JP2012008221A - 光導波路クラッド用樹脂組成物、光導波路クラッド用樹脂フィルム、及びそれを使用した光導波路 - Google Patents

光導波路クラッド用樹脂組成物、光導波路クラッド用樹脂フィルム、及びそれを使用した光導波路 Download PDF

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雅美 落合
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Abstract

【課題】難燃性に優れる光導波路クラッド層形成用樹脂組成物、光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム、及びそれを使用した光導波路を提供する。
【解決手段】樹脂組成物(A)、及びリン原子を含有する有機フィラー(B)を含むことを特徴とする光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物、該光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物を用いてなる光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルム、該光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルムにより、下部クラッド層、及び上部クラッド層のうち少なくとも一方の層が形成されてなる光導波路、並びに、該光導波路を用いた光モジュールである。
【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性に優れる光導波路クラッド用樹脂組成物、光導波路クラッド用樹脂フィルム、及びそれを使用した光導波路に関する。
感光性樹脂組成物に難燃性を付与する方法としては、従来より臭素化エポキシ樹脂などのハロゲン化合物系難燃剤や、これに三酸化アンチモンなどの難燃助剤を組み合わせる難燃剤系を用いる方法があった。しかし、これらの難燃剤系は、高温環境における信頼性に劣る場合があり、またアンチモン化合物を使用する際には樹脂の廃棄物処理について環境問題を考慮すると可とう性を損なうという問題があった。
一方、難燃剤としてリン酸エステルを使用する方法も提案されているが、リン酸エステルのみでは難燃効果が弱く、UL規格による難燃性の基準を十分に満たすことができない。
シアヌル酸メラミン等のトリアジン化合物を含む樹脂組成物では、加工の火災の際、アンモニアガス、アミン系ガス、シアンガス等の発生を抑制できない。
ハロゲン化合物を配合したものは、成形加工時に腐食性の分解ガスが発生し、成形機や金型を腐食したり、焼却時に有害物が発生して環境を汚染する恐れがあるという問題を有する。
水酸化マグネシウムは無毒ノンハロゲン難燃剤であり、有毒ガス、加工機の腐食等の問題点はないが、充分な難燃性を発現させるには多量の添加が必要であり、多量に添加すると、強度、耐衝撃性等の機械特性が低下する問題がある。また良好な成形品外観を得ることも難しい。
赤燐を配合したものは、成形加工時に赤燐が分解して有毒なホスフィンガスを発生する可能性があるため、安定面からみて好ましくない。
さらに、ホスフィン酸塩と、メラミン又はメラミン化合物、例えばメラミンシアヌレートやメラミンホスフェートとの難燃剤コンビネーション、ホスフィン酸塩と、メラミンの縮合生成物またはメラミンもしくはメラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物との難燃剤コンビネーションも提案されている。
一方、光導波路の形成材料として用いられる従来の光硬化性組成物は、光信号の伝送媒体としての使用に適する伝送特性等を有するものの、難燃性に劣るという問題がある。光導波路の外表面に保護層を設けることにより、難燃性等の特性を付与することが行われているが(特許文献1)、保護層を設けることなく、光導波路本体(コア部分やクラッド層)にこれらの特性を付与することができれば、さらなる製造工程の簡易化や、コストの低減、小さな曲率半径での屈曲等を達成することができる。例えば、光導波路本体(コア部分やクラッド層)の材料として特定のポリイミドシリコーン樹脂と、特定のリン酸エステル化合物の感光性樹脂組成物から得られる硬化フィルムが、難燃性及び耐屈曲性に優れていることが報告されている(特許文献2)。しかしながら、感光性樹脂組成物を用いて作製した光導波路の難燃性及び耐屈曲性、損失特性などの具体的な試験結果に関する記述はなく、検討されていない。
特開2008−164763号公報 特開2009−98156号公報
本発明は、難燃性に優れる光導波路クラッド層形成用樹脂組成物、光導波路クラッド層形成用樹脂フィルム、及びそれを使用した光導波路を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記目的を達成するために、光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物として、樹脂組成物に、リン原子を含有する有機フィラーを添加した組成物を用いることにより、前記の目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[13]の発明を提供するものである。
[1]樹脂組成物(A)、及びリン原子を含有する有機フィラー(B)を含むことを特徴とする光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[2](A)樹脂組成物が、(a)重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリルポリマー、(b)ウレタン(メタ)アクリレート、(c)分子中にウレタン結合を有しない(メタ)アクリレート及び(d)ラジカル重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[3](A)樹脂組成物が、(e)フェノキシ樹脂、(f)エポキシモノマー及び(g)光酸発生剤を含むことを特徴とする[1]に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[4]リン原子を含有する有機フィラー(B)が、(1)ホスフィン酸の金属塩、及び/または(2)含窒素リン酸系化合物を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[5]
(B)(1)ホスフィン酸の金属塩が
Figure 2012008221
[式中、R及びRは、同一か又は異なり、それぞれ、直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基であり、Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K又はプロトン化した窒素塩基であり、m及びnは、それぞれ1〜4の整数である。]
である[1]〜[4]のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[6]リン原子を含有する有機フィラー(B)の平均粒子径が0.5μm以上、40μm以下であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[7]リン原子を含有する有機フィラー(B)を樹脂組成物(A)100質量部に対し、1〜100質量部配合することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[8]UL−94試験による難燃性がHB以上であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物を用いてなる光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルム。
[10]UL−94試験による難燃性がHB以上であることを特徴とする[9]に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルム。
[11]曲げ半径1mmのスライド式屈曲耐久試験を10万回実施後、破断のない[10]に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルム。
[12]請求項9に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルムにより、下部クラッド層、及び上部クラッド層のうち少なくとも一方の層が形成されてなる光導波路。
[13]前記光導波路の下部クラッド層と上部クラッド層の間に、両クラッド層よりも屈折率の高い感光性樹脂組成物によりコア部が形成され、コア部とクラッド層との比屈折率差が1〜10%である[12]に記載の光導波路。
[14]UL−94試験による難燃性がHB以上であることを特徴とする[12]又は[13]に記載の光導波路。
[15]曲げ半径1mmのスライド式屈曲耐久試験を10万回実施後、破断のない[12]〜[14]のいずれかに記載の光導波路。
[16][12]〜[15]のいずれかに記載の光導波路を用いた光モジュール。
本発明の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物、クラッド層形成用樹脂硬化性樹脂フィルム、及びこれを用いた光導波路は、UL−94試験でHB以上の難燃性を有する。
本発明の光導波路の形態を説明する断面図である。 スライド式の屈曲耐久試験機を説明する図である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
[光導波路用硬化性樹脂組成物]
光導波路形成用硬化性樹脂組成物は、下記樹脂組成物(A)成分{(a)〜(d)又は(e)〜(g)}、及びリン原子を含有する有機フィラー(B)成分と、必要に応じて配合される他の任意成分を含む。
以下、その各成分について説明する。
[(A)成分:樹脂組成物]
[(a)成分:重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリルポリマー]
本発明において、(a)重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリルポリマー[アクリルポリマーとメタクリルポリマーの両方を指す]とは、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、及びこれらの誘導体を単量体とし、これを重合してなるポリマーをいう。該(メタ)アクリルポリマーは、上記単量体の単独重合体であってもよいし、また、これらのモノマーの2種以上を重合させた共重合体であってもよい。さらには、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記のモノマーと、上記以外のモノマーとを含む共重合体であってもよい。また、複数の(メタ)アクリルポリマーの混合物であってもよい。
(a)(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量は、10万超であるが、10万超、かつ300万以下であることが好ましく、10万〜200万であることがさらに好ましく、10万〜150万であることが特に好ましい。重量平均分子量が10万超であれば、シート状、フィルム状での強度や可とう性が充分に得られ、タック性が増大することがない。一方、300万以下であれば、ウレタン(メタ)アクリレート等との相溶性が良好であり、さらにフロー性が十分でコア埋め込み性が低下することがない。なお、本発明において、重量平均分子量とは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。
(a)重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリルポリマーとしては、反応性官能基を有することが好ましい。反応性官能基としては、例えば、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、エピスルフィド基、アルデヒド基、エポキシ基、アミド基、ビニル基、アミノ基、イソシアネ−ト基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基などの官能基が好ましく挙げられる。中でも架橋性の点でエポキシ基又は(メタ)アクリロイル基が好ましい。具体的には、原料モノマーとしてエチレン性不飽和エポキシドを含有し、かつ重量平均分子量が10万超であるエポキシ基含有(メタ)アクリルポリマー、又は前記ポリマーのエポキシ基に(メタ)アクリル酸を反応させて得られる、重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリル基含有(メタ)アクリルポリマーを挙げることができる。
このような(メタ)アクリルポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリルエステル共重合体、アクリルゴムなどを使用することができ、アクリルゴムがより好ましい。アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。
共重合体モノマーとしては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、アクリロニトリル等を挙げることができる。
反応性官能基としてエポキシ基を選択する場合、共重合体モノマー成分としてエチレン性不飽和エポキシドを使用することが好ましい。
エチレン性不飽和エポキシドとしては、特に制限はなく、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、α−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、α−ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−プロピルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、α−エチル−6,7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。この中で、透明性及び耐熱性の観点から、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
このようなエポキシ基含有(メタ)アクリルポリマーは、上記モノマーから適宜モノマーを選択して製造することもできるし、市販品(例えばナガセケムテックス株式会社製HTR−860P−3、HTR−860P−5等)もある。
(a)重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリルポリマーにおいて、反応性官能基の数は架橋密度に影響するため、用いる樹脂によっても異なるが、(メタ)アクリルポリマーを複数のモノマーの共重合体として得る場合は、原料として使用する反応性官能基含有モノマーの量としては、共重合体の0.5〜20質量%の程度含まれることが好ましい。
(a)成分としてエポキシ基含有(メタ)アクリルポリマーを使用する場合、原料として使用するエチレン性不飽和エポキシドの量は、共重合体の0.5〜20質量%が好ましく、0.5〜18質量%がより好ましく、0.8〜15質量%が特に好ましい。エポキシ基含有繰り返し単位の量がこの範囲にあると、エポキシ基の緩やかな架橋が起こるため、屈曲試験、捻り試験などに耐えられる適度な弾性率の硬化フィルムを得ることができる。
エチレン性不飽和エポキシドに他の官能基を組み込んでモノマーとすることもできる。その場合の混合比率は、エポキシ基含有(メタ)アクリルポリマーのガラス転移温度(以下「Tg」という)を考慮して決定し、Tgは−30℃以上であることが好ましい。Tgが−30℃以上であると、クラッド層形成用樹脂フィルムのタック性が適当であり、取り扱い性に問題を生じないからである。
(a)重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリルポリマーとして、上記モノマーを重合させて、エポキシ基含有(メタ)アクリルポリマーを使用する場合、その重合方法としては特に制限はなく、例えば、パール重合、溶液重合などの方法を使用することができる。
(a)成分として(メタ)アクリロイル基含有(メタ)アクリルポリマーの製造方法としては、例えば上記エポキシ基含有(メタ)アクリルポリマーの側鎖のエポキシ基に対して、エチレン性不飽和カルボン酸を付加させる方法が挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)スクシネート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)フタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)テレフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロイソフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロテレフタレート、ω−カルボキシ−ポリカロラクトンモノ(メタ)アクリレート、o−ビニル安息香酸、m−ビニル安息香酸、p−ビニル安息香酸などのエチレン性不飽和カルボン酸が挙げられる。この中で、合成の容易性、架橋性の観点から(メタ)アクリル酸が好ましい。
(a)成分中の(メタ)アクリル基の含有率は、0.5〜20質量%が好ましく、0.5〜18質量%がより好ましく、0.8〜15質量%が特に好ましい。(メタ)アクリロイル基含有繰り返し単位の量がこの範囲にあると、エポキシ基の緩やかな架橋が起こるため、屈曲試験、捻り試験などに耐えられる適度な弾性率の硬化フィルムを得ることができる。
[(b)成分:ウレタン(メタ)アクリレート]
本発明において、(b)ウレタン(メタ)アクリレート[ウレタンアクリレートとウレタンメタクリレートの両方を指す]としては、特に制限はなく、例えば水酸基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとの反応もしくは水酸基含有(メタ)アクリレート、ポリイソシアネートおよびポリオールの反応により得られる公知のウレタン(メタ)アクリレートを用いることができる。中でも(メタ)アクリルポリマーとの相溶性の観点から、水酸基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとの反応で得られるウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと2,5−または2,6−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンの反応生成物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと2,4−トリレンジイソシアネートの反応生成物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートの反応生成物、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートと2,4−トリレンジイソシアネートの反応生成物、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートの反応生成物、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの反応生成物、フェニルグリシジルエーテルとトルエンジイソシアネートの反応生成物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの反応生成物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとトルエンジイソシアネートの反応生成物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとイソホロンジシソシアネートの反応生成物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの反応生成物等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとポリオールとの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレートを製造する際に用いられるポリオールとしては、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオールなどが挙げられる。
ポリエーテルジオールには、脂肪族、脂環族、芳香族の種類がある。
これらのポリオールは、単独でまたは二種以上を併用して用いることもできる。
ポリオールとしてはジオール類とポリイソシアネートとの反応によって合成される2価以上のポリオールも用いることができる。
これらのポリオールにおける各構造単位の重合様式は特に制限されず、ランダム重合、ブロック重合、グラフト重合のいずれであってもよい。
脂肪族ポリエーテルジオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコールおよび二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールなどが挙げられる。
上記イオン重合性環状化合物としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテル類が挙げられる。
二種以上の上記イオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールの具体例としては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシドなどの組み合わせより得られる二元共重合体;テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシドおよびエチレンオキシドの組み合わせより得られる三元重合体などを挙げることができる。
また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミンなどの環状イミン類;β−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチドなどの環状ラクトン酸;あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエーテルジオールを使用することもできる。
脂環族ポリエーテルジオールとしては、例えば水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオールのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。
[(c)成分:分子中にウレタン結合を有しない(メタ)アクリレート]
本発明において、(c)分子中にウレタン結合を有しない(メタ)アクリレート[アクリレートとメタクリレートの両方を指す]としては、特に制限はなく、以下のものが挙げられる。以下(c)成分を、(c)(メタ)アクリレートと略記することがある。
(c)(メタ)アクリレートとしては、特に制限はなく、例えば、単官能のもの、2官能のもの又は3官能以上の多官能のものいずれも用いることができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、特に制限はなく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの脂環式(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、p−クミルフェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレート;2−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N−カルバゾールなどの複素環式(メタ)アクリレート;これらのエトキシ化体;これらのプロポキシ化体;これらのエトキシ化プロポキシ化体;これらのカプロラクトン変性体などが挙げられる。さらにカルボン酸含有(メタ)アクリレートとして、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸がある。
2官能(メタ)アクリレートとしては、特に制限はなく、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレートなどの脂環式(メタ)アクリレート;ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、フルオレン型ジ(メタ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレート;イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレート;これらのエトキシ化体;これらのプロポキシ化体;これらのエトキシ化プロポキシ化体;これらのカプロラクトン変性体;ネオペンチルグリコール型エポキシ(メタ)アクリレートなどの脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレートなどの脂環式エポキシ(メタ)アクリレート;レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAF型エポキシ(メタ)アクリレート、フルオレン型エポキシ(メタ)アクリレートなどの芳香族エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、特に制限はなく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレート;これらのエトキシ化体;これらのプロポキシ化体;これらのエトキシ化プロポキシ化体;これらのカプロラクトン変性体;フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどの芳香族エポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。また、カルボン酸含有(メタ)アクリレートとして2,2,2−トリスアクリロイロキシメチルエチルコハク酸がある。
これらの中でも(c)成分としては、現像時の膨潤の抑制、透明性、(メタ)アクリルポリマーとの相溶性の観点から、1分子中に(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する樹脂またはモノマーを配合することが好ましい。具体的には共栄社化学株式会社製のライトアクリレートDPE−6Aや、新中村化学株式会社製のNKエステルA−9300等が挙げられる。また、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートを用いることにより、(a)(メタ)アクリルポリマーが側鎖にエポキシ基を含有する場合、そのエポキシ基と、(b)及び(c)の(メタ)アクリロイル基の両方と反応させることができ、硬化物の相溶性、硬化性、透明性、及び屈曲性の観点からよい。具体的には新中村化学工業株式会社製のNKエステルCBX−0等が挙げられる。
以上の化合物は、単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
本発明の(a)(メタ)アクリレート、(b)ウレタン(メタ)アクリレート、(c)(メタ)アクリレートの使用量は、(a)100質量部に対して、(b)及び(c)のそれぞれについて10〜200質量部が好ましい。(b)及び(c)を加えることで、十分に硬化反応が進行するため耐溶剤性が向上するとともに、支持基材からの剥離性が向上する傾向がある。200質量部以下であれば、(メタ)アクリルポリマーの低弾性が機能し、フィルムが脆くなることなく耐屈曲性が向上し、好適である。従って、20〜150質量部がより好ましく、40〜100質量部が特に好ましい。
(b)と(c)の配合量としては、(b)100質量部に対して、(c)0〜500質量部が好ましい。(c)を適量加えることで、耐溶剤性が向上し、(a)との相溶性が高くなり透明性が向上する傾向がある。従って、10〜400質量部がより好ましく、20〜300質量部が特に好ましい。
[(d)成分:ラジカル重合開始剤]
本発明における(d)ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤などが挙げられる。
熱ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチルシクロヘキサノンパーオキシドなどのケトンパーオキシド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール;p−メンタンヒドロパーオキシドなどのヒドロパーオキシド;α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシドなどのジアルキルパーオキシド;オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ステアリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシドなどのジアシルパーオキシド;ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシカーボネートなどのパーオキシカーボネート;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテートなどのパーオキシエステル;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2’−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物が挙げられる。
これらの中で、硬化性及び透明性の観点から、ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、及びアゾ化合物であることが好ましい。
光ラジカル重合開始剤として、特に制限はなく、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインケタール;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン;フェニルグリオキシル酸メチル、フェニルグリオキシル酸エチル、オキシフェニル酢酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、オキシフェニル酢酸2−(2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ)エチルなどのグリオキシエステル;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリン−4−イルフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イルフェニル)−ブタン−1−オン、1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−(4−モルフォリン)−2−イルプロパン−1−オンなどのα−アミノケトン;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ),2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル],1−(O−アセチルオキシム)などのオキシムエステル;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどのホスフィンオキシド;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などの2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン化合物;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノンなどのキノン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタールなどのベンジル化合物;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9、9’−アクリジニルヘプタン)などのアクリジン化合物:N−フェニルグリシン、クマリンなどが挙げられる。
また、前記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つのトリアリールイミダゾール部位のアリール基の置換基は、同一で対称な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
これらの中で、硬化性及び透明性の観点から、上記α−ヒドロキシケトン;上記グリオキシエステル;上記オキシムエステル;上記ホスフィンオキシドであることが好ましい。
以上の熱及び光ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。さらに、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
(d)成分のラジカル重合開始剤の配合量は、(a)成分、(b)成分、及び(c)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。0.1質量部以上であれば、硬化が十分であり、10質量部以下であれば十分な光透過性が得られる。以上の観点から、0.5〜7質量部であることがさらに好ましく、0.8〜5質量部であることが特に好ましい。
[(e)成分:フェノキシ樹脂]
本発明における(e)フェノキシ樹脂は、3次元架橋し、耐熱性を向上できるとの観点からは、エポキシ樹脂、特に室温で固形のエポキシ樹脂が好ましい。さらに、後に詳述する(f)エポキシモノマーとの相溶性が、クラッド層形成用樹脂フィルムの透明性を確保するために重要である。
フェノキシ樹脂の中でビスフェノールA型エポキシ樹脂の直鎖状高分子重合体は、高い耐熱性を有するために好ましい。この直鎖状高分子重合体であるフェノキシ樹脂は、一般にビスフェノールAとエピクロロヒドリンとを重縮合反応させる一段法によって、または2官能エポキシ樹脂とビスフェノールAとを重付加させる二段法によって製造されるものであり、具体例としては、東都化成(株)製「フェノトートYP−50、フェノトートYP−55、フェノトートYP−70」(いずれも商品名)、特開平4−120124号公報、特開平4−1122714号公報、および特開平4−339852号公報に記載のものなどが上げられる。
室温で固形のエポキシ樹脂としては、例えば、東都化成(株)製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)などのビスフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。
フェノキシ樹脂の分子量については、強度、可撓性の観点から重量平均分子量で20,000以上であることが好ましく、50,000以上であることがより好ましい。重量平均分子量の上限については、特に制限はないが、(f)エポキシモノマーとの相溶性や露光現像性の観点から、1,000,000以下であることが好ましく、500,000以下であることがより好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
[(f)成分:エポキシモノマー]
(f)エポキシモノマーとしては、フェノキシ樹脂との相溶性の観点から、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物を含むものが好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂などの2官能芳香族グリシジルエーテル;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂などの多官能芳香族グリシジルエーテル;ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ネオペンチルグリコール型エポキシ樹脂、ヘキサンジオール型エポキシ樹脂などの2官能脂肪族グリシジルエーテル;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂などの2官能脂環式グリシジルエーテル;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、ソルビトール型エポキシ樹脂、グリセリン型エポキシ樹脂などの多官能脂肪族グリシジルエーテル;フタル酸ジグリシジルエステルなどの2官能芳香族グリシジルエステル;テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルなどの2官能脂環式グリシジルエステル;N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトリフルオロメチルアニリンなどの2官能芳香族グリシジルアミン;N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノールなどの多官能芳香族グリシジルアミン;アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンなどの2官能脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレートなどの多官能複素環式エポキシ樹脂;オルガノポリシロキサン型エポキシ樹脂などの2官能または多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらの分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物は、通常分子量が100〜2,000程度であり、さらに好ましくは150〜1,000程度であり、室温で液状のものが用いられる。また、これらの化合物は、単独または2種類以上組み合わせて使用することができ、さらにその他の光重合性化合物と組み合わせて使用することもできる。なお、本発明における光重合性化合物の分子量測定は、GPC法または質量分析法により測定することができる。
[(g)成分:光酸発生剤]
本発明に用いる(g)光酸発生剤としては、特に制限はなく、例えば、p−メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのアリールジアゾニウム塩;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアリールヨードニウム塩;トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムペンタフルオロヒドロキシアンチモネートなどのトリアリールスルホニウム塩;トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルセレノニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのトリアリールセレノニウム塩;ジメチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジエチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキルフェナシルスルホニウム塩;4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキル−4−ヒドロキシ塩;α−ヒドロキシメチルベンゾインスルホン酸エステル、N−ヒドロキシイミドスルホネート、α−スルホニロキシケトン、β−スルホニロキシケトンなどのスルホン酸エステルなどが挙げられる。
上記に示した(g)光酸発生剤は、単独でまたは2種類以上組み合わせて用いることができる。さらに適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
(g)光酸発生剤の配合量は、(e)成分および(f)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。0.1質量部未満であると、光感度が不足し、10質量部を超えると光導波路の表面のみが選択的に硬化し、硬化が不十分となることがある。さらに光重合開始剤自身の吸収により、伝搬損失が増大する。以上の観点から、(g)光酸発生剤の配合量は、1〜5質量部であることがより好ましい。
[(B)成分:リン原子を含有する有機フィラー]
本発明における(B)リン原子を含有する有機フィラーは、(1)ホスフィン酸の金属塩、及び/又は(2)含窒素リン酸系化合物である。
(1)ホスフィン酸の金属塩としては、下記式(I)で表されると好ましい。
Figure 2012008221
(I)において、R及びRは、同一か又は異なり、それぞれ、直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基であり、特に好ましくは、同一か又は異なり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基又はフェニル基である。
Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K又はプロトン化した窒素塩基であり、m及びnは、それぞれ1〜4の整数であり、好ましくは、Al又はZnである。
以下に使用する“ホスフィン酸塩”という用語は、ホスフィン酸の塩並びにこれらのポリマーを包含する。
このホスフィン酸塩は、水性媒体中で製造されるものであり、そして本質的にモノマー性の化合物である。また、その反応条件に依存して、環境によっては、縮合度が1〜3のポリマー性のホスフィン酸塩も含まれる。
ホスフィン酸塩の成分として適したホスフィン酸の例は、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、イソブチルメチルホスフィン酸、オクチルメチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、メタン−1,2−ジ(メチルホスフィン酸)、エタン−1,2−(ジメチルホスフィン酸)、ヘキサン−1,6−ジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸及びジフェニルホスフィン酸である。
ホスフィン酸の金属塩の好適な例としては、クラリアントジャパン(株)製「エクソリットOP−935」および同社製「エクソリットOP−930」として市販されているトリスジエチルホスフィン酸アルミニウムを挙げることができる。
(2)含窒素リン酸系化合物としては、具体的にはアンモニウムホスフェート、アンモニウムポリホスフェート、メラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンポリホスフェート、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミンホスフェート、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミンポリホスフェートまたは1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミンシアヌレート等がある。
上記リン原子を含有する有機フィラー(B)は、平均粒子径が好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下であり、0.5μm以上、40μm以下であると特に好ましい。平均粒子径が50μmよりも大きいと、一定量に対する表面積が低下し、分散不良により、十分な難燃性が発現しない。また、可撓性、密着性および長期信頼性などの性能を著しく落とす原因ともなりうる。従って可能な限り平均粒子径は小さい方が良いといえるが、このような粒子径を与える方法としては、予めビーズミル等により粉砕しても良いし、樹脂との配合時に3本ロール等により粉砕を行っても良い。
本発明において、平均粒子径とは体積基準での累積分布の50%に相当する粒子径を意味する。平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定法によって求められる。
上記リン原子を含有する有機フィラー(B)は、上記熱硬化性樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜60重量部、さらに好ましくは、5〜40重量部である。リン原子を含有する有機フィラー(B)の配合量が少なすぎると、難燃効果が不十分であり、一方、配合量が多すぎると、基材との密着性、低反り性、可撓性、および長期信頼性が低下する傾向にある。
また、このほか必要に応じて、本発明のクラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
本発明のクラッド層形成用樹脂組成物は、光導波路の下部クラッド、上部クラッドの少なくとも1つに用いることが好ましい。
本発明のクラッド層形成用樹脂組成物は、好適な有機溶剤を用いて希釈し、クラッド層形成用樹脂ワニスとして使用してもよい。前記ワニス化の溶剤としては、本発明のクラッド層形成用樹脂組成物を溶解しえるものであれば特に制限はなく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジブチルエーテルなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの炭酸エステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどの多価アルコールアルキルエーテルアセテート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミドなどが挙げられる。
これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。また、樹脂ワニス中の固形分濃度は、通常10〜80質量%であることが好ましい。
本発明の光導波路クラッド層形成用樹脂組成物の製造方法については特に制限するものではないが、有機フィラー(B)を十分有機溶剤中に分散させるために、ボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)、ホジナイザー、超音波ホモジナイザー、ナノマイザー、プロペラミキサー、ハイシェアミキサー、ペイントシェーカーなどの公知の分散機を用いることが好ましく、特に高分散の微粒子分散体ボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)が好適に使用される。
本発明のクラッド層形成用樹脂組成物を調合する際は、撹拌により混合することが好ましい。撹拌方法には特に制限はないが、撹拌効率の観点からプロペラを用いた撹拌が好ましい。撹拌する際のプロペラの回転速度には特に制限はないが、10〜1,000rpmであることが好ましい。10rpm以上であれば、各成分が十分に混合され、1,000rpm以下であればプロペラの回転による気泡の巻き込みが少なくなる。以上の観点から50〜800rpmであることがさらに好ましく、100〜500rpmであることが特に好ましい。撹拌時間には特に制限はないが、1〜24時間であることが好ましい。1時間以上であれば、各成分が十分に混合され、24時間以下であれば、ワニス調合時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
また、調合したクラッド層形成用樹脂組成物又は樹脂ワニスは、減圧下で脱泡することが好ましい。脱泡方法には特に制限はないが、例えば、真空ポンプとベルジャー、真空装置付き脱泡装置を用いる方法が挙げられる。減圧時の圧力には特に制限はないが、樹脂組成物に含まれる低沸点成分が沸騰しない圧力が好ましい。減圧脱泡時間には特に制限はないが、3〜60分であることが好ましい。3分以上であれば、樹脂組成物内に溶解した気泡を取り除くことができ、60分以下であれば、樹脂組成物に含まれる有機溶剤が揮発することがなく、かつ脱泡時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
本発明のクラッド層形成用樹脂組成物を硬化してなる硬化フィルムの繰り返し曲げ試験において、1〜5mm、例えば2mmの曲率半径で10万回曲げ試験を実施後、クラッド層形成用樹脂硬化フィルムに機械的破断が発生しないことが好ましい。さらに好ましくは、100万回曲げ試験を実施後、機械的破断が発生しないことである。硬化フィルムに機械的破断が発生しない場合、このフィルムをクラッド層に用いた光導波路は長期間安定した光伝送を行うことができ、例えば携帯電話のヒンジ部など、常に可動する部分に適用することができる。機器の小型化のためには、より小さい曲率半径においても光導波路に機械的破断が発生しないことが求められ、この観点から、曲率半径0.5mmで機械的破断が発生しないことがより好ましい。機械的破断は、拡大鏡下、顕微鏡下、又は目視での観察で確認することができる。
本発明のクラッド層形成用樹脂組成物を硬化してなる硬化フィルムのスライド式屈曲耐久試験において、1〜5mm、例えば1.5mmの曲率半径で10万回スライド試験を実施後、クラッド層形成用樹脂硬化フィルムに機械的破断が発生しないことが好ましい。さらに好ましくは、100万回スライド試験を実施後、機械的破断が発生しないことである。硬化フィルムに機械的破断が発生しない場合、このフィルムをクラッド層に用いた光導波路は長期間安定した光伝送を行うことができ、例えば携帯電話の可動部に適用することができる。機器の小型化のためには、より小さい曲率半径においても光導波路に機械的破断が発生しないことが求められ、この観点から、曲率半径1.0mmで機械的破断が発生しないことがより好ましい。機械的破断は、拡大鏡下、顕微鏡下、又は目視での観察で確認することができる。
本発明のクラッド層形成用樹脂組成物を重合、硬化してなる硬化フィルムの温度25℃における波長830nmでの屈折率が、1.400〜1.700であることが好ましい。1.400〜1.700であれば、通常の光学樹脂との屈折率が大きく異ならないため、光学材料としての汎用性が損なわれることがない。以上の観点から、該硬化フィルムの屈折率は1.420〜1.680であることがさらに好ましく、1.440〜1.660であることが特に好ましい。
以下、本発明のクラッド層形成用樹脂フィルムについて説明する。
本発明のクラッド層形成用樹脂フィルムは、前記クラッド層形成用樹脂組成物を用いており、前記(A)及び(B)成分を含有するクラッド層形成用樹脂組成物を好適な支持フィルムに塗布することにより容易に製造することができる。また、前記クラッド層形成用樹脂組成物が前記有機溶剤で希釈されている場合、樹脂組成物を支持フィルムに塗布し、有機溶剤を除去することにより製造することができる。
支持フィルムとして、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、液晶ポリマーなどが挙げられる。これらの中で、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホンであることが好ましい。
なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などにより離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
支持フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、3〜250μmであることが好ましい。3μm以上であるとフィルム強度が十分であり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、支持フィルムの厚みは5〜200μmであることがさらに好ましく、7〜150μmであることが特に好ましい。
支持フィルム上にクラッド層形成用樹脂組成物を塗布して製造したクラッド層形成用樹脂フィルムは、必要に応じて保護フィルムを樹脂層上に貼り付け、支持フィルム、樹脂層、及び保護フィルムからなる3層構造としてもよい。
保護フィルムとしては、特に制限はないが、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンなどが好適に用いられる。なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などにより離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
保護フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、10〜250μmであることが好ましい。10μm以上であるとフィルム強度が十分であり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、保護フィルムの厚みは15〜200μmであることがさらに好ましく、20〜150μmであることが特に好ましい。
本発明のクラッド層形成用樹脂フィルムの樹脂層の厚みについては、特に限定されないが、乾燥後の厚みで、通常は5〜500μmであることが好ましい。5μm以上であると、厚みが十分であるため樹脂フィルム又は樹脂フィルムの硬化物の強度が十分であり、500μm以下であると、乾燥が十分に行えるため樹脂フィルム中の残留溶剤量が増えることなく、樹脂フィルムの硬化物を加熱したときに発泡することがない。
このようにして得られたクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えばロール状に巻き取ることによって容易に保存することができる。また、ロール状のフィルムを好適なサイズに切り出して、シート状にして保存することもできる。
以下、本発明のクラッド層形成用樹脂フィルムを光導波路に用いた場合の適用例について説明する。
本発明のクラッド層形成用樹脂フィルムは、光導波路の下部クラッド、上部クラッドの少なくとも1つに用いることが好ましい。
次に、本発明の光導波路に使用するコア部形成用樹脂組成物は、コア部がクラッド層より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物が好適である。
コア部形成用樹脂フィルムは、クラッド層形成用樹脂フィルムと同様の方法によって、コア部形成用樹脂組成物を用いて製造することができる。なお、コア部形成用樹脂フィルムの製造過程で用いる支持フィルムとしては、コアパターン形成に用いる露光用活性光線が透過するものであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、液晶ポリマーなどが挙げられる。
これらの中で、露光用活性光線の透過率、柔軟性、及び強靭性の観点から、上記ポリエステル及び上記ポリオレフィンであることが好ましい。さらに、露光用活性光線の透過率向上及びコアパターンの側壁荒れ低減の観点から、高透明タイプな支持フィルムを用いることがさらに好ましい。このような高透明タイプの支持フィルムとして、東洋紡績株式会社製コスモシャインA1517、コスモシャインA4100が挙げられる。
なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などにより離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
コア部形成用樹脂フィルムの支持フィルムの厚みは、5〜50μmであることが好ましい。5μm以上であれば、支持体としての強度が十分であり、50μm以下であれば、コアパターン形成時にフォトマスクとコア部形成用樹脂層のギャップが大きくならず、パターン解像度が良好である。以上の観点から、支持フィルムの厚みは10〜40μmであることがさらに好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
上記支持フィルム上にコア部形成用樹脂組成物を塗布して製造したコア部形成用樹脂フィルムは、必要に応じて前記保護フィルムを樹脂層上に貼り付け、支持フィルム、樹脂層、及び保護フィルムからなる3層構造としてもよい。
このようにして得られたコア部形成用樹脂フィルムは、例えばロール状に巻き取ることによって容易に保存することができる。また、ロール状のフィルムを好適なサイズに切り出して、シート状にして保存することもできる。
以下、本発明の光導波路について説明する。
図1の(a)に光導波路の断面図を示す。光導波路1は基材5上に形成され、高屈折率であるコア部形成用樹脂組成物からなるコア部2、並びに低屈折率であるクラッド層形成用樹脂組成物からなる下部クラッド層4及び上部クラッド層3で構成されている。
本発明のクラッド層形成用樹脂組成物及びクラッド層形成用樹脂フィルムは、光導波路1の下部クラッド層4、及び上部クラッド層3のうち、少なくとも1つに用いることが好ましい。
クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア部形成用樹脂フィルムを用いることによって、各層の平坦性、クラッドとコアの層間密着性、及び光導波路コアパターン形成時の解像度(細線又は狭線間対応性)をより向上させることができ、平坦性に優れ、線幅や線間の小さい微細パターンの形成が可能となる。
光導波路1において、基材5の材質としては、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルムなどが挙げられる。
光導波路1は、基材5として柔軟性及び強靭性のある基材、例えばクラッド層形成用樹脂フィルムの支持フィルムを基材として用い、フレキシブル光導波路とすることができる。また、このとき基材5を光導波路1の保護フィルムとして機能させてもよい。基材5として支持フィルム基材を用いることにより、柔軟性及び強靭性を光導波路1に付与することが可能となる。このとき、クラッド層形成用樹脂組成物は接着処理を施した支持フィルム上に製膜されていることが好ましい。さらに、基材5を保護フィルムとして機能させることにより、光導波路1が汚れや傷を受けなくなるため、取り扱いやすさが向上する。
以上の観点から、図1の(b)のように上部クラッド層3の外側に保護フィルムとしての機能を有する基材5が配置されていたり、図1の(c)のように下部クラッド層4及び上部クラッド層3の両方の外側に保護フィルムとしての機能を有する基材5が配置されていてもよい。
なお、光導波路1に柔軟性や強靭性が十分に備わっているならば、図1の(d)のように、保護フィルムとしての機能を有する基材5が配置されていなくてもよい。
下部クラッド層4の厚みは、特に制限はないが、2〜200μmであることが好ましい。2μm以上であると、伝搬光をコア内部に閉じ込めるのが容易となり、200μm以下であると、光導波路1全体の厚みが大きすぎることがない。なお、下部クラッド層4の厚みとは、コア部2と下部クラッド層4との境界から下部クラッド層4の下面までの値である。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムの厚みについては特に制限はないが、硬化後の下部クラッド層4の厚みが上記の範囲となるように厚みが調整される。
コア部2の高さについては、特に制限はないが、10〜150μmであることが好ましい。コア部の高さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが小さくなることがなく、150μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が小さくなることがない。以上の観点から、コア部の高さは、15〜130μmであることがさらに好ましく、20〜120μmであることが特に好ましい。なお、コア部形成用樹脂フィルムの厚みについては特に制限はないが、硬化後のコア部の高さが上記の範囲となるように厚みが調整される。
上部クラッド層3の厚みは、コア部2を埋め込むことができる範囲であれば、特に制限はないが、乾燥後の厚みで、12〜500μmであることが好ましい。上部クラッド層3の厚みは、最初に形成される下部クラッド層4の厚みと同一であっても異なってもよいが、コア部2を埋め込むという観点から、下部クラッド層4の厚みよりも厚くすることが好ましい。なお、上部クラッド層3の厚みとは、コア部2と下部クラッド層4との境界から上部クラッド層3の上面までの値である。
本発明の光導波路において、光伝搬損失は0.3dB/cm以下であることが好ましい。0.3dB/cm以下であれば、光の損失が小さくなり、伝送信号の強度が十分である。以上の観点から0.2dB/cm以下であることがさらに好ましく、0.1dB/cm以下であることが特に好ましい。
本発明のフレキシブル光導波路の繰り返し曲げ試験において、1〜5mm、例えば2mmの曲率半径で10万回曲げ試験を実施後、フレキシブル光導波路に機械的破断が発生しないことが好ましい。さらに好ましくは、100万回曲げ試験を実施後、機械的破断が発生しないことである。光導波路に機械的破断が発生しないと、長期間安定した光伝送を行うことができ、例えば携帯電話のヒンジ部など、常に可動する部分に適用することができる。機器の小型化のためには、より小さい曲率半径においても光導波路に機械的破断が発生しないことが求められ、この観点から、曲率半径0.5mmで機械的破断が発生しないことがより好ましい。機械的破断は、拡大鏡下、顕微鏡下、又は目視での観察で確認することができる。
本発明の光導波路は、好ましくは1〜2000MPa以下という小さな引張り弾性率のクラッド層を有しているので、光導波路が屈曲し、あるいは形状復元する際の界面のおける追従性を向上させることができる。
本発明の光導波路は、コア部とクラッド層の比屈折率差が、1〜10%であることが好ましい。1%以上であると、屈曲時にコア部を伝搬する光がクラッド層に漏れ出すことがない。10%以下であると、光導波路と光ファイバなどの接続部において、伝搬光が広がりすぎることがなく、結合損失が大きくならない。以上の観点から、1.5〜7.5%であることがより好ましく、2〜5%であることが特に好ましい。なお、比屈折率差は、以下に示す式により求めた。
比屈折率差(%)=[(コア部の屈折率)2−(クラッド層の屈折率)2]/[2×(コア部の屈折率)2]×100
本発明の光導波路は、優れた難燃性と低伝搬損失を有しており、光モジュールの光伝送路として用いることもできる。光モジュールの形態としては、例えば、光導波路の両端に光ファイバを接続した光ファイバ付き光導波路、光導波路の両端にコネクタを接続したコネクタ付き光導波路、光導波路とプリント配線板とを複合化した光電気複合基板、光導波路と光信号と電気信号を相互に変換する光/電気変換素子を組み合わせた光電気変換モジュール、光導波路と波長分割フィルタを組み合わせた波長合分波器などが挙げられる。
なお、光電気複合基板において、複合化するプリント配線板として、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ基板、セラミック基板などのリジッド基板、ポリイミド基板、ポリエチレンテレフタレート基板などのフレキシブル基板などが挙げられる。
難燃性を有するプリント配線板と光導波路を複合化させることで、光導波路単体と比べると難燃性をさらに向上させることができる。
以下、本発明のクラッド層形成用樹脂組成物及び/又はクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて光導波路1を形成するための製造方法について説明する。なお、以下の説明において、クラッド層形成用樹脂及びコア部形成用樹脂を総称して、「光導波路形成用樹脂」という。
本発明の光導波路1を製造する方法として、特に制限はなく、例えば、本発明の光導波路形成用樹脂組成物又は光導波路形成用樹脂フィルムを用いて、基材上に光導波路形成用樹脂層を形成して製造する方法などが挙げられる。
光導波路形成用樹脂層を形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、光導波路形成用樹脂組成物を用いて、スピンコート法、ディップコート法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法、グラビアコート法、スクリーンコート法、インクジェットコート法などにより塗布する方法などが挙げられる。
光導波路形成用樹脂組成物が、好適な有機溶剤で希釈されている場合、必要に応じて樹脂層を形成後に、乾燥する工程を入れてもよい。乾燥方法としては、加熱乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。また、必要に応じてこれらを併用してもよい。
光導波路形成用樹脂層を形成するその他の方法として、光導波路形成用樹脂組成物を用いた光導波路形成用樹脂フィルムを用いて、積層法により形成する方法が挙げられる。
これらの中で、平坦性に優れ、線幅や線間の小さい微細パターンを有する光導波路が形成可能という観点から、光導波路形成用樹脂フィルムを用いて積層法により製造する方法が好ましい。
以下、光導波路形成用樹脂フィルムを下部クラッド層、コア部、及び上部クラッド層に用いて光導波路1を形成するための製造方法について説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
まず、第1の工程として下部クラッド層形成用樹脂フィルムを基材5上に積層する。第1の工程における積層方法としては、特に制限はなく、例えば、ロールラミネータ又は平板型ラミネータを用いて加熱しながら圧着することにより積層する方法などが挙げられる。なお、本発明における平板型ラミネータとは、積層材料を一対の平板の間に挟み、平板を加圧することにより圧着させるラミネータのことを指し、例えば、真空加圧式ラミネータを好適に用いることができる。ここでの加熱温度は、20〜130℃であることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPaであることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。下部クラッド層形成用樹脂フィルムに保護フィルムが存在する場合、保護フィルムを除去した後に積層する。
真空加圧式ラミネータを用いて積層する場合、ロールラミネータを用いて、あらかじめ下部クラッド層形成用樹脂フィルムを基材5上に仮貼りしておいてもよい。ここで、密着性及び追従性向上の観点から、圧着しながら仮貼りすることが好ましく、圧着する際、ヒートロールを有するラミネータを用いて加熱しながら行ってもよい。ラミネート温度は、20〜130℃であることが好ましい。20℃以上であると、下部クラッド層形成用樹脂フィルムと基材5との密着性が向上し、130℃以下であると、樹脂層がロールラミネート時に流動しすぎることがなく、必要とする膜厚が得られる。以上の観点から、ラミネート温度は40〜100℃であることがさらに好ましい。また、ラミネート時の圧力は0.2〜0.9MPaであることが好ましく、ラミネート速度は0.1〜3m/minであることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
基材5上に積層された下部クラッド層形成用樹脂層を光及び/又は熱により硬化し、下部クラッド層4を形成する。なお、下部クラッド層形成用樹脂フィルムの支持フィルムの除去は、硬化前及び硬化後のどちらで行ってもよい。
下部クラッド層形成用樹脂層を光により硬化する際の活性光線の照射量は、0.1〜5J/cm2とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。また、活性光線が基材を透過する場合、効率的に硬化させるために、両面から同時に活性光線を照射可能な両面露光機を使用することができる。また、加熱をしながら活性光線を照射してもよい。なお、光硬化前後の処理として、必要に応じて50〜200℃の加熱処理を行ってもよい。
下部クラッド層形成用樹脂層を熱により硬化する際の加熱温度は、50〜200℃とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムの支持フィルムを、光導波路1の保護フィルム5として機能させる場合、下部クラッド層形成用樹脂フィルムを積層することなく、光及び/又は熱により前記と同様な条件で硬化し、下部クラッド層4を形成してもよい。
なお、下部クラッド層形成用樹脂フィルムの保護フィルムは、硬化前に除去しても、硬化後に除去してもよい。
第2の工程として、第1の工程と同様な方法で、下部クラッド層4上にコア部形成用樹脂フィルムを積層する。ここで、コア部形成用樹脂層は下部クラッド層形成用樹脂層より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る感光性樹脂組成物からなることが好ましい。
第3の工程として、コア部2(コアパターン)を露光する。コア部2を露光する方法として、特に制限はないが、例えば、アートワークと呼ばれるネガマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射する方法、レーザ直接描画を用いてフォトマスクを通さずに直接活性光線を画像上に照射する方法などが挙げられる。
活性光線の光源として、例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、水銀蒸気アークランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプなどの紫外線を有効に放射する光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプなどの可視光線を有効に放射する光源が挙げられる。
コア部2を露光する際の活性光線の照射量は、0.01〜10J/cm2であることが好ましい。0.01J/cm2以上であると、硬化反応が十分に進行し、現像によりコア部2が流失することがなく、10J/cm2以下であると、露光量過多によりコア部2が太ることがなく、微細なパターンが形成でき好適である。以上の観点から、活性光線の照射量は0.03〜5J/cm2であることがさらに好ましく、0.05〜3J/cm2であることが特に好ましい。
コア部2の露光は、コア部形成用樹脂フィルムの支持フィルムを介して行ってもよいし、また支持フィルムを除去してから行ってもよい。
また、露光後に、コア部2の解像度及び密着性向上の観点から、必要に応じて露光後加熱を行ってもよい。紫外線照射から露光後加熱までの時間は、10分以内であることが好ましいが、この条件には特に制限はない。露光後加熱温度は40〜160℃であることが好ましく、時間は30秒〜10分であることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
第4の工程として、コア部形成用樹脂フィルムの支持フィルムを介して露光した場合、これを除去し、コア部形成用樹脂層の組成に適した現像液を用いて現像する。
現像方法としては、特に制限はないが、例えば、スプレー法、ディップ法、パドル法、スピン法、ブラッシング法、スクラッピング法などが挙げられる。また、必要に応じてこれらの現像方法を併用してもよい。
現像液としては、特に制限はなく、有機溶剤又は有機溶剤と水からなる準水系現像液などの有機溶剤系現像液などを用いることができる。また、現像温度は、コア部形成用樹脂層の現像性に合わせて調節される。
有機溶剤としては、特に制限はなく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジブチルエーテルなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの炭酸エステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどの多価アルコールアルキルエーテルアセテート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミドなどが挙げられる。
これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、有機溶剤中には、表面活性剤、消泡剤などを混入させてもよい。
準水系現像液として、1種類以上の有機溶剤と水からなるものであれば特に制限はない。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましい。また、準水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。
現像後の処理として、必要に応じて前記有機溶剤、前記有機溶剤と水からなる準水系洗浄液、又は水を用いて洗浄してもよい。
洗浄方法として、特に制限はないが、例えば、スプレー法、ディップ法、パドル法、スピン法、ブラッシング法、スクラッピング法などが挙げられる。また、必要に応じてこれらの洗浄方法を併用してもよい。
準水系洗浄液において、有機溶剤の濃度は通常、2〜90質量%とすることが好ましい。また、洗浄温度はコア部形成用樹脂層の現像性に合わせて調節される。
現像又は洗浄後の処理として、コア部2の硬化性及び密着性向上の観点から、必要に応じて露光及び/又は加熱を行ってもよい。加熱温度は40〜200℃であることが好ましく、活性光線の照射量は、0.01〜10J/cm2であることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
第5の工程として、第1及び第2の工程と同様の方法で、下部クラッド層4及びコア部2上に上部クラッド層形成用樹脂フィルムを積層する。ここで、上部クラッド層形成用樹脂層は、コア部形成用樹脂層よりも低屈折率になるように設計されている。また、上部クラッド形成用樹脂層の厚みは、コア部2の高さより大きくすることが好ましい。
次いで、第1の工程と同様な方法で上部クラッド層形成用樹脂層を光及び/又は熱により硬化し、上部クラッド層3を形成する。
上部クラッド層形成用樹脂層を光により硬化する際の活性光線の照射量は、0.1〜30J/cm2とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。また、活性光線が基材を透過する場合、効率的に硬化させるために、両面から同時に活性光線を照射可能な両面露光機を使用することができる。また、必要に応じて加熱をしながら活性光線を照射してもよく、光硬化前後の処理として加熱処理を行ってもよい。活性光線照射中及び/又は照射後の加熱温度は50〜200℃であることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
上部クラッド層形成用樹脂層を熱により硬化する際の加熱温度は、50〜200℃とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。
なお、上部クラッド層形成用樹脂フィルムの支持フィルムの除去が必要な場合、硬化前に除去しても、硬化後に除去してもよい。
以上の工程で、光導波路1を作製することができる。
以下の本発明の実施例をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
合成例1[ウレタンオリゴマーAの合成]
攪拌器、温度計、冷却間および空気ガス導入管を2Lの三口フラスコに取り付け、空気ガスを導入した後、ポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学(株)製 商品名PTG850SN)520.8g、ジエチレングリコール1.06g、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε-カプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製 商品名FA2D)275.2g、重合禁止剤としてp−メトキシキノン0.5g、触媒としてジブチルチ錫ジラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名L101)0.3gをいれ、70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート(スミカバイエルウレタン(株)製、商品名デスモジュールI)222gを2時間かけて均一滴下し、反応を行った。滴下終了後、約5時間反応させたところで反応を終了した。得られた生成物の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)を、GPC(東ソー株式会社製SD−8022/DP−8020/RI−8020)を用いて測定した結果、重量平均分子量10,000のウレタンオリゴマーAを得た。
実施例1
[クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−1の調合]
シクロヘキサノン6gとリン原子を含有する有機フィラー(B)としてクラリアントジャパン(株)製「エクソリット OP−935」(平均粒子径2〜3μm)4gを容器に入れ、この混合物に0.8mm径および2mm径のジルコニアビーズ10gを添加して、遊星型微粉砕機P−7(FRITSCH社製)を用いて600rpmで30分攪拌してフィラーを分散させ、固形分濃度40質量%の有機フィラー分散体を得た。分散体からナイロンメッシュ(300Mesh)を用いてろ過し、ビーズミルを取り除き、有機フィラー分散溶液(I)を得た。
(a)(メタ)アクリルポリマーとして、エポキシ基含有アクリルゴムのシクロヘキサノン溶液(ナガセケムテックス株式会社製HTR−860P−3、重量平均分子量Mw=92万、エポキシ基含有量5質量%、固形分15質量%)400質量部(固形分60質量部)、(b)ウレタン(メタ)アクリレートとして、ウレタンオリゴマーA 20質量部、(c)(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学株式会社製DPE−6A)20質量部、(d)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア819)1質量部、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア2959)1質量部、(B)リン原子を含有する有機フィラーとしてクラリアントジャパン(株)製「エクソリット OP−935」(平均粒子径2〜3μm)が20質量部添加されるように分散溶液(I)を加え攪拌混合した後に減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−1を得た。
[クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1の作製]
クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−1を、表面離型処理PETフィルム(東洋紡績株式会社、コスモシャインA4100、厚み25μm)の離型処理面上に塗工機(株式会社ヒラノテクシード製マルチコーターTM−MC)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥し、次いで保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製A31、厚み25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1を得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が、下部クラッド層形成用樹脂フィルムでは20μm、上部クラッド層形成用樹脂フィルムでは80μm、及び引張り試験、屈折率測定、全光線透過率測定、ヘイズ測定、燃焼試験用硬化フィルムでは55μmとなるように調節した。
[引張り試験、屈折率測定及び燃焼試験用硬化フィルムの作製]
ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製HLM−1500)を用い、保護フィルム(A31)を除去した下部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1を、保護フィルム(A31)を除去した上部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1上に、圧力0.4MPa、温度80℃、速度0.4m/minの条件で積層した。次いで、紫外線露光機(大日本スクリーン株式会社製MAP−1200−L)を用い、紫外線(波長365nm)を4000mJ/cm2照射した。160℃で1時間硬化させた後、支持フィルム(A53)を除去して厚み110μmの硬化フィルムを得た。
[引張り試験]
得られた硬化フィルム(幅10mm、長さ70mm)の引張り試験(つかみ具間距離25mm)を、引張り試験機(株式会社オリエンテック製 RTM−100)を用いて、温度25℃、引張り速度500mm/min、で、JIS K 7127に準拠して行った。
(1)引張り弾性率
引張り弾性率は、引張り応力−ひずみ曲線の始めの直線部分を用いて、以下に示す式により算出した。
引張り弾性率(MPa)=直線上の2点間の応力の差(N)÷硬化フィルムの元の平均断面積(mm2)÷同じ2点間のひずみの差
(2)引張り破断伸び率
引張り破断伸び率は、以下に示す式により算出した。
引張り破断伸び率(%)=(破断時のつかみ具間距離(mm)−初期のつかみ具間距離(mm))÷初期のつかみ具間距離(mm)×100
[屈折率の測定]
得られた硬化フィルムの温度25℃における波長830nmでの屈折率をプリズムカプラ(SAIRON TECHNOLOGY社製、SPA−4000)を用いて測定した。
[燃焼試験]
得られた硬化フィルムについて、UL−94 HBに規定される水平性燃焼試験を行い、その下記合否により燃焼試験の合否を決定した。
○:合格 ×:不合格
実施例2〜4
表1に示す配合比に従ってクラッド層形成用樹脂ワニスCLV−2〜4を調合し、実施例1と同様な方法で、クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−2〜4を作製した。硬化フィルムの引張り試験、屈折率及び燃焼試験を実施した結果を表1に示す。
Figure 2012008221
*1:エポキシ基含有アクリルゴムのシクロヘキサノン溶液(ナガセケムテックス株式会社製、重量平均分子量92万、エポキシ基含有量5質量%)
*2:合成例1に記載の方法で合成
*3:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPE−6A)共栄社化学株式会社製
*4:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)、
*5:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)
*6:リン酸アルミニウム塩(OP−935)シクロヘキサノン溶液、クラリアントジャパン株式会社製
*7:ポリリン酸メラミン、メラム、メレムの複塩(PHOSMEL200)のシクロヘキサノン溶液、日産化学工業株式会社製
*8:ポリリン酸アンモニウム塩(AP−423)のシクロヘキサノン溶液、クラリアントジャパン株式会社製
*9:ホスファゼン化合物、大塚化学株式会社製
比較例1〜3
表2に示す配合比に従ってクラッド層形成用樹脂ワニスCLV−5〜7を調合し、実施例1と同様な方法で、クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−5〜7を作製した。硬化フィルムの引張り試験及び燃焼試験を実施した結果を表2に示す。
Figure 2012008221
*1:エポキシ基含有アクリルゴムのシクロヘキサノン溶液(ナガセケムテックス株式会社製、重量平均分子量92万、エポキシ基含有量5質量%)
*2:合成例1に記載の方法で合成
*3:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPE−6A)共栄社化学株式会社製
*4:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)
*5:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)
*10:赤燐、日本化学工業株式会社製
*11:1,3−フェニレンビスジキシレニルホスフェート、大八化学工業株式会社製
*12:ホスファゼン化合物、大塚化学株式会社製
表1、2に示す通り、実施例1〜4の硬化フィルムが高い難燃性を示しているのに対し、リン原子を含有する有機フィラー(B)に変えて、赤燐やリン酸エステル縮合体、ホスファゼン系の難燃剤を用いた比較例1〜3では、難燃性の効果を示さなかった。
続いて、クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1〜4を用いて、光導波路を作製した例を示す。
製造例1[コア部形成用樹脂フィルムCOF−1の作製]
[側鎖にエチレン性不飽和基を有し、主鎖に芳香環を有するポリヒドロキシポリエーテルA−1の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと及び温度計を備えたフラスコに、主鎖にビスフェノールA及びビスフェノールF由来の骨格を有するポリヒドロキシポリエーテル(東都化成株式会社製「フェノトートYP−70」、重量平均分子量5.0×106〜6.0×106)150質量部及びシクロヘキサノン191質量部を加え、窒素ガスを導入しながら、100℃で撹拌し、ポリヒドロキシポリエーテルを溶解させた。室温に冷却後、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.09質量部、ジブチルスズジラウレート0.07質量部を加え、空気ガスを導入しながら、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート17質量部及びシクロヘキサノン14質量部の混合物を50℃で30分かけて滴下した。その後、50℃で5時間撹拌を続けて、側鎖にエチレン性不飽和基を有し、主鎖にビスフェノールA及びビスフェノールF由来の骨格を有するポリヒドロキシポリエーテルA−1溶液(固形分45質量%)を得た。
[重量平均分子量の測定]
A−1の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー株式会社製SD−8022/DP−8020/RI−8020)を用いて測定した結果、43,100であった。なお、カラムは日立化成工業株式会社製 Gelpack GL−A150−S/GL−A160−Sを使用した。
[コア部形成用樹脂組成物COV−1の調合]
(A)成分として、前記A−1溶液(固形分40質量%)89質量部、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(日立化成工業株式会社製 ファンクリルFA−321A)15質量部、エトキシ化フルオレン型ビスフェノールジアクリレートのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新中村化学工業株式会社製 NKエステルA−BPEF/PGMAC70、固形分23質量%)32質量部、ビスフェノールA型エポキシジアクリレート(新中村化学工業株式会社製 NKオリゴEA−1020)23質量部、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン株式会社製 イルガキュア2959)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン株式会社製 イルガキュア819)1質量部、及び希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート22質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製 PF020)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、コア部形成用樹脂組成物COV−1を得た。
[コア部形成用樹脂フィルムCOF−1の作製]
コア部形成用樹脂組成物COV−1を、PETフィルム(東洋紡績株式会社製 コスモシャインA1517、厚み16μm)の非処理面上に、塗工機(株式会社ヒラノテクシード製 マルチコーターTM−MC)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製 ピューレックスA31、厚み25μm)を貼付け、コア部形成用樹脂フィルムCOF−1を得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が、コア部形成用樹脂フィルムでは70μm、引張り試験用硬化フィルムでは50μmとなるように調節した。
実施例5
[光導波路の作製]
前記紫外線露光機を用い、下部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1に紫外線(波長365nm)を4000mJ/cm2照射した。保護フィルム(A4100)を除去して、下部クラッド層を形成した。
続いて、前記ロールラミネータを用い、保護フィルム(A31)を除去したコア部形成用樹脂フィルムCOF−1を、下部クラッド層上に、圧力0.4MPa、温度50℃、速度0.2m/minの条件で積層した。さらに、真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製MVLP−500/600)を用い、真空引き7秒、圧力0.4MPa、温度70℃及び加圧時間30秒の条件で圧着した。
次いで、幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、上記紫外線露光機で紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射し、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。支持フィルム(A1517)を除去し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=70/30質量比)を用い、コア部を現像した後、プロピレングリコールモノメチルエーテル、次いでイソプロパノールを用いて洗浄し、100℃で10分加熱乾燥した。
次に、前記真空加圧式ラミネータを用い、保護フィルム(A31)を除去した上部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1を、コア部及び下部クラッド層上に、真空引き30秒、圧力0.4MPa、温度120℃及び加圧時間30秒の条件で積層した。紫外線(波長365nm)を4000mJ/cm2照射した後、160℃で1時間硬化させて、上部クラッド層を形成した。
続いて、上部及び下部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1の支持フィルム(A4100)を除去し、光導波路を得た。その後、ダイシングソー(株式会社ディスコ製DAD−341)を用いて導波路長10cmの光導波路を切り出した。
[光伝搬損失の測定]
実施例5で得られた光導波路(導波路長10cm)の光伝搬損失を、光源に波長850nmの光を中心波長とするVCSEL(EXFO社製FLS−300−01−VCL)、受光センサ(株式会社アドバンテスト製Q82214)、入射ファイバ(GI−50/125マルチモードファイバ、NA=0.20)及び出射ファイバ(SI−114/125、NA=0.22)を用いて、カットバック法(測定導波路長10、5、3、2cm)により測定した。
◎:0.2dB/cm以下
○:0.2dB/cmより大きく、0.5dB/cm以下
×:0.5dB/cmより大きい
[燃焼試験]
前記と同様にして評価した。
実施例6
上部クラッド層形成用樹脂フィルム及び下部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1をCLF−3に変えた以外は、実施例5と同様の方法で光導波路を作製した。光伝搬損失の測定及び燃焼試験を実施した結果を表3に示す。
実施例7
[クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−8の調合]
(a)(メタ)アクリルポリマーとして、エポキシ基含有アクリルゴムのシクロヘキサノン溶液(ナガセケムテックス株式会社製HTR−860P−3、重量平均分子量92万、エポキシ基含有量5質量%、固形分15質量%)400質量部(固形分60質量部)、(b)ウレタン(メタ)アクリレートとして、ウレタンオリゴマーA 20質量部、(c)(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学株式会社製DPE−6A)20質量部、(d)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア819)1質量部、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア2959)1質量部を加え攪拌混合した後に減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−8を得た。
[クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−8の作製]
クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−8を、表面離型処理PETフィルム(東洋紡績株式会社、コスモシャインA4100、厚み25μm)の離型処理面上に塗工機(株式会社ヒラノテクシード製マルチコーターTM−MC)を用いて塗布し、100℃で20分乾燥し、次いで保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製A31、厚み25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−8を得た。このとき樹脂層の厚みは、下部クラッド層形成用樹脂フィルムとして用いるため20μmとなるように調節した。
[光導波路の作製]
下部クラッド層形成用樹脂フィルムにCLF−8、上部クラッド層形成用樹脂フィルムにCLF−2を用いた以外は、実施例5と同様の操作により光導波路を作製した。光伝搬損失の測定及び燃焼試験を実施した結果を表3に示す。
実施例8
下部クラッド層形成用樹脂フィルムにCLF−8、上部クラッド層形成用樹脂フィルムにCLF−4を用いた以外は、実施例5と同様の操作により光導波路を作製した。光伝搬損失の測定及び燃焼試験を実施した結果を表3に示す。
Figure 2012008221
続いて、実施例5で得られた光導波路の屈曲耐久試験とスライド式屈曲耐久試験を行った。
[折り曲げ式屈曲耐久試験]
実施例5で得られた光導波路(幅2mm、長さ100mm)の折り曲げ式屈曲耐久試験を、屈曲耐久試験機(株式会社大昌電子製)を用い、下部クラッド側を内側、曲げ角度0〜180°、曲げ半径1mm、曲げ速度2回/秒の条件で屈曲耐久試験を行い、硬化フィルムの破断の有無を観察した。評価については、1万回毎に破断の有無を観察して破断しない最大回数を求めた。
実施例5で得られた光導波路は、屈曲試験20万回後も破断のないことを確認した。
[スライド式屈曲耐久試験]
実施例5で得られた光導波路(幅2mm、長さ100mm)について、図2に示すようなスライド式の屈曲耐久試験機((株)大昌電子製)を用いて、スライド式屈曲耐久試験を行った。前記光導波路を、屈曲軸(仮想軸)7に対して下部クラッド層を内側に配置して行った。また、曲げ半径(R)については、1.0mmの条件で行い、スライド速度80mm/秒、X1〜X2間の距離20mmの条件で試験を行った。評価については、1万回毎に破断の有無を観察して破断しない最大回数を求めた。
実施例5で得られた光導波路は、スライド試験10万回後も破断のないことを確認した。
表1から、本発明のクラッド層形成用樹脂組成物の硬化フィルムは、難燃性に優れており、これらを用いて製造した表3に示す光導波路も難燃性、屈曲耐性に優れていることがわかる。
本発明の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物、クラッド層形成用樹脂硬化性樹脂フィルム、及びこれを用いた光導波路は、上記構成によりUL−94試験でHB以上の難燃性と、屈曲耐性を有するものである。このため、光インタコネクション等の幅広い分野に適用できる。
1.光導波路
2.コア部
3.上部クラッド層
4.下部クラッド層
5.基材
7.屈曲軸(仮想軸)

Claims (16)

  1. 樹脂組成物(A)、及びリン原子を含有する有機フィラー(B)を含むことを特徴とする光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  2. (A)樹脂組成物が、(a)重量平均分子量が10万超である(メタ)アクリルポリマー、(b)ウレタン(メタ)アクリレート、(c)分子中にウレタン結合を有しない(メタ)アクリレート及び(d)ラジカル重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  3. (A)樹脂組成物が、(e)フェノキシ樹脂、(f)エポキシモノマー及び(g)光酸発生剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  4. リン原子を含有する有機フィラー(B)が、(1)ホスフィン酸の金属塩、及び/又は(2)含窒素リン酸系化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  5. (B)(1)ホスフィン酸の金属塩が
    Figure 2012008221
    [式中、R及びRは、同一か又は異なり、それぞれ、直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基であり、Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K又はプロトン化した窒素塩基であり、m及びnは、それぞれ1〜4の整数である。]
    である請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  6. リン原子を含有する有機フィラー(B)の平均粒子径が0.5μm以上、40μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  7. リン原子を含有する有機フィラー(B)を樹脂組成物(A)100質量部に対し、1〜100質量部配合することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  8. UL−94試験による難燃性がHB以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂組成物を用いてなる光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルム。
  10. UL−94試験による難燃性がHB以上であることを特徴とする請求項9に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルム。
  11. 曲げ半径1mmのスライド式屈曲耐久試験を10万回実施後、破断のない請求項10に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルム。
  12. 請求項9に記載の光導波路クラッド層形成用硬化性樹脂フィルムにより、下部クラッド層、及び上部クラッド層のうち少なくとも一方の層が形成されてなる光導波路。
  13. 前記光導波路の下部クラッド層と上部クラッド層の間に、両クラッド層よりも屈折率の高い感光性樹脂組成物によりコア部が形成され、コア部とクラッド層との比屈折率差が1〜10%である請求項12に記載の光導波路。
  14. UL−94試験による難燃性がHB以上であることを特徴とする請求項12又は13に記載の光導波路。
  15. 曲げ半径1mmのスライド式屈曲耐久試験を10万回実施後、破断のない請求項12〜14のいずれかに記載の光導波路。
  16. 請求項12〜15のいずれかに記載の光導波路を用いた光モジュール。
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