JP2007161099A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドル切り返し状態を推定可能にして、適切な操舵性能を得ると共に、ステアリング軸反力トルクの微分値を正しく演算することで正確な路面反力トルク推定値を得る。
【解決手段】車両用操舵制御装置において、ステアリング軸に生じるステアリング軸反力トルクを検出するステアリング軸反力トルク検出器14、および操舵操作がハンドル切り返し状態であることを推定する第1の操舵状態検出手段17を備え、第1の操舵状態検出手段17は、あらかじめ定めた所定の値を操舵機構が持つ摩擦トルクに応じた値としてあらかじめ記憶する摩擦トルク信号器24と、ステアリング軸反力トルクと路面反力トルクの差の絶対値を、摩擦トルクに応じた値と比較する第1の操舵状態演算手段27を具備し、第1の操舵状態演算手段27の出力に基づいて操舵操作がハンドル切り返し状態であることを推定するようにしたもの。
【選択図】図4

Description

この発明は、自動車等に搭載された電動パワーステアリング装置などの車両用操舵制御装置に関し、特に、運転者がハンドルを操作している状態を推定するドライバ操舵状態推定器を備えた車両用操舵制御装置に関するものである。
自動車など車両に搭載される車両用操舵制御装置(以下電動パワーステアリング制御装置とも言う)においては、そのハンドル操作における運転フィーリングを良くし、適切な操舵性能を得るために、現在の操舵状態がどのような状態にあるのかを正確に検出することが必要である。この発明ではこのような機能を備えた装置をドライバ操舵状態推定器という。
従来の車両用操舵制御装置に用いられているドライバ操舵状態推定器としては、ドライバの操舵状態が往き状態(ハンドル切り増し状態)か、戻り状態(ハンドル戻し操作状態)かを求めるために、運転者から受けている操舵操作にともなって車輪に生じる路面反力トルクと、ハンドル軸に生じるステアリング軸反力トルクと、操舵機構がもつ摩擦トルクとから、操舵状態を判定するものが、例えば、特開2005−186801号公報(以下、特許文献1と称す。)に開示されている。
また、近年車両用操舵制御装置においては、運転フィーリングだけでなく操縦安定性向上性能が求められている。操縦安定性向上のためには、タイヤに発生している路面反力トルクがどのような状態であるかを正確に検出することが必要である。
しかし、実際に走行中のタイヤに発生する路面反力トルクを検出する検出器は高価なため、ハンドル軸に生じるステアリング軸反力トルクと、ステアリング軸反力トルクの微分値と、操舵機構がもつ摩擦トルクとから、車両用操舵制御装置にて路面反力トルクを推定する手法が、例えば、特開2005−112044号公報(以下、特許文献2と称す。)に開示されている。
特開2005−186801号公報 特開2005−112044号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来の技術では、往き状態と戻り状態の判定しか行わないため、ハンドルを切り返す瞬間は往き状態と戻し状態が正確に判定できないという課題があった。
また、特許文献2に開示された従来の技術では、ステアリング軸反力トルクの微分値を用いているため、ハンドルを切り返す瞬間に摩擦トルクの方向も変わるため正しいステアリング軸反力トルクの微分値を得ることができず、結果的に正確な路面反力トルク推定値を得ることができないという課題があった。
この発明は上記従来の問題点を解消するためになされたもので、往き状態と戻り状態に加えて、ハンドル切り返し状態を推定検出することで、ドライバ操舵状態推定を細分化することにより、運転フィーリングを向上させ、適切な操舵性能を得ることのできる、車両用操舵制御装置を得ることを目的とする。
またこの発明は、ハンドル切り返し状態を推定検出することで、正しいステアリング軸反力トルクの微分値を用い、正確な路面反力トルク推定値を得ることのできる車両用操舵制御装置を得ることを目的とする。
(1)この発明に係わる車両用操舵制御装置は、運転者により操舵されるハンドルと、
このハンドルに連結されたステアリング軸と、このステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生するアシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、操舵機構が車両の運転者から受けている操舵操作にと
もなってハンドル軸に生じるステアリング軸反力トルクを検出するステアリング軸反力トルク検出器、および前記操舵操作がハンドル切り返し状態であることを推定する第1の操舵状態検出手段を備え、前記第1の操舵状態検出手段は、あらかじめ定めた所定の値を前記操舵機構が持つ摩擦トルクに応じた値としてあらかじめ記憶する摩擦トルク信号器と、前記ステアリング軸反力トルクと前記路面反力トルクの差の絶対値を、前記摩擦トルクに応じた値と比較する第1の操舵状態演算手段を具備し、前記第1の操舵状態演算手段の出力に基づいて操舵操作がハンドル切り返し状態であることを推定するようにしたものである。
(2)また、この発明に係わる車両用操舵制御装置は、運転者により操舵されるハンドルと、このハンドルに連結されたステアリング軸と、このステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生するアシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、
路面反力トルクに基づいて前記ステアリング軸に作用するステアリング軸反力トルクに応じたステアリング軸反力トルク信号を発生する信号出力手段と、
前記路面反力トルクの推定値を演算する路面反力トルク演算手段と、
あらかじめ定めた所定の値を前記操舵機構が持つ摩擦トルクに応じた値としてあらかじ
め記憶する摩擦トルク信号器、及び前記ステアリング軸反力トルクと前記路面反力トルク
演算手段の演算値との差の絶対値を、前記摩擦トルクに応じた値と比較する第1の操舵状
態演算手段を有し、該第1の操舵状態演算手段の出力に基づいて操舵操作がハンドル切り
返し状態であることを推定する第1の操舵状態検出手段とを備え、
前記路面反力トルク演算手段は、前記信号出力手段の出力の微分値を演算する微分演算器と、前記操舵機構の摩擦トルクに相当する摩擦トルク信号を出力する摩擦トルク信号器と、前記信号出力手段からのステアリング軸反力トルク信号をフィルタして路面反力トルクの推定値として出力するローパスフィルタ手段と、このローパスフィルタ手段の時定数を演算する時定数演算手段とを有し、前記時定数演算手段が、前記微分演算器の微分出力と、前記摩擦トルク信号器の摩擦トルク信号と、前記第1の操舵状態検出手段の出力とに基づき、前記時定数を演算するようにしたものである。
(3)また、この発明に係わる車両用操舵制御装置は、運転者により操舵されるハンドルと、このハンドルに連結されたステアリング軸と、このステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生するアシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、
操舵機構が車両の運転者から受けている操舵操作にともなってステアリング軸に生じるス
テアリング軸反力トルクを検出するステアリング軸反力トルク検出器、および前記操舵操
作がハンドル切り返し状態であることを推定する第2の操舵状態検出手段を備え、前記第
2の操舵状態検出手段は、前記ステリング軸反力トルク検出器の出力の微分値を演算する
微分演算器と、あらかじめ定めた所定の値を前記微分演算器の上限値としてあらかじめ記
憶する微分閾値信号器、および前記微分演算器の出力の絶対値と前記微分閾値信号器の出
力とを比較する第2の操舵状態演算手段を具備し、前記第2の操舵状態演算手段の出力に
基づいて操舵操作がハンドル切り返し状態であることを推定するようにしたものである。
(4)また、この発明に係わる車両用操舵制御装置は、運転者により操舵されるハンドルと、このハンドルに連結されたステアリング軸と、このステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生するアシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、
路面反力トルクに基づいて前記ステアリング軸に作用するステアリング軸反力トルクに応じたステアリング軸反力トルク信号を発生する信号出力手段と、
前記路面反力トルクの推定値を演算する路面反力トルク演算手段と、
前記信号出力手段の出力の微分値を演算する微分演算器と、あらかじめ定めた所定の値
を前記微分演算器の上限値としてあらかじめ記憶する微分閾値信号器、および前記微分演
算器の出力の絶対値と前記微分閾値信号器の出力とを比較する第2の操舵状態演算手段を
有し、該第2の操舵状態演算手段の出力に基づいて操舵操作がハンドル切り返し状態であ
ることを推定する第2の操舵状態検出手段とを備え、
前記路面反力トルク演算手段は、前記信号出力手段の出力信号の微分値を演算する微分演算器と、前記操舵機構の摩擦トルクに相当する摩擦トルク信号を出力する摩擦トルク信号器と、前記信号出力手段からのステアリング軸反力トルク信号をフィルタして路面反力トルクの推定値として出力するローパスフィルタ手段と、このローパスフィルタ手段の時定数を演算する時定数演算手段とを有し、前記時定数演算手段が、前記微分演算器の微分出力と、前記摩擦トルク信号器の摩擦トルク信号と、前記第2の操舵状態検出手段の出力とに基づき、前記時定数を演算するようにしたものである。
この発明の車両用操舵制御装置によれば、往き状態と戻り状態に加えて、ハンドル切り返し状態を推定することが可能となるので、ドライバ操舵状態の推定を、切り込み状態、切り返し状態、切戻し状態と細分化でき、運転フィーリングを向上させ適切な操舵性能を得ることが可能となる。
またこの発明の車両用操舵制御装置によれば、ハンドル切り返し状態を推定することで、ステアリング軸反力トルクの微分値を用いて正確な路面反力トルク推定値を得ることが可能となる。
実施の形態1.
以下、この発明による車両用操舵制御装置の実施の形態1について、図1〜図7を参照して説明する。なお、各図中、同一符号は同一あるいは相当部分を示すものとする。
図1は、この発明の実施の形態1による車両用操舵制御装置を車両に設置したときの概略全体構成図を示す。
図1において、車両用操舵制御装置は、車両のステアリング機構(操舵機構とも言う)10に取り付けられる。ステアリング機構10は、ハンドル1と、ステアリング軸2と、ステアリングギアボックス3と、ラックとピニオン機構6、タイヤ7を含んでいる。
車両用操舵制御装置は、ステアリング軸2に取り付けたトルクセンサ4、ステアリング軸2に取り付けたアシストモータ5(以下単にモータともいう)、アシストモータ5を制御する制御ユニット8とこれらを接続するケーブルを含む。
当然、電源装置も含むが自明なのでここでは説明を省略する。
ハンドル1は運転者が操舵する自動車のステアリングハンドルであり、ステアリング軸2の上端に連結されている。ハンドル1には運転者による操舵トルクThdlが加えられ、この操舵トルクThdlはステアリング軸2に伝達される。
トルクセンサ4はステアリング軸2に結合され、操舵トルクThdlに応じた操舵トルク検出信号Thdl(s)を発生する。アシストモータ5は電動モータであり、これもステアリング軸に図示しない減速ギアを介して結合され、操舵トルクThdlをアシストするアシストトルクTassistをステアリング軸2に与える。
ステアリングギアボックス3は、ステアリング軸2の下端に設けられている。
ステアリング軸2に与えられる操舵トルクThdlと、アシストトルクTassistとを加え合わせた合成トルクが、ステアリングギアボックス3を通じて数倍にされ、ラックとピニオン機構6を通じて、タイヤ7を操作する。
まず、実施の形態1の車両用操舵制御装置の全体的な動作について説明する。
図1の車両用操舵制御装置は、ステアリング機構10に電気的に組み合わせたEPS(Electric Power Steering)用制御ユニット8を有する。
この制御ユニット8には、トルクセンサ4からの操舵トルク検出信号Thdl(s)と、アシストモータ5からのモータ駆動電流検出信号Imtr(s)と、モータ駆動電圧検出信号Vmtr(s)とが入力される。この制御ユニット8は、アシストモータ5に対して、制御信号Imtr(t)を供給する。この制御信号Imtr(t)は、アシストモータ5に対する駆動目標電流である。
図1において、符号Talignはタイヤ7に与えられる路面反力トルクであり、Ttranはこの路面反力トルクTalignに基づき、ステアリング軸2に作用するステアリング軸反力トルクである。ステアリング軸反力トルクTtranは、ステアリング軸2に換算された路面反力トルクである。Tfrpは、アシストモータ5の摩擦トルクTmfricを除いたステアリング軸機構10の摩擦トルクである。
図1に示す車両用操舵制御装置は、運転者がハンドル1を切った時の操舵トルクThdlをトルクセンサ4で操舵トルク検出信号Thdl(s)として検出し、その操舵トルク検出信号Thdl(s)に応じて、操舵トルクThdlを補助するアシストトルクTassistを発生させることを主な機能とする。
制御ユニット8は、アシストモータ5の駆動電流Imtrを検出した検出信号Imtr(s)と、アシストモータ5の駆動電圧Vmtrを検出した検出信号Vmtr(s)と、操舵トルク検出信号Thdl(s)とに基づき、アシストトルクTassistを発生するための制御信号Imtr(t)を演算し、この制御信号Imtr(t)をアシストモータ5に供給する。
力学的には、操舵トルクThdlとアシストトルクTassistの和が、ステアリング軸反力トルクTtranに抗してステアリング軸2を回転させる。
また、ハンドル1を回転させるときには、アシストモータ5の慣性項も作用するので、ステアリング軸反力トルクTtranは次式(1)で与えられる。

Ttran =Thdl + Tassist - J・dω/dt (1)

ただし、アシストモータ5の慣性トルクをJ・dω/dtとする。
また、アシストモータ5によるアシストトルクTassistは、次式(2)で与えられる。

Tassist= Ggear・Kt・Imtr (2)

ただし、Ggearはアシストモータ5とステアリング軸2との間の減速ギアの減速ギア比である。Ktはアシストモータ5のトルク定数である。
また、ステアリング軸反力トルクTtranは、路面反力トルクTalignとステアリング機構10内の前摩擦トルクTfricとの和であり、次式(3)で与えられる。

Ttran = Talign + Tfric
=Talign + (Ggear・Tmfric + Tfrp) (3)

ただし、Tmfricはアシストモータ5における摩擦トルク、Tfrpはこのアシストモータ5における摩擦トルクTmfricを除く、ステアリング機構10の摩擦トルクである、
Tmfric・Gger +Tfrp = Tfricである。
車両用操舵制御装置の制御ユニット8は、アシストモータ5の駆動電流Imtrに対する目標値を演算して制御信号Imtr(t)を発生する。この制御信号Imtr(t)に対して、アシストモータ5の実際の駆動電流Imtrが一致するように電流制御がなされて、アシストモータ5は駆動電流値にトルク定数とギア比(アシストモータ5ステアリング軸2間)を乗じた所定のトルクを発生し、運転者が操舵するときの操舵トルクThdlをアシストする。
図2は、図1の制御ユニット8の回路と、アシストモータ5の制御回路(図1では図示省略していたがアシストモータに内蔵されている)とを示すブロック図である。
制御ユニット8は、車速検出器11と、操舵トルク検出器12と、路面反力トルク検出器13と、ステアリング軸反力トルク検出器14と、モータ速度検出器15と、モータ加速度検出器16と、第1の操舵状態検出手段である第1のドライバ操舵状態比較器17、とアシストトルク決定ブロック18と、モータ電流決定器19とを含んでいる。
車速検出器11は、車速Vを受けて車速信号V(s)を出力する。
操舵トルク検出器12は、トルクセンサ4を含み、操舵トルクThdlを受けて操舵トルク検出信号Thdl(s)を出力する。
路面反力トルク検出器13は、路面反力トルクTalignを受けて路面反力トルク信号Talign(s)を出力する。
ステアリング軸反力トルク検出器14は、ステアリング軸反力トルクTtranを受けてステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)を出力する。
モータ速度検出器15は、アシストモータ5の回転速度を受けてモータ速度信号Smtr(s)を出力する。モータ加速度検出器16はモータ速度信号Smtr(s)を微分してモータ加速度信号Amtr(s)を出力する。
路面反力トルク検出器13の検出手段は、例えばタイヤ7に設けられるロードセルなどの検出手段であり、路面反力トルクTalignを受けてそれに比例する路面反力トルク信号Talign(s)を出力する。ステアリング軸反力トルク検出器14の検出手段は、例えばステアリング軸2に設けられたロードセルなどの検出手段であり、ステアリング軸反力トルクTtranをうけてそれに比例するステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)を出力する。
第1のドライバ操舵状態比較器17は、路面反力トルク信号Talign(s)とステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)を受けてドライバ操舵状態推定値Sdrv(s)を出力する(詳細は後述する)。
アシストトルク決定ブロック18は、車速信号V(s)と、操舵トルク信号Thdl(s)と、路面反力トルク信号Talign(s)と、モータ速度信号Smtr(s)と、モータ加速度信号Amtr(s)と、ドライバ操舵状態推定値Sdrv(s)とを受けて、アシストモータ5が発生するアシストトルクTassistに対応するアシストトルク信号Tassist(s)を発生する。
モータ電流決定器19は、アシストトルク信号Tassist(s)を受けて、アシストトルクTassistを発生させるためのモータ駆動電流に対する電流目標値Imtr(t)を出力する。
アシストモータ5の制御回路は、アシストモータ5に内臓されており、比較器(減算器または加算器とも言う)21と、モータ駆動器22と、モータ電流検出器23を含んでいる。モータ電流検出器23は、アシストモータ5の回転子20へ実際の駆動電流Imtrに相当するモータ駆動電流信号Imtr(s)を出力する。比較器21は、電流目標値Imtr(t)と、モータ駆動電流信号Imtr(s)を比較してその差をモータ駆動器22に入力する。
モータ駆動器22は、電流目標値Imtr(t)と、駆動電流信号Imtr(s)との差を0とするように、回転子20を駆動する。
次に、第1の操舵状態検出手段である第1のドライバ操舵状態比較器17の動作について説明する前に、その動作の基本となる路面反力トルクとステアリング軸反力トルクとの特性を図3に基づいて説明する。
操舵はさまざまなパターンで実施されるが、ステアリング機構10の摩擦Tfricトルクはドライバの操舵方向によりその摩擦の向きも決定し、切り込み時には加算され、戻し時には減算される。すなわち、路面反力トルクTalignにステアリング機構10の摩擦トルクTfric相当のヒステリシス特性を含むものがステアリング軸反力トルクTtranに相当する。
(図3(a)参照。)
しかし、現実には図3(b)に示されるとおり、センサの特性などによりステアリング機構10の摩擦Tfricトルクはドライバの操舵方向に応じて瞬時に変化することはなく、ある程度の勾配をもって変化する。
つまるところ、第1のドライバの操舵状態比較器17の機能は、図3における丸で囲んだ個所、すなわち、ハンドルの切り返し状態を推定することである。
図4は、第1の操舵状態検出手段である第1のドライバ操舵状態比較器17の詳細を示すブロック図である。
第1のドライバ操舵状態比較器17は、ステアリング軸機構10の摩擦トルクTfricに相当する摩擦トルク信号Tfric(s)を出力する摩擦トルク信号器24と、ステアリング軸反力トルク信号Tran(s)と路面反力トルク信号Talign(s)の差分を演算する比較器25、比較器25の出力の絶対値Sdrv1(s)を出力する絶対値演算器26と、以下に説明する第1の操舵状態推定演算器(第1の操舵状態演算手段ともいう)27を有する。
第1の操舵状態推定演算器27は、ステアリング軸機構の摩擦トルクTfricに相当する摩擦トルク信号Tfric(s)を発生する(実際にはあらかじめ定めた一定値を摩擦トルクとして記憶させておく)摩擦トルク信号器24の出力と、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)と路面反力トルク信号Talign(s)の差分の絶対値を出力する絶対値演算器26の出力を受け、ドライバ操舵状態の判定を行い、第1のドライバ操舵状態判定信号Sdrv(s)を出力する。例えば、第1の操舵状態推定演算器27は、Tfric(s)大きさとSdrv1(s)の大きさの比較を行い、Sdrv1(s)の大きさがTfric(s)の大きさの80%以下である場合にSdrv(s)=1、その他をSdrv(s)=0とする。
次に、図4の第1のドライバ操舵状態比較器17がドライバ操舵状態を推定する動作を図5のフローチャートに基づいて説明する。
図5は、スタートとエンドの間に、ステップS101からS104を含んでいる。
まずステップS101では、ステアリング軸反力トルクTtran(s)と路面反力トルクTalign(s)の差分の絶対値Sdrv1(s)を演算し、制御ユニット8を構成するマイクロコンピューターのメモリ(図示しない)に読み込む。
次のステップS102では、ステアリング機構10の摩擦トルクTfricに相当する摩擦トルク信号器24の出力Tfric(s)と、ステップS101で記憶したSdrv1(s)の大きさを比較して、Sdrv1(s)の大きさがTfric(s)の80%以下であるかどうか判定する。
次のステップS103とS104は、第1の操舵状態推定演算器27の動作を示す。
ステップS103では、ステップS102の結果がNOであった場合に、第1の操舵状態推定演算器27は、第1のドライバ操舵状態判定信号Sdrv (s)を切り返し状態にないと判定する信号出力を行う。
ステップS104では、ステップS102の結果がYESであった場合に、第1の操舵状態推定演算器27は、第1のドライバ操舵状態判定信号Sdrv (s)を切り返し状態にあると判定する信号出力を行う。
このようにして、本実施の形態1の第1のドライバ操舵状態比較器17は、ドライバの操舵状態が切り返し状態であることを推定することが可能となる。
図6は、図2のアシストトルク決定ブロック18の詳細を示すブロック図であり、第1のドライバ操舵状態判定信号Sdrv(s)を用いた本実施の形態1の効果を示すブロック図でもある。
アシストマップ補償器30は、車速検出器11の出力V(s)と、操舵トルク検出器12の出力Thdl(s)を受けて、アシストマップ補償トルクmap(s)を出力する。
ダンピング補償器31は、車速検出器11の出力V(s)と、モータ速度検出器15の出力Smtr(s)を受けて、ダンピング補償量トルクdamp(s)を出力する。
慣性補償器32は、車速検出器11の出力V(s)と、モータ角速度検出器16の出力Amtr(s)を受けて、慣性補償トルクiner(s)を出力する。
戻し補償器33は、車速検出器11の出力V(s)と、第1のドライバ操舵状態判定信号Sdrv(s)と、路面反力トルク検出器13の出力Talign(s)とを受けて、戻し補償トルクret(s)を出力する(このときの演算内容については後述する)。
また、加算器34は、アシストマップ補償器30の出力map(s)と、ダンピング補償器31の出力damp(s)と、慣性補償器32の出力iner(s)と、戻し補償器33の出力ret(s)を受けて、アシストトルクTassist(s)を出力する。
ここで、図6はアシストトルク決定ブロック18の代表的な構成例として記述したが、図6に示す補償要素以外にも、摩擦補償をはじめ公知の補償要素を加えてもよい。
他の補償要素を加える場合にも、加算器34で加算される状態量が増えるのみで構成は変化しないので同様である。
図6において、第1のドライバ操舵状態判定信号Sdrv(s)を戻し補償器33に適用している。ここで、その効果について、ハンドル角、操舵トルクのリサージュ波形を示す図7を用いて説明する。
戻し補償器33は、ドライバのハンドル切り戻しをアシストする補償器である。
図7に示すように、切り込み・戻し判定のみで戻し補償を行った場合には、ハンドルを切り返す際に滑らかに繋がらず、ドライバに対して操舵違和感がある。
これに対して、第1のドライバ操舵状態比較器17の出力Sdrv(s)がハンドルを切り返し状態にあると推定したときには、戻し補償器33の出力を大きくする。
このように、ハンドルの切り返し状態が推定可能になることにより、ドライバ操舵状態推定を細分化でき、運転フィーリングを向上させ適切な操舵性能を得ることが可能となる。
ここで、上述の実施の形態1においては、ステアリング軸反力トルクは、ステアリング軸コラムにロードセルなどの検出器を取り付けることでその状態量を測定し実現可能と記載したが、必ずしもこのような検出器を用いなくても、たとえば車両用操舵制御装置の制御ユニット8は、電流検出器、操舵トルク検出器を備えることが多く、更にモータ角速度検出器を有する場合には、制御ユニット8を構成するマイクロコンピューターにて(1)式よりステアリング軸反力トルクを演算することも可能である。
また、実施の形態1においては、第1のドライバ操舵状態比較器17の出力Sdrv(s)を、戻し補償器33に適用したアシストトルクの変更構成を示したが、戻し補償器33以外の補償器に関しても第1のドライバ操舵状態比較器17の出力Sdrv(s)を適用することにより、アシストトルクの変更ができる。
また、実施の形態1においては、第1のドライバ操舵状態比較器17の構成を図4のように示したが、ステアリング軸反力トルクや路面反力トルクが電気ノイズなどの影響で振動的な場合は、ローパスフィルタなど公知の特定周波数除去手段を用いた構成としてもよい。これにより、実施の形態1の車両用操舵制御装置の外乱特性が向上する効果がある。
さらに、実施の形態1においては、第1のドライバ操舵状態比較器17の構成を図4のように示したが、一般的にステアリング軸機構の摩擦トルクは一定値であるが、車速が上がってくるとタイヤ回転によるディザトルク効果で、路面反力トルクに対するステアリング軸反力トルクのヒステリシス幅が小さくなって、見かけ上、ステアリング機構の摩擦トルクが減少してみえる。そこで、図4における摩擦トルク信号器24の出力は車速に応じて変化する構成としてもよい。これにより、本実施の形態1において、あらゆる車速域において高精度なドライバ操舵状態判定が可能となる。
さらにまた、実施の形態1においては、ステアリング軸反力トルクTtran(s)と路面反力トルクTalign(s)の差分の絶対値Sdrv1(s)が、摩擦トルク信号器24の出力Tfric(s)の大きさの80%以下で切り返し状態と判定するとしたが、例えば、90%で切り返し始め、50%で切り返し、再び90%で切り返し終わり、などと、同じ切り返し状態でもさまざまな状態量を出力するようにしてもよい。また80%という数字は車両に応じて変わる値なので、実際には0〜100%の間で設定する。これにより、よりドライバ操舵状態推定を細分化でき、運転フィーリングを向上させ適切な操舵性能を得ることが可能となる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2による車両用操舵制御装置について、図8〜図10を参照して説明する。なお、図中、実施の形態1との同一符号は、同一あるいは相当部分を示すものとする。
図8は、実施の形態2の車両用操舵制御装置における制御ユニット8の構成の一部を示したものである。全体の構成は実施の形態1と同様であるため省略する。
この実施の形態2の車両用操舵制御装置は、正確な路面反力トルク推定値Talign_e(s)を得ようとするものである。
図8において、制御ユニット8は、ステアリング軸反力トルク検出器14と、第1のドライバ操舵状態比較器(第1の操舵状態検出手段ともいう)17と、路面反力トルク推定器80とを含む。
さらに、路面反力トルク推定器80は、微分演算器81と、ステアリング機構10の摩擦トルクTfricに相当する摩擦トルク信号Tfric(s)を出力する摩擦トルク信号器82と、ローパスフィルタの時定数τを演算する時定数演算器83と、ローパスフィルタ(以下LPFとも言う)84とを含んでいる。
ステアリング軸反力トルク検出器14の検出手段は、実施の形態1で示したとおり、ステアリング軸2に設けられたロードセルの他に、たとえば車両用操舵制御装置の制御ユニット8は電流検出器、操舵トルク検出器を備えることが多く、更にモータ角速度検出器を有する場合には、制御ユニット8を構成するマイクロコンピューターにて(1)式よりステアリング軸反力トルクを演算することも可能である。
第1のドライバ操舵状態比較器(第1の操舵状態検出手段)17は、実施の形態1においては、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)及び路面反力トルク信号Talign(s)から第1のドライバ操舵状態比較器の出力信号であるSdrv(s)を得たが、実施の形態2では、路面反力トルク信号Talign(s)の変わりに、路面反力トルク推定器80の出力信号Talign_e(s)を用いることで実現可能となる。
具体的には初期値0として演算周期が1サンプル後のTalign_e(s)を用いることになるが、制御ユニット8のマイクロコンピュータの演算周期は十分に早いため影響はない。
微分演算器81は、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)を受けて、その微分出力dTtran(s)を出力する。
摩擦トルク信号器82は、ステアリング機構の摩擦トルクTfricに相当するTfric(s)を発生する(実際にはあらかじめ定めた一定値を摩擦トルクとして記憶させておく)。
時定数演算器83は、第1のドライバ操舵状態比較器17の出力信号であるSdrv(s)と、微分演算器81の出力信号であるdTtran(s)と、摩擦トルク信号器82の出力信号であるTfric(s)とを受け、ローパスフィルタ84に対する時定数τを下記の式(4)に基づいて演算する。
ローパスフィルタ84は、その時定数τが時定数演算器83によって決定されるものであり、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)をフィルタして、路面反力トルク推定値Talign_e(s)を出力する。

τ = (Ggear・Tmfric + Tfrp) / (dTtran / dt) 切り返し状態以外
= (上限値に設定、例えば100) 切り返し状態 (4)

だたし、dTtran/ dtはステアリング軸反力トルクTtran(s)の微分値である。
τに関する詳細な説明は特許文献2に記載があるためここでは省略する。
図9は、従来技術に対する実施の形態2の効果およびその動作結果を示している。
特許文献2の従来技術では、ハンドル切り返しを考慮していないために、ハンドル切り返し時にステアリング軸反力トルクTtran(s)の微分値であるdTran(s)が大きな値となり、正しい時定数τが演算されず、結果として正確な路面反力トルク推定値Talign_e(s)が得られないという課題があった。
実施の形態2の車両用操舵制御装置によれば、ハンドル切り返し状態時にτの時定数を大きくとることにより、正確な路面反力トルク推定値を得ことができるものである。
次に、図8の路面反力トルク推定値Talign_e(s)を得る動作を図10のフローチャートに基づいて説明する。図10はスタートとエンドの間に、ステップS201からS208を含んでいる。
まずステップS201では、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)を、制御ユニット8を構成するマイクロコンピューターのメモリ(図示しない)に読み込む。
次のステップS202では、第1の操舵状態比較器の出力信号Sdrv(s)を、制御ユニット8を構成するマイクロコンピューターのメモリ(図示しない)に読み込む。
次のステップS203では、微分演算器81により、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)の微分出力dTtran(s)を演算する。
次のステップS204では、記憶しておいた第1の操舵状態比較器の出力信号Sdrv(s)に基づき、操舵状態が切り返し状態であるか、切り返し状態でないかを判定する。
次のステップS205とS206は、時定数演算器83の動作を示す。
ステップS205では、ステップS204の結果がYESであった場合に、あらかじめ定められた時定数(例として100など)を出力する。
ステップS206では、ステップS204の結果がNOであった場合に、式(4)に基づいて、ステアリング軸反力トルクの微分値、モータを除く主要なステアリング機構内の摩擦トルク、モータの摩擦トルクからローパスフィルタの時定数を演算する。
次のステップS207では、ローパスフィルタ84において、時定数演算器83からの時定数τを用い、ステアリング軸反力トルク信号出力手段14からのステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)をローパスフィルタすることにより、路面反力トルク推定値Talign_e(s)を出力する。
以上のように、この発明の実施の形態2の車両用操舵制御装置によれば、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)をローパスフィルタ84によりフィルタすることにより、路面反力トルク推定値Talign_e(s)を得るものにおいて、ローパスフィルタ84の時定数τを、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)の微分出力dTtran(s)と、第1の操舵状態比較器17の出力信号Sdrv(s)に基づいて演算するので、図9のように、ハンドル切り返し時に正確な時定数のローパスフィルタを得ることで正確な路面反力トルク推定値Talign_e(s)を得ることが可能となる。
また、実施の形態2において、路面反力トルク推定器80の構成を図8のように示したが、実施の形態1にも記載したとおり、一般的にステアリング軸機構の摩擦トルクは一定値であるが、車速が上がってくるとタイヤ回転によるディザトルク効果で、路面反力トルクに対するステアリング軸反力トルクのヒステリシス幅が小さくなって、見かけ上、ステアリング機構の摩擦トルクが減少してみえる。
そこで、図8における摩擦トルク信号発生器82の出力は車速に応じて変化する構成としてもよい。これにより、本実施の形態2において、あらゆる車速域において高精度な路面反力トルク推定値を得ることが可能となる。
また、実施の形態2において、ローパスフィルタ84の時定数演算器83の動作を式(4)及び図10で示したが、時定数をなめらかにつなぐために切り返し判定時になめらかに時定数を大きくする構成としてもよい。
また、時定数τ=100という数値は車両に応じて変わる値なので、実際には車両に応じて設定する。これにより、ドライバがハンドルを切り返し状態時においても、より滑らかな路面反力トルク推定値を得ることが可能となる。
実施の形態3.
図11は、この発明の実施の形態3の車両用操舵制御装置における第2のドライバ操舵状態比較器(第2の操舵状態検出手段ともいう)100の構成を示したものである。
車両用操舵制御装置全体の構成は実施の形態1と同様であるため説明は省略する。
実施の形態3では、実施の形態1における第1のドライバ操舵状態比較器17の代わりに、構成を簡素化した第2のドライバ操舵状態比較器100を備えることを特徴とする。
第2のドライバ操舵状態比較器100は、微分演算器101と、絶対値演算器102と、微分閾値信号器103と、第2の操舵状態推定演算器(第2の操舵状態演算手段ともいう)104、とを含んでいる。
第2の操舵状態推定演算器104は、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)の微分上限値UdTranに相当するUdTtran(s)を発生する(実際にはあらかじめ定めた一定値をステアリング軸反力微分値として記憶させておく)微分閾値信号器103の出力と、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)の微分演算器の出力信号dTtran(s)の絶対値を出力する絶対値演算器102の出力Sdrv2(s)を受け、ドライバ操舵状態の判定を行い、第2のドライバ操舵状態判定信号Sdrv (s)を出力する。
例えば、第2の操舵状態推定演算器104は、UdTtran(s)の大きさとSdrv2(s)の大きさの比較を行い、Sdrv2(s)がUdTtran(s)より大きい場合にSdrv(s)=1、その他をSdriv(s)=0とする。
次に、図11の第2のドライバ操舵状態比較器100がドライバ操舵状態を推定する動作を、図12のフローチャートに基づいて説明する。
図12は、スタートとエンドの間に、ステップS301からS304を含んでいる。
まずステップS301では、ステアリング軸反力トルクTtran(s)の微分値の絶対値Sdrv2(s)を演算し、制御ユニット8を構成するマイクロコンピューターのメモリ(図示しない)に読み込む。
次のステップS302では、ステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)の微分上限値UdTranに相当する微分閾値信号器103の出力UdTtran(s)と、ステップS301で記憶したSdrv2(s)の大きさを比較して、Sdrv2(s)の大きさがUdTtran(s)より大きいか判定する。
次のステップS303とS304は、第2の操舵状態推定演算器104の動作を示す。
ステップS303では、ステップS302の結果がNOであった場合に、第2の操舵状態推定演算器104は、第2のドライバ操舵状態判定信号Sdrv (s)を切り返し状態にないと判定する信号出力を行う。
ステップS304では、ステップS302の結果がYESであった場合に、第2の操舵状態推定演算器104は、第2のドライバ操舵状態判定信号Sdrv (s)を切り返し状態にあると判定する信号出力を行う。
このようにして、実施の形態3の第2のドライバ操舵状態比較器100は、ドライバの操舵状態が切り返し状態であることを推定することが可能となる。
実施の形態3の効果は、図6における第1のドライバ操舵状態判定信号Sdrv(s)を第2のドライバ操舵状態判定信号Sdrv (s)とすることで全く同等の効果を得ることが可能となる。実施の形態1と同様に、図6に示す補償要素以外にも、摩擦補償をはじめ公知の補償要素を加えてもよい。他の補償要素を加える場合にも加算器34で加算される状態量が増えるのみで構成は変化しないので同様である。また補償の効果に関しても実施の形態1と全く同等の効果が得られるためここでは省略する。
また、実施の形態3においては、第2のドライバ操舵状態比較器100の構成を図11のように示したが、ステアリング軸反力トルクが電気ノイズなどの影響で振動的な場合は、ローパスフィルタなど公知の特定周波数除去手段を用いた構成としてもよい。
これにより、実施の形態3の車両用操舵制御装置の外乱特性が向上する効果がある。
また、実施の形態3において、第2のドライバ操舵状態比較器100の構成を図11のように示したが、一般的にステアリング軸反力トルクの微分上限値は一定であるが、これはステアリング軸上にあるトルクセンサ4のねじれによって、図3のような波形が得られるためその特性を利用したものである。ねじれの応答時間が同じであると考えると、ステアリング軸反力トルクの微分上限値はステアリング軸機構の摩擦トルクによって変わってくる。また実施の形態1及び実施の形態2で述べたとおり、車速が上がってくるとタイヤ回転によるディザトルク効果で、路面反力トルクに対するステアリング軸反力トルクのヒステリシス幅が小さくなって、見かけ上、ステアリング機構の摩擦トルクが減少してみえる。
そこで、図11におけるステアリング軸反力トルク信号Ttran(s)の微分上限値UdTranに相当する微分閾値信号器103の出力は、車速に応じて変化する構成としてもよい。
これにより、本実施の形態3において、あらゆる車速域において高精度なドライバ操舵状態判定が可能となる。
さらに、実施の形態3においては、ステアリング軸反力トルクTtran(s)の微分値の絶対値Sdrv2(s)が、微分閾値信号器103の出力UdTtran(s)より大きい場合に、切り返し状態と判定するとしたが、例えば、90%で切り返し始め、150%で切り返し、再び90%で切り返し終わり、などと、同じ切り返し状態でもさまざまな状態量を出力するようにしてもよい。また実施の形態3にて例に用いた数字は車両に応じて変わる値なので、実際には車両に応じて設定する。これにより、よりドライバ操舵状態推定を細分化でき、運転フィーリングを向上させ適切な操舵性能を得ることが可能となる。
また、実施の形態1に対して、簡単な構成でドライバの操舵状態推定が可能となるため、実現する際に簡易である効果がある。
実施の形態4.
図13は、実施の形態4の車両用操舵制御装置における制御ユニット8の構成の一部を示したものである。なお、図中、図8との同一符号は、同一あるいは相当部分を示すものとし、説明は省略する。
実施の形態4では、図8の実施の形態2における第1のドライバ操舵状態比較器17に対して、図11に示される第2のドライバ操舵状態比較器100を用いることに特徴がある。
実施の形態4による効果は、実施の形態2と類似しており、その構成目的は図9のような精度の高い路面反力トルク推定値を得ることにある。
この実施の形態4の車両用操舵制御装置によれば、実施の形態2に対して、簡易な構成でドライバの操舵状態推定が可能となり、路面反力トルク推定器80の出力信号Talign_e(s)を用いることなく構成が可能となるため、より信頼性の高い路面反力トルク推定値を得ることが可能となる。
この発明の車両用操舵制御装置は、例えば自動車の電動パワーステアリング制御装置として利用することができる。
この発明の実施の形態1における代表的な車両用操舵制御装置系の全体構成を示す図である。 この発明の実施の形態1の全体的な制御回路を示すブロック図である。 一般的な路面反力トルクとステアリング軸反力の理想系と実際の物理現象の時間応答特性を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるドライバ操舵状態比較器のブロック図である。 この発明の実施の形態1の動作を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態1におけるアシストトルク決定ブロックのブロック図である。 この発明の実施の形態1の効果を示すハンドル角、操舵トルクのリサージュ波形を示す図である。 この発明の実施の形態2の車両用操舵制御装置における路面反力トルク推定器を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2の効果を示すステアリング軸反力トルク、路面反力トルクの時間波形を示す図である。 この発明の実施の形態2の動作を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態3の車両用操舵制御装置におけるドライバ操舵状態比較器のブロック図である。 この発明の実施の形態3の動作を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態4の車両用操舵制御装置における路面反力トルク推定器を示すブロック図である。
符号の説明
1:ハンドル、2:ステアリング軸、3:ステアリングギアボックス、
4:トルクセンサ、5:アシストモータ、6:ラックとピニオン軸、7:タイヤ、
8:制御ユニット、10:ステアリング機構、11:車速検出器、
12:操舵トルク、検出器、13:路面反力トルク検出器、
14:ステアリング軸反力トルク検出器、15:モータ速度検出器、
16:モータ加速度検出器、17:第1のドライバ操舵状態比較器、
18:アシストトルク決定ブロック、19:モータ電流決定器、20:回転子、
21:比較器、22:モータ駆動器、23:モータ電流検出器、
24:摩擦トルク信号器、25:比較器、26:絶対値演算器、
27:第1の操舵状態推定演算器、30:アシストマップ補償器、
31:ダンピング補償器、32:慣性補償器、33:戻し補償器、34:加算器、
80:路面反力トルク推定器、81:微分演算器、82:摩擦トルク信号器、
83:時定数演算器、84:ローパスフィルタ、
100:第2のドライバ操舵状態比較器、101:微分演算器、
102:絶対値演算器、103:微分閾値信号器、104:第2の操舵状態推定演算器。

Claims (12)

  1. 運転者により操舵されるハンドルと、このハンドルに連結されたステアリング軸と、こ
    のステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生す
    るアシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、
    操舵機構が車両の運転者から受けている操舵操作にともなって車輪に生じる路面反力トル
    クを検出する路面反力トルク検出器、前記操舵操作にともなってステアリング軸に生じる
    ステアリング軸反力トルクを検出するステアリング軸反力トルク検出器、および前記操舵
    操作がハンドル切り返し状態であることを推定する第1の操舵状態検出手段を備え、前記
    第1の操舵状態検出手段は、あらかじめ定めた所定の値を前記操舵機構が持つ摩擦トルク
    に応じた値としてあらかじめ記憶する摩擦トルク信号器と、前記ステアリング軸反力トル
    クと前記路面反力トルクの差の絶対値を、前記摩擦トルクに応じた値と比較する第1の操
    舵状態演算手段を具備し、前記第1の操舵状態演算手段の出力に基づいて操舵操作がハン
    ドル切り返し状態であることを推定することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  2. 前記第1の操舵状態検出手段は、特定周波数成分除去手段を備え、前記ステアリング軸
    反力トルクと前記路面反力トルクの差から、前記特定周波数成分除去手段により特定周波
    数成分を除去した値の絶対値を、前記摩擦トルクと比較するようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の車両用操舵制御装置。
  3. 車速を検出する車速検出器を備え、前記摩擦トルク信号器の出力する値を車両の車速に
    応じて変化させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用操舵制御装置。
  4. 前記第1の操舵状態検出手段の出力に基づき、前記アシストモータの出力を変化させる
    補償器を備えたこと特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両用操舵制御装
    置。
  5. 運転者により操舵されるハンドルと、このハンドルに連結されたステアリング軸と、こ
    のステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生す
    るアシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、
    操舵機構が車両の運転者から受けている操舵操作にともなってステアリング軸に生じるス
    テアリング軸反力トルクを検出するステアリング軸反力トルク検出器、および前記操舵操
    作がハンドル切り返し状態であることを推定する第2の操舵状態検出手段を備え、前記第
    2の操舵状態検出手段は、前記ステリング軸反力トルク検出器の出力の微分値を演算する
    微分演算器と、あらかじめ定めた所定の値を前記微分演算器の上限値としてあらかじめ記
    憶する微分閾値信号器、および前記微分演算器の出力の絶対値と前記微分閾値信号器の出
    力とを比較する第2の操舵状態演算手段を具備し、前記第2の操舵状態演算手段の出力に
    基づいて操舵操作がハンドル切り返し状態であることを推定することを特徴とする車両用
    操舵制御装置。
  6. 前記第2の操舵状態検出手段は、前記ステアリング軸反力トルクから特定周波数成分を
    除去する特定周波数成分除去手段を備え、前記微分演算器は、前記特定周波数成分除去手
    段により、ステアリング軸反力トルクから特定周波数成分を除去した値に対して微分値を
    演算するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵制御装置
  7. 車速を検出する車速検出器を備え、前記微分閾値信号器の出力する値を前記車両の車速
    に応じて変化させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の車両用操舵制御装
    置。
  8. 前記第2の操舵状態検出手段の出力にもとづき、前記アシストモータの出力を変化させ
    る補償器を備えたことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の車両用操舵制
    御装置。
  9. 運転者により操舵されるハンドルと、このハンドルに連結されたステアリング軸と、こ
    のステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生す
    るアシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、
    路面反力トルクに基づいて前記ステアリング軸に作用するステアリング軸反力トルクに
    応じたステアリング軸反力トルク信号を発生する信号出力手段と、
    前記路面反力トルクの推定値を演算する路面反力トルク演算手段と、
    あらかじめ定めた所定の値を前記操舵機構が持つ摩擦トルクに応じた値としてあらかじ
    め記憶する摩擦トルク信号器、及び前記ステアリング軸反力トルクと前記路面反力トルク
    演算手段の演算値との差の絶対値を、前記摩擦トルクに応じた値と比較する第1の操舵状
    態演算手段を有し、該第1の操舵状態演算手段の出力に基づいて操舵操作がハンドル切り
    返し状態であることを推定する第1の操舵状態検出手段とを備え、前記路面反力トルク演
    算手段は、前記信号出力手段の出力の微分値を演算する微分演算器と、前記操舵機構の摩
    擦トルクに相当する摩擦トルク信号を出力する摩擦トルク信号器と、前記信号出力手段か
    らのステアリング軸反力トルク信号をフィルタして路面反力トルクの推定値として出力す
    るローパスフィルタ手段と、このローパスフィルタ手段の時定数を演算する時定数演算手
    段とを有し、前記時定数演算手段が、前記微分演算器の微分出力と、前記摩擦トルク信号
    器の摩擦トルク信号と、前記第1の操舵状態検出手段の出力とに基づき、前記時定数を演
    算することを特徴とする車両用操舵制御装置。
  10. 車速を検出する車速検出器を備え、前記路面反力トルク演算手段の前記摩擦トルク信号
    器の出力する値を、車両の車速に応じて変化させることを特徴とする請求項9に記載の車
    両用操舵制御装置。
  11. 運転者により操舵されるハンドルと、このハンドルに連結されたステアリング軸と、この
    ステアリング軸に結合され運転者による操舵トルクを補助するアシストトルクを発生する
    アシストモータを有する操舵機構を備えた車両用操舵制御装置であって、
    路面反力トルクに基づいて前記ステアリング軸に作用するステアリング軸反力トルクに応じたステアリング軸反力トルク信号を発生する信号出力手段と、
    前記路面反力トルクの推定値を演算する路面反力トルク演算手段と、
    前記信号出力手段の出力の微分値を演算する微分演算器と、あらかじめ定めた所定の値
    を前記微分演算器の上限値としてあらかじめ記憶する微分閾値信号器、および前記微分演
    算器の出力の絶対値と前記微分閾値信号器の出力とを比較する第2の操舵状態演算手段を
    有し、該第2の操舵状態演算手段の出力に基づいて操舵操作がハンドル切り返し状態であ
    ることを推定する第2の操舵状態検出手段とを備え、前記路面反力トルク演算手段は、前
    記信号出力手段の出力信号の微分値を演算する微分演算器と、前記操舵機構の摩擦トルク
    に相当する摩擦トルク信号を出力する摩擦トルク信号器と、前記信号出力手段からのステ
    アリング軸反力トルク信号をフィルタして路面反力トルクの推定値として出力するローパ
    スフィルタ手段と、このローパスフィルタ手段の時定数を演算する時定数演算手段とを有
    し、前記時定数演算手段が、前記微分演算器の微分出力と、前記摩擦トルク信号器の摩擦
    トルク信号と、前記第2の操舵状態検出手段の出力とに基づき、前記時定数を演算するこ
    とを特徴とする車両用操舵制御装置。
  12. 車速を検出する車速検出器を備え、前記路面反力トルク演算手段の前記摩擦トルク信号
    器の出力する値を、車両の車速に応じて変化させることを特徴とする請求項11に記載の
    車両用操舵制御装置。
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