JP3859473B2 - スタンパの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばCD(コンパクトディスク)、CD−ROM(読み出し専用コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、LD(レーザディスク)等の光ディスク用ピックアップ部品に使用される光学素子の製造に用いるスタンパの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ディスク用ピックアップ部品として使用されるホログラム素子は、通常数mm角の大きさであり、大量かつ安価に製造することを目的として、大型の光透過性基板上に一括して複数個の素子を形成した後、分断して製造される。ホログラム素子には、きわめて微細な回折格子が精密に形成されており、この回折格子を形成する方法としては、図9に示すような、半導体装置の製造方法を利用する方法や、図10並びに図11に示すようなフォトポリマー法(Photo Polymer;以下2P法と称す)と呼ばれる成形方法等の種々の方法が実施されている。
【0003】
以下、半導体装置の製造方法を利用するホログラム素子の製造方法を、図9を用いて説明する。
【0004】
まず、図9(a),(b)に示すように、ガラス基板51の片面に感光性材料52をスピンコート法等によって塗布する。
【0005】
次に、図9(c)に示すように、感光性材料52に所定のパターンをフォトリソグラフィによって形成する。
【0006】
その後、図9(d)に示すように、CF4やCHF等のガス雰囲気中で、反応性イオンエッチング(以下、「RIE」と言う。)法によりガラス基板51に微細なパターン51aを形成する。このとき、上記ガラス基板51と共に感光性材料52も加工される。そのため、上記ガラス基板51の加工レートと感光性材料52の加工レートとの関係をあらかじめ把握しておき、ガラス基板51に所定の深さのパターン51aが形成された後も、感光性材料52がガラス基板51上に残留するように感光性材料52の塗布厚さを設定する。
【0007】
そして、上記ガラス基板上51に残留した感光性材料52を、図9(e)に示すように、溶剤で除去するか、酸素ガス雰囲気中で灰化して除去する。
【0008】
このようにして上記ガラス基板51上に形成された複数個のホログラム素子は、図9(f)に示すように、最終的に必要とされる形状H1に分割して、中間製品として完成する。
【0009】
しかし、図9に示す製造方法は、RIEの工程に長時間を要し、製造効率が上がらないうえ、ガラス基板51の両面に同時に回折格子を形成できない。そのため、両面に効率良く回折格子を形成できる安価な製造方法の1つとして、図10および図11に示す2P法を用いた方法が提案されている。
【0010】
図10に示す2P法によるホログラム素子の製造方法では、まず、図10(a)に示すように、予め微細パターン61aが形成された原盤61上に紫外線硬化型液状樹脂62を塗布し、この紫外線硬化型液状樹脂62を介して原盤61上に光透過性基板63を配置する。
【0011】
次に、図10(b)に示すように、紫外線硬化型樹脂62を光透過性基板63と原盤61とで形成される空間に必要であれば加圧しながら充分に圧し広げる。
【0012】
さらに、紫外線を照射することによって樹脂を硬化させた後、図10(c)に示すように、光透過性基板63と原盤61を分離させる。上記紫外線硬化型液状樹脂62には、硬化後の光透過性基板63との接着性が原盤61とよりも優れるような材料を選択するか、光透過性基板63との接着性を前処理によって向上させておくことにより、光透過性基板63に、原盤61の微細パターン61aの転写パターン162aをもつ樹脂層162を形成する。
【0013】
上記光透過性基板63の両面に同時に転写パターンを形成するには、図11に示すように、まず、図11(a)に示すように、両面にプライマー層74,74’をもつ透明の基板73を、上下の原盤61,61’の間に紫外線硬化型樹脂62,62’を介して挟み込んで加圧する。
【0014】
次に、図11に(b)に示すように、紫外線UVを照射して樹脂を硬化させた後、基板73から原盤61,61’を分離する。
【0015】
そして、図11(c)に示すように、基板73の両面の樹脂層162の転写パターン162a,162’a上に反射防止膜65,65’を蒸着する。
【0016】
最後に、図11(d)に示すように、必要な形状Hに分割するものである。
【0017】
この製造方法は、基板73およびこれを挟む原盤61,61’を共に光透過性のものにすることによって、基板73の両面に互いに位置決めされた微細パターンを同時に形成できるので、1つのホログラム素子の片面にトラッキングビーム生成機能を,もう片面に光分岐・誤差信号生成機能をもたせて高集積化が可能なうえ、製造効率を向上できるという利点がある。
【0018】
上記2P法によるホログラム素子の製造歩留まりの向上および製造コストの低減には、良好な微細パターン61aをもつ原盤61を作製することが必須要件となる。そして、この原盤(以下、「スタンパ」と言う。)は、図12,図13に示すような手順で作られる。なお、図12,図13中の(a),(b),(e),(g),(h)は、製造方法の互いに同じ工程を表わしている。
【0019】
即ち、(a)の工程で、石英基板61を洗浄した後、(b)の工程で、石英基板61の表面にレジスト66を塗布し、(c)の工程で、石英基板61をプリベークしてレジスト膜中の溶剤を除去し、(d)の工程で、微細パターンをもつマスクを石英基板61にアラインメントして密着させた後、露光する。次いで、(e)の工程で、感光したレジスト部分を現像により除去してパターン67を作り、(f)の工程で、ポストベークし、(g)の工程で、ドライエッチングの一種であるRIEによりパターン67をマスクとして所定の深さに彫る。さらに、(h)の工程で、レジストパターンを酸素ガスによる灰化またはリムーパーによって除去し、(i)の工程で、仕上げの洗浄を行なう。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記スタンパ61を用いた2P法によるホログラム素子の作製においては、成形バリと言われる欠陥が生じることが明らかになった。この成形バリは、図14(a)に示すスタンパ61の矩形の溝に、図14(b)に示すように注入された紫外線硬化型樹脂62が硬化して離型する時に、硬化した樹脂である成形品の微細パターンの一部が、図14(c)に示すように、破損して不良となるもので、破損片67は、通常密着性の関係からスタンパ側には残らず、大半が成形品62側に付着する。そのため、上記ホログラム素子の製造において、不良発生率が増加して、量産性が低下してしまうという問題がある。
【0021】
上記成形バリの防止対策としては、特開2000−231011号公報に開示されたものがある。特開2000−231011号公報には、スタンパにおける微細パターンの溝の側壁が、スタンパ表面に対して傾斜をなし、そのスタンパ表面に対する傾斜角θが、微細パターンの溝の深さh、その溝の底幅をwとするとき、次の関係式(10)を満たし、さらに該傾斜を有するに加えて、上記溝底が凹状の丸みを有する、あるいは、上記凸部のエッジに丸みがある、あるいは上記凸部のエッジが面取りされている形状であることが開示されている。
Tan−1(2h/w)<θ<80°……(10)
【0022】
このような形状であれば成形バリの発生を低減できることは明らかであるが、紫外線硬化型樹脂の表面に転写される微細パターンの溝の側壁に傾斜がつき過ぎた場合、回折効率等の光学特性に悪影響を及ぼすことが判明し、その側壁の傾斜角の製造範囲をより厳しく管理する必要が生じた。
【0023】
上記微細パターンの溝の側壁に傾斜がつき過ぎると、1次回折効率が通常より2%以上大きく低下してしまう。
【0024】
また、通常のホログラムパターンは2つ以上の領域に分割されており、各領域ではそれぞれピッチが異なり、各領域における1次回折効率はほぼ等しく、各領域間における1次回折効率の比(以下、「効率比」と言う。)が0.9〜1.1であることが通常のホログラム素子としての要求事項となるが、微細パターンの溝の側壁に傾斜がつき過ぎると、その効率比が大きく崩れてしまうという問題がある。つまり、各領域における1次回折効率をほぼ等しくすることができない。
【0025】
また、上述したような形状を実現するため、特開2000−231011号公報では、次の(I)〜(V)の方法を用いることが開示されている。
【0026】
(I) 反応性イオンエッチングにおいて、エッチングレートを落として時間をかけてエッチングをする。
【0027】
(II) スタンパの部材として溝側壁が傾斜のつきやすい部材である青板ガラスを用いる。
【0028】
(III) スタンパの製造工程にて、現像工程と反応性イオンエッチング工程の間にウエットエッチング工程を行う。
【0029】
(IV) スタンパの製造工程にて、反応性イオンエッチング工程とレジスト除去工程の間にウエットエッチング工程を行う。
【0030】
(V) スタンパの製造工程にて、レジスト除去工程の後にウエットエッチング工程を行う。
【0031】
しかしながら、(I)〜(V)の各方法には量産において以下の問題点があることが判明した。
【0032】
(I)では、エッチングレートを通常の半分以下にするため、入射電力を半分以下に小さくすることで実施しているが、入射電力を通常の半分以下でのエッチングは、エッチング状態が不安定になりやすい。その結果、エッチングチャンバー内での均一なエッチングが出来ない場合や、エッチングのロット毎にエッチング状態のバラツキが生じる場合があり、一定品質のスタンパを製造できないという問題がある。
【0033】
(II)では、スタンパの部材として溝側壁が傾斜のつきやすい部材である青板ガラスを用いる手法を取っているが、これは部材が紫外線を透過しないから、青板ガラスを用いたスタンパでは、基板の片面にパターンを形成する場合にしか対応できない。その結果、上記基板の両面にパターンを形成できず、ホログラム素子の量産性が低下するという問題がある。
【0034】
(III)〜(V)の製造方法では、ウエットエッチング工程を従来のスタンパ工程中に追加する手法であるが、ウエットエッチングではスタンパ全体を均一にエッチングすることが困難で、かつ、エッチング液の濃度、温度、反応物、PH等の管理を行いながらスタンパをウエットエッチングすることが困難で、スタンパ毎にエッチング状態が一様でないという問題がある。
【0035】
そこで、本発明の目的は、2P法によって形成する微細パターンにおける溝の側壁の勾配の精度を高めることができ、光学素子の量産性を向上させることができるスタンパの製造方法を提供することにある。
【0036】
また、本発明の他の目的は、一定品質を得ることができるスタンパの製造方法を提供する。また、低コストで量産性に優れたスタンパの製造方法を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】
発明の参考例のスタンパは、微細パターンを表面に有し、上記微細パターンの溝の側壁が上記表面に対して傾斜しているスタンパにおいて、
上記溝の側壁の上記表面に対する傾斜角θは、以下の関係式
Tan−1(4×h×w −0.2)<θ<0°
h:上記溝の深さ
:上記溝の側壁によって画成される凸部の頂上の幅
を満たすことを特徴としている。
【0038】
上記構成のスタンパを用いて例えば光学素子を2P法で製造した場合、上記傾斜角θが上記関係式を満たしていることにより、2P法によって形成する微細パターンにおける溝の側壁の勾配の精度を高めることができる。その結果、上記光学素子の光学特性に悪影響が生じることがなく、光学素子の1次回折効率や効率比が低下するのを阻止することができる。
【0039】
また、上記傾斜角θが上記関係式を満たしているので、光学素子に生じる成形バリの発生頻度が減少する。その結果、上記光学素子の量産性を向上させることができる。
【0040】
また、本発明の他の参考例のスタンパは、微細パターンを表面に有し、上記微細パターンの溝の側壁が上記表面に対して傾斜しているスタンパにおいて、
上記溝の側壁によって画成される凸部の底部の幅wは、以下の関係式
0.3×h<(w−w)<h+0.05
h:上記溝の深さ
:上記凸部の頂上の幅
を満たすことを特徴としている。
【0041】
上記構成のスタンパを用いて例えば光学素子を2P法で製造した場合、上記凸部の底部の幅wが上記関係式を満たしていることにより、2P法によって形成する微細パターンにおける溝の側壁の勾配の精度を高めることができる。その結果、上記光学素子の光学特性に悪影響が生じることがなく、光学素子の1次回折効率や効率比が低下するのを阻止することができる。
【0042】
また、上記凸部の底部の幅wが上記関係式を満たしているので、光学素子に生じる成形バリの発生頻度が減少する。その結果、上記光学素子の量産性を向上させることができる。
【0043】
上記課題を解決するため、本発明のスタンパの製造方法は、
フォトポリマー法に用いるスタンパを製造するスタンパの製造方法であって、
ガラス基板上に所定形状のレジストを形成する工程と、
上記レジストをマスクとして用いて、反応性イオンエッチングを行うことにより、上記ガラス基板の表面に微細パターンを形成する工程と
を備え、
上記反応性イオンエッチングは、
上記ガラス基板の表面に第1の深さの溝を形成する第1のエッチングと、
この第1のエッチングの後に行われ、上記第1のエッチングの選択比よりも選択比が大きくて、上記第1の深さの溝をさらに深くして第2の深さの溝を形成する第2のエッチングと
で行うことを特徴としている。
【0044】
上記構成のスタンパの製造方法によれば、上記参考例や他の参考例のスタンパを製造できるから、光学素子の量産性を向上させることができる。
また、上記微細パターンを反応性イオンエッチングで形成するから、一定品質のスタンパを得ることができる。
【0045】
また、上記反応性イオンエッチングによる微細パターンの形成は、低コストで量産性に優れている。
【0046】
【0047】
また、上記反応性イオンエッチングは、第1のエッチングと、この第1のエッチングの後に行われ、上記第1のエッチングの選択比よりも選択比が大きい第2のエッチングとで行うから、第1のエッチングの時間を調整することで、所定の傾斜角の溝形状を容易に作製することができる。
【0048】
本明細書において、選択比とはレジストのエッチングレートに対するスタンパ部材のエッチングレートの比のことである。
【0049】
一実施形態のスタンパの製造方法は、上記第1のエッチングは、CFまたはCHFの反応性イオンガスと酸素ガスとを混合して行い、上記第2のエッチングは、CFまたはCHFの反応性イオンガス単体で行う。
【0050】
上記実施形態のスタンパの製造方法によれば、上記第1のエッチングを、CFまたはCHFの反応性イオンガスと酸素ガスとを混合して行い、上記第2のエッチングを、CFまたはCHFの反応性イオンガス単体で行うから、第1のエッチングの時間を調整することで、所定の傾斜角の溝形状を容易に作製することができる。
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0063】
図1は、光学素子の一例であるホログラム素子HをレーザユニットUに取り付けてなるホログラムレーザユニットHLの全体構成図である。
【0064】
上記レーザユニットUは、ステム10と一体のヒートシンク10aに、レーザチップ11と信号読み取り用の受光素子12とを固定し、これらを上部にガラス窓14をもつキャップ13で覆ってなり、キャップ13の上面に接着剤15を介してホログラム素子Hの下面が固定されている。
【0065】
上記ホログラム素子Hは、プラスチック製の透明基板1の表裏両面に、密着性を上げるためのプライマー層2,3を介して、夫々微細パターンが形成された紫外線硬化型樹脂層4,5を有し、これらの表面を耐候性に優れた反射防止膜6,7で覆ってなる。
【0066】
上記透明基板1には、住友化学社製のアクリル押し出し成形材(商品名スミペックス、グレード名E011)を用い、プライマー層2,3には、N−ビニル−2−ピロリドン溶剤を用い、紫外線硬化型樹脂層4,5には、三菱レイヨン社製のMP−107(溶液時の粘度330cps)を用い、反射防止膜6,7には、ZrO+TiO混合層とSiO層の2層構造を用いている。上記紫外線硬化型樹脂層4,5の表面には、微細パターンとして、夫々ホログラムパターン,グレーティングパターンが、後述する2P(フォトポリマー)成形法によって互いにアライメント(位置決め)されて成形されている。
【0067】
図2は、上記ホログラム素子Hの製造工程およびホログラム素子HをレーザユニットUに固定する工程のフローチャートである。
【0068】
まず、ステップS1の洗浄工程で、例えば130mm×130mm×2mmの透明基板1をカセットに10枚装着し、カセットごと純水に浸漬して超音波洗浄を2分行い、続いてカセットをIPA(イソプロピルアルコール)に浸漬し超音波洗浄を2分間行った後、透明基板1を自然乾燥させる。
【0069】
次に、ステップS2の前処理工程で、カセットに10枚装着した透明基板1を、カセットごと上記N−ビニル−2−ピロリドン溶剤に浸漬し、バーテック社製リンサードライヤーMODEL1600―3のスピンドライヤー装置を用いて余分な溶剤を除去し、10分間85℃のクリーンベーク炉で乾燥させて、プライマー層2,3を形成する。上記スピンドライヤー装置には、上記溶剤に対して耐溶剤性のあるテフロン(登録商標)材のシールド材を用い、可燃性に考慮して防爆対策を施した。
【0070】
次に、ステップS3の2P成形工程を行う。この2P成形工程では、後述する2P成形装置を用いてプライマー層2,3上の紫外線硬化型樹脂層4,5の表面に微細パターンを形成する。
【0071】
次に、ステップS4の反射防止膜形成工程を行う。この反射防止膜形成工程では、シンクロン社製の蒸着装置BMC−850DCIを用いて、紫外線硬化型樹脂層4,5側より既述のZrO+TiO混合層とSiO層の2膜構造の反射防止膜6,7をRF―IP(高周波イオンプレーティング法)によって形成する。
【0072】
さらに、ステップS5の分断工程で、ディスコ(株)会社製のダイシング装置を用いて、反射防止膜6,7が形成された透明基板1を所定形状に分断してホログラム素子Hを形成する。
【0073】
最後に、ステップS6のホログラム固定工程では、スリーボンド社製の紫外線硬化型接着剤3033を用いて、ホログラム素子HをレーザユニットUのキャップ13に固定する。
【0074】
図3は、図2のステップS3で述べた2P成形工程で用いる2P成形装置20のブロック図であり、図4は、図3中のダイセット20の正面図である。その2P成形装置20は、図3に示すように、ダイセット21、ダイセット装着部22、露光部23および搬送系24で構成されている。
【0075】
上記ダイセット21においては、図4に示すように、上金型31と下金型32の間の四隅にガイドポスト35が立設され、図2のダイセット装着部22側にある油圧シリンダ36の駆動によって、下金型32がガイドポスト35に案内されながら上金型31に対して昇降して、型を閉じたり、開いたりする。上下の金型31,32には、スタンパ固定部33,34を介してスタンパ17,18がそれぞれ固定され、これらのスタンパ17,18の間に、ディスペンサー等を用いて塗布、あるいは滴下される紫外線硬化型樹脂を介して、ホログラム素子の原料である透明基板1が挟まれる。
【0076】
上記スタンパ17,18には、例えばφ125mm×厚さ3mmの日本石英社製の石英基板を用い、予めフォトリソグラフィー技術により表面に微細パターンが形成されている。そして、上記紫外線硬化型樹脂4,5は、3kg/cmの加圧力でディスペンサーによって、100msの塗布時間で0.1gの量で塗布される。
【0077】
上記透明基板1には、2P成形法によって次のように微細パターンが形成される。
【0078】
図4に示すダイセット21の上下の金型31,32を閉じ、加圧力3kg/cmで加圧し2分30秒間保持し、保持状態でダイセット21を搬送系23(図3参照)によって、ダイセット装着部22から露光部24に搬送する。この露光部24で、紫外線を20秒間照射して紫外線硬化型樹脂を完全に硬化させて、紫外線硬化型樹脂層4,5を形成する。このようにしてスタンパ17,18がもつ微細パターンが、透明基板1の両面の紫外線硬化型樹脂層4,5層に正確に転写される。この時の樹脂厚みは5〜10μmであった。
【0079】
次に、上記ダイセット21を、搬送系23によって再びダイセット装着部22に搬送し、ここで加圧を解除すると共に、上下の金型31,32を開いて、微細パターンが表面に形成された紫外線硬化型樹脂4,5を有する透明基板1を取り出す。
【0080】
なお、上記微細パターンが表面に形成された紫外線硬化型樹脂4,5と透明基板1との密着性を調べるため、完成した基板に5mm×5mmの碁盤目に傷を付けた上に貼り付けたテープを剥がすピール試験を行ったが、透明基板と紫外線硬化型樹脂との間には全く剥離は生じなかった。
【0081】
以上の2P成形工程によって透明基板1の両面の紫外線硬化型樹脂層4,5の表面に形成される微細パターン、この微細パターンに対応するスタンパ側の微細パターン、およびこの微細パターンをもつスタンパの製造方法について、具体的に実験した各実施形態に即して順次説明する。
【0082】
(第1参考例
図5は、本発明の第1参考例のスタンパ17,18における微細パターンの拡大図である。この微細パターンは、図5に示すように、溝100の側壁100aがスタンパ表面に対して傾斜角θで傾いている。上記スタンパ表面に対する傾斜角θは、溝100の深さをh、その溝100の側壁100aによって画成される凸部101の頂上の幅をwとするとき、Tan−1(4×h×w −0.2)<θ<80°の関係を満たす。
【0083】
図6は、光学素子の一例としてのホログラム素子H(図1参照)の紫外線硬化型樹脂層4,5の表面に形成された微細パターンの拡大図である。この微細パターンは、図6に示すように、溝200の側壁200aが素子表面に対して傾斜角θ’で傾いている。上記素子表面に対する傾斜角θ’は、溝200の深さをh’、その溝200の底幅をw’とするとTan−1(4×h’×w−0.2)<θ<80°の関係を満たす。
【0084】
上記スタンパ17,18における微細パターンの傾斜角θの関係式は、種々の深さhおよび幅wをもつスタンパ17,18で紫外線硬化型樹脂層4,5の表面に微細パターンを作製し、スタンパ17,18の離型時の成形バリの発生率を、100個の微細パターンについて光学顕微鏡にて観察してパーセントで表し、傾斜角θは、微細パターンを分断し、その断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)観察して求めた。
【0085】
即ち、上記成形バリは、スタンパ17,18の微細パターンの傾斜角θをパラメータとして、θが90°付近で多発し、80°を下回ると減少し、60〜70°で急激に減少するので、上限値を80°とした。θの下限値はTan−1(4×h×w −0.2)で示されるように、微細パターン形状に係わるh,wに依存し、例えば、溝100の深さhが0.4μmで、凸部101の頂上の幅wが0.7μmの場合はθ=約60°となり、溝100の深さhが0.4μmで、微細パターンの幅wが1.0μmの場合はθ=約58°となる。θの下限値は回折効率によって決定され、1次回折効率が2%より下回らない場合の形状から実験的に求めた値である。
【0086】
したがって、上記スタンパ17,18における微細パターンの溝100の側壁100aの傾斜角θは60°<θ<70°の範囲内であるのが好ましい。
【0087】
また、上記ホログラム素子Hの紫外線硬化型樹脂層4,5における微細パターンの溝200の側壁200aの傾斜角θ’は60°<θ’<70°の範囲内であるのが好ましい。
【0088】
本第1参考例において、溝100の深さh、凸部101の頂上の幅w、傾斜角θと成形バリ発生率および1次回折効率との関係を、後述する各参考例および各実施形態における関係と共に下表1に示す。なお、表1のwは、溝100の側壁100aによって画成される凸部101の底部の幅を示す。
【0089】
【表1】
Figure 0003859473
【0090】
図7は、上記スタンパ17,18を製造する本発明の実施形態のスタンパの製造方法のフローチャートであり、図8は上記スタンパの製造方法の工程断面図である。なお、図7,図8中の(a),(b),(e),(g),(h)は、同じ工程を表している。
【0091】
以下、図7,図8を用いて、上記スタンパ17の製造方法について説明する。
【0092】
まず、図7(a),図8(a)の洗浄工程で、石英基板40(φ125mm,厚み3mm)を島田理化社製の自動洗浄装置で洗浄する。
【0093】
そして、図7(b),図8(b)のレジスト塗布工程で、石英基板40にレジスト41(シプレイ社製のレジストS1808)を湯浅社製のスピンコーターで塗布する。
【0094】
次に、図7(c)のプリベーク工程で、DAITORON社製のクリーンオーブンにて90℃、50分プリベークする。
【0095】
次に、図7(d)の露光工程で、上記石英基板40上のレジスト41にキャノン社製のマスクアライナーPLA−501にて微細パターンを露光する。
【0096】
そして、図7(e),図8(e)の現像工程で、湯浅社製のデベロッパーにて現像液シプレイ社製のマイクロポジット351の5倍希釈液にて現像する。これにより、所望のパターンが形成されたレジスト41aが得られる。
【0097】
次に、図7(f)のポストベーク工程で、DAITORON社製のクリーンオーブンにて90℃、50分ポストベークを行う。
【0098】
図7(g),図8(g)のRIE工程で、サムコーインターナショナル研究所社製の10−NRドライエッチング装置にて、2段階のエッチングを行う。具体的には、入力電力85W、到達真空度2.7Paで、第1段階では使用ガスCFを30sccmとOガス5sccmを同時に導入し、第1のエッチングを行う。この第1のエッチングでは、180nmの深さを得るため8分の時間を要した。続いて、第2段階では、そのままの真空状態で、一旦入射電力を落とし、CFガス30sccmのみを導入し、入力電力85Wで9分間の第2のエッチングを行って、トータルの深さ400nmとした。このような2段階の第1,第2のエッチングにより、石英基板40aの表面に微細パターンが形成される。
【0099】
このとき、第1のエッチングの選択比が第2のエッチングの選択比より小さくなっている。上記選択比とは、レジストのエッチングレートに対するスタンパ部材のエッチングレートの比のことである。つまり、レジスト41aのエッチングレートに対する石英基板40のエッチングレートの比のことである。
【0100】
次に、図7(h),図8(h)のレジスト除去工程で、上記ドライエッチング装置にてOアッシングにより(20W,O流量50sccm,20Pa)残存レジストを除去する。
【0101】
最後に、図7(i)の洗浄工程で、石英基板40aを洗浄する。この石英基板40aがスタンパとなる。
【0102】
このようなRIEで形成された微細パターンは、h=0.41μm、w=0.7μmで傾斜角度θ=65°であった。そして、上記微細パターンを有するスタンパを用いてホログラム素子Hを2P法で製造すると、成形バリ発生率は5%以下と良好であった。また、1次回折効率も18%で低下することもなくて良好であった。
また、上記微細パターンを反応性イオンエッチングで形成するから、一定品質のスタンパを得ることができる。
【0103】
また、上記反応性イオンエッチングによる微細パターンの形成は、低コストで量産性に優れている。
【0104】
本第1実施形態では、CFの反応性ガスとOガスとを混合して第1のエッチングを行ったが、CHFの反応性ガスとOガスとを混合して第1のエッチングを行ってもよい。
【0105】
また、CFの反応性イオンガス単体で第2のエッチングを行ったが、CHFの反応性イオンガス単体で第2のエッチングを行ってもよい。
【0106】
(第2参考例
本発明の第2参考例のスタンパは、上記第1参考例と同様に、微細パターンを表面に有し、微細パターンの溝の側壁がその表面に対して傾斜している。上記微細パターンは、溝の深さh=0.40μm、その溝の側壁によって画成される凸部の頂上の幅w=0.7μm、その凸部の底部の幅w=0.9μmである。また、上記微細パターンにおける溝の側壁の傾斜角θは65°であった。
【0107】
上記スタンパでは、傾斜角θの管理は傾斜角θではなく、上記溝の凸部の頂上の幅wと、その凸部の底部の幅wとを測定することで管理する。即ち、w−wの値を0.3×h<(w−w)<h+0.05の範囲で管理する。
【0108】
また、(w−w)の下限は60°であり、(w−w)の上限は80°であって、60°,80°は種々の傾斜角のスタンパで凸部の頂上および底部の幅を測定し、実験的に求めた値である。
【0109】
このようにw,wが管理されたスタンパを用いてホログラム素子Hを製造すると、成形バリ発生率は5%以下で良好であった。また、1次回折効率は18%で問題ない値であった。
【0110】
なお、本第2参考例のスタンパは、上記第1実施形態と同様の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、露光、現像およびポストベークを行った後、上記第1実施形態と同様のエッチング装置を用いて上記第1実施形態と同様のエッチングを行って形成している。
【0111】
(第3参考例
本発明の第3参考例のスタンパの形成方法は、上記第1実施形態と同様の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、露光、現像およびポストベークを行った後、RIE工程を行う。このRIE工程では、上記第1実施形態と同様のエッチング装置、つまりサムコーインターナショナル研究所社製の10−NRドライエッチング装置を用いて2段階のエッチングを行う。具体的には、第1段階は、入力電力50W、到達真空度20Paで、使用ガスとしてのOガスを50sccm導入して1分間の第1のエッチングを行う。この第1のエッチングでレジストの微細形状が、矩形から台形もしく微細形状の凸部エッジが丸まるように変化する。そして、いったんエッチングを終了し、第2段では、入射電力85W、到達真空度2.7Paで、CFガスのみ30sccmを導入して18分間の第2のエッチングを行い、トータルの深さ400nmとした。その後、上記第1実施形態と同様に、Oによる残存レジストのアッシング、洗浄を行う。
【0112】
このようなRIEで形成された微細パターンの形状は、h=0.38m、w=0.70μmで傾斜角度θ=70°であった。
【0113】
また、上記スタンパを用いてホログラム素子を2P法で製造すると、成形バリ発生率は約5%で良好であった。また、この時の1次回折効率は18%で問題ない値であった。
【0114】
また、上記微細パターンを反応性イオンエッチングで形成するから、一定品質のスタンパを得ることができる。
【0115】
また、上記反応性イオンエッチングによる微細パターンの形成は、低コストで量産性に優れている。
【0116】
(第4参考例
本発明の第4参考例のスタンパは、第1の実施例と同様に作製した。このスタンパの微細パターン形状はh=0.40μm、w=1.02μmで傾斜角度θ≒62°であった。このようなスタンパを用いてホログラム素子を2P法で製造すると、成形バリ発生率は5%以下で、1次回折効率は18%で良好であった。
【0117】
上記表1の第1比較例として、従来のエッチングによる作製したスタンパを用いて成形した光学素子の成形状況を示す。上記第1実施形態と同様の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、露光、現像およびポストベークを行った後、上記第1実施形態で使用したエッチング装置で、入力電力85W、使用ガスCFを80sccmとOガス2sccmを導入し、400nmの深さを得るため25分間のエッチングを行った。そのエッチング後、上記エッチング装置にてOアッシング(50W、O流量50sccm)により残存レジストを除去した。このように形成されたスタンパにおける微細パターンの形状はh=0.4μm、w=0.7μmで傾斜角θ≒55°であった。
【0118】
上記第1比較例のスタンパを用いてホログラム素子Hを製造すると、成形バリ発生率は5%以下であったが、1次回折効率は15%と通常より3%あまり低下した。また1次回折効率比も0.9を下回った。
【0119】
また、上記表1の第2の比較例として、上記第1実施形態と同様の工程で微細パターンを作製し、エッチング工程において、CFガス30sccmのみを導入し、入射電力85W、到達真空度2.7Pa、24分エッチングを行った。このように形成されたスタンパにおける微細パターンの形状は、h=0.40μm、w=0.75μmで傾斜角θ≒83°であった。
【0120】
上記第2比較例のスタンパを用いてホログラム素子Hを製造すると、成形バリ発生率は約20%であった。第1の実施例と比べると成形バリ発生が多発した。
【0121】
【発明の効果】
【0122】
【0123】
【0124】
【0125】
本発明のスタンパの製造方法は、上記微細パターンを反応性イオンエッチングで形成するから、一定品質のスタンパを得ることができる。
【0126】
また、上記反応性イオンエッチングが、第1のエッチングと、この第1のエッチングの後に行われ、上記第1のエッチングの選択比よりも選択比が大きい第2のエッチングとで行われるから、第1のエッチングの時間を調整することで、所定の傾斜角の溝形状を容易に作製することができる。
【0127】
一実施形態のスタンパの製造方法は、第1のエッチングを、CFまたはCHFの反応性イオンガスと酸素ガスとを混合して行い、上記第2のエッチングを、CFまたはCHFの反応性イオンガス単体で行うから、第1のエッチングの時間を調整することで、所定の傾斜角の溝形状を容易に作製することができる。
【0128】
一実施形態のスタンパの製造方法は、酸素を用いてレジストに対して行う第1のエッチングと、CFまたはCHFの反応性イオンガスによる第2のエッチングとで微細パターンを形成するから、第1のエッチングの時間を調整することで、所定の傾斜角の溝形状を容易に作製することができる。
【0129】
【0130】
【0131】
【0132】
【0133】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は光学素子の一例であるホログラム素子をレーザーユニットに取り付けたホログラムレーザーユニットの全体構造図である。
【図2】 図2は、上記ホログラム素子の製造工程、および、ホログラム素子をレーザユニットに固定する工程のフローチャートである。
【図3】 図3は、図2中の2P成形工程で用いる2P成形装置のブロック図である。
【図4】 図4は図3中のダイセットの正面図である。
【図5】 図5は本発明の第1参考例のスタンパにおける微細パターンの拡大図である。
【図6】 図6は本発明の第1参考例のホログラム素子における微細パターンの拡大図である。
【図7】 図7は本発明の実施形態のスタンパの製造方法のフローチャートである。
【図8】 図8は上記実施形態のスタンパの製造方法の工程図である。
【図9】 図9は従来のホログラム素子の製造工程図である。
【図10】 図10は従来の2P成形法によるホログラム素子の製造工程図である。
【図11】 図11は従来の両面2P成形法によるホログラム素子の製造工程図である。
【図12】 図12は従来のスタンパの製造工程図である。
【図13】 図13は従来のスタンパの製造工程断面図である。
【図14】 図14は従来の2P成形法により発生する成形バリを説明するための図である。
【符号の説明】
1 透明基板、
2,3 プライマー層
4,5 紫外線硬化型樹脂層
17,18 スタンパ
100,200 溝
100a,200a 側壁
101,201 凸部
H ホログラム素子
U レーザユニット、
HL ホログラムレーザユニット

Claims (2)

  1. フォトポリマー法に用いるスタンパを製造するスタンパの製造方法であって、
    ガラス基板上に所定形状のレジストを形成する工程と、
    上記レジストをマスクとして用いて、反応性イオンエッチングを行うことにより、上記ガラス基板の表面に微細パターンを形成する工程と
    を備え、
    上記反応性イオンエッチングは、
    上記ガラス基板の表面に第1の深さの溝を形成する第1のエッチングと、
    この第1のエッチングの後に行われ、上記第1のエッチングの選択比よりも選択比が大きくて、上記第1の深さの溝をさらに深くして第2の深さの溝を形成する第2のエッチングと
    で行うことを特徴とするスタンパの製造方法。
  2. 請求項におけるスタンパの製造方法において、
    上記第1のエッチングは、CFまたはCHFの反応性イオンガスと酸素ガスとを混合して行い、
    上記第2のエッチングは、CFまたはCHFの反応性イオンガス単体で行うことを特徴とするスタンパの製造方法。
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