JP3849365B2 - 4サイクル船外機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4サイクル船外機に関する。
【0002】
【従来の技術】
船外機に用いられるエンジンはクランクシャフトを縦方向に配置した縦形(バーチカル型)エンジンが一般的であり、クランクシャフトの回転力をプロペラに伝達するドライブシャフトはクランクシャフトと同一軸線上に配置されて両シャフトが直結されていた。
【0003】
また、エンジンのレイアウトは、クランクシャフトを中心に通常クランクケースを船外機の前側(船首側)に、またシリンダヘッドを後側(船尾側)にそれぞれ配置していた。
【0004】
さらに、4サイクルエンジンの場合はクランクシャフトにプーリやスプロケットを設けてベルトやチェーンを介して動弁用のカムシャフトを駆動していた。クランクシャフトに設けられるプーリやスプロケットは、一般にクランクシャフト最上部の軸受けとクランクシャフト上端に設けられたフライホイール45との間に配置されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クランクシャフトを中心にクランクケースを船外機の前側に、シリンダヘッドを後側にそれぞれ配置すると、重心が船外機の後ろ寄りに片寄ってしまう。特に、4サイクルエンジンの場合はシリンダヘッドに動弁機構を備えるため、この片寄りは顕著である。
【0006】
船外機は通常マウント装置を介して船体に取り付けられており、パイロットシャフト(船外機の回転軸)を中心に左右に操舵可能に構成されているが、船外機の重心がパイロットシャフトから遠ざかると、操縦安定性を低下させるといった問題を発生させる。
【0007】
また、マウント装置はマウントユニットを介して船外機に取り付けられているが、船外機の重心がマウントユニットから遠ざかると、振動を増加させるといった問題も発生させる。
【0008】
一方、4サイクルエンジンの場合クランクシャフトとカムシャフトの回転数比は2対1であるため、クランクシャフトに設けられるスプロケット(プーリ)とカムシャフトに設けられるスプロケット(プーリ)の歯数(円周)の比は1対2となる。そして、カムシャフトに設けられるスプロケット(プーリ)の径はクランクシャフトに設けられるスプロケット(プーリ)の径によって一義的に決定されるため、カムシャフトに設けられるスプロケット(プーリ)の径を小さくするには限界があった。この制約によって、例えばカムシャフトを二本備えたエンジンの動弁装置のコンパクト化は困難であった。
【0009】
さらに、クランクシャフト最上部の軸受けとフライホイールとの間にカムシャフト駆動用のスプロケット(プーリ)を配置すると、クランクシャフトの上端に設けられるフライホイールは大きな慣性重量を持つため、エンジンが振動し易くなる。
【0010】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、重心の位置を前寄りに移動することによって振動の低減、操縦安定性の向上、および船外機全体のコンパクト化を図った4サイクル船外機を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的は、動弁装置のコンパクト化を図った4サイクル船外機を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る4サイクル船外機は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、エンジンの内部にクランクシャフトを略垂直に配置し、このクランクシャフトの回転力を、ドライブシャフトを介して推進装置に伝達する船外機において、上記クランクシャフトおよび上記ドライブシャフトの軸芯を平面視で上記クランクシャフトの軸芯を通って上記船外機の前後方向に延びるエンジンの中心線上に配置し、かつ上記ドライブシャフトの軸芯を上記クランクシャフトの軸芯より上記船外機の後方寄りにオフセットして配置すると共に、上記クランクシャフトと上記ドライブシャフトとを、上記ドライブシャフトの上端に同軸上に配置した連結手段を介して連結する一方、上記連結手段に、上記クランクシャフト下端に設けられるクランクギヤと噛合うドリブンギヤと、上記ドリブンギヤの下方であって、上記ドリブンギヤの径よりも小径のカムシャフト駆動用タイミングスプロケットとをそれぞれ一体に形成し、クランクシャフトの回転を上記タイミングスプロケットと、カムシャフト下端に固定されたカムスプロケットとこれらスプロケットに巻装したタイミングチェーンを介してカムシャフトを回転駆動したものである。
【0013】
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記ドリブンギヤの歯数を上記クランクギヤの歯数よりも多く設定すると共に、上記カムシャフトに設けられたカムスプロケットの歯数を上記連結手段に設けられたカムシャフト駆動用タイミングスプロケットの歯数の2倍より少なく設定したものである。
【0014】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記動弁用のカムシャフトを吸気用および排気用の二本としたものである。
【0015】
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記連結手段の下端に形成したタイミングスプロケットと、カムシャフト下端に固定されたカムスプロケット間に巻装したタイミングチェーンによって囲まれた空間内にオイルポンプを配置したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、この発明を適用した船外機の実施形態を示す左側面図である。図1に示すように、この船外機1はエンジンホルダ2を備え、このエンジンホルダ2の上方にエンジン3が設置される。なお、このエンジン3はその内部にクランクシャフト4を略垂直に配置したバーティカル(縦)型のエンジンである。
【0023】
エンジンホルダ2の下方にはオイルパン5が配置されると共に、例えば船外機1にはマウント装置6を介してクランプブラケット7が取付けられ、このクランプブラケット7を介して船外機1が図示しない船体のトランサムに装着される。また、この船外機1のエンジン3、エンジンホルダ2およびオイルパン5の周囲はエンジンカバー8によって覆われる。
【0024】
オイルパン5の下部にはドライブシャフトハウジング9が設置される。エンジンホルダ2、オイルパン5およびドライブシャフトハウジング9内にはドライブシャフト10が略垂直に配置され、その上端部がクランクシャフト4の下端部に連結手段11を介して連結される。ドライブシャフト10はドライブシャフトハウジング9内を下方に向かって延び、ドライブシャフトハウジング9の下部に設けられたギヤケース12内のベベルギヤ13およびプロペラシャフト14を介して推進装置であるプロペラ15を駆動するように構成される。
【0025】
上記クランプブラケット7にはチルト軸16を介してスイベルブラケット17が設けられ、このスイベルブラケット17内にパイロットシャフト18が鉛直方向に、且つ回動自在に軸支される。そして、このパイロットシャフト18の上下端にステアリングブラケットを兼ねたアッパーマウントブラケット19およびロアーマウントブラケット20がそれぞれ回動一体に設けられる。
【0026】
エンジンホルダ2の前部には左右一対のアッパーマウントユニット21が設けられ、アッパーマウントブラケット19に連結される。また、ドライブシャフトハウジング9の両側部には一対のロアーマウントユニット22が設けられ、ロアーマウントブラケット20に連結される。そして、以上によりマウント装置6を構成し、船外機1はクランプブラケット7に対しパイロットシャフト18を中心に左右に操舵可能になると共に、チルト軸16を中心に上方に向かってチルトアップ可能になる。
【0027】
図2は船外機中央部の拡大左側面図であり、図3は図2の縦断面図である。そして、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。図2および図3に示すように、この船外機1に搭載されるエンジン3は、例えばシリンダヘッド23、シリンダブロック24およびクランクケース25等を組み合わせて構成された水冷4サイクル直列四気筒エンジンである。
【0028】
エンジン3の最前部、図2および図3においては最も左側(船首側)に配置されるクランクケース25の後方(右、船尾側)にはシリンダブロック24が配置される。また、シリンダブロック24の後方にはシリンダヘッド23が配置される。
【0029】
そして、図2に示すように、シリンダヘッド23、シリンダブロック24およびクランクケース25の下面は同一の平面上に形成され、エンジンホルダ2の上面に載置されてエンジンホルダ2の下面から複数本のボルト26によってシリンダヘッド23、シリンダブロック24およびクランクケース25のすべてがエンジンホルダ2に締結固定される。
【0030】
さらに、エンジンホルダ2の下方に配置されたオイルパン5の下方からは複数本のボルト27がエンジンホルダ2を貫通して例えばシリンダヘッド23とシリンダブロック24の下部に延び、エンジンホルダ2とオイルパン5とがシリンダヘッド23とシリンダブロック24の両方に共締めされ、固定される。
【0031】
クランクケース25とシリンダブロック24との合せ面には、上述したように、クランクシャフト4が例えば複数のメタルベアリング28を介して略垂直に軸支される。また、シリンダブロック24内には4つのシリンダ29が上下方向に略水平に並んで形成され、シリンダ29内にはピストン30がシリンダ29の軸線31上を軸方向に摺動自在に挿入される。さらに、クランクシャフト4とピストン30とがコンロッド32によって連結され、ピストン30の往復ストロークがクランクシャフト4の回転運動に変換されるようになっている。
【0032】
シリンダヘッド23にはシリンダ29に整合する燃焼室33が形成され、その外方から点火プラグ34が結合される。また、図4に示すように、シリンダヘッド23内には燃焼室33に繋がる吸気ポート35やシリンダブロック24およびエンジンホルダ2の左側面に形成された排気通路36に繋がる排気ポート37も形成される。さらに、シリンダヘッド23内には両ポート35,37を開閉する吸気バルブ38および排気バルブ39が配置され、さらにまた、シリンダヘッド23の後部にはこれらのバルブ38,39を開閉させる二本の動弁用(吸気用および排気用)カムシャフト40がクランクシャフト4と平行に配置される。
【0033】
シリンダヘッド23はシリンダヘッドカバー41によって覆われる。シリンダヘッドカバー41には機械式の燃料ポンプ42が配置され、この燃料ポンプ42はカムシャフト40上に設けられたカム43によって駆動される。
【0034】
また、図3に示すように、クランクシャフト4の上端はエンジン3の上方に突出する。この突出部44にはフライホイール45および発電用のマグネト装置46が設けられ、これらはマグネトカバー47によって覆われる。
【0035】
図5は、図3に示すエンジンホルダ2近傍の拡大縦断面図であり、図6は図5のVI矢視図、すなわちエンジン3の下面図である。図3、図5および図6に示すように、クランクシャフト4およびドライブシャフト10はそれぞれの軸芯がオフセットした状態で配置される。図6に詳細に示すように、クランクシャフト4およびドライブシャフト10の軸芯は平面視でシリンダ29の軸線31上に配置され、ドライブシャフト10の軸芯はクランクシャフト4の軸芯より後方(シリンダヘッド23)寄りにオフセットして配置される。なお、本実施形態に示す直列四気筒エンジン3の場合、シリンダ29の軸線31と、クランクシャフト4の軸芯を通って船外機1の前後方向に延びるエンジン3の中心線とは平面視で一致する。
【0036】
そして、ドライブシャフト10を後方寄りにオフセットすることによって生じるクランクシャフト4直下のスペースには前記マウント装置6が配置され、このマウント装置6を構成するパイロットシャフト18はクランクシャフト4とほぼ同軸線上に配置される(図5参照)。
【0037】
クランクシャフト4の下端はエンジン3の下方に突出し、この突出部48にはノックピン49によって位相合わせされたクランクギヤ50が圧入されると共に、エンジンホルダ2の上方に突出しているドライブシャフト10の上端には前記連結手段11がドライブシャフト10と同軸上に例えばスプライン嵌合されており、この連結手段11に上記クランクギヤ50が噛合うドリブンギヤ51が一体に形成される。なお、この連結手段11はその上下端がそれぞれシリンダブロック24およびエンジンホルダ2に例えばボールベアリング52を介して支持される。
【0038】
そして、クランクシャフト4が回転すると、その回転力はクランクギヤ50からドリブンギヤ51に伝達され、ドライブシャフト10を回転駆動させる。なお、クランクギヤ50およびドリブンギヤ51は、詳細には図示しないが、例えば「はすば歯車」であり、エンジン3が正回転する時、クランクシャフト4は上方向に、ドライブシャフト10は下方向にスラスト力が発生するようなねじり方向を備える。また、ドリブンギヤ51の歯数はクランクギヤ50の歯数より多く設定され、ドライブシャフト10はクランクシャフト4より減速されて回転駆動される。なお、クランクギヤ50およびドリブンギヤ51の下側(エンジンホルダ2側)面には両ギヤ50,51の位相合せマークM1がそれぞれ設けられる。
【0039】
エンジン3の下部とエンジンホルダ2の上面との間の空間には、クランクシャフト4の回転をカムシャフト40に伝達してカムシャフト40を回転駆動させるカムシャフト駆動機構53が設けられる。このカムシャフト駆動機構53は、例えばチェーン駆動方式であり、上記連結手段11に形成されたドリブンギヤ51の下方に連結手段11と一体に形成されたタイミングスプロケット54と、エンジン3の下面に突出している二本のカムシャフト40の下端にノックピン55によって位相合わせされて回転一体に設けられた左右(吸・排気)一対のカムスプロケット56と、これらのスプロケット54,56の周囲に巻装されたタイミングチェーン57とから構成される。そして、カムシャフトに設けられたカムスプロケットの歯数を上記連結手段に設けられたカムシャフト駆動用タイミングスプロケットの歯数の2倍より少なくなるように設定される。なお、クランクシャフト4とカムシャフト40の回転数比は最終的に2対1になる様、各ギヤおよびスプロケットの歯数が設定される。
【0040】
タイミングチェーン57は、エンジン3の下面に設けられたチェーンガイド58およびチェーンテンショナ59によってその振れと張り(テンション)が常時適切な状態に保たれる。チェーンガイド58はタイミングチェーン57の張り側(排気側)に配置され、シリンダヘッド23およびシリンダブロック24の下面に跨って固定されると共に、チェーンテンショナ59はタイミングチェーン57の緩み側(吸気側)に配置され、その一端がシリンダヘッド23の下面に回動自在に軸支され、シリンダブロック24の下面に設けられたテンショナアジャスタ60によってチェーンテンショナ59がタイミングチェーン57へ押圧されてテンションが調整される。なお、タイミングスプロケット54の下側(エンジンホルダ2側)面にはタイミングチェーン57の合せマークM2が設けられる。また、カムスプロケット56の下側(エンジンホルダ2側)面にも同様にタイミングチェーン57の合せマークM3が設けられる。
【0041】
ところで、上述した実施形態においては連結手段11にタイミングスプロケット54を、カムシャフト40にカムスプロケット56をそれぞれ設け、これらのスプロケット54,56の周囲にタイミングチェーン57を巻装してカムシャフト駆動機構53を構成しているが、各スプロケット54,56の代りにプーリ(図示せず)を、また、タイミングチェーン57の代りにタイミングベルト(図示せず)を用いても良い。
【0042】
エンジン3下面のタイミングチェーン57によって囲まれた空間内にはオイルポンプ64が配置される。オイルポンプ64は例えば一般的なトロコイド式のものであって、例えばシリンダヘッド23の下面にボルト66等で固定され、ポンプ駆動シャフト70がオイルポンプ64の下方に突出する。そして、このポンプ駆動シャフト70の突出端にはポンプドリブンギヤ71が設けられると共に、二本のカムシャフト40のうち、一方の、本実施形態においては排気用カムシャフト40(Ex)の下端にはポンプドライブギヤが上記排気用カムスプロケット56と回転一体に設けられ、このポンプドライブギヤ72がポンプドリブンギヤ71に作動連結される。
【0043】
ポンプドライブギヤ72の歯数はポンプドリブンギヤ71の歯数より多く設定され、カムシャフト40に対してポンプ駆動シャフト70を増速させて駆動する。
【0044】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0045】
エンジン3が始動するとクランクシャフト4が回転し、連結手段11を介してドライブシャフト10が駆動される。連結手段11が回転することにより、タイミングチェーン57を介してカムシャフト40が駆動され、吸気バルブ38および排気バルブ39が開閉操作されると共に、燃料ポンプ42も駆動される。
【0046】
そして、カムシャフト40が回転することによりオイルポンプ64が駆動されてオイルパン5内の潤滑オイルをエンジン3各部に圧送する。
【0047】
クランクシャフト4およびドライブシャフト10の軸芯を平面視でシリンダ29の軸線31上に配置し、ドライブシャフト10の軸芯をクランクシャフト4の軸芯より後方(シリンダヘッド23)寄りにオフセットして配置したことにより、エンジンホルダ2およびオイルパン5の前方、クランクシャフト4の直下にスペースが生じるので、このスペースにスイベルブラケット17やマウントブラケット、パイロットシャフト18等から構成されるマウント装置6を配置することが可能になり、その結果船外機1全体の前後長が短縮できて船外機1がコンパクトになる。
【0048】
また、船外機1全体の前後長を短縮したことにより船外機1の重心CGと船外機1の水平方向の回転軸であるパイロットシャフト18の軸芯との距離が縮まるので(図5参照)、船外機1の操縦安定性が向上する。
【0049】
さらに、船外機1全体の前後長を短縮したことによりエンジンホルダ2の前部に設けられた左右一対のアッパーマウントユニット21を船外機1の重心CG近傍に配置可能となり(図5参照)、エンジン3から船体に伝わる振動が大幅に低減される。
【0050】
一方、動弁用のカムシャフト40を駆動するタイミングスプロケット54をエンジン3の下側に設けたことにより、クランクシャフト4最上部のメタルベアリング28とフライホイール45との間の距離が短縮化され、エンジン3の振動が低減すると共に、エンジン3全体の上下長が短縮できて船外機1がコンパクトになる。
【0051】
また、クランクシャフト4と、このクランクシャフト4からシリンダヘッド23寄りにオフセット配置されたドライブシャフト10とを作動連結する連結手段11にカムシャフト40駆動用のタイミングスプロケット54をドライブシャフト10と同軸上に設けたことにより、例えば従来用いられていたアイドラシャフトやアイドラギヤなどの中間部材を用いることなくカムシャフトに設けられたカムスプロケットの歯数を連結手段に設けられたカムシャフト駆動用タイミングスプロケットの歯数の2倍より少なく設定できる。その結果、カムスプロケット56の小型化(小径化)が可能となって、シリンダヘッド23やシリンダヘッドカバー41の平面形状を小さくできる。
【0052】
本実施形態で示したように二本のカムシャフト40を有するエンジン3の場合、カムスプロケット56の小型化(小径化)が可能となると、二本のカムシャフト40間の距離が短くなって、やはりシリンダヘッド23やシリンダヘッドカバー41の平面形状を小さくできる。また、図4に示すように、吸気バルブ38および排気バルブ39のはさみ角99も小さくでき、その結果燃焼室33の小型化が図れてエンジン3の性能が向上する。
【0053】
さらに、ドリブンギヤ51およびタイミングスプロケット54を連結手段11に一体に形成する際、ドリブンギヤ51をタイミングスプロケット54の上方に形成すれば、ドリブンギヤ51に噛合うクランクギヤ50が上方に配置でき、このクランクギヤ50と、クランクシャフト4の最下部を軸支するメタルベアリング28との距離を短くできるのでエンジン3前部の上下長が短縮できて船外機1がコンパクトになる。
【0055】
また、ドリブンギヤ51とタイミングスプロケット54とを連結手段11に一体に形成したことにより、部品点数や組付け工程数を削減できると共に、全体がコンパクト化して少ないスペースに配置可能になるので、エンジン3がコンパクト化する。
【0056】
そして、クランクシャフト4の下端にクランクギヤ50を圧入したことにより従来用いられていたナットなどの締結部材が不要になる。その結果、部品点数や重量、組付け工程数を削減できると共に、周囲に必要なスペースも少なくてすみ、エンジン3をコンパクト化できる。
【0057】
ところで、上述した実施形態においては吸気バルブ38および排気バルブ39の開閉に二本の動弁用カムシャフト40を用いたエンジン3に本発明を適用した例を示したが、本発明は一本のカムシャフトで両バルブを開閉操作する形式のエンジン(図示せず)にも適用可能である。
【0058】
また、上述した実施形態においては本発明を直列四気筒エンジン3に適用した例を示したが、本発明は気筒数には関係なく適用できる。さらに、本発明は複数のシリンダが平面視V型に配置されたいわゆるV型エンジンにも適用可能であり、この場合クランクシャフトおよびドライブシャフトの軸芯は上述した直列型エンジン3のように平面視でシリンダ29の軸線31上ではなく、クランクシャフトの軸芯を通って船外機の前後方向に延びるエンジンの中心線上に配置される。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る4サイクル船外機によれば、エンジンの内部にクランクシャフトを略垂直に配置し、このクランクシャフトの回転力を、ドライブシャフトを介して推進装置に伝達する船外機において、上記クランクシャフトおよび上記ドライブシャフトの軸芯を平面視で上記クランクシャフトの軸芯を通って上記船外機の前後方向に延びるエンジンの中心線上に配置し、かつ上記ドライブシャフトの軸芯を上記クランクシャフトの軸芯より上記船外機の後方寄りにオフセットして配置すると共に、上記クランクシャフトと上記ドライブシャフトとを、上記ドライブシャフトの上端に同軸上に配置した連結手段を介して連結する一方、上記連結手段に、上記クランクシャフト下端に設けられるクランクギヤと噛合うドリブンギヤと、上記ドリブンギヤの下方であって、上記ドリブンギヤの径よりも小径のカムシャフト駆動用タイミングスプロケットとをそれぞれ一体に形成し、クランクシャフトの回転を上記タイミングスプロケットと、カムシャフト下端に固定されたカムスプロケットとこれらスプロケットに巻装したタイミングチェーンを介してカムシャフトを回転駆動したため、船外機全体の前後長が短縮でき、また、カムスプロケットの小径化が可能となって船外機のコンパクト化が可能になると共に、操縦安定性が向上し、さらに振動が大幅に低減される。
【0060】
そしてまた、上記クランクシャフトと上記ドライブシャフトとは連結手段を介して連結されると共に、上記クランクシャフトの下端にはクランクギヤが設けられ、上記連結手段に上記クランクギヤが噛合うドリブンギヤが一体に形成される一方、上記動弁用カムシャフト駆動用のスプロケットまたはプーリを上記連結手段と一体に形成したため、部品点数の削減および船外機のコンパクト化が図れる。
【0061】
また、上記動弁用カムシャフト駆動用のスプロケットまたはプーリを上記ドリブンギヤの下方に配置したため、エンジン前部の上下長が短縮できて船外機がコンパクトになる。
【0062】
さらにまた、上記ドリブンギヤの歯数を上記クランクギヤの歯数よりも多く設定すると共に、上記カムシャフトに設けられたカムスプロケットの歯数を上記連結手段に設けられたカムシャフト駆動用タイミングスプロケットの歯数の2倍より少なく設定したため、カムスプロケットの小径化が可能となって船外機のコンパクト化が可能になる。
【0063】
そして、上記動弁用のカムシャフトを吸気用および排気用の二本としたため、エンジンの高性能化を図れる。
【0064】
そしてまた、上記連結手段の下端に形成したタイミングスプロケットと、カムシャフト下端に固定されたカムスプロケット間に巻装したタイミングチェーンによって囲まれた空間内にオイルポンプを配置したので、従来のカム軸上やクランク軸上に配置する構成よりも高さ方向を低くでき船外機のコンパクト化が図れる。
【0067】
なお、上記クランクシャフトの下端に上記クランクギヤを圧入すれば、部品点数や重量、組付け工程数を削減できると共に、船外機のコンパクト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る4サイクル船外機の一実施形態を示す船外機の左側面図。
【図2】船外機中央部の拡大左側面図。
【図3】図2の縦断面図。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】図3に示すエンジンホルダ近傍の拡大縦断面図。
【図6】図5のVI矢視図(エンジンの下面図)。
【符号の説明】
1 船外機
3 4サイクルエンジン
4 クランクシャフト
10 ドライブシャフト
11 連結手段
15 プロペラ(推進装置)
29 シリンダ
31 シリンダの軸線(エンジンの中心線)
40 動弁用カムシャフト
50 クランクギヤ
51 ドリブンギヤ
54 タイミングスプロケット(動弁用カムシャフト駆動用のスプロケット)
56 カムスプロケット(動弁用カムシャフトに設けられたスプロケット)
57 タイミングチェーン

Claims (4)

  1. エンジンの内部にクランクシャフトを略垂直に配置し、このクランクシャフトの回転力を、ドライブシャフトを介して推進装置に伝達する船外機において、上記クランクシャフトおよび上記ドライブシャフトの軸芯を平面視で上記クランクシャフトの軸芯を通って上記船外機の前後方向に延びるエンジンの中心線上に配置し、かつ上記ドライブシャフトの軸芯を上記クランクシャフトの軸芯より上記船外機の後方寄りにオフセットして配置すると共に、上記クランクシャフトと上記ドライブシャフトとを、上記ドライブシャフトの上端に同軸上に配置した連結手段を介して連結する一方、上記連結手段に、上記クランクシャフト下端に設けられるクランクギヤと噛合うドリブンギヤと、上記ドリブンギヤの下方であって、上記ドリブンギヤの径よりも小径のカムシャフト駆動用タイミングスプロケットとをそれぞれ一体に形成し、クランクシャフトの回転を上記タイミングスプロケットと、カムシャフト下端に固定されたカムスプロケットとこれらスプロケットに巻装したタイミングチェーンを介してカムシャフトを回転駆動したことを特徴とする4サイクル船外機。
  2. 上記ドリブンギヤの歯数を上記クランクギヤの歯数よりも多く設定すると共に、上記カムシャフトに設けられたカムスプロケットの歯数を上記連結手段に設けられたカムシャフト駆動用タイミングスプロケットの歯数の2倍より少なく設定した請求項1に記載の4サイクル船外機。
  3. 上記動弁用のカムシャフトを吸気用および排気用の二本とした請求項1または2に記載の4サイクル船外機。
  4. 上記連結手段の下端に形成したタイミングスプロケットと、カムシャフト下端に固定されたカムスプロケット間に巻装したタイミングチェーンによって囲まれた空間内にオイルポンプを配置した請求項1、2または3に記載の4サイクル船外機。
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