JP3855880B2 - Co選択酸化触媒、燃料改質ガス中のco濃度低減方法およびその触媒の製造方法 - Google Patents

Co選択酸化触媒、燃料改質ガス中のco濃度低減方法およびその触媒の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素を主成分とし、CO(一酸化炭素)を含むガスからCOを選択的に酸化除去するCO選択酸化触媒と、このような触媒を使用した燃料改質ガス中のCO濃度低減方法、およびその触媒の製造方法に係わり、例えば、燃料電池発電装置において、水素を含有する燃料ガスとして燃料電池の燃料極側に供給される燃料改質ガスからCOを除去するのに好適なCO選択酸化触媒、およびCO濃度低減方法、およびその製造方法に関するものである。また、本発明は、小さな容量でも効率よくCOを選択的に酸化除去することができる為、スペース的に制限のある燃料電池自動車用として特に優れた性能を発揮できるものである。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子型燃料電池には、リン酸型燃料電池と同様の白金系の電極触媒が使われているが、固体高分子型燃料電池の場合、リン酸型燃料電池と異なり低温(通常、100℃以下)で運転されるため、COによる電極触媒の被毒が重要な問題となる。
【0003】
したがって、白金系電極触媒を用いる燃料電池の燃料は、純粋な水素が好ましいが、安価で貯蔵性に優れ、公共的な供給システムが設定しやすいメタノールやガソリンなどの燃料改質によって得られる水素含有ガスを用いることが一般的である。
【0004】
しかしながら、こうした水素含有ガス中には、水素の他にかなりの濃度のCOが含まれており、このCOを白金電極触媒に無害なCO2に転化し、水素含有ガスのCO濃度を低減する技術の開発が強く望まれている。その際、CO濃度を通常100ppm以下、さらに好ましくは40ppm以下という濃度まで低減することが望ましいとされている。
【0005】
水素含有ガス中のCO濃度を低減させる手段の一つとして、シフト反応(CO+H2O→CO2+H2)を利用することが提案されている。しかし、かかる反応だけでは化学平衡上の制約から、CO濃度の低減には限界があり、CO濃度を1%以下にすることは一般的に困難である。
【0006】
そこで、CO濃度をより低濃度まで低減する手段として、水素含有ガス中に酸素または空気を導入し、COをCO2に酸化して除去するCO選択酸化法が提案されている。
【0007】
このように、COをCO2に酸化する触媒には、従来より貴金属を担持したアルミナ触媒などが用いられている。しかし、このような貴金属を担持したアルミナ触媒では、多量の水素中に含まれる微量のCOを選択的に酸化させることは非常に困難であり、通常、化学量論的に必要な酸素量よりも多くの酸素を導入している。一方で、この過剰な酸素導入により、水素の酸化反応が進行するため、燃料電池の効率低下を招くことになる。このため、できるだけ少ない酸素導入量で水素含有ガス中の微量なCOを選択的に酸化除去できる高能率なCO除去方法の実現が課題となっていた。
【0008】
また、水素含有ガスとしてメタノールやガソリン等、燃料改質ガスを用いた場合には、未改質のメタノールやガソリンが含まれているため、メタノールやガソリン存在下でもCO濃度低減が可能な触媒の開発が必要となる。メタノール存在下でもCO低減可能な触媒としては、Pt−Ru合金が提案されている(特開平9−30802号公報)。また、当該公報には、メタノールを選択的に酸化除去する触媒(Ru系触媒)を備えた反応器も提案されている。しかし、メタノール存在下でのCO濃度低減には、より多くの酸素導入が必要となっており、酸素導入に伴う水素の消費が懸念される。したがって、水素濃度を低下させることなくCO濃度を低減させるためには、より少ない酸素導入量のもとで、より広い温度領域でCO濃度を低減可能な触媒およびその適用方法が必要となり、これらの開発が課題となっていた。また、ガソリン改質ガスを用いた場合には、メタノール改質ガスと比べて高濃度のH2Oが共存する改質ガスが得られる。したがって、多くのH2Oが共存する改質ガス中においてもCO濃度を低減可能な触媒が必要となる。
【0009】
また特に、スペース的に制限のある燃料電池自動車用のCO選択酸化触媒として小さな容量でも効率よくCOを選択的に酸化除去する事ができる高性能のCO選択酸化触媒が望まれていたが、触媒容量を小さくするとSV(空間速度)が高くなり、反応効率が落ちるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、燃料改質ガスのような水素含有ガスからのCO除去技術における上記課題に着目してなされたものであって、メタノールやガソリンの存在下においても、少ない酸素導入量で、CO濃度を効率よく低減することができるCO選択酸化触媒と、このようなCO選択酸化触媒を用いた燃料改質ガス中のCO濃度低減方法、およびその触媒の製造方法を提供することを目的としている。また特に、本発明においては小さな容量でも効率よくCOを選択的に酸化除去する事ができる為、スペース的に制限のある燃料電池自動車用として特に優れた性能を発揮できるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、担体上に、貴金属と、COを酸化可能な活性酸素供給材とを含有する触媒層を被覆して成るCO選択酸化触媒であって、該貴金属として、少なくともルテニウムおよび白金を担持してなり、ここで、該ルテニウムおよび白金の含有比が1:0.2〜1:5(質量基準)であり、該活性酸素供給材は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物および希土類金属化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種であって、その担持量が金属量に換算して全体の0.1〜20質量%であることを特徴とするCO選択酸化触媒であって、前述した従来に課題を解決するための手段としたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、燃料改質ガスと酸素を含む酸化ガスとの混合ガスを上記のCO選択酸化触媒に接触させ、該燃料改質ガスに含まれるCOを選択的に酸化させてCO2となし、該燃料改質ガス中のCOを選択的に除去することを特徴とする燃料改質ガスのCO濃度低減方法に関する。
【0013】
さらに、本発明は、上記のCO選択酸化触媒の製造方法であって、活性酸素供給材の前駆体と、貴金属の前駆体とを、担体の飽和吸水量以下の含水量で前記担体に含浸させる段階と、該含浸担体を乾燥させる段階と、該乾燥担体を実質的な還元ガスで還元処理する段階とを含むことを特徴とする方法に関する。
【0014】
【発明の効果】
請求項に記載の本発明にあっては、担体上に、貴金属と、COを酸化可能な活性酸素供給材とを含有する触媒層を被覆して成るCO選択酸化触媒であって、該貴金属として、少なくともルテニウムおよび白金を担持してなり、ここで、該ルテニウムおよび白金の含有比が1:0.2〜1:5(質量基準)であり、該活性酸素供給材は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物および希土類金属化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種であって、その担持量が金属量に換算して全体の0.1〜20質量%であるので、該活性酸素供給材によって触媒としての酸素授受能力が高められ、低温度領域を含めた広い温度範囲においてCOの選択酸化特性が発揮され、未改質燃料の存在下、少ない酸素導入量でもCOを選択的に酸化除去できるという極めて優れた効果をもたらすものである。
【0015】
また、請求項に記載の本発明である燃料改質ガスのCO濃度低減方法にあっては、燃料改質ガスと酸素を含む酸化ガスとの混合ガスを上記のCO選択酸化触媒に接触させるので、未改質燃料の存在下において少ない酸素導入量のもとで、該燃料改質ガスに含まれるCOを選択的に酸化させてCO2となし、該燃料改質ガス中のCOを選択的、かつ効果的に酸化除去することができる。
【0016】
さらに、請求項に記載の本発明である上記のCO選択酸化触媒の製造方法であって、活性酸素供給材の前駆体と、貴金属の前駆体とを、担体の飽和吸水量以下の含水量で前記担体に含浸させる段階と、該含浸担体を乾燥させる段階と、該乾燥担体を実質的な還元ガスで還元処理する段階とを含むので、極めて簡便な方法で触媒を調製することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1態様)
本発明に係わるCO選択酸化触媒は、担体上に、貴金属と、COを酸化可能な活性酸素供給材とを含有する触媒層を被覆して成るCO選択酸化触媒であって、該貴金属が、該活性酸素供給材から活性酸素を受容するのに十分な距離に存在するものであり、さらに、前記活性酸素供給材の全部または一部が、前記貴金属と0.1mm以内に存在していることが好ましい。これにより、該活性酸素供給材によって貴金属の触媒としての酸素授受能力が高められる。それによって、低温度領域を含めた広い温度範囲においてCOの選択酸化特性が発揮されるとともに、未改質燃料の存在下、少ない酸素導入量でもCOを選択的に酸化除去できる。ここで、活性酸素供給材と貴金属との距離がゼロの場合とは、前記活性酸素供給材と貴金属とが接していることをいう。
【0018】
貴金属としては、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミニウム、イリジウムを挙げることができる。本発明に係わるCO選択酸化触媒は、白金単独、またはルテニウムおよび白金をはじめとする貴金属触媒と共に、アルカリ金属化合物,アルカリ土類金属化合物および希土類金属化合物から選ばれた少なくとも1種類の化合物を、これらアルカリ金属,アルカリ土類金属および希土類金属量に換算して0.1〜20質量%担体に担持させたものが好ましい。これらの金属化合物によって、触媒としての酸素授受能力が高められることから、より低温度域からCOの選択酸化活性が発揮され、広い温度範囲において、未改質燃料の存在下、少ない酸素導入量でCOのみが選択的、かつ効率的に酸化されることになる。
【0019】
本発明のCO選択酸化触媒においては、これら貴金属として、ルテニウムおよび白金を選択し、その含有比が1:0.2〜1:5(質量基準)にしたものが好ましい。それにより、ルテニウムおよび白金の相互作用を発揮することができ、少ない酸素導入量でCO選択酸化活性を発揮させることができる。
【0020】
本発明に係わるCO選択酸化触媒において、ルテニウムおよび白金をはじめとする貴金属と共に、これら金属化合物を担持する担体としては、アルミナ,チタニア,シリカまたはジルコニアなどを単独で、あるいは多種類のものを混合して使用することができる。これにより、これら金属および金属化合物を確実に担持して、CO選択酸化触媒の性能を安定なものとすることができる。
【0021】
また、前記アルカリ金属化合物としてはカリウム,セシウム,ルビジウム,ナトリウムおよびリチウムの化合物から1種または2種以上を選択することができ、アルカリ土類金属化合物としては、バリウム,カルシウム,マグネシウムおよびストロンチウムの化合物のうちから1種または2種以上を選択することができ、前記希土類金属化合物としては、ランタン,セリウム,プラセオジム,ネオジム,サマリウムおよびガドリニウムの化合物のうちから1種または2種以上を選択して使用することができる。これにより、これら金属化合物により触媒としての酸素授受能力を確実に高めることができ、広い温度範囲においてCOの選択酸化活性を発揮させることができる。なお、これら金属の化合物は、例えば硝酸塩,硫酸塩,炭酸塩などの形態で担体に担持されるが、担持に際して水溶液として担体に含浸させることが望ましく、したがって水溶性の化合物を選択して使用することが好ましい。
【0022】
なお、本発明に係わるCO選択酸化触媒においては、アルカリ金属化合物,アルカリ土類金属化合物および希土類金属化合物から選ばれる化合物の担持量をこれらの金属量に換算して全質量の0.1〜20%の範囲とすることが好ましい。これは、金属量に換算したこれら金属化合物の量が0.1%以上でこれら金属化合物による効果を得ることができ、20%以下であれば、触媒本来のCO選択酸化反応が阻害されないことによる。このとき、金属化合物の担持量としては、金属量に換算して0.1〜15%の範囲とすることがより望ましい。また、メタノールを改質して得た改質ガスを用いた場合には、上記金属化合物の担持量としては、金属量に換算して0.5〜15%の範囲とすることがより望ましく、ガソリン改質ガスを用いた場合には、0.1〜10%の範囲とすることがより望ましい。なお、本発明に係わるCO選択酸化触媒は、下記に述べる方法によって得られるが、その製法に限定されるものではない。
【0023】
(第2態様)
本発明に係わる燃料改質ガス中のCO濃度低減方法においては、上記のようなCO選択酸化触媒を使用し、この触媒に、燃料改質ガスと酸素を含む酸化ガスとの混合ガスを接触させるようにしているので、少ない酸素導入量のもとでも、広い温度領域で燃料改質ガス中のCOが選択的、かつ効果的に酸化、除去されることになる。また、燃料改質ガス中のCO濃度を目標の低濃度まで効率的に低減することができるという優れた効果ももたらされる。
【0024】
本発明で用いられる燃料改質ガスとは、メタノール、ガソリンなどの燃料から得られた水素を主成分として含むガスをいう。酸素源としては、純酸素、空気などが用いられる。
【0025】
このときのCOの選択酸化反応温度としては、60〜200℃の温度域が望ましく、より好ましくは80〜160℃である。この理由は、反応温度が200℃を超えた場合には、逆シフト反応が生じてCOが生成しやすくなると共に、COが改質ガス中のH2(水素)と反応してメタンが生じ、水素濃度が減少してしまうことによる。また、60℃未満の場合には、燃料改質ガス中の水や未改質燃料が凝縮しやすくなることによる。ここで、未改質燃料とは、燃料改質ガスの原料をいい、例えば、メタノールを燃料とする場合にはメタノールをいう。
【0026】
また、本発明に係わる燃料改質ガス中のCO濃度低減方法において、燃料改質ガス中の未改質燃料濃度としては、未改質燃料が触媒表面に吸着することによるCO選択酸化性能の劣化を防止する観点から、容量比で10%以下とすること、さらに好適には5%以下とすることが望ましい。 (第3態様)
本発明に係るCO選択酸化触媒の製造方法であって、活性酸素供給材の前駆体と、貴金属の前駆体とを、担体の飽和吸水量以下の含水量で前記担体に含浸させる段階と、該含浸担体を乾燥させる段階と、該乾燥担体を実質的な還元ガスで還元処理する段階とを含むので、極めて簡便な方法で触媒を調製することができる。
【0027】
含浸させる段階は、前記活性酸素供給材の前駆体と貴金属の前駆体との両方を一度に含浸させてもよいし、活性酸素供給材と、貴金属の前駆体とを別々に含浸させてもよい。後者の場合において、少なくとも貴金属の前駆体は飽和吸水量以下の含水量で含浸されることが必要である。担体の飽和吸水量以下の含水量で担体に含浸させることによって、特に、ルテニウム成分の分離を起こし難くなるため、高効率にPt−Ru粒子を形成することができる。
【0028】
白金前駆体は、例えばジニトロジアミン白金水溶液、塩化白金酸塩溶液の形態で用いられることが好ましく、特にジニトロジアミン白金水溶液が担持後の溶液中に塩素残留の恐れが無いため好ましい。含浸のための溶液中における白金前駆体の含有量は、白金換算で、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは5〜10質量%である。ここで、含有量が1質量%未満の場合、必要な溶液量が多くなり、溶液量を飽和吸水量以下に設定することが困難であり、一方、15質量%を超過する場合、高分散に白金を担持することが困難であり、好ましくない。
【0029】
同様に、ルテニウム前駆体は、例えば硝酸ルテニウム、酢酸ルテニウム、塩化ルテニウムの形態で用いられることが好ましく、特に硝酸ルテニウムが担持後の溶液中に塩素残留の恐れが無いため好ましい。含浸のための溶液中におけるルテニウム前駆体の含有量は、ルテニウム換算で、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜8質量%である。ここで、含有量が1質量%未満の場合、必要な溶液量が多くなり、溶液量を飽和吸水量以下に設定することが困難であり、一方、10質量%を超過する場合、高分散にルテニウムを担持することが困難であり、好ましくない。
【0030】
前記活性酸素供給材とは、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物および希土類金属化合物をいい、前記活性酸素供給材前駆体としては、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩などの塩の形態で用いられる。アルカリ金属としては、カリウム、セシウム、ルビジウム、ナトリウムまたはリチウムなどが挙げられ、具体的には、硝酸セシウム、炭酸セシウム、酢酸セシウム、酢酸カリウムが好ましく、特に硝酸セシウムを用いると広い温度域でのCO濃度低減が可能な触媒が得られる。アルカリ土類金属としては、バリウム、カルシウム、マグネシウムまたはストロンチウムなどが挙げられ、具体的には酢酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸バリウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、硝酸マグネシウムが好ましい。希土類金属としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウムおよびガドリニウムなどが挙げられ、具体的には酢酸ランタン、酢酸ネオジウム、酢酸プラセオジウム、硝酸ガドリニウム、酢酸サマリウムが好ましい。このような活性酸素供給材は、白金やルテニウムの各種使用形態との相性がいいものが適宜選択されるべきであり、例を挙げると、硝酸ルテニウムを用いる場合は硝酸セシウムが好ましく用いられる。活性酸素供給材前駆体としてセシウム含有化合物、特に硝酸セシウムを用いることによって、CO低減能の高いCO選択酸化触媒を製造することができる。
【0031】
活性酸素供給材前駆体の含浸のための溶液における含有量は、アルカリ金属、アルカリ土類金属または希土類金属換算で、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは20〜80質量%である。ここで、含有量が5質量%未満の場合、これら活性酸素供給材による効果を得ることができず、一方、80質量%を超過する場合、活性酸素供給材の分散性が低下する恐れがある。
【0032】
次に担体について説明する。担体としては、α―アルミナ、β―アルミナ、γ―アルミナ、チタニア、シリカまたはジルコニアなどを単独で、あるいは、これらを複数混合して使用することができる。これら担体の細孔容積は、好ましくは0.1〜0.8ml/g、さらに好ましくは0.3〜0.6ml/gであり、ここで細孔容積が0.1ml/g未満の場合、十分な濃度の触媒成分を担持することができず、所望の性能が十分に得られない恐れがあり、0.8ml/gを超過する場合、担体の強度が十分に得られない可能性がある。また、担体の比表面積は、好ましくは50〜400m2/g、さらに好ましくは100〜300m2/gであり、ここで比表面積が50m2/g未満の場合、触媒成分を分散性良く担持することが困難であり、400m2/gを超過する場合、比表面積を維持することが困難な可能性がある。このような担体として具体的には、アルミナ担体として、住友化学工業株式会社製の活性アルミナKHA、水澤化学工業株式会社製の活性アルミナRN、およびネオビードMSC、コーニング株式会社製のSBaなどが好ましく用いられる。表面積が高く、安定な物質であるアルミナ担体を用いることによって、触媒成分をより多く担持させたCO選択酸化触媒の製造が可能である。
【0033】
本発明における飽和吸水量とは、担体1gが吸収しうる水の飽和量を示すものであり、担体の細孔容積に依存するため材質によって固有の値である。飽和吸水量は、例えば、窒素吸着法による細孔容積測定によって測定することができる。
【0034】
例えば、上述した住友化学工業株式会社製の住友アルミナKHAの場合0.53ml/g、水澤化学工業株式会社製の活性アルミナRNの場合0.50ml/g、水澤化学工業株式会社製のネオビードMSCの場合0.40ml/g、コーニング株式会社製のSBaの場合0.45ml/gである。各担体の飽和吸水量の1%以上、飽和吸水量以下で、担体に触媒調製溶液を含浸させることによって、ルテニウム成分の分離を抑制できるため、所定量のルテニウムを担体に担持することができる。より好ましくは、各担体の飽和吸水量の10%以上、飽和吸水量の95%以下で担体に触媒調製溶液を含浸させることが望ましい。触媒調製溶液量が各担体の飽和吸水量の1%未満であると、分散性よく触媒金属を担持させることが困難となり、好ましくない。
【0035】
次に、前記含浸担体を乾燥させる段階を説明する。本発明における乾燥温度は、好ましくは40〜150℃、より好ましくは40〜100℃の範囲内である。40℃未満の場合、乾燥が不十分になる恐れがあり、150℃を超過する場合、高温のためにルテニウムが揮散し、所定量のルテニウムが担体に担持されない恐れがある。乾燥温度を40〜100℃の範囲に設定することにより、含浸後の乾燥中にルテニウム化合物由来の解離酸素がルテニウムと反応してRuO4を形成することを抑制し、ルテニウムの揮散を抑制することができる。その結果、所定量のルテニウムを担体に担持させ得る。乾燥時間は、好ましくは0.5〜30時間、より好ましくは2〜20時間であり、ここで0.5時間未満の場合、乾燥が不十分になる恐れがあり、30時間を超過する場合はルテニウムが揮散する恐れがある。
【0036】
乾燥中の雰囲気は、特に限定されないが、空気、窒素、ヘリウムもしくはアルゴンまたはこれらの混合ガスが好適に用いられる。乾燥方法としては、特には限定されないが、自然乾燥、蒸発乾固法、ロータリーエバポレーター、送風乾燥機など各種公知の技術が用いられる。
【0037】
ここで、活性酸素供給材と貴金属とを別々に含浸させる場合は、含浸ごとに複数回の乾燥工程を必要とすることがある。このような場合、各乾燥工程はいずれも同じ条件でも異なる条件でもよい。
【0038】
前記乾燥担体を、必要により、整粒または造粒する。粒子の大きさは、充填する反応器の形状、大きさなどによって変化するので一概にいえないが、乾燥担体の還元処理および燃料改質ガス中のCO濃度低減に悪影響を与えるものでなければ、特に制限されるものではない。好ましくは、乾燥担体の還元処理において、還元ガスが速やかに無理なく通過でき、常に還元雰囲気に保つことができる大きさおよび形状が望ましい。還元ガスが速やかに通過できずに滞留してしまい還元雰囲気を保つことができないと、ルテニウムの酸化を招くだけでなく、還元処理が不十分となり、所望の触媒粒子が得られない恐れがある。また、造粒工程は乾燥工程の前に行うことにより、より効率的に行える。造粒の方法としては、圧力をかけ圧粉させた後、粉砕、ふるいにかけ、粒の大きさを整える方法、造粒器に湿った状態の含浸担体を導入し、押し出し成型により所定の大きさに造粒する方法等がある。圧力をかけて圧粉する際には、担体の細孔構造を壊すことのない圧力範囲内で行うことが必要である。また押し出し成型により造粒する際には、乾燥担体に水を加えて湿らせた後造粒器に導入する方法があるが、含浸担体を一部乾燥後、湿った状態で造粒器に導入し、造粒した後に乾燥した方がより簡便で、かつ望ましい性能の触媒が得られることがある。
【0039】
次に、乾燥させた前記担体を実質的な還元ガスで還元処理する段階を説明する。還元ガスとしては、例えば、水素ガス、一酸化炭素ガス、アンモニアガスが挙げられるが、一般的には水素ガスよく用いられる。還元ガスとして水素ガスを用いることによって、還元処理中のルテニウムの酸化を抑制することができる。還元処理条件は、0.5〜3時間、400〜650℃でなされることが好ましい。ここで、時間および温度が上記範囲未満の場合、還元処理が不十分であり、一方上記範囲を超過する場合、Pt−またはPt−Ru−活性酸素供給材粒子がシンタリングし、所望の触媒粒子が得られない恐れがある。また、還元ガスとしては、還元を妨げない範囲で不活性ガスを含んでいても構わない。実質的に還元可能なガスであればよい。不活性ガスを含む割合は、50%(容量基準)未満であることが望ましい。ここで、不活性ガスの濃度が50%以上の場合、常に還元雰囲気を保つことが困難となり、還元が不十分になり、所望の触媒粒子が得られない恐れがある。また、不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン等が望ましい。
【0040】
次に還元処理時のSVについて説明する。従来、還元処理時のSVが比較的低く設定されており担体の還元処理が不十分になる恐れがあったため、本発明におけるSVは好ましくは1000〜500000h-1、より好ましくは2000〜300000h-1に設定される。ここで、SVが1000h-1未満の場合、還元処理が不十分になり所望の触媒粒子が得られない恐れがある。一方、SVが500000h-1以上の場合、還元処理に必要な還元ガスの流量が非常に多くなるため、装置が大きくなり好ましくない。担体を還元処理する際の還元ガスのSVを2000〜300000h-1に設定することにより担体を十分に還元処理することができる。その結果、所望のPt−Ru−添加剤化合物粒子を形成し得る。
【0041】
このようにして得られた触媒において、ルテニウムを除く貴金属の担体への担持量は、金属換算で、最終製品質量に対して好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。ここで濃度が0.1質量%未満の場合、十分な性能が得られず、超過する場合、分散性が低下し十分な性能が得られなくなるため、好ましくない。またルテニウムの担体への担持量は、ルテニウム換算で、最終製品質量に対して好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。ここで含有量が0.1質量%未満の場合、十分な性能が得られず、10質量%を超過する場合、分散性が低下し十分な性能が得られなくなるため好ましくない。また、活性酸素供給材の担体への担持量は、アルカリ金属、アルカリ土類金属または希土類金属換算で、最終製品質量に対して好ましくは0.05〜20質量%、より好ましくは0.1〜15質量%である。ここで含有量が0.05質量%未満の場合、活性酸素供給材の効果が十分に得られず、超過する場合、本来の触媒性能が阻害される可能性があり、好ましくない。
【0042】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて、さらに具体的に説明する。なお、この発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0043】
実施例1(Pt−Ru/Cs/Al23
まず、アルミナ担体に、含浸溶液として硝酸セシウムを溶解した水溶液を用いて、Csとしての担持量が最終的に0.1〜30質量%となるように担持した。その後、150℃で乾燥して、種々のCs担持量のCs/Al23を得た。
【0044】
次に、CO選択酸化活性成分であるPtおよびRuを上記Cs/Al23に担持した。このPtおよびRuの担持には、ジニトロジアミン白金を溶解した水溶液(8.5質量%)および硝酸ルテニウムを溶解した水溶液(3.6質量%)を混合した溶液を用い、ルテニウムおよび白金の担持量が最終製品質量に対して、それぞれ2質量%、3質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5)となるように調整した。このような溶液を用いてPtおよびRuを含浸担持させたのち、150℃で4時間乾燥した。
【0045】
次いで、得られた乾燥品を24〜42メッシュに整粒して所定の反応容器に充填したのち、水素気流中500℃で1時間処理することによりPtおよびRuをそれぞれ還元して種々のCs担持量のCO選択酸化触媒Pt−Ru/Cs/Al23を得た。
【0046】
そして、得られたCO選択酸化触媒の評価には、モデルガス1として、乾燥状態での組成がH2:50%,CO2:17%,CO:1%、残部Heの混合ガスをイソオクタン:0.1%、絶対湿度:30%となるように調整したガスを用いた。
【0047】
そして、上記CO選択酸化触媒に対して、前記モデルガス1に酸化ガスを酸素過剰量Xco =1.5となるように混合したものをドライガスベースでガス流量(cm3/h)/触媒体積(cm3)が約10000h-1 となるように供給し、反応温度を変化させて出口CO濃度を測定した。なお、酸素過剰量Xcoは次式により表される。
【0048】
Xco =導入酸素量/(0.5×CO)
その結果、上記Cs担持量(0.1〜30質量%)により60〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。Cs担持量によるCO濃度を40ppm以下に低減可能な温度ウインドウを図1に示した。
【0049】
Cs担持量が、0.1%以下では、十分な温度ウインドウが得られていないが、Cs担持量の増加とともに、温度ウインドウが拡大し、最大60℃の温度ウインドウが得られた。また、Cs担持量が20%以上でも十分な温度ウインドウが得られなかった。
【0050】
実施例2(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例1とルテニウム、白金担持量比およびCs担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ4質量%、1質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:0.25)とした。またセシウム担持量は、2質量%とした。
【0051】
上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、140〜160℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが判明した。
【0052】
実施例3(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ3質量%、2質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:0.67)とした。
【0053】
上記実施例2と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、120〜160℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが判明した。
【0054】
実施例4(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ2.5質量%、2.5質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1)とした。
【0055】
上記実施例2と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが判明した。
【0056】
実施例5(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ2質量%、3質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5)とした。
【0057】
上記実施例2と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、80〜130℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0058】
実施例6(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ1質量%、4質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:4)とした。
【0059】
上記実施例2と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0060】
比較例1(Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ5質量%、0質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:0)とした。
【0061】
モデルガス1を用いて評価した結果、反応温度が180℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0062】
比較例2(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ4.5質量%、0.5質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:0.1)とした。
【0063】
モデルガス1を用いて評価した結果、反応温度が160℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0064】
比較例3(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ0.75質量%、4.25質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:5.6)とした。
【0065】
モデルガス1を用いて評価した結果、反応温度が130℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0066】
比較例4(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ0.5質量%、4.5質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:9)とした。
【0067】
モデルガス1を用いて評価した結果、反応温度が130℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0068】
比較例5(Pt/Cs/Al23
上記実施例2とルテニウム、白金担持量比を変えた以外は同様にして、Pt/Cs/Al23触媒を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ0質量%、5質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、0:1)とした。
【0069】
モデルガス1を用いて評価した結果、反応温度が140℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0070】
比較例6(Pt−Ru/Al23
担体に硝酸セシウムを担持させることなく、上記のアルミナをそのまま使用し、このアルミナ担体に上記実施例4と同様な方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持した。さらに、乾燥、整粒、充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Al23を得た。ルテニウムおよび白金の担持量は、それぞれ2.5質量%、2.5質量%で、ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1とした。
【0071】
そして、上記実施例4と同様のモデルガス1を用いて、評価試験を行った。その結果、反応温度が120℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0072】
実施例7 (Pt−Ru/K/Al23
上記実施例と同じアルミナ担体に、含浸溶液として酢酸カリウムの水溶液を用いて、Kとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持した。その後、150℃で乾燥して、K/Al23を得た。
【0073】
次に、酢酸カリウムを担持させた上記アルミナ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2質量%、3質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5である。その後、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/K/Al23を得た。
【0074】
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、120〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下に低減することができることが判明した。
【0075】
実施例8(Pt−Ru/Ba/Al23
上記実施例と同じアルミナ担体に、含浸溶液として硝酸バリウムの水溶液を用い、Baとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持した。その後、150℃で乾燥して、Ba/Al23を得た。
【0076】
次に、硝酸バリウムを担持させた上記アルミナ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2質量%、3質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5である。続いて、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Ba/Al23を得た。
【0077】
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、80〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0078】
実施例9(Pt−Ru/Ca/Al23
上記実施例と同じアルミナ担体に、含浸溶液として硝酸カルシウムの水溶液を用い、Caとしての担持量が最終的に3質量%となるように担持した。その後、150℃で乾燥して、Ca/Al23を得た。
【0079】
次に、硝酸カルシウムを担持させた上記アルミナ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2質量%、3質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5である。その後、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Ca/Al23を得た。
【0080】
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った。その結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが確認された。
【0081】
実施例10(Pt−Ru/La/Al23
アルミナ担体に、含浸溶液として酢酸ランタンの水溶液を用いて、Laとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりLa/Al23を得た。
【0082】
次に、酢酸ランタンを担持させた上記アルミナ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2質量%、3質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5である。続いて、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/La/Al23を得た。
【0083】
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、80〜120℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが確認された。
【0084】
実施例11(Pt−Ru/Ce/Al23
アルミナ担体に、含浸溶液として硝酸セリウムの水溶液を用いて、Ceとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりCe/Al23を得た。
【0085】
次に、硝酸セリウムを担持させた上記アルミナ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2質量%、3質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5である。続いて、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Ce/Al23を得た。
【0086】
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、80〜120℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが確認された。
【0087】
実施例12(Pt−Ru/Nd/Al23
アルミナ担体に、含浸溶液として酢酸ネオジムの水溶液を用いて、Ndとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりNd/Al23を得た。
【0088】
次に、酢酸ネオジムを担持させた上記アルミナ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2質量%、3質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5である。続いて、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Nd/Al23を得た。
【0089】
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、100〜120℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下まで低減することができることが確認された。
【0090】
実施例13(Pt−Ru/Pr/Al23
アルミナ担体に、含浸溶液として酢酸プラセオジウムの水溶液を用いて、Prとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりPr/Al23を得た。
【0091】
次に、酢酸プラセオジウムを担持させた上記アルミナ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2質量%、3質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1.5である。その後、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Pr/Al23を得た。
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下まで低減することができることが確認された。
【0092】
実施例14(Pt−Ru/Cs/SiO2
シリカ担体に、含浸溶液として硝酸セシウムの水溶液を用いて、Csとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりCs/SiO2を得た。
【0093】
次に、硝酸セシウムを担持させた上記シリカ担体に、上記実施例と同様の方法により、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2.5質量%、2.5質量%になるように含浸担持した。ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1である。その後、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Cs/SiO2を得た。
【0094】
そして、上記実施例と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが確認された。
【0095】
比較例7(Pt−Ru/SiO2
担体として、上記実施例14で用いた同じシリカに硝酸セシウムを担持させることなくそのまま使用し、このシリカ担体に上記実施例14と同様の方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持した。さらに、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/SiO2を得た。
【0096】
そして、上記実施例14と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った。この結果、反応温度が120℃のときのみ、CO濃度を十分に低減することができた。
【0097】
実施例15(Pt−Ru/Cs/TiO2
まず、チタニア担体に、含浸溶液として硝酸セシウムの水溶液を用いて、Csとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりCs/TiO2を得た。
【0098】
次に、硝酸セシウムを担持させた上記チタニア担体に、上記実施例14と同様の方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持したのち、さらに乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Cs/TiO2を得た。
【0099】
そして、上記実施例14と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが確認された。
【0100】
実施例16(Pt−Ru/Cs/ZrO2
ジルコニア担体に、含浸溶液として硝酸セシウム水溶液を用いて、Csとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりCs/ZrO2を得た。
【0101】
次に、硝酸セシウムを担持させた上記ジルコニア担体に、上記実施例14と同様の方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持したのち、さらに乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Cs/ZrO2を得た。
【0102】
そして、上記実施例14と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った。その結果、120〜160℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが判明した。
【0103】
実施例17(Pt−Ru/Cs/SiO2−Al23
シリカアルミナ担体に、含浸溶液として硝酸セシウム水溶液を用いて、Csとしての担持量が最終的に全体の3質量%となるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりCs/SiO2−Al23を得た。
【0104】
次に、硝酸セシウムを担持させた上記シリカアルミナ担体に、上記実施例14と同様の方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持したのち、さらに乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Cs/SiO2−Al23を得た。
【0105】
そして、上記実施例14と同様のモデルガス1を用いて、同様の評価試験を行った。その結果、140〜160℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることが判明した。
【0106】
実施例18(Pt−Ru/Ca/Al23
上記実施例9とモデルガスの組成およびカルシウムの担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Ca/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。
【0107】
Caの担持には、硝酸カルシウムの水溶液を用いて、Caとしての担持量が最終製的に1質量%になるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりCa/Al23を得た。
【0108】
次に、硝酸カルシウムを担持させた上記アルミナに、上記実施例9と同様の方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持したのち、さらに乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Ca/Al23を得た。
【0109】
モデルガスには、モデルガス2として、乾燥状態での組成がH2:50%、CO2:17%、CO:1%、残部Heの混合ガスを絶対湿度:30%となるように調製したガスを用いた。そして、前記モデルガス2に酸化ガスを酸素過剰量Xco =1.5となるように混合したものをドライガスベースでガス流量(cm3/h)/触媒体積(cm3)が約10000h-1 となるように供給し、反応温度を変化させて出口CO濃度を測定した。なお、酸素過剰量Xcoは次式により表される。
【0110】
Xco =導入酸素量/(0.5×CO)
その結果、80〜120℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0111】
実施例19(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例5とモデルガスの組成およびセシウムの担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。
【0112】
Csの担持には、硝酸セシウムの水溶液を用いて、Csとしての担持量が最終製的に1質量%になるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりCs/Al23を得た。
【0113】
次に、硝酸セシウムを担持させた上記アルミナに、上記実施例5と同様の方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持したのち、さらに乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Cs/Al23を得た。
【0114】
モデルガスには、モデルガス2を使用し、CO濃度低減性能の評価を行った。その結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0115】
実施例20(Pt−Ru/Pr/Al23
上記実施例13とモデルガスの組成およびプラセオジウムの担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Pr/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。
【0116】
Prの担持には、酢酸プラセオジウムの水溶液を用いて、Prとしての担持量が最終製的に1質量%になるように担持し、その後、150℃で乾燥することによりPr/Al23を得た。
次に、酢酸プラセオジウムを担持させた上記アルミナに、上記実施例13と同様の方法により、同量のPtおよびRuをそれぞれ含浸担持したのち、さらに乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Pr/Al23を得た。
【0117】
モデルガスには、モデルガス2を使用し、CO濃度低減性能の評価を行った。その結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0118】
実施例21(Pt−Ru/Ca/Al23
上記実施例18とモデルガスの組成および白金、ルテニウムの担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Ca/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。
【0119】
上記実施例18と同様の方法により、Ca/Al23を得た後、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2.5質量%、2.5質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1)になるように含浸担持した。その後、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Ca/Al23を得た。
【0120】
モデルガスには、モデルガス3として、乾燥状態での組成がH2:50%、CO2:17%、CO:1%、残部Heの混合ガスをメタノール水溶液中でバブリングすることによって、絶対湿度:10%、メタノール:0.5%となるように調製したガスを用いた。
【0121】
そして、前記モデルガス3に酸化ガスを酸素過剰量Xco =1.5となるように混合したものをドライガスベースでガス流量(cm3/h)/触媒体積(cm3)が約10000h-1 となるように供給し、反応温度を変化させて出口CO濃度を測定した。なお、酸素過剰量Xcoは次式により表される。
【0122】
Xco =導入酸素量/(0.5×CO)
その結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0123】
実施例22(Pt−Ru/Cs/Al23
上記実施例19とモデルガスの組成および白金、ルテニウムの担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。
【0124】
上記実施例19と同様の方法により、Cs/Al23を得た後、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2.5質量%、2.5質量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1)になるように含浸担持した。その後、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Cs/Al23を得た。
【0125】
モデルガスには、モデルガス3を使用し、CO濃度低減性能の評価を行った。その結果、100〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0126】
実施例23(Pt−Ru/Pr/Al23
上記実施例20とモデルガスの組成および白金、ルテニウムの担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Pr/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。
【0127】
上記実施例と同様の方法により、Pr/Al23を得た後、ルテニウムおよび白金の担持量がそれぞれ2.5質量%、2.5量%(ルテニウムおよび白金の担持量比は、1:1)になるように含浸担持した。その後、乾燥,整粒,充填および還元処理を同様に行うことによって、CO選択酸化触媒Pt−Ru/Pr/Al23を得た。
【0128】
モデルガスには、モデルガス3を使用し、CO濃度低減性能の評価を行った。その結果、120〜140℃の温度範囲で、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができることを確認した。
【0129】
比較例8
上記比較例2とCs担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。Cs担持量は、0.05質量%とした。
【0130】
モデルガス1を用いて評価した結果、反応温度が180℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0131】
比較例9
上記比較例4とCs担持量を変えた以外は同様にして、Pt−Ru/Cs/Al23触媒におけるCO濃度低減性能の評価を行った。Cs担持量は、25質量%とした。
【0132】
モデルガス1を用いて評価した結果、反応温度が140℃のときのみ、CO濃度を40ppm以下にまで低減することができた。
【0133】
以下、表1に実施例及び比較例をまとめた。
【0134】
【表1】
Figure 0003855880
【0135】
実施例24:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
まず、8.5質量%ジニトロジアミン白金水溶液(35.5ml)、3.6質量%硝酸ルテニウム水溶液(55.6ml)、および硝酸セシウム(14.7g)を混合した溶液を調製した。得られた溶液(40ml)を、アルミナ担体であるコーニング株式会社製のSBa(90g)(飽和吸水量0.45ml/g)に0.5時間含浸し、90℃で20時間乾燥した。乾燥したアルミナ担体を造粒し、所定の容器に充填し、水素雰囲気中、SV=2000h-1、500℃で1時間還元処理することによって、Pt−Ru−Cs/Al23触媒を得た。
【0136】
得られた触媒は、乾燥状態でH2:50%、CO2:17%、CO:1%、O2:1.5%、残部Heの組成を有するガスをバブリングによって絶対湿度20%に調製されたモデルガスを用いて評価された。まず、得られた触媒に、ドライガスベースでガス流量(cm3/h)/触媒体積(cm3)が約30000h-1となるようにモデルガスを供給し、反応温度を変化させて、出口CO濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。その結果、60〜130℃という広い温度範囲で、燃料電池に供給する燃料ガスとして許容される40ppm以下にCO濃度を低減することができた。すなわち本発明の方法により製造された触媒は、60℃という低温からCO濃度を効果的に低減できることが証明された。
【0137】
図2はCO選択酸化触媒による出口CO濃度に及ぼす反応温度の影響を示すグラフであり、CO濃度が40ppm以下になる温度ウインドウをグラフにしたものです。基本的には、温度に対し出口CO濃度をプロットするとU字曲線が得られますが、この触媒では、60℃からCOの低減が可能であったため、このようなグラフが得られています。温度が高い領域でCO濃度が増加しているのは、本文中好ましくない反応の一つとして挙げた逆シフト反応に伴うものです。
【0138】
比較例10:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
上記実施例24と同様に含浸溶液を調製し、この溶液(40ml)に、アルミナ担体(コーニング株式会社製のSBa)の飽和吸水量(0.45ml/g)以上になるようにイオン交換水(20ml)を加え、比較用の含浸溶液を調製した。
【0139】
この含浸溶液をアルミナ担体に含浸し、90℃で20時間乾燥し、乾燥したアルミナ担体を造粒し、所定の容器に充填し、水素気流中、SV=2000h-1、500℃で1時間還元処理することによってPt−Ru−Cs/Al23触媒を得た。
【0140】
得られた触媒は、実施例24と同様に試験された。その結果、燃料電池に供給する燃料ガスとして許容される40ppm以下にCO濃度を低減することができなかった。
【0141】
実施例25:Pt−Ru/Cs/Al23の調製
実施例24のように白金、ルテニウムおよびセシウム成分の混合物をアルミナ担体に含浸させる代わりに、まず担体をセシウムを含む含浸溶液に含浸させ、次に白金およびルテニウムを含む含浸溶液を含浸させて、本発明の触媒を得た。以下に詳細に説明する。
【0142】
最初に、50%硝酸セシウム溶液を調製し、この溶液(30ml)をアルミナ担体(100g)(飽和吸水量0.45ml/g)に0.5時間含浸し、90℃で20時間乾燥し、Cs/Al23粉末を得た。次に、8.5質量%ジニトロジアミン白金水溶液(35.5ml)および3.6質量%硝酸ルテニウム水溶液(55.6ml)を混合し、含浸溶液を調製した。この溶液(40ml)を得られたCs/Al23粉末(100g)に含浸し、90℃で20時間乾燥し、造粒し、所定の容器に充填し、水素雰囲気中、SV=2000h-1、500℃で1時間還元処理することによって、Pt−Ru/Cs/Al23触媒を得た。
【0143】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、80〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0144】
実施例26:Cs/Pt−Ru/Al23の調製
白金およびルテニウムを含む含浸溶液を担体に含浸させる段階と、セシウムを含む含浸溶液に含浸させる段階との順番を逆にした以外は実施例25と同様にしてCs/Pt−Ru/Al23を得た。
【0145】
詳細には、まず8.5質量%ジニトロジアミン白金水溶液(35.5ml)および3.6質量%硝酸ルテニウム水溶液(55.6ml)を混合した溶液を調製した。この溶液(40ml)をアルミナ担体であるコーニング株式会社製のSBa(90g)(飽和吸水量0.45ml/g)に0.5時間含浸し、90℃で20時間乾燥し、Pt−Ru/Al23粉末を得た。次に50%硝酸セシウム溶液を乾燥したアルミナ担体に含浸し、90℃で20時間乾燥し、得られたPt−Ru/Al23粉末に含浸し、90℃で20時間乾燥し、造粒し、所定の容器に充填し、水素雰囲気中、SV=2000h-1、500℃で1時間還元処理することによって、 Cs/Pt−Ru/Al23触媒を得た。
【0146】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0147】
実施例27:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
乾燥温度を150℃で20時間とした以外は実施例24と同様にして、Pt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0148】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、80〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0149】
実施例28:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
乾燥温度を30℃で20時間とした以外は実施例20と同様にして、Pt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0150】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、120〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0151】
比較例11:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
ガス雰囲気を空気中、SV=2000h-1、500℃にして1時間還元処理を行なった以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0152】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、CO濃度を40ppm以下に低減することができなかった。
【0153】
比較例12:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
ガス雰囲気を窒素中、SV=2000h-1、500℃にして1時間還元処理を行なった以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0154】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、160℃でしかCO濃度を40ppm以下に低減することができなかった。
【0155】
実施例29:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
還元処理時のSVをSV=1000h-1にした以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0156】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、120〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0157】
実施例30:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
還元処理時のSVをSV=5000h-1にした以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0158】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、60〜130℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0159】
実施例31:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
硝酸セシウム(14.7g)の代わりに、炭酸セシウム(14.5g)を用いた以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0160】
得られた触媒は実施例24と同様に試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0161】
実施例32:Pt−Ru−Cs/Al23の調製
硝酸セシウム(14.7g)の代わりに、酢酸セシウム(14.4g)を用いた以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−Cs/Al23を得た。
【0162】
得られた触媒は実施例24と同様にして試験した。その結果、80〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0163】
実施例33:Pt−Ru−K/Al23の調製
硝酸セシウム(14.7g)の代わりに、酢酸カリウム(25.1g)を用いた以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−K/Al23を得た。
【0164】
得られた触媒は実施例24と同様にして試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0165】
実施例34:Pt−Ru−Mg/Al23の調製
硝酸セシウム(14.7g)の代わりに、酢酸マグネシウム(58.5g)を用いた以外は実施例24と同様にしてPt−Ru−Mg/Al23を得た。
【0166】
得られた触媒は実施例24と同様にして試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減することができた。
【0167】
実施例24〜34および比較例10〜12の結果を、下記表2に示す。
【0168】
【表2】
Figure 0003855880
【0169】
実施例35(Pt−Ru/Al23+Cs/Al23:物理的均一混合)
まず、8.5質量%ジニトロジアミン白金水溶液(35.5ml)、3.6質量%硝酸ルテニウム水溶液(55.6ml)を混合した溶液を調製した。得られた溶液(40ml)をアルミナ担体(90g)に0.5時間含浸し、90℃で20時間乾燥した。
【0170】
一方で、50%硝酸セシウム溶液を調製し、この溶液(30ml)をアルミナ担体(100g)に0.5時間含浸し、90℃で20時間乾燥した。
【0171】
次に、得られた各々のアルミナ担体50gずつとり、乳鉢で均一になるまで混合した。得られた均一混合物を造粒し、所定の容器に充填し、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Pt−Ru/Al23+Cs/Al23(物理的均一混合)触媒を得た。
【0172】
なお、貴金属である白金およびルテニウムと、COを酸化可能な活性酸素供給材であるセシウムとの距離は、約5μmであった。
【0173】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減させることができた。
【0174】
実施例36(Cs/Al23(上層)+Pt−Ru/Al23(下層))
白金およびルテニウムを含む溶液を担体に含浸させる段階と、セシウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、各々を別々に造粒した。
【0175】
白金およびルテニウムを含浸したアルミナ担体を反応器上層部に充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Cs/Al23(上層)+Pt−Ru/Al23(下層)触媒を得た。
【0176】
なお、貴金属である白金およびルテニウムを担持した触媒と、COを酸化可能な活性酸素供給材であるセシウムを担持した触媒の距離は、約0.3mmになるようにした。
【0177】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、100〜120℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減させることができた。
【0178】
実施例37(Pt−Ru/Al23(上層)+Cs/Al23(下層))
白金およびルテニウムを含む溶液を担体に含浸させる段階と、セシウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、各々を別々に造粒した。
【0179】
セシウムを含浸したアルミナ担体を反応器下層部に充填し、白金およびルテニウムを含浸したアルミナ担体を反応器上層部分に充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Pt−Ru/Al23(上層)+Cs/Al23(下層)触媒を得た。
【0180】
なお、貴金属である白金およびルテニウムを担持した触媒と、COを酸化可能な活性酸素供給材であるセシウムを担持した触媒の距離は、約0.3mmであった。
【0181】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、120〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減させることができた。
【0182】
実施例38(Cs/Al23+Pt−Ru/Al23
白金およびルテニウムを含む溶液を担体に含浸させる段階と、セシウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、各々を別々に造粒した。
【0183】
得られた造粒試料を所定の容器に均一になるように充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Cs/Al23+Pt−Ru/Al23触媒を得た。
【0184】
なお、貴金属である白金およびルテニウムを担持した触媒と、COを酸化可能な活性酸素供給材であるセシウムを担持した触媒の距離は、約0.1mmになるようにした。
【0185】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減させることができた。
【0186】
実施例39(Pt−Ru/Al23+K/Al23
白金およびルテニウムを含む溶液を担体に含浸させる段階と、カリウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、各々を別々に造粒した。カリウムの担持には、50%酢酸カリウム溶液を調製して用いた。
【0187】
得られた造粒試料を所定の容器に均一になるように充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Pt−Ru/Al23+K/Al23触媒を得た。
【0188】
なお、貴金属である白金およびルテニウムを担持した触媒と、COを酸化可能な活性酸素供給材であるカリウムを担持した触媒の距離は、約0.1mmになるようにした。
【0189】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減させることができた。
【0190】
実施例40(Pt−Ru/Al23+Mg/Al23
白金およびルテニウムを含む溶液を担体に含浸させる段階と、マグネシウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、各々を別々に造粒した。マグネシウムの担持には、50%酢酸マグネシウム溶液を調製して用いた。
【0191】
得られた造粒試料を所定の容器に均一になるように充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Pt−Ru/Al23+Mg/Al23触媒を得た。
【0192】
なお、貴金属である白金およびルテニウムを担持した触媒と、COを酸化可能な活性酸素供給材であるマグネシウムを担持した触媒の距離は、約0.1mmになるようにした。
【0193】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、120〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減させることができた。
【0194】
実施例41(Pt−Ru/Al23+Ce/Al23
白金およびルテニウムを含む溶液を担体に含浸させる段階と、セリウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、各々を別々に造粒した。セリウムの担持には、50%硝酸セリウム溶液を調製して用いた。
【0195】
得られた造粒試料を所定の容器に均一になるように充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Pt−Ru/Al23+Ce/Al23を得た。
【0196】
なお、貴金属である白金およびルテニウムを担持した触媒と、COを酸化可能な活性酸素供給材であるセリウムを担持した触媒の距離は、約0.1mmになるようにした。
【0197】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、100〜140℃の温度範囲でCO濃度を40ppm以下に低減させることができた。
【0198】
比較例13(Pt−Ru/Al23(上層)+Al23(中層)+Cs/Al23(下層))
白金およびルテニウムを含む溶液担体に含浸させる段階と、セシウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、各々を別々に造粒した。
【0199】
セシウムを含浸したアルミナ担体を反応器下層部に充填し、活性成分を担持指定内アルミナ担体を反応器中央部に充填し、白金およびルテニウムを含浸したアルミナ担体を反応器上層部分に充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Pt−Ru/Al23(上層)+Al23(中層)+Cs/Al23(下層)触媒を得た。
【0200】
なお、貴金属である白金およびルテニウムを担持した触媒と、COを酸化可能な活性酸素供給材であるセシウムを担持した触媒の距離は、約0.6mmになるようにした。
【0201】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、燃料電池に供給する燃料ガスとして許容される40ppm以下にCO濃度を低減させることができなかった。
【0202】
比較例14(Pt−Ru/Al23
白金およびルテニウムを含む溶液を担体に含浸させる段階は、実施例35と同様に調製し、造粒した。
【0203】
白金およびルテニウムを含浸したアルミナ担体を反応器に充填した。その後、水素雰囲気中、SV=2000hr-1、500℃で1時間還元処理することにより、Pt−Ru/Al23触媒を得た。
【0204】
得られた触媒は、実施例1と同様に試験した。その結果、燃料電池に供給する燃料ガスとして許容される40ppm以下にCO濃度を低減させることができなかった。
【0205】
実施例35〜41および比較例13〜14の結果を、下記表3に示す。
【0206】
【表3】
Figure 0003855880

【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係わるCO選択酸化触媒による出口CO濃度に及ぼすCs担持量の影響を示すグラフである。
【図2】実施例24に係わるCO選択酸化触媒による出口CO濃度に及ぼす反応温度の影響を示すグラフである。

Claims (17)

  1. 担体上に、貴金属と、COを酸化可能な活性酸素供給材とを含有する触媒層を被覆して成るCO選択酸化触媒であって、
    該貴金属として、少なくともルテニウムおよび白金を担持してなり、ここで、該ルテニウムおよび白金の含有比が1:0.2〜1:5(質量基準)であり、
    該活性酸素供給材は、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物および希土類金属化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種であって、その担持量が金属量に換算して全体の0.1〜20質量%であることを特徴とするCO選択酸化触媒。
  2. 前記担体が、アルミナ,チタニア,シリカまたはジルコニアよりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項記載の触媒。
  3. 前記アルカリ金属化合物が、カリウム,セシウム,ルビジウム,ナトリウムおよびリチウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒。
  4. 前記アルカリ土類金属化合物が、バリウム,カルシウム,マグネシウムおよびストロンチウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒。
  5. 前記希土類金属化合物が、ランタン,セリウム,プラセオジム,ネオジム,サマリウムおよびガドリニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒。
  6. 前記活性酸素供給材の全部または一部が、前記貴金属と0.1mm以内に存在していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒。
  7. 燃料改質ガスと酸素を含む酸化ガスとの混合ガスを請求項1〜のいずれか1項に記載のCO選択酸化触媒に接触させ、該燃料改質ガスに含まれるCOを選択的に酸化させてCOとなし、該燃料改質ガス中のCOを選択的に除去することを特徴とする燃料改質ガスのCO濃度低減方法。
  8. 前記COの選択酸化反応を60〜200℃の温度域で行なわれることを特徴とする請求項記載の方法。
  9. 前記燃料改質ガス中の未改質燃料濃度が容量比で10%以下であることを特徴とする請求項または請求項記載の方法。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載のCO選択酸化触媒の製造方法であって、前記活性酸素供給材の前駆体と、前記貴金属の前駆体とを、担体の飽和吸水量以下の含水量で前記担体に含浸させる段階と、該含浸担体を乾燥させる段階と、該乾燥担体を実質的な還元ガスで還元処理する段階とを含むことを特徴とする方法。
  11. 前記乾燥が、40〜100℃の温度で行なわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記還元ガスが、水素ガスであることを特徴とする請求項1または請求項1に記載の方法。
  13. 前記還元ガス中で還元処理する段階において、前記還元ガスのSVが、1000h−1以上であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記活性酸素供給材が、アルカリ金属化合物,アルカリ土類金属化合物および希土類金属化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記活性酸素供給材が、セシウム含有化合物であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記セシウム含有化合物の前駆体が、硝酸セシウムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 前記担体が、アルミナ担体であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の方法。
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