JP5182097B2 - 光導波路モジュールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ボード間、チップ間等を接続する光導波路モジュール及びその製造方法に関する。
最近、集積回路における信号配線の高速度化・高密度化に伴い、光導波路を用いた光配線技術が注目されている。このような事情の下、製造が容易で且つ低価格の樹脂材料を用いた光導波路が注目されている。
樹脂製の光導波路の製造方法としては、様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1では、クラッド層及びコア層が共に樹脂であり、実装基板の一方の面にレンズ、他方の面に導波路を形成した構成の光導波路モジュールが提案されている。
また、特許文献2は、コア層とクラッド層の双方に樹脂材料を用い、クラッド層に補強構造を設けることにより、光導波路モジュールの強度を向上する試みがなされている。
特開2005−181645号公報 特開2005−338125号公報
しかしながら、特許文献1のレンズと光導波路とを一体化する製造方法では、クラッド層及びコア層の双方がともに樹脂製であるため、熱や外力により変形しやすいうえ、さらにレンズがクラッド層と一体で構成されているため屈折率の高い樹脂をレンズに用いることができず、所望の屈折力を得るためにレンズの厚みを厚くする必要があり、設計上の自由度が低いという問題がある。また、樹脂の吸湿性のため光導波路モジュールが膨張し、光軸が次第にずれるという問題がある。さらに、樹脂を成形して所望の形状とする工程において、型から樹脂成形品を剥離する際に、変形し易く、製品歩留まりが悪いという問題がある。
また、特許文献2の方法では、モジュール構造が複雑であるため、製造工程も複雑化し、その結果、生産コストも高くなってしまうという問題がある。
ところで、入出射用レンズと光導波路とを押圧成形により一体モジュール化することはこれまで実施されていない。押圧成形によって光導波路を製造する場合、押圧時に紫外線硬化樹脂が光導波路キャビティ部に充填されるのみならず、余剰樹脂により、キャビティ部の外にも樹脂層が形成されてしまうことが懸念される。この樹脂層は、実際に光導波路として使用する際、光の漏れ、光損失増加の原因となり得る。また、対向して設けられる光導波路及びレンズを、それぞれ形成する際に、光導波路の光の入出射部である傾斜部とレンズ光軸とのアライメントのずれが発生し、光損失の原因となり得る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高い設計の自由度を有しつつ、光の結合効率に十分優れた光導波路モジュールを提供することを目的とする。また、本発明では、高い生産性でレンズ及び光導波路を十分な位置精度をもって形成できる光導波路モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明では、基板と、前記基板の一方の面側に形成された光導波路と、前記基板の他方の面側に形成された複数のレンズとを有する光導波路モジュールであって、前記光導波路はその両端部に傾斜部を有し、前記複数のレンズは、前記基板を挟んで前記傾斜部と対向する位置にそれぞれ形成されており、前記光導波路及び前記複数のレンズはいずれも樹脂硬化物からなり、前記基板の屈折率は前記光導波路及び前記複数のレンズのいずれの屈折率よりも低いことを特徴とする光導波路モジュールを提供する。
本発明の光導波路モジュールは、前記基板がガラスであることが好ましい。また、前記ガラスが石英ガラスであることがより好ましい。
また、本発明の光導波路モジュールにおいて、光導波路は、前記基板の一方の面上に形成された光導波路側ベース層上に形成されていることが好ましい。
また、本発明の光導波路モジュールにおいて、前記光導波路側ベース層の厚さは5μm以下であることが好ましい。
また、本発明の光導波路モジュールにおいて、前記複数のレンズは、前記基板の他方の面上に形成されたレンズ側ベース層上にそれぞれ形成されていることが好ましい。
また、本発明の光導波路モジュールにおいて、前記レンズは、周縁に鍔が形成されているレンズであることが好ましい。
また、本発明の光導波路モジュールは、前記光導波路を前記基板の一方の面側に複数備えることが好ましい。
上記の光導波路モジュールにおいて、複数の前記光導波路が、それぞれ前記基板の一方の面側に同時に成形されたものであることが好ましい。また、前記複数のレンズは、それぞれ前記基板の前記他方の面側に同時に成形されたものであることが好ましい。また、前記レンズは、前記光導波路と外部光学系との結合レンズであることが好ましい。
本発明では、また、光導波路の形状に対応する凹み部を有する第1の型の、当該凹み部に第1の樹脂前駆体が満たされた状態で、当該第1の樹脂前駆体を基板に密着させて硬化させることにより、前記基板の一方の面側に、両端に傾斜部を有する前記光導波路を形成する光導波路形成ステップと、レンズの形状に対応する凹み部を有する第2の型の、当該凹み部に第2の樹脂前駆体が満たされた状態で、当該第2の樹脂前駆体を前記基板に密着させて硬化させることにより、前記基板を挟んで前記基板の他方の面側に、前記レンズを形成するレンズ形成ステップと、を有しており、前記第1の樹脂前駆体及び前記第2の樹脂前駆体の少なくとも一方を硬化させる前に、前記光導波路の前記傾斜部と前記レンズとが対向して配置されるように、前記第1の型及び前記第2の型の少なくとも一方を位置決めすることを特徴とする光導波路モジュールの製造方法を提供する。
また、本発明の光導波路モジュールの製造方法では、前記第1の型及び前記第2の型の少なくとも一方はアライメントマークを有しており、前記アライメントマークを基準として、前記第1の型及び前記第2の型の少なくとも一方を位置決めすることが好ましい。
本発明の前記光導波路形成ステップでは、前記光導波路と前記基板との間に厚さ5μm以下の光導波路側ベース層が形成されるように、前記第1の型と前記基板との間隔調整を行うことが好ましい。
また、本発明の光導波路モジュールの製造方法において、前記第2の型は、周縁に鍔が形成されたレンズに対応した凹み部を有することが好ましい。
また、本発明の光導波路モジュールの製造方法において、前記鍔は、前記レンズの周縁に連続して形成されたものであることが好ましい。
本発明の光導波路モジュールは、光導波路及びレンズが基板とは別に形成されているため、熱による変形が少なく位置精度に十分優れている。このため、光の結合効率も十分に優れている。また、基板の屈折率が、該基板の両面上に設けられる光導波路及びレンズの屈折率よりも低いため、光導波路の機能を損なうことなくレンズの厚みを薄くすることができる。また、光導波路及びレンズが基板とは別に形成できるため、より屈折率の高い樹脂を用いてレンズを構成することが可能になり、レンズの厚みをより薄くでき、設計の自由度が十分に高い。
さらに、光導波路及びレンズをともに押圧成形により形成するため、低コストであり、高精度な光導波路モジュールを効率的に製造することができる。
本発明の好適な実施形態に係る光導波路モジュールの断面構造を模式的に示す模式断面図である。 フォトレジストを用いたレンズ型作製方法を模式的に示す工程断面図である。 フォトレジストを用いた光導波路型作製方法を模式的に示す工程断面図である。 光導波路型を用いた押圧成形により光導波路を形成する光導波路形成ステップを模式的に示す工程断面図である。 基板上にレンズ型を用いてレンズを形成するレンズ形成ステップを模式的に示す図である。
符号の説明
1…基板、2…導波路、2b…傾斜部、6…光導波路側ベース層、3…レンズ、3a…レンズ本体、3b…鍔、5…基準突起部、7…レンズ側ベース層、21,31…フォトレジスト層、22,32…基板、25,36…透明基板(押し板)、26,35,40…光硬化型樹脂(紫外線硬化型樹脂)、24,27…突起部、23,33…グレースケールマスク、34,200…レジスト型マスター、37…光導波路型、45…CCDカメラ。
図1は本発明の好適な実施形態に係る光導波路モジュールの断面構造を模式的に示す模式断面図である。光導波路モジュール100は、石英ガラス製の実装基板1と、実装基板1の一方の面1b上に形成された光導波路部材20と、実装基板1の他方の面1a上に形成されたレンズ部材30とを備える。
光導波路部材20は、光導波路2と光導波路側ベース層6とを備えており、光導波路側ベース層6は、実装基板1と光導波路2との間に所定の厚みで設けられる。
レンズ部材30は、レンズ3とレンズ側ベース層7と基準突起部5とを備えており、レンズ側ベース層7は、実装基板1とレンズ3及び基準突起部5との間に所定の厚みで設けられる。一対の基準突起部5は、レンズ3から所定の間隔で離れており、レンズ3を挟むようにして、レンズ3と同様にレンズ側ベース層7上に設けられる。この基準突起部5は、実装基板1のレンズ側とは反対側の面1bに形成される光導波路2成形時の基準になるとともにレンズ3を保護する機能を有する。
なお、図1では、便宜上一つのレンズしか示していないが、実際は、光導波路モジュール100は、実装基板1の一方の面1a側(図1の右方)に、レンズ3と同様の別のレンズを備える。また、光導波路2も、同様に図示されている傾斜部2bとは反対側の端部に別の傾斜部を備える。そして、当該別の傾斜部に対向するように図示されていない前記別のレンズが設けられる。光導波路2の一方の傾斜部は光の入射部として機能し、他方の傾斜部は光の出射部として機能する。
レンズ3は、光信号の入射または出射用のレンズとして機能する。レンズ3は、光の進路を変えるための曲面を有する凸型のレンズ本体部3aと、レンズ本体部3aの周縁に連続して設けられる鍔(台座部)3bとを有する。鍔3bは、後述するレンズ型作製において、レンズ型にあるリング形状の段差部分によって形成される。この段差部分は、フォトレジストを硬化させる際に発泡が発生した場合に、レンズ型と除去部分との間の緩衝領域として機能する。したがって、レンズ3には周縁に鍔3bが設けられることによって、光の結合効率を一層向上することができる。
光導波路2は、光信号を伝送する本体部2aと、光導波路2に光信号を入出力する際に光の進行方向を変更する傾斜部2bとを有する。傾斜部2bは、レンズ3の光軸位置を光導波路2の傾斜部2bに対応させるため、レンズ3と対向するように設けられる。傾斜部2bは、図1に示すレンズ3と傾斜部2bとを結ぶ光軸の方向と光導波路2の長手方向に平行な断面において、実装基板1の面1bと、光導波路2と光導波路側ベース層6との接触面とのなす角度が45度となるように傾斜している。
光導波路2の光伝送路部分である本体部2aの光の伝送方向に垂直な方向の断面は、通常、一辺が数μmから数十μmの矩形形状をしている。伝送路は、当然伝送したい必要な長さが求められる。長さは用途によって異なるが、通常、短いものでも数ミリ以上は必要となる。この間に、急激な形状変化や段差があると、光が乱反射されて、伝送特性が悪化する傾向がある。原理的に光の全反射を用いているため、本体部2aの光の伝送路の各面は平面性が求められる。
なお、実装基板1としては石英ガラスの他に、一般のガラスを用いてもよい。実装基板1を一般のガラスや石英ガラスとすることによって、全て樹脂製でレンズを一体化した光導波路モジュールに比べて、熱や外力に対する変形を抑制して、光導波路モジュール100全体の寸法精度を向上させることができる。したがって、安定した精度で高品質な光導波路を得ることができる。例えば、実装基板1の厚さを0.5mm以上とすれば、製造時、とりわけレンズ型や光導波路型からレンズや光導波路を離型する際の破損や変形を十分に抑制することができる。これによって、歩留まりが良くなり、高い生産性を確保することができる。
ここで、光導波路モジュール100における光の入出射経路について説明する。レンズ3から入射した光は、実装基板1を挟んで当該レンズ3とは対向する位置に形成されている、光導波路2の傾斜部2bに進行する。そして、光の進行方向は、当該傾斜部2bで全反射されることにより90度変えられ、光導波路2の長手方向に切り替えられる。実装基板1は、コア層である光導波路よりも低い屈折率を有しており、光導波路モジュール100においてクラッド層として機能する。進行方向が長手方向に切り替えられた光は、図示されていないもう一方の傾斜部に到達し、再び進行方向が90度変えられる。その後、実装基板1を挟んで当該傾斜部に対向して設けられている別のレンズから出射される。
なお、本実施形態では、実装基板1として屈折率の低い石英ガラス基板を用いている。このため、レンズ3は屈折率の高い材料で形成することができる。このため、レンズを薄肉化することができ、光導波路モジュールの設計の自由度を向上させることができる。
実装基板1の面1a、1bにそれぞれ形成される、光導波路2及び光導波路ベース層6を有する光導波路部材20と、レンズ3、基準突起部5及びレンズベース層7を有するレンズ部材30とは、双方とも紫外線硬化型樹脂を用いて押圧成形方法により形成される。なお、光導波路部材20及びレンズ部材30は、寸法精度と強度とを高水準で両立する観点から、型を用いた押圧成形により、それぞれ一体的に形成されることが好ましい。
次に、本発明の光導波路モジュールの製造方法について説明する。本実施形態では、基板に実装される光導波路モジュールを、押圧成形で形成するため、予めレンズ型及び光導波路型を作製する必要がある。そこで、グレースケールマスク(GSM)を用いた露光プロセス法によるレンズ型及び光導波路型の作製方法について説明する。
(レンズ型作製)
作製するレンズ型は、光導波路へ光を導入又は光導波路から光を導出するためのレンズと、そのレンズ高さよりも高い基準突起部とを形成するために用いられる。
図2は、フォトレジストを用いたレンズ型作製方法を模式的に示す工程断面図である。本実施形態では、まず、GSM露光方式でレンズ形状を有するレジスト型マスターを形成し、その後当該レジスト型マスターを用いてレンズ型(サブマスター)を形成する。以下に、レンズ型作製方法の詳細について説明する。
<塗布工程>
まず、レジスト型マスターを形成するために基板を用意する。基板としては、平面性の良い石英ガラスやSiウエハ等を用いることができる。特に形状を最終的にエッチングによって彫り込む場合にはそのエッチング工程にあった基板を用意する。本実施形態では石英ガラスを用いるが、基板の材質は特に限定されるものではない。
次に、図2(a)に示すように、石英ガラス基板22の面上にフォトレジスト層21を、最終的に形成するレンズの厚みに応じた厚さにスピンコートやスプレーなどにより塗布する。なお、ここでは図示しないが、フォトレジスト層21と基板22との密着性を確保するために、フォトレジスト層21を塗布する前に、下地として基板22にアンカーコートを塗ってもよい。フォトレジストを基板22の面上に塗布した後、不要なガスを抜くためにプリベイク処理を行うことが好ましい。このプリベイク処理を行うことでフォトレジストの感度が安定し、オーバーパワー露光による発泡を抑制することができる。
<露光・現像工程>
次に、図2(b)に示すように、塗布したフォトレジスト層を予めレンズ形状に応じて作製されたグレースケールマスク23を用いて露光し、現像を行って、レジスト型マスター200を形成する。
レジスト型マスター200を形成する前に、必要に応じて複数のマスクを準備する。本実施形態では、上記のグレースケールマスク(GSM)23、突起形成用マスク及びアライメントマーク形成用マスクの3枚のマスクを用いる。なお、図2(b)はグレースケールマスク23を用いる場合を示している。
グレースケールマスク(GSM)23の作製においては、まず、使用するレジストの感度曲線や現像の影響、エッチングレートなどのデータを元に、所望のレンズ形状に該当する開口率を決定する必要がある。そして、この開口率に整合するように、遮光点群もしくは開口穴群を配列させる。マスクは、通常Cr膜を用いて、電子ビーム描画装置にて作製され、リフトオフ法やウエットエッチング法などで不要部分が取り除かれる。
なお、GSMは、直接電子ビーム描画装置により作製してもよい。また、ステッパーで5倍縮小露光マスクとして、電子ビーム描画装置により5倍のサイズのマスクを作製するようにしてもよい。後者によれば、さらなる微細な穴を高精度に実現することができる。
本実施形態では、グレースケールマスク23としてポジ型の露光用マスクを用いる。厚いフォトレジスト層21に、グレースケールマスク23を介して露光を行うことにより、フォトレジスト層21に任意の露光分布を与える。露光後、現像することにより、レンズ側レジスト型マスター200を作製できる。この方法によれば、フォトレジスト層の基礎データと所望のレンズ形状とから、位置に応じて照射する露光量を求めて、グレースケールマスク23を設計することができる。このような方法によれば、同一面内に正確に多数のレンズを作成することができ、また、任意の非球面形状を高精度にバラツキ無く作製することが可能となる。
グレースケールマスク23は、使用する露光装置の分解解像度よりも小さな開口数を持つパターンにすることが好ましい。これによって、なめらかな露光分布を形成することができる。また、実際には露光時にデフォーカスすることでさらになめらかな曲面を実現できる。
また、レンズ部や凸部以外の露光には二値化マスクを用いる。レンズ型の形状として、何も形成されないエリア(樹脂硬化物が残存しないエリア)に相当する部分のレジストを除去する為、レンズや凸部などの必要な領域を隠す目的のマスクになる。こちらも電子ビーム描画により作製するが、通常、グレースケールマスクのような高精度な形状は必要としない。
アライメントマーク形成用のマスクも電子ビーム描画にて作製することができる。なお、アライメントマークは、凸形状とすることも凹形状とすることも可能である。したがって、当該形状が形成可能なアライメントマーク形成用のマスクを作製する。
上述の3枚のマスクを用いて、基板22上に塗布されたフォトレジスト層21の露光を行う。露光は通常の紫外線照射装置を用いて行うことができる。
ここで、レンズ側レジスト型マスター200のレンズに対応する突起部24の縁部には、レンズの鍔を形成するための段差24bが設けられている。この段差24bは、樹脂硬化時の発泡によりレンズ形状が変形するのを防止するために設けられている。レジスト型マスター200の突起部27は、後述する後工程で形成される基準突起部3を形成するための突起である。
本実施形態では、グレースケールマスク23を用いて露光した後、突起形成用マスク(二値化マスク)を用いて凸部分以外のエリアの露光を行う。その後、アライメントマーク形成用マスクを用いて露光を行う。なお、各露光は投影縮小露光装置を用いて順次行う。
特に、突起形成用マスクを用いての露光では、凸部もレンズ部分も何もない平坦部分の全てのレジストを除去する。この露光では、厚いフォトレジスト層を完全露光しようとするのでどうしてもオーバーパワーになりがちとなる。このようにパワーが過大な高エネルギーの光を照射すると、ガス(発泡)が発生して、レジスト形状を破壊する発泡現象が生じる傾向がある。この発泡現象を十分に抑制するために、図2(b)に示すように、突起部24には、周りに一段レジストを薄く残す処理をして、段差24bを設けることが好ましい。これによって、樹脂硬化時に、レンズ形状の突起部24の変形を十分に防止することができる。
段差24bを形成するためには、レンズ形状に対応する突起部24のサイズをグレースケールマスクの透過率を調整することによって、レンズ本体の直径よりも大きな面積となるようにしておく。透過率の調整にあたっては、段差24bの厚みがSAG量(レンズ中心厚)により異なるように設定することが好ましい。例えば、30μmのSAG量であれば、段差24bの厚みが10〜25μmとなるように透過率を調整することが好ましい。このようにすることで、平坦部分を完全除去するための露光において発泡が仮に発生したとしても、段差部24bが緩衝領域として作用し、突起部24のレンズ本体に対応する部分の変形を十分に抑制することができる。なお、GSMを用いたレンズ本体部分を形成するためにグレースケールマスクを用いて行う露光は、通常オーバーパワーで行わないため、ほとんど発泡現象は発生しない。
露光完了後、通常の方法により現像を行う。露光された基板の表面に、現像液が均等に触れるように流すことにより、強く光の照射を受けた部分は多く除去され、弱く光の照射を受けた部分は少なく除去される。これによって、図2(b)に示すように、マイクロレンズアレイのパターン(レンズ側レジスト型マスター200)が得られる。
レンズ側レジスト型マスター200には、最終的に必要となるレンズや基準突起部、アライメントマークなどの形状が形成されている。なお、後述するレンズ形成ステップにおける離型をスムーズに行うため、完成したレジスト型マスター200の表面に、公知の離型剤を塗布すること、及び/又は、Ni遮光膜を形成することが好ましい(図示しない)。
なお、本実施形態では行っていないが、エッチングによって所望のパターンを石英ガラス基板などの安定物質に彫り込む事もできる。通常、RIE(反応性イオンエッチング)、ICP(誘導結合型プラズマ:Inductively Coupled Plasma)などで石英ガラスなどの基板に転写する。このエッチングレートも変動しやすいので精密な形状を作製する場合は注意を要する。
<押圧成形工程>
図2(c)は、レンズ型を形成するための押圧成形工程を模式的に示している。上記の通り作製したレジスト型マスター200を元にして、紫外線硬化型樹脂26で型を取り、レンズ型29(サブマスター)を形成する。具体的には、Ni遮光膜が表面に形成されたレジスト型マスター200に紫外線硬化型樹脂26を滴下し、透明基板(押し板)25を押し当てて、マイクロレンズアレイのパターン面にこの紫外線硬化型樹脂26をのばす。これにより、レジスト型マスター200のパターン面に紫外線硬化型樹脂26をまんべんなく薄く行き渡らせる。そして、紫外線硬化型樹脂をレジスト型マスター200のパターン面と透明基板25とに密着させる押圧成形を行う。なお、この際、透明基板25とレジスト型マスター200を備える基板22との間に圧力をかけて、紫外線硬化型樹脂密着26をレジスト型マスター200のパターン面と透明基板25とに十分密着させることが好ましい。
<樹脂硬化工程>
図2(d)は、樹脂硬化工程を模式的に示している。図2(c)に示すような押圧成形工程を行った後、樹脂硬化工程では、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂26を硬化させる。
なお、レジスト型マスター200の表面に予めNi遮光膜を形成していれば、レジスト型マスター200を構成する硬化樹脂の発泡を十分に防止することができる。特に、レンズ形成用の突起部24の中心厚が厚い場合にNi遮光膜を形成しておくことが有効である。その理由は以下の通りである。すなわち、レンズ形成用の突起部24の中心厚が厚く、パターン形状の深さが深い場合、その深さにともない塗布する紫外線硬化型樹脂の層も厚くなり、樹脂硬化工程において、紫外線硬化型樹脂を硬化させるために高エネルギーの紫外線(UV光)の照射が必要となる。その結果、レジスト型マスター200を形成する硬化樹脂中に潜在していた溶剤等が気化し、レジスト型マスター200の表面に泡状の欠陥が発生する傾向がある。そこで、レジスト型マスター200の表面にNi遮光膜を形成することにより、紫外線硬化型樹脂を紫外線硬化する時のUVエネルギーをレジスト型マスター200側に直接伝えないように遮光することができる。遮光膜は、Ni遮光膜に限定されるものではないが、通常のNi遮光膜は、遮光性と離型性とを兼ね備えているために好ましく用いられる。
なお、レンズの中心厚が厚くなく、パターン形状の深さも深くなければ、Ni遮光膜を用いずに、紫外線の照射エネルギー量を調整することにより、レジスト型マスター200の表面の泡状の欠陥を十分に抑制することができる。このようにパターン形状に応じて、遮光膜の有無や膜厚、UV光の照射パワー量調整などを設定することができる。
<離型工程>
図2(e)は離型工程を模式的に示している。上記の樹脂硬化工程によって、硬化した樹脂をレジスト型マスター200から離型することにより、レンズ型29が完成する。
レンズ型29の紫外線硬化型樹脂の転写パターン面は、通常の方法によって、離型処理が施される。離型処理の方法としては、Ni薄膜形成法やフッ素系離型剤の処理が挙げられる。Ni薄膜形成法は、スパッタなどの方法で数十オングストローム程度の厚さのNi薄膜をレンズ型29の表面に形成する。また、フッ素系離型剤としては、通常の市販のものを用いることができ、シミ等の残らないフロン溶媒系のものが好ましく用いられる。
数十オングストロームのNi膜であれば、紫外線は十分透過可能である。したがって、後述するレンズ型形成ステップにおいて、UV光はレンズ型を透過して照射される。
本実施形態では、レンズ型の製造方法の代表例として、グレースケールマスクを用いた露光法による製造方法について説明したが、それ以外の方法、例えば、光造形法によってレンズ型を製造してもよい。
また、発泡現象は、二つの工程、すなわち、レジスト型マスターを形成する際の露光・現像工程と、レジスト型マスターから紫外線硬化型樹脂を転写してレンズ型を形成する際のUV光による樹脂硬化工程とにおいて生じる場合がある。このため、レンズ型29は、レンズの凸部を形成する凹み部29aと、リング状の凹み部29bとを有している。凹み部29bは、透明基板25とレジスト型29との接触面に平行な断面において、凹み部29aよりも大きい直径を有している。なお、リング状の凹み部29bはレジスト型マスター200の段差24bに対応して形成される。
(光導波路型作製)
図3は、フォトレジストを用いた光導波路型作製方法を模式的に示す工程断面図である。本実施形態では、光導波路形状のレジスト型マスターを形成し、その後当該レジスト型マスターを用いて光導波路型を形成する。本実施形態では、GSMと二値化マスクの2枚のマスクを用いて露光を行う。なお、レンズ型作製時にGSMを用いたが、目標形状を傾斜平面とすれば同様な設計方法で傾斜部形成用のGSMを作製することができる。
基板の選択や、GSMや二値化マスクの作製、及び各工程は、前述のレンズ型と同様に行うことができるので、場合により重複する説明を省略する。
<塗布工程>
まず、光導波路形状のレジスト型マスターを形成するために基板を用意する(図3(a))。基板32は、レンズ型作製に用いた基板と同様のものを用いることができる。
次に、図3(a)に示すように、基板32の一方の面上に厚膜フォトレジスト31を塗布する塗布工程を行う。この塗布工程は、レンズ型作製の塗布工程と同様にして行うことができる。
<露光・現像工程>
次に、図3(b)に示すように、傾斜部34bのみをグレースケールマスク33を用いて露光する。図3(b)において、グレースケールマスク33のうち中央部分33bがグレースケールとなっている。そして、傾斜部34bを露光する部分に相当するグレースケールマスク33の端部33aは、中央部33bに近いほど光の透過率が低くなっている。この傾斜部34bは光路切り換えミラー(傾斜部)の形成に用いられる。光導波路の伝送部分の形成に相当する部分は、凸型に残す必要があるため、ここでは露光しない。
続いて不要な平坦部分を露光し、突起部(導波路)を残すための二値化マスク露光を行う。特に導波路断面を台形ではなく矩形に近づけるため、比較的強いパワーで露光する。これによって、紫外線硬化型樹脂が硬化される。
その後、必要に応じてアライメントマーク形成用の露光を行い、現像処理を行う。露光・現像工程は、レンズ型の形成と同様な方法で行うことができる。これによって、傾斜部34bを有する光導波路型のレジスト型マスター34が得られる。
なお、光導波路型のレジスト型マスター34においても、レンズ型のレジスト型マスター200と同様にして、表面に、Ni遮光膜を形成することが好ましい。
<押圧成形工程>
次に、レンズ型形成と同様にして、押圧成形工程を行う。図3(c)は、光導波路型を形成するための押圧成形工程を模式的に示している。具体的には、Ni遮光膜を形成したレジスト型マスター34のパターン面に紫外線硬化型樹脂を滴下し、透明基板(押し板)36により樹脂をのばす。これにより、レジスト型マスター34のパターン面に紫外線硬化型樹脂35をまんべんなく薄く行き渡らせて、レジスト型マスター34の形状を転写する。そして、紫外線硬化型樹脂をレジスト型マスター34のパターン面と透明基板36とに密着させる押圧成形を行う。なお、この際、透明基板36とレジスト型マスター34を備える基板32との間に圧力をかけて、紫外線硬化型樹脂密着26をレジスト型マスター34のパターン面と透明基板36とに密着させることが好ましい。
<樹脂硬化工程、離型工程>
その後、レンズ型形成と同様に樹脂硬化工程を行い、図3(d)に示すように光導波路型34から離型する離型工程により、透明基板36上に光導波路型37が完成する。なお、レンズ型29と同様に、光導波路型37の紫外線硬化型樹脂の転写パターン面には、通常の方法によって、離型処理を施すことが好ましい。
以上、レンズ型と導波路型の製造方法について説明した。なお、レンズ型及び光導波路型は、それぞれ一つの基板上に複数個の型を作製することにより、後述する光導波路モジュールの生産性を向上させることができる。
(光導波路モジュールの製造)
次に、光導波路モジュールの製造法について説明する。光導波路モジュールは、実装基板の一方の面側に紫外線硬化型樹脂を用いて光導波路を形成し、実装基板の一方の面とは反対側の他方の面側に紫外線硬化型樹脂を用いてレンズを形成することによって得られる。
(1)光導波路形成ステップ
光導波路形成ステップでは、実装基板の一方の面上に光硬化樹脂を用いて押圧成形により光導波路を形成する。
図4は、光導波路型を用いた押圧成形により光導波路を形成する光導波路形成ステップを模式的に示す工程断面図である。まず、基板1の一方の面Qに、スピンコーターによるシランカップリング処理を施す。本実施形態では基板1として石英ガラスを用いている。なお、シランカップリング液は市販のものを用いることができる。具体的には、KBM503(信越化学工業株式会社製、商品名)と酢酸酸性水とエタノールとの混合液を用いることができる。
次に、図4(a)に示すように、光導波路型37の導波路パターンを覆うように所定量の紫外線硬化型樹脂40を滴下塗布する。
この光導波路用の紫外線硬化型樹脂としては、本実施形態では、硬化収縮率が6〜7%、粘度が760mPa・S(25℃)、硬化後の屈折率が1.5536のアクリル系光硬化型樹脂を用いている。なお、アクリル系光硬化型樹脂の他に、通常の光硬化型樹脂(紫外線硬化型樹脂)を用いることができる。
紫外線硬化型樹脂が滴下塗布された光導波路型37を減圧脱泡機中に入れて脱泡を行うことが好ましい。脱泡機の条件は、例えば、ヒータ加熱50℃、減圧条件75mmHgとすることができる。脱泡終了後、例えば、80℃のプレート上で基板1のQ面で紫外線硬化型樹脂40を光導波路型37の方向(図4(a)の矢印方向)に加圧することにより、最終的に得られる光導波路側のベース層6の厚みを一層均一にすることができる。
図4(b)は、所定の形状となった樹脂に紫外線(UV光)を照射する工程を示す模式断面図である。基板1と光導波路型37との間に配置された紫外線硬化型樹脂40を基板1と光導波路型37とに密着させた状態で、UV光を型外から紫外線硬化型樹脂40に照射して、紫外線硬化型樹脂40を硬化させる。これによって、基板1の一方の面側に光導波路を形成することができる。紫外線硬化型樹脂40を硬化は、紫外線硬化型樹脂40を挟むように基板1と光導波路型37との間に圧力をかけながら行うことが好ましい。
紫外線(UV光)の照射条件は、例えば、以下のようにすることができる。まず、1mmのスリットを用い、長さ100mmを3往復/minの速さで移動させる仮照射を行う。その後、スリットを撤去し、紫外線硬化型樹脂40の全面に一括で露光する本照射を行う。仮照射及び本照射の積算照射量は、例えば10000mJ/cmとすることができる。このように、仮照射と本照射とを行うことで急激な硬化反応を抑えることができ、紫外線硬化型樹脂の硬化収縮による転写不良を一層確実に防止することができる。
上述の通り、紫外線硬化型樹脂40を硬化させることにより、光導波路2と光導波路側ベース層6とを形成した後、図4(c)に示すように、一方の面側に光導波路2が形成された基板1を光導波路型37から離す(離型)ことによって、光導波路側ベース層6と光導波路側ベース層6上に形成された光導波路2とからなる光導波路部材20が形成された基板1が得られる。
この光導波路2は、光導波路側ベース層6を介して基板1に固定されている。このため、光導波路2を直接基板1の面に直接固定する場合に比べて、強固に基板1上に固定することができる。
なお、光導波路側ベース層6の厚みは、5μm以上になると、入射した光が、漏れ出し易くなり、光損失を十分に抑制できない傾向がある。特に、この光損失は、光導波路の光路が長くなるほど顕著となる。光導波路側のベース層6の厚みは、光導波路型37のキャビティ体積、紫外線硬化型樹脂の延び面積、滴下時に測定した紫外線硬化型樹脂の質量または体積などに応じて制御することができる。また、光導波路の形成時に非接触測定器によりモニタリングして調整することもできる。なお、光の結合効率を一層向上させる観点から、光導波路側のベース層6の厚みは、3μm以下にすることが好ましい。
(2)レンズ形成ステップ
図5は、基板上にレンズ型を用いてレンズを形成するレンズ形成ステップを模式的に示す図である。実際には複数個のモジュールを一括して形成するが、図5では説明のため簡略化し、一つの光導波路のみを示す。
レンズ形成ステップでは、光導波路部材が形成された基板1の一方の面とは反対側の他方の面にレンズ部材を形成する。このステップでは光導波路2に備えられる光入出射用の傾斜部2bと対向する位置に、光入出射用のレンズを紫外線硬化型樹脂成形により形成する。レンズを成形する際、入出射する傾斜部2bの中央部にレンズ光軸が配置されるように、位置決め(アライメント処理)を行う。
光導波路モジュール製造装置の構成を、図5(a)を用いて説明する。上述の通り形成されたレンズ型29は、上下駆動ステージ42に真空吸着によりセットされる。レンズ型29には、予め光導波路モジュールを形成する際にレンズ型29を位置あわせするためのアライメントマークm1、m2、m3、m4が設けられている。すでに光導波路2が形成されている基板1は、ホルダー43aにセットされ、基板押さえ43bで固定される。光導波路モジュール製造装置には、アライメントマークを撮像する複数台(本実施形態では4台)のCCDカメラが設けられている。このCCDカメラにより、レンズ型のアライメントマークm1〜m4を撮像して、予め位置座標を算出し、製造装置のメモリに記憶しておく(ターゲット登録ともいう)。
また、上記CCDカメラは、光導波路が形成された光導波側ベース層6上に設けられたアライメントマークM1、M2、M3,M4をCCDカメラで撮像し、位置座標を算出し、メモリに記憶する(オブジェクト登録ともいう)。
図5に基づいてレンズ形成ステップの詳細について以下に説明する。図5(a)に示すように、レンズ型29のレンズパターンが形成された面に紫外線硬化型樹脂44を所定量滴下塗布する。本実施形態のレンズ形成に用いる紫外線硬化型樹脂は、硬化収縮率が6〜7%、粘度が2600〜2800mPa・S(25℃)であり、硬化後の屈折率は1.5536である。
次に上下駆動ステージ42を上昇させて、シランカップリング処理されている基板1の他方の面に、レンズ型上に滴下された紫外線硬化型樹脂を密着させる。図5(b)は、紫外線硬化型樹脂を基板1の他方の面とレンズ型29とに密着させた状態を示している。このように紫外線硬化型樹脂を基板1の他方の面とレンズ型29に密着させた状態で、予めターゲット登録されたターゲット座標(m1〜m4)の位置に対してオブジェクト登録されたオブジェクト座標(M1〜M4)の位置を合わせる。この時、ターゲット登録されたターゲット座標位置とオブジェクト登録されたオブジェクト座標位置とのずれ量を計算し、その計算結果に基づいて、基板1がセットされている装置のホルダー43aを水平方向に移動させる位置合わせを行う。その後、レンズ型29と基板1の他方の面との間の紫外線硬化型樹脂の厚さが所望の厚さになるまで上下駆動ステージ42を上昇させる。
上記紫外線硬化型樹脂の厚さが所望の値になった位置でターゲット座標(m1、m2、m3、m4)とオブジェクト座標(M1、M2、M3、M4)との位置合わせを再度行う。このようにアライメントマークに基づいて、基板1(光導波路)とレンズ型29との位置あわせを行う工程を「位置決めステップ」という。
位置決めステップ終了後に紫外線(UV光)の照射を行う。これによって、位置精度が高く、光の結合効率に十分に優れる光導波路モジュールを得ることができる。なお、紫外線照射の積算照射光量は、例えば、10000mJ/cmとすることができる。
なお、レンズ側ベース層7では光損失は発生しないため、光導波路側ベース層6よりも、厚さを薄くする必要性は小さい。レンズ側ベース層7の厚さはレンズの設計範囲内に収まり、且つ成形しやすい厚さにすればよい。レンズ側ベース層7を十分厚くすること(10μm以上)により、光硬化型樹脂の硬化収縮による転写不良の発生が抑制されるので、紫外線を高パワーで一括照射することができる。
次に、図5(c)に示すように、UV光の照射終了後、レンズ型29をセットした上下駆動ステージ42を下降させて、レンズ型29からレンズ部材30を剥離する。これによって、光導波路が形成された面とは反対側の、基板1の他方の面上にレンズ部材30が形成される。
なお、多数個のレンズ及び光導波路を成形するレンズ型及び光導波路型を製作することにより、光導波路モジュールを大量に効率よく生産することができる。光導波路モジュール一個あたりのサイズが20mm角であれば、切断しろ0.3mmを加えた間隔20.3mmで一枚の基板の上に、マトリクス状に5×5個の光導波路モジュールを並べたとしても、101.2mm角の領域ですむ。例えば、このサイズのレンズ型及び光導波路型を作製することにより、光導波路モジュールの量産効果を高めることができる。なお、アライメントマークはモジュール毎に任意の個数作製することができる。本実施形態の位置決めステップによれば、全モジュールの位置あわせを一括して行うことができる。
このように多数個取りのレンズ型及び光導波路型を製作する場合、ステッパーを用いることにより、光導波路2の傾斜部2bとレンズ3の中心部とがそれぞれ相対するように、精度良く位置決めすることができる。
すなわち、本実施形態の高分子光導波路モジュールの製造方法は、実装基板の一方の面上に光硬化樹脂を用いて押圧成形により光導波路を形成するステップと、前記実装基板の他方の面に、前記ステップにて形成した光導波路の45度傾斜部に対向した位置に光硬化型樹脂を用いて押圧成形により光入出射用レンズを形成するステップと、を含んでいる。そして、光入出射用レンズを形成するステップにおいて、成形された導波路面側及びレンズ成型用型側に予め設けられたアライメントマークに基づいて、導波路の45度傾斜部とレンズの光軸とをアライメントし、その後でレンズ側成形樹脂を硬化することを特徴としている。
上記の製造方法によって、高分子光導波路を支持する実装基板と、該実装基板の一方の面上に形成された高分子光導波路と、該実装基板の他方の面上に形成されレンズとを備えた光導波路モジュールが得られる。光導波路は、光導波路内または外へ光を反射させるための傾斜部を備えており、レンズの位置は光導波路内に形成されている傾斜部と対向する位置とされている。なお、実装基板上のレンズ側には台座が備えられており、その台座の厚みは、SAG量30μmの時10〜25μmとなっている。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、光導波路モジュールの製造を、光導波路形成ステップ、レンズ形成ステップの順で実施したが、レンズ形成ステップ、光導波路ステップの順で実施してもよい。また、製造時間の短縮のため、光導波路形成ステップとレンズ形成ステップとを同時に実施してもよい。また、位置決めステップは、光導波路及びレンズの少なくとも一方を形成するための光硬化型樹脂を硬化させる前に行うことができる。例えば、位置決めステップは、光導波路形成ステップにおいて行ってもよいし、光導波路形成ステップ及びレンズ形成ステップの前に行ってもよい。
本発明によれば、光導波路モジュール及びその製造方法は、平面基板に高分子樹脂を用いて微細な様々な光学素子パターンの加工及びその集積化に利用することができる。

Claims (5)

  1. 光導波路の形状に対応する凹み部を有する第1の型の、当該凹み部に第1の樹脂前駆体が満たされた状態で、当該第1の樹脂前駆体を基板に密着させて硬化させることにより、前記基板の一方の面側に、両端に傾斜部を有する前記光導波路を形成する光導波路形成ステップと、
    レンズの形状に対応する凹み部を有する第2の型の、当該凹み部に第2の樹脂前駆体が満たされた状態で、当該第2の樹脂前駆体を前記基板に密着させて硬化させることにより、前記基板を挟んで前記基板の他方の面側に、前記レンズを形成するレンズ形成ステップと、を有しており、
    前記第1の樹脂前駆体及び前記第2の樹脂前駆体の少なくとも一方を硬化させる前に、前記光導波路の前記傾斜部と前記レンズとが対向して配置されるように、前記第1の型及び前記第2の型の少なくとも一方を位置決めすることを特徴とする光導波路モジュールの製造方法。
  2. 前記第1の型及び前記第2の型の少なくとも一方はアライメントマークを有しており、前記アライメントマークを基準として、前記第1の型及び前記第2の型の少なくとも一方を位置決めすることを特徴とする請求項記載の光導波路モジュールの製造方法。
  3. 前記光導波路形成ステップでは、
    前記光導波路と前記基板との間に厚さ5μm以下の光導波路側ベース層が形成されるように、前記第1の型と前記基板との間隔調整を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の光導波路モジュールの製造方法。
  4. 前記第2の型は、
    周縁に鍔が形成されたレンズに対応した凹み部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路モジュールの製造方法。
  5. 前記鍔は、前記レンズの周縁に連続して形成されたものであることを特徴とする請求項に記載の光導波路モジュールの製造方法。
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