片を使用前までは固定しておくことによって、パウダー用内袋の化粧料パウダーの開口域36をカバーするようにする。シールは、袋状のパフ本体の一端側のみでも、両端側で行ってもよいが、いずれの場合でも、パフ本体のシールと同時に行うことが必要である。
【0017】
このとき、 上記パウダー封止片は、易引裂き性であるので、パウダー封止片の縫合糸で貫通されている部分が引裂きの起点となって、パウダー封止片の取り出しが容易となる。このためにパウダー封止片は、片の引張強度が縦横方向の異方性を有する片材を使用する。パウダー封止片を引出す方向の引っ張り強度が高く、これに直交する横方向の引張強度が低くなるよう設計する必要がある。そして、封止片の縦方向の引張強度は、パウダー封止片をパフの外部に引っ張り出せる程度の強度を備えていればよく、特に限定されるものではないが、10N/mm2以上であるのが好ましい。また、また、縦方向引張強度/横方向引張強度の比率は、好ましくは、2倍以上、さらに好ましくは、3倍以上であるのが適当で、それ以上であれば格別の制限はない。さらには、縫合部において、縫合糸の引掛強度に比べ、パウダー封止片の引裂強度が小さいことが適当である。
【0018】
パウダー封止片は、化粧料パウダーの漏出を防止するために化粧料パウダーが通過しない目の詰まった片材で構成する。特に厚みや目開きの度合いは限定されるものではない。上述するように、パウダー封止片は、少なくとも一端で縫合部外側のパフ外部に露出させて指で摘めるようになっているが、そのために、一方向に引き裂きしやすい素材又は構造であることが必要で、引張強度が縦横方向の異方性があれば、プラスチックフィルム、紙類、ラミネート紙、布帛類などを使用できる。適当なパウダー封止片は、縦方向の引っ張りには強いが、横方向のせん断力でフィブリル化可能なものが好ましく、具体的には一軸延伸フィルムなどが特に好ましい。ミシン目、切れ込み又は溝などの脆弱な部分を縦方向に線状に形成したフィルムや紙類も好適である。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの一軸延伸プラスチックフイルム、合成紙、紙、一軸織編物などが適当である。
【0019】
このような片材を使用すると、縫合部の縫い目がそれぞれ破断の起点となって、容易にフィブリル化が起こり、細かな短冊状の形態としてパウダー封止片を引き抜くことができ、しかも、引裂き後の片の残りがパフの内部に残存することはない。縫い目によらずに引裂きが可能なように、長手方向に数ミリ間隔のミシン目を入れておいてもよいし、細長い片を複数長手方向に並べて重ねるようにしたものでもよい。あるいは、長手方向に切れ込みを形成したものでもよい。また、本体外部に露出する封止片のつまみ部の形状は、山型であっても、二つ以上の山型であってもよい。
【0020】
化粧料が封入されるパウダー用内袋は、化粧料パウダーを内部に封入して形態を保持したり吐出量を調節するために用いる。通常、少なくとも片面は化粧料パウダーが少量吐出できる程度に目開きのある布帛から、反対側の面は化粧料パウダーが通過しない程度の布帛から構成され、縫製、接着又はヒートシールなどの手段によって袋状形態に加工してパフ本体の袋内に収納する。パウダー用内袋を形成する化粧料パウダー通過性の布帛は、好ましくは通気性の高い不織布、織物又は編物類があるが、化粧料パウダー通過性布帛は、特に種類、構造又は形状が限定されるものではない。
【0021】
パフ使用時における化粧料パウダー吐出量を調整する目的で、化粧料パウダー通過性の布帛の表面の一部を気密性の高い布帛やフィルムなどの片で覆って使用することも好ましい。さらに、パウダー用内袋の中にメッシュ等を挿入することによって化粧料パウダー吐出量を調整してもよい。覆うための結合の形態は、特に限定されるものではない。
また、化粧料パウダーが内蔵されたパウダー用内袋をパフ本体に収納させる際に、内部でずれることのないようにスポンジなどのクッション材に併せて挿入しておくのがよい。
【0022】
パフ本体の袋を形成する素材シートは、片側はパフとして使用する関係上、内部の化粧料パウダーが出るように化粧料パウダーが通過できる程度に目開きのある布帛類が使用できるが、少なくとも片面はパイル面であることが適当で、化粧料パウダーの通過可能なパイル織物やパイル編物であって、表面にパイルを有するものや植毛技術を利用してパイルを形成したものを用いるが、必ずしも両面ともパイル面である必要はない。パイルの形状は、ループ状、ストレート状など種々のものがあるが、これらに限定されるものではない。パイルの密度や、パイルの長さは公知のパフに準じればよく、限定されるものではない。
【0023】
【実施例】
本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。
【実施例1】
加熱ロール処理により通気性を低下させたポリエステルタフタ織物、化粧料パウダー通過性布帛として不織布“エルベスSO203WDO”(ユニチカ製)を円形に裁断した後、積層し、この積層体の周囲を縫製し、この内側に化粧料パウダーを内部に封入して化粧料パウダー入りパウダー用内袋を製造した。
次いで布帛として、パイル編物(松岡織物(株)製品番#5216)をパイル面が相対するよう2枚重ね、パウダー封止片として、舌片状に成形した一軸延伸ポリプロピレンフィルム(三井プラテック(株)製“ノーブレンフィルムASC”)と持ち手リボンを2枚のパイル編物の間に挟み、折り返し口を残すように裏縫し、パフ本体の袋を形成した。折り返しと同時に予め作成した化粧料パウダー入りパウダー用内袋とクッション材としてポリウレタンスポンジをパウダー封止片が、内袋のパウダー通過面を覆って吐出を封止する位置に挿入し、折り返し口(開口部)を縫製シールし、本発明の化粧料パウダー入りパフを製造した。
得られたパフは、パウダー封止片が保持された状態では、輸送時など振動状態におかれても化粧料パウダーがパフの外部に漏出することはなかった。
使用に当たって、パフの外に露出したパウダー封止片の端部を摘んで引っ張ったところ、封止片は縫い目糸によって縫い目毎に分断されて細長い短冊状となり、簡単に取り出すことができた。また、封止片は、完全にパフ本体から、抜き出すことができ、袋内部に封止片の残骸が残ることはなかった。このパフの使用性は従来品と比べて全く遜色はなかった。
【0024】
【実施例2】
パウダー封止片として、縦方向(片取り出し方向)にミシン目を平行に3mmピッチで刻んだポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例1と同じ方法でパフを製造した。
このパフは、パウダー封止片が保持された状態では、輸送時など振動状態におかれても化粧料パウダーがパフの外部に漏出することはなかった。
【0025】
【実施例3】
パウダー封止片として、ポリエチレン一軸延伸フィルム(東洋化学(株)製”カラリヤンY”)を、図12の形状に裁断してフィルムの延伸方向に切り込みを入れ、次いで図13のように切り込み部を重ねテープで固定した片を作成した。この片を使用して実施例1と同様の方法でパフを製造した。
このパフは、パウダー封止片が保持された状態では、輸送時など振動状態におかれても化粧料パウダーがパフの外部に漏出することはなかった。
一方、使用にあたって、パフの外に露出したパウダー封止片の端部を掴んで引っ張ったところ、フィブリル化が簡単に起こって弱い力でも容易に片を完全に取り出すことができ、残骸も残らなかった。
このパフの使用性は従来品と比べて全く遜色はなかった。
【0026】
【発明の効果】
本発明のパフでは、縦方向と横方向との引張強度に異方性を有するパウダー封止片材料を使用して、内部の化粧料パウダー内袋の一面を覆うとともにパウダー封止片の端部を本体と縫合することによって、パフの輸送や保管時にはパフ内部からの化粧料パウダー化粧料の漏出を防止するとともに、使用時には容易に封止片を除去できる簡便な化粧料パウダー入りパフを提供することができる。
また、本発明は、パフ製品の輸送や保管時に化粧料パウダーが漏出することがないので、取り出し時に手や衣服を化粧料パウダーで汚損するおそれもなく、製品の品位を長期にわたって良好に保つことが可能であり、使用時には、容易に封止片を引き抜き除去できるので、出先などで場所を選ばず、簡単に利用できる。このように本発明のパフは、使用性に優れた携帯用の簡便パフとして、個人用や業務用として幅広い利用性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧料パウダー入りパフの平面図
【図2】図1のA−A断面
【図3】図1のB−B断面
【図4】本発明のパフ本体の周辺シール後の平面図
【図5】図4のC−C断面
【図6】図4(周辺シール後のパフ本体)の内外逆転折り返し後のC−C断面
【図7】図4(周辺シール後のパフ本体)の内外逆転折り返し後のD−D断面
【図8】パウダー用内袋(化粧料パウダー封入袋)の平面図
【図9】図8のE−E断面
【図10】パウダー用内袋に封止片が重なった状態図
【図11】図8のF−F断面
【図12】化粧料パウダー封止片の一実施形態を示す平面図
【図13】化粧料パウダー封止片の切れ込み部を重ね、テープで固定した状態を示す平面図
【符号の説明】
1 化粧料入りパフ
2 パフ本体袋
21 化粧料パウダー通過布帛
22 布帛
23 持ち手リボン
24 縫合糸
25 縫い代
26 折り返し口
3 パウダー用内袋(化粧料パウダー内蔵袋)
31 化粧料パウダー通過布帛
32 布帛
33 布帛
34 縫合糸
35 化粧料パウダー
36 化粧料パウダー開口域
4 化粧料パウダー封止片
5 インナースポンジ

Claims (9)

  1. 化粧料パウダーを内蔵する内袋が収納された化粧用パフにおいて、該内袋の片面が化粧料パウダー通過性布帛からなり、該パウダー通過面がパウダー封止片によって封止されており、且つ、パウダー封止片がパフ本体と縫合されてなり、上記片の少なくとも一端がパフ外部に露出する構造を有しており、且つ引張強度が縦横方向の異方性があり、一方向に引き裂きやすい素材又は構造であり、引抜き可能であることを特徴とする化粧料パウダー入りパフ。
  2. 縫合部において、縫合糸の引掛強度に比べ、パウダー封止片の引裂強度が小さいことを特徴とする請求項1に記載の化粧料パウダー入りパフ。
  3. パウダー封止片が、フィブリル化可能な材料より構成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧料パウダー入りパフ。
  4. パウダー封止片が、数ミリ間隔のミシン目を入れて引裂き容易性を高めたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
  5. パウダー封止片が、細長い片を複数長手方向に並べて重ね引裂き容易なものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
  6. パウダー封止片が、長手方向に切れ込みを入れて引裂き容易性を高めたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
  7. パウダー封止片が、易引裂き性のプラスチックフイルム、紙、ラミネート紙又は布帛よりなるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
  8. パウダー封止片の摘み部が、一山型又は二以上の山型のものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の化粧料パウダー入りパフ。
  9. パフ本体を形成する布帛を所定の形状にして、該布帛の表面が相対するように合わせ、二枚の布帛間にパウダー封止片の一部を挟んで、周縁部を裏縫して袋状とする工程と、布帛の表面が外側となるように該袋状物を反転し、前記封止片でパウダー吐出が封止される位置にパウダー用内袋を収納した後、袋状物の開口部をシールする工程から少なくともなることを特徴とする化粧料パウダー入りパフの製造方法。
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