JP3847656B2 - 角度検出装置における温度検出方法、角度検出装置及び角度検出装置を備えたアクチュエータ制御システム - Google Patents

角度検出装置における温度検出方法、角度検出装置及び角度検出装置を備えたアクチュエータ制御システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、励磁コイル及び二次コイルを有し、励磁コイルからの交流励磁信号により二次コイルを励磁し、測定角度に応じた出力信号を二次コイルから発生し、この出力信号をもとに測定角度を検出する角度検出装置を用いた温度検出方法、及び角度検出装置から得られた温度データをもとにアクチュエータの制御を行うアクチュエータ制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、角度検出装置は例えばモータと組み合せて利用され、モータ制御システムとして使用される。
【0003】
従来のモータ制御システムでは、モータの温度を検出する温度検出装置、及びモータの回転子の回転角度を検出する角度検出装置が取り付けられている。温度検出装置はサーミスタなどにより構成され、得られた温度データは、モータの制御において過熱による温度異常検出などに利用される。角度検出装置は例えばレゾルバにより構成され、得られた角度データはモータの通電電流の制御や、モータの回転子の位置異常検出に利用される。
【0004】
ここで、図1は従来知られているレゾルバを用いた角度検出装置の一例を示すブロック図である。
【0005】
角度検出装置30は測定部10及び検出部20より構成される。測定部10は二次コイル12、13及び励磁コイル11よりなり、検出部20は励磁信号発生回路21、アナログデジタル変換器(以下、A/D変換器と表す。)22及び中央演算装置(以下、CPUと表す。)23よりなる。
【0006】
二次コイル12、13及び励磁コイル11によりレゾルバが構成され、2つの二次コイル12、13は電気角で直交する位置に配置されている。励磁コイル11はモータの回転子(図略)に固定されている。図示しない回転子は2つの二次コイル12、13に対して回転可能に支持されている。励磁コイル11の一端は接地され、他端は励磁信号発生回路21に接続されている。二次コイル12、13それぞれの一端はともに接地され、それぞれの他端は独立して出力信号を伝達するようA/D変換器22へ接続されている。励磁信号発生回路21及びA/D変換器22はそれぞれCPU23に対してデータの授受が可能なように接続されている。
【0007】
このような構成で、CPU23からの指令により励磁信号発生回路21で生成された励磁信号EXは励磁コイル11へ伝達される。励磁コイル11に励磁信号EXが伝達されると、二次コイル12、13はそれぞれ励磁され、出力信号SS、SCが誘起される。この励磁信号EXは数1のように、出力信号SS、SCは数2、数3のように表すことができる。
【0008】
【数1】
EX=E・k・sin(ωt)
【0009】
【数2】
SS=E・k・sin(θ)・sin(ωt+φ)
【0010】
【数3】
SC=E・k・cos(θ)・sin(ωt+φ)
Eは励磁信号の振幅、kは励磁コイルと二次コイルとの間の変圧比、ωは励磁信号の角速度、tは時間、φは励磁コイルと二次コイルの位相ずれ、θは回転子の回転角を表す値である。
【0011】
出力信号SS、SCの出力値ははA/D変換器22にて取り込まれるとともにデジタル値に変換される。このデジタル値はCPU23へと伝達され、このデジタル値をもとに回転子の回転角度θを演算する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来モータ等アクチュエータと角度検出装置を組み合せて利用する際、温度検出装置及び角度検出装置といった2つの検出装置が必要であり、装置の小型化が困難であるばかりでなく、コスト高となるという問題を抱えていた。
【0013】
本発明は、角度検出装置の出力信号SS、SCにおいて変圧比k及び位相ずれφが、測定部の温度に依存する変数であることに着目し、変圧比k及び位相ずれφを出力信号から分離し、これら変圧比k及び位相ずれφのどちらか一方、又は両方を用いて測定部の温度を検出することで、温度検出装置を設けることなく温度データを得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の温度検出方法は、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込むステップと、3点以上の前記出力値をサイン波に近似し、該サイン波の振幅を算出するステップと、3点以上の前記出力値をコサイン波に近似し、該コサイン波の振幅を算出するステップと、前記サイン波の振幅及び、前記コサイン波の振幅をもとに前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求めるステップと、前記位相ずれから温度データを求めるステップとからなることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の温度検出方法は、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込むステップと、3点以上の前記出力値のうち、位相が90°の倍数である出力値を少なくとも2つ用いて、前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求めるステップと、前記位相ずれから温度データを求めるステップとからなることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の温度検出方法は、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記出力信号に含まれる変圧比を、基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化として分離する変圧比変化分離ステップと、前記変圧比変化から温度データを求めるステップとからなることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の温度検出方法は、請求項3に記載の温度検出方法において、前記変圧比変化分離ステップは、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期したタイミングで前記出力信号から出力値を取り込むステップと、前記出力値を、予め測定したデータから作成した基準式に前記出力信号の取り込みタイミング時の条件を代入した基準値で割ることで、変圧比変化を算出するステップとからなることを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の温度検出方法は、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記出力信号の、前記励磁コイルへ入力される励磁信号に対する位相ずれから求めた温度データと、前記出力信号に含まれる変圧比の基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化から求めた温度データと、をもとに所定の演算を行うことにより第2温度データを得ることを特徴とする。
【0019】
請求項6に記載の温度検出方法は、請求項5に記載の温度検出方法において、前記所定の演算は、位相ずれから求めた温度データと変圧比変化から求めた温度データとの平均値の算出であることを特徴とする。
【0020】
請求項7に記載の温度検出方法は、請求項5に記載の温度検出方法において、前記所定の演算は、位相ずれから求めた温度データと変圧比変化から求めた温度データとの加重平均の算出であることを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の角度検出装置は、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置において、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、3点以上の前記出力値をサイン波に近似し、該サイン波の振幅を算出する、サイン振幅算出手段と、3点以上の前記出力値をコサイン波に近似し、該コサイン波の振幅を算出する、コサイン振幅算出手段と、前記サイン波の振幅及び、前記コサイン波の振幅をもとに前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成される温度検出部を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項9に記載の角度検出装置は、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置において、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、3点以上の前記出力値のうち、位相が90°の倍数である出力値を少なくとも2つ用いて、前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成される温度検出部を備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項10に記載の角度検出装置は、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置において、前記出力信号に含まれる変圧比を、基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化として分離する変圧比変化分離手段と、前記変圧比変化から温度データを求める、温度算出手段とにより構成される温度検出部を備えることを特徴とする。
請求項11に記載のアクチュエータ制御システムは、角度検出装置、アクチュエータ及びアクチュエータ制御装置よりなり、角度検出装置より得た角度データをもとにアクチュエータ制御装置にてアクチュエータの制御を行う、アクチュエータ制御システムにおいて、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部と、温度検出部から前記角度検出装置が構成され、前記温度検出部は、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、3点以上の前記出力値をサイン波に近似し、該サイン波の振幅を算出する、サイン振幅算出手段と、3点以上の前記出力値をコサイン波に近似し、該コサイン波の振幅を算出する、コサイン振幅算出手段と、前記サイン波の振幅及び、前記コサイン波の振幅をもとに前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成されることを特徴とする。
【0024】
請求項12に記載のアクチュエータ制御システムは、角度検出装置、アクチュエータ及びアクチュエータ制御装置よりなり、角度検出装置より得た角度データをもとにアクチュエータ制御装置にてアクチュエータの制御を行う、アクチュエータ制御システムにおいて、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部と、温度検出部とから前記角度検出装置が構成され、前記温度検出部は、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、3点以上の前記出力値のうち少なくとも2つを用いて、前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成されることを特徴とする。
【0025】
請求項13に記載のアクチュエータ制御システムは、角度検出装置、アクチュエータ及びアクチュエータ制御装置よりなり、角度検出装置より得た角度データをもとにアクチュエータ制御装置にてアクチュエータの制御を行う、アクチュエータ制御システムにおいて、励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部と、温度検出部とから前記角度検出装置が構成され、前記温度検出部は、前記出力信号に含まれる変圧比を、基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化として分離する変圧比変化分離手段と、前記変圧比変化から温度データを求める、温度算出手段とにより構成されることを特徴とする。
【0026】
請求項1に記載の温度検出方法によると、角度検出装置の出力信号から位相ずれを分離し、この分離された位相ずれをもとに温度データを求めることができる。
【0027】
請求項2に記載の温度検出方法によると、角度検出装置の出力信号から位相ずれを分離し、この分離された位相ずれをもとに温度データを求めることができる。また、取り込む出力値は2点でよいため、応答性の速い温度検出を行うことができる。
【0028】
請求項3及び4に記載の温度検出方法によると、角度検出装置の出力信号から変圧比を変圧比変化として分離し、この分離された変圧比変化を下に温度データを得ることができる。
【0029】
請求項5乃至7に記載の温度検出方法によると、位相ずれから求めた温度データと、変圧比変化から求めた温度データとの両方をもとに第2温度データを得る。このため、第2温度データは、更に精度の高い温度データとなる。
【0030】
請求項8乃至10に記載の角度検出装置によると、角度検出装置に温度検出部を備えることにより、角度検出装置から温度データを得ることができる。
【0031】
請求項11乃至13に記載のアクチュエータ制御システムによると、角度検出装置から温度データを得ることができるため、温度検出装置を設けることなく温度データを利用した制御が可能となる。また、角度検出装置より得られた温度データを他の制御システムに提供することで、他の制御システムに温度検出装置を設ける必要がなくなる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図1乃至図6を参照して説明を行う。
【0033】
図5は本発明にかかるアクチュエータ制御システムの第1の実施の形態であるモータ制御システム1の構成を示す図である。モータ制御システム1はモータ80、モータ制御装置70及び角度検出装置30により構成される。
【0034】
モータ80は固定子81及び回転子82よりなり、回転子82は固定子81に対して、回転可能に支持されている。
【0035】
角度検出装置30は測定部10及び検出部20よりなり、測定部10はモータ80に取り付けられ検出部20は測定部10とデータの授受が可能なよう接続されている。
【0036】
モータ制御装置70はモータ80及び角度検出装置30の検出部20とデータの授受が可能なように接続されている。
【0037】
ここで、角度検出装置30の構成は従来のものと同様であるため、図1を参照して説明を行う。角度検出装置30は測定部10及び検出部20より構成される。測定部10は励磁コイル11、二次コイル12、13よりなり、検出部20は励磁信号発生回路21、受信部としてのA/D変換器22及びCPU23よりなる。本実施の形態では、検出部と温度検出部を一体として説明を行う。このため、A/D変換器22は受信部として機能するだけでなく、取り込み手段としても機能する。また、CPUはサイン振幅算出手段、コサイン振幅算出手段、位相ずれ算出手段、変圧比変化算出手段及び温度算出手段として機能する。
【0038】
二次コイル12、13及び励磁コイル11によりレゾルバが構成され、励磁コイル11はモータ80の回転子82の外周に固定されている。2つの二次コイル12、13は互いに電気角で直交する位置でモータ80の固定子81の内周に取り付けられている。励磁コイル11の一端は接地され、他端は励磁信号発生回路21に接続されている。二次コイル12、13それぞれの一端はともに接地され、それぞれの他端は独立して出力信号を伝達するようA/D変換器22へ接続されている。励磁信号発生回路21及びA/D変換器22はそれぞれCPU23にデータの授受が可能なように接続されている。
【0039】
角度検出装置30は、CPU23からの指令により励磁信号発生回路21で励磁信号EXが生成され、励磁コイル11へ伝達される。この励磁信号EXにより二次コイル12、13が励磁され、二次コイル12、13それぞれから、回転子82の回転角度θに応じた出力信号SS、SCが出力される。これら、出力信号SS、SCは前述の数2、数3によって表されるものである。この出力信号SS、SCの出力値を受信部であるA/D変換器22により取り込みデジタル値に変換し、角度演算を行い回転子82の回転角度θを得る。
【0040】
以下、このような角度検出装置における第1から第3の温度検出方法の説明を示す。
【0041】
(第1の温度検出方法)
前述のような角度検出装置30において、A/D変換器22での出力信号SS、SCの出力値の取り込みタイミングを励磁信号EXの周期と同期させ、さらに出力信号の一周期中に3回の周期で出力値を取り込み、サイン波である出力信号の一周期360°の間にωtが120°毎の出力値すなわち0°、120°、240°における出力値を取り込んでいる。この場合、例えば、出力信号の周期が150μs、出力値を取り込む周期が50μsであり、出力信号の周期と出力値を取り込む周期との最小公倍数の周期は、出力信号の周期と等しい。
【0042】
このωtが120°毎の出力値をA/D変換器22にて取り込み、位相ずれφから温度検出を行う。この位相ずれφからの温度演算フローチャートを図2に示す。位相ずれφからの温度演算は出力信号SS、SCのどちらか一方のみで演算することができ、本温度検出方法では、出力信号SSを用いて演算する方法を示す。
【0043】
はじめに、ステップS11で出力信号SSの一周期中に3点の出力値を取り込み、デジタル値に変換する。120°毎に出力値を取り込むため、デジタル値は取り込み順にR1からR3までの3点得られる。
いで、ステップS12、S13では、ステップS11で得たデジタル値R1〜R9をそれぞれサイン近似、コサイン近似した振幅値a0、b0を得る。次に、ステップS14にて位相ずれφを求める。以下にステップS12〜S14の詳細を示す。
【0044】
ステップS12ではデジタル値R1〜R3を最小自乗法によりsin(ωt)に近似する。最小自乗法の公式は数4に示されるものであり、本温度検出方法においては、デジタル値R1〜R3を用いるためサイン近似式の振幅a0は数5のように表すことができる。
【0045】
【数4】
Figure 0003847656
【0046】
【数5】
Figure 0003847656
ここで、Ri(iは取り込み順番)は出力信号SSを取り込んだ値であるので数6のように表すことができ、数6は加法定理によりさらに数7のように表すことができる。
【0047】
【数6】
Figure 0003847656
【0048】
【数7】
Figure 0003847656
【0049】
数5、数7よりサイン近似式の振幅a0は数8のように表され、これを計算すると数9の値となる。
【0050】
【数8】
Figure 0003847656
【0051】
【数9】
Figure 0003847656
【0052】
ここで、A/D変換器22では、出力信号SSの周期を3等分したタイミングで取り込んでいる。このため、サインとコサインの積sin(ωt)・cos(ωt)は等分割点での和が0になる特性を利用することができ、数9における第2項が0となり、a0の値は数10に示す値と考えることができる。
【0053】
【数10】
Figure 0003847656
【0054】
同様に、コサイン近似式の振幅b0の値も数11のように表すことができ、数12に示す値と考えることができる。
【0055】
【数11】
Figure 0003847656
【0056】
【数12】
Figure 0003847656
【0057】
このように、a0、b0の値が数10、数12のように考えられることから、ステップS14では、数13に表される計算式により位相ずれφを算出する。
【0058】
【数13】
Figure 0003847656
【0059】
前述のステップS12、S13は説明の上では先にS12を説明し、次にS13を説明したが、実際の処理の順序はどちらが先でも構わないし、同時に行っても構わない。
【0060】
次いで、ステップS15では、位相ずれφと温度データTφとの直線の近似式を用いる、又は、予め作成したテーブルを用いることで、位相ずれφを温度データTφに変換する。
【0061】
第1の温度検出方法では、出力信号SSを用いて位相ずれφを算出しているが、出力信号SCからφを算出することも可能である。さらに、出力信号SS、SC両方から位相ずれφを算出し、その平均値をとることで、位相ずれφの精度を向上することができる。
【0062】
また、第1の温度検出方法では、A/D変換器22での出力信号SS、SCの出力値取り込みタイミングを励磁信号EXの周期と同期させ、かつ出力信号の一周期中に3回の周期で出力値を取り込んでいるが、3回に限られるものではなく、出力信号の一周期中に2回、4回及びその他の数でも構わない。
【0063】
さらに、第1の温度検出方法では出力信号の一周期分のデータを取り込んでいるが、出力信号の複数周期分のデータを取り込むことにより、温度データの精度を向上させることができる。
【0064】
また、出力の周期は、出力を取り込む周期の倍数である必要はなく、例えば、出力を取り込む周期は、出力信号の周期を100μsとし、出力値を取り込む周期を60μsとし、最小公倍数の周期600μsの間に得られる10点の出力値から温度データを得ることもできる。
【0065】
(第2の温度検出方法)
第2の温度検出方法は、A/D変換器22での出力信号SS、SCの出力値の取り込みタイミングを、励磁信号EXの周期と同期させ、さらに出力信号の一周期中に4回の周期で出力値を取り込み、サイン波である出力信号の一周期360°の間にωtが90°毎の出力値すなわち0°、90°、180°、270°における出力値を取り込んでいる。この場合、例えば、出力信号の周期が200μs、出力値を取り込む周期が50μsであり、出力信号の周期と出力値を取り込む周期との最小公倍数の周期は、出力信号の周期と等しい。
【0066】
A/D変換器22により取り込まれた出力信号より位相ずれφからの温度演算フローチャートを図3に示す。位相ずれφからの温度演算には出力信号SS、SCのどちらか一方のみで演算することができ、本温度検出方法では、出力信号SSを用いて演算する方法を示す。
【0067】
はじめにステップS20ではωt=0のときの、出力信号SSの第1の出力値を取り込み、デジタル値D1に変換する。次いで、ステップS21ではωt=90のときの、出力信号SSの第2の出力値を取り込み、デジタル値D2に変換する。
【0068】
ここで、デジタル値をDi(iは取り込み順番)と表すと、Diは数14のように表すことができ、数14は加法定理により数15に示すように変換することができる。
【0069】
【数14】
Figure 0003847656
【0070】
【数15】
Figure 0003847656
【0071】
すなわちD1はωt=0°でのデータであるためsin(0°)=0、cos(0°)=1より数16に示す値となり、D2はωt=90°でのデータであるためsin(90°)=1、cos(90°)=0より数17に示す値となる。
【0072】
【数16】
Figure 0003847656
【0073】
【数17】
Figure 0003847656
【0074】
このようにD1、D2が数16、数17のように表されるので、ステップS22では、数18に表される計算式により、位相ずれφを算出する。
【0075】
【数18】
Figure 0003847656
【0076】
次いで、ステップS23では位相ずれφと温度データTφの直線の近似式を用いる、又は、予め作成したテーブルを用いることで、位相ずれφを温度データTφに変換する。
【0077】
第2の温度検出方法では、D1、D2より位相ずれφを求める手順を示したが、ωt=180°での出力値、ωt=270°での出力値を取り込み、デジタル変換しデジタル値D3、D4を得た後、これらD1〜D4の出力信号の中から適切な組み合わせを選択して、位相ずれφを算出し、温度データを得ることも可能である。
【0078】
また、例えば出力信号の周期を100μsとし、出力値を取り込む周期を30μsとし、最小公倍数の周期を300μsの間に得られる出力値のうち、ωtが90°の倍数である出力値を2つ用いることでも同じように温度データを得ることができる。
【0079】
(第3の温度検出方法)
第3の検出方法は、A/D変換器22での出力信号SS、SCの出力値取り込みのタイミングを励磁信号EXの周期と同期させている。図4は、第3の温度検出方法における変圧比変化k1/k0演算のフローチャートである。k0は基準変圧比、すなわち予め計測したある決まった温度での変圧比の値であり、k1は計測時の変圧比の値である。本検出方法は計測時の変圧比をk1/k0という変圧比変化として出力信号中より分離する。
【0080】
はじめに、ステップS30では出力信号SS、SCの出力値を取り込み、次いでステップS31で出力信号SSの出力値をデジタル値G1に、出力信号SCの出力値をデジタル値G2に変換する。次に、ステップS32にてθ1=tan−1(G1/G2)なる計算式より出力値取り込み時の回転子の回転角度θ1を演算する。
【0081】
ステップS33では、ステップS32で求めたθの値の判定を行い、45°<θ<135°又は225°<θ<315°の場合はステップS34へ移行し、そうでない場合はステップS35へ移行する。
【0082】
ステップS34では、計算式k1/k0=G1/G3により変圧比変化k1/k0を求める。G3は予め測定により得ておいた基準式GS=E・k・sin(ωt+φ)・sin(θ)に測定時のωtの値であるωt1及び測定時のθの値θ1を代入した基準値である。
【0083】
ステップS35では、計算式k1/k0=G2/G4により変圧比変化k1/k0を求める。G4は予め測定により得ておいた基準式GC=E・k・sin(ωt+φ)・cos(θ)に測定時のωtの値であるωt1及び測定時のθの値θ1を代入した基準値である。これらステップS34、S35により変圧比変化k1/k0を分離している。
【0084】
次いで、ステップ36にて、この変圧比変化k1/k0を、直線の近似式もしくは予め作成したテーブルを用いることで温度データTkに変換する。
【0085】
第3の温度検出方法においてステップS33での閾値は、ステップS34、35での計算時に分母が0にならないような値であればよく、前述の数値に限られるものではない。
【0086】
モータ制御システム1において、前述の第1乃至3の温度検出方法で得られた温度データTφ又はTkと、角度演算で得られた回転子82の回転角度θとを利用してモータ制御装置70はモータ80を駆動させるとともに、異常の検出を行うことができる。
【0087】
本実施の形態では、第1温度検出方法又は第2の温度検出方法で求められるTφと、第3の温度検出方法で求められるTkとの両方を求めた上で、それらの平均値をとることでより精度の高い第2温度データを得ることができる。その際、Tφの方がTkに比べて温度による変化が大きいため単純に平均値をとるだけではなく、例えば(3Tφ+Tk)/4とするようにTφ、Tkの値で加重平均をとることで第2温度データの精度をさらに向上させることができる。
【0088】
次に、本発明にかかるアクチュエータ制御システムの第2の実施の形態である電動パワーステアリング制御システムの説明を図6を参照して説明する。
【0089】
電動パワーステアリング制御システム2は操舵ハンドル51、上部操舵シャフト62、下部操舵シャフト63、ラックハウジング52及びPS制御装置40により構成される。
【0090】
上部操舵シャフト61の上端には操舵ハンドル51が取り付けられ、操舵ハンドル51により上部操舵シャフト61を回転させることができる。上部操舵シャフト61の下端にはトーションバー62の一端が固着され、トーションバー62の他端は、下部操舵シャフト63の上端に固着されている。下部操舵シャフト63の下端は図示しないピニオン歯が設けられ、ラックハウジング52内でラックシャフト53に設けられたラック歯と噛合している。ラックシャフト53の両端は、図示しない転舵輪にそれぞれ接続されている。
【0091】
これにより、操舵ハンドル51に加えられた回転力は、上部操舵シャフト61及びトーションバー62を介して、下部操舵シャフト63へ伝達される。ここで、下部操舵シャフト63に設けられたピニオン歯と、ラックシャフト53に設けられたラック歯を介して、操舵ハンドル51に加えられた回転力は、ラックシャフト53を軸方向に移動させる力に変換される。これによりラックシャフト53は軸方向に移動させられ、図示しない転舵輪の方向を転舵させることができる
また、トーションバー62を中心に上部操舵シャフト61の下部と、下部操舵シャフト63の上部を囲んでセンサハウジング64が取り付けられているけられている。
【0092】
このセンサハウジング64内周上部には図1に示す角度検出装置30の二次コイル12、13(図略)が取り付けられ、上部操舵シャフト61には励磁コイル11(図略)が取り付けられている。これにより測定部部10を構成している。この測定部10の出力から検出部20にて上部操舵シャフト61のセンサハウジング64に対する回転角度を検出する。同様に、センサハウジング61の下部には図3における角度検出装置30の二次コイル12、13(図略)が取り付けられ、下部操舵シャフト63には励磁コイル11(図略)が取り付けられている。これにより測定部10を構成している。この測定部10の出力から検出部20にて下部操舵シャフト63のセンサハウジング64に対する回転角度を検出する。検出部20は共通である。
【0093】
これら上部操舵シャフト61、下部操舵シャフト63、トーションバー62、測定部10及び検出部20により角度検出装置30を2つ組み合せたトルク検出装置60が構成されている。
【0094】
また、ラックハウジング52内には図示しないモータ及び減速機が組み込まれ、モータの回転力を減速機を介して、ラックシャフト53に伝達するような構成となっている。
【0095】
このような構成の電動パワーステアリング制御システム2にて、検出部20では上部操舵シャフト61とセンサハウジング64との角度及び下部操舵シャフト63とセンサハウジング64との角度を求め、上部操舵シャフト61と下部操舵シャフト63との相対角度を検出する。上部操舵シャフト61と下部操舵シャフト63との相対角度は、すなわちトーションバー62の捩れ量であり、トーションバー62のばね定数を用いて操舵ハンドル51に加えられた操舵トルクを検出することができる。
【0096】
PS制御装置40は、検出部20にて得られた操舵トルクをもとにラックハウジング52内の図示しないモータへの通電電流を制御する。これにより操舵トルクに応じたアシストトルクをモータにて発生し、操舵ハンドル51での図示しない転舵輪を転舵させるために必要な力を補助する。
【0097】
このような電動パワーステアリング制御システム2において、第1の実施の形態で説明した第1乃至3の温度検出方法により温度を検出することで、トルク検出装置60部の温度データを得ることができる。
【0098】
トルク検出装置60部は操舵ハンドル51から図示しないピニオン歯に至る経路において任意の位置に設置することができる。このため、電動パワーステアリング制御システム2の車両搭載時にトルク検出装置60をエンジン付近となるよう設置することでエンジン温度の測定ができエンジン制御に利用できる。また、電動パワーステアリング制御システムの車両搭載時にトルク検出装置60を操舵ハンドルの直下に設置することで、車室内にトルク検出装置60を構成し、車室内温度の測定を行いエアコン制御に利用することができる。
【0099】
このように、電動パワーステアリング制御システム2に用いられる角度検出装置にて温度検出を行うことで、他の制御システムに温度データを提供することができ、他システムにおいて温度検出装置を設ける必要がなくなる。
【0100】
さらに、トルク検出装置60のように複数のレゾルバを用いる場合には、複数のレゾルバそれぞれのφ、kから得られた温度データの平均をとる、もしくは加重平均をとることで、非常に精度の高い温度データを得ることが可能である。
【0101】
【発明の効果】
このように、本発明の角度検出装置及び温度検出方法によると、角度検出装置において基準値と測定値との変圧比の比である変圧比変化k1/k0及び、励磁信号と出力信号の位相ずれφをそれぞれ出力信号から分離することができ、これら変圧比変化k1/k0及び位相ずれφのどちらか一方、又は両方を近似直線やテーブルにより変換することで、温度データを得ることができる。また、本発明のアクチュエータ制御システムによると、温度検出のための新たな構成を設けることなく、温度検出が可能となる。これにより、角度検出装置を用いたアクチュエータ制御システムにおいて温度検出が可能になり、温度検出装置を設けることなく温度データを利用した制御が可能となる。また、アクチュエータ制御システムで得られた温度データを他の制御システムの制御に利用することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 角度検出装置30のブロック図
【図2】 第1の温度検出方法における演算フローチャート
【図3】 第2の温度検出方法における演算フローチャート
【図4】 第3の温度検出方法における演算フローチャート
【図5】 第1の実施の形態におけるモータ制御システム1の構成を示す図
【図6】 第2の実施の形態における電動パワーステアリング制御システム2の構成を示す図
【符号の説明】
30 角度検出装置
10 計測部
20 検出部
11 励磁コイル
12 二次コイル
13 二次コイル
21 励磁信号発生回路
22 A/D変換器(アナログデジタル変換器)
23 CPU(中央演算装置)
1 モータ制御システム(アクチュエータ制御システム)
80 モータ(アクチュエータ)
81 固定子
82 回転子
70 モータ制御装置(アクチュエータ制御装置)

Claims (13)

  1. 励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込むステップと、3点以上の前記出力値をサイン波に近似し、該サイン波の振幅を算出するステップと、3点以上の前記出力値をコサイン波に近似し、該コサイン波の振幅を算出するステップと、前記サイン波の振幅及び、前記コサイン波の振幅をもとに前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求めるステップと、前記位相ずれから温度データを求めるステップとからなることを特徴とする温度検出方法。
  2. 励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込むステップと、3点以上の前記出力値のうち、位相が90°の倍数である出力値を少なくとも2つ用いて、前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求めるステップと、前記位相ずれから温度データを求めるステップとからなることを特徴とする温度検出方法。
  3. 励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記出力信号に含まれる変圧比を、基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化として分離する変圧比変化分離ステップと、前記変圧比変化から温度データを求めるステップとからなる温度検出方法。
  4. 請求項3に記載の温度検出方法において、
    前記変圧比変化分離ステップは、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期したタイミングで前記出力信号から出力値を取り込むステップと、
    前記出力値を、予め測定したデータから作成した基準式に前記出力信号の取り込みタイミング時の条件を代入した基準値で割ることで、変圧比変化を算出するステップとからなることを特徴とする温度検出方法。
  5. 励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置を用いた温度検出方法において、前記出力信号の、前記励磁コイルへ入力される励磁信号に対する位相ずれから求めた温度データと、前記出力信号に含まれる変圧比の基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化から求めた温度データと、をもとに所定の演算を行うことにより第2温度データを得ることを特徴とする温度検出方法。
  6. 請求項5に記載の温度検出方法において、
    前記所定の演算は、位相ずれから求めた温度データと変圧比変化から求めた温度データとの平均値の算出であることを特徴とする温度検出方法。
  7. 請求項5に記載の温度検出方法において、
    前記所定の演算は、位相ずれから求めた温度データと変圧比変化から求めた温度データとの加重平均の算出であることを特徴とする温度検出方法。
  8. 励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、
    前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置において、
    前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、
    3点以上の前記出力値をサイン波に近似し、該サイン波の振幅を算出する、サイン振幅算出手段と、
    3点以上の前記出力値をコサイン波に近似し、該コサイン波の振幅を算出する、コサイン振幅算出手段と、
    前記サイン波の振幅及び、前記コサイン波の振幅をもとに前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、
    前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成される温度検出部を備えたことを特徴とする角度検出装置。
  9. 励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、
    前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置において、
    前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、
    3点以上の前記出力値のうち、位相が90°の倍数である出力値を少なくとも2つ用いて、前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、
    前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成される温度検出部を備えたことを特徴とする角度検出装置。
  10. 励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、
    前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部とからなる角度検出装置において、
    前記出力信号に含まれる変圧比を、基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化として分離する変圧比変化分離手段と、
    前記変圧比変化から温度データを求める、温度算出手段とにより構成される温度検出部を備えることを特徴とする角度検出装置。
  11. 角度検出装置、アクチュエータ及びアクチュエータ制御装置よりなり、角度検出装置より得た角度データをもとにアクチュエータ制御装置にてアクチュエータの制御を行う、アクチュエータ制御システムにおいて、
    励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部と、温度検出部とから前記角度検出装置が構成され、
    前記温度検出部は、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、
    3点以上の前記出力値をサイン波に近似し、該サイン波の振幅を算出する、サイン振幅算出手段と、
    3点以上の前記出力値をコサイン波に近似し、該コサイン波の振幅を算出する、コサイン振幅算出手段と、
    前記サイン波の振幅及び、前記コサイン波の振幅をもとに前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、
    前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成されることを特徴とするアクチュエータ制御システム。
  12. 角度検出装置、アクチュエータ及びアクチュエータ制御装置よりなり、角度検出装置より得た角度データをもとにアクチュエータ制御装置にてアクチュエータの制御を行う、アクチュエータ制御システムにおいて、
    励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部と、温度検出部とから前記角度検出装置が構成され、
    前記温度検出部は、前記励磁コイルへ入力される励磁信号の周期と同期し、かつ出力信号の周期と、出力値を取り込む周期の最小公倍数の周期内に、3点以上出力値を取り込む、取り込み手段と、
    3点以上の前記出力値のうち、位相が90°の倍数である出力値を少なくとも2つ用いて、前記出力信号の前記励磁信号に対する位相ずれを求める、位相ずれ算出手段と、
    前記位相ずれから温度データを求める、温度算出手段とにより構成されることを特徴とするアクチュエータ制御システム。
  13. 角度検出装置、アクチュエータ及びアクチュエータ制御装置よりなり、角度検出装置より得た角度データをもとにアクチュエータ制御装置にてアクチュエータの制御を行う、アクチュエータ制御システムにおいて、
    励磁コイル及び二次コイルよりなり、励磁コイルにより二次コイルが励磁されることで測定角度に応じた振幅係数を持つ交流の出力信号を発生する測定部と、前記出力信号を取り込む受信部を有し、この受信部で取り込んだ前記出力信号をもとに測定角度を検出する検出部と、温度検出部とから前記角度検出装置が構成され、
    前記温度検出部は、前記出力信号に含まれる変圧比を、基準変圧比に対する変化を表す変圧比変化として分離する変圧比変化分離手段と、
    前記変圧比変化から温度データを求める、温度算出手段とにより構成されることを特徴とするアクチュエータ制御システム。
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