JP2004304097A - パターン形成方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】残膜が生じず、樹脂からモールドを容易に剥離することが可能なインプリント法によるパターンの形成方法を提供する。
【解決手段】対向する第1および第2の主面を有し、第1の主面に凹部31bおよび凸部31aを含む凹凸パターンが形成されており、凸部31aの少なくとも一部に遮光性を有する膜32が形成された透光性モールド10を用意する工程と、基板35上に液体状の光硬化性樹脂組成物を含む感光層36を形成する工程と、感光層36の一部が、凹部に侵入するよう透光性モールド101の第1の主面を感光層に圧着させる工程と、透光性モールド101の第2の主面から感光層36を露光する工程と、感光層36の未露光部分を除去する工程とを包含するパターン形成方法。
【選択図】 図4
【解決手段】対向する第1および第2の主面を有し、第1の主面に凹部31bおよび凸部31aを含む凹凸パターンが形成されており、凸部31aの少なくとも一部に遮光性を有する膜32が形成された透光性モールド10を用意する工程と、基板35上に液体状の光硬化性樹脂組成物を含む感光層36を形成する工程と、感光層36の一部が、凹部に侵入するよう透光性モールド101の第1の主面を感光層に圧着させる工程と、透光性モールド101の第2の主面から感光層36を露光する工程と、感光層36の未露光部分を除去する工程とを包含するパターン形成方法。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造などに用いられるパターンの形成方法に関し、特に、インプリント法によるパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置などの製造工程において微細なパターンを形成する場合、まず、基板上にフォトレジストを塗布し、所望のパターンを有するフォトマスクを用いて紫外線など光をフォトレジストに照射する。その後、フォトレジストを現像することにより、所望のパターンがフォトレジストに転写され、パターニングされたフォトレジストが形成される。この方法はフォトリソグラフィ法と呼ばれ、従来より、広く半導体装置の製造に用いられている。フォトリソグラフィ法は、最も一般的なパターン形成方法であるが、露光装置などが高価であるため、投資コストがかかってしまう。
【0003】
近年、たとえば非特許文献1に開示されているように、インプリント法と呼ばれる微細パターンの転写技術が提案されている。以下、インプリント法によるパターンの形成方法を説明する。図1(a)に示すように、まず、シリコン基板を電子ビームリソグラフィ法などでエッチングすることにより表面に凹凸の形状を有するモールド11を作製する。次に、図1(b)に示すように、基板12上にPMMA(ポリメチルメタクリレート)などの樹脂膜13を塗布する。図1(c)に示すように、基板12を樹脂膜13の軟化点温度以上に加熱してから、モールド11を樹脂膜13に圧着させ、モールド11のパターンを樹脂膜13に転写した後、基板温度を軟化点以下に下げ樹脂を硬化させる。図1(d)に示すように、モールド11を樹脂膜13から剥離し、転写パターンを有する樹脂膜13’のうち、残膜14をリアクティブイオンエッチング(RIE)などの異方性プラズマエッチング法により除去する。これにより、図1(e)に示すように、樹脂パターン15が得られる。
【0004】
このインプリント法によれば、簡単に微細なパターンを有する樹脂膜13を形成することができるとされている。しかし、モールド11のパターンを樹脂膜13に転写する場合、モールド11を数十kg/cm2という極めて高い圧力で樹脂膜13を有する基板12に圧着させる必要がある。また、転写の前後において基板12を加熱および冷却する必要があるため、処理時間が長くなるという問題がある。
【0005】
このような問題を解決するため、特許文献1は、以下に説明するようなインプリント法によるパターンの形成方法を提案している。具体的には、図2(a)に示すように、石英などの透光性を有する材料からなる基板を電子ビームリソグラフィ法などでエッチングすることにより表面に凹凸の形状を有するモールド21を作製する。次に、図2(b)に示すように、基板22上に液体状の光硬化性樹脂組成物23を塗布し、図2(c)に示すように、モールド21を光硬化性樹脂組成物23に圧着させる。この状態で、モールド21の裏面から光を照射し、光硬化性樹脂組成物23を硬化させる。図2(d)に示すように、モールド21のパターンが転写された光硬化性樹脂23’から残膜24をRIE法などにより除去する。これにより、図2(e)に示すように、樹脂パターン25が得られる。
【0006】
この方法によれば、樹脂の硬化を光反応によって行うため、処理時間を大幅に短縮することができる。また、光硬化性樹脂組成物23は液体であるため、粘度が低く、モールド21を高い圧力で光硬化性樹脂組成物23に圧着させなくてもパターンの転写を行うことができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−194142号公報
【非特許文献1】
S.Y.Chouら Appl.Phys.Lett.,vol67,p3314(1995)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のいずれの方法を用いても、図1(c)および図2(c)に示す工程において、モールド11、21と基板12、22との間に僅かな隙間が生じ、この隙間に樹脂膜13や光硬化性樹脂組成物23が残る。このため、基板の表面が露出されるべき領域に、薄い残膜14、24が形成されてしまう。
【0009】
この残膜14、24は除去する必要があるが、新たなマスクを用いることなく、転写パターンを有する樹脂膜13’や光硬化性樹脂23’から残膜14、24のみを選択的に除去することは難しい。上述の方法では、必要なパターンの線幅や形状をできるだけ保持しつつ、残膜14、24を除去するために異方性の高いエッチング方法であるRIE法などを用いて、残膜14、24をエッチングしている。この方法は、真空中でプラズマを発生させ、電界によってイオンを一方向に加速してエッチングを行うものであり、比較的高価な装置を必要とする。エッチングに必要な処理時間が長くなるというデメリットも生じる。
【0010】
また、上述の方法においてモールド11、21を基板から剥離する際、樹脂膜13’や光硬化性樹脂23’とモールド11、21とが強固に密着し、剥離に大きな力を要したり、樹脂膜13’および光硬化性樹脂23’に形成されたパターンが変形し、製造歩留まりが低下するという問題が生じる。
【0011】
本発明の目的は、このような従来技術の問題のすくなくとも1つを解決し、残膜の生じない、あるいは、残膜を簡単な装置で容易に除去することができ、インプリント法によるパターンの形成方法および樹脂からモールドを容易に剥離することが可能なインプリント法によるパターンの形成方法を提供する。また、そのようなパターン形成方法により形成されたパターンを用いて半導体装置を製造する方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のパターン形成方法は、対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凸部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成された透光性モールドを用意する工程と、基板上に液体状の光硬化性樹脂組成物を含む感光層を形成する工程と、前記感光層の一部が、前記凹部に侵入するよう前記透光性モールドの第1の主面を前記感光層に圧着させる工程と、前記透光性モールドの第2の主面から前記感光層を露光する工程と、前記感光層の未露光部分を除去する工程とを包含する。
【0013】
ある好ましい実施形態において、前記透光性モールドは、前記第1の主面の凹部の少なくとも一部に光触媒材料を含む膜を有している。
【0014】
ある好ましい実施形態において、前記光触媒材料は、酸化チタンである。
【0015】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである。
【0016】
ある好ましい実施形態において、前記透光性モールドを用意する工程は、透光性基板の第1の主面に遮光性を有する膜を形成する工程と、少なくとも前記透光性基板の第1の主面に達するように前記遮光性を有する膜を除去することにより、前記透光性基板の第1の主面に所望の凹凸パターンを形成する工程とを包含する。
【0017】
ある好ましい実施形態において、前記透光性モールドを用意する工程は、透光性基板の第1の主面に遮光性を有する膜を形成する工程と、少なくとも前記透光性基板の第1の主面に達するように前記遮光性を有する膜を除去することにより、前記透光性基板の第1の主面に所望の凹凸パターンを形成する工程と、前記凹凸パターンを覆うように光触媒材料を含む膜形成する工程とを包含する。
【0018】
ある好ましい実施形態において、前記凹凸パターンを形成する工程は、前記透光性基板の一部も除去するように前記遮光性を有する膜を除去する。
【0019】
ある好ましい実施形態において、前記除去工程は、前記未露光部分を溶剤を用いて溶出することにより、前記未露光部分を除去する。
【0020】
また、本発明のパターン形成方法は、対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凹部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成された透光性モールドを用意する工程と、基板上に光分解性物質を含む感光層を形成する工程と、前記感光層の一部が、前記凹部に侵入するよう前記透光性モールドの第1の主面を前記感光層に圧着させる工程と、前記透光性モールドの第2の主面から前記感光層を露光する工程と、前記感光層の露光部分を除去する工程とを包含する。
【0021】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである。
【0022】
ある好ましい実施形態において、前記除去工程は、前記露光部分を溶剤を用いて溶出することにより、前記露光部分を除去する。
【0023】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、上記いずれかに規定されたパターン形成方法によって、半導体層、金属層または絶縁層上にパターニングされた感光層を形成する工程と、前記パターニングされた感光層をマスクとして用い、前記半導体層、金属層または絶縁層に微細加工を施す工程とを包含する。
【0024】
また、本発明の透光性モールドは、対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凸または前記凹部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成されている。
【0025】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである。
【0026】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、前記第1の主面の凹部に形成されている。
【0027】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、前記第1の主面の凸部に形成されている。
【0028】
ある好ましい実施形態において、透光性モールドは前記第1の主面の凹部の少なくとも一部に光触媒材料を含む膜を有している。
【0029】
ある好ましい実施形態において、前記光触媒材料は、酸化チタンである。
【0030】
また、本発明のパターン転写装置は、上記いずれかの透光性モールドを備えている。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明のインプリント法によるパターン形成方法では、モールドの凹凸パターンを転写する膜に感光層を用いる。感光層には、光硬化性または光分解性を備えた物質を用いることができる。
【0032】
図3(a)に示すように、光硬化性の感光層36を用いる場合には、透光性モールド101として、凸部31aに遮光性を有する膜32が設けられた透光性基板31を用意する。図3(a)に示すように、透光性モールド101を基板35上に形成された感光層36に圧着し、透光性モールド101の第2の主面31’’から光を照射した場合、遮光性を有する膜32が存在するため、凸部31aと基板35との間に介在する感光層36には光が照射されず、この部分では硬化反応が起こらない。このため、透光性モールド101を剥離した後、感光層36の未露光部分である未硬化部分を溶剤などを用いたウエットエッチングにより選択的に除去することができる。これにより、残膜が生じることなく所望のパターンが転写された膜を基板35上に形成することができる。
【0033】
図3(b)に示すように、光分解性の感光層39を用いる場合には、透光性モールド102として、凹部31bの底部に遮光性を有する膜32’が設けられた透光性基板31を用意する。透光性モールド102を基板35上に形成された感光層39に圧着し、透光性モールド102の第2の主面31’’から光を照射した場合、凸部31aと基板35との間に介在する感光層39には光が照射され、この部分において、光分解反応が生じる。一方、光遮光性を有する膜32が存在するため、凹部31bと基板35との間に介在する感光層39には光が照射されず、この部分の感光層39に光分解反応は生じない。このため、透光性モールド102を剥離した後、感光層39の露光部分を溶剤などを用いたウエットエッチングにより選択的に除去することができる。これにより、残膜が生じることなく所望のパターンが転写された膜を基板35上に形成することができる。
【0034】
また、図3(a)に示すように光硬化性の感光層36を用いる場合には、感光層36に光が照射される領域となる凹部31bに光触媒材料を含む膜33をさらに設けてもよい。この場合、光触媒材料を含む膜33の光触媒作用により、硬化した感光層36の表面が分解され、感光層36と透光性モールド101との密着力が大幅に弱まり、透光性モールド101の剥離が容易になる。これにより、透光性モールド101を剥離する際に大きな力を要したり、転写したパターンが変形してしまうという問題が生じる可能性を低減することができる。
【0035】
以下、図4(a)から(g)を参照して光硬化性の感光層36を用いるパターン形成方法をより詳細に説明する。本発明のパターン形成方法では、まず図4(a)に示すように、対向する第1の主面31’および第2の主面31’’を有する透光性基板31を用意し、透光性基板31の第1の主面に遮光性を有する膜32を形成する。透光性基板31は、以下で説明する感光層が光硬化反応を起こすことのできる波長の光を透過することが好ましい。たとえば、感光層が紫外線によって硬化反応を起こす紫外線硬化性樹脂組成物を含む場合には、透光性基板31として石英基板やガラス基板を用いることができる。
【0036】
透光性基板31の第1の主面31’の大きさは、本発明を適用して製造する半導体装置の大きさなどにより適宜決定することができる。また、透光性基板31の厚さは、第1の主面31’の大きさに依存する。特に、感光層に圧着させた透光性モールドを剥離する際、透光性モールドが破損してしまわない程度に十分な厚さを備えていることが好ましい。
【0037】
遮光性を有する膜32は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜などからなる。感光層が光硬化反応を起こす波長の光を十分に遮ることのできる材料および膜厚を備えていることが好ましい。たとえば、上述したように感光層の硬化に紫外線を用いる場合には、厚さ0.5μmのクロムからなる金属膜を用いることができる。遮光性を有する膜32は、半導体製造工程で用いられる、スパッタ法、真空蒸着法など種々の公知の方法により形成される。たとえば、クロムからなる遮光性を有する膜32はスパッタ法により好適に形成することができる。
【0038】
次に図4(b)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’側からフォトリソグラフィ法、電子ビームリソグラフィ法などを用いて、少なくとも透光性基板31の第1の主面31’に達するように、遮光性を有する膜32を除去し、第1の主面31’に所望の凹凸パターンを形成する。凹凸パターンの凸部31aと凹部31bとの高さの差hは、最終的に形成するパターンの高さに対応する。このため、形成するパターンが所望の高さを有するように、遮光性を有する膜32および透光性基板31の第1の主面31’の表面を除去する。
【0039】
形成する凹凸パターンは少なくとも、凹部31bにおいて、遮光性を有する膜32が完全に除去されておればよい。このため、たとえば、厚さhの遮光性を有する膜32を形成し、透光性基板31の表面が露出さるように遮光性を有する膜32のみをエッチングしてもよい。しかし、最終的に形成するパターンの厚さと同じ厚さの遮光性を有する膜32を形成するのには長い時間がかかることが多い。このため、遮光性を有する膜32の厚さは露光に用いる光を遮るのに十分な程度の厚さにし、図4(b)に示すように、透光性基板31を第1の主面31’側から所定の深さまでエッチングすることが好ましい。この場合には、遮光性を有する膜32の厚さと透光性基板31を除去して形成した凹部の深さとの合計が凹凸パターンの凸部31aと凹部31bとの高さの差hとなる。
【0040】
遮光性を有する膜32および透光性基板31のエッチングには半導体製造工程に用いる種々のエッチング方法を用いることができる。電子ビームリソグラフィ法によれば、微細なパターンの形成が可能であり、また、エッチングに際して別のフォトマスクなどを用いることなく、CADデータなどから直接エッチングを行うことができる。さらに、遮光性を有する膜32および透光性基板31を同時にエッチングすることが可能である。
【0041】
透光性基板31の第1の主面31’に形成する凹凸パターンは最終的に形成すべきパターンの凹凸が反転したものである。したがって、最終的に形成すべきパターンと同じ設計ルールで凹凸パターンが形成される。たとえば、凸部31aおよび凹部31bの最小幅が3μmであり、高さの差hは2μmである。本発明のパターン形成方法は、半導体装置などの微細パターンの形成に適している。このため、凸部31aおよび凹部31bの最小幅が0.1μm〜20μmの範囲にあり、高さの差hが0.1μm〜5μmの範囲にある凹凸パターンを形成することが好ましい。
【0042】
次に図4(c)に示すように、凹凸パターンが形成された透光性基板31の第1の主面31’全体を覆うように光触媒材料を含む膜33を形成する。光触媒材料は、光の照射によって活性酸素種を発生する光触媒作用を備えている。このような材料としてたとえば酸化チタンを用いることができる。また、Si、Al、Cu、Ag、Sn、Wなどチタンおよび酸素以外の元素も光触媒作用を備えており、光触媒材料として用いることができる。光触媒材料を含む膜33は、以下で説明するように光触媒材料を含む膜33と接する感光層の表面部分を光分解させることが可能な程度の厚みを有しておればよい。具体的には、100nm〜5000nm程度の厚さを備えていればよい。
【0043】
光触媒材料を含む膜33は少なくとも凹部31bの底部に設けられておればよく、好ましくは、凹部31bの側面にも設けられている。凸部31aの遮光性を有する膜32の上には光触媒材料を含む膜33を形成する必要はない。しかし、光触媒材料を含む膜33を第1の主面31’全体に設けるほうが凹部31bの底部にのみ選択的に設ける場合に比べて容易である。また全体に光触媒材料を含む膜33を設ける場合、凸部31aと凹部31bとの高さの差hが維持されるので、上述の透光性基板31をエッチングする際に、光触媒材料を含む膜33の厚さを考慮する必要がないという利点もある。これにより、所望の凹凸パターンを有する透光性モード101が得られる。
【0044】
次に、図4(d)に示すように、基板35の表面に感光層36を形成する。基板35は、典型的には半導体基板であり、最終的に形成するパターンを用いて微細加工を施す対象となる。しかし、半導体基板以外の他の基板であってもよい。
【0045】
感光層36は、液体状の光硬化性樹脂組成物を含む。たとえば、ウレタンアクリレート系樹脂などを用いることができる。スピンコート法など、半導体製造工程で用いられる種々の方法により、基板35の表面に感光層36を形成する。感光層36は、最終的に形成すべきパターンの高さとほぼ等しいことが好ましい。
【0046】
図4(d)に示すように、凹凸パターンが設けられた第1の主面31’が感光層36と対向するように、透光性モールド101を保持し、図4(e)に示すように、透光性モールド101を感光層36に押し付け、圧着させる。これにより、凹部31bに感光層36が侵入し、感光層36が透光性モールド101の凹凸パターンに対応するように変形する。この時、透光性モールド101の凸部31aは基板35にほぼ達しているが、凸部31aと基板35との間には感光層36が僅かに介在している状態になる。感光層36の粘度および凹凸パターンにも依存するが、感光層36が液体状であるため、透光性モールド101の凹部31bに感光層36を十分侵入させるのにあまり大きな圧力をかける必要はない。おおよそ、1kg/cm2〜50kg/cm2の圧力で透光性モールド101を基板35側へ押し付けることにより、透光性モールド101の凹凸パターンが感光層36へ転写される。
【0047】
図4(e)に示すように、この状態で透光性モールド101の第2の主面31’’側から感光層36へ光を照射する。これにより、感光層36の凹部31bと基板35との間に位置する部分に光が照射され、硬化反応が進む。一方、遮光性を有する膜32によって光が遮られるため、感光層36の凸部31aと基板35との間に位置する部分には、光が照射されない。このため、この部分では硬化がおこらない。
【0048】
また、凹部31bに位置する光触媒材料を含む膜33は光の照射を受けて、活性酸素種を発生させる。生成した活性酸素種によって、感光層36の凹部31bの底部と接する表面部分が分解する。
【0049】
図4(f)に示すように、透光性モールド101を剥離する。この時、透光性モールド101の凹部31bの底部と接していた感光層36の表面部分は分解されているため、透光性モールド101との密着性が大きく弱められている。このため、凹凸パターンの転写された感光層36’の凸部36bの形状を変形させることなく、また、大きな力を加えなくても透光性モールド101を剥離させることができる。
【0050】
感光層36’において、凸部36bは露光されたため、硬化しており、凹部の底部36aは露光されなかったため、硬化していない。このため、凹凸パターンの転写された感光層36’を有する基板35を適当な溶剤に浸漬することにより、本来不要な部分な残膜である凹部の底部36aが溶出し、所望のパターン38を有する基板35を得ることができる。
【0051】
上述の実施形態では光硬化性の感光層36を用いたが、光分解性の感光層39を用いてもよい。以下、図5(a)から(h)を参照して光分解性の感光層39を用いるパターン形成方法をより詳細に説明する。
【0052】
まず図5(a)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’にマスク層61を形成する。マスク層61はフォトレジストなど、後の工程において、リフトオフ法により除去可能なものを用いる。
【0053】
次に図5(b)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’側からフォトリソグラフィ法、電子ビームリソグラフィ法などを用いて、透光性基板31の第1の主面31’側からマスク層61および透光性基板31の第1の主面31’をエッチングし、第1の主面31’に所望の凹凸パターンを形成する。透光性基板31を深さh+tまでエッチングすることが好ましい。ここでhは最終的に形成するパターンの高さに対応し、tは次に形成する遮光性を有する膜32’の厚さである。
【0054】
図5(c)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’全面に遮光性を有する膜32’を形成する。この時、遮光性を有する膜32’は、凹凸パターンの凸部31aの上面および凹部31bに底部にのみ堆積し、凸部31aおよび凹部31bの側面には堆積しないよう、真空蒸着法などによって形成することが好ましい。遮光性を有する膜32’は、上述したように厚さtを有している。
【0055】
遮光性を有する膜32’を形成した後、リフトオフ法などにより、マスク層61を除去する。この時、マスク層61の上に形成された遮光性を有する膜32’も同時に除去される。これにより、図5(d)に示すように、透光性モールド102が得られる。透光性モールド102は、凹部31bおよび凸部31aを有する凹凸パターンを備え、凹部31bの底部に遮光性を有する膜32’が設けられている。
【0056】
次に、図5(e)に示すように、基板35の表面に感光層39を形成する。感光層39は、光分解性物質を含む。たとえば、ポジ型のフォトレジストや、アクリル樹脂などを用いることができる。スピンコート法など、半導体製造工程で用いられる種々の方法により、基板35の表面に感光層39を形成する。感光層39は、最終的に形成すべきパターンの高さとほぼ等しいことが好ましい。
【0057】
図5(e)に示すように、凹凸パターンが設けられた第1の主面31’が感光層39と対向するように、透光性モールド102を保持し、図5(f)に示すように、透光性モールド102を感光層39に押し付け、圧着させる。これにより、凹部31bに感光層39が侵入し、感光層39が透光性モールド101の凹凸パターンに対応するように変形する。この時、透光性モールド102の凸部31aは基板35にほぼ達しているが、凸部31aと基板35との間には感光層39が僅かに介在している状態になる。感光層39としてポジ型フォトレジストを用いる場合、液体であるため、透光性モールド102の凹部31bに感光層39を十分侵入させるのにあまり大きな圧力をかける必要はない。おおよそ、1kg/cm2〜50kg/cm2の圧力で透光性モールド102を基板35側へ押し付けることにより、透光性モールド102の凹凸パターンが感光層39へ転写される。
【0058】
図5(f)に示すように、この状態で透光性モールド102の第2の主面31’’側から感光層39へ光を照射する。これにより、感光層39の凸部31aと基板35との間に位置する部分に光が照射され、光分解反応が進む。一方、遮光性を有する膜32によって光が遮られるため、感光層39の凹31bと基板35との間に位置する部分には、光が照射されない。このため、この部分では光分解がおこらない。
【0059】
図5(g)に示すように、透光性モールド102を剥離する。感光層39’において、凹部39aは露光されたため、光分解が生じており、凸部39bは露光されなかったため、光分解が生じていない。このため、凹凸パターンの転写された感光層39’を有する基板35を適当な溶剤に浸漬することにより、不要な部分な残膜である凹部の底部39aが溶出し、所望のパターン38を有する基板35を得ることができる。感光層39としてポジ型フォトレジストを用いる場合にはその後、加熱してパターン38に含まれる水分や溶媒を除去してもよい。
【0060】
図4(g)および図5(h)に示す基板35に形成されたパターン38は好適に半導体装置の製造に用いることができる。
【0061】
たとえば、基板35として半導体基板を用いる場合には、パターン38をマスクとして基板35をエッチングしてもよいし、パターン38をマスクとして不純物を基板35に注入してもよい。パターン38を用いて基板35上にパターン38の凹部に対応するパターンを形成してもよい。また、基板35として金属層や絶縁層がその表面に形成された半導体基板や絶縁性基板を用いる場合には、パターン38をマスクとして金属層や絶縁層をエッチングしてもよい。あるいは、パターン38をマスクとして基板35上に金属膜あるいは絶縁膜などの薄膜を形成してもよい。このように、本発明のパターン形成方法により作製したパターン38を用い、半導体装置の製造に必要なエッチング、薄膜堆積、不純物導入などの微細加工工程を行うことができる。
【0062】
なお、上述の方法により、パターンの形成を行う場合、図6に示すようなパターン転写装置150を用いることが好ましい。パターン転写装置150は、光源151と、図4(d)に示す透光性モールド101およびそれを保持する保持部152と、感光層36を有する基板35を保持するステージ153と、保持部152を移動させる移動機構154とを備えている。透光性モールド101に換えて、図5(d)に示す透光性モールド102を備えていてもよい。移動機構154は、保持部152に保持された透光性モールド101を感光層36に接するように移動させ、さらに所定の圧力で、透光性モールド101を感光層36に押し付ける。光源151は、感光層36が反応する波長の光を透光性モールド101の裏面からステージ153に向かって照射する。感光層36の露光終了後、移動機構154は、保持部152を上昇させて、透光性モールド101を感光層36から剥離する。
【0063】
本発明によれば、インプリント法を用いて、基板上に形成された感光層にモールドの凹凸パターンを転写する。このとき、感光層に光硬化性樹脂組成物を用いる場合には、透光性モールドの凸部に遮光性を有する膜を設け、感光層に光分解性物質を用いる場合には、透光性モールドの凹部に遮光性を有する膜を設ける。そして、透光性モールドの裏面から感光層を露光する。これにより、転写されたパターンの凹部となる部分は、光硬化反応が起きていないか光分解反応が起きているため、基板を溶剤や現像液に浸漬することにより、凹部となる部分には、感光層が残ることがない。このため、パターン形成後、プラズマエッチングなどにより残膜を処理必要がなく、高価な装置を用いることなく容易に所望のパターンを有する基板を作製することができる。
【0064】
また、感光層に光硬化性樹脂組成物を用いる場合において、透光性モールドの凹部に光触媒材料を含む膜を形成することにより、露光時に、透光性モールドの凹部と接する感光層の表面を分解させることができる。これにより、透光性モールドと感光層との密着性を弱め、露光後、透光性モールドを容易に剥離することができる。また、感光層に転写したパターンを変形させることなく透光性モールドを剥離することができる。
【0065】
(第1の実施例)
図7(a)から(g)を参照して、具体的な実施例を示す。
【0066】
図7(a)に示すように、石英基板40上に遮光性を有する膜として厚さ100nmのクロム膜41を形成する。クロム膜41の形成には、クロムをターゲットとし、アルゴンガスを用いたRFスパッタ法を用いる。また、成膜は、400℃の基板温度および0.5Paのガス圧において、100WのRFパワーを印加して行う。
【0067】
図7(b)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いてフォトレジストのパターンをクロム膜41上に形成し、これをエッチングマスクとしてクロム膜41及び石英基板40をRIEを用いてエッチングすることにより凸部40aおよび凹部40bをゆする凹凸パターンを第1の主面40’に形成する。
【0068】
図7(c)に示すように、石英基板40の第1の主面40’の全面にスパッタ法により酸化チタン膜42を形成し、モールド104を作製する。酸化チタン膜42の形成には、酸化チタンをターゲットとし、アルゴンおよび酸素の混合ガスを用いたRFスパッタ法を用いる。また、成膜は、400℃の基板温度および0.7Paのガス圧において、200WのRFパワーを印加して行う。
【0069】
図7(d)に示すように、シリコン基板44上に厚さ200nmのアルミ膜45を形成する。アルミ膜45の形成には、アルミをターゲットとし、アルゴンガスを用いたRFスパッタ法を用いる。また、成膜は、200℃の基板温度および0.5Paのガス圧において、150WのRFパワーを印加して行う。アルミ膜45上に液体状の厚さ1000nmの光硬化樹脂組成物をスピンコートして感光層46を形成する。
【0070】
図7(e)に示すように、透光性モールド104を感光層46に数kg/cm2の圧力で押付け圧着する。この状態で、透光性モールド104の第2の主面40’’から波長が330nmの紫外線を照射する。このとき、透光性モールド10のクロム膜41が形成されていない凹部40bに接した感光層46には紫外線が照射され硬化する。一方、クロム膜41が形成されている凸部40aに接した感光層46には紫外線が照射されないため、硬化されない。また、紫外線の照射によって、酸化チタン膜42が活性酸素種を生成し、この活性酸素種によって紫外線が照射された酸化チタン膜42に接した感光層46の表面が分解する。
【0071】
図7(f)に示すように、透光性モールド104を感光層46から剥離する。このとき、凹部40bでは紫外線が照射された酸化チタン膜42に接した感光層46の表面が分解されている。このため、透光性モールド104と感光層46との密着性が弱くなっており、透光性モールド104は感光層46から容易に剥離することができる。このとき、感光層46に透光性モールド104の凹凸パターンが転写されており、感光層46’の凸部46bは紫外線の照射により硬化している。感光層46’の凹部46bはわずかな厚みを有する残膜になっているが、紫外線が照射されていないので硬化していない。
【0072】
図7(g)に示すように、基板44を溶剤に浸漬することで、感光層46’の凹部46bの底部が溶解除去され、この部分においてアルミ膜45の表面が露出する。これによりパターン38がアルミ膜45の上に形成される。
【0073】
図7(h)に示すように、パターン48をマスクとして用い、アルミ膜45をエッチング液によりエッチングする。図7(i)に示すように、パターン48を有機溶剤で溶解除去することにより、アルミ膜パターン49が形成される。
【0074】
(第2の実施例)
図8(a)から(h)を参照して、基板上にインクジェット法によるパターン形成に用いるバンクを形成する実施例を示す。図8(a)から(c)に示すモールド105の作成方法は、図6(a)から(c)に示す方法と同様である。
【0075】
図8(d)に示すように、ガラス基板52上に液体状の光硬化樹脂組成物をスピンコートして樹脂膜53を形成する。その後、図8(e)から(g)に示すようにパターン54を図6(e)から(g)に示す方法と同様にして形成する。
【0076】
図8(h)に示すように、パターン54をバンクとして用いて、ガラス基板52の表面が露出した領域にインクジェット法で機能材料55を塗布する。
【0077】
図8(i)に示すように、パターン54を溶剤で溶解除去することにより、ガラス基板52上に機能膜パターン56が形成される。
【0078】
【発明の効果】
本発明のパターン形成方法によれば、不要部分に残膜を生じさせることなく、微細なパターンを形成する。また、モールドの剥離が容易であり、形成したパターンを変形させる可能性が小さいので、高い精度を有するパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)から(e)は従来のインプリント法によるパターンを形成する方法の手順を示す断面図である。
【図2】(a)から(e)は従来の他のインプリント法によるパターンを形成する方法の手順を示す断面図である。
【図3】(a)および(b)は本発明によるパターン形成方法を説明するための断面図である。
【図4】(a)から(g)は、本発明のパターンを形成する方法の手順を示す断面図である。
【図5】(a)から(g)は、本発明のパターンを形成する方法の他の手順を示す断面図である。
【図6】本発明のパターンを形成する方法に用いるパターン転写装置を示す模式図である。
【図7】(a)から(i)は、本発明のパターンを形成する方法を用いて薄膜パターンを基板上に形成する手順を示す断面図である。
【図8】(a)から(i)は、本発明のパターンを形成する方法を用いて他の薄膜パターンを基板上に形成する手順を示す断面図である。
【符号の説明】
31、40 光性基板
32、41 遮光性を有する膜
33、42 光分解性材料を含む膜
35、44 基板
36、39、46、53 感光層
101、102、104、105 透光性モールド
45 アルミ膜
55 機能膜
49 アルミ膜パターン
56 機能膜パターン
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造などに用いられるパターンの形成方法に関し、特に、インプリント法によるパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置などの製造工程において微細なパターンを形成する場合、まず、基板上にフォトレジストを塗布し、所望のパターンを有するフォトマスクを用いて紫外線など光をフォトレジストに照射する。その後、フォトレジストを現像することにより、所望のパターンがフォトレジストに転写され、パターニングされたフォトレジストが形成される。この方法はフォトリソグラフィ法と呼ばれ、従来より、広く半導体装置の製造に用いられている。フォトリソグラフィ法は、最も一般的なパターン形成方法であるが、露光装置などが高価であるため、投資コストがかかってしまう。
【0003】
近年、たとえば非特許文献1に開示されているように、インプリント法と呼ばれる微細パターンの転写技術が提案されている。以下、インプリント法によるパターンの形成方法を説明する。図1(a)に示すように、まず、シリコン基板を電子ビームリソグラフィ法などでエッチングすることにより表面に凹凸の形状を有するモールド11を作製する。次に、図1(b)に示すように、基板12上にPMMA(ポリメチルメタクリレート)などの樹脂膜13を塗布する。図1(c)に示すように、基板12を樹脂膜13の軟化点温度以上に加熱してから、モールド11を樹脂膜13に圧着させ、モールド11のパターンを樹脂膜13に転写した後、基板温度を軟化点以下に下げ樹脂を硬化させる。図1(d)に示すように、モールド11を樹脂膜13から剥離し、転写パターンを有する樹脂膜13’のうち、残膜14をリアクティブイオンエッチング(RIE)などの異方性プラズマエッチング法により除去する。これにより、図1(e)に示すように、樹脂パターン15が得られる。
【0004】
このインプリント法によれば、簡単に微細なパターンを有する樹脂膜13を形成することができるとされている。しかし、モールド11のパターンを樹脂膜13に転写する場合、モールド11を数十kg/cm2という極めて高い圧力で樹脂膜13を有する基板12に圧着させる必要がある。また、転写の前後において基板12を加熱および冷却する必要があるため、処理時間が長くなるという問題がある。
【0005】
このような問題を解決するため、特許文献1は、以下に説明するようなインプリント法によるパターンの形成方法を提案している。具体的には、図2(a)に示すように、石英などの透光性を有する材料からなる基板を電子ビームリソグラフィ法などでエッチングすることにより表面に凹凸の形状を有するモールド21を作製する。次に、図2(b)に示すように、基板22上に液体状の光硬化性樹脂組成物23を塗布し、図2(c)に示すように、モールド21を光硬化性樹脂組成物23に圧着させる。この状態で、モールド21の裏面から光を照射し、光硬化性樹脂組成物23を硬化させる。図2(d)に示すように、モールド21のパターンが転写された光硬化性樹脂23’から残膜24をRIE法などにより除去する。これにより、図2(e)に示すように、樹脂パターン25が得られる。
【0006】
この方法によれば、樹脂の硬化を光反応によって行うため、処理時間を大幅に短縮することができる。また、光硬化性樹脂組成物23は液体であるため、粘度が低く、モールド21を高い圧力で光硬化性樹脂組成物23に圧着させなくてもパターンの転写を行うことができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−194142号公報
【非特許文献1】
S.Y.Chouら Appl.Phys.Lett.,vol67,p3314(1995)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のいずれの方法を用いても、図1(c)および図2(c)に示す工程において、モールド11、21と基板12、22との間に僅かな隙間が生じ、この隙間に樹脂膜13や光硬化性樹脂組成物23が残る。このため、基板の表面が露出されるべき領域に、薄い残膜14、24が形成されてしまう。
【0009】
この残膜14、24は除去する必要があるが、新たなマスクを用いることなく、転写パターンを有する樹脂膜13’や光硬化性樹脂23’から残膜14、24のみを選択的に除去することは難しい。上述の方法では、必要なパターンの線幅や形状をできるだけ保持しつつ、残膜14、24を除去するために異方性の高いエッチング方法であるRIE法などを用いて、残膜14、24をエッチングしている。この方法は、真空中でプラズマを発生させ、電界によってイオンを一方向に加速してエッチングを行うものであり、比較的高価な装置を必要とする。エッチングに必要な処理時間が長くなるというデメリットも生じる。
【0010】
また、上述の方法においてモールド11、21を基板から剥離する際、樹脂膜13’や光硬化性樹脂23’とモールド11、21とが強固に密着し、剥離に大きな力を要したり、樹脂膜13’および光硬化性樹脂23’に形成されたパターンが変形し、製造歩留まりが低下するという問題が生じる。
【0011】
本発明の目的は、このような従来技術の問題のすくなくとも1つを解決し、残膜の生じない、あるいは、残膜を簡単な装置で容易に除去することができ、インプリント法によるパターンの形成方法および樹脂からモールドを容易に剥離することが可能なインプリント法によるパターンの形成方法を提供する。また、そのようなパターン形成方法により形成されたパターンを用いて半導体装置を製造する方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のパターン形成方法は、対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凸部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成された透光性モールドを用意する工程と、基板上に液体状の光硬化性樹脂組成物を含む感光層を形成する工程と、前記感光層の一部が、前記凹部に侵入するよう前記透光性モールドの第1の主面を前記感光層に圧着させる工程と、前記透光性モールドの第2の主面から前記感光層を露光する工程と、前記感光層の未露光部分を除去する工程とを包含する。
【0013】
ある好ましい実施形態において、前記透光性モールドは、前記第1の主面の凹部の少なくとも一部に光触媒材料を含む膜を有している。
【0014】
ある好ましい実施形態において、前記光触媒材料は、酸化チタンである。
【0015】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである。
【0016】
ある好ましい実施形態において、前記透光性モールドを用意する工程は、透光性基板の第1の主面に遮光性を有する膜を形成する工程と、少なくとも前記透光性基板の第1の主面に達するように前記遮光性を有する膜を除去することにより、前記透光性基板の第1の主面に所望の凹凸パターンを形成する工程とを包含する。
【0017】
ある好ましい実施形態において、前記透光性モールドを用意する工程は、透光性基板の第1の主面に遮光性を有する膜を形成する工程と、少なくとも前記透光性基板の第1の主面に達するように前記遮光性を有する膜を除去することにより、前記透光性基板の第1の主面に所望の凹凸パターンを形成する工程と、前記凹凸パターンを覆うように光触媒材料を含む膜形成する工程とを包含する。
【0018】
ある好ましい実施形態において、前記凹凸パターンを形成する工程は、前記透光性基板の一部も除去するように前記遮光性を有する膜を除去する。
【0019】
ある好ましい実施形態において、前記除去工程は、前記未露光部分を溶剤を用いて溶出することにより、前記未露光部分を除去する。
【0020】
また、本発明のパターン形成方法は、対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凹部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成された透光性モールドを用意する工程と、基板上に光分解性物質を含む感光層を形成する工程と、前記感光層の一部が、前記凹部に侵入するよう前記透光性モールドの第1の主面を前記感光層に圧着させる工程と、前記透光性モールドの第2の主面から前記感光層を露光する工程と、前記感光層の露光部分を除去する工程とを包含する。
【0021】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである。
【0022】
ある好ましい実施形態において、前記除去工程は、前記露光部分を溶剤を用いて溶出することにより、前記露光部分を除去する。
【0023】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、上記いずれかに規定されたパターン形成方法によって、半導体層、金属層または絶縁層上にパターニングされた感光層を形成する工程と、前記パターニングされた感光層をマスクとして用い、前記半導体層、金属層または絶縁層に微細加工を施す工程とを包含する。
【0024】
また、本発明の透光性モールドは、対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凸または前記凹部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成されている。
【0025】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである。
【0026】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、前記第1の主面の凹部に形成されている。
【0027】
ある好ましい実施形態において、前記遮光性を有する膜は、前記第1の主面の凸部に形成されている。
【0028】
ある好ましい実施形態において、透光性モールドは前記第1の主面の凹部の少なくとも一部に光触媒材料を含む膜を有している。
【0029】
ある好ましい実施形態において、前記光触媒材料は、酸化チタンである。
【0030】
また、本発明のパターン転写装置は、上記いずれかの透光性モールドを備えている。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明のインプリント法によるパターン形成方法では、モールドの凹凸パターンを転写する膜に感光層を用いる。感光層には、光硬化性または光分解性を備えた物質を用いることができる。
【0032】
図3(a)に示すように、光硬化性の感光層36を用いる場合には、透光性モールド101として、凸部31aに遮光性を有する膜32が設けられた透光性基板31を用意する。図3(a)に示すように、透光性モールド101を基板35上に形成された感光層36に圧着し、透光性モールド101の第2の主面31’’から光を照射した場合、遮光性を有する膜32が存在するため、凸部31aと基板35との間に介在する感光層36には光が照射されず、この部分では硬化反応が起こらない。このため、透光性モールド101を剥離した後、感光層36の未露光部分である未硬化部分を溶剤などを用いたウエットエッチングにより選択的に除去することができる。これにより、残膜が生じることなく所望のパターンが転写された膜を基板35上に形成することができる。
【0033】
図3(b)に示すように、光分解性の感光層39を用いる場合には、透光性モールド102として、凹部31bの底部に遮光性を有する膜32’が設けられた透光性基板31を用意する。透光性モールド102を基板35上に形成された感光層39に圧着し、透光性モールド102の第2の主面31’’から光を照射した場合、凸部31aと基板35との間に介在する感光層39には光が照射され、この部分において、光分解反応が生じる。一方、光遮光性を有する膜32が存在するため、凹部31bと基板35との間に介在する感光層39には光が照射されず、この部分の感光層39に光分解反応は生じない。このため、透光性モールド102を剥離した後、感光層39の露光部分を溶剤などを用いたウエットエッチングにより選択的に除去することができる。これにより、残膜が生じることなく所望のパターンが転写された膜を基板35上に形成することができる。
【0034】
また、図3(a)に示すように光硬化性の感光層36を用いる場合には、感光層36に光が照射される領域となる凹部31bに光触媒材料を含む膜33をさらに設けてもよい。この場合、光触媒材料を含む膜33の光触媒作用により、硬化した感光層36の表面が分解され、感光層36と透光性モールド101との密着力が大幅に弱まり、透光性モールド101の剥離が容易になる。これにより、透光性モールド101を剥離する際に大きな力を要したり、転写したパターンが変形してしまうという問題が生じる可能性を低減することができる。
【0035】
以下、図4(a)から(g)を参照して光硬化性の感光層36を用いるパターン形成方法をより詳細に説明する。本発明のパターン形成方法では、まず図4(a)に示すように、対向する第1の主面31’および第2の主面31’’を有する透光性基板31を用意し、透光性基板31の第1の主面に遮光性を有する膜32を形成する。透光性基板31は、以下で説明する感光層が光硬化反応を起こすことのできる波長の光を透過することが好ましい。たとえば、感光層が紫外線によって硬化反応を起こす紫外線硬化性樹脂組成物を含む場合には、透光性基板31として石英基板やガラス基板を用いることができる。
【0036】
透光性基板31の第1の主面31’の大きさは、本発明を適用して製造する半導体装置の大きさなどにより適宜決定することができる。また、透光性基板31の厚さは、第1の主面31’の大きさに依存する。特に、感光層に圧着させた透光性モールドを剥離する際、透光性モールドが破損してしまわない程度に十分な厚さを備えていることが好ましい。
【0037】
遮光性を有する膜32は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜などからなる。感光層が光硬化反応を起こす波長の光を十分に遮ることのできる材料および膜厚を備えていることが好ましい。たとえば、上述したように感光層の硬化に紫外線を用いる場合には、厚さ0.5μmのクロムからなる金属膜を用いることができる。遮光性を有する膜32は、半導体製造工程で用いられる、スパッタ法、真空蒸着法など種々の公知の方法により形成される。たとえば、クロムからなる遮光性を有する膜32はスパッタ法により好適に形成することができる。
【0038】
次に図4(b)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’側からフォトリソグラフィ法、電子ビームリソグラフィ法などを用いて、少なくとも透光性基板31の第1の主面31’に達するように、遮光性を有する膜32を除去し、第1の主面31’に所望の凹凸パターンを形成する。凹凸パターンの凸部31aと凹部31bとの高さの差hは、最終的に形成するパターンの高さに対応する。このため、形成するパターンが所望の高さを有するように、遮光性を有する膜32および透光性基板31の第1の主面31’の表面を除去する。
【0039】
形成する凹凸パターンは少なくとも、凹部31bにおいて、遮光性を有する膜32が完全に除去されておればよい。このため、たとえば、厚さhの遮光性を有する膜32を形成し、透光性基板31の表面が露出さるように遮光性を有する膜32のみをエッチングしてもよい。しかし、最終的に形成するパターンの厚さと同じ厚さの遮光性を有する膜32を形成するのには長い時間がかかることが多い。このため、遮光性を有する膜32の厚さは露光に用いる光を遮るのに十分な程度の厚さにし、図4(b)に示すように、透光性基板31を第1の主面31’側から所定の深さまでエッチングすることが好ましい。この場合には、遮光性を有する膜32の厚さと透光性基板31を除去して形成した凹部の深さとの合計が凹凸パターンの凸部31aと凹部31bとの高さの差hとなる。
【0040】
遮光性を有する膜32および透光性基板31のエッチングには半導体製造工程に用いる種々のエッチング方法を用いることができる。電子ビームリソグラフィ法によれば、微細なパターンの形成が可能であり、また、エッチングに際して別のフォトマスクなどを用いることなく、CADデータなどから直接エッチングを行うことができる。さらに、遮光性を有する膜32および透光性基板31を同時にエッチングすることが可能である。
【0041】
透光性基板31の第1の主面31’に形成する凹凸パターンは最終的に形成すべきパターンの凹凸が反転したものである。したがって、最終的に形成すべきパターンと同じ設計ルールで凹凸パターンが形成される。たとえば、凸部31aおよび凹部31bの最小幅が3μmであり、高さの差hは2μmである。本発明のパターン形成方法は、半導体装置などの微細パターンの形成に適している。このため、凸部31aおよび凹部31bの最小幅が0.1μm〜20μmの範囲にあり、高さの差hが0.1μm〜5μmの範囲にある凹凸パターンを形成することが好ましい。
【0042】
次に図4(c)に示すように、凹凸パターンが形成された透光性基板31の第1の主面31’全体を覆うように光触媒材料を含む膜33を形成する。光触媒材料は、光の照射によって活性酸素種を発生する光触媒作用を備えている。このような材料としてたとえば酸化チタンを用いることができる。また、Si、Al、Cu、Ag、Sn、Wなどチタンおよび酸素以外の元素も光触媒作用を備えており、光触媒材料として用いることができる。光触媒材料を含む膜33は、以下で説明するように光触媒材料を含む膜33と接する感光層の表面部分を光分解させることが可能な程度の厚みを有しておればよい。具体的には、100nm〜5000nm程度の厚さを備えていればよい。
【0043】
光触媒材料を含む膜33は少なくとも凹部31bの底部に設けられておればよく、好ましくは、凹部31bの側面にも設けられている。凸部31aの遮光性を有する膜32の上には光触媒材料を含む膜33を形成する必要はない。しかし、光触媒材料を含む膜33を第1の主面31’全体に設けるほうが凹部31bの底部にのみ選択的に設ける場合に比べて容易である。また全体に光触媒材料を含む膜33を設ける場合、凸部31aと凹部31bとの高さの差hが維持されるので、上述の透光性基板31をエッチングする際に、光触媒材料を含む膜33の厚さを考慮する必要がないという利点もある。これにより、所望の凹凸パターンを有する透光性モード101が得られる。
【0044】
次に、図4(d)に示すように、基板35の表面に感光層36を形成する。基板35は、典型的には半導体基板であり、最終的に形成するパターンを用いて微細加工を施す対象となる。しかし、半導体基板以外の他の基板であってもよい。
【0045】
感光層36は、液体状の光硬化性樹脂組成物を含む。たとえば、ウレタンアクリレート系樹脂などを用いることができる。スピンコート法など、半導体製造工程で用いられる種々の方法により、基板35の表面に感光層36を形成する。感光層36は、最終的に形成すべきパターンの高さとほぼ等しいことが好ましい。
【0046】
図4(d)に示すように、凹凸パターンが設けられた第1の主面31’が感光層36と対向するように、透光性モールド101を保持し、図4(e)に示すように、透光性モールド101を感光層36に押し付け、圧着させる。これにより、凹部31bに感光層36が侵入し、感光層36が透光性モールド101の凹凸パターンに対応するように変形する。この時、透光性モールド101の凸部31aは基板35にほぼ達しているが、凸部31aと基板35との間には感光層36が僅かに介在している状態になる。感光層36の粘度および凹凸パターンにも依存するが、感光層36が液体状であるため、透光性モールド101の凹部31bに感光層36を十分侵入させるのにあまり大きな圧力をかける必要はない。おおよそ、1kg/cm2〜50kg/cm2の圧力で透光性モールド101を基板35側へ押し付けることにより、透光性モールド101の凹凸パターンが感光層36へ転写される。
【0047】
図4(e)に示すように、この状態で透光性モールド101の第2の主面31’’側から感光層36へ光を照射する。これにより、感光層36の凹部31bと基板35との間に位置する部分に光が照射され、硬化反応が進む。一方、遮光性を有する膜32によって光が遮られるため、感光層36の凸部31aと基板35との間に位置する部分には、光が照射されない。このため、この部分では硬化がおこらない。
【0048】
また、凹部31bに位置する光触媒材料を含む膜33は光の照射を受けて、活性酸素種を発生させる。生成した活性酸素種によって、感光層36の凹部31bの底部と接する表面部分が分解する。
【0049】
図4(f)に示すように、透光性モールド101を剥離する。この時、透光性モールド101の凹部31bの底部と接していた感光層36の表面部分は分解されているため、透光性モールド101との密着性が大きく弱められている。このため、凹凸パターンの転写された感光層36’の凸部36bの形状を変形させることなく、また、大きな力を加えなくても透光性モールド101を剥離させることができる。
【0050】
感光層36’において、凸部36bは露光されたため、硬化しており、凹部の底部36aは露光されなかったため、硬化していない。このため、凹凸パターンの転写された感光層36’を有する基板35を適当な溶剤に浸漬することにより、本来不要な部分な残膜である凹部の底部36aが溶出し、所望のパターン38を有する基板35を得ることができる。
【0051】
上述の実施形態では光硬化性の感光層36を用いたが、光分解性の感光層39を用いてもよい。以下、図5(a)から(h)を参照して光分解性の感光層39を用いるパターン形成方法をより詳細に説明する。
【0052】
まず図5(a)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’にマスク層61を形成する。マスク層61はフォトレジストなど、後の工程において、リフトオフ法により除去可能なものを用いる。
【0053】
次に図5(b)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’側からフォトリソグラフィ法、電子ビームリソグラフィ法などを用いて、透光性基板31の第1の主面31’側からマスク層61および透光性基板31の第1の主面31’をエッチングし、第1の主面31’に所望の凹凸パターンを形成する。透光性基板31を深さh+tまでエッチングすることが好ましい。ここでhは最終的に形成するパターンの高さに対応し、tは次に形成する遮光性を有する膜32’の厚さである。
【0054】
図5(c)に示すように、透光性基板31の第1の主面31’全面に遮光性を有する膜32’を形成する。この時、遮光性を有する膜32’は、凹凸パターンの凸部31aの上面および凹部31bに底部にのみ堆積し、凸部31aおよび凹部31bの側面には堆積しないよう、真空蒸着法などによって形成することが好ましい。遮光性を有する膜32’は、上述したように厚さtを有している。
【0055】
遮光性を有する膜32’を形成した後、リフトオフ法などにより、マスク層61を除去する。この時、マスク層61の上に形成された遮光性を有する膜32’も同時に除去される。これにより、図5(d)に示すように、透光性モールド102が得られる。透光性モールド102は、凹部31bおよび凸部31aを有する凹凸パターンを備え、凹部31bの底部に遮光性を有する膜32’が設けられている。
【0056】
次に、図5(e)に示すように、基板35の表面に感光層39を形成する。感光層39は、光分解性物質を含む。たとえば、ポジ型のフォトレジストや、アクリル樹脂などを用いることができる。スピンコート法など、半導体製造工程で用いられる種々の方法により、基板35の表面に感光層39を形成する。感光層39は、最終的に形成すべきパターンの高さとほぼ等しいことが好ましい。
【0057】
図5(e)に示すように、凹凸パターンが設けられた第1の主面31’が感光層39と対向するように、透光性モールド102を保持し、図5(f)に示すように、透光性モールド102を感光層39に押し付け、圧着させる。これにより、凹部31bに感光層39が侵入し、感光層39が透光性モールド101の凹凸パターンに対応するように変形する。この時、透光性モールド102の凸部31aは基板35にほぼ達しているが、凸部31aと基板35との間には感光層39が僅かに介在している状態になる。感光層39としてポジ型フォトレジストを用いる場合、液体であるため、透光性モールド102の凹部31bに感光層39を十分侵入させるのにあまり大きな圧力をかける必要はない。おおよそ、1kg/cm2〜50kg/cm2の圧力で透光性モールド102を基板35側へ押し付けることにより、透光性モールド102の凹凸パターンが感光層39へ転写される。
【0058】
図5(f)に示すように、この状態で透光性モールド102の第2の主面31’’側から感光層39へ光を照射する。これにより、感光層39の凸部31aと基板35との間に位置する部分に光が照射され、光分解反応が進む。一方、遮光性を有する膜32によって光が遮られるため、感光層39の凹31bと基板35との間に位置する部分には、光が照射されない。このため、この部分では光分解がおこらない。
【0059】
図5(g)に示すように、透光性モールド102を剥離する。感光層39’において、凹部39aは露光されたため、光分解が生じており、凸部39bは露光されなかったため、光分解が生じていない。このため、凹凸パターンの転写された感光層39’を有する基板35を適当な溶剤に浸漬することにより、不要な部分な残膜である凹部の底部39aが溶出し、所望のパターン38を有する基板35を得ることができる。感光層39としてポジ型フォトレジストを用いる場合にはその後、加熱してパターン38に含まれる水分や溶媒を除去してもよい。
【0060】
図4(g)および図5(h)に示す基板35に形成されたパターン38は好適に半導体装置の製造に用いることができる。
【0061】
たとえば、基板35として半導体基板を用いる場合には、パターン38をマスクとして基板35をエッチングしてもよいし、パターン38をマスクとして不純物を基板35に注入してもよい。パターン38を用いて基板35上にパターン38の凹部に対応するパターンを形成してもよい。また、基板35として金属層や絶縁層がその表面に形成された半導体基板や絶縁性基板を用いる場合には、パターン38をマスクとして金属層や絶縁層をエッチングしてもよい。あるいは、パターン38をマスクとして基板35上に金属膜あるいは絶縁膜などの薄膜を形成してもよい。このように、本発明のパターン形成方法により作製したパターン38を用い、半導体装置の製造に必要なエッチング、薄膜堆積、不純物導入などの微細加工工程を行うことができる。
【0062】
なお、上述の方法により、パターンの形成を行う場合、図6に示すようなパターン転写装置150を用いることが好ましい。パターン転写装置150は、光源151と、図4(d)に示す透光性モールド101およびそれを保持する保持部152と、感光層36を有する基板35を保持するステージ153と、保持部152を移動させる移動機構154とを備えている。透光性モールド101に換えて、図5(d)に示す透光性モールド102を備えていてもよい。移動機構154は、保持部152に保持された透光性モールド101を感光層36に接するように移動させ、さらに所定の圧力で、透光性モールド101を感光層36に押し付ける。光源151は、感光層36が反応する波長の光を透光性モールド101の裏面からステージ153に向かって照射する。感光層36の露光終了後、移動機構154は、保持部152を上昇させて、透光性モールド101を感光層36から剥離する。
【0063】
本発明によれば、インプリント法を用いて、基板上に形成された感光層にモールドの凹凸パターンを転写する。このとき、感光層に光硬化性樹脂組成物を用いる場合には、透光性モールドの凸部に遮光性を有する膜を設け、感光層に光分解性物質を用いる場合には、透光性モールドの凹部に遮光性を有する膜を設ける。そして、透光性モールドの裏面から感光層を露光する。これにより、転写されたパターンの凹部となる部分は、光硬化反応が起きていないか光分解反応が起きているため、基板を溶剤や現像液に浸漬することにより、凹部となる部分には、感光層が残ることがない。このため、パターン形成後、プラズマエッチングなどにより残膜を処理必要がなく、高価な装置を用いることなく容易に所望のパターンを有する基板を作製することができる。
【0064】
また、感光層に光硬化性樹脂組成物を用いる場合において、透光性モールドの凹部に光触媒材料を含む膜を形成することにより、露光時に、透光性モールドの凹部と接する感光層の表面を分解させることができる。これにより、透光性モールドと感光層との密着性を弱め、露光後、透光性モールドを容易に剥離することができる。また、感光層に転写したパターンを変形させることなく透光性モールドを剥離することができる。
【0065】
(第1の実施例)
図7(a)から(g)を参照して、具体的な実施例を示す。
【0066】
図7(a)に示すように、石英基板40上に遮光性を有する膜として厚さ100nmのクロム膜41を形成する。クロム膜41の形成には、クロムをターゲットとし、アルゴンガスを用いたRFスパッタ法を用いる。また、成膜は、400℃の基板温度および0.5Paのガス圧において、100WのRFパワーを印加して行う。
【0067】
図7(b)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いてフォトレジストのパターンをクロム膜41上に形成し、これをエッチングマスクとしてクロム膜41及び石英基板40をRIEを用いてエッチングすることにより凸部40aおよび凹部40bをゆする凹凸パターンを第1の主面40’に形成する。
【0068】
図7(c)に示すように、石英基板40の第1の主面40’の全面にスパッタ法により酸化チタン膜42を形成し、モールド104を作製する。酸化チタン膜42の形成には、酸化チタンをターゲットとし、アルゴンおよび酸素の混合ガスを用いたRFスパッタ法を用いる。また、成膜は、400℃の基板温度および0.7Paのガス圧において、200WのRFパワーを印加して行う。
【0069】
図7(d)に示すように、シリコン基板44上に厚さ200nmのアルミ膜45を形成する。アルミ膜45の形成には、アルミをターゲットとし、アルゴンガスを用いたRFスパッタ法を用いる。また、成膜は、200℃の基板温度および0.5Paのガス圧において、150WのRFパワーを印加して行う。アルミ膜45上に液体状の厚さ1000nmの光硬化樹脂組成物をスピンコートして感光層46を形成する。
【0070】
図7(e)に示すように、透光性モールド104を感光層46に数kg/cm2の圧力で押付け圧着する。この状態で、透光性モールド104の第2の主面40’’から波長が330nmの紫外線を照射する。このとき、透光性モールド10のクロム膜41が形成されていない凹部40bに接した感光層46には紫外線が照射され硬化する。一方、クロム膜41が形成されている凸部40aに接した感光層46には紫外線が照射されないため、硬化されない。また、紫外線の照射によって、酸化チタン膜42が活性酸素種を生成し、この活性酸素種によって紫外線が照射された酸化チタン膜42に接した感光層46の表面が分解する。
【0071】
図7(f)に示すように、透光性モールド104を感光層46から剥離する。このとき、凹部40bでは紫外線が照射された酸化チタン膜42に接した感光層46の表面が分解されている。このため、透光性モールド104と感光層46との密着性が弱くなっており、透光性モールド104は感光層46から容易に剥離することができる。このとき、感光層46に透光性モールド104の凹凸パターンが転写されており、感光層46’の凸部46bは紫外線の照射により硬化している。感光層46’の凹部46bはわずかな厚みを有する残膜になっているが、紫外線が照射されていないので硬化していない。
【0072】
図7(g)に示すように、基板44を溶剤に浸漬することで、感光層46’の凹部46bの底部が溶解除去され、この部分においてアルミ膜45の表面が露出する。これによりパターン38がアルミ膜45の上に形成される。
【0073】
図7(h)に示すように、パターン48をマスクとして用い、アルミ膜45をエッチング液によりエッチングする。図7(i)に示すように、パターン48を有機溶剤で溶解除去することにより、アルミ膜パターン49が形成される。
【0074】
(第2の実施例)
図8(a)から(h)を参照して、基板上にインクジェット法によるパターン形成に用いるバンクを形成する実施例を示す。図8(a)から(c)に示すモールド105の作成方法は、図6(a)から(c)に示す方法と同様である。
【0075】
図8(d)に示すように、ガラス基板52上に液体状の光硬化樹脂組成物をスピンコートして樹脂膜53を形成する。その後、図8(e)から(g)に示すようにパターン54を図6(e)から(g)に示す方法と同様にして形成する。
【0076】
図8(h)に示すように、パターン54をバンクとして用いて、ガラス基板52の表面が露出した領域にインクジェット法で機能材料55を塗布する。
【0077】
図8(i)に示すように、パターン54を溶剤で溶解除去することにより、ガラス基板52上に機能膜パターン56が形成される。
【0078】
【発明の効果】
本発明のパターン形成方法によれば、不要部分に残膜を生じさせることなく、微細なパターンを形成する。また、モールドの剥離が容易であり、形成したパターンを変形させる可能性が小さいので、高い精度を有するパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)から(e)は従来のインプリント法によるパターンを形成する方法の手順を示す断面図である。
【図2】(a)から(e)は従来の他のインプリント法によるパターンを形成する方法の手順を示す断面図である。
【図3】(a)および(b)は本発明によるパターン形成方法を説明するための断面図である。
【図4】(a)から(g)は、本発明のパターンを形成する方法の手順を示す断面図である。
【図5】(a)から(g)は、本発明のパターンを形成する方法の他の手順を示す断面図である。
【図6】本発明のパターンを形成する方法に用いるパターン転写装置を示す模式図である。
【図7】(a)から(i)は、本発明のパターンを形成する方法を用いて薄膜パターンを基板上に形成する手順を示す断面図である。
【図8】(a)から(i)は、本発明のパターンを形成する方法を用いて他の薄膜パターンを基板上に形成する手順を示す断面図である。
【符号の説明】
31、40 光性基板
32、41 遮光性を有する膜
33、42 光分解性材料を含む膜
35、44 基板
36、39、46、53 感光層
101、102、104、105 透光性モールド
45 アルミ膜
55 機能膜
49 アルミ膜パターン
56 機能膜パターン
Claims (19)
- 対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凸部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成された透光性モールドを用意する工程と、
基板上に液体状の光硬化性樹脂組成物を含む感光層を形成する工程と、
前記感光層の一部が、前記凹部に侵入するよう前記透光性モールドの第1の主面を前記感光層に圧着させる工程と、
前記透光性モールドの第2の主面から前記感光層を露光する工程と、
前記感光層の未露光部分を除去する工程と、
を包含するパターン形成方法。 - 前記透光性モールドは、前記第1の主面の凹部の少なくとも一部に光触媒材料を含む膜を有している請求項1に記載のパターン形成方法。
- 前記光触媒材料は、酸化チタンである請求項2に記載のパターン形成方法。
- 前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである請求項1から3のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 前記透光性モールドを用意する工程は、
透光性基板の第1の主面に遮光性を有する膜を形成する工程と、
少なくとも前記透光性基板の第1の主面に達するように前記遮光性を有する膜を除去することにより、前記透光性基板の第1の主面に所望の凹凸パターンを形成する工程と、
を包含する請求項1に記載のパターン形成方法。 - 前記透光性モールドを用意する工程は、
透光性基板の第1の主面に遮光性を有する膜を形成する工程と、
少なくとも前記透光性基板の第1の主面に達するように前記遮光性を有する膜を除去することにより、前記透光性基板の第1の主面に所望の凹凸パターンを形成する工程と、
前記凹凸パターンを覆うように光触媒材料を含む膜形成する工程と
を包含する請求項2に記載のパターン形成方法。 - 前記凹凸パターンを形成する工程において、前記透光性基板の一部も除去するように前記遮光性を有する膜を除去する請求項5または6に記載のパターン形成方法。
- 前記除去工程において、前記未露光部分を溶剤を用いて溶出することにより、前記未露光部分を除去する請求項1から7のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凹部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成された透光性モールドを用意する工程と、
基板上に光分解性物質を含む感光層を形成する工程と、
前記感光層の一部が、前記凹部に侵入するよう前記透光性モールドの第1の主面を前記感光層に圧着させる工程と、
前記透光性モールドの第2の主面から前記感光層を露光する工程と、
前記感光層の露光部分を除去する工程と、
を包含するパターン形成方法。 - 前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである請求項9に記載のパターン形成方法。
- 前記除去工程において、前記露光部分を溶剤を用いて溶出することにより、前記露光部分を除去する請求項9または10に記載のパターン形成方法。
- 請求項1から11のいずれかに規定されたパターン形成方法によって、半導体層、金属層または絶縁層上にパターニングされた感光層を形成する工程と、
前記パターニングされた感光層をマスクとして用い、前記半導体層、金属層または絶縁層に微細加工を施す工程と、
を包含する半導体装置の製造方法。 - 対向する第1および第2の主面を有し、前記第1の主面に凹部および凸部を含む凹凸パターンが形成されており、前記凹部または前記凸部の少なくとも一部に遮光性を有する膜が形成された、インプリント法によりパターンを形成するための透光性モールド。
- 前記遮光性を有する膜は、金属膜、金属化合物膜、金属層を複数含む多層膜、金属層および金属化合物層を複数含む多層膜からなる群から選ばれる1つである請求項13に記載の透光性モールド。
- 前記遮光性を有する膜は、前記第1の主面の凹部に形成されている請求項14に記載の透光性モールド。
- 前記遮光性を有する膜は、前記第1の主面の凸部部に形成されている請求項14に記載の透光性モールド。
- 前記第1の主面の凹部の少なくとも一部に光触媒材料を含む膜を有している請求項16に記載の透光性モールド。
- 前記光触媒材料は、酸化チタンである請求項17に記載の透光性モールド。
- 請求項13から18のいずれかに記載の透光性モールドを備えたパターン転写装置。
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