JPH0988535A - 船外機用エンジン - Google Patents

船外機用エンジン

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JPH0988535A JP7253561A JP25356195A JPH0988535A JP H0988535 A JPH0988535 A JP H0988535A JP 7253561 A JP7253561 A JP 7253561A JP 25356195 A JP25356195 A JP 25356195A JP H0988535 A JPH0988535 A JP H0988535A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルフィルタの合理的な配置を実現して小
型化を図ることができる船外機用エンジンを提供するこ
と。 【構成】 単一のスロットルバルブ３６を有する船外機
用エンジン１において、前記スロツトルバルブ３６とシ
リンダヘッド９との間に接続される吸気マニホールド２
６が配置される側にメインオイルギャラリ３２を設ける
とともに、同側の吸気マニホールド２６の下方にオイル
フィルタ３３を配置する。本発明によれば、吸気マニホ
ールド２６が配置される側にメインオイルギャラリ３２
とオイルフィルタ３３を設けるとともに、吸気マニホー
ルド２６の下方のデッドスペースにオイルフィルタ３３
を配置したため、スペースの有効利用が図られ、当該船
外機用エンジン１の小型化を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、単一のスロットル
バルブを有する船外機用エンジンに関する。
【０００２】
【従来の技術】単一のスロットルバルブを有する船外機
用エンジンにおいては、スロットルバルブとシリンダヘ
ッドとの間に吸気マニホールドが接続されるが、オイル
フィルタは吸気マニホールドとの干渉を避けて、該吸気
マニホールドが配される側とは反対側（通常は左舷）或
は前方（船体の進行方向前方）に配置されていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
オイルフィルタの配置ではスペースの有効利用が図れ
ず、カウリングを含むエンジン全体が大型化するという
問題があった。
【０００４】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、オイルフィルタの合理的な配
置を実現して小型化を図ることができる船外機用エンジ
ンを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明は、スロットルバルブを有する
船外機用エンジンにおいて、前記スロットルバルブとシ
リンダヘッドとの間に吸気マニホールドを配置し、該吸
気マニホールドを避けてオイルフィルタを配設したこと
を特徴とする。
【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、船外機用エンジンを多気筒エンジンとする
とともに、前記吸気マニホールドが配置される側にメイ
ンオイルギャラリを設け、同側の吸気マニホールドの下
方に前記オイルフィルタを配設したことを特徴とする。
【０００７】請求項３記載の発明は、請求項２記載の発
明において、複数の気筒を直列に配したことをとする。
【０００８】請求項４記載の発明は、請求項１，２又は
３記載の発明において、船外機のトップカウリングとボ
トムカウリングとの合面よりも下方に前記オイルフィル
タを配設したことを特徴とする。
【０００９】請求項５記載の発明は、請求項４記載の発
明において、前記ボトムカウリングに前記オイルフィル
タ着脱用の開口部を形成し、該開口部を着脱可能なグロ
メットで塞いだこと特徴とする。
【００１０】従って、本発明によれば、吸気マニホール
ドが配置される側にメインオイルギャラリとオイルフィ
ルタを設けるとともに、吸気マニホールド下方のデッド
スペースにオイルフィルタを配置したため、スペースの
有効利用が図れ、当該船外機用エンジンの小型化を達成
することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【００１２】図１は本発明に係るエンジンを搭載した船
外機の側面図、図２は本発明に係る船外機用エンジンの
破断側面図、図３は同船外機用エンジンの破断平面図、
図４は同船外機用エンジンの破断正面図である。
【００１３】図１に示す船外機５０はクランプブラケッ
ト５１によって船体６０の船尾板６０に取り付けられて
おり、これはチルト軸５２を中心として上下に揺動し、
その上部のカウリング２内には本発明に係るエンジン１
が収納されている。又、船外機５０の下部には推進装置
４０が設けられており、該推進装置４０は前記エンジン
１によって回転駆動されて所要の推進力を発生するプロ
ペラ４１を備えている。
【００１４】ところで、本発明に係る前記エンジン１は
前記カウリング２内に収納された４サイクルの直列２気
筒エンジンであって、そのクランク軸３は上下方向（図
３の紙面垂直方向）に長く配されている。又、このエン
ジン１のシリンダブロック４には、図３に示すように、
水平を成す２つのシリンダ５が上下方向に並設されてお
り、各シリンダ５内にはピストン６が水平方向に摺動自
在に嵌装されている。そして、各ピストン６はコンロッ
ド７を介して前記クランク軸３に連結されている。
【００１５】一方、図３に示すように、前記シリンダブ
ロック４の前面にはクランクケース８が、後面にはシリ
ンダヘッド９がそれぞれ被着されており、シリンダヘッ
ド９には各気筒毎に吸気通路１０と排気通路１１が各々
形成されている。そして、各吸気通路１０と各排気通路
１１は吸気ポート１０ａ、排気ポート１１ａとして前記
各シリンダ５にそれぞれ開口しており、これらの吸気ポ
ート１０ａと排気ポート１１ａは吸気バルブ１２、排気
バルブ１３によってそれぞれ適当なタイミングで開閉さ
れる。即ち、吸気バルブ１２と排気バルブ１３はそれぞ
れバルブスプリング１４，１５によって閉じ側に付勢さ
れており、これらの頭部にはロッカーアーム１６，１７
の各一端が当接している。そして、各ロッカーアーム１
６，１７は軸１８，１９によってそれぞれ回転自在に支
持されており、これらの他端は図２に示すカム軸２０に
一体に形成されたカム２０ａに当接している。
【００１６】ところで、図２に示すように、上記カム軸
２０は前記クランク軸３と平行に上下方向に配されてお
り、その上端部には大径のプーリ２１が結着されてお
り、同カム軸２０の下端部にはオイルポンプ３５が直結
されている。
【００１７】そして、上記プーリ２１とクランク軸３の
上部に結着された小径のプーリ２２との間には無端状の
ベルト２３が水平に巻装されている。尚、プーリ２１，
２２とベルト２３はカムトレーンを構成しており、プー
リ２１の径はプーリ２２のそれの２倍の大きさに設定さ
れている。又、図２に示すように、クランク軸３の上端
にはフライホイール２４が結着されており、同クランク
軸３の下端部は不図示の駆動軸を介して不図示の推進装
置の前後進切換機構等を含む動力伝達機構に連結されて
いる。
【００１８】他方、図２及び図３に示すように、カウリ
ング２内の右舷側（図３の上側）の前方（船体の進行方
向（図３の左方向）に対して前方）には内部にスロット
ルバルブ３６を備える単一のキャブレタ２５が配設され
ており、該キャブレタ２５と前記シリンダヘッド９に形
成された各吸気通路１０とは吸気マニホールド２６によ
って接続されている。
【００１９】ところで、上記吸気マニホールド２６はシ
リンダヘッド９の上下から導出するパイプ２６ａ，２６
ｂを途中で合流一体化して構成されており、シリンダヘ
ッド９の上側の気筒の吸気通路１０から導出するパイプ
２６ａは右舷側を外側方（図３の上方）に向かって延び
た後、略直角に折り曲げられて右舷側を前方に向かって
延出しており、下側の気筒の吸気通路１０から導出する
パイプ２６ｂは右舷側を外側方に向かって延びた後、略
直角に折り曲げられて右舷側を前方に向かって他方のパ
イプ２６ａの高さまで斜め上方に立ち上がって他方のパ
イプ２６ａに合流している。
【００２０】又、図３に示すように、シリンダヘッド９
に形成された前記各排気通路１１はシリンダブロック４
に縦方向に貫設された排気通路２７に接続されており、
排気通路２７の近傍には、冷却水を流すためのウォータ
ジャケット２８が形成されている。
【００２１】上記ウォータジャケット２８はシリンダブ
ロック４の側面に被着された排気通路カバー２９によっ
て画成されているが、該排気通路カバー２９の一部は切
り欠かれており、その切り欠き部に電装品３０がブラケ
ット３１に支持されて配置されている。
【００２２】而して、本実施の形態においては、図３及
び図４に示すように、シリンダブロック４の前記吸気マ
ニホールド２６が配される右舷側にメインオイルギャラ
リ３２が上下方向に形成されており、同シリンダブロッ
ク４の同じく右舷側の吸気マニホールド２６の下方（ト
ップカウリング２Ａとボトムカウリング２Ｂとの合面よ
りも下方）のデッドスペースに円筒状の小型のオイルフ
ィルタ３３が着脱可能に取り付けられている。即ち、シ
リンダブロック４の右舷側の側壁下部には円筒状のケー
ス４ａが外側方に向かって一体に突設されており、該ケ
ース４ａ内に前記オイルフィルタ３３が着脱可能に収納
されている。
【００２３】そして、図４に示すように、ボトムカウリ
ング２Ｂの前記オイルフィルタ３３に対向する位置に
は、メンテナンス時にオイルフィルタ３３を出し入れす
るための開口部２ａが形成されており、この開口部２ａ
は着脱可能なグロメット３４によって閉じられている。
【００２４】以上において、当該エンジン１が作動して
クランク軸３が所定の速度で回転駆動されると、その回
転は不図示の推進装置の動力伝達機構を経て不図示のプ
ロペラに伝達されるとともに、プーリ２２、ベルト２３
及びプーリ２１を経て１／２の速度に減速されてカム軸
２０に伝達され、該カム軸２０がクランク軸３の１／２
の速度で回転駆動される。このカム軸２０が回転する
と、該カム軸２０に直結された前記オイルポンプ３５が
駆動されるとともに、同カム軸２０に一体に形成された
カム２０ａに当接するロッカーアーム１６，１７によっ
て吸気バルブ１２と排気バルブ１３がそれぞれ適当なタ
イミングで開閉され、各シリンダ５において所要のガス
交換がなされる。即ち、キャブレタ２５によって形成さ
れた混合気は吸気マニホールド２６及び吸気バルブ１２
を通って吸気行程にある気筒のシリンダ５に導入され、
ピストン６によって圧縮された後に着火燃焼され、混合
気の燃焼によって生じた排気ガスは排気バルブ１３を通
って排気通路１１，２７を流れて水中に排出される。
【００２５】一方、前述のように、オイルポンプ３５が
駆動されると、不図示のオイルパンに回収されたオイル
はオイルポンプ３５によって昇圧され、オイル通路３７
を通ってオイルフィルタ３３に導かれて浄化された後、
メインオイルギャラリ３２を通って各部に供給されて潤
滑に供される。尚、各部の潤滑に供されたオイルは、オ
イルパンに回収され、以後は上記と同様の作用を繰り返
してエンジン１内を循環し、各部の潤滑に供される。
【００２６】以上において、本実施の形態においては、
吸気マニホールド２６が配置される側（右舷側）にメイ
ンオイルギャラリ３２とオイルフィルタ３３を設けると
ともに、吸気マニホールド２６の下方のデッドスペース
にオイルフィルタ３３を配置したため、スペースの有効
利用が図れ、カウリング２を含めたエンジン１全体の小
型化を実現することができる。
【００２７】尚、本実施の形態では、図２及び図４に示
すように、オイルフィルタ３３をシリンダブロック４の
下端部に設けたが、該オイルフィルタ３３は吸気マニホ
ールド２６の下方の図２及び図４に鎖線にて示す位置を
上限として任意の高さ位置に設けることができ、その高
さ位置に応じてカウリング２の開口部２ａとこれを塞ぐ
グロメット３４（図４参照）の位置を変えれば良い。
【００２８】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、単一のスロットルバルブを有する船外機用エン
ジンにおいて、前記スロットルバルブとシリンダヘッド
との間に吸気マニホールドを配置し、該吸気マニホール
ドを避けてオイルフィルタを配設したため、オイルフィ
ルタの合理的な配置が実現してスペースの有効利用が図
られ、当該船外機用エンジンの小型化を実現することが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】船外機の側面図である。
【図２】本発明に係る船外機用エンジンの破断側面図で
ある。
【図３】本発明に係る船外機用エンジンの破断平面図で
ある。
【図４】本発明に係る船外機用エンジンの破断正面図で
ある。
【符号の説明】
１ 船外機用エンジン ２ カウリング ２ａ 開口部 ２Ａ トップカウリング ２Ｂ ボトムカウリング ９ シリンダヘッド ２５ キャブレタ ２６ 吸気マニホールド ３２ メインオイルギャラリ ３３ オイルフィルタ ３４ グロメット ３６ スロットルバルブ ５０ 船外機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 単一のスロットルバルブを有する船外機
    用エンジンにおいて、 前記スロットルバルブとシリンダヘッドとの間に吸気マ
    ニホールドを配置し、該吸気マニホールドを避けてオイ
    ルフィルタを配設したことを特徴とする船外機用エンジ
    ン。
  2. 【請求項２】 多気筒エンジンであって、前記吸気マニ
    ホールドが配置される側にメインオイルギャラリを設け
    るとともに、同側の吸気マニホールドの下方に前記オイ
    ルフィルタを配設したことを特徴とする請求項１記載の
    船外機用エンジン。
  3. 【請求項３】 複数の気筒を直列に配して成ることを特
    徴とする請求項２記載の船外機用エンジン。
  4. 【請求項４】 船外機のトップカウリングとボトムカウ
    リングとの合面よりも下方に前記オイルフィルタを配設
    したことを特徴とする請求項１，２又は３記載の船外機
    用エンジン。
  5. 【請求項５】 前記ボトムカウリングに前記オイルフィ
    ルタ着脱用の開口部を形成し、該開口部を着脱可能なグ
    ロメットで塞いだこと特徴とする請求項４記載の船外機
    用エンジン。
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