JP2018084638A - 光導波路 - Google Patents

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Abstract

【課題】光導波路と光学素子又は光ファイバとを高効率で光結合し得る光導波路を提供する。
【解決手段】基板9の一方の面にレンズ1を有し、もう一方の面にバルク部6、コア3及びクラッド4、5を有する光導波路を備え、レンズの下方にはバルク部に設けられたミラー13を有し、ミラーの基板に対する法線方向の厚さが、コアの厚さよりも厚い光導波路12。
【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路に関し、特に、光ファイバや受発光素子との光結合効率の高い光導波路に関する。
光導波路は、光学製品のデバイスとして用いられる際、光学素子と光ファイバを光学的に接続するために用いられることが多く、接続部において光結合効率が悪化するという課題があった。そこで、光導波路を用いて光学素子と光ファイバを光学的に接続する際には、従来、光結合効率の高効率化のためにレンズを利用する提案がなされている(特許文献1参照)。
また、前述の課題に対して、コアの厚さ方向にテーパを持たせることで光結合効率を改善する提案がなされている(特許文献2参照)。
特開2006−11210号公報 特開2004−302325号公報
上述のように、光導波路と光学素子または光ファイバを光学的に接続させるに際し、従来、コアの厚さ方向にテーパを持たせることで光結合効率を向上させる試みがなされてきた。
しかしながら、グレーマスクを用いた露光およびエッチングの場合においては、使用する材料及び現像液によってエッチング後の樹脂表面状態が大きく左右されることが知られており、特許文献2に開示されるテーパ光導波路は露光時にグレーマスクを使用していることからエッチング後の表面に荒れが生じ、光結合効率の悪化に繋がる。
本発明は、これらの課題を解決するためになされたもので、光導波路と光学素子又は光ファイバとを高効率で光結合し得る光導波路を提供することを目的とする。
本発明は以下のものに関する。
(1)基板の一方の面にレンズを有し、もう一方の面にバルク部、コア及びクラッドを有する光導波路を備え、前記レンズの下方には前記バルク部に設けられたミラーを有し、前記ミラーの前記基板に対する法線方向の厚さが、前記コアの厚さよりも厚い光導波路。
(2)項(1)において、バルク部が、コアの面方向に向かって階段状に薄くなる光導波路。
(3)項(1)又は(2)において、レンズとバルク部との間に、柱状部材を有する光導波路。
(4)項(1)〜(3)の何れかにおいて、コアの光入射部の幅および厚みが、光ファイバのコアの直径以上である光導波路。
(5)項(1)〜(4)の何れかにおいて、コアの光出射部の幅および厚みが、光ファイバのコアの直径以下である光導波路。
(6)項(1)〜(5)の何れかにおいて、レンズの直径が、250μm以下である光導波路。
(7)項(1)〜(6)の何れかにおいて、レンズの直上に光学素子を有する光導波路。
本発明によれば、光学素子又は光ファイバと高効率で光結合することのできる光導波路を提供することができる。
本発明の光導波路の一例を示す断面図である。 図1に示す光導波路の上方から見た投影図である。 光導波路を用いた光の導波を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<基板>
本明細書における基板とは、光導波路の構造を支持するものであって、基板の材料としては、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルム、電気配線板が挙げられ、特に、後述するレンズ部材用感光性樹脂組成物を光硬化するための活性光線に対して遮光効果があることが好ましい。
例えば、透明樹脂を光硬化するための活性光線が紫外光であれば、金属基板、紫外光を透過しないプラスチック基板やガラスエポキシ樹脂基板等が好適に挙げられる。
但し、活性光線を遮るフォトマスクを用いる場合には、遮光効果を有しなくてもよい。
基板の厚みには特に制限はないが、強度の確保及び光路の短縮による光ロスの低減の観点から、基板の厚みは5μm〜1mmであることが好ましく、10μm〜100μmであることがより好ましい。
<光導波路>
本明細書における光導波路とは、後述するコア及びクラッドを有する光の伝送路である。コアとクラッドの屈折率差を利用することで、コアに入射させた光を全反射によって閉じ込めて、出射部まで光を導波させるものである。コアの屈折率及びクラッドの屈折率は、特に制限されず、材料としては、光信号に対して透明であれば特に制限はない。導波させる光の波長は、特に限定されないが、光通信で用いられる中心波長850nmを用いることが好ましく、中心波長1650nmを用いてもよい。本発明の光導波路は、加工の容易性、柔軟性などの観点から、ポリマー光導波路であることが好ましい。以下、本発明の光導波路の各構成について説明する。
<レンズ>
本明細書におけるレンズとは、レーザーダイオード(以下、「LD」と記載することがある)等の光源や光ファイバからの光を光導波路内に捕集するための機能を有する曲面形状の構造体である。また、フォトダイオード(以下、「PD」と記載することがある)等の受光素子に導波した光を捕集するための曲面形状の構造体でもある。
レンズの厚さや曲面形状に特に制限は無いが、前記基板の法線方向に対して凸形状のレンズである場合、光結合効率の高効率化の観点から、LDの光の広がり角やPDのアパーチャ径によって曲率を決定することが好ましい。
前記レンズの底面と前記基板上面の間には柱状部材が介在してもよい。前記柱状部材の前記基板に対する法線方向の厚さは、特に制限は無いが、厚み制御の観点から300μm以下であることが好ましい。材料については、光信号に対して透明であることが好ましく、製造方法の観点から、感光性樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。
レンズと後述するミラーの位置関係については、基板の一方の面に形成されるコアの基板に対する法線方向の高さの中心と、コアが形成された基板面に形成されるミラーの基板の法線方向に対する高さ中心が、同一であることが好ましい。さらには、前記高さ中心の基板に対する法線と同線上にレンズの中心があることが好ましい。
レンズの材料としては、光信号に対して透明であれば特に制限はないが、製造方法の観点から、感光性樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。
この感光性樹脂組成物としては、(a)バインダーポリマーと、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物と、(c)光重合開始剤と、を含有するものが好ましい。
(a)バインダーポリマーとしては、例えば、ビニル共重合体が挙げられ、具体的には、下記のビニル単量体を重合させて得られたものが挙げられる。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、メタクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸2−クロロエチル、メタクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸2−フルオロエチル、メタクリル酸2−フルオロエチル、アクリル酸2−シアノエチル、メタクリル酸2−シアノエチル、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキシルマレイミド、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて重合させてもよい。
さらに、(a)バインダーポリマーとして、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体に、このビニル共重合体が有する官能基と反応して結合する、オキシラン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシル基等の1個の官能基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを有する化合物を付加反応させて得られる側鎖にエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性共重合体等を使用することもできる。
上記カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体の製造に用いられるビニル単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、イソシアン酸エチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて重合させてもよい。また、必要に応じて、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル単量体以外の上記ビニル単量体を共重合させることができる。
また、(a)バインダーポリマーの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算した値)は、耐熱性、加熱溶融性、塗布性、後述するマイクロレンズアレイ用感光性エレメントとした場合のフィルム性(フィルム状の形態を保持する特性)、溶媒への溶解性、及び、現像工程における現像液への溶解性等の観点から、1000〜300000とすることが好ましく、5000〜150000とすることがより好ましい。
さらに、(a)バインダーポリマーは、公知の各種現像液により現像可能となるように酸価を規定することが好ましい。例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン等のアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を50〜260mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、50mgKOH/g以上であると現像が容易となり、260mgKOH/g以下であると、耐現像液性(現像により除去されずにパターンとなる部分が、現像液によって侵されない性質)が十分なものとなる。また、水又はアルカリ水溶液と1種以上の界面活性剤とからなるアルカリ水溶液を用いて現像する場合には、酸価を、16〜260mgKOH/gとすることが好ましい。この酸価が、16mgKOH/g以上であると、現像がより容易であり、260mgKOH/g以下であると、耐現像液性がより十分なものとなる。
(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物としては、例えば、多価アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、グリシジル基含有化合物とα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物、ウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β'−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。本明細書において、(メタ)アクリロキシとは「アクリロキシ及び/又はメタクリロキシ」のことをいい、(メタ)アクリレートとは「アクリレート及び/又はメタクリレート」のことをいい、これらの類似語句も同様の意味である。
上記多価アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート(ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート)、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)等が挙げられる。
上記グリシジル基含有化合物とα,β−不飽和カルボン酸とを反応させて得られる化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が挙げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーと、イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、エチレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。
上記の光重合性不飽和化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N'−テトラメチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N'−テトラエチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4'−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(「イルガキュア−369」、BASFジャパン株式会社商品名)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(「イルガキュア−907」、BASFジャパン株式会社商品名)等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9'−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。
また、上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールに置換した置換基は同一でも相違していてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。
本実施形態においては、基板との密着性及び感度の観点から、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体が好ましい。さらに、可視光線透過率の観点から、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オンがより好ましい。
上記の光重合開始剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態における、(a)バインダーポリマーの配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、20〜90質量部とすることが好ましく、30〜85質量部とすることがより好ましく、35〜80質量部とすることが特に好ましく、40〜75質量部とすることが極めて好ましい。この配合割合が20質量部以上であると、塗布性、加熱溶融性、及びフィルム性が向上し、90質量部以下であると、光硬化性及び耐熱性が十分なものとなる。
また、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物の配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、10〜80質量部とすることが好ましく、15〜70質量部とすることがより好ましく、20〜65質量部とすることが特に好ましく、25〜60質量部とすることが極めて好ましい。この配合割合が10質量部以上であると、光硬化性及び耐熱性が向上し、80質量部以下であると、塗布性、加熱溶融性、及びフィルム性が十分なものとなる。
また、(c)光重合開始剤の配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、0.05〜20質量部とすることが好ましく、0.1〜15質量部とすることがより好ましく、0.15〜10質量部とすることが特に好ましい。この配合割合が0.05質量部以上であると、光硬化が十分となり、20質量部以下であると、露光時に、感光層の活性光線照射表面での活性光線の吸収が抑制され、内部の光硬化が十分となる。
本実施形態における感光性樹脂組成物には、必要に応じて、シランカップリング剤などの密着性付与剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤香料、熱架橋剤、重合禁止剤等を含有させることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの配合割合は、(a)及び(b)成分の総量100質量部に対して、それぞれ0.01〜20質量部とすることができる。
<バルク部>
本明細書におけるバルク部とは、前記レンズの下方に配置され、前記バルク部の前記基板に対する法線方向の厚さは後述するコアよりも厚い構造体である。バルク部に用いる材料としては、光信号に対して透明であれば特に制限は無く、光結合効率の高効率化の観点から、コアまたは後述するクラッド、または、コアおよびクラッドから構成することが望ましい。
<クラッド>
クラッドの材料としては、後述するクラッド層形成用樹脂組成物又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂組成物としては、コアよりも低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、下部クラッド層及び上部クラッド層において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
本発明においては、クラッド層の形成方法は特に限定されず、例えば、クラッド層形成用樹脂組成物の塗布又はクラッド層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すれば良い。
塗布による場合には、その方法は限定されず、クラッド層形成用樹脂組成物を常法により塗布すれば良い。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、クラッド層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
下部クラッド層及び上部クラッド層の厚さに関しては、特に限定するものではないが、乾燥後の厚さで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、下部クラッド層及び上部クラッド層の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
(クラッド層形成用樹脂フィルム)
以下、本発明で使用されるクラッド層形成用樹脂フィルムについて説明する。下部クラッド層及び上部クラッド層としては、クラッド層形成用樹脂又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いることができる。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、コアパターンより低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。より好適にはクラッド層形成用樹脂が、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。なお、クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、下部クラッド層及び上部クラッド層において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
ここで用いる(A)ベースポリマーはクラッド層を形成し、該クラッド層の強度を確保するためのものであり、該目的を達成し得るものであれば特に限定されず、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン等、あるいはこれらの誘導体などが挙げられる。これらのベースポリマーは1種単独でも、また2種以上を混合して用いてもよい。上記で例示したベースポリマーのうち、耐熱性が高いとの観点から、主鎖に芳香族骨格を有することが好ましく、特にフェノキシ樹脂が好ましい。また、3次元架橋し、耐熱性を向上できるとの観点からは、エポキシ樹脂、特に室温で固形のエポキシ樹脂が好ましい。さらに、後に詳述する(B)光重合性化合物との相溶性が、クラッド層形成用樹脂の透明性を確保するために重要であるが、この点からは上記フェノキシ樹脂及び(メタ)アクリル樹脂が好ましい。なお、ここで(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂を意味するものである。
フェノキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ化合物又はそれらの誘導体、及びビスフェノールF、ビスフェノールF型エポキシ化合物又はそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものは、耐熱性、密着性及び溶解性に優れるため好ましい。ビスフェノールA又はビスフェノールA型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。また、ビスフェノールF又はビスフェノールF型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成株式会社製「フェノトートYP−70」(商品名)が挙げられる。
室温で固形のエポキシ樹脂としては、例えば、東都化学株式会社製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン株式会社製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。
次に、(B)光重合性化合物としては、紫外線等の光の照射によって重合するものであれば特に限定されず、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物や分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物などが挙げられる。
分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを意味するものである。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能芳香族グリシジルエーテル、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能脂肪族グリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能脂環式グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2官能又は多官能芳香族グリシジルアミン、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート等の2官能脂環式エポキシ樹脂、2官能複素環式エポキシ樹脂、多官能複素環式エポキシ樹脂、2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの(B)光重合性化合物は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
次に(C)成分の光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば(B)成分にエポキシ化合物を用いる場合の開始剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリルセレノニウム塩、ジアルキルフェナジルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステルなどが挙げられる。
また、(B)成分に分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合の開始剤としては、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。なお、コア層及びクラッド層の透明性を向上させる観点からは、上記化合物のうち、芳香族ケトン及びフォスフィンオキサイド類が好ましい。
これらの(C)光重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
(A)ベースポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量に対して、5〜80質量%とすることが好ましい。また、(B)光重合性化合物の配合量は、(A)及び(B)成分の総量に対して、95〜20質量%とすることが好ましい。
この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分が5質量%以上であり、(B)成分が95質量%以下であると、樹脂組成物を容易にフィルム化することができる。一方、(A)成分が80質量%以下あり、(B)成分が20質量%以上であると、(A)ベースポリマーを絡み込んで硬化させることが容易にでき、光導波路を形成する際に、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。以上の観点から、この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分10〜85質量%、(B)成分90〜15質量%がより好ましく、(A)成分20〜70質量%、(B)成分80〜30質量%がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。この配合量が0.1質量部以上であると、光感度が十分であり、一方10質量部以下であると、露光時に感光性樹脂組成物の表層での吸収が増大することがなく、内部の光硬化が十分となる。さらに、光導波路として使用する際には、重合開始剤自身の光吸収の影響により光伝搬損失が増大することもなく好適である。以上の観点から、(C)光重合開始剤の配合量は、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
また、このほかに必要に応じて、クラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
本発明においては、クラッド層の形成方法は特に限定されず、例えば、クラッド層形成用樹脂の塗布又はクラッド層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すればよい。
塗布による場合には、その方法は限定されず、例えば、前記(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物を常法により塗布すればよい。
また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、前記樹脂組成物を溶媒に溶解して、支持体フィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
下部クラッド層及び上部クラッド層の厚みに関しては、乾燥後の厚みで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚みが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、下部クラッド層及び上部クラッド層の厚みは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
また、コアパターンを埋め込むために、上部クラッド層の厚みは、コアパターンの厚みよりも厚くすることが好ましい。
<コア>
コアパターンに用いるコア層形成用樹脂は、クラッド層より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る樹脂組成物を用いることができる。
パターン化する前のコア層の形成方法は限定されず、前記樹脂組成物を常法により塗布する方法等が挙げられる。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。該フィルムの仕上がり後のコア層の厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜90μmの範囲であることが好ましく、該厚みを得るために適宜フィルム厚みを調整すれば良い。
<ミラー>
本明細書におけるミラーは、導波した光の方向を反射によって光路変換する機能を有する。形成方法としては、公知の方法を適用できる。例えば、上部クラッド層面からダイシングソーを用いてバルク部を切削することで形成できる。ミラーのコアに対する角度は45度であることが望ましい。また、ミラー表面には蒸着装置を用いて、金等の金属を蒸着し、反射金属層を備えたものとしてもよい。
<入出射用光ファイバ>
本発明の好ましい態様として、光導波路の光入射部に光ファイバが接合される場合があるが、この場合には、光入射部におけるコアパターンの幅及び厚みがいずれも光入射用の光ファイバのコアの直径以上であることが、結合効率を向上できる点から好ましい。一方、光導波路の光出射部に光ファイバが接合される場合も本発明の好ましい態様の一つであるが、光出射部におけるコアパターンの幅及び厚みがいずれも光出射用の光ファイバのコアの直径以下であることが、結合効率を向上できる点から好ましい。
以下、本発明の光導波路を、図を用いて説明する。
図1は本発明の光導波路の1実施形態を示す断面図である。また、図2は図1に示す
光導波路を上から見た投影図である。
図1に示す、本発明の光導波路の断面図は、基板9の一方の面に柱状部材2、柱状部材の上面にレンズ1の底面が接しており、基板9のもう一方の面のレンズ2の直下にはバルク部6を有しており、下部クラッド層5、コア層3、上部クラッド層4をこの順に有する。
次に、本発明の効果を奏するメカニズムについて、図3を用いて説明する。図3は光導波路を光が導波する概念図を示すものであり、レンズ1の凸部方向から入射する光が、レンズによって集光されることでバルク部に形成されたミラー面7に到達し、90度光路変換されて、光導波中のコア内に導波され、光ファイバ11に伝搬する。広がり角の大きなLDや光源を用いる場合、レンズで光が十分に集光されず、クラッド上のミラー面で反射して、全反射条件を満たさずに光結合効率の悪化に繋がるが、前記バルク部を設けることで、ミラー面での反射角が一定になることで、コアに光が伝搬しやすくなり、光結合効率の向上に繋がる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
次の手順により、図1及び図2に示すバルク部を有するレンズ付き光導波路12を作製し、評価した。
[クラッド層形成用樹脂フィルムの作製]
<(A)ベースポリマー;(メタ)アクリルポリマー(A−1)の作製>
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部及び乳酸メチル23質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、メチルメタクリレート47質量部、ブチルアクリレート33質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16質量部、メタクリル酸14質量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46質量部、及び乳酸メチル23質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマー(A−1)溶液(固形分45質量%)を得た。
(重量平均分子量の測定)
(A−1)の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー株式会社製「SD−8022」、「DP−8020」、及び「RI−8020」)を用いて測定した結果、3.9×104であった。なお、カラムは日立化成株式会社製「Gelpack GL−A150−S」及び「Gelpack GL−A160−S」を使用した。
(酸価の測定)
A−1の酸価を測定した結果、79mgKOH/gであった。なお、酸価はA−1溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
<クラッド層形成用樹脂ワニスの調合>
(A)ベースポリマーとして、前記A−1溶液(固形分45質量%)84質量部(固形分38質量部)、(B)光硬化成分として、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製「U−200AX」)33質量部、及びポリプロピレングリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製「UA−4200」)15質量部、(C)熱硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型三量体をメチルエチルケトンオキシムで保護した多官能ブロックイソシアネート溶液(固形分75質量%)(住化バイエルウレタン株式会社製「スミジュールBL3175」)20質量部(固形分15質量部)、(D)光重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(BASFジャパン株式会社製「イルガキュア2959」)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(BASFジャパン株式会社製「イルガキュア819」)1質量部、及び希釈用有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製「PF020」)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスを得た。
<クラッド層形成用樹脂フィルムの作製>
上記で得られたクラッド層形成用樹脂ワニスを、支持フィルムであるPETフィルム(東洋紡株式会社製「コスモシャインA4100」、厚み50μm)の非処理面上に、塗工機(マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製「ピューレックスA31」、厚み25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。
クラッド層形成用樹脂フィルムの厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、実施例中に記載する。実施例中に記載する上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
[コア層形成用樹脂フィルム及びレンズ部材形成用樹脂フィルムの作製]
(A)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、(B)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(C)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、BASFジャパン株式会社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、BASFジャパン株式会社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上記製造例と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記製造例と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスBを、支持フィルムであるPETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡株式会社製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。
レンズ部材形成用樹脂フィルムも、コア層形成用樹脂フィルムと同様の操作を行うこと
により得た。
このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であり、本実施例では使用したコア層形成用樹脂フィルム及びレンズ部材形成用樹脂フィルムの厚みについては、実施例中に記載する。実施例中に記載するコア層形成用樹脂フィルムの膜厚は塗工後の膜厚とする。
(基板の準備)
ポリイミドフィルム(宇部日東化成株式会社製、商品名;ユーピレックスRN、厚み;25μm)を150mm×150mmに切り出し、基板9として使用した。
(クラッド層の作製)
上記で得られた25μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離後、上記で得られた基板9の片方の面に配置した。真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートし、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にてクラッド層形成用樹脂フィルムを配置した面に紫外光(波長365nm)が照射されるように配置し、300mJ/cm2照射し、光硬化することでクラッド層13を得た。
(柱状部材の形成)
上記で得られた光硬化物に25μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離後、上記で得られた基板9の片方の面に配置した。真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。次いで、保護フィルムを剥離し、保護フィルムを剥離した面上に保護フィルムの一面を剥離した75μm厚みのレンズ形成用樹脂フィルムを剥離面同士が接するように配置し、柱状部材2形成用の穴が開いたネガ型マスクを当てがい、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外光(波長365nm)を照射(300mJ/cm2)照射した。次いで、保護フィルムを剥離し,現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、樹脂未硬化部をエッチングした後、水洗浄し、柱状部材2を形成した。その後170℃で1時間加熱乾燥及び硬化し、レンズ形成用樹脂を熱だれさせることで上記に記載する光硬化物に柱状部材2およびレンズ1を有する構造体を得た。
(下部クラッド層の形成)
上記で得られた構造体のレンズを有さない面上に45μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離後、配置し、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。次いで、下部クラッド層形成用パターンを有するネガ型フォトマスクをラミネートした面に当てがい、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外光(波長365nm)を照射(450mJ/cm2)照射した。次いで、保護フィルムを剥離し,現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、樹脂未硬化部をエッチングした後、水洗浄した。さらに170℃で1時間加熱乾燥及び硬化することで上記の構造体に下部クラッド層5を形成した。
(バルク部の作製)
上記で得られた構造体の下部クラッド層上に15μm厚みのコア層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離後、配置し、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。次いで、コア層形成用パターンを有するネガ型フォトマスクをラミネートした面に当てがい、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外光(波長365nm)を照射(3000mJ/cm2)照射した。次いで、保護フィルムを剥離し,現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、樹脂未硬化部をエッチングした後、水洗浄した。さらに170℃で1時間加熱乾燥及び硬化することで上記の構造体にバルク部を形成した。
(バルク部の作製およびコア層の作製)
上記で得られた構造体の下部クラッド層上に45μm厚みのコア層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離後、配置し、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。次いで、バルク部およびコア層形成用パターンを有するネガ型フォトマスクをラミネートした面に当てがい、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外光(波長365nm)を照射(3000mJ/cm2)照射した。次いで、保護フィルムを剥離し,現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、樹脂未硬化部をエッチングした後、水洗浄した。さらに170℃で1時間加熱乾燥及び硬化することで上記の構造体にコア層3およびバルク部を形成した。
(バルク部の作製)
上記で得られた構造体のバルク部およびコア層上に15μm厚みのコア層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離後、配置し、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。次いで、バルク部形成用パターンを有するネガ型フォトマスクをラミネートした面に当てがい、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外光(波長365nm)を照射(3000mJ/cm2)照射した。次いで、保護フィルムを剥離し,現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、樹脂未硬化部をエッチングした後、水洗浄した。さらに170℃で1時間加熱乾燥及び硬化することで上記の構造体にバルク部6を形成した。
(上部クラッド層の作製)
上記で得られた構造体のバルク部およびコア層上に45μm厚みのクラッド層形成用樹脂フィルムを、保護フィルムを剥離後、配置し、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度110℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、ラミネートした。次いで、バルク部およびコア層形成用パターンを有するネガ型フォトマスクをラミネートした面に当てがい、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外光(波長365nm)を照射(450mJ/cm2)照射した。次いで、保護フィルムを剥離し,現像液(1%炭酸カリウム水溶液)を用いて、樹脂未硬化部をエッチングした後、水洗浄した。さらに170℃で1時間加熱乾燥及び硬化することで上記の構造体に上部クラッド層4を形成した。
(ミラー形成)
得られた光導波路部材の上部クラッド層4側からダイシングソー(DAC552、株式会社ディスコ社製)を用いて45°のミラー13をレンズ2の直下部に形成した。これにより、バルク部を有するレンズ付き光導波路12を得た。
(評価結果)
レンズ2を観察した結果、直径150μmであり、断面形状は45μmの高さで、曲率は、0.0125μm−1であった。柱状部材の断面形状は25μmの高さで、平坦であった。バルク部の層厚は75μmであった。入射部用として25Gbps向けVCSEL光源(ツーシックス社APA440104000)を用いて850nmの光信号をレンズ2の直上100μmの位置から入射し、光出射部8にGI50マルチモード光ファイバを、出射部8と光ファイバ先端とを突き当てて評価したところ、光結合効率は2.12dBであった。
1:レンズ、2:柱状部材、3:コア層、4:上部クラッド層、5:下部クラッド層、6:バルク部、7:ミラー面、8:光入出射部、9:基板、10:光源、11:光ファイバ、12:バルク部を有するレンズ付光導波路、13:ミラー

Claims (7)

  1. 基板の一方の面にレンズを有し、もう一方の面にバルク部、コア及びクラッドを有する光導波路を備え、前記レンズの下方には前記バルク部に設けられたミラーを有し、前記ミラーの前記基板に対する法線方向の厚さが、前記コアの厚さよりも厚い光導波路。
  2. 請求項1において、バルク部が、コアの面方向に向かって階段状に薄くなる光導波路。
  3. 請求項1又は2において、レンズとバルク部との間に、柱状部材を有する光導波路。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、コアの光入射部の幅および厚みが、光ファイバのコアの直径以上である光導波路。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、コアの光出射部の幅および厚みが、光ファイバのコアの直径以下である光導波路。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、レンズの直径が、250μm以下である光導波路。
  7. 請求項1〜6の何れかにおいて、レンズの直上に光学素子を有する光導波路。
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