JP2009184627A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Shigeru Matsuda
茂 松田
Yusuke Fujita
雄介 藤田
Kenji Enmei
健司 延命
Hiroshi Kimura
浩 木村
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Abstract

【課題】タイヤ3のバランス異常を確実に発見することが可能な、車両用操舵装置1を提供する。
【解決手段】タイヤ3の振動レベルを検出する振動センサ40と、ステアリングホイール2に振動を付与する振動発生装置50と、振動センサ40によりタイヤ3の回転周期の振動が検出された場合に、振動発生装置50によりステアリングホイール2にタイヤ3の回転周期の振動を付与する振動制御回路20と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用操舵装置に関するものである。
近年、運転者が操作するステアリングホイールと、車輪を転舵させるステアリングギアとを機械的に分離させ、ステアリングホイールの回転角度を検出して、その回転角度の相当するステアリングギアのモータの回転量を駆動制御回路で算出し、この回転量に応じて実際にモータを回転させて転舵輪を操向させる、いわゆるステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように、ステアリングホイールと転舵輪とが機械的接続されていない車両用操舵装置では、転舵輪に作用する力がステアリングホイールに伝達されないため、運転者が違和感を覚える可能性がある。そのため、この種の車両用操舵装置のステアリングホイールには、ステアリングホイール側に回転モータが付設されている。そして、角度センサによって検出された転舵輪の操向角が、ステアリングホイールの操舵角と異なる場合には、その差に比例した反力(操舵反力)を回転モータからステアリングホイールに作用させるようになっている。このように、路面状態などのインフォメーションを運転者に与えることで、ステアリングホイールとステアリングギアとが機械的に連結された従来の車両用操舵装置と同等の操作感を実現させることが可能になる。
特開平10−310075号公報
ところで、例えば転舵輪に釘が刺さった場合など、転舵輪のバランス異常が発生した場合には、転舵輪がその回転周期で振動することになる。しかしながら、上述した転舵輪の角度センサは、所定レベル以上の操向角度の変化しか検出できないので、転舵輪のバランス異常に起因する振動を検出することができない。そのため、転舵輪の振動をステアリングホイールに反映させることができず、転舵輪のバランス異常の発見が遅れるという問題がある。
なお、転舵輪に振動センサ(加速度センサ等)を装着し、この振動センサにより振動が検出された場合に、音や光等で運転者に警報する構成も考えられる。しかしながら、上述した転舵輪のバランス異常は頻繁に発生するものではないから、運転者が警報の意味を理解できない可能性がある。
そこで本発明は、転舵輪のバランス異常を確実に発見することが可能な、車両用操舵装置の提供を課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ステアリングホイールと、前記ステアリングホイールに回転力を作用させるステアリングモータと、前記ステアリングホイールから独立して転舵輪を操向させるステアリングギアと前記ステアリングホイールの操舵角度と前記転舵輪の操向角度とが一致するように、前記ステアリングモータおよび前記ステアリングギアを駆動する駆動制御回路と、を備えた車両用操舵装置であって、前記転舵輪の振動レベルを検出する振動レベル検出装置と、前記ステアリングホイールに振動を付与する振動発生装置と、前記振動レベル検出装置により前記転舵輪の回転周期の振動が検出された場合に、前記振動発生装置により前記ステアリングホイールに前記転舵輪の回転周期の振動を付与する振動制御回路と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、転舵輪の回転周期の振動が検出された場合に、ステアリングホイールに振動を付与するので、転舵輪の角度センサによっては検出されない小さな振動をステアリングホイールに反映させることができる。また、ステアリングホイールに転舵輪の回転周期の振動を付与するので、ステアリングホイールとステアリングギアとが直結された従来の車両用操舵装置と同様の操作感覚を得ることができる。すなわち、ステアリングホイールを握る運転者は、従来の車両用操舵装置において転舵輪からステアリングホイールに伝達されるものと同様の振動を体感することが可能になる。これにより、運転者は転舵輪のバランス異常を確実に発見することができる。
また前記振動制御回路は、前記転舵輪の回転周期を、前記転舵輪の1回転当りの振動レベル検出回数で除算して、振動レベル検出周期を算出する振動レベル検出周期算出手段と、前記転舵輪の所定回転分につき、同じ前記振動レベル検出回数における振動レベルを加算する同期加算手段と、加算された振動レベルが所定値を超えた場合に、前記転舵輪の回転周期の振動が検出されたと判定する振動レベル判定手段と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、転舵輪の回転周期を振動レベル検出回数で除算して振動レベル検出周期を算出することで、転舵輪のバランス異常に起因する振動を、常に同じ振動レベル検出回数において発生させることができる。これにより、転舵輪におけるバランス異常の発生箇所を特定することができる。
また、同じ振動レベル検出回数の振動レベルを加算し、加算された振動レベルと所定値とを比較するので、1回の振動レベル測定値に含まれるノイズの影響を低減することが可能になり、転舵輪のバランス異常の検出精度を向上させることができる。
また前記同期加算手段は、重み係数を乗算した振動レベルを加算し、前記重み係数は、前記転舵輪の回転時期が古い振動レベルほど小さく設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、新しい振動レベルを重視しつつ判断を行うことが可能になり、転舵輪のバランス異常を早期に発見することができる。
また前記振動レベル検出周期算出手段は、前記転舵輪の回転周期が所定値以下である場合にのみ、振動レベル検出周期を算出することを特徴とする。
この構成によれば、車両が所定速度以上で走行中の場合にのみ振動レベルを検出するので、転舵輪のバランス異常の検出精度を向上させることができる。
本発明によれば、転舵輪の角度センサによって検出されない小さな振動をステアリングホイールに反映させることができる。また、従来の車両用操舵装置と同様の操作感覚を得ることができる。これにより、運転者は転舵輪のバランス異常を早期に発見することができる。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。
(車両用操舵装置)
図1は本実施形態の車両用操舵装置の構成を示す概略図である。
車両用操舵装置1は、運転者が操作する操舵用ハンドルであるステアリングホイール2と、転舵輪(以下、タイヤとする)3を操向させるステアリングギア4とが駆動制御回路(第一制御回路5および第二制御回路6)を介して電気的に接続された構成を有しており、ステアリングホイール2とステアリングギア4とが機械的に切り離されている。
ステアリングホイール2のケーシングには、ステアリングホイール2の操舵角度を、その回転角度として検出して第一制御回路5に出力する操舵角センサ7と、第一制御回路5からの指令に基づいてステアリングホイール2の回転軸に操舵反力を作用させたり、操向角度に追従する方向に操舵角度と操向角度との角度差を減少させるような力を作用させたりする回転モータ8とが取り付けられている。
この回転モータ8には、第一制御回路5からの出力信号に応じてドライバ回路9が電力供給を行うようになっており、ドライバ回路9から出力される電流値は電流センサ9aによりモニタされている。第一制御回路5は、CPU(Central Processing Unit)を有し、その入力データとしては、操舵角センサ7が検出したステアリングホイール2の回転角度の情報と、電流センサ9aが検出する電流値と、タイヤ3側の第二制御回路6から送信されるタイヤ3の操向角度の情報とがあげられる。また、第一制御回路5からの出力データとしては、ドライバ回路9への出力信号と、第二制御回路6に送信されるステアリングホイール2の操舵角度についての情報とがあげられる。
ステアリングギア4は、タイロッド10などを介してタイヤ3に連結されている操舵軸(ラック軸)を摺動させるステアリング力発生モータであるステアリングモータ11を有している。このステアリングモータ11には、タイヤ3の操向角度を、ステアリングモータ11の回転角度として検出して第二制御回路6に出力する操向角センサ13が取り付けられている。ステアリングモータ11には、第二制御回路6からの出力信号に応じてドライバ回路12が電力供給を行うようになっており、ドライバ回路12から出力される電流値は電流センサ12aによりモニタされている。第二制御回路6は、CPUを有し、その入力データとしては、第一制御回路5から送信されるステアリングホイール2の操舵角度をタイヤ3の操向角度に変換した情報と、電流センサ12aが検出する電流値と、ステアリングモータ11に取り付けられた操向角センサ13が検出するステアリングモータ11の回転角度の情報とがあげられる。また、第二制御回路6からの出力データとしては、ドライバ回路12への出力信号、第一制御回路5に送信するタイヤ3の操向角度の情報があげられる。
本実施形態では、車両用操舵装置1の制御を司る駆動制御回路をステアリングホイール2の近傍と、ステアリングギア4の近傍とに1つずつ設けている。これは、2つの制御回路5,6で処理を分散させることで、各々の制御回路5,6を小型化、かつ簡略化し、排熱対策を容易にしたり、レイアウトの自由度を向上させたりできるからである。さらに、各制御回路5,6とセンサ7,13やモータ8,11との間に敷設されるケーブルの長さを短くすることもできる。
ここで、第一制御回路5と、第二制御回路6との間で送受信される操向角度の情報について説明する。
第一制御回路5から通信線を介して第二制御回路6に送信される操向角度は、ステアリングホイール2の操舵角度の実測値に所定の修正を行った角度をタイヤ3の操向角度に変換したものである。修正値としては、実際の操舵角度と第二制御回路6から受信した操向角度を操舵角度に換算した角度(換算操舵角度)との角度差が所定値以上の場合にその角度差に係数k1を乗じて得られる角度と、ステアリングホイール2の実際の操舵角度の変化速度に所定の係数k2を乗じて得られる角度とがあげられる。したがって、修正後の操舵角度は、以下の式1のように表すことができる。
(修正後の操舵角度)=(実際の操舵角度)+k1×(換算操舵角度と実際の操舵角度の角度差の一定値を越える分)+k2×(実際の操舵角度の変化速度分)・・・(1)
角度差が所定値以上の場合の一例としては、プラスマイナス10°で、ステアリングホイール2の接線力で1.5kgfを超えるような角度があげられる。なお、修正値は、ステアリングホイール2の回転方向および回転量と、タイヤ3の操向方向および操向量との関係により負の値となることもある。また、これら2つの修正は常に行われるものとするが、少なくとも一方のみを行っても良い。
第二制御回路6から通信線を介して第一制御回路5に送信される操向角度は、タイヤ3の操向角度の実測値に、ステアリングモータ11に流れる電流値の大きさに所定の係数k3を乗じて得られる角度で修正した値である。したがって、修正後の操向角度は、以下の式2のよう表すことができる。
(修正後の操向角度)=(実際の操向角度)+k3×(ステアリングモータ11に流れる電流値)・・・(2)
さらに、第二制御回路6は、操舵角度と操向角度との角度差に係数をかけてステアリングモータ11のPWM(Pulse Width Modulation)値を取得する。この係数は、角度差に応じて変化するもので、この係数の角度差に対する変化をテーブルとして表したものが図2である。図2の角度差−PWM値変換テーブルは、横軸に示す角度差で検索を行うと、縦軸のPWMデューティ値が得られるようになっている。ここでは、角度差が小さい領域であって、勾配が緩やかでステアリングモータ11に対してブレーキをかけるように働くブレーキ領域と、それに続く、角度差が所定値以上の領域であって、ステアリングモータ11を回転させるために必要なPWMデューティ値が角度差に応じて得られる領域と、角度差がさらに大きい領域であって、角度差に対するPWMデューティ値の変化量が少なく、ステアリングモータ11の動きに各種の特性を持たせ、操作感に味付けを行うための領域とからなる。
ここで、ブレーキ領域における係数が、それに続く領域であって、角度差が所定値以上の領域の係数に比べて小さいのは、角度差が小さい領域では、少しの角度差でステアリングモータ11を回転させると制御が不安定になることがあるので、その角度差から本来必要とされるPWM値よりも少ない出力値が得られるようにするためである。これにより、路面の凹凸などによる小さい角度差が断続して生じたときなどは、ステアリングモータ11の回転を抑制して角度差がゼロになる位置に保持するように制御されることになる。また、操作感に味付けを行うとは、比較的大きい角度差を許容してダイナミックな運転特性を実現したり、角度差に対してクイックに応答する走行特性を実現したりすることをいう。
(振動レベル検出装置、振動発生装置)
図1に戻り、タイヤ3の近傍には、タイヤ3のバランス異常に起因する振動を検出する振動センサ(振動レベル検出装置)40が装着されている。振動センサ40は、例えばステアリングギア4とタイヤ3とを連結するタイロッド10の根元のギヤボックス側(ナックルアームの反対側)等に装着されている。振動センサ40として、加速度センサや、ピエゾ素子を用いた絶対値検出装置等を採用することが可能である。
またステアリングホイール2の近傍には、警報表示装置として、ステアリングホイール2を振動させる振動発生装置50が装着されている。振動発生装置50は、例えばステアリングホイール2と回転モータ8とを連結するコラム軸2aに装着されている。振動発生装置50として、例えば携帯電話のバイブレーション用モータ等を採用することが可能である。
上述した振動センサ40および振動発生装置50は、振動制御回路20に接続されている。
図3は、本実施形態に係る車両用操舵装置のブロック図である。振動制御回路20は、信号変化分抽出回路22およびアナログ・ディジタル(A/D)変換手段23を備えている。信号変化分抽出回路22はチャージアンプ等を備え、振動センサ40の出力信号の直流成分をカットして交流成分を抽出する。A/D変換手段23は、振動センサ40から出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
また振動制御回路20は、トリガ信号抽出回路25、サンプリング周期算出手段26および時計回路27を備えている。一般に車両の車速センサ42は、タイヤ回転をモニタして車速を算出する。振動制御回路20のトリガ信号抽出回路25は、車速センサ42のモニタ信号からノイズを分離し、タイヤの回転周期ごとにトリガ信号を抽出するものである。またサンプリング周期算出手段26は、振動センサ40が検出した振動レベルのサンプリング周期を算出するものである。具体的には、時計回路27を参照してトリガ信号の検出時刻を把握し、トリガ信号の検出間隔からタイヤの回転周期を算出し、その回転周期をサンプリング回数で除算してサンプリング周期(時刻)を算出する。
図4は、サンプリング数の説明図である。サンプリング回数は、タイヤにおいてバランス異常の検出単位となる領域数に対応するものである。すなわち、タイヤにおけるバランス異常の検出単位として、タイヤの周方向を複数の小領域a1〜a8に区分した場合に、その区分数がサンプリング数となる。そのため、サンプリング数は3以上に設定することが望ましい。本実施形態では、図4に示すようにタイヤ3の周方向を複数の小領域a1〜a8に区分して、サンプリング数を8に設定している。
図3に戻り、振動制御回路20は、同期加算手段30を備えている。同期加算手段30は、サンプリング周期算出手段26から出力されたサンプリング周期ごとに、A/D変換手段23から出力された振動レベルを記録する。そして、タイヤの所定回転分につき、同じサンプリング回数の振動レベルを加算する。
図5は、同期加算の説明図である。図5において同期加算手段は、タイヤ1回転につき振動レベルのサンプリングをn回行い、タイヤm回転分につき各サンプリング回数の振動レベルを加算している。具体的には、タイヤの最新回転において1回目にサンプリングした振動レベルL01と、タイヤの1回転前において1回目にサンプリングした振動レベルL11と、タイヤのm回転前において1回目にサンプリングした振動レベルLm1とを加算する。同様に、タイヤの最新回転においてn回目にサンプリングした振動レベルL0nと、タイヤの1回転前においてn回目にサンプリングした振動レベルL1nと、タイヤのm回転前においてn回目にサンプリングした振動レベルLmnとを加算する。
なお振動レベルのデータは、タイヤの回転時期が古いデータほど重要度が低く、新しいデータほど重要性が高いので、重み係数を振動レベルに乗算したうえで同期加算を行うことが望ましい。
図6は、振動レベルの測定時期と重み係数との関係を示すグラフである。タイヤの回転時期が古いデータほど重み係数が小さく、新しいデータほど重み係数が大きく設定されている。
図3に戻り、振動制御回路20は、振動レベル判定手段32を備えている。振動レベル判定手段32は、同期加算手段30により算出されたサンプリング回数ごとの振動レベル加算値が、所定値を超えているか判定するものである。図5の例では、サンプリング1回目の振動レベル加算値のみが所定値Thを超え、他のサンプリング回数の振動レベル加算値は所定値Thを超えていない。
本実施形態では、タイヤ1回転当りのサンプリング回数を一定に設定しているので、タイヤのバランス異常に起因する振動レベルは、同じサンプリング回数において同じ挙動を示すことになる。そこで、サンプリング回数ごとの振動レベル加算値が所定値を超えているか判定することにより、1回の振動レベル測定値に含まれるノイズの影響を低減することができる。
また、振動レベル加算値が所定値を超えるサンプリング回数を特定することにより、そのサンプリング回数に対応するタイヤの小領域にバランス異常が発生していると判断することができる。具体的には、図5に示すようにサンプリング1回目の振動レベル加算値が所定値Thを超えている場合には、図4に示すタイヤ3のトリガ信号発信位置から数えて1番目の小領域a1に、バランス異常が発生していると判断することができる。
図3に戻り、振動制御回路20は、警報発生手段34を備えている。警報発生手段34は、振動レベル判定手段32によりタイヤのバランス異常が発生していると判断された場合に、運転者に対して警報を提示するものである。警報の種類は、振動発生装置やブザー、ディスプレイ等の警報表示装置の種類に応じて行う。警報の内容として、タイヤのバランス異常が発生していることに加えて、バランス異常が発生しているタイヤの小領域を提示することが望ましい。
(作用)
次に、本実施形態に係る車両用操舵装置の動作につき、図1および図3を参照して説明する。
図7および図8は、車両用操舵装置の動作のフローチャートである。以下の処理は振動制御回路20が主体となって行い、終了後には再び最初から処理を繰り返す。まずS2において、各サンプリング回数の振動レベル加算値の格納領域をクリアする。
次に、サンプリング周期算出手段26によりサンプリング周期を算出する。具体的にはまずS4において、車速センサのモニタ信号からトリガ信号が抽出できるか判断する。判断がNoの場合には、タイヤの回転がなく車両の動作がない状態であるから、処理を中止する。判断がYesの場合にはS6に進み、トリガ信号の最新抽出時刻を前回抽出時刻の格納領域に上書きするとともに、新たなトリガ信号を抽出してその抽出時刻を最新抽出時刻の格納領域に上書きする。次にS8において、トリガ信号の最新抽出時刻と前回抽出時刻との時間差を求めて、タイヤの回転周期を算出する。なお車速センサによって把握された車速と、予め入力されたタイヤ径とを用いて、タイヤの回転周期を算出してもよい。
次にS10において、タイヤの回転周期が所定値以下か判断する。判断がNoであって、タイヤの回転周期が長い(車速が小さい)場合には、振動レベルの測定精度が低下するため処理を中止する。判断がYesであって、タイヤの回転周期が短い(車速が大きい)場合には、S12に進む。S12では、タイヤの回転周期をサンプリング回数で除算してサンプリング周期を算出する。このサンプリング周期の整数倍を、トリガ信号の抽出時刻に加算すれば、サンプリング時刻を算出することが可能である。
次に、同期加算手段30により振動レベルの同期加算を行う。まず、振動センサ40の出力信号の直流成分をカットして交流成分を抽出し、S14においてA/D変換を行い、各サンプリング周期の振動レベルを所定の格納領域に記録する。次にS16において、図6に示す重み係数を振動レベルに乗算し、サンプリング回数ごとに振動レベルの同期加算を行う。同期加算は、タイヤの最新回転の振動レベルから、所定回転前の振動レベルまでについて行う。なお、交流信号の加算により正負の信号が相殺されるのを防止するため、予め交流信号を整流またはオフセットして正側の信号のみに変換しておくことが望ましい。また、前回算出した振動レベル加算値を記録しておき、これに新たな振動レベルを加算して新たな振動レベル加算値を算出してもよい。
その後、S18およびS20において、サンプリング回数ごとの同期加算が終了したか判断する。
次に、振動レベル判定手段32により振動レベル加算値が所定値を超えているか判定する。具体的には、S24において、振動レベル加算値が所定値を超えているか、サンプリング回数ごとに判定する。判定がNoの場合には、そのサンプリング回数に対応するタイヤの小領域にはバランス異常が発生していないと判断し、S22に進む。S22では、判定すべきサンプリング回数が残っているか判断する。判断がYesの場合にはS24に進み、そのサンプリング回数について振動レベル加算値が所定値を超えているか判定する。S22の判断がNoの場合には、全てのサンプリング回数について判定を終えたことになるから、処理を終了する。
一方、S24の判断がYesの場合には、そのサンプリング回数に対応するタイヤの小領域にバランス異常が発生していると判断し、S26に進む。S26では、警報発生手段34および警報表示装置により、運転者に警報を提示する。本実施形態では、警報表示装置の一つである振動発生装置50を駆動する。これにより、ステアリングホイール2を振動させることが可能になり、ステアリングホイール2を握る運転者に警報を伝達することができる。なお振動センサ40により検出されたタイヤ振動に対応して、振動発生装置50によりステアリング振動を発生させることが望ましい。具体的には、ステアリング振動の周波数をタイヤ振動に一致させ、ステアリング振動の大きさをタイヤ振動に比例させる。
以上で処理を終了する。
以上に詳述したように、図1に示す本実施形態の車両用操舵装置では、タイヤ3の振動レベルを検出する振動センサ40と、ステアリングホイール2に振動を付与する振動発生装置50と、振動センサ40によりタイヤ3の回転周期の振動が検出された場合に、振動発生装置50によりステアリングホイール2にタイヤ3の回転周期の振動を付与する振動制御回路20と、を備えている構成とした。
この構成によれば、タイヤ3の回転周期の振動が検出された場合に、ステアリングホイール2に振動を付与するので、タイヤの角度センサによっては検出されない小さな振動をステアリングホイール2に反映させることができる。また、ステアリングホイール2にタイヤ3の回転周期の振動を付与するので、ステアリングホイール2とステアリングギア4とが直結された従来の車両用操舵装置と同様の操作感覚を得ることができる。すなわち、ステアリングホイール2を握る運転者は、従来の車両用操舵装置においてタイヤ3からステアリングホイール2に伝達されるものと同様の振動を体感することが可能になる。これにより、運転者はタイヤのバランス異常を確実に発見することができる。
また、図3に示す振動制御回路20は、タイヤの回転周期を、タイヤの1回転当りのサンプリング回数で除算して、サンプリング周期を算出するサンプリング周期算出手段26と、タイヤの所定回転分につき、同じサンプリング回数における振動レベルを加算する同期加算手段30と、加算された振動レベルが所定値を超えた場合に、タイヤの回転周期の振動が検出されたと判定する振動レベル判定手段と、を備えている構成とした。
この構成によれば、タイヤの回転周期をサンプリング回数で除算してサンプリング周期を算出することで、タイヤのバランス異常に起因する振動を、常に同じ振動レベル検出回数において発生させることができる。これにより、タイヤのバランス異常の発生箇所を特定することができる。
また、同じサンプリング回数の振動レベルを加算し、加算された振動レベルと所定値とを比較するので、1回の振動レベル測定値に含まれるノイズの影響を排除することが可能になり、タイヤのバランス異常の検出精度を向上させることができる。
なお本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、第一制御回路および第二制御回路に対する駆動制御回路としての機能配分は、上記実施形態以外の機能配分とすることも可能である。
本実施形態の車両用操舵装置の構成を示す概略図である。 角度差−PWM値変換テーブルである。 本実施形態に係る車両用操舵装置のブロック図である。 サンプリング数の説明図である。 同期加算の説明図である。 振動レベルの測定時期と重み係数との関係を示すグラフである。 車両用操舵装置の動作のフローチャートである。 車両用操舵装置の動作のフローチャートである。
符号の説明
1…車両用操舵装置 2…ステアリングホイール 3…タイヤ(転舵輪) 4…ステアリングギア 5…第一制御回路(駆動制御回路) 6…第二制御回路(駆動制御回路) 8…回転モータ(ステアリングモータ) 20…振動制御回路 26…サンプリング周期算出手段 30…同期加算手段 32…振動レベル判定手段 40…振動センサ(振動レベル検出装置) 50…振動発生装置

Claims (4)

  1. ステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールに回転力を作用させるステアリングモータと、
    前記ステアリングホイールから独立して転舵輪を操向させるステアリングギアと
    前記ステアリングホイールの操舵角度と前記転舵輪の操向角度とが一致するように、前記ステアリングモータおよび前記ステアリングギアを駆動する駆動制御回路と、を備えた車両用操舵装置であって、
    前記転舵輪の振動レベルを検出する振動レベル検出装置と、
    前記ステアリングホイールに振動を付与する振動発生装置と、
    前記振動レベル検出装置により前記転舵輪の回転周期の振動が検出された場合に、前記振動発生装置により前記ステアリングホイールに前記転舵輪の回転周期の振動を付与する振動制御回路と、
    を備えていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記振動制御回路は、
    前記転舵輪の回転周期を、前記転舵輪の1回転当りの振動レベル検出回数で除算して、振動レベル検出周期を算出する振動レベル検出周期算出手段と、
    前記転舵輪の所定回転分につき、同じ前記振動レベル検出回数における振動レベルを加算する同期加算手段と、
    加算された振動レベルが所定値を超えた場合に、前記転舵輪の回転周期の振動が検出されたと判定する振動レベル判定手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記同期加算手段は、重み係数を乗算した振動レベルに加算し、
    前記重み係数は、前記転舵輪の回転時期が古いほど小さく設定されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記振動レベル検出周期算出手段は、前記転舵輪の回転周期が所定値以下である場合にのみ、振動レベル検出周期を算出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用操舵装置。
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