JP4857137B2 - 一酸化炭素除去用触媒の製造方法 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、担持したルテニウム金属が有効に作用し、このため高い活性および選択性を有する一酸化炭素除去用触媒の製造方法に関する。
したがって、こうした白金系電極触媒を用いる燃料電池の燃料としては純粋な水素が好ましいが、実用的な点からは安価で貯蔵性等に優れたあるいは既に公共的な供給システムが完備されている各種の燃料、例えば、メタン、天然ガス(LNG )、プロパン、ブタ
ン等の石油ガス(LPG )、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油等の各種の炭化水素系燃料
あるいはメタノール等のアルコール系燃料、あるいは都市ガス、その他の水素製造用燃料等の水蒸気改質等によって得られる水素含有ガスを用いることが一般的になっており、このような改質設備を組み込んだ燃料電池発電システムの普及が進められている。
CO + H2O = CO2 + H2 (1)
しかしながら、このシフト反応のみによる反応では、化学平衡上の制約からCO濃度の低減には限界があり、一般に、CO濃度を1%以下にするのは困難である。そこで、CO濃度をより低濃度まで低減する手段として、改質ガス中に酸素または酸素含有ガス(空気等)を導入し、COをCO2に変換する方法(選択酸化反応、あるいはプロックス反応と
言うことがある)が提案されている。しかしながら、この場合改質ガス中には水素が多量存在しているため、COを酸化しようとすると水素も酸化されてしまい、水素がロスするとともにCOの除去が不充分となることがあった。
担持した触媒(Ru/γ-アルミナ触媒)と、COを含有する水素ガスを接触させる方法
が開示されている。しかし、水素ガスに二酸化炭素(CO2)が含まれている場合、副反
応である二酸化炭素のメタン化反応も起こり、それだけ水素が消費され望ましくない。したがって、主反応であるCOのメタン化反応の活性が高く、選択率の高い(二酸化炭素のメタン化反応の少ない)触媒の開発が望まれている。
[1]金属酸化物担体に硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液を吸収させ、ついで乾燥し、還
元処理する一酸化炭素除去用触媒の製造方法において、
該混合水溶液としてルテニウムの濃度が0.12〜90g/Lの範囲にあり、
該混合水溶液のルテニウムの濃度を0.5g/Lとなるように調整した時の混合水溶液の波長600nmにおける吸光度が2.0〜4.0の範囲にあるものを使用することを特徴とする一酸化炭素除去用触媒の製造方法。
[3]NO3/Ruの比(B)が2〜3.5の硝酸ルテニウムを含む水溶液に硝酸を、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液のNO3/Ruのモル比(A)が6.0〜8.3の範囲とな
るように混合したのち、調製した硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液を使用することを特徴
とする請求項1に記載の一酸化炭素除去用触媒の製造方法。
[5]前記金属酸化物担体が少なくともAl2O3を含む[1]〜[4]の一酸化炭素除去用触媒
の製造方法。
本発明に係る一酸化炭素除去用触媒の製造方法は、金属酸化物担体に硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液を吸収させ、ついで乾燥し、還元処理する一酸化炭素除去用触媒の製造方法において、
該混合水溶液としてルテニウムの濃度が0.12〜90g/Lの範囲にあり、
該混合水溶液のルテニウムの濃度を0.5g/Lとなるように調整した時の混合水溶液の波長600nmにおける吸光度が2.0〜4.0の範囲にあるものを使用することを特徴としている。
本発明に用いる金属酸化物担体は、通常一酸化炭素除去用触媒に使用されるものであれば特に制限されるものではないが、Al2O3単体もしくはAl2O3を含みCeO2、ZrO2、Al2O3、TiO2、SiO2、BaO、MgOから選ばれる2種以上の酸化物、混合酸化物ま
たは複合酸化物であることが好ましい。複合酸化物としては、Al2O3-SiO2、Al2O3-TiO2、Al2O3−CeO2、TiO2−SiO2、TiO2−ZrO2、Al2O3-MgO、Al2
O3-BaO等が挙げられる。Al2O3単体として、市販のアルミナ担体を好適に採用する
ことができる。
また、本発明では金属酸化物担体が6nm未満の細孔を有することを排除するものではない。このような細孔の有無についてはBET法のN2吸着等によって測定することがで
きる。細孔径が6nm未満の細孔は、本発明で規定する硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液の硝酸ルテニウムを殆ど吸収することがなく、このため微細孔中に活性成分であるルテニウム金属が生成することがない。すなわち、有効に作用する成形体の外部表面近傍にルテニウム金属が生成する。
先ず、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、セリウム塩、チタニウム塩、バリウム塩、マグネシウム塩の1種または2種以上の金属塩水溶液を調製する。
金属塩水溶液の濃度が酸化物として7.5重量%を超えると得られる触媒の比表面積が小さく、十分な活性が得られないことがある。
塩基性化合物としてはNaOH、KOH、Na2CO3等のアルカリ金属水溶液、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等を用いることができる。また、担体の種類によっては、例えばアルミナ、アルミナを含む複合酸化物の場合にはアルミン酸アルカリを用いることもできる。
ついで、ヒドロゲルを濾過し、洗浄する。洗浄方法は副生する塩化ナトリウム等の塩を除去できれば特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。例えば、温水を充分掛ける方法、アンモニア水を掛ける方法、限外濾過膜法等は好適に採用することができる。
また、焼成は、金属酸化物担体の種類によっても異なるが250〜700℃、さらには350〜600℃で通常、0.1〜12時間行うことが好ましい。
活性成分用金属塩として硝酸ルテニウムが用いられ、本発明では、硝酸ルテニウムを硝酸と混合した混合水溶液が用いられる。
ではないが、クラスターの大きさによるものと考えられる。吸光度を前記範囲に調整すると、ルテニウムクラスターの大きさが、大きすぎることも小さすぎることもなく、活性金属成分担持用に用いたときに、ルテニウム金属を単体に有効かつ均一に担持させることが可能となり、結果として触媒活性の向上につながるものと考えている。
前記範囲で、吸光度を高めるには、必要に応じて加熱処理を行うが、加熱処理が不充分な場合、吸光度が高くなり、加熱処理を充分に行うと吸光度が下がる傾向にある。
Ruのモル比(B)が2〜3.5、さらには2.6〜3.0の範囲にあることが好ましい。NO3/Ruのモル比(B)が小さいと、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液が不安定になるためか沈降物を生じることがあり、またこのような硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液を用いて得られる一酸化炭素除去用触媒は活性が不充分となる傾向がある。この理由は明らかではないが、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液中でルテニウムがクラスターを形成しており、前記モル比(B)が小さいものはクラスターが大きすぎて活性が不充分であったり、大きすぎるためにルテニウムが担体のごく表層に担持され、このため活性が不充分となることなどが考えられる。NO3/Ruのモル比(B)が大きくしても活性が不充分となる傾向がある。この場合、ルテニウムが担体の内部にまで担持されるようになり、このため反応に有効に関与しないルテニウムが存在するようになるためと考えられる。
液を用いる。具体的には、前記NO3/Ruのモル比(B)が2〜3.5の硝酸ルテニウムを含む水溶液を加熱した後、さらに硝酸を添加し、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液のNO3/Ruのモル比(A)が6.0〜8.3の範囲に調整した硝酸ルテニウム・硝酸混合
水溶液を使用する。NO3/Ruのモル比(A)は、より好適には6.0〜7.3の範囲
にあることが好ましい。
なり、このような硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液を用いて得られる一酸化炭素除去用触媒は活性が不充分となる傾向がある。NO3/Ruのモル比(A)が大きすぎても、沈降
物を生じることはないが、担体の種類によっては過剰の硝酸が担体表面の一部を溶解したり、担体の内部までルテニウムが担持されるようになり、活性が不充分となる傾向がある。
は2.5〜6.3、さらには3.0〜4.7の範囲にあることが好ましい。
このような硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液の濃度は特に制限はなく、ルテニウムの担持量、担体の細孔容積等によって適宜調整して用いることができるが、通常ルテニウム(Ru)としての濃度が0.12〜90g/L(0.01〜7.5重量%)、さらには0.5〜75g/Lの範囲にあることが好ましい。
Ruの比を有していれば特に製法は限定されないが、以下、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液の製造方法を例示する。
ように加え、必要に応じて約50〜100℃で加熱する。
硝酸を加えた後の分散液中の水酸化ルテニウムのRuとしての濃度は概ね1〜200g
/L、さらには2〜100g/Lの範囲にあることが好ましい。前記NO3/Ruのモル
比が低いと、水酸化ルテニウムが残存したり、硝酸を加えて得られる硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液の安定性が不充分となる傾向がある。前記NO3/Ruのモル比が大きいも
のは、処理後硝酸を加えて得られる硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液をルテニウムの濃度が0.5g/Lとなるように調整した際の吸光度が4を越えるようになり、最終的に得られる触媒の活性が不充分となることがある。
このようにして得られた硝酸ルテニウムはNO3/Ruの比(B)が概ね前記範囲とな
る。
ようにする。
0g/L、さらには0.5〜75g/の範囲にあることが好ましい。
また、得られた混合水溶液をルテニウムの濃度が0.5g/Lとなるように調整した混合水溶液の波長600nmにおける吸光度が2.0〜4.0、さらには2.4〜3.6の範囲にあることが好ましい。
外の金属塩を含んでいてもよい。硝酸ルテニウム以外の金属塩としては4B族、6A族、7A族および8族(Ruを除く)から選ばれる1種または2種以上の金属の塩であること
が好ましい。なかでも、4B族の金属としてはSn、6A族の金属としてはMo、W、7A族の金属としてはRe、8族の金属としてはPt、PdおよびRhから選ばれる1種または2種以上の金属が好適に用いられる。具体的には、塩化スズ、酢酸スズ、硫酸スズ、シュウ酸スズ、塩化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸アンモニウム、塩化レニウム、過レニウム酸アンモニウム、塩化白金酸、ジクロロテトラアミン白金、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、硝酸ロジウム、塩化ロジウム等が挙げられる。中でも硝酸塩が好ましい。
うことができると考えられる。Reの場合、Ruへの炭素種の吸着および脱離を促進することにより活性を向上させていることが考えられる。Pt、Pd、Rhの場合、COの吸着を促進しさらにO2を解離吸着することにより選択性を向上させていることが考えられ
る。
本発明では、上記した硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液または硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液に他の活性成分用金属塩水溶液を加えた混合金属塩水溶液を、前記した金属酸化物担体に吸収させる。
洗浄方法としては、前記吸収させた金属塩のアニオンを低減、除去できれば特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。例えば、温水、希薄なアンモニア水等を掛水する方法が挙げられる。このときのアニオンの残存量は還元前の触媒中に概ね0.1重量%以下、さらには0.01重量%以下であることが好ましい。アニオンの残存量が多いと、還元時にアニオンがガスとして発生し、還元装置に悪影響を及ぼす場合がある。
還元雰ガスとしては通常、水素ガスあるいは水素ガスと窒素ガス等不活性ガスとの混合
ガスが用いられる。
なお、このような還元工程は、反応管に充填する前に実施してもよく、反応管に充填後、反応前に実施してもよく、反応管に充填前および充填後に実施してもよい。
活性金属の担持量が少なければ活性が不充分となり、多すぎても活性は高いものの、部分酸化反応においてメタネーション反応が起こりやすくなり選択性が低下することがある。
Ruの割合が前記範囲にあれば選択酸化反応に用いる場合、COの吸着および脱離、O2の解離吸着が調和を持って促進され、反応温度が低くても高い活性を有し、副反応を抑
制することができるために高い選択性を有する触媒が得られる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
一酸化炭素除去用触媒(1)の調製
アルミナ担体(1)(触媒化成工業(株)製:製品名;CSR、3mmφ球状、ρ―アルミ
ナ、水銀圧入法による細孔容積0.04ml/g、窒素吸着による細孔容積0.34ml/g、)250gを採取し、500mlの含浸液注入口付き含浸瓶に入れた。
製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈時の吸光度:3.2
)86.4mlを秤量し含浸溶液(1)とした。
した後、取り出し、120℃にて8時間乾燥し、ついで、450℃で100%水素を5.0L/minの流速で供給しながら1.0時間還元処理を行い、一酸化炭素除去用触媒(1)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(1)30mlを内径20mm、長さ200mmのステンレス製反
応管に充填し、触媒層温度400℃で100%水素を500cc/minの流速で供給しながら、1.5時間還元処理を行った。ついで、触媒層温度を140℃の反応温度にした後、反応用混合ガス(一酸化炭素0.6Vol%、メタン1.0Vol%、二酸化炭素14.0Vol%、酸素2.0Vol%、窒素8.0Vol%、水素41.1Vol%、水蒸気33.3Vol%)をSV=10、000h-1となるように流通させ、約1時間後の定常状態での生成ガスをガスク
ロマトグラフィーおよび赤外分光型ガス濃度計で分析し、反応管出口CO濃度およびCH4濃度を測定し、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(2)の調製
実施例1において、Ru担持量が0.5wt%となるように硝酸ルテニウム・硝酸混合水
溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈
時の吸光度:3.2)25.4mlを秤量し、純水63mlを加えよく攪拌して含浸溶液(2)とした以外は同様にして一酸化炭素除去用触媒(2)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(2)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(3)の調製
実施例1において、Ru担持量が2.4wt%となるように硝酸ルテニウム・硝酸混合水
溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈
時の吸光度:3.2)122.0mlを秤量し含浸溶液(3)とした以外は同様にして一酸化炭素除去用触媒(3)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(3)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(4)の調製
実施例1において、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈時の吸光度:2.5)を用いた以外は
同様にして一酸化炭素除去用触媒(4)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(4)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(5)の調製
実施例1において、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈時の吸光度:3.6)を用いた以外は
同様にして一酸化炭素除去用触媒(5)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(5)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(6)の調製
実施例1において、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比6.1、100倍希釈時の吸光度:3.7)を用いた以外は
同様にして一酸化炭素除去用触媒(6)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(6)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(7)の調製
実施例1において、硝酸ルテニウム・シュウ酸混合水溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比8.2、100倍希釈時の吸光度:3.7)を用いた以
外は同様にして一酸化炭素除去用触媒(7)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(7)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(8)の調製
実施例1おいて、アルミナ担体(2)(触媒化成工業(株)製:製品名;部分選択酸化触媒担体、3mmφ球状、γ-アルミナ、水銀圧入による細孔容積0.08ml/g、窒素
吸着による細孔容積0.66ml/g)を用いた以外は同様にして一酸化炭素除去用触媒(8)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(8)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(9)の調製
実施例1において、アルミナ担体(3)(アルミナ担体(1)を850℃で24時間焼成
した担体。3mmφ球状、α-アルミナ、水銀圧入による細孔容積0.02ml/g、窒
素吸着による細孔容積0.14ml/g、)を用いた以外は同様にして一酸化炭素除去用触媒(9)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(9)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験
を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(10)の調製
酸化チタン粉末(触媒化成工業(株)製:ルチル型酸化チタン、平均粒子径;50nm)3250gとアルミナ粉末(触媒化成工業(株)製:γ-Al2O3、平均粒子径 6nm)1750gとを混合した後、マルメライザー機で適宜水滴を滴下しながら3mmφ球状に造粒した。この造粒品を120℃で8時間乾燥後、650℃で8時間焼成してチタニア―アルミナ担体(1)を得た。担体の細孔径6nm以上の細孔容積は0.04ml/gであった。
CO選択酸化反応試験
一酸化炭素除去用触媒(10)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(11)の調製
実施例1において、Ru担持量が1.05wt%となるように硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈時の吸光度:3.2)を53.4ml秤量し、純水31mlを加えよく攪拌して含浸溶液(11)とし、含浸、乾燥処理を同様に行った。ついで、Pt担持量が0.35wt%となるようにジニトロジアミン白金(II)硝酸溶液(田中貴金属製)を秤量し、含浸、乾燥処理を行った。ついで、450℃で100%水素を5.0L/minの流速で供給しながら1.0時間還元処理を行い、一酸化炭素除去用触媒(11)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(11)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験を行い、結果を表1に示す。
実施例1において、アルミナ担体(4)(住友化学(株)製:商品名KHD-24、3mmφ球状、γ-アルミナ、水銀圧入による細孔容積0.06ml/g、細孔容積0.33ml/g)を用いた以外は同様にして、一酸化炭素除去用触媒(12)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(12)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験を行い、結果を表1に示す。
実施例1において、アルミナ担体(5)(住友化学(株)製:商品名KHD-12、1mmφ球状、γ-アルミナ、水銀圧入による細孔容積0.10ml/g、細孔容積0.38ml/g)を用いた以外は同様にして、一酸化炭素除去用触媒(13)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(13)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(R1)の調製
実施例1において、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液(島化学薬小品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈時の吸光度:1.6)を用いた以外は
同様にして一酸化炭素除去用触媒(R1)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(R1)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(R2)の調製
実施例1において、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈時の吸光度:8.9)を用いた以外は
同様にして一酸化炭素除去用触媒(R2)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(R2)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験を行い、結果を表1に示す。
一酸化炭素除去用触媒(R3)の調製
実施例1において、硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液(小島化学薬品製:Ru濃度50g/L、NO3/Ruモル比7.3、100倍希釈時の吸光度:3.2)を陰イオン交換
樹脂で処理し、NO3/Ruモル比4.8となるように調整した硝酸ルテニウム・硝酸混
合水溶液を用いた以外は同様にして一酸化炭素除去用触媒(R3)を調製した。
一酸化炭素除去用触媒(R3)を用いた以外は実施例1と同様にしてCO選択酸化反応試験を行い、結果を表1に示す。
Claims (5)
- 金属酸化物担体に硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液を吸収させ、ついで乾燥し、還元処理する一酸化炭素除去用触媒の製造方法において、
該混合水溶液としてルテニウムの濃度が0.12〜90g/Lの範囲にあり、
該混合水溶液のルテニウムの濃度を0.5g/Lとなるように調整した時の混合水溶液の波長600nmにおける吸光度が2.0〜4.0の範囲にあるものを使用することを特徴とする一酸化炭素除去用触媒の製造方法。 - 前記硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液に使用される硝酸ルテニウムのNO3/Ruの比
(B)が2〜3.5の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素除去用触媒の製造方法。 - NO3/Ruの比(B)が2〜3.5の硝酸ルテニウムを含む水溶液に硝酸を、硝酸ル
テニウム・硝酸混合水溶液のNO3/Ruのモル比(A)が6.0〜8.3の範囲となる
ように混合したのち、調製した硝酸ルテニウム・硝酸混合水溶液を使用することを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素除去用触媒の製造方法。 - 前記乾燥工程の後、水素還元処理もしくは洗浄および乾燥後に水素還元処理することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一酸化炭素除去用触媒の製造方法。
- 前記金属酸化物担体が少なくともAl2O3を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の一酸化炭素除去用触媒の製造方法。
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