JP5096712B2 - 一酸化炭素のメタネーション方法 - Google Patents
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さらに詳しくは、シフト反応によって生成した高温の水素含有ガスのCOメタネーションにおいて、比較的低温で活性の高い触媒を充填した第1反応部と、比較的高温で活性の高い触媒(低温で選択性の高い触媒)を充填した第2反応部とからなる反応層でメタネーション反応を行う効率的な一酸化炭素の除去方法に関する。
したがって、こうした白金系電極触媒を用いる燃料電池の燃料としては純粋な水素が好ましいが、実用的な点からは安価で貯蔵性等に優れたあるいは既に公共的な供給システムが完備されている各種の燃料、例えば、メタン、天然ガス(LNG )、プロパン、ブタ
ン等の石油ガス(LPG )、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油等の各種の炭化水素系燃料
あるいはメタノール等のアルコール系燃料、あるいは都市ガス、その他の水素製造用燃料等の水蒸気改質等によって得られる水素含有ガスを用いることが一般的になっており、このような改質設備を組み込んだ燃料電池発電システムの普及が進められている。
CO + H2O = CO2 + H2 (1)
しかしながら、このシフト反応のみによる反応では、化学平衡上の制約からCO濃度の低減には限界があり、一般に、CO濃度を1%以下にするのは困難である。そこで、CO濃度をより低濃度まで低減する手段として、改質ガス中に酸素または酸素含有ガス(空気等)を導入し、COをCO2に変換する方法が提案されている。しかしながら、この場合
改質ガス中には水素が多量存在しているため、COを酸化しようとすると水素も酸化されてしまい、水素がロスするとともにCOの除去が不充分となることがあった。
場合、副反応である二酸化炭素のメタン化反応も起こり、それだけ水素が消費されてしまい望ましくない。
また、上記問題点を解決するために無機酸化物担体にRu化合物とアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を担持した触媒が提案されている(特許文献3:特開2002−068707号公報)。
部)に比較的低温で活性の高い触媒を充填し、2段目(第2反応部)に比較的低温でもC
Oを選択的にメタン化できる触媒を充填してメタネーションを行うと反応温度の調整が容易で暴走反応を起こすことがなく、効率的に一酸化炭素を除去できることを見出して本発明を完成するに至った。
本発明の構成要件は以下の通りである。
[1]一酸化炭素メタネーション用触媒と一酸化炭素ガス含有水素ガスと接触させる一酸化
炭素のメタネーション方法において、反応層が第1反応部と第2反応部とからなり、
第1反応部に用いる一酸化炭素メタネーション触媒が、少なくともNiOおよび/またはCoOを含んでなる複合酸化物担体に4B族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属が担持されてなり、下記条件(1)下、反応温度120℃でCO除去率が98%以上
である触媒であり、
第2反応部に用いる一酸化炭素メタネーション触媒が6A族および8族から選ばれる1種以上の金属が、ZrO2、CeO2、Al2O3、TiO2、SiO2から選ばれる1種以上の酸化物または複合酸化物である金属酸化物担体に担持されてなり、下記条件(1)下、反応
温度180℃でCO除去率が98%以上である触媒であることを特徴とする一酸化炭素のメタネーション方法。
SV:2,000h-1、原料ガス組成:H2濃度51.4vol%、CO濃度0.6vol%、C
O2濃度20vol%、CH4濃度2vol%、水蒸気濃度33.3vol%
[2]前記第1反応部の入口(上部)反応温度(TENT)が100〜160℃の範囲にあり、
前記第1反応部の出口(下部)反応温度(TEXIT)が180℃以下であることを特徴とする[1]の一酸化炭素のメタネーション方法。
[3]前記4B族の金属がSnであり、6A族の金属がMo、Wであり、7A族の金属がM
n、Reであり、8族の金属がRu、Pt、Pd、Ni、FeおよびCoであることを特徴とする[1]の一酸化炭素のメタネーション方法。
[4]前記第1反応部に用いる一酸化炭素メタネーション用触媒中の金属の担持量が0.5
〜90重量%の範囲にあることを特徴とする[1]〜[3]の一酸化炭素メタネーション用触媒。
[5]前記第1反応部に用いる一酸化炭素メタネーション用触媒中に金属としてRuを含んでなり、金属中のRuの割合が20〜90重量%の範囲にあることを特徴とする[1]の一酸
化炭素のメタネーション方法。
[6]前記第2反応部に、CO吸着剤が充填されたCO吸着塔が接続されていることを特徴
とする[1]〜[5]の一酸化炭素のメタネーション方法。
[7]前記CO吸着剤が、4B族、6A族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属
が担持されたゼオライトからなり、該CO吸着剤中の金属の含有量が0.5〜15重量%の範囲にあることを特徴とする[6]の一酸化炭素のメタネーション方法。
[8]前記ゼオライトがZSM−5型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、フォージャ
サイト型ゼオライト、βゼオライトから選ばれる1種以上であることを特徴とする[7]の
一酸化炭素のメタネーション方法。
本発明に係る一酸化炭素のメタネーション方法は、反応層が第1反応部と第2反応部とからなる。
である触媒であり、
第2反応部に用いる一酸化炭素メタネーション触媒が6A族および8族から選ばれる1種以上の金属が金属酸化物担体に担持されてなり、下記条件(1)下、反応温度180℃で
CO除去率が98%以上である触媒である。
SV:2,000h-1、原料ガス組成:H2濃度51.4vol%、CO濃度0.6vol%、C
O2濃度20vol%、CH4濃度2vol%、水蒸気濃度33.3vol%
第1反応部に反応温度120℃でCO除去率が98%以上の触媒を充填し、第2反応部に反応温度180℃でCO除去率が98%以上の触媒を充填した反応層を用いることにより、メタネーションの過度の発熱による暴走反応を抑制するとともの温度調整を容易にし、且つ、活性・選択性の低下を抑制し、効率的に一酸化炭素を除去することができる。
低減することができる。第2反応部に用いる一酸化炭素メタネーション触媒は高温で活性が高いが、低温では必ずしも活性は高くないもののCO2を殆どメタン化することなくC
Oを選択的にメタン化することができるため第2反応部で反応温度が上昇することなく好適に用いることができる。
前記第1反応部の入口反応温度(TENT)は100〜160℃の範囲にあり、前記第1
反応部の出口反応温度(TEXIT)はが180℃以下であることが好ましい。
充分な活性が得られず、高濃度のCOが第2反応部へ供給されることになる。第1反応部の入口反応温度(TENT)が高すぎると、第1反応部の出口反応温度(TEXIT)が180
℃を超えることがあり、CO2のメタネーションが顕著となり選択性が低下する場合があ
る。
5〜160℃の範囲にあることが好ましい。なお、第1反応部の平均反応温度(T1)は
前記反応温度(TENT)と前記反応温度(TEXIT)との平均値を意味している。第1反応
部の平均反応温度(T1)が低い場合は、充分な活性が得られず、高濃度のCOが第2反
応部へ供給されることになる。第1反応部の平均反応温度(T1)が高いと、CO2のメタネーションが顕著になり選択性が低下する場合がある。
特に、金属成分としてRuが含まれていると、低温での活性および選択性に優れている。このとき、このとき、金属成分中のRuの割合は金属として20重量%以上、さらに25重量%以上の範囲にあることが好ましい。金属成分中のRuの割合が金属として20重量%未満の場合は、低温での活性が低く、反応による発熱が少ないため、第1反応部での反応性が低下し、結果としてCO濃度を充分に低減できないことがある。
メタネーション反応が起こるために選択性が低下し、結果としてCOの除去効果が不充分となることがある。
性および選択性を向上することができる。なお、かかる作用効果を発現するためには、複合酸化物中にNi、Coの酸化物の少なくともいずれかが概ね10重量%以上、好ましくは30重量%以上含まれていることが望ましい。
びCOメタネーション選択性が不充分となることがある。また、担持量が多すぎても、CO2のメタネーション反応が起こるために発熱が顕著になるとともに選択性が低下し、結
果としてCOの除去効果が不充分となることがある。
O2から選ばれる1種以上の酸化物または複合酸化物である。具体的にはZrO2、CeO2、Al2O3、TiO2、SiO2の他ZrO2-Al2O3、ZrO2-TiO2、ZrO2-SiO2
、Al2O3−CeO2、TiO2−SiO2等の複合酸化物が挙げられる。
ョン活性が極めて低いが、一方で比較的比表面積が高く、このため前記Mo、W、Ru等の金属を高分散状態で担持することができ、活性は必ずしも高くないもののCOメタネーション選択性が高く、CO2メタネーション選択性が低い前記金属成分の特性を充分に発
揮することができる。
一酸化炭素メタネーション用触媒の調製
本発明の第1反応部および第2反応部に用いる一酸化炭素メタネーション用触媒は、担体成分および活性成分が前記した範囲にあり、前記活性特性(所定条件でのCO除去率が98%以上)を有し、一酸化炭素のメタネーションに用いることができれば特に制限はなく従来公知の方法によって製造することができる。
リ金属水溶液、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等を用いることができる。
ついで、ヒドロゲルを濾過し、洗浄する。洗浄方法は副生する塩化ナトリウム等の塩を除去できれば特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。例えば、温水を充分掛ける方法、アンモニア水を掛ける方法、限外濾過膜法等は好適に採用することができ
る。
また、第1反応部に用いる一酸化炭素メタネーション用触媒の形状等は特に制限はなく、反応方法、反応条件等によって適宜選択することができ、微粉体をそのまま用いることもでき、微粉体を加圧成型して用いることもでき、ハニカム状あるいはペレット状に押出成型したもの、さらにはペレットを球状(ビード状)にしたものも好適に用いることができる。
例えば、担体成分原料としてジルコニウム塩、セリウム塩、アルミニウム塩、チタニウム塩、珪酸塩の1種以上の金属塩水溶液、好ましくは2種以上の混合金属塩水溶液を調製する。
塩としては水ガラス等が主に用いられる。
具体的には、塩化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸アンモニウム、塩化ルテニウム、硝酸ルテニウム等が好適に用いられる。
金属塩水溶液の濃度は、通常、所定量、すなわち得られる触媒中の金属成分の合計の含有量が1〜15重量%、好ましくは2〜12重量%の範囲となるように担持できる濃度とするが、金属塩水溶液の濃度が低い場合、あるいは担持量が多い場合は吸収および乾燥を繰り返し行うこともできる。
還元する際の温度が100℃未満の場合は、活性金属の還元が不充分となり、充分な活性が得られないことがある。
還元する際の時間は温度によっても異なるが、通常0.5〜12時間である。
前記CO吸着剤としては、前記した第2反応部で生成したH2、H2O、CO2等を含む
ガス中のCOを吸着することができれば特に制限はないが、本発明では、前記CO吸着剤が、4B族、6A族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属が担持されたゼオライトからなり、該CO吸着剤中の金属の含有量が0.5〜15重量%の範囲にあることが好ましい。
好ましい。
なかでも、4B族の金属としてはSn、6A族の金属としてはMo、W、7A族の金属としてはMn、Re、8族の金属としてはRu、Pt、Rh、Pd、Fe、Ni、CoおよびIrから選ばれる1種以上の金属が好適に用いられる。
金属の担持量が小さすぎるとCO吸着容量が小さくなり、金属の担持量が多すぎたとしてもさらにCO吸着容量が増加することもなく、金属の種類によっては担持金属の粒子径が大きくなるためかCO吸着量が減少することがある。
以下、本発明に好適に用いることのできる金属担持ゼオライトの製造方法について例示する。
金属塩としては、Sn、Re、Ru、Pt、Rh、Pd、Fe、Ni、Co、Ir等の
1種以上の金属塩が用いられる。具体的には、塩化スズ、酢酸スズ、硫酸スズ、シュウ酸スズ、塩化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸、タングステン酸アンモニウム、塩化レニウム、過レニウム酸アンモニウム、塩化白金酸、ジクロロテトラアミン白金、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、硝酸ロジウム、塩化ロジウム、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、硝酸コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト等が好適に用いられる。
乾燥条件は特に制限はないが、通常80〜200℃で乾燥する。乾燥した後、還元ガス雰囲気下、100〜700℃、好ましくは150〜600℃で還元して一酸化炭素メタネーション用触媒を得ることができる。
このようにして得られた吸着剤は、そのまま粉体を吸着剤として用いることもできるが、通常、必要に応じて粉砕し、そのまま錠剤成型機等で成型したり、あるいはシリカゾル、アルミナゾル等のバインダーを混合し、必要に応じて成形助剤を混合し、押出成型機にて成型して用いることができる。また、ハニカム基材に吸着剤の層を形成して用いることもできる。
[実施例]
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
第1反応部用メタネーション触媒(1-1)の調製
硝酸コバルト・6水和物154.8g、硝酸ジルコニル水溶液(ZrO2濃度:25%
)201.6gおよび硝酸ニッケル・6水和物36.8gを水2500gに加えて混合水溶液(1-1)を調製した。
熟成したヒドロゲルを濾過し、充分な温水を掛けて洗浄し、120℃で1昼夜乾燥し、ついで、550℃で1時間、大気中にて焼成を行い、複合酸化物粉体(1-1)を得た。
した。含浸溶液(1-1)26.5gをメタネーション触媒用担体(1-1)50gに吸収させ、充分撹拌し、1時間静置した後、120℃にて8時間乾燥し、ついで、pHを10〜11に調製した炭酸水素ナトリウム溶液2L中に分散させて攪拌し、その後、濾過し、十分な温水を掛けて洗浄し、120℃にて5時間乾燥し、400℃にて1.5時間水素気流中にて還元処理を行い、第1反応部用メタネーション触媒(1-1)を調製した。触媒組成、比表面積および細孔容積を測定し、結果を表1に示した。
第2反応部用メタネーション用触媒(1-2)の調製
硝酸ジルコニル水溶液(ZrO2濃度:25%)400.0gを水2200.0gに加
えてよく攪拌し、その溶液に水酸化ナトリウム65.0gを水1321.0gに溶解した溶液を添加し、ついで、80℃にて2時間熟成した。
ついで、酸化ジルコニウム粉体を錠剤成型器に充填し、50Kg/cm2で加圧成型し、ついで粉砕し、粒度を20〜42メッシュに調整して第2反応部用メタネーション触媒担体(1-2)を得た。
Y型ゼオライト(SiO2/Al2O3=5モル比)100gを水1900gに懸濁した
後、60℃に加温し、塩化白金酸水溶液(Pt濃度2%)を攪拌しながら1120.0g添加し、さらに60℃にて2時間保持した。その後、濾過し、充分な温水を掛けて洗浄し、120℃で1昼夜乾燥し、450℃で3時間、大気中にて焼成を行い、400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の流通下で1時間還元処理し、ついで、錠剤成型器に
充填し、50Kg/cm2で加圧成型し、ついで粉砕し、粒度を20〜42メッシュに調整して吸着剤(1)を調製した。
CO除去率の測定
メタネーション用触媒(1-1)4.2mlを、内径12mmのステンレス製反応管(第2
反応部)に充填し、触媒層温度400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の流通
下で再び1時間還元処理し、ついで、触媒層の入口ガス温度を120℃の反応温度にした後、反応用混合ガス(一酸化炭素0.6Vol%、二酸化炭素20.0Vol%、メタン2.0Vol%、水素51.37Vol%、水蒸気33.3Vol%)を全触媒量に対してSV=2,000h-1となるように流通させ約1時間後の定常状態での生成ガスをガスクロマトグラフィーおよび赤外分光型ガス濃度計で分析し反応管出口CO濃度を測定し、CO除去率を求め、結果を表に示した。同様にメタネーション用触媒(1-2)についても反応温度を180℃とした
以外は同様にしてCO除去率を求め、結果を表1に示した。
メタネーション用触媒(1-2)4.2mlを、内径12mmのステンレス製反応管(第2
反応部)に充填し、ついで、その上部(第1反応部)にメタネーション触媒(1-1)を4.
2ml充填し、触媒層温度400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の流通下で
再び1時間還元処理し、ついで、触媒層の入口ガス温度を120℃の反応温度にした後、反応用混合ガス(一酸化炭素0.6Vol%、二酸化炭素20.0Vol%、メタン2.0Vol%、水素51.37Vol%、水蒸気33.3Vol%)を全触媒量に対してSV=2,000h-1となるように流通させ約1時間後の定常状態での生成ガスを各触媒の後段にて取り出し、ガスクロマトグラフィーおよび赤外分光型ガス濃度計で分析し反応管出口CO濃度を測定した
結果を表に示した。選択性としては、反応ガス中の二酸化炭素20.0Vol%からのCO2
の増減を表に示し、CO2の増減の少ない場合が選択性に優れるとして評価した。また、
第2反応部用触媒の後段のガス温度を測定し、出口反応温度とした。
し、吸着剤層温度300℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10vol%)の流通下で再び1時
間還元処理し、ついで、吸着剤層温度を120℃にした後、第2反応部で生成したガスをSV=1,000h-1となるように流通させ、約1時間後の出口CO濃度を赤外分光型ガス濃度計で分析しCO濃度を測定した結果を表1に示した。
[実施例2]
反応試験
実施例1において、触媒層の入口ガス温度を135℃とした以外は同様に行い、結果を
表1に示した。
[実施例3]
反応試験
実施例1において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を
表1に示した。
[実施例4]
第2反応部用メタネーション触媒(2-2)の調製
実施例1において調製した第2反応部用担体50gに塩化ルテニウムを金属濃度が10重量%となるように溶解した含浸用溶液10.6gを吸収させ、1時間静置した後、120℃にて8時間乾燥し、ついで、pHを10〜11に調製した炭酸水素ナトリウム溶液2L中に分散させて攪拌し、その後、十分な温水を掛けて洗浄し、120℃にて5時間乾燥し、さらに七モリブデン酸六アンモニウム四水和物をMo金属濃度10重量%となるように溶解した含浸溶液21.2gを吸収させ、一時間静置した後、120℃にて4時間乾燥し、ついで550℃で1時間、大気中にて焼成を行い、400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の流通下で1時間還元処理して第2反応部用メタネーション触媒(2-2)を調製した。触媒組成、比表面積、細孔容積およびCO除去率を測定し、結果を表1に示した。
吸着剤(2)の調製
Y型ゼオライト(SiO2/Al2O3=5モル比)100gを水1900gに懸濁した
後、60℃に加温し、塩化銅水溶液(Cuとして濃度2重量%)925.0gを添加し、さらに60℃にて2時間撹拌した。その後、濾過し、充分な温水を掛けて洗浄し、120℃で1昼夜乾燥し、450℃で3時間、大気中にて焼成を行い、400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の流通下で1時間還元処理し、ついで、錠剤成型器に充填し、
50Kg/cm2で加圧成型し、ついで粉砕し、粒度を20〜42メッシュに調整して吸着剤(2)を調製した。
反応試験
実施例1において、第2反応部用触媒にメタネーション触媒(2-2)、および吸着塔に吸
着剤(2)を用いた以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例5]
反応試験
実施例4において、触媒層の入口ガス温度を135℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例6]
反応試験
実施例4において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例7]
第2反応部用メタネーション触媒(3-2)の調製
実施例1において調製した第2反応部用担体50gに塩化ルテニウム、タングステン酸を重量比でRu:W=1:1.25となるように混合し、金属濃度が10重量%となるように溶解した溶液49.05gを吸収させ、1時間静置した後、120℃にて8時間乾燥し、ついで、pHを10〜11に調製した炭酸水素ナトリウム溶液2L中に分散させて攪拌し、その後、十分な温水を掛けて洗浄し、120℃にて5時間乾燥し、ついで550℃で1時間、大気中にて焼成を行い、400℃で水素−窒素混合ガス(H2濃度10Vol%)の
流通下で1時間還元処理して第2反応部用メタネーション触媒(3-2)を調製した。触媒
組成、比表面積、細孔容積およびCO除去率を測定し、結果を表1に示した。
反応試験
実施例1において、第2反応部用触媒にメタネーション触媒(3-2)を用いた以外は同様
に行い、結果を表1に示した。
[実施例8]
反応試験
実施例7において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例9]
第1反応部用メタネーション触媒(2-1)の調製
硝酸コバルト・6水和物131.9g、硝酸ジルコニル水溶液(ZrO2濃度:25%
)244.0gおよび硝酸ニッケル・6水和物19.5gを水2500gに加えて混合水溶液(2-1)を調製した。
熟成したヒドロゲルを濾過し、充分な温水を掛けて洗浄し、120℃で1昼夜乾燥した。熟成したヒドロゲルを濾過し、充分な温水を掛けて洗浄し、120℃で1昼夜乾燥し、ついで、550℃で1時間、大気中にて焼成を行い、複合酸化物粉体(2-1)を得た。
調製した。塩化ルテニウムを金属濃度が10重量%となるように溶解し、含浸溶液(2-1
)を調製した。含浸溶液(2-1)26.5gをメタネーション触媒用担体(2-1)50gに吸収させ、充分撹拌し、1時間静置した後、120℃にて8時間乾燥し、ついで、pHを10〜11に調製した炭酸水素ナトリウム溶液2L中に攪拌し、その後、十分な温水を掛けて洗浄し、120℃にて5時間乾燥させ400℃にて1.5時間水素気流中にて還元処理を行い、第1反応部用メタネーション触媒(2-1)を調製した。触媒組成、比表面積、細孔容積およびCO除去率を測定し、結果を表1に示した。
反応試験
実施例1において、第1反応部に第1反応部用触媒(2-1)を用いた以外は同様に行い、
結果を表1に示した。
[実施例10]
反応試験
実施例9において、触媒層の入口ガス温度を135℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例11]
反応試験
実施例9において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例1]
反応試験
実施例1において、第1反応部用触媒(1-1)を第1反応部および第2反応部に充填して
反応した以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例2]
反応試験
比較例1において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例3]
反応試験
実施例1において、第2反応部用触媒(1-2)を第1反応部および第2反応部に充填して
反応した以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例4]
反応試験
比較例3において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例5]
反応試験
実施例4において、第2反応部用触媒(3-2)を第1反応部および第2反応部に充填して
反応した以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例6]
反応試験
比較例5において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例7]
反応試験
実施例9において、第2反応部用触媒を用いずに、第1反応部用触媒(2-1)のみを用い
た以外は同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例8]
反応試験
比較例7において、触媒層の入口ガス温度を150℃とした以外は同様に行い、結果を表1に示した。
Claims (8)
- 一酸化炭素メタネーション用触媒と一酸化炭素ガス含有水素ガスと接触させる一酸化炭素のメタネーション方法において、反応層が第1反応部と第2反応部とからなり、
第1反応部に用いる一酸化炭素メタネーション触媒が、少なくともNiOおよび/またはCoOを含んでなる複合酸化物担体に4B族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属が担持されてなり、下記条件(1)下、反応温度120℃でCO除去率が98%以上
である触媒であり、
第2反応部に用いる一酸化炭素メタネーション触媒が6A族および8族から選ばれる1種以上の金属が、ZrO2、CeO2、Al2O3、TiO2、SiO2から選ばれる1種以上の酸化物または複合酸化物である金属酸化物担体に担持されてなり、下記条件(1)下、反応
温度180℃でCO除去率が98%以上である触媒であることを特徴とする一酸化炭素のメタネーション方法。
条件(1):
SV:2,000h-1、原料ガス組成:H2濃度51.4vol%、CO濃度0.6vol%、C
O2濃度20vol%、CH4濃度2vol%、水蒸気濃度33.3vol% - 前記第1反応部の入口(上部)反応温度(TENT)が100〜160℃の範囲にあり、
前記第1反応部の出口(下部)反応温度(TEXIT)が180℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素のメタネーション方法。 - 前記4B族の金属がSnであり、6A族の金属がMo、Wであり、7A族の金属がMn、Reであり、8族の金属がRu、Pt、Pd、Ni、FeおよびCoであることを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素のメタネーション方法。
- 前記第1反応部に用いる一酸化炭素メタネーション用触媒中の金属の担持量が0.5〜90重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一酸化炭素メタネーション用触媒。
- 前記第1反応部に用いる一酸化炭素メタネーション用触媒中に金属としてRuを含んで
なり、金属中のRuの割合が20〜90重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素のメタネーション方法。 - 前記第2反応部に、CO吸着剤が充填されたCO吸着塔が接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の一酸化炭素のメタネーション方法。
- 前記CO吸着剤が、4B族、6A族、7A族および8族から選ばれる1種以上の金属が担持されたゼオライトからなり、該CO吸着剤中の金属の含有量が0.5〜15重量%の範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の一酸化炭素のメタネーション方法。
- 前記ゼオライトがZSM−5型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、フォージャサイト型ゼオライト、βゼオライトから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項7に記載の一酸化炭素のメタネーション方法。
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