JP3845183B2 - 自動定速走行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の走行速度を任意に設定した目標車速に自動的に保持することができ、アクセルペダルを操作しなくても設定した一定の速度で自動車を走行させることのできる自動定速走行装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の速度を任意に設定した目標車速に保持するための自動定速走行装置としては、種々のものが提案、開発されているが、概略、次のような機能を備えたものが知られている。
【0003】
すなわち、自動車の走行中において、所望の速度になったとき、ドライバーが装置のスイッチパネルに備えたセットスイッチをセット操作すると、車速センサにより検出されたそのときの実車速信号が目標車速としてコントローラに記憶される。これによって定速走行制御が開始され、コントローラは、車速センサが発生する実車速信号を、目標車速として記憶している車速信号と常時比較し、その差に応じた制御演算を行うことによって、アクチュエータを介してスロットルバルブを開閉駆動し、実車速信号が記憶車速信号に一致するように制御を行う。
【0004】
なお、現車速と目標車速の差があらかじめ定められた車速差(例えば5km/h)の範囲を超え、現車速が目標車速に対してあらかじめ定められた上記車速差を超えて低いときには、自動車の加速度を一定に保持する定加速制御が行われ、実車速信号が記憶車速信号に速やかに一致するように制御が行われる。
【0005】
定速走行制御中に、ブレーキ操作を行うと、前記セット操作によって記憶された記憶車速信号を消去することなく、定速走行制御がキャンセルされ、ドライバーのアクセルペダル操作による通常の運転状態に移行する。
【0006】
こののち、スイッチパネルに備えたリジュームスイッチを操作すると、車速を先に記憶させた目標車速に復帰させる制御がなされ、車速が目標車速に復帰したのち、ブレーキ操作をする前と同様な定速走行制御が再開される。
【0007】
また、定速走行制御中に装置のアクセラレートスイッチを操作すると、自動車が加速し始め、希望の速度になったときにスイッチをオフ操作することによって、オフ操作時の実車速信号が新たな目標車速としてコントローラに記憶され、新たに記憶されたオフ操作時の車速を目標とする定速走行制御が行われる。
【0008】
定速走行制御中にタップアップスイッチを操作すると、そのときの記憶車速信号に所定のタップアップ車速に相当する信号値を加算した信号値が新たな目標車速としてコントローラに記憶されると共に、そのときの実車速信号に応じたタップアップイニシャライズ出力によりアクチュエータが加速方向に駆動され、タップアップスイッチ操作時における目標車速よりも所定のタップアップ車速(例えば1.6km/h)だけ高い速度での定速走行制御が開始される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の自動定速走行装置においては、定速制御中のタップアップスイッチの操作に応じて、その都度記憶車速を更新すると共にタップアップイニシャライズを出力するようにしているので、例えばタップアップスイッチを連続的に何回も操作すると、タップアップ車速が次々と加算されることにより目標車速が大きくなって行くために、目標車速に対して実車速が追随できなくなることがあり、目標車速と実車速との差が開き、あらかじめ定められた上記車速差(例えば5km/h)を超えた場合には、前述のように、目標車速を制御のターゲットとする定速制御から、車両の加速度を一定に保持して実車速と目標車速の速やかな一致を図る定加速制御に移行する。
【0010】
そして、車速制御が定加速制御に移行したのちも、定加速制御に基づくアクチュエータ駆動信号に加えて、タップアップスイッチの操作に応じてタップアップイニシャライズが出力されることから、タップアップスイッチ操作の都度スロットルバルブが開側(加速方向)に駆動され、急加速によるショック感が生じて自動車の乗り心地が劣化することがあるという問題点があり、このような問題点を解消することが従来の自動定速走行装置における課題となっていた。
【0011】
【発明の目的】
本発明は、従来の自動定速走行装置における上記課題に着目してなされたものであって、タップアップスイッチの連続操作によって、目標車速と実車速との差が大きくなった時でも、違和感のない加速あるいは減速運転が可能な自動定速走行装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係わる自動定速走行装置は、自動車の現車速に比例した車速信号を発生する車速センサと、操作に応じてクルーズ指令信号およびタップアップ指令信号を選択的に発生するスイッチ手段と、前記車速センサとスイッチ手段に接続され、スイッチ手段からのクルーズ指令信号に応じて前記車速センサが発生する車速信号を目標車速として記憶する車速記憶手段と、車速センサが発生する車速信号を前記車速記憶手段に記憶された記憶車速信号とを比較し、現車速が目標車速に対してあらかじめ定められた車速差の範囲内のときには定速制御によるアクチュエータ駆動信号を発生し、現車速が目標車速に対してあらかじめ定められた上記車速差を超えて低いときには定加速制御によるアクチュエータ駆動信号を発生する演算手段を有する制御手段と、前記制御手段からのアクチュエータ駆動信号により車両のスロットルバルブの開度を調整するアクチュエータを備えた自動定速走行装置であって、前記制御手段は、さらに前記スイッチ手段からのタップアップ指令信号に応じて、信号発生時の車速信号に基づいてタップアップイニシャライズ出力を算出するタップアップイニシャライズ算出手段と、前記スイッチ手段からタップアップ指令信号が発生すると、発生時の記憶車速信号にあらかじめ定められたタップアップ車速に相当する信号値を加算して得られた信号値を新たな目標車速として前記車速記憶手段に記憶させると共に、記憶された新たな目標車速に対して現車速があらかじめ定められた上記車速差の範囲内のときには前記タップアップイニシャライズ算出手段により算出されたタップアップイニシャライズを出力してアクチュエータを加速方向に駆動し、記憶された新たな目標車速に対して現車速があらかじめ定められた上記車速差を超えて低いときには前記タップアップイニシャライズの出力を中止するタップアップ制御手段を備えている構成としたことを特徴としており、このような自動定速走行装置の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0013】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる自動定速走行装置は、車速記憶手段,演算手段,タップアップイニシャライズ算出手段と共に、タップアップ制御手段を備えた制御手段を備え、タップアップ制御手段は、スイッチ手段からタップアップ指令信号が発生すると、発生時の記憶車速にあらかじめ定められたタップアップ車速を加えて目標車速を更新すると共に、現車速が更新された目標車速に対してあらかじめ定められた車速差の範囲内にあるとき、すなわち定速制御が行われているときにはタップアップイニシャライズ算出手段により算出されたタップアップイニシャライズを出力してアクチュエータを加速方向に駆動する一方、現車速が更新された目標車速に対してあらかじめ定められた上記車速差を超えて低いときにはタップアップイニシャライズの出力を中止するようにしているので、定加速制御が行われているときには定加速制御によるアクチュエータ駆動信号のみによってアクチュエータが作動し、スロットルバルブが開閉されるようになるので、タップアップスイッチの連続操作によって実車速と目標車速の差が大きく開いた場合でも、加速時のショック感や違和感を感じることがなくなる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明する。
【0015】
図1ないし図3は、本発明の一実施例に係わる自動定速走行装置の構成および制御を説明するためものであって、図1は当該自動定速走行装置の回路構成図である。
【0016】
図に示す自動定速走行装置1は、車速センサ2、セット操作とコーストダウン操作とタップダウン操作の兼用スイッチであるセットコーストスイッチ3aおよびリジューム操作とアクセラレート操作とタップアップ操作の兼用スイッチであるリジュームアクセラレートスイッチ3bを備えたスイッチ手段3、図示しないエンジンのスロットルバルブに連結されたアクチュエータ4、前記車速センサ2およびスイッチ手段3に連結された制御手段5から主に構成され、制御手段5は、車速記憶手段6a,演算手段6b,タップアップイニシャライズ算出手段6cおよびタップアップ制御手段6dを内蔵したマイクロコンピュータ6を備えている。
【0017】
制御手段5は、さらに定電圧回路7、リセット回路8、インターフェースAからF、トランジスタTR1およびTR2を備えたアクチュエータ電源回路9a、トランジスタTR3を備えたバキュームバルブスイッチング回路9b、トランジスタTR4を備えたベントバルブスイッチング回路9c、さらにトランジスタTR5を備えたクルーズランプ給電回路10を備えている。
【0018】
制御手段5に備えた定電圧回路7およびリセット回路8は、イグニッションスイッチ51およびメインスイッチ11を介して電源50に接続され、イグニッションスイッチ51およびメインスイッチ11を入れることによって定電圧回路7により設定された定電圧電源がマイクロコンピュータ6に供給される。そして、リセット回路8は、メインスイッチ11がオンされた際にマイクロコンピュータ6を初期状態にリセットするようになっている。
【0019】
インターフェースAは、前記車速センサ2とマイクロコンピュータ6の間にあって、車速センサ2からの車速信号をマイクロコンピュータ6に入力すると共に、インターフェースBおよびCは、スイッチ手段3を構成するセットコーストスイッチ3aおよびリジュームアクセラレートスイッチ3bと、マイクロコンピュータ6の間に介在してスイッチ手段3の操作に基づく信号をマイクロコンピュータ6に入力する。
【0020】
また、インターフェースDおよびEは、自動車のブレーキペダルの操作に連動するブレーキスイッチ12の常開接点12a(ブレーキペダルの踏み込み操作によってオン状態となる)および常閉接点12b(ブレーキペダルの踏み込み操作によってオフ状態となる)と、マイクロコンピュータ6の間に介在して、ブレーキ操作に基づく信号をマイクロコンピュータ6に入力する。
【0021】
インターフェースFは、自動車のクラッチペダルの操作に連動するクラッチスイッチ13(オートマチックトランスミッションの場合にはインヒビタースイッチ)とマイクロコンピュータ6の間に介在して、クラッチ操作に基づく信号をマイクロコンピュータ6に入力する。
【0022】
アクチュエータ電源回路9aは、ブレーキスイッチ12の常閉接点12bを介して電源50に接続され、制御手段5のマイクロコンピュータ6からの出力によってトランジスタTR1およびTR2がオン状態になると、後述するアクチュエータ4のバキュームバルブ4a,ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cの各ソレノイドに電源を供給する。なお、ブレーキ操作によってブレーキスイッチ12の常閉接点12bが開くと、アクチュエータ電源回路9aが遮断され、各電磁バルブ4a,4b,4cへの給電が断たれるため、後述するようにバキュームバルブ4aが閉じ、ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cが開くことによって、アクチュエータ4のダイヤフラム内に大気が導入され、スロットルバルブが閉じる側に駆動されることになる。
【0023】
バキュームバルブスイッチング回路9bは,マイクロコンピュータ6からの出力によってトランジスタTR3がオン状態になると、バキュームバルブ4aの接地回路を形成してバキュームバルブ4aを開く。また、ベントバルブスイッチング回路9cは、マイクロコンピュータ6からの出力によってトランジスタTR4がオン状態になると、ベントバルブ4bの接地回路を形成してベントバルブ4bを閉じるようになっている。
【0024】
当該自動定速走行装置1は、さらにブレーキランプ14,クルーズランプ15,ホーン16を備えている。すなわち、ブレーキランプ14は、ブレーキスイッチ12の常開接点12aとインターフェースDの間に接続されて、ブレーキペダルの操作によって常開接点12aが閉じられると点灯する。クルーズランプ15は、スピードメータ内に配設してあり、定速走行制御の実行中にマイクロコンピュータ6からの出力に応じてクルーズランプ給電回路10のトランジスタTR5がオン状態となることによって点灯し、自動車が定速走行制御によって自動走行していることをドライバーに知らせることができるようになっている。また、ホーン16は、リレー16aを介して電源50に接続され、ホーンスイッチ16bのプッシュ操作に基づくリレー16aの作動によって警笛が鳴る。
【0025】
さらに、前記セットコーストスイッチ3aおよびリジュームアクセラレートスイッチ3bを配設したスイッチパネル(例えば、ステアリングホイールに配置)には、キャンセルスイッチ17が設けてあり、ダイオードD,Dを介してインターフェースBおよびCに接続され、制御手段5はインターフェースBおよびCからの信号が同時に入力されることによってキャンセルスイッチ17の操作を検知し(キャンセル指令信号)、これに基づいて定速走行制御のキャンセル処理を行うようになっている。なお、キャンセル処理は、ブレーキ操作やクラッチ操作によるキャンセル指令信号によっても実行される。
【0026】
前記車速センサ2は、スピードメータに内蔵されており、自動車の走行時に、現車速に比例したパルス数を備えた車速信号を常時発生し、この車速信号は、前述のようにインターフェースAを介して、制御手段5のマイクロコンピュータ6に入力される。
【0027】
スイッチ手段3のセットコーストスイッチ3aは、前述のように、リジュームアクセラレートスイッチ3bおよびキャンセルスイッチ17と共に、例えばステアリングホイールに取付けられたスイッチパネルに配置された自動復帰型のスイッチであって、自動車の走行が開始されたのち、セットコーストスイッチ3aを操作することによって、この信号がインターフェースBを介して制御手段5のマイクロコンピュータ6に入力され(クルーズ指令信号)、これに基づいて、スイッチ操作時の車速を目標車速とする定速走行制御が開始される。
【0028】
リジュームアクセラレートスイッチ3bは、同じくスイッチパネル内に配置された自動復帰型のスイッチであって、定速走行制御中にオン操作すると、この操作に基づく信号がインターフェースCを介してマイクロコンピュータ6に入力され(タップアップ指令信号)、オン操作時の目標車速に上記した所定の車速Vtap を加えた車速を新たな目標車速とする定速走行が開始される。さらに、このリジュームアクセラレートスイッチ3bのオン操作が継続すると、オフ操作されるまで車速が徐々に増加し(アクセラレート指令信号)、リジュームアクセラレートスイッチ3bがオフ操作されると、オフ操作された時点の車速を新たな目標車速とする定速走行が開始される。
【0029】
また、キャンセルスイッチ17の操作、ブレーキ操作、クラッチ操作などによって、定速走行制御がキャンセルされた状態において、リジュームアクセラレートスイッチ3bを操作すると、この操作に基づく信号がインターフェースCを介してマイクロコンピュータ6に入力され(リジューム指令信号)、これによって、定速走行制御がキャンセルされた時の目標車速に車速を復帰させる制御が開始される。
【0030】
アクチュエータ4は、図示しないダイヤフラムを備えたダイヤフラム式のものであって、ダイヤフラムによって形成される室内に一端側が連通するバキュームバルブ4a,ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cを備え、バキュームバルブ4aの他端側は、エンジンのインテークマニホールド(負圧源)に連結されると共に、ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cの他端側はそれぞれ大気開放されている。
【0031】
これらバルブ4a,4b,4cは、いずれもソレノイドを備えた電磁バルブであって、通電によってそれぞれのソレノイドが励磁されると、バキュームバルブ4aについては開き、ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cについては閉じるようになっている。
【0032】
したがって、定速走行制御が開始されると、マイクロコンピュータ6からの出力によってトランジスタTR1がオン状態となり、電源がトランジスタTR2を介して各バルブ4a,4b,4cに供給される。このときセーフティバルブ4cについては、直接接地されているので、トランジスタTR1がオン状態となると同時にソレノイドに通電され、バルブ4cが閉じることになる。そして、この状態において、マイクロコンピュータ6からの出力によってトランジスタTR3およびTR4がオン状態となり、バキュームバルブ4aおよびベントバルブ4bの接地回路が形成されると、これらバルブのソレノイドが励磁されることによってバキュームバルブ4aが開き、ベントバルブ4bが閉じられる。
【0033】
これによって、ダイヤフラムによって形成される室内がベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cの閉作動によって大気から遮断され、バキュームバルブ4aから負圧が導入され、ダイヤフラム室内の空気がバキュームバルブ4aを通じて排除されるために、ダイヤフラムが室内の容積を小さくする方向に移動し、これによって、ダイヤフラムに取付けられた出力部材を介して連結されたスロットルバルブを開方向、すなわち加速方向に駆動する。
【0034】
また、マイクロコンピュータ6からの出力を中断してトランジスタTR3およびTR4をオフ状態とすると、バキュームバルブ4aが閉じ、ベントバルブ4bが開くことによって大気がダイヤフラム室内に導入されることから、ダイヤフラムが室内の容積を大きくする方向に作動し、出力部材を介してスロットルバルブが閉方向、すなわち減速方向に駆動される。すなわち、マイクロコンピュータ6からのトランジスタTR3(バキュームバルブスイッチング回路9b)およびトランジスタTR4(ベントバルブスイッチング回路9c)への出力を調整することによって車速を一定に制御することができる。また、大幅な減速制御を行う場合や、キャンセル指令信号によるキャンセル処理の場合には、トランジスタTR1(アクチュエータ電源回路9a)への出力を中断することにより、バキュームバルブ4aが閉じると共に、ベントバルブ4bおよびセーフティバルブ4cを同時に開くことによって、大気を速やかにダイヤフラム室内に導入してスロットルバルブを閉方向に駆動する制御が行われる。
【0035】
次に、このような構造および機能を備えた自動定速走行装置1の制御について説明する。
【0036】
自動車の走行が開始され、所望の車速となったところで、メインスイッチ11を入れ、そしてセットコーストスイッチ3aを操作すると、この操作によってセットコーストスイッチ3aからの信号、すなわちクルーズ指令信号がインターフェースBを介して制御手段5のマイクロコンピュータ6に入力される。制御手段5は、アクチュエータ電源回路9aのトランジスタTR1に出力を行い、トランジスタTR1をオン状態とする。これによってトランジスタTR2が導通状態となって、アクチュエータ4の各電磁バルブ4a,4b,4cに電源50が接続され、セーフティバルブ4cが閉じる。
【0037】
そして、制御手段5は、セットコーストスイッチ3aのオフ操作時に車速センサ2から発生している車速信号を目標車速としてマイクロコンピュータ6内の車速記憶手段6aに書き込むと共に、オフ操作時の車速に応じたセットイニシャライズをマイクロコンピュータ6のリードオンリーメモリ(ROM)から求め、このセットイニシャライズ出力でのアクチュエータ駆動信号によってバキュームバルブスイッチング回路9bのトランジスタTR3およびベントバルブスイッチング回路9cのトランジスタTR4をオン状態として、バキュームバルブ4aを開き、ベントバルブ4bを閉じることにより、アクチュエータ4をスロットルバルブの開度に一致させたのち、車速センサ2が発生している車速信号を目標車速として車速記憶手段6aが記憶している記憶車速信号に一致させる定速制御が行われる。
【0038】
このとき、制御手段5は、車速記憶手段6aが記憶している記憶車速信号と車速センサ2が発生している車速信号とを比較し、両者の差と、車速信号の変化率によって得られる加速度に基づいてあらかじめ定められた演算式を用いて演算手段6bによって演算を行い、アクチュエータ駆動信号を発生してトランジスタTR3およびTR4への出力を調整し、車速を目標車速に一致させる定速制御を行なう。
【0039】
なお、例えば自動車が上り坂にさしかかって、現車速が目標車速に対してあらかじめ定められた車速差Vd (この実施例においては、5km/h)を超えて低下してしまった場合(目標車速−Vd 未満の場合)には、現車速と目標車速に応じて目標加速度を求め、実際の加速度をこの目標加速度に一致させる定加速制御により車速の制御が行われる。
【0040】
定速走行制御中に、リジュームアクセラレートスイッチ3bが操作されて、タップアップ指令信号が発生すると、マイクロコンピュータ6内のタップアップ制御手段6dが作動し、図2に示すような制御が開始される。
【0041】
すなわち、ステップ101において、現在定速走行制御中であるか否かの判別がなされており、定速走行制御中でなければ(NO)他の制御に移行する。
【0042】
現在定速走行制御中であれば(YES)、ステップ102においてリジュームアクセラレートスイッチ3bが操作されてタップアップ指令信号が発生しているか否かが判別され、まだスイッチが操作されておらずタップアップ指令信号が発生していない場合(NO)には他の制御に移行したのちスタートに戻り、リジュームアクセラレートスイッチ3bの操作によってタップアップ指令信号が発生するまで上記ステップが繰り返される。
【0043】
リジュームアクセラレートスイッチ3bの操作によってタップアップ指令信号が発生すると、ステップ102において(YES)と判別されてステップ103に移行し、ステップ103において、信号発生時における目標車速(記憶車速)Vmにあらかじめ定められたタップアップ車速Vtap を加えた車速が新たな目標車速Vmとして車速記憶手段6aに記憶される。つまり、車速記憶手段6aに目標車速Vmとして書き込まれていた記憶車速信号が、当該記憶車速信号にあらかじめ定められたタップアップ車速Vtap に相当する信号値を加算して得られる信号値に書き改められる。
【0044】
そして、ステップ104において、現車速Vaが更新された目標車速Vmからあらかじめ定められた車速差Vdを差し引いた(Vm −Vd )よりも小さいか否か、すなわち、現車速Vaが目標車速Vmの近傍に設定された定速制御エリア(Vm±Vdの車速範囲)よりも低速側の定加速制御エリアにあるかどうかが判別される。
【0045】
ステップ104において、現車速が(Vm −Vd )よりも小さくない(NO)、すなわち現車速Vaが目標車速Vmの近傍の定速制御エリアにあると判別された場合には、ステップ105において、マイクロコンピュータ6内のタップアップイニシャライズ算出手段6cにより、マイクロコンンピュータ6のROMに記録されたマップから現車速Vaに応じたタップアップイニシャライズが算出され、ステップ106において、得られたタップアップイニシャライズによるアクチュエータ駆動信号が出力されたのち、ステップ107に移行し、現車速Vaを目標車速Vmに一致させるための定速制御が実行される。
【0046】
一方、ステップ104において、現車速が(Vm −Vd )よりも小さい(YES)、すなわち現車速Vaが前記定速制御エリアの低速側に設定された定加速制御エリア内にあると判別された場合には、タップアップイニシャライズを出力することなくステップ108に進み、ステップ108において定加速制御、すなわちマイクロコンンピュータ6のROMに記録されたマップから現車速Vaに応じた目標加速度を算出して、実際の加速度をこの目標加速度に一致させることによって、現車速Vaを速やかに定速制御エリア内に戻すための定加速制御が実行される。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係わる自動定速走行装置は、上記構成、とくにタップアップイニシャライズ算出手段とタップアップ制御手段を有する制御手段を備えたものであるから、タップアップ操作によって増速更新された目標車速に対して、現車速があらかじめ定められた車速差の範囲内にあるとき、すなわち定速制御が行われているときにはタップアップイニシャライズ算出手段により算出されたタップアップイニシャライズの出力により現車速の目標車速への速やかな追随が可能になる一方、現車速が更新された目標車速に対してあらかじめ定められた上記車速差を超えて低いとき、すなわち定加速制御が行われているときにはにはタップアップイニシャライズが出力されず、定加速制御によるアクチュエータ駆動信号によってのみ自動車の加速が行われるようになるので、タップアップスイッチの連続操作によって目標車速が現車速を大きく上回った時にも、加速時のショック感や違和感を解消することができるという極めて優れた効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる自動定速走行装置の回路構成図である。
【図2】図1に示した自動定速走行装置におけるタップアップ制御を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動定速走行装置
2 車速センサ
3 スイッチ手段
4 アクチュエータ
5 制御手段
6a 車速記憶手段
6b 演算手段
6c タップアップイニシャライズ算出手段
6d タップアップ制御手段

Claims (1)

  1. 自動車の現車速に比例した車速信号を発生する車速センサと、
    操作に応じてクルーズ指令信号およびタップアップ指令信号を選択的に発生するスイッチ手段と、
    前記車速センサとスイッチ手段に接続され、スイッチ手段からのクルーズ指令信号に応じて前記車速センサが発生する車速信号を目標車速として記憶する車速記憶手段と、車速センサが発生する車速信号を前記車速記憶手段に記憶された記憶車速信号とを比較し、現車速が目標車速に対してあらかじめ定められた車速差の範囲内のときには定速制御によるアクチュエータ駆動信号を発生し、現車速が目標車速に対してあらかじめ定められた上記車速差を超えて低いときには定加速制御によるアクチュエータ駆動信号を発生する演算手段を有する制御手段と、
    前記制御手段からのアクチュエータ駆動信号により車両のスロットルバルブの開度を調整するアクチュエータを備えた自動定速走行装置であって、
    前記制御手段は、さらに前記スイッチ手段からのタップアップ指令信号に応じて、信号発生時の車速信号に基づいてタップアップイニシャライズ出力を算出するタップアップイニシャライズ算出手段と、
    前記スイッチ手段からタップアップ指令信号が発生すると、発生時の記憶車速信号にあらかじめ定められたタップアップ車速に相当する信号値を加算して得られた信号値を新たな目標車速として前記車速記憶手段に記憶させると共に、記憶された新たな目標車速に対して現車速があらかじめ定められた上記車速差の範囲内のときには前記タップアップイニシャライズ算出手段により算出されたタップアップイニシャライズを出力してアクチュエータを加速方向に駆動し、記憶された新たな目標車速に対して現車速があらかじめ定められた上記車速差を超えて低いときには前記タップアップイニシャライズの出力を中止するタップアップ制御手段を備えていることを特徴とする自動定速走行装置。
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