JP2013217989A - 光ファイバコネクタ - Google Patents

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JP2013217989A
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Daichi Sakai
大地 酒井
Toshihiro Kuroda
敏裕 黒田
Takuo Betsui
洋 別井
Kota Segawa
幸太 瀬川
Masao Uchigasaki
雅夫 内ヶ崎
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】光ファイバコネクタの光伝達性能を高める。
【解決手段】光ファイバコネクタ30は、基板1と、基板1の一方の面上に設けられた光路変換部材20と、光路変換部材20に並設される光ファイバ挿入溝12とを備える。光路変換部材20は、光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバの端面から出射する光の光路上に位置しかつ光路に対して傾斜し、光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバの端面から出射する光の光路を変換させるミラー面22bを有する。ミラー面22bによって変換された光ファイバ光の光路上に位置するように、基板1の他方の面上にレンズ3を設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ファイバコネクタに関し、特に光の伝達効率を良好にすることが可能なミラー付き光ファイバコネクタに関する。
一般的に光ケーブル(光ファイバケーブルともいう)は、多量の情報の高速通信が可能であることから、家庭用、産業用の情報通信に広く利用されている。また、例えば自動車には、各種電装品(例えば、カーナビゲーションシステム等)が装備されているが、それら電装品の光通信にも光ケーブルが採用されている。光ケーブルの光ファイバ端末を他の光学部材に光学的に接続するためには、各種の光ファイバコネクタが利用されており、例えば光路の向きを変えることができる光路変換機能を備えたものがある。
光路変換機能を備えた光ファイバコネクタとしては、例えば特許文献1に開示されるように、基板の上面に、光ファイバが挿入固定されるガイド溝と、このガイド溝に連接されたテーパ面と、このテーパ面に設けられ、ミラーを構成する薄膜素子とを備えるものが知られている。この光ファイバコネクタでは、光ファイバ端面から空気中に出射された光が、ミラーで反射されて上向きに光路変換された後、ミラー上方に設置されたフォトダイオードによって受光される。
特開2003−167175号公報
しかし、特許文献1の光ファイバコネクタでは、ミラーはプレス成型により基板に一体化して設けられているため小型化することや、光路変換以外の新たな光学機能を付与することが難しい。さらに、ミラーから隔離された位置にフォトダイオードが配置されるため、ミラーからフォトダイオードに光を入射させる際、光損失が大きくなるという問題もある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、光路変換機能を備えた光ファイバコネクタにおいて、小型で厚みが小さくても、光伝達効率を良好にすることが可能な光ファイバコネクタを提供することである。
本発明者は、光ファイバコネクタにおいて、光ファイバから出射した光の光路を変換させる光路変換部材を支持するための基板を設けるとともに、その基板の光路変換部材を設けた面とは反対側の面にレンズを設けることにより、光ファイバコネクタを小型で厚みを小さくしつつ、光損失を少なくすることができることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)を提供するものである。
(1)基板と、前記基板の一方の面上に設けられた光路変換部材と、前記光路変換部材に並設される光ファイバ挿入部とを備える光ファイバコネクタであって、
前記光路変換部材は、前記光ファイバ挿入部に挿入された光ファイバの端面から出射する光の光路上に位置しかつその光路に対して傾斜し、前記光ファイバ挿入部に挿入された光ファイバの端面から出射する光の光路を変換させるミラー面を有し、
前記ミラー面によって変換された前記光路上に位置するように、前記基板の他方の面上にレンズを設けてなる光ファイバコネクタ。
本発明における光ファイバコネクタは、一方の面に光路変換部材を、他方の面にレンズを設けた基板を有することにより、光ファイバコネクタを小型化しつつもその光伝達効率を高めることができる。
第1の実施形態における光ファイバコネクタの斜視図である。 第1の実施形態における光ファイバコネクタの上面図である。 図1、2において、IIIa−IIIa線に沿う矢視断面図(図3(a))、IIIb−IIIb線に沿う矢視断面図(図3(b))である。 第1の実施の形態に係るミラー付き光ファイバコネクタの製造方法を説明する、図1、2のIIIa−IIIa線に相当する部分の断面図である。 第1の実施の形態に係るミラー付き光ファイバコネクタの製造方法を説明する、図1、2のIIIb−IIIb線に相当する部分の断面図である。 第2の実施形態における光ファイバコネクタの斜視図である。 第2の実施形態における光ファイバコネクタの平面図である。 図6、7において、VIIIa−VIIIa線に沿う矢視断面図(図8(a))、VIIIb−VIIIb線に沿う矢視断面図(図8(b))である。 第2の実施の形態に係るミラー付き光ファイバコネクタの製造方法を説明する、図6、7のVIIIa−VIIIa線に相当する部分の断面図である。 第1の実施の形態に係るミラー付き光ファイバコネクタの製造方法を説明する、図6,7のVIIIb−VIIIb線に相当する部分の断面図である。 第3の実施形態における光ファイバコネクタの斜視図である。 第3の実施形態における光ファイバコネクタの平面図である。 図11、12において、XIIIa−XIIIa線に沿う矢視断面図(図13(a))、XIIIb−XIIIb線に沿う矢視断面図(図13(b))である。 蓋を有する光ファイバコネクタを示す斜視図である。 図14において、XVa−XVa線に沿う矢視断面図(図15(a))、XVb−XVb線に沿う矢視断面図(図15(b))である。 レジストを有する光ファイバコネクタを示す背面図である。 図16において、XVII−XVII線に沿う矢視断面図である。 細長レジストを有する光ファイバコネクタを示す背面図である。 ロの字状のレジストを有する光ファイバコネクタを示す背面図である。 ダミーレンズを有する光ファイバコネクタを示す背面図である。 基板が電気配線であり、かつレジストを有する光ファイバコネクタを示す断面図である。
以下に図面を参照して実施形態に係るミラー付き光ファイバコネクタを詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1〜3は第1の実施形態に係るミラー付き光ファイバコネクタを示す。
第1の実施形態に係るミラー付き光ファイバコネクタ30は、基板1と、基板1の一方の面(図1、3の上面)上に並設された光ファイバガイド部材10及び光路変換部材20と、基板1の他方の面(図1、2の下面)上に形成されたレンズ3とを有する。
詳しくは後述するが、図1〜図3に示すとおり、光ファイバガイド部材10の光ファイバ挿入溝(光ファイバ挿入部)12に光ファイバ50が挿入され、その端面50aが光路変換部材20の垂直面20aに接続される。光ファイバ50の端面50aから出射した光信号は、垂直面20aを通って光路変換部材20内に入射され、光路変換部材20のミラー面22bによって光路を図1の下向きに変換された後、基板1を透過して基板1の他方の面(下面)側に送信される。基板1の他方の面側に送信された光信号は、レンズ3で集光されて受光素子4によって受光される。
次に、ミラー付き光ファイバコネクタ30についてさらに詳細に説明する。
<基板>
基板1は、光ファイバ50から出射される光信号波長を透過可能な透明基板であれば特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルム、電気配線が設けられた電気配線板などが挙げられる。また、基板1としては、柔軟性及び強靭性がある点、及び光信号等の長波長側の光を透過する一方、フォトリソグラフィーで使用する活性光線等の短波長側の光を遮光できる点から、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド基板を使用することが好ましく、より好適にはポリイミド基板が好ましい。
<接着層>
本実施形態では、基板1の一方の面(上面)上に接着層2が設けられている。この接着層2を用いることにより、基板1と、光ファイバガイド部材10及び光路変換部材20とを良好に接着させることができる。接着層2の種類としては、光信号波長に対して光透過性があり、基板1、光ファイバガイド部材10及び光路変換部材20に対して接着力のあるものであれば特に限定されないが、透明樹脂フィルム、両面テープ、UVまたは熱硬化性接着剤、プリプレグ、ビルドアップ材、及び電気配線板製造用途に使用される種々の接着剤が好適に使用されるが、透明樹脂フィルムが好ましい。また、接着層2は、後述するミラー部材22よりも屈折率を低くすると、光の漏れを抑制することができるため更に好ましい。
<光ファイバガイド部材>
光ファイバガイド部材10は、接着層2の上に所定のパターンで配設される複数のガイド本体部11によって形成される。複数のガイド本体部11は、間隔をおいて複数並べられて構成され、一対のガイド本体部11間それぞれに、y方向(基板1の上面と平行方向)に延在する光ファイバ挿入溝(光ファイバ挿入部)12を形成する。光ファイバ挿入溝12は、互いにx方向(溝の幅方向)に間隔をおいて複数(本実施形態では4つ)配列される。光ファイバ挿入溝12は、y方向と垂直な断面が長方形であるが、これに限定されるものではなく、光ファイバ50を支持し得るものであれば、台形等の他の四角形、五角形以上の多角形、V字形、半円形のような弧状等であってもよい。また、光ファイバ挿入溝12は単数であってもよい。ガイド本体部11は、光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバ50が光ファイバ挿入溝12の幅方向(x方向)に移動しないように両側から支持する。
ガイド本体部11は、感光性の透明樹脂や熱硬化性の透明樹脂のような樹脂が好適に使用されるが、後述するミラー部材22と同一の感光性の透明樹脂材料からなる透明樹脂層により形成されることが好ましい。
ガイド本体部11の厚さは、(光ファイバの直径+30μm)以下の範囲が好ましく、光ファイバ50の直径以上であると、後述するように、光ファイバ挿入溝12上に、蓋60(図14、15参照)を形成した際に容易に光ファイバ50を挿入することができる。また、図1〜3に示すように、蓋60を用いない場合には、ガイド本体部11の厚さを光ファイバ50の直径以下にすると、光ファイバ挿入溝12に光ファイバ50を押し込め易い。
<光路変換部材>
光路変換部材20は、接着層2上に積層された平板状を呈するミラー部材22より構成される。光路変換部材20(ミラー部材22)の光ファイバガイド部材10側の側面は、基板1やy方向に直交する垂直面20aであり、光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバ50の端面50aと接続する光ファイバ接続用面22aとなる。
光路変換部材20には、基板1の反対側から光路変換面形成用溝25が刻設されている。光路変換面形成用溝25は、x方向に延在して光路変換部材20の両側面にまで達しており、延在方向(x方向)と垂直な断面がV字形となっている。光路変換面形成用溝25は、光路変換部材20の下面にまで達している。光路変換面形成用溝25により、光路変換部材20は、光ファイバガイド部材10に近い側の前半部と遠い側の後半部とに分割されている。V字形の光路変換面形成用溝25の2つの側面のうち、光ファイバガイド部材10に近い側面が第1傾斜面20bとなり、光ファイバガイド部材10から遠い側面が第2傾斜面20cとなる。
第1傾斜面20bは、光ファイバ50から出射した光の光路(y方向)に対して上下方向(z方向)に傾斜する。第1傾斜面20bは、基板1の反対側(図1の上方)を向くように、光路(y方向)に対して45°傾斜する。第1傾斜面20bは、ミラー部材22からなり、光ファイバ50からの光の光路を変換させるミラー面22bとなる。ミラー面22bが、光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバ50の延長線上、すなわち光ファイバ50から出射した光の光路上に位置し、かつその光路(光ファイバ50の延長線)に対して45°傾斜することにより、光ファイバ50から出射した光の光路は、ミラー面22bによって90°曲がり、基板1を直交する。
ミラー部材22の材料としては、使用する光信号の波長を透過する透明材料であれば特に限定されず、光信号の伝達に支障がない程度の透過率であることが好ましく、これにより少ない光損失にて光信号の授受を行うことができる。ミラー部材22の材料としては、例えば、感光性の透明樹脂や熱硬化性の透明樹脂のような樹脂が好適に使用され、特に、フォトリソグラフィーで形成できるように、感光性樹脂が使用されることが好ましい。
ミラー部材22の厚さ(z方向の長さ)は、(光ファイバの半径+光ファイバのコア径/2)以上が好ましく、この範囲であると、光ファイバ50からミラー部材22のミラー面22bへ伝達する光信号の光損失が少なくできる。
また、ミラー部材22とガイド本体部11は、上記したように同一の透明樹脂層から形成されることが好ましく、この場合、これらミラー部材及び光ファイバガイドの厚さは、(光ファイバの半径+光ファイバのコア径/2)以上、(光ファイバの直径+30μm)以下の範囲が好ましい。また、光ファイバの直径が200μm以下であれば、透明樹脂層の膜厚が制御しやすいという観点からより好ましく、125マイクロμm径や80μm径の光ファイバを用いることが更に好ましい。
ミラー面22bには、光信号を高効率で反射させるために、反射部材を設けてもよい。この反射部材は、例えばAuなどの金属を蒸着やメッキなどで被覆することにより形成することができる。
<レンズ>
基板1の他方の面上に形成されたレンズ3は、基板1に接する面とは反対側の面が凸面となる凸状レンズであって、光ファイバ50からの光を受光素子4に受光させるための集光レンズである。レンズ3の直径は、ミラー面22bからの光を効率良く受光するために、ミラー面22bのy方向長さや、光ファイバ50のコア径より長いことが好ましい。レンズ3は、フォトリソグラフィー加工により形成できるように、感光性樹脂組成物により形成されることが好ましく、レンズの透明性が良好になる点からネガ型フォトレジストにより形成されることがより好ましい。
レンズ3は、光ファイバ挿入溝12と同数個(4個)設けられ、各レンズ3はx方向において光ファイバ挿入溝12と一致する位置に配置される。また、レンズ3は、ミラー面22bとともに基板1を挟み込む位置、すなわち、図2に示すように正面側から見るとミラー面22bと重なる位置に配置され、これにより、レンズ3は、光路変換部材20で変換される光ファイバ50からの光の光路上に位置する。レンズ3がミラー面22bと重なる位置に配置されることにより、レンズ3とミラー面22bの間の光路は、最短距離となるため、レンズ3とミラー面22bの間の光路における光損失を小さく抑えることが可能になる。また、本実施形態では、レンズ3は、複数個あり、かつミラー面22bと重なる位置に配置されることにより、x方向に沿って一列に並んでレンズアレイを構成する。ただし、レンズ3は単数であってもよい。
なお、ミラー面22bのy方向における中心とレンズ3の中心は正面側から見ると重なる位置に配置されることがより好ましい。また、ミラー面22bの中心からレンズ3までのz方向に沿う距離は、光ファイバ50の半径よりも10〜50μm程度大きいことが好ましく、これにより、レンズ3とミラー面22bの間の光路における光損失を最小限に抑えることができる。
(レンズ用感光性樹脂組成物)
レンズを形成するための感光性樹脂組成物は、例えば、(a)バインダポリマーと、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物と、(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤とを含有するものである。かかる感光性樹脂組成物を用いることにより、感光層の解像度及び密着性が向上するとともにレンズの光透過性をより確実に確保することができるので、レンズの光学性能及び生産性をさらに高水準で両立させることができる。
(a)バインダポリマーとしては、例えば、ビニル共重合体(a1)が挙げられ、具体的には、下記のビニル単量体を重合させて得られたものが挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ドコシル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘプチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−フルオロエチル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキシルマレイミド、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、(メタ)アクリルアミド、メタクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて重合させてもよい。
さらに、本実施形態のレンズ用感光性樹脂組成物においては、(a)バインダポリマーとして、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体に、このビニル共重合体が有する官能基と反応して結合する、オキシラン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシル基等の1個の官能基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物を付加反応させて得られる側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重合体(a2)等を使用することもできる。
上記カルボキシル基、水酸基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体の製造に用いられるビニル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、イソシアン酸エチルメタクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、無水マレイン酸等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて重合させてもよい。また、必要に応じて、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル単量体以外の上記ビニル単量体を共重合させることができる。
さらに、(a)バインダポリマーとしては、例えば下記一般式(I)で表される硫黄含有化合物と、不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物とを共重合することで得ることができる硫黄含有共重合体(a3)を使用してもよい。
Figure 2013217989
式(I)中、R1は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2は水素原子又はメチル基を示し、Aは2価の有機基を示し、X1及びX2はそれぞれ独立に硫黄原子又は酸素原子を示し、X1及びX2のうち少なくとも一方は硫黄原子である。
一般式(I)で表される硫黄含有化合物は、(メタ)アクリル酸エステル化合物であり、硫黄原子を含有することを特徴としている。
1が置換基を有していてもよいアルキル基である場合、置換基としては、例えば、アルキル基に有していてもよい置換基が、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基及びアリールチオアルキルチオ基が挙げられる。また、R1が置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族残基である場合、置換基としては、例えば、アラルキル基又は芳香族残基に有していてもよい置換基が、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基及びアリールチオアルキルチオ基及びハロゲン原子が挙げられる。
1としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−クロロベンジル基、4−ブロモベンジル基、β−フェニルエチル基等の置換又は未置換のアラルキル基、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、4−フェノキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基、2−フェノキシフェニル基、4−メチルチオフェニル基、3−メチルチオフェニル基、2−メチルチオフェニル基、4−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、2−ブロモフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基等の置換又は未置換のアリール基が挙げられる。透明性及び屈折率をより高くする観点から、R1は置換又は未置換のアラルキル基、又は置換又は未置換のアリール基であることが好ましい。
Aは、具体的には、酸素原子又は硫黄原子を含有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜5のアルキレン基であることがより好ましい。また、屈折率をより高くする観点から、X1及びX2が硫黄原子であることが好ましい。
上記一般式(I)で表される硫黄含有化合物として、例えば、1−チオメチル−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオメチル−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオメチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオメチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオメチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオメチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−(2'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(3'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−クロロベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−ブロモベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−フェニルエチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−(2'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(3'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−(2'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(3'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、
1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオメタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−プロパン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソプロパン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ブタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソブタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ペンタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオイソペンタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘキサン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−ヘプタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオ−n−オクタン、1−チオ−(4'−フェニルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−フェニルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−クロロフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(4'−ブロモフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオナフチル−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオメチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオエチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−n−プロピル−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−n−ブチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオベンジル−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−メチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(2'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(3'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−メチルチオベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−メチルオキシベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−クロロベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−ブロモベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−フェニルエチルベンジル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(2'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(3'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−メチルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルチオエタン、1−チオ−(2'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(3'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−メチルチオフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−メチルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−フェニルフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−フェニルオキシフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−クロロフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオ−(4'−ブロモフェニル)−2−(メタ)アクリロイルオキシエタン、1−チオナフチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエタンが挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
一般式(I)で表される硫黄含有化合物と共重合される不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物としては、特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸、無水マレイン酸、無水フマル酸、無水シトラコン酸、無水メサコン酸、無水イタコン酸等のジカルボン酸無水物が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記硫黄含有共重合体は、一般式(I)で表される硫黄含有化合物、及び、不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物に加えて、他の不飽和化合物をモノマー単位として含んでいてもよい。
硫黄含有共重合体(a3)にモノマー単位として含まれても良い他の不飽和化合物としては、一般式(I)で表される硫黄含有化合物、及び、不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物と共重合可能な不飽和化合物であれば特に制限はない。具体的には、上記したビニル共重合体(a1)を得るためのビニル単量体として列挙した各種不飽和化合物や、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、o−フェニルフェノールグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−[(1,1'−ビフェニル)オキシ]エトキシ、(メタ)アクリル酸−2−(2−メトキシエトキシ)エチル、オキシエチレン基の数が2〜23である(メタ)アクリル酸メトキシポリオキシエチレン、(メタ)アクリル酸−2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−(2−フェノキシエチル−オキシ)エチル等が挙げられる。屈折率をより向上する観点から、他の不飽和化合物成分として、(メタ)アクリル酸−2−[(1,1'−ビフェニル)オキシ]エトキシを共重合することが好ましい。これらは、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
(a)バインダポリマーの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算した値)は、耐熱性、加熱溶融性、塗布性、後述するマイクロレンズアレイ用感光性エレメントとした場合のフィルム性(フィルム状の形態を保持する特性)、溶媒への溶解性、及び、現像工程における現像液への溶解性等の観点から、1000〜300000とすることが好ましく、5000〜150000とすることがより好ましい。
さらに、(a)バインダポリマーは、現像工程において、公知の各種現像液により現像可能となるように酸価を規定することが好ましい。例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン等のアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を50〜260mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、50mgKOH/g以上とすることで、現像が行いやすくなる傾向にあり、260mgKOH/g以下となることで、耐現像液性(現像により除去されずにパターンとなる部分が、現像液によって侵されない性質)が良好になる傾向にある。また、水又はアルカリ水溶液と1種以上の界面活性剤とからなるアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を、16〜260mgKOH/gとすることが好ましい。酸価が、16mgKOH/g以上であることにより、現像しやすい傾向にあり、260mgKOH/g以下とすることにより、耐現像液性が良好になる傾向にある。
(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物
エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物としては、例えば、多価アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、グリシジル基含有化合物とα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物、ウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
上記多価アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート(ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート)、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)等が挙げられる。
上記グリシジル基含有化合物とα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が挙げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーと、イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、エチレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド,プロピレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。
上記の光重合性不飽和化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(a)バインダポリマーとして硫黄含有共重合体(a3)が使用される場合には、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物は、(B1)エチレン性不飽和基を1つ有する光重合性化合物及び(B2)エチレン性不飽和基を少なくとも2つ有する光重合性化合物を含むことが好ましい。
(B1)エチレン性不飽和基を1つ有する光重合性不飽和化合物として、例えば、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、o−フェニルフェノールグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−[(1,1'−ビフェニル)オキシ]エトキシ、(メタ)アクリル酸−2−(2−メトキシエトキシ)エチル、オキシエチレン基の数が2〜23である(メタ)アクリル酸メトキシポリオキシエチレン、(メタ)アクリル酸−2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−(2−フェノキシエチル−オキシ)エチル、オキシエチレン基の数が2〜23である(メタ)アクリル酸フェノキシポリオキシエチレンが挙げられる。中でも、(B1)成分としては、屈折率をより向上する観点から、(メタ)アクリル酸−2−[(1,1'−ビフェニル)オキシ]エトキシ又はオキシエチレン基の数が2〜5である(メタ)アクリル酸フェノキシポリオキシエチレンが好ましい。また、上記一般式(I)で表される硫黄含有化合物を、(B1)成分として使用することができる。さらに、上述の他の不飽和化合物を、(B1)成分として使用することもできる。これらの化合物は、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
(B2)エチレン性不飽和基を少なくとも2つ有する光重合性不飽和化合物としては、例えば、上記した、多価アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物、グリシジル基含有化合物とα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物,ウレタンモノマーや、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビス[(2−メタクリロイルチオ)エチル]スルフィド等の多価チオールとα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物等が好適に使用される。
これらの(B2)成分として例示した化合物は、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
(c)光重合開始剤
活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N'−テトラメチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N'−テトラエチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](「イルガキュア−OXE01」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)商品名)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(イルガキュア−OXE02、チバスペシャリティーケミカルズ(株)商品名)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(「イルガキュア−369」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)商品名)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(「イルガキュア−907」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)商品名)等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9'−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。
また、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールに置換した置換基は同一でも相違していてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。
なお、フォトリソグラフィー工程における密着性及び感度の観点から、(c)成分としては、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体が好ましく、マイクロレンズとした場合の可視光線透過率の観点から1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]がより好ましい。
上記の光重合開始剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
レンズ用感光性樹脂組成物における、(a)バインダポリマーの配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、20〜90質量部とすることが好ましく、30〜85質量部とすることがより好ましく、35〜80質量部とすることが特に好ましく、40〜75質量部とすることが極めて好ましい。この配合割合が20質量部以上とすることで、塗布性、加熱溶融性、或いは後述するレンズ用感光性エレメントとした場合のフィルム性が良好になる傾向にあり、90質量部以下とすることで、光硬化性あるいは耐熱性が良好になる傾向にある。
また、レンズ用感光性樹脂組成物における、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物の配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、10〜80質量部とすることが好ましく、15〜70質量部とすることがより好ましく、20〜65質量部とすることが特に好ましく、25〜60質量部とすることが極めて好ましい。この配合割合が10質量部以上では、光硬化性あるいは耐熱性が良好になる傾向にあり、80質量部以下とすることで、塗布性、加熱溶融性、或いはレンズ用感光性エレメントとした場合のフィルム性が良好になる傾向にある。
また、本実施形態のマイクロレンズアレイ用感光性樹脂組成物における、(c)光重合開始剤の配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、0.05〜20質量部とすることが好ましく、0.1〜15質量部とすることがより好ましく、0.15〜10質量部とすることが特に好ましい。この配合割合を0.05質量部以上とすることで、光硬化が良好になる傾向にあり、20質量部以下とすることで、硬化工程において、感光層の活性光線照射表面での活性光線の吸収が増大することを防止し、内部の光硬化が不十分となることが防止される。
本実施形態のマイクロレンズアレイ用感光性樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤などの密着性付与剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、重合禁止剤等を含有させることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、それぞれ0.01〜20質量部とすることができる。
<受光素子>
受光素子4は、光信号を電気信号に変換する光電素子であって、例えばフォトダイオードが使用される。受光素子4は、レンズ3から離間して対向する位置にあり、正面側から見るとレンズ3と重なる位置に配置され、レンズ3で集光された光ファイバ50からの光を受光する。受光素子4は、例えば不図示の支持部材を介して基板1上に実装されるが、その構成に限定されるわけではない。
<光ファイバの光ファイバコネクタへの接続方法>
光ファイバ50をミラー付き光ファイバコネクタ30に接続する方法としては、特に限定されないが、例えば、ガラスブロックで光ファイバ50を抑えて光ファイバ挿入溝12に押し込み、光路変換部材20の垂直面20aに光ファイバ50の端面50aを突き当てる。この状態で、光ファイバ挿入溝12内に接着剤を充填する等して、光ファイバ50を光ファイバ挿入溝12内に固定する。
<光ファイバコネクタの機能>
光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバ50からの光信号は、光ファイバ50の端面50aからミラー部材22の光ファイバ接続用面22aを透過し、光ファイバ50の延長線(y方向)に沿ってミラー部材22内を移動し、ミラー面22bで反射される。ミラー面22bで反射された光は、基板1を透過し、レンズ3で集光されて受光素子4に受光される。この受光された光信号は、受光素子によって電気信号に変換され、不図示の制御回路等に送信される。
光ファイバコネクタ30においては、基板1の他方の面にレンズ3が設けられたことにより、受光素子4とコネクタ30との距離が長かったり、受光素子4が高速応答フォトダイオード等の小型素子であったりしても、光ファイバコネクタ30から受光素子4に光信号を送信する際の光損失が少なくなり、光伝達効率を高めることができる。
また、光路変換部材20及びレンズ3それぞれを1つの基板1の一方の面と他方の面それぞれに形成することにより、光ファイバコネクタ30の厚みを抑えて小型化することが可能になるとともに、ミラー面22bとレンズ3の間の距離を短くして、それらの間における光の広がりを抑え、光伝達効率を高めることができる。
特に、本実施形態では、光ファイバガイド部材10、光路変換部材20、及びレンズ3が、後述するようにフォトリソグラフィーにより成形されると、例えば射出成形により成形される場合に比べて、より小型で薄厚の光ファイバコネクタ30を形成できる。そして、上記したようにレンズ3とミラー面22bとの距離も小さくすることができ、光損失を効果的に低減させることが可能になる。
さらに、光ファイバ50の端面50aが光路変換部材20の垂直面20aに突き当てられるため、光ファイバ50の端面50aと光路変換部材20との間に空気が介在することが防止され、光ファイバ50と光路変換部材20の間における光損失を抑えることができる。
[光ファイバコネクタの製造方法]
次に、上記のミラー付き光ファイバコネクタ30の製造方法の一例を図4,5を用いて説明する。
<接着層の形成工程>
本実施形態では、まず、図4(a)、図5(a)に示すように、基板1の一方の面上に接着層2を形成する。接着層2の形成方法は特に限定されず、例えば、接着層形成用樹脂の塗布又は接着層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すればよい。塗布による場合には、その方法は限定されず、接着層形成用樹脂組成物を常法により塗布すればよい。また、ラミネートに用いる接着層形成用樹脂フィルムは、例えば、接着層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
<光ファイバガイド部材とミラー部材の形成>
次いで、ガイド本体部11とミラー部材22を形成するために、図4(b)、図5(b)に示すように、接着層2の上に透明樹脂フィルム22’を積層する。次いで、この透明樹脂フィルム22’の光ファイバ挿入溝12の形成予定部位を除去して光ファイバ挿入溝12を形成することにより、図4(c)、図5(c)に示すように、ガイド本体部11とミラー部材22とを一括形成する。
透明樹脂フィルム22’を積層する方法は特に限定されず、例えば、樹脂組成物の塗布又は樹脂フィルムのラミネートにより形成すればよい。塗布による場合には、その方法は限定されず、樹脂組成物を常法により塗布すればよい。また、ラミネートに用いる樹脂フィルムは、例えば、樹脂組成物を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
光ファイバ挿入溝12の形成予定部位を除去する方法としては特に限定はなく、ウェットエッチング、ドライエッチング等のエッチング等が挙げられる。特に、本実施形態では、基板1上に感光性樹脂のフィルムを塗布又はラミネートによって形成した後、フォトマスク41を介してパターン露光し、次いで現像液を用いて非露光部又は露光部をエッチング除去するフォトリソグラフィーが好適に用いられる。
<レンズの形成>
レンズは、上記したようにフォトリソグラフィーによって形成することが好ましい。以下、レンズ形成方法の一例として、レンズをネガ型フォトレジストにより形成する場合の例を説明するが、レンズはポジ型フォトレジストで形成しても良い。
まず、図4(b),図5(b)に示すように、基板1の他方の面上に、ネガ型フォトレジストである感光性樹脂組成物からなるレンズ形成用感光層3’を設ける。レンズ形成用感光層3’は、例えば感光性樹脂組成物の各成分を溶剤に均一に溶解または分解して得た塗布液を、基板1の他方の面に塗布して塗膜を形成し、その後、塗膜から溶剤を乾燥除去することにより形成する。
ただし、支持体フィルムに感光性樹脂組成物からなる感光層を積層して構成されるレンズ用感光性エレメントを、基板1に貼付することによりレンズ形成用感光層3’を設けてもよい。
次いで、図4(b),図5(b)に示すように、所定パターンを有するレンズ用フォトマスク42を他方の面側に被せ、そのレンズ用フォトマスク42を介して特定の活性光線をレンズ形成用感光層3’に照射して、レンズ形成予定箇所を硬化させる。
その後、所定の現像液を用いた現像によりレンズ形成予定箇所以外の未硬化部分を除去して、基板1の他方の面上に複数のレンズ3を形成する(図4(c)、図5(c)参照)。現像後、基板1の他方の面上に形成されたレンズ3は、さらに加熱して溶融することが好ましく、この溶融により、レンズ3の基板1に接する面とは反対側の面を、所望の曲率を有する凸面としやすくなる。
本実施形態においてレンズ3は、ガイド本体部11とミラー部材22を一括形成するのと同時に形成することが好ましい。すなわち、図4(b),図5(b)に示すように、基板1の両面にフォトマスク41、42を被せ、これらフォトマスク41、42を介して、基板1の両面側から同時に特定の活性光線を、透明樹脂フィルム22’とレンズ形成用感光層3’に照射して、これらを露光させることが好ましい。 ここで、特定の活性光線としては、透明樹脂フィルム22’、レンズ形成用感光層3’を硬化可能なものであって、紫外線を通常使用するが、基板1としてポリイミド基板を使用すると、活性光線(紫外線)は基板1を透過しなくなる。そのため、基板の各面に照射された活性光線は、基板を透過して反対側の面に照射されることはないので、適切なフォトリソグラフィー加工を行うことができる。また、同一の現像液を用いて、レンズ形成用感光層3’のレンズ形成予定箇所以外の未硬化部分と、透明樹脂フィルム22’の硬化部分又は未硬化部分とを同時に除去することが好ましく、これにより、光ファイバコネクタの製造工程をより簡略化することができる。
レンズを現像する方法としては、アルカリ水溶液、水系現像液、有機溶剤等の公知の現像液を用いて、スプレー、シャワー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像を行い、未露光部を除去する方法が挙げられ、中でも、環境、安全性の観点からアルカリ水溶液を用いることが好ましいものとして挙げられる。
アルカリ水溶液の塩基としては、水酸化アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等)、炭酸アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウムの炭酸塩若しくは重炭酸塩等)、アルカリ金属リン酸塩(リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等)、アルカリ金属ピロリン酸塩(ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等)、水酸化テトラメチルアンモニウム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられる。
レンズ3を形成するタイミングは、ガイド本体部11及びミラー部材22と同時でなくてもよいが、レンズ3は、後述する光路変換面形成用溝25を形成する前に、基板1の他方の面上に形成したほうが良い。光路変換面形成用溝25を形成した後にレンズ3をフォトリソグラフィーで形成すると、光路変換部材20にひずみが生じる等の不具合が生じやくなる。
<ミラー面の形成>
光ファイバガイド部材10及びミラー部材22、好ましくはさらにレンズ3を形成した後、図4(d)、図5(d)に示すように、光路変換面形成用溝25を形成し、ミラー部材22にミラー面22bを形成する。本実施形態では、光路変換面形成用溝25の形成方法としては、特に限定されず、ダイシングソーによる切削加工、ドライ系のエッチング、及びウェット系のエッチングのいずれかの手法を用いて形成してもよく、それらを組み合わせて形成してもよいが、ダイシングソーによって光路変換面形成用溝25を形成するほうが、容易にミラー面22bを形成できる。
<スリット溝の形成>
ミラー面22bの形成前又は形成後、光ファイバ接続用面22a(光路変換部材20の垂直面20a)を平坦化すると共に、図4(d)、図5(d)に示すように、光ファイバガイド部材10と前記光路変換部材20との間に前記基板1にまで達するスリット溝6を形成する。光ファイバ接続用面22aの平坦化及びスリット溝6の形成は、好ましくはダイシングソーによって行うことができる。これにより、光ファイバ接続用面22aを光ファイバ端面50aに良好に接続させることができる。
[第2の実施形態]
図6〜8は、第2の実施形態に係るミラー付き光ファイバコネクタ30を示す斜視図である。以下、第2の実施形態について第1の実施形態との相違点を中心に説明する。ここで、説明を省略した部分の構成は第1の実施形態と同様である。なお、以下の説明においては、第1の実施形態に対応する部材ついては同一の符号を付して説明する。
第1の実施形態において、光路変換部材はミラー部材のみから成るが、本実施形態では、光路変換部材20は、ミラー部材22と、ミラー部材22の基板1側に設けられた基板側クラッド層(下部クラッド層)21と、基板1とは反対側に設けられた反基板側クラッド層(上部クラッド層)23とを備える。本実施形態における光路変換部材20は、ミラー部材22を光伝達用コアとして、そのコアを上下からクラッド層21、23で挟み込んで光導波路を形成する。
そのため、本実施形態では、垂直面20aと、第1傾斜面20bそれぞれにおいて、基板側クラッド層21及び反基板側クラッド層23と、これらに挟み込まれたミラー部材22の3層が露出している。垂直面20aにおいて露出したミラー部材22は、光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバ50の端面50aと接続するための光ファイバ接続用面22aを形成する。また、第1傾斜面20bにおいてミラー部材22は、光ファイバ50からの光の光路を変換させるためのミラー面22bを構成する。
なお、第2の実施形態の光路変換部材20では、ミラー部材22は、光ファイバガイド部材10と反対側の側面(y方向の後端面)まで延在しておらず、反基板側クラッド層23がミラー部材22の後端面に回り込んだ形状となっている。これにより、ミラー部材22の後端面の損傷が防止される。
基板側クラッド層21、ミラー部材22及び反基板側クラッド層23の高さ位置は、光ファイバ50を光ファイバ挿入溝12内に挿入配置したときに、垂直面20aにおいて、ミラー部材22の光ファイバ接続用面22aが光ファイバ端面50aのコア層と接続し、基板側クラッド層21及び反基板側クラッド層23が光ファイバ端面50aのクラッド層と接続する位置となっている。これにより、光ファイバ50のコア層とミラー部材22との間で、光信号の授受を効率的に行うことができる。
また、本実施形態におけるガイド本体部11は、接着層2に接着されたガイド用コア13と、ガイド用コア13上に積層された反基板側クラッド層14とを備え、2層構造を有する。ただし、ガイド本体部11は、2層構造に限定されず、ガイド用コア13のみからなる1層構造であってもよいし、例えばガイド用コア13の下側に基板側クラッド層がある3層以上の積層構造であってもよい。
反基板側クラッド層14、基板側クラッド層21及び反基板側クラッド層23の形成用樹脂としては、使用する光信号の波長を透過する材料であり、ミラー部材22よりも低屈折率であれば特に限定はなく、光又は熱により硬化する熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物等の樹脂組成物が好ましく、さらにはフォトリソグラフィー加工で形成できるように感光性樹脂がより好ましい。反基板側クラッド層14、基板側クラッド層21及び反基板側クラッド層23は、材料が互いに同一であっても異なっていてもよく、屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
本実施形態でも、基板1の他方の面上に複数のレンズ3が設けられる。各レンズ3は、x方向において光ファイバ挿入溝12と一致する位置に配置され、かつ、図7に示すように、正面側から見るとミラー面22bと重なる。したがって、ミラー面22bで反射した各光ファイバ50からの光は、基板1を透過し、レンズ3で集光されて受光素子4に効率的に受光されることなる。
以上のように、本実施形態でも、基板1の両面それぞれに、レンズ3と光路変換部材20を設けたことにより、光ファイバコネクタ30を小型化しつつも光伝達効率を高めることができる。
また、ミラー部材22の上下にクラッド層21、23を設けたため、光信号が上下方向に広がることを防止され、光伝達効率はさらに高めることができる。さらに、ガイド用コア13の下側にはクラッド層がない一方、ミラー部材(光伝達用コア)22の下側に基板側クラッド層21が存在するため、この基板側クラッド層21の厚さを調節することにより、ミラー部材22の光ファイバ接続用面22aを光ファイバ端面50aのコア層と良好に接続させることができる。
なお、本実施形態においては、反基板側クラッド層23を省略してもよい。これにより、ミラー付き光ファイバコネクタ30をより容易に製造することができる。ただし、光信号が広がることを防止するためには、反基板側クラッド層23を設けることが好ましい。
[光ファイバコネクタの製造方法]
本実施形態では、まず、第1の実施形態と同様に、接着層2を形成する(図9(a)、10(a)参照)。次いで、接着層2の上に、図9(b)、図10(b)に示すように、基板側クラッド層形成用フィルム21’を積層する。次いで、この基板側クラッド層形成用フィルム21’のうち光ファイバガイド部材10の形成予定部位を除去することにより、基板側クラッド層21を形成する(図9(c)、図10(c)参照)。なお、本実施形態では、基板側クラッド層形成用フィルム21’のうち、光ファイバガイド部材10の形成予定部分全体を除去しているが、光ファイバガイド部材10においては、光ファイバ挿入溝12の形成予定部位のみを除去しても良い。このような構成により、ガイド本体部11を3層構造とすることができる。
その後、基板側クラッド層21の上に、第1の実施形態と同様に透明樹脂フィルム(図9、10では不図示)を積層し、図9(d)、図10(d)に示すように、光ファイバガイド部材10のガイド用コア13とミラー部材22とを一括形成する。
基板1上に形成された光ファイバガイド部材10のガイド用コア13及びミラー部材22の上に、反基板側クラッド層形成用フィルムを積層した後、この反基板側クラッド層形成用フィルムのうち光ファイバ挿入溝形成予定部位を除去することにより、図9(e)、図10(e)に示すように、ガイド用コア13上に反基板側クラッド層14を形成すると共に、ミラー部材22上に反基板側クラッド層23を形成する。これら反基板側クラッド層14,23の形成方法には特に限定は無いが、基板側クラッド層21と同様の方法が用いられたほうがよく、好ましくはフォトリソグラフィーが使用される。
そして、反基板側クラッド層14、23を形成した後、光路変換面形成用溝25及びスリット溝6を、第1の実施形態と同様に形成する(図9(f)、図10(f)参照)。
レンズは、第1の実施形態と同様の方法で形成するが、本実施形態では、基板側クラッド層21と同時に形成することが好ましい。すなわち、図9(b),図10(b)に示すように、基板1の両面にフォトマスク61、42を被せ、これらフォトマスク61、42を介して、基板1の両面側から同時に特定の活性光線を、基板側クラッド層形成用フィルム21’とレンズ形成用感光層3’に照射して、これらを露光させることが好ましい。また、同一の現像液を用いて、レンズ形成用感光層3’のレンズ形成予定箇所以外の未硬化部分と、基板側クラッド層形成用フィルム21’の硬化部分又は未硬化部分とを同時に除去することが好ましく、これにより、光ファイバコネクタの製造工程をより簡略化することができる。
なお、本実施形態において、レンズ3は、基板側クラッド層21と同時に形成する代わりに、第1の実施形態と同様にガイド用コア13及びミラー部材22と同時に、あるいは反基板側クラッド層14、23と同時に形成してもよい。レンズ3を、ガイド用コア13及びミラー部材22、基板側クラッド層21、または反基板側クラッド層14、23のいずれかと同時に形成することにより、光ファイバコネクタの製造工程を簡略化することができる。もちろん、本実施形態でも、レンズ3を形成するタイミングは、これらに限定されるわけではないが、光路変換面形成用溝25を形成する前であったほうがよい。
[第3の実施形態]
図11〜13は、第3の実施形態に係るミラー付き光ファイバコネクタ30を示す図である。第2の実施形態のミラー部材(光伝達用コア)は、平板状の部材であったが、第3の実施形態において、ミラー部材(光伝達用コア)は、細長に形成される。以下、第3の実施形態について第2の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、説明を省略した部分の構成は第2の実施形態と同様である。
本実施形態における光ファイバコネクタ30は、基板1の上に、基板側クラッド層21が直接積層される。そして、その基板側クラッド層21の上には、光ファイバガイド部材10を構成するためのガイド用コア13と、光路変換部材20を構成するためのミラー部材(光伝達用コア)22とが並設される。複数のガイド用コア13、及び複数の光伝達用コア22は、所定のパターン形状に配設され、それぞれガイド用コアパターン、光伝達用コアパターンを形成する。
複数のガイド用コア13は、第1、第2の実施形態と同様に、x方向において等間隔に並べられ、一対のガイド用コア13間に光ファイバ挿入溝12を形成し、光ファイバ50を保持するためのガイド本体部11を構成する。なお、本実施形態では、図11〜13に示すように、ガイド用コア13の少なくとも一部の上には、反基板側クラッド層14が積層される。反基板側クラッド層14は、本実施形態では、x方向における両側に設けられたガイド用コア13の上の一部に積層されるとともに、一部がガイド用コア13の外側面を覆うように回り込んだ形状となっている。ただし、反基板側クラッド層14の構成は、特に限定されず、光ファイバ挿入溝12の溝内部に入り込んだ形状となり、またはガイド用コア13の上に積層され、光ファイバ50を両側から保持するためのガイド本体部を構成してもよい。また、基板側クラッド層もガイド本体部の一部を構成してもよい。
複数の光伝達用コア22は、光ファイバ挿入溝12と同数設けられており、それぞれx方向において光ファイバ挿入溝12と一致する位置に配置される。すなわち、光伝達用コア22は、光ファイバ挿入溝12に挿入される光ファイバ50の延長線上に配置される。また、光伝達用コア22それぞれは、基板1と平行であり、y方向に延在する。複数の光伝達用コア22が配設された基板側クラッド層21の上には、基板側クラッド層21との間に、複数の光伝達用コア22を埋設するように反基板側クラッド層23が積層される。これにより光路変換部材20は、各光伝達用コア22とその外周を取り囲むクラッド層21、23により光導波路を形成する。
光路変換部材20には、第2の実施形態と同様に、光路変換面形成用溝25が刻設され、第1及び第2傾斜面20b、20cが形成される。ただし、光路変換面形成用溝25は、光伝達用コア22が設けられる位置のみに形成されてもよい。また、光路変換部材20の光ファイバガイド部材10側の側面は、基板1と直交する垂直面20aである。
本実施形態では、垂直面20aと、第1及び第2傾斜面20b、20cそれぞれにおいて、図11、12から明らかなように、基板側クラッド層21及び反基板側クラッド層23と、これらに外周が取り囲まれた光伝達用コア22が露出する。垂直面20aにおいて露出した光伝達用コア22それぞれは、光ファイバ挿入溝12に挿入された光ファイバ50の端面50aと接続するための光ファイバ接続用面22aとなる。また、第1傾斜面20bにおける光伝達用コア(ミラー部材)22は、光ファイバ50からの光の光路を変換させるためのミラー面22bとなる。
各光ファイバ接続用面22aは、垂直面20aにおいて、光ファイバ挿入溝12とx方向において同一位置に配置される。光ファイバ挿入溝12に挿入される光ファイバ50のコア層の端面は、各光ファイバ接続用面22aに接続し、これにより、光ファイバ50のコア層と光伝達用コア22(ミラー部材)との間で、光信号の授受を行うことができる。
基板1の他方の面(図11、13では下面)には、光伝達用コア22と同数のレンズ3が設けられる。本実施形態でも、レンズ3は、図12に示すように、各光伝達用コア22により形成される各ミラー面22bとともに基板1を挟み込む位置に配置され、ミラー面22bで変換される光ファイバ50からの光の光路上に位置する。したがって、各ミラー面22bで反射した各光ファイバ50からの光は、基板1を透過し、レンズ3で集光されて受光素子4に受光されることなる。
以上のように、本実施形態でも、基板1に光路変換部材20とレンズ3が設けられたことにより、光ファイバ50から出射した光は、高い光伝達効率で受光素子4に受光されるとともに、光ファイバコネクタ30の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、光ファイバコネクタ30は、第2の実施形態と同様に製造されるが、ガイド用コアパターン、光伝達用コアパターンが一括形成されると、光伝達用コア22と、ガイド本体部11間に挿入される光ファイバ50の位置合わせが容易になる。
[変形例]
なお、第3の実施形態では、接着層が省略され、基板1の上に基板側クラッド層21が直接積層されたが、基板1の上に第1の実施形態と同様の接着層が設けられ、その接着層の上に基板側クラッド層21が積層されてもよい。一方、第1及び第2の実施形態では、接着層を省略してもよい。ただし、第1の実施形態のように、基板側クラッド層が設けられない場合には、基板1にミラー部材を直接接着するとその接着力が低下しやすいので、接着層を設けたほうが良い。
<蓋>
上記各実施形態において、ミラー付き光ファイバコネクタ30は、図14、15に示すように蓋60を備えていてもよい。
蓋60の材料は特に限定されるものではないが、上記の基板1の材料で列挙したものと同一材料よりなるものであり、蓋60は、その一方の面に接着層2と同様の材料で構成された接着層62を備える。蓋60は、接着層62により光ファイバガイド部材10及び光路変換部材20の上面に接着される。
蓋60は、光ファイバガイド部材10において、光ファイバ挿入溝12を跨ぐようにして設けられている。これにより、光ファイバ50を光ファイバ挿入溝12内部に配置したときに、光ファイバ50が光ファイバ挿入溝12の上方から抜けてしまうことが防止される。また、蓋60は、光路変換部材20の上面も覆っているため、ミラー補強板として機能し、光路変換部材20を補強する。なお、蓋60は、光路変換面形成用溝25を跨ぐようにして設けられているため、基板1がこの光路変換面形成用溝25の部分で折れることが防止される。
蓋60が設けられる場合には、例えば、蓋60によって溝上部が覆われた光ファイバ溝12に光ファイバを挿入することにより、光ファイバを光ファイバ挿入溝12内部に配置させる。なお、蓋60は、光ファイバガイド部材10のみを覆うように設けてもよく、光路変換部材20のみを覆うように設けてもよい。
なお、以上の説明では、第1の実施形態において蓋60が設けられる構成を説明したが、第2及び第3の実施形態でも、光ファイバガイド部材10及び光路変換部材20の両方又はいずれか一方を覆う同様の蓋を設けてもよい。
<保護材>
上記各実施形態の光ファイバコネクタ30においては、図16、17に示すように、基板1の他方の面上に、レンズ3と並設してレジスト45を設けてもよい。レジスト45はレンズ3を保護し、レンズ3が損傷することを防止する保護材である。レジスト45は、複数設けられ、図16、17に示すように、x方向、y方向それぞれにおいて各レンズ3を一対のレジスト45、45で挟み込むように配置される。すなわち、レンズ3とレジスト45が、x方向に沿って交互に並べられ、そのx方向に沿って並べられたレンズ3とレジスト45の列においては、両側がレジスト45、45となる。また、このレンズ3とレジスト45の列の両側それぞれには、レンズ3と同数(4個)のレジスト45が、x方向に沿って一列に並べられる。ただし、レジスト45は、レンズ3を一対のレジスト45、45で挟み込むように配置すればよく、複数のレジスト45のうち一部は省略してもよい。
各レジスト45は、レンズ3の厚さ以上の厚さを有しており、好ましくはレンズ3の厚さより厚く、これにより、レンズ3を適切に保護することができるようになる。
レジスト45は、レンズ3の厚さよりも厚くしやすくするために、レンズ3を形成した後に基板1の他方の面(図17では下面)上に形成することが好ましい。具体的には、レンズ3が設けられた他方の面上に、レンズ3を覆うように樹脂層を積層し、その後、レジストの形成予定箇所以外の樹脂層を除去することにより各レジスト45を形成する。そのため、レジスト45の材料としては、感光性樹脂や熱硬化性樹脂が使用可能であるが、感光性樹脂が使用され、フォトリソグラフィーにより形成されることが好ましい。レンズ3及びレジスト45がともにフォトリソグラフィーにより形成されることにより、レジスト45とレンズ3との位置合わせの精度を高めることができる。
なお、x方向に沿って一列に並べられた複数のレジスト45は一体的にされて、図18に示すように、x方向に延在する細長レジスト46とされてもよい。図18の例では、細長レジスト46は2つ設けられ、複数のレンズ3により形成されるレンズアレイは、これら2つの細長レジスト46、46によりy方向において両側から挟みこまれることになる。
さらには、図19に示すように、複数のレンズ3のアレイを囲繞するロの字状のレジスト146を設けてもよい。もちろん、ロの字のレジストは複数設けられ、各レジストそれぞれが1つのレンズ3を囲繞するものであってもよい。
また、レンズ3を保護するための保護材としては、レジストの代わりに、図20に示すようなダミーレンズ47を使用してもよい。ダミーレンズ47は、レンズ形成用感光層3’(図4、5参照)から、例えばフォトリソグラフィーによりレンズ3と一括形成されるものである。これにより、保護材を形成するための特別な工程を追加する必要がなくなるとともに、レンズ3とダミーレンズ47の位置合わせの精度も高めることができる。ダミーレンズ47の形成位置は、レジスト45の形成位置と同様であるので、その説明は省略する。
ダミーレンズ47の厚さは、レンズ3の厚み以上であればよいが、レンズ3の厚さよりも大きいことが好ましい。ダミーレンズ47の厚さをレンズ3の厚さより大きくする方法としては、例えば、ダミーレンズ47の形成予定箇所に対する活性光線の照射量を、レンズ3の形成予定箇所に対する活性光線の照射量より大きくして、ダミーレンズ47の形成予定箇所の硬化度合いを、レンズ3の形成予定箇所の硬化度合いよりも大きくすること等が挙げられる。なお、ダミーレンズ47は、レンズ3と同様にレンズ表面が凸状に膨らむものであるが、その構成に限定されるわけではない。
なお、図21に示すように、基板1が電気配線48を有する電気配線板である場合には、レジスト45は、電気配線48の少なくとも一部の上に積層され、電気配線48を保護する保護レジストとして使用されることが好ましい。なお、電気配線48は、表面の一部に金メッキ等の金属保護膜が被覆されるとともに、その他の表面の上にレジスト45が積層されるのが好ましい。このような構成により、電気配線48を保護するためのめっき量を抑えることができる。ダミーレンズ47、細長レジスト46も、同様に電気配線48の上に積層され、電気配線48を保護するための部材として使用してもよい。
なお、図16〜図21では、レジストやダミーレンズが、第1の実施形態の光ファイバコネクタに設けられる構成を示したが、第2及び第3の実施形態の光ファイバコネクタに設けられてもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
実施例1
[接着層形成用樹脂フィルムの作製]
<(A)ベースポリマー;(メタ)アクリルポリマー(A−1)の作製>
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A−1)の溶液(固形分45質量%)を得た。
<接着層形成用樹脂ワニスの調合>
(A)ベースポリマーとして、前記A−1の溶液84質量部(固形分38質量部)、(B)光硬化成分として、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(商品名:U−200AX、新中村化学工業株式会社製)33質量部及びポリプロピレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(商品名:UA−4200、新中村化学工業株式会社製)15質量部、(C)熱硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型三量体をメチルエチルケトンオキシムで保護した多官能ブロックイソシアネート溶液(固形分75質量%)(商品名:スミジュールBL3175、住化バイエルウレタン株式会社製)20質量部(固形分15質量部)、(D)光重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・ジャパン株式会社製)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(商品名:イルガキュア819、チバ・ジャパン株式会社製)1質量部及び希釈用有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(機種名:PF020、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、接着層形成用樹脂ワニスを得た。
上記で得られた接着層形成用樹脂ワニスを、支持体フィルムとしてのPETフィルム(商品名:コスモシャインA4100、東洋紡績株式会社製、厚み50μm)の非処理面上に、塗工機(機種名:マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシー製)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社製、厚み25μm)を貼付け、接着層形成用樹脂フィルムを得た。このとき接着層2の厚みは、硬化後の膜厚で10μmとなるように調整した。
<感光性の透明樹脂フィルムの作製>
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は、上記の接着層形成用樹脂ワニスの製造例と同様の方法及び条件で感光性の透明樹脂ワニスを調合した。その後、上記の接着層形成用樹脂ワニスの製造例と同様の方法及び条件で加圧濾過し、さらに減圧脱泡した。
上記で得られた感光性の透明樹脂ワニスを、支持体フィルムとしてのPETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績株式会社製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、支持体フィルム、保護フィルム付きの感光性の透明樹脂フィルム(透明樹脂フィルムの厚み130μm)を作製した。
<レンズ用感光性エレメントの作製>
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート190質量部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃に保ちながら、メタクリル酸10質量部、メタクリル酸n−ブチル1質量部、メタクリル酸ベンジル74質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15質量部、及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)2.5質量部を4時間かけて均一に滴下した。滴下終了後、80℃で6時間撹拌を続け、重量平均分子量が約30,000のバインダポリマー(a)の溶液(固形分35質量%)を得た。
次に、バインダポリマー(a)の溶液(固形分35質量%)200質量部(固形分:70質量部)に、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン8質量部、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート22質量部、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体2.1質量部、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン0.33質量部、メルカプトベンゾイミダゾール0.25質量部、(3‐メタクリロイルプロピル)トリメトキシシラン8質量部、メチルエチルケトン30質量部を加えて攪拌機を用いて15分間混合し、レンズ用感光性樹脂組成物溶液を作製した。
支持体フィルムとして厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、上記で得られたマイクロレンズアレイ用感光性樹脂組成物溶液を支持体フィルム上にコンマコーターを用いて均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去し、レンズ形成用感光層3’を形成した。得られたレンズ形成用感光層3’の厚さは30μmであった。次いで、得られたレンズ形成用感光層3’の上に、さらに、25μmの厚さのポリエチレンテレフタレートフィルムを、カバーフィルムとして貼り合わせて、レンズ用感光性エレメントを作製した。
(接着層の形成)
接着層形成用樹脂フィルムを大きさ100×100mmに裁断し、保護フィルムである離型PETフィルム(ピューレックスA31)を剥離し、基板1を構成するポリイミドフィルム(商品名:ユーピレックスVT、宇部日東化成株式会社製、厚み;25μm)の一方の面に、平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度100℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。次いで、紫外線露光機(機種名:EXM−1172、株式会社オーク製作所製)にて支持フィルム側から紫外線(波長365nm)を4J/cm2照射し、支持フィルムを剥離して、170℃で1時間加熱処理することにより、基板1の上に厚さ10μmの接着層2を形成した(図4(a)、図5(a)参照)。
(ミラー部材、ガイド本体部及びレンズの作製)
次に、上記の接着層2の上にロールラミネータ(機種名:HLM−1500、日立化成テクノプラント株式会社製)を用い圧力0.5MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、保護フィルムを剥離した支持体フィルム付きの感光性の透明樹脂フィルム22’をラミネートした(図4(b)、図5(b)参照、支持体フィルムは不図示)。
また、基板1の他方の面に、レンズ用感光性エレメントのカバーフィルムを剥がしながら、レンズ形成用感光層3’が接するようにラミネータ(日立化成工業(株)製、商品名「HLM−1500型」)を用いて、ロール温度120℃、基板送り速度1m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×105Paの条件でラミネートして、基板1の他方の面上に、支持体フィルム付きのレンズ形成用感光層3’を積層した(図4(b)、図5(b)参照、支持体フィルムは不図示)。
次いで、レンズ形成用感光層3’から支持体フィルムをはく離した後、基板1の他方の面側に、開口幅=100μmの開口部を有するレンズ用フォトマスク42を配置した。また、基板1の一方の面側に、光ファイバガイド用のパターン(溝幅;130μm、溝ピッチ;250μm×4本、溝間のファイバガイドコアパターン幅;120μm)のネガ型フォトマスク41を配置した。
その後、紫外線露光機(機種名:EXM−1172、株式会社オーク製作所製)により紫外線をフォトマスク41を介して基板1の一方の面に照射するとともに、平行光線露光機(オーク製作所(株)製、EXM1201)により紫外線をフォトマスク42を介して基板1の他方の面に照射して、基板1の両面を露光した。その後、透明樹脂フィルム22’から支持体フィルムを剥離した。次いで、現像液1.0質量%の炭酸カリウム水溶液を用いてエッチングして、基板1の一方の面にガイド本体部11とミラー部材22を形成するとともに、基板1の他方の面にレンズ3を形成した。次いで、レンズ3はさらに加熱して溶融して、凸面を有するレンズ3を得た。なお、隣接する2つのガイド本体部11それぞれの間には、130μm幅の光ファイバ挿入溝12が形成されていた(図4(c)、図5(c)参照)。
(光路変換面形成用溝の形成)
得られたミラー部材22に対して、ダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ社製)を用いて、2つの傾斜面20b、20cが45°で傾く光路変換面形成用溝25を形成するとともに、40μm幅のスリット溝6を形成した(図4(d)、図5(d)参照)。その後、接着層62を有する蓋60を貼り付け、さらに所定の外形加工をして蓋60を有する光ファイバコネクタ30を得た(図14、15参照)。
以上のようにして得られた光ファイバコネクタ30の光ファイバ挿入溝12に、ミラー部材22の光ファイバ接続用面22aに突き当てるように、125μmピッチ、4チャンネルの光ファイバ50(コア径;50μm、クラッド径;125μm)を挿入した。また、各レンズ3に対向するように4つのフォトダイオードを受光素子4として配置した。
各光ファイバ50から出射したファイバ光は、光路変換部材で変換され、レンズ3で集光されて、フォトダイオードに高効率で入射させることができた。
1 基板
2 接着層
3 レンズ
10 光ファイバガイド部材
11 ガイド本体部
12 光ファイバ挿入溝(光ファイバ挿入部)
13 ガイド用コア
20 光路変換部材
21 基板側クラッド層(下部クラッド層)
22 ミラー部材(光伝達用コア)
23 反基板側クラッド層(上部クラッド層)
22a 光ファイバ接続用面
22b ミラー面
45 レジスト
47 ダミーレンズ
50 光ファイバ

Claims (14)

  1. 基板と、前記基板の一方の面上に設けられた光路変換部材と、前記光路変換部材に並設される光ファイバ挿入部とを備える光ファイバコネクタであって、
    前記光路変換部材は、前記光ファイバ挿入部に挿入された光ファイバの端面から出射する光の光路上に位置しかつその光路に対して傾斜し、前記光ファイバ挿入部に挿入された光ファイバの端面から出射する光の光路を変換させるミラー面を有し、
    前記ミラー面によって変換された前記光路上に位置するように、前記基板の他方の面上にレンズを設けてなる光ファイバコネクタ。
  2. 前記光路変換部材は、前記ミラー面と、前記光ファイバ挿入部に挿入された光ファイバ端面と接続するための光ファイバ接続用面とを有するミラー部材を備える請求項1に記載の光ファイバコネクタ。
  3. 前記光路変換部材は、前記ミラー部材がコアとして構成され、コアとクラッドからなる光導波路を有する請求項2に記載の光ファイバコネクタ。
  4. 前記光路変換部材は、前記ミラー部材の基板側に設けられた基板側クラッド層と、前記基板と反対側に設けられた反基板側クラッド層を備える請求項3に記載の光ファイバコネクタ。
  5. 前記レンズは、前記ミラー面とともに前記基板を挟み込むように配置される請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
  6. 前記レンズは、前記光ファイバから出射した光を受光素子に受光させるための集光レンズである請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
  7. 前記基板が前記光ファイバから出射する光を透過する透明基板である請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
  8. 前記透明基板がポリイミド基板である請求項7に記載の光ファイバコネクタ。
  9. 前記レンズ及び前記光ファイバ挿入部が、フォトリソグラフィー加工により形成されてなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
  10. 前記レンズ及び前記光路変換部材が、フォトリソグラフィー加工により形成されてなる請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
  11. 前記基板が、フォトリソグラフィー加工に使用する活性光線を遮光する基板である請求項9または10に記載の光ファイバコネクタ。
  12. 前記光路変換部材の少なくとも一部と前記光ファイバ挿入部の少なくとも一部が同一材料からなる請求項1〜11のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
  13. 前記ミラー面は、前記光路変換部材を切削加工してなる請求項1〜12のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
  14. 前記基板の他方の面上に、レンズ厚さ以上の厚さを有するレジスト又はダミーレンズを前記レンズと並設させる請求項1〜13のいずれか1項に記載の光ファイバコネクタ。
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