JP2005140045A - 船外機用エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダを船体の進行方向に向けて対向配置してもエンジン全長が長くなり難い船外機用エンジンを提供するにある。
【解決手段】エンジンカバー10内に配置され、略垂直に配置されるクランクシャフト4と、水平方向に対向して配置されたシリンダ23F,23Rとを備えた船外機用エンジン3において、シリンダ23F,23Rの中心軸線を前後方向に向けて配置すると共に、エンジン3の前側のシリンダ23Fを後側のシリンダ23Rより上方にオフセットして配置したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、船外機用エンジンに関する。
エンジンの出力を大きくする方法としては、気筒(シリンダ)数を増やす等、排気量を大きくする方法が一般的である。また、船外機に搭載されるエンジンの場合、気筒数を増やすと直列型エンジンではエンジン高さが高くなって重心位置も高くなるので、6気筒以上のエンジンではV型エンジンの採用が一般的である。
さらに、エンジン高さを高くすることなく気筒数を増やす形式としては、シリンダを水平方向に対向させて配置させた、いわゆる水平対向型エンジンがある(例えば特許文献1および特許文献2参照)。
特開昭62−184998号公報(第2図) 米国特許第2496434号明細書(Fig.3)
しかしながら、V型エンジンはそのシリンダが船体の幅方向に拡開されるため、必然的に船外機の幅が広くなり、例えば船体のトランサムに船外機を幅方向に二機並設する、いわゆる二機掛け方式ではステアリング時に左右の船外機が互いに干渉する虞があり、この二機掛け方式はトランサム幅の大きい船体にしか適用できないといった制限が生じる。
また、上記特許文献記載の水平対向型エンジンはいずれもシリンダを船体の幅方向に向けて対向させる形式であり、V型エンジン同様、二機掛け方式の適用に制限が生じる。
そこで、シリンダを船体の進行方向に向けて対向させる水平対向型エンジンも考えられるが、その場合エンジン全長が長くなって、船外機のチルトアップ時に船外機が船体に干渉する虞がある。特に、OHV式やOHC式のエンジンのようにシリンダヘッドに動弁機構を備えるエンジンの場合、エンジン全長が長くなりやすい。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、シリンダを船体の進行方向に向けて対向配置してもエンジン全長が長くなり難い船外機用エンジンを提供することを目的とする。
本発明に係る船外機用エンジンは、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、エンジンカバー内に配置され、略垂直に配置されるクランクシャフトと、水平方向に対向して配置されたシリンダとを備えた船外機用エンジンにおいて、上記シリンダの中心軸線を前後方向に向けて配置すると共に、上記エンジンの前側のシリンダを後側のシリンダより上方にオフセットして配置したものである。
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記シリンダ内にはピストンが上記シリンダの中心軸線上を軸方向に摺動自在に挿入されると共に、上記エンジンは上記ピストンの直径がこのピストンの上記シリンダ内における上死点から下死点までの行程より大きく設定されたショートストローク型とする一方、吸・排気バルブを開閉させる動弁装置を上記エンジンのシリンダヘッド内に配置したOHC型エンジンとしたものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記動弁装置を構成するカムシャフトの駆動機構を備え、前側のカムシャフトを駆動する駆動機構を上記エンジンの上部に配置する一方、後側のカムシャフトを駆動する駆動機構を上記エンジンの下部に配置したものである。
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記前後のシリンダヘッドに形成された排気ポートに接続される前後の排気集合通路を排気連通管で接続して連通させたものである。
そして、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記エンジンカバーは上下に分割可能に形成され、上記排気連通管を上記エンジンカバーの割り面より下方に配置したものである。
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、上記エンジンの後側上面に電装ボックス等の補器類を配置したものである。
本発明に係る船外機用エンジンによれば、シリンダを船体の進行方向に向けて対向配置してもエンジン全長が長くならず、船外機をコンパクト化することができる。また、エンジンの重心を前方寄りに設定でき、操縦安定性が向上すると共に、船外機のチルトアップも容易になる。さらに、振動低減効果が大きい。
[発明の実施の形態]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明を適用した船外機の実施形態を示す左側面図であり、図1に示すように、この船外機1はエンジンホルダ2を備え、このエンジンホルダ2の上方にエンジン3が設置される。なお、このエンジン3はその内部にクランクシャフト4を略垂直に配置したバーティカル(縦)型のエンジンである。
エンジンホルダ2の下方には潤滑オイル(図示せず)を貯留するオイルパン5が配置されると共に、例えば船外機1にはブラケット装置6が上下二ヶ所で取り付けられ、このブラケット装置6を介して船外機1が船体7のトランサム8に装着されると共に、チルト軸9を中心にチルトアップ可能に取り付けられる。また、エンジン3、エンジンホルダ2およびオイルパン5の周囲はエンジンカバー10によって覆われる。
エンジンカバー10は、例えば上下に分割可能に形成され、エンジン3の下半分を覆うロアエンジンカバー11と、このロアエンジンカバー11に上方から覆い被さってエンジン3の上半分を覆うアッパーエンジンカバー12とから構成される。ロアエンジンカバー11は例えばエンジン3側に固定されると共に、アッパーエンジンカバー12はロアエンジンカバー11に着脱自在に取り付けられる。
オイルパン5の下部にはドライブシャフトハウジング13が設置される。エンジンホルダ2、オイルパン5およびドライブシャフトハウジング13内にはエンジン3の出力軸であるドライブシャフト14が略垂直に配置され、その上端部がクランクシャフト4の下端部に連結される。ドライブシャフト14はドライブシャフトハウジング13内を下方に向かって延び、ドライブシャフトハウジング13の下部に設けられたギヤケース15内のベベルギヤ16およびプロペラシャフト17を介して推進装置であるプロペラ18を駆動するように構成される。
図2はエンジン3部分の左側面図であり、図3は同右側面図である。また、図4は図2のIV−IV線に沿う断面図であり、図5は図3のV矢視図である。図1〜図5に示すように、この船外機1のエンジン3は、例えばシリンダヘッド19F,19R、シリンダブロック20F,20Rおよびクランクケース21F,21R等を組み合わせて構成された水冷4サイクル6気筒エンジンであり、シリンダブロック20F,20Rがその中心軸線22を前後方向に向けて対向配置される、いわゆる水平対向型エンジンである。
クランクケース21F,21Rはシリンダブロック20F,20Rと一体に形成されており、前側クランクケース21Fと後側クランクケース21Rとが前記クランクシャフト4を挟んで接合され、前側クランクケース21Fの前方には前側シリンダブロック20Fが、後側クランクケース21Rの後方には後側シリンダブロック20Rがそれぞれ配置される。さらに、前側シリンダブロック20Fの前方には前側シリンダヘッド19Fが、後側シリンダブロック20Rの後方には後側シリンダヘッド19Rがそれぞれ配置され、互いに接合される。
前側および後側のシリンダブロック20F,20R内にはそれぞれ三個づつのスリーブ状シリンダ23F,23R(気筒)が上下方向に略水平に並んで形成される。また、シリンダ23F,23Rは上方から前後、前後と互い違いに配置され、全体的に前側シリンダ23Fの方が後側シリンダ23Rより上方にオフセットして配置される。
各シリンダ23F,23R内にはピストン24がシリンダ23F,23Rの中心軸線22上を軸方向に摺動自在に挿入される。また、図4に示すように、このエンジン3はピストン24の直径(シリンダ23F,23Rの内径=ボア)Bが、ピストン24のシリンダ23F,23R内における上死点から下死点までの行程(ストローク)Sより大きく設定されたいわゆるショートストローク型エンジンである。さらに、クランクシャフト4とピストン24とがコンロッド25によって連結されることにより、ピストン24の往復ストロークがクランクシャフト4の回転運動に変換されるようになっている。
前後のシリンダヘッド19F,19Rにはシリンダ23F,23Rに整合する燃焼室26が形成され、その外方から図示しない点火プラグが結合される。また、各シリンダヘッド19F,19R内には燃焼室26に繋がる吸気ポート27および排気ポート28が形成される。さらに、各シリンダヘッド19F,19R内には両ポート27,28を開閉する吸気バルブ29および排気バルブ30が配置されると共に、各シリンダヘッド19F,19Rのカムハウジング31内には吸・排気バルブ29,30を開閉させる動弁装置32F,32Rが設けられる。
このエンジン3は、吸気バルブ29開閉用の吸気用カムシャフト33F,33Rおよび排気バルブ30開閉用の排気用カムシャフト34F,34Rがそれぞれ別個に設けられたいわゆるDOHC型の動弁装置32F,32Rを備えたエンジン3であり、各シャフト33F,33R,34F,34Rはクランクシャフト4と平行に配置される。そして、各シリンダヘッド19F,19Rのカムハウジング31はそれぞれシリンダヘッドカバー35F,35Rによって覆われる。
ところで、このエンジン3の一側、本実施形態においては右側には吸気系36が設けられる。吸気系36は主にサージタンク37、吸気マニフォールド38およびスロットルボディ39から構成され、サージタンク37はエンジン3の前後方向中央(前後クランクケース21F,21Rの合せ面側方)に上下に延びるように配置される。
サージタンク37からは吸気マニフォールド38を構成する気筒数分の、すなわち6本の吸気管40が上方から順に前後、前後と交互にラップするよう、また、クランクシャフト4の中心から前後シリンダヘッド19F,19Rの吸気ポート27に向かって略水平方向に緩やかなカーブを描くように延設され、接続される。さらに、各吸気管40は前後のシリンダブロック20F,20Rとの間に空間を形成するよう、平面視で外方に湾曲するように形成されると共に、各吸気管40の長さはほぼ等しい長さに設定される。
さらにまた、サージタンク37の下部にはスロットルボディ39がその外気取入れ用開口部41を前方に向けて配置される。そして、吸気の流れは、アッパーエンジンカバー12の後端上部に設けられた外気導入口42からエンジンカバー10内に導かれた外気が後側シリンダブロック20Rとその側部に配置された吸気マニフォールド38との間の空間を通って下降し、サージタンク37の下部に配置されたスロットルボディ39の外気取入れ用開口部41から取り込まれる。
一方、このエンジン3には燃料系43が設けられる。燃料系43は主に低圧および高圧の燃料ポンプ44,45、ベーパーセパレータ46、デリバリパイプ47およびフューエルインジェクタ48等から構成される。
後側のシリンダヘッドカバー35Rには例えば動弁装置32Rを構成するカムシャフト33,34Rによって駆動される低圧燃料ポンプ44が配置される。低圧燃料ポンプ44は、例えば後側シリンダヘッドカバー35R上部に突設されたブリーザ室49と、後側シリンダヘッドカバー35R下部に突設された後述するカムシャフト駆動機構50Rのドリブンスプロケット51を覆うスプロケットカバー52との間に形成される凹部53に収納される。また、例えば後側シリンダブロック20Rとその側部に配置された吸気マニフォールド38との間の空間上部には内部に図示しないプレッシャレギュレータを備えたベーパーセパレータ46が、その下方には高圧燃料ポンプ45がそれぞれ配置される。
さらに、前後シリンダヘッド19F,19Rの吸気ポート27近傍には上下方向に延びるデリバリパイプ47がそれぞれ配置されると共に、前後シリンダヘッド19F,19Rの、吸気ポート27近傍の外壁からは各吸気ポート27内に向かってフューエルインジェクタ48が装着される。
そして、燃料の流れは、例えば船体7に備えられた図示しない燃料タンクから低圧燃料ポンプ44により燃料が吸入され、図示しない燃料フィルタ76を介してベーパーセパレータ46内に送られる。ベーパーセパレータ46内で水蒸気が分離された燃料は高圧燃料ポンプ45によってデリバリパイプ47に導かれ、フューエルインジェクタ48によって吸気ポート27内に噴射される。なお、燃料系43の各機器は燃料配管54によって接続される。
フューエルインジェクタ48によって吸気ポート27内に噴射される燃料は、図示しないECUの制御によって噴射量が設定されると共に、このECUは、例えば後側シリンダブロック20Rの上面に設置された電装ボックス55内に配置される。
他方、このエンジン3の一側、本実施形態においては左側には排気系56が設けられる。排気系56は主に前後のシリンダブロック20F,20Rの左側部に、鉛直方向に延びてシリンダブロック20F,20Rと一体に設けられ、各排気ポート28に接続される排気導入路57を備えた排気集合通路58F,58Rと、前側の排気集合通路58F下部と後側の排気集合通路58R下部の前部に設けられた排気通路59とを連通させる排気連通管60と、エンジンホルダ2内に形成されて後側排気集合通路58Rおよび排気連通管60から導かれる排気を集合させる排気集合部61と、オイルパン5内に形成されて上流が排気集合部61に接続され、下流がドライブシャフトハウジング13内の排気膨張室(図示せず)に繋がる排気通路62とから構成される。
また、排気集合通路58F,58Rや排気連通管60、詳細には図示しないが排気集合部61やオイルパン5内の排気通路62の周囲には冷却水が循環するウォータジャケット63が設けられると共に、排気連通管60はエンジンカバー10の割り面64、すなわちロアエンジンカバー11とアッパーエンジンカバー12との接合面より下方に配置される。
そして、排気の流れは、排気ポート28から流出する排気ガスが排気導入路57を通って前後の排気集合通路58F,58R内で一旦集合され、さらに前側の排気集合通路58Fの排気ガスは排気連通管60および排気通路59を経てエンジンホルダ2内の排気集合部61で後側排気集合通路58Rの排気ガスと合流し、オイルパン5内の排気通路62を経てドライブシャフトハウジング13内の排気膨張室(図示せず)に導かれた後、ギヤケース15内の、プロペラシャフト17周りのハブ65から水中に排出される。
前記吸・排気バルブ29,30を開閉させる動弁装置32F,32Rの吸気用カムシャフト33F,33Rおよび排気用カムシャフト34F,34Rは、それぞれカムシャフト駆動機構50F,50Rによってクランクシャフト4の回転が伝達され、回転駆動される。
カムシャフト駆動機構50F,50Rのうち、前側の吸気用カムシャフト33Fおよび排気用カムシャフト34Fを駆動するカムシャフト駆動機構50Fは、前側のクランクケース21F、シリンダブロック20Fおよびシリンダヘッド19Fの上部に配置され、例えば図3に示すように、クランクシャフト4の上端部でフライホイールマグネト66の下部に設けられたドライブプーリ67と、両カムシャフト33F,34Fの上端部に設けられたドリブンプーリ68とをタイミングベルト69で連結することにより両カムシャフト33F,34Fにクランクシャフト4の回転が伝達されるように構成される。
また、前側のカムシャフト駆動機構50F、フライホイールマグネト66および前記電装ボックス55は例えば樹脂製のマグネトカバー70によって上方より覆われる。
一方、カムシャフト駆動機構50F,50Rのうち、後側の吸気用カムシャフト33Rおよび排気用カムシャフト34Rを駆動するカムシャフト駆動機構50Rは、例えば図3および図5に示すように、クランクシャフト4の下端部に設けられたドライブスプロケット71と、両カムシャフト33R,34Rの下端部に設けられたドリブンスプロケット51とをタイミングチェーン72で連結することにより両カムシャフト33R,34Rにクランクシャフト4の回転が伝達されるように構成される。また、タイミングチェーン72の張りは、テンショナ73によって常時最適に保たれる。
なお、上側のカムシャフト駆動機構、すなわち前側のカムシャフト駆動機構50Fに下側のカムシャフト駆動機構、すなわち後側のカムシャフト駆動機構50Rと同様にスプロケットとチェーン(共に図示せず)を用いてもよい。その際には、詳細には図示しないが、前側のシリンダヘッド19Fおよびシリンダブロック20Fはその上面がチェーンカバー(図示せず)によって覆われ、マグネトカバー70はフライホイールマグネト66および電装ボックス55のみを覆う。
図5に示すように、後側シリンダヘッド19Rの下部にはオイルポンプ74が設けられる。このオイルポンプ74は、例えば後側の排気用カムシャフト34Rに回転一体に設けられたポンプドライブギヤ75によって駆動され、オイルパン5内の潤滑オイルをエンジン3各部に圧送するものである。そして、図2および図4に示すように、この潤滑オイルを途中で濾過するオイルフィルタ76が例えば後側シリンダブロック20Rの吸気系36とは反対側、すなわち左側面の排気連通管60上方に配置される。
一方、前側シリンダブロック20Fの左側面上部で、前後の排気集合通路58F,58R間に形成される空間の排気連通管60上方にはエンジン3始動用のスタータモータ77が配置される。スタータモータ77は、エンジン3始動時にそのドライブギヤ78がフライホイールマグネト66外周のリングギヤ79に噛み合ってクランクシャフト4を回転させるものである。なお、図2に二点鎖線で示すように、オイルフィルタ76‘およびスタータモータ77’は前後クランクケース21F,21Rの合せ面を挟んで反対側に設けてもよい。
さらに、図2に示すように、ブラケット装置6のステアリング軸80上端部を支持するアッパーマウント81は、エンジンホルダ2に設けられたマウント収納部82に、詳細には図示しないがドライブシャフト14を挟むように左右一対で配置される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
エンジン3を、いわゆる水平対向型エンジン3とし、そのシリンダブロック20F,20Rの中心軸線22を前後方向に向けて対向配置したことにより、船外機1の幅が例えばV型エンジンを搭載した船外機(図示せず)やシリンダブロックを船体の幅方向に向けて対向させた水平対向型エンジンを搭載した船外機(図示せず)に比べて小さくなり、例えば船体7のトランサム8に船外機1を幅方向に二機並設する、いわゆる二機掛け方式を用いてもステアリング時に左右の船外機1が互いに干渉する虞もなく、また、二機掛け方式がトランサム幅の大きい船体にしか適用できないといった制限もないので、船外機1を搭載する船体の選択範囲が広がる。
また、V型エンジン搭載の船外機やシリンダブロックを船体の幅方向に向けて対向させた水平対向型エンジン搭載の船外機に比べて船外機1の前面投影面積が小さくなるので、空気抵抗が減り、燃費が向上すると共に、最高速度も増加する。
さらに、エンジン3をピストン24のボアBがストロークSより大きく設定されたいわゆるショートストローク型エンジンとしたことにより、エンジン3の前後長も短くでき、船外機1のコンパクト化を図ることができる。
また、エンジン3の前側気筒、すなわち前側のシリンダヘッド19Fの方を後側気筒、すなわち後側のシリンダブロック20Rより上方にオフセットして配置すると共に、吸・排気バルブ29,30を開閉させる動弁装置32F,32Rの吸気用カムシャフト33F,33Rおよび排気用カムシャフト34F,34Rを駆動するカムシャフト駆動機構50F,50Rのうち、前側の吸気用カムシャフト33Fおよび排気用カムシャフト34Fを駆動するカムシャフト駆動機構50Fを前側のクランクケース21F、シリンダブロック20Fおよびシリンダヘッド19Fの上部に配置すると共に、後側の吸気用カムシャフト33Rおよび排気用カムシャフト34Rを駆動するカムシャフト駆動機構50Rを後側のクランクケース21R、シリンダブロック20Rおよびシリンダヘッド19Rの下部に配置したことにより、前側のシリンダヘッド19F下方に空間を得ることができる。
そして、この空間を得たことにより、エンジン3をその重心が前方寄りになるよう配置しても、船外機1のチルトアップ時に船外機1の前部と船体7のトランサム8とが干渉しない。また、前側カムシャフト駆動機構50F後方の後側クランクケース21R、シリンダブロック20Rおよびシリンダヘッド19Rの上部に電装ボックス55等の補器類を配置してもエンジン3全体をコンパクトにまとめることができる。
エンジン3の重心が前方寄りになって船体7の重心に近づくことにより、操縦安定性が向上し、船外機1のチルトアップも容易になると共に、例えばブラケット装置6のステアリング軸80上端部を支持するアッパーマウント81をエンジン3の重心位置近傍に配置可能となり、振動低減効果が大きい。特に、水平対向型エンジン3はV型エンジンに比べて慣性力やモーメントが釣り合っていてバランスがよいため、振動低減効果はさらに増大する。
また、エンジン3の重心が前方寄りになることにより、ブラケット装置6のステアリング軸80からエンジン3の重心までの距離が短くなり、操舵し易くなって操縦性が向上する。
さらに、水平対向型エンジン3はV型エンジンと異なり吸気系36をエンジン3の一側に集中して配置可能である。その結果、吸気マニフォールド38を構成する吸気管40の長さを長くでき、エンジン3出力の増加を図ることが可能である。
また、水平対向型エンジン3はV型エンジンと異なり4サイクルエンジン3特有の補器類を配置しやすく、コンパクトであり、メンテナンス性もよい。
本発明に係る船外機用エンジンの一実施形態を示す図。 エンジン部分の左側面図。 エンジン部分の右側面図。 図2のIV−IV線に沿う断面図。 図3のV矢視図。
符号の説明
1 船外機
3 船外機用エンジン
4 クランクシャフト
10 エンジンカバー
19 シリンダヘッド
22 シリンダの中心軸線
23 シリンダ
24 ピストン
28 排気ポート
29,30 吸・排気バルブ
32 動弁装置
33F,33R 吸気用カムシャフト
34F,34R 排気用カムシャフト
36 吸気系
43 燃料系
50 カムシャフトの駆動機構
55 電装ボックス
56 排気系
58 排気集合通路
60 排気連通管
64 エンジンカバーの割り面
B ピストンの直径(シリンダの内径)
S ピストンの行程

Claims (6)

  1. エンジンカバー内に配置され、略垂直に配置されるクランクシャフトと、水平方向に対向して配置されたシリンダとを備えた船外機用エンジンにおいて、上記シリンダの中心軸線を前後方向に向けて配置すると共に、上記エンジンの前側のシリンダを後側のシリンダより上方にオフセットして配置したことを特徴とする船外機用エンジン。
  2. 上記シリンダ内にはピストンが上記シリンダの中心軸線上を軸方向に摺動自在に挿入されると共に、上記エンジンは上記ピストンの直径がこのピストンの上記シリンダ内における上死点から下死点までの行程より大きく設定されたショートストローク型とする一方、吸・排気バルブを開閉させる動弁装置を上記エンジンのシリンダヘッド内に配置したOHC型エンジンとした請求項1記載の船外機用エンジン。
  3. 上記動弁装置を構成するカムシャフトの駆動機構を備え、前側のカムシャフトを駆動する駆動機構を上記エンジンの上部に配置する一方、後側のカムシャフトを駆動する駆動機構を上記エンジンの下部に配置した請求項2記載の船外機用エンジン。
  4. 上記前後のシリンダヘッドに形成された排気ポートに接続される前後の排気集合通路を排気連通管で接続して連通させた請求項2または3記載の船外機用エンジン。
  5. 上記エンジンカバーは上下に分割可能に形成され、上記排気連通管を上記エンジンカバーの割り面より下方に配置した請求項4記載の船外機用エンジン。
  6. 上記エンジンの後側上面に電装ボックス等の補器類を配置した請求項1、2、3、4または5記載の船外機用エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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